JP2020512994A - スルホニルカルバマート胆汁酸誘導体の調製のためのプロセス - Google Patents

スルホニルカルバマート胆汁酸誘導体の調製のためのプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物および式(II)の化合物または薬学的に許容可能なその塩もしくは溶媒和物を調製するためのプロセスに関する。これらの化合物および医薬組成物は、FXRまたはTGR5モジュレーターとして有用である。具体的には、本発明は、胆汁酸誘導体ならびにそれらの調製および使用のための方法に関する。本発明は、式(III)、式(IV)、式(V)および式(VI)の化合物の調製のためのプロセスに関し、本発明は、化合物(VII)、(VIII)および(IX)の調製のためのプロセスにも関する。【化1】

Description

関連出願
本願は、2017年4月7日に提出された米国仮出願第62/483,044号明細書の優先権を主張する。上記出願の教示全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
本発明は、FXRまたはTGR5モジュレーターとして有用な生物学的活性分子の調製において有用なプロセスおよび中間体に関し、特に胆汁酸誘導体ならびにそれらの調製および使用のための方法に関する。
ファルネソイドX受容体(FXR)は、昆虫エクジソン受容体と最も密接に関連するラット肝臓cDNAライブラリから最初に同定されたオーファン核受容体である(BM.Forman,et al.,Cell,1995,81(5),687−693)。FXRは、ステロイド、レチノイドおよび甲状腺ホルモンに対する受容体を含むリガンド活性化転写因子の核受容体ファミリーのメンバーである(DJ.Mangelsdorf,et al.,Cell,1995,83(6),841−850)。FXRの関連生理学的リガンドは胆汁酸である(D.Parks et al.,Science,1999,284(5418),1362−1365)。最も強力なものはケノデオキシコール酸(CDCA)であり、これは、胆汁酸ホメオスタシスに関与するいくつかの遺伝子の発現を制御する。合わせてファルネソイドと呼ばれるファルネソールおよび誘導体は、元来、高濃度でラットのオルソログを活性化することが記載されているが、それらはヒトまたはマウス受容体を活性化しない。FXRは、食道、胃、十二指腸、小腸、結腸、卵巣、副腎および腎臓を含む消化管全体で、肝臓において発現される。細胞内遺伝子発現の調節を超えて、FXRはサイトカイン線維芽細胞増殖因子の発現を上方制御することにより、傍分泌および内分泌シグナル伝達にも関与していると思われる(J.Holt et al.,Genes Dev.,2003,17(13),1581−1591;T.Inagaki et al.,Cell Metab.,2005,2(4),217−225)。
FXRモジュレーターとして作用する低分子化合物は、以下の刊行物:国際公開第2000/037077号明細書、国際公開第2002/072598号明細書、国際公開第2003/015771号明細書、国際公開第2003/099821号明細書、国際公開第2004/00752号明細書、国際公開第2004/048349号明細書、国際公開第2005/009387号明細書、国際公開第2005/082925号明細書、米国特許出願公開第2005/0054634号明細書、国際公開第2007/052843号明細書、国際公開第2007/070796号明細書、国際公開第2007/076260号明細書、国際公開第2007/092751号明細書、国際公開第2007/095174号明細書、国際公開第2007/140174号明細書、国際公開第2007/140183号明細書、米国特許出願公開第2007/0142340号明細書、国際公開第2008/000643号明細書、国際公開第2008/002573号明細書、国際公開第2008/025539号明細書、国際公開第2008/025540号明細書、国際公開第2008/051942号明細書、国際公開第2008/073825号明細書、国際公開第2008/157270号明細書、米国特許出願公開第2008/0299118、米国特許出願公開第2008/0300235号明細書、国際公開第2009/005998号明細書、国際公開第2009/012125号明細書、国際公開第2009/027264号明細書、国際公開第2009/062874号明細書、国際公開第2009/127321号明細書、国際公開第2009/149795号明細書、米国特許出願公開第2009/0131409号明細書、米国特許出願公開第2009/0137554号明細書、米国特許出願公開第2009/0163474号明細書、米国特許出願公開第2009/0163552号明細書、米国特許出願公開第2009/0215748号明細書、国際公開第2010/043513号明細書、国際公開第2011/020615号明細書、国際公開第2011/117163号明細書、国際公開第2012/087519号明細書、国際公開第2012/087520号明細書、国際公開第2012/087521号明細書、国際公開第2013/007387号明細書、国際公開第2013/037482号明細書、国際公開第2013/166176号明細書、国際公開第2013/192097号明細書、国際公開第2014/184271号明細書、米国特許出願公開第2014/0186438号明細書、米国特許出願公開第2014/0187633号明細書、国際公開第2015/017813号明細書、国際公開第2015/069666号明細書、国際公開第2016/073767号明細書、国際公開第2016/116054号明細書、国際公開第2016/103037号明細書、国際公開第2016/096116号明細書、国際公開第2016/096115号明細書、国際公開第2016/097933号明細書、国際公開第2016/081918号明細書、国際公開第2016/127924号明細書、国際公開第2016/130809号明細書、国際公開第2016/145295号明細書、国際公開第2016/173524号明細書、中国特許第106632294号明細書、中国特許第106588804号明細書、米国特許出願公開第2017/0196893号明細書、国際公開第2017/062763号明細書、国際公開第2017/053826号明細書、中国特許第106518708号明細書、中国特許第106518946号明細書、中国特許第106478759号明細書、中国特許第106478447号明細書、中国特許第106478453号明細書、国際公開第2017/027396号明細書、国際公開第2017/049172号明細書、国際公開第2017/049173号明細書、国際公開第2017/049176号明細書、国際公開第2017/049177号明細書、国際公開第2017/118294号明細書、国際公開第2017/128896号明細書、国際公開第2017/129125号明細書、国際公開第2017/133521号明細書、国際公開第2017/147074号明細書、国際公開第2017/147174号明細書、国際公開第2017/145041号明細書および国際公開第2017/156024号明細書で開示されている。
さらなる低分子FXRモジュレーターが最近概説された(R.C.Buijsman et al.Curr.Med.Chem.2005,12,1017−1075)。
TGR5受容体は、胆汁酸(BA)に応答する細胞表面受容体として同定されたGタンパク質共役型受容体である。TGR5の主要な構造および胆汁酸に対するその応答性は、ヒト、ウシ、ウサギ、ラットおよびマウスの間のTGR5で高度に保存されていることが分かっており、したがって、TGR5が重要な生理学的機能を有することが示唆される。TGR5は、リンパ組織だけでなく、他の組織でも広く分布していることが分かっている。胎盤、脾臓および単球/マクロファージにおいて高レベルのTGR5 mRNAが検出されている。胆汁酸は、細胞膜から細胞質へのTGR5融合タンパク質の内在化を誘導することが示されている(Kawamata et al.,J.Bio.Chem.,2003,278,9435)。TGR5は、Takeda et al.,FEBS Lett.2002,520,97−101によって報告されたhGPCR19と同一であることが分かっている。
TGR5は、cAMPの細胞内蓄積に関連しており、多様な細胞タイプで広く発現される。マクロファージにおけるこの膜受容体の活性化により、炎症促進性サイトカインの産生が減少する一方で(Kawamata,Y.,et al.,J.Biol.Chem.2003,278,9435−9440)、脂肪細胞および筋細胞におけるBAによるTGR5の刺激はエネルギー消費を促進する(Watanabe,M.,et al.Nature.2006,439,484−489)。この後者の効果には、2型ヨードチロニンデヨードナーゼ(D2)のcAMP依存性誘導が含まれ、これにより、局所でT4からT3への変換が起こり、甲状腺ホルモン活性が向上する。エネルギー代謝の調節におけるTGR5の役割と一致して、雌TGR5ノックアウトマウスは、高脂肪食を与えると体重増加を伴う顕著な脂肪蓄積を示し、このことから、TGR5の欠如によりエネルギー消費が減少し、肥満が誘発されることが示唆される(Maruyama,T.,et al.,J.Endocrinol.2006,191,197−205)。さらに、およびエネルギーホメオスタシスにおけるTGR5の関与と一致して、膜受容体の胆汁酸活性化によって、マウス腸内分泌細胞株におけるグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)の産生が促進されることも報告されている(Katsuma,S.,Biochem.Biophys.Res.Commun.,2005,329,386−390)。上記の全ての観察に基づいて、TGR5は、疾患、例えば肥満、糖尿病およびメタボリックシンドロームの処置に対する魅力的な標的である。
代謝性疾患の処置および予防のためのTGR5アゴニストの使用に加えて、TGR5モジュレーターを調整する化合物は、他の疾患、例えば中枢神経疾患ならびに炎症性疾患の処置にも有用である(国際公開第01/77325号明細書および国際公開第02/84286号明細書)。TGR5のモジュレーターは、胆汁酸およびコレステロールホメオスタシス、脂肪酸吸収ならびにタンパク質および炭水化物の消化を制御する方法ももたらす。
疾患の処置および予防のためのFXRおよび/またはTGR5モジュレーターの開発が必要とされる。
本発明は、式(I)の化合物および式(II)の化合物:

またはその薬学的に許容される塩(式中、
は、
1)置換または未置換−C−Cアルキル;
2)置換または未置換−C−Cアルケニル;
3)置換または未置換−C−Cアルキニル;
4)置換または未置換−C−Cシクロアルキル;
5)置換または未置換アリール;
6)置換または未置換アリールアルキル;
7)置換または未置換3〜12員ヘテロシクロアルキル;
8)置換または未置換ヘテロアリール;
9)置換または未置換ヘテロアリールアルキル;および
10)NR;(式中、RおよびRは、水素、置換または未置換−C−Cアルキル、置換または未置換−C−Cアルケニル、置換または未置換−C−Cアルキニル、置換または未置換−C−Cシクロアルキルからそれぞれ独立して選択される。)からなる群から選択される。)
を調製するためのプロセスに関する。
あるいは、RおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜12員のヘテロサイクリック環を形成する。
式(I)の化合物の好ましい実施形態は、化合物(VII)である。
式(II)の化合物の好ましい実施形態は、化合物(VIII)である。
式(II)の化合物の別の好ましい実施形態は、化合物(IX)である。
ある一定の実施形態において、本発明は、式(I)および式(II)の化合物の合成における中間体である式(III)の化合物を調製する方法に関する。

式中、PGは、アセチル、THP、MOM、MEM、SEMなどであるが限定されないヒドロキシル保護基、またはTBS、TES、TMS、TIPSもしくはTBDPSなどのシリル基である。好ましくは、PGはTBSである。
ある一定の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物の合成における中間体である式(IV)の化合物を調製する方法に関する。
ある一定の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物の合成における中間体である式(V)の化合物を調製する方法に関する。
ある一定の実施形態において、本発明は、式(II)の化合物の合成における有用な中間体である式(VI)の化合物を調製する方法に関する。
一実施形態において、式(I)の化合物を調製するためのプロセスは、
1(a)化合物1(CDCA)を式(III)の化合物に変換し

2(a)式(III)の化合物を式(IV)の化合物に変換し

3(a)式(IV)の化合物を式(I)の化合物に変換する

(式中、PGおよびRは前に定義したとおりである。)
段階を含む。
一実施形態において、式(II)の化合物を調製するためのプロセスは、
1(a)化合物1(CDCA)を式(III)の化合物に変換し、

2(b)式(III)の化合物を式(V)の化合物に変換し、

3(b)式(V)の化合物を式(VI)の化合物に変換し、

4(b)式(VI)の化合物を式(II)の化合物に変換する

(式中、PGおよびRは前に定義したとおりである。)
段階を含む。
本発明はさらに、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)および式(VI)の化合物の中間体および大規模生産のために、生産収率を高め、プロセス段階を減少させるための方法に関する。
式(I)、式(II)、化合物(VII)、化合物(VIII)および化合物(IX)の化合物は、慢性肝疾患、例えば原発性胆汁性肝硬変(PBC)、脳腱黄色腫(CTX)、原発性硬化性胆管炎(PSC)、薬物誘発性胆汁うっ滞、妊娠性肝内胆汁うっ滞、非経口栄養関連胆汁うっ滞(PNAC)、細菌過剰または敗血症関連胆汁うっ滞、自己免疫性肝炎、慢性ウイルス性肝炎、アルコール性肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝移植関連移植片対宿主病、生体ドナー移植肝再生、先天性肝線維症、総胆管結石症、肉芽腫性肝疾患、肝内または肝外悪性腫瘍、シェーグレン症候群、サルコイドーシス、ウィルソン病、ゴーシェ病、ヘモクロマトーシスおよびアルファ1−アンチトリプシン欠乏症(国際公開第2016/086218号明細書)からなる群から選択される疾患などの処置に有用である。
本発明は、式(I)の化合物および式(II)の化合物

または薬学的に許容可能な塩(式中、Rは以前に定義されたとおりである。)を調製するためのプロセスに関する。
ある一定の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物および式(II)の化合物ならびにその薬学的に許容可能な塩を調製するためのプロセスに関し、式中、Rは、置換または未置換アリール;置換または未置換ヘテロアリール;置換または未置換3〜12員ヘテロシクロアルキルである。
ある一定の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物および式(II)の化合物ならびにその薬学的に許容可能な塩を調製するためのプロセスに関し、式中、Rは、置換もしくは未置換フェニル;または置換もしくは未置換ピリジルである。
ある一定の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物および式(II)の化合物ならびにその薬学的に許容可能な塩を調製するプロセスに関し、式中、Rは、置換もしくは未置換

または置換もしくは未置換

である。
別の実施形態において、本発明は、化合物(VII)を調製するためのプロセスに関する。
別の実施形態において、本発明は、化合物(VIII)を調製するためのプロセスに関する。
別の実施形態において、本発明は、化合物(IX)を調製するためのプロセスに関する。
一実施形態において、段階1(a)をスキーム1で示す。本方法は、段階1(a)(i):ケノデオキシコール酸(CDCA、化合物1)をC−C−アルカノール、好ましくはメタノールまたはエタノール、より好ましくはメタノールでエステル化して化合物2を生成させること;1(a)(ii):適切なヒドロキシル保護剤および求電子性ハロゲン供給源の存在下で化合物2を強塩基と反応させて化合物3を生成させること;1(a)(iii):化合物3中のR基を除去して化合物4を生成させること;1(a)(iv):化合物4を脱保護して化合物5を生成させること;1(a)(v):化合物5を保護して化合物6を生成させること;および1(a)(vi):化合物6を酸化的に切断し、酸化して化合物(III)を生成させることを含む。
スキーム1

式中、PGは前に定義されており;PGは、好ましくは、TMS、TES、TBS、TIPSおよびTBDPSなどであるが限定されないシリル基から選択されるヒドロキシル保護基であり;Rは、Cl、BrおよびIから選択される。好ましいPGはTMSである。好ましいPGはTBSである。RはC−C−アルキル、好ましくはメチルまたはエチル、より好ましくはメチルである。
段階2(a)は、スキーム2で示されるとおりに実施される。したがって、段階2(a)(i)において化合物(III)はクロロギ酸エステル試薬ROC(O)Clと反応して無水化合物7を生成させ、続いて段階2(a)(ii)を行い、化合物7を還元して化合物(IV)を生成させる。
スキーム2

式中、PGは前に定義されており;Rはアルキル基、好ましくは、メチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチルなどであるが限定されないC−C−アルキルである。好ましいRはイソブチルである。
本発明は、段階1(a)(i)〜1(a)(vi)および2(a)(i)〜2(a)(ii)と連結してより良好に理解されよう(式中、PG、PG、RおよびRは、別段の明記がない限り、前に定義したとおりである。)。本発明のプロセスは、適切な反応物の置換により実施され得ること、および段階自体の順序を変化させ得ることは、当業者にとって容易に明らかとなろう。
段階1(a)(i)、化合物1から化合物2への変換:

段階1(a)(i)は、CDCAとアルキルアルコール、好ましくはC−C−アルカノール、より好ましくは当技術分野で公知のようにメタノールとのエステル化であり、例えば、手順はTetrahedron,57(8),1449−1481;2001に記載されている。
段階1(a)(ii)、化合物2から化合物3への変換:

段階1(a)(ii)は、中間体シリルケテンアセタール2aのハロゲン化を介した化合物2から化合物3への変換である。シリルケテンアセタール中間体2aは、適切なヒドロキシル保護剤PG−Xの存在下でLDAなどであるが限定されない強塩基と化合物2を反応させることにより、in situで直接生成される(式中、XはCl、BrおよびOTfから選択される。)。好ましいヒドロキシル保護剤はTMS−Clである。一態様において、温度は−100℃〜−50℃である。一態様において、温度は−90℃〜−60℃である。一態様において、温度は−80℃〜−70℃である。シリルケテンアセタール中間体2aは、Br、I、I−Cl、I−Br、NBS、NISおよび1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインなどであるが限定されない求電子ハロゲン化試薬と反応し、化合物3が得られる。好ましい求電子性ハロゲン化試薬はIである。
段階1(a)(iii)、化合物3から化合物4への変換:

段階1(a)(iii)は、化合物4を形成させるための、化合物3からのH−Rの除去である。化合物3は、THF、DCM、アセトニトリルまたはトルエンなどであるが限定されない溶媒または溶媒混合物中のDIPEA、EtN、DBU、DBNまたはDABCOなどであるが限定されない適切な有機塩基で処理される。好ましい有機塩基はDBUである。好ましい態様において、溶媒はTHFである。好ましい態様において、段階1(a)(ii)からの化合物3は、さらに精製することなく直接使用される。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。
段階1(a)(iv)、化合物4から化合物5への変換:

段階1(a)(iv)は、化合物5を形成させるための化合物4の保護基PGの除去である。保護基は、当技術分野で公知であるような適切な脱保護条件下で除去され得る。例えば、PGは、TBAFなどであるが限定されない脱保護試薬、またはHClなどの酸によって除去され得る。好ましくは、化合物4は非プロトン溶媒中にて酸で処理される。段階1(a)(iv)の好ましい態様において、段階1(a)(iii)からの化合物4は、さらに精製することなく直接使用される。好ましくは、化合物4は、HClなどの酸で、THF、1,4−ジオキサン、MTBE、EtOまたは2つの混合物などであるが限定されない非プロトン溶媒中にて処理される。好ましい溶媒は1,4−ジオキサンである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。また別の好ましい態様において、化合物4を室温にて1,4−ジオキサン中のHClで処理して化合物5を得る。化合物5をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物5を得ることができる。化合物5の精製後、化合物1から化合物5への変換に対する全体的な収率は60%より高い。
段階1(a)(v)、化合物5から化合物6への変換:

段階1(a)(v)は、化合物6を生成させるための、イミダゾール、TEA、DIPEAなどであるが限定されない有機塩基の存在下での、適切なヒドロキシル保護剤PG−X(式中、Xは適切な脱離基、好ましくはCl、Br、IまたはOTfである。)による化合物5の3−ヒドロキシルの保護である。好ましいヒドロキシル保護剤はTBS−Clである。好ましい有機塩基はイミダゾールである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。
段階1(a)(vi)、化合物6から化合物IIIへの変換:

段階1(a)(vi)は、化合物(III)を生成させるための、NaIO、n−BuIO およびNMOなどであるが限定されない化学量論的な酸化剤の存在下での、RuClなどであるが限定されない適切な触媒を用いた、化合物6のジヒドロキシル化、酸化開裂および7−OH酸化である。反応は、KCO、NaCOおよび2,6−ルチジンなどであるが限定されない適切な塩基の存在下で実施される。好ましい酸化剤はNaIOである。好ましい塩基はKCOである。この反応は、HO、CCl、CHCNまたはEtOAcなどであるが限定されない溶媒中で行われる。好ましい溶媒は、HO、CHCNおよびEtOAcの混合物である。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。化合物(III)をヘキサン/EtOAcなどであるが限定されない有機溶媒または溶媒混合物から結晶化して、95%を超える純度の化合物(III)を提供し得る。
段階2(a)(i)、化合物(III)から化合物7への変換:

段階2(a)(i)は、混合無水物7を生成させるための、TEAまたはDIPEAなどであるが限定されない有機塩基の存在下での、化合物(III)とクロロギ酸エステルROCOClの反応である。段階2(a)(i)は、好ましくは、DCMなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で実施される。好ましいクロロギ酸エステルはクロロギ酸イソブチルであり、Rはイソブチルである。好ましい有機塩基はTEAである。化合物7を単離し、精製せずに次の段階の反応に使用する。
段階2(a)(ii)、化合物7から化合物(IV)への変換:

段階2(a)(ii)は、化合物(IV)を生成させるための、NaBH、LiBH、LiAlHまたはDIBALなどであるが限定されない適切な還元剤と化合物7との反応である。段階2(a)(ii)は、好ましくは、水およびTHFの混合物などであるが限定されないプロトンおよび非プロトン溶媒の混合物中で実施される。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。
一実施形態において、段階2(b)をスキーム3で示すように行う。この方法は、段階2(b)(i):化合物8を生成させるための化合物(III)の同時TBS脱保護およびエステル化;2(b)(ii):エノールエーテル化合物9を生成させるために、適切なヒドロキシル保護剤の存在下で化合物8を強塩基と反応させること;2(b)(iii):化合物10を生成させるために化合物9をアセトアルデヒドと反応させること;2(b)(iv):化合物11を生成させるために化合物10を水素化すること;2(b)(v):化合物(12)を生成させるためにプロトン溶媒またはプロトン溶媒と非プロトン溶媒との混合物中で化合物11を塩基と反応させること;および2(b)(vi):化合物(V)を生成させるために化合物12を保護すること、を含む。
スキーム3

(式中、PGは前に定義したとおりであり;PGは、TMS、TES、TBS、TIPSおよびTBDPSなどであるが限定されないシリル基から選択されるヒドロキシ保護基である。)。好ましいPGはTMSである。Rは前に定義したとおりである。
本発明は、段階2(b)(i)−2(b)(vi)と連結してより良好に理解されよう(式中、PG、PGおよびRは、別段の明記がない限り、前に定義したとおりである。)。本発明のプロセスは、適切な反応物の置換により実施され得ること、および段階自体の順序を変化させ得ることは、当業者にとって容易に明らかとなろう。
段階2(b)(i)、化合物(III)から化合物8への変換:

段階2(b)(i)は、化合物8を形成させるための化合物(III)のPG保護基のエステル化および除去である。好ましい保護基はTBSである。保護基は、当技術分野で公知であるような適切な脱保護条件下で除去され得る。例えば、保護基は、HClなどの酸などであるが限定されない脱保護試薬によって除去され得る。好ましくは、化合物(III)は、C−C−アルカノール、好ましくはMeOHまたはEtOH、より好ましくはMeOH中の酸で処理される。反応は、25℃〜100℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は35℃〜80℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約50℃である。再結晶により化合物8を精製して、95%を超える純度の化合物8を得ることができる。
段階2(b)(ii)、化合物8から化合物9への変換:

段階2(b)(ii)は、DCMおよびTHFなどであるが限定されない非プロトン溶媒中、塩基の存在下で化合物8をシリル化剤と反応させることによるシリルエーテル化合物9の形成である。
段階2(b)(ii)の一態様において、シリル化剤は、TMSClであり、塩基はNaHMDS、LiHMDSまたはLDAなどであるが限定されない強力な有機塩基であり、反応は約−78℃などのより低い温度で行う。
段階2(b)(ii)の別の好ましい態様において、シリル化剤はTMSOTfであり、−20℃〜30℃の範囲の反応温度でTEAまたはDIPEAなどであるが限定されない有機塩基と一緒に使用される。好ましい態様において、反応温度は約−5℃〜約15℃である。別の態様において、温度は約0℃である。化合物8に対するTMSOTfのモル比は、好ましくは3〜12の範囲である。一態様において、モル比は3〜6である。一態様において、モル比は4.5〜5.5である。
好ましい態様において、化合物9は、精製せずに段階2(b)(iii)で直接使用し得る。
段階2(b)(iii)を実行する前に、化合物9の分解を調節するために、段階2(b)(ii)からの粗製化合物9において残留水を除去することが好ましい。一態様において、段階2(b)(ii)で生成される化合物9を、DCM、ヘプタン、ヘキサンまたはトルエンなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で溶解させ、塩基の痕跡量を除去するために水で徹底的に洗浄する。含水量は、DCM、ヘキサン、ヘプタン、トルエンまたはTHFなどの無水非プロトン溶媒との共蒸留により、<0.5%(カールフィッシャー滴定)に制限される。
段階2(b)(iii)、化合物9から化合物10への変換:

段階2(b)(iii)は、中間体化合物9aを生成させるためにアセトアルデヒドと化合物9とのアルドール反応と、それに続くBF・EtOまたはTi(OiPr)などであるが限定されないルイス酸の存在下で化合物10を形成させるための除去である。段階2(b)(iii)の一態様において、ルイス酸はBF・EtOである。反応は、DCMなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で行われる。反応温度は、好ましくは約−78℃〜約25℃である。一態様において、反応温度は約−78℃〜約−50℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約−60℃である。
約−78℃〜約−50℃での化合物9とアセトアルデヒドとの反応(段階2(b)(iii)(a))の後、アルドール生成物化合物9aが最初に主要生成物として形成される。次に、反応混合物にメタノールを添加して反応を停止させ、脱離を促進してオレフィン化合物10を形成させる(段階2(b)(iii)(b))。あるいは、メタノールを添加せずに、−10℃から室温などのより高い温度で反応を進行させ、オレフィン形成を促進して化合物10を与える。
段階2(b)(iii)の一態様において、化合物10は、以下の化合物10Aの構造によって示されるように、E−およびZ−オレフィン異性体の混合物である。E/Z比は、1/1〜>9/1であり得る。
化合物10をカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物10を得ることができる。好ましい態様において、化合物10は、精製せずに段階2(b)(iv)で直接使用し得る。
段階2(b)(iii)の一態様において、E異性体化合物10が主要な異性体として得られる(E異性体10は80%より多く、Z異性体は20%未満である。)。別の態様において、E異性体は90%より多く、Z異性体は10%未満である。別の態様において、E異性体は95%より多く、Z異性体は5%未満である。
段階2(b)(iii)の一態様において、粗製生成物10は5%未満のケトン化合物8を含有する。別の態様において、粗製生成物10は3%未満のケトン化合物8を含有する。別の態様において、粗製生成物10は2%未満のケトン化合物8を含有する。
段階2(b)(iv)、化合物10から化合物11への変換:

段階2(b)(iv)において、触媒水素化を介して、段階2(b)(iii)からの化合物10を化合物11に変換して、オレフィンを還元する。段階2(b)(iv)の一態様において、段階2(b)(iii)からの化合物10はカラムクロマトグラフィーを介して精製されている。段階2(b)(iv)の好ましい態様において、段階2(b)(iii)の後処理後に得られた粗製生成物10は、精製せずに直接使用される。段階2(b)(iv)の一態様において、粗製生成物10は、EおよびZオレフィン異性体(10A)の両方を含有する。Z異性体のパーセンテージは、好ましくは0%〜50%の範囲である。
触媒的水素化は、パラジウム炭素(Pd/C)、Pd(OAc)、Pd(OH)およびPtOなどであるが限定されない触媒の存在下で実施される。好ましい触媒はPd/Cである。このPd/Cのパラジウム含量は、約5%〜約10%の範囲であり得る。触媒の量は、約1mol%〜約10mol%の範囲であり得る。水素供給源は、水素ガスおよびギ酸アンモニウムであり得るが限定されない。水素ガスの圧力は、好ましくは大気圧〜約500psiの範囲である。段階2(b)(iv)の一態様において、水素ガスの圧力は大気圧である。一態様において、水素ガスの圧力は約50〜約150psiである。反応温度は、好ましくは約5℃〜約120℃の範囲である。一態様において、反応温度は約5℃〜80℃である。段階2(b)(iv)の一態様において、反応温度は約20℃〜約50℃である。一態様において、反応温度は約25℃である。この反応は、プロトンもしくは非プロトン溶媒または2つの溶媒の混合物中で行われ得る。適切な溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノールおよびTHFが挙げられるが限定されない。段階2(b)(iv)の一態様において、溶媒はメタノールおよびTHFの混合物である。段階2(b)(iv)の別の一態様において、エタノールおよびTHFの混合物が溶媒として使用される。
ある一定の実施形態において、化合物11は、6α−エチル異性体と6β−エチル異性体との混合物として生成される。ある一定の実施形態において、6β−エチル異性体は、生成物中の主要な異性体である。段階2(b)(iv)の一態様において、粗製化合物11は20%未満の6α−エチル異性体を含有する。段階2(b)(iv)の一態様において、粗製化合物11は10%未満の6α−エチル異性体を含有する。段階2(b)(iv)の一態様において、粗製化合物11は5%未満の6α−エチル異性体を含有する。化合物11は、精製せずに段階2(b)(v)で直接使用し得る。
化合物11は6β−エチル異性体として上記で示されているが、本化合物が6−アルファおよび6−ベータ−エチル異性体の混合物である実施形態において、以下の化合物11Aとして表され得る。
段階2(b)(v)、化合物11から化合物12への変換:

段階2(b)(v)は、塩基性条件下での、化合物11の6β−エチル異性体の6α−エチル異性体、化合物12へのエピマー化である。段階2(b)(v)の一態様において、6β−エチル異性体および6α−異性体の両方を含有する、段階2(b)(iv)から得られる粗製生成物は、さらに精製せずに段階2(b)(vi)で使用される。
塩基は、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり得るが限定されない。一態様において、塩基は水酸化ナトリウム水溶液である。段階2(b)(vi)の一態様において、塩基は50%水酸化ナトリウム水溶液である。
段階2(b)(v)の一態様において、段階2(b)(iv)の粗製生成物は、ろ過によるPd/Cなどの触媒の除去後、段階2(b)(v)で直接使用される。段階2(b)(v)の一態様において、触媒および溶媒の除去後に粗製生成物11が使用される。
段階2(b)(v)は、好ましくは、メタノールまたはエタノールなどであるが限定されないプロトン溶媒、またはメタノールもしくはエタノールおよびTHFの混合物などであるが限定されないプロトンおよび非プロトン溶媒の混合物中で実施される。
段階2(b)(v)の一態様において、溶媒はエタノールである。段階2(b)(v)の別の態様において、溶媒はメタノールである。段階2(b)(v)の別の態様において、溶媒はエタノールおよびTHFの混合物である。段階2(b)(v)の別の態様において、溶媒はメタノールおよびTHFの混合物である。化合物12は、精製せずに段階2(b)(vi)で直接使用し得る。
段階2(b)(vi)、化合物12から化合物(V)への変換:

段階2(b)(vi)は、中間体化合物12aを生成させるために、イミダゾール、TEA、DIPEAなどであるが限定されない有機塩基の存在下で、適切なヒドロキシル保護剤PG−X(式中、Xは、適切な脱離基、好ましくはCl、Br、IまたはOTfである。)により化合物12の3−ヒドロキシルおよび酸を保護することおよび、続くプロトン溶媒中で適切な塩基によりカルボン酸を脱保護して、化合物(V)を生成させることである。好ましいヒドロキシル保護剤はTBS−Clである。好ましい有機塩基はイミダゾールである。好ましい塩基はKCOである。好ましいプロトン溶媒はMeOHである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。
化合物(V)をヘキサン/CHClなどであるが限定されない有機溶媒または有機溶媒の混合物から結晶化して、95%を超える純度の化合物(V)をもたらし得る。
一実施形態において、段階3(b)をスキーム4で示すように行う。この方法は、3(b)(i):化合物(V)を適切なアシル化試薬と反応させて化合物13を生成させる段階;および3(b)(ii):化合物13を還元して化合物(VI)を生成させる段階を含む。
スキーム4

(式中、Rは前に定義したとおりである。)
本願のプロセスは、当技術分野で報告されたことがない。化合物(VI)の合成は、6段階のオベチコール酸から米国特許出願公開第2016/0289262号明細書に記載されている。オベチコール酸の合成は、6段階でのKLCAから開始される米国特許出願公開第2013/0345188号明細書で報告されている。全体として、アルコール化合物(VI)を調製する既知のプロセスには、KLCAからの12段階合成が含まれた。この以前のプロセスには、低収率の段階が含まれ、複数のカラムクロマトグラフィー段階が必要であったが、これは高価であり、大規模な商業化には適さない。さらに、いくつかの毒性がある危険な試薬が使用された。化合物(V)を調製する本発明のプロセスは、良好な全体的収率で化合物(III)から6つの段階をとり、1回のカラムクロマトグラフィー操作のみを必要とする。化合物12などの重要な中間体は、高純度で結晶化を介して得ることができる。化合物(V)も高純度で結晶化を介して得ることができる。化合物(V)は、混合無水物形成とそれに続く還元を介して化合物(VI)に変換され得る。
段階3(b)(i)、化合物(V)から化合物13への変換:

段階3(b)(i)は、混合無水物13を生成させるための、TEAまたはDIPEAなどであるが限定されない有機塩基の存在下での化合物(V)と適切なクロロギ酸エステルROCOClの反応である。段階3(b)(i)は、DCMなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で行われ得る。好ましいクロロギ酸エステルはクロロギ酸イソブチルであり、Rはイソブチルである。好ましい有機塩基はTEAである。化合物13は粗製形態で単離され、さらに精製せずに使用される。
段階3(b)(ii)、化合物13から化合物(VI)への変換:

段階3(b)(ii)は、化合物(VI)を生成させるための、NaBH、LiBH、LiAlHまたはDIBALなどであるが限定されない適切な還元剤と化合物13との反応である。段階3(b)(ii)は、好ましくは、水およびTHFの混合物などであるが限定されないプロトンおよび非プロトン溶媒の混合物中で実施される。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。
化合物VIをカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物VIを得ることができる。
式(I)の化合物を調製するためのプロセス
本発明はまた、スキーム5に示されるように、化合物(IV)で始まる式(I)の化合物を調製するためのプロセスも含む。
スキーム5

式中、Rはイミダゾール−1−イル、アルキル−O−アリール−O、ClまたはCClであり;Rは前に定義するとおりである。
段階3(a)(i)、化合物(IV)から式14の化合物への変換:

段階3(a)(i)は、有機塩基の存在下で化合物(IV)を15Eにより表される化合物

(式中、Rは、イミダゾール−1−イル、アルキル−O−アリール−O、ClまたはCClであり、Rは前に定義するとおりである。)と反応させることによって、化合物(IV)を式14の化合物(式中、Rは前に定義するとおりである。)に変換することを含む。反応は、好ましくはTHF、DCMまたはトルエンなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で行われる。好ましい一態様において、反応溶媒はTHFである。適切な有機塩基としては、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンが挙げられるが限定されない。反応を促進するために、1mol%〜50mol%の範囲のDMAPを添加し得る。反応温度は、好ましくは約0℃〜約80℃の範囲である。一態様において、反応は約0℃で実施される。別の態様において、反応はほぼ室温(約25℃)で実施される。また別の態様において、反応は約50℃で実施される。
好ましくは、化合物15EのRは、イミダゾール−1−イル、MeO−、EtO−またはPhO−である。より好ましくは、RはPhO−である。
段階3(a)(ii)式14の化合物から式(I)の化合物への変換:

段階3(a)(ii)は、化合物(I)を形成させるための、化合物14のPG保護基の除去である(式中、Rは前に定義したおりである)。PG保護基は、当技術分野で公知であるように適切な脱保護条件下で除去され得る。好ましいPG保護基はTBSであり、好ましくは、保護基はTBAFなどであるが限定されない脱保護試薬またはHClなどの酸によって除去される。好ましくは、化合物14は、プロトン溶媒中にて酸で処理する。好ましくは、化合物14は、MeOH、EtOH、i−PrOH、HOまたは2つの混合物などであるが限定されないプロトン溶媒中にて、HClなどの酸で処理される。好ましい溶媒はMeOHである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。
化合物(VII)を調製するためのプロセス
本発明のプロセスはまた、スキーム6に記載のプロセスに従って、化合物(IV)から出発して化合物(VII)を調製するためのプロセスも含む。
スキーム6
このプロセスは、有機塩基の存在下で、15A、15B、15Cおよび15Dから選択される物質などの適切な試薬を用いた、アルコール化合物(IV)からスルホニルカルバマート16への変換を含む。
一態様において、試薬は、スルホンアミド化合物15AをCDIと反応させることにより形成され得る15Bである。
別の態様において、試薬は、スルホニルカルバマート化合物15Cであり、式中、Rはアルキルまたはアリール、好ましくはメチル、エチルまたはフェニルである。好ましい試薬は15Dである。
一態様において、アルコール化合物(IV)は、THF、DCMまたはトルエンなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で15Dと反応する。好ましい一態様において、反応溶媒はTHFである。適切な有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられるが限定されない。反応を促進するために、1mol%〜50mol%の範囲のDMAPを添加し得る。反応温度は、好ましくは約0℃〜約80℃の範囲である。一態様において、反応は約0℃で実施される。別の態様において、反応はほぼ室温(約25℃)で実施される。また別の態様において、反応は50℃で実施される。化合物16をカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物16を得ることができる。
一態様において、化合物16は、TBAFまたはHClなどの酸などであるが限定されない脱保護試薬と反応する。好ましくは、化合物16は、プロトン性溶媒中、酸で処理される。好ましくは、化合物16は、MeOH、EtOH、i−PrOH、HOまたは2つの混合物などであるが限定されないプロトン溶媒中にて、HClなどの酸で処理される。好ましい溶媒はMeOHである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。化合物(VII)をカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物(VII)を得ることができる。
式(II)の化合物を調製するためのプロセス
本発明はまた、スキーム7で示されるように、化合物(VI)で開始して式(II)の化合物を調製するためのプロセスも含む。
スキーム7
段階4(b)(i)、化合物(VI)から式17の化合物:

(式中、RおよびRは前に定義したとおりである。)への変換。
好ましくは、化合物15EのRは、イミダゾール−1−イル、MeO−、EtO−またはPhO−である。より好ましくは、RはPhO−である。
反応は、好ましくはTHF、DCMまたはトルエンなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で実施される。好ましい一態様において、反応溶媒はTHFである。適切な有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンおよびDMAPが挙げられるが限定されない。反応温度は、好ましくは約0℃〜約80℃の範囲である。一態様において、反応は約0℃で実施される。別の態様において、反応はほぼ室温(約25℃)で実施される。また別の態様において、反応は約50℃で実施される。
段階4(b)(ii)、式17の化合物から式(II)の化合物への変換:

段階4(b)(ii)は、化合物(II)を形成させるための、式17の化合物のPG保護基の除去である(式中、PGおよびRは前に定義したとおりである。)。PG保護基は、当技術分野で公知であるように適切な脱保護条件下で除去され得る。好ましいPG保護基はTBSであり、好ましくは、保護基はTBAFなどであるが限定されない脱保護試薬またはHClなどの酸によって除去される。好ましくは、式17の化合物は、プロトン溶媒中にて酸で処理される。好ましくは、式17の化合物は、MeOH、EtOH、i−PrOH、HOまたは2つの混合物などであるが限定されないプロトン溶媒中にて、HClなどの酸で処理される。好ましい溶媒はMeOHである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。
化合物(VIII)を調製するためのプロセス
本発明のプロセスはまた、スキーム8に記載のプロセスに従って、化合物(VI)から出発して化合物(VIII)を調製するプロセスも含む。
スキーム8
このプロセスは、アルコール化合物(VI)からスルホニルカルバマート化合物18への変換と、それに続く、化合物(VIII)を生成させるための脱保護を含む。スキーム8について記載したプロセスに対する条件は、スキーム7について前に定義したものと同じである。
このプロセスは、有機塩基の存在下での、(例えば15A〜15Dから選択される)適切な試薬を用いた、アルコール化合物(VI)からスルホニルカルバマート18への変換を含む。
一態様において、試薬は、スルホンアミド化合物15AをCDIと反応させることにより形成され得る15Bである。
別の態様において、試薬は、スルホニルカルバマート化合物15Cであり得、式中、Rはアルキルまたはアリール、好ましくはメチル、エチルまたはフェニルである。好ましい試薬は15Dである。
一態様において、アルコール化合物(VI)は、THF、DCMまたはトルエンなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で15Dと反応する。好ましい一態様において、反応溶媒はTHFである。適切な有機塩基としては、トリエチルアミンおよびジイソプロピルエチルアミンが挙げられるが限定されない。反応を促進するために、1mol%〜50mol%の範囲のDMAPを添加し得る。反応温度は、好ましくは約0℃〜約80℃の範囲である。一態様において、反応は約0℃で実施される。別の態様において、反応はほぼ室温(約25℃)で実施される。また別の態様において、反応は50℃で実施される。化合物18をカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物18を得ることができる。
一態様において、化合物18は、TBAFまたは酸、例えばHClなど、であるが限定されない脱保護試薬と反応する。好ましくは、化合物18は、プロトン溶媒中にて酸で処理される。好ましくは、化合物18は、MeOH、EtOH、i−PrOH、HOまたは2つの混合物などであるが限定されないプロトン溶媒中で、HClなどの酸で処理される。好ましい溶媒はMeOHである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。化合物(VIII)をカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物(VIII)を得ることができる。
化合物(IX)を調製するためのプロセス
本発明のプロセスはまた、スキーム9に記載のプロセスに従って、化合物(VI)から出発して化合物(IX)を調製するプロセスも含む。
スキーム9
このプロセスは、有機塩基の存在下での、適切な試薬、例えば化合物20A、20B、20Cまたは20Dのうち1つを用いた、アルコール化合物(VI)または化合物(VIb)からスルホニルカルバマート化合物(19)への変換を含む。
一態様において、試薬は、スルホンアミド化合物20AをCDIと反応させることにより形成され得る20Bである。
別の態様において、試薬は、スルホニルカルバマート化合物20Cであり得、式中、Rはアルキルまたはアリール、好ましくはメチル、エチルまたはフェニルである。好ましい試薬は20Dである。
一態様において、アルコール化合物(VI)は、THF、DCMまたはトルエンなどであるが限定されない非プロトン溶媒中で20Dと反応する。好ましい一態様において、反応溶媒はTHFである。適切な有機塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンおよびDMAPが挙げられるが限定されない。反応温度は、好ましくは約0℃〜約80℃の範囲である。一態様において、反応は約0℃で実施される。別の態様において、反応はほぼ室温(約25℃)で実施される。また別の態様において、反応は50℃で実施される。化合物19をカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物19を得ることができる。
一態様において、化合物19は、TBAFまたは酸、例えばHClなど、であるが限定されない脱保護試薬と反応する。好ましくは、化合物19は、プロトン溶媒中にて酸で処理される。好ましくは、化合物19は、MeOH、EtOH、i−PrOH、HOまたは2つの混合物などであるが限定されないプロトン溶媒中にて、HClなどの酸で処理される。好ましい溶媒はMeOHである。反応は、−10℃〜50℃の範囲の温度で実施され得る。好ましい態様において、反応温度は0℃〜30℃である。別の好ましい態様において、反応温度は約25℃である。化合物(IX)をカラムクロマトグラフィーにより精製して、95%を超える純度で化合物(IX)を得ることができる。
別の実施形態において、本発明はまた、スキーム10で示されるように、化合物(VIb)で開始して、式(II)の化合物を調製するためのプロセスも含み、化合物(VIb)の調製はスキーム11で示されるとおりである。
スキーム10

スキーム11
定義
以下で列挙されるものは、本発明を説明するために使用される様々な用語の定義である。これらの定義は、個別に、またはより大きなグループの一部としての何れかで、特定の場合に特に限定されない限り、本明細書および請求項全体を通して使用されるかのように、それらの用語に適用される。
本明細書中で使用する場合、「アルキル」という用語は、飽和一価直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。好ましいアルキルラジカルとしては、C−CアルキルおよびC−Cアルキルラジカルが挙げられる。C−Cアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル基が挙げられるが限定されず;C−Cアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、ヘプチルおよびオクチル基が挙げられるが限定されない。
本明細書中で使用する場合、「アルケニル」という用語は、炭化水素部分が少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、単一の水素原子の除去により炭化水素部分から誘導される一価基を意味する。好ましいアルケニル基としては、C−CアルケニルおよびC−Cアルケニル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、ヘプテニル、オクテニルなどが挙げられるが限定されない。
本明細書中で使用する場合、「アルキニル」という用語は、炭化水素部分が少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する、単一の水素原子の除去により炭化水素部分から誘導される一価基を意味する。好ましいアルキニル基としては、C−CアルキニルおよびC−Cアルキニル基が挙げられる。代表的なアルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、ヘプチニル、オクチニルなどが挙げられるが限定されない。
本明細書中で使用する場合、「シクロアルキル」という用語は、単環式または多環式飽和炭素環式環、または二環式もしくは三環式の基の縮合、架橋またはスピロ系を指し、炭素原子は場合によってはオキソ置換されていてもよいし、または場合によっては環外オレフィン二重結合で置換されていてもよい。好ましいシクロアルキル基としては、C−CシクロアルキルおよびC−C12シクロアルキル基が挙げられる。C−C−シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチルおよびシクロオクチルが挙げられるが限定されず;C−C12−シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、スピロ[2.5]オクチル、3−メチレンビシクロ[3.2.1]オクチル、スピロ[4.4]ノナニル、二環[3.1.0]ヘキサニル、スピロ[2.3]ヘキサニル、二環[3.1.1]ヘプタニル、スピロ[2.5]オクタニル、二環[4.1.0]ヘプタニル、二環[3.1.0]ヘキサン−6−イル、スピロ[2.3]ヘキサン−5−イル、二環[3.1.1]ヘプタン−3−イル、スピロ[2.5]オクタン−4−イルおよび二環[4.1.0]ヘプタン−3−イルなどが挙げられるが限定されない。
本明細書中で使用する場合、「シクロアルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、単環式または多環式炭素環式環、または二環式もしくは三環式の基の縮合、架橋またはスピロ系を指し、炭素原子は場合によってはオキソ置換されていてもよいし、または場合によっては環外オレフィン二重結合で置換されていてもよい。好ましいシクロアルケニル基としては、C−CシクロアルケニルおよびC−C12シクロアルケニル基が挙げられる。C−C−シクロアルケニルの例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルなどが挙げられるが限定されず;C−C12−シクロアルケニルの例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシ−2−エニル、スピロ[2.5]オクト−4−エニル、スピロ[4.4]ノン−1−エニル、ビシクロ[4.2.1]ノン−3−エン−9−イルなどが挙げられるが限定されない。
「複素環」または「ヘテロシクロアルキル」という用語は交換可能に使用され得、非芳香環または二環式もしくは三環式基の縮合、架橋またはスピロ系を指し、(i)各環系は、酸素、イオウおよび窒素から独立に選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、(ii)各環系は、飽和または不飽和であり得、(iii)窒素およびイオウヘテロ原子は場合によっては酸化され得、(iv)窒素ヘテロ原子は場合によっては四級化され得、(v)上記の環の何れも芳香環に縮合され得、(vi)残る還原子は、場合によってはオキソ置換され得るかまたは場合によっては環外オレフィン二重結合で置換され得る炭素原子である。代表的なヘテロシクロアルキル基としては、[1,3]ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピリダジノニル、テトラヒドロフリル、2−アザビシクロ[2.2.1]−ヘプチル、8−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、5−アザスピロ[2.5]オクチル、1−オキサ−7−アザスピロ[4.4]ノナニル、7−オキソオキセパン−4−イルおよびテトラヒドロフリルが挙げられるが限定されない。このような複素環基はさらに置換され得る。ヘテロアリールまたは複素環基は、C結合またはN結合(可能な場合)され得る。
本明細書中で使用する場合、「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニルおよびインデニルを含むが限定されない少なくとも1つの芳香環を含む単環式または多環式炭素環系を指す。多環式アリールは、少なくとも1つの芳香環を含む多環式環系である。多環式アリールは、縮合環、共有結合した環またはそれらの組み合わせを含み得る。
本明細書中で使用する場合、「アリールアルキル」という用語は、アルキレン鎖がアリール基に結合される官能基、例えば−CHCH−フェニルを指す。「置換アリールアルキル」という用語は、アリール基が置換されるアリールアルキル官能基を意味する。例としては、ベンジル、フェネチルなどが挙げられるが限定されない。好ましいアリールアルキル基としては、アリール−C−C−アルキル基が挙げられる。
本明細書中で使用される場合、「ヘテロアリール」という用語は、S、OおよびNから選択される少なくとも1つの環原子を含む少なくとも1つの5または6員芳香環を含む単環、二環または三環式基を指す。好ましいヘテロアリール基は単環式または二環式である。ヘテロアリール基としては、5または6個の環原子を有する単環式基および8〜10個の環原子を含む縮合二環式基が挙げられる。ヘテロアリール基としては、ピリジニル、ピラゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キノキサリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられるが限定されない。
本明細書で使用される「ヘテロアリールアルキル」という用語は、ヘテロアリール基に連結されるアルキレン鎖を指す。「置換ヘテロアリールアルキル」という用語は、ヘテロアリール基が置換されているヘテロアリールアルキル官能基を意味する。例としては、ピリジニルメチル、ピリミジニルエチルなどが挙げられるが限定されない。好ましいヘテロアリールアルキル基としては、ヘテロアリール−C−C−アルキル基が挙げられる。
本明細書中で使用する場合、「ビアリール」という用語は、2つのアリール基、2つのヘテロアリール基またはアリール基およびヘテロアリール基からなる部分を指し、この2つの基は単結合により連結される。置換ビアリール基は、連結される基の少なくとも1つが少なくとも1つの非水素置換基を有するビアリール部分である。ビアリール基の例としては、ビフェニル、ピリジルフェニル、ピリミジルフェニル、ピリミジピリジルおよびピリミジルオキサジゾリル基が挙げられる。
「アリールヘテロシクリル」という用語は、単結合により複素環基に連結される単環式アリールまたはヘテロアリール基を含む二環式基を指す。アリールヘテロシクリル基の例としては、フェニル−ピペリジニルおよびピリジル−ピペリジニル基が挙げられる。
本明細書中で使用する場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「アルコキシ」という用語は、特に明記しない限り、例えば、メトキシ、エトキシ、1−プロポキシ、2−プロポキシ(イソプロポキシ)およびより高次の同族体および異性体など、酸素原子を介して分子の残りに連結される指定数の炭素原子を有するアルキル基を意味する。好ましいアルコキシは(C−C)アルコキシである。
「置換される」という用語は、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、C−C12−アルキル;C−C12−アルケニル、C−C12−アルキニル、保護ヒドロキシ、−NO、−N、−CN、−NH、保護アミノ、オキソ、チオキソ、−NH−C−C12−アルキル、−NH−C−C−アルケニル、−NH−C−C−アルキニル、−NH−C−C12−シクロアルキル、−NH−アリール、−NH−ヘテロアリール、−NH−ヘテロシクロアルキル、−ジアルキルアミノ、−ジアリールアミノ、−ジヘテロアリールアミノ、−O−C−C12−アルキル、−O−C−C−アルケニル、−O−C−C−アルキニル、−O−C−C12−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−C−C12−アルキル、−C(O)−C−C−アルケニル、−C(O)−C−C−アルキニル、−C(O)−C−C12−シクロアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−ヘテロアリール、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、−CONH、−CONH−C−C12−アルキル、−CONH−C−C−アルケニル、−CONH−C−C−アルキニル、−CONH−C−C12−シクロアルキル、−CONH−アリール、−CONH−ヘテロアリール、−CONH−ヘテロシクロアルキル、−OCO−C−C12−アルキル、−OCO−C−C−アルケニル、−OCO−C−C−アルキニル、−OCO−C−C12−シクロアルキル、−OCO−アリール、−OCO−ヘテロアリール、−OCO−ヘテロシクロアルキル、−CO−C−C12アルキル、−CO−C−Cアルケニル、−CO−C−Cアルキニル、CO−C−C12−シクロアルキル、−CO−アリール、CO−ヘテロアリール、CO−ヘテロシクロアルキル、−OCONH、−OCONH−C−C12−アルキル、−OCONH−C−C−アルケニル、−OCONH−C−C−アルキニル、−OCONH−C−C12−シクロアルキル、−OCONH−アリール、−OCONH−ヘテロアリール、−OCONH−ヘテロシクロ−アルキル、−NHC(O)H、−NHC(O)−C−C12−アルキル、−NHC(O)−C−C−アルケニル、−NHC(O)−C−C−アルキニル、−NHC(O)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−ヘテロアリール、−NHC(O)−ヘテロシクロ−アルキル、−NHCO−C−C12−アルキル、−NHCO−C−C−アルケニル、−NHCO−C−C−アルキニル、−NHCO−C−C12−シクロアルキル、−NHCO−アリール、−NHCO−ヘテロアリール、−NHCO−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH−C−C12−アルキル、−NHC(O)NH−C−C−アルケニル、−NHC(O)NH−C−C−アルキニル、−NHC(O)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)NH−アリール、−NHC(O)NH−ヘテロアリール、−NHC(O)NH−ヘテロシクロアルキル、NHC(S)NH、−NHC(S)NH−C−C12−アルキル、−NHC(S)NH−C−C−アルケニル、−NHC(S)NH−C−C−アルキニル、−NHC(S)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(S)NH−アリール、−NHC(S)NH−ヘテロアリール、−NHC(S)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)NH−NHC(NH)NH−C−C12−アルキル、−NHC(NH)NH−C−C−アルケニル、−NHC(NH)NH−C−C−アルキニル、−NHC(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)NH−アリール、−NHC(NH)NH−ヘテロアリール、−NHC(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)−C−C12−アルキル、−NHC(NH)−C−C−アルケニル、−NHC(NH)−C−C−アルキニル、−NHC(NH)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)−アリール、−NHC(NH)−ヘテロアリール、−NHC(NH)−ヘテロシクロアルキル、−C(NH)NH−C−C12−アルキル、−C(NH)NH−C−C−アルケニル、−C(NH)NH−C−C−アルキニル、−C(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−C(NH)NH−アリール、−C(NH)NH−ヘテロアリール、−C(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−S(O)−C−C12−アルキル、−S(O)−C−C−アルケニル、−S(O)−C−C−アルキニル、−S(O)−C−C12−シクロアルキル、−S(O)−アリール、−S(O)−ヘテロアリール、−S(O)−ヘテロシクロアルキル、−SONH、−SONH−C−C12−アルキル、−SONH−C−C−アルケニル、−SONH−C−C−アルキニル、−SONH−C−C12−シクロアルキル、−SONH−アリール、−SONH−ヘテロアリール、−SONH−ヘテロシクロアルキル、−NHSO−C−C12−アルキル、−NHSO−C−C−アルケニル、−NHSO−C−C−アルキニル、−NHSO−C−C12−シクロアルキル、−NHSO−アリール、−NHSO−ヘテロアリール、−NHSO−ヘテロシクロアルキル、−CHNH、−CHSOCH、−アリール、−アリールアルキル、−ヘテロアリール、−ヘテロアリールアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−C−C12−シクロアルキル、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、−メトキシメトキシ、−メトキシエトキシ、−SH、−S−C−C12−アルキル、−S−C−C−アルケニル、−S−C−C−アルキニル、−S−C−C12−シクロアルキル、−S−アリール、−S−ヘテロアリール、−S−ヘテロシクロアルキルまたはメチルチオ−メチルを含むが限定されない置換基での水素原子の1つ、2つまたは3つ以上の独立した置き換えによる置換を指す。アリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキルなどはさらに置換され得ることが理解される。いくつかの場合において、置換部分の各置換基は、場合によっては1つ以上の基でさらに置換され、各基は、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、−NO、−CNまたは−NHから独立して選択される。
本明細書で使用する場合、「場合によっては置換される」という用語は、言及される基が置換または未置換であり得ることを意味する。一実施形態において、言及される基は、ゼロ個の置換基で場合によっては置換されている、すなわち、言及される基は未置換である。別の実施形態において、言及される基は、本明細書中に記載の基から個別におよび独立して選択される1つ以上のさらなる基(1つまたは複数)で場合によっては置換される。
本発明によれば、本明細書中に記載のアリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールの何れも何らかの芳香族基であり得る。芳香族基は置換または未置換であり得る。
本明細書中に記載のあらゆるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルケニル部分は脂肪族基、脂環式基または複素環式基でもあり得ることが理解される。「脂肪族基」は、炭素原子、水素原子、ハロゲン原子、酸素、窒素または他の原子の何れかの組み合わせを含有し得、場合によっては1つ以上の不飽和単位、例えば二重結合および/または三重結合を含有する、非芳香族部分である。脂肪族基は、直鎖、分枝鎖または環状であり得、好ましくは約1〜約24個の炭素原子、より典型的には約1〜約12個の炭素原子を含有する。脂肪族炭化水素基に加えて、脂肪族基としては、例えばポリアルコキシアルキル、例えばポリアルキレングリコール、ポリアミンおよびポリイミンなどが挙げられる。このような脂肪族基はさらに置換され得る。本明細書中に記載のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレンおよびアルキニレン基の代わりに脂肪族基が使用され得ることが理解される。
本明細書中で使用する場合、「脂環式」という用語は、単一の水素原子の除去により単環式または多環式飽和炭素環化合物から誘導される一価の基を意味する。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルおよびビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられるが限定されない。このような脂環式基はさらに置換され得る。
本発明の様々な実施形態において、置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルおよびヘテロシクロアルキルは一価または二価であることを意図することは明らかであろう。したがって、アルキレン、アルケニレンおよびアルキニレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、シクロアルキニレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレンおよびヘテロシクロアルキレン基は上記の定義に含まれるべきであり、適切な価数で本明細書中の式を提供するために適用可能である。
本明細書中で使用する場合、「ヒドロキシル保護剤」という用語は、PG−X、PG−XまたはPG−Xによって表される化合物であり、PG、PGおよびPGは本明細書中で定義したとおりであり、Xは適切な脱離基、好ましくはハロゲン、アルキルスルホナートまたはフルオロアルキルスルホナートである。好ましくは、XはCl、Br、Iまたはトリフラート(OTf)である。PG、PGまたはPGがシリル基であるヒドロキシル保護剤は、あるいは、本明細書中では「シリル化剤」とも呼ばれる。
本明細書中で使用する場合、「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を指す。
「水素」という用語には、水素および重水素が含まれる。さらに、原子の列挙には、得られる化合物が薬学的に許容可能である限り、その原子の他の同位体が含まれる。
本明細書で使用する場合、「ヒドロキシル保護基」という用語は、合成手順中の望ましくない反応からヒドロキシル基を保護することが当技術分野で知られている不安定な化学部分を指す。前記の合成手順(1つまたは複数)の後、本明細書中に記載のようなヒドロキシル保護基は選択的に除去され得る。当該技術分野で公知であるようなヒドロキシル保護基は、全般的に、T.H.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley&Sons,New York(1999)に記載されている。ヒドロキシル保護基の例としては、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、tert−ブトキシ−カルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ベンゾイル、メチル、t−ブチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、アリル、ベンジル、トリフェニル−メチル(トリチル)、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2−(トリメチルシリル)−エトキシメチル、メタンスルホニル、トリメチルシリル、トリイソプロピルシリルなどが挙げられる。
本明細書中で使用する場合、「保護ヒドロキシル」という用語は、例えばベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、メトキシメチル基を含む、上で定義したようなヒドロキシル保護基で保護されたヒドロキシル基を指す。
本明細書中に記載の化合物が1つ以上の不斉中心を含有する場合、それらは、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび絶対立体化学に関して、(R)−もしくは(S)−または、アミノ酸の場合は(D)−もしくは(L)−として定義され得る他の立体異性体を生じさせる。本発明は、全てのこのような可能な異性体、ならびにそれらのラセミ体および光学的に純粋な形態を含むことを意味する。光学異性体は、上記の手順により、またはラセミ混合物を分割することにより、それらの個々の光学活性前駆体から調製され得る。分割は、分割剤の存在下で、クロマトグラフィーにより、または結晶化の繰り返しにより、または当業者にとって公知のこれらの技術のいくつかの組み合わせにより行われ得る。分割に関する詳細は、Jacques,et al.,Enantiomers,Racemates,and Resolutions(John Wiley&Sons,1981)で見ることができる。本明細書中に記載の化合物がオレフィン二重結合または他の幾何学的不斉中心を含有する場合、および他に特定されない限り、本化合物はEおよびZの両方の幾何異性体を含むものとする。同様に、全ての互変異性型も含まれるものとする。本明細書中で出現する何れかの炭素−炭素二重結合の立体配置は、便宜のみを目的として選択されており、本文に明記されない限り、特定の立体配置を指定するものではなく;したがって、本明細書中でトランスとして任意に示される炭素−炭素二重結合は、シス、トランスまたは何らかの割合の2つの混合物であり得る。
本明細書中で使用する場合、「薬学的に許容可能な塩」という用語は、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがない、ヒトおよび下等動物の組織との接触での使用に適した、健全な医学的判断の範囲内での、本発明のプロセスにより形成される化合物の塩を指し、合理的な利益/リスク比に見合ったものである。薬学的に許容される塩は、当技術分野で周知である。
Berge,et al.は、J.Pharmaceutical Sciences,66:1〜19(1977)において詳細に薬学的に許容可能な塩を記載する。塩は、本発明の化合物の最終単離および精製中in situで、または遊離塩基官能基と適切な有機酸との反応により個別に調製され得る。薬学的に許容可能な塩の例としては、無毒性の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸または酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸とともに、またはイオン交換などの当技術分野で使用される他の方法を使用することにより形成されるアミノ基の塩が挙げられるが限定されない。他の薬学的に許容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウ脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられるが限定されない。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に許容可能な塩としては、適切な場合、無毒性のアンモニウム、四級アンモニウムおよびハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、スルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成されるアミンカチオンが挙げられる。
本明細書中で使用する場合、「処置する」という用語は、疾患状態または病状の、緩和、和らげること、軽減、排除、調節または寛解すなわち、退縮を引き起こすことを意味する。処置することには、既に存在する疾患状態または病状の、阻害、すなわち進行停止、および例えば疾患状態または病状が既に存在し得る場合に、既に存在する疾患状態または病状を緩和させるかまたは寛解させること、すなわちその退縮を引き起こすこと、も含まれ得る。
本明細書中で使用する場合、「予防する」という用語は、特に患者または対象がそのような状態になり易いか、または疾患状態に罹患するリスクがある場合に、疾患状態または病状が患者または対象において起こることを完全にまたはほぼ完全に止めることを意味する。
さらに、本発明の化合物、例えば本化合物の塩は、水和もしくは非水和(無水)形態で、または他の溶媒分子との溶媒和物としての何れかで存在し得る。水和物の非限定例としては、一水和物、二水和物などが挙げられる。溶媒和物の非限定例としては、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などが挙げられる。
「ルイス酸」という用語は、塩基から電子対を受け取り、塩基と共有結合を形成する物質を指す。Wiely Interscience発行の「Advanced Organic Chemistry」Jerry March、第4版などの文献でも定義される。
「溶媒和物」とは、化学量論的な量または非化学量論的な量の何れかの溶媒を含有する溶媒付加形態を意味する。一部の化合物は、結晶性固体状態の溶媒分子の固定モル比を捕捉する傾向があり、したがって溶媒和物を形成する。溶媒が水である場合、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールの場合、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、1つ以上の水の分子と、水がその分子状態をHOとして保持する物質の1つとの組み合わせによって形成され、このような組み合わせは1つ以上の水和物を形成可能である。
本明細書中で使用する場合、「類似体」という用語は、別のものと構造的に同様であるが、(ある原子の、異なる元素の原子による、または特定の官能基の存在下での置換、またはある官能基の別の官能基での置換の場合のように)組成が僅かに異なる化学的化合物を指す。したがって、類似体は、機能および外観が参照化合物と同様または同等の化合物である。
本明細書中で使用する場合、「非プロトン溶媒」という用語は、プロトン活性に対して比較的不活性である、すなわちプロトン供与体として作用しない溶媒を指す。例としては、炭化水素、例えばヘキサンおよびトルエン、例えばハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルムなど、複素環式化合物、例えばテトラヒドロフランおよびN−メチルピロリジノンなど、およびエーテル、例えばジエチルエーテル、ビス−メトキシメチルエーテルなど、が挙げられるが限定されない。このような溶媒は当業者にとって周知であり、例えば、試薬の溶解性、試薬の反応性および好ましい温度範囲などの要因に応じて、個々の溶媒またはその混合物が特定の化合物および反応条件に好ましいものであり得る。非プロトン溶媒のさらなる考察は、有機化学の教科書または専門の研究書、例えばTechniques of Chemistry Series,John Wiley&Sons,NY,1986の、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification,4th ed.,edited by John A.Riddick et al.,Vol.IIで見出され得る。
本明細書中で使用する場合、「プロトン有機溶媒」または「プロトン溶媒」という用語は、アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノールなど、プロトンを提供する傾向がある溶媒を指す。このような溶媒は当業者にとって周知であり、例えば、試薬の溶解性、試薬の反応性および好ましい温度範囲などの要因に応じて、個々の溶媒またはその混合物が特定の化合物および反応条件に好ましいものであり得る。プロトン性溶媒のさらなる考察は、有機化学の教科書または専門の研究書、例えばTechniques of Chemistry Series,John Wiley&Sons,NY,1986の、Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification,4th ed.,edited by John A.Riddick et al.,Vol.IIで見出され得る。
本発明によって想定される置換基および可変要素の組み合わせは、安定な化合物の形成をもたらすもののみである。本明細書中で使用する場合、「安定な」という用語は、製造を可能にするのに十分な安定性を保持し、本明細書中で詳述する目的(例えば対象への治療または予防投与)に有用となるために十分な期間にわたり本化合物の完全性を維持する化合物を指す。
合成された化合物は、反応混合物から分離され、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィーまたは再結晶などの方法によりさらに精製され得る。さらに、所望の化合物を得るために、様々な合成段階が代替的な並びまたは順序で実行され得る。さらに、本明細書中に記載される溶媒、温度、反応持続時間などは、例示のみを目的とするものであり、反応条件の変更により、本発明の所望のイソオキサゾール生成物を生成させ得る。本明細書中に記載の化合物の合成に有用な合成化学変換および保護基方法論(保護および脱保護)としては、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989);T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,2d.Ed.,John Wiley and Sons(1991);L.Fieser and M.Fieser,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994);およびL.Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)に記載のものが挙げられる。
本発明の化合物は、選択的生物学的特性を増強するために、本明細書中に記載の合成手段を介して様々な官能性を付加することにより修飾され得る。このような修飾としては、所定の生体系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透を増加させ、経口アベイラビリティーを高め、注射による投与を可能にするために溶解度を高め、代謝を変化させ、排泄速度を変化させるものが挙げられる。
略語
以下のスキームおよび例の記載で使用されている略語は次のとおりである:
Ac アセチル;
AcOH 酢酸;
ACN アセトニトリル;
aq. 水性;
BA 胆汁酸;
ブライン 塩化ナトリウム水溶液;
n−BuLi n−ブチルリチウム;
cAMP 環状アデノシン一リン酸;
CDCA ケノデオキシコール酸;
CDI カルボニルジイミダゾール;
CTX 脳腱黄色腫症;
D2 2型ヨードチロニンデヨードナーゼ;
DABCO 1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン;
DBN 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン;
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン;
DCM ジクロロメタン;
DIBAL ジイソブチルアルミニウムヒドリド;
DIPEAまたは(i−Pr)EtN N,N−ジイソプロピルエチルアミン;
デスマーチンペルヨージナン 1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードキソール−3−(1H)−オン;
DMAP 4−ジメチルアミノ−ピリジン;
DMF N,N−ジメチルホルムアミド;
DMSO ジメチルスルホキシド;
DPPA ジフェニルホスホリルアジド;
EtOAc 酢酸エチル;
EtOH エタノール;
EtO ジエチルエーテル;
eq. 当量;
FXR ファルネソイドx受容体;
GLP−1 グルカゴン様ペプチド1;
hrs 時間数;
IBX 2−ヨードキシ安息香酸;
KHMDS カリウムビス(トリメチルシリル)アミド;
KLCA 7−ケトリトコール酸;
OTfまたはトリフラート トリフルオロメタンスルホナート;
Ph フェニル;
LDA リチウムジイソプロピルアミド;
LiHMDS リチウムビス(トリメチルシリル)アミド;
min 分;
MOM メトキシメチル;
MEM メトキシエトキシメチル;
NAFLD 非アルコール性脂肪性肝疾患;
NaHMDS ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド;
NASH 非アルコール性脂肪性肝炎;
NBS N−ブロモスクシンイミド;
NIS N−ヨードスクシンイミド;
NMO N−メチルモルホリンN−オキシド;
o/n 一晩;
PBC 原発性胆汁性肝硬変;
PCC クロロクロム酸ピリジニウム;
PDC 重クロム酸ピリジニウム;
Pd/C パラジウム炭素;
PNAC 静脈栄養関連胆汁うっ滞;
PSC 原発性硬化性胆管炎;
i−PrOAc 酢酸イソプロピル;
psi 平方インチあたりのポンド;
rt 室温;
sat. 飽和;
SEM 2−トリメチルシリルエトキシメチル;
TBAF フッ化テトラブチルアンモニウム;
TBDPS:tert−ブチルジフェニルシリル;
TBS tert−ブチルジメチルシリル;
TEAまたはEtN トリエチルアミン;
TES トリエチルシリル;
TFAまたはCFCOOH トリフルオロ酢酸;
THF テトラヒドロフラン;
THP テトラヒドロピラニル;
TIPS トリイソプロピルシリル;
TMS トリメチルシリル;
TMSCl 塩化トリメチルシリル;
TMSOTf トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート;
TBMEまたはMTBE tert−ブチルメチルエーテル;
TLC 薄層クロマトグラフィー。
本明細書中で使用する他の全ての略語は、上記で具体的に説明されていないが、当業者が添付する意味と一致するものとする。
本明細書中で引用される全ての参考文献は、印刷物、電子、コンピューター読み取り可能な記憶媒体または他の形式にかかわらず、要約、記事、雑誌、刊行物、教科書、論文、インターネットウェブサイト、データベース、特許および特許公開を含むが限定されず、参照によりその全体において明示的に組み込まれる。

本発明の化合物およびプロセスは、以下の例に関連してよりよく理解されるであろうが、これらは例示のみを意図し、本発明の範囲を限定するものではない。開示される実施形態に対する様々な変更および修正は当業者にとって明らかであり、本発明の化学構造、置換基、誘導体、処方物および/または方法に関連するものを含むが限定されないこのような変更および修正は、本発明の精神および添付の特許請求の範囲から逸脱することなくなされ得る。
例1.化合物1からの化合物2の調製

2Lフラスコ内のMeOH(607mL、6v)中の化合物1(101.2g、258mmol、1.0eq)の溶液に、塩化アセチル(2.0g、1.8mL、25.8mmol、0.1eq)を投入し、反応物を18時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、THF(2×300mL)と共蒸留した。得られた残渣を真空下で乾燥させて、THFを含有する無色の非晶質固体として105gの粗製化合物2(HPLC純度:99.6%)を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
例2.化合物2からの化合物3の調製

−78℃で無水THF(143mL、2.7v)中のジイソプロピルアミン(53.5g、75.0mL、529mmol、4.1eq)の溶液にn−BuLi(206mLの2.5Mヘキサン溶液、516mmol、4.0eq)を滴下して投入した。反応物を−78℃で15分間撹拌し、そこでTMSCl(84.0g、99.0mL、774mmol、6.0当量)を添加した。無水THF(322mL、6.2v)中の化合物2(52.5g、129mmol、1.0eq)の溶液を−78℃で滴下して添加した。反応物を室温まで温め、3時間撹拌した。反応物を−78℃に冷却し、無水THF(401mL、7.6v)中のI(45.8g、181mmol、1.4eq)の溶液を滴下して添加した。反応物を−78℃で0.5時間撹拌した。反応物を10%NHCl水溶液(600mL)に注ぎ、MTBE(600mL)で希釈した。層を分離し、水層をMTBE(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を10%Na水溶液(2×400mL)、ブライン(400mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して、黄色の粘性物質として118gの粗製化合物3を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。化合物3をジアステレオマーの約1:1の混合物として単離した:
例3.化合物3からの化合物4の調製

無水THF(1071mL、12.3v)中の粗製化合物3(87g、129mmol、1.0eq)の溶液に、DBU(58.7g、58.1mL、386mmol、3.0eq)を投入し、反応物を48時間撹拌した。反応物を10%NHCl水溶液(600mL)で反応停止させ、MTBE(600mL)で希釈した。層を分離し、水層をMTBE(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して、茶色の粘性物質として80gの粗製化合物4を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
例4.化合物4からの化合物5の調製

無水THF(334mL、4.7v)中の粗製化合物4(70.6g、129mmol、1.0eq)の溶液に、1,4−ジオキサン中4M HCl(33.4mL、0.47v)を投入し、反応物を16時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、DCM(1×400mL)とともに共蒸留した。得られた茶色の粘性物質を、ヘキサン/アセトン(5%アセトン→35%アセトン、2×330gカラム)で溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物5(32.2g、80.0mmol、4段階で収率62%)を得た。
例5.化合物5からの化合物6の調製

0℃の無水THF(166mL、5.2v)およびDMF(33.2mL、1v)中の化合物5(32.2g、80.0mmol、1.0eq)およびイミダゾール(10.8g、159mmol、2.0eq)の溶液にTBSCl(13.2g、88.0mmol、1.2eq)を投入した。反応物を室温まで温め、3時間撹拌した。完了したら、反応物を濃縮して、殆どのTHFを除去した。MTBE(300mL)およびHO(300mL)で希釈した。層を分離し、有機層を10%クエン酸水溶液(150mL)、HO(150mL)、飽和NaHCO水溶液(150mL)、HO(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して、無色の非晶質固体として粗製化合物6(44g)を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
例6.化合物6からの化合物(III)の調製

EtOAc(227mL、5.4v)およびCHCN(227mL、5.4v)中の化合物6(41.3g、80.0mmol、1.0eq)の溶液にHO(341mL、8.3v)中のKCO(110g、796mmol、10.0eq)の溶液を添加した。RuCl水和物(0.90g、4.0mmol、0.05eq)を添加し、続いてNaIO(170g、796mmol、10.0eq)を添加し、HPLCにより残存する出発物質がなくなるまで反応物を激しく一晩撹拌した。反応混合物をろ過し、固体をEtOAcですすいだ。ろ液を水性10%クエン酸(600mL)で不活性化した。層を分離し、水層をEtOAc(250mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×400mL)、ブライン(400mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、約400mLに濃縮した。約400mLのヘプタンを添加し、混合物を減圧下にて38℃でゆっくりと濃縮して、総体積を約100mLに減少させた。得られた混合物を室温に冷却し、ろ過して固体を回収し、ヘキサンですすいだ。この結晶化手順を1回繰り返して、材料の2番目のロットを生成させた。全体で黄褐色固体として化合物(III)(12.0g、25.1mmol、収率76%)を得た。
例7.化合物(III)からの化合物8の調製

クロロギ酸イソブチル(10.51mL、81mmol)をDCM(225mL)中の化合物(III)(32.2g、67.5mmol)およびEtN(14.12mL、101mmol)の溶液に0℃で滴下して添加した。反応物を0℃で30分間撹拌した。反応物をMBTE(500mL)で希釈し、水(2×500mL)、ブライン(500mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させて濃縮し、化合物8をオレンジ色の粘性物質として得て、次の段階で直接使用した。
例8.化合物8からの化合物(IV)の調製

0℃でTHF(270mL)/HO(67.5mL)中の化合物8(38.9g、67.5mmol)の溶液にNaBH(5.11g、135mmol)を添加した。反応物を0℃で0.5時間撹拌し、NaBHの第2の分量(5.11g、135mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌し、室温までゆっくり温めた。TLCおよびHPLCにより反応完了。反応物を0℃に冷却し、EtOAc(300mL)で希釈し、10%クエン酸(300mL)で不活性化した。層を分離し、水層をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、ろ過し、濃縮して粗生成物を得て、これをヘキサン/アセトン(0%アセトン→25%アセトン、330gカラム)で溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(IV)(26.2g、56.4mmol、収率84%)を無色の非晶質固体として得た。
例9.化合物15Dの合成

0℃で無水CHCl(673mL、10v)中の2,2−ジメチルクロマン−6−スルホンアミド(65g、269mmol、1.0eq)およびEtN(82g、113mL、808mmol、3.0eq)の懸濁液にPhOCOCl(50.6g、40.6mL、323mmol、1.2eq)を投入した。反応物を0℃で3時間撹拌した。完了したら、反応物をCHCl(400mL)で希釈した。混合物を冷HO(1000mL)、冷水性10%クエン酸(2×500mL)およびブライン(1000mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、約500mLの総体積まで濃縮した。ヘキサン(500mL)を添加し、溶液を約250mLの総体積まで濃縮した。混合物を室温に冷却した。得られた沈殿物をろ過により回収し、ヘキサン(3×100mL)ですすぎ、真空下で乾燥させて、化合物15D(72.5g、HPLC、ELSD純度:98.8%、HPLC UV240純度:85.7%)を黄褐色固体として得た。
例10.化合物(IV)からの化合物17の調製

化合物15D(17.46g、48.3mmol)を、室温でドライTHF(188mL)中の化合物(IV)(21.8g、46.9mmol)およびトリエチルアミン(19.61mL、141mmol)の溶液に添加した。反応混合物は透明な溶液で始まった。約1時間後、大量の固形沈殿物が形成された。室温で約2時間撹拌した後、反応混合物をMTBE(150mL)で希釈し、35℃で約45分間撹拌して、固形沈殿物を熟成させた。次に、スラリー混合物を低真空下でゆっくりと濃縮して、約80mLの溶媒を除去した。固形沈殿物入りの残りの溶液をゆっくりと室温に冷却し、一晩熟成させた。次いで、固形物をろ過により回収し、MTBEですすぎ、高真空下で乾燥させて、約30gの適切な固体化合物17をNEt塩形態として得た。得られた化合物17、NEt塩(約30g)をEtOAc 500mL/10%クエン酸(300mL)中で分配した。有機層を分離し、水、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、化合物17(27.7g、収率87%)を得た。
例11.化合物17からの化合物(VII)の調製

MeOH(5mL)中の濃HCl(294mg、2.98mmol)の事前混合溶液を、室温でMeOH(120mL)中の化合物17(21.84g、29.8mmol)の溶液に滴下して添加した。反応物を室温で約30分間撹拌し、TCLおよびHPCLにより監視した。完了したら、水(1mL)中の50%NaOH(239mg、2.98mmol)の溶液を添加し、反応混合物を濃縮乾固させた。粗製固体をシリカゲルクロマトグラフィー(220g SiO、100%ヘキサンから50%アセトン/ヘキサン、生成物は50%前後のアセトン/ヘキサンという結果になった。)で精製し、化合物(VII)(15g、81%収率)を得た。
例12.化合物(III)からの化合物9の調製

0℃でのMeOH(91mL、6v)中の化合物(III)(15.2g、31.9mmol、1.0eq)の懸濁液に、AcCl(12.5g、11.3mL、159mmol、5.0eq)を滴下して投入した。得られた溶液を50℃で24時間加熱した。反応物を濃縮し、得られた茶色の固体をEtOAc(250mL)と飽和NaHCO水溶液(250mL)との間で分配した。層を分離し、有機層をHO(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、約100mLまで濃縮した。ヘキサン(150mL)を添加し、混合物を40℃で濃縮して総体積を約100mLにした。得られた懸濁液を室温まで冷却し、一晩熟成させた。沈殿物をろ過し、ヘキサンですすいで、化合物9(8.9g、23.6mmol、収率74%)を無色の固体として得た。
例13.化合物9からの化合物10の調製

0℃でのDCM(154mL、17v)中の化合物9(8.7g、23.1mmol、1.0eq)およびEtN(18.7g、25.8mL、185mmol、8.0eq)の溶液にTMSOTf(25.7g、20.9mL、116mmol、5.0eq)を滴下して投入した。反応物を0℃で1時間撹拌し、次いで冷飽和NaHCO水溶液(300mL)に注ぎ、DCM(150mL)で希釈した。層を分離し、有機層を水(2×150mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘキサン(300mL)と水(150mL)との間で分配した。層を分離し、有機層をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して、無色の非晶質固体として粗製化合物10(11.1g)を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。H−NMRに使用されるCDClは、化合物10の酸介在性の分解を回避するためにKCOで前処理した。
例14.化合物10からの化合物11の調製

−78℃でのDCM(107mL、10v)中の化合物10(11.1g、21.3mmol、1.0eq)およびアセトアルデヒド(2.3g、3.0mL、53.3mmol、2.5eq)の溶液にBF・OEt(13.2mL、107mmol、5.0eq)を滴下して投入した。反応物を−78℃で4時間撹拌し、その後すぐにMeOH(40mL)を滴下して添加した。反応物を室温まで温め、一晩撹拌した。反応物を0℃に冷却し、飽和NaHCO水溶液(250mL)で慎重に不活性化し、DCM(150mL)で希釈した。層を分離し、水層をDCM(1×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(250mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して、粗製化合物11(8.7g、HPLC純度:98.7%、E/Z異性体の混合物)を黄色の非晶質固体として得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
例15.化合物11からの化合物12の調製

MeOH(71mL、12.4v)中の粗製化合物11(8.6g、21.3mmol、1.0eq)の溶液に、10%Pd/C(50%HO、2.3g、0.25wt)を投入した。反応物を脱気し、Hを再充填した(3x)。反応物を72時間撹拌し、EtOAcで希釈し、CELITE(登録商標)に通してろ過した。ろ液を濃縮して、無色非晶質固体として粗製化合物12(8.1g、HPLC純度:98.0%)を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
例16.化合物12からの化合物13の調製

MeOH(99mL、12.3v)およびHO(24.7mL、3.1v)中の粗製化合物12(8.0g、19.8mmol、1.0eq)の溶液に、50%NaOH水溶液(7.9mL、98.9mmol、5.0eq)を投入し、反応物を60℃で24時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、1M HClで酸性(pH約1〜2)にした。水性混合物をEtOAc(3x200mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して、淡黄色の非晶質固体として粗製化合物13(7.5g、HPLC純度:98.0%)を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
例17.化合物13からの化合物(V)の調製

0℃でのTHF(65.9mL、8.5v)およびDMF(16.5mL、2.1v)中の粗製化合物13(7.7g、19.8mmol、1.0eq)の溶液に、イミダゾール(8.1g、119mmol、6.0eq)およびTBSCl(6.6g、43.5mmol、2.2eq)を投入した。氷浴を取り外し、反応物を室温で18時間撹拌した。メタノール(16.5mL、2.1v)およびKCO(1.4g、9.9mmol、0.5eq)を添加し、反応物を2時間撹拌した。反応物を10%クエン酸水溶液(200mL)で慎重に酸性化し、EtOAc(200mL)で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をHO(3x100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、次いで乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して黄色の固体を得た。この固体をCHCl/ヘキサンから再結晶化させて、化合物(V)を得た(7.1g、5段階で収率71%、HPLC純度:98.2%)。
例18.化合物(V)からの化合物15の調製

0℃でのDCM(46.9mL、6.6v)中の化合物(V)(7.1g、14.1mmol、1.0eq)の溶液に、EtN(2.1g、2.9mL、21.1mmol、1.5eq)およびクロロギ酸イソブチル(2.3g、2.2mL、16.9mmol、1.2eq)を投入し、反応物を0℃で30分間撹拌した。反応物をMBTE(150mL)で希釈し、水(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮して粗製化合物15(9.0g、HPLC純度:99.1%)をオレンジ色の非晶質固体として得た。粗製試料をさらに精製せずに次の段階で直接使用した。
例19.化合物15からの化合物(VI)の調製

0℃のTHF(47mL、5.5v)およびHO(23mL、2.7v)中の粗製化合物15(8.5g、14.1mmol、1.0eq)の溶液にNaBH(1.1g、28.1mmol、2.0eq)を投入し、反応物を0℃で30分間撹拌した。NaBH(1.1g、28.1mmol、2.0eq)を添加し、反応物を一晩撹拌し、ゆっくりと室温に温めた。反応物を0℃に冷却し、EtOAc(85mL)で希釈し、10%クエン酸(85mL)で慎重に不活性化した。層を分離し、水層をEtOAc(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮して、淡黄色の非晶質固体として粗製化合物(VI)(6.9g、HPLC純度:95.8%)を得た。
例20.化合物(VIb)からの化合物18bの調製

RTのTHF(180mL)中の(VIb)(22.33g、39.5mmol)および15D(20g、55.3mmol)の撹拌溶液に、TEA(8.26mL、59.3mmol)、続いてDMAP(0.966g、7.91mmol)を添加した。得られた混合物を50℃に加熱し、50℃で2時間撹拌し、RTに冷却し、3%クエン酸で不活性化し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、真空下で濃縮し、ヘキサン/EtOAc(100/0〜70/30、15分)を使用するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより残渣を精製して、白色泡状物質として生成物を得た。32.2gの化合物18b。
例21.化合物18bからの化合物(VIII)の調製

RTのMeOH(180mL)中の18b(32g、38.4mmol)の撹拌溶液にHCl(0.316mL、3.84mmol)を添加した。混合物をRTで1時間撹拌し、次いで0.6mLの6N NaOHで不活性化し、真空下で濃縮した。ヘキサン/アセトン(100/0〜50/50、20分)を使用したシリカゲル上のクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色固体として化合物(VIII)を得た(21g、85%)。
例22.20Aの合成

MeCN(75mL)中の6−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド(50g)の溶液を、0℃(氷浴)でNHOH水溶液(28〜30%、125mL)に滴下して添加した(発熱)。添加後、氷浴を取り外し、反応混合物をさらに45分間撹拌し、その後再び0℃に冷却し、水で不活性化し、37%HCl(120mL)でpH1〜2に酸性化した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過し、濃縮した。粗製生成物(40g)を高真空下で一晩乾燥させ、次の段階に直接使用した。
粗製生成物である6−クロロピリジン−3−スルホンアミド(79g)を最初にEtOH(560ml)中で懸濁し、次にピペリジン(85mL)をゆっくりと添加した。得られた混合物を22時間還流させ、室温に冷却し、沈殿した固体(3時間熟成後)をろ過により回収し、EtOHですすぎ、乾燥させた。水と混合し、ろ過し、水で洗浄することにより固体をさらに精製し、次いで乾燥させて、化合物20Aを白色固体(94g、収率95%)として得た。
例23.20Aからの化合物20Dの調製

クロロギ酸フェニル(24.95mL、199mmol)を0℃でDCM(400mL)中の20A(40g、166mmol)およびTEA(69.3mL、497mmol)の懸濁液に滴下して添加した。クロロギ酸フェニルの添加中(約半分)に懸濁液がゆっくりと透明になり、再び濁った。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、DCM(700mL)で希釈し、水(2x700mL)および10%クエン酸(2x400mL)で洗浄し、有機層を素早く分離した(10%クエン酸での2回目の洗浄後、すぐに沈殿物が形成)、形成された固体(30分熟成後)をろ別し、DCMですすぎ、乾燥させて29gの化合物20Dを得た。ろ液を200mLに濃縮し、固体をろ過し、DCMですすぎ、乾燥させて、さらに19gの化合物20Dを得た(合計48g、収率80%)。
例24.化合物(VIb)からの化合物19bの調製

室温でのTHF(354mL)中の20D(22.83g、63.2mmol)の溶液に、化合物(VIb)(34g、60.2mmol)、トリエチルアミン(25.2mL、181mmol)およびDMAP(0.735g、6.02mmol)を添加した。得られたスラリーを50℃に加熱し、4時間撹拌し(混合物は殆ど透明)、次いで室温に冷却し、EtOAc(1000mL)で希釈した。混合物を3%クエン酸およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。ヘキサン/アセトン(100/0〜65/35、25分)を使用したシリカゲル上のクロマトグラフィーにより残渣を精製し、少量のフェノール(副産物)を含有する白色泡状物質として化合物19b(49g、収率約93%)を得た。
例25.化合物19bからの化合物(IX)の調製

室温のMeOH(294mL)中の19b(49g、58.9mmol)の溶液にHCl(37%)(1.450mL、17.66mmol)を添加した。得られた混合物を3時間撹拌し、次いで2mLの水酸化ナトリウム水溶液(50%)(0.933mL、17.66mmol)で中和し、濃縮した。ヘキサン/アセトン(100/0〜50/50、15分)を使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより残渣を精製して、生成物を白色泡状物として得、これをエタノールで3回除去して残留アセトンを取り除いた。得られた白色泡状物質を7日間凍結乾燥して、化合物(IX)(32g、84%)を得た。
本発明の好ましい実施形態を参照して本発明を具体的に示し、記載してきたが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明において形態および詳細における様々な変更がなされ得ることが当業者により理解されよう。

Claims (18)

  1. 式(I)の化合物:

    (式中、
    は、
    1)置換または未置換−C−Cアルキル;
    2)置換または未置換−C−Cアルケニル;
    3)置換または未置換−C−Cアルキニル;
    4)置換または未置換−C−Cシクロアルキル;
    5)置換または未置換アリール;
    6)置換または未置換アリールアルキル;
    7)置換または未置換3〜12員ヘテロシクロアルキル;
    8)置換または未置換ヘテロアリール;
    9)置換または未置換ヘテロアリールアルキル;および
    10)NR(式中、RおよびRは、水素、置換または未置換−C−Cアルキル、置換または未置換−C−Cアルケニル、置換または未置換−C−Cアルキニル、置換または未置換−C−Cシクロアルキルからそれぞれ独立して選択されるか;あるいは、RおよびRは、それらが連結する窒素原子と一緒になって、3〜12員ヘテロサイクリックを形成する)からなる群から選択される)
    を調製するためのプロセスであって、
    前記プロセスが、
    (1a)化合物1

    を化合物(III)

    (式中、PGはヒドロキシル保護基である。)
    に変換し;
    (2a)化合物(III)を化合物(IV)

    に変換し;
    (3a)化合物(IV)を前記式(I)の化合物に変換する
    段階を含む、プロセス。


  2. である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 段階(1a)が、
    (1ai)酸触媒下で化合物1をC−C−アルカノールと反応させて化合物2を生成させ、

    (式中、RはC−C−アルキルである。);
    (1aii)ヒドロキシル保護剤の存在下で化合物2を強塩基と反応させて式2aの化合物

    を生成させ、
    前記式2aの化合物をハロゲン化剤と反応させて化合物3

    (式中、
    PGはヒドロキシル保護基であり;
    はBr、IおよびClから選択される。)を生成させ;
    (1aiii)化合物3を有機塩基と反応させてHRを除去し、化合物4

    を生成させ;
    (1aiv)化合物4を脱保護して化合物5

    を生成させ;
    (1av)化合物5をヒドロキシル保護剤と反応させて化合物6:

    を生成させ;
    (1avi)塩基の存在下で化合物6を酸化的に切断および酸化して、式(III)の化合物

    を生成させること
    を含む、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 段階(2a)が、
    (2ai)塩基の存在下で化合物(III)を式ROC(O)Clの化合物と反応させて化合物7:

    (式中、Rはアルキル基である。)を生成させ;
    (2aii)化合物7を還元して化合物(IV):

    を生成させること
    を含む、請求項1、2または3に記載のプロセス。
  5. 段階3aが、
    (3ai)化合物IVを式15Eの化合物

    (式中、Rは、イミダゾール−1−イル、アルキル−O−アリール−O、Clまたは−CClである。)と有機塩基の存在下で反応させて、式14

    の化合物を生成させ;
    (3aii)前記式14の化合物を脱保護して式(I)の化合物を生成させること
    を含む、請求項1〜4の何れか1項に記載のプロセス。
  6. 段階3a(i)が、約0℃〜約80℃の温度の非プロトン溶媒中で実施される、請求項5に記載のプロセス。
  7. 式(II)の化合物:

    (式中、
    は、
    1)置換または未置換−C−Cアルキル;
    2)置換または未置換−C−Cアルケニル;
    3)置換または未置換−C−Cアルキニル;
    4)置換または未置換−C−Cシクロアルキル;
    5)置換または未置換アリール;
    6)置換または未置換アリールアルキル;
    7)置換または未置換3〜12員ヘテロシクロアルキル;
    8)置換または未置換ヘテロアリール;
    9)置換または未置換ヘテロアリールアルキル;および
    10)NR(式中、RおよびRは、水素、置換または未置換−C−Cアルキル、置換または未置換−C−Cアルケニル、置換または未置換−C−Cアルキニル、置換または未置換−C−Cシクロアルキルからそれぞれ独立して選択されるか;あるいは、RおよびRは、それらが連結する窒素原子と一緒になって、3〜12員ヘテロサイクリックを形成する。)からなる群から選択される。)を調製するためのプロセスであって、
    (1a)化合物1

    を式(III)の化合物

    (式中、PGはヒドロキシル保護基である。)
    に変換し;
    (2b)前記式(III)の化合物を式(V)の化合物:

    に変換し;
    (3b)前記式(V)の化合物を式(VI)の化合物:

    に変換し;
    (4b)前記式(VI)の化合物を前記式(II)の化合物に変換する
    段階を含む、プロセス。


  8. である、請求項7に記載のプロセス。
  9. 段階(1a)が、
    (1ai)酸触媒下で化合物1をC−C−アルカノールと反応させて化合物2

    (式中、RはC−C−アルキルである。)
    を生成させ;
    (1aii)ヒドロキシル保護剤の存在下で化合物2を強塩基と反応させて式2aの化合物

    を生成させ、
    前記式2aの化合物をハロゲン化剤と反応させて化合物3

    (式中、
    PGはヒドロキシル保護基であり;
    はBr、IおよびClから選択される。)
    を生成させ;
    (1aiii)化合物3を有機塩基と反応させてHRを除去し、化合物4

    を生成させ;
    (1aiv)化合物4を脱保護して化合物5

    を生成させ;
    (1av)化合物5をヒドロキシル保護剤と反応させて化合物6:

    を生成させ;
    (1avi)塩基の存在下で化合物6を酸化的に切断および酸化して、前記式(III)の化合物

    を生成させること
    を含む、請求項7または8に記載のプロセス。
  10. 段階(2b)が、
    (2bi)酸触媒下で化合物(III)をC−C−アルカノールと反応させて、化合物8

    を生成させ;
    (2bii)塩基の存在下で化合物8をシリル化剤と反応させて化合物9:

    (式中、PGはシリル基である。)
    を生成させ;
    (2biii)ルイス酸の存在下で化合物9をアセトアルデヒドと反応させて化合物10:

    を生成させ;
    (2biv)化合物10を水素化して化合物11:

    を生成させ;
    (2bv)化合物11をプロトン溶媒またはプロトン溶媒と非プロトン溶媒との混合物中で塩基と反応させて化合物12:

    を生成させ;
    (2bvi)化合物12をヒドロキシル保護剤と反応させて式(V)の化合物を生成させること
    を含む、請求項7〜9の何れか1項に記載のプロセス。
  11. 段階(3b)が、
    (3bi)式(V)の化合物を式ROC(O)Clの化合物と反応させて式13の化合物:

    (式中、Rはアルキル基である。)
    を生成させ;
    (3bii)化合物13を還元して式(VI)の化合物を生成させること
    を含む、請求項7から10の何れか1項に記載のプロセス。
  12. 段階4(b)が、
    (4bi)化合物VIを式15Eの化合物

    (式中、Rは、イミダゾール−1−イル、アルキル−O−アリール−O、Clまたは−CClである。)と有機塩基の存在下で反応させて、式17の化合物

    を生成させ;
    (4bii)前記式17の化合物を脱保護して式(II)の化合物を生成させること
    を含む、請求項7〜11の何れか1項に記載のプロセス。
  13. 段階(4bii)が、約0℃〜約80℃の温度にて非プロトン溶媒中で実施される、請求項12に記載のプロセス。
  14. 式15Eの化合物が、化合物15A、15B、15Cおよび15D:

    (式中、Rはアルキルまたはアリールである。)から選択される、請求項5または12に記載のプロセス。
  15. 式15Eの化合物が、化合物20A、20B、20Cおよび20D:

    (式中、Rはアルキルまたはアリールである。)から選択される、請求項5または12に記載のプロセス。
  16. PGがTBSである、請求項1〜15の何れか1項に記載のプロセス。
  17. がメチルである、請求項3および9〜13の何れか1項に記載のプロセス。
  18. がメチルであり、PGがTBSである、請求項3および9〜13の何れか1項に記載のプロセス。
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