JP2024033368A - ラベル貼付装置及びその排出部、把持部 - Google Patents

ラベル貼付装置及びその排出部、把持部 Download PDF

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Abstract

【課題】ラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができるラベル貼付装置及びその排出部、把持部を提供する。【解決手段】ユーザは、ラベル貼付装置1の把持部80を把持し、当接部54Bを貼付対象面Sに当接させる。当接部54Bは、筐体11に対し、把持部80の形成領域と排出口62の形成領域とを結ぶ領域よりも突出する。故にラベル貼付装置1は、把持部80と排出口62を含む保持部60を貼付対象面Sから離した状態で、当接部54Bのみを貼付対象面Sに当接できる。ユーザは当接部54Bを軸に把持部80を移動して、貼付対象面Sにおいてラベル8を貼り付ける位置を正確に位置決めし、把持部80を持ち上げる。ラベル8の端部が貼付対象面Sに貼り付き、ユーザは、ラベル貼付装置1を手前側に移動して、ラベル8を貼付対象面Sに貼り付ける。【選択図】図10

Description

本発明は、ラベル貼付装置及びその排出部、把持部に関する。
利用者がグリップを把持して操作し、サーマルヘッドで印刷したラベルを貼付対象面に貼り付けることができる電子式ハンドラベラが知られている。例えば特許文献1に記載の電子式ハンドラベラでは、サーマルヘッドによって印刷がなされたラベルは転向ピンで台紙から剥離され、補助剥離ピンに載置された状態でラベル発行口から排出されて、貼付ローラの下方に送り出される。ユーザは、グリップを握ってラベルを貼付対象面に配置し、ハンドラベラを手前に引きつつ貼付ローラでラベルを貼付対象面に押し付けることで、ラベルを貼付対象面に貼り付ける。
特開平6-40447号公報
従来よりも長尺なラベルを貼付対象面に貼り付ける場合、装置内におけるラベルの搬送方向下流側であり装置外に先に排出される側の縁部を貼付対象面において正確に位置合わせできないと、搬送方向上流側の縁部の位置が所望する位置からずれた状態でラベルが貼付対象面に貼り付いてしまう可能性があった。
本発明は、ラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができるラベル貼付装置及びその排出部、把持部を提供することを目的とする。
本発明の第一態様によれば、筐体と、前記筐体の内部に設けられ、台紙に貼付されたラベルに印刷する印刷部と、前記筐体に設けられ、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する排出口を前記筐体から離れる側の端部に有する排出部と、前記筐体において前記排出部とは異なる側に設けられ、前記筐体を片手把持可能な把持部と、前記筐体において前記排出部と前記把持部との間に設けられ、前記筐体の外方へ向けて突出し、前記ラベルを貼り付ける貼付対象面に当接可能な当接部とを備え、前記当接部は、前記当接部が前記筐体から突出する突出方向において、前記筐体に対して前記排出部が設けられた領域と、前記筐体に対して前記把持部が設けられた領域とを結ぶ領域よりも、前記筐体の外方に突出することを特徴とするラベル貼付装置が提供される。
ユーザは、ラベルの貼付時に、排出部と把持部よりも筐体に外方に突出する当接部を、貼付対象面に当接させる。ユーザは、当接部を貼付対象面に当接させた状態を維持しつつ、当接部を支点に把持部を揺動することで、排出口を貼付対象面から少し離した状態で、貼付対象面に対する排出口の位置を容易に移動できる。故にユーザは、排出口から排出されるラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができる。
第一態様において、前記当接部が前記貼付対象面に当接した状態で、前記排出口が前記貼付対象面に近接した場合に、前記排出部において前記ラベルが搬送される搬送方向と、前記貼付対象面とがなす角度は、70度以下であってもよい。搬送方向と貼付対象面とがなす角が70度より大きい場合、ユーザは、排出部によって排出口の位置が見づらくなり、排出口から排出されるラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることが難しくなる。
第一態様において、前記筐体は、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記台紙から剥離する剥離部を備え、前記排出部は、前記剥離部によって剥離された前記ラベルを前記排出口から排出する前に保持する保持部を備えてもよい。台紙から剥離されたラベルは、排出口から排出される前に、保持部において保持される。ユーザは、ラベルの搬送方向下流側の端部を貼付対象面に位置決めして貼り付けた後、筐体を移動させるだけで、ラベルを容易に排出部から排出させて、貼付対象面に貼り付けることができる。ラベルの貼付において台紙からの剥離にかかる力を必要としないので、ユーザは、ラベルを貼付対象面に正確に位置決めして容易に貼り付けることができる。
第一態様において、前記保持部は前記搬送方向に沿って並ぶ複数の拍車体を備え、前記複数の拍車体は、夫々、前記搬送方向に直交する幅方向に延びる軸体に複数の拍車を保持してもよい。複数の拍車体は、台紙から剥離されたラベルを複数の拍車によって搬送路に貼り付くこと無く保持することができる。そして拍車体は、複数の拍車を同一の軸に保持するので、ラベルの貼付時にラベルが傾いて搬送されにくい。故にユーザは、ラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができる。
第一態様において、前記筐体は、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する筐体排出口と、前記ラベルが貼付された前記台紙を巻回したロールを収容する収容部と、前記収容部を開閉可能な蓋部とを備え、前記排出部は、前記筐体排出口から排出された前記ラベルを取り込んで前記保持部に導く取込口と、前記筐体に対して着脱可能に装着され、前記排出部の前記筐体側の端部を支持して前記排出口側の端部を揺動可能にする支持部とを備え、前記排出部は、前記筐体に近接し、前記筐体排出口から排出される前記ラベルが前記取込口に進入可能となる近接位置と、前記筐体から離れ、前記筐体排出口と前記取込口とが離れて配置される離隔位置との間で移動可能であり、前記蓋部は、前記排出部が前記離隔位置にある場合に、前記収容部を開閉可能であってもよい。排出部は筐体に対して着脱可能である。故にユーザは、排出部を取り外して筐体や排出部のメンテナンスを容易に行うことができる。更に排出部の装着時に、近接位置と離隔位置との間で移動することができ、排出部が離隔位置にある場合に、筐体は収納部の蓋部を開閉可能である。故にユーザは、排出部を取り外さなくても、ロールの交換を行うことができる。
第一態様において、前記排出部は、前記幅方向に延びる回転軸を有し、前記ラベルの貼付時に前記排出口から排出される前記ラベルを前記貼付対象面に対して押圧可能な押圧回転体を前記排出口に備えてもよい。排出口に設けた押圧回転体によってラベルを貼付対象面に押圧することで、ラベルが貼付対象面に対して浮きを生じない。故にユーザは、ラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができる。
第一態様において、前記排出部は、前記幅方向に延びる板状であり、前記ラベルの貼付時に前記排出口から排出される前記ラベルを前記貼付対象面に対して押圧可能な押圧板を前記排出口に備えてもよい。排出口に設けた押圧板によってラベルを貼付対象面に押圧することで、ラベルが貼付対象面に対して浮きを生じない。故にユーザは、ラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができる。
第一態様において、前記筐体は、前記剥離部によって剥離された前記台紙を前記筐体の外部に排出する台紙排出口を備え、前記当接部は、前記台紙排出口から排出された前記台紙を通過させ、前記排出口から遠ざかる側に前記台紙を案内する案内部を備えてもよい。台紙排出口から排出された台紙を、案内部を通して排出口から遠ざかる側に案内することで、ラベルの貼付時に台紙が貼付位置を覆わない。故にユーザは、ラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができる。
第一態様において、前記把持部は、前記筐体に対して着脱可能に装着されてもよい。把持部は筐体に対して着脱可能である。故にユーザは、把持部を取り外して筐体や把持部のメンテナンスを容易に行うことができる。
本発明の第二態様によれば、筐体と、前記筐体の内部に設けられ、台紙に貼付されたラベルに印刷する印刷部と、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する筐体排出口と、前記筐体において前記筐体排出口とは異なる側に設けられ、前記筐体を片手把持可能な把持部と、前記筐体において前記筐体排出口と前記把持部との間に設けられ、前記筐体の外方へ向けて突出し、前記ラベルを貼り付ける貼付対象面に当接可能な当接部とを備えたラベル貼付装置の前記筐体において、前記把持部とは異なる側に設けられた排出部であって、前記筐体排出口から排出された前記ラベルを取り込む取込口と、前記筐体から離れる側の端部に設けられ、前記取込口から取り込んだ前記ラベルを排出する排出口と、前記ラベルを前記排出口から排出する前に保持する保持部とを備え、前記当接部が前記筐体から突出する突出方向において、前記筐体に対して前記排出部が設けられた領域と、前記筐体に対して前記把持部が設けられた領域とを結ぶ領域よりも、前記筐体の外方に前記当接部が突出する位置関係となる状態に、前記筐体に対して着脱可能に装着されることを特徴とするラベル貼付装置の排出部が提供される。故に第二態様は、第一態様と同様の効果を奏する。
ユーザは、ラベルの貼付時に、排出部と把持部よりも筐体に外方に突出する当接部を、貼付対象面に当接させる。ユーザは、当接部を貼付対象面に当接させた状態を維持しつつ、当接部を支点に把持部を揺動することで、排出口を貼付対象面から少し離した状態で、貼付対象面に対する排出口の位置を容易に移動できる。故にユーザは、排出口から排出されるラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができる。また、排出部は筐体に対して着脱可能である。故にユーザは、排出部を取り外して筐体や排出部のメンテナンスを容易に行うことができる。更に排出部の装着時に、近接位置と離隔位置との間で移動することができ、排出部が離隔位置にある場合に、筐体は収納部の蓋部を開閉可能である。故にユーザは、排出部を取り外さなくても、ロールの交換を行うことができる。
本発明の第三態様によれば、筐体と、前記筐体の内部に設けられ、台紙に貼付されたラベルに印刷する印刷部と、前記筐体に設けられ、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する排出口を前記筐体から離れる側の端部に有する排出部と、前記筐体に設けられ、前記筐体の外方へ向けて突出し、前記ラベルを貼り付ける貼付対象面に当接可能な当接部とを備えたラベル貼付装置の前記筐体において、前記排出部とは異なる側に設けられ、前記筐体を片手把持可能な把持部であって、前記排出部と前記把持部との間には前記当接部が配置されており、前記当接部が前記筐体から突出する突出方向において、前記筐体に対して前記排出部が設けられた領域と、前記筐体に対して前記把持部が設けられた領域とを結ぶ領域よりも、前記筐体の外方に前記当接部が突出する位置関係となる状態に、前記筐体に対して着脱可能に装着されることを特徴とするラベル貼付装置の把持部が提供される。
ユーザは、ラベルの貼付時に、排出部と把持部よりも筐体に外方に突出する当接部を、貼付対象面に当接させる。ユーザは、当接部を貼付対象面に当接させた状態を維持しつつ、当接部を支点に把持部を揺動することで、排出口を貼付対象面から少し離した状態で、貼付対象面に対する排出口の位置を容易に移動できる。故にユーザは、排出口から排出されるラベルを貼付対象面に正確に位置決めして貼り付けることができる。また、把持部は筐体に対して着脱可能である。故にユーザは、把持部を取り外して筐体や把持部のメンテナンスを容易に行うことができる。
ラベル貼付装置1の前方斜視図である。 ラベル貼付装置1の後方斜視図である。 ラベル貼付装置1を図1のI-I線で矢印方向から視た断面図である。 図3の二点鎖線W1内を拡大したラベル貼付装置1の断面図である。 排出部50と把持部80を脱着したラベル貼付装置1の前方斜視図である。 排出部50を離隔位置に移動したラベル貼付装置1の後方斜視図である。 排出部50の蓋部65を開いたラベル貼付装置1の前方斜視図である。 図3の二点鎖線W2内を拡大したラベル貼付装置1の断面図である。 カバー13を開いたラベル貼付装置1の後方斜視図である。 貼付対象面Sに当接部54Bを当接したラベル貼付装置1の断面図である。 貼付対象面Sにラベル8を貼り付けるラベル貼付装置1の断面図である。 保持部60の排出口62に押圧ローラ163を備えた変形例の断面図である。 保持部60の排出口62に揺動する押圧ローラ263を備えた変形例の側面図である。 保持部60の排出口62に押圧ローラ163,263を備えた変形例の側方断面図である。
本発明の一実施形態であるラベル貼付装置1について、図面を参照して説明する。以下説明では、図1の右下側、左上側、右上側、左下側、上側、下側を夫々、ラベル貼付装置1の右側、左側、後側、前側、上側、下側と定義する。ラベル貼付装置1は、印刷部10に排出部50と把持部80とを装着した装置である。印刷部10は、台紙7に貼付されたラベル8に印刷可能な印刷装置である。印刷部10は、ラベル8に文字、図形等のキャラクタを印刷できる。排出部50は、印刷がなされ台紙7から剥離されたラベル8を印刷部10から受け取り、搬送方向下流側の縁部を排出口62から露出した状態で保持する部位である。把持部80は、ユーザがラベル貼付装置1を片手で把持する取っ手を有する部位である。図5に示すように、排出部50は印刷部10の上面側にネジ51で着脱可能に装着される。把持部80は印刷部10の下面側にネジ81で着脱可能に装着される。
図1~図3を参照し、ラベル貼付装置1の印刷部10について説明する。図1、図2に示すように、印刷部10は箱状の筐体11を有する。筐体11は、本体ケース12及びカバー13により形成される。本体ケース12は、略直方体の箱状である。本体ケース12は、底部12A及び前覆部12Bを有する。底部12Aは、印刷部10の内部領域を下側から覆う。前覆部12Bは、印刷部10の内部領域のうち前側略半分を上側から覆う。図3に示すように、底部12Aのうち後側略半分の部分に装着部24が設けられる。装着部24にはロールMが装着される。ロールMは、ラベル紙9を筒状の芯材に巻回したロール状である。ラベル紙9は、長尺なシート状の台紙7に複数のラベル8が貼付されたシートである。芯材の両端にはホルダ(図示略)が取り付けられる。ホルダが装着部24に装着されることで、ロールMは装着部24内で回転可能に支持される。
図1、図2に示すように、本体ケース12は、底部12Aのうち後側略半分の上端部、及び前覆部12Bの後端部により形成された開口部20を有する。装着部24(図3参照)の上側は、開口部20によって開口する。開口部20はカバー13により開閉可能である。カバー13は、本体ケース12の底部12Aの後端部に回転可能に支持される。カバー13は、後端部を中心に、閉塞状態と開放状態との間を揺動可能である。カバー13は、閉塞状態の場合に装着部24を上側から覆い、開放状態の場合に装着部24を開放する。図1のカバー13は閉塞状態である。
図4に示すように、本体ケース12の前覆部12Bの後端部12Eと、カバー13の前端部13Eとの間に、ラベル排出口14が形成される。図1に示すように、ラベル排出口14は左右方向に延びる。ラベル排出口14は、印刷部10の内部でサーマルヘッド17(図3参照)により印刷されたラベル8を筐体11の外部に排出する。ラベル排出口14の後方には、台紙排出口22が形成される。台紙排出口22は、ラベル8が剥離された台紙7を筐体11の外部に排出する。台紙排出口22は、カバー13の上面において、前端部13Eの左右方向中間部分を後方へ向けて切欠いた部位に形成される。サーマルヘッド17の後方には、台紙7を台紙排出口22へ案内する案内壁22Aが設けられる。案内壁22Aは、台紙排出口22と装着部24とを筐体11(図3参照)内で仕切る。
カバー13の下面のうち前端部13Eの近傍に、プラテンローラ15が設けられる。プラテンローラ15は円柱状であり、左右方向に延びる軸を中心に回転可能に支持される。プラテンローラ15には複数のギア(図示略)を介して駆動モータ(図示略)が接続される。
カバー13閉塞時のプラテンローラ15の前方に、サーマルヘッド17が設けられる。サーマルヘッド17は複数の発熱体(図示略)を有し、ラベル8を加熱することによって、ラベル8にキャラクタを印刷する。サーマルヘッド17は左右方向に延びる。サーマルヘッド17の前側にはヒートシンク18が配置される。ヒートシンク18はサーマルヘッド17の熱を放熱する。ヒートシンク18の前側にはバネ19の後端部が接続される。バネ19の前端部は、本体ケース12の前覆部12B内に保持される。ヒートシンク18及びサーマルヘッド17は、バネ19の弾性力によって後側に付勢される。カバー13の閉塞時、プラテンローラ15は、サーマルヘッド17に後側から接触する。プラテンローラ15とサーマルヘッド17が接触する位置を「印刷位置P」という。サーマルヘッド17は、プラテンローラ15との間にラベル紙9を挟持した状態で発熱することによって、印刷位置Pにおいてラベル8に像を形成する。
図3、図4に示すように、ラベル紙9は、筐体11の装着部24に収容された状態のロールMの下端部近傍から繰り出される。ロールMから繰り出されるラベル紙9の搬送経路T1は、ロールMの下端部近傍から前斜め上方へ向けて延びる。搬送経路T1は更に、サーマルヘッド17の後側近傍で上方に曲折し、印刷位置Pを通って上方に延びる。プラテンローラ15は、印刷位置Pにおいて搬送経路T1と接する。搬送経路T1は更に、後方に僅かに曲折し、ラベル排出口14へ向けて後斜め上方に延びる。ラベル紙9が搬送経路T1を搬送される場合に、ラベル8は台紙7の前側に配置される。ラベル8のうち粘着剤が付着した面を「粘着面」という。搬送経路T1において、ラベル8の粘着面は背面側に配置される。
カバー13閉塞時のプラテンローラ15の前斜め上方に、ピーラ21が設けられる。ピーラ21は左右方向に延びる棒状で、前斜め上方へ向けた先端側に鋭角に曲がる曲面を有し、プラテンローラ15と平行に配置される。搬送経路T1は、ロールMから繰り出されるラベル紙9が印刷位置Pを通過して上方へ向かい、台紙7からラベル8を剥離するピーラ21の先端部に接するまでの経路である。ピーラ21でラベル8が剥離された台紙7は、後斜め下方へ折り返して搬送経路T2へ向かう。搬送経路T2は、ピーラ21でラベル8が剥離された台紙7が台紙排出口22へ向かう経路である。ラベル8は上方の搬送経路T3に送り出される。搬送経路T3は、ピーラ21で剥離されたラベル8がラベル排出口14へ向かう経路である。ピーラ21がラベル紙9の搬送経路T1に接する位置を「剥離位置Q」という。ラベル8は、剥離位置Qにおいて台紙7から剥離される。
プラテンローラ15の上方には、ラベルガイド部材16が配置される。ラベルガイド部材16は、後述する排出部50に設けられる。ラベルガイド部材16は、剥離ローラ16A、ガイドローラ16B、ガイドリブ16C、及びガイドアーム16Dを備える。剥離ローラ16Aは、カバー13の閉塞時に、プラテンローラ15の上方且つピーラ21の後方に配置される。剥離ローラ16Aは左右方向に延びる軸を中心に回転可能な円柱状である。剥離ローラ16Aはピーラ21によってラベル8が剥離された台紙7をプラテンローラ15との間に挟み、搬送経路T2に沿って台紙排出口22へ向けて搬送する。剥離ローラ16Aの両端は、ガイドアーム16Dに支持される。ガイドアーム16Dは一対に設けられ、前方に延び、後述する排出部50の基部52に揺動可能に支持される。
ガイドリブ16Cは、カバー13の閉塞時に、剥離ローラ16Aの前方且つプラテンローラ15の上方に配置される。ガイドリブ16Cは上下方向に延びるリブ状で、左右方向に複数配列される。ガイドリブ16Cは、左右方向の両端がガイドアーム16Dに固定される。ガイドローラ16Bはガイドリブ16Cの上端部、且つ左右方向においてガイドリブ16Cの中央部付近に配置される。ガイドローラ16Bは、針状に突出する刃先が外周に沿って放射状に形成された2輪の拍車であり、左右方向を軸方向に回転する。ガイドリブ16C及びガイドローラ16Bは、ピーラ21で剥離後のラベル8がロールMの巻き癖によって粘着面を内側に丸まってしまうのを抑制しつつ、ラベル8を搬送経路T3に沿って、ラベル排出口14に案内する。搬送経路T3は、ラベル紙9の搬送経路T1のうち、ピーラ21でラベル8が剥離される直前にラベル紙9が通過する経路と略同じ方向である。ラベルガイド部材16は、プラテンローラ15と共に、筐体11内でラベル排出口14と台紙排出口22とを仕切る。
プラテンローラ15の前斜め上方には、反射型の光電センサ25が設けられる。光電センサ25はピーラ21の上方へ向けて投光部から光を照射する。ピーラ21の直上にラベル8がある場合、光電センサ25はラベル8からの反射光を受光部で受光することで、ラベル8の有無を検出する。印刷部10の制御装置(図示略)は、光電センサ25によるラベル8の検出結果に応じて、次のラベル8に対する印刷の制御を行う。
次に、ラベル貼付装置1の把持部80について説明する。図5に示すように、把持部80は上下方向に延び、ユーザが片手で把持するグリップ状の部位である。把持部80は、後側にユーザの指を添える窪みを有する。ユーザが把持部80を把持した場合に、ユーザの手前側に印刷部10の前面側が配置される。把持部80は、取付部83に接続される。取付部83は、印刷部10に把持部80を装着する部位であり、印刷部10の底面を覆う板状である。取付部83の前端部には、印刷部10の筐体11の前面下部に形成された2つの係合孔11Aに係合する2つの爪部83Aが設けられる。取付部83は、前後方向の略中央に、左右方向に並ぶ一対の貫通孔83Bを有する。ネジ81は貫通孔83Bに挿通されて印刷部10の底面に締結し、取付部83を印刷部10に固定する。取付部83の後端部には、ロック部85が設けられる。ロック部85は一対に形成され、夫々の端部に爪部85Aを有する。爪部85Aは後述する排出部50の爪部54Aに係合し、排出部50を印刷部10に対する近接位置(後述)に保持する。一対のロック部85は夫々が左右方向の外側へ向けて付勢され、爪部85Aと排出部50の爪部54Aとの係合状態が維持される。ユーザがロック部85を中央に向けて移動することで、爪部85Aは、排出部50の爪部54Aの保持を解除する。
次に、ラベル貼付装置1の排出部50について説明する。図1、図2に示すように、排出部50は、基部52、ラベルガイド部材16、支持アーム53、固定アーム54、本体部70、蓋部65、切断部56を備える。基部52は、印刷部10に排出部50を装着する部位であり、左右方向に延びる板状である。基部52は、左右方向の両端部に貫通孔52Aを有する。ネジ51(図5参照)は貫通孔52Aに挿入されて印刷部10の上面に締結し、基部52を印刷部10のラベル排出口14の前側に固定する。ラベルガイド部材16は、一対のガイドアーム16Dの前端部が基部52の両端に回動可能に支持される。ガイドアーム16Dと基部52との間には付勢部材(図示略)が設けられる。カバー13が開放状態の場合、ラベルガイド部材16の剥離ローラ16Aは、付勢力により、プラテンローラ15との接触位置よりも上方に移動する。カバー13が閉塞状態の場合、剥離ローラ16Aは、カバー13の前端部13Eに押圧されて下方に移動し、プラテンローラ15と接触する。
支持アーム53は一対に設けられ、前後方向に延びる。支持アーム53の前端部は、基部52の両端でガイドアーム16Dの前端部よりも前斜め上方の位置において回動可能に支持される。支持アーム53の後端部は後斜め上方に位置する。固定アーム54は一対に設けられ、支持アーム53に接続する。固定アーム54はカバー13の形状に合わせて後方に延び、斜め下方に屈曲して更に下方に延びる。固定アーム54は、下端部に爪部54Aを有する。爪部54Aが把持部80のロック部85の爪部85Aに係合することで、排出部50は近接位置に保持される。近接位置は、支持アーム53が回動し、本体部70が印刷部10のラベル排出口14に近接した状態となる排出部50の位置である。また、図6に示すように、支持アーム53を回動し、本体部70がラベル排出口14から離れた状態となる排出部50の位置を、離隔位置という。排出部50は、近接位置にある場合に、印刷部10によって印刷されてラベル排出口14から排出されるラベル8を取り込み、保持することができる。
図1、図2に示すように、固定アーム54は、爪部54Aの上方に当接部54Bを有する。当接部54Bは半円形の板状であり、固定アーム54夫々の後面から後斜め上方へ向けて突出する。当接部54Bは、右側の固定アーム54の右端部と、左側の固定アーム54の左端部とに夫々形成される。ここで図3に示すように、筐体11に対して排出部50の排出口62を含む保持部60(後述)が形成された領域をA1とし、筐体11に対して把持部80が形成された領域をA2とする。そして、領域A1と領域A2とを結ぶ領域をA3とする。この場合において当接部54Bは、領域A3よりも筐体11の外方(後方)に突出する構成である。この構成により、印刷済みのラベル8を貼付対象面S(図10参照)に貼り付ける場合に、ユーザは把持部80を把持した状態で、当接部54Bのみを貼付対象面Sに当接させることができる。当接部54Bが半円形状なので、ユーザは当接部54Bを貼付対象面Sに当接させた状態を維持しつつ、ラベル貼付装置1を揺動することができる。
また、図1、図2に示すように、一対の固定アーム54は、台紙排出口22の左右方向の長さに相当する分だけ左右方向に離れて配置されている。すなわち、台紙排出口22から排出される台紙7は、固定アーム54間を通過することができる。当接部54Bは、固定アーム54から突出する。よってラベル貼付装置1は、貼付対象面Sに当接部54Bを当接した状態であっても、2つの当接部54B間に台紙7が通過可能な間隙である案内部55(図2参照)を介し、台紙7を台紙排出口22から離れる方向に案内することができる。
架橋部54Cは左右方向に延びる板状であり、一対の固定アーム54を台紙排出口22の後方において架橋する。台紙排出口22は、架橋部54Cと本体部70との間に露出する。架橋部54Cの上面には、切断部56が設けられる。ユーザは、台紙排出口22から筐体11外に排出される台紙7を切断部56で切断できる。
支持アーム53と固定アーム54の接続部分には、保持部60が設けられる。保持部60は、筐体11から排出されるラベル8を、貼付対象面Sへの貼り付け前に保持する部位である。保持部60は蓋部65と本体部70を備える。本体部70は板状で、支持アーム53と固定アーム54の接続部分から後斜め上方へ向けて延びる。本体部70の後面は、左右方向の両端部が夫々固定アーム54に接続し、前面を前斜め上方へ向けた状態で固定アーム54に支持される。本体部70の前面側には、蓋部65が配置される。蓋部65は本体部70の前面を覆う板状で、本体部70の上部において左右方向に延びる軸に回動可能に支持される。図7に示すように、蓋部65は回動して開き、保持部60の内部を露出させることができる。図3、図4に示すように、保持部60内には、排出部50内におけるラベル8の搬送経路T4が設けられる。排出部50が近接位置にある場合に、ラベル排出口14から排出されるラベル8は、本体部70の下端部における蓋部65との間隙である取込口61から保持部60内に進入し、搬送経路T4を搬送される。保持部60内において搬送経路T4に沿ってラベル8が搬送される方向を搬送方向という。排出部50が近接位置にある場合の搬送方向は、前斜め下方から後斜め上方へ向かう方向である。蓋部65は搬送経路T4を外部から覗き込む窓部66を有する。ユーザは、印刷済みのラベル8を貼付対象面Sに貼り付ける前に、窓部66を介して搬送経路T4にラベル8が保持されているのを確認できる。
図7に示すように、本体部70は複数の拍車体75を備える。1つの拍車体75は、左右方向に延びる軸体74と複数の拍車73を有する。複数の拍車73は夫々、軸体74に固定される。すなわち、軸体74の回転に伴い、軸体74に固定された全ての拍車73が回転する。複数の拍車体75は、保持部60内でラベル8が搬送される搬送経路T4(図4参照)に沿って、並べて配置される。各々の拍車体75は、保持部60に支持されて、回転可能である。搬送経路T4は、各々の拍車体75の前面側である。搬送経路T4を搬送されるラベル8は、粘着面を後側、すなわち拍車体75側へ向けて搬送される。故にラベル8は、拍車73の針部分にのみ粘着面が接触して搬送されるので、保持部60内でジャムを発生しにくい。また、1つの拍車体75は左右方向、すなわち搬送経路T4に沿うラベル8の搬送方向と直交する幅方向に配置された複数の拍車73の全てが同時に回転する。故にラベル8は、搬送経路T4を搬送される場合に、搬送方向に対して斜行しにくい。
図4、図7に示すように、保持部60は、取込口61に拍車体78を備える。拍車体78は、拍車体75と同構成であり、取込口61の後側の開口端に配置される。台紙7から剥離されたラベル8は、ピーラ21の後方へ搬送される台紙7につられて後方に引っ張られる力を受ける。ラベル8の先端部(下流側端部)は、ロールMとして巻回されていた際の巻き癖もあり、剥離後、粘着面側に引っ張られる力を受けることによって、取込口61の後側の開口端に近づいていく。拍車体78は、開口端に近づくラベル8の先端部を拍車73で捉えて搬送経路T4に案内することで、ラベル8の先端部が取込口61から搬送経路T4に向けて進入できなくなることを防止する。
次に、図3、図8に示すように、搬送経路T4を搬送されるラベル8は、排出口62から保持部60の外部に排出される。排出口62は、本体部70の上端部における蓋部65との間隙である。排出口62には、ヘラ板63が設けられる。ヘラ板63は左右方向に延びる板状で、蓋部65の上端部に固定される。ヘラ板63は、排出口62の外部へ向けて先端部を突出させる。ラベル8の貼付時、ヘラ板63はラベル8を貼付対象面Sに押し付けることで、ラベル8の浮きを抑制する。
ロールMの交換時の動作について説明する。図6に示すように、ユーザは把持部80のロック部85をスライドし、爪部85Aと、排出部50の爪部54Aとの係合を解除する。ユーザは、排出部50を近接位置から離隔位置に回動する。図9に示すように、ユーザはカバー13を開いて閉塞状態から開放状態に回動し、装着部24を露出する。プラテンローラ15はカバー13の前端部13Eに設けられており、カバー13の開放に伴いサーマルヘッド17から離れて上方に移動する。ラベルガイド部材16の剥離ローラ16Aは、カバー13の開放に伴い、付勢力によってプラテンローラ15との接触位置から離れて上方に移動する。よって、ラベル排出口14と台紙排出口22は、筐体11内でプラテンローラ15及びラベルガイド部材16によって仕切られていない状態となる。
ユーザはロールMを交換し、装着部24に装着する。ユーザは、ロールMから引き出したラベル紙9を搬送経路T1に沿って配置し、カバー13を閉じる。ユーザは、ラベル紙9の下流側端部においてラベル8の一部を台紙7から剥がし、台紙7を剥離ローラ16Aとプラテンローラ15との間に挟む。ラベル8は、ラベル排出口14側に配置する。ユーザは排出部50を離隔位置から近接位置に移動し、爪部54Aを把持部80の爪部85Aに係合する。ロールMの交換及びラベル紙9のセットが完了する。
次に、図3、図4、図8を参照し、印刷時の動作について説明する。ユーザは、印刷部10の前面に設けられた操作部を操作し、ラベル8への印刷を指示する。本実施形態で印刷可能なラベル8は、あらかじめ大きさが規定されている。よってラベル紙9は、規定サイズのラベル8が連続して台紙7に貼付されたシートが用いられる。また、ラベル8に対する印刷内容を示す印刷データは、あらかじめ印刷部10の記憶部(図示略)に記憶されている。印刷部10の制御部(図示略)はプラテンローラ15を駆動して、剥離ローラ16Aとの間に挟む台紙7を台紙排出口22へ向けて搬送する。台紙7を搬送することによって、ロールMからラベル紙9が引き出される。制御部はサーマルヘッド17を駆動し、記憶部から読み出した印刷データに基づく印刷をラベル8に対して行う。ラベル8は、台紙7の搬送に伴いラベル紙9が搬送経路T1から引き出されると、ラベル8はピーラ21で台紙7から剥離されつつ、搬送経路T3に沿ってラベル排出口14へ向けて送り出される。
ラベル8は、ラベル排出口14から筐体11外に排出されると、取込口61から排出部50の保持部60内に進入する。ラベル8の粘着面は、拍車73の針状の刃先との接触により、接着が抑制される。プラテンローラ15及び剥離ローラ16Aが台紙7を引っ張る引張力によって、ラベル8はピーラ21で剥離され、且つラベル排出口14へ向けて搬送経路T3を搬送される。ラベル8は規定サイズであり、制御部は、印刷時にプラテンローラ15が台紙7を搬送する距離が、ラベル8の搬送方向の長さと一致するように、プラテンローラ15の駆動量を制御する。制御部は、ラベル8の搬送に合わせて印刷データに基づくラベル8への印刷を行う。プラテンローラ15の駆動が停止したとき、搬送方向下流側の端部が保持部60の排出口62から所定長さ分排出された状態となる。ラベル8は台紙7から剥がれ、拍車体75に粘着面を支持された状態で、搬送経路T4に沿って保持部60に保持される。ラベル8は、台紙7から完全に剥離されると、搬送方向に移動できなくなる。故に、搬送経路T2及び搬送経路T4の長さは、ラベル8の搬送方向の長さより若干短く設計されている。これにより、ラベル8は、搬送方向下流側の端部が排出口62から所定長さ分排出された場合に完全に台紙7から剥離される。なお、ラベル8が保持部60に保持されている間、光電センサ25は、ラベル8の搬送方向上流側の端部を検出した状態である。ユーザは、台紙排出口22から排出された台紙7を切断部56で切断してもよいし、切断せずに放置してもよい。
次に貼付時の動作について説明する。図10に示すように、ユーザは把持部80を把持し、ラベル貼付装置1の背面側をラベル8の貼付対象面Sに向け、当接部54Bのみを貼付対象面Sに当接させる。前述したように、当接部54Bは、保持部60が形成された領域A1と把持部80が形成された領域A2とを結ぶ領域A3よりも筐体11の外方に突出する(図3参照)。故に把持部80と保持部60は貼付対象面Sから離れた状態である。ユーザは、把持部80を貼付対象面Sに対して移動させることで、保持部60の排出口62から露出するラベル8の位置を、把持部80に対して相対的に移動させることができる。台紙7を切断部56で切断していない場合、ユーザは、案内部55(図3参照)を介して台紙7を把持部80側に配置し、当接部54Bとの接触を回避することができる。また、ユーザは、蓋部65の窓部66を介し、印刷済みのラベル8が保持部60に保持されているか否かを確認することができる。
図11(A)に示すように、ユーザは貼付対象面Sに当接部54Bを当接させたまま把持部80を持ち上げ、保持部60の排出口62を貼付対象面Sに近づける。ユーザは、貼付対象面Sにおける貼付位置にラベル8の搬送方向下流側の端部を位置決めしたら、更に把持部80を持ち上げ、ラベル8の搬送方向下流側の端部を貼付対象面Sに貼り付ける。このとき、保持部60内の搬送経路T4に沿って搬送されるラベル8の搬送方向と、貼付対象面Sとがなす角をθとした場合に、θは70度以下であることが望ましい。この場合、ユーザは、排出口62から露出するラベル8の端部を確認しやすいので、貼付対象面Sにラベル8を貼り付ける位置を正確に位置決めしやすい。ラベル8は、ヘラ板63によって押さえられ、貼付対象面Sから浮かない。
図11(B)に示すように、ユーザは少なくともヘラ板63をラベル8を介して貼付対象面Sに押し当てた状態を維持しつつ、ラベル貼付装置1を保持部60に対して把持部80側に引く。ラベル8は保持部60から引き出され、ヘラ板63に押さえられながら、貼付対象面Sに貼り付けられる。拍車体75の複数の拍車73が同じ軸体74に固定されて同時に回転するので、ラベル8は、斜行することなく引き出され、貼付対象面Sに真っ直ぐ貼り付けられる。光電センサ25はラベル8を非検出の状態となる。ユーザが操作部を操作することにより、印刷部10は次のラベル8を印刷し、印刷後のラベル8を保持部60に保持させる。
以上説明したように、ユーザは、ラベル8の貼付時に、排出部50と把持部80よりも筐体11に外方に突出する当接部54Bを、貼付対象面Sに当接させる。ユーザは、当接部54Bを貼付対象面Sに当接させた状態を維持しつつ、当接部54Bを支点に把持部80を揺動することで、排出口62を貼付対象面Sから少し離した状態で、貼付対象面Sに対する排出口62の位置を容易に移動できる。故にユーザは、排出口62から排出されるラベル8を貼付対象面Sに正確に位置決めして貼り付けることができる。
搬送方向と貼付対象面Sとがなす角が70度より大きい場合、ユーザは、排出部50によって排出口62の位置が見づらくなり、排出口62から排出されるラベル8を貼付対象面Sに正確に位置決めして貼り付けることが難しくなる。
台紙7から剥離されたラベル8は、排出口62から排出される前に、保持部60において保持される。ユーザは、ラベル8の搬送方向下流側の端部を貼付対象面Sに位置決めして貼り付けた後、筐体11を移動させるだけで、ラベル8を容易に排出部50から排出させて、貼付対象面Sに貼り付けることができる。ラベル8の貼付において台紙7からの剥離にかかる力を必要としないので、ユーザは、ラベル8を貼付対象面Sに正確に位置決めして容易に貼り付けることができる。
複数の拍車体75は、台紙7から剥離されたラベル8を複数の拍車73によって搬送路に貼り付くこと無く保持することができる。そして拍車体75は、複数の拍車73を同一の軸体74に保持するので、ラベル8の貼付時にラベル8が傾いて搬送されにくい。故にユーザは、ラベル8を貼付対象面Sに正確に位置決めして貼り付けることができる。
排出部50は筐体11に対して着脱可能である。故にユーザは、排出部50を取り外して筐体11や排出部50のメンテナンスを容易に行うことができる。更に排出部50の装着時に、近接位置と離隔位置との間で移動することができ、排出部50が離隔位置にある場合に、筐体11は装着部24のカバー13を開閉可能である。故にユーザは、排出部50を取り外さなくても、ロールMの交換を行うことができる。
排出口62に設けたヘラ板63によってラベル8を貼付対象面Sに押圧することで、ラベル8が貼付対象面Sに対して浮きを生じない。故にユーザは、ラベル8を貼付対象面Sに正確に位置決めして貼り付けることができる。
台紙排出口22から排出された台紙7を、案内部55を通して排出口62から遠ざかる側に案内することで、ラベル8の貼付時に台紙7が貼付位置を覆わない。故にユーザは、ラベル8を貼付対象面Sに正確に位置決めして貼り付けることができる。
把持部80は筐体11に対して着脱可能である。故にユーザは、把持部80を取り外して筐体11や把持部80のメンテナンスを容易に行うことができる。
上記実施形態において、ピーラ21は、本発明の「剥離部」に相当する。ラベル排出口14は、本発明の「筐体排出口」に相当する。装着部24は、本発明の「収容部」に相当する。カバー13は、本発明の「蓋部」に相当する。基部52は、本発明の「支持部」に相当する。ヘラ板63は、本発明の「押圧版」に相当する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。排出部50と把持部80は印刷部10の筐体11に装着するオプションパーツとして構成することで筐体11に対して着脱可能としたが、筐体11に直接、基部52と把持部80を設け、着脱しない代わりに部品点数を削減してもよい。保持部60はカバー13の前端部13Eに設けてもよいし、ラベルガイド部材16に設けてもよい。
筐体11内においてラベル8は搬送経路T2に沿ってラベル排出口14へ向かうが、その搬送方向は、ラベル紙9が搬送経路T1のうち、印刷位置Pから剥離位置Qへ向かう部分における搬送方向と同じ方向であるが、異なる方向であってもよい。
搬送経路T2及び搬送経路T4の長さを、ラベル8の搬送方向の長さより若干短く設計したが、更に短く設計してもよい。この場合、制御部は、ラベル8の搬送方向下流側の端部が排出口62から所定長さ分排出された場合にプラテンローラ15の駆動を停止する。ラベル8の搬送方向上流側の端部は台紙7に貼り付いた状態である。保持部60の搬送経路T4に沿うラベル8の搬送方向が、ラベル紙9が搬送経路T1のうち、印刷位置Pから剥離位置Qへ向かう部分における搬送方向に近いため、貼付時のラベル8の引出力でラベル紙9を引っ張り、台紙7からラベル8を剥離させることができる。この場合に望ましくは、保持部60におけるラベル8の搬送方向が、印刷位置Pから剥離位置Qへ向かう方向と一致するように、保持部60を配置する向き、又は印刷位置Pに対する剥離位置Qの位置関係を設定するとよい。
排出部50の蓋部65は窓部66を有することで、排出部50がラベル8を保持した状態を確認できるようにした。これに限らず、蓋部65を、例えば透明又は半透明な材料で形成することで、蓋部65が搬送経路T4に保持するラベル8の覗き窓として機能し、ラベル8を確認できるようにしてもよい。当接部54Bは排出部50の固定アーム54に設けたが、筐体11の本体ケース12の後端部又はカバー13の後端部に設けてもよいし、あるいは把持部80の後端部に設けてもよい。
拍車体75の軸体74は、逆回転を防止するクラッチ機構を備えてもよい。これにより、保持部60においてラベル8を保持してる間に、ラベル8の巻き癖により排出口62から突出させたラベル8の搬送方向下流側の端部が排出口62内に引っ込んでしまうことを防止できる。拍車体75の代わりに、ラベル8の粘着面が接着しにくい素材からなるローラを用いてもよい。
図12に示すように、排出口62に、ヘラ板63の代わりに押圧ローラ163を設けてもよい。押圧ローラ163は左右方向に延びる円柱状で、左右方向に延びる軸体164によって回転可能に支持される。ラベル8の貼付時に、押圧ローラ163によってラベル8を貼付対象面Sに押圧することで、ラベル8が貼付対象面Sに対して浮きを生じない。故にユーザは、ラベル8を貼付対象面Sに正確に位置決めして貼り付けることができる。なお、軸体164は、本発明の「回転軸」に相当する。押圧ローラ163は、本発明の「押圧回転体」に相当する。
また、排出口62は、上記の押圧ローラ163と、本実施形態のヘラ板63を備えてもよい。ヘラ板63でラベル8貼付時の浮きを押さえ、押圧ローラ163でラベル8を押圧することで、より確実に、ラベル8を貼付対象面Sに貼り付けることができる。
また、図13に示すように、押圧ローラ263は、揺動可能に設けてもよい。押圧ローラ263は左右方向に延びる円柱状で、排出口62の前上方に配置される。押圧ローラ263は、上方から下方へ延び、屈曲して前下方に延びる一対の支持板264の上方側の端部によって両端が支持され、回転可能である。一対の支持板264は、屈曲部分において蓋部65の回動軸265によって回動可能に支持される。支持板264の前下方側の端部には突起部266が設けられ、保持部60の本体部70の左右両側の側面に配置されたバネ270によって前方へ向けて付勢される。この構成により、押圧ローラ263は排出口62の上方の位置から、貼付時の排出口62と貼付対象面Sとの位置関係に応じて前上方へ向けて揺動し、ラベル8を貼付対象面Sに押圧した状態を維持することができる。
また、図14(A)に示すように、排出部50は排出口62に2つの押圧ローラ、例えば、図12に示す変形例の押圧ローラ163と、図13に示す変形例の押圧ローラ263とを設けてもよい。この場合ユーザは、ラベル8の貼付時に、主に、押圧ローラ263よりも排出口62に近い側に位置する押圧ローラ163で、ラベル8を貼付対象面Sに押し付けて貼り付ける。ラベル8の先端部8A(下流側端部)は保持部60に保持した状態で排出口62から突出している。故に押圧ローラ163は、貼付開始時に、ラベル8の先端部8Aよりも搬送方向上流側の部分を貼付対象面Sに対して押圧することになる。すなわち、ラベル8の先端部8Aは、押圧ローラ163に押圧されずに、貼付対象面Sに対して浮きを生ずる可能性がある。図14(B)に示すように、ユーザがラベル貼付装置1を手前側に引いてラベル8の貼り付け作業を進めると、排出口62に対して押圧ローラ163よりも下流側に位置する押圧ローラ263が、ラベル8の先端部8Aを通過する。押圧ローラ263は、バネ270(図13参照)によって貼付対象面S側へ向けて付勢されているので、通過の際に、ラベル8の先端部8Aを貼付対象面Sに対して押圧する。よって排出口62に2つの押圧ローラ163,263を設けることで、ラベル貼付装置1は、ラベル8の先端部8Aに生じうる浮きを容易に解消し、貼付対象面Sにラベル8を確実に貼り付けることができる。
1 ラベル貼付装置
7 台紙
8 ラベル
10 印刷部
11 筐体
13 カバー
14 ラベル排出口
21 ピーラ
24 装着部
50 排出部
52 基部
54B 当接部
60 保持部
61 取込口
62 排出口
63 ヘラ板
73 拍車
74 軸体
75 拍車体
80 把持部
163 押圧ローラ
164 軸体
A1,A2,A3 領域
M ロール
S 貼付対象面

Claims (11)

  1. 筐体と、
    前記筐体の内部に設けられ、台紙に貼付されたラベルに印刷する印刷部と、
    前記筐体に設けられ、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する排出口を前記筐体から離れる側の端部に有する排出部と、
    前記筐体において前記排出部とは異なる側に設けられ、前記筐体を片手把持可能な把持部と、
    前記筐体において前記排出部と前記把持部との間に設けられ、前記筐体の外方へ向けて突出し、前記ラベルを貼り付ける貼付対象面に当接可能な当接部と
    を備え、
    前記当接部は、前記当接部が前記筐体から突出する突出方向において、前記筐体に対して前記排出口が設けられた領域と、前記筐体に対して前記把持部が設けられた領域とを結ぶ領域よりも、前記筐体の外方に突出すること
    を特徴とするラベル貼付装置。
  2. 前記当接部が前記貼付対象面に当接した状態で、前記排出口が前記貼付対象面に近接した場合に、前記排出部において前記ラベルが搬送される搬送方向と、前記貼付対象面とがなす角度は、70度以下であること
    を特徴とする請求項1に記載のラベル貼付装置。
  3. 前記筐体は、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記台紙から剥離する剥離部を備え、
    前記排出部は、前記剥離部によって剥離された前記ラベルを前記排出口から排出する前に保持する保持部を備えたこと
    を特徴とする請求項2に記載のラベル貼付装置。
  4. 前記保持部は前記搬送方向に沿って並ぶ複数の拍車体を備え、
    前記複数の拍車体は、夫々、前記搬送方向に直交する幅方向に延びる軸体に複数の拍車を保持すること
    を特徴とする請求項3に記載のラベル貼付装置。
  5. 前記筐体は、
    前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する筐体排出口と、
    前記ラベルが貼付された前記台紙を巻回したロールを収容する収容部と、
    前記収容部を開閉可能な蓋部と
    を備え、
    前記排出部は、
    前記筐体排出口から排出された前記ラベルを取り込んで前記保持部に導く取込口と、
    前記筐体に対して着脱可能に装着され、前記排出部の前記筐体側の端部を支持して前記排出口側の端部を揺動可能にする支持部と
    を備え、
    前記排出部は、前記筐体に近接し、前記筐体排出口から排出される前記ラベルが前記取込口に進入可能となる近接位置と、前記筐体から離れ、前記筐体排出口と前記取込口とが離れて配置される離隔位置との間で移動可能であり、
    前記蓋部は、前記排出部が前記離隔位置にある場合に、前記収容部を開閉可能であること
    を特徴とする請求項4に記載のラベル貼付装置。
  6. 前記排出部は、前記幅方向に延びる回転軸を有し、前記ラベルの貼付時に前記排出口から排出される前記ラベルを前記貼付対象面に対して押圧可能な押圧回転体を前記排出口に備えたこと
    を特徴とする請求項5に記載のラベル貼付装置。
  7. 前記排出部は、前記幅方向に延びる板状であり、前記ラベルの貼付時に前記排出口から排出される前記ラベルを前記貼付対象面に対して押圧可能な押圧板を前記排出口に備えたこと
    を特徴とする請求項5又は6に記載のラベル貼付装置。
  8. 前記筐体は、前記剥離部によって剥離された前記台紙を前記筐体の外部に排出する台紙排出口を備え、
    前記当接部は、前記台紙排出口から排出された前記台紙を通過させ、前記排出口から遠ざかる側に前記台紙を案内する案内部を備えたこと
    を特徴とする請求項7に記載のラベル貼付装置。
  9. 前記把持部は、前記筐体に対して着脱可能に装着されること
    を特徴とする請求項8に記載のラベル貼付装置。
  10. 筐体と、前記筐体の内部に設けられ、台紙に貼付されたラベルに印刷する印刷部と、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する筐体排出口と、前記筐体において前記筐体排出口とは異なる側に設けられ、前記筐体を片手把持可能な把持部と、前記筐体において前記筐体排出口と前記把持部との間に設けられ、前記筐体の外方へ向けて突出し、前記ラベルを貼り付ける貼付対象面に当接可能な当接部とを備えたラベル貼付装置の前記筐体において、前記把持部とは異なる側に設けられた排出部であって、
    前記筐体排出口から排出された前記ラベルを取り込む取込口と、
    前記筐体から離れる側の端部に設けられ、前記取込口から取り込んだ前記ラベルを排出する排出口と、
    前記ラベルを前記排出口から排出する前に保持する保持部と
    を備え、
    前記当接部が前記筐体から突出する突出方向において、前記筐体に対して前記排出部が設けられた領域と、前記筐体に対して前記把持部が設けられた領域とを結ぶ領域よりも、前記筐体の外方に前記当接部が突出する位置関係となる状態に、前記筐体に対して着脱可能に装着されること
    を特徴とするラベル貼付装置の排出部。
  11. 筐体と、前記筐体の内部に設けられ、台紙に貼付されたラベルに印刷する印刷部と、前記筐体に設けられ、前記印刷部によって印刷された前記ラベルを前記筐体から排出する排出口を前記筐体から離れる側の端部に有する排出部と、前記筐体に設けられ、前記筐体の外方へ向けて突出し、前記ラベルを貼り付ける貼付対象面に当接可能な当接部とを備えたラベル貼付装置の前記筐体において、前記排出部とは異なる側に設けられ、前記筐体を片手把持可能な把持部であって、
    前記排出部と前記把持部との間には前記当接部が配置されており、
    前記当接部が前記筐体から突出する突出方向において、前記筐体に対して前記排出部が設けられた領域と、前記筐体に対して前記把持部が設けられた領域とを結ぶ領域よりも、前記筐体の外方に前記当接部が突出する位置関係となる状態に、前記筐体に対して着脱可能に装着されること
    を特徴とするラベル貼付装置の把持部。
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