JP4743595B2 - 発泡成形品の射出成形装置 - Google Patents

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本発明は、金型内に樹脂を充填して発泡させてなる樹脂の発泡成形品の射出成形装置に係り、表面が緻密で、特に成形の立ち上がり時においても発泡倍率、気泡径や成形品肉厚にバラツキのない高品質な発泡成形品を得るための射出成形装置に関する。
樹脂の内部に多数存在する気泡により軽量性、断熱性、吸音性等の物性に優れた効果を有する発泡成形品は、古くから様々な分野で使用されている。
特に近年は、製品に対する樹脂の使用量を減らして軽量化するために樹脂を発泡させる手法が用いられ、軽量化はコストの低減につながることもあいまって発泡成形品の分野を更に広げている。
そして、発泡ガスのスキン層への巻き込みによる表面性の低下を防止して表面が緻密で肌荒れの少ない成形方法として、発泡剤を含む溶融樹脂を金型キャビティにフル充填し表面層が固化してスキン層が形成された後、金型キャビティを拡大することにより樹脂を発泡させる高圧法が知られている。この高圧法では、金型キャビティの拡大量は成形品の発泡倍率、気泡径や成形品肉厚等に影響を及ぼす重要な因子であり、高精度に再現性高く制御することが要求される。(特許文献1参照)
従来のトグル式型締機構を備えた型締装置を用い可動盤を型開方向に移動させて行なう金型キャビティの拡大は、トグル機構の倍力特性を利用し、金型タッチ点にある型締装置の可動盤を型開方向に移動させた際に検出した可動盤の位置とクロスヘッドの位置の関係を位置データとして記憶させ、該記憶したクロスヘッドの位置データに基づき可動盤の位置をクロスヘッド位置で制御する。このトグル機構による制御方法では、例えば、クロスヘッドの位置が1mm変動しても可動盤の位置変動は1/10mm以下であり、この可動盤の位置制御によって極めて高精度で、且つ、再現性の高い金型キャビティ拡大量の制御を実現することができる。(特許文献2参照)
特開昭48−22164号 特開平9−193221号
しかし、前述した従来の特許文献1に記載の高圧法による成形を、特許文献2に示したトグル機構の倍力特性を利用しクロスヘッドの位置で可動盤位置を制御する型締装置を用いた成形装置で行なうと、以下のような問題があった。
図7は、トグル式型締装置を備えた従来の射出成形装置110の概略を示す説明図である。通常、トグル式型締機構8のヒンジ部であるリンク節6a〜6eは、リンクと該リンクに設けられたピン孔に微小隙間を有して挿通されたトグルピンとによって構成されている。このようにリンク節6a〜6eが微小隙間を有することから、前記従来技術で金型キャビティの拡大を行なうと、クロスヘッド28が該リンク節6a〜6eの合計隙間に相当する寸法後退した後に可動盤2が移動し停止していた。
更に、図7に示すトグル式型締機構8を用いた型締装置20は、リンクが伸びきった状態で型締力が発生するため、金型15の厚さが変わるとそれに応じてトグル式型締機構8の位置調整を行なう型厚調節機構9を備えている。そして、型厚調節機構9は、例えば、リアプラテン4に回転自在に設けられタイバー7に螺合するタイバーナット5と該タイバーナット5を回転駆動する図示しない駆動装置などから構成され、タイバーナット5とタイバー7のねじ部及びタイバーナット5及びリアプラテン4の間には、それぞれ回転摺動のための隙間を有することから、前記金型キャビティの拡大を行なうとリアプラテン4は型開の反力によって型閉方向へ該型厚調節機構9の合計隙間に相当する寸法移動して停止する。
そして、金型キャビティ18で樹脂が発泡する射出発泡成形をするに際して、所望する金型のキャビティに拡大した可動盤2の位置でクロスヘッド28を停止させて位置保持しても、可動盤2に金型キャビティ18の樹脂発泡圧力が作用してトグル式型締機構8が後退し、リンク節6a〜6eと型厚調節機構9の合計隙間に相当する寸法だけ金型のキャビティ容積が大きくなり、発泡倍率、気泡径や成形品肉厚がバラツキ、高品質な発泡成形品が得られないといった問題を有していた。
上記問題を解決して、所望する発泡倍率、気泡径や成形品肉厚を確保して高品質な発泡成形品を得るために、予め前記トグル式型締機構8を用いた型締装置20のリンク節6a〜6eと型厚調節機構9の合計隙間に相当する寸法を計測しておき、金型キャビティ18の拡大量を設定する際において前記合計隙間に相当する寸法を修正して制御しても、溶融樹脂の樹脂温度や金型温度が安定していない成形立ち上がり時においては、発泡剤の熱分解によって発生する発泡ガスの量や圧力が安定せず、可動盤2に作用する樹脂発泡圧力を十分に得ることができない。このため、例えば、図8に示すように可動盤2を押し戻してリンクとトグルピンが型開方向で当接せずリンク節6cの隙間δ4を解消することができず、所望する金型キャビティの拡大量を得ることができなかった。
また、クロスヘッド28の位置データを用いた可動盤2の位置制御でクロスヘッド28を型開方向へ移動させても、溶融樹脂の樹脂温度や金型温度が安定していない成形立ち上がり時においては、トグル式型締機構8を押し戻して図9に示す型厚調節機構9のタイバーナット5とタイバー7の型開方向のねじの隙間δ5及びリアプラテン4とタイバーナット5との型閉方向の隙間δ6を解消することができず、発泡倍率、気泡径や成形品肉厚がバラツキ、高品質な発泡成形品が得られないといった問題を有していた。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、トグル式型締機構を有する型締装置を用いた樹脂の発泡成形において、金型キャビティの樹脂発泡圧力の変動に影響されることなく、発泡倍率、気泡径や成形品肉厚にバラツキのない高品質な発泡成形品を得る射出成形装置を提供することにある。
本発明による第1の発明においては、トグル式型締機構を有する型締装置を用い可動盤に取り付けられた可動金型と、固定盤に取り付けられた固定金型との間に形成される金型キャビティに発泡剤を含む溶融樹脂を充填し、該充填後に可動金型を型開方向に移動させて金型キャビティを拡大して成形する発泡成形品の射出成形装置において、前記トグル式型締機構のクロスヘッドの位置データにより前記可動盤を位置制御する型締制御部を備え、
前記固定盤又固定盤又は可動盤の一方に圧流体シリンダが用いられトグル式型締機構又は型締装置の前記金型キャビティの拡大に連動して可動盤を押動するとともに、前記トグル式型締機構が有する不可避的隙間を解消するキャビティ拡大機構を設けることとした。
第2の発明においては、キャビティ拡大機構で可動盤を押動するに際して、前記圧流体シリンダのピストンロッドを可動金型と固定金型とが離間する方向へ移動させて可動盤又は固定盤の一方に当接して行なうこととした。
そして、第3の発明においては、前記圧流体シリンダを油圧シリンダ又は空圧シリンダとした。
本発明の射出成形装置に使用される型締装置は、クロスヘッドの移動により可動盤と固定盤との間に配した金型を自在に開閉して型締するトグル方式で、可動盤を型開方向に移動させて行なう金型キャビティの拡大は、トグル機構の倍力特性を利用し、金型タッチ点にある型締装置の可動盤を型開方向へ移動させた際に検出した可動盤の位置とクロスヘッドの位置の関係を位置データとして記憶させ、該記憶したクロスヘッドの位置データに基づき可動盤の位置をクロスヘッドの位置で制御することができる。そして、金型キャビティが所望する拡大量となるよう可動盤の位置を移動させる際において、該移動後の可動盤位置に対応するクロスヘッド位置を前記位置データに基づいてクロスヘッドを移動させるとともに、該移動後のクロスヘッド位置を発泡完了時まで保持することとした。
トグル式型締機構の駆動手段は油圧駆動方式及び電動サーボ駆動方式が挙げられるが、制御の安定性や自由度から電動サーボ駆動方式とすることが好ましい。
本発明において、金型キャビティの拡大に連動して圧流体シリンダのピストンロッドを可動金型と固定金型とが離間する方向へ移動させて可動盤又は固定盤の一方に当接して可動盤を押動し、金型キャビティを拡大するキャビティ拡大機構を設ける構成としたので、例えば、樹脂温度や金型温度が安定せずに所望する樹脂の発泡圧力を得ることができない成形立ち上がり時においても、前記キャビティ拡大機構によって確実にトグル式型締機構を型開方向に押し戻して金型キャビティを拡大することで、発泡倍率、気泡径や成形品肉厚にバラツキのない高品質な発泡成形品を得ることができる。
そして、キャビティ拡大機構は、前記圧流体シリンダを固定盤上面部へ2個所、固定盤側面下部の図示しないマシンベースに2箇所設けてピストンロッドを可動盤に当接させる構成としても良く、また、可動盤の金型取り付け面に前記圧流体シリンダを設けてピストンロッドを固定盤に当接させる構成であっても良い。
本発明は、射出成形装置を用いた発泡成形において、可動盤を型開方向へ移動させて金型キャビティを拡大するに際して、圧流体シリンダを用いたキャビティ拡大機構を用いることにより、金型キャビティの樹脂発泡圧力の変動に影響されることなく、リンク節や型厚調節機構の隙間の影響を解消して、確実なキャビティ拡大が可能で、発泡倍率、気泡径や成形品肉厚にバラツキのない高品質な発泡成形品を得ることができる。
また、射出成形装置の型締装置にトグル式型締機構を用い、クロスヘッドの位置データで可動盤位置を制御することとしたので、極めて高精度で、且つ、再現性の高い可動盤の位置制御が実現できる。
さらに、圧流体シリンダを油圧シリンダまたは空圧シリンダとし、ピストンロッドを可動金型と固定金型とが離間する方向へ移動させて可動盤又は固定盤の一方に当接して押圧し金型キャビティを拡大するようにしたので、キャビティ拡大機構を射出成形装置に設けるに際して、取り付けスペースの制約を受けることがない。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る射出成形装置の全体構成を概略的に示す説明図である。図2は、本発明の射出成形装置のキャビティ拡大機構を含む要部を示す説明図である。図3は、図2におけるA−A線の断面を示す説明図である。図4は、本発明の射出成形装置の金型キャビティ拡大後の状態を示す説明図である。図5は、金型キャビティ拡大後のリンク節の隙間とキャビティ拡大機構の作動の関係を模式的に示す説明図である。図6は、金型キャビティ拡大後の型厚調節機構の隙間を模式的に示す説明図である。
本発明の実施形態である射出成形装置100の構成について説明する。
図1に示すように、本発明の射出成形装置100は、金型15、型締装置20、射出装置30及び型締装置20と射出装置30を制御する制御装置60とを備えている。金型15は、図1に示すように固定金型16と可動金型17とを備えており、固定金型16と可動金型17とは半押込み構造であり嵌合部で嵌め合わされ、該嵌め合わされた状態で固定金型16に形成されたキャビティ面と可動金型17に形成されたキャビティ面とが組み合わされて、金型キャビティ18を形成する構造となっている。そして、半押込み構造の嵌合部は金型キャビティ面全周にわたって形成され、射出充填後に金型キャビティ18の容積を拡大しても金型キャビティ18に充填した樹脂が金型15から漏れ出すことを防止している。
なお、金型15を所定のストローク開いても金型キャビティ18に充填した樹脂が漏れ出すことのない半押込み構造の金型を用いたが、これに限るものではなく、発泡成形に適用可能であればそれ以外の平押し構造等の金型を使用しても良い。
図1に示す型締装置20は、固定盤1と可動盤2と電動サーボモータ25を駆動源とするリンク駆動機構26と、リンク駆動機構26に駆動されるトグル式型締機構8と、電動サーボモータ25を駆動する制御用ドライバと、型厚を調節する型厚調節機構9と、金型キャビティ18を拡大するキャビティ拡大機構10とを備え、可動盤2は固定盤1とリアプラテン4との間に架設されたタイバー7により案内されて、トグル式型締機構8により可動金型17とともに前後進できるような構成となっている。
また、型締装置20に備えたリンク駆動機構26のクロスヘッド駆動軸27には、クロスヘッド28の位置を検出するための位置センサとしてのストロークセンサ66が取り付けられており、ストロークセンンサ66によってクロスヘッド28の位置を正確に検出することができる。
なお、本実施の形態においては、クロスヘッド28の位置を検出するための位置センサとしてのストロークセンサ66を配する構成としたが、クロスヘッド28の位置を検出するための位置センサの形態はこれに限らないことは勿論であり、電動サーボモータ25に内蔵されたセンサで検出する方式であっても良い。
また、型締装置20は、型締力を検出するセンサとして、タイバー7の固定盤側の一端に型締力センサ67を備えており、型締力センサ67はタイバー7の伸び量を検出することによって、型締力を検出する構成となっている。
さらに、型締装置20には、型開閉ストロークを検出する型開閉センサとして、可動盤位置センサ65が可動盤2の位置を検出するように配されており、可動盤位置センサ65の計測値から金型15の開閉ストローク及び金型キャビティ拡大量を検出する。
なお。本実施の形態においては、型開閉ストロークを検出する型開閉ストロークセンサとして、可動盤位置センサ65を配する構成としたが、型開閉ストロークセンサの形態がこれに限らないことは勿論であり、金型15に直接型開閉ストロークセンサを取り付ける方式であっても良い。
また、図1に示す型締装置20は、金型15の厚さが変わるとそれに応じて可動盤位置の調節を行なう型厚調節機構9を備えており、型厚調節機構9は、リアプラテン4に回転自在に設けられタイバー7に螺合するタイバーナット5と、該タイバーナット5を回転駆動する図示しない駆動装置等から構成され、金型厚みの異なる金型の取り付けを可能としている。可動盤位置の調節はトグル式型締機構8を、取り付ける金型の厚さが大きい場合には可動盤2と固定盤1との間隔が大きくなる型開方向へ、取り付ける金型の厚さが小さい場合には可動盤2と固定盤1との間隔が小さくなる型閉方向へ、移動させて行なう。そして、金型厚みの検出は、リアプラテン4の位置を検出する図示しないリアプラテン位置センサによる方式や回転駆動装置の回転数によって検出する方式により行なうことができる。
さらに、図1に示す射出成形装置100には、図2及び図3に示されるように、複数の圧流体シリンダを用い型締装置20又はトグル式型締機構8の金型キャビティ拡大に連動し、前記圧流体シリンダのピストンロッドを可動金型17と固定金型16とが離間する方向へ移動させるとともに、可動盤2又は固定盤1の一方へ当接して押動するキャビティ拡大機構10を備えている。この実施形態では、キャビティ拡大機構10が、固定盤1の金型取り付け面のタイバー内側面に4箇所設けられ、可動盤2を固定盤1に対して型開方向へ移動させることができる。
キャビティ拡大機構10は、固定盤1に設けられたシリンダ本体11に図示しない圧源より供給される圧力流体によってピストンロッド12の先端は可動盤2を押動して金型キャビティ18を拡大するとともに、トグル式型締機構8を型開方向へ移動させる構成となっている。
なお、本実施形態において、圧流体シリンダのシリンダ本体11は固定盤1の金型取り付け面のタイバー内側面に4箇所設ける構成としたが、シリンダ本体11を可動盤2の金型取り付け面のタイバー内側面に4箇所取り付け、固定盤1にピストンロッド12が当接する構成であっても良い。また、流体シリンダのピストンロッド12を可動金型17と固定金型16とが離間する方向へ移動させて可動盤2又は固定盤1の一方に当接して金型キャビティ8を拡大するようタイバー内側面に限らず、固定盤1の上面部や下面部、又は側面上下部等に設ける構成であっても良く、本願発明の実施形態に限定されるものではない。
射出成形装置100の動作を制御する制御装置60は、金型15の開閉ストロークを検出する可動盤位置センサ65、及びクロスヘッド28の位置を検出するストロークセンサ66の検出値が入力されて、金型15の型閉動作により型締力が上昇開始する際のクロスヘッド28の位置を型締力検出センサ67により金型タッチ点として検出するとともに、該金型タッチ点にあるクロスヘッド28を金型15のコアが完全に抜け出す位置へと移動させた際の可動盤位置に対応したクロスヘッド位置を位置関係データとして記憶する。
本実施形態におけるトグル式型締機構8は、5つのリンク節6a〜6eを有する5節ダブルトグル式でクロスヘッド28を型開閉方向に移動させることによって可動盤2の移動と型締力を制御する方式としたが、リンク節が4つである4節ダブルトグル式の型締機構を有した前記方式であっても良い。また、本実施形態においては、図1に示すような電動サーボモータ25をクロスヘッド28の移動手段としたが、本発明に適用できる本実施形態に限らず、クロスヘッド28の移動手段として油圧シリンダを本発明に用いても良い。
そして、トグルピンは可動盤2に固着された構成となっている。
次に、本実施形態に用いた射出装置30の構成について説明する。
図1に示す射出装置30は、バレル32と、バレル32に内装されフライトを有するスクリュ34と、バレル32内に成形樹脂材料を供給するホッパ38とを備え、該スクリュ34を前後進させるスクリュ移動手段40と、該スクリュ34を回転駆動するスクリュ回転駆動手段42が設けられている。そして、前記バレル32の外周面には、図示しないヒータが取り付けられている。
前記射出装置30は、スクリュ回転手段42によってスクリュ34が回転することにより、ホッパ38からペレット状の成形樹脂材料がバレル32に供給される構成となっており、該供給されたペレット状の成形樹脂材料は、バレル32に取り付けられたヒータによって加熱され、又、スクリュ34の回転によって混練圧縮作用を受けることによって溶融しスクリュ34の前方へ送られる。スクリュ34の前方へ送られた溶融樹脂は、スクリュ移動手段40により前進するスクリュ34によって、バレル32の先端に取り付けられたノズル39から金型キャビティ18へ射出充填することができる。
図1に示すように、本実施形態における射出移動手段40とスクリュ回転手段42は電動サーボモータを用いた構成としたが、本発明に適用できる本実施形態に限らず、スクリュ移動手段に油圧シリンダを用い、スクリュ回転手段に油圧モータを用いても良い。
そして、本実施形態に用いた制御装置60は、型締装置20を制御する型締制御部61と型締条件を設定する型締条件設定器、及び射出装置30を制御する射出制御部63と射出条件を設定する射出条件設定器とを備えている。
次に、図1、図4〜図6により本発明の発泡成形品の射出成形装置100を用いた発泡成形について説明する。
本発明に適用できる成形樹脂材料は、射出成形が可能なポリスチレンやポリプロピレン等に代表される熱可塑性樹脂材料に発泡剤を混合したものである。そして、発泡剤には、重炭酸ソーダに代表される無機発泡剤やアゾジカルボンアミドに代表される有機発泡剤の化学発泡剤等が使用される。
図1に示す電動サーボモータ25を駆動してクロスヘッド28を前進移動させることにより型締装置20のリンク駆動機構26を作動させ、トグル式型締機構8を延伸させながら可動盤2を固定盤1の方向に移動させ金型15を型締してトグルを伸びきらせた状態で保持する。型締力は樹脂充填時の際に樹脂の充填圧力で金型15が開かない最小の値とすることが、使用エネルギーや金型及び成形装置寿命の観点から望ましい。
型締完了後、予め設定した射出充填量、射出圧力、射出速度等に基づいて金型キャビティ18に樹脂の射出充填を行なう。射出充填完了後は成形品表面層が固化しスキン層が形成されるまでは金型キャビティ内及び射出装置内の溶融樹脂が発泡しないように保圧を作用させる。
保圧工程は、射出充填完了とともに計時を開始するタイマの出力信号に基づく方法とし、設定時間は、成形品の肉厚、形状、金型温度、樹脂温度及び成形樹脂材料等によって異なり、成形品の形状を見ながら設定することが望ましい。そして、表面層が固化したスキン層の形成後は、金型キャビティ18を拡大して発泡工程へ移行する。
発泡工程における金型キャビティ18の拡大は、制御装置60に内蔵した型締制御部61に記憶したクロスヘッド28を金型タッチ点から型開方向へ移動させた可動盤2の位置に対応するクロスヘッド28の位置関係データを前記型締装置20の合計隙間の寸法で修正した位置データに基づいて行い、クロスヘッド28は予め設定された可動盤2の停止位置で停止させるとともに、金型キャビティ18の樹脂発泡圧力とキャビティ拡大機構10及び金型キャビティ内の樹脂発泡圧力の作用によって押し戻されないようにクロスヘッド駆動軸27上で位置保持する構成となっている。
図4及び図5に示すように、キャビティ拡大機構10のピストンロッド12はトグル式型締機構8又は型締装置20の前記金型キャビティの拡大に連動して作動するように制御され、金型キャビティ容積の拡大制御の際においてはピストンロッド12の先端と可動盤2とは離間することがない。
そして、クロスヘッド28のクロスヘッド駆動軸27上での停止位置においてピストンロッド12の先端が可動盤2を押圧して後退させ、例えば図5に示すようにリンクとトグルピンが型開方向で当接してリンク節6cの隙間δ1および図6に示すように型厚調節機構9のリアプラテン4とタイバーナット5の型閉方向の隙間δ2とタイバーナット5とタイバー7の型開方向のねじ隙間δ3からなる型締機構の合計隙間を解消することができる。なお、金型キャビティ18の拡大においては、図示しない圧源からシリンダ本体11のヘッド側に好適な圧力と流量に制御された圧力流体が供給され、ピストンロッド12の先端が可動盤2を押圧することができる構成となっている。
このように、金型キャビティの拡大を行なって金型キャビティ18を拡大することで、金型キャビティ内の樹脂圧力が減少し始め、同時に充填した樹脂の発泡が起こり始めるが、例えば、成形の立ち上がり時であって、発泡剤の熱分解によって発生する発泡ガスの量や圧力が安定せず、可動盤2に作用する樹脂発泡圧力が十分に得られない場合であっても、金型キャビティ18の拡大量が確実に確保されることから、発泡倍率、気泡径や成形品肉厚にバラツキのない高品質な発泡成形品を得ることができるのである。
ここで、金型15が金型タッチする直前のクロスヘッド28の移動ストロークに対する可動盤2の移動ストロークは凡そ10:1の比率となる。また、クロスヘッド28の移動速度に対する可動盤2の移動速度も凡そ10:1の挙動を示す。換言すれば、トグル式型締機構8を有する型締装置20ではクロスヘッド28の位置を制御すれば可動盤2はクロスヘッド位置精度の10倍の精度で制御されることとなり、高精度な型開閉位置制御を行なうことが可能である。
しかし、従来のトグル機構を有する型締装置を用いた射出成形装置にはリンク節の隙間や型厚調節機構に隙間があり、金型キャビティ拡大後の樹脂の発泡圧力が十分に得られない場合には、可動盤2を押し戻せずに所望する金型キャビティの拡大量を得ることが出来ず、また、クロスヘッドの位置データを用いた可動盤2の位置制御でも型厚調節機構9の隙間を解消できず、発泡倍率、気泡径や成形品の肉厚がバラツキ、高品質な発泡成形品が得られないといった問題を有していた。
それに比較して、本実施の形態は、固定盤1と可動盤2との間に複数の圧流体シリンダを用いたキャビティ拡大機構10を設けるとともに、トグル式型締機構8又は型締装置20の金型キャビティの拡大に連動して作動させることで上記問題を解決し、確実な金型キャビティの拡大が可能で、発泡倍率、気泡径や成形品肉厚にバラツキのない高品質な発泡成形品を得ることができる。
そして、金型温度や樹脂温度が安定せず、金型キャビティ内において十分な樹脂発泡圧力を得ることができない成形立ち上がり時の第1ショットから発泡倍率、気泡径や成形品肉厚にバラツキのない高品質な発泡成形品を得ることができた。
本発明の実施形態に係る射出成形装置の全体構成を概略的に示す説明図である。 上記射出成形装置のキャビティ拡大機構を含む要部を示す説明図である。 図2におけるA−A線の断面を示す説明図である。 上記射出成形装置の金型キャビティ拡大後の状態を示す説明図である。 上記射出成形装置の金型キャビティ拡大後のリンク節の隙間とキャビティ拡大機構の作動の関係を模式的に示す説明図である。 上記射出成形装置の金型キャビティ拡大後の型厚調節機構の隙間を示す説明図である。 従来の射出成形装置の全体構成を概略的に示す説明図である。 従来の射出成形装置の金型キャビティ拡大後のリンク節の隙間を模式的に示す説明図である。 従来の射出成形装置の金型キャビティ拡大後の型厚調節機構の隙間を示す説明図である。
符号の説明
1 固定盤
2 可動盤
8 トグル式型締機構
9 型厚調節機構
10 キャビティ拡大機構
11 シリンダ本体
12 ピストンロッド
15 金型
16 固定金型
17 可動金型
18 金型キャビティ
20 型締装置
26 リンク駆動機構
30 射出装置
60 制御装置
100 射出成形装置

Claims (3)

  1. トグル式型締機構を有する型締装置を用い可動盤に取り付けられた可動金型と、固定盤に取り付けられた固定金型との間に形成される金型キャビティに発泡剤を含む溶融樹脂を充填し、該充填後に可動金型を型開方向に移動させて金型キャビティを拡大して成形する発泡成形品の射出成形装置において、
    前記トグル式型締機構のクロスヘッドの位置データにより前記可動盤を位置制御する型締制御部を備え、
    前記固定盤又は可動盤の一方に圧流体シリンダが用いられトグル式型締機構又は型締装置の前記金型キャビティの拡大に連動して可動盤を押動するとともに、前記トグル式型締機構が有する不可避的隙間を解消するキャビティ拡大機構を設けたことを特徴とする発泡成形品の射出成形装置。
  2. キャビティ拡大機構で可動盤を押動するに際して、前記圧流体シリンダのピストンロッドを可動金型と固定金型とが離間する方向へ移動させ可動盤又は固定盤の一方に当接して行なうことを特徴とする請求項1に記載の発泡成形品の射出成形装置。
  3. 前記圧流体シリンダが油圧シリンダ又は空圧シリンダであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発泡成形品の射出成形装置。
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