JP4033073B2 - テープ印字装置 - Google Patents
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Description
ここで特開2000−71523号公報に記載されたテープ印字装置においては、テープ排出口の内側にテープの排出を案内するための2つの案内壁が設けられ、この2つの案内壁は、固定刃と可動刃とでカットされた貼着テープの排出位置において、互いに所定の間隔が隔てられるように配置されている。そして、この2つの案内壁の上下方向途中部が切り欠かれ、一方の案内壁には、固定ローラが、この切欠部からテープの排出位置に臨むようにして設けられている。一方、他方の案内壁には、可動ローラが、この切欠部から貼着テープの排出位置に臨むようにして、強制送出機構部を構成するローラホルダに支持されている。
本発明は、前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、カールが生じていたり、接着層の粘着剤がテープ側部にはみ出していたとしても、リブによって壁部と接触するテープの側部との間に間隙が形成されるので、テープ側部の粘着剤が壁部に付着せず、テープがテープ排出溝内で詰まることなく確実に装置外へと排出することができるテープ印字装置を提供することを目的とする。
更に、巻き癖によりカールが生じたテープを使用する場合においても、テープの先端部を傾斜面の傾斜に沿って下流側へ移動させ、テープをテープ排出方向へ導くことができる。また、テープがカールする方向側の壁部において、テープの搬送方向と平行な面や傾斜面に接触した際においても、平行な面と傾斜面に連続して形成されたリブによって、テープ側端部の粘着剤が壁部に触れて付着することが無い。
更に、壁部を構成する複数の分割部材により構成されたテープ排出溝は、テープ排出方向に沿って徐々に広く形成されているので、テープが排出される際に、各分割部材の境界に形成された段差部によりテープの先端部が引っかかる虞がない。従って、テープ排出溝内部でテープが詰まることなく、装置外に確実に排出することが可能である。
そして、壁部を構成する複数の分割部材により構成されたテープ排出溝は、テープ排出方向に沿って徐々に広く形成されているので、テープが排出される際に、各分割部材の境界に形成された段差部によりテープの先端部が引っかかる虞がない。従って、テープ排出溝内部でテープが詰まることなく、装置外に確実に排出することが可能である。
印字機構21において、サーマルヘッド23はカセット収納部6に立設されたヘッド取付部24に配置され、このサーマルヘッド23にはローラホルダ25に回転可能に支持されたプラテンローラ26が圧接可能な位置に対向配置されている。かかるサーマルヘッド23は多数の発熱素子を有しており、テープ9に文字等の印字を行うものである。
切断機構15は、図4乃至図6に示すように、固定刃40と、この固定刃40とともにカット動作を行う可動刃41と、この可動刃41に連結されるカッターハスバギヤ42と、このカッターハスバギヤ42にギヤ列により連結されるカッターモータ43とから構成されている。固定刃40は、印字機構15内のカセット収納部6の左側において起立状に設けられる側板44に固定孔40Aを通してネジ等により固定されている。
屈曲部47には軸孔48が設けられ、この屈曲部47を支点として可動刃41が回動できるように軸孔48にて側板44に支持されている。また、可動刃41の切断部分に設けられた刃部45の反対側の柄部46には長孔49が形成されている。
また、刃部45は2段刃により形成されており、その刃面は刃部45の厚みを徐々に薄くする第1傾斜面45Aと第2傾斜面45Bの傾斜角度の異なる2つの傾斜面により構成されている(図10参照)。尚、本実施形態において第1傾斜面45Aは、刃部45の第1傾斜面45Aとは反対側の背面とのなす角度が50度となっている。
以下に具体的な固定刃40と可動刃41によるテープ9の切断手段について説明する。
また、カッターハスバギヤ42の円筒外壁上にはカッターハスバギヤ用カム42Aが設けられ、カッターモータ43によりカッターハスバギヤ42が回転すると、カッターハスバギヤ用カム42Aの作用によりカッターハスバギヤ42に隣接して設けられたマイクロスイッチ126がオフ状態からオン状態に切り替わる。それにより、テープ9の切断状態を検出することができる。
ハーフカットユニット35は固定刃40に合わせて配置される受け台38と、この受け台38と対向し可動刃41側に配置されるハーフカッタ34と、固定刃40と受け台38との間に固定刃40と合わせて配置される第1ガイド部36と、この第1ガイド部36と対向し可動刃41と合わせて配置される第2ガイド部37とから構成される(図4、図5参照)。前記第1ガイド部36及び第2ガイド部37は一体に構成され、固定刃40の固定孔40Aに対応する位置に設けられたガイド固定部36Aにより固定刃40とともに側板44に取り付けられている。
また、前記受け台38は、テープ排出部30より排出されるテープ9に対向する端部がテープ9に平行になるように折曲され、受け面38Bを形成している(図6参照)。テープ9は印刷用の透明テープ150、透明な粘着剤層151、基材152、粘着剤層153、剥離紙154により構成され(図16参照)、剥離紙154を剥がすことにより所望の場所に貼り付けることができるものであり、前記ハーフカッタ34を受け面38Bに押し付けることにより、ハーフカッタ34と受け面38Bとの間にあるテープ9は透明テープ150から粘着剤層153は切断されるが、剥離紙154のみが切り残された状態となる。この受け面38Bは、第1案内部55、56とともにテープ9をテープ排出口11へ案内する役割も有する。
更に、第1ガイド部36の排出されるテープ9に対向する端部36Bは、受け台38の端部に形成された受け面38Bに沿って突出され、且つテープ9の排出方向へ折曲されている。従って、第1ガイド部36の端部36Bは、テープカセット7より排出されるテープ9に対する接面36Cにおいてテープ9排出方向に対して滑らかな曲面を有する。
そこで、第1ガイド部36の端部36Bを突出させ接面36Cを曲面としたことで、一定曲率以上にカールしたテープ9の先端部は、先ず第1ガイド部36の接面36Cに当たる。その際に、テープ9の先端部が第1ガイド部の接面36C上の境界点75よりテープ9の排出方向の下流側(図6中、下方向)に当たった場合には、テープ9の先端部はその曲面に沿って下流側へ移動することで、固定刃40と第1ガイド部36や受け台38の間に侵入することなく、テープ排出口11方向へ導くことができる。
従って、テープ9を装置本体2内部に残すことなく、確実にテープ排出口11より排出することが可能である。更に、連続してテープ9を排出した際に装置本体に残ったテープ9がテープ排出口11を塞ぐことによって、後続のテープがテープ排出口11で詰まることも防止できる。
前記したように可動刃41は刃部が2段刃により形成されているので、可動刃41によってテープ9を切断した際に、第1ガイド部36の端部にあたる接面36C及び内部面36Dと可動刃41の第2傾斜面45Bとの間に間隙39が形成される(図6参照)。従って、テープ9を切断した際に、接面36C及び内部面36Dと可動刃41との間に切断されたテープ9が挟み込まれることがないので、後述するテープ排出機構22によりテープ9を排出する際に、切断されたテープ9を確実に排出することができる。
更に、間隙39が形成されることで上記のように切断されたテープ9が挟み込まれる虞が無く、固定刃40及び可動刃41と第1ガイド部36との距離を短くすることができる。従って、カールしたテープ9が固定刃40と第1ガイド部36との間に侵入することを、より確実に防止することができる。また、テープカセット7とテープ排出口11との距離を短くできるのでテープ印字装置1の小型化にも繋がる。
テープ排出機構22は、装置本体2の側壁10に設けられたテープ排出口11の近傍に配設され、切断機構15において切断された後のテープ9をテープ排出口11から強制的に排出するための排出手段としての機能を有する。
テープ排出機構22は、図12に示すように、駆動ローラ51と、この駆動ローラ51に対してテープ9を挟んで対向する押圧ローラ52と、この押圧ローラ52をテープ9に対して押圧し、またはその押圧を解除するように作動される押圧作動機構部53と、この押圧作動機構部53の押圧解除動作に連動して、駆動ローラ51によりテープ9を排出するように回転させるための排出駆動機構部54とを備えている。
ローラ支持部58は、この押圧ローラ52をその上下方向から挟み込むようにして回転自在に支持されている。そして、ローラ支持ホルダ57がカッターハスバギヤ42の回転により、カム60を通してホルダ支持軸59を中心に反時計回り(図2中、矢印71方向)に回動することで、押圧ローラ52はテープ9に対して押圧される。また再びカッターハスバギヤ42を回転させると、付勢バネ61によりホルダ支持軸59は先ほどと逆方向に回動し、押圧ローラ52はテープ9から離間される。
本実施形態において使用されるテープの幅は3種類であり、それぞれの幅はA1が18mm、A2が24mm、A3が36mmとなっている(図14参照)。そしてリブ132は、A1の幅をもつテープの両端部よりやや内側に位置するように等分線81を中心にB1(本実施形態では15mm)の間隔をもって形成されている。また、リブ133は、A2の幅をもつテープの両端部よりやや内側に位置するように等分線81を中心にB2(本実施形態では21mm)の間隔をもって形成されている。更に、リブ134は、A3の幅をもつテープの両端部よりやや内側に位置するように等分線81を中心にB3(本実施形態では33mm)の間隔をもって形成されている。
以下に、テープ9がカールされる仕組みについて図15を用いて説明する。
そして、テープカセット7は、カセット収納部6にセットされることによって、搬送用モータの駆動に従って巻取ローラ160およびテープ送りローラ27が回転駆動され、これによって印刷用の透明テープ150の搬送やインクリボン164の巻き取りが行なわれる。そして、透明テープ150が、印刷処理部163において、インクリボン164と密着するような状態でサーマルヘッド23とプラテンローラ26との間に挟まれて、サーマルヘッド23の発熱素子によって予め入力したデータに応じた文字や図形などの印刷がなされ、次いで、離型紙156を貼り合わせて貼着テープ9とされる。
また、リブ132、133、134はテープ9の幅方向における両端部のわずかに内側があたるようにそれぞれ設けられているので、テープ9を安定して排出することが可能である。
更に、ガイド傾斜面143上にも、案内面56A上と同様にリブ132、133、134がそれぞれ設けられている。ガイド傾斜面143上のリブ132、133、134も、同様にテープ9の幅方向における両端部のわずかに内側にあたるように形成され、テープ9の先端部がガイド傾斜面143に接触した際に、先端部においてはみ出した粘着剤がガイド傾斜面143に付着することを防止できる。従って、テープ9がガイド傾斜面143に付着することなく、テープ9がテープ排出溝67内部で詰まることを防止することができる。
段差部145においては、受け面38Bより第1案内壁55が排出されるテープ9に対して外側にくるように配置されており、また、段差部146、147においては、第1案内壁55、56より第2案内壁63、64が排出されるテープ9に対して外側にくるように配置されている。従って、テープ排出溝67はテープ9の排出方向に沿って徐々に広がるように形成される。
例えば、本実施形態においては、リブ132、133、134を第1案内壁56にのみ設けているが、第1案内壁57に設けることも当然に可能である。それによって、テープ9が図12中、左方向にカールされていた場合であっても、粘着剤層151、153からはみ出した粘着剤が案内面56Aに付着することなく、テープ9がテープ排出溝67内部で詰まることを防止することができる。
また、リブ132、133、134はテープ9の幅方向の両端部のわずかに内側があたるようにそれぞれ設けられているが、中央付近よりに設けることも可能である。更に、設けるリブの数に関しても中央付近に1本のみ設けることも、本実施形態以上の数のリブを設けることも可能である。
また、第1案内壁56のテープ排出部30に隣接する角部には、テープ9の排出方向に向かって傾斜するガイド傾斜面143が形成されているので、テープ9がカールしている場合であっても、テープ9の先端部が傾斜に沿って下流側へ移動することで、テープ9は第2ガイド部37と第1案内壁56の間に侵入することなく、テープ排出口11方向へ導くことができる。更に、ガイド傾斜面143上に、リブ132、133、134をそれぞれ設けたことにより、テープ9の先端部(切断面)がガイド傾斜面143に接触した際に、先端部においてはみ出した粘着剤がガイド傾斜面143に付着することを防止できる。従って、テープ9がガイド傾斜面143に付着することなく、テープ9がテープ排出溝67内部で詰まることを防止することができる。
更に、段差部145においては、受け面38Bより第1案内壁55が排出されるテープ9に対して外側にくるように配置されており、また、段差部146、147においては、第1案内壁55、56より第2案内壁63、64が排出されるテープ9に対して外側にくるように配置されているので、テープ9が排出される際に段差部145、146、147で引っかかることが無く、テープ排出口11に向かって確実に送ることが可能である。
7 テープカセット
9 テープ
11 テープ排出口
21 印字機構
22 テープ排出機構
38 受け台
38B 受け面
55、56 第1案内壁
63、64 第2案内壁
67 テープ排出溝
132、133、134 リブ
143 ガイド傾斜面
145、146、147 段差部
150 印刷用の透明テープ
151 透明な粘着剤層
152 基材
153 粘着剤層
154 剥離紙
156 離型紙
Claims (7)
- 装置本体に形成されたカセット収納部と、
前記カセット収納部に収納され、接着層を介して基材と剥離紙が積層されたテープを収納したテープカセットと、
前記テープカセットに設けられたテープ排出口と、
前記装置本体に設けられ、前記テープ排出口から排出されたテープの先端をテープ排出方向に沿って案内する相互に対向する一対の壁部からなるテープ排出溝と、
前記壁部の少なくとも一方に設けられ、前記テープの幅よりも狭い間隔にて前記テープ排出方向と平行に該壁部から相対する壁部に向かって突出する複数のリブと、
前記リブが設けられている壁部の角部に形成され、前記テープの排出方向に向かって傾斜する傾斜面と、
前記リブと連続して前記傾斜面に形成されたリブと、を有し、
前記リブは、少なくとも前記テープ排出口から排出されたテープのカールする方向側の壁部に設けられるとともに、幅の異なる複数のテープに対応して複数が前記壁部に設けられていることを特徴とするテープ印字装置。 - 装置本体に形成されたカセット収納部と、
前記カセット収納部に収納され、接着層を介して基材と剥離紙が積層されたテープを収納したテープカセットと、
前記テープカセットに設けられたテープ排出口と、
前記装置本体に設けられ、前記テープ排出口から排出されたテープの先端をテープ排出方向に沿って案内する相互に対向する一対の壁部からなるテープ排出溝と、
前記壁部の少なくとも一方に設けられ、前記テープの幅よりも狭い間隔にて前記テープ排出方向と平行に該壁部から相対する壁部に向かって突出する一対のリブと、を有し、
前記壁部は、複数に分割された分割部材から構成され、
前記一方の壁部と他方の壁部における各分割部材との間に存在する前記テープ排出溝は、テープ排出方向に沿って徐々に広く形成されていることを特徴とするテープ印字装置。 - 前記リブは、少なくとも前記テープ排出口から排出されたテープのカールする方向側の壁部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のテープ印字装置。
- 前記リブは、幅の異なる複数のテープに対応して複数対前記壁部に設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のテープ印字装置。
- 前記テープ排出口に隣接する前記一方の壁部の角部には、前記テープの排出方向に向かって傾斜する傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のテープ印字装置。
- 前記傾斜面は、前記リブが設けられている壁部に形成され、この傾斜面には、前記リブと連続するリブが設けられていることを特徴とする請求項5に記載のテープ印字装置。
- 装置本体に形成されたカセット収納部と、
前記カセット収納部に収納され、接着層を介して基材と剥離紙が積層されたテープを収納したテープカセットと、
前記テープカセットに設けられたテープ排出口と、
前記装置本体に設けられ、前記テープ排出口から排出されたテープの先端をテープ排出方向に沿って案内する相互に対向する一対の壁部からなるテープ排出溝と、を備え、
前記壁部は、複数に分割された分割部材から構成され、
前記一方の壁部と他方の壁部における各分割部材との間に存在する前記テープ排出溝は、テープ排出方向に沿って徐々に広く形成されると共に、
前記テープ排出口に隣接する前記一方の壁部の角部には、前記テープの排出方向に向かって傾斜する傾斜面が形成されたことを特徴とするテープ印字装置。
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