JP2021094794A - 多層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱成形時の成形性に優れる多層フィルムの提供。【解決手段】多層フィルム1であって、多層フィルム1は、シーラント13層と、第1保護層11と、第2保護層12とを備え、シーラント層13は、多層フィルム1の一方の最表層であり、第2保護層12は、シーラント層13と、第1保護層11との間に、第1保護層11とは接触せずに配置されており、多層フィルム1の厚さをTとしたとき、第2保護層12は、シーラント層13の第2面13bから、0.1T〜0.45Tの距離に配置されている、多層フィルム1。【選択図】図1

Description

本発明は、多層フィルムに関する。
近年、医療用包装体として、深絞り成形された包装体(本明細書においては、「深絞り包装体」と称することがある)が用いられている。深絞り包装体は、中央部に収納部を構成する凹部が形成された多層フィルムからなる底材と、ポリエチレン製不織布又は滅菌紙等からなる蓋材と、がヒートシール等によって接合されて、構成されている。そして、前記凹部には、業務用ガーゼ、綿棒、医療器具等が収納される。
このような用途で使用される多層フィルムとしては、例えば、ナイロンの外層と、内側の防湿層と、が積層されて構成されたものが開示されている(特許文献1参照)。
特開平03−187743号公報
しかし、特許文献1で開示されているものをはじめとして、従来の多層フィルムには、加熱成形によって成形体を製造したときに、この成形体において目的とする形状を正常に再現できず、成形性に劣るものがあるという問題点があった。
本発明は、加熱成形時の成形性に優れる多層フィルムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1].多層フィルムであって、前記多層フィルムは、シーラント層と、第1保護層と、第2保護層とを備え、前記シーラント層は、前記多層フィルムの一方の最表層であり、前記第2保護層は、前記シーラント層と、前記第1保護層との間に、前記第1保護層とは接触せずに配置されており、前記多層フィルムの厚さをTとしたとき、前記第2保護層は、前記シーラント層の前記第1保護層側とは反対側の面から、0.1T〜0.45Tの距離に配置されている、多層フィルム。
[2].前記多層フィルムが、前記第1保護層と前記第2保護層との間に、さらに、第1基材層を備えている、[1]に記載の多層フィルム。
[3].前記シーラント層が直鎖状低密度ポリエチレンを含む、[1]又は[2]に記載の多層フィルム。
[4].前記直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が7.0以下であり、かつ、前記直鎖状低密度ポリエチレンの数平均分子量(Mn)が20000以上である、[3]に記載の多層フィルム。
[5].前記第1保護層及び第2保護層が、同じ構成材料を含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[6].前記第1保護層及び第2保護層が、ポリアミドを含む、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[7].前記第1基材層が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む、[2]〜[6]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
本発明によれば、加熱成形時の成形性に優れる多層フィルムが提供される。
本実施形態の多層フィルムの一例を模式的に示す断面図である。 従来の多層フィルムの一例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の多層フィルムを用いて構成された包装体を模式的に示す断面図である。
<<多層フィルム>>
本発明の一実施形態に係る多層フィルムは、シーラント層と、第1保護層と、第2保護層とを備え、前記シーラント層は、前記多層フィルムの一方の最表層であり、前記第2保護層は、前記シーラント層と、前記第1保護層との間に、前記第1保護層とは接触せずに配置されており、前記多層フィルムの厚さをTとしたとき、前記第2保護層は、前記シーラント層の前記第1保護層側とは反対側の面から、0.1T〜0.45Tの距離に配置されている。
本実施形態の多層フィルムは、このような構成を有することにより、加熱成形によって成形体を製造したときに、この成形体において目的とする形状を正常に再現でき、成形性に優れる。
以下、図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。なお、以降の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、本実施形態の多層フィルムの一例を模式的に示す断面図である。
ここに示す多層フィルム1は、シーラント層13と、第1保護層11と、第2保護層12とを備えている。
シーラント層13は多層フィルム1の一方の最表層であり、第1保護層11は多層フィルム1の他方の最表層である。
多層フィルム1において、第2保護層12は、シーラント層13と、第1保護層11と、の間に配置されている。ただし、第2保護層12は、第1保護層11とは接触していない。
すなわち、多層フィルム1においては、シーラント層13、第2保護層12及び第1保護層11がこの順に、これらの厚さ方向において積層され、ただし、第2保護層12は、第1保護層11とは接触せずに配置されて、構成されている。
多層フィルム1は、第1保護層11と第2保護層12との間に、さらに、第1基材層14を備えている。
多層フィルム1は、第2保護層12とシーラント層13との間に、さらに、第2基材層15を備えている。
ここでは、第2基材層15は、シーラント層13に直接接触して配置されている。
多層フィルム1は、さらに、第1保護層11と第1基材層14との間、第1基材層14と第2保護層12との間、並びに、第2保護層12と第2基材層15との間、にいずれも接着層16を備えている。
多層フィルム1は、このように、シーラント層13、第2基材層15、接着層16、第2保護層12、接着層16、第1基材層14、接着層16及び第1保護層11がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成されている。
シーラント層13の第1保護層11側とは反対側の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)13bは、多層フィルム1の一方の最表面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)1bである。
第1保護層11のシーラント層13側とは反対側の面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)11aは、多層フィルム1の他方の最表面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)1aである。
多層フィルム1の厚さ(換言すると、第1保護層11の第1面11aと、シーラント層13の第2面13bと、の間の距離)をTとしたとき、多層フィルム1において、第2保護層12は、シーラント層13の第2面13bから、0.1T〜0.45Tの距離に配置されている。
換言すると、多層フィルム1において、第2保護層12のシーラント層13側の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)12bと、シーラント層13の第2面13bと、の間の距離Dは、0.1T〜0.45Tである。
多層フィルム1の、その加熱成形時における成形性がより高くなる点では、多層フィルム1において、第2保護層12は、シーラント層13の第2面13bから、例えば、0.12T〜0.44T、0.15T〜0.42T、0.2T〜0.41T、及び0.2T〜0.4Tのいずれかの距離に配置されていてもよい。
多層フィルム1の厚さTは、60〜180μmであることが好ましく、80〜160μmであることがより好ましく、90〜120μmであることがさらに好ましい。
以下、各層の構成について、より詳細に説明する。
<シーラント層>
シーラント層13は、それ同士が、又は、他の部材と、ヒートシール可能な層である。
シーラント層13の第2面13bは、シール面である。
シーラント層13は、被着体との間で擬似接着性を発現するイージーピール性を有していてもよいし、有していなくてもよい。
以下、まず、イージーピール性を有しないシーラント層13について説明する。
このようなシーラント層13は、樹脂を含む樹脂層であることが好ましく、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂層であることがより好ましい。このようなシーラント層13は、より容易にヒートシール可能である。
シーラント層13が含む前記樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
前記ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンから誘導された構成単位を有する樹脂であれば、特に限定されず、例えば、構成単位が1種のみである単独重合体であってもよいし、構成単位が2種以上である共重合体であってもよく、前記共重合体は、例えば、ブロック共重合体及びランダム共重合体のいずれであってもよい。
前記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、アイオノマー樹脂(ION樹脂)等が挙げられる。
前記ポリエチレンとしては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、例えば、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)等)等が挙げられる。
前記アイオノマー樹脂としては、例えば、エチレンと少量のアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体が、その中の酸部分と、金属イオンと、の塩形成によって、イオン橋かけ構造を有している樹脂が挙げられる。
なお、本明細書においては、単なる「低密度ポリエチレン」との記載は、特に断りのない限り、「直鎖状低密度ポリエチレン以外の低密度ポリエチレン」を意味する。
好ましい前記ポリオレフィン系樹脂としては、汎用樹脂で安価である点では、ポリエチレンが挙げられる。
シーラント層13は、シール性が特に優れる点から、前記ポリエチレンの中でも、直鎖状低密度ポリエチレンを含むことが特に好ましい。
シーラント層13は、前記樹脂と、これ以外の非樹脂成分と、を含んでいてもよい。
前記非樹脂成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
前記添加剤としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、増粘剤、熱安定化剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
シーラント層13が含む前記非樹脂成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
シーラント層13において、シーラント層13の総質量に対する、前記樹脂の含有量の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、例えば、95質量%以上、97質量%以上及び99質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、シーラント層13のシール性がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
シーラント層13において、前記樹脂の含有量に対する、前記ポリオレフィン系樹脂の含有量の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、例えば、95質量%以上、97質量%以上及び99質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、シーラント層13のシール性がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
次に、イージーピール性を有するシーラント層13について説明する。
イージーピール性のシーラント層13のうち、樹脂製の被着体に対して用いるのに好適なもの(本明細書においては、このようなシーラント層を「イージーピールタイプ1のシーラント層」と称することがある)としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を含むものが挙げられる。
イージーピールタイプ1のシーラント層13は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のみを含んでいてもよい(すなわち、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなるものであってもよい)し、エチレン−酢酸ビニル共重合体と、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、エチレン−酢酸ビニル共重合体と、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
イージーピールタイプ1のシーラント層13が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
樹脂成分である前記他の成分は、エチレン−酢酸ビニル共重合体以外の樹脂である。
樹脂成分である前記他の成分は、構成単位が1種のみである単独重合体であってもよいし、構成単位が2種以上である共重合体であってもよい。
樹脂成分である前記他の成分として、より具体的には、例えば、エチレン−メタクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂(ION樹脂)、ポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレンプロピレン共重合体等のオレフィン系共重合体等が挙げられる。これら他の成分(樹脂成分)を含むシーラント層13は、イージーピール性がより高い。前記他の成分であるアイオノマー樹脂は、先に説明したものと同様である。
非樹脂成分である前記他の成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
非樹脂成分である前記添加剤としては、イージーピール性を有しないシーラント層13が含むものとして先に説明した添加剤と同様のものが挙げられる。
イージーピールタイプ1のシーラント層13が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
イージーピールタイプ1のシーラント層13において、シーラント層13の総質量に対する、エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量の割合は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、例えば、30質量%以上、50質量%以上及び70質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、シーラント層13のイージーピール性がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
イージーピール性のシーラント層13のうち、被着体である滅菌紙に対して用いるのに好適なもの(本明細書においては、このようなシーラント層を「イージーピールタイプ2のシーラント層」と称することがある)としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含むものが挙げられる。
イージーピールタイプ2のシーラント層を備えた多層フィルム1は、医療用包装体を製造するのに好適である。このような多層フィルム1に対して深絞り成形を行うことにより、包装体において収納部を構成する凹部を備えた成形体(本明細書においては、「底材」と称することがある)を作製し、前記凹部に、業務用ガーゼ、綿棒、医療器具等の医療用具を収納した状態で、被着体(本明細書においては、「蓋材」と称することがある)である滅菌紙とヒートシールすることにより、前記凹部(収納部)に医療用具が収納された医療用包装体が得られる。このような医療用包装体は、深絞り包装体に分類され、滅菌紙が通気性を有していることから、その使用前に滅菌ガスによる滅菌工程を行うことができ、その使用時には、滅菌紙を容易に剥離することができる。深絞り包装体については、後ほどさらに詳しく説明する。
前記直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)は、7.0以下であることが好ましく、5.0以下であることがより好ましく、4.0以下であることがさらに好ましく、3.5以下であることが特に好ましい。
前記直鎖状低密度ポリエチレンの数平均分子量(Mn)は、20000以上であることが好ましく、25000以上であることがより好ましく、28000以上であることがさらに好ましく、30000以上であることが特に好ましい。
そして、前記直鎖状低密度ポリエチレンは、これら分子量分布と数平均分子量の条件を共に満たすものが好ましい。このような直鎖状低密度ポリエチレンを用いることで、多層フィルムの成形時に、成形熱板(本明細書においては、単に「熱板」と称することがある)上での異物付着が抑制される。すなわち、このような直鎖状低密度ポリエチレンは、異物付着による設備汚染の防止能が高く、例えば、成形に関わる設備の連続稼働の長時間化を可能とする。
このような観点では、本実施形態においては、直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が7.0以下であり、かつ、直鎖状低密度ポリエチレンの数平均分子量(Mn)が20000以上であることが好ましく、例えば、直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が5.0以下であり、かつ、直鎖状低密度ポリエチレンの数平均分子量(Mn)が25000以上であってもよく、直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が4.0以下であり、かつ、直鎖状低密度ポリエチレンの数平均分子量(Mn)が28000以上であってもよく、直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が3.5以下であり、かつ、直鎖状低密度ポリエチレンの数平均分子量(Mn)が30000以上であってもよい。
なお、本明細書において、Mw(重量平均分子量)及びMn(数平均分子量)は、いずれも、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値から求められた値である。
上述の効果がより高くなる点では、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)であることが好ましい。
イージーピールタイプ2のシーラント層13は、直鎖状低密度ポリエチレンを含む場合、直鎖状低密度ポリエチレンのみを含んでいてもよい(すなわち、直鎖状低密度ポリエチレンからなるものであってもよい)し、直鎖状低密度ポリエチレンと、それ以外の成分(本明細書においては、「他の成分」と称することがある)を含んでいてもよい(すなわち、直鎖状低密度ポリエチレンと、前記他の成分と、からなるものであってもよい)。
イージーピールタイプ2のシーラント層13が含む前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、例えば、樹脂成分及び非樹脂成分のいずれであってもよい。
樹脂成分である前記他の成分は、直鎖状低密度ポリエチレン以外の樹脂である。
樹脂成分である前記他の成分は、構成単位が1種のみである単独重合体であってもよいし、構成単位が2種以上である共重合体であってもよい。
樹脂成分である前記他の成分として、より具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、テルペン系樹脂等が挙げられる。前記テルペン系樹脂は、低温でのヒートシール性を向上させるための添加剤である。
非樹脂成分である前記他の成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
非樹脂成分である前記添加剤としては、イージーピール性を有しないシーラント層13が含むものとして先に説明した添加剤と同様のものが挙げられる。
イージーピールタイプ2のシーラント層13が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
イージーピールタイプ2のシーラント層13が、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンを含む場合、[シーラント層13中の直鎖状低密度ポリエチレンの含有量(質量部)]:[シーラント層13中の低密度ポリエチレンの含有量(質量部)]の質量比は、50:50〜99:1であることが好ましく、60:40〜99:1であることがより好ましく、80:20〜99:1であることがさらに好ましい。
イージーピールタイプ2のシーラント層13が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む場合、シーラント層13において、シーラント層13の総質量に対する、直鎖状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの合計含有量の割合は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、ヒートシール強度がより安定し、滅菌紙の剥離時における紙残りがより高度に抑制される。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
なお、シーラント層13が低密度ポリエチレンを含まない場合、ここでは低密度ポリエチレンの含有量を0質量部とする。
このようなイージーピールタイプ2のシーラント層13を備えた多層フィルム1は、例えば、135〜155℃の温度で、特に好適に滅菌紙とヒートシールが可能である。
シーラント層13は、イージーピール性であるか否かによらず、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。シーラント層13が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
なお、本明細書においては、シーラント層13の場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよく、一部の層のみが同一であってもよい」ことを意味し、さらに「複数層が互いに異なる」とは、「各層の構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
シーラント層13の厚さは、シーラント層13がイージーピール性であるか否かによらず、3〜100μmであることが好ましく、4〜80μmであることがより好ましく、5〜60μmであることがさらに好ましい。シーラント層13の厚さが前記下限値以上であることで、シーラント層13のシール強度が適度に高くなる。シーラント層13の厚さが前記上限値以下であることで、シーラント層13が過剰な厚さとなることが抑制される。例えば、シーラント層13がイージーピール性である場合には、シーラント層13の厚さが前記上限値以下であることで、イージーピール性がより高くなる。
ここで、「シーラント層13の厚さ」とは、シーラント層13全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなるシーラント層13の厚さとは、シーラント層13を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<第1保護層>
第1保護層11は、多層フィルム1においてピンホールの発生を抑制するなど、多層フィルム1の構造を保護するための層である。
第1保護層11は、樹脂を含む樹脂層であることが好ましい。
第1保護層11が含む前記樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。
例えば、ポリアミドを含む第1保護層11は、より高強度であり、第1保護層11における破損が顕著に抑制される。さらに、このような第1保護層11を備えていることにより、多層フィルム1における、第1保護層11よりもシーラント層13側の層に対する保護作用や、後述する包装体中の包装対象物に対する保護作用が顕著に大きくなる。このように、ポリアミドを含む樹脂層である第1保護層11は、より高強度である点で好ましい。
前記ポリアミドとしては、例えば、環状ラクタム(環員数が3以上のラクタム)、アミノ酸、又はジアミンとジカルボン酸との反応物であるナイロン塩を、重合又は共重合することによって得られたポリアミド等が挙げられる。
前記環状ラクタムとしては、例えば、ε−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−ラウロラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン等が挙げられる。
前記アミノ酸としては、例えば、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
前記ナイロン塩を形成する前記ジアミンとしては、例えば、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族アミン;
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、ピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス−(4−アミノシクロヘキシル)プロパン等の脂環族ジアミン;
メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン等が挙げられる。
前記ナイロン塩を形成する前記ジカルボン酸としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セパチン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
ヘキサヒドロテレフタル酸、及びヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環族カルボン酸;
テレフタル酸、イソフタル酸、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
前記ポリアミドとしては、より具体的には、例えば、4−ナイロン、6−ナイロン、7−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン、46−ナイロン、66−ナイロン、69−ナイロン、610−ナイロン、611−ナイロン、612−ナイロン、6T−ナイロン、6Iナイロン、6−ナイロンと66−ナイロンとのコポリマー(ナイロン6/66)、6−ナイロンと610−ナイロンとのコポリマー、6−ナイロンと611−ナイロンとのコポリマー、6−ナイロンと12−ナイロンとのコポリマー(ナイロン6/12)、6−ナイロンと612ナイロンとのコポリマー、6−ナイロンと6T−ナイロンとのコポリマー、6−ナイロンと6I−ナイロンとのコポリマー、6−ナイロンと66−ナイロンとの610−ナイロンのコポリマー、6−ナイロンと66−ナイロンとの12−ナイロンのコポリマー(ナイロン6/66/12)、6−ナイロンと66−ナイロンと612−ナイロンとのコポリマー、66−ナイロンと6T−ナイロンとのコポリマー、66−ナイロンと6I−ナイロンとのコポリマー、6T−ナイロンと6I−ナイロンとのコポリマー、66−ナイロンと6T−ナイロンと6I−ナイロンとのコポリマー等が挙げられる。
前記ポリアミドは、耐熱性、機械的強度、及び入手の容易性等の点においては、6−ナイロン、12−ナイロン、66−ナイロン、ナイロン6/66、ナイロン6/12又はナイロン6/66/12であることが好ましい。
第1保護層11が含有する前記ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等が挙げられる。
第1保護層11が含有する前記ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
第1保護層11が含有する前記ポリビニル系樹脂は、ビニル基(エテニル基)を有するモノマーから誘導された構成単位を有する樹脂である。前記ポリビニル系樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等が挙げられる。
第1保護層11が含む前記樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1保護層11は、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニル系樹脂及びポリカーボネートからなる群より選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、ポリアミドを含むことがより好ましい。このような多層フィルム1は、その加熱成形時における耐ピンホール性がより高い。
第1保護層11は、前記樹脂と、これ以外の非樹脂成分と、を含んでいてもよい。
前記非樹脂成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
非樹脂成分である前記添加剤としては、シーラント層13が含むものとして先に説明した添加剤と同様のものが挙げられる。
第1保護層11が含む前記非樹脂成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1保護層11において、第1保護層11の総質量に対する、前記樹脂の含有量の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、例えば、95質量%以上、97質量%以上及び99質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、第1保護層11において前記樹脂を用いたことにより得られる効果がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
第1保護層11がポリアミドを含む場合、第1保護層11において、前記樹脂の含有量に対する、ポリアミドの含有量の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、例えば、95質量%以上、97質量%以上及び99質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、第1保護層11による多層フィルム1の保護能がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
第1保護層11は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第1保護層11が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
第1保護層11の厚さX11は、特に限定されないが、1〜100μmであることが好ましく、3〜50μmであることがより好ましく、例えば、5〜20μmであってもよい。第1保護層11の厚さX11が前記下限値以上であることで、第1保護層11の保護能がより高くなる。第1保護層11の厚さX11が前記上限値以下であることで、第1保護層11の厚さが過剰となることを避けられる。
ここで、「第1保護層11の厚さ」とは、第1保護層11全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる第1保護層11の厚さとは、第1保護層11を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<第2保護層>
第2保護層12も、第1保護層11と同様に、多層フィルム1においてピンホールの発生を抑制するなど、多層フィルム1の構造を保護するための層である。
第2保護層12の構成材料(含有成分)としては、上述の第1保護層11の構成材料(含有成分)と同じものが挙げられる。
第2保護層12の構成材料の含有量は、上述の第1保護層11の、同じ構成材料の含有量と同じである。
ここでは、第2保護層12の構成材料及びその含有量についての、詳細な説明を省略する。
多層フィルム1において、第1保護層11と第2保護層12は、互いに同一でも異なっていてもよい。「第1保護層と第2保護層が互いに異なる」とは、「第1保護層と第2保護層を比較したとき、構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。例えば、第1保護層11が含むものとして先に挙げた成分(構成材料)のうち、実際に第1保護層11が含んでいない成分を第2保護層12が含んでいる場合や、実際に第1保護層11が含んでいる成分を第2保護層12が含んでいても、その含有量(質量部)が第1保護層11とは異なる場合には、第1保護層11と第2保護層12は互いに異なる。
第2保護層12は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第2保護層12が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
第2保護層12の厚さX12は、特に限定されないが、1〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましく、例えば、1〜20μmであってもよい。第2保護層12の厚さX12が前記下限値以上であることで、第2保護層12の保護能がより高くなる。第2保護層12の厚さX12が前記上限値以下であることで、第2保護層12の厚さが過剰となることを避けられる。
ここで、「第2保護層12の厚さ」とは、第2保護層12全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる第2保護層12の厚さとは、第2保護層12を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
多層フィルム1の、その加熱成形時における成形性がより高くなる点では、第1保護層11及び第2保護層12は、同じ構成材料を含むことが好ましい。
例えば、第1保護層11及び第2保護層12は、ともにポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニル系樹脂及びポリカーボネートからなる群より選択される1種又は2種以上を含むことが好ましい。
そして、多層フィルム1の、その加熱成形時における成形性がより高くなる点と、多層フィルム1の保護能がより高くなる点では、第1保護層11及び第2保護層12は、ともにポリアミドを含むことがより好ましい。
第1保護層11及び第2保護層12が、同じ構成材料を含む場合、第1保護層11及び第2保護層12における、その構成材料の含有量(質量部)は、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。これらのいずれかを選択することによって、多層フィルム1の、その加熱成形時における成形性がより高くなることがある。
<第1基材層>
第1基材層14は、多層フィルム1に柔軟性を付与するための層である。
第1基材層14は任意の構成であり、多層フィルム1は第1基材層14を備えていなくてもよいが、多層フィルム1は第1基材層14を備えていることで、その柔軟性と耐ピンホール性が、ともに高くなる。
第1基材層14は、樹脂を含む樹脂層であることが好ましい。
第1基材層14が含む前記樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
前記ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体(すなわちポリエチレン)と、エチレン系共重合体と、が挙げられる。
前記エチレンの単独重合体としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、例えば、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)等)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等が挙げられる。
前記エチレン系共重合体は、エチレンから誘導された構成単位と、エチレン以外のモノマーから誘導された構成単位と、を有する。
前記エチレン系共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA樹脂)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA樹脂)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA樹脂)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA樹脂)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA樹脂)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA樹脂)、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH樹脂)、アイオノマー樹脂(ION樹脂)等が挙げられる。
前記アイオノマー樹脂としては、例えば、エチレンと少量のアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体が、その中の酸部分と、金属イオンと、の塩形成によって、イオン橋かけ構造を有している樹脂が挙げられる。
第1基材層14が含む前記樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1基材層14は、ポリエチレンを含むことが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレンを含むことがより好ましく、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンを含んでいてもよい。このような多層フィルム1は、その柔軟性と耐ピンホール性が、ともにより高くなる。
第1基材層14は、前記樹脂と、これ以外の非樹脂成分と、を含んでいてもよい。
前記非樹脂成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
非樹脂成分である前記添加剤としては、シーラント層13が含むものとして先に説明した添加剤と同様のものが挙げられる。
第1基材層14が含む前記非樹脂成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1基材層14において、第1基材層14の総質量に対する、前記樹脂の含有量の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、例えば、95質量%以上、97質量%以上及び99質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、第1基材層14において前記樹脂を用いたことにより得られる効果がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
第1基材層14が前記ポリエチレン系樹脂を含む場合、第1基材層14において、前記樹脂の含有量に対する、ポリエチレン系樹脂の含有量の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、例えば、95質量%以上、97質量%以上及び99質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、多層フィルム1の柔軟性と耐ピンホール性が、ともにより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
第1基材層14は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第1基材層14が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
第1基材層14の厚さX14は、特に限定されないが、10〜150μmであることが好ましく、20〜100μmであることがより好ましく、例えば、25〜60μmであってもよい。第1基材層14の厚さX14が前記下限値以上であることで、多層フィルム1の柔軟性がより高くなる。第1基材層14の厚さX14が前記上限値以下であることで、第1基材層14の厚さが過剰となることを避けられる。
ここで、「第1基材層14の厚さ」とは、第1基材層14全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる第1基材層14の厚さとは、第1基材層14を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<第2基材層>
第2基材層15も、第1基材層14と同様に、多層フィルム1に柔軟性を付与するための層である。
第2基材層15も任意の構成であり、多層フィルム1は第2基材層15を備えていなくてもよいが、多層フィルム1は第2基材層15を備えていることで、その柔軟性と耐ピンホール性が、ともに高くなる。
第2基材層15の構成材料(含有成分)としては、上述の第1基材層14の構成材料(含有成分)と同じものが挙げられる。
第2基材層15の構成材料の含有量は、上述の第1基材層14の、同じ構成材料の含有量と同じである。
ここでは、第2基材層15の構成材料及びその含有量についての、詳細な説明を省略する。
多層フィルム1において、第1基材層14と第2基材層15は、互いに同一でも異なっていてもよい。「第1基材層と第2基材層が互いに異なる」とは、「第1基材層と第2基材層を比較したとき、構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。例えば、第1基材層14が含むものとして先に挙げた成分(構成材料)のうち、実際に第1基材層14が含んでいない成分を第2基材層15が含んでいる場合や、実際に第1基材層14が含んでいる成分を第2基材層15が含んでいても、その含有量(質量部)が第1基材層14とは異なる場合には、第1基材層14と第2基材層15は互いに異なる。
第2基材層15は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第2基材層15が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
第2基材層15の厚さX15は、特に限定されないが、3〜50μmであることが好ましく、3〜30μmであることがより好ましく、例えば、3〜20μmであってもよい。第2基材層15の厚さX15が前記下限値以上であることで、多層フィルム1の柔軟性がより高くなる。第2基材層15の厚さX15が前記上限値以下であることで、第2基材層15の厚さが過剰となることを避けられる。
ここで、「第2基材層15の厚さ」とは、第2基材層15全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる第2基材層15の厚さとは、第2基材層15を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
第1基材層14及び第2基材層15は、同じ構成材料を含んでいてもよい。このような第1基材層14及び第2基材層15を備えた多層フィルム1は、その柔軟性と耐ピンホール性が、ともにより高くなる。
例えば、第1基材層14及び第2基材層15は、ともにポリエチレンを含むことが好ましく、ともに直鎖状低密度ポリエチレンを含むことがより好ましく、ともにメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンを含んでいてもよい。
第1基材層14及び第2基材層15が、同じ構成材料を含む場合、第1基材層14及び第2基材層15における、その構成材料の含有量(質量部)は、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。これらのいずれかを選択することによって、多層フィルム1の柔軟性がより高くなることがある。
先の説明のとおり、多層フィルム1において、第1基材層14及び第2基材層15は、任意の構成であるが、少なくとも第1基材層14を備えていること(すなわち、第1基材層14及び第2基材層15をともに備えているか、又は、第1基材層14を備え、かつ第2基材層15を備えていないこと)が好ましい。
<接着層>
接着層16は、多層フィルム1において、隣接する2層(ここでは、第1保護層11及び第1基材層14、第1基材層14及び第2保護層12、並びに、第2保護層12及び第2基材層15)を接着するための層であり、接着性を発現する成分を含む。
接着層16は任意の構成であり、多層フィルム1は、ここに示す接着層16の一部又は全てを備えていなくてもよいが、多層フィルム1は接着層16を備えていることで、その構造がより安定する。
接着層16は、接着性樹脂を含む樹脂層であることが好ましい。
前記接着性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
前記ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンから誘導された構成単位を有する樹脂であり、例えば、酸性基を有する酸変性ポリオレフィン等の変性ポリオレフィンであってもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン系共重合体、プロピレン系共重合体、ブテン系共重合体、これら共重合体の変性物(換言すると変性共重合体)等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂は、接着性がより向上する点では、ランダム共重合体、グラフト共重合体又はブロック共重合体であることが好ましい。
接着層16が含む前記エチレン系共重合体としては、例えば、第1基材層14が含むものとして先に説明したエチレン系共重合体、その変性物(変性共重合体)等が挙げられる。
接着層16が含む前記プロピレン系共重合体としては、例えば、プロピレンとビニル基含有モノマーとの共重合体、その変性物(変性共重合体)等が挙げられる。このようなプロピレン系共重合体として、より具体的には、例えば、無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリプロピレン、プロピレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
接着層16が含む前記ブテン系共重合体としては、例えば、1−ブテンとビニル基含有モノマーとの共重合体、2−ブテンとビニル基含有モノマーとの共重合体、これら共重合体の変性物(変性共重合体)等が挙げられる。
接着層16が含む、接着性を発現する成分(例えば、前記接着性樹脂)は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
接着層16は、その接着性を損なわない範囲で、接着性を発現する成分(例えば、前記接着性樹脂)以外に、他の成分を含んでいてもよい。
接着層16が含有する前記他の成分としては、例えば、酸化防止剤等が挙げられる。
接着層16が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
接着層16において、接着層16の総質量に対する、接着性を発現する成分の含有量の割合(例えば、前記接着性樹脂の含有量の割合)は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、接着層16の接着性がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されず、前記割合は100質量%以下であればよい。
接着層16は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。接着層16が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
接着層16の厚さは、特に限定されないが、0.1〜30μmであることが好ましく、0.5〜20μmであることがより好ましく、1〜10μmであることが特に好ましい。
接着層16の厚さが前記下限値以上であることで、接着層16はより優れた接着性を有する。接着層16の厚さが前記上限値以下であることで、接着層16が過剰な厚さとなることが避けられる。
ここで、「接着層16の厚さ」とは、接着層16全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる接着層16の厚さとは、接着層16を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
多層フィルム1を構成している、図1中の接着層16は、すべて同一であってもよいし、すべて異なっていてもよいし、一部のみが同一であってもよい。ここで、接着層16が異なっているということは、比較対象の接着層16同士の間で、構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なることを意味する。
<他の層>
多層フィルム1は、本発明の効果を損なわない範囲内において、第1保護層11と、第2保護層12と、シーラント層13と、第1基材層14と、第2基材層15と、接着層16と、のいずれにも該当しない、他の層を備えていてもよい。
前記他の層は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
前記他の層の配置位置は、シーラント層13が多層フィルム1の最表層となる限り、特に限定されず、その種類に応じて適宜選択できる。
前記他の層は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。前記他の層が複数層からなる場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
前記他の層の厚さは、特に限定されず、その種類に応じて適宜選択できる。
本実施形態の多層フィルムは、多層フィルム1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、多層フィルム1において、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
例えば、多層フィルム1においては、第1保護層11が最表層であるが、本実施形態の多層フィルムにおいて、第1保護層は最表層ではなくてもよい。ただし、多層フィルムの、その加熱成形時における成形性がより高くなる点では、第1保護層は最表層であることが好ましい。
多層フィルム1においては、シーラント層13と第2基材層15が直接接触して積層されているが、本実施形態の多層フィルムにおいては、シーラント層と第2基材層との間に、これら以外の1層又は2層以上の層が配置されて、この層を介してシーラント層と第2基材層が積層されていてもよい。
本実施形態の多層フィルムは、その加熱成形時における成形性が高く、得られた成形体において、目的とする形状を正常に再現できる。その理由は、以下のように推測される。
すなわち、従来の多層フィルムは、その一方の最表層側と、他方の最表層側と、を比較すると、特性が互いに異なる層を備えていることにより、加熱時の収縮の程度に差が生じ易く、加熱時の多層フィルムには反りが生じ易いと推測される。そのため、多層フィルムの加熱成形時には、このような収縮の程度の差が生じることによって、成形体の形状が崩れてしまい、目的とする形状の成形体が得られなくなってしまう。
図2は、従来の多層フィルムの一例を模式的に示す断面図である。ここに示す多層フィルム7は、シーラント層73、基材層(本明細書においては、「比較用基材層」と称することがある)74、接着層76、及び保護層(本明細書においては、「比較用保護層」と称することがある)71がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている。多層フィルム7においては、一方の最表層がシーラント層73であり、他方の最表層が保護層71であって、これら2層の特性が異なることによって、多層フィルム7の加熱成形時には、目的とする形状の成形体が得られなくなることがある。さらに、基材層74も、その種類によっては、このような成形性の低下を強めることもある。
なお、基材層74は省略されることもある。
これに対して、本実施形態の多層フィルムは、最表層にシーラント層を備え、これとは反対側の最表層側に第1保護層を備え、さらに、この第1保護層と同様の特性の第2保護層を、シーラント層側の特定範囲の領域に備えている。本実施形態の多層フィルムは、このように、その厚さ方向において互いに離間した位置に、シーラント層と第1保護層という互いに特性が異なる層が配置されており、そのままでは、両方の最表層間で、加熱時の収縮の程度に差が生じ易い可能性のあるところ、シーラント層側の領域に配置されている第2保護層によって、このような加熱時の収縮の程度の差が生じ難くなっていると推測される。そのため、本実施形態の多層フィルムの加熱成形によって得られた成形体においては、目的とする形状を正常に再現できると推測される。
<<多層フィルムの製造方法>>
本実施形態の多層フィルムは、例えば、数台の押出機を用いて、各層の形成材料となる樹脂や樹脂組成物等を溶融押出するフィードブロック法や、マルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法等により、製造できる。
また、本実施形態の多層フィルムは、その中のいずれかの層の形成材料となる樹脂や樹脂組成物等を、多層フィルムを構成するための別の層の表面にコーティングして、必要に応じて乾燥させることにより、多層フィルム中の積層構造を形成し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。
また、本実施形態の多層フィルムは、そのうちのいずれか2層以上を構成するための2枚以上のフィルムをあらかじめ別々に作製しておき、接着剤を用いてこれらフィルムを、ドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート法及びウェットラミネート法のいずれかによって貼り合わせて積層し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。このとき、接着剤として、前記接着層を形成可能なものを用いてもよい。
また、本実施形態の多層フィルムは、上記のように、あらかじめ別々に作製しておいた2枚以上のフィルムを、接着剤を用いずに、サーマル(熱)ラミネート法等によって貼り合わせて積層し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。
本実施形態の多層フィルムを製造するときには、ここまでに挙げた、多層フィルム中のいずれかの層(フィルム)の形成方法を、2以上組み合わせてもよい。
製造方法がいずれの場合であっても、前記多層フィルム中のいずれかの層の形成材料となる前記樹脂組成物は、形成する層が目的とする成分(構成材料)を、目的とする含有量で含むように、含有成分の種類と含有量を調節して、製造すればよい。例えば、前記樹脂組成物中の、常温で気化しない成分同士の含有量の比率は、通常、この樹脂組成物から形成された層中の、前記成分同士の含有量の比率と同じとなる。
<<包装体>>
本実施形態の多層フィルムは、包装体を構成するのに好適である。
本実施形態の多層フィルムを備えた包装体は、前記多層フィルムを用いていることによって、目的とする形状を正常に再現できる。
本実施形態の包装体は、上述の本実施形態の多層フィルムを備えていれば、特に限定されない。
本実施形態の包装体の一例としては、深絞り包装体が挙げられる。
前記深絞り包装体は、収納部を構成するための凹部を有する底材を用い、この凹部に目的物を収納して、厚さが薄い蓋材によって収納物を密封することにより、構成されたものである。
深絞り包装体は、例えば、医療用具、食品等の包装に用いるのに好適である。
図3は、本実施形態の包装体を模式的に示す断面図である。
なお、図3以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示す包装体101は、蓋材8と、底材10と、を備えて構成されている。
底材10は、図1に示す多層フィルム1を深絞り成形して得られたもの(深絞り成形体)である。
なお、図3中の底材10においては、これを構成している多層フィルム1中の各層の区別を省略している。
底材10には、凹部100が形成されている。
底材10の凹部100を除く領域の一方の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)10bと、蓋材8の一方の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)8bとは、いずれもシール面であり、互いに対向している。
そして、包装体101は、蓋材8及び底材10のシールによって構成されている。より具体的には、底材10の凹部100を除く領域の第2面10bと、蓋材8の第2面8bは、重ね合わされ、互いにこれらの周縁部近傍の領域においてシールされている。その結果、底材10の凹部100の領域において、底材10の第2面10bと、蓋材8の第2面8bと、の間に、収納部101aが形成されている。そして、この収納部101a内に、収納物9が収納されている。
底材10の第2面10bは、多層フィルム1中のシーラント層13の第2面13bと同じである。そして、底材10の他方の面(第1面)10aは、多層フィルム1中の第1保護層11の第1面11aと同じである。
なお、図3においては、包装体101の収納部101a内において、収納物9と底材10との間、並びに、収納物9と蓋材8との間には、一部隙間が見られるが、これら隙間の存在は、収納物9を収納した状態の包装体101において、必須ではない。
底材10のその平坦部における厚さは、先に説明した多層フィルム1の厚さと同じである。
蓋材8は、包装体101の用途に応じて、適宜選択できる。
例えば、包装体101を食品用包装体として用いる場合の蓋材8としては、通常の深絞り包装体で使用可能な単層又は多層の樹脂フィルムからなるものが挙げられる。
前記樹脂フィルムからなる蓋材8の厚さは、例えば、30〜150μmであってもよい。
例えば、包装体101を医療用包装体として用いる場合の蓋材8としては、ポリエチレン製不織布、滅菌紙等が挙げられる。
前記ポリエチレン製不織布又は滅菌紙からなる蓋材8の厚さは、例えば、50〜500μmであってもよい。
前記滅菌紙は、紙を主たる構成材料とし、底材10(シーラント層13)とヒートシール可能であり、通気性を有し、これを介した菌の透過を防止し(遮菌性を有し)、滅菌処理が可能であれば、特に限定されない。
前記滅菌紙は、通気性及び遮菌性を発現可能な程度の小孔を有することが好ましい。
より具体的には、前記滅菌紙は、0.0001〜20dtexの繊維で構成されるとともに、その目付が10〜300g/mであることが好ましい。
本実施形態の包装体で好ましいものとしては、例えば、上述の本発明の一実施形態に係る多層フィルムと、滅菌紙と、を備え、前記多層フィルム中の前記シーラント層の少なくとも一部が、前記滅菌紙の表面にヒートシールされた包装体、が挙げられる。ここで、ヒートシールの対象となる「シーラント層の少なくとも一部」としては、例えば、先の説明のとおり、シーラント層のシール面のうち、周縁部近傍の領域が挙げられる。
本実施形態の包装体は、包装体101に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、包装体101において、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
例えば、包装体101は、図1に示す多層フィルム1を用いたものであるが、本実施形態の包装体は、図1に示す多層フィルム1以外の多層フィルムを用いたものであってもよい。
<<包装体の製造方法>>
本実施形態の包装体は、例えば、包装対象の収納物を前記底材中の前記凹部に収納した状態で、前記蓋材と前記底材とを、前記収納部を形成するように重ね合わせ、ヒートシールすることにより、製造できる。
前記蓋材が通気性を有しない場合には、前記収納部となる領域内を真空引きした状態でヒートシールしてもよい。
例えば、蓋材が滅菌紙である場合には、蓋材(滅菌紙)と底材とを、135〜155℃の温度で、特に好適にヒートシールできる。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
<<多層フィルムの製造>>
第1保護層及び第2保護層に含まれる樹脂として、ポリアミド(PA)(宇部興産社製「UBEナイロン1022B」)を用意した。
また、接着層に含まれる樹脂として、接着性ポリエチレン(PE)系樹脂(三井化学株式会社製「NF536」)を用意した。
また、第1基材層、第2基材層及びシーラント層に含まれる樹脂として、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)(1)(ダウ・ケミカル社製「5220G」、分子量分布(Mw/Mn):3.1、数平均分子量(Mn):3.08×10)と、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)(2)(プライムポリマー社製「SP3530」、融点:97、121、125℃、分子量分布(Mw/Mn):7.7、数平均分子量(Mn):1.37×10)と、を用意した。
上記のポリアミド、接着性ポリエチレン系樹脂、及びメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(1)を用いて、押し出し加工により、シーラント層(厚さ10μm)、第2基材層(厚さ10μm)、接着層(厚さ7μm)、第2保護層(厚さ6μm)、接着層(厚さ7μm)、第1基材層(厚さ36μm)、接着層(厚さ7μm)、及び第1保護層(厚さ7μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、図1に示す構造を有する多層フィルム(厚さ90μm)を製造した。
<<多層フィルムの評価>>
<成形体の製造>
深絞り成形機(ムルチバック社製「R535」)を用い、下記成形条件で、上記で得られた多層フィルムに凹部(ポケット)を形成して深絞り成形することにより、成形体を製造した。
[成形条件]
成形温度:108℃
加熱時間:1.5秒
成形時間:3.0秒
加圧時間:0.4秒
使用型サイズ:幅8.9mm、長さ270mm、深さ6.99mm、端部R4.45mm
<多層フィルムの成形性の評価>
上記で得られた成形体中の凹部を目視観察し、その形状及び大きさが、使用型から想定される正常な範囲内であるか否か、という観点に基づいて、下記基準に従って、多層フィルムの成形性を評価した。結果を表1に示す。
[評価基準]
A:凹部が使用型から想定されるとおりに精度よく形成されており、凹部への包装対象物の収納に全く問題がないと考えられる。
B:凹部の大きさが、使用型から想定される大きさよりも縮小し、凹部の形状がやや崩れているが、凹部への包装対象物の収納に問題がないと考えられる。
C:凹部の大きさが、使用型から想定される大きさよりも大幅に縮小し、凹部の形状が崩れており、凹部への包装対象物の収納に問題があると考えられる。
<熱板での異物付着の抑制効果の評価>
上記で得られた多層フィルムと、GEA PowerPak ST 420を用い、成形熱板をアルコールで清掃後、成形温度108℃、加熱時間9.9秒、シールなしの条件で7時間稼働させた後に、熱板表面をヘラで擦り、熱板での付着物堆積の有無を確認した。結果を表1に示す。
[実施例2]
<<多層フィルムの製造>>
第1保護層及び第2保護層を形成するためのポリアミドの使用量を変更した点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、シーラント層(厚さ10μm)、第2基材層(厚さ10μm)、接着層(厚さ7μm)、第2保護層(厚さ4μm)、接着層(厚さ7μm)、第1基材層(厚さ36μm)、接着層(厚さ7μm)、及び第1保護層(厚さ9μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、図1に示す構造を有する多層フィルム(厚さ90μm)を製造した。
<<多層フィルムの評価>>
実施例1の場合と同じ方法で、上記で得られた多層フィルムを評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
<<多層フィルムの製造>>
シーラント層、第2基材層及び第1基材層を形成するためのメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(1)の使用量を変更した点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、シーラント層(厚さ11μm)、第2基材層(厚さ18μm)、接着層(厚さ7μm)、第2保護層(厚さ6μm)、接着層(厚さ7μm)、第1基材層(厚さ28μm)、接着層(厚さ7μm)、及び第1保護層(厚さ7μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、図1に示す構造を有する多層フィルム(厚さ91μm)を製造した。
<<多層フィルムの評価>>
実施例1の場合と同じ方法で、上記で得られた多層フィルムを評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
<<多層フィルムの製造>>
第2基材層を形成しなかった点と、シーラント層及び第1基材層を形成するためのメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(1)の使用量を変更した点と、接着層を形成するための接着性ポリエチレン系樹脂の使用量を変更した点、以外は、実施例1の場合と同じ方法で、シーラント層(厚さ5μm)、接着層(厚さ5μm)、第2保護層(厚さ6μm)、接着層(厚さ7μm)、第1基材層(厚さ54μm)、接着層(厚さ7μm)、及び第1保護層(厚さ7μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された多層フィルム(厚さ91μm)を製造した。この多層フィルムは、図1に示す多層フィルム1において、第2基材層が省略された構成を有する。
<<多層フィルムの評価>>
実施例1の場合と同じ方法で、上記で得られた多層フィルムを評価した。結果を表2に示す。
[実施例5]
<<多層フィルムの製造>>
第1基材層、第2基材層及びシーラント層を形成するために、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(1)に代えて、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(2)を用いた点以外は、実施例3の場合と同じ方法で、シーラント層(厚さ11μm)、第2基材層(厚さ18μm)、接着層(厚さ7μm)、第2保護層(厚さ6μm)、接着層(厚さ7μm)、第1基材層(厚さ28μm)、接着層(厚さ7μm)、及び第1保護層(厚さ7μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、図1に示す構造を有する多層フィルム(厚さ91μm)を製造した。
<<多層フィルムの評価>>
実施例1の場合と同じ方法で、上記で得られた多層フィルムを評価した。結果を表2に示す。
[実施例6]
<<多層フィルムの製造>>
シーラント層を形成するために、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(1)に代えて、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(2)を用いた点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、シーラント層(厚さ10μm)、第2基材層(厚さ10μm)、接着層(厚さ7μm)、第2保護層(厚さ6μm)、接着層(厚さ7μm)、第1基材層(厚さ36μm)、接着層(厚さ7μm)、及び第1保護層(厚さ7μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成され、図1に示す構造を有する多層フィルム(厚さ90μm)を製造した。
<<多層フィルムの評価>>
実施例1の場合と同じ方法で、上記で得られた多層フィルムを評価した。結果を表2に示す。
[比較例1]
<<多層フィルムの製造>>
第1保護層及び第2保護層を形成するためのポリアミドの使用量を変更した点と、第1基材層及び第2基材層を形成するためのmLLDPEの使用量を変更した点、以外は、実施例1の場合と同じ方法で、シーラント層(厚さ10μm)、第2基材層(厚さ27μm)、接着層(厚さ7μm)、第2保護層(厚さ5μm)、接着層(厚さ7μm)、第1基材層(厚さ18μm)、接着層(厚さ7μm)、及び第1保護層(厚さ9μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成され、図1に示す構造を有する多層フィルム(厚さ90μm)を製造した。
<<多層フィルムの評価>>
実施例1の場合と同じ方法で、上記で得られた多層フィルムを評価した。結果を表3に示す。
[比較例2]
<<多層フィルムの製造>>
比較用保護層に含まれる樹脂として、上述の実施例における第1保護層及び第2保護層に含まれる樹脂と同じもの(ポリアミド、宇部興産社製「UBEナイロン1022B」)を用意した。
また、接着層に含まれる樹脂として、上述の実施例における接着層に含まれる樹脂と同じもの(接着性ポリエチレン系樹脂、三井化学株式会社製「NF536」)を用意した。
また、比較用基材層、及びシーラント層に含まれる樹脂として、上述の実施例における第1基材層、第2基材層及びシーラント層に含まれる樹脂と同じもの(メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)(1))を用意した。
上記の各樹脂を用いて、押し出し加工により、シーラント層(厚さ10μm)、比較用基材層(厚さ55μm)、接着層(厚さ12μm)、及び比較用保護層(厚さ14μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成され、図2に示す構造を有する多層フィルム(厚さ91μm)を製造した。この多層フィルムは、図1に示す多層フィルム1において、第2保護層12と、第2基材層15と、これら2層に隣接する接着層16と、が省略され、シーラント層13以外の層の厚さが変更された構成を有する。
<<多層フィルムの評価>>
実施例1の場合と同じ方法で、上記で得られた多層フィルムを評価した。結果を表4に示す。
Figure 2021094794
Figure 2021094794
Figure 2021094794
Figure 2021094794
上記結果から明らかなように、実施例1〜6の多層フィルムは、成形性に優れていた。
実施例1〜6の多層フィルムにおいて、シーラント層の第2面からの第2保護層の距離は、多層フィルムの厚さTを用いて、0.11T〜0.4Tであった。
これに対して、比較例1の多層フィルムは、成形性に劣っていた。
比較例1の多層フィルムにおいて、シーラント層の第2面からの第2保護層の距離は、多層フィルムの厚さTを用いて、0.49Tであった。
比較例2の多層フィルムも、成形性に劣っていた。
比較例2の多層フィルムは、従来の多層フィルムと同様に、保護層及び基材層をいずれも1層のみ備えており、加熱成形時の成形性に改善が認められないものであった。
一方、実施例1〜6のうち、実施例1〜4の多層フィルムを用いた場合には、その成形時に熱板での異物付着が抑制されていた。これは、実施例1〜4においては、シーラント層の形成に用いたメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が3.1と狭く、数平均分子量(Mn)が3.08×10と、低分子量成分が少ないからであると推測された。
このように、実施例1〜4の多層フィルムは、成形に関わる設備の連続稼働時間が長くなっても、設備への異物付着を抑制し、設備汚染の防止能が高いものであり、特に好ましい特性を有していた。
これに対して、実施例5〜6の多層フィルムを用いた場合には、その成形時に熱板での異物付着が抑制されなかった。実施例5〜6においては、シーラント層の形成に用いたメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が7.7と広く、数平均分子量(Mn)が1.37×10と、低分子量成分が多かった。
本発明は、医療用包装体、特に深絞り包装体に利用可能である。
1・・・多層フィルム
11・・・第1保護層
12・・・第2保護層
12b・・・第2保護層の第2面
13・・・シーラント層
13b・・・シーラント層の第2面
14・・・第1基材層
15・・・第2基材層
8・・・蓋材
8b・・・蓋材の第2面
9・・・収納物
10・・・底材
10b・・・底材の第2面
101・・・包装体
101a・・・包装体の収納部
100・・・底材の凹部
T・・・多層フィルムの厚さ
D・・・第2保護層の第2面と、シーラント層13の第2面と、の間の距離(第2保護層の、シーラント層の第2面からの距離)
11・・・第1保護層の厚さ
12・・・第2保護層の厚さ

Claims (7)

  1. 多層フィルムであって、
    前記多層フィルムは、シーラント層と、第1保護層と、第2保護層とを備え、
    前記シーラント層は、前記多層フィルムの一方の最表層であり、
    前記第2保護層は、前記シーラント層と、前記第1保護層との間に、前記第1保護層とは接触せずに配置されており、
    前記多層フィルムの厚さをTとしたとき、前記第2保護層は、前記シーラント層の前記第1保護層側とは反対側の面から、0.1T〜0.45Tの距離に配置されている、多層フィルム。
  2. 前記多層フィルムが、前記第1保護層と前記第2保護層との間に、さらに、第1基材層を備えている、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記シーラント層が直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項1又は2に記載の多層フィルム。
  4. 前記直鎖状低密度ポリエチレンの分子量分布(Mw/Mn)が7.0以下であり、かつ、前記直鎖状低密度ポリエチレンの数平均分子量(Mn)が20000以上である、請求項3に記載の多層フィルム。
  5. 前記第1保護層及び第2保護層が、同じ構成材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  6. 前記第1保護層及び第2保護層が、ポリアミドを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  7. 前記第1基材層が、直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項2〜6のいずれか一項に記載の多層フィルム。
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