JP2021062610A - 射出成型システム及び射出成型方法 - Google Patents

Abstract

【課題】形成される発泡成形品の性質を改善する、射出成型システム及び方法の提供。【解決手段】システム１００は、混合物を生成する押出システム１０と、押出システムと連通可能で、吐出口２１を含む複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂと、吐出口から混合物を受け取るように構成され、空間３１及び吐出口に対応して係合可能な複数の供給ポート３５ａ、３５ｂを含む成型装置とを含む。方法は、混合物を生成する押出システムと、第１吐出口を含む第１吐出チャネル２０ａと、第２吐出口を含む第２吐出チャネル２０ｂと、空間、当該空間と連通可能で、第１及び第２吐出口とそれぞれ係合可能な第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂを含む成型装置とを提供する工程と、それぞれの吐出口と供給ポートを係合させる工程と、第１吐出口と第１供給ポートを介して混合物を射出する工程と、第２吐出口と第２供給ポートを介して混合物を射出する工程とを含む。【選択図】図１

Description

（関連出願の相互参照）
本出願は、２０１９年１０月１５日出願の米国仮特許出願第６２／９１５，２８７号と、２０１９年１２月１９日出願の米国仮特許出願第６２／９５０，４５４号と、２０２０年４月２３日出願の米国特許出願第１６／８５７，０９２号に対する優先権を主張するものであり、上記（仮）特許出願の開示を参照により本明細書に援用する。

本発明は射出成型システム及び射出成型方法に関し、特に、発泡成形品を製造するための射出成型システム及び射出成型方法に関する。

発泡高分子材料には、高い強度、軽さ、耐衝撃性、断熱性など、多くの利点がある。発泡成形品は射出成型または押出成型で製造することができる。例えば、高分子材料を溶解し、発泡剤と混合して混合物を形成した後、この混合物に力または圧力が加えられ、混合物が金型のキャビティに射出または押出され、混合物がキャビティ内で発泡及び冷却されて発泡成形品が形成される。

しかしながら、発泡成形品の異なる部分が異なる性質を有するなど、射出成型システムにより作られる発泡成形品の性質を改善する必要がある。このため、射出成型システムの構造と、発泡成形品の製造方法を改善する必要がある。

本発明の主な目的は、射出成型システム及び射出成型方法を提供することにある。

本発明の一実施態様によれば、射出成型システムが開示される。本発明の射出成型システムは、押出システムと、複数の吐出チャネルと、成型装置とを含む。前記押出システムは高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成される。各前記吐出チャネルは前記押出システムと連通可能であり、前記各吐出チャネルが前記押出システムから離隔して配置された吐出口を含み、前記混合物を吐出するように構成される。前記成型装置は前記吐出口から前記混合物を受け取るように構成される。前記成型装置が、中空空間と、前記中空空間と連通可能で、前記吐出口に対応して係合可能な複数の供給ポートとを含む。

本発明の一実施態様によれば、射出成型方法が開示される。前記射出成型方法は、高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成された押出システムと、第１吐出チャネルと、第２吐出チャネルと、中空空間、第１供給ポート及び第２供給ポートを含む成型装置と、を提供する工程を含み、そのうち、前記第１吐出チャネルが前記押出システムと連通可能であり、前記押出システムから離隔して配置された第１吐出口を含み、前記第２吐出チャネルが前記押出システムと連通可能であり、前記押出システムから離隔して配置された第２吐出口を含み、前記第１供給ポートと前記第２供給ポートが前記中空空間と連通可能であり、かつ前記第１吐出口及び前記第２吐出口とそれぞれ係合可能である。前記射出成型方法はさらに、前記第１吐出口と前記第１供給ポートとを係合させる工程と、前記第２吐出口と前記第２供給ポートとを係合させる工程と、前記第１吐出口と前記第１供給ポートを介して第１分量の前記混合物を前記中空空間内へ射出する工程と、前記第２吐出口と前記第２供給ポートを介して第２分量の前記混合物を前記中空空間内へ射出する工程とを含む。

本発明の態様は添付の図面と以下の詳細な説明からより理解されるであろう。業界における標準的慣行に従い、多様な特徴が正確な縮尺率ではないことに注意すべきである。実際、多様な特徴の寸法は、説明を明確にするために、任意に増減されていることがある。

本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムの成型装置の上面断面図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムにより成形された発泡成形品の上面断面図である。 図３の発泡成形品のａ−ａ’線に沿った断面図である。 多様な構成における射出成型システムの概略図である。 多様な構成における射出成型システムの概略図である。 多様な構成における射出成型システムの概略図である。 多様な構成における射出成型システムの概略図である。 多様な構成における射出成型システムの概略図である。 多様な構成における射出成型システムの概略図である。 多様な構成における吐出チャネルの概略図である。 多様な構成における吐出チャネルの概略図である。 多様な構成における吐出チャネルの概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。 本発明の一実施態様による図１３の射出成型システムの部分概略図である。 本発明の一実施態様による図１３の射出成型システムの部分概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムの部分上面断面図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムの部分概略断面図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムのカバーの概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムのカバーの概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施態様による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。 本発明の一実施態様による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。

以下で、本発明の異なる特徴を示すために異なる実施形態または実施例を開示する。本発明を簡易に示すために、部材と配置の具体例を以下で示す。当然、それらは例示的であり、限定する意図はない。例えば、以下の説明で、第２の要素上における第１の要素の形成には、第１の要素と第２の要素が直接接触した実施形態を含んだり、第１の要素と第２の要素間に別の要素が含まれ、第１の要素と第２の要素が必ずしも直接接触していない実施形態を含んだりすることがあり得る。さらに、本発明は異なる実施例で参照符号（数字及び（または）文字）を繰り返し使用することがある。この繰り返しは簡易性と明確性を目的としており、それ自体が論じられている異なる実施例及び（または）構成間の関係を決定付けることはない。

また、「の真下（ｂｅｎｅａｔｈ）」、「の下（ｂｅｌｏｗ）」、「の下方（ｌｏｗｅｒ）」、「の上（ａｂｏｖｅ）」、「の上方（ｕｐｐｅｒ）」空間的相対語（ｓｐａｔｉａｌｌｙ ｒｅｌａｔｉｖｅ ｔｅｒｍ）は、図面に示されるような１つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明するための記述を容易にするために、本明細書で使用されることがある。空間的相対語は、図面に描写された向きの他に使用または操作における装置の様々な向きを含むことを意図する。装置は異なる方向に向けられて（９０度回転されている、または他の向きになっている）もよく、本明細書で使用される空間的相対記述語はそれに応じて解釈されるべきである。

本発明の広範囲で示す数値的範囲及びパラメータは近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。但し、いずれの数値もそれらの各試験測定値において見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に包含する。本明細書で使用される「約」という用語は、通常与えられた値または範囲の１０％、５％、１％または０．５％以内を指す。または、「約」という用語は、当業者により検討されたとき許容可能な標本平均の標準誤差内を指す。運用例／実施例を除き、またはその他明示的に記載がない限り、ここに開示されている材料の数量、時間の長さ、温度、動作条件、量の割合などについてのすべての数値的範囲、数量、値、割合は、すべての場合において「約」という用語によって修正されると理解されるべきである。したがって、特にそうではないことが示されない限り、本発明及び添付の特許請求の範囲に記述されている数値パラメータは、所望に応じて変動し得る。最後に、各数値的パラメータは、報告された有効な数字の数を考慮し、また通常の概算方法を適用することによって解釈されるべきである。本明細書において範囲は１つの終点からもう１つの終点まで、または２つの終点の間として表される。本明細書に開示されるすべての範囲は、別途そうではない旨の記載がない限り、終点を含む。

図１に本発明の一実施態様による射出成型システム１００の概略図を示す。射出成型システム１００は、押出システム１０と、複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂと、成型装置３０とを含む。押出システム１０は高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成され、混合物を吐出チャネル２０ａ、２０ｂ内に射出するように構成される。押出システム１０は吐出チャネル２０ａ、２０ｂに連結される、または連接可能である。押出システム１０は、混合バレル１１と、射出口１２とを含む。混合バレル１１は、高分子材料を発泡剤と混合して混合物を形成するように構成され、射出口１２は混合物を押し出すように構成される。

一部の実施態様において、混合物は高分子重合体と発泡剤とを含む。一部の実施態様において、発泡剤は、加熱工程中の間に気体を放出し、それによりこの工程後に得られる発泡成形品に気孔を形成する、物理添加剤または化学添加剤である。一部の実施態様において、発泡剤は物理発泡剤である。一部の実施態様において、発泡剤は超臨界流体（ＳＣＦ）である。

一部の実施態様において、混合バレル１１に貯められた混合物を射出口１２から吐出チャネル２０ａ、２０ｂに射出することができる。一部の実施態様において、１つの吐出チャネル２０ａが１つの射出口１２に対応する。混合物が１つの押出システム１０または１つの射出口１２から１つの吐出チャネル２０ａに流入される。一部の実施態様において、１つの射出口１２が複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂに対応する。一部の実施態様において、押出システム１０は混合物の複数の分量を生成するように構成され、そのうち、混合物の各分量が他の分量と異なる物理的状態または性質を有し、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂが異なる分量の混合物を吐出するように構成される。

一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが射出口１２に連結される、または連接可能である。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂが射出口１２に取り付けられる。吐出チャネル２０ａ、２０ｂの数量は混合物の性質に基づいて調整することができる。吐出チャネル２０ａ、２０ｂは相互に平行であり、かつ相互に隣接して配置される。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂが射出口１２から射出される異なる分量の混合物を収容することができる。吐出チャネル２０ａ、２０ｂは、成型装置３０に同じ分量または異なる分量の混合物を吐出することができる。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂが異なる温度下で運用することができる。

各吐出チャネル２０ａ、２０ｂは射出口１２から離隔された吐出口２１を備えている。一部の実施態様において、吐出口２１は他の吐出口２１の幅または直径と異なる幅または直径を有することができ、そのため吐出口２１が混合物の異なる流量を有することができる。一部の実施態様において、吐出口２１が異なる分量の混合物を吐出することができる。図１は明確性と簡易性を目的として、１つの成型装置３０に対応した２つの吐出チャネル２０ａ、２０ｂを示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施態様を限定することを意図していない。当業者であれば任意の適した数量の吐出チャネル２０ａ、２０ｂを利用できることを容易に理解できるであろう。さらに、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは少なくとも１つの異なる特徴を有するものとして示されているが、これは例示を目的としており、実施態様を限定することを意図しておらず、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは所望の機能を満たすために類似の構造または異なる構造を有することができる。

吐出チャネル２０ａ、２０ｂは同期して、または個別に、移動、延伸、または引っ込めることができる。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂの吐出口２１は成型装置３０に対して出し入れ可能である。

成型装置３０の数量は必要に応じて調整することができる。一部の実施態様において、１つの成型装置３０が吐出チャネル２０ａ、２０ｂに対応する。混合物を押出システム１０から吐出チャネル２０ａ、２０ｂを通じて１つの成型装置３０に流入させることができる。さらに、図１は明確性と簡易性を目的として、１つの成型装置３０のみを示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施態様を限定することを意図していない。当業者であれば任意の適した数量の成型装置３０を利用でき、それらすべての組み合わせが実施態様の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。

一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは移動可能である。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは水平に移動した後、成型装置３０の１つの上方で停止し、対応する供給ポート３５ａ、３５ｂと位置を合わせることができる。位置を合わせた後、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが成型装置３０に向かって移動し、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが成型装置３０と係合される。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが上モールドベース３４の開口３４１とそれぞれ係合される。係合後、混合物が吐出チャネル２０ａ、２０ｂから成型装置３０内に射出される。射出後、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが成型装置３０から離脱し、その後押出システム１０と吐出チャネル２０ａ、２０ｂが次の成型装置３０に向かって移動することができる。

成型装置３０は、上モールドベース３４と、上モールドベース３４の下方に設置された金型とを含む。一部の実施態様において、金型が、上モールドベース３４の下方にある上型３２と、上型３２に相対する下型３３と、上型３２と下型３３により定義される中空空間３１とを含む。

一部の実施態様において、中空空間３１が上型３２と下型３３により定義される。一部の実施態様において、上型３２と下型３３が相互に補完し、かつ相互に分離可能である。下型３３は下型キャビティを含み、上型３２は下型キャビティに相対する上型キャビティを含む。一部の実施態様において、中空空間３１が上型キャビティと下型キャビティにより形成される。図１は明確性と簡易性を目的として、１つの中空空間３１を含む１つの金型を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施態様を限定することを意図していない。当業者であれば１つの金型が複数の中空空間３１を含むことができることを容易に理解できるであろう。例えば、１つの金型が１つの上型３２と１つの下型３３により定義される２つの中空空間３１を含むことができる。

一部の実施態様において、成型装置３０内に吐出チャネル２０ａ、２０ｂに対応する複数の供給ポート３５ａ、３５ｂが配置される。一部の実施態様において、供給ポート３５ａ、３５ｂが上型３２または下型３３上方に配置され、中空空間３１、上型キャビティまたは下型キャビティに連通可能である。図１は明確性と簡易性を目的として、２つの供給ポート３５ａ、３５ｂが１つの金型に含まれるものを示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、実施態様を限定することを意図していない。当業者であれば１つの金型が１つ以上の中空空間３１に連通可能な１つ以上の供給ポート３５を含むことができることを容易に理解できるであろう。

供給ポート３５は吐出口２１に結合するように構成される。一部の実施態様において、複数の供給ポート３５ａ、３５ｂが成型装置３０内に配置され、対応する吐出口２１に結合するように構成される。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが上モールドベース３４に受け取られる。各吐出チャネル２０ａ、２０ｂが上モールドベース３４により少なくとも一部囲まれ、吐出口２１が供給ポート３５ａ、３５ｂに結合される。吐出チャネル２０ａ、２０ｂから吐出口２１と供給ポート３５ａ、３５ｂを通じて中空空間３１に混合物を輸送することができる。一部の実施態様において、供給ポート３５ａ、３５ｂが異なる幅または直径を有することができる。一部の実施態様において、混合物が中空空間３１に射出され、その後中空空間３１内で一定時間後発泡成形品が形成される。

一部の実施態様において、上モールドベース３４が対応する吐出チャネル２０ａ、２０ｂを受け取るように構成された開口３４１を含む。各開口３４１が上モールドベース３４を貫通して延伸される。上モールドベース３４は、ねじ、締め具などの固定手段により、上型３２上に搭載することができる。一部の実施態様において、上モールドベース３４の材料が上型３２の材料と同じである。一部の実施態様において、上モールドベース３４の幅が上型３２または下型３３の幅より大きい。一部の実施態様において、開口３４１の数量は吐出チャネル２０ａ、２０ｂの数量に対応する。

一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂの長さＬが、上モールドベース３４の厚みＨ、成型装置３０を保持する型締め力、成型装置３０を製造するための材料の性質、混合物の分量の流動性、混合物の分量の温度などの要因に関連する。一部の実施態様において、上モールドベース３４の厚みＨは、吐出チャネル２０ａ、２０ｂの長さＬより小さい。

混合物の流動性と温度を所定範囲内に維持するために、一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂの長さＬは上モールドベース３４の厚みＨより大きいものの、可能な限り短縮される。

一部の実施態様において、射出成型システム１００はさらに制御システム６０を含む。制御システム６０は押出システム１０、吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、成型装置３０を制御するように構成される。一部の実施態様において、制御システム６０は押出システム１０、吐出チャネル２０、成型装置３０をリアルタイムで自動的に制御する。

一部の実施態様において、制御システム６０が中央処理装置６１と、中央処理装置６１と電気的に接続された、または通信可能な複数のセンサー６２とを含む。一部の実施態様において、センサー６２が射出成型システム１００の至る所に配置され、少なくとも１つの処理条件（例：吐出チャネル２０ａ、２０ｂを通過する混合物の流量または粘性、吐出チャネル２０ａ、２０ｂから吐出される混合物の分量、中空空間３１内の圧力など）を射出成型システム１００の所定の位置で検出するように構成される。例えば、少なくとも１つのセンサー６２が各吐出口２１に設置され、各吐出口２１で処理条件を検出する。一部の実施態様において、センサー６２が処理条件を検出し、さらなる分析のため検出された処理条件に基づいて信号またはデータを中央処理装置６１に送信するように構成される。

一部の実施態様において、制御システム６０が、押出システム１０の混合条件と吐出チャネル２０ａ、２０ｂの押し出しの分量とタイミングを調整するように構成される。吐出口２１での混合物の流量は調整可能である。一部の実施態様において、吐出口２１での混合物の流量は自動的に調整される。一部の実施態様において、吐出口２１での混合物の流量は、中空空間３１内の圧力、成型装置３０内における混合物の密度などのパラメータ―に基づき調整することができる。

一部の実施態様において、１つ以上の突出部３６が中空空間３１に結合され、かつ中空空間３１の内壁に配置され、中空空間３１内で形成される発泡成形品が突出部３６に対応する溝を有することができる。突出部３６の数量は必要に応じて調整することができる。一部の実施態様において、１つ以上の溝が中空空間３１の内壁に配置され、中空空間３１内で形成される発泡成形品が溝に対応する突出部を有することができる。溝または突出部３６の数量は必要に応じて調整することができる。突出部３６及び（または）溝の数量と位置は特に限定されない。例えば、突出部３６または溝は中空空間３１の内部側壁に配置され、かつ互いに分離される。しかしながら、本発明はそれらに限らない。

一部の実施態様において、突出部３６または溝が上型３２の内部上壁または内部側壁に配置される。一部の実施態様において、供給ポート３５ａ、３５ｂと突出部３６または溝が中空空間３１の反対の位置に配置される。限定ではなく一例として、供給ポート３５ａ、３５ｂが上型３２の内部上壁に配置され、突出部３６または溝が下型３３の内部底壁に配置される。一部の実施態様において、供給ポート３５ａ、３５ｂが上型３２の内部上壁に配置され、突出部３６または溝が下型３３の内部側壁に配置される。一部の実施態様において、供給ポート３５ａ、３５ｂが上型３２の内部側壁に配置され、突出部３６または溝が下型３３の内部側壁の供給ポート３５ａ、３５ｂとは反対の位置に配置される。一部の実施態様において、供給ポート３５ａ、３５ｂは突出部３６または溝から離隔される。

図２は成型装置３０の上面断面図である。一部の実施態様において、図２に示すように、突出部３６または溝は上面から見て中空空間３１にわたって延伸される。各供給ポート３５ａ、３５ｂの位置と幅は、中空空間３１内におけるその位置や、突出部３６の厚み、大きさ、形状など、突出部３６の構成に基づいて調整することができる。各供給ポート３５ａ、３５ｂの位置と幅は、金型のキャビティの構造設計、溝の位置、発泡成形品の物理的性質などに基づき、調整することができる。

図３は本発明の一実施態様による射出成型システムにより成形された発泡成形品の上面図である。一部の実施態様において、図３に示すように、発泡成形品８０の異なる部分が、密度、厚み、柔軟性、強度など、同一または異なる性質あるいは構成を有することができる。差異は小さい場合がある。一部の実施態様において、発泡成形品８０はウェアラブルデバイスとすることができる。一部の実施態様において、発泡成形品８０は使用者の条件または要求に基づきカスタマイズされる。

一部の実施態様において、それにより得られる発泡成形品８０は、異なる性質の部分を有することができる。一部の実施態様において、混合物は２つの吐出チャネル２０ａ、２０ｂを通じて成型装置３０内に射出され、それにより形成される発泡成形品８０は、第１部分８１と第２部分８２とを含む。第１部分８１は、１つの吐出チャネル２０ａから射出される混合物により形成され、第２部分８２は他方の吐出チャネル２０ｂから射出される混合物により形成される。一部の実施態様において、溝８３が第１部分８１と第２部分８２の間に配置される。一部の実施態様において、上面から見て発泡成形品８０は溝８３により第１部分８１と第２部分８２に分けられる。

発泡成形品８０の第１部分８１と第２部分８２は、密度、厚み、柔軟性、強度など、同一または異なる性質または構成を有することができる。各部分の性質及び構成は、混合物の供給速度、中空空間３１の形状、成型装置３０の突出部３６の構造構成に依存する。一部の実施態様において、溝８３が突出部３６に対応して発泡成形品８０上に形成される。

一部の実施態様において、発泡成形品８０は、供給ポート３５ａ、３５ｂの位置に対応するマーク８４ａ、８４ｂを有することができる。一部の実施態様において、発泡成形品８０の外側表面に、供給ポート３５ａ、３５ｂに対応するマーク８４ａ、８４ｂが含まれる。マーク８４ａ、８４ｂは、中空空間３１と対応する供給ポート３５ａ、３５ｂ間の圧力差により形成することができる。

各マーク８４ａ、８４ｂの形状は円形または矩形とすることができるが、本発明はこれらに限らない。一部の実施態様において、第１マーク８４ａと第２マーク８４ｂの形状は円形である。一部の実施態様において、各マーク８４ａ、８４ｂの大きさと形状は対応する供給ポート３５と同じである。マーク８４ａ、８４ｂは凹陥または突起とすることができる。一部の実施態様において、マーク８４ａ、８４ｂは若干突出している。一部の実施態様において、マーク８４ａ、８４ｂは発泡成形品８０の外側表面に剪断力または切断力を加えた後に形成される。マーク８４ａ、８４ｂの密度は発泡成形品８０のほかの部分の密度と異なることができる。マーク８４ａ、８４ｂは同じ、または異なることができる。マーク８４ａ、８４ｂの外観は対応する供給ポート３５の幅、材料の性質などに依存する。

一部の実施態様において、第１マーク８４ａが第１部分８１に配置され、第２マーク８４ｂが第２部分８２に配置される。第１マーク８４ａは第２マーク８４ｂから離隔される。一部の実施態様において、第１マーク８４ａと第２マーク８４ｂは発泡成形品８０の主中心軸ｂ−ｂ’に沿って配置される。一部の実施態様において、主中心軸ｂ−ｂ’は発泡成形品８０の最長寸法に沿って延伸される。一部の実施態様において、第１マーク８４ａと第２マーク８４ｂは発泡成形品８０の最長寸法に沿って一列に配置される。一部の実施態様において、第１マーク８４ａと第２マーク８４ｂは同じまたは異なる寸法と形状を有する。一部の実施態様において、第１マーク８４ａは第２マーク８４ｂより大きい。

図４は図３のａ−ａ’線に沿った断面図である。一部の実施態様において、図３と図４に示すように、発泡成形品８０は中空空間３１内に含まれる突出部３６に対応する溝８３を有する。一部の実施態様において、第１部分８１に射出された混合物が第２部分８２へ流れにくく、かつ第２部分８２に射出された混合物が第１部分８１へ流れにくいため、第１部分８１と第２部分８２は溝８３によって分離される。一部の実施態様において、発泡成形品８０の表面は模様を備えている。模様は滑らかな模様とすることができる。一部の実施態様において、模様は光沢のある模様とすることができる。

図５から図１０は多様な構成における射出成型システムの概略図である。一部の実施態様において、図５に示すように、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂは成型装置３０に対応する。射出口１２を通じて各吐出チャネル２０ａ、２０ｂに混合物を押し出すことができる。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂは同じまたは異なる分量の混合物を吐出することができる。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは他の吐出チャネル２０ａ、２０ｂと同じまたは異なる幅または直径を有する。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは他の吐出チャネル２０ａ、２０ｂと同じまたは異なる流量を有する。一部の実施態様において、１つの押出システム１０が複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂに混合物を供給する必要があるため、各成型装置３０に対して充分な量の混合物を所定の時間内に提供するためには、比較的高い押出力または輸送速度を備えた押出システム１０が必要である。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂの数量は成型装置３０の数量と同じである。例えば図５に示すように、２つの成型装置３０に対応した２つの吐出チャネル２０ａ、２０ｂがある。図５は明確性と簡易性を目的として、２つの吐出チャネル２０ａ、２０ｂと２つの成型装置３０を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、限定することを意図していない。当業者であれば任意の適切な数量の吐出チャネル２０ａ、２０ｂと成型装置３０を利用でき、それらすべての組み合わせが実施態様の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。

一部の実施態様において、成型装置３０の各中空空間３１が同じ分量または異なる分量の混合物を受け取る。一部の実施態様において、成型装置３０の各中空空間３１が同時に、または異なるタイミングで、混合物を受け取る。例えば、吐出チャネル２０ａ（図５左側）が弁または類似のものによって閉じられることで、混合物が別の吐出チャネル２０ｂ（図５右側）から中空空間３１（図５右側）へ流入する間、中空空間３１（図５左側）には混合物が流入しない。

一部の実施態様において、各成型装置３０は１つ以上の供給ポート３５ａ、３５ｂ、３５ｃを含む。一部の実施態様において、成型装置３０は同数または異なる数量の供給ポート３５ａ、３５ｂ、３５ｃを有することができる。例えば、成型装置３０（図５左側）が対応する吐出チャネル２０ａに連接可能な２つの供給ポート３５ａ、３５ｂを有し、別の成型装置３０（図５右側）が対応する吐出チャネル２０ｂに連接可能な１つの供給ポート３５ｃを有する。つまり、１つの吐出チャネル２０ａ、２０ｂが複数の供給ポート３５ａ、３５ｂに対応することができる。

一部の実施態様において、制御システム６０が成型装置３０と吐出チャネル２０ａ、２０ｂを制御する。一部の実施態様において、制御システム６０と押出システム１０、吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、成型装置３０の間にケーブル６３が電気的に接続される。ケーブル６３は成型装置３０から押出システム１０と吐出チャネル２０ａ、２０ｂに信号を伝送するように構成される。

一部の実施態様において、図６に示すように、複数の混合バレル１１が１つの射出口１２に対応し、１つの射出口１２が複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂに対応する。つまり、複数の混合バレル１１が１つの射出口１２に連結される、または連接可能であり、１つの射出口１２が複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂに連結される、または連接可能である。一部の実施態様において、押出システム１０は混合物の複数の分量を生成するように構成され、そのうち、混合物の各分量が他と互いに異なる物理的状態または特性を有し、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂが異なる分量の混合物を吐出するように構成される。図６は明確性と簡易性を目的として、２つの混合バレル１１を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、限定することを意図していない。当業者であれば任意の適切な数量の押出システム１０を利用でき、それらすべての組み合わせが実施態様の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。

図５の実施態様と比較すると、図６の実施態様は、図６の実施態様における各混合バレル１１が吐出チャネル２０ａ、２０ｂの１つに対して混合物を供給することのみ要求されるため、必要となる押出力または輸送速度は比較的低い。

一部の実施態様において、図７に示すように、１つの押出システム１０が複数の射出口１２に対応し、複数の射出口１２が複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂに対応する。つまり、１つの押出システム１０が複数の射出口１２に連結される、または連接可能であり、複数の射出口１２が複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂに連結される、または連接可能である。図７は明確性と簡易性を目的として、２つの射出口１２を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、限定することを意図していない。当業者であれば任意の適切な数量の射出口１２を利用でき、それらすべての組み合わせが実施態様の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。

一部の実施態様において、図８に示すように、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、２０ｃは複数の成型装置３０の１つに対応する。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、２０ｃは線、横列、縦列、円弧、曲線またはその他任意の適切な配置に配置される。複数の成型装置３０は相互に類似している、または相互に異なることができる。図８は明確性と簡易性を目的として、２つの成型装置３０を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、限定することを意図していない。当業者であれば任意の適した数量の成型装置３０を利用でき、それらすべての組み合わせが実施態様の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。

一部の実施態様において、複数の成型装置３０は同時に、または異なるタイミングで、混合物を受け取る。例えば、吐出チャネル２０ａ、２０ｂ（図８左側と中央）が流量制御装置または類似のものによって閉じられることで、混合物が別の吐出チャネル２０ｃ（図８右側）から別の金型の中空空間３１（図８右側）へ流れる間、混合物が成型装置３０の中空空間（図８左側）内に流入しない。

一部の実施態様において、図９に示すように、成型装置３０は複数の中空空間３１を含むことができる。一部の実施態様において、成型装置３０の中空空間３１は相互に分離されており、相互に連接不可能である。図９は明確性と簡易性を目的として、２つの中空空間３１を含む成型装置３０を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、限定することを意図していない。各成型装置３０は１つ以上の吐出チャネル２０ａ、２０ｂに対応することができる。当業者であれば任意の適切な数量の中空空間３１を利用でき、それらすべての組み合わせが実施態様の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。

一部の実施態様において、複数の成型装置３０の複数の中空空間３１は相互に同一または異なる体積を有する。例えば、中空空間３１の体積（図９左側）は、別の中空空間３１の体積（図９中央）より大きい。一部の実施態様において、各中空空間３１が同量、または異なる量で、混合物を受け取ることができる。例えば、中空空間３１（図９左側）が別の中空空間３１（図９中央）よりも大きい分量の混合物を受け取る。一部の実施態様において、各中空空間３１が同時に、または異なるタイミングで、混合物を受け取ることができる。例えば、吐出チャネル２０ａ、２０ｃ（図９左側と右側）が流量制御装置または類似のものによって閉じられることで、混合物が別の吐出チャネル２０ｂ（中央）から別の中空空間３１（図９中央）へ流れる間、混合物が中空空間３１（図９の左側と右側）内に流入しない。

一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは成型装置３０の異なる中空空間３１（図９左側）と連接可能である。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂは同量または異なる分量の混合物を吐出することができる。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが相互に同じまたは異なる幅または直径を有する。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが他の吐出チャネル２０ａ、２０ｂと同じまたは異なる流量を有する。図９は明確性と簡易性を目的として、混合物が対応する吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、２０ｃを通じて成型装置３０の各中空空間３１内に吐出されることを示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、限定することを意図していない。当業者であれば任意の適切な数量の吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、２０ｃを利用でき、それらすべての組み合わせが実施態様の範囲内に含まれることが意図されていることを容易に理解できるであろう。

一部の実施態様において、図１０に示すように、押出システム１０は１つの吐出チャネル２０に連結される、または連接可能であり、吐出チャネル２０が複数の吐出口２１を有する。一部の実施態様において、吐出チャネル２０は複数の分岐路２０１に分かれており、各分岐路２０１が射出口１２から離隔された吐出口２１を有する。分岐路２０１の数量は混合物の性質に基づいて調整することができる。一部の実施態様において、各分岐路２０１が混合バレル１１から射出される異なる分量の混合物を収容することができる。各分岐路２０１は、成型装置３０に同じ分量または異なる分量の混合物を吐出することができる。一部の実施態様において、各分岐路２０１は異なる温度下で運用することができる。

一部の実施態様において、分岐路２０１の吐出口２１は他の吐出口２１と異なる幅または直径を有することができ、このため吐出口２１は異なる流量を有することができる。一部の実施態様において、吐出口２１は異なる分量の混合物を射出することができる。図１０は明確性と簡易性を目的として、１つの成型装置３０に対応した２つの分岐路２０１を示しているが、この例は例示を目的としたのみであり、限定することを意図していない。当業者であれば任意の適した数量の分岐路２０１を利用できることを容易に理解できるであろう。さらに、分岐路２０１は少なくとも１つの異なる特徴を有するものとして示されているが、これは例示を目的としており、実施態様を限定することを意図しておらず、分岐路２０１は所望の機能を満たすために類似の構造または異なる構造を有することができる。

図１１Ａから図１１Ｃは多様な構成または状態における吐出チャネル２０の概略図である。一部の実施態様において、図１１Ａから図１１Ｃに示すように、吐出チャネル２０はテーパ状の構成である。一部の実施態様において、吐出チャネル２０は吐出口２１に向かって先が細くなり、吐出口２１に近い吐出チャネル２０が吐出口２１に遠い吐出チャネル２０よりも実質的に狭い幅を有する。例えば、吐出口２１に近い吐出チャネル２０の直径が吐出口２１に遠い吐出チャネル２０の直径より実質的に狭い。

一部の実施態様において、複数の吐出チャネル２０の少なくとも１つがさらに流量制御装置２３を含む。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０が流量制御装置２３を含み、対応する吐出口２１での混合物の流量は同じ、または若干異なる、あるいは大きく異なることができる。一部の実施態様において、流量制御装置２３は制御システム６０により制御される。流量制御装置２３は吐出チャネル２０内に配置された調節可能な栓２４とすることができる。栓２４は吐出口２１で混合物の流量を調整するように構成される。一部の実施態様において、栓２４は吐出チャネル２０に対して移動可能である。一部の実施態様において、栓２４は吐出口２１に向かって、または吐出口２１から遠ざかって移動可能である。

一部の実施態様において、吐出口２１での混合物の流量は、吐出口２１の幅または直径、射出口１２から押し出される混合物の量、または栓２４の位置を変えることで調整可能である。一部の実施態様において、吐出口２１での混合物の流量は、まず吐出口２１の幅または直径及び（または）射出口１２から押し出される混合物の量を変えることで調整され、その後さらに栓２４の位置を変えることで調整されてもよい。

一部の実施態様において、図１１Ａに示すように、栓２４は吐出口２１から離れている。一部の実施態様において、図１１Ｂに示すように、図１１Ａと比較して、図１１Ｂに示す栓２４は吐出口２１により近いが、吐出口２１に接触しておらず、図１１Ａに示す吐出口２１から吐出される混合物の量は、図１１Ｂに示す吐出口２１から吐出される混合物の量よりずっと多い。一部の実施態様において、栓２４は吐出口２１に非常に接近しており、わずかな量の混合物のみ吐出口２１から吐出可能である。

一部の実施態様において、図１１Ｃに示すように、栓２４の一部が吐出口２１を塞ぐと、混合物は吐出口２１から流出できない。つまり、栓２４が弁として作用し、混合物を吐出口２１から流出可能とすることができ（例えば、図１１Ａから図１１Ｃに示すように）、または混合物を吐出口２１から流出させないようにすることもできる。

図１２は本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。一部の実施態様において、図１２に示すように、吐出チャネル２０ａ、２０ｂと成型装置３０間の温度差を維持するために、射出成型システムはさらに吐出チャネル２０ａ、２０ｂと成型装置３０の間に配置された断熱材７０を含む。一部の実施態様において、断熱材７０は吐出チャネル２０ａ、２０ｂと上モールドベース３４の間に配置される。一部の実施態様において、断熱材７０は上モールドベース３４上に配置される。一部の実施態様において、断熱材７０は吐出口２１と供給ポート３５ａ、３５ｂの間に配置される。

各吐出チャネル２０ａ、２０ｂは断熱材７０内へ延伸でき、それにより一部が断熱材７０に囲まれる。一部の実施態様において、断熱材７０は対応する吐出チャネル２０ａ、２０ｂを受け取れるように構成された開口７１を含む。断熱材７０の開口７１は上モールドベース３４の開口３４１と合わせられる。各開口７１が断熱材７０を貫通して延伸される。断熱材７０はねじ等により上モールドベース３４上に設置することができる。断熱材７０はガラス繊維などの非熱伝導性材料を含むことができる。断熱材７０は全体を非金属材料で構成することができる。一部の実施態様において、断熱材７０の融点は吐出チャネル２０ａ、２０ｂを通過して流れる混合物の温度よりも実質的に高い。一部の実施態様において、断熱材７０の融点は１８０℃よりも実質的に高い。

一部の実施態様において、断熱材７０の幅は上モールドベース３４の幅より小さい。断熱材７０の厚みは、成型装置３０と吐出チャネル２０ａ、２０ｂを構成する材料の性質、吐出チャネル２０ａ、２０ｂと上モールドベース３４の温度など、複数の要因に関連することができる。一部の実施態様において、断熱材７０の厚みは上モールドベース３４の厚みＨより小さい。

一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂの温度が成型装置３０の温度と異なる。各吐出チャネル２０ａ、２０ｂの温度は、成型装置３０の温度より高い。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂの温度は１５０℃と２００℃の範囲であり、成型装置３０の温度は２０℃と６０℃の範囲とすることができる。

一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂと成型装置３０の温度差を維持するため、及び混合物の流動性を維持するために、複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂの少なくとも１つがさらにその上に配置された加熱装置７２を含む。加熱装置７２は、吐出チャネル２０ａ、２０ｂの温度を所定範囲内に維持する、または調整するように構成される。加熱装置７２は吐出チャネル２０ａ、２０ｂを同一または異なる所定範囲内に維持することができる。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂがそれぞれの上に配置された加熱装置７２を含む。一部の実施態様において、各吐出チャネル２０ａ、２０ｂが吐出口２１周囲に配置された加熱装置７２を含む。一部の実施態様において、加熱装置７２は吐出チャネル２０ａ、２０ｂが成型装置３０と係合されるとき、対応する吐出チャネル２０ａ、２０ｂとともに開口７１と開口３４１に進入することができる。加熱装置７２の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。各吐出チャネル２０ａ、２０ｂは異なる数量の加熱装置７２を含む、または加熱装置７２を含まないことができる。

一部の実施態様において、混合物の流動性を維持するために、成型装置３０はさらに供給ポート３５ａ、３５ｂの温度を所定範囲内に維持するように構成された加熱装置７３を含む。一部の実施態様において、加熱装置７３は上モールドベース３４または上型３２内に配置される。一部の実施態様において、加熱装置７３は供給ポート３５ａ、３５ｂに隣接して配置される。加熱装置７３の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。一部の実施態様において、吐出チャネル２０ａ、２０ｂから成型装置３０へ混合物が流れる間に、供給ポート３５ａ、３５ｂは加熱装置７３により所定温度（例：２００℃以上）まで加熱することができ、その後混合物の流動が完了すると、供給ポート３５ａ、３５ｂは所定温度（例：５０℃以下）まで即時に冷却することができる。一部の実施態様において、供給ポート３５ａ、３５ｂは吐出チャネル２０ａ、２０ｂが成型装置３０から離脱したら冷却される。一部の実施態様において、前述の即時の冷却は、加熱装置７３をオフにするか、供給ポート３５に隣接して配置された冷却部材をオンにすることで実装することができる。各成型装置３０は異なる数量の加熱装置７３を含む、または加熱装置を含まないことができる。一部の実施態様において、射出成型システムは押出システム１０と、吐出チャネル２０ａ、２０ｂと、１つの成型装置３０とを含み、そのうち、成型装置３０が、供給ポート３５の温度を調整するように構成された加熱装置７３を含む。一部の実施態様において、各供給ポート３５ａ、３５ｂはそれぞれの上に配置された加熱装置７３を含む。

一部の実施態様において、制御システム６０はさらに、断熱材７０と、吐出チャネル２０ａ、２０ｂと、加熱装置７２と、成型装置３０の加熱装置７３をリアルタイムで電気的に制御する。一部の実施態様において、制御システム６０は、吐出チャネル２０ａ、２０ｂを制御して成型装置３０に接続し、かつ吐出チャネル２０ａ、２０ｂの加熱装置７２または成型装置３０の加熱装置７３を制御して、吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、吐出口２１または供給ポート３５ａ、３５ｂをそれぞれの所定の温度まで加熱する、または吐出チャネル２０ａ、２０ｂ、吐出口２１または供給ポート３５ａ、３５ｂを夫々の所定の温度に維持する。

図１３は本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。一部の実施態様において、図１３に示すように、射出成型システムはさらに、吐出チャネル２０ａ、２０ｂと各複数の成型装置３０の係合を促進するように構成された支持ユニット４０を含む。支持ユニット４０は射出成型システム２００の任意の適した位置に配置することができる。一部の実施態様において、支持ユニット４０は吐出チャネル２０ａ、２０ｂを支持するように構成される。一部の実施態様において、支持ユニット４０は混合物の射出中、吐出チャネル２０ａ、２０ｂと成型装置３０の分離を防止するために用いられる。一部の実施態様において、制御システム６０がリアルタイムで支持ユニット４０を制御する。

図１４は本発明の一実施態様による射出成型システムの部分概略図である。一部の実施態様において、図１４に示すように、支持ユニット４０は、相互に係合するよう構成された第１要素４１と第２要素４２とを含み、そのうち、第１要素４１が押出システム１０または吐出チャネル２０から突出され、第２要素４２が各複数の成型装置３０に配置されるが、それに限定されない。一部の実施態様において、第１要素４１と第２要素４２は相互に嵌合することができ、例えば、第２要素４２が第１要素４１を受け取れるように構成することができる。一部の実施態様において、第１要素４１が吐出チャネル２０上に配置され、第２要素４２が各成型装置３０上に配置される。一部の実施態様において、第２要素４２が成型装置３０の上モールドベース３４上に配置される。一部の実施態様において、第１要素４１が押出システム１０または吐出チャネル２０の一部であり、第２要素４２が成型装置３０の一部である。一部の実施態様において、第１要素４１が押出システム１０の一部であり、かつ吐出チャネル２０ａ、２０ｂに隣接して配置され、第２要素４２が成型装置３０の上モールドベース３４上方に、または上モールドベース３４に対面して配置される。一部の実施態様において、第１要素４１と第２要素４２が相互に係合され、それにより吐出チャネル２０ａ、２０ｂを成型装置３０の上モールドベース３４と緊密に係合することができる。

一部の実施態様において、混合物の射出中における押出システム１０と成型装置３０の分離を防止するために、係合された第１要素４１が第２要素４２に対する力を受ける。力は閾値に等しい、または閾値より大きい。閾値は、中空空間３１内の圧力と吐出口２１の直径に基づいて、またはその他要員に基づいて調整することができる。

第１要素４１の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。第２要素４２の位置と数量は要件に応じて調整でき、特に限定されない。一部の実施態様において、第２要素４２の位置と数量は第１要素４１の位置と数量に対応する。一実施態様において、第１要素４１は吐出チャネル２０上の任意の適した位置に配置でき、第２要素４２は成型装置３０上の任意の適した位置に配置できる。一部の実施態様において、第２要素４２が上型３２上方に配置される。

図１５は本発明の一実施態様による射出成型システムの部分概略図である。一部の実施態様において、図１５に示すように、支持ユニット４０はロック状態とロック解除状態の２つの状態のいずれかにあることができる。ロック解除状態において、第１要素４１は対応する第２要素４２に進入するが、第２要素４２とまだロックされていない。つまり、支持ユニット４０がロック解除状態にあるとき、第１要素４１はまだ第２要素４２から離脱可能である。ロック状態において、第１要素４１は対応する第２要素４２に進入してロックされ、第１要素４１は第２要素４２から離脱できない。図１５にロック状態にある支持ユニット４０を示す。支持ユニット４０は手動により、または自動的により操作及び制御することができる。支持ユニット４０を２つの状態間で手動により、または自動的により切り替えることができる。

一部の実施態様において、第１要素４１が押出システム１０に回転可能に固定される。一部の実施態様において、第１要素４１が延伸部４１１とアーム部４１２とを含む。延伸部４１１とアーム部４１２は矢印Ａで示す方向に回転可能である。延伸部４１１は押出システム１０に固定され、上型３２に向かって第１方向Ｚに延伸される。アーム部４１２は延伸部４１１に結合され、第１方向Ｚに実質的に直角な第２方向Ｘ、または第１方向Ｚに実質的に直角な第３方向Ｙに延伸される。一部の実施態様において、第１要素４１は逆Ｔ字形である。第１要素４１が第２要素４２に進入した後、支持ユニット４０が第１要素４１のアーム部４１２の回転により、ロック解除状態からロック状態に移行される。一部の実施態様において、第１要素４１は、第１要素４１のアーム部４１２を約９０度回転させることにより、第２要素４２とロックされる。図１５にアーム部４１２が約９０度回転された後、アーム部４１２が第２要素４２とロックされた状態を示す。その結果、支持ユニット４０がロック状態にあり、吐出チャネル２０が成型装置３０と緊密に係合され、それにより押出システム１０と吐出チャネル２０から成型装置３０への混合物の射出を開始することができる。

図１６は本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。図１６を参照する。一部の実施態様において、射出成型システムの成型装置３０がさらに、上型３２を下型３３に緊密に結合するように構成された密封要素３９を含む。一部の実施態様において、密封要素３９が下型３３下方に配置され、吐出チャネル２０ａ、２０ｂに向かう力を提供する。一部の実施態様において、混合物の射出中に成型装置３０に向かう第１の力が生成され、密封要素３９が第１の力に逆らう第２の力を提供する。一部の実施態様において、密封要素３９が上型３２と下型３３の間に配置される。一部の実施態様において、制御システム６０がリアルタイムで密封要素３９を制御する。一部の実施態様において、上型３２と下型３３の間、または上モールドベース３４と上型３２の間に密封リングが配置される。一部の実施態様において、密封リングは成型装置３０のあらゆる側面に配置される。

図１７は本発明の一実施態様による射出成型システムの部分上面断面図である。図１８は本発明の一実施態様による射出成型システムの部分概略図である。混合物を成型装置３０内に射出した後、吐出チャネル２０ａ、２０ｂが供給ポート３５ａ、３５ｂから外されるが、この時点で成型装置３０内の混合物が成型装置３０から供給ポート３５ａ、３５ｂと開口３４１を介して溢れ出る恐れがある。一部の実施態様において、図１７と図１８に示すように、射出成型システムはさらに混合物が溢れ出ることを防止するように構成されたカバー５０を含む。一部の実施態様において、カバー５０は上型３２の供給ポート３５ａ、３５ｂから混合物が溢れ出ることを阻止するように構成される。一部の実施態様において、カバー５０は上型３２の供給ポート３５ａ、３５ｂを覆うように構成される。一部の実施態様において、カバー５０は上型３２の供給ポート３５ａ、３５ｂと上モールドベース３４の開口３４１から混合物が溢れ出ることを阻止するように構成される。一部の実施態様において、カバー５０は上型３２の供給ポート３５ａ、３５ｂと上モールドベース３４の開口３４１を覆うように構成される。一部の実施態様において、カバー５０は吐出チャネル２０が上モールドベース３４から離脱されるとすぐに供給ポート３５ａ、３５ｂを覆うように移動される。

一部の実施態様において、カバー５０は成型装置３０に取り付けられる。カバー５０は、成型装置３０と吐出チャネル２０ａ、２０ｂのとの間に配置された個別の要素またはモジュールとすることができる。一部の実施態様において、カバー５０は上モールドベース３４に取り付けられる。カバー５０の数量は特に限定されない。一部の実施態様において、数量は、上モールドベース３４の開口３４１の数量、または供給ポート３５ａ、３５ｂの数量に対応する。

図１９と図２０は多様な構成または状態におけるカバー５０の概略図である。一部の実施態様において、図１９と図２０に示すように、カバー５０は第１位置５１と第２位置５２との間で移動するように構成される。図１７、図１８及び図１９に示すように、第１位置５１で、カバー５０は開口３４１と対応する供給ポート３５ａ、３５ｂから離れており、対応する吐出チャネル２０ａ、２０ｂを対応する供給ポート３５ａ、３５ｂと係合させることができる。図１７、図１８及び図２０に示すように、第２位置５２で、カバー５０は対応する開口３４１と対応する供給ポート３５ａ、３５ｂを覆い、対応する吐出チャネル２０ａ、２０ｂを対応する供給ポート３５ａ、３５ｂと係合させることができない。一部の実施態様において、カバー５０は手動または自動で操作することができる。一部の実施態様において、カバー５０の移動は手動または自動で制御システム６０によりリアルタイムで制御できる。一部の実施態様において、カバー５０は吐出チャネル２０ａ、２０ｂが上モールドベース３４から離脱されるとすぐに、第１位置５１から第２位置５２へ移動され、供給ポート３５ａ、３５ｂを覆う。

図２１は本発明の一実施態様による射出成型システムの概略図である。一部の実施態様において、図２１に示すように、射出成型システムは押出システム１０と、複数の吐出チャネル２０ａ、２０ｂと、成型装置３０とを含む。射出成型システムはさらに、支持ユニット４０と、カバー５０と、制御システム６０と、断熱材７０と、加熱装置７２、７３とを含む。各成型装置３０は、中空空間３１と、上型３２と、下型３３と、上モールドベース３４と、供給ポート３５とを含む。成型装置３０はさらに、例えば、上述した、または図１から図１６に示すように、密封要素３９及び（または）突出部３６を含むことができる。

本発明においては、射出成型方法が開示される。方法は、複数の操作を含み、説明と図面は操作の順序を限定するとみなされない。図２２は本発明の一実施態様による射出成型方法を示すフローチャートである。一部の実施態様において、図２２に示すように、射出成型方法９００は次の工程を含む。

工程９０１は、高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成された押出システムと、第１吐出チャネルと、第２吐出チャネルと、中空空間、第１供給ポート及び第２供給ポートを含む成型装置と、を提供する工程を含む。第１吐出チャネルが押出システムと連通可能であり、押出システムから離隔して配置された第１吐出口を含み、第２吐出チャネルが押出システムと連通可能であり、押出システムから離隔して配置された第２吐出口を含み、第１供給ポートと第２供給ポートが中空空間と連通可能であり、かつ第１吐出口及び第２吐出口とそれぞれ係合可能である。

工程９０２は、第１吐出口と第１供給ポートとを係合させる工程を含む。

工程９０３は、第２吐出口と第２供給ポートとを係合させる工程を含む。

工程９０４は、第１吐出口と第１供給ポートを通じて第１分量の混合物を中空空間内に射出する工程を含む。

工程９０５は、第２吐出口と第２供給ポートを通じて第２分量の混合物を中空空間内に射出する工程を含む。

方法９００は上述の実施態様に限定されない。一部の実施態様において、射出成型方法９００は、図１から図２１に示す上述の射出成型システムのいずれかを使用する。

図２３から図２７は本発明の一実施態様による射出成型方法の例示的な運用を示す概略図である。一部の実施態様において、図２３に示すように、射出成型方法９００は、ポリマーと発泡剤の混合物を生成するように構成された押出システム１０と、第１吐出チャネル２０ａと、第２吐出チャネル２０ｂと、中空空間３１、第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂを含む成型装置３０と、を提供する工程９０１を含む。第１吐出チャネル２０ａが押出システム１０と連通可能であり、押出システム１０から離隔して配置された第１吐出口２１を含み、第２吐出チャネル２０ｂが押出システム１０と連通可能であり、押出システム１０から離隔して配置された第２吐出口２１を含み、第１供給ポート３５ａと第２供給ポート３５ｂが中空空間３１と連通可能であり、かつ第１吐出口２１及び第２吐出口２２とそれぞれ係合可能である。

一部の実施態様において、上型３２は密封要素３９により、対応する下型３３に密封される。

一部の実施態様において、支持ユニット４０はロック解除状態である。一部の実施態様において、混合物が中空空間３１内に射出される前に、カバー５０が第２位置５２に配置され、第１供給ポート３５ａと第２供給ポート３５ｂを被覆する。

一部の実施態様において、第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂの間には温度差が提供される。一部の実施態様において、成型装置３０と第１吐出チャネル２０ａ及び第２吐出チャネル２０ｂの間には温度差が提供される。一部の実施態様において、図２３に示すように、加熱装置７２は第１吐出チャネル２０ａ及び第２吐出チャネル２０ｂ上に配置され、第１吐出チャネル２０ａ及び第２吐出チャネル２０ｂを所定の温度まで加熱する。一部の実施態様において、上型３２内に配置された加熱装置７３は、第１供給ポート３５ａと第２供給ポート３５ｂを所定温度まで加熱する。

一部の実施態様において、工程９０１の開始時に、押出システム１０と吐出チャネル２０ａ、２０ｂは成型装置３０から離隔されている。

一部の実施態様において、方法９００は、第１吐出チャネル２０ａの第１吐出口２１と第１供給ポート３５ａとを係合させる工程９０２を含む。

図２４に示すように、第１吐出口２１と成型装置３０の第１供給ポート３５とを係合させる前に、方法９００は第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂを成型装置３０に向けて移動させる工程を含む。一部の実施態様において、第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂは成型装置３０上方の第１位置へ水平に移動される。第１位置で、吐出チャネル２０ａ、２０ｂは対応する成型装置３０の上モールドベース３４の開口３４１と位置が合わせられる。一部の実施態様において、第１吐出口２１と上モールドベース３４の上表面間の距離は０より大きい。

一部の実施態様において、方法９００は、第２吐出チャネル２０ｂの第２吐出口２１と第２供給ポート３５ｂとを係合させる工程９０３を含む。一部の実施態様において、第１吐出口２１と第１供給ポート３５ａの係合、及び第２吐出口２１と第２供給ポート３５ｂの係合は同時に実施される。

図２５に示すように、第１吐出チャネル２０ａ及び第２吐出チャネル２０ｂと対応する開口３４１の鉛直方向の位置合わせ後、第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂが成型装置３０に向かって移動され、対応する上モールドベース３４の開口３４１に受け取られ、その後、第１吐出口２１と第２吐出口２１が対応する第１供給ポート３５ａ、３５ｂに結合される。一部の実施態様において、第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂは成型装置３０に向かって垂直に移動され、対応する上モールドベース３４の開口３４１に受け取られる。

第１吐出口２１が第１供給ポート３５ａに結合された後、第１吐出口２１と対応する第１供給ポート３５ａが混合物の流動経路を構成し、吐出チャネル２０ａが第１供給ポート３５ａを介して中空空間３１と連通可能とされる。同様に、第２吐出口２１が第２供給ポート３５ｂに結合された後、第２吐出口２１と対応する第２供給ポート３５ｂが混合物のもう１つの流動経路を構成し、吐出チャネル２０ｂが第２供給ポート３５ｂを介して中空空間３１と連通可能とされる。成型装置３０から混合物が漏れ出ることがないように、吐出口２１は対応する第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂと緊密に係合される必要がある。

一部の実施態様において、混合物を押出システム１０により射出する準備が整うと、第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂが成型装置３０と位置合わせされ、成型装置３０のカバー５０が第２位置５２から第１位置５１へ摺動される。第２位置５２から第１位置５１へカバー５０が移動された後、第１吐出口２１と第２吐出口２１は対応する第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂと係合することができる。第１吐出口２１と第１供給ポート３５ａの係合、及び第２吐出口２１と第２供給ポート３５ｂの係合後、射出が開始される。混合物を射出する間に、カバー５０は第１位置５１に留まる。

一部の実施態様において、方法９００はさらに、吐出口２１を第１供給ポート３５ａに係合させながら、支持ユニット４０の第１要素４１を支持ユニット４０の第２要素４２内で相対的に回転させ、支持ユニット４０をロック状態にすることにより、吐出チャネル２０ａ、２０ｂを成型装置３０に固定する工程を含む。一部の実施態様において、第１吐出口２１と第２吐出口２１が第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂに結合されているとき、第１要素４１は第２要素４２内に入り、その後第２要素４２でロックされる。

一部の実施態様において、加熱装置７２は第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂを加熱して吐出チャネル２０ａ、２０ｂの温度を所定範囲内に保つ。一部の実施態様において、加熱装置７３は第１供給ポート３５ａと第２供給ポート３５ｂを加熱して、第１供給ポート３５ａと第２供給ポート３５ｂの温度を所定範囲内に保つ。

一部の実施態様において、図２６に示すように、方法９００は、第１吐出口２１と第１供給ポート３５ａを通じて第１分量の混合物Ｍ１を中空空間３１に射出する工程９０４を含む。一部の実施態様において、第１吐出チャネル２０ａは第１分量の混合物Ｍ１の射出時、少なくとも一部が成型装置３０に囲まれる。一部の実施態様において、第１分量の混合物Ｍ１を中空空間３１に射出するプロセスは、０．５〜１秒間のみ持続する。

一部の実施態様において、方法９００は、第２吐出口２１と第２供給ポート３５ｂを通じて第２分量の混合物Ｍ２を中空空間３１に射出する工程９０５を含む。一部の実施態様において、第２吐出チャネル２０ｂは第２分量の混合物Ｍ２の射出時、少なくとも一部が成型装置３０に包囲される。一部の実施態様において、第２分量の混合物Ｍ２を中空空間３１に射出するプロセスは、０．５〜１秒間のみ持続する。

一部の実施態様において、第１分量の混合物Ｍ１の射出と、第２分量の混合物Ｍ２の射出は同時に実施される。一部の実施態様において、第１分量の混合物Ｍ１の射出期間は、第２分量の混合物Ｍ２の射出期間に等しい。

一部の実施態様において、押出システム１０が成型装置３０から離脱することを防止するため、支持ユニット４０から力が加えられる。一部の実施態様において、工程９０４と工程９０５で、混合物が第１吐出口と第２吐出口２１から成型装置３０に射出されるとき、成型装置３０が射出方向と反対の反力を生成することができ、反力が第１吐出チャネル２０ａ及び第２吐出チャネル２０ｂと押出システム１０に伝われ、第１吐出チャネル２０ａ及び第２吐出チャネル２０ｂが成型装置３０から離脱しやすくなる恐れがある。一部の実施態様において、支持ユニット４０は射出方向と反対の反力に対する支持を提供する。

一部の実施態様において、射出プロセスの間、第１吐出チャネル２０ａ及び第２吐出チャネル２０ｂの温度は成型装置３０の温度より高い。一部の実施態様において、温度差が断熱材７０と加熱装置７２、７３を用いて維持される。

一部の実施態様において、方法９００はさらに、工程９０４と工程９０５の後、中空空間３１内で発泡成形品８０を形成する工程を含む。発泡成形品８０は、第１分量の混合物Ｍ１により形成される第１部分８１と、第２分量の混合物Ｍ２により形成される第２部分８２を含む。一部の実施態様において、第１部分８１と第２部分８２は、突出部３６に対応する溝の２つの相対している側に配置される。

一部の実施態様において、発泡成形品８０はさらに、第１供給ポート３５ａと第２供給ポート３５ｂにそれぞれ対応する第１マーク８４ａと第２マーク８４ｂとを含む。一部の実施態様において、第１マーク８４ａが第１部分８１に配置され、第２マーク８４ｂが第２部分８２に配置される。

一部の実施態様において、方法９００はさらに第１供給ポート３５ａから第１吐出口２１を離脱させる工程を含む。一部の実施態様において、方法はさらに第２供給ポート３５ｂから第２吐出口２１を離脱させる工程を含む。一部の実施態様において、第１供給ポート３５ａからの第１吐出口２１の離脱、及び第２供給ポート３５ｂからの第２吐出口２１の離脱は同時に実施される。一部の実施態様において、中空空間３１内への第１分量及び第２分量の混合物Ｍ１、Ｍ２の射出後、第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂが成型装置３０から離脱され、遠ざけて移動される。

一部の実施態様において、第１供給ポート３５ａからの第１吐出口２１の離脱、及び第２供給ポート３５ｂからの第２吐出口２１の離脱前に、支持ユニット４０がロック解除状態にされる。一部の実施態様において、支持ユニット４０は、支持ユニット４０の第１要素４１を支持ユニット４０の第２要素４２内で相対的に回転させることでロック状態からロック解除状態にされ、成型装置３０から吐出チャネル２０がロック解除される。一部の実施態様において、第１吐出口２１及び第２吐出口２１を第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂから離脱させる間、第１要素４１は第２要素４２からロック解除された後、第２要素４２から引き離される。

一部の実施態様において、方法９００はさらに、第１吐出口２１及び第２吐出口２１を第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂからそれぞれ離脱させる間、またはその後、第１供給ポート３５ａと第２供給ポート３５ｂを被覆する工程を含む。第１吐出口２１及び第２吐出口２１が第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂから分離されると、各カバー５０がすぐに第１位置５１から第２位置５２へ摺動し、成型装置３０内の混合物が第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂから溢れ出ないようにする。

一部の実施態様において、第１分量及び第２分量の混合物Ｍ１、Ｍ２が中空空間３１内に射出された後、成型装置３０の加熱装置７３が第１供給ポート３５ａ及び第２供給ポート３５ｂの加熱を停止する。一部の実施態様において、加熱装置７２は第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂの加熱を継続する。

上述の工程９０１から工程９０５において、制御システム６０は、押出システム１０、第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂ、成型装置３０、支持ユニット４０、カバー５０、断熱材７０、加熱装置７２、７３をリアルタイムで自動的に制御する。一部の実施態様において、制御システム６０は押出システム１０の移動を制御する。一部の実施態様において、制御システム６０は第１吐出チャネル２０ａと第２吐出チャネル２０ｂの移動を制御する。

方法９００は上述の実施態様に限定されない。一部の実施態様において、射出成型方法９００は、図１から図２１に示す上述の成型装置のいずれかを使用する。

前述の説明は当業者が本発明の態様をより理解できるようにいくつかの実施態様の特徴を概説したものである。当業者は本発明を基礎として使用し、ここで説明した実施態様と同じ目的を実行する、及び（または）同じ利点を達成するために、他のプロセス及び構造の設計または変更を行うことができるであろう。また、当業者はそのような同等の構造が本発明の要旨と範囲を逸脱しておらず、また本発明の要旨と範囲から逸脱することなく、本発明の種々の変更、置換、及び改変が可能であることを理解すべきであろう。

さらに、本発明の範囲は、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、及び本明細書に記載のステップの特定の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば本発明の開示から容易に理解するように、プロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、またはステップは、現在既存のまたは後に開発される、実質的に同じ機能を果たすか、本発明に従って利用することができるような本明細書に記載の対応する実施形態のように、実質的に同じ結果を達成する。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内にそのようなプロセス、機械、製造、物質の組成、手段、方法、及びステップを含むことを意図している。

１００ 射出成型システム
１０ 押出システム
１１ 混合バレル
１２ 射出口
２０、２０ａ、２０ｂ 吐出チャネル
２０１ 分岐路
２１、２２ 吐出口
３０ 成型装置
３１ 中空空間
３２ 上型
３３ 下型
３４ 上モールドベース
３４１ 開口
３５、３５ａ、３５ｂ 供給ポート
３６ 突出部
３９ 密封要素
４０ 支持ユニット
４１ 第１要素
４２ 第２要素
５０ カバー
５１ 第１位置
５２ 第２位置
５０ 流量制御装置
５１ 栓
６０ 制御システム
６１ 中央処理装置
６２ センサー
６３ ケーブル
７０ 断熱材
７１ 開口
７２、７３ 加熱装置
８０ 発泡成形品
８１ 第１部分
８２ 第２部分
８３ 溝
８４ａ 第１マーク
８４ｂ 第２マーク
Ｈ 厚み
Ｌ 長さ
Ｍ１ 第１分量の混合物
Ｍ２ 第２分量の混合物

Claims (10)

1. 射出成型システムであって、
   高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成された押出システムと、
   前記押出システムと連通可能であり、それぞれが前記押出システムから離隔して配置された吐出口を含み、前記混合物を吐出するように構成された複数の吐出チャネルと、
   前記吐出口から前記混合物を受け取るように構成され、中空空間と、前記中空空間と連通可能であり、前記吐出口に対応して係合可能な複数の供給ポートとを含む成型装置と、
   を含むことを特徴とする、射出成型システム。
2. 各前記吐出チャネルが異なる分量の前記混合物を収容するように構成されたことを特徴とする、請求項１に記載の射出成型システム。
3. 各前記吐出口が異なる直径を有することを特徴とする、請求項１に記載の射出成型システム。
4. 前記複数の吐出チャネルのうち少なくとも１つがさらに流量制御装置を含むことを特徴とする、請求項１に記載の射出成型システム。
5. 前記流量制御装置が、前記吐出チャネル内に配置された調整可能な栓である、ことを特徴とする、請求項４に記載の射出成型システム。
6. さらに前記中空空間に結合され、かつ前記成型装置の内壁に配置された突出部または溝を有することを特徴とする、請求項１に記載の射出成型システム。
7. 前記押出システムが、前記混合物の複数の分量を生成するように構成され、前記混合物の各分量が他の分量と異なる物理的状態または特性を有し、各吐出チャネルが異なる分量の前記混合物を吐出するように構成されたことを特徴とする、請求項１に記載の射出成型システム。
8. 射出成型方法であって、
   高分子材料と発泡剤の混合物を生成するように構成された押出システムと、前記押出システムと連通可能であり、かつ前記押出システムから離隔して配置された第１吐出口を含む第１吐出チャネルと、前記押出システムと連通可能であり、かつ前記押出システムから離隔して配置された第２吐出口を含む第２吐出チャネルと、中空空間、前記中空空間と連通可能であり、かつ前記第１吐出口と前記第２吐出口とそれぞれ係合可能な第１供給ポート及び第２供給ポートを含む成型装置と、を提供する工程と、
   前記第１吐出口と前記第１供給ポートとを係合させる工程と、
   前記第２吐出口と前記第２供給ポートとを係合させる工程と、
   前記第１吐出口と前記第１供給ポートを通じて第１分量の前記混合物を前記中空空間内に射出する工程と、
   前記第２吐出口と前記第２供給ポートを通じて第２分量の前記混合物を前記中空空間内に射出する工程と、
   を含むことを特徴とする、射出成型方法。
9. 前記第１分量の前記混合物の射出期間が、前記第２分量の前記混合物の射出期間に等しいことを特徴とする、請求項８に記載の射出成型方法。
10. さらに前記中空空間内で発泡成形品を形成する工程を有し、前記発泡成形品が、前記第１供給ポートと前記第２供給ポートにそれぞれ対応する第１マークと第２マークを含むことを特徴とする、請求項８に記載の射出成型方法。

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