JP2021047395A - 液体現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷物の画像濃度及び彩度に優れた液体現像剤に関する。【解決手段】結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、前記結着樹脂が、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物であり、前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)の酸価が25mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である、液体現像剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる液体現像剤に関する。
電子写真用現像剤には、着色剤及び結着樹脂を含む材料からなるトナー粒子を乾式状態で用いる乾式現像剤と、トナー粒子が絶縁性液体中に分散した液体現像剤がある。
液体現像剤はトナー粒子が絶縁性液体中に油中分散しているので、乾式現像剤と比べてトナー粒子の小粒径化が可能である。
特許文献1には、ポリエステルを含む樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤の製造方法であって、工程1:樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、工程2:工程1で得られたトナー粒子を塩基性分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程を含み、前記塩基性分散剤が、ポリエチレンイミンと、12−ヒドロキシステアリン酸の自己縮合により得られるポリエステル(D)との反応により得られるアミド化合物であり、ポリエチレンイミン及びポリエステル(D)の数平均分子量が所定の範囲であり、ポリエチレンイミンとポリエステル(D)とのモル比が所定の範囲であり、アミド化合物の重量平均分子量が所定の範囲である、液体現像剤の製造方法が開示されている。
特許文献2には、絶縁性液体と、ポリアルキレンイミンでポリエステル樹脂を変性した変性ポリエステル樹脂を含む材料で構成されたトナー粒子とを含有し、前記ポリアルキレンイミンの変性に供される前記ポリエステル樹脂の酸価は、5〜20mgKOH/gである液体現像剤が開示されている。
特開2014−142624号公報 特許5434125号公報
液体現像剤においては、トナー粒子が小粒径化されることで、印刷物のトナー層の膜厚は薄くなる。そのため、目的の画像濃度を得るには、トナー粒子中の着色剤量を多くする必要がある。しかしながら、着色剤量が多くなることで、トナー粒子中での着色剤の分散が困難となり、良好な画像濃度が得られ難く、彩度も低下することが判明した。
本発明は、印刷物の画像濃度及び彩度に優れた液体現像剤に関する。
本発明者らは、結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、前記結着樹脂が、非晶性ポリエステル系樹脂とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物であり、前記非晶性ポリエステル系樹脂の酸価を所定の範囲とすることで、トナー粒子中での着色剤の分散性が向上することに着目し、印刷物の画像濃度及び彩度に優れた液体現像剤を提供できることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕に関する。
〔1〕結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、
前記結着樹脂が、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物であり、
前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)の酸価が25mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である、液体現像剤。
本発明によれば、印刷物の画像濃度及び彩度に優れた液体現像剤を提供することができる。
[液体現像剤]
本発明の液体現像剤は、結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する。
本発明において、結着樹脂(以下、「結着樹脂(P)」ともいう)は、非晶性ポリエステル系樹脂(A)(以下、単に「樹脂(A)」ともいう。)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物である。
そして、前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)の酸価が25mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である。
本発明の液体現像剤によれば、優れた画像濃度及び彩度が示される。
このような効果を奏する理由は定かではないが、以下のように考えられる。
本発明において、結着樹脂(P)は、非晶性ポリエステル系樹脂構造にポリアルキレンイミンのようなアミン化合物に由来する部分を含んでおり、着色剤の分散剤として働くことで、トナー粒子中での着色剤の分散性を良好にすることができ、得られる印刷物の画像濃度及び彩度を向上させることができると考えられる。
本明細書における各種用語の定義等を以下に示す。
樹脂が結晶性であるか非晶性であるかについては、結晶性指数により判定される。結晶性指数は、後述する実施例に記載の測定方法における、樹脂の軟化点と示差走査熱量計(DSC)による吸熱の最大ピーク温度との比「軟化点(℃)/吸熱の最大ピーク温度(℃)」で定義される。結晶性樹脂とは、結晶性指数が0.6以上1.4以下、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.9以上であり、そして、好ましくは1.2以下の樹脂である。非晶性樹脂とは、結晶性指数が1.4超、又は0.6未満、好ましくは1.5以上、又は0.5以下、より好ましくは1.6以上、又は0.5以下の樹脂である。
上記の「吸熱の最大ピーク温度」とは、実施例に記載する測定方法の条件下で観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を指す。
樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。
「ポリエステル系樹脂」とは、ポリエステル樹脂と、実質的にその特性を損なわない程度に変性された変性ポリエステル樹脂との総称である。該変性ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂がシリコーンで変性されたシリコーン変性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂がウレタン結合で変性されたウレタン変性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂がエポキシ結合で変性されたエポキシ変性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂セグメント及び付加重合樹脂セグメントを含む複合樹脂が挙げられる。
「ビスフェノールA」とは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである。
「カルボン酸化合物」とは、そのカルボン酸のみならず、反応中に分解して酸を生成する無水物、及び各カルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1以上3以下)も含まれる。なお、アルキルエステルのアルキル基の炭素数は、カルボン酸化合物の炭素数に含めない。
<トナー粒子>
本発明の液体現像剤は、トナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する。トナー粒子は、結着樹脂(P)と着色剤とを含有する。
本発明の液体現像剤が、結着樹脂(P)を含有するトナー粒子を含有することにより、画像濃度及び彩度に優れた印刷物が得られる。
(結着樹脂(P))
本発明において、結着樹脂(P)は、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物である。前記樹脂組成物中には、例えば、樹脂(A)とアミン化合物との反応物及びアミン化合物由来の副生成物、並びに未反応の樹脂(A)及び未反応のアミン化合物等が含まれる。そして、樹脂(A)とアミン化合物及びアミン化合物由来の副生成物との反応物が、前記樹脂組成物中で着色剤の分散剤として働くものと考えられる。
〔非晶性ポリエステル系樹脂(A)〕
非晶性ポリエステル系樹脂(A)は、酸基を有する。
酸基としては、例えば、カルボキシ基、スルホ基が挙げられる。これらの中でも、カルボキシ基が好ましい。
非晶性ポリエステル系樹脂(A)としては、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントを有する非晶性複合樹脂が挙げられる。これらの中でも、好ましくは非晶性ポリエステル樹脂である。
前記非晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分(A−al)とカルボン酸成分(A−ac)との重縮合物である。以下、前記非晶性ポリエステル樹脂に含まれるアルコール成分(A−al)とカルボン酸成分(A−ac)について説明する。
(アルコール成分(A−al))
アルコール成分(A−al)は、好ましくは2価以上のアルコールを含み、より好ましくは2価のアルコールを含み、更に好ましくは、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物(以下、「BPA−AO」ともいう。)及び炭素数2以上6以下の脂肪族ジオールから選ばれる少なくとも1種を含み、更に好ましくはBPA−AOを含む。BPA−AOとしては、好ましくは、式(I):
Figure 2021047395

〔式中、OR11及びR12Oは、アルキレンオキシ基であり、R11及びR12はそれぞれ独立に、炭素数1以上4以下のアルキレン基(好ましくはエチレン基又はプロピレン基)であり、x及びyは、アルキレンオキシドの平均付加モル数であって、それぞれ独立に正の数であり、x及びyの和の平均値は、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上であり、そして、好ましくは16以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは4以下である。〕で表されるBPA−AOが挙げられる。
BPA−AOは、好ましくはビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物(以下、「BPA−PO」ともいう。)、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物(以下、「BPA−EO」ともいう。)、より好ましくはBPA−POである。すなわち、アルコール成分(A−al)は、BPA−POを含むことが好ましい。これらのBPA−AOは、1種又は2種以上を用いてもよい。
BPA−AOの量は、アルコール成分(A−al)中、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上、更に好ましくは98モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、更に好ましくは100モル%である。
アルコール成分(A−al)がBPA−POを含む場合、BPA−POの量は、アルコール成分(A−al)中、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、更に好ましくは85モル%以上であり、そして、100モル%以下であり、好ましくは95モル%以下である。
アルコール成分(A−al)は、BPA−AOとは異なる他のアルコール成分を含んでもよい。他のアルコール成分としては、例えば、脂肪族ジオール、脂環式ジオール、3価以上の多価アルコールが挙げられる。
脂肪族ジオールの炭素数は、好ましくは2以上であり、そして、好ましくは18以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは10以下、更に好ましくは6以下である。
脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオールが挙げられる。
脂環式ジオールとしては、例えば、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールAの炭素数2以上4以下のアルキレンオキシド(平均付加モル数2以上12以下)付加物が挙げられる。
3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ソルビタンが挙げられる。
なお、樹脂の分子量や軟化点を調整する観点から、アルコール成分(A−al)は、1価のアルコールを含んでもよい。
これらのアルコール成分は、1種又は2種以上を用いてもよい。
(カルボン酸成分(A−ac))
カルボン酸成分(A−ac)としては、例えば、ジカルボン酸化合物、3価以上の多価カルボン酸化合物が挙げられる。
ジカルボン酸化合物としては、例えば、芳香族ジカルボン酸化合物、脂肪族ジカルボン酸化合物、及び脂環式ジカルボン酸化合物が挙げられる。
ジカルボン酸化合物の炭素数は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上であり、そして、好ましくは30以下、より好ましくは20以下である。
芳香族ジカルボン酸化合物としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。これらの中でも、イソフタル酸、テレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸化合物としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、ペンタン二酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アゼライン酸、炭素数1以上20以下の脂肪族炭化水素基で置換されたコハク酸が挙げられる。脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは8以上、より好ましくは9以上であり、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖及び分岐鎖のいずれであってもよく、飽和脂肪族炭化水素基及び不飽和脂肪族炭化水素基のいずれであってもよい。炭素数1以上20以下の脂肪族炭化水素基で置換されたコハク酸としては、例えば、オクテニルコハク酸、ノネニルコハク酸、デセニルコハク酸、ウンデセニルコハク酸、ドデシルコハク酸、ドデセニルコハク酸、トリデセニルコハク酸、テトラデセニルコハク酸、テトラプロペニルコハク酸が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸化合物としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸が挙げられる。
これらのジカルボン酸化合物の中でも、芳香族ジカルボン酸化合物が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸化合物の量は、カルボン酸成分(A−ac)中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは55モル%以上、更に好ましくは60モル%以上、更に好ましくは65モル%以上、更に好ましくは70モル%以上であり、そして、100モル%以下である。
3価以上の多価カルボン酸化合物としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸が挙げられる。これらの中でも、トリメリット酸又はその無水物を含むことが好ましい。
3価以上の多価カルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分(A−ac)中、好ましくは1モル%以上、より好ましくは5モル%以上、更に好ましくは10モル%以上であり、そして、好ましくは45モル%以下、より好ましくは40モル%以下、更に好ましくは35モル%以下、更に好ましくは30モル%以下、より好ましくは25モル%以下、更に好ましくは20モル%以下である。
なお、樹脂の分子量や軟化点を調整する観点から、カルボン酸成分(A−ac)には、1価のカルボン酸化合物が、適宜含有されていてもよい。
これらのカルボン酸成分は、1種又は2種以上を用いてもよい。
アルコール成分(A−al)のヒドロキシ基(OH基)に対するカルボン酸成分(A−ac)のカルボキシ基(COOH基)の当量比〔COOH基/OH基〕は、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.8以上であり、そして、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1.0以下である。
(樹脂(A)の物性)
樹脂(A)の酸価は、アミン化合物との縮合反応の観点、着色剤との相互作用を高める観点、並びに画像濃度及び彩度を向上させる観点から、25mgKOH/g以上であり、そして、60mgKOH/g以下であり、好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは40mgKOH/g以下、更に好ましくは30mgKOH/g以下である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは2,000以上、より好ましくは3,000以上、更に好ましくは4,000以上であり、そして、好ましくは100,000以下、より好ましくは50,000以下、更に好ましくは10,000以下である。
樹脂(A)の軟化点は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、更に好ましくは95℃以上であり、そして、好ましくは130℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは110℃以下である。
樹脂(A)のガラス転移温度は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、更に好ましくは55℃以上であり、そして、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
樹脂(A)の酸価、重量平均分子量、軟化点、及びガラス転移温度は、原料モノマーの種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。それらの値は、後述の実施例に記載の方法により求められる。樹脂(A)は、1種又は2種以上を用いてもよい。なお、樹脂(A)を2種以上組み合わせて使用する場合は、それらの混合物として得られた物性の値がそれぞれ前記範囲内であることが好ましい。
(樹脂(A)の製造)
樹脂(A)は、例えば、アルコール成分(A−al)及びカルボン酸成分(A−ac)を含む原料モノマー(A)による重縮合反応を行う工程を含む方法により製造してもよい。
前記重縮合反応において、必要に応じて、ジオクチル酸錫(II)、酸化ジブチル錫、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のエステル化触媒を原料モノマー(A)の総量100質量部に対し0.01質量部以上5質量部以下;没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸と同じ。)等のエステル化助触媒を原料モノマー(A)の総量100質量部に対し0.001質量部以上0.5質量部以下用いて重縮合してもよい。
また、前記重縮合反応にフマル酸等の不飽和結合を有するモノマーを使用する際には、必要に応じて原料モノマー(A)の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上0.5質量部以下のラジカル重合禁止剤を用いてもよい。ラジカル重合禁止剤としては、例えば、4−tert−ブチルカテコールが挙げられる。
前記重縮合反応の温度は、好ましくは120℃以上、より好ましくは160℃以上、更に好ましくは180℃以上であり、そして、好ましくは260℃以下、より好ましくは240℃以下である。なお、重縮合は、不活性ガス雰囲気中にて行ってもよい。
〔アミン化合物〕
アミン化合物は、好ましくはアミノ基(−NH2、−NHR、−NRR’)を有する化合物である。ここで、R、R’は炭素数1以上5以下の炭化水素基を表す。アミン化合物は、樹脂(A)の酸基と縮合反応して、樹脂(A)の分子骨格中に取り込まれうる化合物である。
アミン化合物は、アミノ基以外の官能基を含んでもよい。該官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、ホルミル基、アセタール基、オキシム基、チオール基が挙げられる。
アミン化合物の量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
アミン化合物としては、例えば、ポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、(ポリ)エチレンポリアミン、アルカノールアミン、アルキルアミンが挙げられる。
ポリアルキレンイミンは、好ましくはアルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミン、より好ましくはアルキレン基の炭素数が2以上4以下であるポリアルキレンイミン、更に好ましくはポリエチレンイミン又はポリプロピレンイミン、更に好ましくはポリエチレンイミンである。
ポリアルキレンイミンの数平均分子量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは150以上、より好ましくは500以上、更に好ましくは800以上、更に好ましくは1,000以上、更に好ましくは2,000以上であり、そして、好ましくは10,000未満、より好ましくは5,000以下、更に好ましくは4,000以下、更に好ましくは3,000以下である。該数平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
ポリアリルアミンとしては、アリルアミン、ジメチルアリルアミン、ジアリルアミン等のアリルアミン化合物の単独重合体又は共重合体などのアミノ基を側鎖に有するポリマーが挙げられる。
ポリアリルアミンの重量平均分子量は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは800以上、より好ましくは1,000以上、更に好ましくは1,500以上であり、そして、好ましくは10,000以下、より好ましくは5,000以下、更に好ましくは4,000以下である。該重量平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
(ポリ)エチレンポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等が挙げられる。これらの中でも、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンが好ましい。
アルカノールアミンとしては、好ましくは炭素数2以上9以下のアルカノールアミンである。アルカノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブタノールアミン等の1級アルカノールアミン;N−メチルエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン等のモノアルカノール2級アミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のジアルカノール2級アミンなどの2級アルカノールアミン;N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等のモノアルカノール3級アミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン等のジアルカノール3級アミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のトリアルカノール3級アミンなどの3級アルカノールアミンが挙げられる。これらの中でも、炭素数2以上9以下の3級アルカノールアミンが好ましく、炭素数2以上9以下のモノアルカノール3級アミンがより好ましく、N,N−ジメチルエタノールアミンが更に好ましい。
アルキルアミンとしては、好ましくは炭素数1以上6以下のアルキルアミンである。アルキルアミンとしては、例えば、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン等の1級アミン;ジエチルアミン、ジプロピルアミン等の2級アミンが挙げられる。
アミン化合物は1種又は2種以上を用いてもよい。
これらの中でも、アミン化合物は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは、アルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、(ポリ)エチレンポリアミン、炭素数2以上9以下のアルカノールアミン、及び炭素数が1以上6以下のアルキルアミンから選ばれる1種以上を含有し、より好ましくは、アルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、(ポリ)エチレンポリアミン、及び炭素数2以上9以下の3級アルカノールアミンから選ばれる1種以上を含有し、更に好ましくは、アルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミン、及びポリアリルアミンから選ばれる1種以上を含有し、更に好ましくはアルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミンを含有し、更に好ましくはポリエチレンイミンを含有する。
アミン化合物がアルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミンを含有する場合、アミン化合物中のアルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミンの総量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは実質的に100質量%、更に好ましくは100質量%である。
(結着樹脂(P)の物性)
結着樹脂(P)の酸価は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは15mgKOH/g以上、より好ましくは17mgKOH/g以上、更に好ましくは20mgKOH/g以上、更に好ましくは20mgKOH/g超であり、そして、好ましくは60mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下、更に好ましくは40mgKOH/g以下、更に好ましくは30mgKOH/g以下、更に好ましくは25mgKOH/g以下である。
結着樹脂(P)の軟化点は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、更に好ましくは95℃以上、更に好ましくは100℃以上、更に好ましくは102℃以上であり、そして、好ましくは130℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは110℃以下である。
結着樹脂(P)のガラス転移温度は、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、更に好ましくは54℃以上、更に好ましくは55℃以上であり、そして、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
結着樹脂(P)の酸価、軟化点、及びガラス転移温度は、原料の種類及びその比率、並びに反応温度、反応時間、冷却速度等の製造条件により適宜調整することができる。それらの値は、後述の実施例に記載の方法により求められる。なお、結着樹脂(P)を2種以上組み合わせて使用する場合は、それらの混合物として得られた物性の値がそれぞれ前記範囲内であることが好ましい。
(結着樹脂(P)の製造)
結着樹脂(P)は、前述のとおり、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させて得られる。
結着樹脂(P)の製造方法は、例えば、
工程I:非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させて樹脂組成物である結着樹脂(P)を得る工程、
を含む。
工程Iにおける縮合時の温度は、好ましくは50℃以上、より好ましくは100℃以上、更に好ましくは130℃以上であり、そして、好ましくは235℃以下、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは170℃以下である。
工程Iでのアミン化合物の配合量は、着色剤の分散性を向上させ、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、樹脂(A)の100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
本発明の液体現像剤において、トナー粒子の樹脂成分としては、本発明の効果が損なわれない範囲において、上記に示す結着樹脂(P)以外の樹脂を含有していてもよいが、結着樹脂(P)の含有量は、トナー粒子の樹脂成分の総量中、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下である。
結着樹脂(P)以外の樹脂としては、例えば、結着樹脂(P)以外のポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体であるスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、ポリウレタン、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環式炭化水素樹脂等が挙げられる。
結着樹脂(P)以外のポリエステル系樹脂としては、例えば、前述の非晶性ポリエステル系樹脂(A)、結晶性ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂セグメント及びビニル系樹脂セグメントを含む結晶性複合樹脂が挙げられる。結晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、炭素数2以上16以下のα,ω−脂肪族ジオールを含むアルコール成分と炭素数2以上14以下の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物が挙げられる。具体的には、結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、特開2016−45358号公報に記載のものが挙げられる。
(着色剤)
本発明において、トナー粒子は、結着樹脂(P)及び着色剤を含有する。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている顔料又は染料の全てを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエローを用いることができる。本発明において、トナー粒子は、黒トナー粒子、カラートナー粒子のいずれであってもよい。
本発明において、着色剤としては、画像濃度及び彩度の観点から、顔料が好ましく、フタロシアニン顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ナフトール系顔料、レーキ顔料がより好ましく、フタロシアニン顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料が更に好ましく、フタロシアニン顔料が更に好ましく、C.I.ピグメントブルー15:3等の銅フタロシアニン顔料が更に好ましい。
なお、本発明においては、着色剤として顔料を用いる場合、前述したとおり、結着樹脂(P)が顔料の分散剤として働くことで、トナー粒子中の顔料の分散性を向上させる効果を発現することができる。そのため、フタロシアニン顔料のみならず、従来、顔料分散性が不十分であった顔料である、キナクリドン系顔料やナフトール系顔料に対しても良好な顔料分散性を得ることができる。
着色剤の含有量は、後述する湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させて小粒径の液体現像剤を得る観点、液体現像剤の低温定着性を向上させる観点、及び、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させて、液体現像剤の保存安定性を向上させ、彩度をより向上させる観点から、結着樹脂(P)100質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは70質量部以下、更に好ましくは50質量部以下、更に好ましくは30質量部以下であり、そして、印刷物の画像濃度をより向上させる観点から、結着樹脂(P)100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。
本発明において、トナー粒子は、更に、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を適宜含有してもよい。
<分散剤>
本発明の液体現像剤は、結着樹脂(P)と着色剤とを含有するトナー粒子を、分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散してなるものである。
本発明の液体現像剤は、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させて、液体現像剤の保存安定性を向上させ、画像濃度及び彩度を向上させる観点、及び後述する湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させて小粒径の液体現像剤を得る観点から、分散剤を含有する。
本発明において、分散剤は、トナー粒子への吸着性の観点から、塩基性窒素含有基を有する塩基性分散剤が好ましい。塩基性窒素含有基としては、アミノ基(−NH2、−NHR、−NRR’)、アミド基(−C(=O)−NRR’)、イミド基(−N(COR)2)、ニトロ基(−NO2)、イミノ基(=NH)、シアノ基(−CN)、アゾ基(−N=N−)、ジアゾ基(=N2)、及びアジ基(−N3)から選ばれる少なくとも1種が好ましい。ここで、前述のアミン化合物と同様にR、R’は炭素数1以上5以下の炭化水素基を表す。分散剤のトナー粒子への吸着性の観点からは、アミノ基又はイミノ基が好ましく、トナー粒子の帯電性の観点からは、イミノ基がより好ましい。
塩基性窒素含有基以外に含まれる官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、ホルミル基、アセタール基、オキシム基、チオール基が挙げられる。
塩基性分散剤における塩基性窒素含有基の占める割合は、液体現像剤中でのトナー粒子の分散安定性の観点から、ヘテロ原子の個数換算で、好ましくは70個数%以上、より好ましくは80個数%以上、更に好ましくは90個数%以上、更に好ましくは95個数%以上、更に好ましくは100個数%である。
塩基性分散剤は、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性を向上させる観点から、塩基性窒素含有基に加えて、絶縁性液体への親和性を高める基(以下、「分散性基」ともいう)を含むことが好ましい。分散性基としては、例えば、炭素数16以上の炭化水素、ハロゲン原子で一部置換された炭素数16以上の炭化水素、反応性の官能基を有する炭素数16以上の炭化水素、炭素数16以上のヒドロキシカルボン酸の重合体、炭素数2以上22以下の二塩基酸と炭素数2以上22以下のジオールの重合体、炭素数16以上のアルキル(メタ)アクリレートの重合体、ポリオレフィン等に由来する基が挙げられる。
炭素数16以上の炭化水素としては、炭素数16以上24以下の炭化水素が好ましく、炭素数16以上22以下の炭化水素がより好ましく、例えば、ヘキサデセン、オクタデセン、エイコサン、ドコサンが挙げられる。
ハロゲン原子で一部置換された炭素数16以上の炭化水素としては、ハロゲン原子で一部置換された炭素数16以上24以下の炭化水素が好ましく、ハロゲン原子で一部置換された炭素数16以上22以下の炭化水素がより好ましく、例えば、クロロヘキサデカン、ブロモヘキサデカン、クロロオクタデカン、ブロモオクタデカン、クロロエイコサン、ブロモエイコサン、クロロドコサン、ブロモドコサンが挙げられる。
反応性の官能基を有する炭素数16以上の炭化水素としては、反応性の官能基を有する炭素数16以上24以下の炭化水素が好ましく、例えば、ヘキサデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、エイコセニルコハク酸、ドコセニルコハク酸、ヘキサデシルグリシジルエーテル、オクタデシルグリシジルエーテル、エイコシルグリシジルエーテル、ドコシルグリシジルエーテル等が挙げられる。
なお、上記の反応性の官能基を有する炭化水素における炭素数は、反応性の官能基の炭素数は含めない。
炭素数16以上のヒドロキシカルボン酸の重合体としては、炭素数16以上24以下のヒドロキシカルボン酸の重合体が好ましく、例えば、18−ヒドロキシステアリン酸の重合体等が挙げられる。
炭素数2以上22以下の二塩基酸と炭素数2以上22以下のジオールの重合体としては、例えば、エチレングリコールとセバシン酸の重合体、1,4−ブタンジオールとフマル酸の重合体、1,6−ヘキサンジオールとフマル酸の重合体、1,10−デカンジオールとセバシン酸の重合体、1,12−ドデカンジオールと1,12−ドデカン二酸の重合体等が挙げられる。
炭素数16以上のアルキル(メタ)アクリレートの重合体としては、炭素数16以上26以下のアルキル(メタ)アクリレートの重合体が好ましく、炭素数16以上24以下のアルキル(メタ)アクリレートの重合体がより好ましく、例えば、ヘキサデシルメタクリレートの重合体、オクタデシルメタクリレートの重合体、ドコシルメタクリレートの重合体等が挙げられる。
ポリオレフィンとしては、炭素数2以上24以下の不飽和炭化水素の重合体が好ましく、炭素数2以上22以下の不飽和炭化水素の重合体がより好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソブテン、ポリメチルペンテン、ポリテトラデセン、ポリヘキサデセン、ポリオクタデセン、ポリエイコセン、ポリドコセン等が挙げられる。
塩基性分散剤は、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性の観点から、ポリオレフィン骨格を有することが好ましく、ポリプロピレン骨格及び/又はポリイソブテン骨格を有することがより好ましく、分散剤の絶縁性液体への溶解性の観点から、ポリイソブテン骨格を有することが更に好ましい。従って、前記分散性基の中では、ポリオレフィンに由来する基が好ましく、ポリプロピレンに由来する基及び/又はポリイソブテンに由来する基がより好ましく、ポリイソブテンに由来する基が更に好ましい。
塩基性分散剤は、特に限定されるものではないが、例えば、塩基性窒素含有基原料と分散性基原料とを反応させて得られる。
塩基性窒素含有基原料としては、ポリエチレンイミン等のポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート等のポリアミノアルキルメタクリレート等が挙げられる。中でも、ポリアルキレンイミンが好ましく、ポリエチレンイミンがより好ましい。
塩基性窒素含有基原料の数平均分子量は、分散剤のトナー粒子への吸着性の観点から、好ましくは100以上、より好ましくは250以上、更に好ましくは500以上、更に好ましくは1,000以上であり、そして、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性の観点から、好ましくは15,000以下、より好ましくは10,000以下、更に好ましくは5,000以下である。該数平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
分散性基原料としては、ハロゲン化された炭素数16以上の炭化水素、反応性の官能基を有する炭素数16以上の炭化水素、炭素数16以上のヒドロキシカルボン酸の重合体、炭素数2以上22以下の二塩基酸と炭素数2以上22以下のジオールの重合体、反応性の官能基を有する炭素数16以上のアルキル(メタ)アクリレートの重合体、反応性の官能基を有するポリオレフィン等が挙げられる。これらの中では、原料の入手性及び反応性の観点から、ハロゲン化された炭素数16以上の炭化水素、反応性の官能基を有する炭素数16以上の炭化水素、反応性の官能基を有する炭素数16以上24以下のアルキル(メタ)アクリレートの重合体、及び反応性の官能基を有するポリオレフィンから選ばれる1種以上が好ましく、ハロゲン化された炭素数16以上の炭化水素及び反応性の官能基を有するポリオレフィンから選ばれる1種以上の炭化水素基含有化合物がより好ましい。反応性の官能基としては、カルボキシ基、エポキシ基、ホルミル基、イソシアネート基等が挙げられ、これらの中では、安全性及び反応性の観点から、カルボキシ基又はエポキシ基が好ましい。従って、反応性の官能基を導入する化合物としては、カルボン酸系化合物が好ましい。カルボン酸系化合物としては、フマル酸、マレイン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、酒石酸、それらの無水物、又はそれらの炭素数1以上3以下のアルキルエステル等が挙げられる。分散性基原料の具体例としては、クロロオクタデカン等のハロゲン化アルカン、エポキシ変性されたポリオクタデシルメタクリレート、塩素化ポリプロピレン等のハロゲン化ポリオレフィン、ポリエチレン無水コハク酸、ポリプロピレン無水コハク酸、ポリイソブテン無水コハク酸等のポリオレフィン酸無水物が挙げられる。
分散性基原料における炭化水素基含有化合物の含有量は、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性の観点から、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。
分散性基原料の数平均分子量は、液体現像剤中でのトナー粒子の分散性の観点から、好ましくは500以上、より好ましくは700以上、更に好ましくは900以上であり、そして、分散剤のトナー粒子への吸着性の観点から、好ましくは5,000以下、より好ましくは4,000以下、更に好ましくは3,000以下である。該数平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
塩基性分散剤における塩基性窒素含有基と分散性基の質量比(塩基性窒素含有基/分散性基)は、分散剤のトナー粒子への吸着性の観点から、好ましくは3/97以上、より好ましくは5/95以上であり、そして、液体現像剤中でのトナー粒子の分散安定性の観点から、好ましくは20/80以下、より好ましくは15/85以下である。なお、塩基性分散剤における塩基性窒素含有基と分散性基の質量比は、塩基性分散剤のNMRで測定できるが、塩基性窒素含有基原料と分散性基原料とを反応させる塩基性分散剤の製造において、反応した原料化合物の質量比を、塩基性分散剤中の塩基性窒素含有基と分散性基の質量比(塩基性窒素含有基/分散性基)とみることもできる。
塩基性分散剤の数平均分子量は、液体現像剤の低粘度化及び低温定着性の観点から、好ましくは2,000以上、より好ましくは2,500以上、更に好ましくは3,000以上、更に好ましくは3,500以上であり、そして、前記と同様の観点から、好ましくは10,000以下、より好ましくは9,000以下、更に好ましくは8,000以下である。該数平均分子量の値は、実施例に記載の方法により求められる。
本発明において、分散剤は、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させて、液体現像剤の保存安定性を向上させ、画像濃度及び彩度を向上させる観点、及び後述する湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させて小粒径の液体現像剤を得る観点から、塩基性窒素含有基原料として数平均分子量250以上のポリアルキレンイミンと、分散性基原料としてハロゲン化された炭素数16以上の炭化水素及び数平均分子量500以上の反応性の官能基を有するポリオレフィンから選ばれる1種以上の炭化水素基含有化合物との反応物である塩基性分散剤を含有することが好ましく、塩基性窒素含有基原料として数平均分子量250以上のポリアルキレンイミンと、分散性基原料として数平均分子量500以上の反応性の官能基を有するポリオレフィンとの反応物である塩基性分散剤を含有することがより好ましく、塩基性窒素含有基原料として数平均分子量250以上のポリアルキレンイミンと、分散性基原料として数平均分子量500以上のポリオレフィン酸無水物との反応物である塩基性分散剤を含有することが更に好ましい。
分散剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、液体現像剤中でのトナー粒子の分散安定性の観点から、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上であり、そして、トナーの帯電性の観点から、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。
本発明の液体現像剤には、前記塩基性分散剤以外の公知の分散剤が含まれていてもよいが、前記塩基性分散剤の含有量は、分散剤中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは実質的に100質量%、更に好ましくは100質量%である。
<絶縁性液体>
本発明において、絶縁性液体とは、電気が流れにくい液体のことを意味するが、本発明においては、絶縁性液体の導電率が、好ましくは1.0×10-11S/m以下、より好ましくは5.0×10-12S/m以下であり、そして、好ましくは1.0×10-13S/m以上である。また、絶縁性液体は、誘電率が3.5以下であることが好ましい。
絶縁性液体の具体例としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の炭化水素系溶媒、ポリシロキサン、植物油が挙げられる。これらの中では、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、炭化水素系溶媒、ポリシロキサン、及び植物油から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、低温定着性の観点から、炭化水素系溶媒を含有することがより好ましく、低粘度であり、粉砕性、及び低温定着性のバランスに優れていることから、脂肪族炭化水素を含有することが更に好ましい。脂肪族炭化水素としては、パラフィン系炭化水素、炭素数12以上18以下のオレフィン等が挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。脂肪族炭化水素のなかでは、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させ、画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、パラフィン系炭化水素が好ましい。パラフィン系炭化水素としては、流動パラフィン、イソパラフィン等が挙げられる。
脂肪族炭化水素の市販品としては、NAソルベントNAS−3、NAソルベントNAS−4(以上、日本油脂株式会社製)、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーK、アイソパーM(以上、いずれもエクソンモービル社製)、シェルゾール71、シェルゾールTM(以上、いずれもシェルケミカルズジャパン株式会社製)、IPソルベント1620、IPソルベント2028、IPソルベント2835(以上、いずれも出光興産株式会社製)、モレスコホワイトP−55、モレスコホワイトP−70、モレスコホワイトP−100、モレスコホワイトP−150、モレスコホワイトP−260(以上、いずれもMORESCO社製)、コスモホワイトP−60、コスモホワイトP−70(以上、いずれもコスモ石油ルブリカンツ株式会社製)、ライトール(Sonneborn社製)、アイソゾール400(JXTGエネルギー株式会社製)、リニアレン14、リニアレン16、リニアレン18、リニアレン124、リニアレン148、リニアレン168(以上、いずれも出光興産株式会社製)等が挙げられる。
絶縁性液体が炭化水素系溶媒を含有する場合、該炭化水素系溶媒の含有量は、絶縁性液体中、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは実質的に100質量%、更に好ましくは100質量%である。
絶縁性液体の25℃における粘度は、液体現像剤の現像性を向上させる観点から、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは50mPa・s以下、更に好ましくは20mPa・s以下、更に好ましくは10mPa・s以下、更に好ましくは5mPa・s以下であり、そして、液体現像剤中でのトナー粒子の分散安定性を向上させる観点から、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは1.5mPa・s以上である。なお、絶縁性液体の粘度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
(液体現像剤の製造方法)
本発明の液体現像剤を得る方法としては、結着樹脂(P)及び着色剤を含有するトナー原料を溶融混練した後に粉砕して得られるトナー母粒子を分散させる方法、水系樹脂分散液と水系着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子と着色剤粒子を合一させる方法、及び水系樹脂分散液と着色剤とを高速撹拌する方法等が挙げられる。液体現像剤の現像性及び定着性を向上させる観点、並びに画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、トナー原料を溶融混練した後に粉砕して得られるトナー母粒子を分散させる方法が好ましい。
かかる観点から、本発明の液体現像剤は、
工程1:少なくとも、結着樹脂(P)と着色剤とを溶融混練し、得られた混練物を、粉砕して、トナー母粒子を得る工程、及び
工程2:工程1で得られたトナー母粒子を、分散剤の存在下で、絶縁性液体中に分散させる工程、
を含む方法により製造することが好ましい。
工程1の溶融混練は、密閉式ニーダー、一軸若しくは二軸の押出機、オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて行うことができる。混練の繰り返しや分散助剤の使用をしなくても、樹脂中に着色剤を効率よく高分散させることができる観点から、オープンロール型混練機を用いることが好ましい。
結着樹脂(P)と着色剤は、あらかじめヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、混練機に供給することが好ましい。また、必要に応じて、離型剤、荷電制御剤等の添加剤を樹脂等と共に溶融混練に供してもよい。
溶融混練により得られた混練物を、粉砕可能な硬度に達するまで適宜冷却し、粉砕する。粉砕は、多段階に分けて行ってもよい。例えば、前記混練物を、1〜5mm程度に粗粉砕した後、更に所望の粒径に微粉砕してもよい。
工程1において、粉砕の後、得られたトナー母粒子は、必要に応じて、分級することが好ましい。
工程1により得られるトナー母粒子の体積中位粒径(D50)は、後述の湿式粉砕を行う工程における生産性を向上させる観点から、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上であり、そして、好ましくは15μm以下、より好ましくは12μm以下である。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
工程2は、工程1で得られたトナー母粒子を、分散剤の存在下で、絶縁性液体中に分散させる工程である。本発明では、液体現像剤中のトナー粒子の粒径を小さくする観点、及び液体現像剤の低粘度化の観点から、以下の工程2−1及び工程2−2を含む方法により、工程2を行うことが好ましい。工程2−2で得られたトナー粒子分散液(a)を液体現像剤として用いることができる。
工程2−1:工程1で得られたトナー母粒子に分散剤を加え、絶縁性液体中に分散させ、トナー母粒子分散液を得る工程
工程2−2:工程2−1で得られたトナー母粒子分散液を湿式粉砕して、トナー粒子分散液(a)を得る工程
工程2−1において、トナー母粒子、分散剤、及び絶縁性液体の混合方法としては、撹拌混合装置により撹拌する方法等が好ましい。
トナー母粒子、分散剤、及び絶縁性液体を高速撹拌混合装置により混合することによって、トナー母粒子が予備分散され、トナー母粒子分散液を得ることができ、次の工程2−2の湿式粉砕によるトナー粒子分散液(a)の生産性が向上する。
続く工程2−2は、工程2−1で得られたトナー母粒子分散液を湿式粉砕し、トナー粒子分散液(a)を得る工程である。湿式粉砕とは、絶縁性液体中に分散させたトナー母粒子を、絶縁性液体に分散した状態でサンドミル等により機械的に粉砕処理する方法である。本発明では、工程2−2で得られるトナー粒子分散液(a)をそのまま液体現像剤として用いることができるが、更に該トナー粒子分散液(a)の希釈、濃縮等の操作を行ってもよい。
工程2−2の湿式粉砕による粉砕効率を向上させ、液体現像剤の生産性を向上させる観点からは、工程2−2の後に更に以下の工程2−3を含む方法により、得られるトナー粒子分散液(b)を液体現像剤として用いることが好ましい。
工程2−3:工程2−2で得られたトナー粒子分散液(a)を希釈してトナー粒子分散液(b)を得る工程である。
工程2−1、工程2−2及び工程2−3を含む方法の場合、工程2−2で湿式粉砕に供するトナー母粒子分散液の有効分濃度、及び工程2−2で得られるトナー粒子分散液(a)の有効分濃度は、工程2−3におけるトナー粒子分散液(b)の生産性を向上させる観点から、それぞれ、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは33質量%以上であり、そして、液体現像剤として用いるトナー粒子分散液(b)の生産安定性の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。ここで、有効分濃度とは、当該分散液中の絶縁性液体以外の原料の割合を指す。絶縁性液体以外の原料には、結着樹脂、着色剤及び分散剤以外に、必要に応じて用いられる、離型剤、荷電制御剤等の添加剤も含まれる。
液体現像剤の固形分濃度は、印刷物の画像濃度をより向上させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、そして、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させて、保存安定性を向上させ、彩度をより向上させる観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。なお、液体現像剤の固形分濃度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。希釈、濃縮等の操作もなく、工程2−2で得られるトナー粒子分散液(a)をそのまま液体現像剤として用いる場合には、該トナー粒子分散液(a)の固形分濃度を後述の実施例に記載の方法と同様の方法により測定して、液体現像剤の固形分濃度とする。
本発明の液体現像剤中、結着樹脂(P)の含有量は、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性を向上させて、低粘度化し、保存安定性を向上させる観点、並びに画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、そして、湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させて小粒径の液体現像剤を得る観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。なお、ここでの液体現像剤中の結着樹脂(P)の含有量とは、液体現像剤を製造する際に、絶縁性液体中にトナー粒子が分散した液体現像剤を得た後、希釈した場合は、希釈後の液体現像剤中の含有量である。
本発明の液体現像剤中、着色剤の含有量は、印刷物の画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、更に好ましくは2.5質量%以上、更に好ましくは3.5質量%以上、更に好ましくは4質量%以上であり、そして、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性の向上及び低粘度化の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である。
本発明の液体現像剤中、分散剤の含有量は、液体現像剤中のトナー粒子の分散安定性の向上及び低粘度化の観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、液体現像剤の低温定着性を向上させる観点から、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
本発明の液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径(D50)は、液体現像剤中のトナー粒子の粒径を小さくし、印刷物の画像濃度及び彩度をより向上させる観点から、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下、更に好ましくは2.5μm以下であり、そして、液体現像剤の低粘度化の観点から、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上、更に好ましくは1.5μm以上である。なお、液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径(D50)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
液体現像剤の25℃における粘度は、液体現像剤の定着性を向上させる観点から、好ましくは30mPa・s以下、より好ましくは20mPa・s以下、更に好ましくは15mPa・s以下、更に好ましくは13mPa・s以下、更に好ましくは10mPa・s以下であり、液体現像剤中でのトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは2mPa・s以上、更に好ましくは3mPa・s以上、更に好ましくは4mPa・s以上である。なお、液体現像剤の粘度は、後述の実施例に記載の方法により、固形分濃度25質量%、測定温度25℃で測定される。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。樹脂等の物性は、以下の方法により測定した。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター「CFT−500D」(株式会社島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出した。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とした。
〔樹脂の吸熱の最大ピーク温度、融点及びガラス転移温度〕
示差走査熱量計「Q100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、試料0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した。次いで、試料を昇温速度10℃/minで昇温し、熱量を測定した。観測される吸熱ピークのうち、ピーク面積が最大のピークの温度を吸熱の最大ピーク温度とした。
結晶性樹脂の場合には、最大ピーク温度を融点とした。
また、非晶性樹脂の場合に、ピークが観測される時はそのピークの温度を、ピークが観測されずに段差が観測される時は該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の低温側のベースラインの延長線との交点の温度をガラス転移温度とした。
〔樹脂の酸価〕
樹脂の酸価は、JIS K 0070:1992に記載の中和滴定法に従って測定した。ただし、該方法において、測定溶媒のみエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒〔アセトン:トルエン=1:1(容量比)〕に変更した。
〔樹脂又は分散性基原料の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)〕
以下の方法のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量及び重量平均分子量を求めた。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mLになるように、試料をテトラヒドロフランに、25℃で溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「DISMIC−25JP」(ADVANTEC社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてテトラヒドロフランを、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させた。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行った。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出した。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(「A−500」(5.0×102)、「A−1000」(1.01×103)、「A−2500」(2.63×103)、「A−5000」(5.97×103)、「F−1」(1.02×104)、「F−2」(1.81×104)、「F−4」(3.97×104)、「F−10」(9.64×104)、「F−20」(1.90×105)、「F−40」(4.27×105)、F−80(7.06×105)、F−128(1.09×106))(以上、東ソー株式会社製)を標準試料として作成したものを用いた。括弧内は分子量を示す。
測定装置:「HLC−8220GPC」(東ソー株式会社製)
分析カラム:「GMHXL」+「G3000HXL」(東ソー株式会社製)
〔アミン化合物又は塩基性窒素含有基原料の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)〕
以下に示す、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量及び重量平均分子量を求めた。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.2g/100mLになるように、アミン化合物又は塩基性窒素含有基原料を、0.15モル/LでNa2SO4を1質量%酢酸水溶液に溶解させた溶液に溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「FP−200」(住友電気工業株式会社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液として0.15モル/LでNa2SO4を1質量%酢酸水溶液に溶解させた溶液を、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させた。そこに、試料溶液100μLを注入して測定を行った。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出した。このときの検量線には、数種類の標準プルラン(「P−5」(5.9×103)、「P−50」(4.73×104)、「P−200」(2.12×105)、「P−800」(7.08×105))(以上、昭和電工株式会社製)を標準試料として作成したものを用いた。括弧内は分子量を示す。
測定装置:「HLC−8320GPC」(東ソー株式会社製)
分析カラム:「α」+「α−M」+「α−M」(東ソー株式会社製)
〔分散剤の数平均分子量(Mn)〕
以下に示す、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量を求めた。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.2g/100mLになるように、分散剤をクロロホルムに溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ0.2μmのフッ素樹脂フィルター「FP−200」(住友電気工業株式会社製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とした。
(2)分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液として1.00mmol/Lの「ファーミンDM2098」(花王株式会社製)のクロロホルム溶液を、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させた。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行った。試料の分子量は、予め作成した検量線に基づき算出した。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(「A−500」(Mw 5.0×102)、「A−5000」(Mw 5.97×103)、「F−2」(Mw 1.81×104)、「F−10」(Mw 9.64×104)、「F−40」(Mw 4.27×105))(以上、東ソー株式会社製)を標準試料として作成したものを用いた。括弧内は分子量を示す。
測定装置:「HLC−8220GPC」(東ソー株式会社製)
分析カラム:「K−804L」(昭和電工株式会社製)
〔トナー母粒子の体積中位粒径(D50)〕
測定機:「コールターマルチサイザーII」(ベックマンコールター株式会社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:「コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19」(ベックマンコールター株式会社製)
電解液:「アイソトンII」(ベックマンコールター株式会社製)
分散液:電解液に「エマルゲン109P」(花王株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、更に、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製した。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求めた。
〔絶縁性液体の25℃における粘度〕
10mL容のスクリュー管に測定液を6〜7mL入れ、回転振動式粘度計「ビスコメイトVM−10A−L」(株式会社セコニック製、検出端子:チタン製、φ8mm)を用い、検出端子の先端部の15mm上に液面が来る位置にスクリュー管を固定し、25℃にて粘度を測定した。
〔液体現像剤の固形分濃度〕
試料10質量部をヘキサン90質量部で希釈し、遠心分離装置「3−30KS」(シグマ社製)を用いて、回転数25,000r/minにて、20分間回転させる。静置後、上澄み液をデカンテーションにて除去した後、90質量部のヘキサンで希釈し、同様の条件で再び遠心分離を行う。上澄み液をデカンテーションにて除去した後、下層を真空乾燥機にて0.5kPa、40℃にて8時間乾燥させ、以下の式より固形分濃度を計算した。
固形分濃度(質量%)=〔(乾燥後の残留物の質量)/(試料10質量部分の質量)〕×100
〔液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径(D50)〕
レーザー回折/散乱式粒径測定装置「マスターサイザー2000」(マルバーン社製)を用いて、測定用セルにアイソパーL(エクソンモービル社製、イソパラフィン、25℃における粘度1mPa・s)を加え、散乱強度が5〜15%になる濃度で、粒子屈折率1.58(虚数部0.1)、分散媒屈折率1.42の条件にて、体積中位粒径(D50)を測定した。
〔固形分濃度25質量%、温度25℃における液体現像剤の粘度〕
10mL容のスクリュー管に固形分濃度が25質量%の液体現像剤を6〜7mL入れ、回転振動式粘度計「ビスコメイトVM−10A−L」(株式会社セコニック製、検出端子:チタン製、φ8mm)を用い、検出端子の先端部の15mm上に液面が来る位置にスクリュー管を固定し、25℃にて粘度を測定した。
製造例P1〜P4(結着樹脂P−1〜P−4の製造)
温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットルの四つ口フラスコに表1に示すBPA−PO及びBPA−EOを入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で100℃に昇温した後、表1に示すテレフタル酸を添加し、160℃まで昇温した。次いで、表1に示すエステル化触媒を添加し、235℃まで昇温し、235℃で10時間反応させた後、235℃、8.0kPaにて1時間反応させ、更に190℃まで冷却し、表1に示す無水トリメリット酸を添加し、190℃で1時間重縮合反応させた。その後、150℃まで冷却し、アミン化合物として表1に示すポリエチレンイミン(ポリエチレンイミン600、純正化学株式会社製)を添加し、150℃にて表1に示す軟化点に到達するまで反応させて、結着樹脂P−1〜P−4をそれぞれ得た。
Figure 2021047395
製造例1(トナー母粒子1の製造)
結着樹脂(P)として結着樹脂P−1 80質量部と、着色剤として顔料「ECB−301」(大日精化工業株式会社製、フタロシアニンブルー15:3)20質量部を、予め20L容のヘンシェルミキサーを使用し、回転数1500r/min(周速度21.6m/sec)で3分間攪拌混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
〔溶融混練条件〕
連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(日本コークス工業株式会社製、ロール外径:14cm、有効ロール長:55cm)を使用した。連続式二本オープンロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)周速度75r/min(32.4m/min)、低回転側ロール(バックロール)周速度35r/min(15.0m/min)、混練物供給口側端部のロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が90℃及び混練物排出側が85℃であり、低回転側ロールの原料投入側が35℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の上記混練機への供給速度は10kg/h、上記混練機中の平均滞留時間は約3分間であった。
上記の溶融混練により得られた混練物を冷却ロールで圧延冷却した後、ハンマーミルを用いて1mm程度に粗粉砕した。得られた粗粉砕物を気流式ジェットミル「IDS」(日本ニューマチック株式会社製)により微粉砕及び分級し、体積中位粒径(D50)が10μmのトナー母粒子1を得た。
製造例2〜4(トナー母粒子2〜4の製造)
製造例1において、結着樹脂(P)として結着樹脂P−1に代えて結着樹脂P−2〜P−4をそれぞれ用いた以外は同様にして、体積中位粒径(D50)が10μmのトナー母粒子2〜4をそれぞれ得た。
製造例D1(分散剤D−1の製造)
塩基性窒素含有基原料として表2に示すポリエチレンイミン(ポリエチレンイミン600、純正化学株式会社製)を冷却管、窒素導入管、撹拌機、脱水管及び熱電対を装備した2L容の四つ口フラスコに入れ、窒素ガスで反応容器内を置換した。撹拌しながら、分散性基原料として表2に示すポリイソブテン無水コハク酸(PIBSA)(H1000、Dover社製)を表2に示すキシレンに溶解した溶液を25℃で1時間かけて滴下した。滴下終了後、30分間室温で保持した。その後、反応容器内を150℃に加温して1時間保持した後、160℃に昇温して1時間保持した。160℃で8.3kPaに減圧してキシレンを留去し、IR分析からPIBSA由来の酸無水物のピーク(1780cm-1)が消失した時点を反応終点とし、イミド結合由来のピーク(1700cm-1)が生じたことを確認し、表2に示す物性を有する分散剤D−1を得た。
Figure 2021047395
[液体現像剤の製造]
実施例1〜2、比較例1〜2
表3に示すとおり、得られたトナー母粒子35質量部と絶縁性液体「NAソルベントNAS−4」(日油株式会社製、ポリイソブテン、導電率:1.52×10-12S/m、沸点:247℃、25℃における粘度:2mPa・s)63.95質量部、及び分散剤D−1 1.05質量部を1L容のポリエチレン製容器に入れ、「T.K.ロボミックス」(プライミクス株式会社製)を用いて、氷冷下、回転数7000r/minにて30分間攪拌を行い、有効分濃度36質量%の各トナー母粒子分散液を得た。
次に、得られたトナー母粒子分散液を、直径0.8mmのジルコニアビーズを用いて、体積充填率60体積%にて、6筒式サンドミル「TSG−6」(アイメックス株式会社製)で回転数1300r/min(周速度4.8m/sec)にて湿式粉砕した。ビーズをろ過により除去した後、各トナー粒子分散液を得た。得られたトナー粒子分散液100質量部に対し絶縁性液体「NAS−4」(日油株式会社製)44質量部を加えて希釈し、表3に示す液体現像剤1〜4をそれぞれ得た。得られた液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径D50、及び液体現像剤の粘度を表3に示す。
[液体現像剤の評価]
〔画像濃度〕
「OKトップコート紙」(王子製紙株式会社製、坪量:127.9g/m2、紙厚:約103um)に液体現像剤を滴下し、ワイヤーバーにより乾燥後のトナー質量が3.4g/m2になるように薄膜を作製した。その後、80℃の恒温槽中で10秒間保持した。
続いて、「OKI MICROLINE 3010」(株式会社沖データ製)から取り出した定着機を用いて、定着ロールの温度が100℃、定着速度が280mm/secで定着処理を行い、定着画像を得た。
得られた定着画像の画像濃度を、色彩計「Spectroeye」(GretagMacbeth社製)を用いて、定着画像部分につき各3点測定し、その平均値を画像濃度として算出した。結果を表3に示した。画像濃度の数値が大きいほど画像濃度が優れる。
〔彩度〕
画像濃度の評価と同様の方法で得られた定着画像の該画像部分のL***値を、色彩計「Spectroeye」(GretagMacbeth社製)を用いて測定した。定着画像部分につき各3点測定し、a*値及びb*値から下記の式にて彩度C*を算出した。結果を表3に示した。彩度C*の値が大きいほど、彩度に優れる。
*=〔(a*2+(b*20.5
Figure 2021047395
以上、実施例のトナーは、比較例のトナーに比べて、優れた画像濃度及び彩度を示すことがわかる。

Claims (7)

  1. 結着樹脂と着色剤とを含有するトナー粒子、分散剤、及び絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、
    前記結着樹脂が、非晶性ポリエステル系樹脂(A)とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物であり、
    前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)の酸価が25mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である、液体現像剤。
  2. 前記結着樹脂の軟化点が80℃以上130℃以下である、請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 前記非晶性ポリエステル系樹脂(A)が、アルコール成分(A−al)と、カルボン酸成分(A−ac)との重縮合物であり、アルコール成分(A−al)がビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物を含む、請求項1又は2に記載の液体現像剤。
  4. 前記アミン化合物が、アルキレン基の炭素数が1以上5以下であるポリアルキレンイミン、ポリアリルアミン、(ポリ)エチレンポリアミン、及び炭素数2以上9以下の3級アルカノールアミンから選ばれる1種以上を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の液体現像剤。
  5. 前記ポリアルキレンイミンの数平均分子量が、1,000以上10,000未満である、請求項4に記載の液体現像剤。
  6. 前記分散剤が、数平均分子量250以上のポリアルキレンイミンと、ハロゲン化された炭素数16以上の炭化水素及び数平均分子量500以上の反応性の官能基を有するポリオレフィンから選ばれる1種以上の炭化水素基含有化合物との反応物を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の液体現像剤。
  7. 前記絶縁性液体が、炭化水素系溶媒、ポリシロキサン、及び植物油から選ばれる1種以上を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の液体現像剤。
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