JP7400765B2 - 全固体電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は全固体電池の製造方法に関する。
全固体電池は、正極活物質層を含む正極、負極活物質層を含む負極、及び、これらの間に配置された固体電解質を含む固体電解質層を備えている。
特許文献1には、リチウム硫黄固体電池の充電方法であって、定電流充電工程と、定電流充電工程の実行後に実行される定電圧充電工程とを含むことで、過電圧による劣化を抑制しつつ蓄電容量を増加できることが開示されている。
特許文献2には、負極活物質として、金属Liと金属Mgとのβ単相の合金を含み、全固体電池の満充電時において、合金中のリチウム元素の元素比率が81.80~99.97atomc%であることが開示されている。
特許文献3には、全固体リチウム硫黄電池の製造方法が開示され、SとLiSと導電助剤と固体電解質を用いて正極合材を作製することが説明されている。
特開2019-140029号公報 特開2020-184513号公報 特開2018-026199号公報
本開示は、容量を向上することができる全固体電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための一つの手段として、正極に硫黄を含む全固体電池の製造方法であって、初期充放電工程で設計容量に到達するまで3回以上の充放電が行われるように分けて充放電を行い、1回目の充放電容量を設計容量の30%以下となるように行い、2回目以降の充放電は、n回目の充放電容量が、n-1回目の容量に対して1.15倍以上増加するように行う、全固体電池の製造方法を開示する。
本開示の全固体電池の製造方法によれば、電池の容量を向上させることができる。
全固体電池10の層構成を説明する図である。 全固体電池の製造方法の流れを示す図である。
1.全固体電池
図1は、本開示の製造方法により製造される全固体電池の一例を示す概略断面図である。図1に示される全固体電池10は、正極層11、負極層12、及び、正極層11と負極層12との間に配置される固体電解質層13を有する。さらに、全固体電池10は、正極層11の集電を行う正極集電体14、及び、負極層12の集電を行う負極集電体15を有する。以下、各層について説明する。
1.1.正極層
正極層11は、S元素を有する正極活物質と、P元素およびS元素を有する含硫化合物と、導電助剤とを含有する。
正極層11の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。また、正極層11の目付量は、例えば、3mg/cmよりも大きく、4mg/cm以上であってもよく、5mg/cm以上であってもよい。また、正極層は、例えば、正極合材をプレスすることにより得ることができる。すなわち、正極合材には、S元素を有する正極活物質と、P元素およびS元素を有する含硫化合物と、導電助剤とを含有する。以下に各構成について説明する。
なお、正極合材は、Li元素を実質的に含有しないこととしてもよい。これにより容量の低下を抑制できる。ここで、Li元素を有するイオン伝導体(固体電解質)を含有する正極合材が知られている。例えば、原料としてLiSを用いたイオン伝導体を用いた場合、LiSは耐水性が低いため、このような正極合材を正極層に用いた電池は、容量が低くなる傾向がある。これに対して、Li元素(すなわち、LiS)を実質的に含有しないものとすれば、容量の低下を抑制できる。ここで、「Li元素を実質的に含有しない」とは、正極合材に含まれる全ての元素に対するLi元素の割合が、20mol%以下であることをいう。Li元素の割合は、16mol%以下であってもよく、8mol%以下であってもよく、4mol%以下であってもよく、0mol%であってもよい。
[正極活物質]
正極活物質は、S元素を有する。中でも、正極活物質は、単体硫黄であることが好ましい。単体硫黄としては、例えばS硫黄が挙げられる。S硫黄は、α硫黄(斜方硫黄)、β硫黄(単斜硫黄)、γ硫黄(単斜硫黄)という3つの結晶形を有し、いずれの結晶形であってもよい。
正極合材が正極活物質として単体硫黄を含有する場合、正極合材は、XRD測定において、単体硫黄のピークを有していてもよく、有していなくてもよい。単体硫黄の典型的なピークは、CuKα線を用いたXRD測定において、2θ=23.05°±0.50°、25.84°±0.50°、27.70°±0.50°に現れる。これらのピーク位置は、それぞれ、±0.30°であってもよく、±0.10°であってもよい。
単体硫黄の一部または全部は、後述する含硫化合物に固溶していてもよい。言い換えると、正極合材は、単体硫黄と含硫化合物との固溶体を含有していてもよい。また、単体硫黄におけるS元素と、含硫化合物におけるS元素とは化学結合(S-S結合)を有していてもよい。
[含硫化合物]
正極合材は、含硫化合物として、P元素およびS元素を有する含硫化合物を少なくとも含有する。正極合材は、P元素およびS元素を有する含硫化合物のみを含有していてもよく、他の元素(例えば、Ge、Sn、Si、BまたはAl)およびS元素を有する含硫化合物をさらに含有していてもよい。後者の場合、正極合材は、P元素およびS元素を有する含硫化合物を、含硫化合物の主体として含有することが好ましい。
含硫化合物は、P元素のオルト構造体を含有することが好ましい。P元素のオルト構造体は、具体的には、PS構造体である。また、含硫化合物は、M元素(Mは、例えば、Ge、Sn、Si、BまたはAlである)のオルト構造体を含有していてもよい。M元素のオルト構造体としては、例えば、GeS構造体、SnS構造体、SiS構造体、BS構造体、AlS構造体が挙げられる。一方、含硫化合物は、P元素の硫化物(例えばP)を含有していてもよい。また、含硫化合物は、M元素の硫化物(M)を有していてもよい。ここで、xおよびyは、Mの種類に応じてSとの電気的中性を与える整数である。硫化物(M)としては、例えば、GeS、SnS、SiS、B、Alが挙げられる。また、これらの硫化物は、例えば、出発原料の残留物である。
正極合材は、XRD測定において、硫化物のピークを有していてもよく、有していなくてもよい。Pの典型的なピークは、CuKα線を用いたXRD測定において、2θ=25.84°±0.50°、30.35°±0.50°、31.32°±0.50°に現れる。GeSの典型的なピークは、CuKα線を用いたXRD測定において、2θ=15.43°±0.50°、26.50°±0.50°、28.60°±0.50°に現れる。また、SnSの典型的なピークは、CuKα線を用いたXRD測定において、2θ=15.02°±0.50°、32.11°±0.50°、46.14°±0.50°に現れる。また、SiSの典型的なピークは、CuKα線を用いたXRD測定において、2θ=18.36°±0.50°、29.36°±0.50°、47.31°±0.50°に現れる。これらのピーク位置は、それぞれ、±0.30°であってもよく、±0.10°であってもよい。
また、上述したように、含硫化合物におけるS元素と、単体硫黄(正極活物質)におけるS元素とは化学結合(S-S結合)を有していてもよい。特に、オルト構造体におけるS元素と、単体硫黄(正極活物質)におけるS元素とが化学結合(S-S結合)を有していることが好ましい。
[導電助剤]
導電助剤は、正極合材の電子伝導性を向上させる機能を有する。また、導電助剤は、例えば原料混合物にメカニカルミリングを行う際に、単体硫黄を還元する還元剤として機能すると推測される。導電助剤は、正極合材において分散して存在することが好ましい。
導電助剤としては、例えば炭素材料、金属材料が挙げられる。炭素材料としては、例えば、気相成長カーボンファイバ(VGCF)、アセチレンブラック、活性炭、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ、ケッチェンブラック、グラフェンが挙げられる。なお、正極合材における導電助剤の含有量については、後述する原料混合物における導電助剤の含有量と同様であるので、ここでの記載は省略する。
[正極合材の構成]
正極合材において、S元素に対するP元素のモル比(P/S)は、特に限定されないが、例えば、0.03以上であり、0.06以上であってもよく、0.09以上であってもよく、0.12以上であってもよい。一方、モル比(P/S)は、例えば、0.5以下であり、0.3以下であってもよく、0.27以下であってもよい。なお、モル比(P/S)の分母は、正極合材に含まれる全てのS元素の量を意味する。本開示における正極活物質および含硫化合物は、ともにS元素を含有するため、両者のS元素の量を合計する。
また、本開示における正極合材は、M元素(Mは、Ge、Sn、Si、BまたはAlである)を含有していてもよく、M元素を含有していなくてもよい。
1.2.負極層
負極層12は、少なくとも負極活物質を含有する層である。負極活物質は、Li元素を有することが好ましい。このような負極活物質としては、リチウム単体、リチウム合金が挙げられる。リチウム合金としては、例えば、Li-In合金が挙げられる。負極活物質は、Na元素を有することが好ましい。このような負極活物質としては、ナトリウム単体、ナトリウム合金が挙げられる。
負極層12は、必要に応じて、固体電解質、導電助剤およびバインダーの少なくとも一つを含有していてもよい。導電助剤については、上述した正極層に記載した内容と同様である。
固体電解質としては、例えば、硫化物固体電解質、酸化物固体電解質、窒化物固体電解質、ハロゲン化物固体電解質が挙げられ、中でも、硫化物固体電解質が好ましい。硫化物固体電解質は、Li元素と、A元素(Aは、P、Ge、Si、Sn、BおよびAlの少なくとも1種である)と、S元素とを有することが好ましい。硫化物固体電解質は、ハロゲン元素をさらに有していてもよい。ハロゲン元素としては、例えば、F元素、Cl元素、Br元素、I元素が挙げられる。また、硫化物固体電解質は、O元素をさらに有していてもよい。
硫化物固体電解質としては、例えば、LiS-P、LiS-P-LiI、LiS-P-GeS、LiS-P-LiO、LiS-P-LiO-LiI、LiS-P-LiI-LiBr、LiS-SiS、LiS-SiS-LiI、LiS-SiS-LiBr、LiS-SiS-LiCl、LiS-SiS-B-LiI、LiS-SiS-P-LiI、LiS-B、LiS-P-Z(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn、Gaのいずれか。)、LiS-GeS、LiS-SiS-LiPO、LiS-SiS-LiMO(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga、Inのいずれか。)が挙げられる。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系バインダーが挙げられる。
負極層12の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
1.3.固体電解質層
固体電解質層13は、正極層11及び負極層12の間に形成される層である。また、固体電解質層13は、少なくとも固体電解質を含有する層であり、必要に応じて、バインダーを含有していてもよい。固体電解質、及び、バインダーは負極層12と同様に考えることができる。
固体電解質層13に含まれる固体電解質の割合は、例えば50体積%以上であり、70体積%以上であってもよく、90体積%以上であってもよい。
固体電解質層の厚さは、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
1.4.全固体電池の構成
全固体電池10は、上述した正極層、負極層および固体電解質層を有する。さらに通常は、正極層11の集電を行う正極集電体14、および負極層12の集電を行う負極集電体15を有する。正極集電体14の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボンが挙げられる。一方、負極集電体15の材料としては、例えばSUS、銅、ニッケルおよびカーボンが挙げられる。
2.全固体電池の製造方法
図2は、本開示における全固体電池の製造方法の流れの一例を示すフローチャートである。図2からわかるように、この製造方法では、正極層11、負極層12、及び、正極層11と負極層12との間に配置される固体電解質層13を有する積層体を形成(積層体形成工程)し、次に、積層体に対して、所定の条件で初期充放電する(初期充放電工程)。これにより、容量を高めた全固体電池が得られる。以下の各工程について説明する。
2.1.積層体形成工程
本開示における積層体形成工程は、正極層と、固体電解質層と、負極層とをこの順に有する積層体を形成する工程である。正極層は、上記正極合材を用いて形成される。また、積層体は、正極層、固体電解質層および負極層を少なくとも有し、正極集電体および負極集電体をさらに有していてもよい。固体電解質層、負極層および他の部材については、上記した内容と同様である。
積層体を形成する方法としては、例えばプレス法が挙げられる。また、積層体を形成する順番は、特に限定されない。例えば、プレスにより固体電解質層を形成し、その後、プレスにより、固体電解質層の一方の表面側に正極層を形成し、その後、プレスにより、固体電解質層の他方の表面側に負極層を形成してもよい。また、プレスにより、正極層、固体電解質層および負極層の二層以上を同時に形成してもよい。また、正極層、固体電解質層および負極層を形成する際に、スラリーを用いてもよい。
以下、プレスの手法は特に問わず、ロールプレスや冷間等方圧プレス(CIP)などが挙げられる。
プレス時の圧力は、例えば0.1t/cm以上であり、0.5t/cm以上であってもよく、1t/cm以上であってもよい。一方、プレス時の圧力は、例えば10t/cm以下であり、8t/cm以下であってもよく、6t/cm以下であってもよい。
2.2.初期充放電工程
本開示における初期充放電工程は、上記積層体に対して初期充放電をする工程である。ここで初期充放電における「初期」とは「初回」とは異なり、1回の充放電でなく複数回の充放電を含む。
本開示の全固体電池の製造方法における初期充電工程では次の条件による3回以上の充放電を行う。すなわち、次の条件を満たしつつ、設計容量となるまで充放電を3回以上に分けて行う。
・設計容量の30%以下の容量となるように1回目(初回)の充放電を行う。
・設計容量に達するまで3回以上となるように充放電を分けて行う。このとき、n回目の充放電容量が、n-1回目の容量に対して1.15倍以上となる容量で充放電を行う。
以上の全固体電池の製造方法で全固体電池を製造することにより容量を向上させることができる。
Sを正極に含む全固体電池ではその充放電時に正極が膨張収縮する。その際の応力に耐え切れず固体電解質層が割れて短絡する。従来では固体電解質層の厚みを増加させる等ことにより割れに対処していた、電池の抵抗低減を考慮した場合、固体電解質層は薄い方が望ましい。本開示によれば、硫黄正極の反応集中の低減により局所的な膨張収縮を抑制し、固体電解質層の割れを抑制し、容量を向上させることが可能となる。
より具体的には次の通りである。硫黄正極のLiイオン伝導性は、Li挿入前には非常に低い。そのため、初回の充放電で設計容量のLiを挿入した場合、反応集中が生じ、局所的な膨張が生じる。そこで、本開示のようにLiを少量ずつ挿入脱離を繰り返すことにより、硫黄正極のLiイオン伝導性を徐々に向上させ、局所的な膨張を抑制することにより、得られる容量を向上させることができる。また、その現象は反応集中によっても進行する。そのため、1回目の充放電は少ない容量から開始し、徐々に容量を増加させつつ、充放電サイクルの回数を増やして設計容量に到達させることでその効果が顕著になる。
3.実施例
以下に実施例を示して本開示をさらに具体的に説明する。なお、特段の断りがない限り、秤量、合成、乾燥等の各操作は、Ar雰囲気下で行った。
3.1.積層体の作製
[正極合材の作製]
単体硫黄S(正極活物質、高純度化学製)、P(硫化物)およびVGCF(登録商標、昭和電工株式会社、導電助剤)を準備した。これらを、S:P:VGCFが重量比で52.3:19.2:28.3となるように秤量し、各原料をメノウ乳鉢で15分間混練し、原料混合物を得た。得られた原料混合物を遊星ボールミルの容器(45ml、ZrO製)に投入し、さらにZrOボール(φ=4mm、96g)を投入し、容器を完全に密封した。この容器を遊星ボールミル機(フリッチュ製P7)に取り付け、1時間メカニカルミリング(台盤回転数510rpm)、15分停止、逆回転で1時間メカニカルミリング(台盤回転数510rpm)、15分停止のサイクルを繰り返し、合計48時間メカニカルミリングを行った。これにより、正極合材を得た。
[正極層の作製]
メシチレン・スチレンブタジエンゴム(SBR)5重量%メシチレン5重量%溶液を投入後、振とう機(柴田科学株式会社製、TTM-1で3分混合、超音波分散装置(エスエムテー製UH-50)で30秒混合し、これに、上記作製した正極合剤を投入後、超音波分散装置で30秒混合、振とう機で3分混合し、それを2回繰り返した。これを塗工ギャップ(240μm)のアプリケータを用いて、正極集電体としてアルミニウム箔上に塗工し、100℃のホットプレート上で30分乾燥させて正極層とした。
[固体電解質層の作製]
硫化物固体電解質としてLiI-LiBr-LiS-P(粒子径D50が0.5μm)、アクリロニトリルブタジエンスチレンゴム(ABR)5重量%ヘプタン溶液、酪酸ブチルをポリプロピレン容器に加え、超音波分散装置で30秒混合、振とう機で3分混合、さらに超音波分散装置で30秒混合した。これをアプリケータを使用してブレード法にて厚みが100μmとなるようアルミニウム箔上に塗工し、150℃のホットプレート上で30分間乾燥させ、アルミニウム箔上に積層された固体電解質層を得た。
ここで「D50」はレーザー回析・散乱法によって測定された体積基準の粒度分布において積算値50%での粒径を意味する。
[積層]
正極層の上に固体電解質層を乗せて600MPaでプレスすることで第一層を得た。第二層として、負極集電体(銅箔)上にLi箔(100μm)をのせ、100MPaでプレスをした。第一層と第二層とを100MPaでプレス体を作製した。得られたプレス体を封入しながらラミネート化してラミネートセルを得て、これを10MPaで拘束し、積層体とした。
3.2.初期充放電
得られた積層体に対して10時間率(C/10)、60℃環境にて定電流、放電から充電を行った。
比較例1は1.5Vまで放電し、10分休止し、3.1Vまで充電した。放電1.5Vカット、充電3.1Vカットとした。比較例1では1回目(初回)で設計容量に対して100%の容量となるように充電した。
実施例1~実施例5は、1回目で表1に示したように設計容量に対する割合となる容量で充電した。その後、表1に従った倍率にて2回目以降の放電と充電ともに容量カットとし、カット容量を増加させながら設計容量に達するまで充放電を行い、その回数を得た。ここで回数は、放電1回、充電1回を合わせて1回とする。
3.3.結果
短絡に至るまでに得られた最大の充電容量(mAh)を得た。表1に結果を示す。表1で「1回目」は、設計容量に対する1回目の充放電容量の割合を100分率で表した値である。表1で「2回目以降の倍率」は、2回目以降の充放電において、n回目の容量のn-1回目の容量に対する倍率である。表1で「回数」は設計容量に達するまでの充放電の回数である。表1で「容量」は、短絡に至るまでに得られた最大の充電容量(mAh)である。
表1からわかるように、実施例にかかる全固体電池は比較例1に比べて大きく容量を向上させることができた。
10 全固体電池
11 正極層
12 負極層
13 固体電解質層
14 正極集電体
15 負極集電体

Claims (1)

  1. 正極に硫黄を含む全固体電池の製造方法であって、
    さらに前記正極は、Liを含まない、又は、前記正極に含まれる全ての元素に対するLiの割合が20mol%以下でLiを含み、
    初期充放電工程で設計容量に到達するまで3回以上の充放電が行われるように分けて充放電を行い、
    1回目の充放電容量を設計容量の30%以下となるように行い、2回目以降の充放電は、n回目の充放電容量が、n-1回目の容量に対して1.15倍以上増加するように行う、全固体電池の製造方法。
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