JP4515694B2 - 発泡射出成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型で高発泡倍率の発泡成形品を良好に成形することができる発泡射出成形方に関するものである。
【0002】
発泡射出成形方法としては、大別して、化学発泡剤による発泡圧力を利用するものと、炭酸ガス、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスによる発泡圧力を利用するものとが知られている。
【0003】
化学発泡剤による発泡圧力を利用するものは、発泡倍率を高めるために化学発泡剤の樹脂に対する混合割合を大きくすると成形品の品質に影響を及ぼすおそれがあるため、高発泡倍率の発泡成形品を成形することは困難である。これに対し、高発泡倍率の発泡成形品を得ることができる不活性ガスによる発泡圧力を利用するものが注目されており、次に説明する一台の型締装置に対して一台の射出ユニットを備えた発泡射出成形装置を使用した、(イ)、(ロ)等の発泡射出成形方法が提案されている。
【0004】
(イ)型締めされた金型のキャビティ内へ不活性ガスを混練・混合されて樹脂中に拡散させた溶融樹脂を未充満状態(ショートショット状態)で射出・充填したのち、不活性ガスの発泡圧力によって発泡させてキャビティ内に充満させて発泡成形品を成形する発泡射出成形方法(特開2001−315153参照)。
【0005】
(ロ)キャビティの容積の縮小および拡大ができる金型を用い、容積を縮小させたキャビティ内へ不活性ガスを混練・混合されて樹脂中に拡散させた溶融樹脂を射出・充填したのち、キャビティ内の溶融樹脂の平均温度が樹脂の融点〜融点+30℃の範囲になった時点でキャビティの容積を拡大させて不活性ガスの発泡圧力によって発泡させる発泡射出成形方法(特開2001−341154参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術では、不活性ガスを混練・混合されて樹脂中に拡散させた溶融樹脂をキャビティ内へ射出・充填した直後から圧力開放されて発泡が始まってしまう。特に、厚肉で投影面積が大きい大型の発泡成形品を成形する際には、型締めされた金型に対して一台の射出ユニットによって不活性ガスを混練・混合されて樹脂中に拡散させた溶融樹脂の射出・充填を行なうため、射出・充填の開始時点から完了時点までの間に時間がかかり、その間に相当な温度差が生じ、発泡セルの大きさや密度が不均一になってしまう。
【0007】
そこで、射出・充填に要する時間を短縮して発泡セルの大きさや密度を均一にするためには、大容量の射出ユニットを用いなければならず、その結果、発泡射出成形装置が大型化してコスト高を招くという未解決の課題があった。
【0008】
本発明は上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであって、厚肉で投影面積の大きな大型の発泡成形品であっても、発泡セルの大きさや密度の均一性の制御を確実に行なうことができるとともに、発泡射出成形装置の小型化が可能な発泡射出成形方を提供すること目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る第1の発泡射出成形方法は、複数のゲートを有しかつ型締め時においてキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、前記型締工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、前記射出・流動充填工程ののち、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、を行なうことを特徴とする。
【0010】
第2の発泡射出成形方法は、複数のゲートを有しかつ型締め時にキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、前記型締工程ののち、前記キャビティ内に不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与し保持するカウンター圧力付与工程と、前記カウンター圧力付与工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、前記射出・流動充填工程ののち、前記キャビティ内の前記カウンター圧力を開放するとともに、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、を行なうことを特徴とする。
【0011】
第3の発泡射出成形方法は、複数のゲートを有しかつ型締め時においてキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、前記型締工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、前記射出・流動充填工程ののち、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記超臨界流体の不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、を行なうことを特徴とする。
【0012】
第4の発泡射出成形方法は、複数のゲートを有しかつ型締め時にキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、前記型締工程ののち、前記キャビティ内に不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与し保持するカウンター圧力付与工程と、前記カウンター圧力付与工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、前記射出・流動充填工程ののち、前記キャビティ内の前記カウンター圧力を開放するとともに、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記超臨界流体の不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、を行なうことを特徴とする。
【0013】
第5の発泡射出成形方法は、複数のゲートを有しかつ型締め時にキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、前記型締工程ののち、前記キャビティ内に超臨界流体の不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与し保持するカウンター圧力付与工程と、前記カウンター圧力付与工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、前記射出・流動充填工程ののち、前記キャビティ内の前記カウンター圧力を開放するとともに、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記超臨界流体の不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、を行なうことを特徴とする。
【0014】
また、前記射出・流動充填工程が完了したのち前記発泡工程を開始する前に、前記射出・流動充填工程の完了時の状態で待機させて、キャビティ内壁からの冷却によるスキン層を形成させるスキン層形成工程を行なうものとする。
【0016】
加えて、本発明に係る第1の発泡射出成形装置は、複数のゲートを有しかつキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型と、前記成形型を型締めして前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積と前記充填容積とに変化させる型締装置と、前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットとを備えており、前記各射出ユニットは、不活性ガス供給口を有するシリンダおよび前記シリンダ内に配設されたスクリュを備え、樹脂と不活性ガスとを混練・溶融して不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を計量する可塑化機能と、前記計量された不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を前記キャビティ内へ射出・充填する射出・充填機能と、前記スクリュの回転による推進力で前記不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を前記キャビティ内へ充填するフローモールド機能と、を備えたことを特徴とするものである。
【0017】
第2の発泡射出成形装置は、複数のゲートを有しかつキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する成形品容積と前記成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型と、前記成形型を型締めして前記キャビティの容積を前記成形品容積と前記充填容積とに変化させる型締装置と、前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットとを備えており、前記各射出ユニットは、超臨界流体供給口を有するシリンダおよび前記シリンダ内に配設されたスクリュを備え、樹脂と超臨界流体の不活性ガスとを混練・溶融して超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を計量する可塑化機能と、前記超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を前記キャビティ内へ射出・充填する射出機能と、前記スクリュの回転による推進力で前記超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を前記キャビティ内へ充填するフローモールド機能と、を備えたことを特徴とするものである。
【0018】
また、成形型に、不活性ガスを注・排気する注・排気手段を設けたものとする。
【0019】
さらに、成形型に、超臨界流体の不活性ガスを注・排気する注・排気手段を設けたものとする。
【0020】
【作用】
成形型のキャビティ内への不活性ガスあるいは超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の充填が、複数の射出ユニットによって同時に行なわれ、しかも射出したのちフローモールドに切り換えて充填される。また、複数のゲートから同時にキャビティ内に充填された不活性ガスあるいは超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂は、キャビティ内での流動距離が短いことや、不活性ガスによる流動性の向上、キャビティ内での溶融樹脂先端部の界面へのもぐり込み等により、流動性が損なわれないうちに合流する。
【0021】
その結果、小容量の射出ユニットを用いてウエルドライン、ひけ、そり等の発生しない良好な大型の発泡成形品を成形することができる。
【0022】
さらに、キャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、前記充填容積のキャビティ内に不活性ガスあるいは超臨界流体の不活性ガスを混練・混合されて樹脂中に拡散させた溶融樹脂を充填したのち、前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって発泡セルを生成させる。
【0023】
その結果、高発泡倍率の発泡成形品を良好に成形できるとともに、成形型のキャビティの容積の拡大を開始するタイミングや拡大速度等を制御することで、スキン層の形成(厚さ)、発泡セルの大きさや密度の均一性の制御を確実に行なうことができる。
【0024】
加えて、本発明によれば、発泡セルの大きさや密度が均一な大型の発泡成形品を、比較的小型の発泡射出成形装置によって低コストで成形できる。
【0025】
このため、本発明に係る発泡射出成形方法によって成形される大型の発泡成形品は、内・外壁材、ボード、床材、サイジング材等の建材に限らず、大型コンポストサイロ、浴槽、樽材、大型プランタ、組み立て式プールのパネル材等の各種用途に用いることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明に係る発泡射出成形装置の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
本実施の形態による発泡射出成形装置は、図1に示すように、一つの型締装置10に対して複数の射出ユニット4(図示した2台に限らず、必要に応じて3台以上にすることができる。)を配設し、型締装置10によって型締めされた容積を変化できる固定型11および可動型12からなる成形型1のキャビティ1a内に、複数の射出ユニット4により同時に不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのちフローモールドに切り換えて射出・流動充填し、ついで、キャビティ1aの容積を拡大させて発泡セルの生成ができるように構成されている。
【0028】
型締装置10は、固定型2が取り付けられる固定盤11と、可動型3が取り付けられる可動盤12と、可動盤12を軸方向へ移動自在に案内するタイバー13と、可動盤12とともに可動型3を固定型2に対して進退させて型締めおよび型開きを行なう図示しない型開閉機構とを備えており、成形型1を型締めしてキャビティ1aの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と、前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化させることができるように構成されている。
【0029】
なお、成形型1に、不活性ガスを注・排気する注・排気手段(不図示)を設けてもよい。この注・排気手段としては、不活性ガス供給源とキャビティ1aとを接続するキャビティ1a内に不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与する管路に、カウンター圧力開放手段が介在された分岐管路を設けたもの(図3、0057参照)とするとよい。
【0030】
固定盤11には、各射出ユニット4のノズル7に対応した部位にそれぞれノズル挿入孔11aが設けられており、固定盤11に取り付けられた固定型2には、各ノズル挿入孔11aを介して各射出ユニット4のノズル7がそれぞれノズルタッチされる複数のゲート2aが設けられている。
【0031】
各射出ユニット4は、図示しない加熱手段によって加熱されるシリンダ5と、シリンダ5内に回転自在かつ軸方向へ進退自在に配設されたスクリュ6と、シリンダ5の混練・溶融ゾーンに配設された不活性ガス供給口9と、シリンダ5の先端に配設されたノズル7と、ノズル7に付設されたシャットオフバルブ8とを備えており、不活性ガス供給口9は管路9aを介して図示しない不活性ガス供給源に接続されている。
【0032】
また、各射出ユニット4は、図示しないホッパより供給された樹脂と不活性ガス供給口9より添加された不活性ガスとを混練・溶融して、不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を計量する計量機能(可塑化機能)と、計量された不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を成形型1のキャビティ1aに射出・充填する射出機能と、前進位置におけるスクリュ6の回転による推進力によって不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を成形型1のキャビティ1a内へ充填するフローモールド機能とを備えている。
【0033】
続いて、本発明に係る発泡射出成形方法の一実施の形態について説明する。
【0034】
(1)図1に示すように、ノズルタッチされた各射出ユニット4において、シャットオフバルブ8を閉じた状態でスクリュ6を回転させ、図示しないホッパより供給された樹脂と不活性ガス供給口9より添加された不活性ガスとを混練・溶融して不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の計量(可塑化)を行なう。
【0035】
(2)上記(1)による計量ののち、型締装置10によって、成形型1のキャビティ1aの容積を充填容積(最小容積)の状態に型締めする。
【0036】
(3)上記(2)の型締工程ののち、図2の(a)に示すように、各射出ユニット4のシャットオフバルブ8を開くとともにスクリュ6を前進させて、計量された不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂をキャビティ1a内へ同時に射出・充填する。
【0037】
本工程において、各ゲート2aを介してキャビティ1a内に同時に射出・充填された不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂は、キャビティ1a内において合流するが、合流するまでの流動距離が短いことや、不活性ガスによる流動性の向上、キャビティ内での溶融樹脂先端部の界面へのもぐり込み等により、不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の流動性が損なわれることがなく合流し、合流部にウエルドライン等が発生することがない。
【0038】
(4)上記(3)の射出・充填工程ののち、図2の(b)に示すように、前進位置において直線移動しないように背圧を付与した状態でスクリュ6を回転させて、スクリュ6の推進力によって不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂をキャビティ1a内に充填すると同時に、充填された不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の量の増加分に対応するようにキャビティ1aの容積を漸増させる、いわゆるフローモールドによる充填を行なう。
【0039】
すなわち、複数の射出ユニット4により不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を同時にキャビティ1a内へ射出したのちフローモールドに切り換えて射出・流動充填するため、各射出ユニット4は小容量のものを用いることができる。
【0040】
(5)上記(4)によるフローモールドによって、所定量の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂がキャビティ1a内に充填された時点において、フローモールドを停止させて待機し、キャビティ1aの内壁面の温度低下によってスキン層を形成させる。
【0041】
本工程において、成形型1にキャビティ1aの内壁面の温度を検出する温度センサを設けておき、該温度センサによって検知されたキャビティ1aの内壁面の温度よりキャビティ1a内の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂温度を推定し、スキン層の形成状態を判定するようにするとよい。
【0042】
(6)上記(5)ののち、シャットオフバルブ8を閉じるとともに、キャビティ1aの容積を発泡成形品容積(発泡成形品の外面を規制する大きさの容積)まで拡大させることにより、スキン層で覆われた不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂に不活性ガスによる発泡セルを生成させる。
【0043】
本工程において、発泡セルの大きさや発泡セルの密度は、成形型1のキャビティ1aの拡大速度を制御(変化)することで、制御(変化)することができる。
【0044】
因みに、微細な発泡セルを有する発泡成形品を得るには、発泡セルの膨張速度よりもキャビティ1aの拡大速度を遅くする。逆に、大きな発泡セルを有する発泡成形品を得るには、発泡セルの膨張速度よりもキャビティ1aの拡大速度を速くする。
【0045】
また、不活性ガスを混練・混合して拡散された溶融樹脂中に、タルク、炭酸カルシウム等の核剤を多量に混練させて発泡セルの密度(セル数)を増加させることも可能である。
【0046】
(7)上記(6)ののち、成形型中において冷却したのち、型開きを行なって発泡成形品を取り出す。
【0047】
また、この冷却中に各射出ユニット4においては、上記(1)の計量(可塑化)を行なう。
【0048】
続いて、上述した一実施の形態による発泡射出成形方法の一変形例について説明する。
【0049】
本変形例は、上記(1)〜(7)の工程に対して、さらに、キャビティの容積が充填容積になるように型締めする型締工程である上記工程(2)から、複数の射出ユニットにより同時に不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのちのフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程である上記工程(3)、(4)へ移行する前に、容積が充填容積の状態に型締めされた成形型1のキャビティ1a内に不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与し保持するカウンター圧力付与工程を付加するとともに、上記工程(6)の開始時にキャビティ1a内の不活性ガスを排出してカウンター圧力を一気に開放させるカウンター圧力開放工程を付加したものである。
【0050】
なお、カウンター圧力の開放は、キャビティ壁面の温度が、結晶性樹脂では融点(Tm)から−20℃〜−60℃、非晶性樹脂ではガラス転移温度(Tmg)から−10℃〜−50℃の範囲に下降するのを待って行なうとよい。
【0051】
本変形例によれば、カウンター圧力を付与し保持しておくことにより、キャビティ1aに射出・流動充填された不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の発泡が確実に抑制されるため、表面に光沢のあるスキン層を有する発泡成形品を得ることができる。
【0052】
次に、本発明に係る発泡射出成形装置の他の実施の形態について説明する。
【0053】
本実施の形態による発泡射出成形装置は、図3に示すように、一つの型締装置30に対して複数の射出ユニット24を配設し、型締装置30によって型締めされたキャビティ21aの容積を変化できる固定型22および可動型23からなる成形型21のキャビティ21a内に、複数の射出ユニット24(図示した2台に限らず、必要に応じて3台以上にすることができる。)により同時に超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのちフローモールドに切り換えて射出・流動充填し、ついで、キャビティ21aの容積を拡大させて発泡セルの生成ができるように構成されている。
【0054】
型締装置30は、固定型22が取り付けられる固定盤31と、可動型23が取り付けられる可動盤32と、可動盤32を軸方向へ移動自在に案内するタイバー33と、可動盤32とともに可動型23を固定型22に対して進退させて型締めおよび型開きを行なう図示しない型開閉機構とを備えており、成形型21を型締めしてキャビティ21aの容積を発泡成形品の外面を規制する発泡成形品容積と、前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化させることができるように構成されている。
【0055】
固定盤31には、各射出ユニット24のノズル27に対応した部位にそれぞれノズル挿入孔31aが設けられており、固定盤31に取り付けられた固定型22には、各ノズル挿入孔31aを介して各射出ユニット24のノズル27がそれぞれノズルタッチされる複数のゲート22aが設けられている。
【0056】
各射出ユニット24は、図示しない加熱手段によって加熱されるシリンダ25と、シリンダ25内に回転自在かつ軸方向へ進退自在に配設されたスクリュ26と、シリンダ25の混練・溶融ゾーンに配設された超臨界流体供給口29と、シリンダ25の先端に配設されたノズル27と、ノズル27に付設されたシャットオフバルブ28とを備えている。そして、超臨界流体供給口29は、流量調整弁44、開閉弁43、流量計42等が介在された供給管路45を介して超臨界流体発生装置41に接続されている。
【0057】
また、成形型21に設けられた超臨界流体の不活性ガスを注・排気する注・排気手段として、供給管路45から分岐する分岐管路46がキャビティ21aに連通されているとともに、分岐管路46には開閉弁43と絞り弁等からなるカウンター圧力開放手段47が介在されている。
【0058】
ここで、超臨界流体発生装置41は、ボンベ40に貯留された炭酸ガスや窒素ガス等の不活性ガスを臨界圧力および臨界温度以上にして超臨界流体の不活性ガスを生成できるものであれば、その種類は問わない。
【0059】
因みに、炭酸ガスの場合は、臨界温度304.1K、臨界圧力7.38MPa以上にて超臨界流体になり、窒素ガスの場合は、臨界温度210K、臨界圧力3.5MPa以上にて超臨界流体となる。
【0060】
また、各射出ユニット24は、図示しないホッパより供給された樹脂と超臨界流体供給口29より添加された超臨界流体の不活性ガスとを混練・溶融して、超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を計量する計量機能(可塑化機能)と、計量された超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を成形型21のキャビティ21aに射出・充填する射出機能と、前進位置におけるスクリュ26の回転による推進力によって超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を成形型21のキャビティ21a内へ充填するフローモールド機能とを備えている。
【0061】
続いて、本発明に係る発泡射出成形方法の他の実施の形態について説明する。
【0062】
(1)図3に示すように、ノズルタッチされた各射出ユニット24において、シャットオフバルブ28を閉じた状態でスクリュ26を回転させ、図示しないホッパより供給された樹脂と超臨界流体供給口29より添加された超臨界流体の不活性ガスとを混練・溶融して超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の計量(可塑化)を行なう。
【0063】
(2)上記(1)による計量ののち、型締装置30によって、成形型21のキャビティ21aの容積を充填容積(最小容積)の状態に型締めする。
【0064】
(3)上記(2)ののち、各射出ユニット24のシャットオフバルブ28を開くとともにスクリュ26を前進させて、計量された超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂をキャビティ21a内へ同時に射出・充填する。
【0065】
本工程において、各ゲート22aを介してキャビティ21a内に同時に射出・充填された超臨界流体が混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂は、キャビティ21a内において合流するが、合流するまでの流動距離が短いことや、超臨界流体の状態の不活性ガスによる流動性の向上、キャビティ内での溶融樹脂先端部の界面へのもぐり込み等により、超臨界流体が混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の流動性が損なわれることがなく合流し、合流部にウエルドライン等が発生することがない。
【0066】
(4)上記(3)の射出・充填に続いて、図4に示すように、前進位置において直線移動しないようにスクリュ26に背圧を付与した状態でスクリュ26を回転させてスクリュ26の推進力によって超臨界流体が混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂をキャビティ21a内に充填すると同時に、充填された超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の量の増加分に対応するようにキャビティ21aの容積を漸増させる、いわゆるフローモールドによる充填を行なう。
【0067】
すなわち、複数の射出ユニット24により超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を同時にキャビティ21a内へ射出したのちフローモールドに切り換えて射出・流動充填するため、各射出ユニット24は小容量のものを用いることができる。
【0068】
(5)上記(4)によるフローモールドによって、所定量の超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂がキャビティ21a内に充填された時点において、フローモールドを停止させて待機し、キャビティ21aの内壁面の温度低下によってスキン層を形成させる。
【0069】
本工程において、成形型21にキャビティ21aの内壁面の温度を検出する温度センサを設けておき、該温度センサによって検知されたキャビティ21aの内壁面の温度よりキャビティ21a内の超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂温度を推定し、スキン層の形成状態を判定するようにするとよい。
【0070】
(6)上記(5)ののち、シャットオフバルブ28を閉じるとともに、キャビティ21aの容積を発泡成形品容積まで拡大させる(図5参照)ことにより、超臨界流体の不活性ガスによる発泡セルを生成させる。
【0071】
本工程において、発泡セルの大きさや発泡セルの密度は、成形型21のキャビティ21aの拡大速度を制御(変化)することで、制御(変化)することができる。
【0072】
因みに、微細な発泡セルを有する発泡成形品を得るには、発泡セルの膨張速度よりもキャビティ21aの拡大速度を遅くする。逆に、大きな発泡セルを有する発泡成形品を得るには、発泡セルの膨張速度よりもキャビティ21aの拡大速度を速くする。
【0073】
また、超臨界流体の不活性ガスを混練・混合して拡散された溶融樹脂中に、タルク、炭酸カルシウム等の核剤を多量に混練させて発泡セルの密度(セル数)を増加させることも可能である。
【0074】
続いて、上述した他の実施の形態による発泡射出成形方法の一変形例について説明する。
【0075】
本変形例は、上記(1)〜(6)の工程に対して、さらに、上記工程(2)から上記工程(3)へ移行する前に、容積が充填容積の状態に型締めされた成形型21のキャビティ21a内に超臨界流体の不活性ガスによるカウンター圧力を付与するカウンター圧力付与工程を付加するとともに、上記工程(6)の開始時にキャビティ21a内の超臨界流体の不活性ガスによるカウンター圧力をカウンター圧力開放手段47を介して一気に開放させるカウンター圧力開放工程を付加したものである。
【0076】
カウンター圧力の開放は、キャビティ壁面の温度が、結晶性樹脂では融点(Tm)から−20℃〜−60℃、非晶性樹脂ではガラス転移温度(Tmg)から−10℃〜−50℃の範囲に下降するのを待って行なうとよい。
【0077】
本変形例によれば、カウンター圧力を付与し保持しておくことにより、キャビティ21aに射出・流動充填された超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂の発泡が確実に抑制されるため、表面に光沢のあるスキン層を有する発泡成形品を得ることができる。
【0078】
なお、上記一変形例に示したカウンター圧力付与工程において、超臨界流体の不活性ガスのかわりに、不活性ガスをキャビティ内に注入してカウンター圧力を付与し保持するように変更してもよい。
【0079】
【発明の効果】
本発明は上述のとおり構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0080】
小容量の射出ユニットを用いてウエルドライン、ひけ、そり等の発生しない良好な大型の発泡成形品を成形することができる。
【0081】
また、成形型のキャビティの容積の拡大を開始するタイミングや拡大速度等を制御することで、スキン層の形成、発泡セルの大きさや密度の均一性の制御を確実に行なうことができる。
【0082】
さらに、発泡セルの大きさや密度が均一な大型の発泡成形品を、比較的小型の発泡射出成形装置によって良好に成形できる。
【0083】
このため、内・外壁材、ボード、床材、サイジング材等の建材に限らず、大型コンポストサイロ、浴槽、樽材、大型プランタ、組み立て式プールのパネル等、各種用途に対応した、高発泡倍率の大型の発泡成形品を低コストで成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による発泡射出成形装置の主要部を示す説明図である。
【図2】一実施の形態による発泡射出成形方法における主要工程を示す説明図である。
【図3】他の実施の形態による発泡射出成形装置の主要部を示す説明図である。
【図4】他の実施の形態による発泡射出成形方法における一工程を示す説明図である。
【図5】他の実施の形態による発泡射出成形方法における一工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1、21 成形型
1a、21a キャビティ
2、22 固定型
2a、22a ゲート
3、33 可動型
4、24 射出ユニット
5、25 シリンダ
6、26 スクリュ
7、27 ノズル
8、28 シャットオフバルブ
9 不活性ガス供給口
10、30 型締装置
11、31 固定型
12、32 可動型
13、33 タイバー
29 超臨界流体供給口
40 ボンベ
41 超臨界流体発生装置
42 流量計
43 開閉弁
44 流量調整弁
45 供給管路
46 分岐管路
47 カウンター圧力開放手段

Claims (7)

  1. 複数のゲートを有しかつ型締め時においてキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、
    前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、
    前記型締工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、
    前記射出・流動充填工程ののち、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、
    を行なうことを特徴とする発泡射出成形方法。
  2. 複数のゲートを有しかつ型締め時にキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、
    前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、
    前記型締工程ののち、前記キャビティ内に不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与し保持するカウンター圧力付与工程と、
    前記カウンター圧力付与工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、
    前記射出・流動充填工程ののち、前記キャビティ内の前記カウンター圧力を開放するとともに、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、
    を行なうことを特徴とする発泡射出成形方法。
  3. 複数のゲートを有しかつ型締め時においてキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、
    前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、
    前記型締工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、
    前記射出・流動充填工程ののち、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記超臨界流体の不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、
    を行なうことを特徴とする発泡射出成形方法。
  4. 複数のゲートを有しかつ型締め時にキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、
    前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、
    前記型締工程ののち、前記キャビティ内に不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与し保持するカウンター圧力付与工程と、
    前記カウンター圧力付与工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、
    前記射出・流動充填工程ののち、前記キャビティ内の前記カウンター圧力を開放するとともに、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記超臨界流体の不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、
    を行なうことを特徴とする発泡射出成形方法。
  5. 複数のゲートを有しかつ型締め時にキャビティの容積を発泡成形品の外面を規制する大きさの発泡成形品容積と前記発泡成形品容積より小さい充填容積とに変化できる成形型を用い、
    前記成形型を前記キャビティの容積が前記充填容積になるように型締めする型締工程と、
    前記型締工程ののち、前記キャビティ内に超臨界流体の不活性ガスを注入してカウンター圧力を付与し保持するカウンター圧力付与工程と、
    前記カウンター圧力付与工程ののち、前記充填容積の前記キャビティ内へ前記複数のゲートに対応する複数の射出ユニットにより同時に超臨界流体の不活性ガスが混練・混合されて樹脂中に拡散された溶融樹脂を射出したのち、前記溶融樹脂を前記キャビティ内に充填すると同時に前記キャビティの容積を漸増させるフローモールドに切り換えて充填する射出・流動充填工程と、
    前記射出・流動充填工程ののち、前記キャビティ内の前記カウンター圧力を開放するとともに、前記成形型の前記キャビティの容積を前記発泡成形品容積に拡大させることによって前記超臨界流体の不活性ガスによる発泡セルを生成する発泡工程と、
    を行なうことを特徴とする発泡射出成形方法。
  6. 不活性ガスが、炭酸ガスまたは窒素ガスであることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の発泡射出成形方法。
  7. 前記射出・流動充填工程が完了したのち前記発泡工程を開始する前に、前記射出・流動充填工程の完了時の状態で待機させて、キャビティ内壁からの冷却によるスキン層を形成させるスキン層形成工程を行なうことを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の発泡射出成形方法。
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