JP2023175821A - ベンゾイソオキサゾールスルホンアミド誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】MYSTファミリーのリジンアセチルトランスフェラーゼ(KAT)阻害剤として作用し、患者におけるがんなどの異常な細胞成長の処置において有用な、新規なベンゾイソオキサゾールスルホンアミド誘導体を提供する。さらに、当該化合物を含有する医薬組成物、ならびに、患者における異常な細胞成長の処置において当該化合物および組成物を使用する方法を提供する。【解決手段】具体的な例として、5-エチル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドが示される。【選択図】なし

Description

本発明は、MYSTファミリーのリジンアセチルトランスフェラーゼ(KAT)阻害剤として作用し、患者におけるがんなどの異常な細胞成長の処置において有用な、新規なベンゾイソオキサゾールスルホンアミド誘導体に関する。本発明はまた、当該化合物を含有する医薬組成物、ならびに、患者における異常な細胞成長の処置において当該化合物および組成物を使用する方法にも関する。
MYSTファミリーはKATの最大のファミリーであり、酵母および哺乳動物における創始メンバー:MOZ、Ybf2/Sas3、Sas2、およびTIP60にちなんで名付けられている(Dekker、2014)。MYSTタンパク質は、遺伝子調節、DNA修復、細胞サイクルの調節、および発生を含む多くの生物学的機能を仲介する(Avvakumov、2007;Voss、2009)。MYSTファミリーのKATタンパク質は、ヒストンの翻訳後修飾において重要な役割を有し、したがって、真核細胞核内のクロマチン構造に対して大きな影響を有する(Avvakumov、2007)。このファミリーは現在のところ、5つの哺乳動物KATを含んでいる:TIP60(KAT5、HTATIP、MIM601409)、MOZ(KAT6A、MIM601408、MYST3)、MORF(KAT6b、QKF、MYST4)、HBO(KAT7、HBO1、MYST2)、およびMOF(KAT8、MYST1)(Voss、2009)。MYSTファミリーのこれら5つのメンバーはヒトに存在し、MYSTタンパク質の機能不全はがんに関連することが分かっている(Avvakumov、2007)。MYSTファミリーのメンバーで最も多く使用される名称は、以下の通りである。
Figure 2023175821000001
MYSTの機能的ドメイン
MYSTタンパク質は、DNA結合を仲介するINGタンパク質などのアダプターを含むマルチサブユニットタンパク質複合体で機能する(Avvakumov、2007)。例えば、TIP60は、NuA4多タンパク質複合体(これは、16を超えるメンバーを包含している)に属している(Zhang、2017)。しかし、MOZタンパク質自体の構造内でのヘリックス-ターン-ヘリックスDNA結合モチーフについての報告もいくつかあり(Holbert、2007)、これは、DNAに直接結合する能力を示唆している。
MYSTタンパク質のアセチルトランスフェラーゼ活性は、MYSTドメイン(触媒性ドメイン)に影響される。MYSTドメインは、他のHATで構造的に保存されているアセチル補酵素A結合モチーフ、および稀なCHC型ジンクフィンガーを有する(Voss、2009)。アセチル-CoA結合モチーフおよびジンクフィンガーを含む、高度に保存されたMYSTドメインは、この酵素ファミリーを規定する特徴であると考えられている(Avvakumov、2007)。
MYSTタンパク質の役割
ヒストン残基のアセチル化は通常、転写活性化に関連する。しかし、一部の場合において、転写抑制もまた、MYSTタンパク質に起因している(Voss、2009)。MYSTファミリーの個々のメンバーは、以下のような広範な重要な生化学的相互作用に関与することが分かっている。
HBO1は、よりアクセス可能なクロマチン立体構造をおそらくもたらすヒストン基質のアセチル化を介して(Avvakumov、2007;Iizuka、2006)、DNA複製の開始を正に調節する(Avvakumov、2007;Aggarwal、2004;Doyon、2006;Iizuka、2006)。HBO1はまた、がん幹細胞様細胞の増殖を促進することによって(Duong、2013)、および、HBO1のヒストン-アセチル化活性を介して進行する、ユビキチン化を介するエストロゲン受容体α(ERα)の不安定化によって(Iizuka、2013)、乳がんの発症において役割を有することも分かっている。HBO1はまた、急性骨髄性白血病(AML)にも関係があるとされている(Shi、2015)。
TIP60(KAT5)は、MYSTファミリーの最も研究されたメンバーである。TIP60は、転写の調節においてだけではなく、DNA損傷修復のプロセス、特にDNA二本鎖切断(DSB)においても重要な役割を有する(Gil、2017)。TIP60は、p53、ATM、およびc-Mycをアセチル化し得る。TIP60およびMOFは、DNA損傷の際にp53のリジン120(K120)を特異的にアセチル化する(Avvakumov、2007)。TIP60はまた、調節性T細胞(Treg)の生物学にとって重要となることに関係している。FOXP3は、Tregの発生および機能におけるマスターレギュレーターであり、TIP60によるFOXP3のアセチル化がFOXP3の活性に必須であることが示されている(Li、2007;Xiao、2014)。このことを明確にすることで、マウスにおいてTIP60を条件付きで欠失させると、FOXP3ノックアウトマウスで見られる表現型を模倣する、scurfy様の致命的な自己免疫疾患が生じる(Xiao、2014)。がんでは、Treg細胞は、腫瘍に対する適応免疫を抑制することによって、腫瘍の進行を促進させ得る。
MOF(「males absent on the first」)は、ショウジョウバエ属(Drosophila)における遺伝子量補償の成分の1つとしてそもそもは同定され、機能研究および配列解析に基づいてMYSTファミリーのメンバーとして分類された(Su、2016)。ヒトオルソログは、ショウジョウバエMOFに対して、以下のようない顕著な類似性を示す;アセチル-CoA結合部位、クロモドメイン(これはヒストンを結合する)、およびCHC型ジンクフィンガーを有する(Su、2016)。MOFは、ヒストンH4K16をアセチル化するための重要な酵素であり、MOFを有する複合体は、がんに関連する様々な必須の細胞機能に関与する(Su、2016)。ヒストンのアセチル化の全体的な低減の他に、哺乳動物細胞におけるMOFの枯渇は、異常な遺伝子転写をもたらし得、特に、ある特定の腫瘍抑制遺伝子またはがん遺伝子の異常な発現を生じさせ、このことは、腫瘍形成におけるMOFの重要な役割を示唆している(Su、2016)。例えば、MOFのKAT活性は、MLL-AF9白血病を維持するために必要であることが示されており、複数のAMLサブタイプにとって重要であり得る(Valerio、2017)。
KAT6B(Querkopf)は、胚発生の際に増殖と分化との間のバランスを調節する遺伝子の突然変異スクリーニングにおいて、最初に同定された(Thomas、2000)。KAT6B突然変異対立遺伝子についてホモ接合性のマウスは、胚発生の際の具体的には皮質前駆細胞集団の増殖および分化の両方の著しい低減の結果生じる、大脳皮質の発生の著しい欠陥を有する。KAT6Bは、成体の神経幹細胞集団の維持に必要であり、ニューロンへの幹細胞の分化を調節するシステムの一部である(Merson、2006)。KAT6Bはまた、稀な形態の白血病において突然変異している(Vizmanos、2003)。
MOZの遺伝子座は、全てのがんタイプを通して12番目に共通して増幅される領域としてランク付けされている(Zack、2013)。MOZは8p11-p12アンプリコン内にあり、このアンプリコンは、様々ながん、特に乳がんおよび卵巣がんにおいておよそ10~15%の頻度で見られる(Turner-Ivey、2014)。MOZは、急性骨髄性白血病(AML)における特異的な染色体転位の試験の際に、CREB結合タンパク質(CBP)の融合パートナーとしてまず同定された(Avvakumov、2007;Borrow、1996)。MOZのKAT活性は、一部のリンパ腫および白血病において典型的に過剰発現しているタンパク質であるMEIS1およびHOXa9の発現の促進に必要である。B細胞リンパ腫のEμ-Mycトランスジェニックモデルにおいて、MOZ+/-ヘテロ接合マウスの生存の増大が見られ、ここで、単一のMOZ対立遺伝子の欠損によって、プレB細胞におけるMeis1およびHoxa9のレベルの生物学的に関連する低減が生じる(Sheikh、2015)。
一部のMYSTの阻害剤が公知である。例えば、以下のアナカルジン酸誘導体が、TIP60(IC50=74μM)およびMOF(IC50=47μM)を阻害すると報告されている(Ghizzoni、2012)。
Figure 2023175821000002
他の公知の阻害剤としては、以下が含まれる(Zhang、2017)。
Figure 2023175821000003
がんなどの疾患における、全体としてはKATの、特にはMYSTの、明らかにされた役割を鑑みると、これらのタンパク質の新規な阻害剤が必要とされている。
以下に記載される本発明の実施形態の各々は、本明細書において記載される本発明の1つまたは複数の他の実施形態と組み合わせることができるが、当該他の実施形態は、それが組み合わされる実施形態と矛盾しないものである。さらに、本発明を記載する以下の実施形態の各々は、その範囲内で、本発明の化合物の薬学的に許容できる塩を構想する。したがって、「またはその薬学的に許容できる塩」という表現は、本明細書において記載される全ての化合物の記載に暗に含まれている。
本発明は、式(I)
Figure 2023175821000004
の化合物またはその薬学的に許容できる塩
(式中、
は、水素、または、メチルによって置換されていてもよい5~6員のヘテロアリールであり、
は、水素、または、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CHR-(5~9員のヘテロアリール)であり、
但し、RおよびRの一方は水素であり、
さらに但し、RおよびRの両方が水素であることはなく、
は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、
は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
環Aは、C~C10アリールまたは9~10員のヘテロアリールであり、
は、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
は、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシであり、
は、水素または-OHであり、
nは、0または1である)
に関する。
本発明の一実施形態は、Rが5~6員のヘテロアリールであり、Rが水素である;Rが5員のヘテロアリールであり、Rが水素である;またはRがピラゾリルであり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素であり、Rが5~6員のヘテロアリールである;Rが水素であり、Rが5員のヘテロアリールである;Rが水素であり、Rがピラゾリルである;Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CHR)-(5~6員のヘテロアリール)であり、Rが-OHである;Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CH)-(5~6員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rが-(CHR)-(5~6員のヘテロアリール)であり、Rが-OHである;Rが水素であり、Rが-(CH)-(5~6員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CHR)-(5員のヘテロアリール)であり、Rが-OHである;Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CH)-(5員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rが-(CHR)-(5員のヘテロアリール)であり、Rが-OHである;Rが水素であり、Rが-(CH)-(5員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rが-(CH)-トリアゾリルである;Rが水素であり、RがハロゲンもしくはC~Cアルキルによって置換されていてもよい-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、Rがハロゲンによって置換されていてもよい-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、RがC~Cアルキルによって置換されていてもよい-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、Rがメチルによって置換された-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、Rが-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、Rが-(CH)-(6員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rが-(CHR)-(6員のヘテロアリール)であり、Rが-OHである;Rが水素であり、Rが-(CH)-ピリジン、-(CH)-ピラジンまたは-(CH)-ピリミジンである;Rが水素であり、Rが-(CH)-(5~9員のヘテロアリール)である;またはRが水素であり、Rが-(CH)-インダゾリルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲンまたはC~Cアルキルである;Rが水素、フルオロ、ブロモまたはメチルである;Rがフルオロである;Rがメチルである;Rが水素である;Rが水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピルまたはC~Cアルコキシである;Rが水素である;RがC~Cアルコキシである;またはRがメトキシである、ならびにこれらのRおよびRの任意の組合せである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、RおよびRの少なくとも一方が水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲンまたはC~Cアルキルであり、Rが水素である;Rが水素、フルオロ、ブロモまたはメチルであり、Rが水素である;Rがメチルであり、Rが水素である;Rが水素であり、Rが水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピルまたはC~Cアルコキシである;Rが水素であり、Rが水素である;Rが水素であり、RがC~Cアルコキシである;Rが水素であり、Rがメトキシである;またはRがフルオロであり、Rがメトキシである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニル、キノリニル、ベンゾオキサゾリル、インダニル、またはテトラヒドロナフチルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rがメトキシである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがインダニルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがテトラヒドロナフチルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがインダニルまたはテトラヒドロナフチルであり、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがキノリニルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがベンゾオキサゾリルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがキノリニルまたはベンゾオキサゾリルであり、Rがメチルまたはエチルであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
式(I)についての上記の実施形態のいずれもが、それらが矛盾しない限り、上記のあらゆる他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
本発明は、式(Ia)
Figure 2023175821000005
の化合物またはその薬学的に許容できる塩
(式中、
が、水素、または、メチルによって置換されていてもよい5~6員のヘテロアリールであり、
が、水素、または、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CH-(5~6員のヘテロアリール)であり、
但し、RおよびRの一方が水素であり、
さらに但し、RおよびRの両方が水素であることはなく、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、-CFH、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
但し、RおよびRの少なくとも一方が水素であり、
環Aが、C~C10アリールまたは9~10員のヘテロアリールであり、
が、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシであり、
nが、0または1である)
に関する。
本発明の一実施形態は、Rが5~6員のヘテロアリールであり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが5員のヘテロアリールであり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがピラゾリルであり、Rが水素である;Rが水素であり、Rが5~6員のヘテロアリールである;Rが水素であり、Rが5員のヘテロアリールである;Rが水素であり、Rがピラゾリルである;Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CH)-(5~6員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rが-(CH)-(5~6員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CH)-(5員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rが-(CH)-(5員のヘテロアリール)である;Rが水素であり、Rが-(CH)-トリアゾリルである;Rが水素であり、RがハロゲンもしくはC~Cアルキルによって置換されていてもよい-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、Rがハロゲンによって置換されていてもよい-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、RがC~Cアルキルによって置換されていてもよい-(CH)-ピラゾリルである;Rが水素であり、Rがメチルによって置換された-(CH)-ピラゾリルである;またはRが水素であり、Rが-(CH)-ピラゾリルである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがハロゲン、C~Cアルキル、-CFH、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、Rが水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素であり、Rがハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルである、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、RおよびRの少なくとも一方が水素である、式(I)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲンまたはC~Cアルキルであり、Rが水素である;Rが水素、フルオロ、ブロモまたはメチルであり、Rが水素である;Rがメチルであり、Rが水素である;Rが水素であり、Rが水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピルまたはC~Cアルコキシである;Rが水素であり、Rが水素である;Rが水素であり、RがC~Cアルコキシである;またはRが水素であり、Rがメトキシである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニル、キノリニル、ベンゾオキサゾリル、インダニル、またはテトラヒドロナフチルである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rがメトキシである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがインダニルである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがテトラヒドロナフチルである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがインダニルまたはテトラヒドロナフチルであり、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがキノリニルである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがベンゾオキサゾリルである、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがキノリニルまたはベンゾオキサゾリルであり、Rがメチルまたはエチルであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
式(Ia)についての上記の実施形態のいずれもが、それらが矛盾しない限り、上記のあらゆる他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
本発明は、
Figure 2023175821000006
の化合物またはその薬学的に許容できる塩
(式中、
2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
環Aが、C~C10アリールまたは9~10員のヘテロアリールであり、
が、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシである。)
に関する。
本発明の一実施形態は、R2aが存在しないか、フルオロ、メチル、-CHOHまたは-OHである;R2aが存在しないか、フルオロまたはメチルである、R2aが存在しない;R2aがフルオロである;またはR2aがメチルである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲンまたはC~Cアルキルである;Rが水素、フルオロ、ブロモまたはメチルである、Rがフルオロである;Rがメチルである;Rが水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピルまたはC~Cアルコキシである;Rが水素である;RがC~Cアルコキシである;またはRがメトキシである、およびこれらのRおよびRの任意の組合せである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがフルオロであり、Rがメトキシである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、RおよびRの少なくとも一方が水素である、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲン、またはC~Cアルキルであり、Rが水素である;Rが水素、フルオロ、ブロモ、またはメチルであり、Rが水素である;Rがメチルであり、Rが水素である;Rが水素であり、Rが水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピル、またはC~Cアルコキシである;Rが水素であり、Rが水素である;Rが水素であり、RがC~Cアルコキシである;Rが水素であり、Rがメトキシである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニル、キノリニル、ベンゾオキサゾリル、インダニル、またはテトラヒドロナフチルである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rが水素である、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rが水素である、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rがメトキシである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがフェニルであり、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがインダニルである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがテトラヒドロナフチルである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがインダニルまたはテトラヒドロナフチルであり、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがキノリニルである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがベンゾオキサゾリルである、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、環Aがキノリニルであり、Rがメチルまたはエチルであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(II)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
式(II)についての上記の実施形態のいずれもが、それらが矛盾しない限り、上記のあらゆる他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
本発明は、式(III)
Figure 2023175821000007
の化合物またはその薬学的に許容できる塩
(式中、
2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
が、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシである。)
に関する。
本発明の一実施形態は、R2aが存在しないか、フルオロ、メチル、-CHOHまたは-OHである;R2aが存在しないか、フルオロまたはメチルである;R2aが存在しない;R2aがフルオロである;またはR2aがメチルである、式(III)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲンまたはC~Cアルキルである;Rが水素、フルオロ、ブロモまたはメチルである;Rがフルオロである;Rがメチルである;Rが水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピルまたはC~Cアルコキシである;Rが水素である;RがC~Cアルコキシである;Rがメトキシである;またはRがフルオロであり、Rがメトキシである、式(III)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、RおよびRの少なくとも一方が水素である、式(III)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、ハロゲンまたはC~Cアルキルであり、Rが水素である;Rが水素、フルオロ、ブロモまたはメチルであり、Rが水素である;Rがメチルであり、Rが水素である;Rが水素であり、Rが水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピルまたはC~Cアルコキシである;Rが水素であり、Rが水素である;Rが水素であり、RがC~Cアルコキシである;またはRが水素であり、Rがメトキシである、式(III)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(III)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(III)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
式(III)についての上記の実施形態のいずれもが、それらが矛盾しない限り、上記のあらゆる他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
本発明は、式(IV)
Figure 2023175821000008
の化合物またはその薬学的に許容できる塩
(式中、
2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
が、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシである)
に関する。
本発明の一実施形態は、R2aが存在しないか、フルオロ、メチル、-CHOHまたは-OHである;R2aが存在しないか、フルオロまたはメチルである;R2aが存在しない;R2aがフルオロである;またはR2aがメチルである、式(IV)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(IV)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、式(IV)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
式(IV)についての上記の実施形態のいずれもが、それらが矛盾しない限り、上記のあらゆる他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
本発明は、式(V)
Figure 2023175821000009
の化合物またはその薬学的に許容できる塩
(式中、
Xが、Nまたは-C(H)-であり、
Yが、Nまたは-C(H)-であり、
但し、XおよびYの少なくとも一方が-C(H)-であり、
2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
が、水素、メチル、-CF、C~Cアルコキシ、-CH-OCH、または-C(O)OCHであり、
が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシである。)
に関する。
本発明の一実施形態は、XがNであり、Yが-C(H)-である、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Xが-C(H)-であり、YがNである、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Xが-C(H)-であり、Yが-C(H)-である、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、R2aが存在しないか、フルオロ、メチル、-CHOHまたは-OHである;R2aが存在しないか、フルオロまたはメチルである;R2aが存在しない;R2aがフルオロである;またはR2aがメチルである、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、フルオロ、エチル、シクロプロピル、C~Cアルコキシまたは-O-シクロプロピルである;RがC~Cアルコキシである;Rがメトキシである;またはRが水素である、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシである、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシである、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素である、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rがメトキシである、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(V)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
式(V)についての上記の実施形態のいずれもが、それらが矛盾しない限り、上記のあらゆる他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
本発明は、式(VI)
Figure 2023175821000010
の化合物またはその薬学的に許容できる塩
(式中、
2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
が、水素、ハロゲン、またはC~Cアルキルであり、
が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
但し、RおよびRの少なくとも一方が水素であり、
が、水素、メチル、-CH-OCH、-CF、C~Cアルコキシ、または-C(O)OCHであり、
が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシである。)
に関する。
本発明の一実施形態は、R2aが存在しないか、フルオロ、メチル、-CHOHまたは-OHである;R2aが存在しないか、フルオロまたはメチルである;R2aが存在しない;R2aがフルオロである;またはR2aがメチルである、式(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素、フルオロまたはメチルであり、Rが水素である;Rが水素であり、Rが水素である;Rがメチルであり、Rが水素である;Rが水素であり、Rが水素、フルオロ、エチル、シクロプロピル、C~Cアルコキシまたは-O-シクロプロピルである;Rが水素であり、RがC~Cアルコキシである;またはRが水素であり、Rがメトキシである、式(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシである、式(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシである、式(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rが水素である、式(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rがメトキシである、式(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明の一実施形態は、Rがメトキシであり、Rが水素である、式(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩に関する。
式(VI)についての上記の実施形態のいずれもが、それらが矛盾しない限り、上記のあらゆる他の実施形態と組み合わせることができることが理解される。
本発明の一実施形態は、実施例1から133に例示される化合物からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容できる塩を提供する。
本発明は、重水素で標識された、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明は、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、および薬学的に許容できる担体または希釈剤を含む、医薬組成物に関する。
本発明は、がんを処置するための、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、および薬学的に許容できる担体または希釈剤を含む、医薬組成物に関する。
本発明は、所定量の、がんの処置において効果的な、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩を、患者に投与することを含む、患者におけるがんを処置する方法に関する。
本発明は、患者におけるがんの処置において使用するための、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩に関する。
本発明は、がんを処置するための薬剤の製造における、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩の使用に関する。
本発明は、がんを処置するための、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩と、抗腫瘍剤または放射線療法との組合せに関する。
本発明は、がんを処置するための、式(I)、式(Ia)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)、もしくは式(VI)の化合物の実施形態のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容できる塩と、抗腫瘍剤との組合せに関する。
本発明の一実施形態において、がんは乳がんである。
本発明の一実施形態において、がんは、ER陽性乳がんである乳がんである。
図1は、2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水物(形態1)のPXRDスペクトルを示す。
本発明は、以下の、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明、および本明細書に含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解され得る。本明細書において使用される専門用語は具体的な実施形態のみを記載する目的のものであり、限定することを意図したものではないことが理解される。本明細書において具体的に定義されていない限り、本明細書において使用される専門用語は、関連する技術分野において公知のその従来の意味を有することもさらに理解される。
本明細書において使用される場合、単数形「a」」、「an」、および「the」は、別段の指示がない限り、複数形の言及を含む。例えば、「a」置換基には、1つまたは複数の置換基が含まれる。
本明細書において記載される発明は、適切には、本明細書において具体的には開示されていない何らかの要素の不存在下で実施され得る。したがって、例えば、本明細書における各場合において、用語「含む(comprising)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」、および「からなる(consisting of)」のいずれも、他の2つの用語のいずれかで置き換えてよい。
利便性のために、限定はしないが、Ac(アセチル)、AcOH(酢酸)、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)、n-BuLi(n-ブチルリチウム)、CN(シアノ)、CPME(シクロペンチルメチルエーテル)、DCM(ジクロロメタンまたは塩化メチレン)、アセトン-d(重水素化アセトン)、CDCl(重水素化クロロホルム)、DMSO-d(重水素化ジメチルスルホキシド)、メタノール-d(重水素化メタノール)、DO(重水素化水)、DIAD(アゾジカルボン酸ジイソプロピル)、DMAP(N,N-ジメチルピリジン-4-アミン)、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、dppf(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、dppp(1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)、Et(エチル)、酢酸エチル(EtOAc)、EtOH(エタノール)、LDA(リチウムジイソプロピルアミド)、Me(メチル)、MeOH(メタノール)、MeCN(アセトニトリル)、MeOAc(酢酸メチル)、Ms(メタンスルホニル)、MsCl(メタンスルホニルクロリド)、MTBE(メチルtert-ブチルエーテル)、NADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、N/D(未判定)、NaOMe(ナトリウムメトキシド)、NaOtPn(ナトリウムtert-ペントキシド)、Pd(OAc)(酢酸パラジウム(II))、PdCl(dppf)またはPd(dppf)Cl(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II))、Pd(PPh(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))、Pet.エーテル(石油エーテル)、Ph(フェニル)、2-PrOH(イソプロパノール、2-プロパニル)、t-Bu(tert-ブチル)、TBAF(テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド)、TBS(tert-ブチルジメチルシリル)、TMG(テトラメチルグアニジン)、TBSCl(tert-ブチルジメチルシリルクロリド)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、およびX-Phos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル)を含む、多くの化学的部分および化合物が、周知の略記を使用して表されている。
さらに、TLCは薄層クロマトグラフィーを指し、HPLCは高性能液体クロマトグラフィーを指し、LCMSは液体クロマトグラフィー質量解析を指し、そしてSFCは超臨界流体クロマトグラフィーである。
他の略記:rtまたはR(保持時間)、min(分)、h(時間)、RT(室温)、aq.(水性)、satd.(飽和)、eqまたはeq.(当量)。
用語「ハロゲン」は、本明細書において使用される場合、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子、すなわちフルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、またはヨード(I)を指す。
用語「アルキル」は、本明細書において使用される場合、直鎖状または分枝鎖状の部分を有する、ある特定の実施形態においては1から6個、または1から3個の炭素原子を有する、飽和した一価炭化水素ラジカルを指す。用語「C~Cアルキル」は、直鎖状または分枝鎖状の部分を有する、1から4個の炭素原子を有するアルキルラジカルを指す。用語「C~Cアルキル」は、その定義に、用語「C~Cアルキル」を含む。アルキル基の例としては、限定はしないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、およびtert-ブチルが含まれる。
用語「アルコキシ」は、本明細書において使用される場合、酸素原子に単結合しているアルキルラジカルを指す。分子へのアルコキシラジカルの結合点は、酸素原子を介している。アルコキシラジカルは、アルキル-O-と示すことができる。用語「C~Cアルコキシ」および「C~Cアルコキシ」は、直鎖状または分枝鎖状の部分を有する、1から4個の炭素原子および1から3個の炭素原子をそれぞれ有するアルコキシラジカルを指す。アルコキシ基としては、限定はしないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、およびそれに類するものが含まれる。
用語「アリール」は、本明細書において使用される場合、芳香族炭化水素に由来する環状基を指す。用語「C~C10アリール」は、6から10個の炭素原子を有する。このような基の例としては、限定はしないが、フェニルおよびナフチルが含まれる。用語「アリール」にはまた、芳香環が1つまたは複数の環と縮合している、縮合多環芳香環系も含まれる。例としては、限定はしないが、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントラシル、および2-アントラシルが含まれる。また、用語「アリール」の範囲には、本明細書において使用されるように、ラジカルまたは結合点が芳香環上にある、インダニル(2,3-ジヒドロ-1H-インデン)またはテトラヒドロナフチル(1,2,3,4-テトラヒドロナフチルとしても公知である)におけるような、芳香環が1つまたは複数の非芳香環と縮合している基も含まれる。
本明細書において使用される用語「ヘテロ環」は、環状炭素原子の少なくとも1つが酸素、窒素、および硫黄から選択されるヘテロ原子で置換されている、アリール基に由来する基を指す。
用語「ヘテロアリール」は、本明細書において使用される場合、芳香族の単環式または二環式ヘテロ環に由来する基を、および特に二環式ヘテロ環に関しては、芳香族または非芳香族ヘテロ環がフェニル基に縮合しているベンゾ縮合複素環基を指す。本明細書において使用される場合、用語「5員のヘテロアリール」は全部で5個の原子をその環系に有し、用語「5~6員のヘテロアリール」は全部で5または6個の原子をその環系に有し、そして用語「5~9員のヘテロアリール」は全部で5、6、7、8、または9個の原子をその環系に有する。さらに、「5員のヘテロアリール」基、「5~6員のヘテロアリール」基、および「5~9員のヘテロアリール基の各々は、その環系が2つの隣接した酸素原子を有さないという条件で、窒素および酸素から独立して選択される1、2、または3個のヘテロ原子を有する。例としては、限定はしないが、ピラゾリルおよびトリアゾリルが含まれる。本明細書において使用される場合、用語「9~10員のヘテロアリール」は、全部で9または10原子をその環系に有し、また、その環系が2つの隣接した酸素原子を有さないという条件で、窒素および酸素からそれぞれ独立して選択される1または2個のヘテロ原子を有する。
本発明に従った「9~10員のヘテロアリール」の例としては、限定はしないが、以下が含まれる。
Figure 2023175821000011
Figure 2023175821000012
用語「処置すること(treating)」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、このような用語が適用される疾患、障害、もしくは状態、またはこのような疾患、障害、もしくは状態の1つもしくは複数の症候を逆転させる、軽減する、進行を阻害する、または予防することを意味する。用語「処置(treatment)」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、直前で定義した通りの「処置すること」を行う行為を指す。
用語「組合せ」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、一定用量の組合せ、または、同一のもしくは異なる投与経路に従って断続的に、同時に、もしくは連続的に投与される薬剤の組合せを意味する。本明細書において使用される場合、「有効」量は、単独でまたは他の薬剤もしくは物質と組み合わせて、単回用量としてのまたは複数回投与レジメンに従った、疾患の症候の重症度の低下、無疾患症候期の頻度および期間の増大、または疾患の苦痛に起因する機能障害もしくは能力障害の予防をもたらすために十分な量の、物質、薬剤、化合物、または組成物の量を指す。当業者であれば、患者のサイズ、患者の症候の重症度、および選択された特定の組合せ、組成物、または投与経路などの因子に基づいて、このような量を決定することができる。患者または対象は、処置を必要とするヒトまたは非ヒト哺乳動物であり得る。一実施形態において、患者はヒトである。
別段の指示がない限り、本発明に係る化合物についての本明細書における全ての言及は、その塩、溶媒和物、水和物、および複合体への言及、ならびに、その多形、立体異性体、および同位体標識されたバージョンを含む、その塩の溶媒和物、水和物、および複合体への言及を含む。
本明細書において開示されている実施形態は、式(I)、(Ia)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)で示されるものに同一の、同位体標識された化合物を含むが、実際は、1つまたは複数の原子が、天然で通常見られる原子質量または原子質量数と異なる原子質量または原子質量数を有する原子によって置換されている。本明細書において開示されている実施形態の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、および塩素の同位体、例えば、それぞれ、限定はしないが、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clが含まれ得る。一実施形態において、式(I)、(Ia)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物に組み込むことができる同位体は、Hである。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を有する本明細書において記載される化合物および前記化合物の薬学的に許容できる塩は、本発明の実施形態の範囲内である。本明細書において開示されている実施形態のある特定の同位体標識された化合物、例えば、Hおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれている化合物は、薬剤および/または基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化された、すなわちH同位体、および炭素14、すなわち14C同位体が、これらの調製の容易性および検出能力を理由に、特に好ましい。さらに、重水素、すなわちHなどの、より重い同位体での置換は、より優れた代謝安定性、例えば、増大したインビボでの半減期または低減した必要投与量を理由に、ある特定の治療上の利点をもたらし得、したがって、一部の状況において好ましい場合がある。本明細書において開示されている実施形態の同位体標識された化合物は、入手が容易な同位体標識試薬を同位体標識されていない試薬の代わりに使用することによって、スキームおよび/または以下の実施例において開示されている手順を行うことによって一般に調製することができる。一実施形態において、式(I)、(Ia)、(II)、(III)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物は、重水素標識されている。
一部の実施形態は、本明細書において記載される化合物の薬学的に許容できる塩に関する。本明細書において記載される塩基性の化合物は、様々な無機酸および有機酸と広範な塩を形成することができる。本明細書において記載されるこのような塩基性化合物の薬学的に許容できる酸付加塩を調製するために使用され得る酸は、無毒の酸付加塩、例えば、薬理学的に許容できる陰イオンを有する塩、例えば、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロヨージド、ニトレート、スルフェート、ビスルフェート、ホスフェート、酸性ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ラクテート、サリチレート、シトレート、酸性シトレート、タルトレート、パントテネート、ビタルトレート、アスコルベート、スクシネート、マレエート、ゲンチシネート、フマレート、グルコネート、グルクロネート、サッカレート、ホルメート、ベンゾエート、グルタメート、メタンスルホネート、エタンスルホネート、ベンゼンスルホネート、p-トルエンスルホネート、およびパモエート[すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート)]塩を形成するものである。塩基性部分、例えばアミノ基を含む、本明細書において記載される化合物は、上記の酸に加えて、様々なアミノ酸と薬学的に許容できる塩を形成することができる。
酸および塩基の半塩、例えばヘミスルフェート塩およびヘミカルシウム塩も形成され得る。
適切な塩の概説としては、Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use by Stahl and Wermuth (Wiley-VCH、2002)を参照されたい。本明細書において記載される化合物の薬学的に許容できる塩を作製するための方法は、当業者に公知である。
用語「溶媒和物」は、本明細書において記載される化合物および1つまたは複数の薬学的に許容できる溶媒分子、例えばエタノールを含む分子複合体を記載するために、本明細書において使用される。
本明細書において記載される化合物はまた、非溶媒和形態および溶媒和形態でも存在し得る。したがって、一部の実施形態は、本明細書において記載される化合物の水和物および溶媒和物に関する。溶媒または水が緊密に結合している場合、複合体は、湿度に関係なく、明確に定義された化学量論を有する。しかし、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物におけるように、溶媒または水が弱く結合している場合には、水/溶媒の含有量は湿度および乾燥条件に依存する。このようなケースでは、非化学量論が基準となる。用語「溶媒和物」は、本発明の化合物および1つまたは複数の薬学的に許容できる溶媒分子、例えばエタノールを含む分子複合体を記載するために本明細書において使用される。用語「水和物」は、溶媒が水である場合に使用される。本発明に従った薬学的に許容できる溶媒和物としては、結晶化の溶媒が同位体で置換されていてよい、例えばDO、d-アセトン、d-DMSOである、水和物および溶媒和物が含まれる。
クラスレート、すなわち、前述の溶媒和物とは対照的に薬剤および宿主が化学量論量または非化学量論量で存在する薬剤-宿主包含複合体などの複合体も、本発明の範囲内に含まれる。化学量論量または非化学量論量で存在し得る2つ以上の有機および/または無機成分を含有する薬剤の複合体も含まれる。得られた複合体は、イオン化されていても、部分的にイオン化されていても、またはイオン化されていなくてもよい。このような複合体の概説については、その開示の全体が参照よって本明細書に組み込まれる、HaleblianによるJ Pharm Sci、64(8)、1269~1288(1975年8月)を参照されたい。
本発明はまた、本明細書において提供される式の化合物のプロドラッグに関する。したがって、それ自体が薬理学的活性をほとんど有さないまたは有さない可能性がある本発明の化合物のある特定の誘導体は、患者に投与されると、例えば加水分解による切断によって、本発明に係る化合物に変換され得る。このような誘導体は「プロドラッグ」と呼ばれる。プロドラッグの使用についてのさらなる情報は、その開示の全体が参照によって本明細書に組み込まれる「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」、Vol. 14, ACS Symposium Series (T HiguchiおよびW Stella)、ならびに「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987 (E B Roche編、American Pharmaceutical Association)で見ることができる。
本発明に従ったプロドラッグは、例えば、本発明に係る化合物に存在する適切な官能基を、例えば、その開示の全体が参照よって本明細書に組み込まれる、H Bundgaardによる「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985)において記載されている「プロ部分」として当業者に公知のある特定の部分で置換することによって、生産することができる。
本発明に従ったプロドラッグの一部の非限定的な例としては、以下が含まれる:
(i)化合物がカルボン酸官能基(-COOH)を有する場合、そのエステル、例えば、(C~C)アルキルでの水素の置換、
(ii)化合物がアルコール官能基(-OH)を有する場合、そのエーテル、例えば、(C~C)アルカノイルオキシメチルまたはリン酸エーテル基での水素の置換、および
(iii)化合物が第1級または第2級アミノ官能基(-NH、またはRがHではない-NHR)を有する場合、そのアミド、例えば、適切に代謝不安定な基、例えばアミド、カルバメート、尿素、ホスホネート、スルホネートなどでの一方または両方の水素の置換。
前述の例および他のプロドラッグタイプの例に従った置換基のさらなる例は、前述の参考文献で見ることができる。最後に、ある特定の本発明に係る化合物は、それ自体が、本発明に係る他の化合物のプロドラッグとして作用し得る。
本明細書において記載される式の化合物の代謝産物、すなわち、薬剤を投与するとインビボで形成される化合物もまた、本発明の範囲内に含まれる。
1つまたは複数の不斉炭素原子を有する本明細書において記載される化合物は、2つ以上の立体異性体として存在し得る。本明細書において記載される化合物がアルケニル基またはアルケニレン基を有する場合、幾何学的なシス/トランス(またはZ/E)異性体が考えられる。低いエネルギー障壁を介して構造異性体が相互変換可能である場合、互変異性の異性(「互変異性」)が生じ得る。これは、例えばイミノ基、ケト基、もしくはオキシム基を有する本明細書において記載される化合物ではプロトン互変異性の形態、または芳香族部分を有する化合物ではいわゆる原子価互変異性の形態をとり得る。単一の化合物は、2つ以上のタイプの異性を示し得る。
本明細書において記載される実施形態の化合物は、全ての立体異性体(例えばシスおよびトランス異性体)、ならびに本明細書において記載される化合物の全ての光学異性体(例えばRおよびSエナンチオマー)、ならびにラセミ、ジアステレオマー、およびこのような異性体の他の混合物を含む。全ての立体異性体が本発明の特許請求の範囲に包含されるが、当業者には、特定の立体異性体が好ましい場合があることが認識されよう。
一部の実施形態において、本明細書において記載される化合物は、エノールおよびイミン形態、ならびにケトおよびエナミン形態、ならびに幾何異性体、ならびにこれらの混合物を含む、いくつかの互変異性体形態で存在し得る。全てのこのような互変異性体形態は、本発明の実施形態の範囲内に含まれる。互変異性体は、溶液中での互変異性のセットの混合物として存在する。固体形態では、通常は1つの互変異性体が優勢である。1つの互変異性体が記載されていても、本発明の実施形態には、本発明の化合物の全ての互変異性体が含まれる。
本発明の実施形態はまた、本明細書において記載される化合物のアトロプ異性体を含む。アトロプ異性体は、回転が制限された異性体に分離し得る化合物を指す。
2つ以上のタイプの異性を示す化合物を含む、本明細書において記載される化合物の全ての立体異性体形態、幾何異性体形態、および互変異性体形態、ならびにこれらの1つまたは複数からなる混合物が、本発明の実施形態の範囲内に含まれる。
シス/トランス異性体は、当業者に周知の従来の技術、例えばクロマトグラフィーおよび分別晶析によって分離することができる。
個々のエナンチオマーを調製/単離するための従来の技術としては、例えばキラルの高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくはSFCを使用する、適切な光学的に純粋な前駆体からの、またはラセミ体(または塩もしくは誘導体のラセミ体)分割からのキラル合成が含まれる。
あるいは、ラセミ体(またはラセミ前駆体)を、適切な光学的に活性な化合物、例えばアルコールと、または、本明細書において記載される化合物が酸性もしくは塩基性部分を有するケースでは1-フェニルエチルアミンもしくは酒石酸などの塩基もしくは酸と、反応させてもよい。得られるジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィーおよび/または分別晶析によって分離することができ、また、ジアステレオ異性体の一方または両方は、当業者に周知の手段によって、対応する純粋なエナンチオマーに変換される。
本明細書において使用される「異常な細胞成長」または「がん」は、別段の指示がない限り、正常な調節メカニズムに依存しない細胞成長(例えば、接触阻害の喪失)を指す。これとしては、(1)突然変異チロシンキナーゼの発現または受容体チロシンキナーゼの過剰発現によって増殖する腫瘍細胞(腫瘍)、(2)異常なチロシンキナーゼ活性化が生じる他の増殖性疾患の良性および悪性の細胞、(3)受容体チロシンキナーゼによって増殖するあらゆる腫瘍、(4)異常なセリン/スレオニンキナーゼの活性化によって増殖するあらゆる腫瘍、(5)異常なセリン/スレオニンキナーゼ活性化が生じる他の増殖性疾患の良性および悪性の細胞、(6)異常なシグナル伝達メカニズム、代謝メカニズム、エピジェネティックメカニズム、および転写メカニズムによって増殖するあらゆる腫瘍、ならびに(7)異常なシグナル伝達メカニズム、代謝メカニズム、エピジェネティックメカニズム、および転写メカニズムが生じる他の増殖性疾患の良性および悪性の細胞の、異常な成長が含まれる。
利便性のために、エストロゲン受容体陽性(ER+)、ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)、非小細胞肺がん(NSCLC)、および去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)を含む、ある特定の周知の略記が本明細書において使用され得る。
さらなる実施形態は、患者における異常な細胞成長を処置する方法に関する。さらなる実施形態は、所定量の、異常な細胞成長の処置において効果的な本明細書において記載される化合物を患者に投与することを含む、患者における異常な細胞成長を処置する方法に関する。
他の実施形態において、異常な細胞成長はがんである。
一部の実施形態において、がんは、肺がん、中皮腫、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭部もしくは頚部のがん、皮膚もしくは眼内の黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部のがん、胃がん、肝臓癌、結腸がん、乳がん、子宮がん、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頚癌、膣癌、外陰部癌、ホジキン病、食道がん、小腸がん、内分泌系のがん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、前立腺がん、血液悪性腫瘍、慢性もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱がん、腎臓もしくは尿管のがん、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、膠芽腫、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、または前述のがんの2つ以上の組合せからなる群から選択される。
さらなる実施形態は、患者における固形腫瘍を処置する方法に関する。一部の実施形態は、所定量の、固形腫瘍の処置において効果的な本明細書において記載される化合物を患者に投与することを含む、患者における固形腫瘍の処置に関する。
一実施形態において、固形腫瘍は、乳房、肺、結腸、脳、前立腺、胃、膵臓、卵巣、黒色腫、内分泌腺、子宮、精巣、または膀胱の固形腫瘍である。
一実施形態において、固形腫瘍は、乳房、肺、前立腺、膵臓、または卵巣の固形腫瘍である。
一実施形態において、がんは乳がんである。
一実施形態において、乳がんはER+乳がんである。
一実施形態において、乳がんは、ER+HER2-乳がんである。
一実施形態において、乳がんは、局所的に進行しているかまたは転移性のER+HER2-乳がんである。
一実施形態において、肺がんは非小細胞肺がんである。
一実施形態において、肺がんは、局所的に進行しているかまたは転移性の非小細胞肺がんである。
一実施形態において、前立腺がんは去勢抵抗性前立腺がんである。
一実施形態において、前立腺がんは、局所的に進行しているかまたは転移性の去勢抵抗性前立腺がんである。
さらなる実施形態は、患者における血液腫瘍を処置する方法に関する。一部の実施形態は、所定量の、血液腫瘍の処置において効果的な本明細書において記載される化合物を患者に投与することを含む、患者における血液腫瘍の処置に関する。
一実施形態において、血液腫瘍は、白血病、リンパ腫、または多発性骨髄腫である。
一実施形態において、血液腫瘍は、白血病またはリンパ腫である。
さらなる実施形態は、所定量の、がんの処置において効果的な本明細書において記載される化合物を患者に投与することを含む、患者におけるがんを処置する方法に関する。
一実施形態において、がんは、乳房、肺、結腸、脳、前立腺、胃、膵臓、卵巣、黒色腫、内分泌腺、子宮、精巣、膀胱、または血液のがんである。
一実施形態において、がんは、乳房、肺、前立腺、膵臓、卵巣、または血液のがんである。
一実施形態において、がんは、乳房、肺、前立腺、膵臓、または卵巣のがんである。
一実施形態において、がんは乳がんである。
一実施形態において、乳がんはER+乳がんである。
一実施形態において、乳がんは、ER+HER2-乳がんである。
一実施形態において、乳がんは、局所的に進行しているかまたは転移性のER+HER2-乳がんである。
一実施形態において、肺がんは非小細胞肺がんである。
一実施形態において、肺がんは、局所的に進行しているかまたは転移性の非小細胞肺がんである。
一実施形態において、前立腺がんは去勢抵抗性前立腺がんである。
一実施形態において、前立腺がんは、局所的に進行しているかまたは転移性の去勢抵抗性前立腺がんである。
一実施形態において、がんは血液のがんである。
一実施形態において、血液腫瘍は、白血病またはリンパ腫である。
さらなる実施形態は、所定量の、がんの処置において効果的な本明細書において記載される化合物を、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、インターカレーション抗生物質、増殖因子阻害剤、放射線照射、細胞サイクル阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節物質、抗体、細胞傷害剤、抗ホルモン剤、および抗アンドロゲン剤からなる群から選択される抗腫瘍剤と組み合わせて患者に投与することを含む、患者におけるがんを処置する方法に関する。
さらなる実施形態は、所定量の、がんの処置において効果的な本明細書において記載される化合物、および薬学的に許容できる担体を含む、患者におけるがんを処置するための医薬組成物に関する。
さらなる実施形態は、所定量の、がんの処置において効果的な本明細書において記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを患者に投与することを含む、患者、特にヒトにおけるがんを処置する方法に関する。この方法の一実施形態において、がんとしては、限定はしないが、肺がん、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭部もしくは頚部のがん、皮膚もしくは眼内の黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部のがん、胃がん、結腸がん、乳がん、子宮がん、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頚癌、膣癌、外陰部癌、ホジキン病、食道がん、小腸がん、内分泌系のがん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、前立腺がん、慢性もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱がん、腎臓もしくは尿管のがん、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、または前述のがんの1つもしくは複数の組合せが含まれる。一実施形態において、本方法は、所定量の、前記がん固形腫瘍の処置において効果的な本明細書において記載される化合物を患者に投与することを含む。好ましい一実施形態において、固形腫瘍は、乳房、肺、結腸、脳、前立腺、胃、膵臓、卵巣、皮膚(黒色腫)、内分泌腺、子宮、精巣、および膀胱のがんである。
前記方法の別の実施形態において、前記がんは、限定はしないが乾癬、良性の前立腺肥大、または再狭窄を含む、良性の増殖性疾患である。
一部の実施形態は、所定量の、がんの処置において効果的な本明細書において記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、インターカレーション抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞サイクル阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節物質、抗体、細胞傷害剤、抗ホルモン剤、および抗アンドロゲン剤からなる群から選択される抗腫瘍剤と組み合わせて患者に投与することを含む、前記患者におけるがんを処置する方法に関する。
さらなる実施形態は、所定量の、がんの処置において効果的な本明細書において記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグ、および薬学的に許容できる担体を含む、患者、特にヒトにおけるがんを処置するための医薬組成物に関する。前記組成物の一実施形態において、がんとしては、限定はしないが、肺がん、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭部もしくは頚部のがん、皮膚もしくは眼内の黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部のがん、胃がん、結腸がん、乳がん、子宮がん、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頚癌、膣癌、外陰部癌、ホジキン病、食道がん、小腸がん、内分泌系のがん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、前立腺がん、慢性もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱がん、腎臓もしくは尿管のがん、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、または前述のがんの1つもしくは複数の組合せが含まれる。前記医薬組成物の別の実施形態において、前記異常な細胞成長は、限定はしないが乾癬、良性の前立腺肥大、または再狭窄を含む、良性の増殖性疾患である。
さらなる実施形態は、所定量の、がんの処置において効果的な本明細書において記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくは水和物を、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、インターカレーション抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞サイクル阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節物質、抗体、細胞傷害剤、抗ホルモン剤、および抗アンドロゲン剤からなる群から選択される別の抗腫瘍剤と組み合わせて患者に投与することを含む、前記患者におけるがんを処置する方法に関する。一部の実施形態は、異常な細胞成長の処置において効果的な本明細書において記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくは水和物、および有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、インターカレーション抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞サイクル阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節物質、抗体、細胞傷害剤、抗ホルモン剤、および抗アンドロゲン剤からなる群から選択される別の抗腫瘍剤を含む、異常な細胞成長を処置するための医薬組成物を検討する。
またさらなる実施形態は、所定量の、前記障害の処置において効果的な上記で定義した本明細書において記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、水和物、もしくはプロドラッグを、上記で列挙した1つまたは複数の抗腫瘍剤と組み合わせてヒトを含む患者に投与することを含む、前記患者における血管新生に関連する障害を処置する方法に関する。このような障害としては、黒色腫などのがん性腫瘍;加齢性黄斑変性、推定眼ヒストプラスマ症候群、および増殖性糖尿病性網膜症による網膜血管新生などの眼の障害;関節リウマチ;骨粗しょう症、パジェット病、悪性体液性高カルシウム血症、骨に転移した腫瘍による高カルシウム血症、およびグルココルチコイド処置によって誘発された骨粗しょう症などの骨量減少障害;冠状動脈再狭窄;ならびに、アデノウイルス、ハンタウイルス、ボレリア・バーグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、エルシニア種(Yersinia spp.)、ボルデテラ・パーツシス(Bordetella pertussis)、およびA群連鎖球菌から選択される微生物病原体に関連する感染を含む、ある特定の微生物感染が含まれる。
一部の実施形態は、所定量の、本明細書において記載される化合物、またはその薬学的に許容できる塩、溶媒和物、もしくは水和物を、所定量の、抗血管新生薬、シグナル伝達阻害剤(例えば、細胞の成長、分化、および生存の基本的なプロセスを支配する制御分子が細胞内での連絡に使用していた手段を阻害する)、ならびに抗増殖薬から選択される1つまたは複数の物質と組み合わせて含み、これらの量が、合わせると前記異常な細胞成長の処置において効果的である、患者におけるがんを処置する方法(および処置するための医薬組成物)に関する。
MMP-2(マトリックスメタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP-9(マトリックスメタロプロテイナーゼ9)阻害剤、およびCOX-II(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤などの抗血管新生薬は、本明細書において記載される方法および医薬組成物において、本明細書において記載される化合物と組み合わせて使用することができる。
チロシンキナーゼ阻害剤もまた、本明細書において記載される化合物と組み合わせることができる。
VEGF阻害剤、例えばスーテントおよびアキシチニブもまた、本明細書において記載される化合物と組み合わせることができる。
ErbB2受容体阻害剤は、本明細書において記載される化合物と組み合わせて投与することができる。スチレン誘導体などの様々な他の化合物もまた、チロシンキナーゼ阻害特性を有することが示されており、また、一部のチロシンキナーゼ阻害剤は、erbB2受容体阻害剤として同定されている。
上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
PI3Kアルファ阻害剤またはPI3Kベータ阻害剤などのPI3K阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
ラパマイシン(mTOR)阻害剤の哺乳動物標的は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
c-Met阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
CDK阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
MEK阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
PARP阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
JAK阻害剤は、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
プログラム細胞死1タンパク質(PD-1)のアンタゴニストは、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
プログラム細胞死リガンド1(PD-L1)のアンタゴニストは、本発明の化合物と組み合わせて投与することができる。
本明細書において記載される化合物と共に使用することができる他の抗増殖薬としては、酵素ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼの阻害剤および受容体チロシンキナーゼPDGFrの阻害剤が含まれる。
本明細書において記載される化合物はまた、限定はしないが、CTLA4(細胞傷害性リンパ球抗原4)抗体などの抗腫瘍免疫応答を増強させ得る薬剤、およびCTLA4を遮断し得る他の薬剤;ならびに、他のファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤などの抗増殖薬、例えばファルネシルタンパク質トランスフェラーゼを含む、異常な細胞成長またはがんの処置において有用な他の薬剤と共に使用することができる。
本明細書において記載される化合物は、単一の治療法として適用することができるか、または、1つもしくは複数の他の抗腫瘍物質、例えば、例えば有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、増殖因子阻害剤、細胞サイクル阻害剤、インターカレーション抗生物質、酵素、および抗ホルモン剤から選択される抗腫瘍物質を伴っていてよい。
本明細書において記載される化合物は、単独で、または様々な抗がん剤もしくは支持療法薬の1つもしくは複数と組み合わせて使用することができる。例えば、本明細書において記載される化合物は、細胞傷害剤と共に使用することができる。一部の実施形態はまた、本明細書において記載される化合物とホルモン治療との併用も検討する。さらに、一部の実施形態は、単独の、または1つもしくは複数の支持療法製品、例えば、フィルグラスチム(Neupogen)、オンダンセトロン(Zofran)、Fragmin、Procrit、Aloxi、Emend、もしくはこれらの組合せからなる群から選択される製品と組み合わせた、本明細書において記載される化合物を提供する。このような同席療法は、処置の個々の成分の同時の、連続的な、または別個の投与によって行うことができる。
本明細書において記載される化合物は、抗腫瘍薬、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗生物質、植物由来の抗腫瘍薬、カンプトセシン誘導体、チロシンキナーゼ阻害剤、抗体、インターフェロン、および/または生物学的応答調節物質と共に使用することができる。この点に関して、以下は、本明細書において記載される化合物と共に使用することができる第2の薬剤の実施例の非限定的な列挙である。
一部の実施形態はまた、本明細書において先に規定された通りの式(I)、(Ia)、(II)、(III)、(IV)、(V)もしくは(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を、薬学的に許容できるアジュバント、希釈剤もしくは担体をともなって含む、医薬組成物に関する。
さらなる実施形態は、本明細書において先に規定された通りの式(I)、(Ia)、(II)、(III)、(IV)、(V)もしくは(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物を、薬学的に許容できるアジュバント、希釈剤もしくは担体と混合することを含む、医薬組成物に関する。
上記の治療的使用では、投与される量は、当然のことながら、利用する化合物、投与態様、所望の処置、および対象の障害で変化する。式(I)、(Ia)、(II)、(III)、(IV)、(V)、もしくは(VI)の化合物またはその薬学的に許容できる塩の1日投与量は、1mgから1グラム、1mgから250mg、1mgから100mg、1mgから50mg、1mgから25mg、および1mgから10mgの範囲内であり得る。
本発明の実施形態はまた、持続放出組成物も包含する。
本明細書において記載される化合物(以下、「活性化合物」)の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする任意の方法によって行うことができる。これらの方法としては、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、または輸液を含む)、局所投与、および直腸投与が含まれる。
活性化合物は、単一の治療法として適用され得るか、または、1つもしくは複数の他の抗腫瘍物質、例えば、例えば有糸分裂阻害剤、例えばビンブラスチン;アルキル化剤、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、およびシクロホスファミド;代謝拮抗剤、例えば、5-フルオロウラシル、シトシンアラビノシド、およびヒドロキシウレア、もしくは、例えば、N-(5-[N-(3,4-ジヒドロ-2-メチル-4-オキソキナゾリン-6-イルメチル)-N-メチルアミノ]-2-テノイル)-L-グルタミン酸などの欧州特許出願第239362号で開示されている好ましい代謝拮抗剤の1つ;増殖因子阻害剤;細胞サイクル阻害剤;インターカレーション抗生物質、例えばアドリアマイシンおよびブレオマイシン;酵素、例えばインターフェロン;ならびに抗ホルモン剤、例えば、Nolvadex(登録商標)(タモキシフェン)などの抗エストロゲン剤、もしくは、例えば、Casodex(登録商標)(4’-シアノ-3-(4-フルオロフェニルスルホニル)-2-ヒドロキシ-2-メチル-3’-(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド)などの抗アンドロゲン剤から選択される抗腫瘍物質を伴ってもよい。このような同席療法は、処置の個々の成分の同時の、連続的な、または別個の投与によって行うことができる。
医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、ピル、粉末、持続放出製剤、溶液、懸濁液として経口投与に、無菌の溶液、懸濁液、もしくはエマルジョンとして非経口注射に、軟膏剤もしくはクリームとして局所投与に、または坐剤として直腸投与に適した形態であり得る。医薬組成物は、正確な投与量の単回投与に適した単位投与形態であり得る。医薬組成物には、従来の薬学的担体または賦形剤、および活性成分としての本明細書において記載される化合物が含まれる。さらに、医薬組成物には、他の薬剤または医薬剤、担体、アジュバントなどが含まれ得る。
典型的な非経口投与形態としては、無菌水溶液、例えば水性プロピレングリコール溶液またはデキストロース溶液中の、活性化合物の溶液または懸濁液が含まれる。このような投与形態は、必要に応じて適切に緩衝することができる。
適切な薬学的担体としては、不活性の希釈剤または充填剤、水、および様々な有機溶媒が含まれる。医薬組成物は、必要に応じて、香料、結合剤、賦形剤、およびそれに類するものなどの、さらなる成分を含有し得る。したがって、経口投与では、クエン酸などの様々な賦形剤を含有する錠剤を、デンプン、アルギン酸、およびある特定の複合ケイ酸塩などの様々な崩壊剤と共に、また、ショ糖、ゼラチン、およびアカシアなどの結合剤と共に利用することができる。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびタルクなどの潤滑剤が、錠剤化の目的で有用であることが多い。類似のタイプの固体組成物もまた、ソフトおよびハード充填ゼラチンカプセルで利用することができる。好ましい材料としては、したがって、ラクトースまたは乳糖および高分子量のポリエチレングリコールが含まれる。水性懸濁液またはエリキシルが経口投与に望ましい場合、これらの中の活性化合物は、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、またはこれらの組合せなどの希釈剤と共に、様々な甘味剤または香料、着色料または色素、および必要に応じて、乳化剤または懸濁剤と組み合わせることができる。
以下で提供される実施例および調製物は、本明細書において記載される化合物およびこのような化合物を調製する方法をさらに説明し、例証する。本明細書において記載される実施形態の範囲が以下の実施例および調製物によって限定されることは全くない。以下の実施例において、単一のキラル中心を有する分子は、別段の記載がない限り、ラセミ混合物として存在する。2つ以上のキラル中心を有する分子は、別段の記載がない限り、ジアステレオマーのラセミ混合物として存在する。単一のエナンチオマー/ジアステレオマーは、当業者に公知の方法によって得ることができる。
示される実施例において、塩形態が、HPLCに基づくクロマトグラフィー精製の際の移動相添加物の結果、時として単離された。これらのケースでは、ホルメート、トリフルオロアセテート、およびアセテートなどの塩が単離され、さらなる処理を行わずに試験された。当業者であれば標準的な方法論(例えば、イオン交換カラムを使用すること、または弱塩基水溶液を使用して単純な塩基抽出を行うこと)によって遊離塩基形態を確認できることが、認識されよう。
全体として、本明細書において記載される化合物は、化学分野において公知のプロセスによって、特に本明細書に含まれる記載に照らして、調製することができる。本明細書において記載される化合物を製造するためのある特定のプロセスは、実施形態のさらなる特徴として提供され、以下および実験の節で提供される反応スキームにおいて例示される。
以下の実施例は、単に本発明を例示するために提供され、本明細書に記載される本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
一般的な実験の詳細
別途記述しない限り、以下の一般化が適用される。H NMRスペクトルを、Bruker Ultrashield Plus(400MHz)またはBruker AVANCE III(400MHz)上に記録した。シグナルの多重度は、以下の省略形によって指定される:s、一重;d、二重;t、三重;q、四重;p、五重;sept、七重;dd、二重の二重;dt、三重の二重;tt、三重の三重;br、ブロード;m、多重。全ての観測カップリング定数、Jは、ヘルツ(Hz)で報告される。交換可能なプロトンは、常に観察されるわけではない。LCMSデータは、Agilent 6100 Series Single Quad、Agilent 1260 Infinity Series UPLC/MS、Agilent 1200(LCMS-A)、Waters 2695アライアンス、Agilent 6120 Single Quadまたは質量指向性HPLC-MSのいずれかを使用して生成された。塩素同位体は、35Clとして報告され、臭素同位体は79Brもしくは81Brのいずれか、または79Br/81Brの両方として報告される。
代表的なLCMS法は以下に提供される:
機器:Agilent 6100 Series Single Quad LC/MS、Agilent 1200 Series HPLC、ポンプ:
1200 Series G1311A Quaternaryポンプ、オートサンプラー:1200 Series G1329A Thermostatted Autosampler、検出器:1200 Series G1314B可変波長検出器。
LC条件:逆相HPLC分析、カラム:Luna C8(2)5μm 50×4.6mm、100Å、カラム温度:30℃、注入容量:5μL、溶媒A:水0.1%ギ酸、溶媒B:MeCN 0.1%ギ酸、勾配:10分かけて5~100%溶媒B、検出:254nmまたは214nm。
MS条件:イオン源:Quadrupole、イオンモード:マルチモード-ES、乾燥ガス温度:300℃、気化温度:200℃、キャピラリー電圧(V):2000(ポジティブ)、キャピラリー電圧(V):4000(陰性)、スキャン範囲:100~1000、ステップサイズ:0.1秒、獲得時間:10分。
LCMS法A(LCMS-A):LCモデル:Agilent 1200、ポンプタイプ:バイナリーポンプ、検出器タイプ:DAD、MSモデル:Agilent G6110A Quadrupole、LC条件:カラム:Xbridge-C18、2.5μm、2.1×30mm、カラム温度:30℃、波長の獲得:214nm、254nm、移動相:A:0.07%HCOOH水性溶液、B:MeOH;MS条件:MS:イオン源:ES+(またはES-)、MS範囲:50~900m/z、フラグメンター:60、乾燥ガス流:10L/min、ネブライザー圧力:35psi、乾燥ガス温度:350℃、Vcap:3.5kV。
勾配表:
Figure 2023175821000013
試料の調製:
試料を、約0.11~1mg/mLの濃度でメタノールに溶解した後、0.22μmのシリンジフィルターを通して濾過した(注入容量:1~10μL)。
一般的方法:
別途記述しない限り、スキームI~VIにおける変数は、本明細書で定義されるものと同じ意味を有する。
Figure 2023175821000014
スキームIに例示されるように、I型の化合物を、適切な溶媒(MeCNなど)中、有効な塩基(CsCOなど)の存在下でII型の化合物で処理して、III型の化合物を提供することができる。III型の化合物を、適切な溶媒混合物(DMF/HOなど)中、有効な塩基(KCOまたは1,1,3,3-テトラメチルグアニジンなど)の存在下でN-ヒドロキシアセトアミドで処理することによってIV型の化合物に変換することができる。IV型の化合物を、原液のまま、または適切な溶媒(THFもしくはDMFなど)中、有効な塩基(ピリジン、NaH、もしくはNaOtPnなど)の存在下でV型の化合物で処理して、式(A)の化合物を提供することができる。一部の例では、II、III、およびIV型または式(A)の化合物は、当業界で公知の条件を使用する合成順序における追加のステップによって付加または除去することができる、保護基を含有してもよい(Protective Groups in Organic Synthesis、A.Wiley-Interscience Publication、1981またはProtecting Groups、10 Georg Thieme Verlag、1994)。全てのステップにおける化合物を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、または逆相SFCもしくはHPLCなどの標準的な技術によって精製することができる。変数R2a、R、R、R、R、R、およびRは、本明細書における実施形態、スキーム、実施例、および特許請求の範囲に定義される通りである。
Figure 2023175821000015
スキームIIに例示されるように、VI型の化合物を、適切な溶媒(CDODなど)中、有効な塩基(CsCOなど)で処理することによって重水素化して、VII型の化合物を提供することができる。VII型の化合物を、適切な溶媒混合物(MeCN/DOなど)中、有効な塩基(1,1,3,3-テトラメチルグアニジンなど)の存在下でN-ヒドロキシアセトアミドで処理することによってVIII型の化合物に変換することができる。VIII型の化合物を、原液のまま、有効な塩基(ピリジンなど)の存在下でV型の化合物で処理して、式(B)の化合物を提供することができる。全てのステップにおける化合物を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、または逆相SFCもしくはHPLCなどの標準的な技術によって精製することができる。変数R、R、R、R、およびRは、本明細書における実施形態、スキーム、実施例、および特許請求の範囲に定義される通りである。
Figure 2023175821000016
スキームIIIに例示されるように、IX型の化合物を、適切な溶媒(MeCNなど)中、有効な塩基(CsCOなど)の存在下で1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾールで処理することによってX型の化合物に変換することができる。X型の化合物を、原液のまま、有効な塩基(ピリジンなど)の存在下でV型の化合物で処理して、式(C)の化合物を提供することができる。全てのステップにおける化合物を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、または逆相SFCもしくはHPLCなどの標準的な技術によって精製することができる。変数R、R、R、R、およびRは、本明細書における実施形態、スキーム、実施例、および特許請求の範囲に定義される通りである。
Figure 2023175821000017
スキームIVに例示されるように、適切な脱離基(-Brまたは-SOCHなど)を持つXI型の化合物を、適切な溶媒(MeCNなど)中、有効な塩基(CsCOなど)の存在下で1H-ピラゾールで処理することによってVI型の化合物に変換することができる。VI型の化合物を、適切な溶媒混合物(DMF/HOなど)中、有効な塩基(1,1,3,3-テトラメチルグアニジンなど)の存在下でN-ヒドロキシアセトアミドで処理することによってX型の化合物に変換することができる。X型の化合物を、原液のまま、適切な塩基(ピリジンなど)の存在下でV型の化合物で処理して、式(C)の化合物を提供することができる。全てのステップにおける化合物を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、または逆相SFCもしくはHPLCなどの標準的な技術によって精製することができる。変数R、R、R、R、およびRは、本明細書における実施形態、スキーム、実施例、および特許請求の範囲に定義される通りである。
Figure 2023175821000018
スキームVに例示されるように、XII型の化合物を、適切な溶媒(MeCNなど)中、有効な塩基(CsCOなど)の存在下で適切に置換されていてもよい1H-ピラゾールで処理することによってXIII型の化合物に変換することができる。XIII型の化合物を、適切な溶媒混合物(PhMe/HOなど)中、有効な触媒(メタンスルホナト(トリ-t-ブチルホスフィノ)(2’’アミノ-1,1-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)など)の存在下、鈴木クロスカップリング条件下でXIV型の化合物に変換することができる。XIV型の化合物を、適切な溶媒混合物(DMF/HOなど)中、有効な塩基(1,1,3,3-テトラメチルグアニジンなど)の存在下でN-ヒドロキシアセトアミドで処理することによってXV型の化合物に変換することができる。XV型の化合物を、原液のまま、適切な塩基(ピリジンなど)の存在下でV型の化合物で処理して、式(D)の化合物を提供することができる。全てのステップにおける化合物を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、または逆相SFCもしくはHPLCなどの標準的な技術によって精製することができる。変数R2a、R、R、R、およびRは、本明細書における実施形態、スキーム、実施例、および特許請求の範囲に定義される通りである。
Figure 2023175821000019
スキームVIに例示されるように、XVI型の化合物を、適切な溶媒(2-Me-THFなど)中、光延反応条件(PPh、DIAD)下、(3,5-ジメトキシフェニル)メタノールで処理することによってXVII型の化合物に変換することができる。XVII型の化合物を、適切な溶媒(CPME/HOなど)中、有効な触媒/リガンドの組合せ(Pd(OAc)/X-Phosなど)の存在下、鈴木クロスカップリング条件下でXVIII型の化合物に変換することができる。XVII型の化合物を、適切な溶媒(DCMなど)中、有効な酸(TFAなど)で処理することによって式(C)の化合物に変換することができる。全てのステップにおける化合物を、カラムクロマトグラフィー、結晶化、または逆相SFCもしくはHPLCなどの標準的な技術によって精製することができる。変数R、R、R、R、およびRは、本明細書における実施形態、スキーム、実施例、および特許請求の範囲に定義される通りである。
中間体の合成:
スキーム1による2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)の調製
Figure 2023175821000020
Figure 2023175821000021
ステップ1:4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(1b)の合成
THF(210.0mL)およびMeOH(30.0mL)中の4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンゾニトリル(1a)(40.0g、183.5mmol)の溶液に、0℃で一部ずつ、NaOMe(11.9g、220mmol)を添加した。混合物を、室温で16時間撹拌した。TLC分析(1:4のEtOAc/石油エーテル)により、出発材料の消費が示された。混合物を、分液漏斗に移し、HO(150mL)で洗浄した。水性層を、EtOAc(300mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(330g SiO、10%EtOAc/石油エーテル)によって精製したところ、白色の固体として4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(1b)(15.7g、52%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.49 (dd, J=1.5, 8.8 Hz, 1H), 7.41 (s,
1H), 3.98 (s, 3H).
ステップ2:メチル4-シアノ-3-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(1c)の合成
MeOH(150mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(1b)(15.7g、68.2mmol)、TEA(20.7g、205mmol)、dppp(2.8g、6.8mmol)、およびPd(OAc)(766mg、3.4mmol)の溶液を、COの雰囲気下、80℃で16時間にわたって撹拌した。TLC分析(1:4のEtOAc/石油エーテル)により、出発材料の消費が示された。反応物を、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(120g SiO、1:4 EtOAc/石油エーテル)によって精製したところ、黄色の固体としてメチル4-シアノ-3-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(1c)(10.0g、70%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.53 - 7.47 (m, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.91
(s, 3H).
ステップ3:2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)の合成
THF(50mL)中のメチル4-シアノ-3-フルオロ-5-メトキシ安息香酸(1c)(9.5g、45.4mmol)の溶液に、0℃で一部ずつLiBH(2.0g、90.8mmol)を添加した。混合物を、70℃で2時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成と共に出発材料の消費が示された。反応物を、HO(100mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。混合物を、分液漏斗に移し、EtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、塩水および飽和水性NaHCOで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、褐色の油として2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)(7.9g、96%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.05 (s, 1H), 6.98 (d, J=10.0 Hz, 1H),
4.58 (d, J=5.7 Hz, 2H), 3.95 (s, 3H).
以下の表中の中間体を、2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000022
スキーム2による2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)の代替的な調製
Figure 2023175821000023
Figure 2023175821000024
ステップ1:2,6-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(2b)の合成
無水EtOH(400mL)中の2,6-ジフルオロ-4-ホルミルベンゾニトリル(2a)(21.5g、129mmol)の溶液を、氷水浴中、約3℃(内部)に冷却した。固体NaBH(5×1gのペレット、5.0g、130mmol)を添加し、わずかなガス発生を引き起こした。混合物を氷水浴冷却しながら2時間にわたって撹拌した後、脱イオンHOを滴下しながら添加することによって(5分にわたって100mL)、同じ温度でクエンチした。水性HCl(2.0N、30分にわたって50mL)を、温度を10℃未満(内部)に維持しながら、ゆっくりと添加した。溶液を真空下で濃縮して、EtOHを除去した。水性残留物を分液漏斗に移したところ、粘着性の白色固体が残った。水性相を、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機抽出物を、塩水(2×)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗材料をヘプタンで磨砕し、濾過し、真空下で乾燥したところ、自由流動性の白色固体として2,6-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(2b)(21.3g、98%)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.34 (d, J=9.3 Hz, 2H), 5.69 (br. s, 1H),
4.60 (br. s, 2H).
ステップ2:2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)の合成
無水MeOH(400mL)中の2,6-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(2b)(21.3g、126mmol)の溶液を、ドライアイス/アセトニトリル浴を用いて-40℃(内部)に冷却した。NaOMeの溶液(MeOH中の5.0M、100mL、500mmol)を、滴下漏斗添加によって10分にわたって添加した。添加が完了した後、冷却浴を除去した。混合物を室温まで自然に温め、さらに8時間撹拌した。反応混合物を0℃(内部)に冷却し、HCl(2.0N、200mL)を滴下添加したところ、pH約5~6の溶液が得られた。混合物を真空下で濃縮して、MeOHを除去した。水性溶液を、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機抽出物を、塩水(2×)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過した。混合物を、ロータリーエバポレーター(浴温度は約35℃)上で約150mLまで濃縮し、得られたスラリーを室温まで冷却させた。固体を、濾過によって収集した。濾過ケーキを、ヘプタンで洗浄した(2×)。濾液およびヘプタン洗浄液をさらに濃縮したところ、第2作の固体が得られ、これを濾過によって収集した。合わせた固体を真空下で乾燥したところ、淡黄色の固体として2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)(18.6g、82%)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.82 (s, 1H), 6.79 (d, J=9.2 Hz, 1H), 4.76
(s, 2H), 3.97 (s, 3H).
以下の表中の中間体を、2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000025
スキーム3による2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(Int-06)の調製
Figure 2023175821000026
Figure 2023175821000027
EtOH(100mL)中の(5.0g、33.5mmol)の2-フルオロ-4-ホルミルベンゾニトリル(3a)の溶液を、0℃に冷却した。NaBH(1.3g、33mmol)を添加し、反応物を0℃で2時間撹拌した。混合物を、HOの滴下添加(5分かけて25mL)によってクエンチした。内部温度を10℃未満に維持しながら、希HCl(2N、13mL)を添加した。溶液を真空下で濃縮して、EtOHを除去した。水性混合物を、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた有機物を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をヘプタンで磨砕し、乾燥したところ、黄色の固体として2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(Int-06)(4.2g、82%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (dd, J=7.9, 6.8 Hz, 1H), 7.42 (dd,
J=10.6, 1.3 Hz, 1H), 7.35 (dd, J=8.0, 1.3 Hz, 1H), 5.55 (t, J=5.7 Hz, 1H), 4.60
(d, J=5.7 Hz, 2H).
スキーム4による5-ブロモ-4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾニトリル(Int-07)の調製
Figure 2023175821000028
Figure 2023175821000029
MeCN(10.0mL)中の5-ブロモ-2-フルオロ-4-メチルベンゾニトリル(4a)(1.01g、4.72mmol)の溶液に、1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(701mg、2.45mmol)およびAIBN(101mg、0.613mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩撹拌した後、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(80g SiO、0~30%EtOAc/ヘプタン)によって精製したところ、白色の固体として(Int-07)(847mg、84%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.84 (d, J=6.0 Hz, 1H), 7.38 (d, J=8.9 Hz,
1H), 4.54 (s, 2H).
以下の表中の中間体を、5-ブロモ-4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾニトリル(Int-07)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000030
スキーム5による(4-シアノ-2,5-ジフルオロフェニル)メチルメタンスルホン酸(Int-09)の調製
Figure 2023175821000031
Figure 2023175821000032
ステップ1:2,5-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(5b)の合成
EtOH(5.0mL)中の2,5-ジフルオロ-4-ホルミルベンゾニトリル(5a)(250mg、1.5mmol)の溶液を、氷浴を用いて0℃に冷却した後、NaBH(60mg、1.6mmol)を添加した。混合物を0℃で30分撹拌した。反応物を、HO(0.5mL)およびHCl(6.0N、0.32mL)の添加によって同じ温度でクエンチした。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を、飽和水性NaHCOおよび塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、白色の固体として2,5-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(5b)(202mg、80%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.44 (dd, J=5.62, 8.80 Hz, 1H), 7.30 (dd,
J=4.89, 8.56 Hz, 1H), 4.85 (s, 2H).
ステップ2:(4-シアノ-2,5-ジフルオロフェニル)メチルメタンスルホン酸(Int-09)の合成
DCM(25.0mL)中の2,5-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(5b)(915mg、5.41mmol)の溶液を、0℃に冷却した後、TEA(871mg、5.84mmol)およびMsCl(649g、5.66mmol)を添加した。2時間後、反応物をSiO上に直接ローディングし、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、0~75%EtOAc/ヘプタン)によって精製したところ、透明な油として(4-シアノ-2,5-ジフルオロフェニル)メチルメタンスルホン酸(Int-09)(1.15g、86%収率)が得られ、これは静置したところ固体化した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.44 - 7.39 (m, 2H), 5.34 - 5.32 (m, 2H),
3.14 (s, 3H).
以下の表中の中間体を、(4-シアノ-2,5-ジフルオロフェニル)メチルメタンスルホン酸(Int-09)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000033
スキーム6による2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-5-メチルベンゾニトリル(Int-11)の調製
Figure 2023175821000034
Figure 2023175821000035
ステップ1:メチル4-シアノ-5-フルオロ-2-メチル安息香酸(6b)の合成
100mLのステンレススチール製容器中、MeOH(30.0mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-5-メチルベンゾニトリル(6a)(1.0g、4.67mmol)およびTEA(1.7g、17mmol)の溶液に、PdCl(dppf)(247mg、0.327mmol)を添加した。容器を、COを用いて4バールに加圧し、55℃で20時間撹拌した。反応物を濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、0~55%EtOAc/ヘプタン)によって精製したところ、白色の固体としてメチル4-シアノ-5-フルオロ-2-メチル安息香酸(6b)(716mg、79%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.74 (d, J=9.4 Hz, 1H), 7.52 (d, J=6.1 Hz,
1H), 3.95 (s, 3H), 2.59 (s, 3H).
ステップ2:2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-5-メチルベンゾニトリル(Int-11)の合成
THF(18.4mL)中のメチル4-シアノ-5-フルオロ-2-メチル安息香酸(6b)(710mg、3.68mmol)の溶液に、LiBH(120mg、5.51mmol)を添加し、混合物を、室温で一晩撹拌した。反応物を、HO(3mL)でクエンチした。混合物を30分撹拌した後、氷浴を用いて冷却した。混合物を、HCl(6.0N、0.60mL)を用いて注意深くクエンチした。THFを真空下で除去し、残留物を、EtOAcと、1:1のHO/飽和水性NaHCOとの間に分配した。有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(24g SiO、0~80%EtOAc/ヘプタン)によって精製したところ、白色の固体として2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-5-メチルベンゾニトリル(Int-11)(495mg、82%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.44 - 7.35 (m, 2H), 4.74 (d, J=5.5 Hz,
2H), 2.26 (s, 3H), 1.84 (t, J=5.5 Hz, 1H); 19F NMR (376 MHz, CDCl3)
δ -110.29 (dd, J=5.7, 10.3 Hz).
スキーム7による(3-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-6-イル)メタノール(Int-12)の調製
Figure 2023175821000036
Figure 2023175821000037
ステップ1:(2,3,5-トリフルオロフェニル)メタノール(7b)の合成
THF(30mL)中の2,3,5-トリフルオロベンズアルデヒド(7a)(1.8g、11mmol)の溶液に、0℃で一部ずつNaBH(468mg、12.4mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。LCMS分析により、出発材料の消費が示された。反応物を、HO(10mL)をゆっくり添加することによってクエンチし、濃縮乾固した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、0~50%EtOAc/ヘプタン)によって精製したところ、無色の油として(2,3,5-トリフルオロフェニル)メタノール(7b)(740mg、41%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10 - 6.96 (m, 1H), 6.94 - 6.78 (m, 1H),
4.81 (d, J=5.9 Hz, 2H), 1.91 (t, J=6.1 Hz, 1H).
ステップ2:tert-ブチル(ジメチル)[(2,3,5-トリフルオロフェニル)メトキシ]シラン(7c)の合成
DCM(20mL)中の(2,3,5-トリフルオロフェニル)メタノール(7b)(740mg、4.56mmol)の溶液に、DMAP(27.9mg、0.228mmol)、TEA(639mg、6.85mmol)、およびDCM(5mL)中のTBSCl(894mg、5.93mmol)の溶液を添加した。混合物を周囲温度で18時間撹拌した。LCMSにより、出発材料の消費が示された。混合物を濃縮乾固し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、0~10%EtOAc/石油エーテル)により精製したところ、無色の油としてtert-ブチル(ジメチル)[(2,3,5-トリフルオロフェニル)メトキシ]シラン(7c)(1.1g、87%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.06 - 6.95 (m, 1H), 6.87 - 6.70 (m, 1H),
4.79 (s, 2H), 0.95 (s, 9H), 0.13 (s, 6H).
ステップ3:4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-2,3,6-トリフルオロベンゾニトリル(7d)の合成
THF(20mL)中のLDA(THF中の0.07M、20.0mL、1.41mmol)の溶液を-70℃に冷却した後、THF(5mL)中のtert-ブチル(ジメチル)[(2,3,5-トリフルオロフェニル)メトキシ]シラン(7c)(300mg、1.09)の溶液で5分かけて滴下処理した。混合物を-70℃で2時間撹拌した後、THF(5mL)中のp-トリルスルホニルシアニド(216mg、1.19mmol)の溶液で10分かけて滴下処理した。混合物を-70℃で1時間撹拌した。混合物を、飽和水性NHClの添加によってクエンチし、EtOAc(60mL)とHO(60mL)との間に分配した。有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、3:1~10:1のEtOAc/石油エーテル)によって精製した。合わせた生成物含有画分を、Agela DuraShalle C18カラム(150×25mm、5μm粒径)を用いる分取HPLCによって再精製し、これを25mL/minの流速で70~100%MeCN/HO(+0.04%NHOH、+10mM NHHCO)で溶出したところ、黄色の油として4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-2,3,6-トリフルオロベンゾニトリル(7d)(150mg、46%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10 - 7.02 (m, 1H), 4.69 (s, 2H), 0.81
(s, 9H), 0.00 (s, 6H).
ステップ4:4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3,6-ジフルオロ-2-メトキシベンゾニトリル(7e)の合成
THF(20mL)中の4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-2,3,6-トリフルオロベンゾニトリル(7d)(150mg、0.498mmol)の溶液に、0℃でNaOMe(71.7mg、0.398mmol)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物をHOでクエンチし、EtOAcとHOとの間に分配した。有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、黄色の油として未精製の4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3,6-ジフルオロ-2-メトキシベンゾニトリル(7e)(150mg、96%収率)が得られ、これをさらに精製することなく獲得した。
ステップ5:(3-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-6-イル)メタノール(Int-12)の合成
DMF(10mL)およびHO(2mL)中の未精製の4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-3,6-ジフルオロ-2-メトキシベンゾニトリル(7e)(150mg、0.479mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(108mg、1.33mmol)の溶液に、KCO(397mg、2.87mmol)を添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固した。残留物を、Agela DuraShell C18カラム(150×25mm、5μm粒径)を用いる分取HPLCによって精製し、流速25mL/minで5~35%のMeCN/HO HO(+0.04%NHOH、+10mM NHHCO)で溶出したところ、白色の固体として(3-アミノ-5-フルオロ-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-6-イル)メタノール(Int-12)(2ステップにわたって25mg、24%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.12 (d, J=4.3 Hz, 1H), 6.03 (s, 2H), 5.47
(t, J=5.8 Hz, 1H), 4.62 (d, J=5.6 Hz, 2H), 4.05 (s, 3H); m/z (ESI+) 213.1
(M+H)+.
スキーム8による1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-13)の調製
Figure 2023175821000038
Figure 2023175821000039
DCM中の1H-ピラゾール(8a)(33.0g、485mmol)およびTEA(73.6mg、727mmol)の溶液に、0℃でゆっくりとMsCl(73.9g、645mmol)を添加した。混合物を0℃で10分、次いで、室温で1時間撹拌した。TLC分析(1:1のEtOAc/石油エーテル)により、出発材料の消費が示された。反応物を、飽和水性NHCl(200mL)で希釈し、混合物を分離した。水性層を、DCM(200mL)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(300mL)および飽和水性NaCO(300mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、淡黄色の油として1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-13)(64g、90%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.04 (d, J=2.6 Hz, 1H), 7.86 - 7.79 (m,
1H), 6.46 (dd, J=1.6, 2.7 Hz, 1H), 3.33 (s, 3H).
以下の表中の中間体を、1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-13)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。示される場合、位置異性体混合物を、さらに分離することなく単離した。
Figure 2023175821000040
スキーム9による4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-17)の調製
Figure 2023175821000041
Figure 2023175821000042
ステップ1:4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール(9b)の合成
DCM(10.0mL)中の(1H-ピラゾール-4-イル)メタノール(9a)(500mg、5.1mmol)の溶液に、TBSCl(845mg、5.6mmol)、TEA(774mg、7.7mmol)、およびDMAP(31.1mg、0.26mmol)を添加した。溶液を、室温で16時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成と共に出発材料の消費が示された。混合物をDCM(20mL)で希釈し、HO(20mL)、飽和水性NaHCO(20mL)、および塩水(20mL)で連続して洗浄した。有機相をNaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール(9b)(1.0g、92%収率)が得られ、これをさらに精製することなく獲得した。m/z(ESI+)212.8(M+H)
ステップ2:4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-17)の合成
DCM(15.0mL)中の4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール(9b)(1.0g、4.7mmol)の溶液に、TEA(619mg、6.1mmol)を添加した。混合物を、氷水浴を用いて0℃に冷却した。MsCl(3.8g、33.0mmol)を滴下添加した。混合物を、0℃で2時間および室温で16時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成と共に出発材料の消費が示された。混合物をDCM(100mL)で希釈し、HO(50mL)、飽和水性NaHCO(50mL)、および塩水(50mL)で連続して洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-17)(1.1g、80%収率)が得られ、これをさらに精製することなく獲得した。m/z(ESI+)291.1(M+H)
以下の表中の中間体を、4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-17)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。示される場合、位置異性体混合物を、さらに分離することなく単離した。
Figure 2023175821000043
スキーム10による2,4,6-トリメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-19)の調製
Figure 2023175821000044
Figure 2023175821000045
クロロ硫酸(15.0mL)を-10℃に冷却し、1,3,5-トリメトキシベンゼン(10a)(1.4g、8.4mmol)を、一部ずつ添加した。混合物を、-10℃で15分撹拌した。TLC分析(1:1のEtOAc/石油エーテル)により、出発材料の消費が示された。氷水上に注意深く注ぐことによって反応物をクエンチした。混合物を、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和水性NaHCO(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(20g SiO、0~50%EtOAc/石油エーテル)によって精製したところ、固体として2,4,6-トリメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-19)(1.8g、60%収率)が得られ、これをさらに精製することなく獲得した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.12 (s, 2H), 3.96 (s, 6H), 3.89 (s, 3H).
以下の表中の中間体を、2,4,6-トリメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-19)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000046
スキーム11による2-メトキシ-5-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-21)の調製
Figure 2023175821000047
Figure 2023175821000048
クロロ硫酸(26.0mL)を0℃に冷却し、1-メトキシ-4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(11a)(2.0g、10.4mmol)を一部ずつ添加した。混合物を室温で18時間撹拌した。氷水上に注意深く注ぐことによって反応物をクエンチした。混合物を、EtOAc(2×60mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和水性NaCO(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、黄色の油として2-メトキシ-5-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-21)(2.6g、86%収率)が得られ、これをさらに精製することなく獲得した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.85 (d, J=2.8 Hz, 1H), 7.56 (dd, J=2.4,
9.1 Hz, 1H), 7.16 (d, J=9.2 Hz, 1H), 4.08 (s, 3H).
スキーム12による2-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-スルホニルクロリドおよび3-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-スルホニルクロリド(Int-22)の調製
Figure 2023175821000049
Figure 2023175821000050
CHCl(10.0mL)と、クロロ硫酸(1.0mL)との混合物を-10℃に冷却し、6-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(12a)(1.0g、6.1mmol)を添加した。混合物を、-10℃で15分撹拌した。TLC分析(1:1のEtOAc/石油エーテル)により、出発材料の消費が示された。氷水上に注意深く注ぐことによって反応物をクエンチした。混合物を、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和水性NaHCO(50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、0~50%EtOAc/石油エーテル)によって精製したところ、淡黄色の粘着物質として2-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-スルホニルクロリドおよび3-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-スルホニルクロリド(Int-22)(約1:1の混合物、600mg、37%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.65 (s, 1H), 7.35 (d, J=8.5 Hz, 1H), 6.92
(d, J=8.5 Hz, 1H), 6.79 (s, 1H), 4.01 (s, 6H), 3.23 (t, J=6.0 Hz, 2H), 2.91 -
2.63 (m, 6H), 1.88 - 1.69 (m, 8H).
以下の表中の中間体を、2-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-スルホニルクロリドおよび3-メトキシ-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-スルホニルクロリド(Int-22)の合成のために使用される方法に従って調製した。以下の中間体を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000051
スキーム13による4-シクロプロピル-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-24)の調製
Figure 2023175821000052
Figure 2023175821000053
石油エーテル(15.0mL)中の(13a)(1.0g、5.61mmol)(J.Org.Chem.2008、7481~7485)およびTMEDA(717mg、6.17mmol)の溶液を、氷水浴中で冷却した後、温度を5℃未満(内部)に維持しながら、添加漏斗によりn-BuLi(ヘキサン中の2.5M、2.5mL、6.17mmol)で滴下処理した。混合物を0℃で20分撹拌した後、ドライアイス/アセトン浴を用いて-70℃に冷却した。EtO(100mL)中のSO(5.4g、84.2mmol)の予め冷却した溶液(-65℃)を、温度を-60℃未満(内部)に維持しながら、ゆっくりと添加した。淡黄色の反応混合物を10℃にゆっくりと加温した。得られた固体を、濾過により収集し、無水EtOで洗浄した。濾過ケーキをヘキサン(30mL)中に懸濁し、混合物を0℃に冷却した。冷却した懸濁液に、ヘキサン(20mL)中のSOCl(757mg、5.61mmol)の溶液を、温度を3℃未満(内部)に維持しながら、ゆっくりと添加した。得られた混合物を、0℃で18時間撹拌した。溶液を濾過し、濾過ケーキを冷ヘキサン(20mL)で洗浄した。固体をEtOAc(50mL)中に取り、HO(50mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、白色の固体として4-シクロプロピル-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-24)(856mg、55%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.32 (s, 2H), 3.97 (s, 6H), 1.93 (tt,
J=5.0, 8.3 Hz, 1H), 1.18 - 1.11 (m, 2H), 0.86 - 0.80 (m, 2H).
スキーム14による4-メトキシ-6-((4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(Int-25)の調製
Figure 2023175821000054
Figure 2023175821000055
ステップ1:4-(ブロモメチル)-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(14b)の合成
アセトニトリル(400mL)中の2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)(8.0g、44.2mmol)およびPPh(18.7g、71.2mmol)の溶液に、Br(11.8g、73.8mmol)を添加し、混合物を55℃で2時間加熱した。水および過剰のNaSOを添加し、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1)により精製したところ、白色の固体として表題の化合物(9.7g、91%)が得られ、これを次のステップにおいて直接使用した。
ステップ2:2-フルオロ-6-メトキシ-4-((4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ベンゾニトリル(14c)の合成
DMF(5mL)中の4-(ブロモメチル)-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(14b)(100mg、0.41mmol)、4-メチル-1H-ピラゾール(40mg、0.49mmol)およびKCO(113mg、0.82mmol)の混合物を、60℃で一晩加熱した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機抽出物を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。4-(ブロモメチル)-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(14b)(500mg、2.05mmol)を使用して反応スケールをそれに従って拡大し、2つのバッチを合わせ、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1)により精製したところ、黄色の固体として表題の化合物(380mg、63%)が得られた。m/z 246.0[M+H]
ステップ3:4-メトキシ-6-((4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(Int-25)の合成
0℃の無水DMF(13mL)中のN-ヒドロキシアセトアミド(238mg、3.18mmol)の溶液に、t-BuOK(357mg、3.18mmol)を添加し、混合物を30分撹拌した。次いで、2-フルオロ-6-メトキシ-4-((4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ベンゾニトリル(14c)(260mg、1.06mmol)を添加し、混合物をRTに温め、一晩撹拌した。水を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1)により精製したところ、黄色の固体として表題の化合物(150mg、55%)が得られた。m/z 259.1 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ 7.37 (s, 1H), 7.20 (s, 1H),
6.76 (s, 1H), 6.43 (s, 1H), 5.31 (s, 2H), 3.90 (s, 3H), 2.07 (s, 3H).
スキーム15による2,6-ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド(Int-26)の調製
Figure 2023175821000056
Figure 2023175821000057
n-ヘキサン(100mL)中の1,3-ジメトキシベンゼン(5.0g、36mmol)およびTMEDA(4.6g、39.8mmol)の溶液に、N下、0℃で、内部反応温度を5℃より下に保持しながら、n-BuLi(ヘキサン中の2.5M溶液、16.0mL、39.8mmol)を滴下添加した。混合物を0℃で20分撹拌した後、-78℃に冷却し、SOガスで20分泡立てた。次いで、混合物を10℃にゆっくりと温め、得られた沈降物を濾過により収集し、無水ジエチルエーテルで洗浄した。固体をn-ヘキサン(100mL)中に懸濁し、0℃に冷却し、n-ヘキサン(20mL)中のSOCl(4.9g、36mmol)の溶液を、内部温度を3℃より下に保持しながら滴下添加した。次いで、混合物を0℃で1時間撹拌し、固体を濾過により収集し、冷n-ヘキサンで洗浄した。次いで、固体を、ジエチルエーテルと水との間に分配し、層を分離し、水性層をジエチルエーテルでさらに抽出した。合わせた有機抽出物を、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮したところ、白色固体として表題の化合物(4.0g、47%)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.54 (t, J=8.4 Hz, 1H), 6.66 (d, J=8.4 Hz,
2H), 3.97 (s, 6H).
方法AAによるN-(6-ブロモ-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(Int-27)の調製
Figure 2023175821000058
方法AA:
Figure 2023175821000059
無水THF(10mL)中のアミン(0.5mmol、1.0当量)の溶液に、N下、-78℃で、LiHMDS(THF中の1M溶液、3当量)を滴下添加し、混合物を-78℃で30分撹拌した。次いで、無水THF(2.0mL)中のスルホニルクロリド(1.5当量)の溶液を滴下添加し、混合物をRTに温め、一晩撹拌した。水を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィーまたは分取TLCにより精製したところ、表題の化合物が得られた。上記条件に対する変化は、直下の表に注記されている。
Figure 2023175821000060
スキーム16による7-ブロモ-5-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(Int-28)の調製
Figure 2023175821000061
Figure 2023175821000062
ステップ1:3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル安息香酸(16a)の合成
無水THF(200mL)中の2-ブロモ-1-フルオロ-4-メチルベンゼン(10.0g、53mmol)およびジイソプロピルアミン(5.9g、58mmol)の溶液に、N下、-78℃で、n-BuLi(ヘキサン中の2.5M溶液、25.6mL、64.0mmol)を滴下添加し、混合物を-78℃で1時間撹拌した。過剰の固体CO(ドライアイス)を添加し、-78℃で3時間、撹拌を継続した。混合物を水(500mL)で希釈し、EtOAc(500mL)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮したところ、褐色の固体として表題の化合物(12.3g、100%)が得られ、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。m/z 232.8[M+H]
ステップ2:3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチルベンゾイルクロリド(16b)の合成
DCM(100mL)中の3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチル安息香酸(16a)(12.3g、53mmol)およびDMF(4滴)の溶液に、N下、RTで、塩化オキサリル(13.0g、106mmol)を滴下添加し、混合物を2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮したところ、褐色の固体として表題の化合物(14.0g、100%)が得られ、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
ステップ3:3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド(16c)の合成
DCM(100mL)中の3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチルベンゾイルクロリド(16b)(14.0g、53mmol)の溶液を、30%水性水酸化アンモニウム溶液(100mL)に滴下添加し、混合物を2時間撹拌した。混合物を、EtOAc(200mL)で希釈し、水(200mL×3)、塩水で洗浄し、有機層をNaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮したところ、褐色の固体として表題の化合物(12.0g、97%)が得られ、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。m/z 231.9[M+H]
ステップ4:3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチルベンゾニトリル(16d)の合成
DMF(100mL)中の3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチルベンズアミド(16c)(10.0g、43.0mmol)および塩化チオニル(15.4g、129mmol)の溶液を、100℃で3時間加熱した。混合物を、EtOAc(200mL)で希釈し、水(400mL×5)、塩水で洗浄し、有機層をNaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮したところ、褐色の固体として表題の化合物(5.0g、54%)が得られ、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。m/z 213.9[M+H]
ステップ5:7-ブロモ-5-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(Int-28)の合成
無水DMF(200mL)中のN-ヒドロキシアセトアミド(5.27g、70.2mmol)およびt-BuOK(7.88g、70.2mmol)の懸濁液を、0℃で1時間撹拌した。次いで、3-ブロモ-2-フルオロ-5-メチルベンゾニトリル(16d)(5.0g、23.4mmol)を添加し、混合物をRTに温め、一晩撹拌した。混合物をEtOAc(300mL)で希釈し、水(600mL×4)、塩水で洗浄し、有機層をNaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1)により精製したところ、黄色の固体として表題の化合物(2.8g、52%)が得られた。m/z 226.9[M+H]
方法ABによるN-(7-ブロモ-5-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(Int-29)の調製
Figure 2023175821000063
方法AB:
Figure 2023175821000064
ピリジン(2mL)中のアミン(0.2mmol、1.0当量)の溶液に、塩化スルホニル(1.5当量)を添加し、混合物を、マイクロ波照射下、120℃で2時間加熱した。混合物を、水とEtOAcとの間に分配し、層を分離し、有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLCにより精製したところ、表題の化合物が得られた。上記条件に対する変化は、直下の表に注記されている。
Figure 2023175821000065
スルホンアミド形成法:
Figure 2023175821000066
方法A:
ピリジン(c=0.1M)中のIV型の化合物(1.0当量)の溶液に、V型の化合物(1.2当量)を添加した。混合物を、80~120℃の温度で加熱しながら約3~16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮乾固し、当業者には公知の標準的な方法によって精製したところ、式(A)の化合物が得られた。
方法B:
THF(c=0.15M)中のNaH(ミネラルオイル中の60%分散物、3.0当量)の懸濁液に、0℃で、1:1のTHF/DMF(c=0.15M)またはTHF(c=0.15M)中のIV型の化合物(1.0当量)の溶液を滴下添加した。2:1のTHF/DMF(c=0.15M)またはTHF(c=0.15M)中のV型の化合物(1.3当量)の溶液を、同じ温度で添加した。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮乾固し、当業者には公知の標準的な方法によって精製したところ、式(A)の化合物が得られた。
方法C:
THF(c=0.3M)中のIV型の化合物(1.0当量)の溶液に、NaOtPn(PhMe中の40%、1.0当量)およびTHF(c=0.3M)中のV型の化合物(1.0当量)の溶液を添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮乾固し、当業者には公知の標準的な方法によって精製したところ、式(A)の化合物が得られた。
方法D:
ACN(c=0.2M)中のIV型の化合物(1.0当量)およびV型の化合物(1.2当量)の溶液に、ACN中のDMSOの0.05M溶液(IV型の化合物1mmolあたり1.0mL/mmolの化合物、0.05当量のDMSO)、次いで、3,5-ルチジン(3.0当量)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、濃縮乾固し、当業者には公知の標準的な方法によって精製したところ、式(A)の化合物が得られた。
実施例の調製
実施例01:スキームAによる5-エチル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000067
Figure 2023175821000068
ステップ1:2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(A-1)の合成
MeCN(150mL)中の2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)(7.0g、38.6mmol)および1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-13)(6.2g、42.5mmol)の溶液に、CsCO(18.9g、58mmol)を添加した。混合物を、70℃で2時間撹拌した。LCMS分析により、出発材料の消費が示された。反応液を濾過し、濾液を濃縮乾固した。粗残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(40gのSiO、1:1のEtOAc/石油エーテル)によって精製したところ、黄色の固体として2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(A-1)(7.0g、78%収率)が得られた。m/z(ESI+)231.8(M+H)
ステップ2:4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)の合成
DMF(200mL)およびHO(30mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(A-1)(7.0g、30.3mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(6.8g、90.8mmol)の溶液に、KCO(25.1g、182mmol)を添加した。混合物を、60℃で16時間撹拌した。TLC分析(EtOAc)により、出発材料の消費が示された。反応混合物を濃縮して、DMFの大部分を除去した後、HO(100mL)で希釈した。得られた沈降物を、濾過によって収集した。濾過ケーキをHO(3×20mL)で洗浄し、真空下で乾燥したところ、4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(6.0g)が得られた。上記濾液を、EtOAc(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc)によって精製したところ、さらなるバッチの4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(0.5g)が得られた。2バッチの生成物を合わせ、真空下で乾燥したところ、黄色の固体として4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(6.5g、88%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.51 (d, J=1.3 Hz,
1H), 6.70 (s, 1H), 6.63 (s, 1H), 6.31 (t, J=2.0 Hz, 1H), 6.08 - 5.78 (m, 2H),
5.52 - 5.31 (m, 2H), 3.93 - 3.73 (m, 3H). m/z (ESI+) 244.8 (M+H)+.
ステップ3:スルホンアミド形成法Aによる5-エチル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例01)の合成
ピリジン(2.5mL)中の4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(1.23g、5.032mmol)の溶液に、5-エチル-2-メトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(1.54g、6.54mmol)を添加した。反応物を80℃で3.5時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成と共に出発材料の消費が示された。反応物は、冷却時に固体化した。固体を、DCMおよびAcOH(1.4mL)中に最小量のMeOHと共に溶解した。混合物を、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、10~70%MeOAc/ヘプタン)により精製した。表題の化合物を含有する純粋な画分を収集した。不純物画分を、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、10~70%MeOAc/ヘプタン)により再精製した。純粋な画分を、以前に単離した純粋な画分と合わせ、濃縮したところ、白色の固体が得られた。固体をMeOAc中に懸濁し、1時間にわたって還流し、室温まで冷却させた。得られた固体を、濾過によって収集し、真空下で乾燥したところ、白色の固体として5-エチル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例01)(1.4g、63%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.98 (s, 1H), 7.87 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.62
(d, J=2.3 Hz, 1H), 7.49 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.46 (dd, J=2.0, 8.5 Hz, 1H), 7.10
(d, J=8.5 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.30 (t, J=2.0 Hz, 1H), 5.43 (s,
2H), 3.81 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 2.59 (q, J=7.5 Hz, 2H), 1.13 (t, J=7.5 Hz,
3H); m/z (ESI+) 443.1 (M+H)+.
実施例02:スキームBによる2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000069
実施例03:スキームBによる2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000070
Figure 2023175821000071
ステップ1:2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(B-1)および2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(B-2)の合成
MeCN(25mL)中の1-(メタンスルホニル)-3-メチル-1H-ピラゾールおよび1-(メタンスルホニル)-5-メチル-1H-ピラゾール(Int-15)の混合物(約1:1)に、2-フルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-6-メトキシベンゾニトリル(Int-01)(1.0g、5.5mmol)およびCsCO(2.3g、7.2mmol)を添加した。混合物を、70℃で1時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成と共に出発材料の消費が示された。反応物を室温に冷却し、濃縮乾固した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(20g SiO、100%EtOAc)により精製したところ、黄色の粘着物質として2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(B-1)および2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(B-2)の混合物(約1:1)(1.13g、84%収率)が得られた。m/z(ESI+)245.8(M+H)
ステップ2:4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(B-3)および4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(B-4)の合成
DMF(20mL)およびHO(3mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(B-1)および2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(B-2)の混合物(約1:1)(1.13g、4.73mmol)に、N-ヒドロキシアセトアミド(1.07g、14.2mmol)およびKCO(3.9g、28.4mmol)を添加した。混合物を、60℃で16時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成と共に出発材料の消費が示された。混合物を、濃縮乾固した。残留物をEtOAc(30mL)中に取り、HO(30mL)で洗浄した。有機層を、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(20g SiO、100%EtOAc)により精製したところ、固体として4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(B-3)および4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(B-4)の混合物(約1:1)(916mg、75%収率)が得られた。m/z(ESI+)258.8(M+H)
ステップ3:スルホンアミド形成法Aによる2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例02)および2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例03)の合成
ピリジン(10.0mL)中の4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(B-3)および4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(B-4)の混合物(約1:1)(800mg、3.1mmol)に、2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-26)(1.1g、4.65mmol)を添加した。混合物を120℃で2時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(20g SiO、1:4のMeOH/EtOAc)により精製した。材料を、YMC Triartカラム(20×150mm、7μm粒径)を用いる分取HPLCにより再精製し、これを25mL/minの流速で23~63%MeCN/HO(+0.225%ギ酸)を用いて溶出した。材料を、Diacel CHIRALCEL OD-Hカラム(30×250mm、5μm粒径)を用いる分取SFCにより再精製し、これを60mL/minの流速で45%EtOH/CO(+0.1%NHOH)を用いて溶出したところ、白色の固体として、第1の溶出ピークとして2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例02)(63mg、4%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.62 (br. s, 1H), 7.74 (d, J=2.1 Hz, 1H),
7.49 (t, J=8.4 Hz, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.77 (d, J=8.3 Hz, 3H), 6.07 (d, J=2.1
Hz, 1H), 5.33 (s, 2H), 3.93 - 3.84 (m, 3H), 3.77 (s, 6H), 2.15 (s, 3H);
m/z (ESI+) 458.8 (M+H)+.
2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例03)(33mg、2%収率)は、白色の固体として第2の溶出ピークとして得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.64 (br. s, 1H), 7.49 (t, J=8.6 Hz, 1H),
7.40 (d, J=1.7 Hz, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.66 (s, 1H), 6.61 (s, 1H),
6.11 (dd, J=1.8, 0.9 Hz, 1H), 5.41 (s, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.76 (s, 6H), 2.21
(s, 3H); m/z (ESI+) 458.8 (M+H)+.
以下の表中の実施例を、5-エチル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例01)、2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例02)、および2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例3)の合成に使用される方法ならびに一般的なスルホンアミド形成法A~Dに従って合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。必要に応じて、位置異性体混合物の分離を、SFCまたはHPLCなどの当業界で公知の標準的な方法の下で実行し、合成順序における任意の好適なステップにおいて行った。
Figure 2023175821000072
Figure 2023175821000073
Figure 2023175821000074
Figure 2023175821000075
Figure 2023175821000076
Figure 2023175821000077
Figure 2023175821000078
Figure 2023175821000079
Figure 2023175821000080
Figure 2023175821000081
Figure 2023175821000082
Figure 2023175821000083
Figure 2023175821000084
Figure 2023175821000085
Figure 2023175821000086
Figure 2023175821000087
実施例45:スキームC(経路A)による2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000088
Figure 2023175821000089
ピリジン(8.0mL)中の4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(2.5g、10mmol)の懸濁液に、2-メトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(3.17g、15.4mmol)を添加した。反応物を120℃で1.5時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、MeOHで希釈した。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキをMeOH(30mL)で洗浄した。固体をDCM(50mL)中に溶解し、MeOH(30mL)を添加した。DCMを真空下で除去し、沈降物を濾過によって収集した。濾過ケーキを凍結乾燥によって乾燥したところ、白色の固体として2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例45)(2.5g、59%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.18 (s, 1H), 7.87 (d, J= 2.0 Hz, 1H),
7.80 (dd, J=1.6, 7.9 Hz, 1H), 7.66 - 7.59 (m, 1H), 7.49 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.19
(d, J=8.3 Hz, 1H), 7.09 (t, J=7.7 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.30 (t,
J=2.0 Hz, 1H), 5.44 (s, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.78 (s, 3H); m/z (ESI+) 415.0
(M+H)+.
実施例45:スキームDによる2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの代替的調製
Figure 2023175821000090
Figure 2023175821000091
オーバーヘッドスターラーを備えた100mLのリアクターに、4-メトキシ-6-(1H-ピラゾール-1-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(10.00g、40.94mmol)、2-メトキシベンゼンスルホニルクロリド(10.15g、49.13mmol)、およびアセトニトリル(100mL)を充填した。得られた懸濁液を、25℃で55分撹拌した。ピペットにより、ジメチルスルホキシド(0.36mL、4.09mmol)を、一部ずつ添加した。シリンジにより、3,5-ルチジン(14.8mL、122.82mmol)を15分かけて滴下しながら添加した。得られた明黄色の懸濁液を、25℃で18時間撹拌したところ、LCMSによって判定した場合、98%を超える転換率に達した。反応混合物を、1M HCl水溶液(100mL)で酸性化した後、約80mLまで濃縮した(回転式蒸発装置、40℃、85mbar)。スラリーを、さらに1MのHCl水溶液(40mL)で処理して、容器の壁をすすいだ後、20℃で2.5時間撹拌した。得られた沈降物を、吸引濾過によって収集した。濾過ケーキを水(2×50mL)で洗浄した後、35℃で48時間、真空下で乾燥したところ、固体として未精製の2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例45)(15.2g、90%収率、LCMSによる純度98%)が得られた。m/z415.1(M+H)
粗生成物を精製するために、ジクロロメタン(210mL)中の未精製の2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例45)(14.00g、33.78mmol)の懸濁液を、透明な溶液が得られるまで(10分間)、40℃の浴中で加熱した。混合物を濾過し、濾液を、清潔な反応容器に戻して、追加のジクロロメタン(70mL)を使用して、移動を定量した。酢酸エチル(140mL)を2分かけて溶液に添加した後、混合物を2.5時間撹拌した。結晶化は観察されなかったので、溶液を減圧下(200mbar)で濃縮して、ジクロロメタンを除去した(容量は約70mL減少した)。さらに酢酸エチル(140mL)を残留物に添加し、混合物を室温で21時間撹拌した。得られた懸濁液を減圧下(40℃、200mbar)で約280mLまで濃縮した後、室温で3時間撹拌した。固体を濾過により収集し、さらなる酢酸エチル(70mL)を使用して反応容器および濾過ケーキをすすいだ。濾過ケーキを35℃で23時間、真空オーブン中で乾燥したところ、固体として2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例45)(12.0g、85%収率、UPLCによる純度97.9%、0.5%より大きい単一の不純物なし)が得られた。m/z415.1(M+H)
さらに精製するために、アセトン(80mL)中の2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例45)(2.0g、4.73mmol)の懸濁液を、撹拌しながら2時間、加熱還流した(浴温度55℃)。混合物をさらに加熱しながら、酢酸エチル(30mL)を、内部温度が45℃より上に維持されるように、ゆっくりと添加した。得られたスラリーを、軽度の減圧下(浴温度65℃)で約30mLに濃縮した後、1℃/minの速度で20℃にゆっくりと冷却した(約31分)。得られた沈降物を、吸引濾過によって収集した。濾過ケーキを50℃で22時間、真空下で乾燥したところ、結晶固体として2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例45)(1.825g、93%収率、UPLCによる99.5%純度)が得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 8.14 (dd, J=1.7, 7.8 Hz, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.59 - 7.51 (m, 2H),
7.44 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.14 - 7.06 (m, 1H), 6.95 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.78 (d,
J=0.6 Hz, 1H), 6.45 (s, 1H), 6.32 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.38 (s, 2H), 3.97 (s,
3H), 3.91 (s, 3H).
実施例45b:スキームC-1(経路B)による2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水遊離塩基(形態1)の調製
Figure 2023175821000092
Figure 2023175821000093
2-メトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(7.6g、37mmol)を、内部温度計を装備した2首丸底フラスコに入れた。4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(8.18g、33.5mmol)を添加し、内容物を穏やかに加熱しながらピリジン(55mL、0.6M)中に溶解した。110℃の油浴温度および101℃の内部温度で加熱を開始した。5時間の加熱後、LCMS分析によって決定されるように反応は完了した。反応物を室温に冷却し、DCM(200mL)、6N HCl(100mL)および氷水(100mL)の間に分配した。生成物をDCM中に抽出し(3回)、合わせたDCM抽出物を1N HClで洗浄し(3回)、微量のピリジンを除去した。DCM抽出物をMgSO上で乾燥し、黒色の油に濃縮した。ヘプタン中の40~100%のEtOAcの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって油を精製したところ、4.6gの生成物が得られ、これをNMRによって確認した。4.6gの生成物を、固体の多くが溶解されるまで、最初に還流下でCHCN(60mL)に溶解することによって再結晶化させた。この熱い溶液を、溝付きの濾紙を固定した、予め加熱した/熱いガラス漏斗を使用して濾過した。このステップは、無機性またはシリカゲル不純物を除去するものである。濾紙を、合計10mLの総洗浄容量のCHCNで少量ずつ洗浄した。濾液を、撹拌バーを備えた250mLビーカー中に収集した。MTBE(45mL)を熱い濾液に添加し、撹拌を開始した。30秒の撹拌後、白色の沈降物が形成し始めた。Nガスの穏やかな流れを溶液の上にわたって強制しながら、400rpmで撹拌を継続して、蒸発プロセスの速度を上昇させるのを補助した。強制N蒸発を、総量が50mLになるまで3時間にわたって継続した。白色の固体を、MTBE(2回)およびヘプタン(2回)で濾過洗浄した。白色の粉末を3インチ直径の結晶皿に入れ、濾紙の小片で覆い、乾燥プロセスを補助するために乾燥オーブンの内外でNのゆっくりとした流れを使用して70℃の真空オーブン中で48時間加熱した。乾燥後、3.9gの結晶生成物が得られ、これをNMRによって確認した。融点=203~204℃。分析。C1918Sの計算値:C、55.06;H、4.38;N、13.52。実測値:C、55.09;H、4.41;N、13.57。
無水物(形態1)として上記のように調製された結晶固体を、粉末X線回折(PXRD)によってさらに特性評価した。粉末X線回折分析を、シータ-2シータゴニオメーター、および3.3°のPSDウィンドウサイズを有するLynxeye検出器を取り付けたBruker A25 D8 Advance Powder X-Ray回折計上で行い、プライマリーソーラースリットを2.5°に設定し、発散スリットを0.6mmの連続照明に設定した。X線管電圧およびアンペア数を、それぞれ、40kVおよび40mAに設定した。データを、0.02°のステップサイズ、3.0から40.0°の2-シータの0.3秒のステップ時間を使用してCopper波長で収集した。Si低バックグラウンドキャビティホルダーに粉末を入れることにより、試料を調製した。試料粉末を、スパーテルを使用して圧迫して、適切な試料の高さが達成されるのを確実にした。データを、Bruker DIFFRACソフトウェアを使用して収集し、分析を、DIFFRAC EVAソフトウェアによって実施した。収集されたPXRDパターンを、Bruker DIFFRAC EVAソフトウェアにインポートした。ピーク選択を、ソフトウェアの「ピーク検索機能」を使用して実行した後、注意深くチェックし、全てのピーク位置が正確に割り当てられたことを確実にするために補正した。4.0%以上の相対強度を示すピークを選択した。ピーク位置における±0.2°の2-シータの典型的な誤差をこのデータに適用する。この測定値と関連する小さい誤差は、(a)試料調製(例えば、試料の高さ)、(b)機器、(c)較正、(d)オペレーター(ピーク位置を決定する場合に存在する誤差を含む)、および(e)材料の性質(例えば、好ましい配向および透明度の誤差)を含む種々の因子のため生じ得る。したがって、ピークは、±0.2°の2-シータの典型的な関連誤差を有すると考えられる。一覧中の2つのピークが低強度のピークと重複すると考えられる場合、一覧から除去した。より高い強度の隣接ピーク上にショルダーとして存在するピークも、ピーク一覧から除去した。ショルダーは、隣接ピークの位置から0.2°を超える2-シータであってよいが、それらは隣接ピークと識別可能であるとは考えられない。
絶対ピーク位置を得るために、粉末パターンを、参照に対して整列させるべきである。これは、室温で溶解された同じ形態の結晶構造に由来するシミュレートされた粉末パターン、または内部標準、例えば、シリカもしくはコランダムであってもよい。2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水物(形態1)のシミュレートされた粉末パターンを、単一の結晶構造から取得した。単一結晶を調製するために、実施例45bの材料200mgを、加熱還流しながらCHCN(3mL)中に溶解した。MTBE(2mL)を添加し、混合物を、空気に対して開かれた試験管に入れて48時間置いて、溶媒をゆっくりと蒸発させた。形成された大きな結晶を濾過し、MTBE(2回)およびヘプタン(2回)ですすぎ、真空下で乾燥させた。116mg(58%回収率)の実施例45bの材料が結晶として得られ、白色の固体をH NMRによって確認した。偏光顕微鏡によって可視化された結晶は、大きな粒径を示し、形状は三斜晶系であった。単一結晶構造からシミュレートされた粉末パターンを、CCDC Software Suiteの一部であるMercury 4.1.0を使用する計算によって取得した。
2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド形態1無水物(実施例45a)のPXRDパターンを、図1に示す。2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水物形態1(実施例45a)(2-シータ°)に関するPXRDピーク一覧および相対強度データを、以下の表12に提供する。特徴的なPXRDピーク位置を、アスタリスクで示す。
Figure 2023175821000094
本発明の一実施形態は、13.4および18.1°の2θ±0.2°の2θの2θ値にピークを含む粉末X線回折パターンを有する、2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水遊離塩基の結晶形態に関する。
本発明の一実施形態は、13.4および18.1°の2θ±0.2°の2θの2θ値にピークを含み、11.4、14.1および17.5°の2θ±0.2°の2θの2θ値から選択される少なくとも1つのピークをさらに含む、粉末X線回折パターンを有する、2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水遊離塩基の結晶形態に関する。
本発明の一実施形態は、13.4および18.1°の2θ±0.2°の2θの2θ値にピークを含み、11.4、14.1および17.5°の2θ±0.2°の2θの2θ値にピークをさらに含む、粉末X線回折パターンを有する、2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水遊離塩基の結晶形態に関する。
本発明の一実施形態は、11.4、13.4、14.1、17.5および18.1°の2θ±0.2°の2θの2θ値にピークを含む粉末X線回折パターンを有する、2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水遊離塩基の結晶形態に関する。
以下の表中の実施例を、5-エチル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例01)、2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例02)、および2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例3)の合成に使用される方法ならびに一般的なスルホンアミド形成法Cに従って、高効率ライブラリー形式で合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000095
Figure 2023175821000096
Figure 2023175821000097
Figure 2023175821000098
Figure 2023175821000099
Figure 2023175821000100
Figure 2023175821000101
Figure 2023175821000102
Figure 2023175821000103
Figure 2023175821000104
Figure 2023175821000105
Figure 2023175821000106
Figure 2023175821000107
Figure 2023175821000108
実施例87:スキームEによるN-(6-{[4-(ヒドロキシメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000109
Figure 2023175821000110
ステップ1:6-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(E-2)の合成
DMF(10.0mL)およびHO(2.0mL)中の4-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(E-1)(実施例01のように調製、500mg、1.33mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(300mg、3.99mmol)の溶液に、KCO(1.1g、7.99mmol)を添加した。混合物を60℃で16時間撹拌した。LCMS分析により、出発材料の消費が示された。反応混合物を濃縮して、DMFを除去し、HOで希釈した。得られた沈降物を、濾過によって収集した。濾過ケーキを、真空下で乾燥した。LCMS分析により、所望の生成物と、des-TBS副生成物との混合物が示された。粗固体を、200mgの4-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリルを用いて平行して実行した反応物と合わせた。合わせた固体を、DCM(10.0mL)中に取った。TBSCl(178mg、1.18mmol)、TEA(149mg、1.48mmol)、およびDMAP(6.0mg、0.49mol)を添加した。反応物を、室温で16時間撹拌した。混合物をDCM(100mL)で希釈し、HO(50mL)、飽和水性NaHCO(50mL)、および塩水(50mL)で連続して洗浄した。有機層を、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(20g SiO、60~70%EtOAc/石油エーテル)により精製したところ、白色の固体として6-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(E-2)(280mg、2ステップにわたって34%収率)が得られた。m/z(ESI+)388.9(M+H)
ステップ2:スルホンアミド形成法BによるN-(6-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(E-3)の合成
THF(2.0mL)中のNaH(ミネラルオイル中の60%分散物、40.1mg、1.00mmol)の懸濁液に、THF(2.0mL)中の6-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(E-2)(130mg、0.335mmol)の溶液を添加した。反応物を室温で15分撹拌した後、THF(2.0mL)中の2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-26)(95.0mg、0.402mmol)の溶液を添加した。反応混合物を、室温で17時間撹拌した。懸濁液を濾過し、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(12g SiO、1:1のEtOAc/石油エーテル)により精製したところ、淡黄色の粘着物質としてN-(6-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(E3)(80mg、41%収率)が得られた。m/z(ESI+)589.1(M+H)
ステップ3:N-(6-{[4-(ヒドロキシメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例87)の合成
THF(2.0mL)中のN-(6-{[4-({[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(E-3)(80.0mg、0.16mmol)の溶液に、TBAF(76.3mg、0.32mmol)を添加した。反応溶液を1時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成と共に出発材料の消費が示された。反応物を、濃縮乾固した。残留物をEtOAc(15mL)中に取り、HO(10mL)で洗浄した。有機層を、NaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮乾固した。残留物を、YMC-Actus Triart C-18カラム(30×150mm、5μm粒径)を用いる分取HPLCにより精製し、これを35mL/minの流速で5~25%のMeCN/HO(0.05%NHOH)を用いて溶出したところ、白色の固体としてN-(6-{[4-(ヒドロキシメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例87)(4.5mg、6%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.73 (br. s, 1H), 7.40 (br. s, 2H), 6.74
(br. s, 4H), 5.35 (br. s, 2H), 4.81 (t, J=5.4 Hz, 1H), 4.34 (d, J=5.4 Hz, 2H),
3.97 - 3.59 (m, 9H); m/z (ESI+) 475.0 (M+H)+.
以下の表中の実施例を、N-(6-{[4-(ヒドロキシメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]メチル}-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例87)の合成のために使用される方法に従って合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。必要に応じて、位置異性体混合物の分離を、SFCまたはHPLCなどの当業界で公知の標準的な方法の下で実行し、合成順序における任意の好適なステップにおいて行った。
Figure 2023175821000111
実施例90:スキームFによる2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000112
Figure 2023175821000113
ステップ1:2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]ベンゾニトリル(F-1)の合成
CDOD(4.0mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(164mg、0.703mmol)(A-1)の溶液に、CsCO(229mg、0.703mmol)を添加した。混合物を40℃で2時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(24g SiO、0~40%EtOAc/DCM)により精製したところ、白色の固体として2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]ベンゾニトリル(F-1)(81.0mg、49%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61 (d, J=1.71 Hz, 1H), 7.47 (d, J=2.32
Hz, 1H), 6.52 - 6.57 (m, 2H), 6.37 (t, J=2.08 Hz, 1H), 3.88 - 3.91 (m,
3H); m/z (ESI+) 234.2 (M+H)+.
ステップ2:4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(F-2)の合成
MeCN(2.7mL)およびDO(0.3mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]ベンゾニトリル(F-1)(81.0mg、0.35mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(78.2mg、1.04mmol)の懸濁液に、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(240mg、2.08mmol)を添加した。混合物を、60℃で7時間、65℃でさらに2時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(24g SiO、60~100%EtOAc/DCM)により精製したところ、白色の固体として4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(F-2)(32mg、37%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.85 - 7.89 (m, 1H), 7.49 (d, J=1.83 Hz,
1H), 6.70 (d, J=0.86 Hz, 1H), 6.63 (d, J=0.73 Hz, 1H), 6.30 (t, J=2.08 Hz, 1H),
5.93 (s, 2H), 3.83 - 3.87 (m, 3H); m/z (ESI+) 247.2 (M+H)+.
ステップ3:スルホンアミド形成法Aによる2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例90)の合成
ピリジン中の4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(F-2)(25.0mg、0.10mmol)および2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-26)(36.0mg、0.152mmol)の混合物を、95℃で2時間撹拌した。得られた粘着物質をDCMで希釈し、AcOH(46μL、0.812mmol)で処理した。混合物を、フラッシュクロマトグラフィー(24g SiO、70~100%EtOAc/ヘプタン)により直接精製したところ、白色固体として2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例90)(37.0mg、82%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.60 (s, 1H), 7.88 (d, J=2.08 Hz, 1H),
7.43 - 7.54 (m, 2H), 6.84 (s, 1H), 6.73 - 6.80 (m, 3H), 6.30 (t, J=2.08 Hz,
1H), 3.87 (s, 3H), 3.76 (s, 6H); m/z (ESI+) 448.1 (M+H)+.
以下の表中の実施例を、2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)()メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例90)の合成のために使用される方法に従って合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000114
実施例92:スキームGによるN-{5-ブロモ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000115
Figure 2023175821000116
ステップ1:5-ブロモ-2-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(G-1)の合成
MeCN(6.4mL)中の5-ブロモ-4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゾニトリル(Int-07)(280mg、0.956mmol)の溶液に、1H-ピラゾール(71.6mg、1.05mmol)およびCsCO(0.374mg、1.15mmol)を添加した。混合物を、室温で6時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、濾過した。濾液を、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、10~100%EtOAc/ヘプタン)により精製したところ、透明な油として5-ブロモ-2-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(G-1)(188mg、70%収率)が得られ、これを静置したところ、淡黄色の固体に固体化した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.83 (d, J=5.7 Hz, 1H), 7.65 (d, J=1.7 Hz,
1H), 7.53 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.52 (d, J=9.3 Hz, 1H), 6.40 (t, J=2.1 Hz, 1H),
5.43 (s, 2H); m/z (ESI+) 280.0, 282.0 (M+H)+.
ステップ2:5-ブロモ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(G-2)の合成
MeCN(3.5mL)およびHO(0.35mL)中の5-ブロモ-2-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(G-1)(185mg、0.66mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(149mg、1.98mmol)の溶液に、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(45.9mg、0.399mmol)を添加した。混合物を、75℃で4時間撹拌した。反応物を、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、30~90%EtOAc/ヘプタン)により精製したところ、白色の固体として5-ブロモ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(G-2)(157mg、81%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.18 (s, 1H), 7.87 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.55
(d, J=1.3 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.50 (s, 2H), 6.34 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.51 (s,
2H); m/z (ESI+) 293.0, 295.0 (M+H)+.
ステップ3:N-{5-ブロモ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例92)の合成
ピリジン(0.31mL)中の5-ブロモ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(G-2)(155mg、0.529mmol)および2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-26)(188mg、0.793mmol)の溶液を95℃に加熱し、その時点で反応物は均一になった。反応物を95℃で2時間撹拌した後、濃縮乾固した。残留物を、最小量のDCM中に取り、AcOH(0.10mL、1.75mmol)で処理した。混合物を、SiO上に直接ローディングし、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、35~100%MeOAc/ヘプタン)により精製したところ、白色の固体としてN-{5-ブロモ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例92)(221mg、84%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.55 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.87 (d,
J=2.1 Hz, 1H), 7.54 (d, J=1.3 Hz, 1H), 7.47 (t, J=8.4 Hz, 1H), 6.88 (s, 1H),
6.74 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.34 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.52 (s, 2H), 3.75 (s,
6H); m/z (ESI+) 493.0, 495.0 (M+H)+.
以下の表中の実施例を、N-{5-ブロモ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例92)の合成のために使用される方法に従って合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。必要に応じて、位置異性体混合物の分離を、SFCまたはHPLCなどの当業界で公知の標準的な方法の下で実行し、合成順序における任意の好適なステップにおいて行った。
Figure 2023175821000117
実施例95:スキームHによるN-{4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000118
Figure 2023175821000119
ステップ1:2-ブロモ-6-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(H-1)の合成
2-Me-THF(3.1mL)中の2-ブロモ-4-(ブロモメチル)-6-フルオロベンゾニトリル(Int-08)(459mg、1.57mmol)、1H-ピラゾール(159mg、2.34mmol)、およびCsCO(767mg)の懸濁液を、室温で5.5時間撹拌した。LCMS分析により、出発材料の消費が示された。混合物を、HO(5mL)とEtOAc(20mL)との間に分配した。水性層を、EtOAc(20mL)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、0~100%EtOAc/ヘプタン)によって精製したところ、黄色の油として2-ブロモ-6-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(H-1)(295mg、66%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.62 (d, J=1.7 Hz, 1H), 7.47 (d, J=2.3 Hz,
1H), 7.28 (s, 1H), 6.92 (d, J=8.9 Hz, 1H), 6.38 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.36 (s,
2H); m/z (ESI+) 280.0, 282.0 (M+H)+.
ステップ2:2-エチル-6-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(H-2)の合成
2-ブロモ-6-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(H-1)(79.3mg、0.283mmol)、エチルトリフルオロホウ酸カリウム(60.0mg、0.441mmol)、KCO(108mg、0.778mmol)、およびメタンスルホナト(トリ-t-ブチルホスフィノ)(2’’アミノ-1,1-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(P(t-Bu)Pd(7.9mg、0.014mmol)を充填したマイクロ波バイアルを密封し、減圧し、Nで埋め戻した。PhME(0.60mL)および脱イオンHO(0.30mL)を添加し、混合物を100℃で5時間撹拌した。LCMS分析により、所望の生成物塊の形成が示された。混合物を、飽和水性NHCl(10mL)とEtOAc(15mL)との間に分配した。水性層を、EtOAc(15mL)で抽出した。合わせた有機物を、塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(12g SiO、0~100%EtOAc/ヘプタン)によって精製したところ、灰白色の固体として2-エチル-6-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(H-2)(43.1mg、66%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.60 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.46 (d, J=2.2 Hz,
1H), 6.92 (s, 1H), 6.76 (d, J=9.2 Hz, 1H), 6.36 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.36 (s, 2H),
2.85 (q, J=7.6 Hz, 2H), 1.28 (t, J=7.6 Hz, 3H); m/z (APCI+) 230.1 (M+H)+.
ステップ3:4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(H-3)の合成
MeCN(1.0mL)およびHO(0.1mL)中の2-エチル-6-フルオロ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(H-2)(40.6mg、0.177mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(43.9mg、0.585mg)の溶液に、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(120mg、1.0mmol)を添加した。混合物を75℃で24時間撹拌した。混合物を濃縮乾固し、フラッシュクロマトグラフィー(12g SiO、0~100%EtOAc/ヘプタン)により精製したところ、4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(H-3)(13.2mg、31%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.60 (d, J=1.6 Hz, 1H), 7.45 (d, J=2.0 Hz,
1H), 7.04 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.34 (t, J=2.0 Hz, 1H), 5.44 (s, 2H), 4.35
(br. s, 2H), 2.93 (q, J=7.6 Hz, 2H), 1.34 (t, J=7.6 Hz, 3H); m/z (APCI+)
243.1 (M+H)+.
ステップ4:N-{4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例95)の合成
ピリジン(0.15mL)中の4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(H-3)(13.2mg、0.055mmol)および2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-26)(21.3mg、0.090mmol)の懸濁液を、95℃で3時間撹拌した。LCMS分析により、出発材料の消費が示された。反応物を、濃縮乾固し、フラッシュクロマトグラフィー(4g SiO、0~100%EtOAc/ヘプタン)により精製したところ、白色の固体としてN-{4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例95)(12.0mg、50%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ10.14 (s, 1H), 7.87 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.57
- 7.50 (m, 1H), 7.49 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.20 (br. s, 1H), 7.06 (br. s, 1H),
6.79 (br. d, J=7.8 Hz, 2H), 6.29 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.46 (s, 2H), 3.77 (br. s,
6H), 3.07 (q, J=7.5 Hz, 2H), 1.21 (t, J=7.5 Hz, 3H); m/z (APCI+) 443.1
(M+H)+.
以下の表中の実施例を、N-{4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例95)の合成のために使用される方法に従って合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000120
実施例97:スキームJによる5-シクロプロピル-2-メトキシ-N-{6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000121
Figure 2023175821000122
ステップ1:5-ブロモ-N-[(3,5-ジメトキシフェニル)メチル]-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(J-2)の合成
0℃の2-Me-THF(30mL)中の5-ブロモ-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(J-1)(実施例01に記載のように調製、700mg、1.42mmol)、PPh(930mg、3.55mmol)、および(3,5-ジメトキシフェニル)メタノール(358mg、2.13mmol)の溶液に、DIAD(574mg、2.84mmol)を滴下しながら添加した。溶液を16時間撹拌したところ、淡黄色の懸濁液が得られた。懸濁液を濾過し、濾液を濃縮乾固した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(40g SiO、1:2石油エーテル/EtOAc)により精製したところ、白色の固体として5-ブロモ-N-[(3,5-ジメトキシフェニル)メチル]-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(J-2)(200mg、22%収率)が得られた。
ステップ2:5-シクロプロピル-N-[(3,5-ジメトキシフェニル)メチル]-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(J-3)の合成
CPME(10.0mL)およびHO(1.0mL)中の5-ブロモ-N-[(3,5-ジメトキシフェニル)メチル]-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(J-2)(200mg、0.311mmol)の溶液に、シクロプロピルトリフルオロホウ酸カリウム(138mg、0.932mmol)、Pd(OAc)(14.0mg、0.062mmol)、KCO(172mg、1.24mmol)、およびX-Phos(44.4mg、0.093mmol)を添加した。混合物を減圧し、Nで埋め戻して(3回)、次いで、Nの雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、濾過した。濾液を、濃縮乾固した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(20g SiO、EtOAc)により精製したところ、白色の固体として5-シクロプロピル-N-[(3,5-ジメトキシフェニル)メチル]-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(J-3)(100mg、53%収率)が得られた。m/z(ESI+)605.3(M+H)
ステップ3:5-シクロプロピル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例97)の合成
DCM(2.0mL)中の5-シクロプロピル-N-[(3,5-ジメトキシフェニル)メチル]-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(J-3)(100mg、0.165mmol)の溶液に、TFA(2.0mL)を添加した。混合物を1時間撹拌した後、濃縮乾固した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(12g SiO、1:10のMeOH/EtOAc)により精製した。材料を、Phenomenex Gemini-NXカラム(150×30mm、5μm粒径)を用いる分取HPLCによって再精製し、これを30mL/minの流速で2~42%のMeCN/HO(+0.05%NHOH)を用いて溶出したところ、白色の固体として5-シクロプロピル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例97)(50mg、67%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.10 (br s, 1H), 7.88 (d, J=1.9 Hz, 1H),
7.51 (dd, J=1.6, 11.0 Hz, 2H), 7.27 (br. d, J=6.8 Hz, 1H), 7.05 (br. d, J=8.9
Hz, 1H), 6.82 (br. s, 1H), 6.72 (br. s, 1H), 6.30 (t, J=1.9 Hz, 1H), 5.44 (s,
2H), 3.83 (s, 2H), 3.90 (br. d, J=8.3 Hz, 1H), 3.73 (s, 2H), 3.76 - 3.67 (m,
1H), 2.01 - 1.89 (m, 1H), 1.04 - 0.78 (m, 2H), 0.70 - 0.42 (m, 2H). m/z
(ESI+) 454.8 (M+H)+.
実施例98:スキームKによるN-(6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド[または2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド]の調製
Figure 2023175821000123
Figure 2023175821000124
ステップ1:14bからの4-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(A-1)の代替的合成
DMF(520mL)中の1H-ピラゾール(2.0g、29.6mmol)およびNaH(ミネラルオイル中の60%w/w分散物、1.5g、37.1mmol)の溶液を、0℃で1時間撹拌した。次いで、DMF(80mL)中の4-(ブロモメチル)-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(14b)(6.0g、24.7mmol)の溶液を添加し、混合物をRTで一晩撹拌した。反応物を水でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=6/1)によって精製したところ、黄色の固体として4-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(A-1)(2.4g、42%)が得られた。m/z 232.0[M+H]
ステップ2:カリウムtert-ブトキシドを使用する6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(A-2)の代替的合成
RTの無水DMF(150mL)中のアセトヒドロキサム酸(3.7g、49.5mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(5.6g、49.5mmol)を添加し、混合物をRTで1時間撹拌した。次いで、4-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(A-1)(3.8g、16.5mmol)を添加し、撹拌を60℃で4時間継続した。水を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5/1)によって精製したところ、黄色の固体として6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(A-2)(2.1g、53%)が得られた。m/z 245.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 7.87 (dd, J=1.6, 0.4 Hz, 1H),
7.50 (dd, J=1.6, 0.4 Hz, 1H), 6.69 (s, 1H), 6.62 (s, 1H), 6.30 (t, J=2.1 Hz,
1H), 5.93 (s, 2H), 5.41 (s, 2H), 3.86 (s, 3H).
ステップ3:N-(6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(実施例98)の合成
ピリジン(1mL)中の6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(A-2)(50mg、0.205mmol)および2,6-ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド(Int-26)(73mg、0.308mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で2時間、120℃で加熱した(バッチ1)。
ピリジン(5mL)中の6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(A-2)(500mg、2.1mmol)および2,6-ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド(Int-26)(746mg、3.2mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で2時間、120℃で加熱した(バッチ2)。
この反応を、正確に同じ規模でもう1回繰り返した(バッチ3)。
ピリジン(4mL)中の6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-アミン(A-2)(350mg、1.4mmol)および2,6-ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド(Int-26)(509mg、2.2mmol)の混合物を、マイクロ波照射下で2時間、120℃で加熱した(バッチ4)。
4つの反応混合物を合わせ、水で希釈し、2M水性HClでpH5~6に調整し、EtOAc(300mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を、無水NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=2/1)によって精製したところ、白色の固体としてN-(6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(実施例98)(1.07g、43%)が得られた。m/z 445.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 9.58 (s, 1H), 7.87 (d, J=2.0
Hz, 1H), 7.50 - 7.46 (m, 2H), 6.83 (s, 1H), 6.76 (m, 3H), 6.30 (s, 1H), 5.44
(s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.76 (s, 6H).
実施例98:スキームLによる2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの代替的調製
Figure 2023175821000125
Figure 2023175821000126
ステップ1:1,1,3,3-テトラメチルグアニジンを使用した4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)の代替的合成
アセトニトリル(270mL)および脱イオン水(30mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-(1H-ピラゾール-1-イルメチル)ベンゾニトリル(A-1)(15.43g、66.7mmol)、N-ヒドロキシアセトアミド(15.0g、200mmol)、および1,1,3,3-TMG(46.1g、400mmol)の懸濁液を、60℃に7時間加熱した。アセトニトリルを真空下で除去し、残留する高粘度の油を、酢酸エチル(300mL)と脱イオン水(250mL)との間に分配した。水層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。全ての有機層を合わせ、飽和水性NaClで洗浄した。有機層中でいくらかの固体が形成し始めたため、メタノール(約10mL)を添加し、懸濁液を均一になるまで加熱した。室温に冷却した後、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた淡黄色の固体を、酢酸エチル(125mL)中に懸濁し、手短に加熱還流した。懸濁液を室温まで冷却し、得られた固体を濾過によって収集し、濾過ケーキをヘプタンですすいだ。濾液およびヘプタン洗浄液を濃縮乾固し、残留固体を酢酸エチル(15mL)中に懸濁し、懸濁液を手短に加熱還流し、2回目の沈降物を以前のように収集した。合わせた沈降物を真空下で乾燥したところ、淡黄色の粉末として4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(11.86g、48.6mmol)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.87 (d, J=1.8 Hz, 1H), 7.49 (d, J=1.2 Hz,
1H), 6.69 (s, 1H), 6.62 (s, 1H), 6.30 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.93 (s, 2H), 5.41 (s,
2H), 3.86 (s, 3H). LCMS: [M+H]+ 245.
ステップ2:2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例98)の合成
ピリジン(20mL)中の4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(A-2)(9.5g、39mmol)および2,6-ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド(Int-26)(12.1g、51.1mmol)の混合物を、内部97℃にて1時間加熱した。50℃に冷却した後、溶液を、砕氷(200g)および6N HCl(100mL)を含有するフラスコ中に注ぎ入れた。反応フラスコをジクロロメタンですすいで、移動を定量した。得られた水性混合物を、ジクロロメタン(4×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、脱イオン水および飽和水性NaClで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、黄色の気泡に濃縮した。酢酸メチル(50mL)を気泡に添加し、懸濁液を室温で1時間撹拌した。固体を吸引濾過によって収集し、ヘプタンですすいだ。真空下で乾燥した後、赤茶色の固体として、未精製の2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(1H-ピラゾール-1-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例98)(16.1g、95%)が得られた。粗固体を酢酸メチルでさらに2回磨砕したところ、橙色は除去されなかったため、粗生成物を、温めたジクロロメタン中で磨砕し、室温に冷却させ、濾過したところ、クリーム色の白色固体が得られた。ジクロロメタン母液を、クロマトグラフィー(330gシリカカラム、ヘプタン中の60~100%酢酸エチルで溶出)によってさらに精製したところ、白色の固体が得られた。DCM磨砕物と、DCM濾液のクロマトグラフィーとの両方に由来する固体を合わせ、還流酢酸メチル中で撹拌し、2時間かけて室温に冷却した。得られた固体を吸引濾過によって収集し、100℃の真空オーブン中で一晩乾燥したところ、灰白色の粉末として精製した2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(1H-ピラゾール-1-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例98)(15.3g、89%)が得られた。
上記のように調製された、3バッチの実施例98(合計54.3g)を合わせ、酢酸メチル(250mL)中に懸濁し、1時間加熱還流した。加熱浴から取り出した後、撹拌を4時間継続し、混合物を室温に冷却した。得られた沈降物を濾過によって収集し、ヘプタンですすいだ。固体を室温で2時間、真空下で乾燥した後、130℃の真空オーブン中で16時間、さらに乾燥したところ、灰白色の固体として、2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(1H-ピラゾール-1-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例98)(53.55g、99%)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.60 (s, 1H), 7.88 (d, J=1.7 Hz, 1H),
7.45-7.52 (m, 2H), 6.83 (s, 1H), 6.77 (d, J=8.4 Hz, 3H), 6.30 (t, J=2.1 Hz,
1H), 5.44 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.76 (s, 6H). LCMS: [M+H]+ 445. 元素分析:C20H20N4O6Sの計算値: C, 54.05; H, 4.54; N, 12.61; S, 7.21. 実測値: C, 53.91; H, 4.58; N, 12.51; S, 7.09.
実施例99:方法ACによるN-(6-((1H-ピラゾール-1-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-3-メチルキノリン-8-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000127
実施例100:方法ACによる2,6-ジメトキシ-N-(4-メトキシ-6-((4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000128
方法AC:
Figure 2023175821000129
ピリジン(2mL)中のアミン(0.2mmol、1.0当量)の溶液に、塩化スルホニル(1.5当量)を添加し、混合物を、マイクロ波照射下、120℃で2時間加熱した。混合物を、水とEtOAcとの間に分配し、層を分離し、有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLCにより精製したところ、表題の化合物が得られた。上記条件に対する変化は、表18に注記されている。
Figure 2023175821000130
Figure 2023175821000131
実施例101:スキームMによる2,6-ジメトキシ-N-(4-メトキシ-6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000132
Figure 2023175821000133
1,4-ジオキサン(8mL)および水(2mL)中のN-(6-ブロモ-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(Int-27)(40mg、0.09mmol)の溶液に、(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ボロン酸(80mg、0.631mmol)、NaCO(100mg、0.948mmol)およびPd(PPh(37mg、0.032mmol)を添加し、混合物をN雰囲気下で一晩加熱還流した。混合物を、1M水性HClでpH4~5に調整し、EtOAcで希釈し、水、塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(DCM/MeOH=50/1)により精製したところ、白色の固体として表題の化合物(22mg、55%)が得られた。m/z 445.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 9.52 (s, 1H), 8.35 (s, 1H),
8.05 (s, 1H), 7.50 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.78 (d, J
= 8.5 Hz, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.87 (s, 3H), 3.78 (s, 6H).
実施例102:スキームNによる2,6-ジメトキシ-N-(5-メチル-7-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)ベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000134
Figure 2023175821000135
1,4-ジオキサン(8mL)および水(2mL)中のN-(7-ブロモ-5-メチルベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(Int-29)(50mg、0.117mmol)の溶液に、(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ボロン酸(22mg、0.176mmol)、NaCO(50mg、0.468mmol)およびPd(dppf)Cl(9mg、0.012mmol)を添加し、混合物をN雰囲気下で一晩加熱還流した。混合物を、1M水性HClでpH5に調整し、水で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(石油エーテル/EtOAc=3/1)により精製したところ、白色の固体として表題の化合物(24mg、48%)が得られた。m/z 429.0 [M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)
δ 8.24 (s, 1H), 7.99 (s, 1H),
7.55 (s, 1H), 7.49 - 7.22 (m, 2H), 6.67 (d, J=8.6 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.69
(s, 6H), 2.39 (s, 3H).38 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.78 (d, J=8.5 Hz, 2H), 3.98
(s, 3H), 3.87 (s, 3H), 3.78 (s, 6H).
実施例103:スキームOによる3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000136
実施例104:スキームOによる2-ヒドロキシ-6-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000137
実施例105:スキームOによるN-{6-[(4-(ヒドロキシ)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000138
Figure 2023175821000139
500mLのErlenmeyerフラスコに、HPLC等級のHO(27.2mL)、水性リン酸カリウム緩衝剤(1.0M、4.0mL、pH7.5)、水性MgCl(165mM、0.8mL)、デキサメタゾン誘導性雄ラット肝臓ミクロソーム(4.0mL、20mg/mL、Xenotech)および2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミドの溶液(実施例98に記載のように調製、MeCN中の5mM、0.20mL、1.0μmol)を添加した。インキュベーションを、NADPHの新鮮に調製された水性溶液(4.0mL、13mM)の添加と共に開始した。フタをしていないErlenmeyerフラスコを、37℃に維持した水浴中で1.5時間振とうした。MeCN(40mL)を添加した後、約1700gで5分遠心分離することにより、インキュベーション混合物をクエンチした。上清を、真空遠心分離機中で部分的に蒸発させた。残存する溶液を、MeCN(0.5mL)、原液のままのギ酸(0.5mL)および脱イオンHOで処理したところ、約50mLの最終容量が得られた。この溶液を約40,000gで30分、遠心分離にかけた。上清を、0.8mL/minの流速で約60分かけてJASCO PU-1580 HPLCポンプを使用して、Zorbax Polaris C18-A HPLCカラム(250×4.6mm、5μm粒径)上に吸着させた。HPLCカラムを、クォータナリポンプ、オートサンプラーおよび光ダイオードアレイUV/vis検出器から構成されるWaters Acquity UHPLC機器と一列にあるThermo LTQ Velos質量分析計に移した。MeCN/HO(+0.1%ギ酸)の勾配を適用して、目的の生成物を分離した。PDA検出器を通した後、溶離液を約15:1の比で分割し、多い方の部分を画分収集器に入れ、少ない方の部分を質量分析計に入れた。画分を20秒毎に収集し、目的のピークを含有する画分を、CTC Analytics Leapオートインジェクター(Thermo-Fisher)と共にThermo Accela UHPLCおよびダイオードアレイUV/vis検出器と一列にあるThermo Orbitrap Elite高分解能イオン捕捉質量分析計を使用するUHPLC-UV-HRMSにより分析した。試料を、45℃に維持したPhenomenex Kinetex C18 UHPLCカラム(50×2.1mm、1.7μm粒径)上に注入し(10μL)、0.4mL/minの流速でMeCN/HO(+0.1%ギ酸)勾配を用いて溶出した。UHPLC-UV-HRMS分析後、画分をプールし、溶媒を真空遠心分離によって除去した。乾燥した試料を、NMR分光法により分析し、Topspin V3.2内のERETIC2機能を使用してDMSO-d中の5.0mM安息香酸標準溶液のH NMRスペクトルに対する外部較正により定量した。N-{6-[(4-(ヒドロキシ-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例105)(0.028μmol、3%収率)が、第1の溶出ピークとして得られた。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 8.45 (s, 1H), 7.38 (m, 1H), 7.32 (s, 1H),
7.06 (s, 1H), 6.70 (m, 3H), 6.63 (s, 1H), 5.22 (s, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.69 (s,
6H). HRMS (ESI-TOF) (C20H21N4O7S)の計算値[M+H]+ m/z = 461.1125, 実測値 461.1121 (-0.45 ppm).
3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例103)(0.072μm、7%収率)が、第2の溶出ピークとして得られた。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 9.33 (s, 1H), 7.88 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.50
(s, 1H), 7.01 (d, J=9.0 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.76 - 6.68 (m, 2H), 6.31 (t,
J=2.3 Hz, 1H), 5.44 (s, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.65 (s, 3H).
HRMS (ESI-TOF) (C20H21N4O7S)の計算値[M+H]+ m/z = 461.1125, 実測値 461.1123 (-0.25 ppm).
2-ヒドロキシ-6-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例104)(0.19μmol、19%収率)が、第3の溶出ピークとして得られた。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 7.86 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.13 (m, 1H),
6.63 (s, 1H), 6.53 (m, 2H), 6.40 (d, J=8.1 Hz, 2H), 6.30 (s, 1H), 5.41 (s, 2H),
3.83 (s, 3H), 3.72 (s, 3H). HRMS (ESI-TOF) (C19H19N4O6S)の計算値[M+H]+ 431.1020, 実測値 431.1017 (-0.28 ppm).
実施例106:スキームPによるN-{6-[ヒドロキシ(ピリジン-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000140
実施例107:スキームPによる2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(ピリジン-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000141
Figure 2023175821000142
ステップ1:N-{6-[ヒドロキシ(ピリジン-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(実施例106)の合成:
無水THF(20mL)中のN-(6-ブロモ-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(Int-27)(628mg、1.42mmol)の溶液を、-78℃に冷却した。n-BuLi(ヘキサン中の2.5 1.20mL、3.00mmol)を滴下しながら添加した。得られたスラリーを、-78℃で1時間撹拌した。次いで、無水THF(2mL)中のピリジン-2-アルデヒド(187mg、1.75mmol)の溶液を、滴下しながら添加した。得られた反応混合物を、-78℃で1時間撹拌した。1mL無水THF中の追加のピリジン-2-アルデヒド(75mg、0.71mmol)を添加した。得られた反応混合物を室温に温め、室温で18時間撹拌した。反応物を、HOAc(0.5mL)でクエンチした。クエンチされた反応混合物を、EtOAc(50mL)と水(50mL)との間に分配した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、ヘプタン中の0~100%のEtOAc、次いで、EtOAc中の0~20%の2-PrOHの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、固体(247mg、37%)としてN-{6-[ヒドロキシ(ピリジン-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(実施例106)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.61 (d, J=4.9 Hz, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.82
(t, J=7.7 Hz, 1H), 7.42 - 7.33 (m, 3H), 7.10 (s, 1H), 6.85 (s, 1H), 6.58 (d,
J=8.4 Hz, 2H), 5.99 (s, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.88 (s, 6H). m/z 472.2 [M+H].
ステップ2:N-(6-(クロロ(ピリジン-2-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(P-1)の合成:
無水DCM(5mL)中のN-{6-[ヒドロキシ(ピリジン-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(実施例106)(113mg、0.240mmol)の溶液に、SOCl(0.20mL、2.7mmol)を添加した。得られた反応混合物を、室温で3時間撹拌した。溶媒を除去し、得られた残留物を、EtOAc(50mL)と飽和水性NaHCO(50mL)との間に分配した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮したところ、N-(6-(クロロ(ピリジン-2-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(P-1)(78mg、66%収率)が得られ、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.57 (br. d, J=4.2 Hz, 1H), 8.25 (s, 1H),
7.75 (dt, J=1.7, 7.8 Hz, 1H), 7.57 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.37 (t, J=8.5 Hz, 1H),
7.27 - 7.22 (m, 1H), 7.10 (s, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.57 (d, J=8.6 Hz, 2H), 6.17
(s, 1H), 4.00 (s, 3H), 3.87 (s, 6H), スルホンアミドのNHが不明; m/z 490.1
[M+H]+.
ステップ3:2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(ピリジン-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例107)の合成:
HOAc(5mL)中のN-(6-(クロロ(ピリジン-2-イル)メチル)-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(P-1)(75mg、0.153mmol)の溶液に、亜鉛末(69mg、1.1mmol)を添加し、60℃に加熱した。60℃で3時間後、反応が完了した。反応物を室温に冷却し、飽和NaHCOで注意深く中和した。有機物をEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾固し、ヘプタン中の0~100%のEtOAc、次いで、EtOAc中の0~20%の2-PrOHの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分を濃縮したところ、固体として2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(ピリジン-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例107)(38mg、2ステップにわたって55%)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.57 (br. s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.65 (t,
J=7.6 Hz, 1H), 7.37 (t, J=8.5 Hz, 1H), 7.19 (br. d, J=6.6 Hz, 2H), 6.89 (s,
1H), 6.64 - 6.53 (m, 3H), 4.23 (s, 2H), 3.98 (s, 3H), 3.87 (s, 6H). m/z 456.3
[M+H].
実施例108:スキームQによるN-{6-[(S)-ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000143
実施例109:スキームQによるN-{6-[(R)-ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000144
実施例110:スキームQによる2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000145
Figure 2023175821000146
ステップ1:N-(6-ブロモ-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(Q-1)の合成
THF(300mL)および2,4-ジメトキシベンジルアルコール(8.54g、50.8mmol)、PPh(22.2g、84.6mmol)中のN-(6-ブロモ-4-メトキシベンゾ[d]イソオキサゾール-3-イル)-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(Int-27)(15g、34mmol)の溶液に、DIAD(13.7g、67.7mmol)を0℃で滴下しながら添加した。反応溶液を室温に温め、16時間撹拌させた。反応混合物をEtOAc(300mL)で希釈し、水(150mL)、塩水、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、塩水で再度洗浄した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過した。溶媒を減圧下で除去したところ、混合物が得られ、これを、石油エーテル中の60%~70%EtOAcで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、いくらかのトリフェニルホスフィンオキシドが残存する粗生成物が得られた。粗固体を、MeOHから再結晶化させたところ、白色の固体としてN-(6-ブロモ-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(Q-1)(8.0g、40%収率)が得られた。
ステップ2:rac-N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-N-{6-[ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(Q-2)の合成
THF(9.5mL)中のN-(6-ブロモ-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル)-N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(Q-1)(500mg、0.843mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下、-78℃でn-BuLi(ヘキサン中の2.5M溶液0.506mL、1.26mmol)を滴下しながら添加した。-78℃で30分後、オキサゾール-2-カルバルデヒド(123mg、1.26mmol)を、THF(0.5mL)中の溶液として添加した。反応物を室温にゆっくりと温め、16時間撹拌した。反応混合物を、飽和水性NHCl(20mL)中に注ぎ入れた。水性層を、2部のEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた抽出物を、塩水(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥し、真空下で濃縮した。残留物を、100%のEtOAcで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、黄色の粘着物質としてrac-N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-N-{6-[ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(Q-2)(150mg、29%収率)が得られた。
ステップ3:N-{6-[(S)-ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(実施例108)およびN-{6-[(R)-ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼンスルホンアミド(実施例109)の合成
TFA(5mL)中のrac-N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-N-{6-[ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(Q-2)(150mg、0.245mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。ピンク色の溶液が観察され、反応混合物を真空下で濃縮した。残留物を、EtOAc/MeOH 10:1で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより予備精製したところ、実施例108と実施例109とのラセミ混合物が得られ、これをキラルSFC精製に提出した。CO(A)および0.05%DEAを含むエタノール(B)からなる移動相を含むChiralpak AS-3 100×4.6mm I.D.、3μmカラムを使用して、化合物を互いに分離した。4分で5%から40%までのBにより勾配溶出し、40%のBで2.5分、次いで、5%のBで1.5分保持した。キラルSFC分離の後、20mgの各生成物が得られた。ピーク1=実施例1081H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 8.06 (d, J=0.6 Hz, 1H), 7.45 (br. t, J=8.4
Hz, 1H), 7.18 (d, J=0.6 Hz, 1H), 7.15 (s, 1H), 6.86 (s, 1H), 6.74 (d, J=8.4 Hz,
2H), 6.67 (d, J=5.1 Hz, 1H), 5.93 (d, J=5.3 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.74 (s,
6H), スルホンアミドのNHピークが不明; m/z 462.0 (M+H)+.
ピーク2=実施例1091H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 8.06 (d, J=0.6 Hz, 1H), 7.50 (t, J=8.5 Hz, 1H), 7.13 - 7.26 (m,
2H), 6.90 (s, 1H), 6.78 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.70 (d, J=5.4 Hz, 1H), 5.95 (d,
J=5.3 Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.78 (s, 6H), スルホンアミドのNHピークが不明; m/z 462.0
(M+H)+.
ステップ4および5:N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(Q-3)の合成
DCM(5mL)中のrac-N-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-N-{6-[ヒドロキシ(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-4-メトキシ-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(Q-2)(150mg、0.245mmol)の溶液に、塩化チオニル(290mg、2.44mmol)を室温で添加した。淡黄色の溶液が形成される間、溶液を1時間撹拌した。反応をTLCにより完了させ、混合物を水(20mL)でクエンチし、DCM(20mL)で抽出した。有機層をNaSO上で乾燥し、濾過し、濃縮したところ、第2塩化物(150mg、黄色の油)が得られ、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。HOAc(5mL)中の第2塩化物(150mg、0.238mmol)の溶液に、亜鉛末(467mg、7.14mmol)を室温で添加した。反応物を室温で1時間撹拌させた。反応をTLCにより完了させ、混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、濾過した。濾液を、飽和水性NaCOを使用してpH7~8に調整した。有機層をNaSO上で乾燥し、濃縮したところ、残留物が得られ、これをフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、黄色の油としてN-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(Q-3)(80mg)が得られた。
ステップ6:2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例110)の合成
TFA(5mL)中のN-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1,3-オキサゾール-2-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(Q-3)(80mg、0.13mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、EtOAc/MeOH 10:1で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより予備精製した。得られた粗生成物を、分取HPLCによりさらに精製し、純粋な画分を凍結し、凍結乾燥したところ、H NMRにより決定した場合、不純物が依然として夾雑した10mgの生成物が得られた。この試料を、分取TLCによりさらに精製したところ、白色の固体として2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(1,3-オキサゾール-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例110)(5mg、8.4%収率)が得られた。m/z 446.0 (M+H)+; 1H NMR (400MHz, メタノール-d4) δ 7.87 (s, 1H), 7.43 (t, J=8.5 Hz, 1H), 7.14
(s, 1H), 6.92 (s, 1H), 6.72 (d, J=8.5 Hz, 3H), 4.34 - 4.11 (m, 2H), 4.00 (s,
3H), 3.81 (s, 7H).
実施例111:スキームRによる2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(ピラジン-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2023175821000147
Figure 2023175821000148
ステップ1:2-フルオロ-4-[ヒドロキシ(ピラジン-2-イル)メチル]-6-メトキシベンゾニトリル(R-2)の合成
250mLの3首丸底フラスコに、温度計、撹拌バー、および窒素注入口を装備させた。そのフラスコに、4-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンゾニトリル(1b)(4.00g、17.4mmol)および100mLの無水THFを充填した。フラスコを、セプタムストッパーでフタをし、窒素雰囲気でフラッシュし、-20℃に冷却した(氷/MeOH浴)。温度を-15℃より下に維持しながら、iPrMgCl-LiCl(1.3Mの17.5mL、22.8mmol)を滴下添加した。得られた混合物を、-20℃で1時間撹拌した。次いで、温度を-10℃より下に維持しながら、20mLの無水THF中の溶液として、ピラジン-2-カルボキシアルデヒド(2.95g、1.57mmol)を添加した。得られた反応物を、-10℃で1時間撹拌した後、4N HCl(10mL)でクエンチした。クエンチされた反応混合物を、EtOAc(200mL)と水(200mL)との間に分配した。有機相を分離し、水性相をEtOAcで再度抽出した(1×100mL)。合わせた有機相をNaSO上で乾燥し、濃縮乾固し、ヘプタン中の20~100%EtOAcの勾配を使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、粘着物質として2-フルオロ-4-[ヒドロキシ(ピラジン-2-イル)メチル]-6-メトキシベンゾニトリル(R-2)(2.6g、58%収率)が得られた。m/z 260.0 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ 8.67 (d, J=0.7 Hz, 1H), 8.56
- 8.50 (m, 2H), 6.93 (s, 1H), 6.87 (d, J=9.2 Hz, 1H), 5.88 (s, 1H), 4.57 (br.
s, 1H), 3.94 (s, 3H).
ステップ2~4:2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(ピラジン-2-イル)メチル]ベンゾニトリル(R-3)の合成
0℃の無水THF(10mL)中の2-フルオロ-4-[ヒドロキシ(ピラジン-2-イル)メチル)]-6-メトキシベンゾニトリル(R-2)(145mg、0.559mmol)およびEtN(0.120mL、0.861mmol)の溶液に、メタンスルホニルクロリド(0.050mL、0.64mmol)を添加した。得られた混合物を室温に温め、30分撹拌した。反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、水(1×30mL)および飽和水性NaHCO(1×30mL)で洗浄した。抽出物をNaSO上で乾燥し、濃縮乾固した。材料を、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。無水DMF(4mL)中の粗メシレート(173mg、0.513mmol)およびLiBr(137mg、1.58mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(50mL)と水(50mL)との間に分配した。有機相を分離し、水(1×50mL)および塩水(1×50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーによる精製を、ヘプタン中の0~100%のEtOAcの勾配を使用して達成したところ、72mg(44%)の第2臭化物が得られた。第2臭化物(43mg、0.13mmol)および亜鉛末(90mg、1.4mmol)を、HOAc(2mL)中、80℃で8時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をEtOAc(50mL)で希釈し、飽和水性NaHCO(50mL)で注意深く洗浄した。次いで、有機層を、塩水(1×50mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥した。濃縮乾固した後、粗生成物を、ヘプタン中の0~100%のEtOAcの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(ピラジン-2-イル)メチル]ベンゾニトリル(R-3)(10mg、31%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.56 (br. s, 3H), 6.74 - 6.69 (m, 2H),
4.18 (s, 2H), 3.94 (s, 3H); m/z 244.0 (M+H)+.
ステップ5~6:2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(ピラジン-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例111)の合成
CHCN(5mL)および水(0.5mL)中の2-フルオロ-6-メトキシ-4-[(ピラジン-2-イル)メチル]ベンゾニトリル(R-3)(178mg、0.732mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(165mg、2.20mmol)の混合物に、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(0.55mL、4.4mmol)を添加した。得られた反応混合物を60℃で16時間撹拌した後、室温に冷却した。溶媒を除去し、得られた残留物を、EtOAcと水との間に分配した。有機相を分離し、水性相をEtOAc(50mL)で2回抽出した。合わせた有機抽出物をNaSO上で乾燥し、濃縮乾固し、ヘプタン中の40~100%のEtOAcの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。これにより、油として82mg(44%)のアミン中間体が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.68 (d, J=1.1 Hz, 1H), 8.60 - 8.55 (m,
1H), 8.51 (d, J=2.6 Hz, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.69 (s, 1H), 5.87 (br. s, 2H), 4.22
(s, 2H), 3.88 (s, 3H); m/z 257.1 (M+H)+.
上記反応に由来するアミン(73mg、0.28mmol)を、2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-26)(100mg、0.43mmol)およびピリジン(2mL)で処理した。反応混合物を110℃で3時間撹拌した。次いで、追加の2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホニルクロリド(Int-26)(50mg、0.21mmol)を添加し、110℃での加熱をさらに1時間継続した。室温に冷却した後、反応混合物を、酢酸エチル(20mL)と2N HCl(20mL)との間に分配した。有機相を分離し、NaSO上で乾燥し、ヘプタン中の20~100%のEtOAcの勾配、次いで、EtOAc中の0~20%の2-PrOHの第2の勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、固体として2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(ピラジン-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例111)(44mg、34%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.50 (s, 1H), 8.68 (d, J=1.0 Hz, 1H), 8.58
- 8.53 (m, 1H), 8.50 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.49 (t, J=8.5 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H),
6.83 (s, 1H), 6.77 (d, J=8.6 Hz, 2H), 4.25 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.77 (s, 6H);
m/z 456.8 (M+H)+.
以下の表中の実施例を、2,6-ジメトキシ-N-[4-メトキシ-6-(ピラジン-2-イルメチル)-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル]ベンゼンスルホンアミド(実施例111)の合成のために使用される方法に従って合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。必要に応じて、位置異性体混合物の分離を、SFCまたはHPLCなどの当業界で公知の標準的な方法の下で実行し、合成順序における任意の好適なステップにおいて行った。
Figure 2023175821000149
Figure 2023175821000150
Figure 2023175821000151
Figure 2023175821000152
Figure 2023175821000153
Figure 2023175821000154
Figure 2023175821000155
実施例128:スキームSによるN-{5-フルオロ-4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2023175821000156
Figure 2023175821000157
ステップ1:メチル4-(ベンジルアミノ)-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-1)の合成
DMSO(500mL)中のベンジルアミン(38.0mL、347mmol)、メチル2,4,5-トリフルオロ-3-メトキシ安息香酸(51.0g、232mmol)、およびトリエチルアミン(161mL、1160mmol)の溶液を、100℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を水に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(5/1の石油エーテル/酢酸エチルで溶出する)により精製したところ、明黄色の油としてメチル4-(ベンジルアミノ)-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-1)(41g、57%収率)が得られた。LCMS m/z 308.1 [M+H]+; 1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.43 - 7.20 (m, 6H), 4.74 (br s, 1H), 4.63 (br s, 2H), 3.97 - 3.80
(m, 6H).
ステップ2:メチル4-アミノ-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-2)の合成
メタノール(500mL)中のメチル4-(ベンジルアミノ)-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-1)(41g、133mmol)の溶液を、Pd/C(7.0g)で処理し、水素下(45psi)、50℃で48時間撹拌した。懸濁液を、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過し、濾液を濃縮したところ、灰白色の固体としてメチル4-アミノ-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-2)(28.0g、96%収率)が得られた。LCMS m/z 217.9 [M+H]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6)
δ 7.27 (dd, J=6.3, 11.6 Hz,
1H), 6.21 (s, 2H), 3.77 (d, J=1.1 Hz, 6H).
ステップ3:メチル4-シアノ-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-3)の合成
CHCN(1L)中のメチル4-アミノ-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-2)(28.0g、129mmol)およびシアン化銅(I)(34.6g、387mmol)の懸濁液を、65℃に温めた。亜硝酸イソアミル(22.7g、193mmol)を滴下添加し、反応物を65℃で1時間撹拌した。LCMSによる分析により、一部の出発材料が残存することが示され、追加の亜硝酸イソアミル(15.1g、129mmol)を添加した。反応物を65℃で18時間加熱した。室温に冷却した後、反応物をEtOAc(200mL)で希釈し、濾過した。濾液を濃縮し、ヘプタン中の0~50%のEtOAcの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、黄色の固体としてメチル4-シアノ-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-3)(14.0g、47%収率)が得られた。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.36 (dd, J=4.8, 8.4 Hz, 1H), 4.21 (d, J=3.1 Hz, 3H), 3.97 (s, 3H).
ステップ4:3,6-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-2-メトキシベンゾニトリル(S-4)の合成
THF(400mL)中のメチル4-シアノ-2,5-ジフルオロ-3-メトキシ安息香酸(S-3)(14g、62mmol)の溶液に、LiBH4(20g、92mmol)を0℃でゆっくりと添加した。添加が完了した後、反応物を室温に温めた後、50℃まで2時間加熱した。室温に冷却した後、HO(100mL)をゆっくりと添加することによって、反応混合物をクエンチし、有機物をEtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、塩水および飽和NaHCOで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過した。溶媒を除去した後、黄色の固体として3,6-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-2-メトキシベンゾニトリル(S-4)(10g、81%)が得られた。この材料を、さらに精製することなく次のステップに取った。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ 7.06 (dd, J=4.8, 8.8 Hz, 1H), 4.81 (s, 2H), 4.17 (d, J=3.3 Hz, 3H),
2.48 (br s, 1H).
ステップ5:3,6-ジフルオロ-2-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(S-5)の合成
CHCN(500mL)中の3,6-ジフルオロ-4-(ヒドロキシメチル)-2-メトキシベンゾニトリル(S-4)(10g、50mmol)および1-(メタンスルホニル)-1H-ピラゾール(Int-13)(8.8g、60mmol)の溶液に、CsCO(24.5g、75.3mmol)を添加し、70℃で2時間撹拌した。LCMSによる分析により、出発材料が消費されたことが示された。反応物を室温に冷却し、濾過した。濾液を濃縮した後、残留物を、石油エーテル中の20~50%のEtOAcの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、黄色の粘着物質として3,6-ジフルオロ-2-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(S-5)(8.4g、67%収率)が得られた。LCMS m/z 250.0 [M+H]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6)
δ 7.89 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.62
- 7.40 (m, 1H), 6.76 (dd, J=5.0, 9.1 Hz, 1H), 6.33 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.49 (d,
J=1.1 Hz, 2H), 4.13 (d, J=3.2 Hz, 3H).
ステップ6:5-フルオロ-4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(S-6)の合成
CHCN(400mL)および水(80mL)中の3,6-ジフルオロ-2-メトキシ-4-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]ベンゾニトリル(S-5)(8.4g、34mmol)およびN-ヒドロキシアセトアミド(7.6g、100mmol)の溶液に、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(23g、200mmol)をゆっくりと添加した。混合物を、60℃で16時間加熱した。混合物を冷却し、濃縮して、CHCNを除去した。黄色の固体が溶液から沈降し、これを水、次いで、石油エーテル中の10%EtOAcの混合物で洗浄した。得られた淡黄色の固体を濾過したところ、淡黄色の固体として5-フルオロ-4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(S-6)(6.1g、69%収率)が得られた。LCMS m/z 262.9 [M+H]+; 1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.59 (d, J=1.7 Hz, 1H), 7.43 (d, J=2.2 Hz, 1H), 6.70 (d, J=9.2 Hz,
1H), 6.50 (s, 1H), 6.35 (t, J=2.1 Hz, 1H), 5.31 (s, 2H), 2.23 (tt, J=5.1, 8.4
Hz, 1H), 1.20 - 1.14 (m, 2H), 0.81 - 0.73 (m, 2H).
ステップ7:N-{5-フルオロ-4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例128)の合成
ピリジン(100mL)中の5-フルオロ-4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-アミン(S-6)(6.1g、23mmol)の溶液に、2,6-ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド(Int-26)(6.1g、26mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で18時間撹拌した。混合物を濃縮し、DCM中の10%MeOHで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製したところ、黄色の固体として未精製の実施例128(8g)が得られた。CHCN(100mL)中の黄色の固体の懸濁液を、10分還流した。多くの固体が残存した。そこで、追加のCHCN(500mL)を、固体が完全に溶解するまで、100mLの増分で添加した。溶液を、5分冷却し、激しく撹拌しながらMTBE(400mL)を添加した。白色の固体が形成し始め、混合物を1/3容量に濃縮し、溶液を20℃で18時間、激しく撹拌した。沈降物を濾過により収集し、ヘプタンで洗浄し、真空下で乾燥したところ、白色の固体として3.2g(30%)の実施例128が得られた。濾液を濃縮したところ、黄色の固体として4.7gの未精製の実施例128が得られ、以下に記載のようにさらに精製した。この4.7gを、DCM中の0~20%のEtOAcの勾配で溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより再精製したところ、3グラムの白色の固体が得られ、これをCHCN(10mL)およびMTBE(25mL)に溶解した。無色の溶液を、それが濁り、白色の固体が沈降するまで撹拌した。白色の固体を濾過により収集し、MTBE(3×5mL)で洗浄した。このバッチの白色の固体を、3.2gのバッチと合わせ、合わせた固体をCHCN(30mL)中に懸濁した後、加熱して溶解させた。MTBE(60mL)を徐々に添加したところ、溶液から白色の固体が沈降した。混合物を室温に冷却し、30mLの総量に濃縮した。得られた白色の固体を濾過により収集し、MTBE(3×10mL)で洗浄し、真空オーブン中、60℃で6時間乾燥したところ、白色の固体としてN-{5-フルオロ-4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例128)(5.3g、49%収率)が得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.13 (br. s, 1H), 7.86 (br. s, 1H), 7.59
- 7.43 (m, 2H), 6.90 (br. d, J=3.3 Hz, 1H), 6.78 (br. d, J=8.5 Hz, 2H), 6.31
(br. s, 1H), 5.50 (br. s, 2H), 4.04 (br. s, 3H), 3.76 (s, 6H); m/z 463.0 [M+H]+.
以下の表中の実施例を、N-{5-フルオロ-4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例128)、N-{4-エチル-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}-2,6-ジメトキシベンゼン-1-スルホンアミド(実施例95)、5-エチル-2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例01)、2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例02)、および2,6-ジメトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド(実施例03)の合成のために使用される方法、ならびに一般的なスルホンアミド形成法A~Dに従って合成した。以下の実施例を、当業者であれば実現できる例示された手順に大きな変化または置換を加えることなく合成した。
Figure 2023175821000158
Figure 2023175821000159
生物学的アッセイ第1節
KATアッセイのプロトコル:
A.化合物の調製
1.固形材料から100%DMSO中の10mMストック溶液を調製する。
2. 10mM、1mM、または0.1mMの化合物ストックを100%DMSO中で3倍連続希釈して、11ポイントの用量反応を得る。
B.試薬の調製
1. 10mMのTris HCL(pH8.0)、2.5mMのNaCl、0.5mMのEDTA、0.005%BSG、および0.02%Tween-20を含有する1×アッセイバッファーを調製する。
2.ヒストンペプチド(CPC Scientific)およびAcCoA(Sigma)を共にアッセイバッファー中に2倍に希釈する。
3.KAT酵素をアッセイバッファー中に2倍に希釈する。
C.酵素反応
1. 20ulのアッセイ反応容積での各KATアッセイの最終反応条件:
i.KAT5 25nM、1uMのAcCoA、2uMのH4 1-21ペプチド、30分間の反応
ii.KAT6A 15nM、1uMのAcCoA、2uMのH3 1-21ペプチド、45分間の反応
iii.KAT6B 25nM、1uMのAcCoA、2uMのH3 1-21ペプチド、60分間の反応
iv.KAT7 12.5nM、1uMのAcCoA、2uMのH3 1-21ペプチド、45分間の反応
v.KAT8 15nM、1uMのAcCoA、2uMのH3 1-21ペプチド、45分間の反応
2. 0.5ulの希釈化合物をアッセイプレート(384ウェルのV底ポリプロピレンプレート)に添加する、または0.5ulのDMSOを対照ウェルに添加する。
3. 10ulの2×ヒストンペプチド/2×AcCoA混合物をアッセイプレートに添加する。
4. 10ulの2×酵素をアッセイプレートに添加する。
5. 2ulの5%ギ酸を添加して、指定の時間後に反応を停止する。
6.自己組織化単分子膜脱離/飛行時間型イオン化質量解析を使用して各反応物を解析した(Mrksich, Milan (2008) Mass Spectrometry of Self-Assembled Monolayers: A New Tool for Molecular Surface Science ACS Nano 2008 2 (1)、7~18、SAMDI Tech, Inc. (Chicago、IL))。
7.基質ピークおよび生成物ピークの両方の曲線下面積(AUC)を、KAT5では、+/-1Da耐性でそれぞれM.W.2561[基質+H]および2603[生成物+H]で決定した。
8.基質ピークおよび生成物ピークの両方の曲線下面積(AUC)を、KAT6A、KAT6B、KAT7、およびKAT8では、+/-1Da耐性でそれぞれM.W.2723[基質+H]および2765[生成物+H]で決定した。
9.生成物への変換パーセントを、AUC生成物/(AUC基質+AUC生成物)によって計算した。
D.データ解析
1.Pfizer所有の曲線当てはめソフトウェアを使用して各阻害剤濃度での変換%を4パラメータIC50方程式に当てはめることによって、IC50値を決定した。
2.Pfizer所有の曲線当てはめソフトウェアを使用して各阻害剤濃度での変換%を強結合競合阻害剤についてのモリソン方程式に当てはめることによって、K値を決定した。
材料
KAT酵素を、バキュロウイルス発現系を使用して発現させ、ラホヤ所在のPfizerで精製した。ヒストンH3(1-21)ペプチド(ARTKQTARKSTGGKAPRKQLA、配列番号3)およびヒストンH4(1-21)ペプチド(SGRGKGGKGLGKGGAKRHRKV、配列番号4)は、CPC Scientific(Sunnyvale、CA)から購入した。アセチル補酵素Aは、Sigma-Aldrich(St.Louis、MO)から購入した。全ての他の生化学的試薬は、Sigma-AldrichまたはThermoFisher Scientific(Waltham、MA)から購入した。
KAT反応
KATアッセイを、1μMのAcCoA、2μMのヒストンペプチド、10mMのTris HCL(pH8.0)、2.5mMのNaCl、0.5mMのEDTA、0.005%BSG、および0.02%Tween-20を含有するアッセイバッファー中で、室温で行った。10ulの2×ヒストンペプチド/AcCoAミックスを、100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中の連続希釈した試験化合物0.5ulを有する384ウェルのV底ポリプロピレンアッセイプレートに添加した。反応を開始させるために、10ulの2×酵素溶液をアッセイプレートに添加した。30~60分後、2ulの5%ギ酸を添加して、KATアッセイを停止させた。KAT5アッセイでヒストンH4(1-21)ペプチドを使用したことを除いて、全てのアッセイでヒストンH3(1-21)ペプチドを使用した。各KATの最終酵素濃度は以下の通りであった:KAT5は25nM、KAT6Aは15nM、KAT6Bは25nM、KAT7は12.5nM、KAT8は15nM。自己組織化単分子膜脱離/飛行時間型イオン化質量解析を使用して、各反応物を解析した(Mrksich, Milan (2008) Mass Spectrometry of Self-Assembled Monolayers: A New Tool for Molecular Surface Science ACS Nano 2008 2 (1)、7~18、SAMDI Tech, Inc. (Chicago、IL))。
データの処理および解析
基質ピークおよび生成物ピークの両方の曲線下面積(AUC)を、KAT5では、+/-1Da耐性でそれぞれM.W.2561[基質+H]および2603[生成物+H]で決定した。基質ピークおよび生成物ピークの両方の曲線下面積(AUC)を、KAT6A、KAT6B、KAT7、およびKAT8では、+/-1Da耐性でそれぞれM.W.2723[基質+H]および2765[生成物+H]で決定した。生成物への変換パーセントを、AUC生成物/(AUC基質+AUC生成物)によって計算した。Pfizer所有の曲線当てはめソフトウェアを使用して各阻害剤濃度での変換%を4パラメータIC50方程式に当てはめることによって、IC50値を決定した。Pfizer所有の曲線当てはめソフトウェアを使用して各阻害剤濃度での変換%を強結合競合阻害剤についてのモリソン方程式に当てはめることによって、Ki値を決定した。
KAT6aおよびKAT6bのKiを表21に示し、KAT5、KAT7、およびKAT8のKiを以下の表22に示す。
Figure 2023175821000160
Figure 2023175821000161
Figure 2023175821000162
Figure 2023175821000163
Figure 2023175821000164
Figure 2023175821000165
Figure 2023175821000166
Figure 2023175821000167
Figure 2023175821000168
Figure 2023175821000169
生物学的アッセイ第2節
タンパク質の調製
KAT5
分子生物学:ヒトKAT5アイソフォームのアミノ酸残基2から461(Uniprot Q92993-2)をコードするコドン最適化されたDNA配列(大腸菌(Escherichia coli)における発現のため)が、GenScript USA Inc(Piscataway、New Jersey、USA)によって合成された。これを、N末端ヘキサヒスチジンタグと、その後に続くタバコエッチウイルスプロテアーゼ(TEV)切断部位およびKAT5配列をコードするように設計された、修飾されたpET43a大腸菌(E.coli)発現ベクターにライゲーションした。得られたタンパク質配列を以下に列挙する(配列番号5)。
MGHHHHHHGTENLYFQGSAEVGEIIEGCRLPVLRRNQDNEDEWPLAEILSVKDISGRKLFYVHYIDFNKRLDEWVTHERLDLKKIQFPKKEAKTPTKNGLPGSRPGSPEREVKRKVEVVSPATPVPSETAPASVFPQNGAARRAVAAQPGRKRKSNCLGTDEDSQDSSDGIPSAPRMTGSLVSDRSHDDIVTRMKNIECIELGRHRLKPWYFSPYPQELTTLPVLYLCEFCLKYGRSLKCLQRHLTKCDLRHPPGNEIYRKGTISFFEIDGRKNKSYSQNLCLLAKCFLDHKTLYYDTDPFLFYVMTEYDCKGFHIVGYFSKEKESTEDYNVACILTLPPYQRRGYGKLLIEFSYELSKVEGKTGTPEKPLSDLGLLSYRSYWSQTILEILMGLKSESGERPQITINEISEITSIKKEDVISTLQYLNLINYYKGQYILTLSEDIVDGHERAMLKRLLRIDSKCLHFTPKDWSKRGKWAS*
タンパク質の発現:組換えKAT5タンパク質を生成するために、発現プラスミドを大腸菌(E.coli)BL21 DE3株に形質転換し、100μg/mLのアンピシリンおよび50μMの亜鉛を添加した1L容積のTerrific培養液(TB)中で、OD600が0.8に達するまで、振とうしながら37℃で成長させた。培養物を18℃に移し、イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシドを最終濃度0.5mMまで添加することによってタンパク質発現を誘発し、そして、培養物を一晩、さらに16時間振とうした。発現の後、細胞培養物を5000×gで20分間遠心分離し、細胞ペレットを-20℃で冷凍保存した。
タンパク質の精製:細胞1g当たり6mLのバッファーの比率を使用して溶解バッファー(50mMのHepes(pH7.4)、500mMのNaCl、5mMのイミダゾール、5%[v/v]グリセロール、0.1%[w/v]CHAPS、2mMの2-メルカプトエタノール、3mMのMgCl、0.5mg/mLのリゾチーム、ベンゾナーゼエンドヌクレアーゼ[EMD Millipore]、1mMのPMSF、completeプロテアーゼ阻害剤タブレットEDTAフリー[Roche])中で細胞ペレット(25g湿潤重量)を解凍することによって、タンパク質の精製を開始した。Misonixリキッドプロセッサー(6×30秒のパルス、振幅60[70ワット])を使用した超音波処理によって細胞をさらに溶解し、次いで、48000×g、4℃で遠心分離した。上清(細胞溶解物)を、Qバッファー(20mMのHepes(pH7.4)、1MのNaCl)で前平衡化した20mLのQ-セファロースFF樹脂(GE Healthcare)と混合した。Q-セファロースFFの未結合画分を次いで、IMAC洗浄バッファー(20mMのhepes(pH7.4)、500mMのNaCl、35mMのイミダゾール)で前平衡化した5mLのcOmplete His-Tag精製樹脂(Roche)とインキュベートした。樹脂をIMAC洗浄バッファーで洗浄し、結合したKAT5をIMAC溶出バッファー(20mMのhepes(pH7.4)、500mMのNaCl、300mMのイミダゾール)で溶出した。IMAC溶出したタンパク質を、2×HiPrep 26/10脱塩カラム(GE Healthcare)を順次使用して、保存バッファー(50mMのクエン酸Na(pH6.5)、500mMのNaCl、5%[v/v]グリセロール)中ですぐに脱塩した。脱塩したタンパク質を、保存バッファー中で前平衡化したHiLoad 26/60 Superdex 75カラムを通すことによって、さらに精製した。最後に、KAT5タンパク質を、Amicon Ultra遠心分離フィルターユニット(Utra-15 MWCO 10kDa)を使用して1.5mg/mLまで濃縮し、液体窒素中で急速冷凍し、そして-70℃の冷凍庫で保存した。
KAT6A
分子生物学:ヒトKAT6Aのアミノ酸残基507から778(Uniprot Q92794-1)をコードするDNA配列をPCRによって増幅し、NusA溶解度タグと、その後に続くヘキサヒスチジンタグおよびタバコエッチウイルスプロテアーゼ(TEV)切断部位ならびにKAT6A配列をコードするように設計された、修飾されたpET大腸菌(E.coli)発現ベクターにライゲーションした。得られたタンパク質配列を以下に列挙する(配列番号6)。
MNKEILAVVEAVSNEKALPREKIFEALESALATATKKKYEQEIDVRVQIDRKSGDFDTFRRWLVVDEVTQPTKEITLEAARYEDESLNLGDYVEDQIESVTFDRITTQTAKQVIVQKVREAERAMVVDQFREHEGEIITGVVKKVNRDNISLDLGNNAEAVILREDMLPRENFRPGDRVRGVLYSVRPEARGAQLFVTRSKPEMLIELFRIEVPEIGEEVIEIKAAARDPGSRAKIAVKTNDKRIDPVGACVGMRGARVQAVSTELGGERIDIVLWDDNPAQFVINAMAPADVASIVVDEDKHTMDIAVEAGNLAQAIGRNGQNVRLASQLSGWELNVMTVDDLQAKHQAEAHAAIDTFTKYLDIDEDFATVLVEEGFSTLEELAYVPMKELLEIEGLDEPTVEALRERAKNALATIAQAQEESLGDNKPADDLLNLEGVDRDLAFKLAARGVCTLEDLAEQGIDDLADIEGLTDEKAGALIMAARNICWFGDEATSGSGHHHHHHSAGENLYFQGAMGRCPSVIEFGKYEIHTWYSSPYPQEYSRLPKLYLCEFCLKYMKSRTILQQHMKKCGWFHPPVNEIYRKNNISVFEVDGNVSTIYCQNLCLLAKLFLDHKTLYYDVEPFLFYVLTQNDVKGCHLVGYFSKEKHCQQKYNVSCIMILPQYQRKGYGRFLIDFSYLLSKREGQAGSPEKPLSDLGRLSYMAYWKSVILECLYHQNDKQISIKKLSKLTGICPQDITSTLHHLRMLDFRSDQFVIIRREKLIQDHMAKLQLNLRPVDVDPECLRWTP
タンパク質の発現:組換えKAT6Aタンパク質を生成するために、発現プラスミドを大腸菌(E.coli)BL21 DE3株に形質転換し、100μg/mLのアンピシリンを添加した1L容積のTerrific培養液(TB)中で、OD600が0.8に達するまで、振とうしながら37℃で成長させた。培養物を18℃に移し、イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシドを最終濃度0.5mMまで添加することによってタンパク質発現を誘発し、そして、培養物を一晩、さらに16時間振とうした。発現の後、細胞培養物を5000×gで20分間遠心分離し、細胞ペレットを-20℃で冷凍保存した。
タンパク質の精製:細胞1g当たり5mLのバッファーの比率を使用して溶解バッファー(25mMのTris-HCl(pH7.8)、500mMのNaCl、5mMのDTT、0.01%[v/v]Triton-X100、5%[v/v]グリセロール、2mMのMgCl、10mMのイミダゾール、0.5mg/mLのリゾチーム、ベンゾナーゼエンドヌクレアーゼ[EMD Millipore]、1mMのPMSF、completeプロテアーゼ阻害剤タブレットEDTAフリー[Roche])中で細胞ペレット(40g湿潤重量)を解凍することによって、タンパク質の精製を開始した。氷冷したAvestin C5細胞粉砕器を3回通す(15000psi)ことによって細胞をさらに溶解し、次いで、48000×g、4℃で遠心分離した。上清(細胞溶解物)を、5μmのフィルターを通して濾過し、Profiniaアフィニティークロマトグラフィー精製系(Bio-Rad)を使用して、IMAC洗浄バッファー(25mMのTris-HCl(pH7.8)、500mMのNaCl、5mMのDTT、0.01%[v/v]Triton-X100、5%[v/v]グリセロール、20mMのイミダゾール)で前平衡化した5mLのHiTrap IMACセファロースFFカラム(GE Healthcare)にアプライした。IMACカラムを次いでIMAC洗浄バッファーで洗浄し、結合したKAT6Aタンパク質をIMAC溶出バッファー(25mMのTris-HCl(pH7.8)、500mMのNaCl、5%[v/v]グリセロール、5mMのDTT、250mMのイミダゾール)で溶出した。IMAC溶出したタンパク質を、保存バッファー(25mMのTris-HCl(pH7.8)、500mMのNaCl、5mMのDTT、5%[v/v]グリセロール)中で前平衡化したHiLoad 26/60 Superdex 200カラムを通すことによって、さらに精製した。最後に、KAT6Aタンパク質を、Amicon Ultra遠心分離フィルターユニット(Utra-15 MWCO 10kDa)を使用して≦1mg/mLまで濃縮し、液体窒素中で急速冷凍し、そして-70℃の冷凍庫で保存した。
KAT7
分子生物学:ヒトKAT7のアミノ酸残基325から611(Uniprot O95251-1)をコードする、コドン最適化されたDNA配列は、GenScript USA Inc(Piscataway、New Jersey、USA)によって合成された。これを、N末端ヘキサヒスチジンタグと、その後に続くタバコエッチウイルスプロテアーゼ(TEV)切断部位およびKAT7配列をコードするように設計された、修飾されたpET43a大腸菌(E.coli)発現ベクターにライゲーションした。得られたタンパク質配列を以下に列挙する(配列番号7)。
MGHHHHHHGTENLYFQGSRLQGQITEGSNMIKTIAFGRYELDTWYHSPYPEEYARLGRLYMCEFCLKYMKSQTILRRHMAKCVWKHPPGDEIYRKGSISVFEVDGKKNKIYCQNLCLLAKLFLDHKTLYYDVEPFLFYVMTEADNTGCHLIGYFSKEKNSFLNYNVSCILTMPQYMRQGYGKMLIDFSYLLSKVEEKVGSPERPLSDLGLISYRSYWKEVLLRYLHNFQGKEISIKEISQETAVNPVDIVSTLQALQMLKYWKGKHLVLKRQDLIDEWIAKEAKRSNSNKTMDPSCLKWTPPKGTAS
タンパク質の発現:組換えKAT7タンパク質を生成するために、発現プラスミドを大腸菌(E.coli)BL21 DE3 RIL株に形質転換し、100μg/mLのアンピシリンおよび50μMの亜鉛を添加した1L容積のTerrific培養液(TB)中で、OD600が0.8に達するまで、振とうしながら37℃で成長させた。培養物を18℃に移し、イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシドを最終濃度0.5mMまで添加することによってタンパク質発現を誘発し、そして、培養物を一晩、さらに16時間振とうした。発現の後、細胞培養物を5000×gで20分間遠心分離し、細胞ペレットを-20℃で冷凍保存した。
タンパク質の精製:細胞1g当たり10mLのバッファーの比率を使用して溶解バッファー(50mMのHepes(pH7.5)、300mMのNaCl、5mMのDTT、5mMのイミダゾール、0.05%[v/v]Brij 35、10%[v/v]グリセロール、3mMのMgCl、0.5mg/mLのリゾチーム、ベンゾナーゼエンドヌクレアーゼ[EMD Millipore]、1mMのPMSF、completeプロテアーゼ阻害剤タブレットEDTAフリー[Roche])中で細胞ペレット(10g湿潤重量)を解凍することによって、タンパク質の精製を開始した。Misonixリキッドプロセッサー(6×30秒のパルス、振幅60[70ワット])を使用した超音波処理によって細胞をさらに溶解し、次いで、48000×g、4℃で遠心分離した。上清(細胞溶解物)を、IMAC洗浄バッファー1(25mMのHepes(pH7.5)、800mMのNaCl、5mMのイミダゾール、10%[v/v]グリセロール、5mMのDTT、0.01%[v/v]Brij 35、50mMのアルギニン、50mMのグルタミン酸)で前平衡化した1mLのcOmplete His-Tag精製樹脂(Roche)とインキュベートした。樹脂を、IMAC洗浄バッファー1およびIMAC洗浄バッファー2(25mMのhepes(pH7.5)、300mMのNaCl、20mMのイミダゾール、10%[v/v]グリセロール、5mMのDTT、0.01%[v/v]Brij 35、50mMのアルギニン、50mMのグルタミン酸)で連続的に洗浄した。結合したKAT7タンパク質をIMAC溶出バッファー(25mMのhepes(pH7.5)、200mMのNaCl、500mMのイミダゾール、10%[v/v]グリセロール、5mMのDTT0.01%[v/v]Brij 35、50mMのアルギニン、50mMのグルタミン酸)で溶出した。溶出タンパク質を、4倍容積のDesaltバッファー(50mMのクエン酸Na(pH6.5)、200mMのNaCl、0.01%[v/v]Brij 35、10%[v/v]グリセロール、5mMのDTT)中に直接回収して、最終イミダゾール濃度を100mMとした。IMAC溶出したタンパク質を、2×HiPrep 26/10脱塩カラム(GE Healthcare)を順次使用して、Desaltバッファー中ですぐに脱塩した。脱塩したタンパク質を、保存バッファー(50mMのクエン酸Na(pH6.5)、200mMのNaCl、10%[v/v]グリセロール、5mMのDTT)中で前平衡化したHiLoad 26/60 Superdex 75カラムを通すことによって、さらに精製した。最後に、KAT7タンパク質を、Amicon Ultra遠心分離フィルターユニット(Utra-15 MWCO 10kDa)を使用して3.5mg/mLまで濃縮し、液体窒素中で急速冷凍し、そして-70℃の冷凍庫で保存した。
アセチルトランスフェラーゼ生化学的アッセイ
試験化合物によるKAT酵素活性の阻害を決定するために、384ウェルの低容積アッセイプレートにおいて8μLの容積でアッセイ反応を行った。反応は、アッセイバッファー(100mMのTris-HCl(pH7.8)、15mMのNaCl、1mMのEDTA、0.01%Tween-20、1mMのジチオスレイトール、および0.01%m/vのニワトリ卵白アルブミン)中で行った。
反応は、1μMのアセチル補酵素A、限定されたビオチン化(KAT6A、KAT7:H3.1、KAT5)によって標識された100nMの完全長組換えヒストン、それぞれ10/5/8/40/20nMのKAT5/KAT6A/KAT7酵素、およびアセチル-リジン特異的抗体(H3.1:Cell Signaling Technology、H4:Abcam)を備えていた。試験化合物の11ポイントの連続希釈物をDMSO中に調製した。100nLの容積を、ピンツールを使用して、基質を含有するアッセイプレートに移し、その後、酵素を添加して反応を開始させた。ポジティブ(化合物なし、DMSOのみ)および陰性対照反応物(AcCoAを省いた)を同一のプレートに含め、化合物処理ウェルと等量のDMSOを添加した。全ての試薬を添加した後、プレートを粘着シールで密封し、90分間、室温でインキュベートした。さらに4μLの、AlphaScreen(登録商標)タンパク質Aアクセプタービーズおよびストレプトアビジンドナービーズ(PerkinElmer、Waltham、MA)を8μg/mLの最終濃度まで含有するアッセイバッファーを、次いで添加した。2時間インキュベーションした後、EnVision 2103マルチラベルプレートリーダー(PerkinElmer)をHTS AlphaScreen(登録商標)モードで使用して、プレートを読み取った。同一プレート上の対照と比較した各反応物の阻害パーセント(%I)(%I=(I-CN)/(CP-CN)、式中、CN/CPはそれぞれ負の/正の反応の平均である)を計算することによって、生の読み取りからIC50値を得、次いで、化合物濃度に対する%Iのデータ[I]を%I=(A+((B-A)/(1+((C/[I])^D))))(式中、Aは下方の漸近線であり、Bは上方の漸近線であり、CはIC50値であり、そしてDは傾きである)に当てはめる。
結果を以下の表23に示す。
Figure 2023175821000170
ヒストンH3リジン23アセチル化バイオマーカーアッセイ
化合物を、以下のアッセイにおいてヒストンH3K23マーカーのアセチル化を阻害するそれらの能力について試験した。
細胞系U2OSを、RPMI培地および10%ウシ胎児血清中で、96ウェルの光学品質の組織培養プレートにおいてウェル当たり9000個細胞の密度で播種し、標準的な培養条件下で(摂氏37度、5%CO2)24時間接着させた。この期間の最後に、培地を吸引した。DMSO中で調製した化合物希釈物を培地に添加し、陰性対照ウェルはDMSOのみでの処理のために保存し、100%阻害陽性対照には10μM濃度の強力阻害剤化合物(例えば、cas2055397-28-7、安息香酸、3-フルオロ-5-(2-ピリジニル)-、2-[(2-フルオロフェニル)スルホニル]ヒドラジド)(Baell, J.、Nguyen, H.N.、Leaver, D.J.、Cleary, B.L.、Lagiakos, H.R.、Sheikh, B.N.、Thomas. T.J.、Aryl sulfonohydrazides、WO2016198507A1、2016)を添加し、200μLを細胞に移入した。24時間インキュベーションした後、細胞を、PBS中の3.7%ホルムアルデヒドで20分間、室温で固定し、0.1%Tween 20を含有するリン酸緩衝溶液で洗浄し(5×5分)、そして0.1%TritonX100を含有するOdysseyブロックバッファー(LI-COR、Lincoln、NE)でブロックした。0.1%Tween 20を含有するOdysseyブロックバッファー中の抗H3K23ac特異的抗体(Abcam ab177275)を添加し、摂氏4度で16時間インキュベートした。洗浄した後(上記のように)、Alexa647色素(LifeTechnologies)およびHoechst 33342(1μg/mL、SigmaAldrich)で標識した二次抗体を添加して、1時間インキュベートした。プレートを先と同じように洗浄し、PerkinElmer Phenixハイコンテントイメージングプラットフォームで読み取った。Columbus画像解析パイプラインを使用して、個々の核の位置をHoechst 33342染色によって決定し、アセチル化のレベルを、同じ区域におけるAlexa647に関連する強度から計算した。得られた細胞当たりの平均強度を、同一プレート上の対照と比較した阻害パーセントに直接変換し、データを4パラメータロジスティックモデルに対して当てはめて、50%阻害濃度(IC50)を決定した。
結果を以下の表24に示す。
Figure 2023175821000171
ヒストンH3リジン14アセチル化バイオマーカーアッセイ
化合物を、以下のアッセイにおいてヒストンH3リジン14マーカーのアセチル化を阻害するそれらの能力について試験した。
細胞系U2OSを、10%ウシ胎児血清および10mMのHepesを添加したRPMI培地中で、384ウェルの光学品質の組織培養プレートにおいてウェル当たり3000個細胞の密度で播種した。細胞を標準的な培養条件下で(摂氏37度、5%CO2)24時間接着させた。この期間の最後に、細胞を無血清培地で洗浄した。DMSO中で調製した化合物希釈物を無血清培地に添加し、陰性対照ウェルはDMSOのみでの処理のために保存し、そして100%阻害陽性対照には10μM濃度の強力阻害剤化合物(例えば、(Z)-4-フルオロ-N-((3-ヒドロキシフェニル)スルホニル)-5-メチル-[1,1’-ビフェニル]-3-カルボヒドラゾン酸)を添加した。24時間インキュベーションした後、細胞を、PBS中の4%ホルムアルデヒドで15分間、室温で固定し、リン酸緩衝溶液で洗浄し、そして0.2%TritonX100および2%BSAを含有するブロックバッファーでブロックした。ブロックバッファー中の抗H3K14ac特異的抗体(Cell Signalling Technologies)を添加し、摂氏4度で一晩インキュベートした。洗浄した後、AlexaFluor 488色素(ThermoFisher)およびHoechst 33342(1μg/mL、Life Technologies)で標識した二次抗体を添加して、室温で2時間インキュベートした。プレートを洗浄し、PerkinElmer Opera HCSハイコンテントイメージングプラットフォームで読み取った。Columbus画像解析パイプラインを使用して、個々の核の位置をHoechst 33342染色によって決定し、アセチル化のレベルを、同じ区域におけるAlexaFluor 488に関連する強度から計算した。得られた細胞当たりの平均強度を、同一プレート上の対照と比較した阻害パーセントに変換し、データを4パラメータロジスティックモデルに対して当てはめて、50%阻害濃度(IC50)を決定した。
結果を以下の表25に示す。
Figure 2023175821000172
H2A.Zリジン7アセチル化バイオマーカーアッセイ
化合物を、以下のアッセイにおいてヒストンH2A.Zリジン7アセチル化マーカーを阻害するそれらの能力について試験した。
細胞系U2OSを、10%ウシ胎児血清および10mMのHepesを添加したRPMI培地中で、384ウェルの光学品質の組織培養プレートにおいてウェル当たり3000個細胞の密度で播種した。細胞を標準的な培養条件下で(摂氏37度、5%CO2)24時間接着させた。この期間の最後に、細胞を無血清培地で洗浄した。DMSO中で調製した化合物希釈物を無血清培地に添加し、陰性対照ウェルはDMSOのみでの処理のために保存し、そして100%阻害陽性対照には、30μM濃度の、2018年8月31日に出願された同時係属中の出願GB1713962.7の化合物146である7-ヨード-N-(2-(オキサゾール-2-イル)-2-フェニルエチル)-2H-ベンゾ[e][1,2,4]チアジアジン-3-カルボキサミド1,1-ジオキシドの強力阻害剤化合物エナンチオマー1を添加した。24時間インキュベーションした後、細胞を、PBS中の4%ホルムアルデヒドで15分間、室温で固定し、リン酸緩衝溶液で洗浄し、そして0.2%TritonX100および2%BSAを含有するブロックバッファーでブロックした。ブロックバッファー中の抗H2A.ZK7ac特異的抗体(Abcam)を添加し、摂氏4度で一晩インキュベートした。洗浄した後、AlexaFluor 488色素(ThermoFisher)およびHoechst 33342(1μg/mL、Life Technologies)で標識した二次抗体を添加して、室温で2時間インキュベートした。プレートを洗浄し、PerkinElmer Opera HCSハイコンテントイメージングプラットフォームで読み取った。Columbus画像解析パイプラインを使用して、個々の核の位置をHoechst 33342染色によって決定し、アセチル化のレベルを、同じ区域におけるAlexaFluor 488に関連する強度から計算した。得られた細胞当たりの平均強度を、同一プレート上の対照と比較した阻害パーセントに変換し、データを4パラメータロジスティックモデルに対して当てはめて、50%阻害濃度(IC50)を決定した。
結果を以下の表26に示す。
Figure 2023175821000173
参考文献
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Claims (34)

  1. 式(I)
    Figure 2023175821000174
    の化合物またはその薬学的に許容できる塩
    (式中、
    は、水素、または、メチルによって置換されていてもよい5~6員のヘテロアリールであり、
    は、水素、または、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOHもしくは-OHによって置換されていてもよい-(CHR-(5~9員のヘテロアリール)であり、
    但し、RおよびRの一方は水素であり、
    さらに但し、RおよびRの両方が水素であることはなく、
    は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、
    は、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
    環Aは、C~C10アリールまたは9~10員のヘテロアリールであり、
    は、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
    は、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
    は、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシであり、
    は、水素または-OHであり、
    nは、0または1である)。
  2. が5~6員のヘテロアリールであり、Rが水素である、請求項1に記載の化合物または塩。
  3. が水素であり、Rが5~6員のヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物または塩。
  4. 式(II)
    Figure 2023175821000175
    (式中、
    2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
    が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、
    が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
    環Aが、C~C10アリールまたは9~10員のヘテロアリールであり、
    が、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
    が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
    が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシである)
    を有する、請求項1に記載の化合物または塩。
  5. 環Aが、フェニル、キノリニル、ベンゾオキサゾリル、インダニル、またはテトラヒドロナフチルである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  6. 環Aがフェニルである、請求項5に記載の化合物または塩。
  7. 式(III)
    Figure 2023175821000176
    (式中、
    2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
    が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、-CHF、-CF、C~Cアルコキシ、-OCHF、または-OCFであり、
    が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
    が、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
    が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
    が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシである)
    を有する、請求項1または4に記載の化合物または塩。
  8. 式(IV)
    Figure 2023175821000177
    (式中、
    2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
    が、水素、フルオロ、シアノ、C~Cアルキル、-CHF、-CF、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、-OCHF、-OCF、-O-シクロプロピル、-CH-O-CH、-C(O)OCH、または-C(O)N(H)CHであり、
    が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシであり、
    が、水素、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはメトキシである)
    を有する、請求項1、4、または7のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  9. がメトキシであり、Rがメトキシであり、Rが水素である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  10. がメトキシであり、Rが水素であり、Rが水素である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  11. 式(VI)
    Figure 2023175821000178
    (式中、
    2aが、存在しないか、ハロゲン、C~Cアルキル、-CHOH、または-OHであり、
    が、水素、ハロゲン、またはC~Cアルキルであり、
    が、水素、ハロゲン、C~Cアルキル、シクロプロピル、C~Cアルコキシ、または-O-シクロプロピルであり、
    但し、RおよびRの少なくとも一方が水素であり、
    が、水素、メチル、-CH-OCH、-CF、C~Cアルコキシ、または-C(O)OCHであり、
    が、水素、フルオロ、メチル、-OH、またはメトキシである)
    を有する、請求項1、4、または7のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  12. 2aが、存在しないか、フルオロ、メチル、-CHOH、または-OHである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  13. 2aが存在しない、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  14. が、水素、ハロゲン、またはC~Cアルキルである、請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  15. が、水素、フルオロ、ブロモ、またはメチルである、請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  16. が、水素、フルオロ、メチル、エチル、シクロプロピル、-O-シクロプロピル、またはC~Cアルコキシである、請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  17. が水素である、請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  18. がC~Cアルコキシである、請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  19. がメトキシである、請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  20. およびRの少なくとも一方が水素である、請求項1から7または11から13のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  21. がメトキシであり、Rがメトキシである、請求項11から20のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  22. がメトキシであり、Rが水素である、請求項11から20のいずれか一項に記載の化合物または塩。
  23. Figure 2023175821000179
    である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
  24. Figure 2023175821000180
    である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
  25. Figure 2023175821000181
    である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容できる塩。
  26. 請求項1から25のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩、および薬学的に許容できる担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
  27. がんの処置において効果的な所定量の請求項1から25のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩を患者に投与することを含む、患者におけるがんを処置する方法。
  28. がんが乳がんである、請求項27に記載の方法。
  29. がんが、ER陽性乳がんである、請求項27に記載の方法。
  30. がんを処置するための、請求項1から25のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩と、抗腫瘍剤または放射線療法との組合せ。
  31. がんを処置するための、請求項1から25のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容できる塩と、抗腫瘍剤との組合せ。
  32. がんが乳がんである、請求項30または31に記載の組合せ。
  33. 乳がんが、ER陽性乳がんである、請求項32に記載の組合せ。
  34. 2θ値:13.4および18.1°2θ±0.2°2θでのピークを含む粉末X線回折パターンを有する、結晶形態の2-メトキシ-N-{4-メトキシ-6-[(1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-1,2-ベンゾオキサゾール-3-イル}ベンゼン-1-スルホンアミド無水遊離塩基。
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