JP2023541047A - がんの治療のための複素環式ペリ縮環cdc7キナーゼ阻害剤 - Google Patents

がんの治療のための複素環式ペリ縮環cdc7キナーゼ阻害剤 Download PDF

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ジェレミー ロバート グリーンウッド,
ピーター ボス,
サテシュ バット,
アレクシー ゲラシュト,
ハイフェン タン,
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Abstract

本出願は、本明細書で定義されるような式(I)の化合物、及びその薬学的に許容される塩に関するものである。本出願はまた、式(I)の化合物、及びその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物、ならびにキナーゼ活性を阻害するための、及びがんを治療するための、この化合物及び組成物を使用する方法についても説明する。JPEG2023541047000301.jpg57165

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月10日に出願された米国特許出願第63/076,721号による利益を主張し、当該出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、がんなどの増殖性障害の治療に有用である、三環系及び他の多環式化合物に関する。
がんは、細胞の異常な成長及び増殖によって特徴付けられる。ゲノム不安定性は、がん細胞の特質であり、変異率及びゲノム再編成率が高いことにより、攻撃的で治療抵抗性の腫瘍がもたらされる。Hanahan and Weinberg,Cell,144,pp.646-674(2011)及びMcGranahan and Swanton,Cell 168,pp.613-628(2017)を参照されたい。DNA複製の調節不全は、ゲノム不安定性及び腫瘍形成に寄与する。真核生物は、定方向の、高度に調節された段階的プロセス(細胞周期として知られている)によって分裂する。DNA複製は、高度に調節された段階的な細胞周期に不可欠な部分であり、この緊密な調節により、DNA複製はS期に一度のみ、高い忠実度で行われる。
G1後期からS期の間に、CDC7キナーゼ(DDKとしても知られている)は、その調節タンパク質であるDBF4(真核生物はASK)と結合することによって活性化され、これにより、次に複数のリン酸化部位で、クロマチン装填ミニ染色体維持(MCM)2、4、及び6タンパク質がリン酸化され、DNA合成が開始される。Jiang,et al.,EMBO J.,18,pp.5703-5713(1999);Cho,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,103,pp.11521-11526(2006);及びMasai,et al.,J Biol Chem.,281,pp.39249-39261(2006)を参照されたい。CDC7キナーゼは、DNA複製フォーク及びDNA損傷応答経路の維持において重要な役割を担っている。Yamada,et al.,Cell Cycle 13,pp.1859-1866(2014)を参照されたい。
CDC7は、酵母からヒトに至るまでの高度に保存されたセリン/スレオニンキナーゼである。CDC7をノックダウンすると、がん細胞では細胞死が引き起こされるが、p53依存性経路により細胞周期がG1期で停止する正常細胞では、細胞死が引き起こされない。CDC7枯渇によりがん細胞において誘導されるアポトーシス応答は、p53によってではなく、p38 MAPKによって媒介される。Montagnoli,et al.,Cancer Res.,64,pp.7110-7116(2004)及びIm and Lee,J.Biol.Chem.,283,pp.25171-25177(2008)を参照されたい。加えて、CDC7の上方調節は、様々ながんタイプにおける予後不良に関連している。例えば、Kulkarni,et al.,Clin.Cancer Res.,15,pp.2417-2425(2009);Choschzick,et al.,Hum.Pathol.,41,pp.358-365(2010);Datta,et al.,EMBO Rep.,18,pp.2030-2050(2017);Cheng,et al.,Cancer Lett.,337,218-225(2013)を参照されたい。
Hanahan and Weinberg,Cell,144,pp.646-674(2011) McGranahan and Swanton,Cell 168,pp.613-628(2017) Jiang,et al.,EMBO J.,18,pp.5703-5713(1999);Cho,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,103,pp.11521-11526(2006) Masai,et al.,J Biol Chem.,281,pp.39249-39261(2006) Yamada,et al.,Cell Cycle 13,pp.1859-1866(2014) Montagnoli,et al.,Cancer Res.,64,pp.7110-7116(2004) Im and Lee,J.Biol.Chem.,283,pp.25171-25177(2008) Kulkarni,et al.,Clin.Cancer Res.,15,pp.2417-2425(2009) Choschzick,et al.,Hum.Pathol.,41,pp.358-365(2010)
特定の融合化合物がCDC7キナーゼの阻害剤であり、疾患、例えばがんなどの増殖性疾患の治療に有用であることが分かった。
したがって、本明細書で提供されるものは、式(I)の化合物:
Figure 2023541047000002
またはその薬学的に許容される塩であり、式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、Y、m、p、及び環Aは、本明細書で定義されている通りである。
また、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物も本明細書で提供される。
また、細胞を、本明細書で定義されるような、有効量の式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物と接触させることを含む、インビトロまたはインビボで哺乳動物細胞増殖を阻害する方法も本明細書で提供される。
また、細胞を、本明細書で定義されるような、有効量の式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物と接触させることを含む、インビトロまたはインビボで哺乳動物細胞におけるCDC7キナーゼ活性を阻害する方法も本明細書で提供される。
また、本明細書で定義されるような、有効量の式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、がんの治療を必要とする対象に投与することを含む、がんを治療する方法も本明細書で提供される。
また、本明細書で定義されるような、有効量の式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、CDC7関連疾患または障害の治療を必要とする対象に投与することを含む、CDC7関連疾患または障害を治療する方法も本明細書で提供される。
また、本明細書で定義されるような、有効量の式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、がんの治療及び/または特定のがんに関連する転移の阻害を必要とする対象に投与することを含む、がんを治療する及び/または特定のがんに関連する転移を阻害する方法も本明細書で提供される。
また、がんの治療に使用するための、本明細書で定義されるような式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物も本明細書で提供される。
また、CDC7関連疾患または障害の治療に使用するための、本明細書で定義されるような式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物も本明細書で提供される。
また、がんの治療及び/または特定のがんに関連する転移の阻害に使用するための、本明細書で定義されるような式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物も本明細書で提供される。
また、CDC7キナーゼ活性の阻害に使用するための、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩も本明細書で提供される。
また、CDC7関連疾患または障害の治療に使用するための、本明細書で定義されるような式(I)の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物も本明細書で提供される。
また、がんの治療及び/または特定のがんに関連する転移の阻害のための医薬の製造における、本明細書で定義されるような式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩も本明細書で提供される。
また、CDC7キナーゼ活性の阻害のための医薬の製造における、本明細書で定義される式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩も本明細書で提供される。
また、CDC7関連疾患または障害の治療のための医薬の製造における、本明細書で定義されるような式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩も本明細書で提供される。
また、他の抗がん剤(例えば、第1のCDC7キナーゼ阻害剤または別のキナーゼ阻害剤)の投与の前、間、または後に、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、CDC7関連がんがある個体を治療する方法も提供される。
また、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を調製するためのプロセスも本明細書で提供される。
また、本明細書で定義されるような化合物を調製するプロセスによって取得される、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩も本明細書で提供される。
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。方法及び材料が、本発明で使用するために本明細書に記載されており、当技術分野で公知である他の好適な方法及び材料もまた、使用されることができる。材料、方法、及び実施例は、単なる例示であり、限定することを意図するものではない。本明細書に記載のすべての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、及び他の参考文献は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。矛盾が生じた場合、定義を含む本明細書が制御するものとする。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明白となるであろう。
定義
本明細書で使用される場合の「化合物」という用語は、描写される構造のすべての立体異性体、幾何異性体、互変異性体、及び同位体濃縮変異体を含むように意図されている。名称または構造によって1つの特定の互変異性型として識別される本明細書の化合物は、特に明記しない限り、他の互変異性型を含むことが意図されている。
本明細書で使用される場合の「前駆体」という用語は、1つ以上の化学変換で反応して第2の化合物を提供する第1の化合物のことであり、第1の化合物が第2の化合物の前駆体となる。
本明細書で使用される場合の「互変異性体」という用語は、その構造が原子の配列において著しく異なるが、容易かつ迅速な平衡状態で存在する、化合物を指し、本明細書で提供される化合物は、異なる互変異性体として描写され得、化合物が互変異性型を有するとき、すべての互変異性型は本発明の範囲内にあることが意図されており、化合物の命名はいずれの互変異性体も除外しないことを理解されたい。互変異性型の一例としては、以下の例が挙げられる。
Figure 2023541047000003
本明細書で提供される特定の化合物は、1つ以上の非対称中心を含有し得、したがって、ラセミ混合物などの異性体の混合物で、または鏡像異性的に純粋な形態で調製及び単離され得ることが認識されるであろう。
「ハロ」という用語は、周期表の17族である、ハロゲンのうちの1つを指す。特に、この用語は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を指す。好ましくは、この用語は、フッ素または塩素を指す。
「C0-C6アルキル」という用語は、0、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を含有する、飽和線状または分岐炭化水素鎖、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、及びn-ヘキシルを指す。本明細書で使用される場合の「C0」アルキル基は結合を指し、例えば、R-(C0アルキル)-R’はR-R’を指す。
「C1-C6ハロアルキル」という用語は、各出現時に独立して選択される少なくとも1つのハロゲン原子、例えば、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素で置換された、本明細書で定義されるようなC1-C6アルキルを指す。ハロゲン原子は、アルキル基上の任意の位置に存在し得る。例えば、C1-C6ハロアルキルは、クロロメチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロエチル、例えば、1-クロロエチル及び2-クロロエチル、トリクロロエチル、例えば、1,2,2-トリクロロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、フルオロエチル、例えば、1-フルオロメチル及び2-フルオロエチル、トリフルオロエチル、例えば、1,2,2-トリフルオロエチル及び2,2,2-トリフルオロエチル、クロロプロピル、トリクロロプロピル、フルオロプロピル、トリフルオロプロピルを指し得る。
「C1-C6アルコキシ」という用語は、酸素を介して分子に付着しているC1-C6アルキル基を指す。これは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペントキシ、及びn-ヘキソキシなどの、アルキル部分が線状または分岐状であり得る部分を含む。
本明細書で使用される場合、「シアノ」という用語は、-CNラジカルを指す。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシル」という用語は、-OHラジカルを指す。
「C1-C6ヒドロキシアルキル」という用語は、1つ以上のヒドロキシルラジカル(複数可)で置換された、本明細書で定義されるようなC1-C6アルキル基を指す。ヒドロキシルラジカル(複数可)は、炭化水素鎖上の任意の位置に存在し得る。例えば、C1-C6ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル(例えば、1-ヒドロキシエチルまたは2-ヒドロキシエチル)、及び2-ヒドロキシイソプロピルを指す。
「C1-C6アルコキシアルキル」という用語は、本明細書で定義されるような1つ以上のC1-C6アルコキシ基で置換されたC1-C6アルキル基を指し、アルコキシ基(複数可)は、酸素を介してアルキル基に付着している。これは、メトキシエチル、エトキシエチル、または1,3-ジメトキシプロピルなどの、C1-C6アルキルまたはC1-C6アルコキシのアルキル部分が独立して線状または分岐状であり得る部分を含む。
本明細書で使用される場合、「アミノ」という用語は、-NHラジカルを指す。
本明細書で使用される場合、「アリール」という用語は、系内の少なくとも1つの環が芳香族である、6~10個すべての炭素の単環式または二環式基を指す。アリール基の非限定的な例には、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチルが含まれる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、系内の少なくとも1つの環が芳香族である、5~10員単環式または二環式基を指し、系内の少なくとも1つの環の中の1つ以上の炭素原子は、N、O、及びSから独立して選択されるヘテロ原子で置き換えられる。ヘテロアリール基の非限定的な例には、フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フタラジン、ピロール、オキサゾール、ベンゾキサゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソキサゾール、ベンゾイソキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、プテリジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、及びトリアジンが含まれる。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」という用語は、3~10個の炭素原子を有する飽和または部分的に不飽和の単環式または二環式炭素基を指す。二環式シクロアルキル基には、縮合、スピロ、及び架橋環系が含まれる。シクロプロピル基の非限定的な例には、シクロプロピル、シクロヘキシル、スピロ[2.3]ヘキシル、及びビシクロ[1.1.1]ペンチルが含まれる。
「ヘテロシクリル」という用語は、芳香族ではなく、3~10個の環原子を有し、環内にN、O、及びSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を有する、飽和または部分的に不飽和の炭化水素単環式または二環式環系を指す。二環式ヘテロシクリル基には、縮合、スピロ、及び架橋環系が含まれる。ヘテロシクリル基は、例えば、少なくとも1つがヘテロ原子である、5、6、7、8、9、または10個の原子を含有する環系である、「5~10員ヘテロシクリル基」として表され得る。例えば、1つ、2つ、または3つ、任意選択的に、1つまたは2つのヘテロ原子が存在し得る。ヘテロシクリルは、当該定義がラクタム、ラクトン、環式イミド、環式チオイミド、及び環式カルバメートなどのオキソ系及びチオ系を含むことができるように、1つ以上のカルボニルまたはチオカルボニル官能基をさらに含み得る。ヘテロシクリル基は、任意の炭素原子を通して、または窒素などのヘテロ原子を通して、分子の残りの部分に結合され得る。例示的なヘテロシクリル基には、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキソラン、マレイミド、スクシンイミド、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、モルホリン、オキシラン、ピペリジンN-オキシド、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ピロリドン、ピロリジオン、4-ピペリドン、ピラゾリジン、2-オキソピロリジン、テトラヒドロピラン、4H-ピラン、アゼチジン、オキセタン、及び2-アザスピロ[3.3]ヘプタニルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「ジェミナル」という用語は、分子内の同じ原子に付着した置換基原子または基を指す。
本明細書で使用される場合、「ビシナル」という用語は、分子内の隣接する原子に付着した置換基原子または基を指す。置換基の原子または基の間の立体化学的関係は、シス、トランス、未定義、または未解決であり得る。
本明細書で使用される場合、「オキソ」という用語は、炭素原子に付着した「=O」基を指す。
本明細書で使用される場合、記号
Figure 2023541047000004
は、分子の残りの部分の指示された原子または基への原子または部分の付着点を描写する。
式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)は、その薬学的に許容される塩を含む。加えて、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)はまた、必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)を調製及び/または精製するため、及び/または式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)の鏡像異性体を分離するための中間体として有用であり得る、そのような化合物の他の塩も含む。式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)の薬学的に許容される塩の非限定的な例には、トリフルオロ酢酸及び塩酸塩が含まれる。
式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはそれらの塩は、溶媒和物の形態で単離され得、したがって、任意のそのような溶媒和物は、本開示の範囲内に含まれることがさらに認識されるであろう。例えば、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)及びその塩は、水、エタノール、及び同等物などの薬学的に許容される溶媒を用いて、非溶媒和ならびに溶媒和形態で存在することができる。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)は、実施例1~65の化合物及びその立体異性体ならびに薬学的に許容される塩及び溶媒和物を含む。いくつかの実施形態では、実施例1~65の化合物は、遊離塩基形態である。いくつかの実施形態では、実施例1~65の化合物は、塩の形態である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)は、薬学的に許容される塩として調製される。いくつかの実施形態では、薬学的に許容される塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的に許容される塩は、化合物をハロゲン化水素酸(例えば、塩酸または臭化水素酸)、硫酸、硝酸、及びリン酸などの無機酸に反応させることによって得ることができる。また、薬学的に許容される塩は、化合物を脂肪族または芳香族のカルボン酸またはスルホン酸などの有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、またはナフタレンスルホン酸)を用いて反応させることによっても得ることができる。また、薬学的に許容される塩は、化合物を塩基を用いて反応させて、塩、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩)、有機塩基の塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C1-C7アルキルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン)、ならびにアミノ酸(例えば、アルギニン及びリジン)との塩を形成することによっても得ることができる。
「薬学的に許容される」という用語は、化合物、またはその塩もしくは組成物が、製剤を含む他の成分及び/またはそれで治療されている対象と化学的ならびに/もしくは毒物学的に適合性があることを示す。
保護基は、潜在的に反応性の官能基を望ましくない化学変換から保護する、一時的な置換基であり得る。採用される特定の保護基の選択は、十分に当業者の技能の範囲内である。保護されている官能基、分子に存在する他の官能性、合成配列の各ステップでの反応条件、分子に存在する他の保護基、保護基を除去するために要求される条件に対する官能基耐性、及び本明細書で提供される化合物の熱分解のための反応条件を含むが、これらに限定されない、いくつかの考慮事項は、保護基の選択を決定することができる。保護基化学の分野は、(Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,2.sup.nd ed.Wiley:New York,1991)で精査されている。
窒素保護基は、アミン部分を望ましくない化学変換から保護する、任意の一時的な置換基であり得る。そのような保護基がアミンに結合されるときに形成される部分の例には、アリルアミン、ベンジルアミン(例えば、ベンジルアミン、p-メトキシベンジルアミン、2,4-ジメトキシベンジルアミン、及びトリチルアミン)、アセチルアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、ペント-4-エナミド、フタルイミド、カルバミン酸塩(例えば、カルバミン酸メチル、カルバミン酸t-ブチル、カルバミン酸ベンジル、カルバミン酸アリル、カルバミン酸2,2,2-トリクロロエチル、及びカルバミン酸9-フルオレニルメチル)、イミン、及びスルホンアミド(例えば、ベンゼンスルホンアミド、p-トルエンスルホンアミド、及びp-ニトロベンゼンスルホンアミド)が含まれるが、これらに限定されない。
酸素保護基は、ヒドロキシル部分を望ましくない化学変換から保護する、任意の一時的な置換基であり得る。そのような保護基がヒドロキシルに結合されるときに形成される部分の例には、エステル(例えば、アセチル、t-ブチルカルボニル、及びベンゾイル)、ベンジル(例えば、ベンジル、p-メトキシベンジル、及び2,4-ジメトキシベンジル、及びトリチル)、炭酸塩(例えば、炭酸メチル、炭酸アリル、炭酸2,2,2-トリクロロエチル、及び炭酸ベンジル)、ケタール、及びアセタール、ならびにエーテルが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で提供される化合物はまた、そのような化合物を構成する原子のうちの1つ以上に不自然な割合の原子同位体を含有し得る。すなわち、原子は、特に、式(I)による化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)に関して言及されるとき、天然存在比または同位体濃縮形態のいずれかで、自然発生であるか、または合成的に産生されるかのいずれかである、その原子のすべての同位体及び同位体混合物を含む。例えば、特に明記されていない限り、水素が言及されるとき、それは、H、H、H、またはそれらの混合物を指すと理解され、炭素が言及されるとき、それは、11C、12C、13C、14C、またはそれらの混合物を指すと理解され、窒素が言及されるとき、それは、13N、14N、15N、またはそれらの混合物を指すと理解され、酸素が言及されるとき、それは、14O、15O、16O、17O、18O、またはそれらの混合物を指すと理解され、フルオロが言及されるとき、それは、18F、19F、またはそれらの混合物を指すと理解される。例えば、重水素アルキル及び重水素アルコキシ基では、1つ以上の水素原子が、重水素(H)で特異的に置き換えられる。前述の同位体のうちのいくつかが放射性であるため、したがって、本明細書で提供される化合物はまた、1つ以上の非放射性原子が放射性濃縮同位体のうちの1つによって置き換えられている、その放射性化合物を含む、1つ以上の原子の1つ以上の同位体を有する化合物及びそれらの混合物も含む。放射性標識化合物は、治療薬、例えば、がん治療薬、研究試薬、例えば、アッセイ試薬、及び診断薬、例えば、インビボ造影剤として有用である。放射性であるかどうかにかかわらず、本明細書で提供される化合物のすべての同位体変異は、本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
CDC7阻害剤として作用する試験化合物の能力は、本明細書に記載の生物学的及び計算的アッセイによって実証され得る。IC50値を表A~Bに示す。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、脳及び/または中枢神経系(CNS)浸透性を示す。このような化合物は、血液脳関門を通過し、脳及び/または他のCNS構造におけるCDC7キナーゼ活性を阻害可能である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、治療に有効な量で血液脳関門を通過可能である。例えば、がん(例えば、CDC7関連脳またはCNS癌などのCDC7関連がん)を有する対象の治療は、この化合物の対象への投与(例えば、経口投与)を含み得る。いくつかのこのような実施形態では、本明細書で提供される化合物は、原発性脳腫瘍または転移性脳腫瘍、例えば、CDC7関連の原発性脳腫瘍または転移性脳腫瘍を治療するのに有用である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩は、高いGI吸収、低いクリアランス、及び薬剤間相互作用における低い可能性のうちの1つ以上を示す。
式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩は、CDC7キナーゼ阻害剤で治療可能な疾患及び障害、例えば、血液癌及び固形癌を含むCDC7関連がんの治療に有用である。
本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」という用語は、治療的または苦痛緩和手段を指す。有益なまたは望ましい臨床結果には、検出可能または検出不可能であるかにかかわらず、疾患または障害もしくは状態に関連する症状の全体的または部分的な緩和、疾患の程度の減少、疾患の安定した(すなわち、悪化しない)状態、疾患の進行の遅延または減速、病状(例えば、疾患の1つ以上の症状)の改善または緩和、及び寛解(部分的または全体的であるかにかかわらず)が含まれるが、これらに限定されない。「治療」はまた、治療を受けていない場合の予想生存と比較して、生存を延長することも意味し得る。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、マウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、霊長類、及びヒトなどの哺乳動物を含む任意の動物を指す。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、治療及び/または予防されるべき疾患もしくは障害の少なくとも1つの症状を経験している、及び/または示している。
いくつかの実施形態では、対象は、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を伴うがん(CDC7関連がん)(例えば、規制当局に承認された(例えば、FDAに承認された)アッセイまたはキットを用いた決定において)を有すると識別または診断されている。いくつかの実施形態では、対象は、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全について陽性である腫瘍(例えば、規制機関に承認されたアッセイまたはキットを用いた決定において)を有する。対象は、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全について陽性である腫瘍(複数可)(例えば、規制機関に承認された(例えば、FDAに承認された)アッセイまたはキットを用いて陽性と識別されたもの)を有する対象であり得る。対象は、腫瘍がCDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する(例えば、腫瘍が、規制当局に承認された(例えば、FDAに承認された)キットまたはアッセイを用いてそのように識別される場合)対象であり得る。いくつかの実施形態では、対象は、CDC7関連がんを有することが疑われる。いくつかの実施形態では、対象は、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有する腫瘍を有することを示す臨床記録を有する(任意選択的に、臨床記録は、対象が本明細書で提供される組成物のうちのいずれかで治療されるべきであると示す)。いくつかの実施形態では、対象は、小児対象である。いくつかの実施形態では、対象は、組織学的検査に基づいて、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全と関連付けられると決定されるがん(CDC7関連がん)を有すると識別または診断されている。
本明細書で使用される場合の「小児対象」という用語は、診断または治療の時点で21歳未満の対象を指す。「小児」という用語は、新生児(出生~生後1ヶ月まで)、乳児(1ヶ月~2歳まで)、子供(2歳~12歳まで)、及び青年(12歳~21歳まで(22歳の誕生日までであるが、それを含まない))を含む、様々な亜集団にさらに分けられることができる。Berhman RE,Kliegman R,Arvin AM,Nelson WE.Nelson Textbook of Pediatrics,15th Ed.Philadelphia:W.B.Saunders Company,1996、Rudolph AM,et al.Rudolph’s Pediatrics,21st Ed.New York:McGraw-Hill,2002、及びAvery MD,First LR.Pediatric Medicine,2nd Ed.Baltimore:Williams & Wilkins;1994.いくつかの実施形態では、小児対象は、出生~生後28日まで、生後29日~2歳未満、2歳~12歳未満、または12歳~21歳まで(22歳の誕生日までであるが、それを含ままない)である。いくつかの実施形態では、小児対象は、出生~生後28日まで、生後29日~1歳未満、生後1ヶ月~生後4ヶ月未満、生後3ヶ月から生後7ヶ月未満、生後6ヶ月から1歳未満、1歳~2歳未満、2歳~3歳未満、2歳~7歳未満、3歳~5歳未満、5歳~10歳未満、6歳~13歳未満、10歳~15歳未満、または15歳~22歳未満である。
特定の実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩は、本明細書で定義されるような疾患及び障害(例えば、自己免疫疾患、炎症性疾患、及びがん)を予防するために有用である。本明細書で使用される場合の「予防する」という用語は、本明細書に記載されるような疾患または状態、もしくはその症状の全体的または部分的な発症、再発、もしくは拡大の予防を意味する。
本明細書で使用される場合、「CDC7関連がん」という用語は、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ(本明細書ではCDC7キナーゼタンパク質とも呼ばれる)、またはそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全(例えば、本明細書に記載されるような、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、CDC7キナーゼドメイン、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルにおける任意のタイプの調節不全)と関連付けられるか、またはそれを有するがんを指す。CDC7関連がんの非限定的な例は、本明細書に記載されている。
「CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全」という句は、遺伝子変異(例えば、CDC7キナーゼドメイン及び融合パートナーを含めた融合タンパク質の発現をもたらす染色体転座、野生型CDC7タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸の欠失を含むCDC7タンパク質の発現をもたらすCDC7遺伝子の変異、野生型CDC7タンパク質と比較して1つ以上の点変異を有するCDC7タンパク質の発現をもたらすCDC7遺伝子の変異、野生型CDC7タンパク質と比較して少なくとも1つの挿入されたアミノ酸を有するCDC7タンパク質の発現をもたらすCDC7遺伝子の変異、細胞内でのCDC7タンパク質のレベル増加をもたらす遺伝子重複、あるいは細胞内でのCDC7タンパク質のレベル増加をもたらす調節配列(例えば、プロモーター及び/またはエンハンサー)の変異、野生型CDC7タンパク質と比較してCDC7タンパク質内の少なくとも1つのアミノ酸の欠失を有するCDC7タンパク質をもたらすCDC7 mRNAの代替スプライシングバージョン、あるいは(例えば、対照非がん性細胞と比較して)異常な細胞シグナル伝達及び/または調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達に起因する哺乳動物細胞内の野生型CDC7キナーゼの発現の増加(例えば、レベル増加))を指す。別の例として、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、変異を含まないCDC7遺伝子によってコードされるタンパク質と比較して、恒常的に活性である、または活性が増加しているCDC7タンパク質をコードするCDC7遺伝子の変異であり得る。さらなる例として、CDC7遺伝子のコピー数の増加は、CDC7キナーゼの過剰発現をもたらし得る。例えば、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、機能的キナーゼドメインを含むCDC7の第1の部分と、パートナータンパク質(すなわち、CDC7ではない)の第2部分とを含む融合タンパク質の発現をもたらす遺伝子または染色体の転座の結果であり得る。いくつかの例では、CDC7遺伝子、CDC7タンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、あるCDC7遺伝子と別の非CDC7遺伝子との遺伝子転座の結果であり得る。
「野生型」という用語は、CDC7関連疾患、例えば、CDC7関連がんを有しない(また任意選択的に、CDC7関連疾患を発症するリスクも有しない、及び/またはCDC7関連疾患を有する疑いがない)対象において見出される、あるいはCDC7関連疾患、例えば、CDC7関連がんを有しない(また任意選択的に、CDC7関連疾患を発症するリスクも有しない、及び/またはCDC7関連疾患を有する疑いがない)対象からの細胞または組織において見出される、核酸(例えば、CDC7遺伝子もしくはCDC7 mRNA)またはタンパク質(例えば、例えば、CDC7タンパク質)を表す。
「規制機関」という用語は、国による医薬品の医療使用の承認を行うための国の機関を指す。例えば、規制機関の非限定的な例としては、米国食品医薬品局(FDA)がある。
本明細書で提供されるものは、式(I)の化合物:
Figure 2023541047000005
の化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供し、式中、
は、任意選択的に、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~10員ヘテロアリールであり、
Yは、-S-または-S(=O)-であり、
環Aは、C5-C7シクロアルキルまたは5~7員ヘテロシクリルであり、
各Rは、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、-NR、C1-C6アルコキシアルキル、-C(=O)NH-5~10員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクリル、5~10員へテロアリール、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキル、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルからなる群から選択され、または
2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、オキソ基;任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキル;または任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された3~6員ヘテロシクリルを形成し、
は、水素、及び任意選択的に、以下から独立して選択される1~4個の置換基で置換されたC0-C6アルキルから選択され、
(i)ヒドロキシル、
(ii)シアノ、
(iii)ハロゲン、
(iv)C3-C6シクロアルコキシ、
(v)C(=O)OR
(vi)C1-C6アルコキシ、
(vii)任意選択的に1~3個の独立して選択されるハロゲンで置換された4~10員ヘテロシクリルオキシ、
(viii)-NR
(ix)任意選択的に、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、-NR、3~6員ヘテロシクリルオキシ、及び任意選択的に1~3個のC1-C6アルコキシで置換された3~6員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の基で置換されたC3-C6シクロアルキル、
(x)任意選択的に、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、-NR、任意選択的にハロゲン、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキル、ならびに任意選択的にハロゲンまたはヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~4個の置換基で置換された3~10員ヘテロシクリル、
(xi)任意選択的に、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、任意選択的にシアノ及びヒドロキシルから独立して選択される1~2個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキル、ならびに任意選択的に1~3個の独立して選択されるRAで置換された4~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~6員へテロアリール、ならびに
(xii)-C(=O)-X(式中、Xは、-NR、C1-C6アルキル、5~6員ヘテロアリール、-NH-5~6員ヘテロアリール、-OR、または任意選択的にヒドロキシルで置換された3~6員ヘテロシクリルである)、
各R及びRは、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルキルアミノ、4~6員ヘテロシクリル、またはC3-C6シクロアルキルであり、
各R及びRは、独立して、水素、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、-C(=O)-C1-C6アルキル、任意選択的にC1-C6アルキル、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはC3-C6シクロアルキルで置換された-(C1-C6アルキレン)p-C3-C8シクロアルキル、任意選択的にC1-C6アルキルで置換された3~6員へテロシクリル、-C(=O)O-C1-C6アルキル、または任意選択的にC1-C6アルコキシで置換されたベンジルであり、あるいは
及びRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、任意選択的に、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6アルキル、-NR、C3-C6シクロアルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された4~10員ヘテロシクリルを形成し、
各pは、独立して、0または1であり、
mは、0、1、2、3、または4であり、
は、水素またはC1-C6アルキルであり、
は、水素、C1-C6ハロアルキル、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキル、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC3-C6シクロアルキル、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換された4~10員ヘテロシクリル、C6-C10アリール、または1~3個の独立して選択されるRで置換された5~10員ヘテロアリールであり、
各R及びRは、独立して、水素またはC1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Yは、-S-である。いくつかの実施形態では、Yは、-S(=O)-である。
いくつかの実施形態では、環Aは、5~7員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aは、6~7員単環式ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aは、1個の酸素原子を含む。いくつかの実施形態では、環Aは、1個の窒素原子を含む。いくつかの実施形態では、環Aは、1個の酸素原子及び1個の窒素原子を含む。いくつかの実施形態では、環Aは、Yを含む5員環に結合した1個の酸素原子を含む6員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aは、Yを含む5員環に結合した1個の酸素原子を含む7員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、環Aは、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、またはオキセパンである。
いくつかの実施形態では、環Aは、C5-C7シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、環Aは、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルなどの単環式C5-C7シクロアルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~10員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~10員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~6員ヘテロアリールである。
いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである。いくつかの実施形態では、Rは、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から選択される1個の置換基で置換されたピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである。
いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルなどのC1-C6アルキルで置換された、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルで置換されたピラゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000006
である。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれがメチルで置換された、ピリジンまたはピリミジンである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、メチルで置換された、
Figure 2023541047000007
である。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換5~10員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、非置換5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ピラゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000008
である。いくつかの実施形態では、Rは、ピリジンである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000009
である。いくつかの実施形態では、Rは、ピリミジンである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000010
である。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、-NR、C1-C6アルコキシアルキル、-C(=O)NH-5~10員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクリル、5~10員へテロアリール、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキル、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、
-C(=O)NH-5~10員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、
-C(=O)NH-5員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、
-C(=O)NH-6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、
-C(=O)NH-10員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、イミダゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、及びピラジンから選択される。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、4~6員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、4~6員ヘテロシクリルは、炭素原子を介して式(I)に接続している。いくつかの実施形態では、4~6員ヘテロシクリルは、窒素原子を介して式(I)に連結している。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ピロリドン、4-ピペリドン、アゼチジン、及びオキセタンから選択される。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、5~10員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、5員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、各Rは、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3-チアジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、イミダゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、及びピラジンから選択される。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、C3-C6シクロアルキルである。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、1~3個の独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、1つのRAで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、2つまたは3つの独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルアミノ、4~6員ヘテロシクリル、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3ヒドロキシアルキル、C1-C3アルキルアミノ、4~6員ヘテロシクリル、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、フルオロ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、またはヒドロキシエチルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルなどの非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、各Rは、メチルである。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、-NR、及びC1-C6アルコキシアルキルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、Rは、フルオロである。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC1-C6アルコキシアルキルから選択される。
いくつかの実施形態では、各Rは、独立して、本明細書で定義されるような-NRである。
いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、オキソ基;任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキル;または任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された3~6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となってオキソ基を形成する。
いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキルを形成する。いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となって非置換C3-C6シクロアルキルを形成する。
いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された3~6員ヘテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となって非置換3~6員ヘテロシクリルを形成する。
いくつかの実施形態では、mは、1である。いくつかの実施形態では、mは、2である。いくつかの実施形態では、mは、3である。いくつかの実施形態では、mは、4である。
いくつかの実施形態では、mは、0である。
いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルなどの非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、メチルである。
いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、フルオロである。
いくつかの実施形態では、mは、2であり、各Rは独立して、非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、mは、2であり、各Rは、メチルである。
いくつかの実施形態では、mは、2であり、各Rは、独立して、ハロゲンである。いくつかの実施形態では、mは、2であり、各Rは、フルオロである。
いくつかの実施形態では、mは、2であり、R基は、ジェミナルである。いくつかの実施形態では、R基は、ジェミナルジメチルである。いくつかの実施形態では、R基は、ジェミナルジフルオロである。
いくつかの実施形態では、Rは、水素、及び任意選択的に、以下の(i)~(xii)から独立して選択される1~4個の置換基で置換されたC0-C6アルキルから選択される:
(i)ヒドロキシル、
(ii)シアノ、
(iii)ハロゲン、
(iv)C3-C6シクロアルコキシ、
(v)C(=O)OR
(vi)C1-C6アルコキシ、
(vii)任意選択的に1~3個の独立して選択されるハロゲンで置換された4~10員ヘテロシクリルオキシ、
(viii)-NR
(ix)任意選択的に、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、-NR、3~6員ヘテロシクリルオキシ、及び任意選択的に1~3個のC1-C6アルコキシで置換された3~6員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の基で置換されたC3-C6シクロアルキル、
(x)任意選択的に、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、-NR、任意選択的にハロゲン、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキル、ならびに任意選択的にハロゲンまたはヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~4個の置換基で置換された3~10員ヘテロシクリル、
(xi)任意選択的に、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、任意選択的にシアノ及びヒドロキシルから独立して選択される1~2個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキル、ならびに任意選択的に1~3個の独立して選択されるRAで置換された4~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~6員へテロアリール、ならびに
(xii)-C(=O)-X(式中、Xは、-R、C1-C6アルキル、5~6員ヘテロアリール、
-NH-5~6員ヘテロアリール、-OR、または任意選択的にヒドロキシルで置換された3~6員ヘテロシクリルである)、
いくつかの実施形態では、Rは、水素である。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換C1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、置換C0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、(i)~(xii)から選択される1個の置換基を有するC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、(i)~(xii)から独立して選択される2個の置換基を有するC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、(i)~(xii)から独立して選択される3個の置換基を有するC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、(i)~(xii)から独立して選択される4個の置換基を有するC0-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、ならびに任意選択的にヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、-NR、3~6員ヘテロシクリルオキシ、及び任意選択的に1~3個のC1-C6アルコキシで置換された3~6員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の基で置換されたC3-C6シクロアルキル、から独立して選択される1~3個の基で置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、ならびに任意選択的にヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、-NR、3~6員ヘテロシクリルオキシ、及び任意選択的に1~3個のC1-C6アルコキシで置換された3~6員ヘテロシクリルで置換されたC3-C6シクロアルコキシ、から独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたC0-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及びヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたC0-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルなどの非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルである。
いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシ-2-プロピル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、または3-ヒドロキシプロピルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000011
である。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルで置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルで置換されたC0-C1アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000012
である。
いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル及びC3-C6シクロアルキルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、ヒドロキシル及び1つのC3-C6シクロアルキルで置換された、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000013
である。
いくつかの実施形態では、Rは、C3-C6シクロアルコキシで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれがC3-C6シクロアルコキシで置換された、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000014
である。
いくつかの実施形態では、Rは、1つまたは2つのC1-C6アルコキシで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、1つまたは2つのC1-C2アルコキシで置換された、エチルまたはn-プロピルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000015
である。
いくつかの実施形態では、Rは、C(=O)-O-Xで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Xは、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルなどのC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、C(=O)-OMeまたはC(=O)-OEtで置換された、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000016
である。
いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、及び3~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルであり、3~10員ヘテロシクリルは、任意選択的にC1-C6アルキル、ヒドロキシル、及びハロゲンから選択される1~3個の置換基で置換される。いくつかの実施形態では、Rは、3~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の基で置換されたC1-C6アルキルであり、3~10員ヘテロシクリルは、任意選択的に、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、及びハロゲンから選択される1~3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、C1-C6アルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、3~10員ヘテロシクリルは、4~6員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、1個または2個の窒素原子を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、炭素原子を介してRのアルキル基に接続している。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、窒素原子を介してRのアルキル基に接続している。
いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、任意選択的に、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、及びハロゲンから独立して選択される1~3個の置換基で置換された、アゼチジン、ピロリジン、ピロリジノン、またはピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、またはハロゲンから独立して選択される2個の置換基で置換された、アゼチジン、ピロリジン、ピロリジノン、またはピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、またはハロゲンで置換された、アゼチジン、ピロリジン、ピロリジノン、またはピペリジンで置換された、C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、アゼチジン、ピロリジン、ピロリジノン、またはピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、アゼチジンで置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチル、フルオロ、またはヒドロキシルで置換されたアゼチジンで置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ピロリジンで置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル、メチル、または1つもしくは2つのフルオロで置換されたピロリジンで置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ピロリジノンで置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルまたは1つもしくは2つのフルオロで置換されたピロリジノンで置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ピペリジンで置換されたC1-C3アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000017
である。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000018
である。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000019
である。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000020
である。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000021
である。
いくつかの実施形態では、Rは、-NRCで置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、C(=O)-C1-C6アルキル、C(=O)-C1-C6アルキル、またはC1-C6アルコキシで置換されたベンジルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、またはC(=O)-C1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、R及びRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、任意選択的に、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6アルキル、-NR、C3-C6シクロアルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された4~10員へテロシクリルを形成する。いくつかの実施形態では、4~10員ヘテロシクリルは、[5,5]、[5,6]、または[6,6]縮合環系などの二環式縮合ヘテロシクリルである。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000022
である。いくつかの実施形態では、Rは、NHで置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、NHである(すなわち、C0-C6アルキルが、C0アルキルである場合)。
いくつかの実施形態では、各R及びRは、独立して、水素またはC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、各R及びRは、同じである。いくつかの実施形態では、各R及びRは、異なる。いくつかの実施形態では、R及びRの一方は、水素であり、R及びRの他方は、C1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、-C(=O)-Xであり、式中、Xは、任意選択的にヒドロキシルで置換されたC1-C6アルキルまたは3-6員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、3~6員ヘテロシクリルは、アゼチジン、モルホリン、またはピロリジンである。
いくつかの実施形態では、Rは、シアノ、ヒドロキシル、ハロゲン、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、シアノ、ヒドロキシル、ハロゲン、及びC1-C2アルコキシから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたC1-C2アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、シアノで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000023
である。
いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、及び5~6員ヘテロアリールから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル、C1-C3アルコキシ、及び5~6員ヘテロアリールから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されたC1-C3アルキルである。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、任意選択的に、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、シアノ、ヒドロキシル、C1-C3アルキル、及びC1-C3アルコキシから独立して選択される1個または2個の置換基で置換される。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、イミダゾール、ピラゾール、またはトリアゾールである。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、シアノで置換されたピラゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000024
である。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、ピラゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000025
である。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000026
である。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、イミダゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000027
である。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、トリアゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000028
である。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換5~6員ヘテロアリールで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、イミダゾールである。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、トリアゾールである。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、
Figure 2023541047000029
である。
いくつかの実施形態では、各pは、0である。いくつかの実施形態では、各pは、1である。いくつかの実施形態では、pの出現が2回存在し、一方のpが1であり、他方のpが0である。
いくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルなどのC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、Rは、水素である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ia)の化合物:
Figure 2023541047000030
の化合物、またはその医薬的に許容される塩であり、式中、
は、任意選択的にC1-C6アルキルで置換された5員または6員ヘテロアリール基であり、
は、ハロゲン及びC1-C6アルキルから独立して選択され、mは、1または2である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ib)の化合物:
Figure 2023541047000031
の化合物、またはその医薬的に許容される塩であり、式中、
は、任意選択的にC1-C6アルキルで置換された5員または6員ヘテロアリール基であり、
は、ハロゲン及びC1-C6アルキルから独立して選択され、mは、1または2である。
いくつかの実施形態では、mは、2であり、Rは、ジェミナルジフルオロである。いくつかの実施形態では、mは、2であり、Rは、ジェミナルジメチルである。いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、フルオロである。いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、メチルである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(Ic)の化合物:
Figure 2023541047000032
または上記のうちのいずれかの薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルなどのC1-C6アルキルで置換された、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルで置換されたピラゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルで置換されたピリジンである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルで置換されたピリミジンである。
いくつかの実施形態では、Rは、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである。いくつかの実施形態では、Rは、

Figure 2023541047000033
である。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的に、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換されたC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、または任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルである。
いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000034
である。
いくつかの実施形態では、Rは、任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルで置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルで置換されたメチルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000035
(すなわち、C0-C6アルキルがC0アルキルである場合)である。
いくつかの実施形態では、Rは、1つのヒドロキシル及び1つのC3-C6シクロアルキルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、1つのヒドロキシル及び1つのC3-C6シクロアルキルで置換された、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、1つのヒドロキシル及びシクロプロピルまたはシクロブチルで置換された、メチルまたはエチルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000036
である。
いくつかの実施形態では、Rは、C3-C6シクロアルコキシで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000037
である。
いくつかの実施形態では、Rは、1つまたは2つのC1-C6アルコキシで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、1つまたは2つのC1-C6アルコキシで置換された、メチル、エチル、またはn-プロピルである。いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、1つまたは2つのメトキシで置換された、メチル、エチル、またはn-プロピルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000038
である。
いくつかの実施形態では、Rは、C(=O)-O-Xで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Xは、C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000039
である。
いくつかの実施形態では、Rは、1~3個の3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルであり、3~10員ヘテロシクリルは、任意選択的に、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、及びハロゲンから選択される1~3個の置換基で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、ハロゲンで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、それぞれが、任意選択的に、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、またはハロゲンで置換された、アゼチジン、ピロリジン、またはピペリジンで置換された、C1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C6アルキル、ヒドロキシル及びハロゲンから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたアゼチジンで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、非置換アゼチジンで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000040
である。
いくつかの実施形態では、Rは、非置換ピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000041
である。
いくつかの実施形態では、Rは、ヒドロキシル及びハロゲンから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたピロリジンで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、非置換ピロリジンで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000042
である。
いくつかの実施形態では、Rは、-NRで置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、またはC(=O)-C1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000043
である。いくつかの実施形態では、Rは、NHで置換されたC0-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、NHである。
いくつかの実施形態では、Rは、シアノで置換されたC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000044
である。
いくつかの実施形態では、Rは、C1-C6アルコキシ及び5~6員ヘテロアリールから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、任意選択的に、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されている。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、イミダゾール、ピラゾール、またはトリアゾールである。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、非置換ピラゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000045
である。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000046
である。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、シアノで置換されたピラゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000047
である。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、非置換イミダゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、


Figure 2023541047000048
である。
いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、非置換トリアゾールである。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2023541047000049
である。
いくつかの実施形態では、化合物は、表1から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩である。

Figure 2023541047000050
Figure 2023541047000051
Figure 2023541047000052
Figure 2023541047000053
Figure 2023541047000054
Figure 2023541047000055
Figure 2023541047000056
Figure 2023541047000057
Figure 2023541047000058
Figure 2023541047000059
Figure 2023541047000060
Figure 2023541047000061
Figure 2023541047000062
Figure 2023541047000063
Figure 2023541047000064
Figure 2023541047000065
調製のプロセス
例示の目的で、化合物を調製するための一般的な方法及び主要な中間体を本明細書に示す。個々の反応ステップのより詳細な説明については、以下の実施例セクションを参照されたい。当業者であれば、他の合成ルートを使用して本発明化合物を合成することができることを理解するであろう。具体的な出発物質及び試薬がスキームに描写され、下記に議論されるが、他の出発物質及び試薬が、様々な誘導体及び/または反応条件を提供するために容易に代用され得る。加えて、下記に記載される方法によって調製される化合物の多くは、当業者に周知の従来の化学を使用して、本開示に照らしてさらに修飾されることができる。
本明細書では、式(I)の化合物を作製する方法であって、式(I-iA)の部分:
Figure 2023541047000066
(式中、
*に最も近い炭素原子及び**に最も近い炭素原子は、それぞれ式(I)のチオフェンの環員であり、
*に最も近い炭素原子は、式(I)のチオフェンの硫黄環員に結合している)
を含む式(I)の前駆体を、式(int-1)の化合物と反応させることによってピリドン環を形成して、
Figure 2023541047000067
(式中、R3’は、非置換C1-C6アルキルである)
式(I-iA’)の部分を含む式(I)の前駆体を形成することと、
Figure 2023541047000068
式(I-iA’)の部分を含む前駆体において式(I-iA’)の部分を反応させて、式(I)の化合物の
Figure 2023541047000069
部分を形成することを含む、方法が提供される。
いくつかの実施形態では、式(I-iA)の部分を含む式(I)の第1の前駆体を反応させることは、触媒の存在下で実施される。いくつかの実施形態では、触媒は、ロジウム触媒である。いくつかの実施形態では、触媒は、ロジウム(II)触媒である。いくつかの実施形態では、ロジウム触媒は、Rh(OAc)、Rh(Oct)、及び(C(CHRhCl)Clから選択される。いくつかの実施形態では、ロジウム触媒は、C(CHRhCl)Clである。いくつかの実施形態では、式(I-iA)の部分を含む式(I)の第1の前駆体を反応させることは、塩基の存在下で実施される。いくつかの実施形態では、塩基は、アセテート塩基である。いくつかの実施形態では、塩基は、酢酸セシウムである。
いくつかの実施形態では、式(I-iA’)の部分を含む前駆体内で式(I-iA’)の部分を反応させて、式(I)の化合物の
Figure 2023541047000070
部分を形成することは、R3’をRに変換する1つ以上の化学変換(例えば、1、2、3、4、5、6、7、または8つの化学変換)を含む。例えば、メチル基の臭素化の後に、臭素をアミンなどの求核剤で置換する。
また、式(I)の化合物を作製する方法であって、式(I-iB)の部分:
Figure 2023541047000071
(式中、
3’’は、非置換C1-C6アルキルであり、
*に最も近い炭素原子及び**に最も近い炭素原子は、それぞれ式(I)のチオフェンの環員であり、
*に最も近い炭素原子は、式(I)のチオフェンの硫黄環員に結合しており、
****に最も近い炭素原子は、式(I)の化合物におけるピリドン環の環員である)
を含む式(I)前駆体を、塩基の存在下で反応させることによってピリドン環を形成して、式(I-iB’)の部分を含む式(I)の前駆体を形成することと、
Figure 2023541047000072
式(I-iB’)の部分を含む前駆体において式(I-iB’)の部分を反応させて、式(I)の化合物の
Figure 2023541047000073
部分を形成することを含む、方法も提供される。
いくつかの実施形態では、塩基は、水素化物塩基である。いくつかの実施形態では、塩基は、水素化ナトリウムまたは水素化カリウムである。いくつかの実施形態では、塩基は、水素化ナトリウムである。
いくつかの実施形態では、式(I-iB’)の部分を含む式(I)の前駆体を反応させて式(I)の化合物の
Figure 2023541047000074
部分を形成することは、式(I-iB’)の部分の環窒素から2,4-ジメトキシベンジル基を除去することと、次いでR3’’をRに変換することとを含む。いくつかの実施形態では、式(I-iB’)の部分を含む式(I)の前駆体を反応させて式(I)の化合物の
Figure 2023541047000075
部分を形成することは、R3’’をRに変換することと、次いで環窒素から2,4-ジメトキシベンジル基を除去することとを含む。いくつかの実施形態では、R3’’をRに変換することは、1つ以上の化学変換(例えば、1、2、3、4、5、6、7、または8つの化学変換)を含む。いくつかの実施形態では(R3’’をRに変換することが2つ以上の化学変換を含む場合)、式(I-iB’)の部分を反応させて式(I)の化合物の
Figure 2023541047000076
部分を形成することは、(i)R3’’をRに変換するのに必要な2つ以上の化学変換のうちの1つ以上かつすべてではない化学変換を実施することと、(ii)環窒素から2,4-ジメトキシベンジル基を除去することと、次いで(iii)R3’’をRに変換するのに必要な残りの化学変換を実施することとを含む。
式(I)の化合物を作製する方法のいくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(I’)の化合物であり、
Figure 2023541047000077
(式中、
、R、R、及びRは、本明細書で定義されている通りであり、
は、(i)任意選択的に0、1、または2つのRで置換されたメチレン、または(ii)任意選択的にm個のRで置換されたC2-C3アルキレンであり、C2-C3アルキレンのすべての炭素原子は環Aの環員である)
この方法は、さらに、式(I-iiA)の部分:
Figure 2023541047000078
(式中、
**に最も近い炭素原子は、式(I’)の化合物において、(i)チオフェンの硫黄環員とは直接結合しておらず、(ii)ピリドン環の環員でもある、チオフェンの環員であり、
***に最も近い炭素原子は、式(I’)の化合物において、(i)チオフェンの硫黄環員とは直接結合しておらず、(ii)ピリドン環の環員ではない、チオフェンの環員であり、
****に最も近い炭素原子は、式(I’)の化合物におけるピリドン環の環員であり、
Qは、Hまたはメチルであり、
は、(i)任意選択的に0、1、または2つのRで置換されたメチレン、または(ii)任意選択的にm個のRで置換されたC2-C3アルキレンであり、C2-C3アルキレンのすべての炭素原子は環Aの環員である)
を含む前駆体を酸と反応させて、式(I’)の化合物の
Figure 2023541047000079
部分を形成することを含む。
いくつかの実施形態では、Qは、水素である。いくつかの実施形態では、Qは、メチルである。
いくつかの実施形態では、酸は、HCl及びHBrから選択される。いくつかの実施形態では、酸は、水性である。これらの実施形態のいくつかにおいて、Qは、メチルである。いくつかの実施形態では、酸は、水性HClである。いくつかの実施形態では、酸は、水性HBrである。いくつかの実施形態では、酸は、約48%の水性HBrである。
いくつかの実施形態では、酸は、トリメチルシリルトリフレートである。これらの実施形態のいくつかでは、Qは、水素である。
いくつかの実施形態では、Xはプロピレンであり、mは0である。いくつかの実施形態では、Xはエチレンであり、mは1であり、Rはメチルである。
式(I)の化合物を作製する方法のいくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(I’’)の化合物であり、
Figure 2023541047000080
(式中、R、R、R、R、及びmは、本明細書で定義されている通りである)
この方法はさらに、式(I-iiB)の部分:
Figure 2023541047000081
(式中、
**に最も近い炭素原子は、式(I’’)の化合物において、(i)チオフェンの硫黄環員とは直接結合しておらず、(ii)ピリドン環の環員でもある、チオフェンの環員であり、
***に最も近い炭素原子は、式(I’’)の化合物において、(i)チオフェンの硫黄環員とは直接結合しておらず、(ii)ピリドン環の環員ではない、チオフェンの環員であり、
****に最も近い炭素原子は、ピリドン環の環員である)
を含む前駆体を、ルテニウム触媒の存在下で反応させて、式(I-iiB’)の部分を含む前駆体を形成することと、
Figure 2023541047000082
式(I-iiB’)の部分を含む前駆体の式(I-iiB’)の部分を反応させて、式(I’’)の
Figure 2023541047000083
部分を形成することとを含む。
いくつかの実施形態では、ルテニウム触媒は、ルテニウムカルベン錯体である。いくつかの実施形態では、ルテニウムカルベン錯体は、ベンジリデン-ビス(トリシクロヘキシルホスフィノ)-ジクロロルテニウム及び1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィノ)ルテニウム、ジクロロ(o-イソプロポキシフェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(II)、及び[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(o-イソプロポキシフェニルメチレン)ルテニウムから選択される。いくつかの実施形態では、ルテニウムカルベン錯体は、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(o-イソプロポキシフェニルメチレン)ルテニウムである。
いくつかの実施形態では、式(I-iiB’)の部分を含む前駆体の式(I-iiB’)の部分を反応させて式(I’’)の
Figure 2023541047000084
部分を形成することは、環Aの二重結合を酸化すること、環Aの二重結合を還元すること、または環Aの二重結合を横断する付加(例えば、HBrまたはBrの付加)を実施することを含む。いくつかの実施形態では、式(I-iiB’)の部分を含む前駆体の式(I-iiB’)の部分を反応させて式(I’’)の
Figure 2023541047000085
部分を形成することは、さらに、1つ以上の化学変換における環Aの二重結合の酸化、還元、または付加の生成物を反応させて、式(I’’)の化合物を形成することを含む。
実施形態2のいくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(I’’’)の化合物であり、
Figure 2023541047000086
(式中、R、R、及びRは、本明細書で定義されている通りである)
この方法はさらに、式(I-iiC)の部分:
Figure 2023541047000087
(式中、
**に最も近い炭素原子は、式(I’’’)の化合物において、(i)チオフェンの硫黄環員とは直接結合しておらず、(ii)ピリドン環の環員でもある、チオフェンの環員であり、
***に最も近い炭素原子は、式(I’’’)の化合物において、(i)チオフェンの硫黄環員とは直接結合しておらず、(ii)ピリドン環の環員ではない、チオフェンの環員であり、
Halは、クロロ、ブロモ、及びヨードから選択される)
を含む前駆体を、触媒の存在下で反応させて、式(I-iiC’)の部分を含む前駆体を形成することと、
Figure 2023541047000088
式(I-iiC’)の部分を含む前駆体を反応させて、式(I-iiC’’)の部分を含む前駆体を形成することとを含む。
Figure 2023541047000089
いくつかの実施形態では、式(I-iiC’’)の部分を含む前駆体は、式(I-iB)の部分を含む式(I)前駆体である。
いくつかの実施形態では、触媒は、パラジウム触媒である。いくつかの実施形態では、パラジウム触媒は、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)である。
いくつかの実施形態では、式(I-iiC)の部分を含む前駆体を反応させることは、塩基の存在下で実施される。いくつかの実施形態では、塩基は、炭酸基である。いくつかの実施形態では、炭酸塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、または炭酸セシウムである。いくつかの実施形態では、炭酸塩基は、炭酸カリウムである。
いくつかの実施形態では、Halは、クロロである。いくつかの実施形態では、Halは、ブロモである。いくつかの実施形態では、Halは、ヨードである。
式(I)、(I’)、(I’’)、及び(I’’’)の化合物を作製する方法の上記の実施形態のいずれかにおいて、この方法はさらに、式(I-iiiA)の部分:
Figure 2023541047000090
(式中、式(I-iiiA)の部分における*****に隣接する炭素原子は、硫黄環員に結合し、式(I)、(I’)、(I’’)、または(I’’’)におけるピリドン環のカルボニルに対応する炭素には結合していない、式(I)、(I’)、(I’’)、または(I’’’)のチオフェンの環員である)
を含む前駆体を、式Z-Rの化合物
(式中、Z及びZの一方は、Halであり、Z及びZの他方は、Mであり、
Halは、ヨード、ブロモ、クロロ、及びトリフルオロメタンスルホネートからなる群から選択され、
Mは、トリブチルスタンニル、トリメチルスタンニル、-B(OH)
-MgCl、-MgBr、-MgI、-ZnCl、-ZnBr、及び-ZnIからなる群から選択され、
は、本明細書で定義されている通りである)
と反応させて、式(I)、(I’)、(I’’)、または(I’’’)の化合物の
Figure 2023541047000092
部分を形成することを含む。
いくつかの実施形態では、Zは、Halであり、Zは、Mである。いくつかの実施形態では、Zは、Mであり、Zは、Halである。
いくつかの実施形態では、式(I-iiiA)の部分を含む前駆体と、式Z-Rの化合物との反応は、触媒、塩基、または塩、及び任意選択的なリガンドの存在下で実施される。
いくつかの実施形態では、触媒は、パラジウム触媒である。いくつかの実施形態では、パラジウム触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリド、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリド-ジクロロメタン錯体、酢酸パラジウム(II)、及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、パラジウム触媒は、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリドまたは(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリド-ジクロロメタン錯体である。いくつかの実施形態では、パラジウム触媒は、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリドである。
いくつかの実施形態では、リガンドは、トリシクロヘキシルホスフィン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル、トリ-t-ブチルホスフィン、トリイソプロピルビフェニル(t-Bu X-Phos)、ジシクロヘキシル-[2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン、及びrac-2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1,1’-ビナフチルからなる群から選択される。例えば、リガンドは、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニルである。
いくつかの実施形態では、塩または塩基は、ヨウ化銅(I)、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、及びフッ化セシウムからなる群から選択される。例えば、塩または塩基は、炭酸ナトリウムである。
いくつかの実施形態では、式(I-iiiA)の部分を含む前駆体と式Z-Rの化合物との反応は、約40℃~約130℃の温度で実施される。例えば、式(I-iiiA)の部分を含む前駆体と式Z-Rの化合物との反応は、約50℃~約130℃、約60℃~約130℃、70℃~約130℃、約80℃~約130℃、90℃~約130℃、約100℃~約130℃、約110℃~約130℃、約120℃~約130℃、約50℃~約120℃、約50℃~約110℃、約50℃~約100℃、約50℃~約90℃、約50℃~約80℃、約50℃~約70℃、約50℃~約60℃、約60℃~約120℃、約70℃~約110℃、約80℃~約100℃、約50℃、約60℃、約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約120℃、及び約130℃の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、反応される前駆体の任意の部分が1つ以上のN-H及び/またはO-H結合を含む場合、1つ以上のN-H及び/またはO-H結合のうちの少なくとも1つの水素は、任意選択的に保護基(例えば、tert-ブトキシカルボニル)で置き換えられる。
本明細書のいずれの実施形態では、特に明記されていない限り、または特定のステップの順序が化学的に実行不可能でない限り、ステップの特定の順序が暗示も除外もされないことを理解されたい。さらに、特に明記されていない限り、または化学的に実行不可能でない限り、任意の前駆体は、他の任意の前駆体の形成における中間体として機能することができる。
非限定的な例示的な実施形態では、式(I-iA)の部分を含む前駆体は、式(I-iA’)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり、これは、式(I-iiA)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得、これは、式(I-iiiA)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得る。別の非限定的な例では、式(I-iiA)の部分を含む前駆体は、式(I-iA)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得、これは、式(I-iA’)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得、これは、式(I-iiiA)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得る。別の非限定的な例では、式(I-iiiA)の部分を含む前駆体は、式(I-iA)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得、これは式(I-iA’)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得、これは、式(I-iiA)の部分を含む前駆体に対する前駆体であり得る。さらなる前駆体の関係は、当業者の理解の範囲内にある。
治療方法
がん(例えば、CDC7関連がん)の治療を必要とする対象におけるそのような治療の方法であって、対象に治療有効量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を投与することを含む、方法を提供する。例えば、本明細書で提供されるものは、CDC7関連がんの治療を必要とする対象におけるそのような治療の方法であって、a)対象からのサンプルにおいてCDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出することと、b)治療有効量の式(I)(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することとを含む、方法である。いくつかの実施形態では、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、1つ以上の融合タンパク質を含む。
本明細書に記載の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、CDC7関連がん)は、血液癌である。本明細書に記載の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、CDC7関連がん)は、固形腫瘍である。本明細書に記載の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、CDC7関連がん)は、肺癌(例えば、小細胞肺癌または非小細胞肺癌)、甲状腺癌(例えば、乳頭状甲状腺癌、髄質甲状腺癌(例えば、散発性髄質甲状腺癌または遺伝性髄質甲状腺癌)、分化型甲状腺癌、再発性甲状腺癌、または難治性分化型甲状腺癌)、甲状腺腺腫、内分泌腺新生物、肺腺癌、細気管支肺細胞癌、多発性内分泌腺腫2A型または2B型(それぞれ、MEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌(breast cancer)、乳癌(mammary cancer)、乳癌(mammary carcinoma)、乳腺腫瘍、結腸直腸癌(例えば、転移性結腸直腸癌)、乳頭状腎細胞癌、胃腸粘膜の神経節神経腫症、炎症性筋線維芽細胞腫瘍、または頸部癌である。本明細書に記載の方法または使用のいずれかのいくつかの実施形態では、がん(例えば、CDC7関連がん)は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、青年期のがん、副腎皮質癌、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、がん様腫瘍、原発不明がん、心臓腫瘍、頸部癌、小児がん、脊索腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性新生物、部位別新生物、新生物、結腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、皮膚血管肉腫、胆管癌、非浸潤性乳管癌、胚性腫瘍、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、鼻腔神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、頭蓋外胚芽細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼癌、卵管癌、骨の線維性組織球腫、胆嚢癌、胃癌、胃腸癌、胃腸間質腫瘍(GIST)、生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛性疾患、神経膠腫、毛状細胞腫瘍、毛状細胞白血病、頭頸部癌、胸部新生物、頭頸部新生物、CNS腫瘍、原発性CNS腫瘍、心臓癌、肝細胞癌、組織球症、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、眼内黒色腫、膵島細胞腫瘍、膵臓神経内分泌腫瘍、カポジ肉腫、腎臓癌、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、白血病、口唇及び口腔癌、肝臓癌、肺癌、リンパ腫、マクログロブリン血症、骨の悪性線維性組織球腫、骨癌、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移性扁平上皮癌、正中線管癌、口腔癌、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物、部位別新生物、新生物、骨髄性白血病、骨髄性白血病、多発性骨髄腫、骨髄増殖性新生物、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、肺新生物、肺癌、肺新生物、呼吸管新生物、気管支原性癌、気管支新生物、口腔癌(oral cancer)、口腔癌(oral cavity cancer)、口唇癌、口腔咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腫症、傍神経節腫、副鼻腔及び鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、下垂体癌、形質細胞新生物、胸膜肺芽細胞腫、妊娠関連乳癌、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性腹膜癌、前立腺癌、直腸癌、結腸癌、結腸新生物、腎細胞癌、CDC7松果体芽種、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫、セザリー症候群、皮膚癌、スピッツ腫瘍、小細胞肺癌、小腸癌、軟組織肉腫、扁平上皮癌、扁平上皮頸部癌、胃癌、T細胞リンパ腫、精巣癌、咽喉癌、胸腺腫及び胸腺癌、甲状腺癌、腎盂及びuCDC7erの移行細胞癌、原発不明がん、uCDC7hral癌、子宮癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、及びウィルムス腫瘍の群から選択される。
いくつかの実施形態では、血液癌(例えば、CDC7関連がんである血液癌)は、例えば、白血病、リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、ホジキン病(ホジキンリンパ腫とも呼ばれる)、及び骨髄腫、例えば、急性リンパ球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性好中球性白血病(CNL)、急性未分化白血病(AUL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、前リンパ球性白血病(PML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、成人T細胞ALL、三系統性骨髄異形成を伴うAML(AML/TMDS)、混合系統白血病(MLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性障害(MPD)、ならびに多発性骨髄腫(MM)からなる群から選択される。血液癌の付加的な例には、真性多血症(PV)、必須血小板減少症(ET)、及び特発性原発性骨髄線維症(IMF/IPF/PMF)などの骨髄増殖性疾患(MPD)が含まれる。いくつかの実施形態では、血液癌(例えば、CDC7関連癌である血液癌)は、AMLまたはCMMLである。
いくつかの実施形態では、がん(例えば、CDC7関連がん)は、固形腫瘍である。固形腫瘍(例えば、CDC7関連がんである固形腫瘍)の例には、例えば、甲状腺癌(例えば、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄様癌)、肺癌(例えば、肺腺癌、小細胞肺癌)、膵臓癌、膵管癌、乳癌、結腸癌、結腸直腸癌、前立腺癌、腎細胞癌、頭頸部腫瘍、神経芽細胞腫、及び黒色腫が含まれる。例えば、Nature Reviews Cancer,2014,14,173-186を参照されたい。
いくつかの実施形態では、がんは、肺癌、甲状腺乳頭癌、甲状腺髄質癌、分化型甲状腺癌、再発型甲状腺癌、難治性分化型甲状腺癌、多発性内分泌腫瘍2A型または2B型(それぞれMEN2AまたはMEN2B)、褐色細胞腫、副甲状腺過形成、乳癌、大腸癌、乳頭腎細胞癌、胃腸粘膜の神経節神経腫、及び子宮頸癌からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)ならびにその薬学的に許容される塩及び溶媒和物はまた、CDC7関連がんを治療するために有用である。
したがって、また、対象に治療有効量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、または本明細書で定義されるようなその医薬組成物を投与することを含む、CDC7関連がん、例えば、本明細書に開示される例示的なCDC7関連がんのいずれかを有すると診断または識別された対象を治療するための方法も本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)は、実施例1~65から選択される。
CDC7キナーゼ、CDC7遺伝子、またはそれらのうちのいずれか(例えば、1つ以上)の発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、腫瘍形成に寄与し得る。例えば、融合タンパク質は、野生型CDC7タンパク質と比較して増加したキナーゼ活性を有し得、哺乳動物細胞における野生型CDC7キナーゼの増加した発現(例えば、増加したレベル)は、(例えば、対照の非がん性細胞と比較して)、異常な細胞シグナル伝達及び/または調節不全のオートクリン/パラクリンシグナル伝達により生じ得、CDC7 mRNAスプライス変異体もまた、CDC7の調節不全をもたらし得る。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、脳及び/または中枢神経系(CNS)浸透度を示す。そのような化合物は、血液脳関門を横断し、脳及び/または他のCNS構造内のCDC7キナーゼ活性を阻害することが可能である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、有効量で血液脳関門を横断することが可能である。例えば、がん(例えば、CDC7関連脳またはCNS癌などのCDC7関連がん)がある対象の治療は、対象への化合物の投与(例えば、経口投与)を含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、本明細書で提供される化合物は、原発性脳腫瘍または転移性脳腫瘍を治療するために有用である。例えば、化合物は、神経膠芽腫(多形性膠芽腫としても公知である)、星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫、及び混合神経膠腫、髄膜腫、髄芽腫、神経節膠腫、神経鞘腫(神経鞘腫)、ならびに頭蓋咽頭腫などの1つ以上の神経膠腫(例えば、Louis,D.N.et al.Acta Neuropathol 131(6),803-820(2016年6月)に列挙されている腫瘍を参照)の治療で使用されることができる。いくつかの実施形態では、脳腫瘍は、原発性脳腫瘍である。いくつかの実施形態では、対象は、別の抗がん剤、例えば、別のCDC7阻害剤(例えば、一般式(I)の化合物またはマルチキナーゼ阻害剤ではない化合物)で以前に治療されている。いくつかの実施形態では、脳腫瘍は、転移性脳腫瘍である。いくつかの実施形態では、対象は、別の抗がん剤、例えば、別のCDC7阻害剤(例えば、式(I)の化合物またはマルチキナーゼ阻害剤ではない化合物)で以前に治療されている。
本明細書に記載の方法または使用のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、対象からのサンプルを使用して、対象がCDC7遺伝子、またはCDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するかどうかを決定するために使用されるアッセイには、例えば、次世代配列決定、免疫組織化学、蛍光顕微鏡検査、ブレークアパートFISH分析、サザンブロッティング、ウエスタンブロッティング、FACS分析、ノーザンブロッティング、及びPCRベースの増幅(例えば、RT-PCR及び定量的リアルタイムRT-PCR)が含まれ得る。当技術分野で周知であるように、アッセイは、典型的には、例えば、少なくとも1つの標識核酸プローブまたはその少なくとも1つの標識抗体もしくは抗原結合断片を用いて実施される。アッセイは、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するための当技術分野で公知である他の検出方法を利用することができる。いくつかの実施形態では、サンプルは、対象からの生物学的サンプルまたは生検サンプル(例えば、パラフィン包埋生検サンプル)である。いくつかの実施形態では、対象は、CDC7関連がんを有することが疑われる対象、CDC7関連がんの1つ以上の症状を有する対象、及び/またはCDC7関連がんを発症するリスクが高い対象である。
いくつかの実施形態では、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全は、液体生検(流体生検または流体相生検と様々に称される)を使用して識別されることができる。液体生検方法は、総腫瘍量及び/またはCDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するために使用されることができる。液体生検は、(例えば、単純な採血を介して)対象から比較的容易に取得された生物学的サンプルに実施されることができ、一般に、総腫瘍量及び/またはCDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するために使用される従来の方法よりも低侵襲性である。いくつかの実施形態では、液体生検は、従来の方法よりも早い段階で、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の存在を検出するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検で使用される生物学的サンプルは、血液、血漿、尿、脳脊髄液、唾液、痰、気管支肺胞洗浄液、胆汁、リンパ液、嚢胞液、便、腹水、及びそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、液体生検は、循環腫瘍細胞(CTC)を検出するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検は、無細胞DNAを検出するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して検出された無細胞DNAは、腫瘍細胞に由来する循環腫瘍DNA(ctDNA)である。(例えば、限定ではないが、次世代配列決定(NGS)、従来のPCR、デジタルPCR、またはマイクロアレイ分析などの高感度検出技術を使用する)ctDNAの分析は、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を識別するために使用されることができる。
いくつかの実施形態では、単一の遺伝子に由来するctDNAは、液体生検を使用して検出されることができる。いくつかの実施形態では、複数の遺伝子(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100以上、またはこれらの数の間の任意の数の遺伝子)は、液体生検を使用して検出されることができる。いくつかの実施形態では、複数の遺伝子に由来するctDNAは、種々の市販の検査パネル(例えば、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するように設計された市販の検査パネル)のいずれかを使用して検出されることができる。液体生検は、限定ではないが、点変異もしくは単一ヌクレオチド変異体(SNV)、コピー数変異体(CNV)、遺伝子融合(例えば、転座または再配列)、挿入、欠失、またはそれらの任意の組み合わせを含む、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を検出するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検は、生殖細胞変異を検出するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検は、体細胞変異を検出するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検は、一次遺伝子変異(例えば、疾患、例えば、がんの初期発生と関連付けられる一次変異または一次融合)を検出するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検を使用して識別されたCDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全はまた、対象に(例えば、腫瘍に)存在するがん細胞に存在する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のCDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の種類のいずれかは、液体生検を使用して検出されることができる。いくつかの実施形態では、液体生検を介して識別された遺伝子変異は、対象を特定の治療のための候補として識別するために使用されることができる。例えば、対象におけるCDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全の検出は、対象が式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩の投与を含む治療に応答するであろうことを示すことができる。
液体生検は、限定ではないが、疾患の進行及び/または治療の有効性を含む、1つ以上の臨床的に関連するパラメータを決定するように、診断の過程、監視の過程、ならびに/もしくは治療の過程の間に複数回実施されることができる。例えば、第1の液体生検は、第1の時点で実施されることができ、第2の液体生検は、診断の過程、監視の過程、及び/または治療の過程の間に第2の時点で実施されることができる。いくつかの実施形態では、第1の時点は、対象を疾患と診断する前の時点(例えば、対象が健康であるとき)であり得、第2の時点は、対象が疾患を発症した後の時点であり得る(例えば、第2の時点は、対象を疾患と診断するために使用されることができる)。いくつかの実施形態では、第1の時点は、対象を疾患と診断する前の時点(例えば、対象が健康であるとき)であり得、その後、対象は監視され、第2の時点は、対象を監視した後の時点であり得る。いくつかの実施形態では、第1の時点は、対象を疾患と診断した後の時点であり得、その後、治療が対象に投与され、第2の時点は、治療が投与された後の時点であり得る。そのような場合において、第2の時点は、(例えば、第1の時点で検出された遺伝子変異が存在量を低減されるか、または検出できない場合)治療の有効性を評価するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、対象に投与される治療は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を含むことができる。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩の有効性は、異なる時点で対象から取得されたcfDNA、例えば、第1の時点で対象から取得されたcfDNA及び第2の時点で対象から取得されたcfDNA内のCDC7遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度を評価することによって決定されることができ、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩の少なくとも1回の用量は、第1の時点と第2の時点との間で対象に投与される。これらの方法のいくつかの実施形態は、第1の時点と第2の時点との間で、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩の少なくとも1回の用量を対象に投与することをさらに含むことができる。例えば、第1の時点で対象から取得されたcfDNA内のCDC7遺伝子の対立遺伝子頻度(AF)と比較した、第2の時点で対象から取得されたcfDNA内のCDC7遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)の削減(例えば、1%~約99%の削減、1%~約95%の削減、1%~約90%の削減、1%~約85%の削減、1%~約80%の削減、1%~約75%の削減、1%の削減~約70%の削減、1%の削減~約65%の削減、1%の削減~約60%の削減、1%の削減~約55%の削減、1%の削減~約50%の削減、1%の削減~約45%削減、1%の削減~約40%削減、1%の削減~約35%の削減、1%の削減~約30%の削減、1%の削減~約25%の削減、1%の削減~約20%の削減、1%の削減~約15%の削減、1%の削減~約10%の削減、1%~約5%の削減、約5%~約99%の削減、約10%~約99%の削減、約15%~約99%の削減、約20%~約99%の削減、約25%~約99%の削減、約30%~約99%の削減、約35%~約99%の削減、約40%~約99%の削減、約45%~約99%の削減、約50%~約99%の削減、約55%~約99%の削減、約60%~約99%の削減、約65%~約99%の削減、約70%~約99%の削減、約75%~約95%の削減、約80%~約99%の削減、約90%~約99%の削減、約95%~約99%の削減、約5%~約10%の削減、約5%~約25%の削減、約10%~約30%の削減、約20%~約40%の削減、約25%~約50%の削減、約35%~約55%の削減、約40%~約60%の削減、約50%~約75%の削減、約60%~約80%の削減、または約65%~約85%の削減)は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩が対象において有効であったことを示す。いくつかの実施形態では、AFは、レベルが機器の検出限界を下回るように削減される。代替として、第1の時点で対象から取得されたcfDNA内のCDC7遺伝子の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)と比較した、第2の時点で対象から取得されたcfDNA内の遺伝子(例えば、CDC7遺伝子)の調節不全の対立遺伝子頻度(AF)の増加は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩が対象において有効ではなかったことを示す。これらの方法のいくつかの実施形態は、付加的な用量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩が有効であると決定された対象に投与することをさらに含むことができる。これらの方法のいくつかの実施形態は、異なる治療(例えば、単剤療法としての式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩の投与を含まない治療)を、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩が有効ではないと決定された対象に投与することをさらに含むことができる。
いくつかの実施形態では、CDC7関連がんは、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)がんである。他の実施形態では、CDC7関連がんは、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)がんではない。いくつかの実施形態では、MSI-H状態は、モノヌクレオチド反復マーカー、ジヌクレオチド反復マーカー、準単形マーカー、または前述のいずれかの組合せからなる群から選択される反復DNA配列の検出によって決定される。
いくつかの実施形態では、がんに関連する腫瘍は、染色体不安定性(CIN)、紡錘体チェックポイントアセンブリ異常、有糸分裂異常、Gl/Sチェックポイント異常、及びそれらの組合せからなる群から選択される表現型を含む。いくつかの実施形態では、がんに関連する腫瘍は、Wntシグナル伝達経路の変異を含む。いくつかの実施形態では、Wntシグナル伝達経路変異は、大腸腺腫症(APC)遺伝子変異、FAT1変異、FAT4変異、または前述のいずれかの組合せからなる群から選択される。
これらの方法のいくつかの例では、第1の時点と第2の時点との間の時間差は、約1日~約1年、約1日~約11ヶ月、約1日~約10ヶ月、約1日~約9ヶ月、約1日~約8ヶ月、約1日~約7ヶ月、約1日~約6ヶ月、約1日~約5ヶ月、約1日~約4ヶ月、約1日~約3ヶ月、約1日~約10週間、約1日~約2ヶ月、約1日~約6週間、約1日~約1ヶ月、約1日~約25日、約1日~約20日、約1日~約15日、約1日~約10日、約1日~約5日、約2日~約1年、約5日~約1年、約10日~約1年、約15日~約1年、約20日~約1年、約25日~約1年、約1ヶ月~約1年、約6週間~約1年、約2ヶ月~約1年、約3ヶ月~約1年、約4ヶ月~約1年、約5ヶ月~約1年、約6ヶ月~約1年、約7ヶ月~約1年、約8ヶ月~約1年、約9ヶ月~約1年、約10ヶ月~約1年、約11ヶ月~約1年、約1日~約7日、約1日~約14日、約5日~約10日、約5日~約20日、約10日~約20日、約15日~約1ヶ月、約15日~約2ヶ月、約1週間~約1ヶ月、約2週間~約1ヶ月、約1ヶ月~約3ヶ月、約3ヶ月~約6ヶ月、約4ヶ月~約6ヶ月、約5ヶ月~約8ヶ月、または約7ヶ月~約9ヶ月であり得る。これらの方法のいくつかの実施形態では、対象は、調節不全CDC7遺伝子(例えば、本明細書に記載の調節不全CDC7遺伝子の例のいずれか)を有するがんを有すると前もって識別されることができる。これらの方法のいくつかの実施形態では、対象は、本明細書に記載のがんの種類のいずれかを有すると以前に識別された可能性がある。これらの方法のいくつかの実施形態では、対象は、1つ以上の転移(例えば、1つ以上の脳転移)を有し得る。
上記の実施形態のうちのいくつかでは、cfDNAは、CDC7関連ctDNAなどのctDNAを含む。例えば、cfDNAは、CDC7関連ctDNAなどのctDNAである。いくつかの実施形態では、cfDNAの少なくともある部分は、CDC7関連ctDNAであると決定され、例えば、全cfDNAの配列決定及び/または定量化された量は、CDC7融合ならびに/もしくはCDC7の過剰発現を有すると決定される。
腫瘍内科の分野では、異なる形態の治療の組み合わせを使用し、がんがある各対象を治療することが通常の実践である。腫瘍内科では、本明細書で提供される組成物に加えて、そのような併用治療または療法の他の構成要素は、例えば、手術、放射線療法、及び他のキナーゼ阻害剤、シグナル伝達阻害剤、及び/またはモノクローナル抗体などの化学療法剤であり得る。例えば、手術は、開腹手術または低侵襲手術であり得る。式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩はまた、したがって、がん治療の補助剤としても有用であり得、すなわち、それらは、1つ以上の付加的な療法または治療薬、例えば、同じまたは異なる作用機構によって機能する化学療法剤と組み合わせて使用されることができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩は、付加的な治療薬または付加的な療法の投与の前に使用されることができる。例えば、必要とする対象は、1回以上の用量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を一定期間投与され、次いで、腫瘍の少なくとも部分的切除を受けることができる。いくつかの実施形態では、1回以上の用量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を用いた治療は、腫瘍の少なくとも部分的切除の前に腫瘍のサイズ(例えば、腫瘍量)を縮小する。いくつかの実施形態では、必要とする対象は、1回以上の用量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を、一定期間、1回以上の放射線療法の下で投与されることができる。いくつかの実施形態では、1回以上の用量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を用いた治療は、1回以上の放射線療法の前に腫瘍のサイズ(例えば、腫瘍量)を縮小する。
いくつかの実施形態では、対象は、第1のCDC7阻害剤、またはマルチキナーゼ阻害剤、免疫療法、または放射線(例えば、放射性ヨウ素)などの標準的療法(例えば、化学療法剤の投与)に対して不応性または不耐性であるがん(例えば、局所進行性または転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、以前の療法(例えば、第1のCDC7阻害剤またはマルチキナーゼ阻害剤などの化学療法剤の投与、免疫療法、細胞もしくは遺伝子療法、または放射線(例えば、放射性ヨウ素))に対して不応性または不耐性であるがん(例えば、局所進行性または転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、標準的療法がないがん(例えば、局所進行性または転移性腫瘍)を有する。いくつかの実施形態では、対象は、CDC7-キナーゼ阻害剤ナイーブである。例えば、対象は、選択的CDC7-キナーゼ阻害剤を用いた治療にナイーブである。いくつかの実施形態では、対象は、CDC7-キナーゼ阻害剤ナイーブではない。
いくつかの実施形態では、対象は、前治療を受けている。いくつかの実施形態では、NSCLC(例えば、CDC7関連NSCLC)を有する対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を用いた治療の前に、白金系化学療法、PD-1/PDL1免疫療法、またはこの両方を用いた治療を受けている。いくつかの実施形態では、甲状腺癌(例えば、CDC7関連甲状腺癌)を有する対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を用いた治療の前に、ソラフェニブ、レンバチニブ、及び放射性ヨードのうちの1つ以上を用いた治療を受けている。いくつかの実施形態では、大腸癌(例えば、CDC7関連大腸癌)を有する対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を用いた治療の前に、抗VEGF指向性療法または抗EGFR指向性療法を伴うまたは伴わないフルオロピリミジン系化学療法を用いた治療を受けている。いくつかの実施形態では、膵臓癌(例えば、CDC7関連膵臓癌)を有する対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を用いた治療の前に、フルオロピリミジン系化学療法、ゲムシタビン系化学療法、及びS-1化学療法のうちの1つ以上を用いた治療を受けている。いくつかの実施形態では、乳癌(例えば、CDC7関連乳癌)を有する対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を用いた治療の前に、アントラサイクリン、タキサン、HER2指向性療法、及びホルモン療法のうちの1つ以上を用いた治療を受けている。いくつかの実施形態では、MTC(例えば、CDC7関連MTC癌)を有する対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を用いた治療の前に、カボキサンチニブ(caboxantinib)及びバンデタニブのうちの1つ以上を用いた治療を受けている。
本明細書に記載の方法のいずれかのいくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩は、1つ以上の付加的な療法または治療薬(例えば、化学療法剤)から選択される有効量の少なくとも1つの付加的な治療薬と組み合わせて投与される。
付加的な治療薬の非限定的な例には、他のCDC7標的治療薬(すなわち、第1または第2のCDC7キナーゼ阻害剤)、他のキナーゼ阻害剤(受容体チロシンキナーゼ標的治療薬(例えばTrk阻害剤またはEGFR阻害剤など))、シグナル伝達経路阻害剤、チェックポイント阻害剤、アポトーシス経路の変調因子(例えば、オバタクラクス)、細胞毒性化学療法、血管新生標的療法、免疫標的剤(免疫療法を含む)、及び放射線療法が含まれる。
いくつかの実施形態では、他方のCDC7標的治療薬は、CDC7阻害活性を示すマルチキナーゼ阻害剤である。いくつかの実施形態では、他方のCDC7標的化治療阻害剤は、CDC7キナーゼに対して選択的である。例示的なCDC7キナーゼ阻害剤は、本明細書に記載されるようなアッセイで測定された場合の約1000nM未満、約500nM未満、約200nM未満、約100nM未満、約50nM未満、25nM未満、約10nM未満、または約1nM未満のCDC7キナーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。いくつかの実施形態では、CDC7キナーゼ阻害剤は、本明細書で提供されるようなアッセイで測定された場合の約25nM未満、約10nM未満、約5nM未満、または約1nM未満のCDC7キナーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。
キナーゼ標的治療薬(例えば、第1のCDC7阻害剤または第2のCDC7阻害剤)の非限定的な例には、TAK931、SRA141、及びPHA-767491が含まれる。
マルチキナーゼ阻害剤の非限定的な例には、アレクチニブ(9-エチル-6,6-ジメチル-8-[4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル]-11-オキソ-6,11-ジヒドロ-5H-ベンゾ[b]カルバゾール-3-カルボニトリル)、アムバチニブ(MP470、HPK56)(N-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イルメチル)-4-([1]ベンゾフロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)ピペラジン-1-カルボチオアミド)、アパチニブ(YN968D1)(N-[4-(1-シアノシクロペンチル)フェニル-2-(4-ピコリル)アミノ-3-ニコチンアミドメタンスルホン酸塩)、カボザンチニブ(Cometriq XL-184)(N-(4-((6,7-ジメトキシキノリン-4-イル)オキシ)フェニル)-N’-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド)、ドビチニブ(TKI258、GFKI-258、CHIR-258)((3Z)-4-アミノ-5-フルオロ-3-[5-(4-メチルピペラジン-1-イル)-1,3-ジヒドロベンズイミダゾール-2-イリデン]キノリン-2-オン)、ファミチニブ(5-[2-(ジエチルアミノ)エチル]-2-[(Z)-(5-フルオロ-2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]-3-メチル-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-オン)、フェドラチニブ(SAR302503、TG101348)(N-(2-メチル-2-プロパニル)-3-{[5-メチル-2-({4-[2-(1-ピロリジニル)エトキシ]フェニル}アミノ)-4-ピリミジニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド)、foCDC7inib(XL880、EXEL-2880、GSK1363089、GSK089)(N1’-[3-フルオロ-4-[[6-メトキシ-7-(3-モルホリノプロポキシ)-4-キノリル]オキシ]フェニル]-N1-(4-フルオロフェニル)シクロプロパン-1,1-ジカルボキサミド)、フォスタマンチニブ(R788)(2H-ピリド[3,2-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オン、6-[[5-フルオロ-2-[(3,4,5-トリメトキシフェニル)アミノ]-4-ピリミジニル]アミノ]-2,2-ジメチル-4-[(ホスホノオキシ)メチル]-、ナトリウム塩(1:2))、イロラセルチブ(ABT-348)(1-(4-(4-アミノ-7-(1-(2-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)チエノ[3,2-c]ピリジン-3-イル)フェニル)-3-(3-フルオロフェニル)尿素)、レンバチニブ(E7080、Lenvima)(4-[3-クロロ-4-(シクロプロピルアミノカルボニル)アミノフェノキシ]-7-メトキシ-6-キノリンカルボキサミド)、モテサニブ(AMG 706)(N-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-6-イル)-2-[(ピリジン-4-イルメチル)アミノ]ピリジン-3-カルボキサミド)、ニンテダニブ(3-Z-[1-(4-(N-((4-メチル-ピペラジン-1-イル)-メチルカルボニル)-N-メチル-アミノ)-アニリノ)-1-フェニル-メチレン]-6-メチオキシカルボニル-2-インドリノン)、ポナチニブ(AP24534)(3-(2-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イルエチニル)-4-メチル-N-[4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-3-(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド)、PP242(トルキニブ)(2-[4-アミノ-1-(1-メチルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル]-1H-インドール-5-オール)、キザルチニブ(1-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-3-(4-(7-(2-モルホリノエトキシ)ベンゾ[d]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-イル)フェニル)尿素)、レゴラフェニブ(BAY 73-4506、stivarga)(4-[4-({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイル}アミノ)-3-フルオロフェノキシ]-N-メチルピリジン-2-カルボキサミド水和物)、RXDX-105(CEP-32496、アゲラフェニブ)(1-(3-((6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)オキシ)フェニル)-3-(5-(1,1,1-トリフルオロ-2-メチルプロパン-2-イル)イソオキサゾール-3-イル)尿素)、セマキサニブ(SU5416)((3Z)-3-[(3,5-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)メチリデン]-1,3-ジヒドロ-2H-インドール-2-オン)、シトラバチニブ(MGCD516、MG516)(N-(3-フルオロ-4-{[2-(5-{[(2-メトキシエチル)アミノ]メチル}-2-ピリジニル)チエノ[3,2-b]ピリジン-7-イル]オキシ}フェニル)-N’-(4-フルオロフェニル)-1,1-シクロプロパンジカルボキサミド)、ソラフェニブ(BAY 43-9006)(4-[4-[[[[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ]カルボニル]アミノ]フェノキシ]-N-メチル-2-ピリジンカルボキサミド)、バンデタニブ(N-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-6-メトキシ-7-[(1-メチルピペリジン-4-イル)メトキシ]キナゾリン-4-アミン)、バタラニブ(PTK787、PTK/ZK、ZK222584)(N-(4-クロロフェニル)-4-(ピリジン-4-イルメチル)フタラジン-1-アミン)、AD-57(N-[4-[4-アミノ-1-(1-メチルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル]フェニル]-N’-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]-尿素)、AD-80(1-[4-(4-アミノ-1-プロパン-2-イルピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)フェニル]-3-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]尿素)、AD-81(1-(4-(4-アミノ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-イル)フェニル)-3-(4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素)、ALW-II-41-27(N-(5-((4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)カルバモイル)-2-メチルフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)ニコチンアミド)、BPR1K871(1-(3-クロロフェニル)-3-(5-(2-((7-(3-(ジメチルアミノ)プロポキシ)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)チアゾール-2-イル)尿素)、CLM3(1-フェネチル-N-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン)、EBI-907(N-(2-クロロ-3-(1-シクロプロピル-8-メトキシ-3H-ピラゾロ[3,4-c]イソキノリン-7-イル)-4-フルオロフェニル)-3-フルオロプロパン-1-スルホンアミド)、NVP-AST-487(N-[4-[(4-エチル-1-ピペラジニル)メチル]-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N’-[4-[[6-(メチルアミノ)-4-ピリミジニル]オキシ]フェニル]-尿素)、NVP-BBT594(BBT594)(5-((6-アセトアミドピリミジン-4-イル)オキシ)-N-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)インドリン-1-カルボキサミド)、PD173955(6-(2,6-ジクロロフェニル)-8-メチル-2-(3-メチルスルファニラニリノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン)、PP2(4-アミノ-5-(4-クロロフェニル)-7-(ジメチルエチル)ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン)、PZ-1(N-(5-(tert-ブチル)イソオキサゾール-3-イル)-2-(4-(5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1Hベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)アセトアミド)、RPI-1(1,3-ジヒドロ-5,6-ジメトキシ-3-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]-H-インドール-2-オン、(3E)-3-[(4-ヒドロキシフェニル)メチリデン]-5,6-ジメトキシ-1H-インドール-2-オン)、SGI-7079(3-[2-[[3-フルオロ-4-(4-メチル-1-ピペラジニル)フェニル]アミノ]-5-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル]-ベンゼンアセトニトリル)、SPP86(1-イソプロピル-3-(フェニルエチニル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-アミン)、SU4984(4-[4-[(E)-(2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]フェニル]ピペラジン-1-カルバルデヒド)、スニチニブ(SU11248)(N-(2-ジエチルアミノエチル)-5-[(Z)-(5-フルオロ-2-オキソ-1H-インドール-3-イリデン)メチル]-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド)、TG101209(N-tert-ブチル-3-(5-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド)、ウィザフェリンA((4β,5β,6β,22R)-4,27-ジヒドロキシ-5,6:22,26-ジエポキシエルゴスタ-2,24-ジエン-1,26-ジオン)、XL-999((Z)-5-((1-エチルピペリジン-4-イル)アミノ)-3-((3-フルオロフェニル)(5-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)メチレン)インドリン-2-1)、BPR1J373(5-フェニルチアゾール-2-イルアミン-ピリミニド誘導体)、CG-806(CG’806)、DCC-2157、GTX-186、HG-6-63-01((E)-3-(2-(4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ビニル)-N-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-メチルベンズアミド)、SW-01(シクロベンザプリン塩酸塩)、XMD15-44(N-(4-((4-エチルピペラジン-1-イル)メチル)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-4-メチル-3-(ピリジン-3-イルエチニル)ベンズアミド(構造から生成される))、Y078-DM1(細胞毒性剤マイタンシンの誘導体に結合したCDC7抗体(Y078)から構成された抗体薬物複合体)、Y078-DM4(細胞毒性剤マイタンシンの誘導体に結合したCDC7抗体(Y078)から構成された抗体薬物複合体)、ITRI-305(D0N5TB、DIB003599)、BLU-667((1S、4R)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-((5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド)、BLU6864、DS-5010、GSK3179106、GSK3352589、NMS-E668、TAS0286/HM05、TPX0046、及びN-(3-(2-(ジメチルアミノ)エトキシ)-5-(トリフルオロメチル)フェニル)-2-(4-(4-エトキシ-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-イル)-2-フルオロフェニル)アセトアミドが含まれる。
受容体チロシンキナーゼ(例えば、Trk)標的治療薬の非限定的な例には、アファチニブ、カボザンチニブ、セツキシマブ、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、エントレクチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、レスタウルチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、パニツムマブ、ペルツズマブ、スニチニブ、トラスツズマブ、1-((3S、4R)-4-(3-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシエチル)ピロリジン-3-イル)-3-(4-メチル-3-(2-メチルピリミジン-5-イル)-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)尿素、AG 879、AR-772、AR-786、AR-256、AR-618、AZ-23、AZ623、DS-6051、Go 6976、GNF-5837、GTx-186、GW 441756、LOXO-101、MGCD516、PLX7486、RXDX101、VM-902A、TPX-0005、TSR-011、GNF-4256、N-[3-[[2,3-ジヒドロ-2-オキソ-3-(1H-ピロール-2-イルメチレン)-1H-インドール-6-イル]アミノ]-4-メチルフェニル]-N’-[2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-尿素、AZ623、AZ64、(S)-5-クロロ-N2-(1-(5-フルオロピリジン-2-イル)エチル)-N4-(5-イソプロポキシ-1H-ピラゾール-3-イル)ピリミジン-2,4-ジアミン、AZD7451、CEP-751、CT327、スニチニブ、GNF-8625、及び(R)-1-(6-(6-(2-(3-フルオロフェニル)ピロリジン-1-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-yl)-[2,4’-bイピリジン]-2’-イル)ピペリジン-4-オールが含まれる。
BRAF阻害剤の非限定的な例には、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ(RG7204またはPLX4032とも呼ばれる)、ソラフェニブトシル酸塩、PLX-4720、GDC-0879、BMS-908662(Bristol-Meyers Squibb)、LGX818(Novartis)、PLX3603(Hofmann-LaRoche)、RAF265(Novartis)、RO5185426(Hofmann-LaRoche)、及びGSK2118436(GlaxoSmithKline)が含まれる。BRAF阻害剤の付加的な例は、当技術分野で公知である。
いくつかの実施形態では、受容体チロシンキナーゼ阻害剤は、上皮成長因子受容体チプロシンキナーゼ阻害剤(EGFR)である。例えば、EGFR阻害剤には、オシメルチニブ(メレレクチニブ、タグリッソ)、エルロチニブ(タルセバ)、ゲフィチニブ(イレッサ)、セツキシマブ(エルビタックス)、ネシツムマブ(ポルトラザ)、ネラチニブ(ネルリンクス)、ラパチニブ(タイケルブ)、パニツムマブ(ベクティビックス)、及びバンデタニブ(カプレルサ)が含まれる。
いくつかの実施形態では、シグナル伝達経路阻害剤には、Ras-Raf-MEK-ERK経路阻害剤(例えば、ビニメチニブ、セルメチニブ、エンコラフェニブ、ソラフェニブ、トラメチニブ、及びベムラフェニブ)、PI3K-Akt-mTOR-S6K経路阻害剤(例えば、エベロリムス、ラパマイシン、ペリフォシン、テムシロリムス)、及びバリシチニブ、ブリガチニブ、カプマチニブ、ダヌセルチブ、イブルチニブ、ミルシクリブ、ケルセチン、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、セマキサニブ、AP32788、BLU285、BLU554、INCB39110、INCB40093、INCB50465、INCB52793、INCB54828、MGCD265、NMS-088、NMS-1286937、PF 477736((R)-アミノ-N-[5,6-ジヒドロ-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6-オキソ-1Hピロロ[4,3,2-ef][2,3]ベンゾジアゼピン-8-イル]-シクロヘキサンアセトアミド)、PLX3397、PLX7486、PLX8394、PLX9486、PRN1008、PRN1371、RXDX103、RXDX106、RXDX108、ならびにTG101209(N-tert-ブチル-3-(5-メチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド)などの他のキナーゼ阻害剤が含まれる。
チェックポイント阻害剤の非限定的な例には、イピリムマブ、トレメリムマブ、ニボルマブ、ピジリズマブ、MPDL3208A、MEDI4736、MSB0010718C、BMS-936559、BMS-956559、BMS-935559(MDX-1105)、AMP-224、及びペムブロリズマブが含まれる。
いくつかの実施形態では、細胞毒性化学療法剤は、三酸化ヒ素、ブレオマイシン、ベンダムスチン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イリノテカン、ロムスチン、メトトレキサート、マイトマイシンC、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テモゾロミド、及びビンクリスチンから選択される。
血管新生標的療法の非限定的な例には、アフリベルセプト及びベバシズマブが含まれる。
いくつかの実施形態では、付加的な療法または治療薬は、ヒスチジルtRNAシンテターゼ(HRS)ポリペプチドまたはHRSポリペプチドをコードする発現可能なヌクレオチドを含むことができる。
「免疫療法」という用語は、免疫系を変調する薬剤を指す。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫系の調節因子の発現及び/または活性を増加させることができる。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫系の調節因子の発現及び/または活性を減少させることができる。いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫細胞を動員の活性を動員及び/または増強することができる。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、細胞免疫療法(例えば、養子T細胞療法、樹状細胞療法、ナチュラルキラー細胞療法)である。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、シプリューセル-T(APC8015、Provenge(商標)、Plosker(2011)Drugs 71(1):101-108)である。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、キメラ抗原受容体(CAR)を発現する細胞を含む。いくつかの実施形態では、細胞免疫療法は、CAR-T細胞療法である。いくつかの実施形態では、CAR-T細胞療法は、チサゲンレクロイセル(Kymriah(商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、抗体療法(例えば、モノクローナル抗体、共役抗体)である。いくつかの実施形態では、抗体療法は、ベバシズマブ(Mvasti(商標)、Avastin(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、リツキシマブ(MabThera(商標)、Rituxan(登録商標))、エドレコロマブ(パノレックス)、ダラツムアブ(Darzalex(登録商標))、オララツマブ(Lartruvo(商標))、オファツムマブ(Arzerra(登録商標))、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、オレゴボマブ、ペンブロリツマブ(Keytruda(登録商標))、ジヌチキシマブ(Unituxin(登録商標))、トレメリムマブ(CP-675,206)、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))、ウブリツキシマブ(TG-1101)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標))、エロツズマブ(Empliciti(商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、ネシツムマブ(Portrazza(商標))、サームツズマブ(UC-961)、イブリツモマブ(Zevalin(登録商標))、イサツキシマブ(SAR650984)、ニモツズマブ、フレソリムマブ(GC1008)、リツキシマブ(INN)、モガムリズマブ(Poteligeo(登録商標))、フィクラツズマブ(AV-299)、デノスマブ(Xgeva(登録商標))、ガニツマブ、ウレルマブ、ピジリズマブ、またはアマツキシマブである。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、抗体薬物複合体である。いくつかの実施形態では、抗体薬物複合体は、ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg(商標))、イノツズマブオゾガマイシン(Besponsa(登録商標))、ブレンツキシマブベドチン(Adcetris(登録商標))、アドトラスツズマブエムタンシン(TDM-1、Kadcyla(登録商標))、ミルベツキシマブソラブタンシン(IMGN853)、またはアネツマブラブタンシンである。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、ブリナツモマブ(AMG103、Blincyto(登録商標))またはミドスタウリン(リダプト)を含む。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、毒素を含む。いくつかの実施形態では、免疫療法は、デニロイキンジフチトックス(Ontak(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、サイトカイン療法である。いくつかの実施形態では、サイトカイン療法は、インターロイキン2(IL-2)療法、インターフェロンアルファ(IFNα)療法、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)療法、インターロイキン12(IL-12)療法、インターロイキン15(IL-15)療法、インターロイキン7(IL-7)療法、またはエリスロポエチンアルファ(EPO)療法である。いくつかの実施形態では、IL-2療法は、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))である。いくつかの実施形態では、IFNα療法は、IntronA(登録商標)(Roferon-A(登録商標))である。いくつかの実施形態では、G-CSF療法は、フィルグラスチム(Neupogen(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、免疫チェックポイント阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫療法は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA-4阻害剤、PD-1阻害剤、またはPD-L1阻害剤である。いくつかの実施形態では、CTLA-4阻害剤は、イピリムマブ(Yervoy(登録商標))またはトレメリムマブ(CP-675,206)である。いくつかの実施形態では、PD-1阻害剤は、ペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))またはニボルマブ(Opdivo(登録商標))である。いくつかの実施形態では、PD-L1阻害剤は、アテゾリズマブ(Tecentriq(登録商標))、アベルマブ(Bavencio(登録商標))、またはデュルバルマブ(Imfinzi(商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、mRNAベースの免疫療法である。いくつかの実施形態では、mRNAベースの免疫療法は、CV9104である(例えば、Rausch et al.(2014)Human Vaccin Immunother 10(11):3146-52、及びKubler et al.(2015)J.Immunother Cancer 3:26を参照)。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、カルメットゲラン菌(BCG)療法である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、腫瘍溶解性ウイルス療法である。いくつかの実施形態では、腫瘍溶解性ウイルス療法は、タリモジェンラヘルパレプベク(T-VEC、Imlygic(登録商標))である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、がんワクチンである。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンである。いくつかの実施形態では、HPVワクチンは、Gardasil(登録商標)、Gardasil9(登録商標)、またはCervarix(登録商標)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、B型肝炎ウイルス(HBV)ワクチンである。いくつかの実施形態では、HBVワクチンは、Engerix-B(登録商標)、Recombivax HB(登録商標)、またはGI-13020(Tarmogen(登録商標))である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、Twinrix(登録商標)またはPediarix(登録商標)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、BiovaxID(登録商標)、Oncophage(登録商標)、GVAX、ADXS11-001、ALVAC-CEA、PROSTVAC(登録商標)、Rindopepimut(登録商標)、CimaVax-EGF、シプリューセル-T(APC8024、Neuvenge(商標))、GRNVAC1、GRNVAC2、GRN-1201、hepcortespenlisimut-L(Hepko-V5)、DCVAX(登録商標)、SCIB1、BMT CTN 1401、PrCa VBIR、PANVAC、ProstAtak(登録商標)、DPX-Survivac、またはviagenpumatucel-L(HS-110)である。
いくつかの実施形態では、免疫療法は、ペプチドワクチンである。いくつかの実施形態では、ペプチドワクチンは、ネリペピムット-S(E75)(NeuVax(商標))、IMA901、またはSurVaxM(SVN53-67)である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、免疫原性の個人用新抗原ワクチンである(例えば、Ott et al.(2017)Nature 547:217-221、Sahin et al.(2017)Nature 547:222-226を参照)。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、RGSH4KまたはNEO-PV-01である。いくつかの実施形態では、がんワクチンは、DNAベースのワクチンである。いくつかの実施形態では、DNAベースのワクチンは、マンマグロビンA DNAワクチンである(例えば、Kim et al.(2016)OncoImmunology 5(2):e1069940を参照)。
いくつかの実施形態では、免疫標的剤は、アルデスロイキン、インターフェロンアルファ-2b、イピリムマブ、ランブロリズマブ、ニボルマブ、プレドニゾン、及びシプリューセル-Tから選択される。
放射線療法の非限定的な例には、放射性ヨウ化物療法、外部ビーム放射線、及びラジウム223療法が含まれる。
付加的なキナーゼ阻害剤には、例えば、米国特許第7,514,446号、同第7,863,289号、同第8,026,247号、同第8,501,756号、同第8,552,002号、同第8,815,901号、同第8,912,204号、同第9,260,437号、同第9,273,051号、米国公開第2015/0018336号、国際公開第2007/002325号、WO2007/002433、WO2008/080001、WO2008/079906、WO2008/079903、WO2008/079909、WO2008/080015、WO2009/007748、WO2009/012283、WO2009/143018、WO2009/143024、WO2009/014637、2009/152083、WO2010/111527、WO2012/109075、WO2014/194127、WO2015/112806、WO2007/110344、WO2009/071480、WO2009/118411、WO2010/031816、WO2010/145998、WO2011/092120、WO2012/101032、WO2012/139930、WO2012/143248、WO2012/152763、WO2013/014039、WO2013/102059、WO2013/050448、WO2013/050446、WO2014/019908、WO2014/072220、WO2014/184069、WO2016/075224、WO2016/081450、WO2016/022569、WO2016/011141、WO2016/011144、WO2016/011147、WO2015/191667、WO2012/101029、WO2012/113774、WO2015/191666、WO2015/161277、WO2015/161274、WO2015/108992、WO2015/061572、WO2015/058129、WO2015/057873、WO2015/017528、WO/2015/017533、WO2014/160521、及びWO2014/011900に記載されているものが含まれ、これらのそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
腫瘍形成の遺伝的基礎は、異なるがんの種類の間で変動し得るが、転移のために要求される細胞及び分子機構は、すべての固形腫瘍の種類について類似するように思われる。転移カスケードの間に、がん細胞は、成長阻害応答を失い、接着性の変化を受け、細胞外基質成分を分解し得る酵素を産生する。これは、元の腫瘍からの腫瘍細胞の剥離、新たに形成された血管系を通した循環の中への浸潤、それらがコロニーを形成し得る好ましい遠隔部位での腫瘍細胞の移動及び溢出につながる。いくつかの遺伝子が転移の促進因子または抑制因子として同定されている。例えば、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)及びそのCDC7受容体チロシンキナーゼの過剰発現はがんの増殖及び転移に関連がある。例えば、Zeng, et al. J. Int. Med. Res. (2008) 36(4): 656-64を参照されたい。
したがって、また、有効量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、またはその医薬組成物を、がんの転移を阻害、予防、予防の支援、またはその症状の減少を必要とする対象に投与することを含む、がんの転移を阻害、予防、予防の支援、またはその症状の減少を行うための方法も本明細書で提供される。このような方法は、本明細書に記載の1つ以上のがんの治療に使用され得る。例えば、米国公開第2013/0029925号;国際公開第WO2014/083567号;及び米国特許第8,568,998号を参照されたい。また、Hezam K et al.,Rev Neurosci 2018 Jan 26;29:93-98;Gao L,et al.,Pancreas 2015 Jan;44:134-143;Ding K et al.,J Biol Chem 2014 Jun 6;289:16057-71;及びAmit M et al.,Oncogene 2017 Jun 8;36:3232-3239も参照されたい。いくつかの実施形態では、がんは、CDC7関連がんである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩は、付加的な療法または別の治療薬と組み合わせて使用され、これには化学療法剤、例えば、キナーゼ阻害剤、例えば、第1または第2のCDC7キナーゼ阻害剤が含まれる。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、クリゾチニブである。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、オシメルチニブである。いくつかの実施形態では、対象は、医薬組成物の投与前に、1回以上の用量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を投与されている。いくつかの実施形態では、がんは、肺癌(例えば、CDC7関連肺癌)である。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、PARP阻害剤(例えば、オラパリブ)である。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、ATR阻害剤(例えば、セララセルチブ)である。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、Wee1阻害剤(例えば、AZD-1775)である。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、EGFR阻害剤(例えば、ラパチニブ)である。
「転移」という用語は、技術的に知られている用語であり、対象における原発腫瘍から離れた部位での付加的な腫瘍(例えば、固形腫瘍)の形成を意味し、付加的な腫瘍は、原発腫瘍と同じまたは類似のがん細胞を含む。
また、対象を、CDC7関連がんを有すると選択、識別、または診断することと、有効量の式(I)の化合物(例えば。式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を、CDC7関連がんを有すると選択、識別、または診断された対象に投与することを含む、CDC7関連がんを有する対象において転移または付加的な転移を発症するリスクを減少させる方法も提供される。また、有効量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を、CDC7関連がんを有する対象に投与することを含む、CDC7関連がんを有する対象において転移または付加的な転移を発症するリスクを減少させる方法も提供される。CDC7関連がんを有する対象において転移または付加的な転移を発症するリスクの減少は、治療前の対象における転移または付加的な転移を発症するリスクと比較され得るか、または治療を受けていない、もしくは異なる治療を受けた、類似または同じCDC7関連がんを有する対象または対象の集団と比較され得る。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、クリゾチニブである。いくつかの実施形態では、付加的な治療薬は、オシメルチニブである。いくつかの実施形態では、対象は、医薬組成物の投与前に、1回以上の用量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を投与されている。いくつかの実施形態では、がんは、肺癌(例えば、CDC7関連肺癌)である。
「転移を発症するリスク」という句は、原発腫瘍を有する対象が、一定期間にわたって対象の原発腫瘍から遠隔の部位に付加的な腫瘍(例えば、固形腫瘍)を発症するリスクを意味し、付加的な腫瘍には、原発腫瘍と同じまたは類似のがん細胞が含まれる。がんを有する対象において転移を発症するリスクを低減するための方法が、本明細書に記載されている。
「付加的な転移を発症するリスク」という句は、原発腫瘍及び原発腫瘍から遠隔の部位における1つ以上の付加的な腫瘍を有する対象(1つ以上の付加的な腫瘍が、原発腫瘍と同じまたは類似のがん細胞を含む場合)が、原発腫瘍から遠隔で1つ以上のさらなる腫瘍を発症するリスクを意味し、さらなる腫瘍には、原発腫瘍と同じまたは類似のがん細胞が含まれる。付加的な転移を発症するリスクを低減するための方法が、本明細書に記載されている。
マルチキナーゼ阻害剤(MKI)または標的特異的キナーゼ阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、RET阻害剤、またはRAS阻害剤)を用いたがんを有する対象の治療は、がんにおけるCDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全、及び/またはCDC7阻害剤に対する耐性をもたらし得る。例えば、Bhinge et al.,Oncotarget 8:27155-27165,2017;Chang et al.,Yonsei Med.J.58:9-18,2017;及びLopez-Delisle et al.,doi:10.1038/s41388-017-0039-5,Oncogene 2018を参照されたい。
マルチキナーゼ阻害剤または標的特異的キナーゼ阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、RET阻害剤、またはRAS阻害剤)と組み合わせたCDC7阻害剤を用いたがんを有する対象の治療は、単剤療法としてのCDC7阻害剤、または単剤療法としてのマルチキナーゼ阻害剤もしくは標的特異的キナーゼ阻害剤を用いた同じ対象または類似の対象の治療と比較して、増大した治療有効性を有し得る。例えば、Tang et al.,doi:10.1038/modpathol.2017.109,Mod.Pathol.2017;Andreucci et al.,Oncotarget 7:80543-80553,2017;Nelson-Taylor et al.,Mol.Cancer Ther.16:1623-1633,2017;及びKato et al.,Clin.Cancer Res.23:1988-1997,2017を参照されたい。
本明細書で提供されるものは、がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有し、過去にマルチキナーゼ阻害剤(MKI)または標的特異的キナーゼ阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、RET阻害剤、またはRAS阻害剤)を(例えば、単剤療法として)投与された対象を治療する方法であって、対象に、(i)単剤療法としての、有効用量の、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、または(ii)有効量の、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、及び有効用量の、過去に投与されたMKI阻害剤もしくは過去に投与された標的特異的キナーゼ阻害剤を投与することを含む、方法である。
本明細書で提供されるものは、がん(例えば、本明細書に記載のがんのうちのいずれか)を有し、過去にMKIまたは標的特異的キナーゼ阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、RET阻害剤、またはRAS阻害剤)を(例えば、単剤療法として)投与された対象を治療する方法であって、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する対象を識別することと、識別された対象に、(i)単剤療法としての、有効用量の、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、または(ii)有効用量の、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、及び有効用量の、過去に投与されたMKI阻害剤もしくは過去に投与された標的特異的キナーゼ阻害剤を投与することとを含む、方法である。
本明細書で提供されるものは、がん(例えば、本明細書に記載されるがんのうちのいずれか)を有する対象を治療する方法であって、対象に、(例えば、単剤療法としての)有効量のMKIまたは標的特異的キナーゼ阻害剤(例えば、BRAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ALK阻害剤、ROS1阻害剤、MET阻害剤、アロマターゼ阻害剤、RAF阻害剤、RET阻害剤、もしくはRAS阻害剤)を第1の期間の間投与することと、その期間の後、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらの発現もしくは活性もしくはレベルの調節不全を有するがん細胞を有する対象を識別することと、識別された対象に、(i)(例えば、単剤療法としての)有効用量の、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、または(ii)有効用量の、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩、及び有効用量の、過去に投与されたMKI阻害剤もしくは過去に投与された標的特異的キナーゼ阻害剤を投与することとを含む、方法である。
また、哺乳動物細胞を、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)と接触させることを含む、哺乳動物細胞におけるCDC7キナーゼ活性を阻害する方法も提供される。いくつかの実施形態では、接触はインビトロである。いくつかの実施形態では、接触はインビボである。いくつかの実施形態では、接触はインビボであり、この方法は、有効量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を、CDC7キナーゼ活性を有する哺乳動物細胞を有する対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、本明細書に記載されるような任意のがんである。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、CDC7関連哺乳動物がん細胞である。
また、哺乳動物細胞を式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)と接触させることを含む、哺乳動物細胞におけるCDC7キナーゼ活性を阻害するための方法も提供される。いくつかの実施形態では、接触は、インビトロである。いくつかの実施形態では、接触は、インビボである。いくつかの実施形態では、接触は、インビボであり、この方法は、有効量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を、CDC7キナーゼ活性を有する哺乳動物細胞を有する哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施形態では、哺乳動物細胞は、哺乳動物がん細胞である。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、本明細書に記載されるような任意のがんである。いくつかの実施形態では、哺乳動物がん細胞は、CDC7関連の哺乳動物がん細胞である。
本明細書で使用される場合、「接触させる」という用語は、インビトロ系またはインビボ系において指示される部分を一緒にすることを指す。例えば、CDC7キナーゼを本明細書で提供される化合物と「接触させる」ことは、CDC7キナーゼ活性を有するヒトなどの対象への本明細書で提供される化合物の投与、ならびに、例えば、CDC7キナーゼ活性を含有する哺乳動物細胞または精製製剤を含有するサンプルの中に本明細書で提供される化合物を導入することを含む。
また、哺乳動物細胞を、本明細書で定義されるような有効量の式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩、もしくはその医薬組成物と接触させることを含む、インビトロまたはインビボで哺乳動物細胞の増殖を阻害する方法も本明細書で提供される。
本明細書で定義されるような「CDC7キナーゼ阻害剤」は、CDC7阻害活性を示す任意の化合物を含む。いくつかの実施形態では、CDC7キナーゼ阻害剤は、CDC7キナーゼに対して選択的である。例示的なCDC7キナーゼ阻害剤は、本明細書に記載されるようなアッセイで測定された場合の約1000nM未満、約500nM未満、約200nM未満、約100nM未満、約50nM未満、25nM未満、約10nM未満、または約1nM未満のCDC7キナーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。いくつかの実施形態では、CDC7キナーゼ阻害剤は、本明細書で提供されるようなアッセイで測定された場合の約25nM未満、約10nM未満、約5nM未満、または約1nM未満のCDC7キナーゼに対する阻害活性(IC50)を示すことができる。
本明細書で使用される場合、「第1のCDC7キナーゼ阻害剤」または「第1のCDC7阻害剤」は、本明細書で定義されるようなCDC7キナーゼ阻害剤であるが、本明細書で定義されるような式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を含まない。本明細書で使用される場合、「第2のCDC7キナーゼ阻害剤」または「第2のCDC7阻害剤」は、本明細書で定義されるようなCDC7キナーゼ阻害剤であるが、本明細書で定義されるような式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を含まない。第1及び第2のCDC7阻害剤の両方が本明細書で提供される方法に存在するとき、第1及び第2のCDC7キナーゼ阻害剤は、異なる。
例示的な第1及び第2のCDC7キナーゼ阻害剤が、本明細書に記載されている。いくつかの実施形態では、第1または第2のCDC7キナーゼ阻害剤は、TAK931、SRA141、及びPHA-767491からなる群より選択され得る。
「有効量」という句は、そのような治療を必要とする対象に投与されたときに、(i)CDC7関連疾患もしくは障害(CDC7関連がんなど)を治療し、(ii)特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状を軽減、改善、もしくは排除し、または(iii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、または障害の1つ以上の症状の発症を遅延させるために十分である。式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)の量、またはそのような量に対応するであろうその薬学的に許容される塩は、特定の化合物、病状及びその重症度、治療を必要とする対象の身元(例えば、体重)などの要因に応じて変動するであろうが、それにもかかわらず、当業者によって日常的に決定されることができる。
医薬品として採用されたとき、その薬学的に許容される塩を含む、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)は、医薬組成物の形態で投与されることができる。これらの組成物は、製薬分野で周知の方法で調製されることができ、局所または全身治療が所望されるかどうか、及び治療される領域に応じて、種々の経路によって投与されることができる。投与は、局所(経皮、表皮、眼、及び鼻腔内、膣、ならびに直腸送達を含む粘膜への送達を含む)、肺(例えば、ネブライザーによるものを含む粉末またはエアロゾルの吸入または吹送による、気管内または鼻腔内)、経口または非経口であり得る。経口投与は、1日1回または1日2回(BID)投与用に処方された投与量を含むことができる。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内の筋肉内または注射もしくは注入、または頭蓋内、例えば、髄腔内もしくは脳室内投与が含まれる。非経口投与は、単回ボーラス投与の形態であり得るか、または、例えば、連続灌流ポンプによるものであり得る。局所投与用の医薬組成物及び製剤には、経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、液滴、坐剤、スプレー、液体、及び粉末が含まれ得る。従来の医薬担体、水性、粉末または油性の基剤、増粘剤、及び同等物が、必要または望ましくあり得る。
また、有効成分として、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物も本明細書で提供される。例えば、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を使用して調製された医薬組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は、局所投与のために好適である。本明細書で提供される組成物を作製する際に、有効成分は、典型的には、賦形剤と混合されるか、賦形剤によって希釈されるか、または例えば、カプセル、小袋、紙、もしくは他の容器の形態のそのような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤としての役割を果たすとき、それは、有効成分のためのビヒクル、担体、または媒体として作用する、固体、半固体、または液体材料であり得る。したがって、組成物は、例えば、最大10重量%の活性化合物、軟質及び硬質ゼラチンカプセル、坐剤、滅菌注射溶液、ならびに滅菌包装粉末を含有する、錠剤、丸薬、粉末、トローチ剤、小袋、カシェ、エリキシル、懸濁液、乳濁液、溶液、シロップ、(固体として、または液体媒体内の)エアロゾル、軟膏の形態であり得る。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、経口投与のために製剤化される。いくつかの実施形態では、組成物は、固形経口製剤である。いくつかの実施形態では、組成物は、錠剤またはカプセルとして処方される。
本明細書でさらに提供されるものは、薬学的に許容される担体とともに、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を含有する、医薬組成物である。式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物は、従来の医薬配合技法に従って、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を医薬担体と密接に混合することによって調製されることができる。担体は、所望の投与経路(例えば、経口、非経口)に応じて、多種多様な形態をとることができる。いくつかの実施形態では、組成物は、固形経口組成物である。
好適な薬学的に許容される担体が、当技術分野で周知である。これらの薬学的に許容される担体のうちのいくつかの説明は、米国製薬協会及び英国薬剤師会によって発行された医薬品賦形剤のハンドブックで見出されることができる。
医薬組成物を処方する方法は、Lieberman et alによって編集された、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Second Edition,Revised and Expanded,Volumes 1-3、Avis et alによって編集された、Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Volumes 1-2、及びLieberman et alによって編集され、Marcel Dekker,Inc.によって発行された、Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Volumes 1-2などの多数の刊行物に記載されている。
経口剤形で組成物を調製する際に、通常の医薬媒体のいずれかが使用されることができる。したがって、懸濁液、エリキシル、及び溶液などの液体経口製剤については、好適な担体及び添加剤には、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、防腐剤、安定剤、着色剤、及び同等物が含まれ、粉末、カプセル、及び錠剤などの固形経口製剤については、好適な担体及び添加剤には、デンプン、糖、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤、及び同等物が含まれる。好適な結合剤には、限定ではないが、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータラクトースなどの天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカンス、またはオレイン酸ナトリウムなどの天然及び合成ガム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、及び同等物が含まれる。崩壊剤には、限定ではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム、及び同等物が含まれる。固形経口製剤はまた、主要な吸収部位を変調させるように、糖などの物質でコーティングされるか、または腸溶コーティングされることもできる。非経口投与については、担体は、通常、滅菌水で構成され、他の成分が、溶解性または保存性を増加させるために添加されることができる。注射懸濁液または溶液もまた、適切な添加剤とともに水性担体を利用して調製されることができる。本明細書の医薬組成物は、投薬単位、例えば、錠剤、カプセル、粉末、注射、小さじ一杯、及び同等物当たり、本明細書に記載されるような有効用量を送達するために必要な有効成分の量を含有するであろう。
式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を含む組成物は、単位剤形で処方されることができ、各投与量は、約5~約1,000mg(1g)、より通常は、約100mg~約500mgの有効成分を含む。「単位剤形」という用語は、ヒト対象及び他の対象のための単位投与量として好適な物理的に別個の単位を指し、各単位は、好適な医薬品賦形剤と関連して、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活物質(すなわち、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩)を含有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、約5mg~約50mgの有効成分を含有する。当業者は、これが、約5mg~約10mg、約10mg~約15mg、約15mg~約20mg、約20mg~約25mg、約25mg~約30mg、約30mg~約35mg、約35mg~約40mg、約40mg~約45mg、または約45mg~約50mgの有効成分を含有する、化合物または組成物を具現化することを理解するであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、約50mg~約500mgの有効成分を含有する。当業者は、これが、約50mg~約100mg、約100mg~約150mg、約150mg~約200mg、約200mg~約250mg、約250mg~約300mg、約350mg~約400mg、または約450mg~約500mgの有効成分を含有する、化合物または組成物を具現化することを理解するであろう。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、約10mg、約20mg、約80mg、または約160mgの活性成分を含有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される組成物は、約500mg~約1,000mgの有効成分を含有する。当業者は、これが、約500mg~約550mg、約550mg~約600mg、約600mg~約650mg、約650mg~約700mg、約700mg~約750mg、約750mg~約800mg、約800mg~約850mg、約850mg~約900mg、約900mg~約950mg、または約950mg~約1,000mgの有効成分を含有する、化合物または組成物を具現化することを理解するであろう。
式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩の1日投与量は、1日当たり成人当たり1.0~10,000mg、またはそれ以上、もしくはその中の任意の範囲の広い範囲にわたって変動されることができる。経口投与については、組成物は、好ましくは、治療される対象への投与量の症候性調整のために、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、100、150、160、200、250、及び500ミリグラムの有効成分を含有する錠剤の形態で提供される。有効量の薬剤は、通常、1日当たり約0.1mg/kg体重~約1000mg/kg体重の投与量レベル、またはその中の任意の範囲で供給される。好ましくは、範囲は、1日当たり約0.5~約500mg/kg体重、またはその中の任意の範囲である。より好ましくは、1日当たり約1.0~約250mg/kg体重、またはその中の任意の範囲である。より好ましくは、1日当たり約0.1~約100mg/kg体重、またはその中の任意の範囲である。一例では、範囲は、1日当たり約0.1~約50.0mg/kg体重、またはその中の任意の量もしくは範囲であり得る。別の例では、範囲は、1日当たり約0.1~約15.0mg/kg体重、またはその中の任意の範囲であり得る。さらに別の例では、範囲は、1日当たり約0.5~約7.5mg/kg体重、またはその中の任意の量もしくは範囲であり得る。式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)またはその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物は、1日当たり1~4回の投薬計画で、または1日1回の用量で投与されることができる。
活性化合物は、広い投与量範囲にわたって有効であり得、一般に、薬学的に有効な量で投与される。投与される最適な投与量は、当業者によって容易に決定されることができる。したがって、実際に投与される化合物の量は、通常、医師によって決定され、投与方法、投与される実際の化合物、製剤の強度、治療される状態、及び病状の進行を含む、関連する状況に従って変動するであろうことを理解されたい。加えて、対象の応答、年齢、体重、食事、投与時間、及び対象の症状の重症度を含む、治療されている特定の対象と関連付けられる要因が、投与量を調整する必要性をもたらすであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、約1mg/kg~約100mg/kgの範囲の量で投与されることができる。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、約1mg/kg~約20mg/kg、約5mg/kg~約50mg/kg、約10mg/kg~約40mg/kg、約15mg/kg~約45mg/kg、約20mg/kg~約60mg/kg、または約40mg/kg~約70mg/kgの量で投与されることができる。例えば、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、または約100mg/kgである。いくつかの実施形態では、そのような投与は1日1回または1日2回(BID)投与であり得る。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、約10mg1日2回(BID)、20mgBID、約40mgBID、約60mgBID、約80mgBID、約120mgBID、約160mgBID、及び約240mgBIDの量で投与され得る。いくつかの実施形態では、各用量は、前の用量から少なくとも6時間後に投与される。いくつかの実施形態では、各用量は、前の用量から少なくとも12時間後に投与される。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩は、低いpH値でpH依存性溶解性を示す。したがって、プロトンポンプ阻害剤(PPI)及び/または制酸剤も投与されている対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩の投与量を調整する(例えば、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩の用量を増やす)必要があり得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、またはその薬学的に許容される塩を代謝するチトクロームP450(CYP)のアイソフォームは、CYP3A4である。したがって、CYP3A4を阻害または誘導する薬剤も投与されている対象は、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、または薬学的に許容されるその塩の投与量を調整する必要があり得る(例えば、CYP3A4誘導剤の場合には、式(I)の化合物(例えば、式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩の投与量を増やし、またはCYP3A4阻害剤の場合には、式(I)(例えば式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び(Id)のいずれか1つ)、もしくはその薬学的に許容される塩の用量を減らす)。
当業者は、好適で公知であり、一般に受け入れられている細胞及び/または動物モデルを使用するインビボ及びインビトロ試験の両方が、所与の障害を治療または予防する試験化合物の能力を予測することを認識するであろう。
当業者はさらに、健康な対象及び/または所与の障害に苦しむ対象におけるヒト初の用量設定及び有効性試験を含むヒト臨床試験が、臨床及び医療分野で周知の方法に従って完了され得ることを認識するであろう。
本明細書で提供されるものは、有効量の本明細書で提供される化合物を含む医薬組成物を含有する、1つ以上の容器を含む、例えば、がんなどのCDC7関連疾患または障害の治療に有用な医薬キットである。そのようなキットは、所望される場合、例えば、当業者に容易に明白となるように、1つ以上の薬学的に許容される担体を伴う容器、付加的な容器などの様々な従来の医薬キット構成要素のうちの1つ以上をさらに含むことができる。投与される成分の量、投与のためのガイドライン、及び/または成分を混合するためのガイドラインを示す、挿入物またはラベルのいずれかとしての説明書もまた、キットに含まれることができる。
材料及び方法
その塩を含む、本明細書で提供される化合物は、公知の有機合成技法を使用して調製されることができ、多数の可能な合成経路のいずれかに従って合成されることができる。
本明細書で提供される化合物を調製するための反応は、有機合成の当業者によって容易に選択され得る好適な溶媒中で実行されることができる。好適な溶媒は、反応が実行される温度、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度に及び得る温度で、出発物質(反応物)、中間体、または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1つの溶媒または1つを超える溶媒の混合物中で実行されることができる。特定の反応ステップに応じて、特定の反応ステップに好適な溶媒は、当業者によって選択されることができる。
本明細書で提供される化合物の調製は、様々な化学基の保護及び脱保護を含み得る。保護及び脱保護の必要性、ならびに適切な保護基の選択は、当業者によって容易に決定され得る。保護基の化学的性質は、例えば、Protecting Group Chemistry,1st Ed.,Oxford University Press,2000、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,5th Ed.,Wiley-Interscience Publication,2001、及びPeturssion,S.et al.,“Protecting Groups in Carbohydrate Chemistry,”J.Chem.Educ.,74(11),1297(1997)で見出されることができる。
反応は、当技術分野で公知の任意の好適な方法に従ってモニターされ得る。例えば、生成物形成は、核磁気共鳴分光法(例えば、Hもしくは13C)、赤外分光法、分光光度法(例えば、UV可視)、質量分析などの分光学的手段、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、液体クロマトグラフィー-質量分析(LCMS)、もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)などのクロマトグラフィー法によってモニターされ得る。化合物は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(“Preparative LC-MS Purification:Improved Compound Specific Method Optimization”K.F.Blom,et al.,J.Combi.Chem.6(6),874(2004))、順相シリカクロマトグラフィー、及び超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を含む様々な方法により、当業者によって精製され得る。
すべての溶媒及び試薬は市販の供給元から入手し、特に指示しない限り、さらに精製することなく使用した。無水溶媒は、供給されているものを購入し使用した。反応は、薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニターし、UVランプ(254nm)及びKMnO染色で可視化した。NMRスペクトルは、400MHzで動作するBruker Neo 400M分光計で取得した。化学シフトは、示された溶媒中のテトラメチルシラン共鳴からの百万分率(δ)で報告する。LC-質量スペクトルは、Welch Biomateカラム(C18、2.7um、4.6*50mm)またはwaters H-Class SQD2システムを用いて、Agilent 1260-6125Bシングル四重極質量分析計で行った。検出は、DAD(254nm及び210nm及び280nm)によって行った。キラルHPLCは、Waters acquity UPC2システム、Daicel chiralpak AD-H (5um、4.6*250mm)、Daicel chiralpak OD-H(5um、4.6*250mm)、Daicel chiralpak IG-3(3um、4.6*150mm)、Chiral Technologies Europe AD-3(3um、3.0*150mm)、及びTrefoil(商標)Technology Trefoil(商標)AMY1(2.5um、3.0*150mm)において、塩基含有下で実施した。検出は、DAD(254nm)によって行った。分取HPLCは、Welch XB-C18カラム(5um、21.2*150mm)を用いたGILSON Trilution LCシステムで実施した。フラッシュクロマトグラフィーは、Welch WelFlashフラッシュカラム(40~63um)を用いてBiotage Isolera Primeシステムで実施した。合成した化合物は、特に指定がない限り、すべて純度≧95%である。
略語
*=「*」の前の溶媒または試薬の量が、「*」の後の数と同じ回数だけ技法に使用されることを示す。
℃=摂氏温度
H NMR=プロトン核磁気共鳴スペクトル
AcOH=酢酸
BocO=tert-ブトキシカルボニル無水物
con.=濃縮
d=二重項
DCM=ジクロロメタン
DIAD=ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド
EA=酢酸エチル
ESI=エレクトロスプレーイオン化
g=グラム(複数可)
h=時間(複数可)
HATU=(1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロホスフェートアザベンゾトリアゾールテトラメチルウロニウム
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
LCMS=液体クロマトグラフ-質量スペクトル
M=質量
m/z=質量電荷比
MeCN=アセトニトリル
MeOH=メタノール
MeONa=ナトリウムメトキシド
mg=ミリグラム(複数可)
mL=ミリリットル
mmol=ミリモル(複数可)
mol=モル(複数可)
MS=質量スペクトル
NBS=N-ブロモスクシンイミド
obsd.=観測された
PCy=トリシクロヘキシルホスフィン
Pd(AcO)=酢酸パラジウム(II)
Pd(dppf)Cl=(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリド
PE=石油エーテル
ppm=百万分率
PTSA=パラトルエンスルホン酸
rt=室温
s=一重項
t=三重項
TBAF=テトラブチルアンモニウムフルオリド
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
Trixiephos=rac-2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル
実施例1:5-メチル-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000093
ステップA:4-メトキシチオフェン-2-カルボン酸
Figure 2023541047000094
新たに調製したNaOMe(250mL、1M、2.2当量)のMeOH中溶液に、メチル4-ブロモチオフェン-2-カルボキシレート(26g、117.6mmol、1当量)及びNMP(30mL)をN下で、0℃で加えた。反応物を100℃に加熱し、CuI(2.2g、11.8mmol、0.1当量)を加えた。次いで、混合物の撹拌を100℃で一晩続けた。ほとんどのメチル4-メトキシチオフェン-2-カルボキシレートが消費された後、反応物を50℃に冷却し、HOを加え、続いてさらに1時間撹拌を継続した。混合物を室温に冷却し、濃縮し、EtOで抽出して未反応の出発物質を除去した。水性層のpHを6~7に調整し、再びEAで抽出した。溶媒を真空下で除去して、粗製化合物4-メトキシチオフェン-2-カルボン酸(18.0g)を黄色い油として得、これをさらに精製せずに次のステップに使用した。
ステップB:4-メトキシチオフェン-2-カルボキサミド
Figure 2023541047000095
粗製化合物4-メトキシチオフェン-2-カルボン酸(18.0g、113.9mmol、1当量)のDCM(250mL)中混合物に、DIPEA(73.7g、570.0mmol、5.0当量)、HATU(56.4g、148.2mmol1.3当量)を加えた。室温で10分間撹拌した後、無水NHCl(12.2g、228.0mmol、2当量)を加え、38℃で一晩撹拌を続けた。反応物をHOでクエンチし、DCMで抽出した。有機層を分離し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(PE中0~30%のEAで溶出)によって精製して、4-メトキシチオフェン-2-カルボキサミド(17g)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 157.8 [(M+H)].
ステップC:エチル3-メトキシ-5-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルボキシレート
Figure 2023541047000096
4-メトキシチオフェン-2-カルボキサミド(300mg、1.9mmol、1.0当量)のDCE(4mL)中溶液に、CsOAc(183mg、0.950mmol、0.5当量)及び(C(CHRhCl)Cl(23.5mg、2%)をN下で加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、次いでエチル2-ジアゾ-3-オキソブタノエート(0.4mL、2.85mmol、1.50当量)をN下で滴加した。室温で30分間撹拌した後、反応物を100℃に一晩加熱した。完了したら、混合物を室温に冷却し、DCMで希釈し、セライトパッドで濾過し、DCMで洗浄した。濾液を濃縮し、PE中0~50%EAを溶出するフラッシュカラムによって精製して、エチル3-メトキシ-5-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルボキシレート(116mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 268.1 [(M+H)].
ステップD:エチル7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルボキシレート


Figure 2023541047000097
エチル3-メトキシ-5-メチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルボキシレート(30mg、0.11mmol、1.0当量)をN下でPOCl(2mL)に溶解し、105℃で一晩撹拌を続けた。反応をMeOHでクエンチし、濾過し、逆相カラム(MeOH/HO=55%)によって精製して、エチル7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルボキシレート(20mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 286 [(M+H)].
ステップF:(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)メタノール
Figure 2023541047000098
エチル7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルボキシレート(100mg、0.35mmol、1.0当量)の乾燥THF(10mL)中混合物に、LAH(1mL、THF中1M、2.00当量)をN下で、-78℃で滴加した。反応物を直ちに50℃に加熱し、40分間撹拌を続けた。反応を-78℃の氷水(5滴)でクエンチし、酒石酸ナトリウム-カリウム溶液(5mL)を撹拌しながら加えた。混合物を濾過し、HOで希釈し、DCMで抽出した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥し、濃縮し、PE中0~40%EAを溶出するフラッシュカラムによって精製して、(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)メタノール(25mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 244 [(M+H)].
ステップG:7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルバルデヒド


Figure 2023541047000099
(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)メタノール(5mg、0.021mmol、1.0当量)のDCM(10mL)中混合物に、DMP(17.4mg、0.041mmol、2.00当量)を加えた。反応物の撹拌を続け、2時間にわたってゆっくりと室温に温めた。反応をチオ硫酸ナトリウム溶液(2mL)でクエンチした。混合物を濾過し、HOで希釈し、EAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を濃縮し、分取TLC(EA/PE=20%)によって精製して、7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルバルデヒド(3mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 242 [(M+H)].
ステップH:(E)-エチル3-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アクリレート
Figure 2023541047000100
ホスホノ酢酸トリエチル(51.0mg、0.23mmol、1.1当量)を、t-BuOK(27.8mg、0.25mmol、1.2当量)の乾燥THF(2mL)中混合物に-5℃で滴加し、次いで30分間撹拌した。7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルバルデヒド(50mg、0.21mmol、1.0当量)の別の2mLの乾燥THF中溶液を滴加し、-5℃で30分間撹拌した。完了したら、反応混合物を氷水に注ぎ、EAで抽出し、有機層をNaHCO、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、フラッシュカラム(PE中EA=30%)によって精製して、(E)-エチル3-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アクリレート(20mg)を緑色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 312 [(M+H)].
ステップI:3-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)プロパン-1-オール
Figure 2023541047000101
(E)-エチル3-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アクリレート(86mg、0.28mmol、1当量)のPEG400(5mL)中混合物に、NaBH(100mg、2.45mmol、9.0当量)を加えた。反応混合物を80℃に加熱し、2時間撹拌した。反応を1N HClでクエンチし、続いてEAで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、分取TLC(EA/PE=1:1)によって精製して、3-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)プロパン-1-オール(45mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 272 [(M+H)].
ステップJ:3-クロロ-5-メチル-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン
Figure 2023541047000102
3-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)プロパン-1-オール(30mg、0.11mmol、1.0当量)を48% HBr水溶液(3mL)に加え、50℃で一晩撹拌を続けた。反応をNaHCO飽和水溶液でクエンチし、pHを6~7に調整した。混合物をEAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、分取TLC(EA/PE=1:1)によって精製して、3-クロロ-5-メチル-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン(15mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 239.95 [(M+H)].
ステップK:5-メチル-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000103
3-クロロ-5-メチル-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン(56mg、0.23mmol、1.0当量)の80% AcOH水溶液(5mL)中混合物に、NHOAc(200mg、2.60mmol、11.1当量)を加えた。反応物をオートクレーブ内に密閉し、210℃に40分間加熱した。反応が完了したら、反応物を室温に冷却し、氷水(10mL)に注ぎ、EA(4*20mL)で抽出した。有機層をNaHCO、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、分取TLC(EA/PE=50%)によって精製して、5-メチル-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(30mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 221.8 [(M+H)].
ステップL:1-ブロモ-5-メチル-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000104
5-メチル-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(10mg、0.045mmol、1.0当量)のAcOH:DCM(1:1)(15mL)中混合物に、AcOH:DCM(1:1)(5mL)中のNBS(6.4mg、0.036mmol、0.80当量)を-2℃で加え、反応物の撹拌を-2℃で24時間続けた。混合物を氷水に注ぎ、EAで抽出し、有機層をNaHCOで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、分取TLC(EA/PE=50%)によって精製して、1-ブロモ-5-メチル-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(3mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 299.8 [(M+H)].
ステップM:5-メチル-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000105
1-ブロモ-5-メチル-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(10mg、0.033mmol、1.0当量)、ピリジン-4-イルボロン酸(25.0mg、0.20mmol、6.00当量)、pd(dppf)Cl(5.0mg、0.007mmol、0.20当量)、KCO(27.7mg、0.20mmol、6.00当量)をジオキサン:HO(1:1)(5mL)に溶解し、5分間のNバブリングによって脱気した。次いで反応物をチューブ内に密閉し、95℃で3時間撹拌を続け、濾過し、分取HPLCによって精製して、5-メチル-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(5.0mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 298.8 [(M+H)].H NMR (400 MHz, CDCl) δ ppm: 10.29 (s, 1H), 8.65 (s, 2H), 7.76 (s, 2H), 4.28-4.45 (m, 2H), 3.04 - 2.88 (m, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.24-2.31 (m, 2H).
実施例2:6-メチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000106
ステップA:7-クロロ-3-メトキシ-4-(2-メトキシビニル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン
Figure 2023541047000107
t-BuOK(3.3g、29.8mmol、2.4当量)の乾燥THF(30mL)中混合物に、(メトキシメチレン)トリフェニルホスファン(9.36g、27.3mmol、2.2当量)を-5℃で加え、30分間撹拌した。7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルバルデヒド(3.0g、12.4mmol、1.0当量)の別の5mLの乾燥THF中の溶液を滴加し、-5℃で30分間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物を氷水に注ぎ、EAで抽出し、有機層を飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、フラッシュカラム(PE中0~15%のEA)によって精製して、7-クロロ-3-メトキシ-4-(2-メトキシビニル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン(1.8g)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 270 [(M+H)].
ステップB:2-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アセトアルデヒド
Figure 2023541047000108
7-クロロ-3-メトキシ-4-(2-メトキシビニル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン(1.0g、3.70mmol、1.0当量)を48% HBr水溶液(5mL)に加え、70℃で2時間撹拌を続けた。LCMSは反応が完了したことを示し、これをNaHCO飽和水溶液でクエンチしてpHを6~7に調整した。混合物をEAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、PE中0~40%のEAを溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、2-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アセトアルデヒド(550mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 256 [(M+H)].
ステップC:2-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)エタノール
Figure 2023541047000109
2-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アセトアルデヒド(550mg、2.15mmol、1.0当量)のMeOH(20mL)中混合物に、NaBH(163.3mg、4.30mmol、2.0当量)を0℃で加えた。反応混合物をゆっくりと室温に温め、40分間撹拌を続けた。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、EAで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、フラッシュカラム(PE中EA=50%)によって精製して、2-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)エタノール(530mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 258 [(M+H)].
ステップD:8-クロロ-6-メチル-4,5-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン
Figure 2023541047000110
2-(7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)エタノール(530mg、2.05mmol、1.0当量)を48% HBr水溶液(5mL)に加え、70℃で18時間撹拌を続けた。LCMSが反応が完了したことを示したら、これをNaHCO飽和水溶液によりクエンチして、pHを6~7に調整した。混合物をEAで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、PE中0~20%のEAを溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、8-クロロ-6-メチル-4,5-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン(450mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 226 [(M+H)].
ステップE:6-メチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000111
8-クロロ-6-メチル-4,5-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン(40mg、0.18mmol、1.0当量)の80% AcOH水溶液(5mL)中混合物に、NHOAc(126.2mg、1.78mmol、10.0当量)を加えた。反応物をオートクレーブ内に密閉し、210℃まで1.5時間加熱した。完了したら、反応物を室温に冷却し、氷水に注ぎ、抽出した。有機層をNaHCO、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、分取TLC(EA/PE=50%)によって精製して、6-メチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(30mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 208 [(M+H)].
ステップF:2-ブロモ-6-メチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000112
6-メチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(50mg、0.24mmol、1当量)のDCM/MeOH(5mL、1:1)中溶液に、CaCO(96mg、1mmol、4当量)及びBTMABr(96mg、0.24mmol、1当量)を加えた。チューブをアルミホイルで覆って光を遮り、-5℃で1時間撹拌を続けた。LCMSは、反応の完了と、ただしいくらかのジブロモ化した副生成物が含まれていることとを示した。混合物をNaSO粉末でクエンチし、濾過した。有機濾液を濃縮し、分取HPLCで精製したところ、2-ブロモ-6-メチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(17mg)を白色の結晶として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 286.0, 288.0 [(M+H)].
ステップG:6-メチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000113
2-ブロモ-6-メチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(16mg、0.05mmol、1当量)のジオキサン/HO(2mL、3:1)中溶液に、NaCO(18mg、0.17mmol、3当量)、Pd(dppf)Cl(8mg、0.01mmol、0.2当量)、及びピリジン-4-イルボロン酸(14mg、0.11mmol、2当量)を加えた。混合物を10分間のNバブリングによって脱気した。次いで反応物をチューブ内に密閉し、マイクロ波で105℃に1時間加熱した。LCMSが、反応が完了したことを示したら、得られた混合物を濾過し、分取HPLCによって精製して、6-メチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(1.5mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 285.1 [(M+H)].H NMR (400 MHz, DMSO) δ 11.55 (s, 1H), 8.62 (dd, J = 4.6, 1.6 Hz, 2H), 7.75 (dd, J = 4.6, 1.7 Hz, 2H), 4.48 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.83 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 2.21 (s, 3H).
実施例2に例示されているものと同様の方法で、Suzuki反応により、対応する臭化物から以下の化合物を調製した。
Figure 2023541047000114
実施例7:(R)-4,6-ジメチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000115
実施例8:(S)-4,6-ジメチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000116
ステップA:7-クロロ-3-メトキシ-4-(2-メトキシビニル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン
Figure 2023541047000117
(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムブロミド(3.85g、10mmol、0.1当量)の乾燥THF(100mL)中溶液を、-78℃で3回Nで脱気し再充填した。次いでt-BuOK(11mL、1.0M、11mmol、2.2当量)のTHF中溶液を30分かけて滴加した。次いでこの混合物を-78℃で0.5時間撹拌した。次いで7-クロロ-3-メトキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルバルデヒド(1.2g、5mmol、1当量)を一度に加えた。混合物を0℃で3時間撹拌し、最大25℃にさらに3時間温めた。完了したら、飽和NHCl溶液及びEtOAcを0℃で加えた。得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1で溶出)によって精製して、7-クロロ-3-メトキシ-4-(2-メトキシビニル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン(807mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 270.0 [(M+H)].
ステップB:2-(7-クロロ-3-ヒドロキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アセトアルデヒド
Figure 2023541047000118
7-クロロ-3-メトキシ-4-(2-メトキシビニル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン(807mg、3mmol、1当量)を40% HBr水溶液(20mL)に溶解し、70℃で16時間撹拌した。完了したら、混合物を真空中で濃縮した。粗生成物をPE:EtOAc=1:1で再結晶して、2-(7-クロロ-3-ヒドロキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アセトアルデヒド(482mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 242.0 [(M+H)].
ステップC:7-クロロ-4-(2-ヒドロキシプロピル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-3-オール
Figure 2023541047000119
2-(7-クロロ-3-ヒドロキシ-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-4-イル)アセトアルデヒド(482mg,2mmol,1当量)の0℃の乾燥THF(100mL)中溶液を、3回Nで脱気し再充填した。次いでCHMgBr(2.7mL、3.0M、8mmol、4当量)のTHF中溶液を一度に加えた。次いで混合物を0℃で1時間撹拌した。完了したら、飽和NHCl溶液及びEtOAcを0℃で順次加えた。得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1で溶出)によって精製して、7-クロロ-4-(2-ヒドロキシプロピル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-3-オール(206mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 257.8 [(M+H)].
ステップD:8-クロロ-4,6-ジメチル-4,5-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン
Figure 2023541047000120
7-クロロ-4-(2-ヒドロキシプロピル)-5-メチルチエノ[2,3-c]ピリジン-3-オール(206mg、0.8mmol、1当量)の0℃の乾燥DCM(50mL)中溶液に、TMSOTf(5mL)を3分かけて滴加した。次いでこの混合物を40℃で16時間撹拌した。完了したら、混合物を真空中で濃縮した。残渣をHOで希釈し、飽和NaHCO水溶液を0℃で塩基性化した(pH=8)。得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1で溶出)によって精製して、8-クロロ-4,6-ジメチル-4,5-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン(143mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 239.8 [(M+H)].
ステップE:4,6-ジメチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000121
8-クロロ-4,6-ジメチル-4,5-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン(143mg、0.6mmol、1当量)のAcOH(10mL)中溶液に、1滴の水及びNHOAc(231mg、3mmol、5当量)を室温で順次加えた。次いでこの混合物を200℃で0.5時間撹拌した。完了したら、混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣をHOで希釈し、30wt%のNHOH水溶液(pH=8)により0℃で塩基性化した。得られた混合物をDCM:MeOH=1:1で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮して、4,6-ジメチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(119mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 221.8 [(M+H)].
ステップF:2-ブロモ-4,6-ジメチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000122
4,6-ジメチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(119mg、0.54mmol、1当量)のDCM:MeOH=1:1(24mL)中溶液に、BTMABr(210mg、0.54mmol、1当量)を0℃で、光を遮るためにアルミ箔で覆った管内で少しずつ加えた。次いでこの混合物を暗条件下で、25℃で16時間撹拌した。完了したら、混合物をHOで希釈し、飽和NaSO溶液により0℃でクエンチした。得られた混合物をDCM:MeOH=1:1で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をPE:EtOAc=1:2で再結晶して、2-ブロモ-4,6-ジメチル-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(120mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 300.8 [(M+H)].
ステップG:4,6-ジメチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000123
2-ブロモ-6,6-ジメチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-8H-3-オキサ-1-チア-5a,7-ジアザアセナフチレン-8-オン(30mg、0.1mmol、1当量)、ピリジン-4-イルボロン酸(24.4mg、0.2mmol、2当量)、Pd(dppf)Cl(7.3mg、0.01mmol、0.1当量)、炭酸ナトリウム(31.8mg、0.03mmol、3当量)の1,4-ジオキサン/HO=5/1(4mL)中混合物を、3回Nで脱気し再充填した。次いで混合物をマイクロ波で110℃に加熱し、1時間撹拌を続けた。得られた混合物を室温に冷却し、DCM/MeOH=10/1で希釈し、セライトで濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLC(水中0%~30のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、4,6-ジメチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン(5.7mg、0.0191mmol)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 298.8 [(M+H)].HNMR (400MHz, DMSO-d6) δ ppm: 11.53 (s, 1H), 8.62 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 7.76 (d, J = 6.1 Hz, 2H), 4.36 - 4.58 (m, 1H), 2.94 (dd, J = 15.9, 2.8 Hz, 1H), 2.55 - 2.67 (m, 1H), 2.19 (s, 3H), 1.54 (d, J = 6.2 Hz, 3H).ラセミ体4,6-ジメチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オンをキラルSFCで分割して、エナンチオマー的に純粋な(R)-4,6-ジメチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン及び(S)-4,6-ジメチル-2-(ピリジン-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オンを得た。これらの2つの化合物に対し、絶対立体化学をランダムに割り当てた。
実施例9:4,6-ジメチル-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-5,7-ジヒドロ-3-オキサ-1-チア-7-アザアセナフチレン-8(4H)-オン
Figure 2023541047000124
実施例7及び8に例示されているものと同様の方法で、Suzuki反応により、対応する臭化物から実施例9を調製した。観測されたMS:(ESI+): m/z [(M+H)+] 288.
実施例10:(S)-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000125
ステップA:2-ブロモ-7-(ブロモメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000126
7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(100mg、452umol、1当量)のクロロホルム(15mL、99.8%、ACS試薬)中溶液に、臭素(722mg、4.52mmol、231.5uL、10当量)を0℃で加えた。混合物を室温に温め、16時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を氷/水で希釈し、飽和NaSOにより0℃でクエンチした(pH=8)。反応物を0℃で10分間撹拌した。混合物をDCMで抽出した。(DCM及びクロロホルム中)粗製2-ブロモ-7-(ブロモメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(173.3mg)を含む合わせた有機溶液は、生成物が不安定であるため、さらに精製せずに次のステップに使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 377.8 [(M+H)].
ステップB:2-ブロモ-7-(ブロモメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000127
(S)-ピロリジン-3-オール(362.2mg、4.16mmol、10当量)のDCM(10mL)中溶液に、2-ブロモ-7-(ブロモメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(157.5mg、0.41mmol、52.5mL)のDCM中溶液を0℃で加えた。次いで混合物を25℃で16時間撹拌した。完了したら、混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(水中0%~30%のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、(S)-1-ブロモ-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン3-オン(60mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 385.0 [(M+H)].
ステップC:(S)-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000128
(S)-1-ブロモ-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(63mg、164umol)、ピリジン-4-イルボロン酸(60.4mg、491.5umol、3当量)、炭酸ナトリウム(86.82mg、819umol、3当量)、X-Phos(23.4mg、49.2umol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl(36.0mg、49.2umol、0.3当量)の12mLの1,4-ジオキサン/HO=5/1中混合物を、アルゴンで3回パージした。次いで、これをM.W.下で、105℃で2.5時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカ分取TLC(DCM:MeOH=10:1で溶出)によって精製して、さらに分取HPLC(水中0%~30%のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、(S)-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(7.5mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 354.2 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm: 8.57 (dd, J = 4.7, 1.6 Hz, 2H), 8.33 (s, 1H), 7.89 (dd, J = 4.7, 1.6 Hz, 2H), 4.42 - 4.49 (m, 2H), 4.38 - 4.40 (m, 1H), 3.75 (s, 2H), 3.03 - 3.10 (m, 2H), 2.89 - 2.98 (m, 1H), 2.83 (dd, J = 10.0, 5.5 Hz, 1H), 2.69 (dd, J = 10.0, 2.5 Hz, 1H), 2.57 (td, J = 8.7, 6.0 Hz, 1H), 2.16 - 2.33 (m, 3H), 1.75 - 1.82 (m, 1H).
実施例11:(S)-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000129
(S)-1-ブロモ-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(56mg、0.15mmol、1当量)のジオキサン(10mL)中懸濁液に、ピラゾール-4-ボロン酸(32.6mg、0.29mmol、2当量)、炭酸カリウム(80.6mg、0.58mmol、4当量)、Pd(dppf)Cl(27.8mg、0.038mmol、0.26当量)、及び水(2mL)を加えた。混合物をNで2分間脱気した。混合物をマイクロ波下で、105℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。これを水及びDCMで希釈した。有機層を濃縮し、MeOHで希釈し、分取HPLCによって精製して、(S)-5-((3-ヒドロキシピロリジン-1-イル)メチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(5.6mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 373.20 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, MeOD) δ 8.20 (s, 1H), 8.03 (s, 2H), 4.42 (ddd, J = 16.4, 8.4, 4.2 Hz, 3H), 3.86 (d, J = 14.7 Hz, 2H), 3.05 (dd, J = 7.1, 5.1 Hz, 3H), 2.95 (dd, J = 10.5, 5.3 Hz, 1H), 2.86 - 2.67 (m, 2H), 2.28 - 2.16 (m, 3H), 1.84 (dt, J = 13.3, 5.5 Hz, 1H).
実施例12:5-(アゼチジン-1-イルメチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000130
実施例13:5-(アゼチジン-1-イルメチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000131
実施例10に例示されているものと同様の方法で、Suzuki反応により、対応する臭化物から実施例12及び13を調製した。実施例12:観測されたMS:(ESI): m/z [(M+H)] 354.実施例13:観測されたMS:(ESI): m/z [(M+H)] 343.
実施例14:tert-ブチル((3-オキソ-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート
Figure 2023541047000132
ステップA:tert-ブチル((1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート
Figure 2023541047000133
水酸化アンモニウム(900mg、28%、25.7mmol、40当量)のアセトニトリル(10mL)中溶液に、CHCl及びDCM中の2-ブロモ-7-(ブロモメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(240mg、0.63mmol、1当量)を0℃で加えた。次いで、混合物を室温に温め、16時間撹拌した。二炭酸ジ-tert-ブチル(2.76g、12.66mmol、20当量)を反応物に加えた。次いで、混合物を室温でさらに3時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1で溶出)によって精製して、tert-ブチルN-[(2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)メチル]カルバメート(55mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 414.8 [(M+H)].
ステップB:tert-ブチル((3-オキソ-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート
Figure 2023541047000134
tert-ブチルN-[(2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)メチル]カルバメート(55mg、0.1mmol、1当量)、ピリジン-4-イルボロン酸(37.4mg、0.3mmol、3当量)、炭酸ナトリウム(53.28mg、0.5mmol、5当量)、X-Phos(14.36mg、0.3mmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl(22.1mg、0.03mmol、0.3当量)の1,4-ジオキサン/HO=5/1(12mL)中混合物を、アルゴンで3回パージした。次いで、反応物をM.W.下で、105℃で2.5時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣をシリカ分取TLC(DCM:MeOH=15:1で溶出)によって精製して粗生成物を得、これをさらに分取HPLC(水中0%~30%のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、tert-ブチル((3-オキソ-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート(15mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 354.2 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 11.23 (s, 1H), 8.63 (dd, J = 4.6, 1.6 Hz, 2H), 7.77 (dd, J = 4.6, 1.6 Hz, 2H), 7.19 (s, 1H), 4.39 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 4.13 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 2.91 -3.02 (m, 2H), 2.12 -2.18 (m, 2H), 1.37 (s, 9H).
実施例15:5-(アミノメチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン;塩酸塩
Figure 2023541047000135
tert-ブチル((3-オキソ-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート(15mg、0.036mmol、1当量)のDCM(10mL)中溶液に、塩化水素(4M、2mL)の1,4-ジオキサン中溶液を0℃で加えた。次いで、混合物を室温で3時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を真空下で濃縮し、得られた混合物を水に溶解し、DCMで洗浄した。水層を凍結乾燥して、5-(アミノメチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン塩酸塩(12mg、0.0342mol)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 314.0 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm: 8.73 (s, 2H), 8.36 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 4.54 - 4.62 (m, 2H), 4.24 (s, 2H), 3.15 (dd, J = 7.2, 4.9 Hz, 2H), 2.37 (dt, J = 11.5, 5.8 Hz, 2H).
実施例16:5-(((4-メトキシベンジル)アミノ)メチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000136
ステップA:1-ブロモ-5-(((4-メトキシベンジル)アミノ)メチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000137
前のステップからの1-ブロモ-5-(ブロモメチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オンのCHCl(30ml)及びDCM(60ml)中溶液に、(4-メトキシフェニル)メタンアミン(211mg、1.54mmol、2.0当量)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、混合物を真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーカラム(DCM:MeOH=100:3)によって精製して、1-ブロモ-5-(((4-メトキシベンジル)アミノ)メチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(130mg)を黄色の油として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 434.8,436.8 [(M+H)].
ステップB:tert-ブチル((1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)(4-メトキシベンジル)カルバメート
Figure 2023541047000138
1-ブロモ-5-(((4-メトキシベンジル)アミノ)メチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(120mg、0.28mmol、1.0当量)のDCM(5ml)中溶液に、TEA(41.9mg、0.41mmol、1.5当量)及び(Boc)O(90.5mg、0.41mmol、1.5当量)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、混合物を真空中で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーカラムによって精製して、tert-ブチル((1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)(4-メトキシベンジル)カルバメート(70mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 535.0, 537.0 [(M+H)].
ステップC:tert-ブチル(4-メトキシベンジル)((3-オキソ-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート
Figure 2023541047000139
tert-ブチル((1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)(4-メトキシベンジル)カルバメート(70mg、0.13mmol、1.0当量)のジオキサン/HO=10:1(11ml)中溶液に、ピリジン-4-イルボロン酸(32mg、0.26mmol、2.0当量)及びKCO(54mg、0.39mmol、3.0当量)を加えた。混合物をNで3回脱気した。次いでPd(dppf)Cl(29mg、0.039mmol、0.3当量)を混合物に加えた。混合物をマイクロ波照射下で、80℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、水を混合物に加え、EAで抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を分取TLCによって精製して、tert-ブチル(4-メトキシベンジル)((3-オキソ-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート(50mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 534.1 [(M+H)].
ステップD:5-(((4-メトキシベンジル)アミノ)メチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000140
tert-ブチル(4-メトキシベンジル)((3-オキソ-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)メチル)カルバメート(50mg、0.094mmol、1.0当量)のMeOH(5mL)中溶液に、4M HCl/ジオキサン(2mL)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで混合物を真空中で濃縮し、分取HPLCによって精製して、5-(((4-メトキシベンジル)アミノ)メチル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(16.8mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 434.0 [(M+H)]. HNMR (400MHz, DMSO) δ 8.63 (dd, J = 4.6, 1.6 Hz, 2H), 8.19 (s, 1H), 7.77 (dd, J = 4.6, 1.6 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.41 - 4.34 (m, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.64 (d, J = 11.2 Hz, 4H), 2.83 (dd, J = 7.2, 4.9 Hz, 2H), 2.13 (dd, J = 11.9, 5.8 Hz, 2H).
実施例17:7-(アミノメチル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000141
実施例15で例示したものと同様の方法で、実施例17を調製した。観測されたMS:(ESI+): m/z [(M+H)+] 303.
実施例10で例示したものと同様の方法で、以下の化合物を調製した。

Figure 2023541047000142
Figure 2023541047000143
実施例26:(S)-1-(1-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル


Figure 2023541047000144
実施例27:(R)-1-(1-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
Figure 2023541047000145
ステップA:1-ブロモ-5-(1-ヒドロキシエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000146
1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-カルバルデヒド(170mg、0.54mmol)のTHF(20mL)中溶液にCHMgBr(5.4mL、5.4mmol、1M)を0℃で滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。反応を飽和NHCl溶液でクエンチし、EtOAcにより抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、1-ブロモ-5-(1-ヒドロキシエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(166mg)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 332.3 [(M+H)].
ステップB:1-ブロモ-5-(1-クロロエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000147
1-ブロモ-5-(1-ヒドロキシエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(160mg、0.49mmol)のDCM(15mL)中溶液に、SOCl(577mg、4.9mmol)を0℃で加えた。混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、1-ブロモ-5-(1-クロロエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(150mg)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 348.3[(M+H)], 350.3 [(M+2+H)].
ステップC:1-(1-(1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
Figure 2023541047000148
1-ブロモ-5-(1-クロロエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン3-オン(150mg、0.43mmol)のMeCN(20mL)中溶液に、1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(400mg、4.30mmol)を加えた。混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を最初にフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1で溶出)によって精製し、次いで逆相クロマトグラフィー(水中0%~40%のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、1-(1-(1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(106mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 407.4 [(M+H)].
ステップD:1-(1-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル
Figure 2023541047000149
1-(1-(1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(20mg、49.4umol)の1,4-ジオキサン:HO=5:1(3.6mL)中溶液に、炭酸ナトリウム(16mg、148.0umol)、シクロペンチル(ジフェニル)ホスファン;ジクロロパラジウム;鉄(Pd(dppf)Cl-DCM)(8mg、9.9umol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(19mg、98.7umol)、及びジシクロヘキシル-[2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン(7mg、14.8umol)を加えた。懸濁液をNで10分間脱気した。次いで混合物をチューブで密封し、N下で1.5時間、マイクロ波で105℃に加熱した。完了したら、混合物にHOを加え、酢酸エチルにより抽出した。有機層を乾燥し、真空中で濃縮した。粗製物を、最初はシリカ分取TLC(DCM:MeOH=20:1で溶出)によって精製し、次いで分取HPLC(水中0%~45%のMeCN、水中0.1%のFAで溶出)によって精製し、1-(1-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(2mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 393.1 [(M+H)]. H NMR (400 MHz) δ ppm: 13.20 (s, 1H), 10.97 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.23 - 7.79 (m, 3H), 5.96 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 4.32 (dt, J = 11.9, 5.8 Hz, 2H), 3.01 (dd, J = 12.8, 5.9 Hz, 2H), 2.15 - 2.09 (m, 2H), 1.89 (d, J = 6.9 Hz, 3H).
1-(1-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(35mg)をキラルHPLC(カラム:AD-H、カラムサイズ:内径0.46cm×長さ15cm、注入:2ul、移動相:HEP:ETOH(0.1%のDEA)=60:40、流量:0.5ml、波長:UV254nm、温度:25℃、ETOH中のサンプル溶液)によって分離して、(S)-1-(1-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(5.8mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 393.1 [(M+H)].H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 13.17 (s, 1H), 10.95 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.01 (d, J = 81.1 Hz, 3H), 5.95 (q, J = 6.9 Hz, 1H), 4.37 - 4.27 (m, 2H), 3.01 (dd, J = 12.9, 6.0 Hz, 2H), 2.16 - 2.07 (m, 2H), 1.89 (d, J = 7.0 Hz, 3H)及び(R)-1-(1-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(3.8mg)。観測されたMS:(ESI): m/z 393.1 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: δ 13.18 (s, 1H), 10.96 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.25 - 7.82 (m, 3H), 5.95 (q, J = 6.9 Hz, 1H), 4.38 - 4.28 (m, 2H), 3.01 (dd, J = 12.8, 6.0 Hz, 2H), 2.17 - 2.07 (m, 2H), 1.89 (d, J = 7.0 Hz, 3H).これらの2つの化合物に対し、絶対立体化学をランダムに割り当てた。
実施例28:5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000150
ステップA:5-アセチル-1-ブロモ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000151
1-ブロモ-5-(1-ヒドロキシエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(340mg、1.03mmol)のDCM(10mL)中溶液に、0℃でデス-マーチンペルヨージナン(1.31g、3.09mmol)を0℃で少しずつ加えた。次いで、混合物を25℃で3時間撹拌した。完了したら、混合物を水(30mL)で希釈し、飽和Na(30mL)でクエンチし、DCM(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO及びブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロモグラフィー(DCM:PrOH=10:1で溶出)によって精製して、7-アセチル-2-ブロモ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(210mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 328.0 [(M+H)].
ステップB:5-アセチル-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000152
5-アセチル-1-ブロモ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(63mg、192.1umol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール(125mg、384.1umol)、炭酸ナトリウム(61mg、576.2umol)、Xphos(28mg、57.6umol)、Pd(dppf)Cl(42mg、57.6umol)の1,4-ジオキサン:HO=5:1(12mL)中混合物を、アルゴンで3回パージした。次いで、これをM.W.下で、105℃で1時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1で溶出)によって精製して、7-アセチル-2-[1-(2-トリメチルシリルエトキシメチル)ピラゾール-4-イル]-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(21mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 446.2 [(M+H)].
ステップC:5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000153
5-アセチル-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(60mg、134.6umol)のTHF(15mL)中溶液に、メチルマグネシウムブロミド(エチルエーテル中3M、2.69mmol、0.90mL)を0℃で加えた。添加後、混合物を室温に温め、2時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を飽和NHClにより0℃でクエンチした。反応物をEtOAcで抽出した。合わせた有機溶液を乾燥し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1で溶出)によって精製して、7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-2-[1-(2-トリメチルシリルエトキシメチル)ピラゾール-4-イル]-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(33mg)を無色の液体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 462.2 [(M+H)].
ステップD:5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000154
5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-(1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(45mg、97.5umol)のDCM(5mL)中溶液に、TFA(2mL)を0℃で加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。完了したら、混合物を濃縮し、MeOHで希釈した。PHを、30% NHOH水溶液で約7に調整した。これを分取HPLCによって精製して、7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(11.2mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 331.9 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 13.18 (s, 1H), 9.73 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 6.12 (s, 1H), 4.30 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.10 - 2.91 (m, 2H), 2.20 - 1.98 (m, 2H), 1.56 (s, 6H).
実施例29:5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-(ピリジン-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000155
実施例28に例示されているものと同様の方法で、Suzuki反応により、対応する臭化物から実施例29を調製した。観測されたMS:(ESI+): m/z [(M+H)+] 343.
実施例30:(S)-5-(1-(アゼチジン-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000156
実施例31:(R)-5-(1-(アゼチジン-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000157
ステップA:5-(1-ヒドロキシエチル)-1-(1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000158
1-ブロモ-5-(1-ヒドロキシエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(30mg、90.8umol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)-1-トリチル-1H-ピラゾール(79mg、181.7umol、2当量)、炭酸ナトリウム(39mg、363.4umol、4当量)、Xphos(13mg、27.3umol)、Pd(dppf)Cl(20mg、27.3umol)の1,4-ジオキサン:HO=5:1(6mL)中混合物を、アルゴンで3回パージした。次いで、これをM.W.下で、105℃で1時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1で溶出)によって精製して、7-(1-ヒドロキシエチル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(34.7mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 560.2 [(M+H)].
ステップB:5-アセチル-1-(1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000159
7-(1-ヒドロキシエチル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(100mg、178.7umol)のDCM(10mL)中溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(151.57mg、357.4umol)を0℃で少しずつ加えた。次いで混合物を25℃で2時間撹拌した。完了したら、混合物を水で希釈し、飽和Naでクエンチし、DCMで抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO及びブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカ分取TLC(DCM:PrOH=10:1)によって精製して、7-アセチル-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(63mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 559.2 [(M+H)].
ステップC:5-(1-(アゼチジン-1-イル)エチル)-1-(1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000160
7-アセチル-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(65mg、116.6umol)のMeOH(20mL)中溶液に、酢酸(14mg、233.1umol、2当量)、アゼチジン(67mg、1.17mmol)、続いてナトリウムシアノボロヒドリド(22mg、349.7umol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。完了したら、混合物を濃縮し、水で希釈し、DCMで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をシリカ分取TLC(DCM:MeOH=10:1で溶出)によって精製して、7-[1-(アゼチジン-1-イル)エチル]-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(55mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 599.2 [(M+H)].
ステップD:5-(1-(アゼチジン-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000161
7-[1-(アゼチジン-1-イル)エチル]-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(55mg、91.9umol)のDCM(5mL)中溶液に、TFA(2mL)を0℃で加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。完了したら、混合物を濃縮し、MeOHで希釈した。PHを、30% NHOH水溶液で約8に調整した。これを分取HPLCによって精製して、7-[1-(アゼチジン-1-イル)エチル]-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(18mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 357.2 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm: 8.19 - 8.09 (m, 1H), 8.05 (s, 2H), 4.40 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.21 - 4.03 (m, 1H), 3.64 - 3.45 (m, 4H), 3.21 - 3.06 (m, 1H), 3.06 - 2.94 (m, 1H), 2.34 - 2.14 (m, 4H), 1.30 (d, J = 6.6 Hz, 3H).7-[1-(アゼチジン-1-イル)エチル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オンをSFCキラル分割に供して、(S)-5-(1-(アゼチジン-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン及び(R)-5-(1-(アゼチジン-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オンを得た。これらの2つの化合物に対し、絶対立体化学をランダムに割り当てた。
実施例30からの中間体を用いて、キラル分離により実施例32及び33を調製した。
Figure 2023541047000162
実施例34:(5-(1-(シクロブチルアミノ)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000163
実施例30で例示したものと同様の方法で、実施例34を調製した。観測されたMS:(ESI+): m/z [(M+H)+] 371.
実施例35:(S)-5-(2-メトキシ-1-(1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000164
実施例36:(R)-5-(2-メトキシ-1-(1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000165
ステップA:1-ブロモ-5-(オキシラン-2-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000166
水素化ナトリウム(26mg、636.6umol、2当量、純度60%)及びトリメチルスルホニウムヨージド(195mg、954.9umol)のDMSO(5mL)中混合物を、室温で1時間撹拌した。次いで、ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(100mg、318.3umol)のDMSO(10mL)中溶液を少しずつ加えた。これを室温でさらに3時間撹拌した。完了したら、混合物を水に注ぎ、DCMで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮して、2-ブロモ-7-(オキシラン-2-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(70mg)を得た。観測されたMS:(ESI): m/z 328.3 [(M+H)].
ステップB:1-ブロモ-5-(1-ヒドロキシ-2-メトキシエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000167
2-ブロモ-7-(オキシラン-2-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(140mg、426.6umol)、NaOMe(5M、10mL)、及びDMSO(10mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。完了したら、混合物を水に注ぎ、抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィー(水中0%~30%のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシ-2-メトキシ-エチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(80mg)をオフホワイト色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 360.0 [(M+H)].
ステップC:1-ブロモ-5-(1-クロロ-2-メトキシエチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000168
塩化チオニル(105.69mg、888.3umol)を、2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシ-2-メトキシ-エチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(32mg、88.8umol)のDCM(6mL)中溶液に0℃で加えた。混合物を室温に温め、2時間撹拌した。完了したら、混合物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮して、2-ブロモ-7-(1-クロロ-2-メトキシ-エチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(18mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 378.0 [(M+H)].
ステップD:1-ブロモ-5-(2-メトキシ-1-(1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000169
2-ブロモ-7-(1-クロロ-2-メトキシ-エチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(44mg、116.2umol)、ヨウ化カリウム(97mg、581.0umol)、1H-ピラゾール(330mg、4.85mmol)、炭酸カリウム(110.0mg、795.9umol)、及びCHCN(20mL)を室温で16時間撹拌した。完了したら、混合物を濃縮し、水で希釈し、DCMで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィー(水中0%~30%のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、2-ブロモ-7-(2-メトキシ-1-ピラゾール-1-イル-エチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(20mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 410.4 [(M+H)].
ステップE:5-(2-メトキシ-1-(1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000170
2-ブロモ-7-(2-メトキシ-1-ピラゾール-1-イル-エチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(28mg、68.2umol)、1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(16mg、136.5umol)、炭酸ナトリウム(29mg、273.0umol、4当量)、Xphos(10mg、20.5umol)、Pd(dppf)Cl(15mg、20.5umol)の1,4-ジオキサン:HO=5:1(6mL)中混合物を、アルゴンで3回パージした。次いで、これをM.W.下で、105℃で1時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。粗生成物を、最初にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1で溶出)によって精製し、次いで逆相クロマトグラフィー(水中0%~25%のMeCN、水中0.5%のFAで溶出)によって精製して、7-(2-メトキシ-1-ピラゾール-1-イル-エチル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(6,8mg)をオフホワイト色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 398.1 [(M+H)].このラセミ生成物をSFCキラル分割して、(S)-5-(2-メトキシ-1-(1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン及び(R)-5-(2-メトキシ-1-(1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オンを得た。これらの2つの化合物に対し、絶対立体化学をランダムに割り当てた。
実施例35及び36と同様の方法で、キラル分割により化合物を調製した。
Figure 2023541047000171
実施例26及び27と同様の方法で、以下の化合物を調製した。
Figure 2023541047000172
実施例43:10,10-ジフルオロ-7-メチル-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000173
ステップA:7-クロロ-3-メトキシ-5-メチル-4-ビニルチエノ[2,3-c]ピリジン
Figure 2023541047000174
THF(100mL)中のメチル(トリフェニル)ホスホニウムブロミド(7.79g、21.80mmol)が入った三ツ口フラスコに、ブチルリチウム(1.6M、15.0mL)を-78℃で加えた。これを0℃で1時間撹拌した。次いで、THF(100mL)中の7-クロロ-3-メトキシ-5-メチル-チエノ[2,3-c]ピリジン-4-カルバルデヒド(3.29g、10.90mmol)を、混合物に-78℃で加えた。次いで、これを0℃に温め、0℃で2時間撹拌した。完了したら、これをNHCl水溶液でクエンチし、水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=93:7で溶出)によって精製して、7-クロロ-3-メトキシ-5-メチル-4-ビニル-チエノ[2,3-c]ピリジン(2.1g)を白色の固体として得た。
ステップB:(S)-2-ブロモ-7-(ヒドロキシメチル)-8-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-4,5,7,8-テトラヒドロ-3-オキサ-1-チア-5a,8-ジアザベンゾ[cd]アズレン-9(6H)-オン
乾燥DCM(50mL)中の7-クロロ-3-メトキシ-5-メチル-4-ビニル-チエノ[2,3-c]ピリジン(2.1g、8.32mmol)が入ったフラスコに、トリブロモボラン(6.27g、25.03mmol、2.41mL)を0℃でゆっくりと加えた。完了したら、これをMeOHにより0℃でクエンチした。混合物を0℃で10分間撹拌した。次いで、これを濃縮して残渣を得た。これをEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、7-クロロ-5-メチル-4-ビニル-チエノ[2,3-c]ピリジン-3-オール(1.6g)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 226.3 [(M+H)], 228.3 [(M+2+H)].
ステップC:3-(アリルオキシ)-7-クロロ-5-メチル-4-ビニルチエノ[2,3-c]ピリジン
Figure 2023541047000176
DMF(20mL)中の7-クロロ-5-メチル-4-ビニル-チエノ[2,3-c]ピリジン-3-オール(1.4g、5.83mmol)が入ったフラスコに、炭酸カリウム(2.42g、17.49mmol)及び3-ブロモプロパ-1-エン(705.4mg、5.83mmol、503.85uL)を0℃で加えた。そしてこれを室温で2時間撹拌した。完了したら、これをEtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィー(水中0%~45%のMeCN、水中0.1%のFAで溶出)によって精製して、3-アリルオキシ-7-クロロ-5-メチル-4-ビニル-チエノ[2,3-c]ピリジン(1.1g)を黄色の固体として得た。
ステップD:5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7,9-ペンタエン
Figure 2023541047000177
3-アリルオキシ-7-クロロ-5-メチル-4-ビニル-チエノ[2,3-c]ピリジン(400mg、1.51mmol)が入ったフラスコに、Hoveyda-Grubbs第二世代触媒(142mg、225.8umol)及び乾燥DCM(300mL)を加えた。混合物をN保護下で、25℃で5時間撹拌した。完了したらこれを濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=94:6で溶出)によって精製して、5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7,9-ペンテン(290mg)を白色の固体として得た。
ステップE:5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-9,10-ジオール
Figure 2023541047000178
tert-ブタノール(30mL)中の5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7,9-ペンタエン(300mg、1.26mmol)が入ったフラスコに、クエン酸(485mg、2.52mmol)、HO(30mL)中の4-メチルモルホリンN-オキシド(296mg、2.52mmol)、及びオスミウム(VI)酸カリウム二水和物(23mg、63.1umol)を室温で加えた。混合物を60℃で16時間撹拌した。完了したら、反応混合物を飽和NaSO溶液を加えることによってクエンチした。これを室温で20分間撹拌した。次いでこれをDCMで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。次いで、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=30:70で溶出)によって精製して、5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-9,10-ジオール(245mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 272.3 [(M+H)], 274.3 [(M+2+H)].
ステップF:5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-10-オン
Figure 2023541047000179
5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-9,10-ジオール(230mg、846.5umol)が入った三ツ口フラスコに、乾燥トルエン(16mL)中のp-トルエンスルホン酸(73mg、423.2umol)を加えた。反応混合物を還流下で4時間加熱した。完了したらこれを濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1で溶出)によって精製して、5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-10-オン(175mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップG:5-クロロ-10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン
Figure 2023541047000180
DCM(10mL)中の5-クロロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-10-オン(50mg、197.1umol)が入ったプラスチックボトルに、モルホリノスルフルトリフロリド(345mg、1.97mmol)を室温で加えた。これを室温で24時間撹拌した。完了したら、NaHCO水溶液でpH=8に中和し、DCMで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。次いで、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1で溶出)によって精製して、5-クロロ-10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン(30mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 276.3 [(M+H)], 278.3 [(M+2+H)].
ステップH:10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000181
酢酸(10mL)中の5-クロロ-10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン(52mg、188.6umol)が入ったフラスコに、酢酸アンモニウム(140mg、1.81mmol)及びHO(0.1mL)を室温で加えた。次いで、これを200℃に加熱した。反応物を200℃で1時間撹拌した。反応が完了したら、これを室温に冷却し、濃縮して酢酸を除去した。残渣をHO及びDCMで希釈し、水酸化アンモニウムによりpH=10に塩基性化した。これをDCM:MeOH=10:1で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して固体を得た。次いで、これをPE:EA=30:1から再結晶させ、濾過した。フィルターケーキを収集して、10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(50mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 258.4 [(M+H)].
ステップI:2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000182
DCM(10mL)中の10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(50mg、194.4umol)が入ったフラスコに、三臭化ピリジニウム(311mg、971.8umol)を0℃で加えた。反応混合物を25℃で24時間撹拌した。完了したら、これをDCMで希釈し、飽和NaSO溶液でクエンチし、NaHCO水溶液、ブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。これをPE:EA=5:1から再結晶させて、2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(50mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 336.3 [(M+H)], 338.3 [(M+2+H)].
ステップJ:10,10-ジフルオロ-7-メチル-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000183
2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(45mg、133.9umol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(52.0mg、267.7umol)、ジシクロヘキシル-[2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン(19mg、40.2umol)、炭酸ナトリウム(43mg、401.6umol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(19.6mg、26.8umol)に、水(1.6mL)及び1,4-ジオキサン(8mL)を加えた。次いでこれを、Nを2分間バブリングすることによって脱気した。次いで反応物をチューブ内に密閉し、マイクロ波反応器で、105℃で2.5時間撹拌し、これをLCMSでモニターした。完了したら、これをDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=80:1で溶出)によって精製して、粗生成物を得た。次いで、これを逆相クロマトグラフィー(水中0%~36%のMeCN、水中FA0.1%で溶出)によって再び精製して、10,10-ジフルオロ-7-メチル-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(18mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 324[(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 13.28 (s, 1H), 11.50 (s, 1H), 8.21-7.92 (m, 2H), 4.55-4.48 (t, J=27.2 Hz, 2H), 3.51-3.44 (t, J=31.2 Hz, 2H), 2.23 (s, 3H).
実施例44:7-(アゼチジン-1-イルメチル)-10,10-ジフルオロ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000184
ステップA:10,10-ジフルオロ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド
Figure 2023541047000185
10,10-ジフルオロ-7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(75mg、291.5umol)が入ったフラスコに、二酸化セレン(308mg、2.77mmol)を室温で加えた。次いで、反応物を130℃で6.5時間撹拌した。完了したら、これを水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗製物を得た。これを、最初にC18カラム(水中0.1%のFA、水:MeCN=50:50で溶出)によって精製して、1-メチル-2-ピロリジノンを除去した。次いでこれを濃縮して残渣を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=30:1で溶出)によって2回精製し、シリカ分取TLC(DCM:MeOH=20:1で溶出)によって精製して、10,10-ジフルオロ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(24mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 272[(M+H)].
ステップB:2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド
Figure 2023541047000186
AcOH(6mL)中の10,10-ジフルオロ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(60mg、221.2umol)が入ったフラスコに、液体ブロミド(590mg、3.69mmol、189.45uL)を0℃で加えた。次いで、これを室温で3時間撹拌した。完了したら、これをDCMで希釈し、飽和亜硫酸ナトリウム溶液に加え、DCM:MeOH=10:1で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮して、2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(60mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 350 [(M+H)], 352 [(M+2+H)].
ステップC:7-(アゼチジン-1-イルメチル)-2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000187
1,2-ジクロロエタン(8.5mL)中の2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(60mg、171.4umol)が入ったフラスコに、アゼチジン(39mg、685.4umol)を20℃で加えた。混合物を20℃で1.5時間撹拌した。次いで、ナトリウム=シアノボラヌイド(24mg、377umol)を混合物に加えた。反応物を20℃で15時間撹拌した。反応が完了したら、NaHCO溶液により0℃でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗製物を得た。これをシリカ分取TLC(DCM:MeOH=20:1で溶出)によって精製して、7-(アゼチジン-1-イルメチル)-2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(38mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 391 [(M+H)], 393 [(M+2+H)].
ステップD:7-(アゼチジン-1-イルメチル)-10,10-ジフルオロ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000188
7-(アゼチジン-1-イルメチル)-2-ブロモ-10,10-ジフルオロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(44mg、102.2umol)、1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(35mg、306.7umol)、Xphos(39mg、81.8umol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(37.4mg、51.1umol)、炭酸二ナトリウム(44mg、409.0umol)に、1,4-ジオキサン:HO=5:1(3mL)を室温で加えた。次いでこれを、Nを2分間バブリングすることによって脱気した。次いで反応物をチューブ内に密閉し、マイクロ波反応器において、105℃で1.5時間撹拌した。完了したら、反応物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1で溶出)によって2回精製し、次いで3回目にC18カラム(水中0.1%のFA、水:MeCN=80:20で溶出)によって精製して、7-(アゼチジン-1-イルメチル)-10,10-ジフルオロ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(9mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 379 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 8.09 (s, 2H), 4.57-4.50 (t, J=27.2 Hz, 2H), 3.70-3.53 (m, 6H), 3.23-3.19 (t, J=14 Hz, 2H), 2.01-1.95 (m, 2H).
実施例28に例示されているものと同様の方法で、Suzuki反応により、対応する臭化物から以下の化合物を調製した。
Figure 2023541047000189
実施例46:(R)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000190
実施例47:(S)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000191
ステップA:メチル3-アミノ-4-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキシレート
Figure 2023541047000192
メチル4-ヒドロキシ-3-ニトロ-チオフェン-2-カルボキシレート(10.41g、49.17mmol、1.0当量)のCHCOOH(300.0mL)中溶液に、鉄粉(27.49g、491.70mmol、10.0当量)を加えた。混合物を60℃で2時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~10%)によって精製して、メチル3-アミノ-4-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキシレート(7.40g)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 174.0 [(M+H)].
ステップB:メチル3-アミノ-4-ペンタ-4-エノキシ-チオフェン-2-カルボキシレート
Figure 2023541047000193
メチル3-アミノ-4-ヒドロキシ-チオフェン-2-カルボキシレート(10.0g、57.57mmol、1.0当量)及び5-ブロモペンタ-1-エン(14.73g、97.86mmol、1.7当量)のDMF(200.0mL)中溶液に、KCO(12.04g、86.35mmol、1.5当量)を加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を真空中で除去した。残渣をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~3%)によって精製して、メチル3-アミノ-4-ペンタ-4-エノキシ-チオフェン-2-カルボキシレート(12.50g)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 242.1 [(M+H)].
ステップC:メチル3-ヨード-4-ペンタ-4-エノキシ-チオフェン-2-カルボキシレート
Figure 2023541047000194
メチル3-アミノ-4-ペンタ-4-エノキシ-チオフェン-2-カルボキシレート(11.30g、45.42mmol、1.0当量)及びCH(24.59g、90.85mmol、2.0当量)のMeCN(22.0mL)中溶液に、亜硝酸アミル(8.06g、68.14mmol、1.5当量)を加えた。混合物を60℃で2時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を真空中で除去した。反応混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~3%)によって精製して、メチル3-ヨード-4-ペンタ-4-エノキシ-チオフェン-2-カルボキシレート(5.28g)を黄色の油として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 353.0 [(M+H)].
ステップD:メチル5-メチレン-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボキシレート
Figure 2023541047000195
メチル3-ヨード-4-ペンタ-4-エノキシ-チオフェン-2-カルボキシレート(10.40g、28.94mmol、1.0当量)のDMF(200.0mL)中溶液に、Pd(PPh(5.07g、4.34mmol、0.15当量)及びKCO(6.05g、43.41mmol、1.5当量)を加えた。反応フラスコを真空にし、窒素雰囲気で満たした。次いで、混合物を100℃で3時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~3%)によって精製して、メチル5-メチレン-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボキシレート(3.40g)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 225.1 [(M+H)].
ステップE:5-メチレン-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボン酸
Figure 2023541047000196
メチル5-メチレン-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボキシレート(3.23g、14.13mmol、1.0当量)のHO(20.0mL)及びMeOH(60.0mL)の混合溶媒中溶液に、LiOH(512mg、21.19mmol、1.0当量)を加えた。混合物を80℃で3時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を真空中で除去した。残渣を1MのHCl水溶液でpH=2に調整し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、粗製5-メチレン-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボン酸(2.97g)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに直接使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 211.1 [(M+H)].
ステップF:5-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボン酸
Figure 2023541047000197
5-メチレン-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボン酸(2.91g、13.70mmol、1.0当量)及びRuCl(62mg、0.27mmol、0.02当量)のMeCN(90.0mL)中溶液に、NaIO(8.00g、37.0mmol、2.7当量)及びHSO(2.71g、27.40mmol、2.0当量)のHO(90.0mL)中溶液を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。得られた混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、粗製5-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボン酸(2.92g)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに直接使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 213.1 [(M+H)].
ステップG:エチル2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル-(5-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボニル)アミノ]アセテート
Figure 2023541047000198
5-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボン酸(2.42g、10.26mmol、1.0当量)、エチル2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチルアミノ]アセテート(3.22g、12.32mmol、1.0当量)、及びHATU(5.91g、15.39mmol、1.5当量)のDMF(65.0mL)中溶液に、DIPEA(2.68g、20.53mmol、2.0当量)を0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。得られた混合物を、水により0℃でクエンチし、EAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~50%)によって精製して、エチル2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル-(5-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボニル)-アミノ]アセテート(4.00g)を黄色の油として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 447.2 [(M+H)].
ステップH:エチル6-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート
Figure 2023541047000199
エチル2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル-(5-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-チエノ[3,4-b]オキセピン-6-カルボニル)アミノ]アセテート(3.50g、7.83mmol、1.0当量)のDMF(35.0mL)中溶液に、NaH(313mg、7.83mmol、純度60%、1.0当量)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。得られた混合物を、クエン酸水溶液(30.0%)に0℃で加えた。混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~50%)によって精製して、エチル6-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(2.15g)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 430.1 [(M+H)].
ステップI:エチル5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート
Figure 2023541047000200
エチル6-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(2.15g、5.01mmol、1.0当量)の4M HCl/ジオキサン(68.0mL、272.0mmol、54.0当量)中溶液を、80℃で3時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を真空中で除去した。混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(EA/DCM、勾配0~5%)によって精製して、エチル5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(1.10g、3.94mmol、収率78.6%、純度100.0%)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 280.0 [(M+H)].
ステップJ:エチル2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート
エチル5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(1.13g、3.85mmol、1.0当量)のDMF(85.0mL)中溶液に、NBS(822mg、4.62mmol、1.2当量)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。得られた混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~5%)によって精製して、エチル2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(791mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 357.9 [(M+H)].
ステップK:2-ブロモ-7-(ヒドロキシメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000202
エチル2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(1.97g、5.50mmol、1.0当量)のDCM(250mL)中溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(10.51g、22.0mmol、4.0当量)を-60℃で加えた。混合物を-60℃で1時間撹拌した。次いで、混合物を室温で一晩撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~30%)によって精製して、粗製2-ブロモ-7-(ヒドロキシメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(667mg)を黄色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに直接使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 317.2[(M+H)].
ステップL:2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド
Figure 2023541047000203
2-ブロモ-7-(ヒドロキシメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(1.70g、5.38mmol、1.0当量)のDCM(150.0mL)中溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(4.56g、10.75mmol、2.0当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。得られた混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~30%)によって精製して、2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(368mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 313.1, 315.1 [(M+H)].
ステップM:2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000204
2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(580mg、1.85mmol,1.0当量)のTHF(50.0mL)中溶液に、MeMgBr(2.20g、18.46mmol、10.0当量)を0℃でゆっくりと加えた。混合物を0℃で1時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。反応混合物を飽和NHCl溶液でクエンチし、EAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、粗製2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(470mg)を褐色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに直接使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 330.0, 332.0 [(M+H)].
ステップN:2-ブロモ-7-(1-クロロエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000205
2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(360mg、1.09mmol、1.0当量)のDCM(50.0mL)中溶液に、SOCl(13.34g、109.00mmol、100当量)を℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して、粗製2-ブロモ-7-(1-クロロエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(390mg)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに直接使用した。観測されたMS:(ESI): m/z 347.9, 349.9 [(M+H)].
ステップO:2-ブロモ-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000206
2-ブロモ-7-(1-クロロエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(150mg、0.43mmol、1.0当量)、1H-ピラゾール(75mg、1.08mmol、2.5当量)、及びKCO(224mg、1.62mmol、3.8当量)のACN(15.0mL)中溶液に、KI(79mg、0.47mmol、1.1当量)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を減圧下で除去した。得られた混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~5%)によって精製して、2-ブロモ-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(110mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 380.0, 382.0 [(M+H)].
ステップP:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000207
2-ブロモ-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(100mg、0.26mmol、1.0当量)及び1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(60mg、0.53mmol、2.0当量)のHO(2.5mL)及びDMF(5.0mL)の混合溶媒中溶液に、Xphos(38mg、0.08mmol、0.3当量)、NaCO(84mg、0.08mmol、3.0当量)、及びPd(dppf)Cl(65mg、0.08mmol、0.3当量)を加えた。混合物をマイクロ波反応器で、窒素雰囲気下、100℃で2時間照射した。LC-MSは、完全な変換を示した。溶媒を減圧下で除去した。得られた混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~5%)によって精製して、2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(42mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 368.1 [(M+H)].
ラセミ生成物をキラルSFCで分離して、(R)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オンを白色の固体として得た。
Figure 2023541047000208
SFC条件:カラム:AD-H、カラムサイズ:内径0.46cm*長さ15cm、注入:2ul、移動相:HEP:EtOH(0.1%DEA)(60:40)、流量:0.5ml、波長:UV254nm、T:25℃、EtOHの溶液。観測されたMS:(ESI): m/z 368.1 [(M+H)].H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 13.17 (s, 1H), 10.74 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.98 (d, J = 2.4 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.32 (t, J = 2.1 Hz, 1H), 5.91-5.96 (m, 1H), 4.26-4.37 (m, 2H), 3.04-3.11 (m, 1H), 2.94-3.01(m, 1H), 2.07-2.15 (m, 2H), 1.84 (d, J = 7.1 Hz, 3H);そして
(S)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-ピラゾール-1-イルエチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オンを白色の固体として得た。
Figure 2023541047000209
SFC条件:カラム:AD-H、カラムサイズ:内径0.46cm*長さ15cm、注入:2ul、移動相:HEP:EtOH(0.1%DEA)(60:40)、流量:0.5ml、波長:UV254nm、T:25℃、EtOHの溶液。観測されたMS:(ESI): m/z 368.1 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.17 (s, 1H), 10.74 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.55 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 6.32 (t, J = 2.1 Hz, 1H), 5.91-5.96 (m, 1H), 4.26-4.37 (m, 2H), 3.04-3.11 (m, 1H), 2.94-3.01(m, 1H), 2.07-2.15 (m, 2H), 1.84 (d, J = 7.1 Hz, 3H).これら2つの化合物の絶対立体化学をランダムに割り当てた。
実施例26及び27で例示したものと同様の方法で、以下の化合物を調製した。
Figure 2023541047000210
実施例51:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(ピロリジン-1-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000211
ステップA:2-ブロモ-7-(ピロリジン-1-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000212
エチル2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(50mg、0.14mmol、1当量)をピロリジン(1.5mL)に室温で溶解した。混合物を80℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物を濃縮し、EA及びH2Oで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、DCM:MeOH=50:1~10:1)によって精製して、2-ブロモ-7-(ピロリジン-1-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(47mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 383.0, 385.0 [(M+H)].
ステップB:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(ピロリジン-1-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン


Figure 2023541047000213
2-ブロモ-7-(ピロリジン-1-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(42mg、0.11mmol、1.0当量)のDMF(3.0mL)及びHO(0.6mL)の混合溶媒中溶液に、1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(24mg、0.22mmol、2.0当量)、Pd(dppf)Cl(18mg、0.02mmol、0.2当量)、X-Phos(16mg、0.03mmol、0.3当量)、NaHCO(9mg、0.33mmol、3.0当量)をN下で、室温で加えた。混合物をマイクロ波反応器で、105℃で1.5時間照射した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物を濃縮し、EAで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、DCM:MeOH=50:1~10:1)によって精製して粗生成物を得、これをさらに分取HPLCによって精製した。溶出液を減圧下、50℃で濃縮して、有機溶媒を除去した。残存する水溶液を凍結乾燥して、2-(1H-ピラゾール-4-イル)-7-(ピロリジン-1-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ-[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(20mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 371.1 [(M+H)+]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 13.17 (s, 1H), 11.67 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 4.36 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.44-3.43 (m, 2H), 3.29-3.23 (m, 2H), 2.51-2.50 (m, 2H), 2.12-2.10 (m, 2H), 1.89-1.83 (m, 4H).
実施例52:7-(モルホリン-4-カルボニル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000214
ステップA:2-ブロモ-7-(モルホリン-4-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000215
エチル2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(50mg、0.14mmol、1.0当量)のモルホリノ(2.0mL)中懸濁液を100℃で2時間加熱した。LCMSは、反応が完了したことを示した。反応混合物をEAで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~40%)によって精製して、7-(モルホリン-4-カルボニル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(28mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 399.0, 401.0 [(M+H)].
ステップB:7-(モルホリン-4-カルボニル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000216
1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(16mg、0.13mmol、2.0当量)、2-ブロモ-7-(モルホリン-4-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(28mg、0.07mmol、1.0当量)、NaHCO(17mg、0.20mmol、3.0当量)、Xphos(10mg、0.02mmol、0.3当量)、Pd(dppf)Cl(11mg、0.01mmol、0.2当量)のDMF(0.5mL)及びHO(0.1mL)の混合溶媒中懸濁液を、マイクロ波反応器で、窒素雰囲気下、105℃で1.5時間照射した。LCMSは、完全な変換を示した。溶媒を除去した。残渣をEAで抽出し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~70%)によって精製して、7-(モルホリン-4-カルボニル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(3mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 399.0, 401.0 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 13.17 (s, 1H), 11.74 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 4.34-4.36 (m, 2H), 3.35-3.69 (m, 6H), 3.26-3.28 (m, 2H), 2.73-2.76 (m, 2H), 2.09-2.15 (m, 2H).
実施例53:5-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボニル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000217
ステップA:(1-ブロモ-5-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボニル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000218
アゼチジン-3-オール(363mg、3.32mmol、25.0当量)及びエチル2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(50mg、0.13mmol、1.0当量)をDBU(1.01g、6.63mmol、50.0当量)に溶解した。混合物を80℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~10%)によって精製して、(1-ブロモ-5-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボニル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]-アズレン-3-オン(42mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 386 [(M+H)].
ステップB:5-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボニル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000219
2-ブロモ-7-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ-[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(34mg、0.08mmol、1.0当量)、1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(9mg、0.08mmol、1.0当量)、KCO(34mg、0.24mmol、3当量)、Pd(dppf)Cl(13mg、0.02mmol、0.2当量)、及びXphos(12mg、0.02mmol、0.3当量)のDMF(2.5mL)中溶液に、HO(0.5mL)を加えた。反応混合物をマイクロ波反応器で、120℃で1時間照射した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、5-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボニル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(5mg)を褐色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 373.1 [(M+H)+]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm 13.16 (s, 1H), 11.58 (s, 1H), 8.14 (s, H), 7.94 (s, H), 5.85 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 4.53 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.35 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 4.18 - 4.27 (m, 1H), 4.13 (t, J = 8.28 Hz, 1H), 3.76 (m, 2H), 2.83-2.85 (m, 2H), 2.23 - 2.03 (m, 2H).
実施例54:7-アミノ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000220
ステップA:5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボン酸
Figure 2023541047000221
エチル5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(776mg、2.17mmol、1.0当量)のMeOH(15.0mL)中溶液に、NaOH(221mg、5.51mmol、2.0当量)及びHO(5.0mL)を加えた。混合物を60℃で4時間撹拌した。LCMSは、完全な変換を示した。混合物を3MのHCl水溶液で酸性化した。形成された固体を収集し、乾燥して、5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボン酸(610mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 330.0, 332.0 [(M+H)].
ステップB:tert-ブチル-N-(5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)カルバメート
Figure 2023541047000222
5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボン酸(100mg、0.30mmol、1.0当量)及びDPPA(442mg、1.82mmol、4.0当量)のMeCN(45.0mL)及びt-BuOH(45.0mL)の混合溶媒中溶液に、EtN(368mg、3.63mmol、6.0当量)を室温で滴加した。混合物を80℃で72時間撹拌した。LCMSは、80%の変換を示した。混合物をEAで抽出し、NaSOで乾燥し、濃縮して、tert-ブチル-N-(5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)カルバメート(70mg)を黄色の油として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 401.1, 403.1 [(M+H)].
ステップC:7-アミノ-2-ブロモ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000223
tert-ブチルN-(2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)カルバメート(75mg、0.18mmol、1.0当量)のEA(5.0mL)中溶液に、HCl(1,4-ジオキサン中4M、1.0mL、過剰)を室温で加えた。混合物を60℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。溶媒を真空中で除去し、残渣を飽和KCO水溶液で処理し、HOで希釈し、EAで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaCl水溶液(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、真空中で濃縮した。粗残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、PE:EA=50:1~1:1)によって精製して、7-アミノ-2-ブロモ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(50mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 301.0, 303.0 [(M+H)].
ステップD:7-アミノ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000224
7-アミノ-2-ブロモ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(50mg、0.16mmol、1.0当量)のDMF(10.0mL)及びHO(5.0mL)の混合溶媒中溶液に、1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(35mg、0.32mmol、2.0当量)、NaCO(50mg、0.47mmol、3.0当量)、Pd(dppf)Cl(26mg、0.03mmol、0.2当量)、及びX-phos(21mg、0.05mmol、0.3当量)をN下で、室温で加えた。混合物をマイクロ波反応器で、110℃で1.5時間照射した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物を濃縮し、EAで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、PE:EA=50:1~1:1)によって精製して、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLCによってさらに精製して、アミノ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(5mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 289.0 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm: 13.06 (s, 1H), 10.72 (s, 1H), 8.14-7.80 (m, 2H), 5.40 (s, 2H), 4.27 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.64 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.14-2.10 (m, 2H).
実施例55:5-(シクロブチルメチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベン-ゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000225
ステップA:1-ブロモ-5-(クロロメチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000226
2-ブロモ-7-(ヒドロキシメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(55mg、0.17mmol、1.0当量)のDCM(5.0mL)中溶液に、SOCl(207mg、1.74mmol、10.0当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。溶媒を減圧下で除去して、1-ブロモ-5-(クロロメチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(54mg)を薄黄色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに直接使用した。観測されたMS:(ESI+): m/z 333.9, 335.9 [(M+H)
ステップB:1-ブロモ-5-(シクロブトキシメチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズ-レン-3-オン
Figure 2023541047000227
シクロブタノール(111mg、1.53mmol、10.0当量)のDMF(3.0mL)中溶液に、NaH(7mg、0.18mmol、1.2当量)を室温で加え、20分間撹拌し、2-ブロモ-7-(クロ-ロメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(54mg、0.15mmol、1.0当量)をそれに加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~50%)によって精製して、1-ブロモ-5-(シクロブトキシメチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザ-ベンゾ[cd]アズレン-3-オン(26mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 370.0, 372.0 [(M+H)].
ステップC:5-(シクロブトキシメチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベン-ゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000228
2-ブロモ-7-(シクロブトキシメチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(26mg、0.07mmol、1.0当量)、1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(16mg、0.14mmol、2.0当量)、Xphos(33mg、0.07mmol、1.0当量)、NaCO(9mg、0.07mmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl(57mg、0.07mmol、1.0当量)のDMF(2.0mL)中溶液に、HO(1.0mL)を加えた。混合物をマイクロ波反応器で、窒素雰囲気下、105℃で1.5時間照射した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~3%)によって精製して、5-(シクロブトキシメチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ-[cd]アズレン-3-オン(11mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 358.1 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm 13.15 (s, 1H), 11.33 (s, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 4.32 (t, J = 5.72 Hz, 4H), 4.30 (s, 1H), 3.95-4.03 (m, 1H), 2.90-2.93 (m, 2H), 2.02-2.13 (m, 4H), 1.85-1.87 (m, 2H), 1.60-1.63 (m, 1H), 1.40-1.45 (m, 1H).
実施例56:N-メチル-N-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトアミド
Figure 2023541047000229
ステップA:エチル3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-カルボキシレート
Figure 2023541047000230
エチル5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルボキシレート(300mg、1.07mmol、1.0当量)のPOCl(15.0mL)中溶液を、100℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をゆっくりと水に加え、EAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~15%)によって精製して、エチル3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-カルボキシレート(304mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 298.0 [(M+H)].
ステップB:エチル1-ブロモ-3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-カルボキシ-レート
Figure 2023541047000231
エチル5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-カルボキシレート(100mg、0.32mmol、1当量)のDMF(5.0mL)中溶液に、NBS(68mg、0.38mmol、1.2当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をゆっくりと水に加え、EAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(MeOH/DCM、勾配0~3%)によって精製して、エチル2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-カルボキシレート(120mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 378.2 [(M+H)].
ステップC:1-ブロモ-3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-カルボン酸
Figure 2023541047000232
エチル2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-カルボキシレート(120mg、0.30mmol、1.0当量)のMeOH(6.0mL)及びHO(2.0mL)の混合溶媒中溶液に、NaOH(24mg、0.61mmol、2.0当量)を加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。混合物をEAで抽出し、水相を収集し、1.2MのHClで酸性化した。形成された固体を収集し、凍結乾燥により乾燥して、2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-カルボン酸(95mg)を白色の固体として得、これをさらに精製せずに次のステップに直接使用した。観測されたMS:(ESI+): m/z 257.2 [(M+H)].
ステップD:tert-ブチル(1-ブロモ-3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)カルバメート
Figure 2023541047000233
2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-カルボン酸(100mg、0.29mmol、1.0当量)、DPPA(210mg、0.86mmol、3.0当量)のt-BuOH(10.0mL)及びMeCN(10.0mL)の混合溶媒中溶液に、EtN(175mg、1.73mmol、6.0当量)を窒素雰囲気下で、室温で滴加した。混合物を80℃で16時間撹拌した。LCMSは、71.0%の変換を示した。得られた混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~25%)によって精製して、tert-ブチルN-(5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)カル-バメート(115mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 419 [(M+H)].
ステップE:tert-ブチル(1-ブロモ-3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)(メチル)カルバメート
Figure 2023541047000234
tert-ブチルN-(2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]-トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-イル)カルバメート(115mg、0.25mmol、1.0当量)のDMF(5.0mL)中溶液に、NaH(14mg、0.37mmol、純度60.0%、1.5当量)を加え、20分間撹拌した。これにMeI(70mg、0.49mmol、2.0当量)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~15%)によって精製して、tert-ブチル(1-ブロモ-3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)(メチル)カルバメート(84mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 377.2, 379.2 [(M-56+H)].
ステップF:1-ブロモ-3-クロロ-N-メチル-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-アミン
Figure 2023541047000235
tert-ブチルN-(2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリ-デカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)-N-メチル-カルバメート(84mg、0.19mmol、1.0当量)のEA(3.0mL)中溶液に、4M HCl-ジオキサン(1.5mL)を室温で加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を飽和NaHCO水溶液により塩基性化した。得られた混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~25%)によって精製して、2-ブロモ-5-クロロ-N-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-アミン(64mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 333.0, 335.0 [(M+H)].
ステップG:N-(1-ブロモ-3-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)-N-メチルアセトアミド
Figure 2023541047000236
2-ブロモ-5-クロロ-N-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリ-デカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-アミン(64mg、0.18mmol、1.0当量)の酢酸アセチル(93mg、0.91mmol)中溶液を、70℃で4時間加熱した。LCMSは、反応が完了したことを示した。溶媒を蒸発により除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~15%)によって精製して、N-(2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-イル)-N-メチル-アセトアミド(50mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 375.1, 377.1 [(M+H)].
ステップH:N-(1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)-N-メチルアセトアミド
Figure 2023541047000237
N-(2-ブロモ-5-クロロ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),5,7-テトラエン-7-イル)-N-メチル-アセトアミド(20mg、0.05mmol、1.0当量)の酢酸(3.0mL)中溶液に、HO(0.5mg、0.03mmol、0.5当量)及び酢酸アンモニウム(21mg、0.25mmol、5.0当量)を25℃で加えた。混合物をマイクロ波反応器で、200℃で2時間照射した。LCMSは、反応が完了したことを示した。溶媒を蒸発により除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EA/PE、勾配0~50%)によって精製して、N-(2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)-N-メチル-アセトアミド(15mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 357.2, 359.2 [(M+H)].
ステップI:N-メチル-N-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトアミド
Figure 2023541047000238
N-(2-ブロモ-5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル)-N-メチル-アセトアミド(30mg、0.08mmol、1.0当量)、1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(19mg、0.17mmol、2.0当量)、Xphos(40mg、0.08mmol、1.0当量)、NaCO(11mg、0.08mmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl(69mg、0.08mmol、1.0当量)のDMF(1.0mL)中溶液に、HO(2.0mL)を加えた。次いで、混合物をマイクロ波反応器で、窒素雰囲気下、105℃で1.5時間照射した。LCMSは、反応が完了したことを示した。得られた混合物をEAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、N-メチル-N-[5-オキソ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-イル]アセ-トアミド(11mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI+): m/z 345.1 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO) δ ppm 13.23 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.05 (s, 2H), 4.36 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.04 (s, 3H), 2.73 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 2.10-2.14 (m, 2H), 1.83 (s, 3H).
実施例57:(S)-5-(2-ヒドロキシブタン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000239
実施例58:(R)-5-(2-ヒドロキシブタン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000240
ステップA:2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000241
7-アセチル-2-ブロモ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(100mg、304.7umol)の乾燥THF(20mL)中溶液に、エチルマグネシウムブロミド(1M、1.52mL)を0℃で加えた。添加後、混合物を25℃で2時間撹拌した。完了したら、これを0℃に冷却し、飽和NHCl(20mL)を0℃で加えた。得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~10%のMeOHで溶出)によって精製して、2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(30mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 358.2 [M+H], 360.2 [M+2+H]
ステップB:7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ
[64.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000242
2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(100mg、279.1umol)のジオキサン:HO=5:1(13mL)中溶液に、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-トリチル-ピラゾール(183mg、418.7umol)、炭酸ナトリウム(60mg、558.3umol)、Xphos(40mg、83.7umol)、Pd(dppf)Cl(62mg、83.7umol)を加えた。反応物をマイクロ波下で、105℃で2.3時間撹拌した。完了したら、25℃に冷却し、HOで希釈した。得られた混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~10%のMeOHで溶出)によって精製して、7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(120mg)を黄色の油として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 588.7 [M+H]
ステップC:5-(2-ヒドロキシブタン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000243
7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(240mg、408.4umol)のDCM(10mL)中溶液に、TFA(233mg、2.04mmol)を0℃で加えた。反応物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、約84%の変換を示した。次いでこれを0℃に冷却し、飽和NaHCOを0℃で慎重に加え、PH=8に調整した。得られた混合物をDCMで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~10%のMeOHで溶出)によって精製して、5-(2-ヒドロキシブタン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(75mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 346.4 [M+H]
(S)-5-(2-ヒドロキシブタン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン及び(R)-5-(2-ヒドロキシブタン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000244
5-(2-ヒドロキシブタン-2-イル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン7-(1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(27mg)の鏡像異性体を、以下の方法を用いてキラルHPLCにより分離して(カラム:AD-H、カラムサイズ:内径0.46cm×長さ15cm、注入:2ul、移動相:HEP:ETOH(0.1%のDEA)=60:40、流量:0.5ml、波長:UV254nm、温度:25℃)、7-[(1S)-1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル]-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(9mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 346.1 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.18 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 4.32 - 4.28 (m, 2H), 3.10 - 2.92 (m, 2H), 2.20 - 2.05 (m, 2H), 1.95 - 1.80 (m, 1H), 1.75 - 1.60 (m, 1H), 1.56 (s, 3H), 0.78 (t, J = 10.2 Hz, 3H). 7-[(1R)-1-ヒドロキシ-1-メチル-プロピル]-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(8mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 346.2 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.18 (s, 1H), 9.70 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 4.32 - 4.26 (m, 2H), 3.10 - 2.92 (m, 2H), 2.20 - 2.05 (m, 2H), 1.95 - 1.80 (m, 1H), 1.75 - 1.60 (m, 1H), 1.56 (s, 3H), 0.78 (t, J = 10.2 Hz, 3H).これら2つの化合物の絶対立体化学をランダムに割り当てた。
実施例57及び58で例示したものと同様の方法で、以下の化合物を調製した。

Figure 2023541047000245
実施例26及び27で例示したものと同様の方法で、以下の化合物を調製した。
Figure 2023541047000247
実施例57及び58で例示したものと同様の方法で、以下の化合物を調製した。


実施例75:2-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトニトリル
Figure 2023541047000249
ステップA:2-(1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトニトリル
Figure 2023541047000250
ブロモ-5-(クロロメチル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン(150mg、0.448mmol)のDMSO(10mL)中溶液に、NaCN(24mg、0.448mmol)を加えた。添加後、混合物を60℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、合わせた酢酸エチル層をさらに水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、得られた生成物を分取TLC(DCM中10%のMeOHで溶出)によって精製して、2-(1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトニトリル(130mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 325.3 [(M+H)], 327.3 [(M+2+H)].
ステップB:2-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトニトリル


Figure 2023541047000251
2-(1-ブロモ-3-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトニトリル(130mg、0.4mmol)のジオキサン:HO=5/1(10mL)中溶液に、NaCO(43mg、0.4mmol)、Pd(dppf)Cl(29mg、0.04mmol)、X-phos(95mg、0.08mmol)を加え、この懸濁液をNで3分間脱気した。次いで混合物をチューブ内に密閉し、N下で1時間、マイクロ波で110℃に加熱した。混合物にHOを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、真空中で濃縮し、残渣を分取TLC(DCM中10%のMeOHで溶出)によって精製して、2-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトニトリル(65mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 313.1 [(M+H)].1HNMR (400MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.17 (s, 1H), 11.59 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 4.34 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.97 (s, 2H), 2.92 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.17 (t, J = 5.6 Hz, 2H).
実施例76:メチル2-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセテート
Figure 2023541047000252
2-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセトニトリル(60mg、192.1umol)の4M HCl/MeOH(5mL)中混合物を60℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮し、残渣を飽和NaHCO溶液に注ぎ、EtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これを分取TLC(DCM中10%のMeOHで溶出)によって精製して、メチル2-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセテート(35mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 346.1 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.15 (s, 1H), 11.37 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 4.31 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.76 (s, 2H), 3.66 (s, 3H), 2.80 - 2.77 (m, 2H), 2.13 - 2.07 (m, 2H).
実施例77:5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000253
メチル2-(3-オキソ-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-5-イル)アセテート(72mg、183umol、88%純度)のTHF(10mL)中溶液に、MeLi(1.6M、0.9mL)を氷浴下でゆっくりと加えた。添加後、反応物を60℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl水溶液に氷浴下でゆっくりと注いだ。次いで、これをDCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これを分取TLCプレート(DCM中7%のMeOH)、次いでC18カラム(水中0~30%のMeCN、0.1%のFAで溶出)によって精製して、生成物5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン3-オン(2.9mg)を薄黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 346.3 [(M+H)]. H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.19 (s, 1H), 10.72 (s, 1H), 8.03 (brs, 2H), 4.66 (s, 1H), 4.31 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.93 - 2.90 (m, 2H), 2.71 (s, 2H), 2.10 - 2.07 (m, 2H), 1.16 (s, 6H).
実施例26及び27で例示したものと同様の方法で、以下の化合物を調製した。

Figure 2023541047000254
Figure 2023541047000255
実施例85:5-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000256
ステップA:5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド
Figure 2023541047000257
7-メチル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(220mg、994.2umol)の1,4-ジオキサン(70mL)中溶液に、二酸化セレン(441mg、3.98mmol)を25℃で加えた。添加後、混合物を100℃で16時間撹拌し、反応混合物を濾過し、真空下で濃縮して、粗生成物を得た。次いで粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~2%のMeOHで溶出)によって精製して、5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(130mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 236.2 [M+H]
ステップB:7-(1-ヒドロキシペンタ-4-エニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000258
5-オキソ-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-7-カルバルデヒド(100mg、425.1umol)のTHF(10mL)中溶液に、アリルマグネシウムブロミド(0.5M、8.50mL)を0℃でゆっくりと加えた。添加後、混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を、氷浴中の飽和NHCl水溶液にゆっくりと注いだ。次いで、これをEtOAcで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~3%のMeOHで溶出)によって精製して、7-(1-ヒドロキシペンタ-4-エニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(90mg)を黄色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 292.2 [M+H]
ステップC:7-ペンタ-4-エノイル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000259
7-(1-ヒドロキシペンタ-4-エニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(190mg、652.1umol)のDCM(12mL)中溶液に、デス-マーチンペルヨージナン(276mg、652.1umol)を0℃でゆっくりと加えた。添加後、反応物を室温で3時間撹拌した。反応を飽和Na水溶液でクエンチし、NaHCO水溶液により0℃で中和した。混合物をDCMで抽出した。次いでこれを乾燥し、濾過し、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中0~35%のEtOAcで溶出)によって精製して、7-ペンタ-4-エノイル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(150mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 290.2 [M+H]
ステップD:7-(1-ヒドロキシ-1-ビニル-ペンタ-4-エニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000260
7-ペンタ-4-エノイル-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(210mg、725.8umol)のTHF(25mL)中溶液に、ビニルマグネシウムブロミド(1M、4mL)を0℃でゆっくりと加えた。添加後、混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を、氷浴中の飽和NHCl水溶液にゆっくりと注いだ。次いで混合物をEtOAcで抽出し、NaSOで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE中0~35%のEtOAcで溶出)によって精製して、7-(1-ヒドロキシ-1-ビニル-ペンタ-4-エニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(150mg)を薄黄色の油として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 318.2 [M+H]
ステップE:7-(1-ヒドロキシシクロペンタ-3-エン-1-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000261
7-(1-ヒドロキシ-1-ビニル-ペンタ-4-エニル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(110mg、346.6umol)が入ったフラスコに、乾燥DCM(26mL)中のHoveyda-Grubbs第二世代触媒(33mg、52.0umol)を加えた。混合物をN保護下で、室温で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~7%MeOHで溶出)によって精製して、7-(1-ヒドロキシシクロペンタ-3-エン-1-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(75mg)を褐色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 290.2 [(M+H)].
ステップF:7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000262
7-(1-ヒドロキシシクロペンタ-2-エン-1-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(150mg、518.4umol)のEtOAc(25mL)中溶液に、Pd/C(20%wt、30mg)をN雰囲気下で、室温で加えた。次いで、混合物をH下で、室温で36時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(146mg)を褐色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 292.2 [M+H]
ステップG:2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン
Figure 2023541047000263
7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(65mg、223.1umol)のTHF(18mL)中溶液に、NBS(55mg、312.3umol)を0℃で加えた。添加後、反応物を室温で5時間撹拌した。反応を飽和NaSO溶液(5mL)でクエンチし、EtOAc(15mL×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮して粗生成物を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~5%のMeOHで溶出)によって精製して、2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ〔6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(58mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 370.2 [M+H], 372.2 [M+2+H]
ステップH:5-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-1-(1-トリチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
Figure 2023541047000264
(1-トリチルピラゾール-4-イル)ボロン酸(143mg、405.1umol)の1,4-ジオキサン:HO=5:1(4mL)中溶液に、2-ブロモ-7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(50mg、135.0umol)、Pd(dppf)Cl(20mg、27.0umol)、NaCO(43mg、405.1umol)、Xphos(26mg、54.0umol)を加えた。反応物をマイクロ波照射下で、105℃で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM中0~4%のMeOHで溶出)によって精製して、7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(40mg)を白色の固体とし得た。観測されたMS:(ESI): m/z 600.5 [M+H]
ステップI:5-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-1-(1H-ピラゾール-4-イル)-4,6,7,8-テトラヒドロ-3H-9-オキサ-2-チア-4-アザベンゾ[cd]アズレン-3-オン
7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-2-(1-トリチルピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(20mg、33.35umol)、2,2,2-トリフルオロ酢酸(740mg、6.49mmol、0.2mL)、及びDCM(10mL)を室温で30分間撹拌した。混合物を飽和NaHCO溶液により、慎重に0℃でpH=8に調整した。混合物をDCM:MeOH=10:1で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。次いでこれを逆相カラムクロマトグラフィー(水中0~25%のCHCNで溶出(水中0.1%のFA))によって精製して、7-(1-ヒドロキシシクロペンチル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-12-オキサ-3-チア-6-アザトリシクロ[6.4.1.04,13]トリデカ-1,4(13),7-トリエン-5-オン(5mg)を白色の固体として得た。観測されたMS:(ESI): m/z 358.1 [M+H]H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm: 13.23 (s, 1H), 9.80 (s, 1H), 8.03 (brs, 2H), 5.86 (s, 1H), 4.30 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.97 - 2.83 (m, 2H), 2.14 - 2.02 (m, 4H), 1.96 - 1.83 (m, 6H).
生物学的アッセイ
CDC7キナーゼの生化学的アッセイプロトコル:
DBF4と共発現した完全長ヒトCDC7タンパク質をSignalChem(China)から購入した。基質としてPDKtide(SignalChem)を用いて、ADP-Glo(商標)キナーゼアッセイキット(Promega)をメーカーの指示に従い使用してADP産生量を測定することにより、CDC7キナーゼ活性を定量した。キナーゼ反応は、以下の条件を用いて実施した:バッファー:40mM Tris pH7.5、20mM MgCl、0.1mg/ml BSA、及び50uM DTT。最終反応ミックスには、0.1nM CDC7/DBF4、1uM ATP、及び10uM PDKtideが含まれていた。キナーゼ反応時間は4時間とした。EnVisionプレートリーダー(PerkinELmer)を用いてADP-Gloシグナルを測定した。
CDC7キナーゼ活性の阻害パーセントを、以下の式に基づき算出した。
Figure 2023541047000266
リン酸化MCM2 MSD電気化学発光アッセイ
以下のプロトコルを用いて、CDC7阻害剤がCDC7基質MCM2の細胞内リン酸化に及ぼす効果を測定した。
100uLの培養培地(1640培地+10%ウシ胎児血清+1%ペニシリン-ストレプトマイシン)中合計40,000個のcolo205細胞を96ウェル細胞培養プレートにプレーティングし、6時間にわたり付着させた。試験化合物の3倍段階希釈液を、完全PBS中で25倍の最終濃度で調製し、それぞれの4uLを細胞に加え、37℃、5%COで20時間インキュベートした。各濃度を二重反復で試験した。20時間インキュベートした後、細胞を150uLのPBSで洗浄し、これを、40uLのMSD溶解バッファー(Meso Scale Diagnosticsより入手)に1×完全ULTRAカクテル阻害剤(Rocheより入手)を追加したもので溶解した。MCM2 S53のリン酸化を検出するため、30μLの捕捉抗体溶液(Abnovaより入手、カタログ番号H00004171-M01、1:500)をMULTI-ARRAY 96-well High Bind Plateの各ウェルに加え、一晩インキュベートした。抗体溶液を除去し、BSA溶液でウェルをブロックし、プレートを洗浄した後に、ウェル当たり30ulの細胞ライセートを加えた。2時間のインキュベート後、プレートを洗浄した。次いで、30μLの1×検出抗体溶液(Abcamから入手、カタログ番号ab109133、1:1000)を各ウェルに加え、1時間インキュベートした。プレートを洗浄し、30μLの1×二次抗体溶液(MSDから入手、カタログ番号R32AB-1、1:5000)を各ウェルに加え、1時間インキュベートした。プレートを洗浄し、150μLの1× Read Buffer TをMSDプレートの各ウェルに加えた。電気化学発光シグナルを、MESO SECTOR S600プレートリーダーで測定した。残存するリン酸化MCM2シグナルのパーセンテージを以下の式に従って算出した。
Figure 2023541047000269
Figure 2023541047000270
Figure 2023541047000271

Claims (184)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2023541047000272
    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    は、任意選択的に、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~10員ヘテロアリールであり、
    Yは、-S-または-S(=O)-であり、
    環Aは、C5-C7シクロアルキルまたは5~7員ヘテロシクリルであり、
    各Rは、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、-NR、C1-C6アルコキシアルキル、-C(=O)NH-5~10員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクリル、5~10員へテロアリール、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキル、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルからなる群から選択され、
    2つのRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、オキソ基;任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキル;または任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された3~6員ヘテロシクリルを形成し、
    は、水素、及び任意選択的に、以下から独立して選択される1~4個の置換基で置換されたC0-C6アルキルから選択され、
    (i)ヒドロキシル、
    (ii)シアノ、
    (iii)ハロゲン、
    (iv)C3-C6シクロアルコキシ、
    (v)C(=O)OR
    (vi)C1-C6アルコキシ、
    (vii)任意選択的に1~3個の独立して選択されるハロゲンで置換された4~10員ヘテロシクリルオキシ、
    (viii)-NR
    (ix)任意選択的に、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、-NR、3~6員ヘテロシクリルオキシ、及び任意選択的に1~3個のC1-C6アルコキシで置換された3~6員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の基で置換されたC3-C6シクロアルキル、
    (x)任意選択的に、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、-NR、任意選択的にハロゲン、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキル、ならびに任意選択的にハロゲンまたはヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~4個の置換基で置換された3~10員ヘテロシクリル、
    (xi)任意選択的に、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、任意選択的にシアノ及びヒドロキシルから独立して選択される1~2個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキル、ならびに任意選択的に1~3個の独立して選択されるRAで置換された4~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~6員へテロアリール、ならびに
    (xii)-C(=O)-X(式中、Xは、-NR、C1-C6アルキル、5~6員ヘテロアリール、-NH-5~6員ヘテロアリール、-OR、または任意選択的にヒドロキシルで置換された3~6員ヘテロシクリルである)、
    各R及びRは、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルキルアミノ、4~6員ヘテロシクリル、またはC3-C6シクロアルキルであり、
    各R及びRは、独立して、水素、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、-C(=O)-C1-C6アルキル、任意選択的にC1-C6アルキル、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、もしくはC3-C6シクロアルキルで置換された-(C1-C6アルキレン)-C3-C8シクロアルキル、任意選択的にC1-C6アルキルで置換された3~6員へテロシクリル、-C(=O)O-C1-C6アルキル、または任意選択的にC1-C6アルコキシで置換されたベンジルであり、あるいは
    及びRは、それらが付着している原子とともに、一体となって、任意選択的に、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6アルキル、-NR、C3-C6シクロアルコキシ、C1-C6ハロアルコキシ、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された4~10員ヘテロシクリルを形成し、
    各pは、独立して、0または1であり、
    mは、0、1、2、3、または4であり、
    は、水素またはC1-C6アルキルであり、
    は、水素、C1-C6ハロアルキル、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキル、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換されたC3-C6シクロアルキル、任意選択的に1~3個の独立して選択されるRで置換された4~10員ヘテロシクリル、C6-C10アリール、または1~3個の独立して選択されるRで置換された5~10員ヘテロアリールであり、
    各R及びRは、独立して、水素またはC1-C6アルキルである、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. Yが、-S-である、請求項1に記載の化合物。
  3. Yが、-S(=O)-である、請求項1に記載の化合物。
  4. 環Aが、5~7員ヘテロシクリルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 環Aが、6~7員単環式ヘテロシクリルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 環Aが、1個の酸素原子を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 環Aが、C5-C7シクロアルキルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~10員ヘテロアリールである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. が、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された5~6員ヘテロアリールである、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が、それぞれが、C1-C6アルキル、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1~3個の置換基で置換された、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. が、それぞれがC1-C6アルキルで置換された、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. が、メチルで置換されたピラゾールである、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. が、それぞれがメチルで置換された、ピリジンまたはピリミジンである、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物。
  14. が、それぞれが1つのメチルで置換された、
    Figure 2023541047000273
    である、請求項11及び13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. が、非置換5~10員ヘテロアリールである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  16. が、非置換5~6員ヘテロアリールである、請求項1~7または15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. が、ピラゾールである、請求項1~7または15~16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. が、
    Figure 2023541047000274
    である、請求項1~7または15~17のいずれか一項に記載の化合物。
  19. が、ピリジンである、請求項1~7または15~16のいずれか一項に記載の化合物。
  20. が、
    Figure 2023541047000275
    である、請求項1~7、15~16、または19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. が、ピリミジンである、請求項1~7または15~16のいずれか一項に記載の化合物。
  22. が、
    Figure 2023541047000276
    である、請求項1~7、15~16、または21のいずれか一項に記載の化合物。
  23. 各Rが、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、-NR、C1-C6アルコキシアルキル、-C(=O)NH-5~10員ヘテロアリール、4~6員ヘテロシクリル、5~10員へテロアリール、任意選択的に1~3つの独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキル、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルからなる群から選択される、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. 各Rが、独立して、-C(=O)NH-5~10員ヘテロアリールである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. 各Rが、独立して、4~6員ヘテロシクリルである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  26. 各Rが、独立して、5~10員ヘテロアリールである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  27. 各Rが、独立して、任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  28. 各Rが、独立して、任意選択的に1~3つの独立して選択されるRで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  29. 各Rが、独立して、1~3つの独立して選択されるRAで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~23または28のいずれか一項に記載の化合物。
  30. 各Rが、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルキルアミノ、4~6員ヘテロシクリル、及びC3-C6シクロアルキルからなる群から選択される、請求項1~23または28~29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. が、独立して、非置換C1~C6アルキルである、請求項1~23または28のいずれか一項に記載の化合物。
  32. 各Rが、メチルである、請求項31に記載の化合物。
  33. 各Rが、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、-NR、及びC1-C6アルコキシアルキルからなる群から選択される、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  34. 各Rが、独立して、ハロゲンである、請求項1~23または33のいずれか一項に記載の化合物。
  35. 各Rが、フルオロである、請求項1~23または33~34のいずれか一項に記載の化合物。
  36. 各Rが、独立して、ヒドロキシ、シアノ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、及びC1-C6アルコキシアルキルから選択される、請求項1~23または33のいずれか一項に記載の化合物。
  37. が、独立して、-NRである、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  38. 2つのRが、それらが付着している原子とともに、一体となって、オキソ基;任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキル;または任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された3~6員ヘテロシクリルを形成する、請求項1~23のいずれか一項に記載の化合物。
  39. 2つのRが、それらが付着している原子とともに、一体となってオキソ基を形成する、請求項1~23または38のいずれか一項に記載の化合物。
  40. 2つのRが、それらが付着している原子とともに、一体となって、任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC3-C6シクロアルキルを形成する、請求項1~23または38のいずれか一項に記載の化合物。
  41. 2つのRが、それらが付着している原子とともに、一体となって非置換C3-C6シクロアルキルを形成する、請求項40に記載の化合物。
  42. 2つのRが、それらが付着している原子とともに、一体となって、任意選択的に、ハロゲン、シアノ、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換された3~6員ヘテロシクリルを形成する、請求項1~23または38のいずれか一項に記載の化合物。
  43. 2つのRが、それらが付着している原子とともに、一体となって非置換3~6員ヘテロシクリルを形成する、請求項42に記載の化合物。
  44. mが、1である、請求項1~37のいずれか一項に記載の化合物。
  45. mが、2である、請求項1~43のいずれか一項に記載の化合物。
  46. mが、3である、請求項1~43のいずれか一項に記載の化合物。
  47. mが、4である、請求項1~43のいずれか一項に記載の化合物。
  48. mが、0である、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
  49. mが、1であり、Rが、非置換C1-C6アルキルである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
  50. mが、1であり、Rが、メチルである、請求項1~22または49のいずれか一項に記載の化合物。
  51. mが、1であり、Rが、ハロゲンである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
  52. mが、1であり、Rが、フルオロである、請求項1~22または51のいずれか一項に記載の化合物。
  53. mが、2であり、各Rが、独立して、非置換C1-C6アルキルである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
  54. mが、2であり、各Rが、メチルである、請求項1~22または53のいずれか一項に記載の化合物。
  55. mが2であり、各Rが、独立して、ハロゲンである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物。
  56. mが、2であり、各Rが、フルオロである、請求項1~22または55のいずれか一項に記載の化合物。
  57. mが、2であり、R基が、ジェミナルである、請求項1~22または53~56のいずれか一項に記載の化合物。
  58. 基が、ジェミナルジメチルである、請求項57に記載の化合物。
  59. 基が、ジェミナルジフルオロである、請求項57に記載の化合物。
  60. が、任意選択的に、ヒドロキシル、シアノ、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及びC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  61. が、メチルである、請求項1~60のいずれか一項に記載の化合物。
  62. が、ヒドロキシルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~60のいずれか一項に記載の化合物。
  63. が、1つのヒドロキシル及び1つのC3-C6シクロアルキルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~60のいずれか一項に記載の化合物。
  64. が、C3-C6シクロアルコキシで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~60のいずれか一項に記載の化合物。
  65. が、1つまたは2つのC1-C6アルコキシで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~60のいずれか一項に記載の化合物。
  66. が、C(=O)-O-Xで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  67. Xが、C1-C6アルキルである、請求項1~59または66のいずれか一項に記載の化合物。
  68. が、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、及び3~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルであり、前記3~10員ヘテロシクリルが、任意選択的に、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、及びオキソから選択される1~3個の置換基で置換されている、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  69. が、3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59または68のいずれか一項に記載の化合物。
  70. が、ヒドロキシルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項69に記載の化合物。
  71. が、ハロゲンで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項69に記載の化合物。
  72. が、メチルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項69のいずれか一項に記載の化合物。
  73. が、それぞれが、任意選択的にC1-C6アルキル、ヒドロキシル、またはハロゲンで置換された、アゼチジン、ピロリジン、またはピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59または69のいずれか一項に記載の化合物。
  74. が、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、及びハロゲンから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたアゼチジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59または73のいずれか一項に記載の化合物。
  75. が、非置換アゼチジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59または73のいずれか一項に記載の化合物。
  76. が、
    Figure 2023541047000277
    である、請求項1~59または73のいずれか一項に記載の化合物。
  77. が、非置換ピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59または73のいずれか一項に記載の化合物。
  78. が、ヒドロキシル及びハロゲンから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたピロリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59または73のいずれか一項に記載の化合物。
  79. が、非置換ピロリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59または73のいずれか一項に記載の化合物。
  80. が、
    Figure 2023541047000278
    である、請求項1~59、73、78または79のいずれか一項に記載の化合物。
  81. が、-NRで置換されたC0-C6アルキルである、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  82. 及びRが、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、C(=O)-C1-C6アルキル、C(=O)-O-C1-C6アルキル、またはC1-C6アルコキシで置換されたベンジルである、請求項81に記載の化合物。
  83. が、NHで置換されたC0-C6アルキルである、請求項81または82に記載の化合物。
  84. が、-C(=O)-Xであり、式中、Xが、任意選択的にヒドロキシルで置換されたC1-C6アルキルまたは3-6員ヘテロシクリルである、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  85. 前記3~6員ヘテロシクリルが、アゼチジン、モルホリン、またはピロリジンである、請求項84に記載の化合物。
  86. が、シアノ、ヒドロキシル、ハロゲン、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  87. が、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、及び5~6員ヘテロアリールから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  88. 前記5~6員ヘテロアリールが、任意選択的に、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されている、請求項87に記載の化合物。
  89. 前記5~6員ヘテロアリールが、イミダゾール、ピラゾール、またはトリアゾールである、請求項87または88に記載の化合物。
  90. 前記5~6員ヘテロアリールが、シアノで置換されたピラゾールである、請求項87~89のいずれか一項に記載の化合物。
  91. が、非置換5~6員ヘテロアリールで置換されたC1-C6アルキルである、請求項1~59のいずれか一項に記載の化合物。
  92. 前記5~6員ヘテロアリールが、非置換イミダゾールである、請求項91に記載の化合物。
  93. 前記5~6員ヘテロアリールが非置換トリアゾールである、請求項91に記載の化合物。
  94. 前記5~6員ヘテロアリールが、
    Figure 2023541047000279
    である、請求項87~89のいずれか一項に記載の化合物。
  95. 各pが、0である、請求項1~94のいずれか一項に記載の化合物。
  96. 各pが、1である、請求項1~94のいずれか一項に記載の化合物。
  97. pの出現が2回存在し、一方のpが1であり、他方のpが0である、請求項1~94のいずれか一項に記載の化合物。
  98. が、C1-C6アルキルである、請求項1~97のいずれか一項に記載の化合物。
  99. が、メチルである、請求項1~98のいずれか一項に記載の化合物。
  100. が、水素である、請求項1~97のいずれか一項に記載の化合物。
  101. 前記式(I)の化合物が、式(Ia)の化合物であり、
    Figure 2023541047000280
    式中、
    は、任意選択的にC1-C6アルキルで置換された5員または6員ヘテロアリール基であり、
    は、ハロゲン及びC1-C6アルキルから独立して選択され、mは、1または2である、請求項1に記載の化合物。
  102. 前記式(I)の化合物が、式(Ib)の化合物:
    Figure 2023541047000281
    またはその薬学的に許容される塩であって、式中、
    は、任意選択的にC1-C6アルキルで置換された5員または6員ヘテロアリール基であり、
    は、ハロゲン及びC1-C6アルキルから独立して選択され、mは、1または2である、請求項1に記載の化合物。
  103. mが、2であり、Rが、ジェミナルジフルオロである、請求項101または102に記載の化合物。
  104. mが、2であり、Rが、ジェミナルジメチルである、請求項101または102に記載の化合物。
  105. mが、1であり、Rが、フルオロである、請求項101または102に記載の化合物。
  106. mが、1であり、Rが、メチルである、請求項101または102に記載の化合物。
  107. 前記式(I)の化合物が、式(Ic)の化合物:
    Figure 2023541047000282
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
  108. 前記式(I)の化合物が、式(Id)の化合物:
    Figure 2023541047000283
    またはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
  109. が、それぞれがC1-C6アルキルで置換された、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである、請求項101~108のいずれか一項に記載の化合物。
  110. が、メチルで置換されたピラゾールである、請求項101~109のいずれか一項に記載の化合物。
  111. が、それぞれがメチルで置換された、ピリジンまたはピリミジンである、請求項101~109のいずれか一項に記載の化合物。
  112. が、ピラゾール、ピリジン、またはピリミジンである、請求項101~108のいずれか一項に記載の化合物。
  113. が、
    Figure 2023541047000284
    である、請求項101~108または112のいずれか一項に記載の化合物。
  114. が、任意選択的に、ヒドロキシル、C1-C6アルコキシ、C3-C6シクロアルコキシ、及び任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113のいずれか一項に記載の化合物。
  115. が、非置換C1-C6アルキルである、請求項101~114のいずれか一項に記載の化合物。
  116. が、メチルである、請求項101~115のいずれか一項に記載の化合物。
  117. が、ヒドロキシルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~114のいずれか一項に記載の化合物。
  118. が、
    Figure 2023541047000285
    である、請求項101~114及び117のいずれか一項に記載の化合物。
  119. が、任意選択的にヒドロキシルで置換されたC3-C6シクロアルキルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101-114のいずれか一項に記載の化合物。
  120. が、
    Figure 2023541047000286
    である、請求項119に記載の化合物。
  121. が、1つのヒドロキシル及び1つのC3-C6シクロアルキルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~114のいずれか一項に記載の化合物。
  122. が、
    Figure 2023541047000287
    である、請求項121に記載の化合物。
  123. が、C3-C6シクロアルコキシで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~114のいずれか一項に記載の化合物。
  124. が、
    Figure 2023541047000288
    である、請求項123に記載の化合物。
  125. が、1つまたは2つのC1-C6アルコキシで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~114のいずれか一項に記載の化合物。
  126. が、
    Figure 2023541047000289
    である、請求項125に記載の化合物。
  127. が、C(=O)-O-Xで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113のいずれか一項に記載の化合物。
  128. Xが、C1-C6アルキルである、請求項127に記載の化合物。
  129. が、
    Figure 2023541047000290
    である、請求項101~113または127~128のいずれか一項に記載の化合物。
  130. が、1~3個の3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルであり、前記3~10員ヘテロシクリルが、任意選択的に、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、及びハロゲンから選択される1~3個の置換基で置換されている、請求項101~113のいずれか一項に記載の化合物。
  131. が、3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113または130のいずれか一項に記載の化合物。
  132. が、ヒドロキシルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項131に記載の化合物。
  133. が、ハロゲンで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項131に記載の化合物。
  134. が、メチルで置換された3~10員ヘテロシクリルで置換されたC1-C6アルキルである、請求項131のいずれか一項に記載の化合物。
  135. が、それぞれが、任意選択的にC1-C6アルキル、ヒドロキシルまたはハロゲンで置換された、アゼチジン、ピロリジン、またはピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113または130~131のいずれか一項に記載の化合物。
  136. が、C1-C6アルキル、ヒドロキシル、及びハロゲンから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたアゼチジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項135に記載の化合物。
  137. が、非置換アゼチジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項135に記載の化合物。
  138. が、
    Figure 2023541047000291
    である、請求項101~113、130~131、または135のいずれか一項に記載の化合物。
  139. が、非置換ピペリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113、130~131、または135のいずれか一項に記載の化合物。
  140. が、
    Figure 2023541047000292
    である、請求項139に記載の化合物。
  141. が、ヒドロキシル及びハロゲンから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたピロリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113、130~131、または135のいずれか一項に記載の化合物。
  142. が、非置換ピロリジンで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113、130~131、または135のいずれか一項に記載の化合物。
  143. が、
    Figure 2023541047000293
    である、請求項101~113、130~131、または135のいずれか一項に記載の化合物。
  144. が、-NRで置換されたC0-C6アルキルである、請求項101~113のいずれか一項に記載の化合物。
  145. 及びRが、それぞれ独立して、水素、C1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキル、またはC(=O)-C1-C6アルキルである、請求項144に記載の化合物。
  146. が、
    Figure 2023541047000294
    である、請求項101~113及び144~145のいずれか一項に記載の化合物。
  147. が、NHで置換されたC0-C6アルキルである、請求項144または145に記載の化合物
  148. が、NHである、請求項147に記載の化合物。
  149. が、シアノで置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113のいずれか一項に記載の化合物。
  150. が、
    Figure 2023541047000295
    である、請求項149に記載の化合物。
  151. が、C1-C6アルコキシ及び5~6員ヘテロアリールから独立して選択される1~3個の置換基で置換されたC1-C6アルキルである、請求項101~113のいずれか一項に記載の化合物。
  152. 前記5~6員ヘテロアリールが、任意選択的に、シアノ、ヒドロキシル、C1-C6アルキル、及びC1-C6アルコキシから独立して選択される1~3個の置換基で置換されている、請求項151に記載の化合物。
  153. 前記5~6員ヘテロアリールが、イミダゾール、ピラゾール、またはトリアゾールである、請求項151または152に記載の化合物。
  154. 前記5~6員ヘテロアリールが、非置換ピラゾールである、請求項151~153のいずれか一項に記載の化合物。
  155. が、
    Figure 2023541047000296
    である、請求項154に記載の化合物。
  156. が、
    Figure 2023541047000297
    である、請求項154に記載の化合物。
  157. 前記5~6員ヘテロアリールがシアノで置換されたピラゾールである、請求項101~113または151~153のいずれか一項に記載の化合物。
  158. が、
    Figure 2023541047000298
    である、請求項157に記載の化合物。
  159. 前記5~6員ヘテロアリールが、非置換イミダゾールである、請求項151~153のいずれか一項に記載の化合物。
  160. が、
    Figure 2023541047000299
    である、請求項159に記載の化合物。
  161. 前記5~6員ヘテロアリールが、非置換トリアゾールである、請求項151~153のいずれか一項に記載の化合物。
  162. が、
    Figure 2023541047000300
    である、請求項161に記載の化合物。
  163. 表1の化合物からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  164. 請求項1~163のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
  165. がんの治療を必要とする対象において、前記がんの治療を行うための方法であって、前記対象に、有効量の、請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項164に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  166. 対象におけるCDC7関連がんを治療する方法であって、CDC7関連がんを有すると同定または診断された対象に、有効量の、請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、または請求項164に記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  167. がんの治療を、それを必要とする対象において行うための方法であって、
    (a)前記がんが、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはこれらのいずれかの発現または活性またはレベルの調節不全と関連しているかどうかを決定することと、
    (b)前記がんが、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼ、またはそれらのうちのいずれかの発現または活性またはレベルの調節不全に関連することが決定される場合、前記対象に、有効量の、請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項164に記載の医薬組成物を投与することとを含む、前記方法。
  168. 前記対象における前記がんが、CDC7関連がんであるかどうかを決定する前記ステップが、前記対象からのサンプルにおいて、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現または活性またはレベルの調節不全を検出するためのアッセイを実施することを含む、請求項167に記載の方法。
  169. 前記対象からサンプルを得ることをさらに含む、請求項167または168に記載の方法。
  170. 前記サンプルが、生検サンプルである、請求項169に記載の方法。
  171. 前記アッセイが、配列決定、免疫組織化学、酵素結合免疫吸着アッセイ、及び蛍光インサイチューハイブリダイゼーション(FISH)からなる群から選択される、請求項168~170のいずれか一項に記載の方法。
  172. 前記配列決定が、パイロシークエンシングまたは次世代配列決定である、請求項171に記載の方法。
  173. 前記対象に、付加的な療法または治療薬を投与することをさらに含む、請求項165~172のいずれか一項に記載の方法。
  174. 前記付加的な療法または治療薬が、放射線療法、細胞毒性化学療法剤、キナーゼ標的治療薬、アポトーシス変調因子、シグナル伝達阻害剤、免疫標的療法、及び血管新生標的療法から選択される、請求項173に記載の方法。
  175. 請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、あるいは請求項164に記載の医薬組成物、及び前記付加的な治療薬が、別個の投与量として同時に投与される、請求項173または174に記載の方法。
  176. 請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項164に記載の医薬組成物、及び前記付加的な治療薬が、別個の投与量として任意の順序で連続して投与される、請求項173または174に記載の方法。
  177. 哺乳動物細胞の増殖を阻害するための方法であって、前記哺乳動物細胞を、請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、前記方法。
  178. 哺乳動物細胞におけるCDC7キナーゼ活性を阻害するための方法であって、前記哺乳動物細胞を、請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、前記方法。
  179. 前記接触させることが、インビボで生じる、請求項177または178に記載の方法。
  180. 前記接触させることが、インビトロで生じる、請求項177または178に記載の方法。
  181. 前記哺乳動物細胞が、哺乳動物がん細胞である、請求項152~153のいずれか一項に記載の方法。
  182. 前記哺乳動物がん細胞が、哺乳動物CDC7関連がん細胞である、請求項156に記載の方法。
  183. 前記哺乳動物細胞が、CDC7遺伝子、CDC7キナーゼタンパク質、またはそれらのうちのいずれかの発現または活性またはレベルの調節不全を有する、請求項152~157のいずれか一項に記載の方法。
  184. 転移の阻害を、そのような治療を必要とする特定のがんを有する対象において行うための方法であって、前記対象に、有効量の、請求項1~163のいずれか一項に記載の化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、または請求項164に記載の医薬組成物を前記対象に投与することを含む、前記方法。
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