JP2019194634A - 液体現像剤及び液体現像剤の製造方法 - Google Patents

液体現像剤及び液体現像剤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トナー粒子の分散安定性が良好である液体現像剤。【解決手段】酸価を有する樹脂、着色剤及び第1級モノアミンを含有するトナー粒子、アミノ基を含有するトナー粒子分散剤、並びに絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、該第1級モノアミンが下記式(1)で表されることを特徴とする液体現像剤。R−CH2−NH2(1)(式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基であり、Rは該置換基の炭素を含めた炭素数が2以上30以下である。)【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷等の電子写真方式を利用する画像形成装置に用いられる液体現像剤、及びその製造方法に関する。
近年、電子写真方式を利用する複写機、ファクシミリ、及びプリンター等の画像形成装置に対し、カラー化のニーズが高まってきている。その中で、細線画像の再現性、階調再現性、及びカラーの再現性に優れており、また、高速での画像形成に優れている液体現像剤を用いた電子写真技術を利用した高画質高速デジタル印刷装置の開発が盛んになりつつある。このような状況下で、より良い特性を有する液体現像剤の開発が求められている。
従来から液体現像剤として、炭化水素有機溶剤やシリコーンオイルなどの絶縁性液体中に着色樹脂粒子を分散させたものが知られている。
また、コアセルベーション法を利用して、ポリアミン化合物とヒドロキシカルボン酸自己縮合物との反応物と酸価を有する樹脂との存在下で、着色樹脂粒子を絶縁性炭化水素系分散媒体中に分散させる液体現像剤の製造方法が開示されている(特許文献1)。
特許第5148621号公報
液体現像剤のトナー粒子において、バインダー樹脂がポリエステル樹脂などの酸価を有する樹脂を含む場合、吸着基としてアミンなどの塩基性化合物を含むトナー粒子分散剤を用いることで絶縁性液体中へ分散させることができる。トナー粒子とトナー粒子分散剤は、バインダー樹脂に含まれる酸性基とトナー粒子分散剤に含まれる塩基性基との間の酸塩基相互作用により結合している。しかし、時間の経過に伴いトナー粒子の分散性が低下してしまうことがあり、良好な分散状態のまま長期保存することが困難であるということがわかった。
本発明の目的は、トナー粒子の分散安定性が良好である液体現像剤及びその製造方法を提供することである。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、トナー粒子中に酸価を有する樹脂と下記式(1)で表される第1級モノアミンを含有し、アミノ基を含有するトナー粒子分散剤を用いることにより、絶縁性液体を含有する液体現像剤においてトナー粒子の分散安定性が良好となることを見出した。
本発明の効果が発現するメカニズムについて、発明者らは以下のように推測している。
酸価を有する樹脂を含むトナー粒子とトナー粒子分散剤は、酸塩基相互作用により結合しており、トナー粒子分散剤がトナー粒子表面に安定に吸着することによってトナー粒子の分散安定性が保たれる。しかし、トナー粒子分散剤がトナー粒子表面から離れて絶縁性液体中へと分散又は溶出してしまうことがあり、これが時間の経過とともにトナー粒子の分散性が低下する理由のひとつであると推測している。
通常、バインダー樹脂に使用する樹脂は分子量分布が存在するため、酸価を有する樹脂であれば酸価を有する低分子量体を含んでいる。本発明者らの検討により、トナー粒子分
散剤と結合を形成している樹脂の分子鎖が低分子量体である場合、該低分子量体と結合したトナー粒子分散剤が絶縁性液体中に分散又は溶出しやすく、分散安定性が低下することがわかった。
本発明ではトナー粒子が、酸価を有する樹脂と下記式(1)で表される第1級モノアミンを含有し、アミノ基を含有するトナー粒子分散剤を用いることにより、酸価を有する樹脂の低分子量体が該第1級モノアミンと結合しやすくなると考えられる。このため、酸価を有する樹脂の低分子量体とアミノ基を含有するトナー粒子分散剤との結合が抑制される。その結果、トナー粒子分散剤が、酸基を有する樹脂を含むトナー粒子表面に安定して吸着できるため、分散安定性が向上したと推測している。
トナー粒子分散剤のアミノ基が樹脂の酸基と結合を形成する際、立体障害が小さいほど結合しやすいと考えられる。下記式(1)で表される第一級モノアミンはトナー粒子分散剤と比較して立体障害が小さく、酸価を有する樹脂の低分子量体との結合を形成しやすいものと考えられる。
すなわち本発明は、酸価を有する樹脂、着色剤及び第1級モノアミンを含有するトナー粒子、アミノ基を含有するトナー粒子分散剤、並びに絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、
該第1級モノアミンが下記式(1)で表されることを特徴とする液体現像剤である。
R−CH−NH (1)
(式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基であり、Rは該置換基の炭素を含めた炭素数が2以上30以下である。)
また、本発明は上記液体現像剤の製造方法であって、
前記酸価を有する樹脂、前記着色剤、前記第1級モノアミン、前記アミノ基を含有するトナー粒子分散剤、及び溶剤を含有する着色剤分散液を調製する工程、
該着色剤分散液と前記絶縁性液体を混合して混合液を調製する工程、
該混合液から該溶剤を留去してトナー粒子を形成する工程
を有することを特徴とする液体現像剤の製造方法である。
本発明により、トナー粒子の分散安定性が良好である液体現像剤及びその製造方法を提供することができる。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○〜××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
<酸価を有する樹脂(バインダー樹脂)>
トナー粒子はバインダー樹脂として、酸価を有する樹脂を含有する。酸価を有する樹脂の含有量は、着色剤100質量部に対して、50〜3000質量部であることが好ましく、50〜2000質量部であることが好ましい。
酸価を有する樹脂を含んでいれば特に制限はなく、公知のものから適宜選択することができ、必要に応じ、単独又は2種以上併用することができる。本発明の効果を損なわない程度に、酸価を有する樹脂以外に、バインダー樹脂として用いられている公知の樹脂を併用してもよい。
酸価を有する樹脂を含め、バインダー樹脂としては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、酸価を有する樹脂がポリエステル樹脂を含有することが好ましい。ポリエステル樹脂の含有量は、酸基を有する樹脂の全質量を基準として、70質量%以上100質量%以下であることが好ましく、75質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、85質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましい。
ポリエステル樹脂は、特に限定されるものではないが、アルコール成分とカルボン酸成分の縮重合体が挙げられる。
上記アルコール成分としては、具体的には以下のものが挙げられる。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、及び1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、並びに、これらの誘導体。
誘導体としては、上記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、上記アルコール成分をエステル化した誘導体が挙げられる。
一方、カルボン酸成分としては、以下のものが挙げられる。
フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸類;並びに、これらの誘導体。
誘導体としては、上記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、上記カルボン酸成分をメチルエステル化、エチルエステル化、又は酸クロライド化した誘導体が挙げられる。
酸基を有する樹脂の酸価は、5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であることが好ましく、10mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることがより好ましい
。酸価が5mgKOH/g以上であると、トナー粒子分散剤及び第一級モノアミンが有するアミン価との結合が十分に形成できるため、トナー粒子の分散安定性が良好になる。
酸価とは、試料1g中に含有されている遊離脂肪酸、樹脂酸などの酸成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。測定方法は、JIS−K0070に準じ以下のように測定する。
1)試料0.5〜2.0gを精秤する。このときの質量をM(g)とする。
2)50mlのビーカーに試料を入れ、テトラヒドロフラン/エタノール(2/1)の混合液25mlを加え溶解する。
3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い、電位差滴定測定装置を用いて滴定を行う[平沼産業(株)製自動滴定測定装置「COM−2500」]。
4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とする。同時にブランクを測定して、この時のKOHの使用量をB(ml)とする。
5)次式により酸価を計算する。fはKOH溶液のファクターである。
Figure 2019194634
<第1級モノアミン>
トナー粒子は、下記式(1)で表される第1級モノアミンを含有する。
R−CH−NH (1)
式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基であり、Rは該置換基の炭素を含めた炭素数が2以上30以下である。式(1)で表される第一級モノアミンは、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
炭素数が2よりも小さいと、酸価を有する低分子量体と結合を形成し、該低分子量体をトナー粒子中に保持することが困難となり、分散安定化効果が十分に得られない。一方、炭素数が30よりも大きいと、立体障害が大きくなり、酸価を有する低分子量体と結合を形成することが困難となり、分散安定化効果が十分に得られない。
具体的には、例えば以下のものが挙げられる。
Rが炭素数2以上30以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である第一級モノアミン、1−ナフチルメチルアミン、3,3−ジフェニルプロピルアミン、4−フェニルブチルアミンなどの芳香環を有する第一級モノアミン、シクロヘキサンメチルアミンなどのシクロアルキル基を有する第一級モノアミン、オレイルアミンなどのアルケニル基を有する第一級モノアミン、3−ブトキシプロピルアミンなどのアルキル基以外の官能基を有する第一級モノアミンなどが挙げられる。
式(1)で表される第一級モノアミンの中でも、Rが炭素数9以上17以下のアルキル基であることが好ましい。
具体的には、例えば以下のものが挙げられる。
デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミンが挙げられる。
酸価を有する樹脂の酸価をAmgKOH/gとし、該第1級モノアミンのアミン価をBmgKOH/gとし、該第1級モノアミンの含有量を、酸価を有する樹脂100質量部に対してY質量部としたときに下記式(2)を満たすことが好ましい。
100×A>2B×Y>60 (2)
2B×Yが100×A未満であると、樹脂の酸基のうちトナー粒子分散剤と結合を形成する割合が適切になり、分散安定性が良好になる。また、2B×Yが60よりも大きいことにより、第1級モノアミンによる分散安定化効果が十分に得られる。2B×Yは、下記式(2−2)を満たすことがより好ましい。
50×A>2B×Y>300 (2−2)
アミン価とは、試料1g中に含有されているアミンを中和するのに要する酸成分に対して当量の水酸化カリウムのmg数である。アミン価は1分子あたりのアミノ基数と分子量が明らかであれば以下の式により計算することができる。
A=56100×a/M
A:アミン価(mgKOH/g)
a:1分子あたりのアミノ基数
M:分子量(g/mol)
また、アミン価を測定することもできる。測定方法は、ASTMD2074に準じ以下のように測定する。
1)試料0.5〜2.0gを精秤する。このときの質量をM(g)とする。
2)50mlのビーカーに試料を入れ、テトラヒドロフラン/エタノール(3/1)の混合液25mlを加え溶解する。
3)0.1mol/lのHClのエタノール溶液を用い、電位差滴定測定装置を用いて滴定を行う[平沼産業(株)製自動滴定測定装置「COM−2500」]。
4)この時のHCl溶液の使用量をS(ml)とする。同時にブランクを測定して、この時のHClの使用量をB(ml)とする。
5)次式によりアミン価を計算する。fはHCl溶液のファクターである。
Figure 2019194634
<トナー粒子分散剤>
トナー粒子分散剤は、トナー粒子を絶縁性液体中に安定に分散させるものであり、アミノ基を含有する。アミノ基を含有することにより、トナー粒子の経時による分散安定性が向上する。また、トナー粒子分散剤は、アミノ基を含有していれば特に種類は限定されないが、トナー粒子分散剤のアミン価は10mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であることが好ましい。アミン価が上記範囲を満たすことで、酸価を有する樹脂との相互作用がより顕著になり、絶縁性液体へのトナー粒子の分散性が向上する。
さらに、トナー粒子分散剤は、絶縁性液体に溶解するものであってもよいし、分散するものであってもよい。上記分散剤の市販品としては、例えば、アジスパーPB817(味の素社製)、ソルスパーズ11200、13940、17000、18000(日本ルブリゾール社製)等を挙げることができる。また、このようなトナー粒子分散剤は、トナー粒子100質量部に対して0.5〜20質量部の範囲で添加することが分散安定性の観点から好ましい。0.5質量部以上であると分散性が良好になり、20質量部以下であると、余剰のトナー粒子分散剤が絶縁性液体中に溶解又は分散することによる、絶縁性や定着性の低下を抑制できる。トナー粒子分散剤は1種又は2種以上使用することができる。
<絶縁性液体>
本発明において、液体現像剤は絶縁性液体を含有する。
絶縁性液体とは、電気的に絶縁性を示すものであり、体積抵抗率が1×10Ω・cm
以上1×1013Ω・cm以下であることが好ましい。
また、酸価を有する樹脂は絶縁性液体に溶解しない。
「樹脂が絶縁性液体に溶解しない」とは、温度25℃で、絶縁性液体100質量部に対し、溶解する樹脂が1質量部以下であることが指標として挙げられる。
絶縁性液体のSP値は、7.0以上9.0以下であることが好ましく、7.5以上8.5以下であることがより好ましい。酸価を有する樹脂は、SP値7.0以上9.0以下である絶縁性液体に溶解しない樹脂を用いるとよい。
なお、SP値とは溶解度パラメータのことである。SP値は、ヒルデブラント(Hildebrand)によって導入され正則理論により定義された値であり、溶媒(あるいは溶質)の凝集エネルギー密度の平方根で示され、2成分系溶液の溶解度の目安となる。本発明におけるSP値は、コーティングの基礎と工学(53ページ、原崎勇次著、加工技術研究会)記載のFedorsによる原子及び原子団の蒸発エネルギーとモル体積から計算で求めた値である。本発明におけるSP値の単位は、(cal/cm1/2であるが、1(cal/cm1/2=2.046×10(J/m1/2によって(J/m1/2の単位に換算することができる。
絶縁性液体として、例えば、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカンなどの炭化水素系溶剤;アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、アイソパーV(エクソンモービル社)、シェルゾールA100、シェルゾールA150(シェルケミカルズジャパン(株))、モレスコホワイトMT−30P(松村石油(株))などのパラフィン系溶剤;などが挙げられる。
さらに、絶縁性液体は、カチオン重合性液状モノマーを含有することが好ましい。具体的なカチオン重合性液状モノマーとしては、エポキシやオキセタンなどの環状エーテルモノマー、ビニルエーテル化合物等を挙げることができる。カチオン重合性液状モノマーが、ビニルエーテル化合物を含有することが好ましい。
ビニルエーテル化合物は、分子内の電子密度の偏りが少ないためか、トナー粒子分散剤の溶出が抑制され、経時的に安定な硬化が可能な液体現像剤を得ることができる。該ビニルエーテル化合物とは、ビニルエーテル構造(−CH=CH−O−C−)を有する化合物を示す。
具体的には、ドデシルビニルエーテル、ジシクロペンタジエンビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリシクロデカンビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジビニルエーテル、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジビニルエーテル、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、1,2−デカンジオールジビニルエーテルなどが挙げられる。
<着色剤>
トナー粒子は着色剤を含有する。着色剤は特に制限されないが、有機顔料及び無機顔料などの顔料が挙げられる。有機顔料及び無機顔料の具体例としては、例えば、イエロー色を呈するものとして、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
赤又はマゼンタ色を呈するものとして、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメント
レッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
青又はシアン色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
緑色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントグリーン7、8、36。
オレンジ色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントオレンジ66、51。
黒色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック。
白色顔料の具体例としては、以下のものが挙げられる。塩基性炭酸鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム。
ここで、酸化チタンは他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく化学的、物理的にも安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、さらに、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。したがって、白色顔料としては酸化チタンを利用することが好ましい。もちろん、必要に応じて他の白色顔料(列挙した白色顔料以外であってもよい。)を使用してもよい。
顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミルなどの分散装置を用いることができる。
顔料の分散を行う際に顔料分散剤を添加することも可能である。顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体などを挙げることができる。また、Lubrizol社のSolsperseシリーズなどの市販の顔料分散剤を用いることも好ましい。
また、顔料分散助剤として、各種顔料に応じたシナジストを用いることも可能である。これらの顔料分散剤及び顔料分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜100質量部添加することが好ましい。
着色剤の添加量は、バインダー樹脂100質量部に対し、1〜100質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましい。
<光重合開始剤>
本発明の液体現像剤は、絶縁性液体がカチオン重合性液状モノマーを含有し、液体現像剤が光重合開始剤を含有する硬化型液体現像剤であることが好ましい。
光重合開始剤とは、所定の波長の光を感知して酸及びラジカルを発生するための化合物である。このような化合物として、光カチオン重合開始剤としては、オニウム塩化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合
物等が挙げられるが、これらに限定されない。
光カチオン重合開始剤を使用する場合、紫外線硬化型液体の体積抵抗率の低下が少ない、下記式(3)で表される光重合開始剤を用いることがより好ましい。
Figure 2019194634
式(3)中、RとRは互いに結合して環構造を形成する。xは1〜8の整数を表し、yは3〜17の整数を表す。
上記環構造としては、5員環又は6員環を例示することができる。具体的には、例えば、コハク酸イミド構造、フタルイミド構造、ノルボルネンジカルボキシイミド構造、ナフタレンジカルボキシイミド構造、シクロヘキサンジカルボキシイミド構造、エポキシシクロヘキセンジカルボキシイミド構造などが挙げられる。また、これらの環構造は、置換基として、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、炭素数6〜10のアリールチオ基などを有していてもよい。
一般式(3)中のCとしては、水素原子がフッ素原子で置換された直鎖アルキル基(RF1)、分岐鎖アルキル基(RF2)、シクロアルキル基(RF3)、及びアリール基(RF4)が挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換された直鎖アルキル基(RF1)としては、例えば、トリフルオロメチル基(x=1,y=3)、ペンタフルオロエチル基(x=2,y=5)、ヘプタフルオロn−プロピル基(x=3,y=7)、ノナフルオロn−ブチル基(x=4,y=9)、パーフルオロn−ヘキシル基(x=6,y=13)、及びパーフルオロn−オクチル基(x=8,y=17)などが挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換された分岐鎖アルキル基(RF2)としては、例えば、パーフルオロイソプロピル基(x=3,y=7)、パーフルオロ−tert−ブチル基(x=4,y=9)、及びパーフルオロ−2−エチルヘキシル基(x=8,y=17)などが挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換されたシクロアルキル基(RF3)としては、例えば、パーフルオロシクロブチル基(x=4,y=7)、パーフルオロシクロペンチル基(x=5,y=9)、パーフルオロシクロヘキシル基(x=6,y=11)、及びパーフルオロ(1−シクロヘキシル)メチル基(x=7,y=13)などが挙げられる。
水素原子がフッ素原子で置換されたアリール基(RF4)としては、例えば、ペンタフルオロフェニル基(x=6,y=5)、及び3−トリフルオロメチルテトラフルオロフェニル基(x=7,y=7)などが挙げられる。
一般式(3)中のCのうち、入手のしやすさ、及びスルホン酸エステル部分の分解性の観点から、好ましくは、直鎖アルキル基(RF1)、分岐鎖アルキル基(RF2)、及びアリール基(RF4)、さらに好ましくは直鎖アルキル基(RF1)、及びアリール基(RF4)、特に好ましくはトリフルオロメチル基(x=1,y=3)、ペンタフルオロエチル基(x=2,y=5)、ヘプタフルオロn−プロピル基(x=3,y=7)、ノナフルオロn−ブチル基(x=4,y=9)、及びペンタフルオロフェニル基(x=6
,y=5)である。
式(3)の化合物は、市販のものを用いることもでき、例えば、NHNI−PFBS(東洋合成社製)などが挙げられる。
光重合開始剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。液体現像剤中の光重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、カチオン重合性液状モノマー100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部であり、より好ましくは0.05〜1質量部である、さらに好ましくは0.1〜0.5質量部である。
<その他の添加剤>
液体現像剤は、必要に応じて帯電制御剤、増感剤、カチオン重合禁止剤、ラジカル重合禁止剤のような添加剤を含有してもよい。
<トナー粒子の製造方法>
トナー粒子を製造する方法としては、例えば、コアセルベーション法や湿式粉砕法等の公知の方法が挙げられる。これらの方法によって得られたトナー粒子は、高精細画像を得るという観点から、体積平均粒子径が0.05〜5μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜1μmである。
液体現像剤中のトナー粒子濃度は、用いる画像形成装置に応じて、任意に調整して用いることができるが、1質量%以上70質量%以下程度にするとよい。
上記コアセルベーション法については、例えば、特開2003−241439号公報、国際公開第2007/000974号、国際公開第2007/000975号に詳細が記載されている。また、上記湿式粉砕法については、例えば、国際公開第2006/126566号、国際公開第2007/108485号に詳細が記載されている。本発明においては、この様な公知の方法が利用可能であるが、粒子径及び分散安定性の観点から、コアセルベーション法によりトナー粒子を製造することが好ましい。
本発明の液体現像剤の製造方法は、
酸価を有する樹脂、着色剤、前記第1級モノアミン、アミノ基を含有するトナー粒子分散剤、及び溶剤を含有する着色剤分散液を調製する工程(i)、
該着色剤分散液と絶縁性液体を混合して混合液を調製する工程(ii)、及び
該混合液から該溶剤を留去してトナー粒子を形成する工程(iii)
を有する。
溶剤は、酸価を有する樹脂を溶解するものである。該(i)の工程においては溶剤に溶融していた酸価を有する樹脂が、(ii)の工程において酸価を有する樹脂を溶解しない絶縁性液体を添加することにより、着色剤及び第1級モノアミンを伴ってトナー粒子として析出する。
上記(i)の工程で使用できる溶剤としては、酸価を有する樹脂を溶解する溶剤であれば特に限定されない。
ここで、酸価を有する樹脂を溶解する溶剤とは、温度25℃で、溶剤100質量部に対し、溶解する酸価を有する樹脂が333質量部程度以上であることが指標として挙げられる。例えば、テトラヒドロフランなどのエーテル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルムなどのハロゲン化物類を挙げることができる。さらに、酸価を有する樹脂を溶解しうる場合には、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素類であってもよい。
上記(ii)工程において、該着色剤分散液と酸価を有する樹脂を溶解しない絶縁性液体との混合液を調製しているが、絶縁性液体の代わりに、該絶縁性液体以外の酸価を有する樹脂を溶解しない溶剤を用いてもよい。
酸価を有する樹脂を溶解しない溶剤としては、n−ヘキサンやイソパラフィン系溶媒などの炭化水素系有機溶剤、シリコーンオイルを好適に用いることができる。
ここで、酸価を有する樹脂を溶解しない溶剤とは、温度25℃で、溶剤100質量部に
対し、溶解するバインダー樹脂が1質量部以下であることが指標として挙げられる。
酸価を有する樹脂を溶解しない溶剤を用いてトナー粒子の生成を行った場合、トナー粒子の生成後、絶縁性液体を添加する方法、又は該溶剤を絶縁性液体に置換する方法によって液体現像剤を製造することができる。
トナー粒子の粒子径についてはマイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X−100)(日機装社製)を用いて0.001μm〜10μmのレンジ設定で測定を行い、体積中位径D50として測定することができる。
<酸価を有する樹脂中のポリエステル樹脂の含有量の測定>
酸価を有する樹脂中のポリエステル樹脂の含有量の測定方法としては、液体現像剤をろ過することによりトナー粒子を分離し、H−NMRのスペクトル測定などの公知の分析手法を用いることができる。
<トナー粒子中の第一級モノアミンの確認>
トナー粒子中の第一級モノアミンは、液体現像剤をろ過することによりトナー粒子を分離し、質量分析法などの公知の分析手法を用いて確認することができる。
以下、実施例によって、本発明の液体現像剤をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の処方において、部は特に断りに無い限り質量基準である。
<実施例1>
(コアセルベーション法によるトナー粒子の作製)
ピグメントブルー15:3(10部)、バイロンUR4800(東洋紡(株)製、樹脂濃度32質量%)10部、テトラヒドロフラン 80部を混合し、直径2mmのガラスビーズを用いてペイントシェーカーで1時間撹拌した後、メッシュで濾過し、混練物を得た。
上記で得られた混練物 100部、ポリエステル樹脂PES−1[(モル比);ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:トリメリット酸=5:4:1、酸価:20mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)=15,000]の50質量%テトラヒドロフラン溶液 200部、アジスパーPB−817(味の素ファインテクノ(株)製) 8部、第一級モノアミンA−1(n−ドデシルアミン)1部を高速分散機(プライミクス社製、T.K.ロボミクス/T.K.ホモディスパー2.5型翼)で混合し、40℃で攪拌しながら混合し、顔料分散液1を得た。
上記で得られた顔料分散液1(100.0部)に、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて高速攪拌(回転数15000rpm)しながら、ドデシルビニルエーテル65.0部を少しずつ添加し、混合液1を得た。
混合液1をナスフラスコに移し、超音波分散しながら50℃でテトラヒドロフランを完全に留去し、絶縁性液体中にトナー粒子を含有するトナー粒子分散体1を得た。
なお、上記ポリエステル樹脂の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、単分散ポリメタクリル酸メチル換算で算出した。GPCによる分子量の測定は以下に示すように行った。
サンプル濃度が1質量%になるようにサンプルを下記溶離液に加え、室温で24時間静置し溶解させた溶液を、ポア径が0.45μmの耐溶剤性メンブレンフィルターでろ過したものをサンプル溶液とし、以下の条件で測定した。
装置:高速GPC GPC−104(昭和電工社製)
カラム:GPC HFIP−603、604の2連(昭和電工社製)
溶離液:ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)(10mmol/l トリフルオ
ロ酢酸ナトリウム含有)
流速:0.2ml/min
オーブン温度:40℃
試料注入量:20μL
試料の分子量分布の算出にあたっては、標準ポリメタクリル酸メチル樹脂(アジレントテクノロジーズ社製EasiVial PM ポリマースタンダードキット)により作成した分子量校正曲線を使用した。
(液体現像剤の調製)
得られたトナー粒子分散体1:10.0部に、カチオン重合性液状モノマーとしてブチルエチルプロパンジオールジビニルエーテルを89.7部、NHNI−PFBS(東洋合成社製)0.3部を加え、液体現像剤1を得た。
得られた液体現像剤1に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.7μmであった。
<実施例2>
第一級モノアミンA−1をA−2(n−ステアリルアミン)に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤2を得た。得られた液体現像剤2に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.9μmであった。
<実施例3>
第一級モノアミンA−1をA−3(n−オクチルアミン)に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤3を得た。得られた液体現像剤3に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.7μmであった。
<実施例4>
ポリエステル樹脂PES−1をPES−2[(モル比);ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:エチレングリコール:テレフタル酸:イソフタル酸=6:4:5:5、酸価:4mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)=14,000] に変更し、第一級モノアミンA−1の添加量を0.4部に変更した
以外は実施例1と同様にして液体現像剤4を得た。得られた液体現像剤4に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が1.3μmであった。
<実施例5>
ポリエステル樹脂PES−1をPES−3[(モル比);ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:エチレングリコール:フマル酸:トリメリット酸=6:4:7:3、酸価:55mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)=11,000]に変更し、第一級モノアミンA−1の添加量を2部に変更した以外は
実施例1と同様にして液体現像剤5を得た。得られた液体現像剤5に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.6μmであった。
<実施例6>
ポリエステル樹脂PES−1の50質量%テトラヒドロフラン溶液 200部を、ポリエステル樹脂PES−1の50質量%テトラヒドロフラン溶液 160部とスチレン−アクリル樹脂StAc−1[(モル比);スチレン:アクリル酸=4:1](酸価:110
mgKOH/g) の50質量%テトラヒドロフラン溶液 40部に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤6を得た。得られた液体現像剤6に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.7μmであった。
<実施例7>
ポリエステル樹脂PES−1をスチレン−アクリル樹脂StAc−1に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤7を得た。得られた液体現像剤7に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.8μmであった。
<実施例8>
第一級モノアミンA−1の添加量を4質量部に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤8を得た。得られた液体現像剤8に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が1.1μmであった。
<実施例9>
第一級モノアミンA−1の添加量を0.08質量部に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤9を得た。得られた液体現像剤9に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.7μmであった。
<比較例1>
第一級モノアミンA−1をA−4(ジドデシルアミン)に変更し、A−4の添加量を2部に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤10を得た。得られた液体現像剤10に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.7μmであった。
<比較例2>
第一級モノアミンA−1をA−5(N,N−ジメチルステアリルアミン)に変更し、A−5の添加量を2部に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤11を得た。得られた液体現像剤11に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.7μmであった。
<比較例3>
第一級モノアミンA−1をA−6(1,12−ドデカンジアミン)に変更した以外は実施例1と同様にして液体現像剤12を得た。得られた液体現像剤12に含有されるトナー粒子は体積中位径D50が0.9μmであった。
<分散安定性の測定>
液体現像剤を40℃で2ヶ月間保存した。保存前後のトナー粒子をマイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X−100)(日機装社製)を用いて0.001μm〜10μmのレンジ設定で、体積中位径D50を測定した。トナー粒子の分散安定性を、保存前後のトナー粒子径の比(保存後のトナー粒子径/保存前のトナー粒子径)として評価した。
以下に、分散安定性の評価基準を示す。本評価において、C以上を良好と判断した。得られた評価結果を表1に示す。
A:(保存前後のトナー粒子径の比)≦1.1
B:1.1<(保存前後のトナー粒子径の比)≦1.2
C:1.2<(保存前後のトナー粒子径の比)≦1.5
D:1.5<(保存前後のトナー粒子径の比)
Figure 2019194634

表中、酸価及びアミン価の単位はmgKOH/gである。ポリエステル樹脂及びStAc−1の含有量は、酸価を有する樹脂中の含有量(質量%)である。第一級モノアミンの含有量は、酸価を有する樹脂100部に対する含有量(部)である。

Claims (8)

  1. 酸価を有する樹脂、着色剤及び第1級モノアミンを含有するトナー粒子、アミノ基を含有するトナー粒子分散剤、並びに絶縁性液体を含有する液体現像剤であって、
    該第1級モノアミンが下記式(1)で表されることを特徴とする液体現像剤。
    R−CH−NH (1)
    (式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基であり、Rは該置換基の炭素を含めた炭素数が2以上30以下である。)
  2. 前記式(1)中、Rが炭素数9以上17以下のアルキル基である請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 前記酸価を有する樹脂の酸価が、5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である請求項1又は2に記載の液体現像剤。
  4. 前記酸価を有する樹脂がポリエステル樹脂を含み、
    該ポリエステル樹脂の含有量が、前記酸価を有する樹脂の全質量を基準として、70質量%以上100質量%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体現像剤。
  5. 前記酸価を有する樹脂の酸価をAmgKOH/gとし、前記第1級モノアミンのアミン価をBmgKOH/gとし、前記第1級モノアミンの含有量を、前記酸価を有する樹脂100質量部に対してY質量部としたときに下記式(2)を満たす請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体現像剤。
    100×A>2B×Y>60 (2)
  6. 前記絶縁性液体が、カチオン重合性液状モノマーを含有し、
    前記液体現像剤が、光重合開始剤を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体現像剤。
  7. 前記カチオン重合性液状モノマーが、ビニルエーテル化合物を含有する請求項6に記載の液体現像剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体現像剤の製造方法であって、
    前記酸価を有する樹脂、前記着色剤、前記第1級モノアミン、前記アミノ基を含有するトナー粒子分散剤、及び溶剤を含有する着色剤分散液を調製する工程、
    該着色剤分散液と前記絶縁性液体を混合して混合液を調製する工程、
    該混合液から該溶剤を留去してトナー粒子を形成する工程
    を有することを特徴とする液体現像剤の製造方法。
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