JPH0653560U - テープカセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクリボンのインクが塗布された面とカセ
ット内の他の構成部材とによる擦れ・引っかきが起こら
ないようにし、インクリボンのインクによりテープカセ
ット内を汚すことのないテープカセットを提供する。 【構成】 リボンカセット１内に収納されるインクリボ
ン７は、リボン供給スプール７ａにそのインク面が内側
になるように巻回されている。そして、インクリボン７
は、そのリボン供給スプール７ａから引き出されてサー
マルヘッド１０２まで導かれ、印字用テープ５への印字
に使用される。使用されたインクリボン７はリボン巻取
スプール７ｂにより、インク面が内側になるように巻回
される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、テープ状の印字媒体上にインクリボンを用いて文字や画像を印刷す るテープ印字装置に着脱自在に装着されると共に、そのインクリボンを収納して なるテープカセットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のテープカセットには、印字テープが巻回されたテープスプール と、インクリボンが巻回されたリボン供給スプールとが夫々収納されており、搬 送ローラ、印字ヘッド並びにリボン巻取スプール駆動軸を備えたテープ印字装置 に装着され、搬送ローラによる印字テープの搬送と、リボン巻取スプールによる インクリボンの搬送に同期させて選択的に印字ヘッドを駆動させることにより文 字や画像を印字用テープ上に印刷されるように構成されていた。

【０００３】 インクリボンは、リボン供給スプールに巻回された状態から引き出されて、ガ イド部材に導かれるかたちで印字ヘッドにまで搬送される。そして、印字に使用 されたインクリボンは印字ヘッドからリボン巻取スプールへ再び巻回される。こ のインクリボンの搬送経路の途中には、インクリボンを案内するガイド部材や、 インクリボンにバックテンションをかけるための押えばね等が設けられている。 また、インクリボンを巻回するリボン巻取スプールには、テープ印字装置への装 着前のインクリボンの弛緩を防止する押えばねが、リボン巻取スプールに巻回さ れるインクリボンを押え込むように取り付けられている。

【０００４】 また、テープカセット内に、印字テープとは別に、粘着層を有した両面テープ がテープスプールに巻回されて収納されいるテープカセットもあり、文字等の印 刷がなされた印字テープとこの両面テープを貼合わせることで印字ラベルを作成 することができる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来のテープカセットでは、インクリボンはリボン供給スプール 及びリボン巻取スプールにそのインクが塗布されたインク面が外側になるように 巻回して収納していた。

【０００６】 そのため、上記のようにスプールに設けられた押えバネが、インクリボンをそ のインク面に直接接触して押さえつけるため、リボン巻取スプールが回転駆動さ れるとインク面のインクが押えバネにより削られて、インクの削りかすでテープ カセット内を汚していた。特に粘着テープが巻回されたテープスプールが、リボ ン巻取スプールの近傍に配置されていると、粘着テープの表面がインクの削りか すの付着により汚れてしまう虞があった。

【０００７】 また、リボン巻取スプールに限らず、カセットケース内でのリボンスプールの 組付けが緩い場合、リボン搬送時にスプールががたつき、そのためにハウジング とスプールに巻回されたインクリボンのインク塗布面とが干渉することがある。 すると、同様にインク塗布面に傷を生じさせたり、インク塗布面のインクがこす れて付着したりし、そのインクリボンを用いた印字の品質を低下せしめたり、テ ープカセット内をインクで汚してしまう虞がある。

【０００８】 本考案は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、インクリボ ンのスプールへの巻回をインク面を内側にして行うことで、インクリボンのイン ク面が外部と接触する部分を極力小さくすることができる。すると、インクリボ ンのインク面に直接カセット内の構成パーツによる擦れや引っかきをさせること を防止し、擦れや引っかきによるインク面のインクの付着・剥げ等を生じないよ うにするため、インクリボンの品質の低下やカセット内が汚れることがない。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために本考案の請求項１に記載のテープカセットは、テー プ状媒体にインクリボンを用いて印刷する印字ヘッドを備えるテープ印字装置に 着脱自在に装着されると共に、そのテープ状媒体及びインクリボンを収納してな るものであり、更に、前記インクリボンを、インクが塗布されたインク面を内側 にして巻回しているリボン供給スプールを備えている。

【００１０】 また、本考案の請求項２に記載のテープカセットは、テープ状媒体にインクリ ボンを用いて印刷する印字ヘッドを備えるテープ印字装置に着脱自在に装着され ると共に、そのテープ状媒体及びインクリボンを収納してなるものであり、更に 、印刷に使用された前記インクリボンを、そのインクが塗布されたインク面を内 側にして巻取るリボン巻取スプールを備えている。

【００１１】 本考案の請求項３に記載のテープカセットは、テープ状媒体にインクリボンを 用いて印刷する印字ヘッドを備えるテープ印字装置に着脱自在に装着されると共 に、そのテープ状媒体及びインクリボンを収納してなるものであり、更に、前記 インクリボンをそのインクが塗布されたインク面を内側にして巻回しているリボ ン供給スプールと、印刷に使用された前記インクリボンを、そのインク面を内側 にして巻取るリボン巻取スプールとを備えている。

【００１２】 尚、前記テープカセットにおいて、前記インクリボン及びテープ状媒体の搬送 を誘導するガイド部材を備え、そのガイド部材と、ガイド部材のインクリボン搬 送方向下流側の印刷位置との間において、ガイド部材の近傍にリボン供給スプー ルが配置されるとともに、印刷位置近傍にリボン巻取スプールが配置され、前記 インクリボンは、前記リボン供給スプールから出でて、前記ガイド部材に導かれ て前記印刷位置を通り前記リボン巻取スプールに至る、インク面を外側にした該 円孤状の搬送経路を形成するものであってもよい。

【００１３】 尚、前記テープカセットにおいて、前記リボン巻取スプールの近傍に位置して 粘着テープを巻回するテープスプールを備えていてもよい。

【００１４】

【作用】 上記の構成を有する本考案の請求項１に記載のテープカセットは、インク供給 スプールがインクリボンをインク面を内側にして巻回しているため、スプールに 巻回されたインクリボンの外周にインク面が出ることがなく、インク面が直接外 部にさらされる部分が少なくなる。

【００１５】 また、本考案の請求項２に記載のテープカセットは、インク供給スプールが使 用されたインクリボンをインク面を内側にして巻回するため、スプールに巻回さ れたインクリボンの外周にインク面が出ることがなく、インク面が直接外部にさ らされる部分が少なくなる。

【００１６】 本考案の請求項３に記載のテープカセットは、インク供給スプールがインクリ ボンをインク面を内側にして巻回しているため、スプールに巻回されたインクリ ボンの外周にインク面が出ることがなく、更に、インク供給スプールが使用され たインクリボンをインク面を内側にして巻回するため、スプールに巻回されたイ ンクリボンの外周にインク面が出ることがなく、インク面が直接外部にさらされ る部分がさらに少なくなる。

【００１７】

【実施例】

次に、本考案によるテープカセットを、テープに印字を行うテープ印字装置に テープを供給するリボンカセットに適用した実施例について図面に基づき説明す る。尚、このテープ印字装置は、サーマルヘッドにて印字用テープに裏返しパタ ーンの反転印字を行った後、この印字用テープの被反転印字面と、片面にのみ剥 離紙が粘着された剥離紙付両面粘着テープ（以下、単に両面テープという）の剥 離紙が粘着されていない粘着面とを圧着して粘着させ、多層のラベル用テープを 作成するものである。

【００１８】 図１は、本実施例における蓋体被着前のリボンカセット１の斜視図、図２は蓋 体を省略した分解斜視図、図３はテープ印字装置１００の所定装着場所にリボン カセット１を装着した状態を破断して示す背面図である。

【００１９】 図１及び図２に図示するように、リボンカセット１は、両面テープスプール３ ａに粘着面を内側、剥離紙の貼付けた剥離紙面を外側にして巻装された両面テー プ３、印字用テープスプール５ａに巻装された印字用テープ５、及びリボン供給 スプール７ａにインク面を内側にして巻装され印字される度に鍔付きのリボン巻 取りスプール７ｂに巻取られる印字熱転写インクリボン（以下、単にインクリボ ンという）７の各テープと後述する各部材を、底壁及び側壁を備えるカセット本 体９の所定収納位置に収納、配置し、このカセット本体９にカセットの上壁とな る蓋体１０を被せたものであり、以下のように構成されている。

【００２０】 両面テープ３は、カセット本体９底壁の左方中央部（図２参照）に突設された 中空のボス１１と蓋体１０のボス１２とで両端を軸支された両面テープスプール ３ａに巻装した状態で収納され、次のような経路でリボンカセット１外へ送り出 される。即ち、カセット本体９の上部側壁を開口して形成された、テープ露出部 となる送り出し開口部１３を経由し、更に、送り出し開口部１３左方の上部側壁 の外周面上に架設したテープ押え１５によって形成されるテープ孔１７を通過し てリボンカセット１外へ至るのである。尚、両面テープ３は、カセット本体９底 壁の支持孔１９と蓋体１０の支持孔２１とで両端を軸支された鍔付きのテープ送 りローラ２３の外周面に剥離紙面を沿わせながら湾曲し、テープ孔１７を通過し ている。このテープ送りローラ２３の外周面から離れて走行しようとする両面テ ープ３に接触する位置には、両面テープ３の粘着面とその幅にわたって接触する 回転自在なシリコーンゴム製のガイドローラ２５が、カセット本体９底壁から突 設したガイドピン２７に巻装されている。また、上記テープ孔１７は、両端テー プ３及び印字用テープ５の幅より僅かに広い幅を有しており、上記両テープの走 行を規制する。

【００２１】 テープ送りローラ２３の外周面に対向する位置には、内周面に先端の鋭利な複 数の突条を備えた円弧状の分離曲壁２９が、支持孔１９と同心にカセット本体９ 底壁から立設されている。又、先端にいくに従って底壁からの高さが低くなる円 弧状のテープ上方曲壁３１が、ボス１１と同心に分離曲壁２９の下部端面から連 設されている。

【００２２】 印字用テープ５は、ボス１１の右方に突設された中空のボス３３と蓋体１０の ボス３４とで軸支された印字用テープスプール５ａに巻装した状態で収納され、 その周囲に形成された円弧状の印字用テープ収納壁３５によって両面テープ３か ら区分けされている。この印字用テープ５は、印字用テープ収納壁３５端部のＵ 字溝に固着された非インク付着性のある樹脂製のフィルム状セパレータ３７の外 周面に沿って、ガイド軸３９、上部スリット４１、印字ヘッド挿入穴４３の開口 部を経由し、テープ孔１７を通過してリボンカセット１外へ送り出される。そし て、後述するようにこの印字用テープ５と両面テープ３とは、テープ送りローラ ２３の外周面上でその粘着面を介して接着され、ラベル用テープ４となり外部へ 至る。尚、印字ヘッド挿入穴４３は、上部スリット４１下方のボス４１ａからテ ープ孔１７の方向に突設された案内片４３ａとボス４１ａから突設されたＬ字状 の周壁４３ｂとから構成されている。

【００２３】 一方、インクリボン７は、次のような経路を経て収納されている。即ち、周壁 ４３ｂ右方のボス４５と蓋体１０のボス４７とで軸支されたリボン供給スプール ７ａから、セパレータ３７の内周面に沿って印字ヘッド挿入穴４３の開口部を経 由し、周壁４３ｂの先端部を介してその進行方向を約１８０゜転換させる。次い で、周壁４３ｂ下面とテープ上方曲壁３１上面との間を通過し、周壁４３ｂ下方 の支持孔４９と蓋体１０の支持孔５１とで軸支された鍔付のリボン巻取りスプー ル７ｂに至る。そして、インクリボン７の搬送経路全体としては、図２に示すよ うに、リボン供給スプール７ａからリボン巻取スプール７ｂまでをインク面を外 側にして円を描くようにつないでいる。

【００２４】 またガイド軸３９では、カセット本体９内壁面に取り付けられた押えばね５３ により、インクリボン７、セパレータ３７、印字用テープ５がこの順で押圧され ている。このことによりインクリボン７及び印字用テープ５に対して互いに独立 したバックテンションがかかる。

【００２５】 リボン巻取りスプール７ｂにも、周壁４３ｂ下面に設けられた押えばね５５が 作用し、前記押えばね５３と協動してテープ印字装置１００への装着前のインク リボン７の弛緩を防止している。

【００２６】 尚、蓋体１０はカセット本体９の側面に設けられた孔、凹部に嵌合する突起及 び凸部を備えているので、カセット本体９と蓋体１０とは確実に位置決めされて 固定される。

【００２７】 次に上記構成のリボンカセット１のテープ印字装置１００への装着と、その動 作について説明する（図３参照）。

【００２８】 テープ印字装置１００への装着は、まずテープ印字装置１００側のテープ送り ローラ駆動軸１００ａとリボン巻取スプール駆動軸１００ｂとを各々テープ送り ローラ２３あるいはリボン巻取スプール７ｂに嵌合し、同時にテープ印字装置１ ００側の位置決め突部１００ｃ，１００ｄをリボンカセット１側の長孔５７，５ ９に嵌合すること及びテープ印字装置１００側のカセット受け片１００ｅをリボ ンカセット１側の挿入孔６１に挿入することによりなされる。この時同時にテー プ印字装置１００の所定位置に固定されている固定印字ヘッド１０２が、リボン カセット１側の裏側から印字ヘッド挿入穴４３に進入する。尚、周壁４３ｂの上 面に設けられた固定印字ヘッド１０２の進入に伴って前記上面に押圧される板ば ね６３によって、インクリボン７が印字用テープ５側に支持されているため、固 定印字ヘッド１０２の進入時に、インクリボン７が固定印字ヘッド１０２の先端 に引っかかることがない。

【００２９】 次に、操作者がテープ印字装置１００側の図示しないレバーにて、揺動軸１０ ０ｆを中心にローラホルダ１０４を揺動させると、テープ搬送ローラである可動 プラテンローラ１０６及び駆動ローラ１０８が、リボンカセット１のテープ露出 部である印字ヘッド挿入穴４３の開口部及び送り出し開口部１３に一部進入する 。

【００３０】 リボンカセット１内へ進入した可動プラテンローラ１０６は、印字ヘッド挿入 穴４３の開口部に露出している印字用テープ５とインクリボン７とを重合し、更 にこれらを固定印字ヘッド１０２の発熱素子の存在する端面１０２ａとの間で挟 持することになる。尚、上記印字ヘッド挿入穴４３の開口部が本考案の印刷位置 に相当する。

【００３１】 その下流では、駆動ローラ１０８がリボンカセット１側のテープ送りローラ２ ３の外周面へ圧接される。

【００３２】 ここで、操作者がテープ印字装置１００側を操作して印字を実行すると、テー プ印字装置１００側の図示しない駆動機構が作動して駆動軸１００ａ，１００ｂ が回転を開始する。これと同時に固定印字ヘッド１０２の発熱素子が、図示しな い印字駆動回路の作動により印字する反転印字のパターンに応じた発熱を開始し 、印字用テープ５の裏面に印字を行う。

【００３３】 駆動軸１００ｂは、リボンカセット１内のリボン巻取スプール７ｂに挿嵌され 、リボン巻取スプール７ｂを所定方向へ駆動させる。そして、リボン巻取スプー ル７ｂが回転されることにより、使用済みのインクリボン７が巻き取られると共 に、インクリボン７がリボン供給スプール７ａから送り出される。

【００３４】 尚、このとき、リボン巻取スプール７ｂにおいて、インクリボン７はその一面 を弛緩防止用に設けられた押えばね５５により擦られるが、その面はインクが塗 布されていない面となるため、インクの付着等のインクによる悪影響を与えない 。また、インクリボン７を誘導するガイド部材となるガイド軸３９及び周壁４３ ｂとの接触面も、インクが塗布されていない面であるため、インクの付着や、イ ンクのかすの発生，インクリボン７ｂの品質の劣化などのインクによる問題を生 じない。

【００３５】 また、駆動軸１００ａの回転が始まると、テープ送りローラ２３は駆動ローラ １０８と協動して印字用テープ５の印字面と両面テープ３の粘着面とを接着させ つつ、テープ印字装置１００の外部に、積層体としてのラベル用テープ４をテー プ排出孔１００ｇから排出する。従って、この排出動作と同時にスプール５ａか らは印字用テープ５が、スプール３ａからは両面テープ３が、それぞれ引き出さ れて来る。

【００３６】 そして、両面テープ３と印字用テープ５とで形成されて排出されるラベル用テ ープ４は、例えば図４に示すような構造となる。透明な印字用テープ５の裏面が 被印字面となり、この裏面に両面テープ３の粘着面３ａが接着し、更に最下層は 両面テープ３の剥離紙３ｂとなっている。

【００３７】 このラベル用テープ４は、テープ印字装置１００に設けられている切断レバー １１０を矢印方向に回転して回転カッター１１２を矢印方向に回転することによ り、破線で示すごとくその刃１１２ａがリボンカセット１のテープ孔１７下流の 外面９ａに押圧されるため、押切りされる。そして、切断レバー１１０をリリー スすると、刃１１２ａが上昇し元の位置に復帰する。

【００３８】 リボンカセット１は、ラベル用テープ４の押切り位置より上流側にテープ孔１ ７を形成するテープ押え１５を設けたので、切断レバー１１０のリリースの際、 押切り位置より上流のラベル用テープ４が刃１１２ａに粘着しその上昇に伴って 上昇することを回避する。即ち、押切り位置より上流側のラベル用テープ４は、 押切り直後であっても依然として外面９ａ上に沿ったままであるため、その搬送 経路途中のテープ排出孔１００ｇから正確に排出される。従って、テープの切断 面が持ち上がったり刃先と固着したりすることが皆無となるので、テープ排出孔 をむやみに大きくしたりする必要がなくなりその設計の自由度が拡大する。

【００３９】 また、インクリボン７は、リボン供給スプール７ａ及びリボン巻取スプール７ ｂにインク面を内側にして巻回されているため、各スプール７ａ，７ｂの近傍に 存在する部材とインクリボンが接触したとしても、直接インク面に触れることが ないため、インクの付着やインク面を傷つけることなどは生じない。

【００４０】 更に、上記インクリボン７は、リボン供給スプール７ａからガイド軸５３に接 し印字ヘッド１０２に至る円弧状に引き回された搬送経路の方向と、インクリボ ン７がリボン供給スプール７ａに巻回されている巻回方向とが逆転しているため 、インクリボン７はガイド軸５３において大きな屈折角度を有することができる 。その結果、インクリボン７はガイド軸５３において大きな摩擦力を受けること となり、これをバックテンションとして活用することが可能となる。

【００４１】 また、周壁４３ｂを沿ってリボン巻取スプール７ｂに至るインクリボン７は、 リボン巻取スプール７ｂにてインクリボン７の搬送経路の円弧が小さくなるよう に内側へ巻回されている。これにより、両面テープ３を巻回した両面テープスプ ール３ａを収納するスペースを大きく取ることができる。

【００４２】 また、露出部である印字ヘッド挿入穴４３の開口部及び送り出し開口部１３を 設けることにより、可動プラテンローラ１０６及び駆動ローラ１０８をリボンカ セット１の側面から受け入れることが可能となり、テープカセットの小型化が実 現できる。

【００４３】 また、テープ押え１５がテープの動きを抑制することにより、可動プラテンロ ーラ１０６及び駆動ローラ１０８との接触やテープ印字装置１００からの着脱に 起因する、印字ヘッド挿入穴４３の開口部及び送り出し開口部１３におけるテー プの経路からのずれや離脱が防止される。

【００４４】 更に、次のような効果が明らかである。即ち、印字用テープ５は、押えばね５ ３によりガイド軸３９外周面に押圧されているので、むやみに送り出されない。 従って、刃１１２ａへの粘着に基づくラベル用テープ４の上昇により、印字用テ ープ５にテープを引き出そうとする力が働いても、上記押えばね５３の押圧力に より打ち消されてしまう。このため、上記したラベル用テープ４の上昇を確実に 防止することが可能である。

【００４５】 加えて、テープ孔１７の幅が印字用テープ５及び両面テープ３の幅より僅かに 広いに過ぎないので、ラベル用テープ４を好適に搬出することができる。

【００４６】 こうして製作されたラベル用テープ４は、使用者が剥離紙３ｂを剥して所望の 場所に貼着すれば、反転印字された文字は印字用テープ５を透過して視認される ために正転文字となり、印字は表面でなく裏面であるので高耐久性のラベル表示 を可能とする。

【００４７】 以上本考案の実施例について説明したが、本考案はこうした実施例に何等限定 されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施 し得ることは勿論である。

【００４８】

【考案の効果】

以上説明したことから明かなように、本考案のテープカセットは、インクリボ ンのインク面が内側にして各スプールに巻回されるため、インクリボンの搬送を 規制する各種部材が直接インク面に触れることがなくなり、インク面のインクが 剥げることを防ぐことができる。よって、インクリボンの印字品質の劣化やカセ ットケース内の汚れを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例における蓋体装着前のリボンカセット
１の斜視図である。

【図２】蓋体を省略した分解斜視図である。

【図３】テープ印字装置１００の所定収納場所にリボン
カセット１を装着した状態を説明するための説明図であ
る。

【図４】本実施例のリボンカセットにて形成できるラベ
ル用テープの構造図である。

【符号の説明】

１ リボンカセット ３ 両面粘着テープ ５ 印字用テープ ７ インクリボン ７ａ リボン供給スプール ７ｂ リボン巻取スプール ９ カセット本体 １００ テープ印字装置 １００ｂ 駆動軸 １０２ 固定印字ヘッド

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープ状媒体にインクリボンを用いて印
   刷する印字ヘッドを備えるテープ印字装置に着脱自在に
   装着されると共に、そのテープ状媒体及びインクリボン
   を収納してなるテープカセットにおいて、 前記インクリボンを、インクが塗布されたインク面を内
   側にして巻回しているリボン供給スプールを備えている
   ことを特徴とするテープカセット。
2. 【請求項２】 テープ状媒体にインクリボンを用いて印
   刷する印字ヘッドを備えるテープ印字装置に着脱自在に
   装着されると共に、そのテープ状媒体及びインクリボン
   を収納してなるテープカセットにおいて、 印刷に使用された前記インクリボンを、そのインクが塗
   布されたインク面を内側にして巻取るリボン巻取スプー
   ルを備えていることを特徴とするテープカセット。
3. 【請求項３】 テープ状媒体にインクリボンを用いて印
   刷する印字ヘッドを備えるテープ印字装置に着脱自在に
   装着されると共に、そのテープ状媒体及びインクリボン
   を収納してなるテープカセットにおいて、 前記インクリボンをそのインクが塗布されたインク面を
   内側にして巻回しているリボン供給スプールと、 印刷に使用された前記インクリボンを、そのインク面を
   内側にして巻取るリボン巻取スプールとを備えることを
   特徴とするテープカセット。
4. 【請求項４】 前記テープカセットにおいて、 前記インクリボン及びテープ状媒体の搬送を誘導するガ
   イド部材を備え、 そのガイド部材と、ガイド部材のインクリボン搬送方向
   下流側の印刷位置との間において、ガイド部材の近傍に
   リボン供給スプールが配置されるとともに、印刷位置近
   傍にリボン巻取スプールが配置され、 前記インクリボンは、前記リボン供給スプールから出で
   て、前記ガイド部材に導かれて前記印刷位置を通り前記
   リボン巻取スプールに至る、インク面を外側にした該円
   孤状の搬送経路を形成することを特徴とする請求項３に
   記載のテープカセット。
5. 【請求項５】 前記テープカセットにおいて、 前記リボン巻取スプールの近傍に位置して粘着テープを
   巻回するテープスプールを備えていることを特徴とする
   請求項３，４に記載のテープカセット。