JP2024041793A - 二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム - Google Patents

二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】高い剛性を有し、耐熱性に優れ、しかも帯電防止性にも優れる二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムを提供する。【解決手段】本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、少なくとも2層以上の結晶性の異なるポリプロピレン系樹脂組成物を含む積層フィルムであって、示差走査熱量計を用いて昇温速度20℃/分で測定される融解吸熱ピーク面積をΔHとしたとき、ΔHが78.0J/g以上のポリプロピレン系樹脂組成物からなるA層、およびΔHが82.0J/g未満であり、かつ前記A層のΔHよりも2.0~40.0J/g低いΔHを有するポリプロピレン系樹脂組成物からなるB層を有し、かつ前記B層が少なくとも一方の最表面側に存在することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムに関する。詳細には、耐熱性、剛性に優れ、かつ帯電防止性にも優れる二軸延伸ポリプロピレンフィルムに関する。
従来、ポリプロピレンの延伸フィルムは、食品や様々な商品の包装用、電気絶縁用、表面保護フィルム等、広範囲な用途で汎用的に用いられていた。しかし、従来のポリプロピレンフィルムは、150℃での収縮率が数十%あり、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等と比べると、耐熱性が低く、また、剛性も低いため、用途が制限されていた。
ポリプロピレンフィルムの物性を改良する技術は種々提案されている。例えば、高分子量成分と低分子量成分をほぼ同量含み(もしくは低分子量成分が少ない)、分子量分布が広く、デカリン可溶分の少ないポリプロピレンを用いてフィルムとすることにより、剛性と加工性とのバランスを取るという技術が知られている(特許文献1)。しかしながら、この技術では、未だに150℃を超えるような高温での耐熱性は充分なものとはいえず、高い耐熱性を持ち、耐衝撃性、透明性に優れたポリプロピレンフィルムは知られていなかった。
本願出願人は、上記の従来技術を踏まえて鋭意検討した結果、フィルムを構成するポリプロピレン樹脂の立体規則性の指標である13C-NMRで測定されるメソペンタッド分率が96%以上のポリプロピレン系重合体を用いることで、高剛性で、耐熱性の高い延伸ポリプロピレンフィルムを提供することに成功した(特許文献2)。
特表2008-540815号公報 WO2015/012324号パンフレット
しかしながら、前述した特許文献2では帯電防止性に改善の余地があった。
本発明は、上記の事情に鑑み、高い剛性を有し、耐熱性に優れ、しかも帯電防止性にも優れる二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムの提供を課題として掲げた。
本発明の構成は以下のとおりである。
1.少なくとも2層以上の結晶性の異なるポリプロピレン系樹脂組成物を含む積層フィルムであって、
示差走査熱量計を用いて昇温速度20℃/分で測定される融解吸熱ピーク面積をΔHとしたとき、
ΔHが78.0J/g以上のポリプロピレン系樹脂組成物からなるA層、および
ΔHが82.0J/g未満であり、かつ前記A層のΔHよりも2.0~40.0J/g低いΔHを有するポリプロピレン系樹脂組成物からなるB層を有し、且つ、
前記B層が少なくとも一方の最表面側に存在することを特徴とする二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
2.前記A層の全厚みに対する前記B層の全厚みの比(全B層/全A層)は0.01~
0.5であり、かつ、前記B層の全厚みは0.5~4μmである上記1に記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
3.前記B層の最表面側に、厚み0.01~1.0μmであり、ΔHが76.0J/gを超えるポリプロピレン系樹脂組成物からなる他の層を更に有する上記1または2に記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
4.フィルム全体のメルトフローレート(MFR)が2.0~10.5g/10分である上記1~3のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
5.フィルム全体の表面固有抵抗値(LogΩ)が13.5以下である上記1~4のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
6.フィルム全体の動摩擦係数が0.4以下である上記1~5のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
7.150℃での熱収縮率が、MD方向、TD方向いずれにおいても10.0%以下であり、MD方向の引張弾性率が2.0GPa以上、TD方向の引張弾性率が3.8GPa以上である上記1~6のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
8.ラミネート後のMD方向のラミネート強度が1.2N/15mm以上である上記1~7のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
本発明のポリプロピレンフィルムは、高結晶性のA層と低結晶性のB層との少なくとも2層を有し、B層が最表面側に配置される積層構造を有しているので、少なくとも一方の層に練り込んだ帯電防止剤が最表面側に配置される低結晶性のB層の表面にブリードアウトしてくる。その結果、高結晶性のA層の有する優れた耐熱性や剛性を維持したまま、良好な帯電防止性も発揮することができるようになった。
本発明のポリプロピレンフィルムは、少なくとも2層以上の結晶性の異なるポリプロピレン系樹脂組成物を含む積層フィルムであって、示差走査熱量計(DSC)を用いて昇温速度20℃/分で測定される融解吸熱ピーク面積(全融解熱)をΔHとしたとき、ΔHが78.0J/g以上のポリプロピレン系樹脂組成物からなるA層、およびΔHが82.0J/g未満であり、かつ前記A層のΔHよりも2.0~40.0J/g低いΔHを有するポリプロピレン系樹脂組成物からなるB層を有し、かつ前記B層が少なくとも一方の最表面側に存在することを特徴とする二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムである。
ここで、上記ΔHは結晶性の指標になる値である。結晶性が高いほど、その結晶が融解するのに必要なエネルギーが大きくなるので、ΔHが大きいほど高結晶性であることを表す。なお、本発明では、フィルム製膜に使用する原料のそれぞれについて、昇温速度20℃/分でDSC曲線を測定してΔHを求めた。
まず本発明を最も特徴付けるA層、B層のΔHについて説明する。
A層は、耐熱性、剛性、ラミネート後の機械的強度等を担う高結晶性の層であるので、ΔHは78.0J/g以上でなければならず、より好ましくは80.0J/g以上、さらに好ましくは81.0J/g以上、さらには82.0J/g以上である。A層のΔHが小さいと、引張弾性率等の剛性が小さくなるため好ましくない。また、A層のΔHは104.0J/g以下であることが好ましく、102.0J/g以下がより好ましく、100.0J/g以下がさらに好ましい。A層のΔHが大きすぎると、高温長時間の製造が必要となり、現実的な工業的製造が困難となるおそれがある。
一方、B層はA層よりも最表面側に位置する低結晶性の層であり、低結晶性のB層(スキン層)に練り込んだ帯電防止剤は勿論のこと、高結晶性のA層(コア層)に練り込んだ帯電防止剤を、最表面側のB層表面にブリードアウトさせて、優れた帯電防止性を付与す
る役割を担う。そのためにはB層のΔHは82.0J/g未満であり、かつ、A層のΔHよりも2.0~40.0J/g低いΔHを有していなければならない。B層のΔHが82.0J/g以上では、帯電防止剤のブリードアウト量が少なくなって、帯電防止性が不充分となる。また、フィルムの滑り性が劣る傾向にあり、安定した製膜ができなくなるおそれがある。さらに、後述するラミネート強度が小さくなることがある。好ましいB層のΔHは81.0J/g以下であり、より好ましくは80.0J/g以下、特に好ましくは78.0J/g未満である。B層のΔHの下限は特に限定されないが、ΔHは60.0J/g以上が好ましい。ΔHが60.0J/gよりも小さいと、引張弾性率が小さくなったり、熱収縮率が大きくなったり、透明性が低下したり、ロールに付着してしまうことがある。
また、A層のΔHとB層のΔHの差(A層のΔH-B層のΔH)は、2.0~40.0J/gである。この差が2.0J/gより小さいと、高結晶性層と低結晶性層を積層して、目的とする耐熱性と帯電防止性の両立を図る本発明の効果が不充分となるおそれがある。一方、この差が40.0J/gより大きいと、低結晶性層が延伸時の熱によって熱負けし、白化する等の問題がある。ΔHの差の好ましい範囲は3.0~25J/gであり、より好ましくは4.0~15J/gである。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムにおいて、A層のポリプロピレン系樹脂の結晶性(ΔH)を大きくするには、A層の分子量を下げる、ポリプロピレン系樹脂中の共重合モノマーを少なくする、樹脂の立体規則性の指標であるメソペンタッド分率を上げる、分子量が約10万以下の低分子量成分の量を多くする等の手段がある。分子量が約10万以下の低分子量成分は結晶化速度を速くする作用が大きいためである。また、分子量が約100万以上の高分子量成分は結晶核剤として作用し、低分子量成分の結晶化速度を促進する作用があるため、低分子量成分と少量の高分子量成分を混合して分子量分布(Mw/Mn)を大きくすることも有効な手段である。
一方、B層のポリプロピレン系樹脂の結晶性(ΔH)を小さくするには、B層の分子量を大きくする、ポリプロピレン系樹脂中の共重合成分を多くする、メソペンタッド分率を下げる等の手段がある。
本発明の積層フィルムは上記のとおりA層、B層のΔH(全融解熱)、およびこれらの差を規定した点に特徴があるが、DSC曲線における融解吸熱ピーク温度も結晶性の一つの目安となる。A層の融解吸熱ピーク温度は、160℃以上が好ましく、163℃以上がより好ましい。また、176℃以下が好ましく、173℃以下がより好ましく、170℃以下がさらに好ましい。
一方、B層の場合、融解吸熱ピーク温度は、166℃以下が好ましく、164℃以下がより好ましい。また、120℃以上が好ましく、130℃以上がより好ましい。
以下、本発明の積層フィルムを構成するA層、B層について、より詳しく説明する。
(A層)
本発明のA層に用いるポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン単独重合体のみならず、エチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンを0.5モル%以下で共重合したポリプロピレンも用いることができる。このような共重合ポリプロピレンも本発明のポリプロピレン系樹脂(以下、単にポリプロピレンと略記する場合がある。)に含まれるものとする。炭素数4以上のα-オレフィンとしては、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル・1-ペンテン、1-オクテンなどが挙げられる。A層の場合は前述したようにポリプロピレン系樹脂中の共重合モノマーを少なくしてΔHを大きくすることが好ましいため、上述したエチレンや炭素数4以上のα-オレフィン、その他の共重合成分は0.3モル
%以下が好ましく、0.1モル%以下がより好ましく、共重合成分を含まない完全ホモポリプロピレン(ポリプロピレン単独重合体)が最も好ましい。エチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンは、0.5モル%を超えて共重合すると、ΔHが小さくなって結晶性や剛性が低下し過ぎて、高温での熱収縮率が大きくなることがある。また、上記要件を満足する樹脂(例えば完全ホモポリプロピレンと、共重合ポリプロピレン)をブレンドして用いても良い。
本発明のA層を構成するポリプロピレンの立体規則性の指標である13C-NMRで測定されるメソペンタッド分率([mmmm]%)は、98~99.5%であることが好ましい。より好ましくは、98.1%以上であり、さらに好ましくは98.2%以上である。A層のポリプロピレンのメソペンタッド率が小さいと、弾性率が低くなり、耐熱性が不充分となるおそれがある。99.5%が現実的な上限である。
本発明のA層を構成するポリプロピレンの質量平均分子量(Mw)は、180,000~500,000が好ましい。180,000より小さいと、溶融粘度が低いため、キャスト時に安定せず、製膜性が悪くなることがある。Mwが500,000を超えると、押し出しが困難になることがあって、製膜性が劣るため、好ましくない。また、Mwが高いと、ゲルパーミュレーションクロマトグラフィー(GPC)積算カーブでの分子量が10万以下の低分子量成分の量が少なくなり、熱収縮率が高くなることがある。より好ましいMwの下限は190,000、さらに好ましくは200,000であり、より好ましいMwの上限は450,000、さらに好ましくは420,000、特に好ましくは410,000である。
なお、所望とする高温での低い熱収縮率を得られ易くしたり、厚み斑を小さくするためには、A層に占める上記低分子量成分の含有比率を35重量%以上とすることが好ましく、より好ましくは38重量%以上であり、さらに好ましくは42重量%以上である。
本発明のA層を構成するポリプロピレンの数平均分子量(Mn)は、20,000~200,000が好ましい。20,000より小さいと、溶融粘度が低いため、キャスト時に安定せず、製膜性が悪くなることがある。200,000を超えると、押し出しが困難になることがあって、製膜性が劣るため、好ましくない。また、Mnが高いと熱収縮率が高くなりことがある。より好ましいMnの下限は30,000、さらに好ましくは40,000、特に好ましくは50,000であり、より好ましいMnの上限は170,000、さらに好ましくは160,000、特に好ましくは150,000である。
また、分子量分布の指標であるMw/Mnは、A層のポリプロピレンでは2.8~30が好ましい。より好ましくは3~15、さらに好ましくは3.2~10、特に好ましくは3.5~6である。
ここでMw/Mnは、前述したように低分子量成分と少量の高分子量成分を混合することにより大きくすることができる。すなわち分子量が約10万以下の低分子量成分は結晶化速度を速くする作用が大きいが、分子量が約100万以上の高分子量成分を添加すると結晶核剤として作用し、低分子量成分添加の作用が促進される。低分子量成分と少量の高分子量成分を混合するとMw/Mnが大きくなる。低分子量成分が多くなると分子同士の絡み合いが強くなり、結晶性が高くても熱収縮率が大きくなる傾向がある。Mw/Mnが大きくなりすぎると高分子量成分が多くなり熱収縮率が大きくなる場合があり、好ましくない。このときMw/Mnは8~30が好ましく、8~15がより好ましい。このときのMFRは2~6g/10分が好ましい。
なお、ポリプロピレンの分子量分布は、異なる分子量の成分を多段階に一連のプラントで重合したり、異なる分子量の成分をオフラインで混錬機でブレンドしたり、異なる性能をもつ触媒をブレンドして重合したり、所望の分子量分布を実現できる触媒を用いたりすることで調整することが可能である。
A層のポリプロピレンのメルトフローレート(MFR;230℃、2.16kgf)は0.5~20g/10分であることが好ましい。MFRの下限は、2g/10分であることがより好ましく、4g/10分であることがさらに好ましく、5g/10分であることが特に好ましく、6g/10分であることが最も好ましい。A層のポリプロピレンのMFRの上限は、15g/10分であることがより好ましく、12g/10分であることがさらに好ましく、10g/10分であることが特に好ましく、9.5g/10分であることが最も好ましい。この範囲であると、冷却ロールへの密着性も良好で製膜性に優れ、高温での熱収縮率も小さく保つことができる。
(B層)
本発明のB層に用いるポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン単独重合体のみならず、エチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンを共重合したポリプロピレンも用いることができる。炭素数4以上のα-オレフィンとしては、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル・1-ペンテン、1-オクテンなどが挙げられる。また、その他の共重合成分として極性を有するマレイン酸等を使用しても良い。B層の場合は、エチレンや炭素数4以上のα-オレフィン、その他の共重合成分(以下、共重合成分で代表させる場合がある。)は合計で8.0モル%以下であることが好ましく、6.0モル%以下がより好ましい。8.0モル%を超えて共重合すると、フィルムが白化して外観不良となったり、粘着性が生じて製膜が困難となったりする場合がある。また、上記要件を満足する樹脂(例えば完全ホモポリプロピレンと、共重合ポリプロピレン)をブレンドして用いても良い。ブレンドする場合、個々の樹脂は8.0モル%を超えて共重合されたものであっても良いが、ブレンド物はモノマー単位でプロピレン以外のモノマーは8.0モル%以下であることが好ましい。
また、本発明のB層のポリプロピレンは、MFRが0.5~10g/10分であることが好ましい。B層のポリプロピレンのMFRの下限は、2g/10分であることがより好ましく、3g/10分であることがさらに好ましい。B層のポリプロピレンのMFRの上限は、8g/10分であることがより好ましく、5.5g/10分であることがさらに好ましい。この範囲であると製膜性も良好で、高温での熱収縮率も小さく保つことができる。これに対し、B層のポリプロピレンのMFRが0.5g/10分より小さいと、A層のポリプロピレンのMFRが大きい場合にA層とB層の粘度差が大きくなるので、製膜の際にムラ(原反ムラ)が発生しやすくなる。B層のMFRが10g/10分を超えると、冷却ロールへの密着性が悪くなって、空気を巻き込み、平滑性が悪く、それが起点となる欠点が多くなるおそれがある。
B層のポリプロピレンのメソペンタッド率は98.2%以下が好ましい。より好ましくは、98.0%以下、さらに好ましくは97.8%以下である。B層のポリプロピレンのメソペンタッド率が大きいと、結晶性が高くなりすぎて、帯電防止剤のブリードアウトが起こりにくくなり、帯電防止性が低下するおそれがある。また、滑り性、ラミネート強度も低下する傾向にある。なお、B層のポリプロピレンのメソペンタッド率は上記観点からは特に限定されないが、フィルム外観や製膜性などを考慮すると、90%以上が好ましい。
本発明のB層を構成するポリプロピレンの質量平均分子量(Mw)は、200,000~500,000が好ましい。200,000より小さいと、冷却ロールへの密着性が悪くなって、空気を巻き込み、平滑性が悪く、それが起点となる欠点が多くなるおそれがある。Mwが500,000を超えると、押し出しが困難になることがあって、製膜の際にムラ(原反ムラ)が発生しやすくなるため、好ましくない。より好ましいMwの下限は220,000、さらに好ましくは240,000であり、より好ましいMwの上限は45
0,000、さらに好ましくは420,000、特に好ましくは410,000である。
本発明のB層を構成するポリプロピレンの数平均分子量(Mn)は、50,000~200,000が好ましい。50,000より小さいと、溶融粘度が低いため、キャスト時に安定せず、冷却ロールへの密着性が悪くなって、空気を巻き込み、平滑性が悪く、それが起点となる欠点が多くなるおそれがある。200,000を超えると、押し出しが困難になることがあって、製膜性が劣るため、好ましくない。より好ましいMnの下限は60,000、さらに好ましくは70,000であり、より好ましいMnの上限は170,000、さらに好ましくは160,000、特に好ましくは150,000である。
B層においては、Mw/Mnは3.5~30が好ましく、3.7~20がより好ましく、3.7~15がさらに好ましい。
(積層フィルム)
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、前述したA層およびB層を有し、B層が少なくとも一方の最表面側になるように配置されたものである。ここで「B層が少なくとも一方の最表面側」に存在するとは、少なくとも一方の側から見ればA層よりもB層の方が近いことを意味する。また「最表面側」とは、積層フィルムを構成するA層とB層の関係において、A層よりもB層が最表面に位置するという意味であり、B層が積層フィルムの最表面(トップ)に配置される場合の他、B層の上に、(A層、B層以外の)他の層が最表面(トップ)に配置される場合も含む趣旨である。すなわち本発明の積層フィルムは、2層のみならず3層以上の多層構造を有し得る。
具体的には本発明の積層フィルムが樹脂成分として上述したA層とB層とのみからなる場合、A層(コア層)とB層(スキン層)とを1層ずつ有する(すなわちA層の一方にB層を有する)2種2層構造のフィルムであってもよいし、或は、A層(コア層)の両方にB層を両スキン層とした(すなわちA層の両方にB層を有する)2種3層のサンドイッチ構造(B層/A層/B層)であっても良い。或は、例えば2種5層のサンドイッチ構造(B層/A層/B層/A層/B層)などであっても良く、それ以上の多層構造であっても良い。勿論、これらに限定されず、B層が最表面側になる種々の態様を有し得、例えばA層/A層/B層、A層/B層/B層などの態様が例示される。これらのうち好ましいのはB層/A層/B層の2種3層構造である。なお積層フィルムが複数のA層、B層を有する場合、各層は同一種類の樹脂であっても良いし種類が異なっていても良い。
或は、本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、上記A層、B層以外の他のポリプロピレン系樹脂層(便宜上、上記以外の層を総括してC層と呼ぶ。)を更に有していても良い。このようなC層を最表層に設けることにより、帯電防止剤のブリードアウトを実質上妨げること無く、最表層の耐熱性をより一層確保することも可能である。ここでC層は、ΔHが76.0J/gを超え、且つ、上述したA層、B層のいずれにも分類されないものである。C層は任意の位置に配置することができ、A層とB層の間、A層よりもコア側、B層よりも最表面側のいずれも配置可能である。C層はB層よりも最表面側に配置されていることが好ましく、例えば最表面側から順にC層、B層、A層の3種3層構造のフィルムであってもよい。なお、C層に使用する原材料はA層およびB層で述べたものを適宜用いることができる。例えばC層のポリプロピレン系樹脂組成物はA層に用いるポリプロピレン系樹脂組成物を用いても良いし、異なるものであっても良い。
フィルム全体の厚みは9~200μmが好ましく、10~150μmがより好ましく、12~100μmがさらに好ましく、12~80μmが特に好ましい。
B層とA層の厚みの比率としては、全B層(B層を複数有する場合はこれらの合計の厚
み)/全A層(A層を複数有する場合はこれらの合計の厚み)が0.01~0.5であることが好ましく、0.03~0.4であることがより好ましく、0.05~0.3であることがさらに好ましい。全B層/全A層が0.5を超えると、弾性率が下がる傾向を示す。また、フィルム全体の厚みに対する全A層の厚みは50~99%であることが好ましく、さらに好ましくは60~97%、特に好ましくは70~95%である。残部は、B層、またはA層およびB層以外のC層となる。
全A層の実質的な厚みは、5~50μmが好ましく、10~45μmがより好ましく、15~40μmがさらに好ましい。
また全B層の実質的な厚みは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上、更により好ましくは1.5μm以上であり;好ましくは4μm以下、より好ましくは3.5μm以下、更に好ましくは3μm以下、更により好ましくは2μm以下である。
更にC層が存在する場合、C層の厚みは0.01~1.0μmであることが好ましく、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上がより好ましい。C層の厚みは前述したB層よりも薄いことが好ましく、0.5μm未満であることが好ましい。
フィルム全体としてのMFRは、2.0~10.5g/10分であることが好ましい。2.0g/10分より小さいと、製膜性が悪く、得られるフィルムの熱収縮率が大きくなる傾向がある。より好ましいMFRの下限は3.0g/10分である。一方、10.5g/10分を超えると、冷却ロールへの密着性が低下して、製膜安定性が劣ったり異物などの欠点が多くなる傾向がある。
本発明で用いるポリプロピレンは、チーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒等の公知の触媒を用いて、原料のプロピレンを重合させることにより得られる。中でも、異種結合をなくすためにはチーグラー・ナッタ触媒を用い、立体規則性の高い重合が可能な触媒を用いることが好ましい。
プロピレンの重合方法としては、公知の方法を採用すればよく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性溶剤中で重合する方法、液状のモノマー中で重合する方法、気体のモノマーに触媒を添加し、気相状態で重合する方法、または、これらを組み合わせて重合する方法等が挙げられる。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは帯電防止剤を含む。上記フィルム全体に含まれる帯電防止剤の含有量は0.01~3.0質量%であることが好ましく、0.05~2.8質量%であることがより好ましく、0.10~2.5質量%であることがさらに好ましい。帯電防止剤としては、特に限定されないが、アミン系界面活性剤やモノ脂肪酸グリセリドが好ましいものとして挙げられる。
アミン系界面活性剤としては、具体的には、ミリスチルジエタノールアミン、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、オレイルジエタノールアミン、アラキジルジエタノールアミン、ベヘルジエタノールアミンが挙げられ、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、オレイルジエタノールアミンがより好ましく、これらの中から2種以上を選択して混合物として使用してもよい。
モノ脂肪酸グリセリドとしては、具体的には、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノミリスチレート、グリセリンモノパルミチレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノアラキジレート、グリセリンモノベヘレートが挙げられ、グリセリンモノステアレートがより好ましく、これらの中から2種以上を選択して混合物として使用してもよい。
帯電防止剤が0.01質量%より少ないと、帯電防止性が劣るフィルムとなりやすく、
3質量%を超えて添加すると、製膜時や加工時に、ローラーが汚れたり、フィルム表面がべとつくことがあり、好ましくない。なお、製造時にB層に帯電防止剤を多量に添加すると、上記問題が起こりやすいため、製造時はB層用のポリプロピレン系樹脂組成物へ帯電防止剤を添加しないか、もしくは添加量を少なくし、A層に帯電防止剤を上記の量範囲で添加することが好ましい。この場合であっても、A層に含まれている帯電防止剤がB層に拡散・移行し、さらにB層を通って積層フィルムの表面にブリードアウトすることができる。B層のΔHを82.0J/g未満とし、A層のΔHとB層のΔHの差(A層のΔH-B層のΔH)を2.0~40.0J/gとすることにより、B層への帯電防止剤の拡散・移行、ブリードアウトが促進され、充分な帯電防止性を得ることができる。
B層には、アンチブロッキング剤を添加してもよい。アンチブロッキング剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、ゼオライト等の無機系のアンチブロッキング剤、脂肪族脂肪酸エステルや、エチレンビスアミド、アクリル系、ポリスチレン系等の有機系アンチブロッキング剤等の中から、適宜選択して使用することができる。アンチブロッキング剤の好ましい平均粒子径は0.5~5.0μmであり、より好ましくは1.0~3.0μmである。平均粒子径が0.5μm未満であると、良好な滑り性を得るのに多量のアンチブロッキング剤が必要となるため好ましくなく、反対に5.0μmを超えると、フィルムの表面粗さが大きくなりすぎて実用特性を満たさなくなるおそれがあるので好ましくない。アンチブロッキング剤は、B層中0.01~0.3質量%とすることが好ましい。0.01質量%より少ないと、フィルムが滑りにくくなり、0.3質量%を超えて添加すると、フィルムが白化するおそれがあるため、好ましくない。
本発明のA層および/またはB層(更に、これら以外の他の層を有する場合は当該他の層)には、他の添加剤やその他の樹脂を含有させてもよい。他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核剤、粘着剤、防曇剤、難燃剤、無機または有機の充填剤等が挙げられる。その他の樹脂としては、本発明で用いられるポリプロピレン樹脂以外のポリプロピレン樹脂、プロピレンとエチレンおよび/または炭素数4以上のα-オレフィンとの共重合体であるランダムコポリマーや、各種エラストマー等が挙げられる。これらは、多段の反応器を用いて逐次重合するか、ポリプロピレン樹脂とヘンシェルミキサーでブレンドするか、事前に溶融混錬機を用いて作製したマスターペレットを所定の濃度になるようにポリプロピレンで希釈するか、予め全量を溶融混練して使用してもよい。
(フィルムの製造方法)
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、A層用ポリプロピレン原料(A層用ポリプロピレン系樹脂組成物)とB層ポリプロピレン原料(B層用ポリプロピレン系樹脂組成物)、必要によりその他の層用原料(C層用樹脂組成物)を押出機により溶融押し出しして未延伸シートを形成し、その未延伸シートを所定の方法により、延伸して熱処理することによって得ることができる。未延伸の積層フィルムは、複数の押出機やフィードブロック、マルチマニホールドを用いることで得られる。溶融押出し温度は200~280℃程度が好ましく、この温度範囲内で層を乱さずに良好な外観の積層フィルムを得るには、A層用ポリプロピレン原料とB層用ポリプロピレン原料の粘度差(MFR差)が6g/10分以下となるようにすることが好ましい。粘度差が6g/10分より大きいと、層が乱れて外観不良となりやすい。より好ましくは5.5g/10分以下、さらに好ましくは5g/10分以下である。
チルロール表面温度は25~35℃が好ましく、27~33℃がより好ましい。次いで、好ましくは120~165℃の延伸ロールでフィルムを長さ(MD)方向に好ましくは3~8倍(より好ましくは3~7倍)に延伸し、引き続き幅(TD)方向に好ましくは155~175℃、より好ましくは160~163℃で、好ましくは4~20倍、より好ましくは6~12倍延伸を行う。
さらに、好ましくは165~176℃、より好ましくは170~176℃、さらに好ましくは172~175℃で、好ましくは2~10%のリラックスを施しながら、熱固定を行う。こうして得られた二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムに、必要に応じて、コロナ放電、プラズマ処理、火炎処理等を施した後、ワインダーで巻き取ることによりフィルムロールを得ることができる。
上述したようにMDの延伸倍率の下限は、好ましくは3倍であり、より好ましくは3.5倍である。上記未満であると膜厚ムラとなることがある。MDの延伸倍率の上限は好ましくは8倍であり、より好ましくは7倍である。上記を超えると引き続き行うTD延伸がしにくくなることがある。MDの延伸温度の下限は好ましくは120℃であり、より好ましくは125℃であり、さらに好ましくは130℃である。上記未満であると機械的負荷が大きくなったり、厚みムラが大きくなったり、フィルムの表面荒れが起こることがある。MDの延伸温度の上限は好ましくは165℃であり、より好ましくは160℃であり、さらに好ましくは155℃であり、さらにより好ましくは150℃である。温度が高い方が熱収縮率の低下には好ましいが、ロールに付着し延伸できなくなったり、表面荒れが起こることがある。
TDの延伸倍率の下限は好ましくは4倍であり、より好ましくは5倍であり、さらに好ましくは6倍である。上記未満であると厚みムラとなることがある。TD延伸倍率の上限は好ましくは20倍であり、より好ましくは17倍であり、さらに好ましくは15倍であり、特に好ましくは12倍である。上記を超えると熱収縮率が高くなったり、延伸時に破断することがある。TD延伸での予熱温度は速やかに延伸温度付近にフィルム温度を上げるため、好ましくは延伸温度より5~15℃高く設定する。TDの延伸では従来の延伸ポリプロピレンフィルムより高温で行う。TDの延伸温度の下限は好ましくは155℃であり、より好ましくは157℃であり、さらに好ましくは158℃、特に好ましくは160℃である。上記未満であると充分に軟化せずに破断したり、熱収縮率が高くなることがある。TD延伸温度の上限は好ましくは175℃であり、より好ましくは170℃であり、さらに好ましくは168℃であり、さらにより好ましくは163℃である。熱収縮率を低くするためには温度は高い方が好ましいが、上記を超えると低分子成分が融解、再結晶化して配向が低下するだけでなく、表面荒れやフィルムが白化することがある。
延伸後のフィルムは熱固定される。熱固定は従来の延伸ポリプロピレンフィルムより高温で行うことが可能である。熱固定温度の下限は好ましくは165℃であり、より好ましくは166℃である。上記未満であると熱収縮率が高くなることがある。また、熱収縮率を低くするために長時間の処理が必要になり、生産性が劣ることがある。熱固定温度の上限は好ましくは176℃であり、より好ましくは175℃である。上記を超えると低分子成分が融解、再結晶化して表面荒れやフィルムが白化することがある。
熱固定時にはリラックス(緩和)させることが好ましい。リラックスの下限は好ましくは2%であり、より好ましくは3%である。上記未満であると熱収縮率が高くなることがある。リラックスの上限は好ましくは10%であり、より好ましくは8%である。上記を超えると厚みムラが大きくなることがある。
さらに、熱収縮率を低下させるために、上記の工程で製造されたフィルムを一旦ロール状に巻き取った後、オフラインでアニールさせることもできる。オフラインアニールの温度の下限は好ましくは160℃であり、より好ましくは162℃であり、さらに好ましくは163℃である。上記未満であるとアニールの効果が得られないことがある。オフラインアニール温度の上限は好ましくは175℃であり、より好ましくは174℃であり、さらに好ましくは173℃である。上記を超えると透明性が低下したり、厚みムラが大きくなったりすることがある。
オフラインアニール時間の下限は好ましくは0.1分であり、より好ましくは0.5分であり、さらに好ましくは1分である。上記未満であるとアニールの効果が得られないことがある。オフラインアニール時間の上限は好ましくは30分であり、より好ましくは25分であり、さらに好ましくは20分である。上記を超えると生産性が低下することがある。
(フィルムの物性)
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムにおいては、150℃でのMD方向の熱収縮率は0.2~10%であることが好ましく、0.3~9%がより好ましく、0.5~8%であることがさらに好ましく、0.7~7%が特に好ましく、1~5%であることが最も好ましい。150℃のTD方向における熱収縮率も同様である。熱収縮率が上記範囲であれば、耐熱性に優れたフィルムということができ、高温にさらされる可能性のある用途でも使用できる。なお、150℃熱収縮率は1.5%程度までなら、例えば低分子量成分を多くする、延伸条件、熱固定条件を調整することで可能であるが、それ以下に下げるには、オフラインでアニール処理をすること等が好ましい。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムにおいては、表面固有抵抗値が9.5~13.5(LogΩ)であることが好ましく、10~13(LogΩ)であることがより好ましく、10.5~12.5(LogΩ)であることがさらに好ましい。表面固有抵抗値が13.5(LogΩ)を超えると、帯電防止能が不充分になることがある。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムのヘイズは、0.1~6%が好ましく、0.2~5%がより好ましく、0.3~4.5%がさらに好ましく、0.4~4%が特に好ましく、0.4~3.5%が最も好ましい。上記範囲であると透明が要求される用途で使いやすくなることがある。ヘイズは例えば延伸温度、熱固定温度が高すぎる場合、冷却ロール(CR)温度が高く延伸原反シートの冷却速度が遅い場合、低分子量成分が多すぎる場合に悪くなる傾向があり、これらを調節することで上記の範囲内とすることが出来る。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムの面配向係数の下限は、0.013が好ましく、0.014がより好ましく、0.015がさらに好ましい。上記範囲よりも低い値であると、フィルムの耐熱性、剛性が低くなり、加工性の低下、外観不良になり、本発明の効果が十分に得られない。
延伸された積層ポリプロピレンフィルムは、一般的に結晶配向を有し、その方向や程度がフィルム物性に大きな影響を及ぼす。結晶配向の程度は、用いられるポリプロピレンの分子構造や、フィルム製造におけるプロセスや条件によって変化する傾向であり、これらを調節することで上記の範囲内とすることが出来る。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムのMD方向の引張弾性率は、2.0~4GPaであることが好ましく、2.1~3.7GPaであることがより好ましく、2.2~3.5GPaであることがさらに好ましく、2.3~3.4GPaが特に好ましく、2.4~3.3GPaが最も好ましい。TD方向の引張弾性率は、3.8~8GPaであることが好ましく、4~7.5GPaであることがより好ましく、4.1~7GPaであることがさらに好ましく、4.2~6.5GPaが特に好ましい。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムの動摩擦係数は、0.2~0.4が好ましく、0.22~0.38がより好ましく、0.24~0.36がさらに好ましい。これにより、フィルムの加工性が向上する。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、シーラントフィルム、コンデンサーやモーター等の絶縁フィルム、太陽電池のバックシート、無機酸化物のバリアフィルム、ITO等の透明導電フィルムなどに使用するためのベースフィルム(基材層)として使用可能である。上記フィルムとラミネートされたラミネートフィルムのMD方向のラミネート強度は、1.2~2.5N/15mmが好ましく、1.3~2.3N/mmがより好ましく、1.4~2.1N/mmがさらに好ましい。ラミネート強度の測定方法は後述する。
本願は、2016年3月28日に出願された日本国特許出願第2016-064051号に基づく優先権の利益を主張するものである。2016年3月28日に出願された日本国特許出願第2016-064051の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下、実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する場合は、本発明に含まれる。なお、実施例および比較例で得られたフィルム物性の測定方法は、以下の通りである。
1)立体規則性
メソペンタッド分率([mmmm]%)の測定は、13C-NMRを用いて行った。メソペンタッド分率は、「Zambelliら、Macromolecules,第6巻,925頁(1973)」に記載の方法に従って算出した。13C-NMR測定は、BRUKER社製「AVANCE500」を用い、試料200mgをo-ジクロロベンゼンと重ベンゼンの8:2(体積比)の混合液に135℃で溶解し、110℃で行った。
2)メルトフローレート(MFR;g/10分)
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgfで測定した。
樹脂はペレット(パウダー)をそのまま必要量量り取り用いた。
フィルムは必要量切り出した後、約5mm角にカットしたサンプルを用いた。
3)分子量および分子量分布
分子量および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて単分散ポリスチレン基準により求めた。GPC測定での使用カラム、溶媒等の測定条件は以下のとおりである。
溶媒:1,2,4-トリクロロベンゼン
カラム:TSKgel GMHHR-H(20)HT×3
流量:1.0ml/min
検出器:RI
測定温度:140℃
数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)、分子量分布は、それぞれ、分子量校正曲線を介して得られたGPC曲線の各溶出位置の分子量(Mi)の分子数(Ni)により次式で定義される。
数平均分子量:Mn=Σ(Ni・Mi)/ΣNi
質量平均分子量:Mw=Σ(Ni・Mi2)/Σ(Ni・Mi)
分子量分布:Mw/Mn
ベースラインが明確でないときは、標準物質の溶出ピークに最も近い高分子量側の溶出ピークの高分子量側のすそ野の最も低い位置までの範囲でベースラインを設定することとした。
4)示差走査熱量分析(DSC)
示差走査熱量計(島津製作所社製「DSC-60」)を用いて熱測定を行った。試料フィルムの原料約5mgを測定用のアルミパンに封入した。A層用原料、B層用原料それぞれについて、20℃/分の速度で室温から230℃まで昇温し、5分間保持した。その後、20℃/分の速度で室温まで降温し、再度、20℃/分の速度で室温から230℃まで昇温した際の試料の融解吸熱ピーク温度(℃)、融解吸熱ピーク面積(ΔH(J/g)、全融解熱)を測定した。ここでベースラインは、吸熱ピークの開始からピーク終了まで、融解前後の温度でカーブがスムーズにつながるように設定した。
5)厚み
A層とB層各層の厚みは、二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムを変性ウレタン樹脂で固めたものの断面をミクロトームで切り出し、微分干渉顕微鏡で観察して、測定した。
6)150℃の熱収縮率(%)
JIS Z1712に準拠して、以下の方法で測定した。フィルムを、MD方向とTD方向のそれぞれにおいて、幅20mm、長さ200mmにカットし、150℃の熱風オーブン中に吊して5分間加熱した。加熱後の長さを測定し、元の長さに対する収縮した長さの割合で熱収縮率を求めた。
7)引張弾性率(ヤング率(単位:GPa))
JIS K7127に準拠してフィルムのMD方向およびTD方向のヤング率を23℃にて測定した。ヤング率の測定には、フィルムをMD方向とTD方向のそれぞれにおいて、幅15mm、長さ200mmにカットした試験片を用いた。
8)表面固有抵抗値(LogΩ)
JIS K6911に準拠し、フィルムを23℃、24時間エージング後、フィルムのコロナ処理面を測定した。
9)ヘイズ(単位:%)
JIS K7105に従って測定した。
10)動摩擦係数
JIS K7125に準拠して、フィルムのコロナ処理を実施した面同士を重ね合わせ、23℃で測定した。
11)フィルム密度(g/cm3
フィルムの密度は、JIS K7112に従って密度勾配管法により測定した。
12)屈折率、面配向係数
JIS K7142-1996 5.1(A法)により、アタゴ製アッベ屈折計を用いて測定した。MD、TD方向に沿った屈折率をそれぞれNx、Nyとし、厚み方向の屈折率をNzとした。面配向係数(ΔP)は、(Nx+Ny)/2-Nzで求めた。
13)表面の外観
表面の外観は、評価対象領域(幅1000mm、長さ4000mm)において、フィルム面の片側から光を透過させ、フィルムの欠点により光が遮断された部分を、反対側のカメラにより黒点として観察した。面積が25mm2を超える欠点の総数を測定したとき、
欠点の総数が200個未満を〇、200個以上を×と評価した。
14)MD方向のラミネート強度
ラミネート強度は以下のような手順により測定した。
(a)シーラントフィルムとのラミネート
連続式のドライラミネート機を用いて以下の様に行った。
実施例、比較例で得られた二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムのコロナ面に接着剤を乾燥時塗布量が3.0g/m2となるようにグラビアコートした後、乾燥ゾーンに導き8
0℃、5秒で乾燥した。引き続き下流側に設けられたロール間でシーラントフィルムと貼り合わせた(ロール圧力0.2MP、ロール温度:60℃)。得られたラミネートフィルムは巻き取った状態で40℃、3日間のエージング処理を行った。
なお、接着剤は主剤(東洋モートン社製、TM329)17.9質量%、硬化剤(東洋モートン社製、CAT8B)17.9質量%および酢酸エチル64.2質量%を混合して得られたエーテル系接着剤を使用し、シーラントフィルムは東洋紡社製無延伸ポリプロピレンフィルム(パイレン(登録商標)CT P1128、厚み30μm)を使用した。
(b)ラミネート強度の測定
上記で得られたラミネートフィルムをMD方向に長辺を持つ短冊状(長さ200mm、幅15mm)に切り出し、ピンセットを用いて、ラミネートフィルムフィルムとシーラントフィルムの間を剥離し、引張試験機(テンシロン、オリエンテック社製)を用いて、23℃の環境下200mm/分の引張速度でT字剥離した際の剥離強度(N/15mm)を測定した。測定は3回行い、その平均値をラミネート強度とした。
(実施例1)
A層には、表1に示すポリプロピレン単独重合体PP-1を用い、B層には、表1に示すポリプロピレン単独重合体PP-2を用いた。なおA層原料には、帯電防止剤としてステアリルジエタノールアミンを0.5質量%配合した。また、B層には、アンチブロッキング剤として、シリカを0.15質量%配合した。A層は60mm押出機、B層は65mm押出機を用いて、250℃でTダイからシート状に押し出し、30℃のチルロールで冷却固化した後、135℃でMD方向に4.5倍に延伸した。次いでテンター内で、フィルム幅方向両端をクリップで挟み、175℃で予熱後、160℃で幅方向に8.2倍に延伸し、リラックスを6.7%させながら170℃で熱固定した。A層とB層が1層ずつ積層された二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムを得た。積層ポリプロピレンフィルムのB層側にコロナ処理を施し、ワインダーで巻き取った。得られたフィルムの厚みは20μmであった。表1にフィルムを構成するポリプロピレンの構造を、表2に製膜条件をそれぞれ示す。得られたフィルムの物性は、表3に示すとおりである。
(実施例2~10,比較例1~3)
表1および表3に示したポリプロピレンを用い、表2と表3に示した製造条件を用いた以外は、実施例1と同様にして二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムを得た。実施例9、10は、フィードブロックを用いてA層をコア層に、B層を両スキン層とした2種3層のフィルムの例である。比較例3は、B層を積層しなかった例である。フィルム物性を表3に示す。
Figure 2024041793000001
Figure 2024041793000002
Figure 2024041793000003
Figure 2024041793000004
実施例1~10で得られた二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、熱収縮率が低く、ヤング率(剛性)は高かった。さらに、表面固有抵抗が小さくて帯電防止能に優れ、動摩擦係数が小さくて製袋加工性に優れると共に、ラミネート強度も高いものであった。
これに対して、比較例1のフィルムは、ΔHがB層よりも小さいA層をコア層として用い、且つ、熱固定温度が好ましい温度を下回って製造したため、ヤング率が小さくなった。
比較例2のフィルムは、ΔHがA層よりも大きいB層を最表層(スキン層)に用いたため、表面固有抵抗および動摩擦係数が大きいフィルムであった。
比較例3のフィルムは、A層のみ有する単層フィルムの例であり、表面固有抵抗および動摩擦係数が大きくなると共に、ラミネート強度も低下した
比較例4のフィルムは、B層のΔHがA層のΔHと同じでΔHの差=0の例である。そのため、表面固有抵抗が大きくなった。
本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、耐熱性に優れる上、帯電防止性にも優れる。また、剛性も高いため、包装フィルムとして用いた場合には薄肉化が可能であり、コストダウン、軽量化が達成できる。また、コートや印刷時に高温での処理ができるため、生産の効率化を達成できるだけでなく、従来用いられにくかったコート剤やインキ、ラミネート接着剤等を用いることができるようになった。本発明の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルムは、コンデンサーやモーター等の絶縁フィルム、太陽電池のバックシート、無機酸化物のバリアフィルム、ITO等の透明導電フィルムのベースフィルム等にも使用可能である。

Claims (7)

  1. 少なくとも2層以上の結晶性の異なるポリプロピレン系樹脂組成物を含む積層フィルムであって、
    下記示差走査熱量分析条件に基づいて示差走査熱量計を用いて測定される融解吸熱ピーク面積をΔHとしたとき、
    ΔHが78.0J/g以上のポリプロピレン系樹脂組成物からなるA層、および
    ΔHが82.0J/g未満であり、かつ前記A層のΔHよりも2.0~40.0J/g低いΔHを有するポリプロピレン系樹脂組成物からなるB層を有し、
    前記B層が少なくとも一方の最表面側に存在し、
    帯電防止剤を含み、且つ、
    ヘイズが0.1~6%であることを特徴とする二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
    示差走査熱量分析条件:前記フィルムの原料約5mgを測定用のアルミパンに封入し、A層用原料、B層用原料それぞれについて、20℃/分の速度で室温から230℃まで昇温し、5分間保持した後、20℃/分の速度で室温まで降温し、再度、20℃/分の速度で室温から230℃まで昇温した際の融解吸熱ピーク温度(℃)、融解吸熱ピーク面積(ΔH(J/g)、全融解熱)を示差走査熱量計を用いて測定する。ベースラインは、吸熱ピークの開始からピーク終了まで、融解前後の温度でカーブがスムーズにつながるように設定する。
  2. 前記A層の全厚みに対する前記B層の全厚みの比(全B層/全A層)は0.01~0.5であり、かつ、前記B層の全厚みは0.5~4μmである請求項1に記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
  3. 前記B層の最表面側に、厚み0.01~1.0μmであり、ΔHが76.0J/gを超えるポリプロピレン系樹脂組成物からなる他の層を更に有する請求項1または2に記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
  4. 前記A層のメソペンタッド分率が97.1%以上である請求項1~3のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
  5. 前記A層のΔHが100.0J/g以下である請求項1~4のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
  6. 前記B層のポリプロピレン系樹脂は、プロピレン以外の共重合成分の含有量が8.0モル%以下である請求項1~5のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
  7. 前記B層のメソペンタッド分率が90%以上98.2%以下である請求項1~6のいずれかに記載の二軸延伸積層ポリプロピレンフィルム。
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