JP2021070233A - マーク形成用転写シート - Google Patents

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Abstract

【課題】高温・高圧・長時間のゴム加硫成形処理条件においても、基材フィルムが貼りついたり、千切れたりすることなくスムーズに剥離でき、さらに、背面平タイプの伝動ベルトのみならず、背面が凹凸形状を有するコグタイプの伝動ベルトに対しても、良好な凹凸追従性を有するインク受容層一体型マーク形成用転写シートを提供する。【解決手段】マーク付きゴム加硫成形品の製造に使用されるマーク形成用転写シートにおいて、前記マーク形成用転写シートが、サーマルヘッドプリンターによる出力手段によりマークが形成される、熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートであって、前記熱可塑性基材フィルムが、示差走査熱量計で融点が200℃以上、降温速度10℃/minにて測定した降温結晶化温度が170℃以上であるポリブチレンテレフタレートよりなるインク受容層一体型マーク形成用転写シート。【選択図】なし

Description

本発明は、伝動ベルト等のゴム加硫成形品のマーク形成のためのマーク形成用転写シートに関する。
ゴム加硫成形品として、例えば、多リブベルト、歯付ベルト、コグ付ベルト、Vベルト、平ベルト等の伝動ベルトを製造する際には、内周側の離型処理された金属製の成形ドラムと外周側に嵌挿されるゴム製のジャケットとの間に、ベルト本体を形成する外帆布等のベルト背面部材、伸張ゴム層、接着ゴム層、心線、圧縮ゴム層等を順に積層するように配置し、これらを成形ドラムとジャケットとの間で加熱加圧してゴムを加硫することにより、心線をゴム層に埋設するとともに、ベルト背面部材とゴム層を接着する方法で無端状のベルト本体を加硫成形している。圧縮ゴム層の外側に、プーリ等の駆動部材に当接される内帆布等のベルト駆動面部材を積層することもある。また、心線は、通常、スパイラル状に巻き付けて接着ゴム層中に埋設されている。
このベルト本体の加硫成形方法には、ベルト背面部材を外周のジャケット側に配置する正成形と呼ばれる方法と、ベルト背面部材を内周の成形ドラム側に配置する逆成形と呼ばれる方法とがある。無端状のベルト本体は、逆成形で加硫成形されたものは、内周側と外周側を反転して使用され、正成形で加硫成形されたものは、反転せずにそのまま使用される。
このように製造される無端状の伝動ベルトには、商品名、ロット番号、製造年月日等のマークを背面に付与したマーク付き伝動ベルトがある。このマーク付き伝動ベルトにマークを付与する方法としては、トリアセチルセルロースなどの耐熱性および離型性を有するアセテートフィルム基材にスクリーン印刷法によりマークを付着させた転写マーク材を、ベルト背面に固着されるベルト背面部材に重ね合わせて加熱加圧した後、基材フィルムを剥離してマークをベルト背面部材に転写する方法(特許文献1)がある。
しかしながら、特許文献1に記載されたマーク付き伝動ベルトのマークの付与方法は、いずれもベルト背面部材に付与されたマークが露出するので、伝動ベルトの背面にテンションプーリやアイドラプーリ等が当接される場合は、マークが擦過されて消失する問題があった。また、スクリーン印刷の場合は、マークの内容毎に専用のスクリーンを用意する必要があるため、スクリーンの設計から製作までに多大な手間がかかり作業負担が大きいという問題がある。また、トリアセチルセルロースフィルムは、凹凸形状に対する追従性は有していない。
屈曲性が高いコグ形状を有する伝動ベルトへのマーク形成法としては、凹凸形状に対する追従性を有し、耐熱性および離型性を有するポリメチルペンテンフィルム基材にスクリーン印刷法によりマークを付着させた転写マーク材を、ベルト背面に固着されるベルト背面部材に重ね合わせて加熱加圧した後、基材を剥離してマークをベルト背面部材に転写する方法(特許文献2)がある。
しかしながら、ポリメチルペンテンフィルム基材は高価であり、また、凹凸形状に追従させる際、例えば、深さ1.5mm〜2.0mm、幅1.5mm〜3.0mmの凹凸形状を有するコグ部のエッジ部で基材フィルムが裂けやすいという問題がある。このために、ポリテトラフルオロエチレンフィルムのような、より高価なフッ素樹脂フィルムが使われているのが現状である。
すなわち、スクリーン印刷方式によるマーク付き伝動ベルトにおいても、背面平タイプと背面凹凸形状を有するコグタイプで、転写シートの熱可塑性基材フィルムを使い分けているのが現状である。
伝動ベルトへのマーク形成において、スクリーン印刷法による製造時の作業負担の改善を目的として、特許文献3には、加硫温度より融点が低い、例えば、厚み10〜50μmのエチレンアクリル系共重合体フィルムのようなインクジェットプリンター出力手段による印字が可能な熱可塑性樹脂フィルムに白色印字を行い、前記熱可塑性樹脂フィルムの非印字面側に、例えば、成形金型に対して離型性の良い厚み20μm程度のポリエチレンフィルムのような外カバー用熱可塑性樹脂フィルムを積層し、この積層体の印字面を本体ゴム部材と、該本体ゴム部材の外面に形成されたベルト表面部材に、圧着温度100〜130℃程度で予備圧着し、その後、前記印字用熱可塑性樹脂フィルム、及び前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムの融点以上の温度で、前記本体ゴム部材と前記ベルト表面積層体とを成形金型にて一体的に加硫成形する製造方法が記載されている。
しかしながら、この方法は、2枚のフィルムを積層する工程及び別途熱プレスによる予備圧着工程が必要で作業が煩雑であり、また前記加硫成形工程でベルト背面部材を外周のジャケット側に配置する正成形に適用すると、溶融する印字用や外カバー用の熱可塑性樹脂フィルムがゴム製のジャケットに付着し、外観不良となる問題がある。
また、特許文献4には、前記正成形法によるマーク付き伝動ベルトの製造方法として、前記外カバー用熱可塑性樹脂フィルムにおいて、例えば、融点が200℃以上のポリエチレンテレフタレートフィルムのような、加硫成形温度よりも高い融点をもつ樹脂フィルムを重ね合わせたフィルムを本体ゴム部材と積層し、加硫成形後のベルト本体の最外周から樹脂フィルムを剥離することにより、熱可塑性樹脂フィルムがゴム製のジャケットに付着し外観不良となる問題を防止したマーク付き伝動ベルトの製造方法が記載されている。
しかしながら、この場合であっても、2枚の薄膜フィルムをエア等が巻き込まれないよう予備圧着し、重ねフィルムを作製する工程、同様に重ねフィルム体をベルト背面部材に密着させるフィルム積層工程の2度の作業工程を含み、作業工程上煩雑である。
特開平06−337038号公報 特開2004−106545号公報 特開2012−25118号公報 特開2012−171108号公報
一方、カード類等の加飾の場合、ポリエチレンテレフタレート等の耐熱性基材フィルム上に剥離可能に設けられたインク受容層よりなる一体型転写シートを用いて、サーマルヘッド方式により、一体型転写シート上にマークパターンを形成し、該マーク付き転写シートを最終支持体に転写する方法が知られている。この方法を用いれば、前記スクリーン印刷法による問題点に関して解決され、さらに、従来のデジタル出力手段によるマーク形成作業の煩雑性も改善される可能性がある。
しかしながら、従来のカード類や成形品等の加飾に使用される転写シートと異なり、マーク付き伝動ベルトに使用される転写シートは、通常CRゴムやEPDMゴム等のゴム加硫成形時、例えば、加硫缶の中で、内圧588kPa、外圧883kPa、温度165℃、時間35分間の蒸気加硫のような、高温・高圧で長時間置かれて使用されている(例えば、特開2009−24757号公報段落0094実施例1参照)。
そこで、先ず、マーク付き背面平タイプの伝動ベルト作製において、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(38μm、融点260℃)上に剥離可能に設けられたインク受容層よりなる一体型転写シート上に、市販の溶融型白色インキ転写リボンを用いて、サーマルヘッドプリンターで白色インキを転写し、内周側の金属製の成形ドラムと外周側に嵌挿されるゴム製のジャケットとの間に、前記マーク形成済みの一体型転写シート、ベルト本体を形成する外帆布のベルト背面部材、伸張ゴム層、接着ゴム層、心線、圧縮ゴム層の順に積層するように配置し(背面平滑タイプCRゴム)、これらを成形ドラムとジャケットとの間で、前記加熱加圧条件でゴムを加硫し、冷却後、該積層体から前記フィルムを剥離した。しかしながら、前記基材フィルムが部分的に貼りつき、さらに基材フィルムが千切れるような現象が見られた。この現象の原因は不明であるが、少なくとも前記基材フィルムの融点以外の要因があることを示している。
すなわち、従来、伝動ベルト等のマーク付きゴム加硫成形品製造において、前記スクリーン印刷方式による問題点を解決する方式としてのサーマルヘッドプリンター出力手段による、熱可塑性基材フィルム上に剥離可能に設けられたインク受容層よりなる一体型マーク形成用転写シートを用いて、マーク形成された転写シートのマーク面を、本体ゴム部材あるいは該本体ゴム部材の外面に形成されたベルト表面部材と積層し、一体加硫成形する方式にあって、満足できる前記一体型マーク形成用転写シートは得られていないのが現状である。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の第1の課題は、伝動ベルト等のマーク付きゴム加硫成形品製造において、サーマルヘッドプリンター出力手段による、熱可塑性基材フィルム上に剥離可能に設けられたインク受容層よりなる一体型マーク形成用転写シートを用いて、マーク形成された転写シートのマーク面を、本体ゴム部材あるいは該本体ゴム部材の外面に形成されたベルト表面部材と積層し、一体加硫成形する方式にあって、前記高温・高圧・長時間ゴム加硫成形処理条件においても、前記熱可塑性基材フィルムが貼りついたり、千切れたりすることなくスムーズに剥離でき、保護層付きの良好なマークが形成された伝動ベルト等のマーク付きゴム加硫成形品を提供することである。また、本発明の第2の課題は、前記課題を達成した上で、前記ゴム加硫成形処理条件において、背面平タイプ伝動ベルトのみならず背面が凹凸形状を有するコグタイプの伝動ベルトに対しても、良好な凹凸追従性を有し、かつ前記熱可塑性基材フィルムが千切れたりしない、熱可塑性基材フィルム上に剥離可能に設けられたインク受容層よりなる一体型マーク形成用転写シートを提供することである。
以下、本発明が提供するマーク付きゴム加硫成形品の製造に使用されるマーク形成用転写シートについて、前記第1の課題及び第2の課題を達成するための手段を具体的に説明する。
請求項1に係る発明は、マーク付きゴム加硫成形品の製造に使用されるマーク形成用転写シートにおいて、前記マーク形成用転写シートが、サーマルヘッドプリンターによる出力手段によりマークが形成される、熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートであって、前記熱可塑性基材フィルムが、示差走査熱量計で融点が200℃以上、降温速度10℃/minにて測定した降温結晶化温度が170℃以上であるポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムであることを特徴とするインク受容層一体型マーク形成用転写シートである。
請求項2に係る発明は、前記ポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムが、25℃におけるフィルムの長手方向および幅方向の、引張伸びが350〜750%、引張強さが40〜150MPaであることを特徴とする請求項1に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シートである。
請求項3に係る発明は、前記ポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムの膜厚が、10μm〜80μmであることを特徴とする請求項1〜請求項2に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シートである。
請求項4に係る発明は、前記インク受容層が、酸変性ポリオレフィン樹脂または/およびシンジオタクチックポリブタジエン樹脂の少なくとも1種を含有したインク受容層であることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シートである。
請求項5に係る発明は、前記熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートが、熱可塑性基材フィルム上に剥離層を設け、さらにその上にインク受容層を設けた一体型マーク形成用転写シートであることを特徴とする請求項1〜請求項4に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シートである。
本発明の熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートによれば、伝動ベルトのみならず、ゴム加硫成形品のマーク形成において、高温・高圧・長時間のゴム加硫成形条件においても、前記熱可塑性基材フィルムが貼りついたり、千切れたりすることなくスムーズに剥離でき、安価な基材フィルムを用いて、作業効率よく、表面保護層が付いた良好なマーク付きゴム加硫成形品を作製することができる。また、請求項2の発明によれば、前記ゴム加硫成形品のマーク形成面が背面平タイプのみならず、背面が凹凸形状タイプの場合であっても、共通のインク受容層一体型マーク形成用転写シートを用いて、高温・高圧・長時間のゴム加硫成形条件においても、前記熱可塑性基材フィルムが貼りついたり、千切れたりすることなくスムーズに剥離でき、安価な基材フィルムを用いて、作業効率よく、表面保護層が付いた良好なマーク付きゴム加硫成形品を作製することができる。
<<インク受容層一体型マーク形成用転写シート>>
マーク付きゴム加硫成形品の製造に使用される、本発明の一体型マーク形成用転写シートは、熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する構成よりなる。したがって、熱可塑性基材フィルムとインク受容層は必須の構成要素であり、必要に応じて、前記熱可塑性基材フィルムと前記インク受容層の間に剥離層や離型層が設けられた構成よりなる一体型マーク形成用転写シートである。
(熱可塑性基材フィルム)
本発明に用いられる熱可塑性基材フィルムは、本発明の実施形態のインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートにおいて、転写シートの作製後、マーク形成及び前記ゴム積層体と重ね合わせるまでのプロセスにおいて、転写層を保持する役割と共に、マーク付き伝動ベルト作製時に、前記加硫成形条件のような場合でも、スムーズに前記基材フィルムが剥離されるためには、前記基材フィルムが千切れたり、貼りついたり、溶融したりしてはならない。さらに、前記第2の課題を達成するためには、前記ゴム加硫成形品のマーク形成面が背面平タイプの伝動ベルトのみならず、背面が凹凸形状を有する屈曲性コグタイプの伝動ベルトへの保護層付きマーク形成をするためには、凹凸追従性を有するための引張伸びと引張強さを有していなければならない。
本発明者等は、鋭意検討を重ね、前記マーク付きゴム加硫成形品の作製における、高温・高圧・長時間処理条件の場合に使用される、熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートの基材フィルムとして、特定の降温結晶化温度以上を有するポリブチレンテレフタレートフィルムを用いることにより、前記基材フィルムが千切れたり、貼りついたりせず、処理後に基材フィルムのみがスムーズに剥離できることを見出し、第1の課題を達成し、さらに、前記ポリブチレンテレフタレートフィルムが、特定の引張伸びと引張強さを有することにより、背面平タイプのゴム加硫成形品のみならず、背面が凹凸形状を有する屈曲性コグタイプの伝動ベルト等のゴム加硫成形品への保護層付きマーク形成をするための凹凸追従性を有するインク受容層一体型マーク形成用転写シートの発明を完成させ、前記第2の課題を達成させた。
具体的には、マーク付きゴム加硫成形品の製造に使用されるマーク形成用転写シートにおいて、前記マーク形成用転写シートが、サーマルヘッドプリンター出力手段によりマークが形成される、熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートであって、前記熱可塑性基材フィルムが、示差走査熱量計で融点が200℃以上、降温速度10℃/minにて測定した降温結晶化温度が170℃以上であるポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムであることを特徴とするインク受容層一体型マーク形成用転写シートである。これにより、高温・高圧・長時間のゴム加硫成形条件においても、前記熱可塑性基材フィルムが貼りついたり、千切れたりすることなくスムーズに剥離でき、安価な基材フィルムを用いて、作業効率よく、表面保護層が付いた良好なマーク付きゴム加硫成形品を作製することができる。
さらに加えて、前記特定融点と降温結晶化温度を有するポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムが、25℃におけるフィルムの長手方向および幅方向の、引張伸びが350〜750%、引張強さが40〜150MPaであることを特徴とする、基材フィルム上に剥離可能に設けられたインク受容層を有するインク受容層一体型マーク形成用転写シートである。これにより、背面が平タイプのゴム加硫成形品と背面が凹凸形状を有する屈曲性コグタイプの伝動ベルト等のゴム加硫成形品へのマーク形成に対して、前記転写シートをいちいち使い分けずに、共通の転写シートで、良好な保護層付きマーク形成をすることが可能になる発明を完成させたものである。
本発明に使用されるポリブチレンテレフタレートフィルムは、ホモタイプポリブチレンテレフタレート樹脂よりなるフィルムのみならず、従来公知の末端変性ポリブチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート共重合体樹脂よりなるフィルムであってもよい。また、前記要件を満たす範囲内で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ(エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレート)などの他のポリエステル類やポリカーボネート等とのブレンドからなるフィルムであってもよい。
さらに必要に応じて、滑剤、アンチブロッキング剤、無機増量剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、結晶化抑制剤等の添加剤を加えても差し支えない。
前記融点、結晶化温度、引張伸び、引張強さは、下記条件で測定した。
(1)融点
示差走査熱量計(日立ハイテクサイエンス(株)製TA7000シリーズ;DSC7000X)を用い、試料フィルム約5mgを20℃から270℃まで10℃/minの速度で昇温させた際に得られる融解ピークの頂点温度を融点とした。
(2)結晶化温度
示差走査熱量計(日立ハイテクサイエンス(株)製TA7000シリーズ;DSC7000X)を用い、試料フィルム約5mgを20℃から270℃まで10℃/minの速度で昇温させたのち、降温速度10℃/minで20℃まで降温し、発熱ピークの温度を降温結晶化温度とした。
(3)引張伸び、引張強さ
試験装置はクロスヘッド速度一定型精密万能試験機(島津製作所(株)製オートグラフAG−IS)を用いて、試験片が破断するまでの引張荷重を加え、その間の最大荷重及び破断時の引張伸びを求めた。尚、最大荷重を試験片の元の断面積で除した値を引張強さ(MPa)とする(試験片形状;短冊形、試験片幅10mm、チャック間距離80mm、標線間距離40mm、引張速度200mm/min)。測定は、いずれも25℃で、5回ずつ測定し、その平均値を用いた。
本発明に使用されるインク受容層一体型マーク形成用転写シートの第1の課題であるゴム加硫成形品のマーク形成において、高温・高圧・長時間のゴム加硫成形条件においても、前記熱可塑性基材フィルムが貼りついたり、千切れたりすることなくスムーズに剥離できるためには、基材フィルムは、マーク付きゴム加硫成形品の作製処理条件において溶融してはならない。ポリブチレンテレフタレート単独重合体の融解温度は約222℃程度であり、前記末端変性ポリブチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート共重合体樹脂よりなるフィルムを用いる場合、または他の熱可塑性樹脂とのブレンドからなるフィルムを用いる場合であっても、マーク付きゴム加硫成形品の作製処理条件より高い融点を有していればよい。
さらに、本発明で使用するポリブチレンテレフタレートフィルムの降温結晶化温度は170℃以上である。降温結晶化温度が195℃を超えるポリブチレンテレフタレートフィルムは作製が難しいとされている。降温結晶化温度が170℃より低い場合は、例えば、正成形法でマーク付き伝動ベルトを作製する場合に、外周のゴムジャケットに貼りついたり、フィルムの滑り性の低下に繋がる。
また、本発明に使用されるインク受容層一体型マーク形成用転写シートの第2の課題である、マークが形成されるゴム加硫成形品のマーク形成面が背面平タイプであれ、凹凸形状を有する場合であれ、使用可能であるためには、前記ポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムは、25℃におけるフィルムの長手方向および幅方向の引張伸びが350〜750%であるポリブチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。いずれかの方向の引張伸びが350%未満では、十分な凹凸追従性が得られず、一方、いずれかの方向の引張伸びが750%を超える場合は、ロール形態での塗工時やサーマルヘッドプリンターでの印字形成の際の搬送性に不具合が生じたり、フィルム強度が低下したりする場合がある。
また、フィルムの長手方向および幅方向の25℃での引張強さが40〜150MPaであることが好ましい。いずれかの方向の引張強さが40MPa未満では、前記加硫成形条件のような場合に破断してしまう場合がある。一方、いずれかの方向の引張強さが150MPaを超える場合には、応力が強すぎ、凹凸追従性に支障をきたす場合がある。
本発明に使用されるインク受容層一体型マーク形成用転写シートに用いられるポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムの引張伸びや引張強さを前記所定の範囲内にする方法としては、原材料の選定や成膜方法の選定など、従来公知の方法により可能である。
また、本発明に用いられるポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムの厚みは、作業性及びフィルム強度の観点から、10μm〜80μmであることが好ましく、特に15μm〜50μmであることが好ましい。
また、本発明に用いられるポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムの平均表面粗さ(小林研究所製サーフコーダーSE3500で測定)は、0.10〜1.0μmであることが好ましい。平均表面粗さが0.10μm未満の場合は、フィルムの滑り性に支障をきたす場合がある。一方、平均表面粗さが1.0μmを超える場合は、サーマルヘッドプリンターによるマーク形成時に感度低下などの支障をきたす場合がある。
(インク受容層)
本発明の一体型マーク形成用転写シートは、基材フィルム上に、直接的にあるいは他の層を介して間接的にインク受容層が設けられている。インク受容層はサーマルヘッドプリンター出力手段により、インク受容層上にインクマークが形成された後、インクマークと共に、最終被転写体に転写される層であり、基材フィルムから剥離可能に設けられている。したがって、インク受容層は、最終被転写体に転写されたインクマークの保護層の役割もある。また、インク受容層は、前記出力手段により形成されるインクマークとの熱接着性および最終被転写体との熱接着性も要求される。
前記マークを最終被転写体に転写後、基材フィルムを剥離する際に、剥離がスムーズでない場合には、インク受容層と基材フィルムの間に剥離層や離型層を設けることができる。特に、本発明の一体型マーク形成用転写シートにおいては、最終被転写体への転写後の保護層機能の強化および、最終被転写体とのより熱接着性の高い樹脂をインク受容層に使用できる範囲が広がる観点から、剥離層を設けることがより好ましい。
インク受容層は、一般に熱可塑性樹脂を主体として構成される。インク受容層を構成する具体的樹脂としては、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アイオノマー樹脂、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリブタジエン樹脂、また、エチレンやプロピレンやブチレンやブタジエンに代表される1種類以上のオレフィン類と酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、(無水)マレイン酸や(メタ)アクリル酸や(無水)イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびそのハーフエステル等との共重合樹脂よりなる変性ポリオレフィン樹脂等、従来公知のインク受容層樹脂のいずれかあるいは、それらを組み合わせて使用することができる。特に、加硫成形時のゴム積層体との熱接着性の観点から、酸変性ポリオレフィン樹脂やシンジオタクチックポリブタジエン樹脂を含有していることが好ましい。具体的には、例えば、酸変性ポリオレフィン樹脂としては、三菱ケミカル(株)製のサーフレンP−1000、アドマーOF551、アドマーNF550(いずれも商品名)、三井化学(株)製ユニストールP902、P802(いずれも商品名)、東洋タック(株)製ハードレン(商品名)シリーズ、シンジオタクチックポリブタジエン樹脂としては、JSR(株)製のRB(商品名)シリーズ等が挙げられる。また、インク受容層には、ワックス添加や、ブロッキング、タック防止の観点から各種フィラーを添加することも可能である。
インク受容層は、従来公知の塗工方式により塗工することができ、受容層乾膜の厚みは、インクマーク形成時の感度、最終被転写体へのマーク転写後の保護機能等の観点から、0.2μm〜15μmが好ましい。0.2μm未満の場合は印字時の感度が劣り、15μmを超えるとカールなどを発生する場合がある。
前述のごとく、本発明の一体型マーク形成用転写シートは、インク受容層と基材フィルムの間に剥離層を設けることがより好ましい。該剥離層の例としては、従来公知の、例えば、ポリビニルブチラール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ポリブタジエン、アクリル樹脂などのいずれかあるいはそれらを組み合わせて用いることができる。基材フィルムとの密着調整剤として、ポリエステル樹脂やシリコーンオイルなどを一部添加してもいい。
剥離層は、従来公知の塗工方式により塗工することができ、剥離層乾膜の厚みは、0.5μm〜5μmが好ましい。
<<熱転写印字媒体>>
熱転写印字媒体に使用される色材は、特に限定されるものではないが、マークを鮮明にするために、ベルト表面部材の色とのコントラストが大きい色の顔料インクを用いることが好ましい。例えば、白色、シルバー色、グレー色、黄色、クリーム色等が適しているが、例えば、ベルト表面部材が黒色のカバー帆布である場合は、特に酸化チタンを含有する白色顔料インクを用いることが好ましい。
本発明のインク受容層一体型マーク形成用転写シートに、サーマルヘッドプリンター出力手段によりインクマークされる熱転写印字媒体としては、例えば、背面層付き4.5μm2軸延伸ポリエステルフィルム上に、顔料インク層として、酸化チタン70.0重量部、顔料分散剤0.5重量部、ポリブタジエン14.5重量部、ワックス15.0重量部よりなるトルエン/MEK塗工液を乾燥重量7.5g/mになるよう塗工後、さらにその上に、無機球状粒子19.0重量部、ワックスエマルジョン80.0重量部、レベリング剤1.0重量部よりなるIPA/メタノール塗工液を乾燥重量1.0g/mになるよう塗工した熱転写印字媒体を用いたが、これに限定されるものではない。また、印字プリンターとして、Zebra社製110Xi4(300dpi)を用いたが、これに限定されるものではない。
以下、本発明を実施例で説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<<マーク付き伝動ベルトの作製>>
はじめに、本発明の熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートを使用してのマーク付き伝動ベルトの作製方法を説明する。
(ゴム予備積層体の準備)
一例として、本発明で用いる伝動ゴム積層体を構成する、接着ゴム層用未加硫ゴムシート、圧縮ゴム層用未加硫ゴムシート、前処理ポリエステル心線、前処理ポリエステル綿帆布の作製例を説明する。
(接着ゴム層用未加硫ゴムシートの作製)
CRゴム100重量部、カーボンブラック70重量部、パラフィン系プロセスオイル10重量部、ステアリン酸1重量部、酸化亜鉛5重量部、硫黄3重量部、チウラム系加硫促進剤0.5重量部、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤0.5重量部、チアゾール系加硫促進剤1重量部、フェニレンジマレイミド5重量部の配合物をバンバリーミキサーを用いて混練し、この配合物をカレンダーロールにてシート状に圧延し、厚さ5mmの接着ゴム層用未加硫シートを作製した(2枚)
(圧縮ゴム層用未加硫ゴムシートの作製)
EPDMゴム100重量部、カーボンブラック65重量部、パラフィン系プロセスオイル10重量部、
ステアリン酸1重量部、酸化亜鉛5重量部、硫黄1.5重量部、加硫促進剤1重量部、ナイロン短繊維20重量部の配合物を前記と同様に混練・圧延し、厚さ0.5mmの圧縮ゴム層用未加硫ゴムシートを作製した。
(前処理ポリエステル心線の作製)
線として直径1mmのポリエステル繊維を用意し、イソシアネートトルエン溶液(固形分20重量%)に浸漬し、240℃で40秒間加熱乾燥後、レゾルシン−ホルマリン初期縮合物系よりなるRFL接着剤水溶液に浸漬した後、60℃で40秒間加熱乾燥して、前処理ポリエステル心線を作製した。
(前処理ポリエステル綿帆布の作製)
帆布としてポリエステル綿帆布を前記RFL接着剤水溶液に浸漬し、150℃で3分間加熱乾燥させた。
その後、接着ゴム層と同じ配合物をトルエンに溶解してなる接着ゴム溶液に浸漬した後、60℃で10秒間加熱乾燥して、ポリエステル綿帆布に処理を施した前処理ポリエステル綿帆布を作製した。
(受容層一体型マーク形成用転写シートの準備)
(基材フィルム)
以下、ポリブチレンテレフタレートをPBT、ポリエチレンテレフタレートをPETと表示する。
<PBTフィルム1>
融点;222℃、降温結晶化温度;190℃、引張伸び;MD410%、TD440%
引張強さ;MD76(MPa)、TD68(MPa)、基材フィルム厚み;25μm
<PBTフィルム2>
融点;222℃、降温結晶化温度;188℃、引張伸び;MD560%、TD610%
引張強さ;MD120(MPa)、TD110(MPa)、基材フィルム厚み;40μm
<PBTフィルム3>
融点;219/226℃、降温結晶化温度;190℃、引張伸び;MD680%、TD640%
引張強さ;MD85(MPa)、TD80(MPa)、基材フィルム厚み;25μm
<PBTフィルム4>
融点;215/222℃、降温結晶化温度;177℃、引張伸び;MD590%、TD730%
引張強さ;MD47(MPa)、TD51(MPa)、基材フィルム厚み;25μm
<PBTフィルム5>
融点;223℃、降温結晶化温度;189℃、引張伸び;MD150%、TD150%
引張強さ;MD210(MPa)、TD220(MPa)、基材フィルム厚み;20μm
<PETフィルム1>
融点;260℃、降温結晶化温度;136℃、引張伸び;MD188%、TD165%
引張強さ;MD229(MPa)、TD236(MPa)、基材フィルム厚み;38μm
(剥離層およびインク受容層用塗工液の準備)
<剥離層塗工液1>
セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル(株)CAP482−0.5);10重量部、MEK;90重量部
<剥離層塗工液2>
ポリビニルブチラール(積水化学(株)BM−1);10重量部、MEK;90重量部
<インク受容層塗工液3>
酸変性ポリオレフィン樹脂(三菱ケミカル(株)サーフレンP−1000);10重量部、トルエン;70重量部、MEK;20重量部
<インク受容層塗工液4>
酸変性ポリオレフィン樹脂(三菱ケミカル(株)サーフレンP−1000);8重量部、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン;2重量部、トルエン;70重量部、MEK;20重量部
次に後述するように、前記基材フィルム上に、前記塗工液を用いて、本発明の剥離可能なインク受容層一体型マーク形成用転写シートを作製し、サーマルプリンター出力手段により、インク受容層面にインクマークが形成された転写シートを準備した。
(背面が平タイプのマーク付き伝動ベルトの作製)
表面が平な円筒状の離型処理された成形ドラム金型の周面に、前記転写シート、前記前処理ポリエステル綿帆布、及び、接着ゴム層用未加硫ゴムシートを巻き付けた後、この上に前処理ポリエステル心線を螺旋状にスピニングし、更に、その上にもう1つの接着ゴム層用未加硫ゴムシートを巻き付けた後、圧縮ゴム層用未加硫ゴムシートを4回巻き付けてマーク付き予備積層体を作製した。なお、マーク面は前処理ポリエステル綿帆布面と接するように設けられている。
(加硫工程)
作製したマーク付き予備積層体を内圧588kPa、外圧883kPa、温度165℃、時間35分間の条件で加硫缶中にて加熱加圧し、蒸気加硫して環状物となった一次成形体を作製し、 室温まで冷却し、本発明の転写シートの基材フィルムを剥離した。
(リブ形成)
次いで、リブ形成工程を実施した。具体的には、一次成形体を駆動ロールと従動ロールとからなる第1の駆動システムに取り付けて、所定の張力の下で走行させながら、これに研削ホイールにて表面にリブを形成した。この後、切断工程を実施した。具体的には、リブが形成された一次成形体を更に別の駆動ロールと従動ロールとからなる第2の駆動システムに取り付けて、走行させながら、所定の幅に裁断し、内周側と外周側を反転して、マーク付き伝動ベルトを作製した。
(背面がコグ形状タイプのマーク付き伝動ベルトの作製)
前記背面が平タイプのマーク付き伝動ベルトの作製において、前記前処理ポリエステル綿帆布に代えて、厚み130μmのポリプロピレン不織布を用意し、表面が、深さ1.5mm〜2.0mm、幅1.5mm〜3.0mmの凹凸形状を有する円筒状の離型処理された成形ドラム金型の周面に、前記転写シート、ポリプロピレン不織布、及び、接着ゴム層用未加硫ゴムシートを巻き付けた後、この上に前処理ポリエステル心線を螺旋状にスピニングし、更に、その上にもう1つの接着ゴム層用未加硫ゴムシートを巻き付けた後、圧縮ゴム層用未加硫ゴムシートを4回巻き付けてマーク付き予備積層体を作製した。加硫工程、リブ形成工程は、前記と同様である。
(実施例1〜実施例6、比較例1)
前記PBTフィルム1〜5および前記PETフィルム1の基材フィルム上に、表1に示すように、剥離層、インク受容層を塗工して、マーク付きゴム加硫成形品の製造に使用されるサーマルヘッドプリンター用のマーク形成用転写シートを作製した。なお、上記サーマルヘッドプリンター用のマーク形成用転写シートを用いて、背面が平タイプ及びコグ形状タイプのマーク付き予備積層体の作製時における評価方法としては、前記段落0062〜0065記載に準拠し、マーク形成用転写シートの凹凸追従性及び基材フィルムの剥離時における性能を評価した。





Figure 2021070233

Claims (5)

  1. マーク付きゴム加硫成形品の製造に使用されるマーク形成用転写シートにおいて、前記マーク形成用転写シートが、サーマルヘッドプリンターによる出力手段によりマークが形成される、熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートであって、前記熱可塑性基材フィルムが、示差走査熱量計で融点が200℃以上、降温速度10℃/minにて測定した降温結晶化温度が170℃以上であるポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムであることを特徴とするインク受容層一体型マーク形成用転写シート。
  2. 前記ポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムが、25℃におけるフィルムの長手方向および幅方向の、引張伸びが350〜750%、引張強さが40〜150MPaであることを特徴とする請求項1に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シート。
  3. 前記ポリブチレンテレフタレートよりなる基材フィルムの膜厚が、10μm〜80μmであることを特徴とする請求項1〜請求項2に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シート。
  4. 前記インク受容層が、酸変性ポリオレフィン樹脂または/およびシンジオタクチックポリブタジエン樹脂の少なくとも1種を含有したインク受容層であることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シート。
  5. 前記熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートが、熱可塑性基材フィルム上に剥離層を設け、さらにその上にインク受容層を設けた一体型マーク形成用転写シートであることを特徴とする請求項1〜請求項4に記載のインク受容層一体型マーク形成用転写シート。
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