JP2021047395A - 液体現像剤 - Google Patents
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Abstract
Description
液体現像剤はトナー粒子が絶縁性液体中に油中分散しているので、乾式現像剤と比べてトナー粒子の小粒径化が可能である。
本発明は、印刷物の画像濃度及び彩度に優れた液体現像剤に関する。
本発明は、以下の〔1〕に関する。
〔1〕結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、
前記結着樹脂が、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物であり、
前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)の酸価が25mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である、液体現像剤。
本発明の液体現像剤は、結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する。
本発明において、結着樹脂(以下、「結着樹脂(P)」ともいう)は、非晶性ポリエステル系樹脂(A)(以下、単に「樹脂(A)」ともいう。)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物である。
そして、前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)の酸価が25mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である。
本発明の液体現像剤によれば、優れた画像濃度及び彩度が示される。
本発明において、結着樹脂(P)は、非晶性ポリエステル系樹脂構造にポリアルキレンイミンのようなアミン化合物に由来する部分を含んでおり、着色剤の分散剤として働くことで、トナー粒子中での着色剤の分散性を良好にすることができ、得られる印刷物の画像濃度及び彩度を向上させることができると考えられる。
樹脂が結晶性であるか非晶性であるかについては、結晶性指数により判定される。結晶性指数は、後述する実施例に記載の測定方法における、樹脂の軟化点と示差走査熱量計(DSC)による吸熱の最大ピーク温度との比「軟化点(℃)/吸熱の最大ピーク温度(℃)」で定義される。結晶性樹脂とは、結晶性指数が0.6以上1.4以下、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.9以上であり、そして、好ましくは1.2以下の樹脂である。非晶性樹脂とは、結晶性指数が1.4超、又は0.6未満、好ましくは1.5以上、又は0.5以下、より好ましくは1.6以上、又は0.5以下の樹脂である。
上記の「吸熱の最大ピーク温度」とは、実施例に記載する測定方法の条件下で観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を指す。
樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。
「ポリエステル系樹脂」とは、ポリエステル樹脂と、実質的にその特性を損なわない程度に変性された変性ポリエステル樹脂との総称である。該変性ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂がシリコーンで変性されたシリコーン変性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂がウレタン結合で変性されたウレタン変性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂がエポキシ結合で変性されたエポキシ変性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂セグメント及び付加重合樹脂セグメントを含む複合樹脂が挙げられる。
「ビスフェノールA」とは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである。
「カルボン酸化合物」とは、そのカルボン酸のみならず、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び各カルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1以上3以下)も含まれる。なお、アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、カルボン酸化合物の炭素数に含めない。
本発明の液体現像剤は、トナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する。トナー粒子は、結着樹脂(P)と着色剤とを含有する。
本発明の液体現像剤が、結着樹脂(P)を含有するトナー粒子を含有することにより、画像濃度及び彩度に優れた印刷物が得られる。
本発明において、結着樹脂(P)は、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物である。前記樹脂組成物中には、例えば、樹脂(A)とアミン化合物との反応物及びアミン化合物由来の副生成物、並びに未反応の樹脂(A)及び未反応のアミン化合物等が含まれる。そして、樹脂(A)とアミン化合物及びアミン化合物由来の副生成物との反応物が、前記樹脂組成物中で着色剤の分散剤として働くものと考えられる。
非晶性ポリエステル系樹脂(A)は、酸基を有する。
酸基としては、例えば、カルボキシ基、スルホ基が挙げられる。これらの中でも、カルボキシ基が好ましい。
非晶性ポリエステル系樹脂(A)としては、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントを有する非晶性複合樹脂が挙げられる。これらの中でも、好ましくは非晶性ポリエステル樹脂である。
前記非晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分(A−al)とカルボン酸成分(A−ac)との重縮合物である。以下、前記非晶性ポリエステル樹脂に含まれるアルコール成分(A−al)とカルボン酸成分(A−ac)について説明する。
アルコール成分(A−al)は、好ましくは2価以上のアルコールを含み、より好ましくは2価のアルコールを含み、更に好ましくは、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物(以下、「BPA−AO」ともいう。)及び炭素数2以上6以下の脂肪族ジオールから選ばれる少なくとも1種を含み、更に好ましくはBPA−AOを含む。BPA−AOとしては、好ましくは、式(I):
〔式中、OR11及びR12Oは、アルキレンオキシ基であり、R11及びR12はそれぞれ独立に、炭素数1以上4以下のアルキレン基(好ましくはエチレン基又はプロピレン基)であり、x及びyは、アルキレンオキシドの平均付加モル数であって、それぞれ独立に正の数であり、x及びyの和の平均値は、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上であり、そして、好ましくは16以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは4以下である。〕で表されるBPA−AOが挙げられる。
BPA−AOの量は、アルコール成分(A−al)中、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上、更に好ましくは98モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、更に好ましくは100モル%である。
アルコール成分(A−al)がBPA−POを含む場合、BPA−POの量は、アルコール成分(A−al)中、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、更に好ましくは85モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、好ましくは95モル%以下である。
脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオールが挙げられる。
脂環式ジオールとしては、例えば、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールAの炭素数2以上4以下のアルキレンオキシド(平均付加モル数2以上12以下)付加物が挙げられる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ソルビタンが挙げられる。
なお、樹脂の分子量や軟化点を調整する観点から、アルコール成分(A−al)は、1価のアルコールを含んでもよい。
これらのアルコール成分は、1種又は2種以上を用いてもよい。
カルボン酸成分(A−ac)としては、例えば、ジカルボン酸化合物、3価以上の多価カルボン酸化合物が挙げられる。
ジカルボン酸化合物の炭素数は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、そして、好ましくは30以下、より好ましくは20以下である。
芳香族ジカルボン酸化合物としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。これらの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸化合物としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、ペンタン二酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アゼライン酸、炭素数1以上20以下の脂肪族炭化水素基で置換されたコハク酸が挙げられる。脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは8以上、より好ましくは9以上であり、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖及び分岐鎖のいずれであってもよく、飽和脂肪族炭化水素基及び不飽和脂肪族炭化水素基のいずれであってもよい。炭素数1以上20以下の脂肪族炭化水素基で置換されたコハク酸としては、例えば、オクテニルコハク酸、ノネニルコハク酸、デセニルコハク酸、ウンデセニルコハク酸、ドデシルコハク酸、ドデセニルコハク酸、トリデセニルコハク酸、テトラデセニルコハク酸、テトラプロペニルコハク酸が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸化合物としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸化合物の量は、カルボン酸成分(A−ac)中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは55モル%以上、更に好ましくは60モル%以上、更に好ましくは65モル%以上、更に好ましくは70モル%以上であり、そして、100モル%以下である。
3価以上の多価カルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分(A−ac)中、好ましくは1モル%以上、より好ましくは5モル%以上、更に好ましくは10モル%以上であり、そして、好ましくは45モル%以下、より好ましくは40モル%以下、更に好ましくは35モル%以下、更に好ましくは30モル%以下、より好ましくは25モル%以下、更に好ましくは20モル%以下である。
なお、樹脂の分子量や軟化点を調整する観点から、カルボン酸成分(A−ac)には、1価のカルボン酸化合物が、適宜含有されていてもよい。
これらのカルボン酸成分は、1種又は2種以上を用いてもよい。
樹脂(A)の酸価は、アミン化合物との縮合反応の観点、着色剤との相互作用を高める観点、並びに画像濃度及び彩度を向上させる観点から、25mgKOH/g以上であり、そして、60mgKOH/g以下であり、好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは40mgKOH/g以下、更に好ましくは30mgKOH/g以下である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは2,000以上、より好ましくは3,000以上、更に好ましくは4,000以上であり、そして、好ましくは100,000以下、より好ましくは50,000以下、更に好ましくは10,000以下である。
樹脂(A)は、例えば、アルコール成分(A−al)及びカルボン酸成分(A−ac)を含む原料モノマー(A)による重縮合反応を行う工程を含む方法により製造してもよい。
前記重縮合反応において、必要に応じて、ジオクチル酸錫(II)、酸化ジブチル錫、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のエステル化触媒を原料モノマー(A)の総量100質量部に対し0.01質量部以上5質量部以下;没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸と同じ。)等のエステル化助触媒を原料モノマー(A)の総量100質量部に対し0.001質量部以上0.5質量部以下用いて重縮合してもよい。
また、前記重縮合反応にフマル酸等の不飽和結合を有するモノマーを使用する際には、必要に応じて原料モノマー(A)の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上0.5質量部以下のラジカル重合禁止剤を用いてもよい。ラジカル重合禁止剤としては、例えば、4−tert−ブチルカテコールが挙げられる。
前記重縮合反応の温度は、好ましくは120℃以上、より好ましくは160℃以上、更に好ましくは180℃以上であり、そして、好ましくは260℃以下、より好ましくは240℃以下である。なお、重縮合は、不活性ガス雰囲気中にて行ってもよい。
アミン化合物は、好ましくはアミノ基(−NH2、−NHR、−NRR’)を有する化合物である。ここで、R、R’は炭素数1以上5以下の炭化水素基を表す。アミン化合物は、樹脂(A)の酸基と縮合反応して、樹脂(A)の分子骨格中に取り込まれうる化合物である。
アミン化合物は、アミノ基以外の官能基を含んでもよい。該官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、ホルミル基、アセタール基、オキシム基、チオール基が挙げられる。
アミン化合物の量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
ポリアルキレンイミンの数平均分子量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは150以上、より好ましくは500以上、更に好ましくは800以上、更に好ましくは1,000以上、更に好ましくは2,000以上であり、そして、好ましくは10,000未満、より好ましくは5,000以下、更に好ましくは4,000以下、更に好ましくは3,000以下である。該数平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
ポリアリルアミンの重量平均分子量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは800以上、より好ましくは1,000以上、更に好ましくは1,500以上であり、そして、好ましくは10,000以下、より好ましくは5,000以下、更に好ましくは4,000以下である。該重量平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
アミン化合物は1種又は2種以上を用いてもよい。
アミン化合物がアルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミンを含有する場合、アミン化合物中のアルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミンの総量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは実質的に100質量%、更に好ましくは100質量%である。
結着樹脂(P)の酸価は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは15mgKOH/g以上、より好ましくは17mgKOH/g以上、更に好ましくは20mgKOH/g以上、更に好ましくは20mgKOH/g超であり、そして、好ましくは60mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下、更に好ましくは40mgKOH/g以下、更に好ましくは30mgKOH/g以下、更に好ましくは25mgKOH/g以下である。
結着樹脂(P)は、前述のとおり、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させて得られる。
結着樹脂(P)の製造方法は、例えば、
工程I:非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させて樹脂組成物である結着樹脂(P)を得る工程、
を含む。
結着樹脂(P)以外の樹脂としては、例えば、結着樹脂(P)以外のポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体であるスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、ポリウレタン、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環式炭化水素樹脂等が挙げられる。
結着樹脂(P)以外のポリエステル系樹脂としては、例えば、前述の非晶性ポリエステル系樹脂(A)、結晶性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントを含む結晶性複合樹脂が挙げられる。結晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、炭素数2以上16以下のα,ω−脂肪族ジオールを含むアルコール成分と炭素数2以上14以下の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物が挙げられる。具体的には、結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、特開2016−45358号公報に記載のものが挙げられる。
本発明において、トナー粒子は、結着樹脂(P)及び着色剤を含有する。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている顔料又は染料の全てを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエローを用いることができる。本発明において、トナー粒子は、黒トナー粒子、カラートナー粒子のいずれであってもよい。
なお、本発明においては、着色剤として顔料を用いる場合、前述したとおり、結着樹脂(P)が顔料の分散剤として働くことで、トナー粒子中の顔料の分散性を向上させる効果を発現することができる。そのため、フタロシアニン顔料のみならず、従来、顔料分散性が不十分であった顔料である、キナクリドン系顔料やナフトール系顔料に対しても良好な顔料分散性を得ることができる。
本発明の液体現像剤は、結着樹脂(P)と着色剤とを含有するトナー粒子を、分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散してなるものである。
本発明の液体現像剤は、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させて、液体現像剤の保存安定性を向上させ、画像濃度及び彩度を向上させる観点、及び後述する湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させて小粒径の液体現像剤を得る観点から、分散剤を含有する。
塩基性窒素含有基以外に含まれる官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、ホルミル基、アセタール基、オキシム基、チオール基が挙げられる。
炭素数16以上の炭化水素としては、炭素数16以上24以下の炭化水素が好ましく、炭素数16以上22以下の炭化水素がより好ましく、例えば、ヘキサデセン、オクタデセン、エイコサン、ドコサンが挙げられる。
ハロゲン原子で一部置換された炭素数16以上の炭化水素としては、ハロゲン原子で一部置換された炭素数16以上24以下の炭化水素が好ましく、ハロゲン原子で一部置換された炭素数16以上22以下の炭化水素がより好ましく、例えば、クロロヘキサデカン、ブロモヘキサデカン、クロロオクタデカン、ブロモオクタデカン、クロロエイコサン、ブロモエイコサン、クロロドコサン、ブロモドコサンが挙げられる。
なお、上記の反応性の官能基を有する炭化水素における炭素数は、反応性の官能基の炭素数は含めない。
炭素数16以上のヒドロキシカルボン酸の重合体としては、炭素数16以上24以下のヒドロキシカルボン酸の重合体が好ましく、例えば、18−ヒドロキシステアリン酸の重合体等が挙げられる。
炭素数2以上22以下の二塩基酸と炭素数2以上22以下のジオールの重合体としては、例えば、エチレングリコールとセバシン酸の重合体、1,4−ブタンジオールとフマル酸の重合体、1,6−ヘキサンジオールとフマル酸の重合体、1,10−デカンジオールとセバシン酸の重合体、1,12−ドデカンジオールと1,12−ドデカン二酸の重合体等が挙げられる。
ポリオレフィンとしては、炭素数2以上24以下の不飽和炭化水素の重合体が好ましく、炭素数2以上22以下の不飽和炭化水素の重合体がより好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブテン、ポリメチルペンテン、ポリテトラデセン、ポリヘキサデセン、ポリオクタデセン、ポリエイコセン、ポリドコセン等が挙げられる。
塩基性窒素含有基原料としては、ポリエチレンイミン等のポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート等のポリアミノアルキルメタクリレート等が挙げられる。中でも、ポリアルキレンイミンが好ましく、ポリエチレンイミンがより好ましい。
塩基性窒素含有基原料の数平均分子量は、分散剤のトナー粒子への吸着性の観点から、好ましくは100以上、より好ましくは250以上、更に好ましくは500以上、更に好ましくは1,000以上であり、そして、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性の観点から、好ましくは15,000以下、より好ましくは10,000以下、更に好ましくは5,000以下である。該数平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
分散性基原料における炭化水素基含有化合物の含有量は、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性の観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。
本発明において、絶縁性液体とは、電気が流れにくい液体のことを意味するが、本発明においては、絶縁性液体の導電率が、好ましくは1.0×10-11S/m以下、より好ましくは5.0×10-12S/m以下であり、そして、好ましくは1.0×10-13S/m以上である。また、絶縁性液体は、誘電率が3.5以下であることが好ましい。
本発明の液体現像剤を得る方法としては、結着樹脂(P)及び着色剤を含有するトナー原料を溶融混練した後に粉砕して得られるトナー母粒子を分散させる方法、水系樹脂分散液と水系着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子と着色剤粒子を合一させる方法、及び水系樹脂分散液と着色剤とを高速撹拌する方法等が挙げられる。液体現像剤の現像性及び定着性を向上させる観点、並びに画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、トナー原料を溶融混練した後に粉砕して得られるトナー母粒子を分散させる方法が好ましい。
かかる観点から、本発明の液体現像剤は、
工程1:少なくとも、結着樹脂(P)と着色剤とを溶融混練し、得られた混練物を、粉砕して、トナー母粒子を得る工程、及び
工程2:工程1で得られたトナー母粒子を、分散剤の存在下で、絶縁性液体中に分散させる工程、
を含む方法により製造することが好ましい。
結着樹脂(P)と着色剤は、あらかじめヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、混練機に供給することが好ましい。また、必要に応じて、離型剤、荷電制御剤等の添加剤を樹脂等と共に溶融混練に供してもよい。
溶融混練により得られた混練物を、粉砕可能な硬度に達するまで適宜冷却し、粉砕する。粉砕は、多段階に分けて行ってもよい。例えば、前記混練物を、1〜5mm程度に粗粉砕した後、更に所望の粒径に微粉砕してもよい。
工程1において、粉砕の後、得られたトナー母粒子は、必要に応じて、分級することが好ましい。
工程2−1:工程1で得られたトナー母粒子に分散剤を加え、絶縁性液体中に分散させ、トナー母粒子分散液を得る工程
工程2−2:工程2−1で得られたトナー母粒子分散液を湿式粉砕して、トナー粒子分散液(a)を得る工程
トナー母粒子、分散剤、及び絶縁性液体を高速撹拌混合装置により混合することによって、トナー母粒子が予備分散され、トナー母粒子分散液を得ることができ、次の工程2−2の湿式粉砕によるトナー粒子分散液(a)の生産性が向上する。
工程2−3:工程2−2で得られたトナー粒子分散液(a)を希釈してトナー粒子分散液(b)を得る工程である。
フローテスター「CFT−500D」(株式会社島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とした。
示差走査熱量計「Q100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで、試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定した。観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を吸熱の最大ピーク温度とした。
結晶性樹脂の場合には、最大ピーク温度を融点とした。
また、非晶性樹脂の場合に、ピークが観測される時はそのピークの温度を、ピークが観測されずに段差が観測される時は該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の低温側のベースラインの延長線との交点の温度をガラス転移温度とした。
樹脂の酸価は、JIS K 0070:1992に記載の中和滴定法に従って測定した。ただし、該方法において、測定溶媒のみエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒〔アセトン:トルエン=1:1(容量比)〕に変更した。
以下の方法のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量及び重量平均分子量を求めた。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mLになるように、試料をテトラヒドロフランに、25℃で溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「DISMIC−25JP」(ADVANTEC社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてテトラヒドロフランを、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させた。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行った。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出した。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(「A−500」(5.0×102)、「A−1000」(1.01×103)、「A−2500」(2.63×103)、「A−5000」(5.97×103)、「F−1」(1.02×104)、「F−2」(1.81×104)、「F−4」(3.97×104)、「F−10」(9.64×104)、「F−20」(1.90×105)、「F−40」(4.27×105)、F−80(7.06×105)、F−128(1.09×106))(以上、東ソー株式会社製)を標準試料として作成したものを用いた。括弧内は分子量を示す。
測定装置:「HLC−8220GPC」(東ソー株式会社製)
分析カラム:「GMHXL」+「G3000HXL」(東ソー株式会社製)
以下に示す、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量及び重量平均分子量を求めた。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.2g/100mLになるように、アミン化合物又は塩基性窒素含有基原料を、0.15モル/LでNa2SO4を1質量%酢酸水溶液に溶解させた溶液に溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「FP−200」(住友電気工業株式会社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液として0.15モル/LでNa2SO4を1質量%酢酸水溶液に溶解させた溶液を、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させた。そこに、試料溶液100μLを注入して測定を行った。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出した。このときの検量線には、数種類の標準プルラン(「P−5」(5.9×103)、「P−50」(4.73×104)、「P−200」(2.12×105)、「P−800」(7.08×105))(以上、昭和電工株式会社製)を標準試料として作成したものを用いた。括弧内は分子量を示す。
測定装置:「HLC−8320GPC」(東ソー株式会社製)
分析カラム:「α」+「α−M」+「α−M」(東ソー株式会社製)
以下に示す、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量を求めた。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.2g/100mLになるように、分散剤をクロロホルムに溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「FP−200」(住友電気工業株式会社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液として1.00mmol/Lの「ファーミンDM2098」(花王株式会社製)のクロロホルム溶液を、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させた。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行った。試料の分子量は、予め作成した検量線に基づき算出した。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(「A−500」(Mw 5.0×102)、「A−5000」(Mw 5.97×103)、「F−2」(Mw 1.81×104)、「F−10」(Mw 9.64×104)、「F−40」(Mw 4.27×105))(以上、東ソー株式会社製)を標準試料として作成したものを用いた。括弧内は分子量を示す。
測定装置:「HLC−8220GPC」(東ソー株式会社製)
分析カラム:「K−804L」(昭和電工株式会社製)
測定機:「コールターマルチサイザーII」(ベックマンコールター株式会社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:「コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19」(ベックマンコールター株式会社製)
電解液:「アイソトンII」(ベックマンコールター株式会社製)
分散液:電解液に「エマルゲン109P」(花王株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、更に、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製した。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求めた。
10mL容のスクリュー管に測定液を6〜7mL入れ、回転振動式粘度計「ビスコメイトVM−10A−L」(株式会社セコニック製、検出端子:チタン製、φ8mm)を用い、検出端子の先端部の15mm上に液面が来る位置にスクリュー管を固定し、25℃にて粘度を測定した。
試料10質量部をヘキサン90質量部で希釈し、遠心分離装置「3−30KS」(シグマ社製)を用いて、回転数25,000r/minにて、20分間回転させる。静置後、上澄み液をデカンテーションにて除去した後、90質量部のヘキサンで希釈し、同様の条件で再び遠心分離を行う。上澄み液をデカンテーションにて除去した後、下層を真空乾燥機にて0.5kPa、40℃にて8時間乾燥させ、以下の式より固形分濃度を計算した。
固形分濃度(質量%)=〔(乾燥後の残留物の質量)/(試料10質量部分の質量)〕×100
レーザー回折/散乱式粒径測定装置「マスターサイザー2000」(マルバーン社製)を用いて、測定用セルにアイソパーL(エクソンモービル社製、イソパラフィン、25℃における粘度1mPa・s)を加え、散乱強度が5〜15%になる濃度で、粒子屈折率1.58(虚数部0.1)、分散媒屈折率1.42の条件にて、体積中位粒径(D50)を測定した。
10mL容のスクリュー管に固形分濃度が25質量%の液体現像剤を6〜7mL入れ、回転振動式粘度計「ビスコメイトVM−10A−L」(株式会社セコニック製、検出端子:チタン製、φ8mm)を用い、検出端子の先端部の15mm上に液面が来る位置にスクリュー管を固定し、25℃にて粘度を測定した。
温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットルの四つ口フラスコに表1に示すBPA−PO及びBPA−EOを入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で100℃に昇温した後、表1に示すテレフタル酸を添加し、160℃まで昇温した。次いで、表1に示すエステル化触媒を添加し、235℃まで昇温し、235℃で10時間反応させた後、235℃、8.0kPaにて1時間反応させ、更に190℃まで冷却し、表1に示す無水トリメリット酸を添加し、190℃で1時間重縮合反応させた。その後、150℃まで冷却し、アミン化合物として表1に示すポリエチレンイミン(ポリエチレンイミン600、純正化学株式会社製)を添加し、150℃にて表1に示す軟化点に到達するまで反応させて、結着樹脂P−1〜P−4をそれぞれ得た。
結着樹脂(P)として結着樹脂P−1 80質量部と、着色剤として顔料「ECB−301」(大日精化工業株式会社製、フタロシアニンブルー15:3)20質量部を、予め20L容のヘンシェルミキサーを使用し、回転数1500r/min(周速度21.6m/sec)で3分間攪拌混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
〔溶融混練条件〕
連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(日本コークス工業株式会社製、ロール外径:14cm、有効ロール長:55cm)を使用した。連続式二本オープンロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)周速度75r/min(32.4m/min)、低回転側ロール(バックロール)周速度35r/min(15.0m/min)、混練物供給口側端部のロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が90℃及び混練物排出側が85℃であり、低回転側ロールの原料投入側が35℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の上記混練機への供給速度は10kg/h、上記混練機中の平均滞留時間は約3分間であった。
上記の溶融混練により得られた混練物を冷却ロールで圧延冷却した後、ハンマーミルを用いて1mm程度に粗粉砕した。得られた粗粉砕物を気流式ジェットミル「IDS」(日本ニューマチック株式会社製)により微粉砕及び分級し、体積中位粒径(D50)が10μmのトナー母粒子1を得た。
製造例1において、結着樹脂(P)として結着樹脂P−1に代えて結着樹脂P−2〜P−4をそれぞれ用いた以外は同様にして、体積中位粒径(D50)が10μmのトナー母粒子2〜4をそれぞれ得た。
塩基性窒素含有基原料として表2に示すポリエチレンイミン(ポリエチレンイミン600、純正化学株式会社製)を冷却管、窒素導入管、撹拌機、脱水管及び熱電対を装備した2L容の四つ口フラスコに入れ、窒素ガスで反応容器内を置換した。撹拌しながら、分散性基原料として表2に示すポリイソブテン無水コハク酸(PIBSA)(H1000、Dover社製)を表2に示すキシレンに溶解した溶液を25℃で1時間かけて滴下した。滴下終了後、30分間室温で保持した。その後、反応容器内を150℃に加温して1時間保持した後、160℃に昇温して1時間保持した。160℃で8.3kPaに減圧してキシレンを留去し、IR分析からPIBSA由来の酸無水物のピーク(1780cm-1)が消失した時点を反応終点とし、イミド結合由来のピーク(1700cm-1)が生じたことを確認し、表2に示す物性を有する分散剤D−1を得た。
実施例1〜2、比較例1〜2
表3に示すとおり、得られたトナー母粒子35質量部と絶縁性液体「NAソルベントNAS−4」(日油株式会社製、ポリイソブテン、導電率:1.52×10-12S/m、沸点:247℃、25℃における粘度:2mPa・s)63.95質量部、及び分散剤D−1 1.05質量部を1L容のポリエチレン製容器に入れ、「T.K.ロボミックス」(プライミクス株式会社製)を用いて、氷冷下、回転数7000r/minにて30分間攪拌を行い、有効分濃度36質量%の各トナー母粒子分散液を得た。
次に、得られたトナー母粒子分散液を、直径0.8mmのジルコニアビーズを用いて、体積充填率60体積%にて、6筒式サンドミル「TSG−6」(アイメックス株式会社製)で回転数1300r/min(周速度4.8m/sec)にて湿式粉砕した。ビーズをろ過により除去した後、各トナー粒子分散液を得た。得られたトナー粒子分散液100質量部に対し絶縁性液体「NAS−4」(日油株式会社製)44質量部を加えて希釈し、表3に示す液体現像剤1〜4をそれぞれ得た。得られた液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径D50、及び液体現像剤の粘度を表3に示す。
〔画像濃度〕
「OKトップコート紙」(王子製紙株式会社製、坪量:127.9g/m2、紙厚:約103um)に液体現像剤を滴下し、ワイヤーバーにより乾燥後のトナー質量が3.4g/m2になるように薄膜を作製した。その後、80℃の恒温槽中で10秒間保持した。
続いて、「OKI MICROLINE 3010」(株式会社沖データ製)から取り出した定着機を用いて、定着ロールの温度が100℃、定着速度が280mm/secで定着処理を行い、定着画像を得た。
得られた定着画像の画像濃度を、色彩計「Spectroeye」(GretagMacbeth社製)を用いて、定着画像部分につき各3点測定し、その平均値を画像濃度として算出した。結果を表3に示した。画像濃度の数値が大きいほど画像濃度が優れる。
画像濃度の評価と同様の方法で得られた定着画像の該画像部分のL*a*b*値を、色彩計「Spectroeye」(GretagMacbeth社製)を用いて測定した。定着画像部分につき各3点測定し、a*値及びb*値から下記の式にて彩度C*を算出した。結果を表3に示した。彩度C*の値が大きいほど、彩度に優れる。
C*=〔(a*)2+(b*)2〕0.5
Claims (7)
- 結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、
前記結着樹脂が、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物であり、
前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)の酸価が25mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である、液体現像剤。 - 前記結着樹脂の軟化点が80℃以上130℃以下である、請求項1に記載の液体現像剤。
- 前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)が、アルコール成分(A−al)と、カルボン酸成分(A−ac)との重縮合物であり、アルコール成分(A−al)がビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物を含む、請求項1又は2に記載の液体現像剤。
- 前記アミン化合物が、アルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、(ポリ)エチレンポリアミン、及び炭素数2以上9以下の3級アルカノールアミンから選ばれる1種以上を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の液体現像剤。
- 前記ポリアルキレンイミンの数平均分子量が、1,000以上10,000未満である、請求項4に記載の液体現像剤。
- 前記分散剤が、数平均分子量250以上のポリアルキレンイミンと、ハロゲン化された炭素数16以上の炭化水素及び数平均分子量500以上の反応性の官能基を有するポリオレフィンから選ばれる1種以上の炭化水素基含有化合物との反応物を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の液体現像剤。
- 前記絶縁性液体が、炭化水素系溶媒、ポリシロキサン、及び植物油から選ばれる1種以上を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の液体現像剤。
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