JP2023520312A - 炭水化物結合モジュールバリアント - Google Patents

炭水化物結合モジュールバリアント Download PDF

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Abstract

炭水化物結合モジュールバリアント、及び炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼのバリアントが開示される。炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントは、プロテアーゼの存在下で改善された安定性を有し、洗濯又は食器洗浄などの洗剤適用において有用である。

Description

配列表の参照
本出願には、コンピュータ可読形式の配列表が含まれる。このコンピュータ可読形式は、参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、炭水化物結合モジュールバリアント、より好ましくはファミリー1の炭水化物結合モジュールバリアントに関する。
セルラーゼなどのグリコシドヒドロラーゼは一般に、リンカー領域によって結合される触媒ドメイン及び1つ以上の炭水化物結合モジュール(CBM)を含有する。
セルラーゼは長年、色の清澄化、再付着の防止、毛玉防止/毛玉除去及び白色度の改善などの洗濯プロセスにおけるそれらの観察される利点のために洗剤において使用されており、セルロース分子において1,4-ベータ-グリコシド結合を切断してより小さい分子にするそれらの能力によって特徴付けられる。
いくつかの適用において、複合セルラーゼ酵素組成物が使用され、ここで、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ及びベータ-グルコシダーゼの中から選択される2種以上のセルロース分解酵素を含む組成物が使用される一方で、他の適用は、主に1種以上のエンドグルカナーゼを含む酵素組成物を使用する。
国際公開第1996/029397号パンフレットは、洗剤用途のためのファミリー45のエンドグルカナーゼを開示する。大部分の市販の洗剤組成物は、多くの一般的な汚れの除去を改善するプロテアーゼを含む。しかしながら、プロテアーゼはまた、セルラーゼ及び他のグリコシドヒドロラーゼなどの他の酵素を含む水性反応混合物において利用可能な他のタンパク質を分解する。したがって、プロテアーゼの存在下で安定性の増大を有するセルラーゼ及びそのバリアントなどのグリコシドヒドロラーゼを提供することが望ましい。
本発明は、炭水化物結合モジュールバリアント、より好ましくはファミリー1の炭水化物結合モジュールバリアントに関する。本発明はまた、炭水化物結合モジュールバリアントを含む改変されたグリコシドヒドロラーゼ酵素に関する。
本発明はさらに、ポリヌクレオチド及びポリヌクレオチドを含む発現構築物;ポリヌクレオチド又は発現構築物を含む宿主細胞並びに炭水化物結合モジュールバリアント及び本発明の炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ酵素を生成するためのそのような宿主細胞の使用に関する。
組成物、特に、炭水化物結合モジュールバリアント及び炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ酵素を含む液体洗剤組成物などの洗剤組成物、並びに織物を洗濯するためのそのような組成物の使用もまた開示される。
定義
本発明を記載する文脈において使用される「1つの(a)」及び「1つの(an)」及び「その(the)」及び同様の指示対象は、別段の指示がない限り又は文脈によって明確に矛盾しない限り、単数及び複数の両方を包含すると解釈されることになる。
対立遺伝子バリアント:「対立遺伝子バリアント」という用語は、同一の染色体上の遺伝子座を占める遺伝子の2つ以上の代替型のいずれかを意味する。対立遺伝子のバリエーションは、変異により天然に生じ、集団内で多型を生じる場合がある。遺伝子変異は、サイレントであり得る(コードされたポリペプチドでは変化がない)か、又はアミノ酸配列が変更されているポリペプチドをコードする場合がある。ポリペプチドの対立遺伝子バリアントは、遺伝子の対立遺伝子バリアントによりコードされるポリペプチドである。
毛玉防止:用語「毛玉防止」は、織物表面からの毛玉の除去及び/又は織物表面上での毛玉の形成の防止を意味する。
炭水化物結合モジュール:用語「炭水化物結合モジュール」は、炭水化物結合親和性をもたらす炭水化物活性酵素内の領域を意味する(Boraston et al.,2004,Biochem.J.383:769-781)。既知の炭水化物結合モジュール(CBM)の大部分は、別々の折り畳みを有する連続したアミノ酸配列である。炭水化物結合モジュール(CBM)は通常、酵素のN末端又はC末端のいずれかで見出される。一部のCBMは、セルロースに対する特異性を有することが知られる。
本発明に従って有用な例示的なCBMファミリーは、CBMファミリー1、4、17、28、30、44、72及び79のものである。また、cazy.org/Carbohydrate-Binding-Modulesを参照すると、CBMファミリー1は、真菌においてほとんど独占的に見出されるおよそ40個の残基のモジュールを含む。セルロース結合機能は、多くの場合において実証されており、約10.4オングストロームによって隔てられ且つ平らな表面を形成する3つの芳香族残基によって媒介されるように見える。CBMファミリー4は、細菌酵素において見出されるおよそ150個の残基のモジュールを含む。これらのモジュールのキシラン、ベータ-1,3-グルカン、ベータ-1,3-1,4-グルカン、ベータ-1,6-グルカン及び非結晶との結合は実証されているが、結晶セルロースとの結合は実証されていない。CMBファミリー17は、およそ200個の残基のモジュールを含む。非結晶セルロース、セロオリゴ糖及び誘導体化されたセルロースに対する結合が実証されている。CBMファミリー28に関して、バチルス属(Bacillus sp.)1139のエンド-1,4-グルカナーゼに由来するモジュールは、非結晶セルロース、セロオリゴ糖、及びβ-(1,3)(1,4)-グルカンに結合する。CBMファミリー30に関して、セルロースに対する結合は、フィブロバクター・サクシノゲネス(Fibrobacter succinogenes)CelFのN末端モジュールについて実証されている。クロストリジウム・サーモセラム(Clostridium thermocellum)酵素のC末端CBM44モジュールは、セルロース及びキシログルカンに同等に十分に結合することが実証されている。CBMファミリー72は、場合によりタンデムリピートとして、様々なファミリー由来のC末端グリコシドヒドロラーゼで見出される130~180個の残基のモジュールを含む。培養されていない微生物に由来するエンドグルカナーゼ上で見出されるCBM72は、可溶性並びに不溶性セルロース、ベータ-1,3/1,4-混合型結合グルカン、キシラン、及びベータ-マンナンを含む広範囲の多糖に結合することが見出された。CBMファミリー79は、今までルミノコッカス属タンパク質においてのみ見出されるおよそ130個の残基のモジュールを含む。様々なベータ-グルカンに対する結合が、R.フラベファシエンス(R.flavefaciens)GH9酵素について示された。
「CBM1」とも称されるCBMファミリー1が最も好ましい。
触媒ドメイン:「触媒ドメイン」という用語は、酵素の触媒機構を含有する酵素の領域を意味する。
cDNA:「cDNA」という用語は、真核細胞又は原核細胞から得られた成熟してスプライシングされたmRNA分子からの逆転写により調製され得るDNA分子を意味する。cDNAは、対応するゲノムDNA中に存在し得るイントロン配列を欠いている。最初の一次RNA転写物は、成熟してスプライシングされたmRNAとして現れる前にスプライシングを含む一連の工程により処理されているmRNAの前駆体である。
セルロース分解酵素又はセルラーゼ:用語「セルロース分解酵素」又は「セルラーゼ」は、セルロース由来材料を加水分解する1種以上の(例えば、いくつかの)酵素を意味する。そのような酵素は、エンドグルカナーゼ(例えば、EC3.2.1.4)、セロビオヒドロラーゼ、ベータ-グルコシダーゼ、又はその組み合わせを含む。セルロース分解酵素活性を測定するための基本的なアプローチとして、Zhang et al.,2006,Biotechnology Advances 24:452-481で概説されているように、下記の2つが挙げられる:(1)総セルロース分解酵素活性を測定すること、及び(2)個々のセルロース分解酵素活性(エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、及びベータ-グルコシダーゼ)を測定すること。全体的なセルロース分解酵素活性は、Whatman No.1濾紙、結晶セルロース、細菌性セルロース、藻類のセルロース、綿、前処理されたリグノセルロースなど含む不溶性基質を使用して測定され得る。最も一般的な全体的なセルロース分解活性アッセイは、基質としてWhatman No.1濾紙を使用する濾紙アッセイである。このアッセイは、International Union of Pure and Applied Chemistry(IUPAC)により確立された(Ghose,1987,Pure Appl.Chem.59:257-68)。
セルロース由来材料:用語「セルロース由来材料」は、セルロースを含有する任意の材料を意味する。バイオマスの一次細胞壁における支配的な多糖はセルロースであり、2番目に豊富なものは、ヘミセルロースであり、3番目はペクチンである。細胞が増殖を停止した後に生成される二次細胞壁はまた、多糖を含有し、ヘミセルロースに共有結合的に架橋されたポリマーリグニンによって強化される。セルロースは、無水セロビオースのホモポリマー、したがって、線状ベータ-(1-4)-D-グルカンである一方、ヘミセルロースは、一連の置換基を有する複合分岐構造におけるキシラン、キシログルカン、アラビノキシラン、及びマンナンなどの様々な化合物を含む。一般にセルロースは多形であるが、植物組織中では主にグルカン鎖が並列した不溶性の結晶性マトリックスとして見出される。ヘミセルロースは通常、セルロース、及び他のヘミセルロースに水素結合し、細胞壁マトリックスを安定化するのに役立つ。
コード配列:「コード配列」という用語は、バリアントのアミノ酸配列を直接的に指定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般的に、ATG、GTG、又はTTGなどの開始コドンで始まり且つTAA、TAG、又はTGAなどの終止コドンで終わるオープンリーディングフレームにより決定される。コード配列は、ゲノムDNA、cDNA、合成DNA又はこれらの組み合わせであり得る。
色の清澄化:洗浄及び着用の間、ゆるんだ又は壊れた繊維が布地の表面に蓄積する場合がある。その結果、表面の汚れのために、布地の色が明るくなくなったり、濃くなくなったりすることがある。織物からのゆるんだ又は壊れた繊維の除去は、織物の元の色及び外観を部分的に回復させることになる。本明細書で使用する場合、用語「色の清澄化」は、織物の最初の色の部分的な回復を意味する。
洗剤構成成分:用語「洗剤構成成分」は、洗剤組成物において使用され得る化学物質の種類を意味するように本明細書で定義される。洗剤構成成分の例は、界面活性剤、ヒドロトロープ、ビルダー、コビルダー、キレーター又はキレート剤、漂白系又は漂白構成成分、ポリマー、布地色調剤、布地柔軟仕上げ剤、起泡促進剤、起泡抑制剤、分散剤、移染防止剤、蛍光増白剤、香料、光学的光沢剤、殺菌剤、殺真菌剤、汚れ懸濁剤、汚れ遊離ポリマー、再付着防止剤、酵素阻害剤又は安定剤、酵素活性化剤、抗酸化剤、及び可溶化剤である。洗剤構成成分は、洗剤構成成分のいずれかの種類の1つ以上のものを含み得る。
制御配列:「制御配列」という用語は、本発明のバリアントをコードするポリヌクレオチドの発現に必要となる核酸配列を意味する。それぞれの制御配列は、バリアントをコードするポリヌクレオチドに対して天然(すなわち、同一の遺伝子に由来する)若しくは外来性(すなわち、異なる遺伝子に由来する)のものであってよいか、又は互いに天然若しくは外来性のものであってよい。そのような制御配列としては、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモーター、シグナルペプチド配列、及び転写ターミネーターが挙げられるが、これらに限定されない。少なくとも、制御配列としては、プロモーター並びに転写停止シグナル及び翻訳停止シグナルが挙げられる。制御配列には、バリアントをコードするポリヌクレオチドのコード領域と制御配列の連結を容易にする特異的な制限部位を導入するためのリンカーが設けられていてもよい。
洗剤組成物:用語「洗剤組成物」は、クリーニングされる物品、例えば、織物、食器類、及び硬質表面からの望ましくない化合物の除去に用途が見出される組成物を指す。洗剤組成物は、例えば、家庭でのクリーニング及び工業的なクリーニング並びに/又は布地ケアの両方に関する織物、食器類及び硬質表面をクリーニングするために使用され得る。本用語は、特定のタイプの所望のクリーニング組成物及び製品の形態(例えば、液体、ゲル、粉末、顆粒、ペースト、又はスプレー組成物)のために選択されるあらゆる材料/化合物を包含し、限定されないが、洗剤組成物(例えば、液体及び/又は固体洗濯洗剤並びに微細な布地用洗剤;硬質表面用のクリーニング配合物、例えば、ガラス、木材、プラスチック、セラミック及び金属のカウンタートップ及び窓;カーペットクリーナー;オーブンクリーナー;布地フレッシュナー;布地用柔軟剤;並びに織物及び洗濯プレスポッター、並びに食器洗浄洗剤)を含む。本発明の酵素を含有することに加えて、洗剤配合物は、1種以上の追加の酵素(アミラーゼ、プロテアーゼ、ペルオキシダーゼ、セルラーゼ、ベータグルカナーゼ、キシログルカナーゼ、ヘミセルラーゼ、キサンタナーゼ、キサンタンリアーゼ、リパーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、ラッカーゼ、カタラーゼ、アリールエステラーゼ、アミラーゼ、アルファ-アミラーゼ、グルコアミラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、カラゲナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、キシログルカナーゼ、キシラナーゼ、ペクチンアセチルエステラーゼ、ポリガラクツロナーゼ、ラムノガラクツロナーゼ、他のエンド-ベータ-マンナナーゼ、エキソ-ベータ-マンナナーゼ(GH5及び/又はGH26)、リケニナナーゼ、ホスホジエステラーゼ、ペクチンメチルエステラーゼ、セロビオヒドロラーゼ、トランスグルタミナーゼ、ヌクレアーゼ、及びその組み合わせ、又はその任意の混合物など)、並びに/又は界面活性剤、ビルダー、キレーター若しくはキレート剤、漂白系若しくは漂白構成成分、ポリマー、布地色調剤、起泡促進剤、起泡抑制剤、染料、香料、黄褐色阻害剤、光学的光沢剤、殺菌剤、殺真菌剤、汚れ懸濁剤、抗腐食剤、酵素阻害剤若しくは安定剤、酵素活性化剤、トランスフェラーゼ、加水分解酵素、オキシドレダクターゼ、青み付け剤及び蛍光色素、抗酸化剤、及び可溶化剤などの構成成分を含有し得る。
食器洗浄:用語「食器洗浄」は、例えば、手動食器洗浄(HDW)の又は自動食器洗浄(ADW)によって食器を洗浄する全ての形態を指す。食器類を洗浄することは、プレート、カップ、ガラス、ボウルなどの陶器の全ての形態、スプーン、ナイフ、フォーク及び配膳用具などの食卓用金物類の全ての形態並びにセラミックス、プラスチック、金属、陶磁器類、ガラス及びアクリル樹脂のクリーニングを含むが、これらに限定されない。
食器洗浄組成物:用語「食器洗浄組成物」は、食器類、テーブルウェア、ポット、パン、食卓用金物類をクリーニングすることを目的とした組成物及びキッチンの硬質表面領域をクリーニングするための組成物の全ての形態を指す。本発明は、食器洗浄組成物の任意の特定の種類又は任意の特定の洗剤に限定されない。
エンドグルカナーゼ:用語「エンドグルカナーゼ」は、セルロース、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースなど)、リケニン、穀物のベータ-D-グルカン又はキシログルカンなどの混合ベータ-1,3-ベータ-1,4グルカン中のベータ-1,4結合、及びセルロース系構成成分を含有する他の植物材料中の1,4-ベータ-D-グリコシド結合のエンド加水分解を触媒する酵素を意味する。本発明の目的のために、Ghose,1987,Pure and Appl.Chem.59:257-268の手順に従ってカルボキシメチルセルロース(CMC)加水分解を使用して、エンドグルカナーゼ活性が決定される。エンドグルカナーゼ活性の1つの単位は、50℃、pH4.8にて1分で生成される還元糖の1.0μモルとして定義される。
エンドグルカナーゼの1つの特に好ましいクラスは、「ファミリーGH45」のものであり、Henrissat et al.,Biochem.J.280:309-316(1991)、及びcazy.orgで利用可能なCarbohydrate Active enZYmesデータベースの用語法に従ってグリコシドヒドロラーゼファミリー45として分類される。GH45酵素は、EC3.2.1.4のエンドグルカナーゼである。
発現:用語「発現」は、バリアントの産生に関与するあらゆる工程(例えば、限定されないが、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾、及び分泌)を含む。
発現ベクター:用語「発現ベクター」は、バリアントをコードするポリヌクレオチドを含む直鎖状又は環状のDNA分子であって、その発現をもたらす制御配列に作動可能に連結されている直鎖状又は環状のDNA分子を意味する。
布地ケア:織物ケアとしても称される用語「布地ケア」は、例えば、色の清澄化、毛玉防止又は織物表面上での毛玉の形成の防止によって、織物の特性を保持するか又は部分的に若しくは完全に回復させる処理を指す。
断片:用語「断片」は、成熟したポリペプチドのアミノ及び/又はカルボキシル末端に存在しない1つ以上の(例えば、いくつかの)アミノ酸を有するポリペプチドを意味しており;この断片は、全長ポリペプチドの酵素活性を保持する。
操作された:用語「操作された」は、合成構築物を意味する。
グリコシドヒドロラーゼ:用語「グリコシドヒドロラーゼ」(GH)は、2つ以上の炭水化物間又は炭水化物部分と非炭水化物部分の間のグリコシド結合の加水分解を触媒する酵素を意味する。さらなる詳細については、例えば、Henrissat B.,“A classification of glycosyl hydrolases based on amino-acid sequence similarities.”Biochem.J.280:309-316(1991)、及びcazy.orgで利用可能なCarbohydrate Active enZYmesデータベースを参照されたい。一部のグリコシドヒドロラーゼは、1つ以上の触媒ドメイン及び1つ以上の炭水化物結合モジュール(CBM)を含有し、これらは、これらのドメインを連結する1つ以上のリンカー領域によって結合される。
本開示に従って有用な報告されたセルラーゼ活性を有する例示的なグリコシドヒドロラーゼファミリーは、ファミリーGH5、GH6、GH7、GH8、GH9、GH12、GH44、GH45、GH48、GH51、GH124のものを含み、ファミリーG45が特に好ましい。
硬質表面クリーニング:用語「硬質表面クリーニング」は硬質表面のクリーニングとして本明細書で定義され、ここで、硬質表面は、床、机、壁、屋根など、並びに自動車(自動車洗浄)及び食器類(食器洗浄)などの硬質の物体の表面を含み得る。食器洗浄は、これらに限定されないが、プレート、カップ、グラス、ボウル、スプーン、ナイフ、フォークなどのカトラリー、配膳用具、セラミック、プラスチック、金属、陶磁器、ガラス及びアクリルのクリーニングを含む。
宿主細胞:用語「宿主細胞」は、本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物又は発現ベクターによる形質転換、トランスフェクション、トランスダクションなどを受けやすい任意の細胞型を意味する。「宿主細胞」という用語は、複製中に生じる変異に起因して親細胞と同一ではない、親細胞のあらゆる子孫を包含する。
ハイブリッドポリペプチド:用語「ハイブリッドポリペプチド」は、異なる供給源(起源)由来の2種以上のポリペプチド由来のドメイン、例えば、あるポリペプチド由来の結合モジュール及び別のポリペプチド由来の触媒ドメインを含むポリペプチドを意味する。ドメインは、N末端又はC末端で融合され得る。あるポリペプチド(天然に存在し得るか又はさらに改変され得る)由来の結合モジュール、合成構築物であるプロリンリッチリンカー領域などの操作されたリンカー領域、及び別のポリペプチド(天然に存在し得るか又はさらに改変され得る)由来の触媒ドメインを含むポリペプチドが、本明細書における特別な興味の対象である。
ハイブリダイゼーション:「ハイブリダイゼーション」という用語は、標準的なサザンブロッティング手順を使用して、核酸の相補鎖を実質的に対合させることを意味する。ハイブリダイゼーションは、中程度、中程度~高い、高い又は非常に高いストリンジェンシー条件下で実施され得る。中程度のストリンジェンシー条件は、5×SSPE、0.3% SDS、200マイクログラム/mlの断片処理済みの変性サケ精子DNA、及び35%ホルムアミド中において42℃で12~24時間のプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションに続いて0.2×SSC、0.2% SDSを使用して55℃でそれぞれ15分間の3回の洗浄を行うことを意味する。中程度~高いストリンジェンシー条件は、5×SSPE、0.3% SDS、200マイクログラム/mlの断片処理済みの変性サケ精子DNA、及び35%ホルムアミド中において42℃で12~24時間のプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションに続いて0.2×SSC、0.2% SDSを使用して60℃でそれぞれ15分間の3回の洗浄を行うことを意味する。高いストリンジェンシー条件は、5×SSPE、0.3% SDS、200マイクログラム/mlの断片処理済みの変性サケ精子DNA、及び50%ホルムアミド中において42℃で12~24時間のプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションに続いて0.2×SSC、0.2% SDSを使用して65℃でそれぞれ15分間の3回の洗浄を行うことを意味する。非常に高いストリンジェンシー条件は、5×SSPE、0.3% SDS、200マイクログラム/mlの断片処理済みの変性サケ精子DNA、及び50%ホルムアミド中において42℃で12~24時間のプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションに続いて0.2×SSC、0.2% SDSを使用して70℃でそれぞれ15分間の3回の洗浄を行うことを意味する。
改善された特性:用語「改善された特性」は、参照酵素/親酵素と比較して改善されたバリアントに関連する特徴を意味する。本発明のいくつかの態様は、バリアントが適切なアッセイにおいて目的の特性について試験されるとき、1を超える改善係数を有するバリアントに関し、参照酵素/親酵素の特性は、1の値が与えられる。
改善された安定性:用語「改善された安定性」は、参照酵素/親酵素の安定性と比較してプロテアーゼの存在下でより良好な安定性を有する酵素を意味し、例えば、タンパク分解安定性、洗剤中での保管の安定性、洗剤組成物の生成中の改善された安定性、及び洗浄中の安定性を含む。安定性の改善は、本明細書の実施例2(プロテアーゼの存在下でのリンカー安定性アッセイ)、及び/又は実施例7(プロテアーゼを伴う洗浄中のリンカー安定性アッセイ)に記載されるアッセイに従って安定性を決定することによって定量化され得る。
改善された洗浄性能:用語「改善された洗浄性能」は、参照酵素/親酵素の洗浄性能と比較して、洗剤組成物中で洗浄性能の増大、例えば、新鮮な試料を評価するとき及び/又は試料が同じ条件下で保管されているとき、色の清澄化及び/又は毛玉防止効果の増大を示す酵素として本明細書で定義される。用語「改善された洗浄性能」は、洗濯中の洗浄性能だけでなく、例えば、自動食器洗浄(ADW)などの硬質表面クリーニングにおける洗浄性能も含む。
単離された:「単離された」という用語は、自然界に存在することのない形態又は環境における物質を意味する。単離された物質の非限定的な例としては、(1)任意の天然に存在しない物質、(2)それが自然界で結合する天然に存在する成分のうち1つ以上又はその全てを少なくとも部分的に除去した任意の酵素、バリアント、核酸、タンパク質、ペプチド又は補因子が挙げられるが、これらに限定されない任意の物質;(3)自然界で見られる物質に対してヒトの手で改変された任意の物質;又は(4)それと天然に結合する他の構成成分と比較して物質の量を増大させることによって改変された任意の物質(例えば、物質をコードする遺伝子の複数コピー、物質をコードする遺伝子と自然に結合するプロモーターよりも強力なプロモーターの使用)が挙げられる。単離された物質は、発酵ブロス試料中に存在してもよい。
成熟したポリペプチド:用語「成熟したポリペプチド」は、N末端プロセシング(例えば、シグナルペプチドの除去)後のその成熟した形態のポリペプチドを意味する。
成熟したポリペプチドコード配列:用語「成熟したポリペプチドコード配列」は、エンドグルカナーゼ活性などのセルラーゼを有する成熟したポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。
変異体:用語「変異体」は、バリアントをコードするポリヌクレオチドを意味する。
核酸構築物:用語「核酸構築物」は、天然に存在する遺伝子から単離した、又は普通では自然界に存在することのない方法で核酸のセグメントを含有するように改変させた、又は1つ以上の制御配列を含む合成物である、一本鎖又は二本鎖のいずれかの核酸分子を意味する。
作動可能に連結された:用語「作動可能に連結された」は、制御配列がコード配列の発現を指示するように制御配列がポリヌクレオチドのコード配列に対して適切な位置に配置されている構成を意味する。
親又は親セルラーゼ:用語「親」又は「親セルラーゼ」は、グリコシドヒドロラーゼ活性、特に、セルロース分解性又はさらにエンドグルカナーゼ活性を有する任意のポリペプチドを意味し、それに対して本発明の炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼバリアントを生成するための改変がなされる。
プロリンリッチリンカー:用語「プロリンリッチリンカー」は、1つ以上のPro-Pro、Pro-Xaa(又はXaa-Pro)、Xaa-Pro-Xaa又はXaa-Xaa-Pro(又はPro-Xaa-Xaa)単位を含む配列を意味し、Proは、アミノ酸プロリンの三文字表現であり、Xaaは、任意のアミノ酸に関する三文字表現である。好ましくは、プロリンリッチリンカーは、上記の繰り返し単位、例えば、PP、PPP、PPPP(配列番号27)、PX、PXP、PS、PSP、PXPX(配列番号98)、XP、XPX、SP、SPS、XPXP(配列番号99)、XPXXPX(配列番号100)、XXPXXP(配列番号101)を含み、組み合わせて及び/又は連続して記載される。
一態様では、プロリンリッチリンカーは、以下の任意選択による繰り返しのモチーフのうちの1つ以上を含む:[P/S/T/R/K/D/E]P及びP[S/T/R/K/D/E/N/Q]P[S/T/R/K/D/E](配列番号102)。一態様では、プロリンリッチリンカーは、以下の任意選択による繰り返しのモチーフを含む:[S/T/R/K/D/E]P[S/T/R/K/D/E/N/Q]、[P/S/T/R/K/D/E][P/S/T/R/K/D/E]P、及び/又はP[P/S/T/R/K/D/E][P/S/T/R/K/D/E]。一態様では、プロリンリッチリンカーは、示されるとおりの角括弧内の同じ、又は異なるアミノ酸の任意選択による繰り返しのモチーフを含む:[P/S/T]P及びP[S/E]PT(配列番号109)。
一態様では、プロリンリッチリンカーは、(a)(SP)a、a=2~10;(b)(PS)a、a=2~10;(c)Pb、b=4~20、好ましくは、4~15;(d)(PEPT(配列番号125))c、c=2~5;(e)(PSPT(配列番号104))d、d=2~5;(f)(P[S/T/R/K/D/E/N/Q]P[S/T/R/K/D/E](配列番号102))e、e=2~5;(g)([S/T/R/K/D/E]P)f、f=2~10、好ましくは、2~5;(h)([S/T/R/K/D/E/N/Q]P[S/T/R/K/D/E])g、g=2~6;(i)([S/T/R/K/D/E/N/Q][S/T/R/K/D/E/N/Q]P)h、h=2~5;(j)(TP)i、i=2~10;(k)([S/T/P][S/T/P][S/T/P])j、j=2~11;(l)及び/又はその組み合わせを含み、それぞれの単量体単位の組み合わせが企図される。
一態様では、プロリンリッチリンカーは、PPPPPPP(配列番号31)、PPPPPPPG(配列番号30)、SPSPSPSPSP(配列番号58)又はSPSPSPSPSPG(配列番号25)などの下の表Aにおけるリンカーを含む。
好ましくは、プロリンリッチリンカーは、少なくとも60%、少なくとも66%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%のプロリンなどの、少なくとも25%のプロリン、例えば、少なくとも28%のプロリン、少なくとも30%のプロリン、少なくとも35%のプロリン、少なくとも40%のプロリン、少なくとも50%のプロリンを含む。好ましくは、プロリンリッチリンカーは、4~28個のアミノ酸などの少なくとも4個のアミノ酸及び30個以下のアミノ酸、好ましくは4~20個のアミノ酸、或いは4個のアミノ酸、5個のアミノ酸、6個のアミノ酸、7個のアミノ酸、8個のアミノ酸、9個のアミノ酸又は10個のアミノ酸などの4~10個のアミノ酸を含む。
さらに、本明細書で定義されるとおりのリンカー領域は、触媒ドメイン及び/又は炭水化物結合モジュールへの結合点で追加の1~2個のアミノ酸の界面を含むことができる。
精製された:「精製された」という用語は、当該技術分野においてよく知られた分析技術によって測定したときに、他の構成成分を実質的に含まない核酸又はポリペプチドを意味する(例えば、精製されたポリペプチド又は核酸は、電気泳動ゲル中で、クロマトグラフ溶出液中で、及び/又は密度勾配遠心分離を施した媒体中で分離したバンドを形成し得る)。精製された核酸又はポリペプチドは、少なくとも約50%純粋であり、通常は、少なくとも約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.5%、約99.6%、約99.7%、約99.8%以上純粋である(例えば、モル基準の重量パーセント)。関連する意味では、精製又は濃縮手法を適用した後に分子の濃度が実質的に増加した場合、組成物は分子が濃縮されている。「濃縮された」という用語は、出発組成物よりも高い相対濃度又は絶対濃度で組成物中に存在する化合物、ポリペプチド、細胞、核酸、アミノ酸、又は他の特定の材料若しくは構成成分を指す。
組み換え:「組み換え」という用語は、細胞、核酸、タンパク質又はベクターに関して使用する場合、天然の状態から改変されていることを意味する。したがって、例えば、組み換え細胞は、細胞の天然形態内に見られない(非組み換え型)遺伝子を発現するか、又は自然界に見られるものと異なるレベル若しくは異なる条件下で天然の遺伝子を発現する。組み換え核酸は、1つ以上のヌクレオチドで天然配列とは異なっており、及び/又は異種配列、例えば、発現ベクターの異種プロモーターに作動可能に連結されている。組み換えタンパク質は、1つ以上のアミノ酸で天然配列とは異なっていてもよく、及び/又は異種配列と融合している。ポリペプチドをコードする核酸を含むベクターは、組み換えベクターである。「組み換え」という用語は、「遺伝子改変された」及び「遺伝子導入」と同義である。
配列同一性:2つのアミノ酸配列の間又は2つのヌクレオチド配列の間の関連性は、「配列同一性」というパラメータにより説明される。
本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列相同性は、好ましくはバージョン5.0.0以降のEMBOSSパッケージ(EMBOSS;The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16;276-277)のNeedleプログラムに実装されているような、ニードルマン-ブンシュアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443-453)を使用して決定される。使用されるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップ伸長ペナルティ、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。「最長同一性(longest identity)」と表示されたNeedle出力(-nobriefオプションを使用して得られる)が同一性パーセントとして使用され、次のように計算される。
(同一残基×100)/(アラインメントの長さ-アラインメント中のギャップの合計数)
本発明の目的のために、2つのデオキシリボヌクレオチド酸配列間の配列同一性は、好ましくはバージョン5.0.0以降のEMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000、前掲)のNeedleプログラムに実装されているようなニードルマン-ブンシュアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,前掲)を使用して決定される。使用されるパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換行列である。「最長同一性(longest identity)」と表示されたNeedle出力(-nobriefオプションを使用して得られる)が同一性パーセントとして使用され、次のように計算される。
(同一デオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ-アラインメント中のギャップの総数)。
織物:用語「織物」は、織り糸、織り糸中間物、繊維、不織材料、天然材料、合成材料及び任意の他の織物材料を含む任意の織物材料、これらの材料から作られた布地及び布地から作られた製品(例えば、衣服及び他の物品)を意味する。織物又は布地は、ニット、織布、デニム、不織布、フェルト、織り糸及びタオルの形態であり得る。織物は、綿、亜麻/リネン、ジュート、カラムシ、サイザル又はコイアを含む天然セルロース、又はビスコース/レーヨン、酢酸セルロース繊維(tricell)、リオセル又はそのブレンドを含む人工セルロース(例えば、木材パルプ由来のもの)などのセルロース系のものであり得る。織物又は布地はまた、ウール、ラクダ、カシミヤ、モヘア、ウサギ及び絹などの天然ポリアミド、若しくはナイロン、アラミド、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン及びスパンデックス/エラスタンなどの合成ポリマーなどの非セルロース系のもの、又はそのブレンド、並びにセルロース系繊維及び非セルロース系繊維のブレンドであり得る。ブレンドの例は、綿及び/又はレーヨン/ビスコースと、ウール、合成繊維(例えばポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリウレア繊維、アラミド繊維)、及び/又はセルロース-含有繊維(例えばレーヨン/ビスコース、カラムシ、亜麻/リネン、ジュート、酢酸セルロース繊維、リオセル)などの1種以上の随伴材料のブレンドである。布地は、例えば汚れのついた家庭洗濯物といった従来の洗濯のきく洗濯物であり得る。布地又は衣服という用語が用いられる場合、より幅広い用語としての織物をも含むことが意図されている。
バリアント:用語「バリアント」は、1つ以上の(例えば、いくつかの)位置で置換を含み且つ親の活性を保持するポリペプチドを意味する。置換は、ある位置を占めるアミノ酸の異なるアミノ酸による置き換えを意味する。本発明の炭水化物結合モジュールバリアントは、配列番号173のポリペプチドなどの親CBMのセルロース結合活性の少なくとも20%、例えば、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも100%を有する。CBMバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4のポリペプチドなどの親のグリコシドヒドロラーゼ活性の少なくとも20%、例えば、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも100%を有する。「バリアント」はまた、本明細書で使用する場合、ハイブリッドポリペプチドも含み得る。
洗浄液:用語「洗浄液」は、洗濯プロセスにおける洗浄液などの希釈された形態で洗濯洗剤組成物を含有する洗剤溶液などであるがこれに限定されない、希釈された形態で洗剤組成物を含有する水溶液を指す。
白色度:用語「白色度」は、異なる地域及び異なる消費者で異なる意味を有する広範な用語として本明細書で定義される。白色度の低下は、例えば、灰色化、黄色化、又は光学的光沢剤/色調剤の除去に起因し得る。灰色化及び黄色化は、汚れの再付着、身体の汚れ、例えば鉄イオン及び銅イオンからの着色又は移染に起因する場合がある。白色度は、以下のリストからの1つ又は複数の問題点を含み得る:着色料又は染料作用;不完全な汚れの除去(例えば、身体の汚れ、皮脂など);再付着(物体の灰色化、黄色化、又はその他の変色)(除去した汚れが、汚れた、又は汚れていない織物の他の部分に再結合したもの);使用中の織物における化学変化;並びに色の清澄化又は明化。
野生型:アミノ酸配列又は核酸配列に関する用語「野生型」は、アミノ酸配列又は核酸配列が天然の配列又は天然に存在する配列であることを意味する。本明細書で使用する場合、用語「天然に存在する」は、天然に見出されるもの(例えば、タンパク質、アミノ酸、又は核酸配列)を指す。逆に、用語「天然に存在しない」は、天然に見出されないもの(例えば、研究室で生成された組み換え核酸及びタンパク質配列又は野生型配列の改変)を指す。
バリアントの表記に関する従来法
本発明の目的のために、配列番号173の炭水化物結合モジュールを使用して、別の炭水化物結合モジュール内の対応するアミノ酸残基を決定する。別の炭水化物結合モジュールのアミノ酸配列を、配列番号173に開示されるポリペプチドとアラインメントさせ、このアラインメントに基づいて、配列番号173に開示されるポリペプチド内の任意のアミノ酸残基に対応するアミノ酸位置番号が、好ましくはバージョン5.0.0以降のEMBOSSパッケージ(EMBOSS;The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16;276-277)のNeedleプログラムに実装されているような、ニードルマン-ブンシュアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443-453)を使用して決定される。使用されるパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップ伸長ペナルティ、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。
別の炭水化物結合モジュール中の対応するアミノ酸残基の同定を、それぞれのデフォルトパラメータを使用していくつかのコンピュータプログラムを使用して、複数のポリペプチド配列のアラインメントにより決定することができ、このプログラムとして下記が挙げられるが、これらに限定されない:MUSCLE(対数予測による複数配列比較;バージョン3.5以降;Edgar,2004,Nucleic Acids Research 32:1792-1797)、MAFFT(バージョン6.857以降;Katoh and Kuma,2002,Nucleic Acids Research 30:3059-3066;Katoh et al.,2005,Nucleic Acids Research 33:511-518;Katoh and Toh,2007,Bioinformatics 23:372-374;Katoh et al.,2009,Methods in Molecular Biology 537:39-64;Katoh and Toh,2010,Bioinformatics 26:1899-1900)、及びClustalWを採用するEMBOSS EMMA(1.83以降;Thompson et al.,1994,Nucleic Acids Research 22:4673-4680)。
他の炭水化物結合モジュールが配列番号173のポリペプチドから分岐して、その結果、従来の配列ベースの比較をしてもそれらの関係性を検出しない場合(Lindahl and Elofsson,2000,J.Mol.Biol.295:613-615)、他のペアワイズ配列比較アルゴリズムが使用され得る。配列ベースの検索でのより高い感度を、データベースを検索するためにポリペプチドファミリ(プロファイル)の確率的表現を用いる検索プログラムを使用して達成し得る。例えば、PSI-BLASTプログラムによって反復データベース検索プロセスを介してプロファイルを生成し、離れた相同体を検出することができる(Atschul et al.,1997,Nucleic Acids Res.25:3389-3402)。ポリペプチドのファミリー又はスーパーファミリーがタンパク質構造データベース中に1つ以上の代表を有する場合、さらに高い感度が達成され得る。GenTHREADER(Jones,1999,J.Mol.Biol.287;797-815;McGuffin and Jones,2003,Bioinformatics 19;874-881)などのプログラムは、様々なソース(PSI-BLAST、二次構造予測、構造的アラインメントプロファイル、及び溶媒和ポテンシャル)からの情報を、問い合わせ配列の構造的折り畳みを予測するニューラルネットワークへのインプットとして利用するものである。同様に、Gough et al.,2000,J.Mol.Biol.313:903-919の方法を使用して、構造が未知の配列と、SCOPデータベース中に存在するスーパーファミリーモデルとをアラインメントすることができる。次に、これらのラインメントを使用してポリペプチドの相同性モデルを作成することができ、そのようなモデルを、この目的のために開発された様々なツールを使用して精度に関して評価することができる。
構造が既知のタンパク質の場合、構造アラインメントを検索及び作成するために、いくつかのツール及びリソースが利用可能である。例えば、SCOPスーパーファミリーのタンパク質が構造的にアラインされており、このアラインメントにアクセスしてダウンロードすることが可能である。2つ以上のタンパク質構造を、距離アラインメントマトリックス(Holm and Sander,1998,Proteins 33:88-96)又は組み合わせ拡張(Shindyalov and Bourne,1998,Protein Engineering 11:739-747)などの様々なアルゴリズムを使用してアラインメントすることができ、これらのアルゴリズムの実装をさらに利用して、可能な構造相同体を発見するために、目的の構造で構造データベースを検索することができる(例えば、Holm and Park,2000,Bioinformatics 16:566-567)。
本発明のバリアントの説明では、言及を容易にするために、下記で説明する命名法が適応される。認められているIUPAC一文字又は三文字アミノ酸略語が採用される。
置換。アミノ酸置換の場合、下記の命名法が使用される:元のアミノ酸、位置、置換アミノ酸。したがって、226位でのスレオニンのアラニンへの置換は、「Thr226Ala」又は「T226A」と指定される。複数の変異は、加算記号(「+」又は「,」)によって隔てられ、例えば、「Gly205Arg+Ser411Phe」又は「G205R+S411F」又は「Gly205Arg,Ser411Phe」又は「G205R,S411F」は、205位のグリシン(G)をアルギニンIで、及び411位のセリン(S)をフェニルアラニン(F)でそれぞれ置換することを表す。
欠失。アミノ酸欠失の場合、下記の命名法が使用される:元のアミノ酸、位置、*。したがって、195位のグリシンの欠失は、「Gly195*」又は「G195*」と指定される。複数の欠失は、加算記号(「+」又は「,」)によって隔てられ、例えば、「Gly195*+Ser411*」又は「G195*+S411*」又は「Gly195*,Ser411*」又は「G195*、S411*」である。
挿入。アミノ酸挿入の場合、下記の命名法が使用される:元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入アミノ酸。したがって、195位でのグリシンの後のリジンの挿入は、「Gly195GlyLys」又は「G195GK」と指定される。複数のアミノ酸の挿入は、[元のアミノ酸、位置、元のアミノ酸、挿入アミノ酸#1、挿入アミノ酸#2など]と指定される。例えば、195位のグリシンの後のリシン及びアラニンの挿入は、「Gly195GlyLysAla」又は「G195GKA」と示される。
そのような場合、挿入されたアミノ酸残基は、この挿入されたアミノ酸残基に先行するアミノ酸残基の位置番号への小文字の追加により付番される。上記の例では、配列は下記のようになる。
Figure 2023520312000001
複数の改変。複数の改変を含むバリアントは、加算記号「+」によって隔てられ、例えば、「Arg170Tyr+Gly195Glu」又は「R170Y+G195E」又は「Arg170Tyr,Gly195Glu」又は「R170Y,G195E」は、170位及び195位のアルギニン及びグリシンを、それぞれチロシン及びグルタミン酸で置換することを表す。
異なる改変。ある位置で異なる改変が導入され得る場合、異なる改変がカンマによって隔てられ、例えば、「Arg170Tyr,Glu」は、170位でのアルギニンのチロシン又はグルタミン酸への置換を表す。そのため、「Tyr167Gly,Ala+Arg170Gly,Ala」は、下記のバリアントを指定する:
「Tyr167Gly+Arg170Gly」、「Tyr167Gly+Arg170Ala」、「Tyr167Ala+Arg170Gly」、及び「Tyr167Ala+Arg170Ala」。
命名法
本発明の目的のために、角括弧を使用して、配列中の特定の位置での代替的なアミノ酸を示す(それらの一文字コードを使用して)。例えば、命名法[S/E]は、この位置のアミノ酸がセリン(Ser、S)又はグルタミン酸(Glu、E)であり得ることを意味する。同様に、命名法[P/S/T]は、この位置のアミノ酸が、本明細書に記載されるとおりの他の組み合わせのためにプロリン(Pro、P)、セリン(Ser、S)、又はスレオニン(Thr、T)などであり得ることを意味する。この命名法を使用して角括弧内に示されるアミノ酸は、鉛直線によって隔てられ得るか又はいくつかの場合において線を伴わず、例えば、[P/S/T]はまた[PST]と指定され得る。
いくつかの場合において、配列モチーフは、角括弧の2つ以上のセットを含み、その各々は独立して、配列中の位置を表す。したがって、P[S/T/R/K/D/E/N/Q]P[S/T/R/K/D/E](配列番号102)は、P、保存的アミノ酸が、1番目の位置にあり;S、T、R、K、D、E、N、又はQのいずれかが2番目の位置にあり;P、保存的アミノ酸が、3番目の位置にあり;S、T、R、K、D、又はEのいずれかが、4番目の位置にあることを意味する。次に、この指定によって表されるモチーフは、PSPS(配列番号103)、PSPT(配列番号104)、PSPR(配列番号105)、PSPK(配列番号106)、PSPD(配列番号107)、PSPE(配列番号108)などのいずれかであり得る。
さらなる別段の限定がない限り、アミノ酸X(又はXaa)は、20種の天然アミノ酸のいずれかを表すために本明細書で使用される。
多くのタンパク質は、リンカーによって連結される構造化されたドメインで構成される。例えば、セルラーゼ及び他のグリコシドヒドロラーゼ(GH)は、多くの場合、1つ以上の触媒ドメインを有するモジュラー酵素として見出され、これは、リンカーとして知られるペプチドを介して1つ以上のCBMに連結される場合があり、場合により、部分的にグリコシル化される。触媒ドメインは、セルロースの加水分解性の分解に関与するが、CBMは、存在する場合、基質表面の近傍での酵素の効果的な濃縮を増大させることによって機能する。対照的に、リンカーは一般に、構造化されたドメイン間で結合性を提供する柔軟なコネクターであるが、それらの機能的役割はほとんど知られていない。
セルラーゼは、特に、多くの場合、露出した領域で切断される(切れ目を入れられる)か又は液体洗剤中のプロテアーゼによって部分的に若しくは完全に分解される。最も一般的には、プロテアーゼは、セルラーゼの構造化されていないリンカー領域において切断し、例えば、洗剤適用において、それにより、セルラーゼが不溶性セルロース基質に結合する能力を低減することによって、綿毛及び毛玉を除去し、織物の色を維持するか又は回復させる能力を低減する。結合親和性の低下は、セルラーゼの性能に強く影響するため、プロテアーゼ安定分子は洗濯/食器用液体洗剤分野、及び柔軟剤において非常に有用である。
同様に、CBMモジュール中のペプチド結合のタンパク分解性の切断は、セルラーゼの不溶性セルロース基質に結合する能力の低下をもたらし、それによりその性能に影響を及ぼし得る。
本発明は、セルロース結合活性を有する炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。本発明はまた、本発明の炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ酵素、特に、リンカーを介して1つ以上の炭水化物結合モジュールに連結された1つ以上の触媒ドメインを有する3つのドメイン構造を有するグリコシドヒドロラーゼのバリアントに関する。驚いたことに、本発明者らは、炭水化物結合モジュールバリアントが炭水化物結合モジュールバリアントを含む結果として生じるグリコシドヒドロラーゼ酵素の安定性の改善をもたらすことができ、グリコシドヒドロラーゼ酵素をより安定にし、すなわち、タンパク質分解性の切断に影響されにくくすることができることを見出した。
いくつかの実施形態では、炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼバリアントはまた、天然のリンカーをより安定にする、すなわち、タンパク質分解性の切断に影響されにくくする一続きのペプチドを含む。好ましくは、グリコシドヒドロラーゼバリアントは、炭水化物結合モジュールバリアントに加えて、本明細書に記載されるとおりのプロリンリッチリンカーなどの操作されたリンカー領域であるリンカーを含む。
しかしながら、本研究の前に、グリコシドヒドロラーゼの炭水化物結合モジュールにおける改変は、結果として生じるグリコシドヒドロラーゼをより安定にし、すなわち、タンパク質分解性の切断に影響されにくくすることができることが知られていなかった。
ファミリー1CBMは、真菌においてほとんど独占的に見出されるおよそ40個の残基のモジュールを含む。セルロース結合機能は、多くの場合において実証されており、約10.4オングストロームによって隔てられ且つ平らな表面を形成する3つの芳香族残基によって媒介されるように見える。ファミリー1CBMはまた、結合親和性のために重要であると考えられる保存されたC末端SQCL(配列番号201)を有する。驚いたことに、本発明者らは、C末端SQCL(配列番号201)のSer及び/又はLeuに対応する改変を含む炭水化物結合モジュールにおける改変が、セルロース結合活性を犠牲にすることなく安定性の改善をもたらすことを見出した。
本発明者らはまた、驚いたことに、C末端SQCL(配列番号201)のSer及び/又はLeuに対応する改変を含む炭水化物結合モジュールにおける改変が、ポリペプチドのグリコシドヒドロラーゼ活性を犠牲にすることなく炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ酵素に対する安定性の改善をもたらすことを見出した。
炭水化物結合モジュールバリアント
本発明は、配列番号173のポリペプチドの14、18、21、22、25、27、28、29、34、37位に対応する1つ以上の位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。
本発明によるバリアントをもたらす改変に有用な例示的な開始CBMは、配列番号174、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、又は配列番号200のいずれかにおいて提供されるものである。したがって、一実施形態では、炭水化物結合モジュールのバリアントは、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号176、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号195、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、又は配列番号200のポリペプチドと少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性を有するが、100%未満の配列同一性を有する。
一態様では、本発明のバリアントにおける改変の数は、1~20個、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の改変などの1~10個及び1~5個である。
別の態様では、バリアントは、配列番号173の14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する1個以上の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位のいずれかに対応する2個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位のいずれかに対応する3個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する4個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する5個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する6個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する7個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する8個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する9個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する10個の位置で置換を含む。別の態様では、バリアントは、14、18、21、22、25、27、28、29、34、及び37位に対応する各位置で置換を含む。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの34及び37位に対応する1個以上の位置、好ましくは両方の位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの14位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、14位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Trpで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換Y14Wを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの18位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、18位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Argで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換T18K又はT18Rを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの21位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、21位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Gluで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換V21Eを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの22位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、22位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Glu、Asn、Proで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換A22E又はA22N又はA22Pを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの25位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、25位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Gluで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換T25Eを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの27位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、27位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Ileで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換T27Iを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの28位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、28位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Proで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換Q28Pを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの29位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、29位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Proで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換L29Pを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの34位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、34位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、His、Tyr、Lys、Argで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換S34H、S34Y、S34K、S34Rを含むか又はそれからなる。
本発明はまた、配列番号173のポリペプチドの37位に対応する位置で置換を含む炭水化物結合モジュールのバリアントに関する。CBMのバリアントは、配列番号173のポリペプチドと約60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性であるアミノ酸配列を含み、セルロース結合活性を有する。ある実施形態では、別の態様において、37位に対応する位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はVal、好ましくは、Argで置換される。別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドの置換L37Rを含むか又はそれからなる。
別の態様では、バリアントは、配列番号173のポリペプチドのY14W、T18K、T18R、V21E、A22E、A22N、A22P、T25E、T27I、Q28P、L29P、S34H、S34Y、S34K、S34R、及びL37Rからなる群から選択される1つ以上の置換を含むか又はそれらからなる。
好ましいCBMバリアントは、配列番号173の
S34H、
S34Y、
S34K、
S34R、
Y14W、
T18K、
L37R、
S34Y+L37R、
T18K+S34H、
S34H+L37R、
T18K+S34Y+L37R、
T18R、
V21E、
A22E、
A22P、
A22N、
T25E、
T27I、
Q28P、
L29P、
S34H+L37R+Y14W、
S34H+L37R+T18K、
S34H+L37R+Y14W+T18K、
S34H+L37R+T18R、
S34H+L37R+V21E、
S34H+L37R+A22E、
S34H+L37R+A22P、
S34H+L37R+A22N、
S34H+L37R+Q28P、
S34H+L37R+L29P、
S34H+L37R+T25E、
S34H+L37R+T27I、
S34H+L37R+V21E+A22E、
S34H+L37R+V21E+A22N、
Y14W+T18R+S34H+L37R、
Y14W+V21E+S34H+L37R、
Y14W+A22E+S34H+L37R、
Y14W+A22P+S34H+L37R、
Y14W+A22N+S34H+L37R、
Y14W+Q18P+S34H+L37R、
Y14W+L29P+S34H+L37R、
Y14W+T25E+S34H+L37R、
Y14W+T27I+S34H+L37R、
Y14W+V21E+A22E+S34H+L37R、
Y14W+V21E+A22N+S34H+L37R、
T18K+V21E+S34H+L37R、
T18K+A22E+S34H+L37R、
T18K+A22P+S34H+L37R、
T18K+A22N+S34H+L37R、
T18K+Q28P+S34H+L37R、
T18K+L29P+S34H+L37R、
T18K+T25E+S34H+L37R、
T18K+T27I+S34H+L37R、
T18K+V21E+A22E+S34H+L37R、
T18K+V21E+A22N+S34H+L37R、
Y14W+T18K+V21E+S34H+L37R、
Y14W+T18K+A22E+S34H+L37R、
Y14W+T18K+A22P+S34H+L37R、
Y14W+T18K+A22N+S34H+L37R、
Y14W+T18K+Q28P+S34H+L37R、
Y14W+T18K+L29P+S34H+L37R、
Y14W+T18K+T25E+S34H+L37R、
Y14W+T18K+T27I+S34H+L37R、
Y14W+T18K+V21E+A22E+S34H+L37R、
Y14W+T18K+A21E+A22N+S34H+L37R
からなる群から選択される置換を有する。
炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチド
本発明はまた、1つ以上のリンカーによって結合される、上記のとおりのグリコシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチド由来の1つ以上の触媒ドメイン及び炭水化物結合モジュールバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントポリペプチドに関する。グリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントポリペプチドは、プロテアーゼを含む水性組成物において親と比較してリンカー安定性の改善及び/又はCBM安定性の改善を示す。
上記のとおり、グリコシドヒドロラーゼは、1つ以上の触媒ドメイン及び1つ以上の炭水化物結合モジュール(CBM)を含有し、これらは、これらのドメインを連結する1つ以上のリンカー領域によって結合される。
特に好ましい酵素は、エンドグルカナーゼ活性などのセルラーゼを有するものである。特に、関連する触媒ドメインは、cazy.orgで利用可能なCAZYデータベース上で概説されるHenrissatらの命名法を使用して、グリコシドヒドロラーゼファミリー45(GH45)の酵素に由来する。
触媒ドメインは、野生型又はそのバリアントを含み得る。
ある実施形態では、触媒ドメインは、配列番号1の1~212位に示されるとおりのアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、例えば、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
ある実施形態では、触媒ドメインは、配列番号2の1~211位に示されるとおりのアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、例えば、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
ある実施形態では、触媒ドメインは、配列番号3の1~210位に示されるとおりのアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、例えば、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
ある実施形態では、触媒ドメインは、配列番号4の1~210位に示されるとおりのアミノ酸配列と少なくとも70%の配列同一性、例えば、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
一態様では、触媒ドメインはさらに、本発明のバリアントにおいていくつかの置換を含み、2~20個、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の置換などの2~10個及び2~5個である。
別の態様では、バリアントは、配列番号1における25、32、41、44、56、77、104、132、134、146、147、156、162、169、183、186、194、又は201に対応する位置の中で選択される位置で2個の置換を含むか又はそれらからなる。別の態様では、この位置のアミノ酸は、Ala、Arg、Asn、Asp、Cys、Gln、Glu、Gly、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyr、又はValで置換される。
好ましい触媒ドメインは、変異A32S S56A N134D A146D Q147R Q169Y F183Vを有する配列番号5を含む。
本発明によるグリコシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチドは、天然のリンカーを含み得る。
いくつかの実施形態では、本発明によるグリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントポリペプチドは、CBM1バリアントと1つ以上の触媒コアを連結するプロリンリッチアミノ酸配列を含む。
本明細書に記載されるとおりのプロリンリッチリンカーは、1つ以上のPro-Pro、Pro-Xaa(又はXaa-Pro)、Xaa-Pro-Xaa又はXaa-Xaa-Pro(又はPro-Xaa-Xaa)単位、例えば、PPPP(配列番号27)、PXPX(配列番号98)、XPXP(配列番号99)、XPXXPX(配列番号100)、XXPXXP(配列番号101)などを含み、任意選択によりさらなる繰り返しを含む。
例えば、リンカー領域は、少なくとも60%、少なくとも66%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%のプロリンなどの少なくとも25%のプロリン、例えば、少なくとも28%のプロリン、少なくとも30%のプロリン、少なくとも40%のプロリン、少なくとも50%のプロリンを含み得る。他の実施形態では、リンカーは、少なくとも60%、少なくとも66%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%などの少なくとも50%のプロリンを含み、全体的に負の電荷を有する。例えば、リンカー領域は、酸性の性質のアミノ酸を含む。
好ましくは、リンカー領域は、4~28個のアミノ酸などの少なくとも4個及び30個以下のアミノ酸、好ましくは4~20個のアミノ酸、或いは4個のアミノ酸、5個のアミノ酸、6個のアミノ酸、7個のアミノ酸、8個のアミノ酸、9個のアミノ酸又は10個のアミノ酸などの4~10個のアミノ酸の長さを有する。
例示的なリンカー領域は、以下の任意選択による繰り返しモチーフ:
[P/S/T/R/K/D/E]P及び
P[S/T/R/K/D/E/N/Q]P[S/T/R/K/D/E](配列番号102)
のうちの1つ以上を含む。
他の好ましいリンカー領域は、以下の任意選択による繰り返しモチーフ:
[S/T/R/K/D/E]P[S/T/R/K/D/E/N/Q]
[P/S/T/R/K/D/E][P/S/T/R/K/D/E]P、及び/又は
P[P/S/T/R/K/D/E][P/S/T/R/K/D/E]
を含む。
特に好ましいリンカーは、示されるとおりの角括弧内の同じ、又は異なるアミノ酸の任意選択による繰り返しのモチーフを含む:
[P/S/T]P及び
P[S/E]PT(配列番号109)。
又はより具体的には、[P/S/T]Pによって表される任意選択による繰り返しモチーフは、PPPPPP(配列番号29)、及びPPSPTP(配列番号110)、PPTPTP(配列番号111)、PPSPSP(配列番号112)、SPPPTP(配列番号113)、SPTPPP(配列番号114)、SPPPPP(配列番号115)、SPTPTP(配列番号116)、TPPPSP(配列番号117)、TPSPPP(配列番号118)、TPPPPP(配列番号119)、TPSPSP(配列番号120)を含み、P[S/E]PT(配列番号109)によって表される任意選択による繰り返しモチーフは、PSPTPEPT(配列番号121)、PSPTPEPTPSPTPEPT(配列番号122)、PEPTPSPT(配列番号123)、PEPTPSPTPSPT(配列番号124)などを含むことになる。
例示的なリンカーはさらに、
(a)(SP)、a=2~10;
(b)(PS)、a=2~10;
(c)P、b=4~20、好ましくは4~15;
(d)(PEPT(配列番号125))、c=2~5;
(e)(PSPT(配列番号104))、d=2~5;
(f)(P[S/T/R/K/D/E/N/Q]P[S/T/R/K/D/E](配列番号102))、e=2~5;
(g)([S/T/R/K/D/E]P)、f=2~10、好ましくは2~5;
(h)([S/T/R/K/D/E/N/Q]P[S/T/R/K/D/E])、g=2~6;
(i)([S/T/R/K/D/E/N/Q][S/T/R/K/D/E/N/Q]P)、h=2~5;
(j)(TP)、i=2~10;
(k)([S/T/P][S/T/P][S/T/P])、j=2~11;
(l)及び/又はその組み合わせを含み、それぞれの単量体単位の組み合わせが企図される。
これらのモチーフの組み合わせが含まれるとき、最小の繰り返し単位は、単量体単位である。例えば、リンカーは、SPPEPT(配列番号126)、SPPSPT(配列番号127)、PSPEPT(配列番号128)、PSPSPT(配列番号129)を含む。
追加の例示的なリンカーとしては、SPSP(配列番号130)、SPSPSP(配列番号131)、SPSPSPSP(配列番号132)、SPSPSPSPSP(配列番号58)、SPSPSPSPSPSP(配列番号133)、SPSPSPSPSPSPSP(配列番号134)、SPSPSPSPSPSPSPSP(配列番号135)、PPPP(配列番号27)、PPPPP(配列番号28)、PPPPPP(配列番号29)、PPPPPPP(配列番号31)、PPPPPPPP(配列番号136)、PPPPPPPPP(配列番号137)、PPPPPPPPPP(配列番号138)、PPPPPPPPPPP(配列番号139)、PPPPPPPPPPPP(配列番号140)、PPPPPPPPPPPPP(配列番号141)、PPPPPPPPPPPPPP(配列番号142)、PPPPPPPPPPPPPPP(配列番号143)、PEPTPEPT(配列番号144)、PEPTPEPTPEPT(配列番号145)、PEPTPEPTPEPTPEPT(配列番号146)、PEPTPEPTPEPTPEPTPEPT(配列番号79)、PSPTPSPT(配列番号147)、PSPTPSPTPSPT(配列番号148)、PSPTPSPTPSPTPSPT(配列番号149)、PSPTPSPTPSPTPSPTPSPT(配列番号150)、SPSSPS(配列番号151)、SPSSPSSPS(配列番号152)、SPSSPSSPSSPS(配列番号153)、SPSSPSSPSSPSSPS(配列番号154)、TPTTPT(配列番号155)、TPTTPTTPT(配列番号156)、TPTTPTTPTTPT(配列番号157)、TPTTPTTPTTPTTPT(配列番号158)、PEPTPRPTPEPTPRPT(配列番号159)、PEPTPKPTPEPTPKPT(配列番号160)、PEPTPQPTPEPTPQPT(配列番号161)、PRPTPEPTPRPT(配列番号162)、PKPTPEPTPKPT(配列番号163)、PEPTPQPT(配列番号164)、PEPTPQPTPEPT(配列番号165)、PEPTPRPTPEPTPRPTG(配列番号85)、PEPTPKPTPEPTPKPTG(配列番号87)、PEPTPQPTPEPTPQPTG(配列番号88)、PRPTPEPTPRPTG(配列番号89)、PKPTPEPTPKPTG(配列番号90)、PEPTPQPTG(配列番号91)、PEPTPQPTPEPTG(配列番号92)、PPPGGPGGPGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG(配列番号82)、TTPPTPTPTPTP(配列番号166);TTPTPPTPTPTPTP(配列番号167)、TTPTPTPPTPTPTPTP(配列番号168)、TPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPP(配列番号169)が挙げられる。
追加の例示的なリンカーは、上記のリンカー、及びC末端グリシンを含み、例えば、SPSPG(配列番号24)、SPSPSPG、SPSPSPSPG、SPSPSPSPSPG(配列番号25)、SPSPSPSPSPSPG、SPSPSPSPSPSPSPG、SPSPSPSPSPSPSPSPG、PPPPG、PPPPPG、PPPPPPG、PPPPPPPG(配列番号30)、PPPPPPPPG(配列番号32)、PPPPPPPPPG(配列番号33)、PPPPPPPPPPG(配列番号34)、PPPPPPPPPPPG(配列番号35)、PPPPPPPPPPPPG(配列番号170)、PPPPPPPPPPPPPG(配列番号36)、PPPPPPPPPPPPPPG(配列番号171)、PPPPPPPPPPPPPPPG(配列番号172)、PEPTPEPTG(配列番号37)、PEPTPEPTPEPTG(配列番号38)、PEPTPEPTPEPTPEPTG(配列番号39)、PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTG(配列番号40)、PSPTPSPTG、PSPTPSPTPSPTG、PSPTPSPTPSPTPSPTG(配列番号41)、PSPTPSPTPSPTPSPTPSPTG(配列番号42)、SPSSPSG(配列番号94)、SPSSPSSPSG(配列番号95)、SPSSPSSPSSPSG(配列番号19)、SPSSPSSPSSPSSPSG(配列番号20)、TPTTPTG(配列番号96)、TPTTPTTPTG(配列番号97)、TPTTPTTPTTPTG(配列番号17)、TPTTPTTPTTPTTPTG、PEPTPRPTPEPTPRPTG(配列番号85)、PEPTPKPTPEPTPKPTG(配列番号87)、PEPTPQPTPEPTPQPTG(配列番号88)、PRPTPEPTPRPTG(配列番号89)、PKPTPEPTPKPTG(配列番号90)、PEPTPQPTG(配列番号91)、PEPTPQPTPEPTG(配列番号92)、PPPGGPGGPGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG(配列番号82)、TTPPTPTPTPTPG(配列番号12);TTPTPPTPTPTPTPG(配列番号13)、TTPTPTPPTPTPTPTPG(配列番号14)、TTPTPTPTPPTPTPTPTPG(配列番号15)、TPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPG(配列番号16)である。
特に好ましいリンカーは、主に又は独占的にプロリンを含むものであり、例えば、PPPP(配列番号27)、PPPPP(配列番号28)、PPPPPP(配列番号29)、PPPPPPP(配列番号31)、PPPPPPPP(配列番号136)、PPPPPPPPP(配列番号137)、PPPPPPPPPP(配列番号138)、PPPPPPPPPPP(配列番号139)、PPPPPPPPPPPP(配列番号140)、PPPPPPPPPPPPP(配列番号141)、PPPPPPPPPPPPPP(配列番号142)、PPPPPPPPPPPPPPP(配列番号143)、PPPPG、PPPPPG、PPPPPPG、PPPPPPPG(配列番号30)、PPPPPPPPG(配列番号32)、PPPPPPPPPG(配列番号33)、PPPPPPPPPPG(配列番号34)、PPPPPPPPPPPG(配列番号35)、PPPPPPPPPPPPG(配列番号170)、PPPPPPPPPPPPPG(配列番号36)、PPPPPPPPPPPPPPG(配列番号171)、PPPPPPPPPPPPPPPG(配列番号172)である。
上で考えられる実施形態に関して、当業者は、目的がさらなる安定性をもたらす本明細書のプロリンリッチリンカーで目的の親のリンカーを置き換えることであることを理解するであろう。
代替的な実施形態では、リンカーは、プロリンへの変異を含む、安定化点変異を有する親分子のリンカーのバリアントとして考えられ得る。
特に好ましい実施形態では、リンカーは、表Aにおける以下のいずれかから選択される。
表A.好ましいリンカー
TTPPTPTPTPTPG (配列番号12)
TTPTPPTPTPTPTPG (配列番号13)
TTPTPTPPTPTPTPTPG (配列番号14)
TTPTPTPTPPTPTPTPTPG (配列番号15)
TPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPG (配列番号16)
TPTTPTTPTTPTG (配列番号17)
TPTTPTTPTTPTTPTTPTG (配列番号18)
SPSSPSSPSSPSG (配列番号19)
SPSSPSSPSSPSSPSG (配列番号20)
SPPSPPSPPSPPSPPG (配列番号21)
SPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPG (配列番号22)
PPSSPSSPSSPSSPSSPSSPSG (配列番号23)
SPSPG (配列番号24)
SPSPSPSPSPG (配列番号25)
TPTPTPTPTPG (配列番号26)
PPPP (配列番号27)
PPPPP (配列番号28)
PPPPPP (配列番号29)
PPPPPPPG (配列番号30)
PPPPPPP (配列番号31)
PPPPPPPPG (配列番号32)
PPPPPPPPPG (配列番号33)
PPPPPPPPPPG (配列番号34)
PPPPPPPPPPPG (配列番号35)
PPPPPPPPPPPPPG (配列番号36)
PEPTPEPTG (配列番号37)
PEPTPEPTPEPTG (配列番号38)
PEPTPEPTPEPTPEPTG (配列番号39)
PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTG (配列番号40)
PSPTPSPTPSPTPSPTG (配列番号41)
PSPTPSPTPSPTPSPTPSPTG (配列番号42)
PQPTPQPTG (配列番号43)
PDPTPDPTG (配列番号44)
PRPTPEPTG (配列番号45)
PQPTPEPTG (配列番号46)
PSPNSPNSPNG (配列番号47)
PEPTPRPTG (配列番号48)
PQPTPEPTPQPTPEPTPQPTPEPTPQPTG (配列番号49)
PDPTPDPTPDPTG (配列番号50)
PQPTPQPTPQPTPQPTG (配列番号51)
PQPTPEPTPQPTPEPTG (配列番号52)
SPSPSPSPPPG (配列番号53)
SPSPSPSPDPG (配列番号54)
SPSPSPSPKPG (配列番号55)
SPSPSPSPAPG (配列番号56)
SPSPSPSPSPSG (配列番号57)
SPSPSPSPSP (配列番号58)
SPSPSPSPSPS (配列番号59)
SPSPSPSPSPP (配列番号60)
SPSPSPSPSPE (配列番号61)
SPSPSPSPSPN (配列番号62)
SPSPSPSPSPGG (配列番号63)
SPSPSPSPSPK (配列番号64)
PEPTPEPTP (配列番号65)
PEPTPEPTR (配列番号66)
PEPTPEPTPEPTP (配列番号67)
PEPTPEPTPEPTPEPTPSPTG (配列番号68)
PEPTPEPTPEPTPEPTPTPTG (配列番号69)
PEPTPEPTPEPTPEPTPGPTG (配列番号70)
PEPTPEPTPEPTPEPTPDPTG (配列番号71)
PEPTPEPTPEPTPEPTPETG (配列番号72)
PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTD (配列番号73)
PEPTPEPTE (配列番号74)
PEPTPEPTPEPTPEPTPEP (配列番号75)
PEPTPEPTPEPTPEPTPSPT (配列番号76)
PEPTPEPTPEPTPEPTPRPTT (配列番号77)
PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTT (配列番号78)
PEPTPEPTPEPTPEPTPEPT (配列番号79)
PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTS (配列番号80)
PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTR (配列番号81)
PPPGGPGGPGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG (配列番号82)
PPPGGPGGTGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG (配列番号83)
PPSGGPGGPGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG (配列番号84)
PEPTPRPTPEPTPRPTG (配列番号85)
PKPTPEPTPKPTPEPTG (配列番号86)
PEPTPKPTPEPTPKPTG (配列番号87)
PEPTPQPTPEPTPQPTG (配列番号88)
PRPTPEPTPRPTG (配列番号89)
PKPTPEPTPKPTG (配列番号90)
PEPTPQPTG (配列番号91)
PEPTPQPTPEPTG (配列番号92)
TPPTPPG (配列番号93)
SPSSPSG (配列番号94)
SPSSPSSPSG (配列番号95)
TPTTPTG (配列番号96)
TPTTPTTPTG (配列番号97)
特定の実施形態では、リンカーは、PPPPPPP(配列番号31)、PPPPPPPG(配列番号30)、SPSPSPSPSP(配列番号58)又はSPSPSPSPSPG(配列番号25)である。
いくつかの態様では、本発明のバリアントは、参照酵素/親酵素に対して特性の改善を有する。
一態様では、特性の改善は、安定性の増大、例えば、タンパク質分解安定性の改善、洗剤安定性の改善、洗浄中の安定性の改善又は熱安定性の改善である。別の態様では、特性の改善は、同様の条件で保管された親分子の性能に対する洗剤組成物の生成中の安定性の増大又は洗剤組成物中での保管後の性能の上昇である。本発明のいくつかの態様は、セルラーゼバリアントが適切なアッセイにおいて目的の特性について試験されるとき、1を超える改善係数を有するセルラーゼバリアントに関し、参照酵素/親酵素の特性は、1の値が与えられる。いくつかの態様では、特性は、タンパク質分解安定性の改善などの安定性である。本発明のいくつかの態様は、セルラーゼバリアントが実施例2に記載されるアッセイにおいて目的の特性について試験されるとき、1を超える改善係数を有するセルラーゼバリアントに関し、参照酵素/親酵素の特性は、1の値が与えられる。いくつかの態様では、特性は、タンパク質分解安定性などの安定性である。
いくつかの態様では、特性の改善は、安定性の増大、例えば、洗剤安定性の改善、洗浄中の安定性の改善及び熱安定性の改善である。本発明のいくつかの態様は、セルラーゼバリアントが適切なアッセイにおいて目的の特性について試験されるとき、1を超える改善係数を有するセルラーゼバリアントに関し、参照酵素/親酵素の特性は、セルラーゼバリアントが実施例7に記載されるアッセイにおいて目的の特性について試験されるときなど、1の値が与えられる。
いくつかの態様では、特性の改善は、熱安定性の改善である。
いくつかの態様では、特性の改善は、洗剤中の安定性の改善である。
いくつかの態様では、特性の改善は、タンパク分解安定性の改善である。
いくつかの態様では、特性の改善は、熱安定性の改善、洗剤安定性の改善、タンパク質分解安定性の改善の1つ以上又は全てである。
本発明によるバリアントは、残存活性比(RAR)=(RA、バリアント)/(RA、参照)として定義される残存活性比が、参照セルラーゼと比較して1.0を超えるとき、測定される条件下で改善される。
特定の好ましい態様では、本発明によるバリアントは、安定性(例えば、熱安定性、洗剤安定性、タンパク質分解安定性、又はこれらの2つ以上又は全て)の改善をもたらし、RAR>1.0である。いくつかの態様では、本発明によるバリアントは、親又は参照酵素と比較して、特に、配列番号1、配列番号2、配列番号3、又は配列番号4のセルラーゼと比較して、少なくとも1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.1;2.2;2.3;2.4;2.5;2.6;2.7、2.8;2.9;3.0、3.1;3.2;3.3;3.4;3.5、3.6、3.7、3.8、3.9;4.0、4.1;4.2;4.3;4.4;4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1;5.2;5.3;5.4;5.5、5.6、5.7、5.8、5.9;3.0、6.1;6.2;6.3;6.4;6.5、6.6、6.7、6.8、6.9;7.0、7.1;7.2;7.3;7.4;7.5、7.6、7.7、7.8、7.9;8.0、8.1;8.2;8.3;8.4;8.5、8.6、8.7、8.8、8.9;9.0、9.1;9.2;9.3;9.4;9.5、9.6、9.7、9.8、9.9;10.0、10.1;10.2;10.3;10.4;10.5、10.6、10.7、10.8、10.9;12、15、16、20、25又は30である残存活性比(RAR)を有する。
1つの好ましい実施形態は、安定性の改善を有するセルラーゼバリアントに関し、配列番号1と比較してRAR>1.0である。1つの好ましい実施形態は、安定性の改善を有するセルラーゼバリアントに関し、残存活性比(RAR)は、実施例2に記載されるとおりに測定されるとき、配列番号1と比較して、少なくとも1.5である。
バリアントはさらに、1つ以上の(例えば、いくつかの)他の位置に1つ以上の追加の改変を含み得る。
アミノ酸の変化は、タンパク質の折り畳み及び/又は活性に著しく影響を及ぼさない保存的アミノ酸置換又は挿入;典型的には1~30アミノ酸の小規模な欠失;アミノ末端メチオニン残基などの小規模なアミノ末端又はカルボキシル末端伸長;最大20~25残基の小さいリンカーペプチド;又は正味の電荷又は別の機能を変えることにより精製を容易にする、ポリヒスチジン配列、抗原エピトープ又は結合ドメインなどの小規模な伸長である軽微なものであり得る。
保存的置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン及びヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン及びアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン及びバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)並びに小さいアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン及びメチオニン)の群に含まれる。概して比活性を変えないアミノ酸置換は、当該技術分野で知られており、例えば、H.Neurath and R.L.Hill,1979,In,The Proteins,Academic Press,New Yorkに記載されている。一般的な置換としては、Ala/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Leu/Ile、Leu/Val、Ala/Glu、及びAsp/Glyである。
或いは、アミノ酸変化は、ポリペプチドの物理化学的特性が変えられるような性質のものである。例えば、アミノ酸変化は、ポリペプチドの熱安定性を改善する場合があり、基質特異性を変える場合があり、至適pHを変える場合などがある。
ポリペプチドにおいて必須のアミノ酸は、部位特異的変異誘発又はアラニンスキャニング変異誘発などの当該技術分野で知られる手順に従って同定され得る(Cunningham and Wells,1989,Science 244:1081-1085)。後者の技術では、分子の活性に極めて重要なアミノ酸残基を同定するために、分子内のあらゆる残基に単一のアラニン変異を導入して、結果として生じる変異体分子をセルロース分解活性について試験する。また、Hilton et al.,1996,J.Biol.Chem.271:4699-4708も参照されたい。酵素の活性部位又は他の生物学的相互作用は、推定される接触部位アミノ酸の変異との組み合わせにより、核磁気共嗚、結晶構造解析、電子回折又は光親和性標識などの技術によって測定される構造の物理的分析によって判定することもできる。例えば、de Vos et al.,1992,Science 255:306-312;Smith et al.,1992,J.Mol.Biol.224:899-904;Wlodaver et al.,1992,FEBS Lett.309:59-64を参照されたい。必須アミノ酸の同一性はまた、関連ポリペプチドとのアラインメントから推測され得る。
表B.は、本発明によるCBMバリアントを組み込む例示的な好ましいグリコシドヒドロラーゼバリアントを提供し、比較での参照の容易さから表の形式で提供される。本明細書の表において使用されるとおり、バリアントは、NからC末端の順に全体として表され、それぞれの列で指定される配列間に追加のリンカー又はさらなる修飾を有しない。したがって、以下の表で表されるバリアント1は、以下の配列として同等に表され得る。
Figure 2023520312000002
Figure 2023520312000003
Figure 2023520312000004
Figure 2023520312000005
Figure 2023520312000006
Figure 2023520312000007
プロテアーゼの存在下での安定性
ある実施形態では、CBMバリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントは、親酵素と比較してプロテアーゼの存在下での安定性の改善を有する。好ましくは、バリアントは、親セルラーゼと比較して、プロテアーゼ及び洗剤組成物などの界面活性剤の存在下での安定性の改善を有する。
プロテアーゼの存在下での安定性は、セルラーゼが機能的であり、活性であり、且つそれらが意図された機能を発揮し得る時間を延長するため、例えば、プロテアーゼが存在する条件下で使用されるセルラーゼにとって有益である。
本発明のバリアントの1つの好ましい使用は、プロテアーゼが典型的に洗剤を改善するために含まれる洗剤中におけるものである。本発明のバリアントの安定性の改善は、バリアントが、親セルラーゼと比較して洗濯プロセス中により長い時間セルロース分解活性を発揮することができ、それにより親セルラーゼと比較して改善された洗浄性能の利点をもたらすことができることを意味する。
液体洗剤組成物に関して、本発明のバリアントはさらに、プロテアーゼの存在下での安定性の改善は、プロテアーゼを含み、且つ本発明のバリアントをさらに含む液体洗剤組成物が、親セルラーゼを含む同じ液体洗剤組成物と比較してより長い貯蔵寿命を有することを意味するという利点を有する。
プロテアーゼの存在下での安定性は、プロテアーゼの存在下での規定された条件下で所与のセルラーゼをインキュベートし、インキュベーション後のセルロース分解活性を測定し、それをプロテアーゼとインキュベートされていないセルラーゼの試料と比較することによって決定され得る。
プロテアーゼの存在下での安定性を決定するための別の方法は、プロテアーゼを含む規定された溶液中で試験されることになる所与のセルラーゼを含む2つの同一の試験チューブを調製して、高温下で、例えば、30~90℃(負荷)の範囲において一方の試験チューブをインキュベートする一方で、他方のチューブは、低温、例えば、0~5℃(非負荷)の範囲においてインキュベートされる。チューブは、既定の時間、例えば、1~24時間、典型的には16時間インキュベートされる。インキュベーション後、両方の試料は、セルロース分解活性について分析され、残存活性は、
残存活性(%)=(活性、負荷/活性、非負荷)*100
として決定される。
例えば、0.166v/v-%プロテアーゼを含有する50%の液体洗剤A中で残存活性を決定することが可能であり、試料は、活性が決定される前に高温(負荷)及び5℃(非負荷)で16時間インキュベートされる。温度は、親分子の残存活性が10~50%の範囲にあるように選択されるべきである。
この中心的な安定性の方法は、実施例1においてより詳細に示される。
本発明のバリアントは、親セルラーゼより高い残存活性を有する。一実施形態では、本発明のバリアントは、親セルラーゼと比較して少なくとも10%高い残存活性、例えば、親と比較して、少なくとも20%高い残存活性、例えば、少なくとも30%高い残存活性、例えば、少なくとも40%高い残存活性、例えば、少なくとも50%高い残存活性、例えば、少なくとも60%高い残存活性、例えば、少なくとも70%高い残存活性、例えば、少なくとも80%高い残存活性、例えば、少なくとも90%高い残存活性又は少なくとも100%高い残存活性を有する。
しかしながら、熱安定性を試験するために使用される従来の酵素安定性アッセイにおいて、負荷された試料及び負荷されていない試料の活性測定は通常、例えば、4-メチルウンベリフェリル-β-セロペンタオシド又は可溶性カルボキシメチルセルロース(CMC)などの小さい合成基質を使用することによって、酵素分子の触媒部位に影響を及ぼす変化を測定することに着目した。
しかしながら、重要なことに、負荷による目的の酵素の他の特性(酵素の活性部位に直接的に影響を及ぼさないが、用途上酵素の機能にとって重要な特性)の変化は、必ずしもこれらのアッセイにおいて検出されない。1つのそのような例は、例えば、洗濯洗剤及び織物ケア製品において綿毛及び毛玉を除去するために使用されるセルラーゼの場合のような、リンカーによって結合される別々の触媒ドメイン及びCBMを有するグリコシルヒドロラーゼである。負荷が、触媒ドメイン部分ではない分子のリンカー及び/又はCBM部分にのみ影響を及ぼす場合、これらの変化は、上記及び/又は実施例1に記載されるとおりの従来のアッセイによって検出されないことになる。CMC又は4-メチルウンベリフェリル-β-セロペンタオシドなどの試料基質を使用するとき、活性は、負荷の間に維持されるように見えるが、酵素分子のCBM部分が、処理されることになる織物の適切な位置に酵素を導く際に重要な役割を果たすため、性能は著しく影響を及ぼされる。
代替として、性能に関するCBMの重要性は、触媒ドメインの性能を、インタクトなリンカー及びCBMを有する触媒ドメインのものと比較することによって試験され得る。
負荷された条件下での保管後のリンカー及び/又はCBMにおける変化を検出するために、負荷が酵素の性能に影響を及ぼしている場合、試験しているときに特別な測定がなされなければならない。これは、負荷の前及び後に酵素の性能を比較することによってなされ得る。或いは、それは、酵素の綿リンターなどのその天然の不溶性基質への結合が、安定性を試験し、且つ/又は結晶セルロース又は綿リンターへの酵素の結合に対して第1のプロービングを行い、続いて全体活性と比較してセルロースへのそれらの結合能を喪失した酵素の活性を測定するために使用されるアッセイの一部として含まれることを確実にすることによって試験され得る。
したがって、リンカー及び/又はCBMの安定性は、プロテアーゼを含有する洗剤中でセルラーゼをインキュベートした後、インキュベートされたセルラーゼのセルロース繊維に結合する能力を決定することによって測定される。リンカー又はセルロース結合ドメインがプロテアーゼによって影響を及ぼされる場合、セルロース繊維に対するセルラーゼの結合親和性は低減されることになる。
このリンカー及びCBMに特異的なアッセイは、実施例2に記載される条件によって示される。
親ポリペプチドは、一方のポリペプチドの領域がもう一方のポリペプチドの領域のN末端又はC末端で融合されているハイブリッドポリペプチドであり得る。
親は、別のポリペプチドが本発明のポリペプチドのN末端又はC末端で融合されている融合ポリペプチド又は切断可能な融合ポリペプチドであり得る。融合ポリペプチドは、別のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを本発明のポリヌクレオチドに融合させることにより生成される。融合ポリペプチドを生成する技術は、当該技術分野で知られており、ポリペプチドをコードするコード配列を、それらがインフレームであり、且つ融合ポリペプチドの発現が同じプロモーター及びターミネーターの制御下にあるように結合することを含む。融合ポリペプチドはまた、融合ポリペプチドが翻訳後に作製されるインテイン技術を使用して構築され得る(Cooper et al.,1993,EMBO J.12:2575-2583;Dawson et al.,1994,Science 266:776-779)。
融合ポリペプチドはさらに、2つのポリペプチド間の切断部位を含むことができる。融合タンパク質が分泌されると、この部位が切断されて2つのポリペプチドが遊離する。開裂部位の例としては、下記で開示されている部位が挙げられるが、これらに限定されない:Martin et al.,2003,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.3:568-576;Svetina et al.,2000,J.Biotechnol.76:245-251;Rasmussen-Wilson et al.,1997,Appl.Environ.Microbiol.63:3488-3493;Ward et al.,1995,Biotechnology 13:498-503;及びContreras et al.,1991,Biotechnology 9:378-381;Eaton et al.,1986,Biochemistry 25:505-512;Collins-Racie et al.,1995,Biotechnology 13:982-987;Carter et al.,1989,Proteins:Structure,Function,and Genetics 6:240-248;及びStevens,2003,Drug Discovery World 4:35-48。
親は、任意の属の微生物から得てもよい。本発明の目的のために、「から得られる」という用語は、所与の供給源に関連して本明細書で使用される場合、ポリヌクレオチドによりコードされる親が、供給源により産生されているか又は供給源からのポリヌクレオチドが挿入されている株により産生されていることと意味する。一態様では、親は細胞外に分泌される。親は、細菌のセルラーゼであり得る。例えば、親は、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、若しくはストレプトマイセス属(Streptomyces)のセルラーゼなどのグラム陽性細菌性ポリペプチド、又はカンピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ナイセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)、若しくはウレアプラズマ属(Ureaplasma)のセルラーゼなどのグラム陰性細菌性ポリペプチドであり得る。
一態様では、親は、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビ(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウジイ(Bacillus clausii)、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・ロータス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)又はバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)のセルラーゼである。
別の態様では、親は、ストレプトコッカス・エキシミリス(Streptococcus equisimilis)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)、又はストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)のセルラーゼである。
別の態様では、親は、ストレプトマイセス・アクロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、又はストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)のセルラーゼである。
親は、真菌のセルラーゼであり得る。例えば、親は、カンジダ属(Candida)、クリベロミセス属(Kluyveromyces)、ピキア属(Pichia)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)、若しくはヤロウイア属(Yarrowia)のセルラーゼなどの酵母セルラーゼ;又はアクレモニウム属(Acremonium)、アガリクス属(Agaricus)、アルテルナリア属(Alternaria)、アスペルギルス属(Aspergillus)、オーレオバシヂウム属(Aureobasidium)、ボトリオスパエリア属(Botryospaeria)、セリポリオプシス属(Ceriporiopsis)、カエトミジウム属(Chaetomidium)、クリソスポリウム属(Chrysosporium)、クラビセプス属(Claviceps)、コクリオボルス属(Cochliobolus)、ヒトヨタケ属(Coprinopsis)、コプトテルメス属(Coptotermes)、コリナスカス属(Corynascus)、クリフォネクトリア属(Cryphonectria)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、ディプロディア属(Diplodia)、エクシディア属(Exidia)、フィリバシディウム属(Filibasidium)、フザリウム属(Fusarium)、ジベレラ属(Gibberella)、ホロマスティゴトイデス属(Holomastigotoides)、フミコラ属(Humicola)、イルペックス属(Irpex)、レンチヌラ属(Lentinula)、レプトスパエリア属(Leptospaeria)、マグナポルテ属(Magnaporthe)、メラノカルパス属(Melanocarpus)、メリピラス属(Meripilus)、ムコール属(Mucor)、ミセリオフトラ属(Myceliophthora)、ネオカリマスティクス属(Neocallimastix)、ニューロスポラ属(Neurospora)、ペシロマイセス属(Paecilomyces)、ペニシリウム属(Penicillium)、ファネロカエテ属(Phanerochaete)、ピロミセス属(Piromyces)、ポイトラシア属(Poitrasia)、シュードプレクタニア属(Pseudoplectania)、シュードトリコニンファ属(Pseudotrichonympha)、リゾムコール属(Rhizomucor)、シゾフィラム属(Schizophyllum)、スシタリジウム属(Scytalidium)、タラロミセス属(Talaromyces)、サーモアスカス属(Thermoascus)、チエラビア属(Thielavia)、トリポカラジウム属(Tolypocladium)、トリコデルマ属(Trichoderma)、トリコファエア属(Trichophaea)、ベルチシリウム属(Verticillium)、ボルバリエラ属(Volvariella)、若しくはキシラリア属(Xylaria)のセルラーゼなどの糸状真菌セルラーゼであり得る。
別の態様では、親は、サッカロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・ディアスタティカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロマイセス・ドウグラシー(Saccharomyces douglasii)、サッカロマイセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロマイセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)、又はサッカロマイセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)のセルラーゼである。
別の態様では、親は、アクレモニウム・セルロリティカス(Acremonium cellulolyticus)、アスペルギルス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・フォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、クリソスポリウム・イノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウム・ケラチノフィラム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウム・ルクノウェンス(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウム・メルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クリソスポリウム・パンニコーラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウム・クイーンズランジカム(Chrysosporium queenslandicum)、クリソスポリウム・トロピカム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウム・ゾナタム(Chrysosporium zonatum)、フザリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウム・クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)、フザリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フザリウム・へテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フザリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・レチクラタム(Fusarium reticulatum)、フザリウム・ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウム・サムブシヌム(Fusarium sambucinum)、フザリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フザリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウム・トルロサム(Fusarium torulosum)、フザリウム・トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、フミコラ・グリセア(Humicola grisea)、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、フミコラ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)、イルペックス・ラクテウス(Irpex lacteus)、ムコール・ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・フニクロスム(Penicillium funiculosum)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、ファネロカエテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、チエラビア・テレストリス(Thielavia achromatica)、チエラビア・アルボマイセス(Thielavia albomyces)、チエラビア・アルボピローサ(Thielavia albopilosa)、チエラビア・アウストラレインシス(Thielavia australeinsis)、チエラビア・フィメチ(Thielavia fimeti)、チエラビア・ミクロスポラ(Thielavia microspora)、チエラビア・オビスポラ(Thielavia ovispora)、チエラビア・ペルバナ(Thielavia peruviana)、チエラビア・セトサ(Thielavia setosa)、チエラビア・スペデドニウム(Thielavia spededonium)、チエラビア・サブサーモフィラ(Thielavia subthermophila)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)、トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコデルマ・ロンギブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)、又はトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)のセルラーゼである。
別の態様では、親は、チエラビア・テレストリス(Thielavia achromatica)のセルラーゼ、例えば、配列番号1のセルラーゼ又はその成熟したポリペプチドである。
前述の種に関して、本発明は、完全及び不完全な状態の両方並びにそれらが知られている種の名称にかかわらず、他の分類学上の均等物、例えば、アナモルフを包含することが理解されるであろう。当業者は、適切な均等物の同一性を容易に認識するであろう。
これらの種の株は、American Type Culture Collection(ATCC)、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)、Centraalbureau Voor Schimmelcultures(CBS)及びAgricultural Research Service Patent Culture Collection、Northern Regional Research Center(NRRL)などのいくつかのカルチャーコレクションにおいて公的に容易に利用可能である。
親は、上記のプローブを用いて、自然界(例えば、土壌、堆肥、水など)から単離される微生物又は天然の物質(例えば、土壌、堆肥、水など)から直接得られるDNA試料を含む他の供給源から同定され且つ得られてもよい。自然の生育地から微生物及びDNAを直接単離するための手法は、当該技術分野においてよく知られている。次に、親をコードするポリヌクレオチドを、別の微生物のゲノムDNA若しくはcDNAライブラリー又は混合DNA試料を同様にスクリーニングすることによって得てもよい。1つ又は複数のプローブを用いて親をコードするポリヌクレオチドを検出してから、当業者に知られる技術を利用することにより、ポリヌクレオチドを単離又はクローン化することができる(例えば、前出のSambrook et al.,1989を参照されたい)。
バリアントの調製
本発明はまた、グリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントを得るための方法であって、(a)親グリコシドヒドロラーゼに、アラインメントのために配列番号173を使用してCBM1の14、18、21、22、25、27、28、29、34及び/又は37位に対応する位置で親ポリペプチドの成熟したポリペプチドの1つ以上の置換を導入すること;並びに(b)バリアントを回収することを含む方法に関する。
バリアントは、部位特異的変異誘発、合成的遺伝子構築、半合成的遺伝子構築、ランダム変異誘発、シャッフリングなどの当該技術分野で知られる任意の変異誘発手順を使用して調製され得る。
部位特異的変異誘発は、1つ以上の(例えば、いくつかの)変異が親をコードするポリヌクレオチドにおける1つ以上の定義された部位で導入される手法である。
部位特異的変異誘発は、所望の変異を含有するオリゴヌクレオチドプライマーの使用を含むPCRによってインビトロで達成され得る。部位特異的変異誘発は、親をコードするポリヌクレオチドを含むプラスミド中の部位での制限酵素による開裂、及びその後のこのポリヌクレオチド中の変異を含むオリゴヌクレオチドのライゲーションを含むカセット変異誘発によってもインビトロで実施され得る。通常、プラスミド及びオリゴヌクレオチドを消化する制限酵素は同一であり、プラスミド及びインサートの付着末端が互いにライゲートされ得る。例えば、Scherer and Davis,1979,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:4949-4955;及びBarton et al.,1990,Nucleic Acids Res.18:7349-4966を参照されたい。
部位特異的変異誘発はまた、当該技術分野で知られる方法によってインビボで達成され得る。例えば、米国特許出願公開第2004/0171154号明細書;Storici et al.,2001,Nature Biotechnol.19:773-776;Kren et al.,1998,Nat.Med.4:285-290;及びCalissano and Macino,1996,Fungal Genet.Newslett.43:15-16を参照されたい。
任意の部位特異的変異誘発手順が、本発明において使用され得る。バリアントを調製するために使用され得る利用可能なキットが多数市販されている。
合成遺伝子構築法は、目的のポリペプチドをコードするために設計されたポリヌクレオチド分子のインビトロ合成を必要とする。遺伝子合成を、Tianら(2004,Nature 432:1050-1054)により説明されている多重マイクロチップベース技術、及びオリゴヌクレオチドが合成されて光プログラム可能なマイクロ流体チップ上で組み立てられる同様の技術等の多くの技術を利用して実施し得る。
単一又は複数のアミノ酸の置換、欠失、及び/又は挿入は、既知の変異誘発、組み換え及び/又はシャッフリングの方法、続いてReidhaar-Olson and Sauer,1988,Science 241:53-57;Bowie and Sauer,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86;2152-2156;国際公開第95/17413号パンフレット;又は国際公開第95/22625号パンフレットに開示されているものなどの関連するスクリーニング手順を使用してなされ、試験され得る。使用され得る他の方法としては、エラープローンPCR、ファージディスプレイ(例えば、Lowman et al.,1991,Biochemistry 30;10832-10837;米国特許第5,223,409号明細書;国際公開第92/06204号パンフレット)及び領域特異的変異誘発(Derbyshire et al.,1986,Gene 46;145;Ner et al.,1988,DNA 7;127)が挙げられる。
変異誘発/シャッフリング方法は、宿主細胞によって発現されるクローン化された変異誘発ポリペプチドの活性を検出するためのハイスループットの自動化されたスクリーニング方法と組み合わされ得る(Ness et al.,1999,Nature Biotechnology 17:893-896)。活性ポリペプチドをコードする変異が誘発されたDNA分子を宿主細胞から回収し、当該技術分野における標準的な方法を使用して容易に配列決定することができる。この方法により、ポリペプチド中の個々のアミノ酸残基の重要性の迅速な決定が可能になる。
半合成的遺伝子構築は、合成的遺伝子構築、及び/又は部位特異的変異誘発、及び/又はランダム変異誘発、及び/又はシャッフリングの態様を組み合わせることによって達成される。半合成構築は、PCR技術と組み合わされた、合成されるポリヌクレオチド断片を利用するプロセスに代表される。したがって、遺伝子の規定された領域は、新規に合成されてもよいが、他の領域は、部位特異的変異誘発プライマーを使用して増幅されてもよく、さらに他の領域は、エラープローンPCR又は非エラープローンPCR増幅にかけられてもよい。次に、ポリヌクレオチド部分配列は、シャッフリングされてもよい。
ポリヌクレオチド
本発明はまた、本発明のバリアントをコードするポリヌクレオチドに関する。
核酸構築物
本発明はまた、本発明のバリアントをコードするポリヌクレオチドを含む核酸構築物であって、ポリヌクレオチドが、制御配列と適合する条件下で好適な宿主細胞においてコード配列の発現を誘導する1つ以上の制御配列に作動可能に連結されている核酸構築物に関する。
ポリヌクレオチドは、バリアントの発現をもたらす様々な方法において操作され得る。ベクターに挿入する前に、発現ベクターに応じてポリヌクレオチドを操作することが望ましいか、又は必要であり得る。組み換えDNA法を利用した、ポリヌクレオチドを改変するための技法は、当該技術分野においてよく知られている。
制御配列は、プロモーター(ポリヌクレオチドの発現のために宿主細胞によって認識されるポリヌクレオチド)であってもよい。プロモーターは、変異体の発現を媒介する転写制御配列を含んでいる。プロモーターは、変異体、短縮型及びハイブリッドプロモーターを含む、宿主細胞において転写活性を示す任意のポリヌクレオチドであってもよく、宿主と同種又は異種のいずれかの細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得てもよい。
細菌性宿主細胞内で本発明の核酸構築物の転写を誘導する好適なプロモーターの例は、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)のα-アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)のα-アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)のペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)のマルトース生成アミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)のレバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)のxylA及びxylB遺伝子、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)のcryIIIA遺伝子(Agaisse and Lereclus,1994,Molecular Microbiology 13;97-107)、大腸菌(E.coli)のLacオペロン、大腸菌(E.coli)のtrcプロモーター(Egon et al.,1988,Gene 69;301-315)、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)のアガラーゼ遺伝子(dagA)、及び原核生物のβ-ラクタマーゼ遺伝子(Villa-Kamaroff et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:3727-3731)から得られるプロモーター、並びにtacプロモーター(DeBoer et al.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21-25)である。さらなるプロモーターは、Gilbert et al.,1980,Scientific American 242:74-94中の”Useful proteins from recombinant bacteria”;及びSambrook et al.,1989、上掲に記載される。国際公開第99/43835号パンフレットでは、タンデムプロモーターの例が開示されている。
糸状真菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写を誘導するための好適なプロモーターの例は、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)のアセトアミダーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の中性アルファ-アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の酸安定性アルファ-アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)又はアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)のグルコアミラーゼ(glaA)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のTAKAアミラーゼ、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のアルカリプロテアーゼ、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のトリオースリン酸イソメラーゼ、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)のトリプシン様プロテアーゼ(国際公開第96/00787号パンフレット)、フザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)アミログルコシダーゼ(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)のダリア(Daria)(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)のクイン(Quinn)(国際公開第00/56900号パンフレット)、リゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のリパーゼ、リゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のベータ-グルコシダーゼ、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のセロビオヒドロラーゼI、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のセロビオヒドロラーゼII、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のエンドグルカナーゼI、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のエンドグルカナーゼII、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のエンドグルカナーゼIII、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のエンドグルカナーゼIV、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のエンドグルカナーゼV、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のキシラナーゼI、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のキシラナーゼII、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)のベータ-キシロシダーゼ、及びから得られるプロモーター、並びにNA2-tpiプロモーター(非翻訳リーダーがアスペルギルス属(Aspergillus)のトリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子由来の非翻訳リーダーによって置き換えられたアスペルギルス属(Aspergillus)の中性アルファ-アミラーゼ遺伝子に由来する改変プロモーターであり;非限定的な例としては、非翻訳リーダーが、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)又はアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のトリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子由来の非翻訳リーダーによって置き換えられたアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の中性アルファ-アミラーゼ遺伝子に由来する改変プロモーターが挙げられる);並びにその変異体、短縮型及びハイブリッドプロモーターが挙げられる。
酵母宿主において、有用なプロモーターは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のエノラーゼ(ENO-1)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のアルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(ADH1、ADH2/GAP)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のトリオースリン酸イソメラーゼ(TPI)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のメタロチオネイン(CUP1)及びサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の3-ホスホグリセリン酸キナーゼに関する遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なプロモーターは、Romanos et al.,1992,Yeast 8:423-488によって記載される。
制御配列はまた、転写を終了するために宿主細胞によって認識される転写ターミネーターであってもよい。ターミネーター配列は、バリアントをコードするポリヌクレオチドの3’末端に作動可能に連結される。宿主細胞中で機能的な任意のターミネーターが使用され得る。
細菌性宿主細胞のための好ましいターミネーターは、バチルス・クラウジイ(Bacillus clausii)のアルカリ性プロテアーゼ(aprH)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)のα-アミラーゼ(amyL)、及び大腸菌(Escherichia coli)のリボソームRNA(rrnB)の遺伝子から得られる。
糸状真菌宿主細胞のための好ましいターミネーターは、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)のアントラニル酸合成酵素、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のグルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のアルファ-グルコシダーゼ、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のTAKAアミラーゼ、及びフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)のトリプシン様プロテアーゼに関する遺伝子から得られる。
酵母宿主のための好ましいターミネーターは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のエノラーゼ、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のシトクロムC(CYC1)及びサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素に関する遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なターミネーターは、Romanos et al.,1992、上掲によって記載される。
制御配列は、プロモーターの下流及び遺伝子の発現を増大させる遺伝子のコード配列の上流のmRNA安定化領域でもあり得る。
好適なmRNA安定化領域の例は、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)のcryIIIA遺伝子(国際公開第94/25612号パンフレット)及びバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)SP82遺伝子(Hue et al.,1995,Journal of Bacteriology 177:3465-3471)から得られる。
制御配列は、宿主細胞による翻訳に重要であるmRNAのリーダー非翻訳領域でもあり得る。リーダー配列は、バリアントをコードするポリヌクレオチドの5’末端に作動可能に連結される。宿主細胞内で機能的な任意のリーダーを使用してもよい。
糸状真菌宿主細胞のために好ましいリーダーは、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のTAKAアミラーゼ及びアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)のトリオースリン酸イソメラーゼに関する遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のための好適なリーダーは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のエノラーゼ(ENO-1)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の3-ホスホグリセリン酸キナーゼ、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のα因子及びサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のアルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(ADH2/GAP)に関する遺伝子から得られる。
制御配列はまた、バリアントコード配列の3’末端に作動可能に連結された配列であり、転写されるとき、宿主細胞によってシグナルとして認識され、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加するポリアデニル化配列であり得る。宿主細胞内で機能的な任意のポリアデニル化配列を使用してもよい。
糸状真菌宿主細胞のための好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)のアントラニル酸シンターゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のグルコアミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のα-グルコシダーゼ、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のTAKAアミラーゼ、及びフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)のトリプシン様プロテアーゼの遺伝子から得られる。
酵母菌宿主細胞のための有用なポリアデニル化配列は、Guo and Sherman,1995,Mol.Cellular Biol.15:5983-5990によって記載される。
制御配列はまた、バリアントのN末端に連結されるシグナルペプチドをコードし、且つバリアントを細胞の分泌経路に導くシグナルペプチドコード領域であり得る。ポリヌクレオチドのコード配列の5’末端は、バリアントをコードするコード配列のセグメントと共に、翻訳読み枠において本来連結されるシグナルペプチドコード配列を本質的に含有し得る。或いは、コード配列の5’末端は、コード配列に対して外来であるシグナルペプチドコード配列を含み得る。外来シグナルペプチドコード配列は、コード配列がシグナルペプチドコード配列を天然に含有しない場合に必要とされる場合がある。或いは、外来シグナルペプチドコード配列により、バリアントの分泌を増強するために天然のシグナルペプチドコード配列を単に置き換えてもよい。しかしながら、発現されたバリアントを宿主細胞の分泌経路に導く任意のシグナルペプチドコード配列が使用され得る。
細菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード配列は、バチルス属(Bacillus)NCIB 11837マルトース生成アミラーゼ、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)のサブチリシン、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)のベータ-ラクタマーゼ、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)のアルファ-アミラーゼ、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)の中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)及びバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)のprsAに関する遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。さらなるシグナルペプチドは、Simonen and Palva,1993,Microbiological Reviews 57:109-137によって記載される。
糸状真菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード配列は、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の中性アミラーゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のグルコアミラーゼ、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のTAKAアミラーゼ、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)のセルラーゼ、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)のエンドグルカナーゼV、フミコラ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)のリパーゼ及びリゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼに関する遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。
酵母菌宿主細胞のための有用なシグナルペプチドは、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のα因子、及びサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のインベルターゼの遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード配列は、Romanos et al.,1992、上掲によって記載される。
制御配列はまた、バリアントのN末端に位置するプロペプチドをコードするポリペプチドコード配列であり得る。得られるポリペプチドは、プロ酵素又はプロポリペプチド(又は場合によっては酵素前駆体)として知られる。プロポリペプチドは、一般的に不活性であり、このプロポリペプチドからのプロペプチドの触媒的又は自己触媒的な開裂により、活性ポリペプチドに変換され得る。プロペプチドコード配列は、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)のアルカリプロテアーゼ(aprE)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)の中性プロテアーゼ(nprT)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)のラッカーゼ(国際公開第95/33836号パンフレット)、リゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、及びサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のα因子の遺伝子から得られてもよい。
シグナルペプチド及びプロペプチド配列の両方が存在する場合、プロペプチド配列は、バリアントのN末端の隣に位置し、シグナルペプチド配列は、プロペプチド配列のN末端の隣に位置する。
宿主細胞の増殖に対してバリアントの発現を制御する制御配列を加えることが望ましい場合もある。制御系の例は、制御化合物の存在を含む化学的刺激又は物理的刺激に反応して遺伝子の発現をオン又はオフにするものである。原核生物系での制御系としては、lacオペレーター系、tacオペレーター系、及びtrpオペレーター系が挙げられる。酵母では、ADH2系又はGAL1系が使用され得る。糸状真菌において、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のグルコアミラーゼプロモーター、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のTAKAアルファ-アミラーゼプロモーター、及びアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のグルコアミラーゼプロモーターが使用され得る。制御配列の他の例は、遺伝子増幅を可能にするものである。真核生物系では、これらの制御配列として、メトトレキサートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、及び重金属により増幅されるメタロチオネイン遺伝子が挙げられる。これらの場合、バリアントをコードするポリヌクレオチドは、制御配列に作動可能に連結されているであろう。
発現ベクター
本発明はまた、本発明のバリアントをコードするポリヌクレオチド、プロモーター、並びに転写及び翻訳終止シグナルを含む組み換え発現ベクターに関する。1つ以上の都合のよい制限部位を含み、そのような部位でバリアントをコードするポリヌクレオチドを挿入又は置換することを可能にし得る組み換え発現ベクターを作製するために、様々なヌクレオチド及び制御配列を共に連結してもよい。或いは、発現に適切なベクターにポリヌクレオチド又はポリヌクレオチドを含む核酸構築物を挿入することによってポリヌクレオチドを発現させてもよい。発現ベクターを作製する際に、コード配列が発現に適切な制御配列に作動可能に連結されるように、コード配列をベクター内に配置する。
組み換え発現ベクターは、組み換えDNA手順を好都合に施すことができ、ポリヌクレオチドの発現をもたらすことが可能な任意のベクター(例えば、プラスミド又はウイルス)であり得る。このベクターの選択は、典型的には、このベクターと、このベクターが導入される宿主細胞との適合性に依存することになる。このベクターは、直鎖状又は閉環状のプラスミドであり得る。
ベクターは、自己複製ベクター、すなわち、その複製が染色体複製とは独立した染色体外のエレメントとして存在するベクター、例えば、プラスミド、染色体外エレメント、微小染色体、又は人工染色体であり得る。このベクターは、確実に自己複製するための任意の手段を含み得る。代わりに、このベクターは、宿主細胞に導入された場合にゲノムに組み込まれ、組み込まれている染色体と一緒に複製されるものであり得る。さらに、宿主細胞のゲノムに導入される全DNA又はトランスポゾンを一緒に含む単一のベクター若しくはプラスミド又は2つ以上のベクター若しくはプラスミドが使用され得る。
ベクターは、好ましくは、形質転換されたか、トランスフェクトされたか、形質導入されたか、又は同類の細胞の容易な選択を可能にする1つ以上の選択マーカーを含有する。選択マーカーは、遺伝子であって、その産物が、殺生物剤又はウイルス抵抗性、重金属に対する抵抗性、栄養要求体に対する原栄養性、及び同類のものをもたらす、遺伝子である。
細菌性選択マーカーの例には、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)若しくはバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)のdal遺伝子、又はアンピシリン耐性、クロラムフェニコール耐性、カナマイシン耐性、ネオマイシン耐性、スペクチノマイシン耐性、又はテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を付与するマーカーがある。酵母宿主細胞に好適なマーカーとして、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1及びURA3が挙げられるが、これらに限定されない。糸状真菌宿主細胞における使用のための選択マーカーとしては、amdS(アセトアミダーゼ)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノスリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph(ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(硝酸レダクターゼ)、pyrG(オロチジン-5’-リン酸デカルボキシラーゼ)、sC(硫酸アデニリルトランスフェラーゼ)、及びtrpC(アントラニル酸シンターゼ)、並びにそれらの均等物が挙げられるが、これらに限定されない。アスペルギルス(Aspergillus)細胞中での使用に好ましいのは、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)又はアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)のamdS遺伝子及びpyrG遺伝子並びにストレプトマイセス・ハイグロスコピクス(Streptomyces hygroscopicus)bar遺伝子である。
ベクターは、好ましくは、宿主細胞のゲノムへのベクターの組み込み又はゲノムと独立して細胞内でのベクターの自己複製を可能にするエレメントを含有する。
宿主細胞ゲノム中への組み込みに関して、ベクターは、相同又は非相同組換えによるゲノム中への組み込みのために、バリアントをコードするポリヌクレオチドの配列又はベクターの任意の他のエレメントに依拠し得る。代わりに、ベクターは、染色体中の正確な位置での宿主細胞のゲノムへの相同組み換えによる組み込みを指示するための追加のポリヌクレオチドを含む場合がある。正確な位置での組み込みの可能性を高めるために、組み込みエレメントは、十分な数の核酸(例えば、100~10,000個の塩基対、400~10,000個の塩基対、及び800~10,000個の塩基対)を含有するべきであり、この核酸は、相同組み換えの可能性を高めるために、対応する標的配列に対する配列同一性が高い。組み込みエレメントは、宿主細胞のゲノム中の標的配列と相同である任意の配列であり得る。さらに、組み込みエレメントは、ポリヌクレオチドをコードしていなくてもよいし、コードしていてもよい。一方、ベクターは、非相同組み換えにより宿主細胞のゲノムに組み込まれ得る。
自律的な複製の場合、ベクターは、問題の宿主細胞中でベクターが自律的に複製することを可能にする複製起点をさらに含み得る。複製起点は、細胞中で機能する自律的な複製を媒介する任意のプラスミド複製開始点であり得る。「複製起点」又は「プラスミド複製開始点」という用語は、プラスミド又はベクターがインビボで複製することを可能にするポリヌクレオチドを意味する。
細菌性複製起点の例には、大腸菌(E.coli)で複製可能なpBR322、pUC19、pACYC177、及びpACYC184プラスミド、並びにバチルス属(Bacillus)で複製可能なpUB110、pE194、pTA1060、及びpAMβ1プラスミドの複製起点がある。
酵母菌宿主細胞に使用される複製起点の例には、2ミクロンの複製起点であるARS1、ARS4、ARS1及びCEN3の組み合わせ、並びにARS4及びCEN6の組み合わせがある。
糸状真菌細胞において有用な複製起点の例には、AMA1及びANS1がある(Gems et al.,1991,Gene 98;61-67;Cullen et al.,1987,Nucleic Acids Res.15:9163-9175;国際公開第00/24883号パンフレット)。AMA1遺伝子の単離並びにこの遺伝子を含むプラスミド又はベクターの構築は、国際公開第00/24883号パンフレットで開示されている方法に従って達成され得る。
本発明のポリヌクレオチドの2つ以上のコピーを宿主細胞内に挿入して、バリアントの生成を増加させ得る。ポリヌクレオチドのコピー数を増大させることは、配列の少なくとも1つのさらなるコピーを宿主細胞ゲノムに組み込むことによって、又はポリヌクレオチドに増幅可能な選択マーカー遺伝子を含めることによって達成することができ、適切な選択剤の存在下で細胞を培養することにより、増幅されたコピーの選択マーカー遺伝子を含む細胞、したがってさらなるコピーのポリヌクレオチドを含む細胞を選択することができる。
上記のエレメントを連結して本発明の組み換え発現ベクターを構築するために使用される手順は、当業者によく知られている(例えば、Sambrook et al.,1989、上掲)。
宿主細胞
本発明はまた、組み換え宿主細胞であって、本発明のバリアントの生成を誘導する1つ以上の制御配列に作動可能に連結されている本発明のバリアントをコードするポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞に関する。ポリヌクレオチドを含む構築物又はベクターは、構築物又はベクターが染色体組み込み体として又は先に記載される自己複製染色体外ベクターとして維持されるように宿主細胞中に導入される。「宿主細胞」という用語は、親細胞の任意の子孫であって、複製中に生じた変異に起因して親細胞と同一ではない子孫を包含する。宿主細胞の選択は、バリアントをコードする遺伝子及びその供給源に大きく依存することになる。
宿主細胞は、バリアントの組み換え産生において有用な任意の細胞、例えば、原核生物又は真核生物であり得る。
原核生物の宿主細胞は、任意のグラム陽性細菌又はグラム陰性細菌であり得る。グラム陽性細菌としては、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、及びストレプトマイセス属(Streptomyces)が挙げられるが、これらに限定されない。グラム陰性細菌としては、カンピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ナイセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)、及びウレアプラズマ属(Ureaplasma)が挙げられるが、これらに限定されない。
細菌宿主細胞は、限定されるものではないが、バチルス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウジイ(Bacillus clausii)、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・ファーマス(Bacillus firmus)、バチルス・ロータス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)及びバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の細胞を含む任意のバチルス属(Bacillus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞は、限定されるものではないが、ストレプトコッカス・エキシミリス(Streptococcus equisimilis)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)及びストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)の細胞を含む任意のストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞でもあり得る。
細菌宿主細胞は、限定されるものではないが、ストレプトマイセス・アクロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、及びストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)の細胞を含む任意のストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞でもあり得る。
バチルス属(Bacillus)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換(例えば、Chang and Cohen,1979,Mol.Gen.Genet.168:111-115を参照されたい)、コンピテント細胞形質転換(例えば、Young and Spizizen,1961,J.Bacteriol.81:823-829、又はDubnau and Davidoff-Abelson,1971,J.Mol.Biol.56:209-221を参照されたい)、エレクトロポレーション(例えば、Shigekawa and Dower,1988,Biotechniques 6:742-751を参照されたい)、又はコンジュゲーション(例えば、Koehler and Thorne,1987,J.Bacteriol.169:5271-5278を参照されたい)によって行われ得る。大腸菌(E.coli)へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換(例えば、Hanahan,1983,J.Mol.Biol.166:557-580を参照されたい)、又はエレクトロポレーション(例えば、Dower et al.,1988,Nucleic Acids Res.16:6127-6145を参照されたい)によって行われ得る。ストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞へのDNAの導入は、プロトプラスト形質転換、エレクトロポレーション(例えば、Gong et al.,2004,Folia Microbiol.(Praha)49:399-405を参照されたい)、コンジュゲーション(例えば、Mazodier et al.,1989,J.Bacteriol.171:3583-3585を参照されたい)、又は形質導入(例えば、Burke et al.,2001,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:6289-6294を参照されたい)によって行われ得る。シュードモナス属(Pseudomonas)細胞へのDNAの導入は、エレクトロポレーション(例えば、Choi et al.,2006,J.Microbiol.Methods 64:391-397を参照されたい)、又はコンジュゲーション(例えば、Pinedo and Smets,2005,Appl.Environ.Microbiol.71:51-57を参照されたい)によって行われ得る。ストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞へのDNAの導入は、自然形質転換能(例えば、Perry and Kuramitsu,1981,Infect.Immun.32:1295-1297を参照されたい)、プロトプラスト形質転換(例えば、Catt and Jollick,1991,Microbios 68:189-207を参照されたい)、エレクトロポレーション(例えば、Buckley et al.,1999,Appl.Environ.Microbiol.65:3800-3804を参照されたい)、又はコンジュゲーション(例えば、Clewell,1981,Microbiol.Rev.45:409-436を参照されたい)によって行われ得る。しかしながら、宿主細胞にDNAを導入するための当該技術分野で知られる任意の方法が使用され得る。
宿主細胞はまた、哺乳動物、昆虫、植物、又は真菌細胞などの真核生物であり得る。
宿主細胞は、真菌細胞であり得る。本明細書で使用する場合、「真菌」としては、子嚢菌門(Ascomycota)、担子菌門(Basidiomycota)、ツボカビ門(Chytridiomycota)、及び接合菌門(Zygomycota)、並びに卵菌(Oomycota)及び全ての栄養胞子形成菌(Hawksworth et al.,In,Ainsworth and Bisby’s Dictionary of The Fungi,8th edition,1995,CAB International,University Press,Cambridge,UKで定義される)が挙げられる。
真菌宿主細胞は、酵母細胞であり得る。本明細書で使用する場合、「酵母」としては、有子嚢胞子酵母(エンドミセス目(Endomycetales))、担子菌酵母、及び不完全菌類(不完全酵母菌綱(Blastomycetes))に属する酵母が挙げられる。酵母の分類は将来変更される場合があるため、本発明の目的上、酵母は、Biology and Activities of Yeast(Skinner,Passmore,and Davenport,editors,Soc.App.Bacteriol.Symposium Series No.9,1980)に記載されるとおりに定義されるものとする。
酵母宿主細胞は、カンジダ属(Candida)、ハンゼヌラ属(Hansenula)、クルイベロマイセス属(Kluyveromyces)、ピキア属(Pichia)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)又はヤロウイア属(Yarrowia)の細胞、例えば、クルイベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、サッカロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・ディアスタティカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロマイセス・ドウグラシー(Saccharomyces douglasii)、サッカロマイセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロマイセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)、サッカロマイセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)又はヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)の細胞であり得る。
真菌宿主細胞は、糸状真菌細胞であり得る。「糸状真菌」は、真菌類及び卵菌類の亜門の全ての糸状形態を含む(Hawksworth et al.,1995、上記参照で定義されている)。糸状真菌は、一般的に、キチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナン、及び他の複雑な多糖で構成されている菌糸体の壁を特徴としている。栄養生長は菌糸伸長によるものであり、炭素異化は偏性好気性である。対照的に、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などの酵母による栄養生長は単細胞葉状体の出芽によるものであり、炭素異化は発酵性であり得る。
糸状真菌宿主細胞は、アクレモニウム属(Acremonium)、アスペルギルス属(Aspergillus)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium)、ヤケイロタケ属(Bjerkandera)、セリポリオプシス属(Ceriporiopsis)、クリソスポリウム属(Chrysosporium)、コプリナス属(Coprinus)、カワラタケ属(Coriolus)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、フィリバシジウム属(Filibasidium)、フザリウム属(Fusarium)、フミコラ属(Humicola)、マグナポルテ属(Magnaporthe)、ムコール属(Mucor)、ミセリオフトラ属(Myceliophthora)、ネオカリマスティクス属(Neocallimastix)、ニューロスポラ属(Neurospora)、ペシロマイセス属(Paecilomyces)、ペニシリウム属(Penicillium)、ファネロカエテ属(Phanerochaete)、フレビア属(Phlebia)、ピロミセス属(Piromyces)、ヒラタケ属(Pleurotus)、シゾフィラム属(Schizophyllum)、タラロマイセス属(Talaromyces)、サーモアスカス属(Thermoascus)、チエラビア属(Thielavia)、トリポクラディウム属(Tolypocladium)、ホウロクタケ属(Trametes)又はトリコデルマ属(Trichoderma)の細胞であり得る。
例えば、糸状真菌宿主細胞は、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス・フォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、ヤケイロタケ(Bjerkandera adusta)、セリポリオプシス・アネイリナ(Ceriporiopsis aneirina)、セリポリオプシス・カレギエア(Ceriporiopsis caregiea)、セリポリオプシス・ギルベッセンス(Ceriporiopsis gilvescens)、セリポリオプシス・パノンシンタ(Ceriporiopsis pannocinta)、セリポリオプシス・リブロサ(Ceriporiopsis rivulosa)、セリポリオプシス・サブルファ(Ceriporiopsis subrufa)、セリポリオプシス・サベルミスポラ(Ceriporiopsis subvermispora)、クリソスポリウム・イノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウム・ケラチノフィラム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウム・ルクノウェンス(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウム・メルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クリソスポリウム・パニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウム・クイーンズランジカム(Chrysosporium queenslandicum)、クリソスポリウム・トロピカム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウム・ゾナタム(Chrysosporium zonatum)、コプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)、コリオラス・ハースタス(Coriolus hirsutus)、フザリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウム・クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)、フザリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フザリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フザリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・レチクラタム(Fusarium reticulatum)、フザリウム・ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウム・サムブシヌム(Fusarium sambucinum)、フザリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フザリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウム・トルロサム(Fusarium torulosum)、フザリウム・トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、フミコラ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)、ムコール・ミーヘイ(Mucor miehei)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ネウロスポラ・クラサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、ファネロカエテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、フレビア・ラジアータ(Phlebia radiata)、プレウロツス・エリンギ(Pleurotus eryngii)、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)、トラメテス・ビロサ(Trametes villosa)、トラメテス・ベルシカラー(Trametes versicolor)、トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコデルマ・ロンギブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)又はトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)の細胞であり得る。
真菌細胞は、それ自体知られている方法において、プロトプラストの形成、プロトプラストの形質転換及び細胞壁の再生を含むプロセスにより形質転換され得る。アスペルギルス属(Aspergillus)及びトリコデルマ属(Trichoderma)宿主細胞の形質転換のための好適な手順は、欧州特許第238023号明細書、Yelton et al.,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:1470-1474、及びChristensen et al.,1988,Bio/Technology 6:1419-1422に記載されている。フザリウム(Fusarium)種の形質転換のための好適な方法は、Malardier et al.,1989,Gene 78:147-156、及び国際公開第96/00787号パンフレットにより記載される。酵母は、Becker and Guarente,In Abelson,J.N.and Simon,M.I.,editors,Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology,Methods in Enzymology,Volume 194,pp 182-187,Academic Press,Inc.,New York;Ito et al.,1983,J.Bacteriol.153:163;及びHinnen et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1920により記載される手順を使用して形質転換され得る。
生成方法
本発明は、バリアントを生成する方法であって、(a)このバリアントの発現に好適な条件下で本発明の宿主細胞を培養すること;及び(b)バリアントを回収することを含む方法にも関する。
宿主細胞は、当該技術分野において知られる方法を使用してバリアントの生成に好適な栄養培地中で培養される。例えば、細胞は、好適な培地中において並びにバリアントの発現及び/又は単離が可能になる条件下で実施される実験用又は工業用発酵槽におけるフラスコ振盪培養、又は小規模若しくは大規模発酵(連続、バッチ、フェドバッチ、又は固体状態の発酵を含む)により培養され得る。この培養を、当該技術分野で知られる手順を使用して、炭素源及び窒素源並びに無機塩を含む好適な栄養培地中で行う。好適な培地は、商業的供給業者から入手可能であるか、又は公開されている組成(例えば、American Type Culture Collectionのカタログで公開されている組成)に従って調製され得る。バリアントが栄養培地に分泌される場合、バリアントは、培地から直接的に回収することができる。バリアントが分泌されない場合、それは、細胞可溶化物から回収することができる。
バリアントは、バリアントに特異的である当該技術分野において知られる方法を用いて検出され得る。これらの検出法としては、特異抗体の使用、酵素生成物の形成、又は酵素基質の消失が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、酵素アッセイを使用して、このバリアントの活性を決定してもよい。
バリアントは、当該技術分野において知られる方法を使用して回収され得る。例えば、バリアントは、採取、遠心分離、濾過、抽出、噴霧乾燥、蒸発又は沈殿を含むが、これらに限定されない従来の手順によって栄養培地から回収され得る。
バリアントは、実質的に純粋なバリアントを得るための、クロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング及びサイズ排除)、電気泳動法(例えば、分取等電点電気泳動)、溶解度の相違(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS-PAGE又は抽出(例えば、Protein Purification,Janson and Ryden,editors,VCH Publishers,New York,1989を参照されたい)を含むが、これらに限定されない、当該技術分野において知られる様々な手順によって精製され得る。
代替的な態様では、バリアントは回収されず、むしろバリアントを発現する本発明の宿主細胞がバリアントの供給源として使用される。
洗剤組成物
一実施形態では、本発明は、1種以上の追加のクリーニング組成物構成成分と組み合わせて本発明の酵素を含む洗剤組成物に関する。追加の構成成分の選択は、当業者の技術の範囲内であり、下記の例示的な非限定的な構成成分を含む従来の成分を含む。
構成成分の選択は、織物ケアのために、クリーニングされる織物の種類、汚れの種類及び/又は程度、クリーニングが行われる温度、並びに洗剤製品の配合の検討を含み得る。下記の構成成分は、特定の機能性に従って一般的な見出しにより分類されているが、これは、当業者に理解されるように、構成成分が追加の機能性を含み得るため、限定として解釈されるべきではない。
一実施形態では、本発明は、1種以上の追加の洗濯洗剤組成物構成成分、特に、プロテアーゼと組み合わせて本発明の酵素を含む液体洗濯洗剤組成物に関する。別の実施形態では、本発明は、プレスポッター又は汚れ除去促進剤などの洗濯において使用される補助的な製品を含む。本発明はまた、1種以上の追加のADW組成物構成成分と組み合わせて本発明の酵素を含むADW(自動食器洗浄)組成物に関する。追加の構成成分の選択は、当業者の技術の範囲内であり、下記の例示的な非限定的な構成成分を含む従来の成分を含む。
本発明の一実施形態では、本発明のCBM1バリアントを含むグリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアントは、洗浄液の1リットル当たり0.005~100mgのタンパク質、好ましくは、0.01~50mgのタンパク質、より好ましくは、0.05~20mgのタンパク質、さらにより好ましくは0.1~10mgのタンパク質などの、0.001~200mgのタンパク質に対応する量において洗剤組成物に加えられ得る。
本発明の洗剤組成物の酵素は、従来の安定化剤、例えば、プロピレングリコール若しくはグリセロールなどのポリオール、糖若しくは糖アルコール、乳酸、ホウ酸、又はホウ酸誘導体、例えば、芳香族ホウ酸エステル、又は4-ホルミルフェニルホウ酸などのフェニルホウ酸誘導体を使用して安定化されてもよく、組成物は、例えば、国際公開第92/19709号パンフレット及び国際公開第92/19708号パンフレットに記載されるとおりに配合され得る。
本発明のポリペプチドはまた、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第97/07202号パンフレットで開示される洗剤配合物に組み込まれ得る。
界面活性剤
洗剤組成物は、アニオン性及び/若しくはカチオン性及び/若しくは非イオン性及び/若しくは半極性及び/若しくは双性イオン性、又はこれらの混合物であり得る1種以上の界面活性剤を含んでもよい。特定の実施形態において、洗剤組成物は、1種以上の非イオン性界面活性剤及び1種以上のアニオン性界面活性剤の混合物を含む。界面活性剤は通常、約5%~約50%、又は約10%~約50%、又は約20%~約50%などの約5重量%~60重量%のレベルで存在する。界面活性剤は所望のクリーニング用途に基づいて選択され、当該技術分野において知られる任意の従来の界面活性剤を含み得る。
含まれる場合、洗剤は通常、約10%~約25%を含む、約5%~約40%などの約5重量%~約60重量%の1種以上のアニオン性界面活性剤を含有することになり、アニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、硫酸塩及びスルホン酸塩、特に、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、LASの異性体、分岐アルキルベンゼンスルホネート(BABS)、フェニルアルカンスルホネート、アルファ-オレフィンスルホネート(AOS)、オレフィンスルホネート、アルケンスルホネート、アルカン-2,3-ジイルビス(硫酸塩)、ヒドロキシアルカンスルホネート及びジスルホネート、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などのアルキルスルフェート(AS)、脂肪族アルコールスルフェート(FAS)、第1級アルコールスルフェート(PAS)、アルコールエーテルスルフェート(アルコールエトキシスルフェート又は脂肪族アルコールエーテルスルフェートとしても知られるAES又はAEOS又はFES)、第2級アルカンスルホネート(SAS)、パラフィンスルホネート(PS)、エステルスルホネート、スルホン化脂肪酸グリセロールエステル、メチルエステルスルホネート(MES)を含むα-スルホ脂肪酸メチルエステル(α-SFMe又はSES)、アルキル-又はアルケニルコハク酸、ドデセニル/テトラデセニルコハク酸(DTSA)、アミノ酸の脂肪酸誘導体、スルホコハク酸又は脂肪酸の塩(石鹸)又は脂肪酸のジエステル及びモノエステル、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は通常、約0.1重量%~約10重量%のカチオン性界面活性剤、例えば、約0.1%~約5%を含有することになり、カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキルジメチルエタノール第4級アミン(ADMEAQ)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、塩化ジメチルジステアリルアンモニウム(DSDMAC)、及びアルキルベンジルジメチルアンモニウム、アルキル第4級アンモニウム化合物、アルコキシル化第4級アンモニウム(AQA)化合物、第4級エステル類、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は通常、約0.2重量%~約60重量%の非イオン性界面活性剤、例えば、約1%~約40%、特に、約5%~約20%、約3%~約15%を含有することになり、非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルコールエトキシレート(AE又はAEO)、アルコールプロポキシレート、プロポキシル化脂肪族アルコール(PFA)、アルコキシル化脂肪酸アルキルエステル、例えばエトキシル化脂肪酸アルキルエステル及び/又はプロポキシル化脂肪酸アルキルエステル、アルキルフェノールエトキシレート(APE)、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)、アルキルポリグリコシド(APG)、アルコキシル化アミン、脂肪酸モノエタノールアミド(FAM)、脂肪酸ジエタノールアミド(FADA)、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(EFAM)、プロポキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(PFAM)、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミンのN-アシルN-アルキル誘導体(グルコサミド、GA又は脂肪酸グルカミド、FAGA)、メチルエステルエトキシレート(MEE)、並びに商標名SPAN及びTWEENの下で入手可能な製品、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は通常、約0.1重量%~約10重量%の半極性界面活性剤を含有することになる。半極性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキルジメチルアミンオキシド、N-(ココアルキル)-N,N-ジメチルアミンオキシド及びN-(牛脂-アルキル)-N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミンオキシドなどのアミンオキシド(AO)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は通常、約0.1重量%~約10重量%の双性イオン性界面活性剤を含有することになる。双性イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキルジメチルベタイン、スルホベタイン、及びこれらの組み合わせなどのベタインが挙げられる。
溶媒系:界面活性剤及び他の洗剤成分の溶解のために、溶媒系が必要とされる。溶媒は通常、水、アルコール、ポリオール、糖及び/又はその混合物である。好ましい溶媒は、水、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール(MPG、1,2-プロパンジオール又は1,3-プロパンジオール)、ジプロピレングリコール(DPG)、ポリエチレングリコールファミリー(PEG300-600)、ヘキシレングリコール、イノシトール、マンニトール、エタノール、イソプロパノール、n-ブトキシプロポキシプロパノール、エタノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン)、スクロース、デキストロース、グルコース、リボース、キシロース、並びに関連するモノピラノシド及びジピラノシド及びモノフラノシド及びジフラノシドである。
溶媒系は、典型的には全体として5~90重量%、5~60重量%、5~40重量%、10~30重量%で存在する。
PVAフィルム中に包まれる単位用量に関する水含量は通常、1~15%、2~12%、3~10%、5~10%の範囲である。
PVAフィルム中に包まれる単位用量に関するポリオール含量は通常、5~50%、10~40%又は20~30%の範囲である。
ある実施形態では、界面活性剤は、天然に存在しない界面活性剤である。
ヒドロトロープ
ヒドロトロープは、水溶液(又は非極性環境中の反対の極性の物質)中で疎水性化合物を可溶化する化合物である。通常、ヒドロトロープは、親水性及び疎水性の両方の特徴(界面活性剤から知られるとおりの、いわゆる両親媒性特性)を有するが、ヒドロトロープの分子構造は通常、自然発生的な自己凝集を好まず、例えば、Hodgdon and Kaler(2007),Current Opinion in Colloid & Interface Science 12:121-128による概説を参照されたい。ヒドロトロープは、ミセル相、ラメラ相又は他の明確なメソ相を形成する界面活性剤及び脂質に関して見出されるとおり、自己凝集が起こる臨界濃度を示さない。実際に、多くのヒドロトロープは、濃度が増大するにつれて凝集体のサイズが大きくなる持続型凝集プロセスを示す。しかしながら、多くのヒドロトロープは、水、油、界面活性剤、及びポリマーの混合物を含む、極性及び非極性の物質を含有する系の相挙動、安定性、及びコロイド特性を変化させる。ヒドロトロープは、製薬、パーソナルケア、食品から技術用途に至る産業全体で、古典的に使用される。洗剤組成物中のヒドロトロープの使用は、相分離又は高粘度などの望まれない現象を誘発することなく、(水を除去することによって液体洗剤を濃縮するプロセスの場合のように)例えば、界面活性剤のより濃縮された配合物を可能にする。
洗剤は、0~10重量%、例えば、約0~5重量%、例えば、約0.5~約5%、又は約3%~5%のヒドロトロープを含有し得る。洗剤における使用のための当該技術分野で知られる任意のヒドロトロープが利用され得る。ヒドロトロープの非限定的な例としては、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、p-トルエンスルホン酸ナトリウム(STS)、キシレンスルホン酸ナトリウム(SXS)、クメンスルホン酸ナトリウム、シメンスルホン酸ナトリウム、アミン酸化物、アルコール及びポリグリコールエーテル、ナトリウムヒドロキシナフトエート、ヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム、硫酸ナトリウムエチルヘキシル、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
ビルダー及びコビルダー
洗剤組成物は、約0~65%、0~20%;又は0.5~5%の洗剤ビルダー若しくはコビルダー、又はその組み合わせを含有し得る。食器洗浄洗剤において、ビルダーのレベルは通常、10~65%、特に、20~40%である。ビルダー及び/又はコビルダーは、特に、Ca及びMgとの水溶性錯体を形成するキレート化剤であり得る。洗濯洗剤における使用のための当該技術分野知られる任意のビルダー及び/又はコビルダーが利用され得る。非限定的な例は、クエン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及びクエン酸ナトリウムであり、ホスホネートの例としては、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP、エチドロン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(EDTMPA)、アミノトリス(メチレンホスホン酸)(ATMP)、ニトリロトリメチレンホスホン酸(NTMP)、2-アミノエチルホスホン酸(AEPn)、ジメチルメチルホスホネート(DMPP)、テトラメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(TDTMP)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(HDTMP)、ホスホノブタン-トリカルボン酸(PBTC)、N-(ホスホノメチル)イミノジ酢酸(PMIDA)、2-カルボキシエチルホスホン酸(CEPA)、2-ヒドロキシホスホノカルボン酸(HPAA)及びアミノ-トリス-(メチレン-ホスホン酸)(AMP)が挙げられる。L-グルタミン酸N,N-ジ酢酸四ナトリウム塩(GLDA)、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)。ビルダーの非限定的な例としては、ポリアクリレートのホモポリマー又はそのコポリマー、例えば、ポリ(アクリル酸)(PAA)又はコポリ(アクリル酸/マレイン酸)(PAA/PMA)が挙げられる。さらなる非限定的な例としては、シトレート、キレート化剤、例えば、アミノカルボキシレート、アミノポリカルボキシレート、及びホスホネート、並びにアルキル又はアルケニルコハク酸が挙げられる。追加の具体例としては、2,2’,2’’-ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸-N,N-二酢酸(GLDA)、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(EDTMPA)、ジエチレントリアミンペンタキス(メチレンホスホン酸)(DTMPA又はDTPMPA)、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(EDG)、アスパラギン酸-N-一酢酸(ASMA)、アスパラギン酸-N,N-二酢酸(ASDA)、アスパラギン酸-N-モノプロピオン酸(ASMP)、イミノジコハク酸(IDA)、N-(2-スルホメチル)-アスパラギン酸(SMAS)、N-(2-スルホエチル)アスパラギン酸(SEAS)、N-(2-スルホメチル)-グルタミン酸(SMGL)、N-(2-スルホエチル)グルタミン酸(SEGL)、N-メチルイミノ二酢酸(MIDA)、α-アラニン-N,N-二酢酸(α-ALDA)、セリン-N,N-二酢酸(SEDA)、イソセリン-N,N-二酢酸(ISDA)、フェニルアラニン-N,N-二酢酸(PHDA)、アントラニル酸-N,N-二酢酸(ANDA)、スルファニル酸-N,N-二酢酸(SLDA)、タウリン-N,N-二酢酸(TUDA)、及びスルホメチル-N,N-二酢酸(SMDA)、N-(2-ヒドロキシエチル)-エチリデンジアミン-N,N’,N’’-三酢酸(HEDTA)、ジエタノールグリシン(DEG)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、アミノトリス(メチレンホスホン酸)(ATMP)、並びにこれらの組み合せ及び塩が挙げられる。さらなる例示的ビルダー及び/又はコビルダーは、例えば、国際公開第09/102854号パンフレット、米国特許第5977053号明細書に記載されている。
ある実施形態では、ビルダー又はコビルダーは、天然に存在しないビルダー又はコビルダーである。
漂白系
洗剤は、0~30重量%、例えば、約1%~約20%の漂白系を含有し得る。洗濯洗剤における使用のための当該技術分野で知られる任意の漂白系が利用され得る。好適な漂白系構成成分としては、漂白触媒、光脱色剤、漂白活性化剤、過炭酸ナトリウムなどの過酸化水素の供給源、過ホウ酸ナトリウム及び過酸化水素-尿素(1:1)、予め形成された過酸及びその混合物が挙げられる。好適な予め形成された過酸としては、ペルオキシカルボン酸及び塩、ジペルオキシカルボン酸、過イミド酸及び塩、ペルオキシモノ硫酸及び塩、例えば、オキソン(R)、並びにその混合物が挙げられるが、これらに限定されない。漂白系の非限定的な例としては、ペルオキシド系漂白系が挙げられ、過酸形成漂白活性化剤と組み合わせて、例えば、過ホウ酸のナトリウム塩(通常、一又は四水和物)、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩などのアルカリ金属塩を含む無機塩を含み得る。漂白活性化剤という用語は、本明細書では、過酸化水素と反応して過加水分解を介して過酸を形成する化合物を意味する。そのように形成される過酸は、活性化された漂白をなす。本明細書で使用されることになる好適な漂白活性化剤としては、エステル、アミド、イミド又は無水物のクラスに属するものが挙げられる。好適な例は、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、4-[(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)オキシ]ベンゼン-1-スルホン酸ナトリウム(ISONOBS)、4-(ドデカノイルオキシ)ベンゼン-1-スルホン酸塩(LOBS)、4-(デカノイルオキシ)ベンゼン-1-スルホン酸塩、4-(デカノイルオキシ)安息香酸塩(DOBS又はDOBA)、4-(ノナノイルオキシ)ベンゼン-1-スルホン酸塩(NOBS)、及び/又は国際公開第98/17767号パンフレットに開示されるものである。目的の漂白活性化剤の特定のファミリーが欧州特許第624154号明細書に開示されており、そのファミリーの中でも、クエン酸アセチルトリエチル(ATC)が特に好ましい。ATC又は短鎖トリグリセリド様トリアセチンは、それが環境に優しいという利点を有する。さらに、クエン酸アセチルトリエチル及びトリアセチンは、保管時の製品において良好な加水分解安定性を有し、効率的な漂白活性化剤である。最後に、ATCは、過加水分解反応中に放出されたクエン酸塩がビルダーとして機能し得るため、多機能性である。或いは、漂白系は、例えば、アミド、イミド、又はスルホン型のペルオキシ酸を含み得る。漂白系はまた、6-(フタリミド)ペルオキシヘキサン酸(PAP)などの過酸を含み得る。漂白系はまた、漂白触媒を含み得る。いくつかの実施形態では、漂白構成成分は、以下の式を有する有機触媒からなる群から選択される有機触媒であり得る。
Figure 2023520312000008
(iii)及びその混合物
(式中、各Rは、独立して、9~24個の炭素を含有する分岐アルキル基又は11~24個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、好ましくは、各Rは、独立して、9~18個の炭素を含有する分岐アルキル基又は11~18個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、より好ましくは、各Rは、独立して、2-プロピルヘプチル、2-ブチルオクチル、2-ペンチルノニル、2-ヘキシルデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イソノニル、イソデシル、イソトリデシル及びイソペンタデシルからなる群から選択される)。他の例示的な漂白剤系は、例えば、国際公開第2007/087258号パンフレット、国際公開第2007/087244号パンフレット、国際公開第2007/087259号パンフレット、欧州特許第1867708号明細書(ビタミンK)及び国際公開第2007/087242号パンフレットに記載されている。好適な光漂白剤は、例えば、スルホン化亜鉛又はアルミニウムフタロシアニンであってもよい。
好ましくは、漂白構成成分は、漂白触媒、特に、有機漂白触媒に加えて過酸の供給源を含む。過酸の供給源は、(a)予め形成された過酸;(b)好ましくは漂白活性化剤と組み合わせた過炭酸塩、過ホウ酸塩又は過硫酸塩(過酸化水素供給源);及び(c)織物又は硬質表面処理工程において水の存在下にてインサイチュで過酸を形成するためのペルヒドロラーゼ酵素及びエステルから選択され得る。
ある実施形態では、漂白系は、天然に存在しない漂白系である。
ポリマー
洗剤は、0~10重量%、例えば、0.5~5%、2~5%、0.5~2%又は0.2~1%のポリマーを含有し得る。洗剤における使用のために当該技術分野で知られる任意のポリマーを利用してもよい。ポリマーは、上記のコビルダーとして機能するものでもよいし、或いは、再付着防止、繊維保護、汚れ遊離、移染防止、油脂のクリーニング及び/又は消泡性を付与するものであってもよい。一部のポリマーは、上記の特性の2つ以上及び/又は下記のモチーフの2つ以上を有し得る。例示的ポリマーとしては、(カルボキシメチル)セルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(エチレングリコール)又はポリ(エチレンオキシド)(PEG)、エトキシル化ポリ(エチレンイミン)、カルボキシメチルイヌリン(CMI)、及びPAA、PAA/PMA、ポリアスパラギン酸及びメタクリル酸ラウリル/アクリル酸コポリマーなどのポリカルボキシレート、疎水的に改変されたCMC(HM-CMC)及びシリコーン、テレフタル酸とオリゴマーグリコールのコポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(オキシエチレンテレフタレート)のコポリマー(PET-POET)、PVP、ポリ(ビニルイミダゾール)(PVI)、ポリ(ビニルピリジン-N-オキシド)(PVPO若しくはPVPNO)及びポリビニルピロリドン-ビニルイミダゾール(PVPVI)が挙げられる。さらに例示的なポリマーとしては、スルホン化ポリカルボキシレート、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシド(PEO-PPO)並びにジクオタニウムエトキシスルフェートが挙げられる。その他の例示的ポリマーは、例えば、国際公開第2006/130575号パンフレットに開示されている。また、上記ポリマーの塩も検討される。
ある実施形態では、ポリマーは、天然に存在しないポリマーである。
布地色調剤
本発明の洗剤組成物はまた、染料又は顔料などの布地色調剤を含んでもよく、これが洗剤組成物に配合される場合、前記洗剤組成物を含む洗浄液と前記布地が接触するときに布地上に沈積することができ、これによって、可視光の吸収/反射による前記布地の色合いを改変する。蛍光増白剤は、少なくとも一部の可視光を放射する。対照的に、布地色調剤は、可視光スペクトルの少なくとも一部を吸収するため、表面の色合いを改変する。好適な布地色調剤としては、染料及び染料-粘土コンジュゲートが挙げられ、顔料を含んでもよい。好適な染料としては、小分子染料及びポリマー染料が挙げられる。好適な小分子染料としては、例えば、国際公開第2005/03274号パンフレット、国際公開第2005/03275号パンフレット、国際公開第2005/03276号パンフレット及び欧州特許第1876226号明細書(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているとおり、ダイレクトブルー(Direct Blue)、ダイレクトレッド(Direct Red)、ダイレクトバイオレット(Direct Violet)、アシッドブルー(Acid Blue)、アシッドレッド(Acid Red)、アシッドバイオレット(Acid Violet)、ベーシックブルー(Basic Blue)、ベーシックバイオレット(Basic Violet)及びベーシックレッド(Basic Red)のカラーインデックス(C.I.)分類に分類される染料からなる群から選択される小分子染料、又はそれらの混合物が挙げられる。洗剤組成物は、好ましくは、約0.00003wt%~約0.2wt%、約0.00008wt%~約0.05wt%、或いは約0.0001wt%~約0.04wt%の布地色調剤を含む。本組成物は、0.0001wt%~約0.2wt%の布地色調剤を含んでもよく、これは、組成物が、単位用量パウチの形態である場合、特に好ましいことがある。好適な色調剤については、例えば、国際公開第2007/087257号パンフレット及び国際公開第2007/087243号パンフレットにも開示されている。
追加の酵素
洗剤添加剤及び洗剤組成物は、エステル結合に作用するヒドロラーゼ(EC3.1.-.-)、グリコシダーゼ(EC3.2.-.-)、及びペプチド結合に作用するヒドロラーゼ(EC3.4.-.-)などのヒドロラーゼ(EC3.-.-.-)、ラッカーゼ(EC1.10.-.-)若しくはペルオキシダーゼ(EC1.11.-.-)などのオキシドレダクターゼ(EC1.-.-.-)又は炭素-酸素リアーゼ(EC4.2.-.-)などのリアーゼ(EC4.-.-.-)などの1種以上の[追加の]酵素を含み得る。特定の実施形態では、洗剤組成物は、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えば、ラッカーゼ、及び/又はペルオキシダーゼなどの1種以上の[追加の]酵素を含み得る。
一般に、選択された酵素の特性は、選択された洗剤と適合すべきであり(すなわち、至適pH、他の酵素成分及び非酵素成分との適合性など)、また、酵素は有効量で存在すべきである。
セルラーゼ
好適なセルラーゼとしては、細菌又は真菌由来のものが挙げられる。化学的に修飾された変異体又はタンパク質を操作した変異体が含まれる。好適なセルラーゼとしては、例えば、米国特許第4,435,307号明細書、米国特許第5,648,263号明細書、米国特許第5,691,178号明細書、米国特許第5,776,757号明細書及び国際公開第89/09259号パンフレットに開示されている、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)及びフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)から産生される真菌セルラーゼといった、バチルス属(Bacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、フミコラ属(Humicola)、フザリウム属(Fusarium)、チエラビア属(Thielavia)、アクレモニウム属(Acremonium)由来のセルラーゼが挙げられる。
特に好適なセルラーゼは、白色度を提供するか又は維持し且つ再付着を防止するか又は色の保護に関して利点を有するアルカリ性又は中性セルラーゼである。このようなセルラーゼの例は、欧州特許第0495257号明細書、欧州特許第0531372号明細書、国際公開第96/11262号パンフレット、国際公開第96/29397号パンフレット、国際公開第98/08940号パンフレットに記載されているセルラーゼである。他の例は、国際公開第94/07998号パンフレット、欧州特許第0531315号明細書、米国特許第5,457,046号明細書、米国特許第5,686,593号明細書、米国特許第5,763,254号明細書、国際公開第95/24471号パンフレット、国際公開第98/12307号パンフレット及び国際公開第99/001544号パンフレットに記載されているものなどのセルラーゼバリアントである。
他のセルラーゼは、国際公開第2002/099091号パンフレットの配列番号2の1位~773位のアミノ酸配列と少なくとも97%同一性の配列を有するエンド-β-1,4-グルカナーゼ酵素、又はファミリー44キシログルカナーゼであり、キシログルカナーゼ酵素は、国際公開第2001/062903号パンフレットの配列番号2の40~559位と少なくとも60%の同一性の配列を有する。
市販されているセルラーゼとしては、Celluzyme(商標)、及びCarezyme(商標)(Novozymes A/S)、Carezyme Premium(商標)(Novozymes A/S)、Celluclean(商標)(Novozymes A/S)、Celluclean Classic(商標)(Novozymes A/S)、Cellusoft(商標)(Novozymes A/S)、Whitezyme(商標)(Novozymes A/S)、Clazinase(商標)、及びPuradax HA(商標)(Genencor International Inc.)、及びKAC-500(B)(商標)(花王株式会社)が挙げられる。
マンナナーゼ
好適なマンナナーゼとしては、細菌又は真菌起源のものが挙げられる。化学的又は遺伝的に改変した変異体が含まれる。マンナナーゼは、ファミリー5又は26のアルカリマンナナーゼであり得る。それは、バチルス属(Bacillus)又はフミコラ属(Humicola)、特に、B.アガラドヘレンス(B.agaradhaerens)、B.リケニフォルミス(B.licheniformis)、B.ハロデュランス(B.halodurans)、B.クラウシー(B.clausii)、又はH.インソレンス(H.insolens)に由来する野生型であってもよい。好適なマンナナーゼは、国際公開第1999/064619号パンフレットに記載されている。市販のマンナナーゼは、Mannaway(Novozymes A/S)である。
プロテアーゼ
好適なプロテアーゼとしては、細菌、真菌、植物、ウイルス又は動物起源、例えば、植物又は微生物起源のものが挙げられる。微生物起源のものが好ましい。化学的に修飾された変異体又はタンパク質を操作した変異体が含まれる。それは、セリンプロテアーゼ又はメタロプロテアーゼなどのアルカリプロテアーゼであってもよい。セリンプロテアーゼは、例えば、トリプシンなどのS1ファミリー、又はサブチリシンなどのS8ファミリーであってもよい。メタロプロテアーゼプロテアーゼは、例えば、M4ファミリー由来のサーモリシン又はM5、M7若しくはM8ファミリー由来のものなどの他のメタロプロテアーゼであってもよい。
用語「サブチラーゼ」は、Siezen et al.,Protein Eng.4(1991)719-737及びSiezen et al.Protein Science 6(1997)501-523によるセリンプロテアーゼのサブグループを指す。セリンプロテアーゼは、基質と共有結合性の付加体を形成する活性部位においてセリンを有することを特徴とするプロテアーゼのサブグループである。サブチラーゼは、6つの下位区分、すなわち、サブチリシンファミリー、テルミターゼファミリー、プロテイナーゼKファミリー、ランチビオティックなペプチダーゼファミリー、ケキシンファミリー、及びピロリシンファミリーに分類され得る。
サブチラーゼの例は、米国特許第7262042号明細書及び国際公開第09/021867号パンフレットに記載されているバチルス・レンタス(Bacillus lentus)、B.アルカロフィルス(B.alkalophilus)、B.サブチリス(B.subtilis)、B.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)及びバチルス・ギブソニイ(Bacillus gibsonii)、並びに国際公開第89/06279号パンフレットに記載のサブチリシン・レンタス、サブチリシン・ノボ、サブチリシン・カールスバーグ、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、サブチリシンBPN’、サブチリシン309、サブチリシン147及びサブチリシン168並びに(国際公開第93/18140号パンフレット)に記載のプロテアーゼPD138などのバチルス属(Bacillus)由来のものである。他の有用なプロテアーゼは、国際公開第92/175177号パンフレット、国際公開第01/016285号パンフレット、国際公開第02/026024号パンフレット、及び国際公開第02/016547号パンフレットに記載のものであってもよい。トリプシン様プロテアーゼの例は、トリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源)及び国際公開第89/06270号パンフレット、国際公開第94/25583号パンフレット及び国際公開第05/040372号パンフレットに記載のフザリウム(Fusarium)プロテアーゼ、並びに国際公開第05/052161号パンフレット及び国際公開第05/052146号パンフレットに記載のセルモナス(Cellumonas)由来のキモトリプシンプロテアーゼである。
さらに好ましいプロテアーゼは、例えば、国際公開第95/23221号パンフレットに記載されているようなバチルス・レンタス(Bacillus lentus)DSM 5483由来のアルカリプロテアーゼ、並びに国際公開第92/21760号パンフレット、国際公開第95/23221号パンフレット、欧州特許第1921147号明細書及び欧州特許第1921148号明細書に記載されているそのバリアントである。
メタロプロテアーゼの例は、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のものなど、国際公開第07/044993号パンフレット(Genencor Int.)に記載のような中性メタロプロテアーゼである。
有用なプロテアーゼの例は、国際公開第92/19729号パンフレット、国際公開第96/034946号パンフレット、国際公開第98/20115号パンフレット、国際公開第98/20116号パンフレット、国際公開第99/011768号パンフレット、国際公開第01/44452号パンフレット、国際公開第03/006602号パンフレット、国際公開第04/03186号パンフレット、国際公開第04/041979号パンフレット、国際公開第07/006305号パンフレット、国際公開第11/036263号パンフレット、国際公開第11/036264号パンフレットに記載されるバリアントであって、特に、BPN’付番を使用する以下の位置:3、4、9、15、27、36、57、68、76、87、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、106、118、120、123、128、129、130、160、167、170、194、195、199、205、206、217、218、222、224、232、235、236、245、248、252及び274の1つ以上において置換を有するバリアントである。より好ましいサブチラーゼバリアントは、変異:S3T、V4I、S9R、A15T、K27R、*36D、V68A、N76D、N87S,R、*97E、A98S、S99G,D,A、S99AD、S101G,M,R S103A、V104I,Y,N、S106A、G118V,R、H120D,N、N123S、S128L、P129Q、S130A、G160D、Y167A、R170S、A194P、G195E、V199M、V205I、L217D、N218D、M222S、A232V、K235L、Q236H、Q245R、N252K、T274A(BPN’付番を使用する)を含み得る。
好適な市販のプロテアーゼ酵素としては、商標名Alcalase(登録商標)、Blaze(登録商標)、Blaze(登録商標)Evity(登録商標)、Duralase(商標)、Durazym(商標)、Relase(登録商標)、Relase(登録商標)Ultra、Savinase(登録商標)、Savinase(登録商標)Ultra、Primase(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Kannase(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquanase(登録商標)Ultra、Ovozyme(登録商標)、Coronase(登録商標)、Coronase(登録商標)Ultra、Neutrase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Esperase(登録商標)、Progress Excel(登録商標)、及びProgress Uno(登録商標)(Novozymes A/S)の下で販売されるもの、商標名Maxatase(登録商標)、Maxacal(登録商標)、Maxapem(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)、Preferenz(商標)、Purafect MA(登録商標)、Purafect Ox(登録商標)、Purafect OxP(登録商標)、Puramax(登録商標)、Properase(登録商標)、Effectenz(商標)、FN2(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)、Excellase(登録商標)、Opticlean(登録商標)及びOptimase(登録商標)(Danisco/DuPont)、Axapem(商標)(Gist-Brocases N.V.)の下で販売されるもの、BLAP(米国特許第5352604号明細書の図29に示される配列)及びこれに関するバリアント(Henkel AG)並びにKaoからのKAP(バチルス・アルカロフィル(Bacillus alkalophilus)サブチリシン)が挙げられる。
リパーゼ及びクチナーゼ:
好適なリパーゼ及びクチナーゼとしては、細菌又は真菌起源のものが挙げられる。化学的に修飾された変異体酵素又はタンパク質を操作した変異体酵素が含まれる。例としては、欧州特許第258068号明細書及び欧州特許第305216号明細書に記載されている、テルモマイセス属(Thermomyces)由来、例えば、T.ラヌギノスス(T.lanuginosus)(以前はフミコラ・ラヌギノーサ(Humicola lanuginosa)と命名されていた)由来のリパーゼ、例えば、H.インソレンス(H.insolens)といったフミコラ属(Humicola)由来のクチナーゼ(国際公開第96/13580号パンフレット)、例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)又はP.シュードアルカリゲネス(P.pseudoalcaligenes)(欧州特許第218272号明細書)、P.セパシア(P.cepacia)(欧州特許第331376号明細書)、P.sp.株SD705(国際公開第95/06720号パンフレット及び国際公開第96/27002号パンフレット)、P.ウィスコンシネンシス(P.wisconsinensis)(国際公開第96/12012号パンフレット)といったシュードモナス属(Pseudomonas)(これらの一部は、現在、バークホルデリア属(Burkholderia)と改名されている)の株由来のリパーゼ、GDSLタイプのストレプトマイセス(Streptomyces)リパーゼ(国際公開第10/065455号パンフレット)、イネいもち病菌(Magnaporthe grisea)(国際公開第10/107560号パンフレット)由来のクチナーゼ、シュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)由来のクチナーゼ(米国特許第5,389,536号明細書)、サーモビフィダ・フスカ(Thermobifida fusca)由来のリパーゼ(国際公開第11/084412号パンフレット)、ジェオバシラス・ステアロサーモフィラス(Geobacillus stearothermophilus)リパーゼ(国際公開第11/084417号パンフレット)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のリパーゼ(国際公開第11/084599号パンフレット)、並びにストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)(国際公開第11/150157号パンフレット)及びS.プリスチナエスピラリス(S.pristinaespiralis)(国際公開第12/137147号パンフレット)由来のリパーゼが挙げられる。
他の例は、欧州特許第407225号明細書、国際公開第92/05249号パンフレット、国際公開第94/01541号パンフレット、国際公開第94/25578号パンフレット、国際公開第95/14783号パンフレット、国際公開第95/30744号パンフレット、国際公開第95/35381号パンフレット、国際公開第95/22615号パンフレット、国際公開第96/00292号パンフレット、国際公開第97/04079号パンフレット、国際公開第97/07202号パンフレット、国際公開第00/34450号パンフレット、国際公開第00/60063号パンフレット、国際公開第01/92502号パンフレット、国際公開第07/87508号パンフレット及び国際公開第09/109500号パンフレットに記載のものなどのリパーゼバリアントである。
好ましい市販されているリパーゼ製品としては、Lipolase(商標)、Lipex(商標);Lipolex(商標)及びLipoclean(商標)(Novozymes A/S)、Lumafast(当初はGenencorから)及びLipomax(当初はGist-Brocadesから)が挙げられる。
さらに他の例は、アシルトランスフェラーゼ又はペルヒドロラーゼと呼ばれこともあるリパーゼ、例えば、カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)リパーゼAとの相同性を有するアシルトランスフェラーゼ(国際公開第10/111143号パンフレット)、マイコバクテリウム・スメグマチス(Mycobacterium smegmatis)由来のアシルトランスフェラーゼ(国際公開第05/56782号パンフレット)、CE 7ファミリー由来のペルヒドロラーゼ(国際公開第09/67279号パンフレット)、並びにM.スメグマチス(M.smegmatis)ペルヒドロラーゼのバリアント、特に、Huntsman Textile Effects Pte Ltd製の製品Gentle Power Bleachに使用されているS54Vバリアント(国際公開第10/100028号パンフレット)である。
アミラーゼ:
本発明のバリアントとともに使用され得る好適なアミラーゼは、アルファ-アミラーゼ又はグルコアミラーゼであってもよく、細菌又は真菌起源のものであってもよい。化学的に修飾された変異体又はタンパク質を操作した変異体が含まれる。アミラーゼとしては、例えば、バチルス属(Bacillus)、例えば英国特許第1,296,839号明細書にさらに詳細に記載されているバチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)の特殊な系統から得られるα-アミラーゼが挙げられる。
好適なアミラーゼとしては、国際公開第95/10603号パンフレットにおける配列番号2を有するアミラーゼ又はその配列番号3と90%の配列同一性を有するバリアントが挙げられる。好ましいバリアントは、国際公開第94/02597号パンフレット、国際公開第94/18314号パンフレット、国際公開第97/43424号パンフレット及び国際公開第99/019467号パンフレットの配列番号4に記載され、例えば、以下の位置の1つ以上における置換を有するバリアントである:15、23、105、106、124、128、133、154、156、178、179、181、188、190、197、201、202、207、208、209、211、243、264、304、305、391、408、及び444。
異なる好適なアミラーゼとしては、国際公開第02/010355号パンフレットにおける配列番号6を有するアミラーゼ又はその配列番号6と90%の配列同一性を有するそのバリアントが挙げられる。配列番号6の好ましいバリアントは、181及び182位における欠失及び193位における置換を有するものである。
好適な他のアミラーゼは、国際公開第2006/066594号パンフレットの配列番号6に示されるB.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)に由来するアルファ-アミラーゼの残基1~33及び国際公開第2006/066594号パンフレットの配列番号4に示されるB.リケニフォルミス(B.licheniformis)のアルファ-アミラーゼの残基36~483を含むハイブリッドアルファ-アミラーゼ又はそれと90%の配列同一性を有するバリアントである。このハイブリッドアルファ-アミラーゼの好ましいバリアントは、以下の位置の1つ以上において置換、欠失又は挿入を有するものである:G48、T49、G107、H156、A181、N190、M197、I201、A209及びQ264。国際公開第2006/066594号パンフレットの配列番号6に示されるB.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)に由来するアルファ-アミラーゼの残基1~33及び配列番号4の残基36~483を含むハイブリッドアルファ-アミラーゼの最も好ましいバリアントは、置換:
M197T;
H156Y+A181T+N190F+A209V+Q264S;又は
G48A+T49I+G107A+H156Y+A181T+N190F+I201F+A209V+Q264S
を有するものである。
好適であるさらなるアミラーゼは、国際公開第99/019467号パンフレットにおける配列番号6を有するアミラーゼ又は配列番号6と90%の配列同一性を有するそのバリアントである。配列番号6の好ましいバリアントは、以下の位置の1つ以上において置換、欠失又は挿入を有するものである:R181、G182、H183、G184、N195、I206、E212、E216及びK269。特に好ましいアミラーゼは、R181位及びG182位、又はH183位及びG184位に欠失を有するものである。
使用され得る追加のアミラーゼは、国際公開第96/023873号パンフレットの配列番号1、配列番号3、配列番号2若しくは配列番号7を有するもの又は配列番号1、配列番号2、配列番号3若しくは配列番号7と90%の配列同一性を有するそのバリアントである。配列番号1、配列番号2、配列番号3又は配列番号7の好ましいバリアントは、付番のために国際公開第96/023873号パンフレットの配列番号2を使用する、以下の位置の1つ以上において置換、欠失又は挿入を有するものである:140、181、182、183、184、195、206、212、243、260、269、304及び476。より好ましいバリアントは、181、182、183及び184から選択される2つの位置、例えば、181及び182、182及び183、又は183位及び184位に欠失を有するものである。配列番号1、配列番号2又は配列番号7の最も好ましいアミラーゼバリアントは、183位及び184位における欠失並びに140位、195位、206位、243位、260位、304位及び476位の1つ以上における置換を有するものである。
使用され得る他のアミラーゼは、国際公開第08/153815号パンフレットの配列番号2、国際公開第01/66712号パンフレットの配列番号10を有するアミラーゼ又は国際公開第08/153815号パンフレットの配列番号2と90%の配列同一性若しくは国際公開第01/66712号パンフレットの配列番号10と90%の配列同一性を有するそのバリアントである。国際公開第01/66712号パンフレットの配列番号10の好ましいバリアントは、以下の位置の1つ以上における置換、欠失又は挿入を有するものである:176、177、178、179、190、201、207、211及び264。
さらなる好適なアミラーゼは、国際公開第09/061380号パンフレットの配列番号2を有するアミラーゼ又はその配列番号2と90%の配列同一性を有するバリアントである。配列番号2の好ましいバリアントは、C末端の短縮化及び/又は以下の位置の1つ以上において置換、欠失又は挿入を有するものである:Q87、Q98、S125、N128、T131、T165、K178、R180、S181、T182、G183、M201、F202、N225、S243、N272、N282、Y305、R309、D319、Q320、Q359、K444及びG475。配列番号2のより好ましいバリアントは、以下の位置:Q87E,R、Q98R、S125A、N128C、T131I、T165I、K178L、T182G、M201L、F202Y、N225E,R、N272E,R、S243Q,A,E,D、Y305R、R309A、Q320R、Q359E、K444E及びG475Kの1つ以上における置換、並びに/又はR180位及び/若しくはS181位又はT182位及び/若しくはG183位における欠失を有するものである。配列番号2の最も好ましいアミラーゼバリアントは、置換:
N128C+K178L+T182G+Y305R+G475K;
N128C+K178L+T182G+F202Y+Y305R+D319T+G475K;
S125A+N128C+K178L+T182G+Y305R+G475K;又は
S125A+N128C+T131I+T165I+K178L+T182G+Y305R+G475Kを有するものであり、バリアントは、C末端が短縮化されており、任意選択により、243位の置換並びに/又は180位及び/若しくは181位の欠失をさらに含む。
他の好適なアミラーゼは、国際公開第01/66712号パンフレットの配列番号12を有するアルファ-アミラーゼ又は配列番号12と少なくとも90%の配列同一性を有するバリアントである。好ましいアミラーゼバリアントは、国際公開第01/66712号パンフレットにおける配列番号12の以下の位置の1つ以上における置換、欠失又は挿入を有するものである:R28、R118、N174;R181、G182、D183、G184、G186、W189、N195、M202、Y298、N299、K302、S303、N306、R310、N314;R320、H324、E345、Y396、R400、W439、R444、N445、K446、Q449、R458、N471、N484。特定の好ましいアミラーゼとしては、D183及びG184の欠失を有し、且つ置換R118K、N195F、R320K及びR458Kを有するバリアント、並びに群:M9、G149、G182、G186、M202、T257、Y295、N299、M323、E345及びA339から選択される1つ以上の位置における置換をさらに有するバリアント、これら全ての位置において置換をさらに有する最も好ましいバリアントが挙げられる。
他の例は、国際公開第2011/098531号パンフレット、国際公開第2013/001078号パンフレット及び国際公開第2013/001087号パンフレットにおいて記載されるものなどのアミラーゼバリアントである。
市販されているアミラーゼとしては、Duramyl(商標)、Termamyl(商標)、Fungamyl(商標)、Stainzyme(商標)、Stainzyme Plus(商標)、Natalase(商標)、及びBAN(商標)(Novozymes A/S製)、並びにRapidase(商標)、Purastar(商標)/Effectenz(商標)、Powerase(商標)、Preferenz S1000(商標)、Preferenz S110(商標)及びPreferenz S100(商標)(Genencor International Inc./DuPont製)がある。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:
ペルオキシダーゼは、国際生化学分子生物学連合(International Union of Biochemistry and Molecular Biology)(IUBMB)の命名委員会により記載されている酵素分類EC1.11.1.7に含まれるペルオキシダーゼ酵素、又はそれから得られる、ペルオキシダーゼ活性を呈する任意の断片である。
好適なペルオキシダーゼとしては、植物、細菌又は真菌起源のものが挙げられる。化学的に修飾された変異体又はタンパク質を操作した変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、例えば、ウシグソヒトヨタケ(C.cinerea)といったヒトヨタケ属(Coprinopsis)由来のペルオキシダーゼ(欧州特許第179,486号明細書)、並びに国際公開第93/24618号パンフレット、国際公開第95/10602号パンフレット、及び国際公開第98/15257号パンフレットに記載されているものなどのそのバリアントが挙げられる。
ペルオキシダーゼはまた、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼなどのハロペルオキシダーゼ酵素及びクロロペルオキシダーゼ活性又はブロモペルオキシダーゼ活性を呈する化合物を含み得る。ハロペルオキシダーゼは、ハロゲン化物イオンに対するそれらの特異性に従って分類される。クロロペルオキシダーゼ(E.C.1.11.1.10)は、塩化物イオンからの次亜塩素酸塩の形成を触媒する。
ある実施形態では、ハロペルオキシダーゼは、クロロペルオキシダーゼである。好ましくは、ハロペルオキシダーゼは、バナジウムハロペルオキシダーゼ、すなわち、バナジン酸塩含有ハロペルオキシダーゼである。本発明の好ましい方法において、バナジン酸塩含有ハロペルオキシダーゼは、塩化物イオンの供給源と組み合わせられる。
ハロペルオキシダーゼは、多種の真菌、特に、暗色線菌科(dematiaceous hyphomycetes)の真菌群、例えば、C.フマゴ(C.fumago)などのカルダリオマイセス属(Caldariomyces)、アルテルナリア属(Alternaria)、例えば、C.ベルクローサ(C.verruculosa)及びC.イナエクアリス(C.inaequalis)などのクルブラリア属(Curvularia)、ドレクスレラ属(Drechslera)、ウロクラジウム属(Ulocladium)及びボトリチス属(Botrytis)から単離されている。
ハロペルオキシダーゼはまた、シュードモナス属(Pseudomonas)、例えば、P.ピロシニア(P.pyrrocinia)及びストレプトマイセス属(Streptomyces)、例えば、S.オーレオファシエンス(S.aureofaciens)などの細菌からも単離されている。
好ましい実施形態では、ハロペルオキシダーゼは、クルブラリア属(Curvularia sp.)、特に、クルブラリア・ベルクローサ(Curvularia verruculosa)又はクルブラリア・イナエクアリス(Curvularia inaequalis)、例えば、国際公開第95/27046号パンフレットに記載されるとおりのC.イナエクアリス(C.inaequalis)CBS 102.42;又は国際公開第97/04102号パンフレットに記載されるとおりのC.ベルクローサ(C.verruculosa)CBS 147.63若しくはC.ベルクローサ(C.verruculosa)CBS 444.70;又は国際公開第01/79459号パンフレットに記載されるとおりのドレクスレラ・ハルトレビイ(Drechslera hartlebii)、国際公開第01/79458号パンフレットに記載されるとおりのデンドロフィエラ・サリナ(Dendryphiella salina)、国際公開第01/79461号パンフレットに記載されるとおりのファエオトリココニス・クロタラリエ(Phaeotrichoconis crotalarie)、又は国際公開第01/79460号パンフレットに記載されるとおりのゲニクロスポリウム属(Geniculosporium sp.)から得ることができる。
オキシダーゼとしては、特に、酵素分類EC1.10.3.2に含まれる任意のラッカーゼ酵素、又はそれから得られるラッカーゼ活性を呈する任意の断片、又は類似の活性を呈する化合物、例えば、カテコールオキシダーゼ(EC1.10.3.1)、o-アミノフェノールオキシダーゼ(EC1.10.3.4)、又はビリルビンオキシダーゼ(EC1.3.3.5)が挙げられる。
好ましいラッカーゼ酵素は、細菌起源の酵素である。酵素は、植物、細菌又は真菌(糸状真菌及び酵母を含む)から得てもよい。
真菌由来の好適な例としては、アスペルギルス属(Aspergillus)、ニューロスポラ属(Neurospora)、例えば、N.クラッサ(N.crassa)、ポドスポラ属(Podospora)、ボトリチス属(Botrytis)、コリビア属(Collybia)、ツリガネタケ属(Fomes)、レンチヌス属(Lentinus)、ヒラタケ属(Pleurotus)、カワラタケ属(Trametes)、例えば、フルイカワラタケ(T.villosa)及びカワラタケ(T.versicolor)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、例えば、R.ソラニ(R.solani)、ヒトヨタケ属(Coprinopsis)、例えば、ウシグソヒトヨタケ(C.cinerea)、ササクレヒトヨタケ(C.comatus)、ヒメヒトヨタケ(C.friesii)、及びヒメヒガサヒトヨタケ(C.plicatilis)、ナヨタケ属(Psathyrella)、例えば、イタチタケ(P.condelleana)、ヒカゲタケ属(Panaeolus)、例えば、ワライタケ(P.papilionaceus)、ミセリオフトラ属(Myceliophthora)、例えば、M.サーモフィラ(M.thermophila)、シタリジウム属(Schytalidium)、例えば、S.サーモフィルム(S.thermophilum)、ポリポルス属(Polyporus)、例えばP.ピンシツス(P.pinsitus)、フレビア属(Phlebia)、例えば、P.ラジアータ(P.radiata)(国際公開第92/01046号パンフレット)、又はコリオルス属(Coriolus)、例えば、C.ヒルスツス(C.hirsutus)(日本特許第2238885号公報)の株から得られるラッカーゼが挙げられる。
細菌由来の好適な例としては、バチルス属(Bacillus)の株から得られるラッカーゼが挙げられる。
ヒトヨタケ属(Coprinopsis)又はミセリオフトラ属(Myceliophthora)から得られるラッカーゼ;特に、国際公開第97/08325号パンフレットに開示されるウシグソヒトヨタケ(Coprinopsis cinerea)から得られるラッカーゼ;又は国際公開第95/33836号パンフレットに開示されるミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)から得られるラッカーゼが好ましい。
ヌクレアーゼ
好適なヌクレアーゼとしては、それぞれDNA又はRNA骨格におけるホスホジエステル結合の加水切断を触媒し、それによりDNA及びRNAを分解するいずれかの酵素であるデオキシリボヌクレアーゼ(DNase)及びリボヌクレアーゼ(RNase)が挙げられる。活性の部位に基づいて2つの主要な分類がある。エキソヌクレアーゼは、末端から核酸を消化する。エンドヌクレアーゼは、標的分子の中間の領域に対して作用する。ヌクレアーゼは好ましくはDNaseであり、微生物、好ましくは真菌又は細菌から得ることができることが好ましい。特に、バチルス属(Bacillus)の種から得ることができるDNaseが好ましく;特に、バチルス・シビー(Bacillus cibi)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)又はバチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)から得ることができるDNaseが好ましい。そのようなDNaseの例は、国際公開第2011/098579号パンフレット、国際公開第2014/087011号パンフレット及び国際公開第2017/060475号パンフレットに記載される。アスペルギルス属(Aspergillus)の種から得ることができるDNase;特に、国際公開第2015/155350号パンフレットに記載されるDNaseなどのアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)から得ることができるDNaseも特に好ましい。
リケニナーゼ
好適なリケニナーゼ(リケナーゼ)としては、ベータ-1,4-グルコシド結合の加水分解を触媒してベータ-グルカンを得る酵素が挙げられる。リケニナーゼ(又はリケナーゼ)(例えば、EC3.2.1.73)は、(1,3)-及び(1,4)-結合を含有するベータ-D-グルカンにおける(1,4)-ベータ-D-グルコシド結合を加水分解し、リケニン及び穀類のベータ-D-グルカンに対して作用することができるが、1,3-又は1,4-結合のみを含有するベータ-D-グルカンに対しては作用できない。そのようなリケニナーゼの例は、特許出願国際公開第2017/097866号パンフレット及び国際公開第2017/129754号パンフレットに記載される。
洗剤酵素は、1種以上の酵素を含有する別々の添加剤を添加すること、又はこれらの酵素の全てを含む組み合わせた添加剤を添加することによって洗剤組成物中に含まれ得る。本発明の洗剤添加剤、すなわち、別々の添加剤又は組み合わせた添加剤は、例えば、顆粒、液体、スラリーなどとして配合され得る。好ましい洗剤添加剤配合物は、顆粒、特に、非飛散性顆粒、液体、特に、安定化された液体、又はスラリーである。
非飛散性顆粒は、例えば、米国特許第4,106,991号明細書及び同第4,661,452号明細書に開示される方法によって製造してもよく、任意選択により当該技術分野で知られる方法によってコーティングしてもよい。ワックスコーティング材料の例には、平均モル重量が1000~20000のポリ(エチレンオキシド)生成物(ポリエチレングリコール、PEG)、16~50のエチレンオキシド単位を有するエトキシ化ノニルフェノール、アルコールが12~20個の炭素原子を含有し、15~80のエチレンオキシド単位が存在するエトキシ化脂肪族アルコール、脂肪族アルコール、脂肪酸、並びに脂肪酸のモノ及びジ及びトリグリセリドがある。流動層技術によって塗布するのに好適な皮膜形成コーティング材料の例は、英国特許第1483591号明細書に示されている。液体酵素の調製物は、例えば、確立された方法に従って、ポリオール、例えばプロピレングリコール、糖又は糖アルコール、乳酸又はホウ酸を添加することによって安定化してもよい。保護酵素は、欧州特許第238,216号明細書に開示されている方法に従って調製され得る。
補助材料
洗濯洗剤における使用のための当該技術分野で知られる任意の洗剤構成成分もまた利用され得る。他の任意選択の洗剤構成成分としては、単独で又は組み合わせた抗腐食剤、収縮防止剤、再汚染防止剤、しわ防止剤、殺菌剤、結合剤、腐食防止剤、崩壊剤/崩壊薬剤、染料、酵素安定化剤(ホウ酸、ホウ酸塩、CMC、及び/又はプロピレングリコールなどのポリオール)、粘土を含む布地柔軟仕上げ剤、充填剤/加工助剤、蛍光増白剤/光学的光沢剤、起泡促進剤、泡(石鹸泡)調節剤、香料、汚れ懸濁剤、柔軟剤、起泡抑制剤、黄褐色阻害剤、及びウィッキング剤が挙げられる。洗濯洗剤における使用のための当該技術分野で知られる任意の成分が利用され得る。そのような成分の選択は、十分に当業者の技術の範囲内である。
分散剤-本発明の洗剤組成物はまた、分散剤も含有することができる。特に、粉末洗剤は、分散剤を含んでもよい。好適な水溶性有機材料としては、ホモ-若しくはコポリマー酸又はそれらの塩が挙げられ、ここで、ポリカルボン酸は、2個以下の炭素原子によって相互に分離された少なくとも2つのカルボキシル基を含む。好適な分散剤は、例えば、Powdered Detergents,Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Inc.に記載されている。
移染防止剤-本発明の洗剤組成物はまた、1種以上の移染防止剤を含んでもよい。好適な高分子移染防止剤としては、これらに限定されないが、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドン及びN-ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はこれらの混合物が挙げられる。主題の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、組成物の約0.0001重量%~約10重量%、約0.01重量%~約5重量%のレベルで、又は約0.1重量%~約3重量%のレベルでも存在し得る。
蛍光増白剤-本発明の洗剤組成物はまた、蛍光増白剤又は光学的光沢剤などのクリーニングされる物品に色合いを付与し得る追加の構成成分を含有するのが好ましい。存在する場合、光沢剤は、約0.01%~約0.5%のレベルであることが好ましい。洗濯洗剤組成物での使用に好適な任意の蛍光増白剤が、本発明の組成物において使用されてもよい。最も一般的に用いられる蛍光増白剤は、ジアミノスチルベン-スルホン酸誘導体、ジアリールピラゾリン誘導体及びビスフェニル-ジスチリル誘導体のクラスに属するものである。ジアミノスチルベン-スルホン酸誘導体タイプの蛍光増白剤の例として、4,4’-ビス-(2-ジエタノールアミノ-4-アニリノ-s-トリアジン-6-イルアミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホネート、4,4’-ビス-(2,4-ジアニリノ-s-トリアジン-6-イルアミノ)スチルベン-2.2’-ジスルホネート、4,4’-ビス-(2-アニリノ-4-(N-メチル-N-2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-s-トリアジン-6-イルアミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホネート、4,4’-ビス-(4-フェニル-1,2,3-トリアゾール-2-イル)スチルベン-2,2’-ジスルホネート、及びナトリウム5-(2H-ナフト[1,2-d][1,2,3]トリアゾール-2-イル)-2-[(E)-2-フェニルビニル]ベンゼンスルホネートのナトリウム塩が挙げられる。好ましい蛍光増白剤は、Ciba-Geigy AG,Basel,Switzerlandから市販されているTinopal DMS及びTinopal CBSである。Tinopal DMSは、4,4’-ビス-(2-モルホリノ-4-アニリノ-s-トリアジン-6-イルアミノ)スチルベン-2,2’-ジスルホネートのジナトリウム塩である。Tinopal CBSは、2,2’-ビス-(フェニル-スチリル)-ジスルホネートのジナトリウム塩である。また、好ましい蛍光増白剤は、Paramount Minerals and Chemicals,Mumbai,India製の市販のParawhite KXである。本発明における使用に好適な他の蛍光剤としては、1-3-ジアリールピラゾリン及び7-アルキルアミノクマリンが挙げられる。
好適な蛍光光沢剤のレベルは、約0.01、0.05、約0.1、或いは約0.2wt%の下限レベルから、0.5又はさらには0.75wt%の上限レベルまでを含む。
汚れ遊離ポリマー-本発明の洗剤組成物はまた、綿及びポリエステル系布地などの布地からの汚れの除去、特にポリエステル系布地からの疎水性汚れの除去を補助する1種以上の汚れ遊離ポリマーを含んでもよい。汚れ遊離ポリマーは、例えば、非イオン性又はアニオン性テレフタレート系ポリマー、ポリビニルカプロラクタム及び関連するコポリマー、ビニルグラフトコポリマー、ポリエステルポリアミドであってもよく、例えば、Chapter 7,Powdered Detergents,Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Inc.を参照されたい。別のタイプの汚れ遊離ポリマーは、コア構造と、このコア構造に結合した複数のアルコキシレート基とを含む両親媒性アルコキシル化油脂クリーニングポリマーである。コア構造は、国際公開第2009/087523号パンフレット(本明細書において参照により組み込まれる)に詳述されているとおり、ポリアルキレンイミン構造又はポリアルカノールアミン構造を含み得る。さらに、ランダムグラフトコポリマーは、好適な汚れ遊離ポリマーである。好適なグラフトコポリマーは、国際公開第2007/138054号パンフレット、国際公開第2006/108856号パンフレット及び国際公開第2006/113314号パンフレット(本明細書において参照により組み込まれる)において、より詳細に記載されている。他の汚れ遊離ポリマーは、欧州特許第1867808号明細書又は国際公開第2003/040279号パンフレット(共に本明細書において参照により組み込まれる)に記載されているものなどの変性セルロース誘導体などの特に置換セルロース系構造といった置換多糖類構造である。好適なセルロース系ポリマーとしては、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド及びこれらの混合物が挙げられる。好適なセルロース系ポリマーとしては、アニオン性変性セルロース、非イオン性変性セルロース、カチオン性変性セルロース、双性イオン性変性セルロース、及びこれらの混合物が挙げられる。好適なセルロース系ポリマーとしては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース、エステルカルボキシメチルセルロース及びこれらの混合物が挙げられる。
再付着防止剤-本発明の洗剤組成物としてはまた、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリオキシエチレン及び/又はポリエチレングリコール(PEG)、アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、並びにエトキシル化ポリエチレンイミンなどの1種以上の再付着防止剤を含んでもよい。前述の汚れ遊離ポリマーの下で、上記セルロース系ポリマーは、再付着防止剤としても機能し得る。
レオロジー改質剤は、粘度降下剤とは異なる、構造化剤又は増粘剤である。レオロジー改質剤は、液体洗剤組成物の水性液体マトリックスにずり流動化特性を付与する、非ポリマー性結晶、ヒドロキシ-機能材料、ポリマー性レオロジー改質剤からなる群から選択される。洗剤のレオロジー及び粘性は、例えば、欧州特許第2169040号明細書に示されるように、当技術分野で知られる方法により、改変及び調節することができる。
他の好適な補助材料としては、収縮防止剤、しわ防止剤、殺菌剤、結合剤、キャリア、染料、酵素安定化剤、布地用柔軟剤、充填剤、起泡調節剤、ヒドロトロープ、香料、顔料、制泡剤、及び溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。
プロテアーゼ阻害剤
プロテアーゼ阻害剤は、洗濯石鹸バー中のプロテアーゼ又は他の酵素が分解されないようにプロテアーゼを安定化するか又は阻害する任意の化合物であり得る。プロテアーゼ阻害剤の例は、アプロチニン、ベスタチン、カルパイン阻害剤I及びII、キモスタチン、ロイペプチン、ペプスタチン、フェニルメタンスルホニルフルオリド(PMSF)、ホウ酸、ホウ酸塩、ホウ砂、ボロン酸、4-ホルミルフェニルボロン酸などのフェニルボロン酸(4-FPBA)、ペプチドアルデヒド又はそのハイドロサルファイト付加物若しくはヘミアセタール付加物及びペプチドトリフルオロメチルケトンである。少なくとも1つがペプチドアルデヒド、そのハイドロサルファイト付加物又はヘミアセタール付加物である5、4、3、2又は1つの阻害剤などの1つ以上のプロテアーゼ阻害剤が存在し得る。
ペプチドアルデヒド阻害剤
ペプチドアルデヒドは、式P-(A)-L-(B)-B-H又はそのハイドロサルファイト付加物若しくはヘミアセタール付加物(式中、
i.Hは、水素であり;
ii.Bは、式-NH-CH(R)-C(=O)-のL-又はD-配置を有する単一アミノ酸残基であり;
iii.xは、(B)に関して1、2又は3であり、且つBは、独立して、Bアミノ酸のC末端を介してBに連結された単一アミノ酸であり、
iv.Lは存在しないか又はLは、独立して、式-C(=O)-、-C(=O)-C(=O)-、-C(=S)-、-C(=S)-C(=S)-又は-C(=S)-C(=O)-のリンカー基であり;
v.yは、(A)に関して0、1又は2であり、且つAは、独立して、Aアミノ酸のN末端を介してLに連結された単一アミノ酸残基であり(ただし、Lが存在しない場合、Aは存在しない);
vi.Pは、水素及びN末端保護基からなる群から選択され(ただし、Lが存在しない場合、PはN末端保護基である);
vii.Rは、独立して、1つ以上の同一の又は異なる置換基R’で任意選択により置換されたC1~6アルキル、C6~10アリール又はC7~10アリールアルキルからなる群から選択され;
viii.R’は、独立して、ハロゲン、-OH、-OR’’、-SH、-SR’’、-NH、-NHR’’、-NR’’、-COH、-CONH、-CONHR’’、-CONR’’、-NHC(=N)NHからなる群から選択され;且つ
ix.R’’は、C1~6アルキル基である)を有し得る。
xは、1、2又は3であり得るが、したがって、Bは、それぞれ1、2又は3つのアミノ酸残基であり得る。したがって、Bは、B、B-B又はB-B-B(式中、B、B及びBはそれぞれ、1つのアミノ酸残基を表す)を表し得る。yは、0、1又は2であり得るが、したがって、Aは存在し得ないか、又はそれぞれ式A又はA-A(式中、A及びAはそれぞれ、1つのアミノ酸残基を表す)を有する1つ若しくは2つのアミノ酸残基であり得る。
は、L-又はD-配置を有する単一アミノ酸残基であり得るが、そのアミノ酸のC末端を介してHに連結され、式中、Rは、C1~6アルキル、C6~10アリール又はC7~10アリールアルキル側鎖、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、フェニル又はベンジルであり、且つRは、任意選択により、1つ以上の同一の又は異なる置換基R’で置換され得る。特定の例は、アルギニン(Arg)、3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、メチオニン(Met)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、フェニルアラニン(Phe)、m-チロシン、p-チロシン(Tyr)及びバリン(Val)のD-又はL-形態である。特定の実施形態は、Bが、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、p-チロシン及びバリンであるときである。
アミノ酸のC末端を介してBに連結されるBは、脂肪族、疎水性及び/又は中性アミノ酸であり得る。Bの例は、アラニン(Ala)、システイン(Cys)、グリシン(Gly)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)及びバリン(Val)である。Bの特定の例は、アラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン及びバリンである。特定の実施形態は、Bが、アラニン、グリシン又はバリンであるときである。
存在する場合、Bアミノ酸のC末端を介してBに連結されるBは、脂肪族、疎水性、中性及び/又は極性アミノ酸であり得る。Bの例は、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、カプレオミシジン(Cpd)、システイン(Cys)、グリシン(Gly)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、フェニルアラニン(Phe)、プロリン(Pro)、セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、及びバリン(Val)である。Bの特定の例は、アラニン、グリシン、カプレオミシジン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラニン及びバリンである。特定の実施形態は、Bが、アルギニン、グリシン、ロイシン、フェニルアラニン又はバリンであるときである。
存在する場合、Bアミノ酸のC末端を介してBに連結されるBは、大型の脂肪族、芳香族、疎水性及び/又は中性アミノ酸であり得る。Bの例は、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、フェニルアラニン(Phe)、フェニルグリシン、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)及びバリン(Val)である。Bの特定の例は、ロイシン、フェニルアラニン、チロシン及びトリプトファンである。
リンカー基Lは、存在し得ないか又は-C(=O)-、-C(=O)-C(=O)-、-C(=S)-、-C(=S)-C(=S)-又は-C(=S)-C(=O)-からなる群から選択され得る。特定の実施形態は、Lが存在しないか又はLがカルボニル基-C(=O)-であるときを含む。
存在する場合、アミノ酸のN末端を介してLに連結されるAは、脂肪族、芳香族、疎水性、中性及び/又は極性アミノ酸であり得る。Aの例は、アラニン(Ala)、アルギニン(Arg)、カプレオミシジン(Cpd)、グリシン(Gly)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、フェニルアラニン(Phe)、スレオニン(Thr)、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)及びバリン(Val)である。Aの特定の例は、アラニン、アルギニン、グリシン、ロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン及びバリンである。特定の実施形態は、Bが、ロイシン、フェニルアラニン、チロシン又はトリプトファンンであるときである。
存在する場合、アミノ酸のN末端を介してAに連結されるA残基は、大型の脂肪族、芳香族、疎水性及び/又は中性アミノ酸であり得る。Aの例は、アルギニン(Arg)、イソロイシン(Ile)、ロイシン(Leu)、ノルロイシン(Nle)、ノルバリン(Nva)、フェニルアラニン(Phe)、フェニルグリシン、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)及びバリン(Val)である。Aの特定の例は、フェニルアラニン及びチロシンである。
N末端保護基P(存在する場合)は、フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、メトキシカルボニル、(フルオロメトキシ)カルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)及びアダマンチルオキシカルボニル;p-メトキシベンジルカルボニル(Moz)、ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(PMB)、p-メトキシフェニル(PMP)、メトキシアセチル、メチルアミノカルボニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ベンジルスルホニル、メチルホスホラミジル(MeOP(OH)(=O))及びベンジルホスホラミジル(PhCHOP(OH)(=O))などのホルミル、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、トリフルオロアセチル、メトキシサクシニル、芳香族及び脂肪族ウレタン保護基から選択され得る。
ペプチドアルデヒドの一般式はまた、以下のとおりに記載され得る:P-A-A-L-B-B-B-H(式中、P、A、A、L、B、B、B及びBは、上で定義されるとおりである)。
保護基を有するトリペプチドアルデヒドの場合(すなわち、x=2であり、Lは存在せず且つAは存在しない)、Pは、好ましくは、アセチル、メトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、メチルアミノカルボニル、メチルスルホニル、ベンジルスルホニル及びベンジルホスホラミジルである。保護基を有するテトラペプチドアルデヒドの場合(すなわち、x=3であり、Lは存在せず且つAは存在しない)、Pは、好ましくは、アセチル、メトキシカルボニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル及びメチルホスホラミジルである。
好適なペプチドアルデヒドは、国際公開第94/04651号パンフレット、国際公開第95/25791号パンフレット、国際公開第98/13458号パンフレット、国際公開第98/13459号パンフレット、国際公開第98/13460号パンフレット、国際公開第98/13461号パンフレット、国際公開第98/13462号パンフレット、国際公開第07/141736号パンフレット、国際公開第07/145963号パンフレット、国際公開第09/118375号パンフレット、国際公開第10/055052号パンフレット及び国際公開第11/036153号パンフレットに記載される。
より具体的には、ペプチドアルデヒドは、
Cbz-Arg-Ala-Tyr-H(L-アラニンアミド,N2-[(フェニルメトキシ)カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Ac-Gly-Ala-Tyr-H(L-アラニンアミド,N-アセチルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)
Cbz-Gly-Ala-Tyr-H(L-アラニンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Cbz-Gly-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
Cbz-Val-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]-L-バリル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
Cbz-Gly-Ala-Phe-H(L-アラニンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-)、
Cbz-Gly-Ala-Val-H(L-アラニンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-メチルプロピル]-)、
Cbz-Gly-Gly-Tyr-H(グリシンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Cbz-Gly-Gly-Phe-H(グリシンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-)、
Cbz-Arg-Val-Tyr-H(L-バリンアミド,N2-[(フェニルメトキシ)カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Cbz-Leu-Val-Tyr-H(L-バリンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]-L-ロイシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)
Ac-Leu-Gly-Ala-Tyr-H(L-アラニンアミド,N-アセチル-L-ロイシルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Ac-Phe-Gly-Ala-Tyr-H(L-アラニンアミド,N-アセチル-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Ac-Tyr-Gly-Ala-Tyr-H(L-アラニンアミド,N-アセチル-L-チロシルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Ac-Phe-Gly-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-アセチル-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
Ac-Phe-Gly-Ala-Phe-H(L-アラニンアミド,N-アセチル-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-)
Ac-Phe-Gly-Val-Tyr-H(L-バリンアミド,N-アセチル-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
Ac-Phe-Gly-Ala-Met-H(L-アラニンアミド,N-アセチル-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-(メチルチオ)プロピル]-)、
Ac-Trp-Leu-Val-Tyr-H(L-バリンアミド,N-アセチル-L-トリプトフィル-L-ロイシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-)、
MeO-CO-Val-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-(メトキシカルボニル)-L-バリル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)
MeNHCO-Val-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-(アミノメチルカルボニル)-L-バリル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
MeO-CO-Phe-Gly-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-(メトキシカルボニル)-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
MeO-CO-Phe-Gly-Ala-Phe-H(L-アラニンアミド,N-(メトキシカルボニル)-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-)、
MeSO2-Phe-Gly-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-(メチルスルホニル)-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
MeSO2-Val-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-(メチルスルホニル)-L-バリル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
PhCH2O-P(OH)(O)-Val-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-[ヒドロキシ(フェニルメトキシ)ホスフィニル]-L-バリル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
EtSO2-Phe-Gly-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-(エチルスルホニル)-L-フェニルアラニルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
PhCH2SO2-Val-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-[(フェニルメチル)スルホニル]-L-バリル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
PhCH2O-P(OH)(O)-Leu-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-[ヒドロキシ(フェニルメトキシ)ホスフィニル]-L-ロイシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、
PhCH2O-P(OH)(O)-Phe-Ala-Leu-H(L-アラニンアミド,N-[ヒドロキシ(フェニルメトキシ)ホスフィニル]-L-フェニルアラニル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)、又は
MeO-P(OH)(O)-Leu-Gly-Ala-Leu-H;(L-アラニンアミド,N-(ヒドロキシメトキシホスフィニル)-L-ロイシルグリシル-N-[(1S)-1-ホルミル-3-メチルブチル]-)であり得る。
好ましい例は、Cbz-Gly-Ala-Tyr-Hである。
そのようなペプチドアルデヒドのさらなる例としては、
α-MAPI(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,6-[3-[(アミノイミノメチル)アミノ]プロピル]-12-ホルミル-9-(1-メチルエチル)-4,7,10-トリオキソ-13-フェニル-2-(フェニルメチル)-,(2S,6S,9S,12S)-
L-バリンアミド,N2-[[(1-カルボキシ-2-フェニルエチル)アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-,[1(S),2(S)]-;L-バリンアミド,N2-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-(9CI);SP-キモスタチンB)、
β-MAPI(L-バリンアミド,N2-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1R)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-L-バリンアミド,N2-[[(1-カルボキシ-2-フェニルエチル)アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-,[1(S),2(R)]-)、
Phe-C(=O)-Arg-Val-Tyr-H(L-バリンアミド,N2-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-(9CI))、
Phe-C(=O)-Gly-Gly-Tyr-H,(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,12-ホルミル-13-(4-ヒドロキシフェニル)-4,7,10-トリオキソ-2-(フェニルメチル)-,(2S,12S)-)、
Phe-C(=O)-Gly-Ala-Phe-H,(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,12-ホルミル-9-メチル-4,7,10-トリオキソ-13-フェニル-2-(フェニルメチル)-,(2S,9S,12S)-)、
Phe-C(=O)-Gly-Ala-Tyr-H(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,12-ホルミル-13-(4-ヒドロキシフェニル)-9-メチル-4,7,10-トリオキソ-2-(フェニルメチル)-,(2S,9S,12S)-)、
Phe-C(=O)-Gly-Ala-Leu-H,(3,5,8,11-テトラアザペンタデカン酸,12-ホルミル-9,14-ジメチル-4,7,10-トリオキソ-2-(フェニルメチル)-,(2S,9S,12S)-)、
Phe-C(=O)-Gly-Ala-Nva-H,(3,5,8,11-テトラアザペンタデカン酸,12-ホルミル-9-メチル-4,7,10-トリオキソ-2-(フェニルメチル)-,(2S,9S,12S)-)、
Phe-C(=O)-Gly-Ala-Nle-H(3,5,8,11-テトラアザヘキサデカン酸,12-ホルミル-9-メチル-4,7,10-トリオキソ-2-(フェニルメチル)-,(2S,9S,12S)-)、
Tyr-C(=O)-Arg-Val-Tyr-H(L-バリンアミド,N2-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-(9CI))、
Tyr-C(=O)-Gly-Ala-Tyr-H(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,12-ホルミル-13-(4-ヒドロキシフェニル)-2-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-9-メチル-4,7,10-トリオキソ-,(2S,9S,12S)-)、
Phe-C(=S)-Arg-Val-Phe-H,(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,6-[3-[(アミノイミノメチル)アミノ]プロピル]-12-ホルミル-9-(1-メチルエチル)-7,10-ジオキソ-13-フェニル-2-(フェニルメチル)-4-チオキソ-,(2S,6S,9S,12S)-)、
Phe-C(=S)-Arg-Val-Tyr-H,(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,6-[3-[(アミノイミノメチル)アミノ]プロピル]-12-ホルミル-13-(4-ヒドロキシフェニル)-9-(1-メチルエチル)-7,10-ジオキソ-2-(フェニルメチル)-4-チオキソ-,(2S,6S,9S,12S)-)、
Phe-C(=S)-Gly-Ala-Tyr-H,(3,5,8,11-テトラアザトリデカン酸,12-ホルミル-13-(4-ヒドロキシフェニル)-9-メチル-7,10-ジオキソ-2-(フェニルメチル)-4-チオキソ-,(2S,9S,12S)-)、
アンチパイン(L-バリンアミド,N2-[[(1-カルボキシ-2-フェニルエチル)アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-[4-[(アミノイミノメチル)アミノ]-1-ホルミルブチル]-)、
GE20372A(L-バリンアミド,N2-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1S)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-L-バリンアミド,N2-[[[1-カルボキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-,[1(S),2(S)]-)、
GE20372B(L-バリンアミド,N2-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-[(1R)-1-ホルミル-2-フェニルエチル]-L-バリンアミド,N2-[[[1-カルボキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]アミノ]カルボニル]-L-アルギニル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-,[1(S),2(R)]-)、
キモスタチンA(L-ロイシンアミド,(2S)-2-[(4S)-2-アミノ-3,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル]-N-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-L-ロイシンアミド,(2S)-2-[(4S)-2-アミノ-1,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル]-N-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-(9CI);
L-ロイシンアミド,L-2-(2-アミノ-1,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル)-N-[[(1-カルボキシ-2-フェニルエチル)アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-,立体異性体)、
キモスタチンB(L-バリンアミド,(2S)-2-[(4S)-2-アミノ-3,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル]-N-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-L-バリンアミド,(2S)-2-[(4S)-2-アミノ-1,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル]-N-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-(9CI);
L-バリンアミド,L-2-(2-アミノ-1,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル)-N-[[(1-カルボキシ-2-フェニルエチル)アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-,立体異性体)、及び
キモスタチンC(L-イソロイシンアミド,(2S)-2-[(4S)-2-アミノ-3,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル]-N-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-L-イソロイシンアミド,(2S)-2-[(4S)-2-アミノ-1,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル]-N-[[[(1S)-1-カルボキシ-2-フェニルエチル]アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-(9CI);
L-イソロイシンアミド,L-2-(2-アミノ-1,4,5,6-テトラヒドロ-4-ピリミジニル)-N-[[(1-カルボキシ-2-フェニルエチル)アミノ]カルボニル]グリシル-N-(1-ホルミル-2-フェニルエチル)-,立体異性体)
が挙げられる。
ペプチドアルデヒド付加物
ペプチドアルデヒドの代わりに、プロテアーゼ阻害剤が、ペプチドアルデヒドの付加物であり得る。付加物は、式P-(A)-L-(B)-N(H)-CHR-CH(OH)-SOM(式中、P、A、y、L、B、x及びRは、上で定義されるとおりであり、Mは、H又はアルカリ金属、好ましくは、Na又はKである)を有するハイドロサルファイト付加物であり得る。或いは、付加物は、式P-(A)-L-(B)-N(H)-CHR-CH(OH)-OR(式中、P、A、y、L、B、x及びRは、上で定義されるとおりである)を有するヘミアセタールであり得る。好ましい実施形態は、ハイドロサルファイト付加物であり、P=Cbz、B=Gly;B=Ala;B=Tyr(そのためR=PhCH、R’=OH)、x=2、y=0、L=A=存在しない及びM=Na(Cbz-Gly-Ala-N(H)-CH(CH-p-COH)-CH(OH)-SONa、L-アラニンアミド、N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[2-ヒドロキシ-1-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-2-スルホエチル]-、ナトリウム塩(1:1))である。
ペプチドアルデヒドのハイドロサルファイト付加物の一般式はまた、以下のとおりに記載され得る:P-A-A-L-B-B-B-N(H)-CHR-CH(OH)-SOM(式中、P、A、A、L、B、B、B、R及びMは、上で定義されるとおりである)。
或いは、ペプチドアルデヒドの付加物は、Cbz-Gly-Ala-N(H)-CH(CH-p-COH)-CH(OH)-SONa((2S)-[(N-{N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]グリシル}-L-アラニニル)アミノ]-1-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン-1-スルホン酸ナトリウム)又はCbz-Gly-Ala-N(H)-CH(CH2Ph)-CH(OH)-SONa((2S)-[(N-{N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]グリシル}-L-アラニニル)アミノ]-1-ヒドロキシ-3-(フェニル)プロパン-1-スルホン酸ナトリウム)又は「MeO-CO_Val-Ala-N(H)-CH(CH2CH(CH)-CH(OH)-SONa((2S)-[(N-{N-[(ベンジルオキシ)カルボニル]グリシル}-L-アラニニル)アミノ]-1-ヒドロキシ-3-(2-プロパニル)プロパン-1-スルホン酸ナトリウム)であり得る。
他の好ましいペプチドアルデヒド亜硫酸水素塩は、
Cbz-Arg-Ala-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Gly-Ala-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Gly-Ala-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na(L-アラニンアミド,N-[(フェニルメトキシ)カルボニル]グリシル-N-[2-ヒドロキシ-1-[(4-ヒドロキシフェニル)メチル]-2-スルホエチル]-,ナトリウム塩(1:1)))、
Cbz-Gly-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Val-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Gly-Ala-NHCH(CHPh)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Gly-Ala-NHCH(CH(CH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Gly-Gly-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Gly-Gly-NHCH(CHPh)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Arg-Val-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Cbz-Leu-Val-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Leu-Gly-Ala-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Tyr-Gly-Ala-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHPh)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Phe-Gly-Val-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H,(式中、M=Na)、
Ac-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHCHSCH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
Ac-Trp-Leu-Val-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
MeO-CO-Val-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
MeNCO-Val-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
MeO-CO-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
MeO-CO-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHPh)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
MeSO-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H,(式中、M=Na)、
MeSO-Val-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
PhCHO(OH)(O)P-Val-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
EtSO-Phe-Gly-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
PhCHSO-Val-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
PhCHO(OH)(O)P-Leu-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SO3M)-H(式中、M=Na)、
PhCHO(OH)(O)P-Phe-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、
MeO(OH)(O)P-Leu-Gly-Ala-NHCH(CHCH(CH))C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)、及び
Phe-urea-Arg-Val-NHCH(CHOH)C(OH)(SOM)-H(式中、M=Na)である。

バーにおいて使用される塩は、一価カチオン及び有機アニオンの塩である。一価カチオンは、例えば、Na、K又はNH であり得る。有機アニオンは、例えば、ギ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩又は乳酸塩であり得る。したがって、一価カチオン及び有機アニオンの塩は、例えば、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸アンモニウム、クエン酸一ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウムカリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウムなどであり得る。特定の実施形態は、ギ酸ナトリウムである。
洗剤製品の配合
本発明の洗剤組成物は、例えば、バー、均質錠剤、2層以上を有する錠剤、1つ以上のコンパートメントを有するパウチ、定型的若しくは緻密な粉末、顆粒、ペースト、ゲル、又は定型的、緻密な若しくは濃縮された液体など、任意の好都合な形態であってもよい。
パウチは、単一又は複数のコンパートメントとして構成することができる。これは、組成物を保持するのに好適な任意の形態、形状及び材料であってもよく、例えば、水との接触前に、パウチから組成物が放出できないようにする。パウチは、内容物を封入する水溶性フィルムから作られる。前記内体積は、パウチのコンパートメントに分割することができる。好ましいフィルムは、ポリマー材料、好ましくは、フィルム又はシートに形成されるポリマーである。好ましいポリマー、コポリマー又はその誘導体は、選択されるポリアクリレート、及び水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムデキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートであり、最も好ましくは、ポリビニルアルコールコポリマー及び、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。好ましくは、フィルム中のポリマー、例えば、PVAのレベルは、少なくとも約60%である。好ましい平均分子量は通常、約20,000~約150,000となる。フィルムはまた、加水分解により分解可能で、水溶性のポリマーブレンド、例えば、ポリラクチド及びポリビニルアルコール(MonoSol LLC,Indiana,USAから販売される商品名M8630で知られる)と、グリセロール、エチレングリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール及びこれらの混合物のような可塑剤などを含むブレンドされた組成物であってもよい。パウチは、水溶性フィルムによって分離された固体洗濯クリーニング組成物若しくは一部分の構成成分及び/又は液体クリーニング組成物若しくは一部分の構成成分を含むことができる。液体構成成分用のコンパートメントは、固体を含有するコンパートメントとは、組成が異なり得る:参考文献:(米国特許出願公開第2009/0011970A1号明細書)。
洗剤成分は、水溶解性パウチ内のコンパートメントによって又は錠剤の様々な層で、互いに物理的に分離することができる。これにより、構成成分間の好ましくない貯蔵時の相互作用を回避することができる。コンパートメントの各々の様々な溶解プロファイルによって、洗浄溶液中の選択した構成成分の溶解遅延を起こすことも可能である。
単位用量ではない液体又はゲル洗剤は、水溶性であってもよく、通常、少なくとも20重量%、及び最大95%の水、例えば、最大約70%の水、最大約65%の水、最大約55%の水、最大約45%の水、最大約35%の水を含有する。限定されないが、アルカノール、アミン、ジオール、エーテル及びポリオールなどの他のタイプの液体が、水溶性液体又はゲルに含まれてもよい。水溶性液体又はゲル洗剤は、0~30%の有機溶剤を含有し得る。
液体又はゲル洗剤は、非水溶性であってもよい。
組成物を生成する方法
本発明はまた、組成物を生成する方法に関する。
使用
本発明はまた、その組成物を使用するための方法に関する。
洗剤中での使用。
本発明のポリペプチドが加えられ、それにより洗剤組成物の構成成分になり得る。
本発明の洗剤組成物は、例えば、手による又は機械的洗濯洗剤組成物として、例えば、汚れた布地の前処理又は織物を新品同様にして(例えば、綿毛又は毛玉の除去により)、新しい織物のものに匹敵するように長期間の使用後に布地の視覚的及び手触りの特性の一部を回復させるのに好適な洗濯添加剤組成物、及びすすぎ添加布地用柔軟剤組成物として配合され得るか、或いは一般に家庭の硬質表面クリーニング操作に使用するための洗剤組成物として配合され得るか、或いは手による又は機械的食器洗浄操作のために配合され得る。
特定の態様では、本発明は、本明細書に記載されるとおりの本発明のポリペプチドを含む洗剤添加剤を提供する。
材料及び方法
PCR、クローニング、ライゲーションヌクレオチドなどの一般的な方法は、当業者によく知られており、例えば、“Molecular cloning:A laboratory manual”,Sambrook et al.(1989),Cold Spring Harbor lab.,Cold Spring Harbor,NY;Ausubel,F.M.et al.(eds.);“Current protocols in Molecular Biology”,John Wiley and Sons,(1995);Harwood,C.R.,and Cutting,S.M.(eds.);“DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes I and II”,D.N.Glover ed.(1985);“Oligonucleotide Synthesis”,M.J.Gait ed.(1984);“Nucleic Acid Hybridization”,B.D.Hames & S.J.Higgins eds(1985);“A Practical Guide To Molecular Cloning”,B.Perbal,(1984)において見出され得る。
セルロース分解活性のためのアッセイ
セルロース分解活性は、製造業者の指示書に従って、Megazyme(Wicklow,Ireland;Product-code:K-CellG5-4V)から提供されるセルラーゼアッセイキット(CellG5法)を使用して決定される。エンド-セルラーゼ(エンド-1,4-β-グルカナーゼ)の測定のためのCellG5アッセイ試薬は、2種の構成成分を含有する;
1)4,6-O-(3-ケトブチリデン)-4-ニトロフェニル-β-D-セロペンタノシド(BPNPG5)及び2)耐熱性のβ-グルコシダーゼ。ケトンブロッキング基は、BPNPG5上のβ-グルコシダーゼによっていずれかの加水分解作用を妨げる。エンド-セルラーゼとのインキュベーションは、補助的なβ-グルコシダーゼによって迅速に加水分解されるブロッキングされていない発色オリゴ糖を生成する。したがって、4-ニトロフェノールの形成の速度は、エンド-セルラーゼによるBPNPG5の加水分解と直接的に関連する。
モデル洗剤Aの組成物(液体)
洗剤Aの組成物(液体):成分:12%LAS、11%AEO Biosoft N25-7(NI)、7%AEOS(SLES)、6%MPG(モノプロピレングリコール)、3%エタノール、3%TEA、2.75%ココア石鹸、2.75%ダイズ石鹸、2%グリセロール、2%水酸化ナトリウム、2%クエン酸ナトリウム、1%ギ酸ナトリウム、0.2%DTMPA及び0.2%PCA、100%までの水(全てのパーセンテージはw/wである)。
モデル洗剤A2の組成物(液体)
洗剤A2の組成物(液体):成分:12%LAS、12%AEO Biosoft N25-7(NI)、4%AEOS(SLES)、2%MPG(モノプロピレングリコール)、3%エタノール、2%TEA(トリエチルアミン)、3%石鹸、0.5%水酸化ナトリウム、3.9%クエン酸ナトリウム、1.5%DTMPA、Na7(ジエチレントラミンペンタキス(メチレン)ペンタキス(ホスホン酸)、七ナトリウム塩)、0.5%フェノキシエタノール、100%までの水(全てのパーセンテージはw/wである)。
プロテアーゼ
実施例のために使用されるプロテアーゼは、配列番号10のものである。他のプロテアーゼとしては、配列番号11のもの、又は変異S9E+N42R+N74D+V199I+Q200L+Y203W+S253D+N255W+L256Eを有する配列番号11のものが挙げられる。
洗浄アッセイ
Launder-O-Meter(LOM)モデル洗浄系
Launder-O-Meter(LOM)は、最大20種の異なる洗浄条件を同時に試験するために適用され得る中規模のモデル洗浄系である。LOMは、基本的には、内部に回転する20個の密閉された金属ビーカーを伴う大きい温度制御された水浴である。各ビーカーは、1つの小さい洗濯機に相当し、実験の間、各々は、試験される汚れた布地及び汚れていない布地とともに試験されることになる特定の洗剤/酵素系の溶液を含有することになる。機械的負荷は、ビーカーが水浴中で回転されること及びビーカー中に金属球を含むことによって達成される。
LOMモデル洗浄系は主に、欧州の洗浄条件での洗剤及び酵素の中規模の試験において使用される。LOM実験において、バラストと汚れの比及び布地と洗浄液の比などの因子は変動し得る。したがって、LOMは、AMSA及びミニウォッシュなどの小規模実験と、より時間のかかるフロントローダー洗濯機での実物大の実験の間の接点を提供する。
Mini Launder-O-Meter(MiniLOM)モデル洗浄系
MiniLOMは、Launder-O-Meter(LOM)の改造された小型の洗浄系であり、最大20種の異なる洗浄条件を同時に試験するために適用され得る中規模のモデル洗浄系である。LOMは、基本的には、内部に回転する20個の密閉された金属ビーカーを伴う大きい温度制御された水浴である。各ビーカーは、1つの小さい洗濯機に相当し、実験の間、各々は、試験される汚れた布地及び汚れていない布地とともに試験されることになる特定の洗剤/酵素系の溶液を含有することになる。機械的負荷は、ビーカーが水浴中で回転されること及びビーカー中に金属球を含むことによって達成される。
LOMモデル洗浄系は主に、欧州の洗浄条件での洗剤及び酵素の中規模の試験において使用される。LOM実験において、バラストと汚れの比及び布地と洗浄液の比などの因子は変動し得る。したがって、LOMは、AMSA及びミニウォッシュなどの小規模実験と、より時間のかかるフロントローダー洗濯機での実物大の実験の間の接点を提供する。
miniLOMにおいて、洗浄は、Stuartローターに置かれた50mlの試験管において実施される。
Terg-O-Tometer(TOM)洗浄アッセイ
Terg-O-Meter(TOM)は、12種の異なる洗浄条件を同時に試験するために適用され得る中規模のモデル洗浄系である。TOMは、基本的には、内部に浸される最大12個の開放型金属ビーカーを伴う大きい温度制御された水浴である。各ビーカーは、1つの小さいトップローダー式洗濯機に相当し、実験の間、それらの各々は、その性能が試験される特定の洗剤/酵素系の溶液並びに汚れた布地及び汚れていない布地を含有することになる。機械的負荷は、各ビーカー内の液体を撹拌する回転式撹拌アームによって実現される。TOMビーカーは蓋を有しないため、TOM実験中に試料を取り除き、洗浄中にオンラインで情報をアッセイすることが可能である。
TOMモデル洗浄系は主に、US又はLA/APの洗浄条件での洗剤及び酵素の中規模の試験において使用される。TOM実験において、バラストと汚れの比及び布地と洗浄液の比などの因子は変動し得る。したがって、TOMは小規模実験と、より時間のかかるトップローダー洗濯機での実物大の実験の間の接点を提供する。
実施例1:セルラーゼバリアントの安定性の決定(コア安定性法)
セルラーゼバリアントの安定性は、プロテアーゼを含有する90%液体洗剤Aにおいて測定される。洗剤中での安定性は、プロテアーゼを含有する酵素洗剤混合物のインキュベーション後にCellG5キットによってバリアントの活性を測定することによって評価される。
90%洗剤A中の温度/プロテアーゼ負荷条件:
96ウェルマイクロプレート(ポリスチレン)中において、緩衝液(100mMのHEPES;0.01%のTween-20;pH7.5)中で希釈された20μLの1000ppmの精製されたエンド-セルラーゼが、0.3mg/mLの活性酵素プロテアーゼタンパク質を含有する180μLの洗剤Aと混合される。
15μLの酵素/洗剤混合物は、2つの新たな384ウェルマイクロプレート中に移され、密封される。2つの同一のプレートの一方は5℃(基準)で保管されたが、他方は高温(負荷)で16又は17時間インキュベートされた。使用される負荷温度については結果の表を参照されたい。インキュベーションの後、60μLのアッセイ緩衝液(100mMのHEPES;0.01%のTween-20;pH7.5)が、両方のプレートにおいて試料に加えられ、その後の活性測定のために激しく混合される。
セルロース分解活性のためのアッセイ試料(CellG5キット):
酵素活性は、UV透過384ウェルマイクロプレート中において20μLの希釈された酵素-洗剤混合物を10μLのアッセイ緩衝液(100mMのHEPES;0.01%のTween-20;pH7.5)及び10μLの新たに調製された基質溶液と混合することによって測定される。CellG5アッセイキットの基質溶液は、10μLのボトル#2を300μLのボトル#1と混合することによって調製される。
UV吸光度(405nm)は、マイクロプレートリーダー(Tecan;Infinite、M1000、pro)を使用して動力学的に測定される(2分おきに44分間)。一定の吸光度増大を示す曲線の部分を使用して、試料の酵素活性を計算した(mOD/分)。その後、残存活性が、5℃で保管された対応する試料における酵素活性に対する高温で16又は17時間インキュベートされた試料の酵素活性として計算される。
残存活性(%)=(活性、高温でインキュベートされた試料/活性、5℃でインキュベートされた試料)*100
実施例2:リンカー安定性アッセイ
原理
リンカー安定性は、(A)プロテアーゼを含有する洗剤中でセルラーゼをインキュベートし、続いて(B)インキュベートされたセルラーゼのセルロース繊維に結合する能力を決定することによって測定される。リンカー又はセルロース結合ドメインがプロテアーゼによって影響を及ぼされる場合、セルロース繊維に対するセルラーゼの結合親和性は低減されることになる。
結合は、インキュベートされたセルラーゼの希釈液をセルロース繊維の懸濁液に加えることによって決定される。5℃でのインキュベーションの後、セルロースに結合されたセルラーゼは、遠心分離によって除去され、セルロースに結合されないセルラーゼの量は、(C)上清中のセルラーゼの活性を測定することによって決定される。同様の条件であるがセルロースの非存在下でインキュベートされた並行した試料の活性に対するセルロースに結合されないセルラーゼの活性が、リンカー安定性の尺度である。
活性は、可溶性カルボキシメチルセルロース(CMC)の加水分解に続く(D)形成される還元末端の数の検出に基づく。CMCは、インタクトなセルラーゼ及びセルロース結合ドメインを有しないセルラーゼの両方に対する基質である。
A.プロテアーゼを含有する洗剤におけるインキュベーション
化学物質
洗剤:モデル洗剤A
プロテアーゼ:配列番号10
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
試薬
希釈緩衝液:50mM HEPES、pH8
プロテアーゼ原液、例えば、配列番号10のプロテアーゼ
0.3mg/mLのプロテアーゼを有する洗剤:モデル洗剤A中で300ppm
上のとおりのモデル洗剤A
手順
1)0.3mg/mLのプロテアーゼを有する洗剤を、プロテアーゼ原液を洗剤中の300ppmの活性プロテアーゼタンパク質の最終プロテアーゼ濃度まで100mLの洗剤に加え、室温での磁性撹拌によって1時間混合することによって調製する。
2)セルラーゼを、希釈緩衝液中において300ppmに希釈する。
3)(1)からのプロテアーゼを有する270μLの洗剤を、96ウェルポリプロピレンマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)249944)中にウェル位置A1からD12までピペットで分注する。
4)(2)からの30μLの希釈されたセルラーゼを、各ウェル(位置A1~D12)に加える。各セルラーゼは、三つ組で試験され、位置D4~D6は、ブランクのために使用され、30μLのMilli Q水がセルラーゼの代わりに加えられる。
5)小さい磁石を各ウェル(位置A1~D12)に加え、プレートをヒートシール(Thermo Scientific(商標)接着性PCRプレートシール AB0558)で密封した後、磁性撹拌によって30分間混合する。
6)混合した後、プレートを、実施例に示される時間及び温度でインキュベートする。
B.セルロース繊維に対する結合
化学物質
セルロース繊維:Avicel(登録商標)、PH-101、(Sigma 11365)
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
試薬:
結合緩衝液:50mM HEPES、pH8
Avicel懸濁液:使用前に1時間混合された結合緩衝液中の1.25g/100mL Avicel
手順:
1)180μLのAvicel懸濁液を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.269620)において位置A1からD12まで加え、180μLの結合緩衝液を位置E1からH12まで加えた。
2)次に、工程Aのインキュベートされたプレート中の各ウェルからの20μLの試料の一定分量を、それぞれ位置A1からD12まで及び位置E1からH12までウェルに加えた。
3)プレートを、5℃で1時間懸濁液中においてセルロース繊維を維持するのに十分な速度で振盪して、セルラーゼがセルロースに結合することを可能にする。
4)結合の後、プレートを、1500rpmで10秒間遠心分離し、上清を結合緩衝液(40μLの試料+60μLの緩衝液)中において2.5倍希釈する。Avicelからの上清及びAvicelを含まない対応するウェルの両方が希釈される。
C.CMC活性アッセイ
化学物質:
CMC:ナトリウムカルボキシメチルセルロース(Sigma C5678)
K-Na-酒石酸塩:Merck 8087
β-グルコシダーゼ 0.1mg/mLに希釈されたMegazyme(サーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima);受入番号Q08638、Megazyme Cat.No.E-BGOSTM)(比活性70U/mg及び製品中の活性 約460U/mL->6.57mg/mL)
PAHBAH 4-ヒドロキシベンズヒドラジド(Sigma H9882)
NaOH 水酸化ナトリウム(J.T.Baker 0402.1000)
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
試薬:
アッセイ緩衝液:50mM HEPES、pH8
CMC基質:使用前に1時間混合された1.25g CMC/100mL アッセイ緩衝液
PAHBAH緩衝液:50g/L K-Na-酒石酸塩+20g/L NaOH
PAHBAH試薬:PAHBAH緩衝液中の15mg/mL PAHBAH
β-グルコシダーゼ溶液:アッセイ緩衝液中の0.1mg/mLのβ-グルコシダーゼ
手順:
1)160μLのCMC基質を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.269620)にピペットで分注する
2)工程Bからの20μLの希釈された上清を、20μLのβ-グルコシダーゼ溶液と合わせて加える
3)プレートを、ヒートシール(Thermo Scientific(商標)接着性PCRプレートシール AB0558)で密封し、40℃で45分間インキュベートした
4)反応後、各ウェルの100μLを、ThermoFast 96 non-skirted(登録商標)PCRプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.AB-0600)に移した後、75μLのPAHBAH試薬を移す
5)次に、(4)のプレートを、密封ホイル(Greiner bio-oneプレートシーラー、Cat.No.676001)で密封し、95℃で10分間インキュベートした後、BioRad T100(商標)サーマルサイクラーPCR装置中において10℃で5分間冷却する
6)冷却した後、100μLの一定分量を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.269620)に移し、吸光度を405nm(A405nm)で読み取る。吸光度は、上清中のセルラーゼの活性の表出である。
D.データ処理
1)工程Cの吸光度読み取り値から、Avicelを含まないウェルの3つのブランクの平均、A405nm(blank_ref)が計算され(位置H4->H6)、Avicelを含むウェルの3つのブランクの平均、A405nm(blank_Avicel)が計算される(位置D4->D6)。
2)次に、セルラーゼ含有ウェルからの吸光度読み取り値が、それらの対応するブランク(すなわち、(1)からのもの)に関して補正される。
3)リンカー安定性が、
1-[Act405nm(+Avicel)/Act405nm(-Avicel)]
(式中、Act405nm(+Avicel)及びAct405nm(-Avicel)は、それぞれAvicelとのインキュベーションからの上清及びAvicelを伴わないインキュベーションからの上清を有するウェル中の活性である(すなわち、ブランクに関して補正された吸光度))として計算される。
4)実施例において報告されるリンカー安定性は、分析された三つ組の平均である。
このアッセイは、下の実施例3によってさらに実証されるとおり、コアが存在する場合及び存在しない場合の結合を明確に区別する。
実施例3:セルロース結合アッセイ-プロテアーゼなし
原理
セルラーゼは、(A)希釈された洗剤溶液中における5℃での60分間のAvicelとのインキュベーションによってセルロースに結合させられる。インキュベーションの後、セルロースに結合されないセルラーゼの活性は、上清(B)において決定され、セルラーゼの非存在下でインキュベートされた並行したセルラーゼ試料に対して比較される。Avicelとのインキュベーション中の温度は、結合工程中のセルラーゼの触媒活性が、結合アッセイに著しい影響を及ぼさないことを保証するために低く維持される。
A.セルロースに対する結合
化学物質
洗剤:モデル洗剤A
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
セルロース繊維:Avicel(登録商標)、PH-101、(Sigma 11365)
試薬
結合緩衝液:50mM HEPES、pH8
Avicel懸濁液:使用前に1時間混合された結合緩衝液中の1.25g/100mL Avicel
上のとおりのモデル洗剤A
手順
1)セルラーゼを、結合緩衝液中において300ppmに希釈する。
2)270μLの洗剤を、96ウェルポリプロピレンマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)249944)中にウェル位置A1からD12までピペットで分注する。
3)(1)からの30μLの希釈されたセルラーゼを、各ウェル(位置A1~D12)に加える。各セルラーゼは、三つ組で試験され、位置D4~D6は、ブランクのために使用され、30μLのMilli Q水がセルラーゼの代わりに加えられる。
4)小さい磁石を各ウェル(位置A1~D12)に加え、プレートをヒートシール(Thermo Scientific接着性PCRプレートシール AB0558)で密封した後、磁性撹拌によって30分間混合する。
5)160μLの結合緩衝液を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)Nunc(商標)96ウェルポリプロピレンDeepWell(商標)保管プレート)(位置A1~D12)中にピペットで分注し、160μLのAvicel懸濁液を、位置E1~H12中にピペットで分注する。
6)20μLのMilli Q水を、全てのウェル(A1~H12)に加える。
7)(4)の一定分量の20μLのセルラーゼ洗剤試料を、Avicelを含むウェル(A1~D12)及びAvicelを含まないウェル(E1~H12)に加える。
8)次に、プレートを、5℃の低温室において60分間インキュベートして、Heidolph Titramax 101シェーカー中でのセルラーゼのセルロースへの結合を可能にする。振盪速度は、インキュベーション中におけるセルロースの懸濁の維持を保証するために調整される。
9)結合の後、プレートを、1500rpmで10秒間遠心分離し、上清を結合緩衝液(40μLの試料+60μLの緩衝液)中において2.5倍希釈する。Avicelからの上清及びAvicelを含まない対応するウェルの両方が希釈される。
B.CMC活性アッセイ
化学物質:
CMC:ナトリウムカルボキシメチルセルロース(Sigma C5678)
K-Na-酒石酸塩:Merck 8087
β-グルコシダーゼ 0.1mg/mLに希釈されたMegazyme(サーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima);受入番号Q08638、Megazyme Cat.No.E-BGOSTM)(比活性70U/mg及び製品中の活性 約460U/mL->6.57mg/mL)
PAHBAH 4-ヒドロキシベンズヒドラジド(Sigma H9882)
NaOH 水酸化ナトリウム(J.T.Baker 0402.1000)
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
試薬:
アッセイ緩衝液:50mM HEPES、pH8
CMC基質:使用前に1時間混合された1.25g CMC/100mL アッセイ緩衝液
PAHBAH緩衝液:50g/L K-Na-酒石酸塩+20g/L NaOH
PAHBAH試薬:PAHBAH緩衝液中の15mg/mL PAHBAH
β-グルコシダーゼ溶液:アッセイ緩衝液中の0.1mg/mLのβ-グルコシダーゼ
手順:
1)160μLのCMC基質を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific cat.No.269620)にピペットで分注する
2)工程Aからの20μLの希釈された上清を、20μLのβ-グルコシダーゼ溶液と合わせて加える
3)プレートを、ヒートシール(Thermo Scientific接着性PCRプレートシール AB0558)で密封し、40℃で45分間インキュベートした
4)反応後、各ウェルの100μLを、ThermoFast 96 non-skirted(登録商標)PCRプレート(Thermo Scientific cat.No.AB-0600)に移した後、75μLのPAHBAH試薬を移す
5)次に、(4)のプレートを、密封ホイル(Greiner bio-oneプレートシーラー、Cat.No.676001)で密封し、95℃で10分間インキュベートした後、BioRad T100(商標)サーマルサイクラーPCR装置中において10℃で5分間冷却する
6)冷却した後、100μLの一定分量を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific cat.No.269620)に移し、吸光度を405nm(A405nm)で読み取る。吸光度は、上清中のセルラーゼの活性の表出である。
C.データ処理
1)工程Bの吸光度読み取り値から、Avicelを含まないウェルの3つのブランクの平均、A405nm(blank_ref)が計算され(位置H4->H6)、Avicelを含むウェルの3つのブランクの平均、A405nm(blank_Avicel)が計算される(位置D4->D6)。
2)次に、セルラーゼ含有ウェルからの吸光度読み取り値が、それらの対応するブランク(すなわち、(1)からのもの)に関して補正される。
3)結合は、
1-[Act405nm(+Avicel)/Act405nm(-Avicel)]
(式中、Act405nm(+Avicel)及びAct405nm(-Avicel)は、それぞれAvicelとのインキュベーションからの上清及びAvicelを伴わないインキュベーションからの上清を有するウェル中の活性である(すなわち、ブランクに関して補正された吸光度))として計算される。実施例において報告されるリンカー安定性は、分析された三つ組の平均である。
これを実証するために、CBMの有り無し両方のセルラーゼの試料を、この実施例に記載されるとおりにセルラーゼに対する結合に関して試験した。比は、触媒ドメイン単独のものに対する、インタクトなセルラーゼ、すなわち、触媒ドメイン、リンカー及びCBMを有するセルラーゼの結合として計算される。
Figure 2023520312000009
データは、CBMの非存在下で、セルラーゼに対する結合が著しく低減されることを明確に実証している。
実施例4:グリコシドヒドロラーゼバリアントの構築
セルラーゼバリアントは、チエラビア・テレストリス(Thielavia terrestris)セルラーゼ(配列番号1)から構築される。このバリアントを、得られた配列に所望の変異を導入する、適切に設計されたオリゴヌクレオチドと一緒にPCRを使用するDNA断片の伝統的なクローニング(Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd Ed.,Cold Spring Harbor,1989)により作製した。或いは、IDTDNAのようなベンダーから購入された合成遺伝子断片を使用して、天然のDNA配列を新規の所望のDNA配列と置き換えた。
オリゴは、挿入/欠失/置換/合成DNA配列を定義するDNA塩基対によって隔てられた、所望の変異部位又は置き換えられることになる一続きのDNAに隣接するDNA配列に対応して設計され、IDTDNAなどのオリゴベンダーから購入される。本発明のバリアントを試験するために、本発明のバリアントを含む変異されたDNAは、相同組み換えによってコンピテントなA.オリゼ(A.oryzae)に組み込まれ、標準的なプロトコル(酵母抽出物に基づく培地、4~5日、30℃)を使用して発酵させられ、次のとおりに精製される。
培養ブロスを、Nalgene 0.2μm濾過ユニットに通して濾過して、アスペルギルス属(Aspergillus)宿主細胞を除去する。濾液中のpHを、20%のCHCOOHでpH4.0に調整し、pHが調整された濾液を、20mMのCHCOOH/NaOH、1mMのCaCl、pH4.0において平衡化されたCapto MMCカラム(GE Healthcare製)にアプライした。カラムを平衡化緩衝液で広範に洗浄した後、セルラーゼを、50mMのTris-塩基、1mMのCaCl、非緩衝で溶出する。カラムからの画分を、セルラーゼ活性について分析する。セルラーゼのピークをプールし、50mMのTris/HCl、pH9.0中で平衡化されたQ-セファロースFFカラム(GE Healthcare製)にアプライする。カラムを平衡化緩衝液で広範に洗浄した後、セルラーゼを、平衡化緩衝液と50mMのTris/HCl、5mMのCaCl、500mM NaCl、pH9.0の間で3カラム体積にわたって線形NaCl勾配で溶出する。カラムからの画分を、セルラーゼ活性について分析し、セルラーゼのピークを、精製された生成物としてプールする。精製されたバリアントを、SDS-PAGEによって分析する。セルラーゼバリアントはグリコシル化されるため、それらは、クーマシー染色されたSDS-PAGEゲル上で拡散したバンドをもたらした。精製された生成物は、さらなる特徴付けのために使用される。
実施例5:プロテアーゼによる洗浄中のリンカー安定性アッセイ
原理
リンカー安定性は、(A)プロテアーゼを含有する洗剤洗浄溶液中でセルラーゼをインキュベートし、続いて(B)インキュベートされたセルラーゼのセルロース繊維に結合する能力を決定することによって測定される。リンカー又はセルロース結合ドメインがプロテアーゼによって影響を及ぼされる場合、セルロース繊維に対するセルラーゼの結合親和性は低減されることになる。
結合は、インキュベートされたセルラーゼの希釈液をセルロース繊維の懸濁液に加えることによって決定される。5℃でのインキュベーションの後、セルロースに結合されたセルラーゼは、遠心分離によって除去され、セルロースに結合されないセルラーゼの量は、(C)上清中のセルラーゼの活性を測定することによって決定される。同様の条件であるがセルロースの非存在下でインキュベートされた並行した試料の活性に対するセルロースに結合されないセルラーゼの活性が、リンカー安定性の尺度である。
活性は、可溶性カルボキシメチルセルロース(CMC)の加水分解に続く(D)形成される還元末端の数の検出に基づく。CMCは、インタクトなセルラーゼ及びセルロース結合ドメインを有しないセルラーゼの両方に対する基質である。
E.プロテアーゼを含有する洗剤におけるインキュベーション
化学物質
洗剤:モデル洗剤A
プロテアーゼ:配列番号10を有するプロテアーゼ
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
試薬
希釈緩衝液:50mM HEPES、pH8
プロテアーゼを有する洗剤:モデル洗剤A中の0.3μg/mLの活性プロテアーゼタンパク質
洗剤洗浄溶液:15°dHの水硬度を有する水中におけるプロテアーゼを有する3.3g/Lの洗剤
手順
7)洗剤洗浄溶液を調製する
8)セルラーゼを、希釈緩衝液中において300ppmに希釈する。
9)(1)からの270μLの洗剤洗浄溶液を、96ウェルポリプロピレンマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)249944)中にウェル位置A1からD12までピペットで分注する。
10)(2)からの30μLの希釈されたセルラーゼを、各ウェル(位置A1~D12)に加える。各セルラーゼは、三つ組で試験され、位置D4~D6は、ブランクのために使用され、30μLのMilli Q水がセルラーゼの代わりに加えられる。
11)小さい磁石を各ウェル(位置A1~D12)に加え、プレートをヒートシール(Thermo Scientific(商標)接着性PCRプレートシール AB0558)で密封した後、磁性撹拌によって30分間混合する。
12)混合した後、プレートを、実施例に示される時間及び温度で、例えば、40℃で2時間インキュベートする。
F.セルロース繊維に対する結合
化学物質
セルロース繊維:Avicel(登録商標)、PH-101、(Sigma 11365)
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
試薬:
結合緩衝液:50mM HEPES、pH8
Avicel懸濁液:使用前に1時間混合された結合緩衝液中の1.25g/100mL Avicel
手順:
5)180μLのAvicel懸濁液を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.269620)において位置A1からD12まで加え、180μLの結合緩衝液を位置E1からH12まで加えた。
6)次に、工程Aのインキュベートされたプレート中の各ウェルからの20μLの試料の一定分量を、それぞれ位置A1からD12まで及び位置E1からH12までウェルに加えた。
7)プレートを、5℃で1時間懸濁液中においてセルロース繊維を維持するのに十分な速度で振盪して、セルラーゼがセルロースに結合することを可能にする。
8)結合の後、プレートを、1500rpmで10秒間遠心分離し、上清を結合緩衝液(40μLの試料+60μLの緩衝液)中において2.5倍希釈する。Avicelからの上清及びAvicelを含まない対応するウェルの両方が希釈される。
G.CMC活性アッセイ
化学物質:
CMC:ナトリウムカルボキシメチルセルロース(Sigma C5678)
K-Na-酒石酸塩:Merck 8087
β-グルコシダーゼ 0.1mg/mLに希釈されたMegazyme(サーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima);受入番号Q08638、Megazyme Cat.No.E-BGOSTM)(比活性70U/mg及び製品中の活性 約460U/mL->6.57mg/mL)
PAHBAH 4-ヒドロキシベンズヒドラジド(Sigma H9882)
NaOH 水酸化ナトリウム(J.T.Baker 0402.1000)
HEPES:4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸、Sigma H3375
試薬:
アッセイ緩衝液:50mM HEPES、pH8
CMC基質:使用前に1時間混合された1.25g CMC/100mL アッセイ緩衝液
PAHBAH緩衝液:50g/L K-Na-酒石酸塩+20g/L NaOH
PAHBAH試薬:PAHBAH緩衝液中の15mg/mL PAHBAH
β-グルコシダーゼ溶液:アッセイ緩衝液中の0.1mg/mLのβ-グルコシダーゼ
手順:
7)160μLのCMC基質を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.269620)にピペットで分注する
8)工程Bからの20μLの希釈された上清を、20μLのβ-グルコシダーゼ溶液と合わせて加える
9)プレートを、ヒートシール(Thermo Scientific(商標)接着性PCRプレートシール AB0558)で密封し、40℃で45分間インキュベートした
10)反応後、各ウェルの100μLを、ThermoFast 96 non-skirted(登録商標)PCRプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.AB-0600)に移した後、75μLのPAHBAH試薬を移す
11)次に、(4)のプレートを、密封ホイル(Greiner bio-oneプレートシーラー、Cat.No.676001)で密封し、95℃で10分間インキュベートした後、BioRad T100(商標)サーマルサイクラーPCR装置中において10℃で5分間冷却する
12)冷却した後、100μLの一定分量を、新たな96ウェルマイクロプレート(Thermo Scientific(商標)cat.No.269620)に移し、吸光度を405nm(A405nm)で読み取る。吸光度は、上清中のセルラーゼの活性の表出である。
H.データ処理
5)工程Cの吸光度読み取り値から、Avicelを含まないウェルの3つのブランクの平均、A405nm(blank_ref)が計算され(位置H4->H6)、Avicelを含むウェルの3つのブランクの平均、A405nm(blank_Avicel)が計算される(位置D4->D6)。
6)次に、セルラーゼ含有ウェルからの吸光度読み取り値が、それらの対応するブランク(すなわち、(1)からのもの)に関して補正される。
7)リンカー安定性が、
1-[Act405nm(+Avicel)/Act405nm(-Avicel)]
(式中、Act405nm(+Avicel)及びAct405nm(-Avicel)は、それぞれAvicelとのインキュベーションからの上清及びAvicelを伴わないインキュベーションからの上清を有するウェル中の活性である(すなわち、ブランクに関して補正された吸光度))として計算される。
8)実施例において報告されるリンカー安定性は、分析された三つ組の平均である。
実施例6:P7Gリンカー(配列番号30)を有するCBM配列番号173のバリアント
バリアントは、以下の改変を伴う実施例2、リンカー安定性アッセイに記載されるとおりに試験された:洗剤は、モデル洗剤A2、プロテアーゼ配列番号10であった。バリアントを、残存活性及びセルロースに結合する能力について試験する前にプロテアーゼを有する洗剤中において45℃で3日間インキュベートした。
Figure 2023520312000010
Figure 2023520312000011
Figure 2023520312000012
CBMに関する表記:配列番号に続く「+」は、指定の変異が参照される配列に導入されていることを示す。例えば、173+S34Hは、配列番号173の34位におけるSがHで置換されていることを示す。
データは、配列番号7を有するCBMを、配列番号173を有するCBM又は配列番号173を有するCBMのバリアントで置換する正の影響を明確に実証している。
実施例7:様々なリンカーを有するCBM配列番号173のバリアント
異なるリンカーを有する配列番号173のバリアントは、以下の改変を伴う実施例2、リンカー安定性アッセイに記載されるとおりに試験された:洗剤は、モデル洗剤A2、プロテアーゼ配列番号10であった。バリアントを、残存活性及びセルロースに結合する能力について試験する前にプロテアーゼを有する洗剤中において45℃で3日間インキュベートした。
Figure 2023520312000013
Figure 2023520312000014
Figure 2023520312000015
Figure 2023520312000016
Figure 2023520312000017
Figure 2023520312000018
Figure 2023520312000019
Figure 2023520312000020
CBMに関する表記:配列番号に続く「+」は、指定の変異が参照される配列に導入されていることを示す。例えば、173+S34H,L37Rは、配列番号173の34位のSがHで置換されており且つ配列番号173の37位のLがRによって置換されていることを示す。
結果は、異なるプロリンリッチリンカーが配列番号173のバリアントと組み合わせられるとき、改善された安定性を得ることができることを実証している。
実施例8:P7Gリンカー(配列番号30)を有するCBM配列番号173のバリアント
P7Gリンカー(配列番号30)とともに変異S34H、L37R及び少なくとも1つのさらなる変異を含む配列番号173を有するCBMのバリアントは、以下の改変を伴う実施例2、リンカー安定性アッセイに記載されるとおりに試験された:洗剤は、モデル洗剤A2、プロテアーゼ配列番号10であった。バリアントを、残存活性及びセルロースに結合する能力について試験する前にプロテアーゼを有する洗剤中において45℃で3日間インキュベートした。
Figure 2023520312000021
Figure 2023520312000022
Figure 2023520312000023
Figure 2023520312000024
Figure 2023520312000025
CBMに関する表記:配列番号に続く「+」は、指定の変異が参照される配列に導入されていることを示す。例えば、173+A22E,S34H,L37Rは、配列番号173の22位のAがEで置換されており、配列番号173の34位のSがHで置換されており且つ配列番号173の37位のLがRで置換されていることを示す。
結果は、14、18、21、22、25、27、28、34、及び37から選択される位置で配列番号173に変異を導入するとき、配列番号7を有するCBMに対して改善された安定性を得ることができることを実証している。

Claims (22)

  1. 炭水化物結合モジュールのバリアントであって、配列番号173のポリペプチドの34、37、14、18、21、22、25、27、28、29位に対応する1つ以上の位置で置換を含み、
    前記バリアントが、配列番号173の前記ポリペプチドと少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の配列同一性であるが、100%未満の配列同一性を有し;
    且つ前記バリアントが、炭水化物結合活性を有する、バリアント。
  2. 炭水化物結合モジュールファミリー1(CBM1)のバリアントである、請求項1に記載のバリアント。
  3. 34位のアミノ酸残基のH、Y、K、R、好ましくは、H、Yによる置換;
    37位のアミノ酸残基のRによる置換;
    14位のアミノ酸残基のWによる置換;
    18位のアミノ酸残基のK、Rによる置換;
    21位のアミノ酸残基のEによる置換;
    22位のアミノ酸残基のE、N、Pによる置換;
    25位のアミノ酸残基のEによる置換;
    27位のアミノ酸残基のIによる置換;
    28位のアミノ酸残基のPによる置換;及び
    29位のアミノ酸残基のPによる置換
    からなる群から選択される少なくとも1つの置換を含む、請求項1又は2に記載のバリアント。
  4. S34H;S34Y;S34K;S34R;
    L37R;
    Y14W;
    T18K;T18R;
    V21E;
    A22E;A22P;A22N;
    T25E;
    T27I;
    Q28P;及び
    L29P
    からなる群から選択される少なくとも1つの置換を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のバリアント。
  5. 34位のアミノ酸残基のH、Y、K、R、好ましくは、H、Yによる置換;
    37位のアミノ酸残基のRによる置換;
    14位のアミノ酸残基のWによる置換;
    18位のアミノ酸残基のK、Rによる置換;
    21位のアミノ酸残基のEによる置換;
    22位のアミノ酸残基のE、Pによる置換;
    25位のアミノ酸残基のEによる置換;
    27位のアミノ酸残基のIによる置換;
    28位のアミノ酸残基のPによる置換;及び
    29位のアミノ酸残基のPによる置換
    からなる群から選択される少なくとも2つの置換を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のバリアント。
  6. S34H;S34Y;S34K;S34R;
    L37R;
    Y14W;
    T18K;T18R;
    V21E;
    A22E;A22N;A22P;
    T25E;
    T27I;
    Q28P;及び
    L29P
    からなる群から選択される少なくとも2つの置換を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のバリアント。
  7. S34H
    S34Y
    S34K
    S34R
    Y14W
    T18K
    L37R
    S34Y、L37R
    T18K、S34H
    S34H、L37R
    T18K、S34Y、L37R
    T18R
    V21E
    A22E
    A22P
    A22N
    T25E
    T27I
    Q28P
    L29P
    S34H、L37R、Y14W
    S34H、L37R、T18K
    S34H、L37R、Y14W、T18K
    S34H、L37R、T18R
    S34H、L37R、V21E
    S34H、L37R、A22E
    S34H、L37R、A22P
    S34H、L37R、A22N
    S34H、L37R、Q28P
    S34H、L37R、L29P
    S34H、L37R、T25E
    S34H、L37R、T27I
    S34H、L37R、V21E、A22E
    S34H、L37R、V21E、A22N
    Y14W、T18R、S34H、L37R
    Y14W、V21E、S34H、L37R
    Y14W、A22E、S34H、L37R
    Y14W、A22P、S34H、L37R
    Y14W、A22N、S34H、L37R
    Y14W、Q18P、S34H、L37R
    Y14W、L29P、S34H、L37R
    Y14W、T25E、S34H、L37R
    Y14W、T27I、S34H、L37R
    Y14W、V21E、A22E、S34H、L37R
    Y14W、V21E、A22N、S34H、L37R
    T18K、V21E、S34H、L37R
    T18K、A22E、S34H、L37R
    T18K、A22P、S34H、L37R
    T18K、A22N、S34H、L37R
    T18K、Q28P、S34H、L37R
    T18K、L29P、S34H、L37R
    T18K、T25E、S34H、L37R
    T18K、T27I、S34H、L37R
    T18K、V21E、A22E、S34H、L37R
    T18K、V21E、A22N、S34H、L37R
    Y14W、T18K、V21E、S34H、L37R
    Y14W、T18K、A22E、S34H、L37R
    Y14W、T18K、A22P、S34H、L37R
    Y14W、T18K、A22N、S34H、L37R
    Y14W、T18K、Q28P、S34H、L37R
    Y14W、T18K、L29P、S34H、L37R
    Y14W、T18K、T25E、S34H、L37R
    Y14W、T18K、T27I、S34H、L37R
    Y14W、T18K、V21E、A22E、S34H、L37R
    Y14W、T18K、A21E、A22N、S34H、L37R
    からなる群から選択される置換を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のバリアント。
  8. グリコシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチド由来の1つ以上の触媒ドメイン及び1つ以上のリンカーをさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のバリアント。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載のCBMバリアントを含むセルラーゼバリアント。
  10. (a)グリコシドヒドロラーゼ活性を有するポリペプチド由来の1つ以上の触媒ドメイン;(b)1つ以上のリンカー;及び(c)請求項1~8のいずれか一項に記載の1つ以上の炭水化物結合モジュールバリアントを含む、グリコシドヒドロラーゼ活性を有するバリアント。
  11. 前記リンカーが、プロリンリッチリンカーである、請求項10に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアント。
  12. 前記プロリンリッチリンカーが、
    TTPPTPTPTPTPG (配列番号12)
    TTPTPPTPTPTPTPG (配列番号13)
    TTPTPTPPTPTPTPTPG (配列番号14)
    TTPTPTPTPPTPTPTPTPG (配列番号15)
    TPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPTPPG (配列番号16)
    TPTTPTTPTTPTG (配列番号17)
    TPTTPTTPTTPTTPTTPTG (配列番号18)
    SPSSPSSPSSPSG (配列番号19)
    SPSSPSSPSSPSSPSG (配列番号20)
    SPPSPPSPPSPPSPPG (配列番号21)
    SPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPSPPG (配列番号22)
    PPSSPSSPSSPSSPSSPSSPSG (配列番号23)
    SPSPG (配列番号24)
    SPSPSPSPSPG (配列番号25)
    TPTPTPTPTPG (配列番号26)
    PPPP (配列番号27)
    PPPPP (配列番号28)
    PPPPPP (配列番号29)
    PPPPPPPG (配列番号30)
    PPPPPPP (配列番号31)
    PPPPPPPPG (配列番号32)
    PPPPPPPPPG (配列番号33)
    PPPPPPPPPPG (配列番号34)
    PPPPPPPPPPPG (配列番号35)
    PPPPPPPPPPPPPG (配列番号36)
    PEPTPEPTG (配列番号37)
    PEPTPEPTPEPTG (配列番号38)
    PEPTPEPTPEPTPEPTG (配列番号39)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTG (配列番号40)
    PSPTPSPTPSPTPSPTG (配列番号41)
    PSPTPSPTPSPTPSPTPSPTG (配列番号42)
    PQPTPQPTG (配列番号43)
    PDPTPDPTG (配列番号44)
    PRPTPEPTG (配列番号45)
    PQPTPEPTG (配列番号46)
    PSPNSPNSPNG (配列番号47)
    PEPTPRPTG (配列番号48)
    PQPTPEPTPQPTPEPTPQPTPEPTPQPTG (配列番号49)
    PDPTPDPTPDPTG (配列番号50)
    PQPTPQPTPQPTPQPTG (配列番号51)
    PQPTPEPTPQPTPEPTG (配列番号52)
    SPSPSPSPPPG (配列番号53)
    SPSPSPSPDPG (配列番号54)
    SPSPSPSPKPG (配列番号55)
    SPSPSPSPAPG (配列番号56)
    SPSPSPSPSPSG (配列番号57)
    SPSPSPSPSP (配列番号58)
    SPSPSPSPSPS (配列番号59)
    SPSPSPSPSPP (配列番号60)
    SPSPSPSPSPE (配列番号61)
    SPSPSPSPSPN (配列番号62)
    SPSPSPSPSPGG (配列番号63)
    SPSPSPSPSPK (配列番号64)
    PEPTPEPTP (配列番号65)
    PEPTPEPTR (配列番号66)
    PEPTPEPTPEPTP (配列番号67)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPSPTG (配列番号68)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPTPTG (配列番号69)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPGPTG (配列番号70)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPDPTG (配列番号71)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPETG (配列番号72)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTD (配列番号73)
    PEPTPEPTE (配列番号74)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPEP (配列番号75)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPSPT (配列番号76)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPRPTT (配列番号77)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTT (配列番号78)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPEPT (配列番号79)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTS (配列番号80)
    PEPTPEPTPEPTPEPTPEPTR (配列番号81)
    PPPGGPGGPGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG (配列番号82)
    PPPGGPGGTGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG (配列番号83)
    PPSGGPGGPGTPTSTAPGSGPTSPGGGSG (配列番号84)
    PEPTPRPTPEPTPRPTG (配列番号85)
    PKPTPEPTPKPTPEPTG (配列番号86)
    PEPTPKPTPEPTPKPTG (配列番号87)
    PEPTPQPTPEPTPQPTG (配列番号88)
    PRPTPEPTPRPTG (配列番号89)
    PKPTPEPTPKPTG (配列番号90)
    PEPTPQPTG (配列番号91)
    PEPTPQPTPEPTG (配列番号92)
    TPPTPPG (配列番号93)
    SPSSPSG (配列番号94)
    SPSSPSSPSG (配列番号95)
    TPTTPTG (配列番号96)
    TPTTPTTPTG (配列番号97)
    からなる群から選択される、請求項11に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアント。
  13. 前記リンカーが、PPPPPPP(配列番号31)、PPPPPPPG(配列番号30)、SPSPSPSPSP(配列番号58)又はSPSPSPSPSPG(配列番号25)を含む、請求項10~12のいずれか一項に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアント。
  14. Figure 2023520312000026
    Figure 2023520312000027
    Figure 2023520312000028
    Figure 2023520312000029
    Figure 2023520312000030
    からなる群から選択される、請求項10~13のいずれか一項に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアント。
  15. プロテアーゼの存在下などで、親と比較して改善された安定性を有する、請求項10~14のいずれか一項に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアント。
  16. 前記親と比較して改善された特性を有し、好ましくは、前記改善された特性が、プロテアーゼの存在下での改善された熱安定性である、請求項10~15のいずれか一項に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアント。
  17. 請求項10~16のいずれか一項に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアントを含む洗剤組成物。
  18. 請求項10~16のいずれか一項に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアントをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  19. 請求項18に記載のポリヌクレオチドを含む核酸構築物又は発現ベクター。
  20. 請求項18に記載のポリヌクレオチドで形質転換される組み換え宿主細胞。
  21. グリコシドヒドロラーゼバリアントのバリアントを生成する方法であって、
    a.前記バリアントの発現に好適な条件下で請求項20に記載の組み換え宿主細胞を培養すること;及び
    b.前記バリアントを回収することを含む方法。
  22. 新しい織物のものに匹敵するように長期間の使用後に布地の視覚的及び手触りの特性を回復させる、汚れた布地の前処理又は織物を新品同様にする(例えば、綿毛又は毛玉の除去により)ためなど、布地又は織物ケアのための、請求項10~16のいずれか一項に記載のグリコシドヒドロラーゼバリアント又は請求項17に記載の洗剤組成物の使用。
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