JP2020189787A - シリカゾルの製造方法 - Google Patents

シリカゾルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020189787A
JP2020189787A JP2020145869A JP2020145869A JP2020189787A JP 2020189787 A JP2020189787 A JP 2020189787A JP 2020145869 A JP2020145869 A JP 2020145869A JP 2020145869 A JP2020145869 A JP 2020145869A JP 2020189787 A JP2020189787 A JP 2020189787A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
silica sol
water
organic solvent
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020145869A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7084452B2 (ja
Inventor
圭史 芦▲高▼
Keiji Ashitaka
圭史 芦▲高▼
伊藤 昌明
Masaaki Ito
昌明 伊藤
潤 篠田
Jun Shinoda
潤 篠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimi Inc
Original Assignee
Fujimi Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimi Inc filed Critical Fujimi Inc
Publication of JP2020189787A publication Critical patent/JP2020189787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7084452B2 publication Critical patent/JP7084452B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/113Silicon oxides; Hydrates thereof
    • C01B33/12Silica; Hydrates thereof, e.g. lepidoic silicic acid
    • C01B33/14Colloidal silica, e.g. dispersions, gels, sols
    • C01B33/145Preparation of hydroorganosols, organosols or dispersions in an organic medium
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/0004Preparation of sols
    • B01J13/0026Preparation of sols containing a liquid organic phase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)

Abstract

【課題】シリカ粒子の粒子径がいかなる大きさであっても、シリカ粒子の粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産できるシリカゾルの製造方法を提供する。【解決手段】アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)または水を含み、アルカリ触媒を含まない、液(C2)とを混合して反応液を作製する工程を含む、シリカゾルの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、シリカゾルの製造方法に関する。
従来、シリカゾルの製造方法としては、水ガラスと呼ばれる珪酸ナトリウム溶液を出発原料とする製造方法が知られている(特許文献1)。この製造方法では、珪酸ナトリウム溶液は、陽イオン交換樹脂で1度処理され、ナトリウムイオンを始めとするイオンを取り除くことにより出発原料としての純度を上昇させた後、シリカゾルの製造に用いられる。
しかしながら、特許文献1の製造方法では、イオン交換による出発原料の高純度化に限界がある。
そこで高純度シリカゾルを得る方法として、正珪酸エチルなどの高純度アルコキシシランの加水分解による方法が開示されている(特許文献2〜4)。
特許文献2〜4では、アルコキシシランおよび有機溶媒を含む液をアルカリ触媒、水および有機溶媒を含む液に添加する2液反応型のシリカゾルの製造方法を開示している。2液反応型のシリカゾルの製造方法は、反応溶液中での各材料の濃度を上げることができないため、高濃度でのシリカゾルの製造が難しく、生産性の面で問題がある。
上記問題に対し、特許文献5では、テトラメトキシシランを含む有機溶媒と、アルカリ触媒および水を含む溶媒とを、アルカリ触媒および水を含む有機溶媒に添加する3液反応型のシリカゾルの製造方法を開示している。かかる方法であると、反応溶液中のシリカ粒子の濃度を高濃度化させることができるとのことである。
特開昭61−158810号公報 特開昭63−74911号公報(米国特許第4842837号明細書に対応) 特開2005−60219号公報 特開平11−60232号公報 特開2005−60217号公報
しかしながら、特許文献5に記載のシリカゾルの製造方法は、シリカゾルを生成する際、シリカ粒子の粒子径のばらつきが大きくなることがあり、シリカ粒子の粒子径が揃ったシリカゾルを安定して生産できないという問題があることを本発明者らは見出した。
そこで本発明は、シリカ粒子の粒子径がいかなる大きさであっても、シリカ粒子の粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産できるシリカゾルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を積み重ねた。その結果、上述した目的を達成するため、本発明の一形態を反映したシリカゾルの製造方法は、以下の実施形態を有する。本発明の第1の実施形態は、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)と、を混合して反応液を作製する工程を含む、シリカゾルの製造方法である。また、本発明の第2の実施形態は、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)と、を混合して反応液を作製する工程を含む、シリカゾルの製造方法である。
図1は、実施例および比較例で製造したシリカゾル中のシリカ粒子について、平均二次粒子径の変動係数と平均二次粒子径のロット間の平均値との関係を示すグラフである。 図2は、実施例および比較例で製造したシリカゾル中のシリカ粒子について、粒度分布幅に関する係数の平均値と平均二次粒子径のロット間の平均値との関係を示すグラフである。
本発明の第1の実施形態は、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)と、を混合して反応液を作製する工程を含む、シリカゾルの製造方法である。
本発明の第2の実施形態は、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)と、を混合して反応液を作製する工程を含む、シリカゾルの製造方法である。
上記第1の実施形態または第2の実施形態の構成により、本発明のシリカゾルの製造方法では、シリカ粒子の粒子径がいかなる大きさであっても、シリカ粒子の粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産することができる。また、本発明の製造方法では、シリカゾル中のシリカ粒子の濃度を高濃度化することができるため、シリカゾルの生産性に優れる。
従来の方法で、シリカ粒子の粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産できなかった理由と、本発明のシリカゾルの製造方法を用いることにより、シリカ粒子の粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産することができる詳細な理由は不明であるが、以下のメカニズムによると推測される。
すなわち、本発明のシリカゾルの製造方法では、例えば原料のアルコキシシランとしてテトラメトキシシランを用いた場合、シリカゾルを生成する化学反応は、下記反応式(1)のように表される。
シリカゾルの生成における反応の律速は、出発原料としてのテトラメトキシシラン(Si(OCH)、加水分解のための水(HO)、および触媒としてのアルカリ触媒である。
シリカゾルの製造方法としては、上記のように、2液反応型と3液反応型とが知られている。特許文献2〜4のような2液反応型は、例えばテトラメトキシシランおよび有機溶媒を含む液(添加側)を、アルカリ触媒、水および有機溶媒を含む液(受け手側)に添加する。2液反応型は、受け側のアルカリ触媒、水および有機溶媒を含む液で、反応の律速の1つである水の全てを含む必要があり、シリカ粒子の濃度の高濃度化が困難であったと推測される。一方、特許文献5のような3液反応型は、テトラメトキシシランと有機溶媒とを含む液(添加側)およびアルカリ触媒と水とを含む液(添加側)を、アルカリ触媒と水と有機溶媒とを含む液(受け手側)に添加する。アルカリ触媒を含む受け手側に、アルカリ触媒を添加するため、局所的にアルカリ触媒の濃度が濃くなる。アルカリ触媒の濃度が濃い部分では、局所的にシリカ粒子の成長が促進される。したがって、本発明者らは、シリカ粒子の粒子径に大きなばらつきが生じやすいのではないかと考えた。
本発明の第1の実施形態および第2の実施形態は、多液反応であり、第1の実施形態では、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)にアルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)とを混合して反応液を作製し、第2の実施形態では、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)とを混合して反応液を作製する、3液以上を用いる反応である。本発明者らは、反応の律速となる3つの成分のうち、局所的にアルカリ触媒の濃度が濃くならないように、モル比で最も量の多い「加水分解のための水」を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)を用いて、シリカゾルを製造した。また、局所的にアルカリ触媒の濃度が濃くならないように、添加側に水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)を用いて、シリカゾルを製造した。そうすると、驚くべきことに、3液以上の多液反応を安定して制御でき、シリカ粒子の粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産することができることを見出し、本発明の完成に至った。
ただし、かかるメカニズムは推測に過ぎず、本発明の技術的範囲を制限しないことは言うまでもない。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は、「X以上Y以下」を意味する。さらに、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件下で測定する。
本発明のシリカゾルの製造方法の第1の実施形態は、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)(本明細書中、「(A)液」とも称する)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)(本明細書中、「(B)液」とも称する)と、水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)(本明細書中、「(C1)液」とも称する)とを混合して反応液を作製する工程を含む。また、第2の実施形態は、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)(本明細書中、「(C2)液」とも称する)とを混合して反応液を作製する工程を含む。第1または第2の実施形態で作製された反応液中では、アルコキシシランまたはその縮合物が加水分解および重縮合することでシリカゾルが生成される。
本発明においては、得られるシリカゾルの純度(高純度化)の観点から、ゾルゲル法によってシリカゾルの製造が行なわれることが特に好ましい。ゾルゲル法とは、金属の有機化合物溶液を出発原料として、溶液中の化合物の加水分解および重縮合によって溶液を金属の酸化物あるいは水酸化物の微粒子が溶解したゾルとし、更に反応を進ませてゲル化してできた非晶質ゲルを得る方法であり、本発明では、アルコキシシランまたはその縮合物を、水を含む有機溶媒中で加水分解してシリカゾルを得ることができる。
ただし、本発明の製造方法は、シリカゾルに限定されず、ゾルゲル法を用いるシリカゾル以外の金属酸化物の合成においても適用可能である。
≪シリカゾルの製造方法≫
本発明の第1の実施形態に係るシリカゾルの製造方法においては、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)とを混合して反応液を作製する工程を含む。また、第2の実施形態では、アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)とを混合して反応液を作製する工程を含む。第1または第2の実施形態で作製された反応液中でアルコキシシランまたはその縮合物が加水分解および重縮合することでシリカゾルが生成される。以下、本発明の第1の実施形態および第2の実施形態に係るシリカゾルの製造方法の構成要件を説明する。
[アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)]
本発明の第1および第2の実施形態の(A)液は、共通しており、以下の説明も共通である。
本発明のアルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)は、アルカリ触媒と水と第1の有機溶媒とを混合して調製することができる。(A)液は、アルカリ触媒、水および有機溶媒に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を含むことができる。
(A)液に含まれるアルカリ触媒としては、従来公知のものを使用することができる。前記アルカリ触媒は、金属不純物等の混入を極力低減できるという観点から、アンモニア、テトラメチル水酸化アンモニウムその他のアンモニウム塩などの少なくとも1つであることが好ましい。これらの中でも、優れた触媒作用の観点から、アンモニアがより好ましい。アンモニアは揮発性が高いため、前記シリカゾルから容易に除去することができる。なお、アルカリ触媒は、単独で用いてもよいし、または2種以上を混合して使用してもよい。
(A)液に含まれる水は、金属不純物等の混入を極力低減する観点から、純水または超純水を使用することが好ましい。
(A)液に含まれる第1の有機溶媒としては、親水性の有機溶媒が用いられることが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。
特に本発明では、前記第1の有機溶媒としては、アルコール類が好ましい。アルコール類を用いることで、前記シリカゾルを後述する水置換する際に、加熱蒸留によりアルコール類と水とを容易に置換することができるという効果がある。また、有機溶媒の回収や再利用の観点から、アルコキシシランの加水分解により生じるアルコールと同一種類のアルコールを用いることが好ましい。
アルコール類の中でもとりわけ、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールなどの少なくとも一種がより好ましいが、アルコキシシランとしてテトラメトキシシランを用いる場合、第1の有機溶媒は、メタノールであることが好ましい。
前記第1の有機溶媒は、単独で使用してもよいし、または2種以上を混合して使用してもよい。
(A)液中のアルカリ触媒、水および第1の有機触媒の含有量は、特に制限されないが、所望の粒子径に合わせて用いるアルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を変更でき、それぞれの含有量も用いるものにより適宜調整できる。本発明の製造方法において、(A)液中のアルカリ触媒の含有量を制御することにより、シリカ粒子の粒子径を制御できる。例えば、アルカリ触媒としてアンモニアを用いる場合、アンモニアの含有量の下限は、加水分解触媒としての作用またはシリカ粒子の成長の観点で、(A)液全量(100質量%)に対して、0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましい。また、アンモニアの含有量の上限は特に制限はされないが、生産性とコストの観点で、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることがさらに好ましい。水の含有量の下限は、反応に用いるアルコキシシランまたはその縮合物の量に合わせて調整されるが、アルコキシシランの加水分解の観点から、(A)液全量(100質量%)に対して、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。また、水の含有量の上限は、(B)液に対する相溶性の観点で、(A)液全量(100質量%)に対して、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。第1の有機溶媒としてメタノールを用いる場合、メタノールの含有量の下限は、(B)液に対する相溶性の観点で、(A)液全量(100質量%)に対して、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。また、第1の有機溶媒の含有量の上限は、分散性の観点で、(A)液全量(100質量%)に対して、98質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましい。
[アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)]
本発明の第1および第2の実施形態の(B)液は、共通しており、以下の説明も共通である。
本発明のアルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)は、アルコキシシランまたはその縮合物と第2の有機溶媒とを混合して調製することができる。アルコキシシランまたはその縮合物の濃度が高すぎることにより反応が激しく、ゲル状物が発生しやすくなること、そして混和性の観点で、アルコキシシランまたはその縮合物を有機溶媒に溶解して調製することが好ましい。
(B)液は、アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を含むことができる。
(B)液に含まれるアルコキシシランまたはその縮合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、またはそれらの縮合物が挙げられる。これらは、1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも適当な加水分解反応性を有する観点から、テトラメトキシシランが好ましい。
(B)液に含まれる第2の有機溶媒としては、親水性の有機溶媒が用いられることが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。
特に本発明では、前記第2の有機溶媒としては、アルコール類が好ましい。アルコール類を用いることで、前記シリカゾルを後述する水置換する際に、加熱蒸留によりアルコール類と水とを容易に置換することができる。また、有機溶媒の回収や再利用の観点から、アルコキシシランの加水分解により生じるアルコールと同一種類のアルコールを用いることが好ましい。アルコール類の中でもとりわけ、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールなどがより好ましいが、例えば、アルコキシシランとしてテトラメトキシシランを用いる場合、第2の有機溶媒は、メタノールであることが好ましい。前記第2の有機溶媒は、単独で使用してもよいし、または2種以上を混合して使用してもよい。また、(B)液に含まれる第2の有機溶媒は、有機溶媒の回収や再利用の観点から、(A)液に含まれる第1の有機溶媒と同じであることが好ましい。
(B)液中のアルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒の含有量は、特に制限されず、所望の形状や粒子径などに合わせて適宜調整できる。例えば、アルコキシシランとしてテトラメトキシシランを、および第2の有機溶媒としてメタノールを用いた場合、テトラメトキシシランの含有量の上限は、(B)液の全量(100質量%)に対して、98質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましい。また、テトラメトキシシランの含有量の下限は、(B)液の全量(100質量%)に対して、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。アルコキシシランの含有量が50質量%以上98質量%以下であれば、(A)液と混合した際の混和性が高まり、ゲル状物を生成しにくく、高濃度のシリカゾルを作製できる。
[水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)]
本発明の第1の実施形態における水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)は、水を含む。(C1)液は、水に加え、本発明の効果を損なわない範囲およびpH5.0以上8.0未満の範囲で、他の成分を含むことができる。
(C1)液のpHは、5.0以上8.0未満である。(C1)液のpHが8.0未満であると、反応液中において局所的に水酸化物イオンの濃度が高まることを抑制できるため、安定的に反応することができる。また、pHが5.0以上であると、反応液のゲル化を抑えることができる。(C1)液のpHは、反応液のゲル化をより抑えるとの観点から、好ましくは5.5以上であり、より好ましくは6.0以上である。(C1)液のpHの測定は、実施例で測定した方法によって得られる値に準ずる。
(C1)液に含まれる水は、金属不純物等の混入を極力低減する観点から、純水または超純水が好ましい。
本発明の第1の実施形態において、(C1)液は、得られるシリカ粒子の大きさを揃える、およびシリカ粒子の濃度を高濃度化できるとの観点から、アルカリ触媒を含まないことが好ましい。
[水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)]
本発明の第2の実施形態における(C2)液は、水を含み、かつアルカリ触媒を含まない。(C2)液がアルカリ触媒を含まないことで、反応液中のアルカリ触媒の濃度が局所的に高くなることを抑制できるため、粒子径の揃ったシリカ粒子を得ることができる。
(C2)液に含まれる水は、金属不純物等の混入を極力低減する観点から、純水または超純水が好ましい。
[反応液を作製する工程]
本発明の製造方法では、(A)液に、(B)液と、(C)液(本明細書中、(C)液とは、(C1)液および(C2)液の少なくとも一方を含む、包括的な概念とする)と、を混合して反応液を作製する工程を含む。作製された反応液中でアルコキシシランまたはその縮合物が加水分解および重縮合することでシリカゾルが生成される。よって、前記シリカゾルは、用途に応じてそのままの状態で用いてもよいし、後述する水置換工程や濃縮工程を行った後に得られた液、または有機溶媒に分散させたオルガノゾルとして用いてもよい。
本発明のシリカゾルの製造方法により、シリカ粒子の粒子径の揃ったシリカゾルを安定して得ることができる。
(A)液に、(B)液と(C)液とを混合する際の、(B)液および(C)液の添加方法は特に制限されない。それぞれほぼ一定量を同時に(A)液に添加してもよいし、(B)液と(C)液とを交互に(A)液に添加してもよい。あるいは、(B)液と(C)液とをアトランダムに添加してもよい。これらの中で、反応液中の合成反応に用いる水の量の変化を抑制する観点から、(B)液および(C)液を同時に添加する方法を用いることが好ましく、(B)液および(C)液をそれぞれ一定量で同時に添加する方法を用いることがより好ましい。
また、(A)液への(B)液および(C)液の添加方法は、反応液中のアルカリ触媒の濃度が局所的に高くなることを抑制できるとの観点から、好ましくは(A)液に(B)液および(C)液を分割添加または連続添加する。
分割添加とは、(A)液に(B)液および(C)液を添加するに際し、(B)液および(C)液の全量を一括して添加するのではなく、2回以上に分けて非連続的にまたは連続的に添加することを意味する。分割添加の具体例としては、滴下が挙げられる。
連続添加とは、(A)液に(B)液および(C)液を添加するに際し、(B)液および(C)液の全量を一括して添加するのではなく、添加を中断せずに連続的に添加することを意味する。
(B)液や(C)液の液量によっても異なるが、(B)液および(C)液の全量を(A)液に添加する際に要する時間は、例えば10分以上であればよく、所望の粒子径に合わせて適宜調整することができる。(B)液および(C)液の全量を(A)液に添加する際に要する時間は、反応液中のアルカリ触媒の濃度が局所的に高くなることを抑制するとの観点から、好ましくは15分以上であり、より好ましくは20分以上である。(B)液および(C)液を(A)液に添加する際に一定以上の時間をかけずに短時間で全量を投入すること、または(B)液および(C)液の全量を一気に(A)液に投入することは、反応液中での各成分の濃度の偏りが生じるという点で、好ましくない。また、(B)液および(C)液の全量を(A)液に添加する際に要する時間の上限は、特に制限されず、生産性を考慮し、且つ、所望の粒子径に合わせて適宜調整することができる。
(A)液に、(B)液と(C)液とを混合する際の、(B)液と(C)液の好ましい添加方法は、シリカ粒子の粒子径を揃えるとの観点から、(B)液と(C)液とを、それぞれほぼ一定量で同時に、且つ一定以上の時間で添加が完了する方法である。
反応液を作製する際の(A)液、(B)液および(C)液の温度は、特に制限されない。ここで、反応液を作製する際の(A)液、(B)液および(C)液の温度とは、(A)液に、(B)液と(C)液とを添加する際の各液の温度である。反応液(各液)の温度を制御することにより、シリカ粒子の粒子径を制御できる。
前記各液の温度の下限は、0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましい。また、前記各液の温度の上限は、同じであってもよいし、異なってもよいが、70℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましく、50℃以下がさらに好ましい。つまり、(A)液、(B)液および(C)液の温度は、それぞれ独立して、0〜70℃であることが好ましい。温度が0℃以上であると、アルコキシシランの凍結を防ぐことができる。一方で温度が70℃以下であると、有機溶媒の揮発を防ぐことができる。
また、上記のように、(A)液と(B)液と(C)液との温度は、同じでもよく、異なってもよいが、シリカ粒子の粒子径を揃える観点から、(A)液と(B)液と(C)液との温度の差が、20℃以内であることが好ましい。ここで、温度の差は、3液の中で、最も高い温度と、最も低い温度との差を意味する。
本発明の実施形態のシリカゾルの製造方法において、前記加水分解および重縮合反応は、減圧下、常圧下、加圧下のいずれの圧力条件下で行なうことも可能である。ただし、生産コストの観点から、常圧下で実施することが好ましい。
前記反応液中のアルコキシシランまたはその縮合物、水、アルカリ触媒ならびに第1および第2の有機溶媒のモル比は、特に制限されず、(A)液に含まれるアルカリ触媒や(B)液に含まれるアルコキシシランまたはその縮合物の含有量により、適宜調整することができる。
本明細書中、「反応液」とは、(A)液に(B)液と(C)液とを混合した液であり、アルコキシシランまたはその縮合物の加水分解および重縮合がこれから進行する状態(進行する前)の液を意味する。一方で、「シリカゾル」とは、前記加水分解および重縮合が終了した液を意味する。
つまり、前記モル比は、反応に用いられる(A)液、(B)液および(C)液のすべて、すなわち(A)液、(B)液および(C)液の全量を混合したときの反応液全量に含まれるアルコキシシランまたはその縮合物、水、アルカリ触媒および有機溶媒(第1および第2の有機溶媒の合計量)のモル比である。平たく言えば、(A)液に、(B)液と(C)液を添加した後の反応液全量((A)液+(B)液+(C)液)中のモル比ということである。
当該反応液に含まれる水のモル比は、アルコキシシランのモル数を1.0とした場合、好ましくは2.0〜12.0モルであり、より好ましくは3.0〜6.0モルである。水のモル比が2.0モル以上であると、未反応物の量を少なくすることができる。水のモル比が12.0モル以下であると、得られるシリカゾルのシリカ粒子の濃度を高くすることができる。なお、N量体(Nは2以上の整数を表す)のアルコキシシランの縮合物を用いる場合、反応液中の水のモル比は、アルコキシシランを用いる場合と比べて、N倍となる。つまり、2量体のアルコキシシランの縮合物を用いる場合、反応液中の水のモル比は、アルコキシシランを用いる場合と比べて、2倍となる。
当該反応液に含まれるアルカリ触媒のモル比は、アルコキシシランまたはその縮合物のモル数を1.0とした場合、好ましくは0.1〜1.0モルである。アルカリ触媒のモル比が0.1以上であると、未反応物の量を少なくすることができる。アルカリ触媒のモル比が1.0以下であると、反応安定性をよくすることができる。
当該反応液に含まれる第1および第2の有機溶媒の合計量のモル比は、アルコキシシランまたはその縮合物のモル数を1.0とした場合、好ましくは2.0〜20.0モルであり、より好ましくは4.0〜17.0モルである。前記有機溶媒のモル比が2.0モル以上であると、未反応物の量を少なくすることができ、20.0モル以下であると、得られるシリカゾルのシリカ粒子の濃度を高くすることができる。
つまり、反応液中のアルコキシシラン、水、アルカリ触媒ならびに第1および第2の有機溶媒のモル比が、(アルコキシシラン):(水):(アルカリ触媒):(有機溶媒)=(1.0):(2.0〜12.0):(0.1〜1.0):(2.0〜20.0)であることが好ましい。また、反応液中のアルコキシシランの縮合物、水、アルカリ触媒ならびに第1および第2の有機溶媒のモル比が、アルコキシシランの縮合物をN量体とする場合(Nは2以上の整数を表す)、(アルコキシシランの縮合物):(水):(アルカリ触媒):(有機溶媒)=(1.0):(2.0×N〜12.0×N):(0.1〜1.0):(2.0〜20.0)であることが好ましい。
シリカゾル中のシリカ粒子の形状は、特に制限されず、球状であってもよく、非球状であってもよい。
本発明の製造方法により得られるシリカゾル中のシリカ粒子の物性値は、例えば平均二次粒子径、体積基準90%粒子径(D90)、体積基準50%粒子径(D50)および体積基準10%粒子径(D10)などで評価することができる。また、これらの物性値からロット間の再現性の尺度となる変動係数、粒度分布幅に関する係数を算出することができる。
平均二次粒子径は、体積平均粒子径である。例えば、動的光散乱法により、シリカ粒子の粒子径を測定し、それぞれd1、d2・・・di・・・dkの粒子径を持つ粒子がそれぞれn1、n2、・・・ni・・・nk個あるとする。また粒子1個あたりの体積をviとする。この際、体積平均粒子径は、Σ(vidi)/Σ(vi)で算出され、体積で重みづけられた平均径である。
体積基準90%粒子径(D90)、体積基準50%粒子径(D50)および体積基準10%粒子径(D10)は、例えば、本発明のシリカゾルの製造方法により得られるシリカゾル中のシリカ粒子の積算体積の90%、50%および10%に達するまで、動的光散乱法による粒子径の小さいシリカ粒子から順にシリカ粒子の体積を積算したとき、最後に積算されるシリカ粒子の粒子径の値を用いることができる。
変動係数は、同一条件で製造されたシリカゾル中のシリカ粒子において、各ロットの物性値を測定し、物性値の平均値および標準偏差を算出し、下記式を用いて、算出することができる。
ここで、上記変動係数の値は、小さい値になるほど、ロット間の粒子径のばらつきが少ないことを示す。
また、上記D90、D50およびD10を用いて、シリカゾル中のシリカ粒子の粒度分布幅に関する係数を、下記式を用いて、算出することができる。
ここで、上記粒度分布幅に関する係数が小さいほど、粒度分布がシャープであることを示す。一方、当該粒度分布幅に関する係数が大きいほど、粒度分布がブロードであることを示す。
さらに、当該粒度分布幅に関する係数により、粒子径の大小に関わらず粒度分布幅を相対的に比較評価することができる。また、該粒度分布幅に関する係数の変動係数を算出することにより、ロット間の粒度分布の再現性を評価することができる。
上記のとおり、本発明の製造方法により、シリカ粒子の粒子径がいかなる大きさであっても、シリカ粒子の粒子径(平均二次粒子径)の揃ったシリカゾルを安定して得ることができる。さらに、本発明の製造方法により、シリカ粒子の粒子径(平均二次粒子径)の大きさにかかわらず、同様の粒度分布幅を示すシリカゾルを製造できる。シリカゾル中のシリカ粒子の粒度分布幅は、例えば、(B)液および(C)液の全量を(A)液に添加する際に要する時間や各液の成分濃度、モル比などにより、調整することができる。
シリカ粒子の平均二次粒子径は、所望の粒子径を選択でき、好ましくは5.0〜1000.0nmである。なお、シリカ粒子の平均二次粒子径の値は、例えば、動的光散乱法により、体積平均粒子径として測定できる。本発明の製造方法では、シリカ粒子の平均二次粒子径がいかなる大きさであったとしても、粒子径のばらつきの少ないシリカ粒子を安定して生産することができる。
本発明の製造方法で製造されたシリカゾル中のシリカ粒子の濃度は、得られるシリカ粒子の粒子径により異なるが、例えば平均二次粒子径が50〜350nmである場合、好ましくは5質量%以上25質量%以下であり、より好ましくは7質量%以上20質量%以下である。
本発明の製造方法で製造されたシリカゾルのpHは、好ましくは7.0〜13.0であり、より好ましくは8.0〜12.0である。シリカゾルのpHの測定は、実施例で測定した方法によって得られる値に準ずる。
本発明の製造方法によれば、シリカゾルに含まれる金属不純物、例えば、Al、Ca、B、Ba、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Na、Ni、Pb、Sr、Ti、Zn、Zr、U、Thなどの金属不純物の合計の含有量を1ppm以下とすることができる。
<後工程>
本発明のシリカゾルの製造方法では、上述した反応液を作製する工程に加えて、以下に説明する後工程を施してもよい。
具体的には、前記シリカゾル中に存在する有機溶媒を水で置換する水置換工程や、前記シリカゾルを濃縮する濃縮工程の少なくとも一工程を行ってもよい。より詳しくは、前記シリカゾルを濃縮する濃縮工程のみを行ってもよいし、前記シリカゾル中の有機溶媒を水で置換する水置換工程のみを行ってもよいし、濃縮工程後、濃縮した液中の有機溶媒を水で置換する水置換工程を行ってもよいし、水置換工程した後に、水で置換した液を濃縮する濃縮工程を行ってもよい。また、濃縮工程を複数回行ってもよく、その際濃縮工程と濃縮工程の間で水置換工程を行ってもよく、例えば、濃縮工程後、濃縮した液中の有機溶媒を水で置換する水置換工程を行い、さらにその水で置換した液を濃縮する濃縮工程を行ってもよい。
[水置換工程]
本発明のシリカゾルの製造方法は、本発明の一実施形態として、前記シリカゾルに含まれる有機溶媒を水で置換する工程を有してもよい(本明細書中、単に「水置換工程」とも称する)。この形態のシリカゾルには、濃縮工程を経たシリカゾル(濃縮したシリカゾル)である形態も含まれる。
前記シリカゾル中の有機溶媒を水で置換することによって、アンモニアをアルカリ触媒として選択した場合、前記シリカゾルのpHを中性域に調整することができるとともに、前記シリカゾル中に含まれていた未反応物を除去することにより、長期間安定な水置換したシリカゾルを得ることができる。
前記シリカゾル中の有機溶媒を水で置換する方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、前記シリカゾルの液量を一定量以上に保ちながら、水を滴下して加熱蒸留によって置換する方法が挙げられる。この際、置換操作は、液温および塔頂温が置換する水の沸点に達するまで行なうことが好ましい。
本工程で用いる水は、金属不純物等の混入を極力低減する観点から、純水または超純水を用いることが好ましい。
また、シリカゾル中の有機溶媒を水で置換する方法としては、シリカゾルを遠心分離によりシリカ粒子を分離後、水に再分散させる方法も挙げられる。
[濃縮工程]
本発明のシリカゾルの製造方法は、本発明の一実施形態として、前記シリカゾルをさらに濃縮する工程を有してもよい(本明細書中、単に「濃縮工程」とも称する)。なお、本形態のシリカゾルには、水置換工程を経たシリカゾル(水置換したシリカゾル)である形態も含まれる。
シリカゾルを濃縮する方法は、特に制限されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、加熱濃縮法、膜濃縮法などが挙げられる。
加熱濃縮法では、シリカゾルを常圧下または減圧下で加熱濃縮することで、濃縮されたシリカゾルを得ることができる。
膜濃縮法では、例えば、シリカ粒子を濾過することができる限外濾過法による膜分離により、シリカゾルを濃縮することができる。限外濾過膜の分画分子量は、特に制限されないが、生成する粒径に合わせて分画分子量を選別することができる。限外濾過膜を構成する材質は、特に制限されないが、例えばポリスルホン、ポリアクリルニトリル、焼結金属、セラミック、カーボンなどが挙げられる。限外濾過膜の形態は、特に制限されないが、スパイラル型、チューブラー型、中空糸型などが挙げられる。限外濾過法では、操作圧力は、特に制限されないが、使用する限外濾過膜の使用圧力以下に設定することができる。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。なお、特記しない限り、「%」および「部」は、それぞれ、「質量%」および「質量部」を意味する。また、下記実施例において、特記しない限り、操作は室温(25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件下で行われた。
<実施例1>
(実施例1−1;シリカゾルの調製)
メタノール1223.0gに純水208.9gおよびアンモニア23.4gを混合した(A)液に、メタノール76.4gにテトラメトキシシラン(TMOS)1014.8gを溶解した(B)液および純水211.7gの(C)液を、各液の温度を35℃に保ち、150分かけ滴下し、反応液を作製して、シリカゾルを得た。
反応液中のTMOS、純水、アンモニアおよびメタノールのモル比は、TMOS:純水:アンモニア:メタノール=1.0:3.5:0.2:6.1であった。
なお、(C)液および得られたシリカゾルのpHは、株式会社堀場製作所製のpH測定装置F−72を用いて測定した。(C)液のpHは、7.85であり、得られたシリカゾルのpHは、10.67であった。
(実施例1−2〜1−5;シリカゾルの調製)
実施例1−1と同様に操作して、実施例1−1とは別ロットのシリカゾル(実施例1−2〜1−5)を得た。
(C)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C)液のpHは、7.85であった。また、実施例1−2〜1−5において、得られたシリカゾルのpHを表1に示す。
<実施例2>
(実施例2−1;シリカゾルの調製)
各液の温度を22℃に変更した以外は実施例1−1と同様に操作して、シリカゾルを得た。
(C)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C)液のpHは、7.85であり、得られたシリカゾルのpHは、10.55であった。
(実施例2−2〜2−5;シリカゾルの調製)
実施例2−1と同様に操作して、実施例2−1とは別ロットのシリカゾル(実施例2−2〜2−5)を得た。
(C)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C)液のpHは、7.85であった。また、実施例2−2〜2−5において、得られたシリカゾルのpHを表1に示す。
<実施例3>
(実施例3−1;シリカゾルの調製)
各液の温度を47℃に変更した以外は実施例1−1と同様に操作して、シリカゾルを得た。
(C)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C)液のpHは、7.85であり、得られたシリカゾルのpHは10.84であった。
(実施例3−2〜3−5;シリカゾルの調製)
実施例3−1と同様に操作して、実施例3−1とは別ロットのシリカゾル(実施例3−2〜3−5)を得た。
(C)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C)液のpHは、7.85であった。また、実施例3−2〜3−5において、得られたシリカゾルのpHを表1に示す。
<実施例4>
(実施例4−1;シリカゾルの調製)
メタノール1223.0gに純水237.5gおよびアンモニア35.1gを混合した(A)液に、メタノール76.4gにテトラメトキシシラン(TMOS)1014.8gを溶解した(B)液および純水211.7gの(C)液を、各液の温度を22℃に保ち、150分かけ滴下し、反応液を作製して、シリカゾルを得た。
反応液中のTMOS、純水、アンモニアおよびメタノールのモル比は、TMOS:純水:アンモニア:メタノール=1.0:3.7:0.3:6.1であった。
(C)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C)液のpHは、7.85であり、得られたシリカゾルのpHは、10.96であった。
(実施例4−2〜4−5;シリカゾルの調製)
実施例4−1と同様に操作して、実施例4−1とは別ロットのシリカゾル(実施例4−2〜4−5)を得た。
(C)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C)液のpHは、7.85であった。また、実施例4−2〜4−5において、得られたシリカゾルのpHを表1に示す。
<比較例1>
(比較例1−1;シリカゾルの調製)
メタノール1223.0gに純水180.2gおよびアンモニア11.7gを混合した(A)液に、メタノール76.4gにテトラメトキシシラン(TMOS)1014.8gを溶解した(B)液および純水240.3gにアンモニア11.7gを混合した(C’)液を、各液の温度を35℃に保ち、150分かけ滴下し、反応液を作製して、シリカゾルを得た。
反応液中のTMOS、純水、アンモニアおよびメタノールのモル比は、TMOS:純水:アンモニア:メタノール=1.0:3.5:0.2:6.1であった。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.05であり、得られたシリカゾルのpHは、10.61であった。
(比較例1−2〜1−5;シリカゾルの調製)
比較例1−1と同様に操作して、比較例1−1とは別ロットのシリカゾル(比較例1−2〜1−5)を得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.05であった。また、比較例1−2〜1−5において、得られたシリカゾルのpHを表2に示す。
<比較例2>
(比較例2−1;シリカゾルの調製)
各液の温度を25℃に変更した以外は比較例1−1と同様に操作して、シリカゾルを得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.05であり、得られたシリカゾルのpHは、10.61であった。
(比較例2−2〜2−5;シリカゾルの調製)
比較例2−1と同様に操作して、比較例2−1とは別ロットのシリカゾル(比較例2−2〜2−5)を得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.05であった。また、比較例2−2〜2−5において、得られたシリカゾルのpHを表2に示す。
<比較例3>
(比較例3−1;シリカゾルの調製)
各液の温度を10℃に変更した以外は比較例1−1と同様に操作して、シリカゾルを得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.05であり、得られたシリカゾルのpHは、10.44であった。
(比較例3−2〜3−5;シリカゾルの調製)
比較例3−1と同様に操作して、比較例3−1とは別ロットのシリカゾル(比較例3−2〜3−5)を得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.05であった。また、比較例3−2〜3−5において、得られたシリカゾルのpHを表2に示す。
<比較例4>
(比較例4−1;シリカゾルの調製)
メタノール1223.0gに純水180.2gおよびアンモニア11.7gを混合した(A)液に、メタノール76.4gにテトラメトキシシラン(TMOS)1014.8gを溶解した(B)液および純水268.9gにアンモニア23.4gを混合した(C’)液を、各液の温度を10℃に保ち、150分かけ滴下し、反応液を作製して、シリカゾルを得た。
反応液中のTMOS、純水、アンモニアおよびメタノールのモル比は、TMOS:純水:アンモニア:メタノール=1.0:3.7:0.3:6.1であった。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.24であり、得られたシリカゾルのpHは、11.02であった。
(比較例4−2;シリカゾルの調製)
比較例4−1と同様に操作して、比較例4−1とは別ロットのシリカゾル(比較例4−2)を得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.24であり、得られたシリカゾルのpHは、11.03であった。
<比較例5>
(比較例5−1;シリカゾルの調製)
各液の温度を22℃に変更した以外は比較例4−1と同様に操作して、シリカゾルを得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.24であり、得られたシリカゾルのpHは、11.02であった。
(比較例5−2;シリカゾルの調製)
比較例5−1と同様に操作して、比較例5−1とは別ロットのシリカゾル(比較例5−2)を得た。
(C’)液および得られたシリカゾルのpHは、上記と同様に測定した。(C’)液のpHは、12.24であり、得られたシリカゾルのpHは、11.01であった。
表1および2において、反応温度は、(A)〜(C)液の各液の温度を示す。
表1および2において、「−」は、算出していないことを示す。
[物性値の測定]
上記調製した実施例および比較例のシリカゾル中のシリカ粒子について、以下の物性値を測定した。
(平均二次粒子径)
平均二次粒子径は、粒子径分布測定装置(UPA−UT151、日機装株式会社製)を用いた動的光散乱法により、体積平均粒子径として測定した。
(体積基準90%粒子径(D90値))
体積基準90%粒子径(D90値)は、生成したシリカゾル中のシリカ粒子の積算体積の90%に達するまで、動的光散乱法による粒子径の小さいシリカ粒子から順にシリカ粒子の体積を積算したとき、最後に積算されるシリカ粒子の粒子径とした。
(体積基準50%粒子径(D50値))
体積基準50%粒子径(D50値)は、生成したシリカゾル中のシリカ粒子の積算体積の50%に達するまで、動的光散乱法による粒子径の小さいシリカ粒子から順にシリカ粒子の体積を積算したとき、最後に積算されるシリカ粒子の粒子径とした。
(体積基準10%粒子径(D10値))
体積基準10%粒子径(D10値)は、生成したシリカゾル中のシリカ粒子の積算体積の10%に達するまで、動的光散乱法による粒子径の小さいシリカ粒子から順にシリカ粒子の体積を積算したとき、最後に積算されるシリカ粒子の粒子径とした。
(変動係数)
実施例1〜4および比較例1〜5において、上記で測定した物性値から、平均値および標準偏差を算出し、下記式を用いて、変動係数を算出した。
(粒度分布幅に関する係数)
実施例1〜4および比較例1〜5において、上記で測定したD90、D50およびD10を用いて、シリカゾル中のシリカ粒子の粒度分布幅に関する係数を下記式により算出した。
(シリカ濃度)
シリカ濃度は、濃縮や水置換等の後工程を行わず、(A)液に、(B)液と、(C)液または(C’)液と、を混合して反応液を作製し、得られたシリカゾル中のシリカ粒子の濃度を測定した。シリカ濃度は、具体的には、シリカゾルを蒸発乾固後、その残量より算出した値とした。
上記物性値の測定の結果を表1および表2に記載する。また、実施例1〜4および比較例1〜5のシリカゾル中のシリカ粒子について、平均二次粒子径の変動係数と平均二次粒子径のロット間の平均値との関係を図1に示し、粒度分布幅に関する係数の平均値と平均二次粒子径のロット間の平均値との関係を図2に示す。
表1に示されるように、実施例1〜4の場合、生成されるシリカゾル中のシリカ粒子の物性値は、変動係数が小さく、すなわちロット間での差異が小さいことが分かる。特に、シリカ粒子の平均二次粒子径が大きくなったとしても、変動係数が3%以下と小さい値である(図1参照)。したがって、実施例の製造方法では、シリカ粒子の粒子径がいかなる大きさであっても、粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産できることが分かる。
一方、表2に示されるように、比較例1〜5の場合、生成されるシリカゾル中のシリカ粒子の物性値は、シリカ粒子の粒子径が大きくなると、変動係数が大きくなり、ロット間での差異が大きいことが分かる(図1参照)。したがって、比較例の製造方法では、シリカ粒子の粒子径がいかなる大きさであっても、粒子径の揃ったシリカゾルを安定して生産できないことが分かる。
さらに、表1に示されるように、実施例1〜4の場合、シリカ粒子の平均二次粒子径にかかわらず、粒度分布幅に関する係数を同等にでき、さらに比較例と比べて粒度分布をシャープにできることが分かる(図2参照)。したがって、実施例の製造方法では、シリカゾル中のシリカ粒子の粒子径を変化させても、シリカ粒子の粒度分布幅を制御できることが分かる。
一方、表2に示されるように、比較例1〜5の場合、粒度分布幅に関する係数は同等ではなく、シリカ粒子の平均二次粒子径が大きくなるに従い、粒度分布がブロードになっていることが分かる(図2参照)。したがって、比較例の製造方法では、シリカ粒子の粒子径が異なると、シリカ粒子の粒度分布幅を制御し難いことが分かる。
以上より、実施例と比較例とを対比すると、実施例では、比較例よりも広い範囲のシリカ粒子の粒子径において、変動係数が小さく、及び粒度分布幅が抑えられていることが分かる。
このことは、実施例では、(C)液が水を含むpH5.0以上8.0未満の液または水を含みかつアルカリ触媒を含まない液であることで、(A)液に(B)液と(C)液とを混合する際、混合液中のアンモニア(アルカリ触媒)濃度のばらつきが抑制されることから均一な結合粒子が生成される。その結果として反応が安定するため、どのようなシリカ粒子の平均二次粒子径においても、同様な粒度分布幅を得ることができ、且つ、再現性が安定すると考えられる。
一方、比較例では、(C’)液が水とアンモニア(アルカリ触媒)とを含むため、(A)液に(B)液と(C’)液とを混合する際、混合液中のアンモニア(アルカリ触媒)濃度のばらつきが局所的に発生する(局所的に濃度が濃くなる)と考えられる。よって、反応が不安定になり不均一な結合粒子が生成され、シリカ粒子の粒子径のばらつきが大きくなる。その結果としてシリカ粒子の平均二次粒子径が変化すると、同様な粒度分布幅を得ることができず、さらに再現性が安定しないと考えられる。
また、表1および2に示されるように、実施例1〜3および比較例1〜5を対比すると、反応温度を下げることで、シリカ粒子の平均二次粒子径を大きくすることができ、反応温度を上げることで、シリカ粒子の平均二次粒子径を小さくすることができることが分かる。
そして、実施例2および4ならびに比較例2〜5を対比すると、アンモニア濃度を上げることで、シリカ粒子の平均二次粒子径を大きくすることができることが分かる。
さらに、本願発明の製造方法では、実施例4から、平均二次粒子径の大きい(例えば、200nm以上)シリカ粒子を合成できることが分かる。一方、比較例4および5の結果から、比較例の製造方法では、反応温度を下げたり、アンモニア濃度を上げたりしても、大きな粒子径を有するシリカ粒子を合成できないと考えられる。
本出願は、2015年7月31日に出願された日本国特許出願第2015−152705号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。

Claims (10)

  1. アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、
    アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、
    水を含むpH5.0以上8.0未満の液(C1)と、
    を混合して反応液を作製する工程を含む、シリカゾルの製造方法。
  2. アルカリ触媒、水および第1の有機溶媒を含む液(A)に、
    アルコキシシランまたはその縮合物および第2の有機溶媒を含む液(B)と、
    水を含み、かつアルカリ触媒を含まない、液(C2)と、
    を混合して反応液を作製する工程を含む、シリカゾルの製造方法。
  3. 前記液(C1)が、アルカリ触媒を含まない、請求項1に記載のシリカゾルの製造方法。
  4. 前記反応液中のアルコキシシラン、水、アルカリ触媒ならびに第1および第2の有機溶媒のモル比が、(アルコキシシラン):(水):(アルカリ触媒):(第1および第2の有機溶媒)=(1.0):(2.0〜12.0):(0.1〜1.0):(2.0〜20.0)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
  5. 前記反応液中のアルコキシシランの縮合物、水、アルカリ触媒ならびに第1および第2の有機溶媒のモル比が、アルコキシシランの縮合物をN量体とする場合(Nは2以上の整数を表す)、(アルコキシシランの縮合物):(水):(アルカリ触媒):(第1および第2の有機溶媒)=(1.0):(2.0×N〜12.0×N):(0.1〜1.0):(2.0〜20.0)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
  6. 前記液(A)、前記液(B)および前記液(C1)または前記液(C2)の温度が、それぞれ独立して0〜70℃である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
  7. 前記アルコキシシランが、テトラメトキシシランである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
  8. 前記アルカリ触媒が、アンモニアおよびアンモニウム塩の少なくとも一方である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
  9. 前記アルカリ触媒が、アンモニアである、請求項8に記載のシリカゾルの製造方法。
  10. 前記第1および第2の有機溶媒が、メタノールである、請求項1〜9のいずれか1項に記載のシリカゾルの製造方法。
JP2020145869A 2015-07-31 2020-08-31 シリカゾルの製造方法 Active JP7084452B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015152705 2015-07-31
JP2015152705 2015-07-31

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017532509A Division JP6757729B2 (ja) 2015-07-31 2016-07-25 シリカゾルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020189787A true JP2020189787A (ja) 2020-11-26
JP7084452B2 JP7084452B2 (ja) 2022-06-14

Family

ID=57944076

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017532509A Active JP6757729B2 (ja) 2015-07-31 2016-07-25 シリカゾルの製造方法
JP2020145869A Active JP7084452B2 (ja) 2015-07-31 2020-08-31 シリカゾルの製造方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017532509A Active JP6757729B2 (ja) 2015-07-31 2016-07-25 シリカゾルの製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US10604411B2 (ja)
EP (1) EP3330223A4 (ja)
JP (2) JP6757729B2 (ja)
KR (2) KR20230162140A (ja)
CN (1) CN107848811B (ja)
TW (2) TWI747171B (ja)
WO (1) WO2017022552A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3330223A4 (en) * 2015-07-31 2018-08-01 Fujimi Incorporated Method for producing silica sol
JP7470508B2 (ja) 2018-11-22 2024-04-18 株式会社日本触媒 シリカ粉体、シリカ粉体の製造方法、および焼成シリカ粉体の製造方法
WO2020179556A1 (ja) * 2019-03-06 2020-09-10 扶桑化学工業株式会社 コロイダルシリカ及びその製造方法
JP7191755B2 (ja) 2019-03-28 2022-12-19 株式会社フジミインコーポレーテッド シリカゾルの製造方法
JP7181142B2 (ja) * 2019-03-28 2022-11-30 株式会社フジミインコーポレーテッド シリカゾルの製造方法
JP7454930B2 (ja) * 2019-09-20 2024-03-25 株式会社フジミインコーポレーテッド シリカゾルの製造方法
CN111470509B (zh) * 2020-04-07 2021-07-20 石家庄优士科电子科技有限公司 一种结构致密的硅溶胶及其制备方法
CN112875710B (zh) * 2021-01-26 2022-07-19 石家庄优士科电子科技有限公司 一种硅溶胶及其制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6374911A (ja) * 1986-09-19 1988-04-05 Shin Etsu Chem Co Ltd 微細球状シリカの製造法
JPH02293314A (ja) * 1989-05-01 1990-12-04 Mitsubishi Kasei Corp 粒子凝集体及びその製造法
JPH07206451A (ja) * 1993-12-29 1995-08-08 Nippon Steel Corp 合成石英ガラスの製造方法
JP2005060217A (ja) * 2003-07-25 2005-03-10 Fuso Chemical Co Ltd シリカゾル及びその製造方法
JP2005060219A (ja) * 2003-07-25 2005-03-10 Fuso Chemical Co Ltd シリカゾル及びその製造方法
JP2008247731A (ja) * 2007-03-02 2008-10-16 Nippon Shokubai Co Ltd アルコールが結合したシリカ粒子および前記シリカ粒子の分散体

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61158810A (ja) 1984-12-28 1986-07-18 Shokubai Kasei Kogyo Kk 高純度シリカゾルの製造法
JPH03275527A (ja) * 1990-03-24 1991-12-06 Mitsubishi Kasei Corp 多孔質シリカガラス粉末
JPH06287013A (ja) * 1993-03-30 1994-10-11 Nippon Steel Chem Co Ltd 合成シリカの製造方法
JP3195569B2 (ja) 1997-08-11 2001-08-06 守 磯 繭型コロイダルシリカの製造方法
KR100487194B1 (ko) * 2002-06-27 2005-05-03 삼성전자주식회사 콜로이드계 실리카 조성물 및 그 제조방법
TW200604097A (en) 2004-07-26 2006-02-01 Fuso Chemical Co Ltd Silica sol and manufacturing method therefor
TWI428277B (zh) * 2006-07-31 2014-03-01 Fuso Chemical Co Ltd 矽溶膠及其製造方法
JP2008201833A (ja) 2007-02-16 2008-09-04 Shin Etsu Chem Co Ltd 膜形成用組成物、低誘電率絶縁膜、低誘電率絶縁膜の形成方法及び半導体装置
PL217463B1 (pl) * 2010-05-07 2014-07-31 Inst Chemii Przemysłowej Im Prof Ignacego Mościckiego Sposób wytwarzania nanoproszków krzemionkowych o właściwościach grzybobójczych, zwłaszcza do kompozytów polimerowych
JP5477192B2 (ja) * 2010-06-23 2014-04-23 富士ゼロックス株式会社 シリカ粒子の製造方法
CN101993086A (zh) * 2010-12-20 2011-03-30 纪志勇 一种单分散二氧化硅微球的制备方法
US20140011954A1 (en) * 2011-01-21 2014-01-09 Dic Corporation Method for producing porous silica particle, resin composition for antireflection coating, and article and antireflection film having antireflection coating
CN103384643A (zh) * 2011-06-17 2013-11-06 松下电器产业株式会社 二氧化硅多孔体的制造方法
CN103101916B (zh) * 2013-03-06 2015-05-20 山东百特新材料有限公司 一种醇分散硅溶胶的制备方法
CN104445222B (zh) * 2014-11-27 2016-08-24 齐鲁工业大学 一种大粒径且分布均匀酸性硅溶胶的制备方法
EP3330223A4 (en) * 2015-07-31 2018-08-01 Fujimi Incorporated Method for producing silica sol

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6374911A (ja) * 1986-09-19 1988-04-05 Shin Etsu Chem Co Ltd 微細球状シリカの製造法
JPH02293314A (ja) * 1989-05-01 1990-12-04 Mitsubishi Kasei Corp 粒子凝集体及びその製造法
JPH07206451A (ja) * 1993-12-29 1995-08-08 Nippon Steel Corp 合成石英ガラスの製造方法
JP2005060217A (ja) * 2003-07-25 2005-03-10 Fuso Chemical Co Ltd シリカゾル及びその製造方法
JP2005060219A (ja) * 2003-07-25 2005-03-10 Fuso Chemical Co Ltd シリカゾル及びその製造方法
JP2008247731A (ja) * 2007-03-02 2008-10-16 Nippon Shokubai Co Ltd アルコールが結合したシリカ粒子および前記シリカ粒子の分散体

Also Published As

Publication number Publication date
KR102606137B1 (ko) 2023-11-27
EP3330223A1 (en) 2018-06-06
KR20180034424A (ko) 2018-04-04
US20190010059A1 (en) 2019-01-10
JPWO2017022552A1 (ja) 2018-05-17
CN107848811B (zh) 2021-11-05
US10604411B2 (en) 2020-03-31
KR20230162140A (ko) 2023-11-28
TWI746453B (zh) 2021-11-21
JP6757729B2 (ja) 2020-09-23
EP3330223A4 (en) 2018-08-01
JP7084452B2 (ja) 2022-06-14
TW201716328A (zh) 2017-05-16
US11001501B2 (en) 2021-05-11
WO2017022552A1 (ja) 2017-02-09
TWI747171B (zh) 2021-11-21
CN107848811A (zh) 2018-03-27
TW202026243A (zh) 2020-07-16
US20200180968A1 (en) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7084452B2 (ja) シリカゾルの製造方法
JP4566645B2 (ja) シリカゾル及びその製造方法
JP4011566B2 (ja) シリカゾル及びその製造方法
KR102633383B1 (ko) 실리카졸의 제조 방법
JP7376670B2 (ja) シリカゾルの製造方法
KR20160097287A (ko) 실리카 입자 및 그 제조 방법 그리고 실리카 졸
WO2006011252A1 (ja) シリカゾル及びその製造方法
JP7007181B2 (ja) シリカ粒子分散液及びその製造方法
JP2019116396A (ja) シリカ系粒子分散液及びその製造方法
JP7021194B2 (ja) シリカ粒子分散液の製造方法
JP7424859B2 (ja) シリカ微粒子分散液およびその製造方法
JP5905767B2 (ja) 中性コロイダルシリカ分散液の分散安定化方法及び分散安定性に優れた中性コロイダルシリカ分散液
JP2021046350A (ja) シリカゾルの製造方法
JP2022100932A (ja) シリカ微粒子分散液およびその製造方法
JP2022036696A (ja) シリカゾル、シリカゾルの製造方法、研磨組成物、研磨方法及び半導体デバイスの製造方法
JP2022015206A (ja) シリカ粒子の製造装置、シリカ粒子の製造方法、シリカゾルの製造方法、シリカゾル中の中間生成物の抑制方法及び研磨方法
JP2015117148A (ja) チューブ状アルミニウムケイ酸塩及びアルミニウムケイ酸塩の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200914

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211029

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220414

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220414

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220425

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220602

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7084452

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150