JP2020529187A - リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法 - Google Patents

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Abstract

リチウム−硫黄二次電池の均一な反応を誘導して二次電池の寿命特性と充電速度を同時に改善させることができる、リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法が開示される。前記リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法は、リチウム−硫黄二次電池の充電過程において、異なる充電レートを区間別に適用する段階を含む。

Description

本出願は、2017年9月1日付韓国特許出願第10−2017−0111828号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
本発明は、リチウム−硫黄二次電池に係り、より詳しくは、リチウム−硫黄二次電池の均一な反応を誘導して二次電池の寿命特性と充電速度を同時に改善させることができる、リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法に関する。
電気自動車やエネルギー貯蔵装置などで応用分野が拡がっている二次電池において、特に、リチウム−硫黄二次電池は、相対的に高いエネルギー貯蔵密度を具現することができる点など、次世代二次電池技術として脚光を浴びている。このようなリチウム−硫黄二次電池は、S−S結合(Sulfur−Sulfur Bond)を有する硫黄系物質を正極活物質として使用し、リチウム金属を負極活物質として使用した電池を意味する。特に、正極活物質の主材料で使われる硫黄は、資源がとても豊かで、毒性がなく、また原子当たり重さが低いという長所がある。
リチウム−硫黄二次電池は、放電時に負極活物質であるリチウムが電子を放出しながらイオン化して酸化され、正極活物質である硫黄系物質は前記放出された電子を収容して還元される(リチウムの酸化反応は、リチウム金属が電子を出してリチウム陽イオンの形態に変換される過程であり、硫黄の還元反応はS−S結合が2個の電子を受け入れて硫黄陰イオンの形態に変換される過程である)。この時、リチウムの酸化反応によって生成されたリチウム陽イオンは電解質を通して正極に伝達され、硫黄の還元反応によって生成された硫黄陰イオンと結合して塩を形成するようになる。より具体的に、放電される前の硫黄は環状のS構造であって、還元反応によってリチウムポリスルフィド(Lithium polysulfide;LiPS)に変換され、リチウムポリスルフィドが完全に還元される場合はリチウムスルフィド(LiS)が生成される。
上述したように、リチウム−硫黄(Li−S)二次電池は、様々な長所を有しているので、多くの脚光を浴びている。しかし、従来のリチウム−硫黄二次電池は、リチウムポリスルフィド(Lithium polysulfide;LiPS)の溶出による活物質損失(loss)によって容量維持率(Capacity retention rate)が低くなる問題がある。また、高エネルギー密度を有するリチウム−硫黄二次電池では電解液中のリチウムポリスルフィド(LiPS)の濃度が急激に高くなるが、この時、電解液の移動度が減少して硫黄(sulfur)の反応性が減少し、これによって電池が不均一な反応を示して退化が加速化される問題点もある。
これと係り、リチウム−硫黄二次電池の均一な反応を誘導するための方案として、硫黄正極構造を設計したり、酸化還元メディエータ(redox mediator)を正極添加剤として適用することが試みられている。しかし、この場合は、硫黄正極添加剤の分散工程が複雑なだけでなく、酸化還元メディエータを合成し難い短所がある。
リチウム−硫黄二次電池の均一な反応を誘導するためのより効果的な方法として、放電速度(rate)を調節したり、添加剤を利用した電解液組成変化を通じて、硫黄正極の反応性を改善しようとする試みがあるが、これも現在までは大きな効果を得られない実情である。
したがって、本発明の目的は、リチウム−硫黄二次電池の充電過程中に異なる充電レートを段階別に適用することで、リチウム−硫黄二次電池の均一な反応を誘導して二次電池の寿命特性と充電速度を同時に向上させることができる、リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、リチウム−硫黄二次電池の充電過程において、異なる充電レートを区間別に適用する段階を含む、リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法を提供する。
本発明によるリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法によると、リチウム−硫黄二次電池の充電過程中に異なる充電レートを段階別に適用することで、リチウム−硫黄二次電池の均一な反応を誘導して二次電池の寿命特性と充電速度を同時に向上させることができる。
本発明の一実施例によるリチウム−硫黄二次電池の段階別充電模式図である。 本発明の一実施例によるリチウム−硫黄二次電池と比較例によるリチウム−硫黄二次電池の寿命特性を比較して対照したグラフである。 本発明の一実施例によるリチウム−硫黄二次電池の充電プロファイルを示すグラフである。 本発明の比較例によるリチウム−硫黄二次電池の充電プロファイルを示すグラフである。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明によるリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法は、リチウム−硫黄二次電池の充電過程において、異なる充電レートを区間別に適用する段階を含む。
本発明によるリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法は、通常の正極、負極、電解液及び分離膜など、追加素材なしに既存の素材を同一または類似に適用することである。ただし、充電過程を所定段階に分類して、段階の間に少なくとも一つ以上異なる充電レートを適用する段階をさらに含むという特徴を有し、これを通じて電池の寿命特性はもとより、充電速度まで改善させる効果を確認することができる。
すなわち、本発明によるリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法は、充電過程中に異なる充電レートを区間別に多様に適用することであって、その区間を充電レートが異なる二つ以上の段階、好ましくは2ないし5つの段階、より好ましくは2または3つの段階に分類することができ、可能であれば充電レートが変わる区間の数を最小化することが最も好ましい。例えば、前記区間は高レート/低レート(高レート→低レート)の2段階、低レート/高レート(低レート→高レート)の2段階、低レート/高レート/低レート(低レート→高レート→低レート)の3段階、及び高レート/低レート/高レート(高レート→低レート→高レート)の3段階からなる群から選択されるいずれか一つに分類することができる。図1は本発明の一実施例によるリチウム−硫黄二次電池の段階別充電模式図であって、図1では充電過程を3段階に構成して各区間別に異なる充電レートを設定したことを確認することができる。
前記充電区間を設定することにおいて、高レートと低レートは相対的な意味として特別な数値限定をする必要がない可変的なものであって、例えば、高レート区間の充電レートは0.15ないし0.25C(current rate、電流レート)、好ましくは約0.2Cで設定し、低レート区間の充電レートは0.05ないし0.1C、好ましくは約0.1Cで設定し、一回の充電過程中に充電レートの高低を1回以上調節できれば良い。
一方、前記のようにリチウム−硫黄二次電池の充電過程中に異なる充電レートを区間別に適用すれば、高レート区間でのリチウムポリスルフィドの拡散抑制及び低レート区間での均等化反応が具現されて、本発明はこのような原理を利用して電池の寿命特性を向上または改善させたものである。言い換えれば、本発明は充電時にリチウム−硫黄二次電池の均一な反応が可能であるため、別途酸化還元メディエータを添加したり添加剤を利用した電解液の組成を変化させずとも電池の寿命特性を改善させることができるので、意味が大きいと言える。
以上、前述したような方式で充電する場合、終始高レートのみで充電する場合に比べて全体的に平均充電速度は低くなり、よって、完全に充電するまで要される時間は長くなる。しかし、背景技術で説明したように、始終同じレートで充電すれば、リチウム−硫黄二次電池の不均一な反応によって電池が退化したり、低レート充電する場合は電池の完全に充電するまで要される時間が長くなるなどの問題が発生する。よって、本発明は前記問題点を解消した状態で、電池の寿命特性向上はもとより、充電速度も最大限に改善させた。一方、本発明において充電速度が改善されたということは、リチウム−硫黄二次電池が退化しないように均一な反応を行うための条件下では、本発明の電池充電速度が最大限に向上されたことを意味する。
特に、本発明において、充電区間を高レート/低レート(高レート→低レート)の2段階で設定する場合は、寿命特性の維持または向上は勿論、電池最大容量の70ないし80%に該当する容量まで0.2C rate基準80ないし280分、好ましくは180ないし240分で高速充電することが可能である。これは、高レートを始終同一に維持する通常の充電方式の充電速度と非常に同等な水準まで接するようにしたことである(下記実施例4ないし6及び比較例2参照)。
一方、本発明に使われるリチウム−硫黄二次電池の正極は、正極集電体及び前記正極集電体上に形成された正極活性層を含む。前記正極集電体では通常使われるものであれば特に限定されないが、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素及びアルミニウムの中から選択されるいずれか一つ以上の素材であってもよく、必要に応じて、前記素材の表面にさらにカーボン、ニッケル、チタンまたは銀などの処理をすることができる。また、前記正極集電体の形態は、フィルム、シート、ホイル(foil)、ネット(net)、多孔質体、発泡体及び不織布体などであってもよく、その厚さは特に限定されずに、正極の機械的強度、生産性及び電池の容量などを考慮して適切な範囲で設定することができる。
前記集電体上に正極活性層を形成する方法は、バーコーティング法、スクリーンコーティング法、ドクターブレード法、ディップ方式、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、または押出法などの公知の塗布方法によるものであってもよく、特に限定されない。前記集電体上に正極活性層が塗布される量も特に限定されず、目的とする正極活性層の最終厚さを考慮して調節することができる。また、前記正極活性層の形成工程以前または以後は、正極の製造のために要求される公知の工程、例えば、圧延や乾燥工程などが行われることができる。
本発明のリチウム−硫黄二次電池を構成する負極は、負極集電体及び負極集電体上に形成された負極活物質層を含み、前記負極活物質層は、負極活物質、バインダー及び導電材を含む。前記負極活物質としては、リチウムイオン(Li)を可逆的に吸蔵(Intercalation)または放出(Deintercalation)することができる物質、リチウムイオンと反応して可逆的にリチウム含有化合物を形成することができる物質、リチウム金属またはリチウム合金を使うことができる。
前記リチウムイオン(Li)を可逆的に吸蔵または放出することができる物質は、例えば、結晶質炭素、非晶質炭素またはこれらの混合物であり、前記リチウムイオン(Li)と反応して可逆的にリチウム含有化合物を形成できる物質は、例えば、酸化スズ、チタンナイトレートまたはシリコンであり、前記リチウム合金は、例えば、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)、アルミニウム(Al)またはスズ(Sn)などの金属とリチウム(Li)の合金である。
また、前記バインダーは、例えばアクリル系高分子などを含むことができるなど、該当技術分野でバインダーとして使用されてもよい通常の物を制限せずに使うことができ、その他、前記負極活物質、導電材及び集電体もまた通常の物を特に制限せずに使うことができる。
本発明のリチウム−硫黄二次電池を構成する電解液は溶媒(Solvents)及びリチウム塩(Lithium Salt)を含み、必要に応じて、添加剤(Additives)をさらに含むことができる。前記溶媒としては、電池の電気化学的反応に関わるイオンが移動することができる媒質の役目をする通常の非水性溶媒を特に制限せずに使うことができる。前記非水性溶媒の例としては、カーボネート系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒及び非プロトン性溶媒などを挙げることができる。
より具体的に例えば、前記カーボネート系溶媒としてジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、エチルプロピルカーボネート(EPC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)及びブチレンカーボネート(BC)などがあり、前記エステル系溶媒としては、メチルアセテート、エチルアセテート、n−プロピルアセテート、1,1−ジメチルエチルアセテート、メチルプロピオネート、エチルプロピオネート、γ−ブチロラクトン、デカノリド(decanolide)、バレロラクトン、メバロノラクトン(mevalonolactone)及びカプロラクトン(carprolactone)などがあり、前記エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、トリメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジグライム、テトラグライム、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びポリエチレングリコールジメチルエーテルなどがある。また、前記ケトン系溶媒としては、シクロヘキサノンなどがあり、前記アルコール系溶媒としては、エチルアルコール及びイソプロピルアルコールなどがあり、前記非プロトン性溶媒としては、アセトニトリルなどのニトリル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、1,3−ジオキソラン(DOL)などのジオキソラン類及びスルホラン(sulfolane)などがある。以上のような非水性溶媒は、単独または二つ以上を混合して使用することができ、二つ以上混合する場合の混合の割合は、目的とする電池の性能に応じて適切に調節することができ、1,3−ジオキソランとジメトキシエタンを1:1の体積比で混合した溶媒を例示することができる。
本発明のリチウム−硫黄二次電池を構成する分離膜は、電極を物理的に分離する機能を有するものであって、通常の分離膜を特に制限せずに使うことができるが、正極と負極を分離または絶縁する同時に正極と負極の間にリチウムイオンの輸送ができるようにし、気孔度30ないし50%の多孔性であり、非伝導性または絶縁性物質からなることが好ましい。
前記分離膜の例としては、エチレン重合体、プロピレン重合体、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/ヘキセン共重合体及びエチレン/メタクリレート共重合体のようにポリオレフィン系高分子で製造した多孔性高分子フィルムと、高融点のガラス繊維などからなる不織布などを挙げることができ、前記多孔性高分子フィルムの使用がより好ましい。その他、説明されていないリチウム−硫黄二次電池の構成に関する全般的な諸事項に対しては、通常のリチウム−硫黄二次電池の構成を準用することができる。
以下、本発明を理解し易くするために好ましい実施例を提示するが、下記実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で様々な変更及び修正ができることは当業者にとって明らかであり、このような変更及び修正が添付の特許請求の範囲に属することも当然である。
[実施例1]異なる充電レートを区間別に適用したリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム塩(1.0M LiTFSI(lithium bis(trifluoromethane sulfonyl)imide)+1wt% LiNO)及び溶媒(1:1体積比のDOL/DME)を含む電解液を使用したリチウム−硫黄二次電池を0.1C(current rate)/0.1C/0.2Cのレートで2段階順次充電させて電池を完全に充電させた。
[実施例2]異なる充電レートを区間別に適用したリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム−硫黄二次電池を0.1C/0.2C/0.1Cのレートで3段階順次充電させたことを除き、前記実施例1と同様に行ってリチウム−硫黄二次電池の充電を完了した。
[実施例3]異なる充電レートを区間別に適用したリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム−硫黄二次電池を0.1C/0.2C/0.2Cのレートで2段階順次充電させたことを除き、前記実施例1と同様に行ってリチウム−硫黄二次電池の充電を完了した。
[実施例4]異なる充電レートを区間別に適用したリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム−硫黄二次電池を0.2C/0.1C/0.1Cのレートで2段階順次充電させたことを除き、前記実施例1と同様に行ってリチウム−硫黄二次電池の充電を完了した。
[実施例5]異なる充電速度を区間別に適用したリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム−硫黄二次電池を0.2C/0.2C/0.1Cのレートで2段階順次充電させたことを除き、前記実施例1と同様に行ってリチウム−硫黄二次電池の充電を完了した。
[実施例6]異なる充電レートを区間別に適用したリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム−硫黄二次電池を0.2C/0.1C/0.2Cのレートで3段階順次充電させたことを除き、前記実施例1と同様に行ってリチウム−硫黄二次電池の充電を完了した。
[比較例1]通常のリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム−硫黄二次電池を0.1Cの同一のレートで充電させたことを除き、前記実施例1と同様に行ってリチウム−硫黄二次電池の充電を完了した。
[比較例2]通常のリチウム−硫黄二次電池の充電
下記表1にしたがって、リチウム−硫黄二次電池を0.2Cの同一のレートで充電させたことを除き、前記実施例1と同様に行ってリチウム−硫黄二次電池の充電を完了した。
[実施例1〜6、比較例1〜2]リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度評価
前記実施例1ないし6、比較例1及び2で充電されたリチウム−硫黄二次電池の充放電を繰り返して残りの容量を確認し、各リチウム−硫黄二次電池の寿命特性を評価した。図2は本発明の一実施例によるリチウム−硫黄二次電池と比較例によるリチウム−硫黄二次電池の寿命特性を比較対照したグラフで、図3は本発明の一実施例によるリチウム−硫黄二次電池の充電プロファイルを示すグラフであって、図3のAないしFはそれぞれ前記実施例1ないし6に該当し、図4は本発明の比較例によるリチウム−硫黄二次電池の充電プロファイルを示すグラフであって、図4のA及びBはそれぞれ前記比較例1及び2に該当する。
先ず、リチウム−硫黄二次電池を0.1C/0.1C/0.2Cのレートで2段階順次充電した実施例1と、0.1C/0.2C/0.1Cのレートで3段階順次充電した実施例2の場合、図2のA及び表1に示すように、リチウム−硫黄二次電池を0.1Cの同一のレートで充電した比較例1に比べて寿命特性が改善されるだけでなく、充電時間も約10ないし30%速くなることを確認することができた。また、前記実施例1及び2の寿命特性は、前記比較例2に比べても遥かに向上した。
また、リチウム−硫黄二次電池を0.1C/0.2C/0.2Cのレートで2段階順次充電した実施例3の場合、比較例1に比べて充電時間が顕著に速くなり、0.2Cの同一のレートで充電した比較例2に比べても寿命特性が向上し、充電時間も比較例2に近い水準まで短縮した。ただし、充電時間が短縮されたとはいえ、相変らず比較例2の充電時間に比べては改善されなかった。しかし、比較例2は不均一な反応によって電池が退化される問題が発生するので、前記実施例3を含んだ本発明は、比較例1及び2と同一のレートで充電する場合より寿命特性及び充電速度のいずれか一つ以上さえ改善されれば意味がある。
続いて、リチウム−硫黄二次電池を0.2C/0.1C/0.1Cのレートで2段階順次充電した実施例4と、0.2C/0.2C/0.1Cのレートで2段階順次充電した実施例5、そして0.2C/0.1C/0.2Cのレートで3段階順次充電した実施例6の場合、図2のB及び表1に示すように、比較例1に比べて同等または優れる寿命特性を示し、充電時間も約5ないし30%短縮されることを確認することができた。また、前記実施例4ないし6の寿命特性は、前記比較例2に比べても遥かに向上した。
特に、区間別高レート→低レート充電に該当する実施例4ないし6の場合、図3のDないしFに図示されたように、電池最大容量の70ないし80%にあたる容量まで短時間内で高速充電されることを確認することができ、これは電池が完全に充電されるまで要する時間が最も短い比較例2(図4のB参照)とほぼ同等な水準であることが分かる。
以上の結果を総合してみると、本発明によるリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法は、リチウム−硫黄二次電池を0.1Cの同一のレートで充電する場合の長い寿命特性と、リチウム−硫黄二次電池を0.2Cの同一のレートで充電する場合の充電時間の短縮特性を同時に満足し、これと同時に、寿命特性改善のシナジー効果まで表すので、本発明は以前には見られなかった固有の特徴を有すると言える。

Claims (7)

  1. リチウム−硫黄二次電池の充電過程において、
    異なる充電レートを区間別に適用する段階を含む、リチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法。
  2. 前記区間は、充電レートが異なる二つ以上の段階に分類されることを特徴とする、請求項1に記載のリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法。
  3. 前記区間は、高レート/低レートの2段階、低レート/高レートの2段階、低レート/高レート/低レートの3段階及び高レート/低レート/高レートの3段階からなる群から選択されるいずれか一つに分類されることを特徴とする、請求項1または2に記載のリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法。
  4. 前記高レート区間の充電レートは0.15ないし0.25C(current rate)で、前記低レート区間の充電レートは0.05ないし0.1Cであることを特徴とする、請求項3に記載のリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法。
  5. 前記区間を高レート/低レートの2段階に設定すると、電池最大容量の70ないし80%まで高レート充電されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法。
  6. 前記高レート充電は、0.2C rateを基準として180ないし280分間行われることを特徴とする、請求項5に記載のリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法。
  7. 前記リチウム−硫黄二次電池の異なる充電レートを区間別に適用し、高レート区間でのリチウムポリスルフィドの拡散抑制及び低レート区間での均等化反応が具現されることで、電池の寿命特性が改善されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のリチウム−硫黄二次電池の寿命特性及び充電速度の改善方法。
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