JP2021106065A - ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更であって容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
ディスク装置として、第1の実施形態に係るハードディスクドライブ(HDD)について詳細に説明する。
図1は、トップカバーを外して示す第1の実施形態に係るHDDの分解斜視図である。
HDDは、偏平なほぼ矩形状の筐体10を備えている。この筐体10は、上面の開口した矩形箱状のベース12と、トップカバー14と、を有している。ベース12は、矩形状の底壁12aと、底壁12aの周縁に沿って立設された側壁12bとを有し、例えば、アルミニウムにより一体に成形されている。トップカバー14は、例えば、ステンレスにより矩形板状に形成されている。トップカバー14は、複数のねじ13によりベース12の側壁12b上にねじ止めされ、ベース12の上部開口を閉塞する。
なお、磁気ディスクは9枚に限定されることなく、増減可能である。
筐体10内には、第1および第2アクチュエータアッセンブリ22A、22Bを回動および位置決めするボイスコイルモータ(VCM)24、磁気ヘッド17が磁気ディスク18の最外周に移動した際、磁気ヘッド17を磁気ディスク18から離間したアンロード位置に保持するランプロード機構25、および変換コネクタ等の電子部品が実装された基板ユニット(FPCユニット)21が設けられている。
図2および図3に示すように、スプリットアクチュエータアッセンブリは、第1アクチュエータアッセンブリ22Aおよび第2アクチュエータアッセンブリ22Bを有している。第1および第2アクチュエータアッセンブリ22A、22Bは、互いに重ねて配置され、また、ベース12の底壁12aに立設された共通の支持シャフト26の回りで互いに独立して回動可能に設けられている。第1アクチュエータアッセンブリ22Aおよび第2アクチュエータアッセンブリ22Bは、ほぼ同一の構造に構成されている。一例では、上側に配置されたアクチュエータアッセンブリを第1アクチュエータアッセンブリ22A、下側に配置されたアクチュエータアッセンブリを第2アクチュエータアッセンブリ22Bとしている。
ロードビーム52の基端部は、ベースプレート50の先端部に重ねて配置され、複数個所を溶接することによりベースプレート50に固定されている。
先端側部分54aの一部は、変位自在なジンバル部(弾性支持部56)を構成している。ジンバル部56は、ロードビーム52上に位置している。磁気ヘッド17はジンバル部56に搭載されている。フレキシャ54の配線は、磁気ヘッド17のリード素子、ライト素子、ヒータ、その他の部材に電気的に接続されている。
接続端部55には複数、例えば、9個の接続端子(接続パッド)58が設けられている。これらの接続端子58は、フレキシャ54の配線にそれぞれ接続されている。すなわち、フレキシャ54の配線は、フレキシャ54のほぼ全長に亘って延び、一端は磁気ヘッド17に電気的に接続され、他端は、接続端子58に電気的に接続されている。
第1アクチュエータアッセンブリ22Aを駆動するVCM24と、第2アクチュエータアッセンブリ22Bを駆動するVCM24とは、互いに独立して設けられている。これにより、第1アクチュエータアッセンブリ22Aおよび第2アクチュエータアッセンブリ22Bは、それぞれ独立して駆動(回動)可能である。
図示のように、FPCユニット21の各接合部46は、アクチュエータブロック29の設置面(側面)よりも僅かに小さい大きさの矩形状に形成されている。各接合部46の裏面に、補強板として、例えば、アルミニウムからなる裏打ち板が貼付されている。裏打ち板は、接合部46とほぼ同一の大きさおよび形状に形成されている。各接合部46は、裏打ち板を介して、アクチュエータブロック29の設置面に貼付およびねじ止めされている。
接合部46は、フレキシャ54の接続端部55に対応する9個の接続パッド群60を有している。各接続パッド群60は、1列に並んで設けられた例えば9個の接続パッド61を有している。各接続パッド61は、FPCの配線を介してベース部42に電気的に接続されている。各接続パッド群60は、支持シャフト26とほぼ直交する方向に対して僅かに傾斜した方向に延在している。9個の接続パッド群60は、互いに間隔を置いて、支持シャフト26の軸方向に並んで設けられている。9個の接続パッド群60は、接合部46において、アーム30の基端に隣接する位置に設けられている。
接合部46上にヘッドIC(ヘッドアンプ)48が実装され、このヘッドIC48は配線を介して接続パッド61およびベース部42に接続されている。更に、接合部46は、ボイスコイル36が接続された接続パッド49を有している。
これにより、第1アクチュエータアッセンブリ22Aの9個の磁気ヘッド17は、それぞれフレキシャ54の配線、接続端部55、FPCユニット21の接合部46、中継部44を通して、ベース部42に電気的に接続される。同様に、第2アクチュエータアッセンブリ22Bの9個の磁気ヘッド17は、それぞれフレキシャ54の配線、接続端部55、FPCユニット21の接合部46、中継部44を通して、ベース部42に電気的に接続される。更に、ベース部42は、変換コネクタを介して、筐体10の底面側のプリント回路基板に電気的に接続される。
図6および図7に示すように、各アーム30は、側面32cに沿って形成されたスリット30aを有している。スリット30aは、アーム30の基端から先端に亘って上面32aおよび下面32bとほぼ平行に延びている。一例では、アーム30の板厚(厚さ)Tは0.85mmであり、スリット30aの幅(アームの厚さ方向の幅)SWは0.25mm程度に形成されている。本実施形態において、スリット30aは、アーム30の厚さ方向の中心を通る中心線C1に対して、第1アクチュエータアッセンブリ22Aと第2アクチュエータアッセンブリ22Bとの間の境界面BS、から離れる方向に所定量OSだけオフセットして設けられている。すなわち、スリット30aの幅方向の中心を通る中心線C2は、アーム30の厚さ方向の中心に対して、OSだけオフセットして位置している。オフセット量OSは、例えば、0.1mmとしている。
なお、オフセット量OSは、0.1mmに限らず、例えば、0.05mm以上0.15mm以下の範囲で調整可能である。
図8および図9に示すように、各アーム30において、スリット30aは、アーム30の側面32cから他方の側面に向ってアーム30の上面32aおよび下面32bとほぼ平行に延びている。スリット30aの深さ方向の長さLは、スリット30aに収容されるフレキシャの基端側部分54bの幅よりも充分に大きく形成されている。
第1アクチュエータアッセンブリ22Aにおいて、スリット30aはアーム30の側面32cに開口し、その開口端の上下の角部は、面取りされ、開口の幅が広がる方向に傾斜した上下、一対のC面(第1傾斜面、第2傾斜面)1A、1Bを形成している。一例では、各C面1A、1Bは、スリット30aの中心線C2に対して約45度、傾斜している。また、一対のC面1A、1Bは、これらのC面1A、1Bを延長した線の仮想の交点CXがスリット30aの中心線C2上に位置する位置に形成されている。これにより、C面1Aの幅とC面1Bの幅とは、同一の幅に形成されている。
第2アクチュエータアッセンブリ22Bにおいて、スリット30aはアーム30の側面32cに開口し、その開口端の上下の角部は、面取りされ、開口の幅が広がる方向に傾斜した上下、一対のC面((第1傾斜面、第2傾斜面)2A、2Bを形成している。一例では、各C面2A、2Bは、スリット30aの中心線C2に対して約45度、傾斜している。また、一対のC面2A、2Bは、これらのC面2A、2Bを延長した線の仮想の交点CXがスリット30aの中心線C2上に位置する位置に形成されている。これにより、C面2Aの幅とC面2Bの幅とは、同一の幅に形成されている。
上記のように各スリット30aの開口端に一対のC面1A、1B(2A、2B)を設けることにより、スリット30aにフレキシャ54を収納する際、フレキシャ54を傷つけることなく容易にスリット30aに挿入することが可能となる。
これにより、境界面BSの近傍に配置される接続端部55、すなわち、第1アクチュエータアッセンブリ22Aの最下部に位置する接続端部55と、第2アクチュエータアッセンブリ22Bの最上部に位置する接続端部55との間隔を、オフセット量OSの2倍分だけ拡大することが可能となる。また、接続端部55を境界面BSから離れる方向にオフセットした位置に配置することにより、アクチュエータブロック29の境界面BSに最も近い接続端部55であっても、接合部46側に設けられている接続パッド群60の直上に接続端子58を配置することができる。従って、接続端部55の接続端子58を適切な位置で接続パッド61にハンダ接合することができ、接合の信頼性が向上する。
アクチュエータアッセンブリは、2組に限らず、3組以上に分割することも可能である。例えば、3組のアクチュエータアッセンブリを用いる場合、真ん中に配置されるアクチュエータアッセンブリにおいて、軸方向の中央に位置するアームでは、スリットをアームの厚さ方向の中心に設け、上側のアームについては、上側のアクチュエータアッセンブリとの境界面から離れる方向にスリットをオフセットして設け、下側のアームについては、下側のアクチュエータアッセンブリとの境界面から離れる方向にスリットをオフセットして設ければよい。
(第2の実施形態)
図10は、第2の実施形態に係るHDDのアクチュエータアッセンブリの断面図、図11は、図10の一部を拡大して示すアームの断面図である。
図示のように、第2の実施形態によれば、第1アクチュエータアッセンブリ22Aにおいて、スリット30aはアーム30の側面32cに開口し、その開口端の上下の角部は、面取りされ、開口の幅が広がる方向に傾斜した上下、一対のC面(傾斜面)1A、1Bを形成している。一例では、各C面1A、1Bは、スリット30aの中心線C2に対して約45度、傾斜している。また、一対のC面1A、1Bは、これらのC面1A、1Bを延長した線の仮想の交点CXがスリット30aの中心線C2とアーム30の中心線C1との間に位置する位置に形成されている。これにより、C面1Bの幅はC面1Aの幅よりも大きい幅に形成されている(C面1B>C面1A)。
なお、スリット30aのC面2A、2Bは、境界面BSに対して、第1アクチュエータアッセンブリ22Aにおけるスリット30aのC面1A、1Bと線対称に形成されている。C面2Aの幅とC面1Aの幅とが等しく、C面2Bの幅とC面1Bの幅とが等しく形成されている。
第2の実施形態において、HDDの他の構成は、前述した第1の実施形態に係るHDDと同一である。第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図12は、第3の実施形態に係るHDDのアクチュエータアッセンブリの断面図、図13は、図12の一部を拡大して示すアームの断面図である。
図示のように、第3の実施形態によれば、第1アクチュエータアッセンブリ22Aにおいて、スリット30aの開口端に設けられた上下、一対のC面(傾斜面)1A、1Bは、アーム30の中心線C1に対して約45度、傾斜している。一対のC面1A、1Bは、これらのC面1A、1Bを延長した線の仮想の交点CXがアーム30の中心線C1上に位置する位置に形成されている。これにより、C面1Bの幅はC面1Aの幅よりも大きい幅に形成されている(C面1B>C面1A)。また、アーム30の側面32cにおいて、C面1Aとアーム30の上面32aとの間に残る部分の幅と、C面1Bと下面32bとの間に残る部分の幅とがほぼ同一となっている。これらの側面32cの両端部によって形成される角部はいずれも鈍角の角部となり、バリ等の発生が抑制される。
なお、スリット30aのC面2A、2Bは、境界面BSに対して、第1アクチュエータアッセンブリ22Aにおけるスリット30aのC面1A、1Bと線対称に形成されている。C面2Aの幅とC面1Aの幅とが等しく、C面2Bの幅とC面1Bの幅とが等しく形成されている。
なお、上述した第2の実施形態および第3の実施形態において、スリット30aの開口端の一対のC面は、同一の傾斜角(例えば、45度)としているが、これに限らず、互いに異なる角度の傾斜面としてもよい。例えば、傾斜角は、30度と60度、15度と75度、あるいは、30度と30度等の組み合わせにしても良い。また、第1アクチュエータアッセンブリと第2アクチュエータアッセンブリとで、C面の傾斜角が相違していてもよい。
前述したように、アクチュエータアッセンブリは、第1および第2の2つに限らず、3つ以上のアクチュエータアッセンブリを共通の支持シャフト上に回動自在に支持する構成としてもよい。
磁気ディスクは9枚に限らず、8枚以下あるいは10枚以上としてもよく、ヘッドサスペンションアッセンブリの数および磁気ヘッドの数も磁気ディスクの設置枚数に応じて増減すればよい。フレキシャの接続端部において、接続端子の数は9個に限らず、必要に応じて増減可能である。ディスク装置を構成する要素の材料、形状、大きさ等は、上述した実施形態に限定されることなく、必要に応じて種々変更可能である。
17…磁気ヘッド、18…磁気ディスク、19…スピンドルモータ、
21…FPCユニット、22A…第1アクチュエータアッセンブリ、
22B…第2アクチュエータアッセンブリ、26…支持シャフト(枢軸)、
29…アクチュエータブロック、30…アーム、30a…スリット(溝)、
32…ヘッドサスペンションアッセンブリ、54…フレキシャ(配線部材)、
1A、1B、2A、2B…C面(傾斜面)
Claims (6)
- 回転自在に設けられた複数のディスク状の記録媒体と、
支持シャフトの回りで回動自在に支持された第1アクチュエータブロックと、それぞれ前記第1アクチュエータブロックから延出する複数のアームと、前記アームの延出端に固定された支持板と、前記支持板に取付けられた配線部材と、前記配線部材に支持されたヘッドと、を有するヘッドサスペンションアッセンブリと、複数の接続端子を有し前記第1アクチュエータブロックに設置された第1配線基板と、を備える第1アクチュエータアッセンブリと、
前記支持シャフトの回りで回動自在に支持され前記第1アクチュエータブロックに隙間を置いて対向する第2アクチュエータブロックと、それぞれ前記第2アクチュエータブロックから延出する複数のアームと、前記アームの延出端に固定された支持板と、前記支持板に取付けられた配線部材と、前記配線部材に支持されたヘッドと、を有するヘッドサスペンションアッセンブリと、複数の接続端子を有し前記第2アクチュエータブロックに設置された第2配線基板と、を備える第2アクチュエータアッセンブリと、を備え、
前記第1アクチュエータアッセンブリにおいて、前記アームの各々は、前記記録媒体とほぼ平行な第1面、前記第1面と対向する第2面、前記第1面および第2面と交差する側面、および前記側面に設けられ前記アームの延出端から前記第1アクチュエータブロックまで延在するスリットと、を有し、前記スリットは、前記スリットの幅方向の中心を通る中心線が、前記アームの厚さ方向の中心を通る中心線に対し、前記第1アクチュエータアッセンブリと前記第2アクチュエータアッセンブリとの間の境界面から離れる方向にオフセットして位置するように設けられ、前記スリットの開口端部に形成され、前記スリットの開口幅が広がる方向に前記スリットの中心線に対し傾斜した第1傾斜面および第2傾斜面を有し、前記配線部材の各々は、前記支持板に配置された先端側部と、前記アームの前記スリットに挿通され前記第1アクチュエータブロックまで延出した基端側部と、前記基端側部から延出し前記第1配線基板の接続端子に接合された接続端部と、を有し、
前記第2アクチュエータアッセンブリにおいて、前記アームの各々は、前記記録媒体とほぼ平行な第1面、前記第1面と対向する第2面、前記第1面および第2面と交差する側面、および前記側面に設けられ前記アームの延出端から前記第2アクチュエータブロックまで延在するスリットと、を有し、前記スリットは、前記スリットの幅方向の中心を通る中心線が、前記アームの厚さ方向の中心を通る中心線に対し前記境界面から離れる方向にオフセットして位置するように設けられ、前記スリットの開口端部に形成され、前記スリットの開口幅が広がる方向に前記スリットの中心線に対し傾斜した第1傾斜面および第2傾斜面を有し、前記配線部材の各々は、前記支持板に配置された先端側部と、前記アームの前記スリットに挿通され前記第2アクチュエータブロックまで延出した基端側部と、前記基端側部から延出し前記第2配線基板の接続端子に接合された接続端部と、を有しているディスク装置。 - 前記アームの前記第1傾斜面および第2傾斜面は、前記第1傾斜面の延長線と前記第2傾斜面の延長線との交点が前記スリットの中心線上に位置する位置に設けられている請求項1に記載のディスク装置。
- 前記アームの前記第1傾斜面および第2傾斜面は、前記第1傾斜面の延長線と前記第2傾斜面の延長線との交点が前記アームの中心線上に位置する位置に設けられている請求項1に記載のディスク装置。
- 前記第1傾斜面および第2傾斜面は、前記スリットの中心線に対して、同一の角度で傾斜している請求項1から3のいずれか1項に記載のディスク装置。
- 前記第1傾斜面および第2傾斜面は、前記スリットの中心線に対して、互いに異なる角度で傾斜している請求項1から3のいずれか1項に記載のディスク装置。
- 前記オフセットの量は、0.05mm以上、0.15mm以下である請求項1に記載のディスク装置。
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