JPH06287013A - 合成シリカの製造方法 - Google Patents

合成シリカの製造方法

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JPH06287013A
JPH06287013A JP5095485A JP9548593A JPH06287013A JP H06287013 A JPH06287013 A JP H06287013A JP 5095485 A JP5095485 A JP 5095485A JP 9548593 A JP9548593 A JP 9548593A JP H06287013 A JPH06287013 A JP H06287013A
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JP
Japan
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water
synthetic silica
mol
residual carbon
dropping
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Withdrawn
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JP5095485A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Kono
充 河野
Naoya Kuwazaki
尚哉 鍬崎
Hatsushi Inoue
初志 井上
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、粒子径が良く揃った球状の粒子で
あり、且つ残留炭素量を低減させた、高純度の球状合成
シリカの製造方法を提供する。 【構成】 テトラアルコキシシランを加水分解して単分
散球状シリカを合成するに際し、水、アルコール及びア
ンモニアの混合溶液にテトラアルコキシシランを滴下
し、混合溶液中の水の濃度を10〜20mol/lの範
囲の特定の値を保持するように、加水分解で消費される
水の少なくとも一部をテトラアルコキシシランの滴下と
並行して滴下する。 【効果】 真球状を呈し、かつ残留炭素の少ないシリカ
粒子が得られ、これは光学用ガラス原料、あるいは半導
体用石英ガラスの原料として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テトラアルコキシシラ
ンを加水分解して合成シリカを製造する方法に係り、シ
リカ粒子中の残留炭素量が500℃で2時間焼成した後
に0.05重量%以下である単分散球状シリカ粒子を製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学ガラス、半導体用石英ガラ
ス、多成分系光ファイバー、ファインセラミックス等の
原料として合成シリカが使用されるようになり、一般的
に高純度のものが要請されている。特に光学ガラス用の
合成シリカについては、種々の光学特性の向上のため
に、高純度の合成シリカが要求されている。
【0003】このような合成シリカの製造方法として、
例えば、テトラアルコキシシランをアンモニウム塩の存
在下に塩基性条件下で、テトラアルコキシシラン1モル
に対し2〜20モルの水を用いて加水分解する方法(特
開平4−77309号公報)が知られている。この方法
によると、生成した合成シリカの粒子がゲル化すること
無く、形状が真球状に比較的良く揃った、単分散の球状
シリカが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来法によって得られ
る合成シリカには、500℃で2時間加熱処理しても残
留炭素が0.1〜1重量%存在し、この合成シリカを原
料としたガラスには炭素による黒粒等が残留し、品質上
の問題点を生じることが見出された。
【0005】シリカ粒子中に残留する炭素の内部起源と
しては、未加水分解のアルコキシドとシリカ粒子表面に
吸着した溶液中のアルコールがある。一般に光学ガラス
を作成するには1500℃以上の高温で処理するため
に、200〜300℃で分解する後者の吸着アルコール
は蒸発し除去されるが、前者の未加水分解アルコキシド
は粒子内部に閉じ込められるため、除去され難い。
【0006】従って本発明の目的は、粒子径が良く揃っ
た球状の粒子であり、且つ未加水分解アルコキシドを少
なくすることによって残留炭素量を低減させた、光学ガ
ラス、半導体用石英ガラス等に有用な、合成シリカの製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、水、
アルコール及びアンモニアの混合溶液に、テトラアルコ
キシシラン(以下TASと呼ぶ)を滴下して加水分解す
るに当たり、混合溶液中の水の濃度を、10〜20mo
l/lの範囲の特定の値を保持するように、加水分解で
消費される水の少なくとも一部をTASの滴下と並行し
て滴下し、残留炭素量が0.05重量%以下の短分散球
状合成シリカを製造する方法である。
【0008】本発明において、原料として使用するTA
Sとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン
等を挙げることができ、純度の高い合成シリカを製造す
る上で、好ましくはテトラメトキシシランである。
【0009】本発明においては、水、アルコール、アン
モニアの混合溶液に、TAS、及び水を並行して滴下す
るが、このアルコールとしてはメタノール、エタノー
ル、プロパノール等を挙げることができ、沸点が低く、
熱処理によって容易に脱離するアルコールが良く、好ま
しくはメタノールである。
【0010】この初期混合溶液のアンモニア濃度は、1
〜2mol/lの範囲が適当である。
【0011】理論的にはTAS1モルを加水分解するに
は、水2モルが必要である。しかし加水分解反応をより
完全に進行させるためには、できるだけ水の濃度を高く
する必要がある。残留炭素低減のためには、水の濃度が
10mol/lを超えた初期溶液中にTASを滴下する
必要がある。ところが、溶液中の水の濃度が20mol
/lを超えると、TAS滴下開始直後に脱水縮重合反応
物の凝集が起こり、球状の合成シリカが得られない。そ
こで初期溶液中の水の濃度は、10〜20mol/l、
好ましくは13〜18mol/lの範囲であるのが適当
であり、残留炭素低減には、この値の範囲で高いほど好
ましい。
【0012】TASを初期混合溶液に滴下していくと、
加水分解反応により溶液中の水が消費されていき、反応
が進むにつれてTASの加水分解を充分に行うことがで
きなくなる。そこで、この消費分の水を補うために、T
ASの滴下と並行して水を滴下して合成すれば、単分散
球状であり、且つ残留炭素が低減されたシリカ粒子が得
られる。滴下する水の量は、滴下するTAS1モルに対
し、2モルが理論量であるが、消費される量以上であっ
ても良く、2〜7モルの範囲が良い。しかし、反応中を
通じて、水の濃度が常に10〜20mol/lを保つよ
うに滴下する必要がある。好ましくは10〜20mol
/lの内、ある最適の値を保つように、その特定の値と
なるように水を滴下する。この特定の値が例えば15m
ol/lの時、±1mol/l程度の誤差は許容され
る。
【0013】混合溶液に滴下するTASの総量は、溶液
1リットルに対し、0.1〜5モルの範囲が適当であ
り、好ましくは1〜3モルである。滴下総量を多くすれ
ば生産性は良くなるが、多すぎると凝集が起こり、球状
粒子が得られない。
【0014】この時のテトラアルコキシシランの滴下速
度は特に制限されるものではないが、充分に加水分解反
応を進行させるために、できるだけ低速度で滴下するこ
とが望ましい。また噴霧等による滴下が好ましい。
【0015】並行して滴下する水の滴下条件は、TAS
の滴下に連動して、同時に滴下を開始、終了するように
調節する必要がある。
【0016】TAS、及び水の濃度が局所的に高くなる
ことによる、ゲル化あるいは凝集を防ぐために、水とT
ASを滴下する位置は充分離れていることが望ましい。
また反応は攪拌条件下で行うことが望ましい。この時の
攪拌は、マグネティックスターラーによる攪拌、インペ
ラによる攪拌等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。
【0017】本発明により、初期溶液中の水の濃度を増
やすことなく、加水分解に十分な量の水を与えることが
でき、単分散性に優れた球状、かつ未加水分解アルコキ
シドの少ない、すなわち残留炭素の少ないシリカ粒子を
得ることができる。
【0018】
【作用】シリカ粒子内部に存在する、高温処理によって
も脱離が容易ではない未加水分解アルコキシドを減少さ
せることによって、残留炭素量が少ないシリカ粒子が得
られる。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
具体的に説明する。 実施例1 水15モル、アンモニア1.5モルを溶解したメタノー
ル溶液1リットルを反応容器に仕込み、攪拌条件下、テ
トラメトキシシラン(MS)1モルと水5.3モルを、
それぞれ5.0cm3 /min、2.8cm3 /min
の滴下速度で滴下し、室温で加水分解を行った。
【0020】反応終了後、生成した反応混合物を減圧
下、150℃で2時間乾燥させた後、さらに500℃で
2時間処理して合成シリカを作成し、得られた合成シリ
カの物性を調べた。また、残留炭素量はシリカ粉を酸素
気流中略2000℃に加熱して、ゾル粒子中の全炭素と
反応して生成した一酸化炭素、及び二酸化炭素の量を定
量することにより調べた。結果を表1に示す。
【0021】実施例2 水17モル、アンモニア1.5モルを溶解したメタノー
ル溶液1リットルを反応容器に仕込み、攪拌条件下、テ
トラメトキシシラン2モルと水12モルを、それぞれ
5.0cm3 /min、3.2cm3 /minの滴下速
度で滴下し、室温で加水分解を行った。
【0022】反応終了後、生成した反応混合物を減圧
下、150℃で2時間乾燥させた後、さらに500℃で
2時間処理して合成シリカを作成し、得られた合成シリ
カの物性及び残留炭素量を調べた。結果を表1に示す。
【0023】実施例3 水20モル、アンモニア1.5モルを溶解したメタノー
ル溶液1リットルを反応容器に仕込み、攪拌条件下、テ
トラメトキシシラン2モルと水14モルを、それぞれ
5.0cm3 /min、3.7cm3 /minの滴下速
度で滴下し、室温で加水分解を行った。
【0024】反応終了後、生成した反応混合物を減圧
下、150℃で2時間乾燥させた後、さらに500℃で
2時間処理して合成シリカを作成し、得られた合成シリ
カの物性及び残留炭素量を調べた。結果を表1に示す。
【0025】比較例1 水5モル、アンモニア1.5モルを溶解したメタノール
溶液1リットルを反応容器に仕込み、攪拌条件下、テト
ラメトキシシラン2モルを、5.0cm3 /minの滴
下速度で滴下し、室温で加水分解を行った。
【0026】反応終了後、生成した反応混合物を減圧
下、150℃で2時間乾燥させた後、さらに500℃で
2時間処理して合成シリカを作成し、得られた合成シリ
カの物性及び残留炭素量を調べた。結果を表1に示す。
【0027】比較例2 水5モル、アンモニア1.5モルを溶解したメタノール
溶液1リットルを反応容器に仕込み、攪拌条件下、テト
ラメトキシシラン2モルと水6モルを、それぞれ5.0
cm3 /min、1.6cm3 /minの滴下速度で滴
下し、室温で加水分解を行った。
【0028】反応終了後、生成した反応混合物を減圧
下、150℃で2時間乾燥させた後、さらに500℃で
2時間処理して合成シリカを作成し、得られた合成シリ
カの物性及び残留炭素量を調べた。結果を表1に示す。
【0029】比較例3 水20モル、アンモニア1.5モルを溶解したメタノー
ル溶液1リットルを反応容器に仕込み、攪拌条件下、テ
トラメトキシシラン2モルを、5.0cm3 /minの
滴下速度で滴下し、室温で加水分解を行った。
【0030】反応終了後、生成した反応混合物を減圧
下、150℃で2時間乾燥させた後、さらに500℃で
2時間処理して合成シリカを作成し、得られた合成シリ
カの物性及び残留炭素量を調べた。結果を表1に示す。
【0031】比較例4 水30モル、アンモニア1.5モルを溶解したメタノー
ル溶液1リットルを反応容器に仕込み、攪拌条件下、テ
トラメトキシシラン2モルを、5.0cm3 /minの
滴下速度で滴下し、室温で加水分解を行った。
【0032】反応終了後、生成した反応混合物を減圧
下、150℃で2時間乾燥させた後、さらに500℃で
2時間処理して合成シリカを作成し、得られた合成シリ
カの物性及び残留炭素量を調べた。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、粒子の形状が真球状を
呈し、かつ残留炭素の少ないシリカ粒子を得ることが出
来、この合成シリカ粒子は精密光学用ガラス原料として
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 初志 福岡県北九州市小倉北区中井4−7−9− 304

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、アルコール及びアンモニアの混合溶
    液に、テトラアルコキシシランを滴下して加水分解する
    に当たり、加水分解反応で消費される水の少なくとも一
    部をテトラアルコキシシランの滴下と並行して滴下する
    ことを特徴とする残留炭素量が0.05重量%以下の単
    分散球状合成シリカの製造方法。
  2. 【請求項2】 混合溶液中の水の濃度を、10〜20m
    ol/lの範囲の特定の値を保持するように、水をテト
    ラアルコキシシランの滴下と並行して滴下する請求項1
    記載の単分散球状合成シリカの製造方法。
JP5095485A 1993-03-30 1993-03-30 合成シリカの製造方法 Withdrawn JPH06287013A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012131859A (ja) * 2010-12-20 2012-07-12 Asahi Kasei E-Materials Corp シリカ系絶縁膜形成用塗布液
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