JP2020084585A - 複層型下敷きテープ - Google Patents

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Abstract

【課題】施工者が切断作業を行う際に力を入れ過ぎるのを防止でき、また、耐切創性に極めて優れた下敷きテープの提供。【解決手段】上層フィルム2と、下層フィルム3との間に、ネット状シート4を挟み、上層フィルム2と下層フィルム3とを、両端部のみにおいてネット状シート4とともに接着固定することによって、複層型下敷きテープとする。ネット状シート4は、複層型下敷きテープの長手方向に略平行な経糸4Bと、経糸4Bと略直交し複層型下敷きテープを幅方向に横断する緯糸4Aとで構成されている。ネット状シート4の緯糸4Aは、引張初期弾性率290cN/dtex以上の素材で構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、壁紙(クロス)の重ね合わせ部を切断する際に、下地材を保護するために、下地材と壁紙重ね合わせ部との間に一時的に設置して使用される下敷きテープに関し、更に詳しくは、耐切創性に極めて優れる複層型の下敷きテープに関する。
建築物の室内の壁面や天井面の内装工事において、石膏ボード等の下地材の表面に壁紙を貼り付ける工法が一般的となっている。壁紙は、所定の幅で製造された、例えば95cm幅の定尺品等が使用される。その定尺品を広い壁面や天井面となる下地材に貼る場合、壁紙を繋ぎ合わせながら下地材に貼り付けていく。その際、繋ぎ合わせ部は壁紙の側部と該壁紙に隣接する他の壁紙の側部とを重ね合わせ(オーバーラッピング)、その状態で重ね合わせ部をカッターナイフ等の刃物で連続的に切断し、下地材に貼り付ける壁紙以外の不要な壁紙は除去することになる。
壁紙を刃物で切断して除去する際には、刃物の刃先は壁紙を貫通することになるため、下地材を傷付けないために、下地材と壁紙との間に下地材を保護する下敷きテープを一時的に設置するのが一般的である。下敷きテープは、壁紙の切断後に、拡開された壁紙の側部から除去される。
図4に、下敷きテープを使用した壁紙の切断の例を示す。隣接する壁紙11と壁紙11の壁紙重ね合わせ部11Aは、カッターナイフ等の刃物により切断される(図4(a)において、切断部11Bを点線で示した)。この際に、壁紙重ね合わせ部11Aをそのまま切断してしまうと、下地材10を傷つけてしまうため、下敷きテープ1を壁紙重ね合わせ部11Aと下地材10との間に挟んだ状態で切断を行う。
壁紙11は、下地材10との貼り付け面(壁紙の裏面)に接着剤(糊)を付与し、下地材10に容易に貼り付けることができる構成となっており、切断後、壁紙11の切れ端や下敷きテープ1を除去し、壁紙11の側部を相互に突き合わせる。
この際、施工が良好な場合は、仕上面となる表面は平滑な面となり、突合わせ部12が判別しにくい綺麗な仕上げとなる(図4(b))。
下敷きテープには、刃物の刃先を劣化させないために、また、除去した際に壁紙の接着剤(糊)を掻き取らないために、十分な柔軟性が要求される。
また、下敷きテープの耐切創性が不十分な場合、壁紙を切断する際、刃物の刃先が下敷きテープを貫通して下地材に傷が生じ、この傷がクロスの貼着終了後にクロスの表面に凹部となって現われて美観を損ねるとともに、深い傷の場合には、その部分が空隙となるため壁紙の接着が不十分となり、当該箇所から壁紙が剥がれるという問題点が生じる場合があるため、下敷きテープには十分な耐切創性が要求される。
下敷きテープに十分な耐切創性を付与するために、下敷きテープの素材や形状等に関して、種々の検討がなされている。
特許文献1には、2つの樹脂フィルム層の間に破断伝達阻止層を積層することによって切断の際に壁紙に接する樹脂フィルム層において刃先で破断が生じても該破断を下地に接する樹脂フィルム層へ伝達されるのを阻止する下敷きテープが記載されている。
特許文献2には、合成樹脂製の平糸からなる経糸と、この経糸よりも厚みが大きい合成樹脂製の平糸からなる緯糸とを平織した織物によって形成された下敷きテープが記載されている。
特許文献3には、経糸がフラットヤーン、緯糸がモノフィラメントである平織りした織物の少なくとも片面にプラスチックフィルムをラミネートしたシートを、縦方向に所定幅でスリットした下敷きテープが記載されている。
特許文献4には、合成樹脂からなる複数本の経糸と合成樹脂製フラットヤーンからなる複数本の緯糸とが交差することによって形成された布状体と、該布状体の少なくとも片面に積層された熱可塑性樹脂製フィルムとによって形成されたテープ基材において、布状体の緯糸を経糸よりも厚くし、経糸や緯糸の空間率を特定の範囲とした下敷きテープが記載されている。
特許文献5には、横縦のそれぞれの合成樹脂繊維の糸の交差部を接着固定して成る網状の編物を合成樹脂フィルムに貼着した下敷きテープが記載されている。
特許文献6には、下地ボードに貼られるクロスのジョイント部の切断に際し、該ジョイント部の下側に配置して下地ボードを保護するためのテープであって、柔軟な合成繊維又は天然繊維で形成した網状シートの表裏両面側に合成樹脂フィルムを被せ、前記網状シートと表裏の合成樹脂フィルムの両側縁部のみを互いに接着させた下敷きテープが記載されている。
特許文献6において、網状シートを構成する合成糸の材質として、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、天然繊維が挙げられており、ナイロンが好ましいとされている。
上記した先行技術の下敷きテープを使用して作業を行う場合、施工者の熟練度によっては、切断の際に力を入れ過ぎてしまうことにより、下地材10に傷がついてしまう場合や、下地材10に傷をつけないよう慎重になり過ぎて、作業効率が低下する場合があった。
このため、耐切創性がより一層優れており、熟練度の浅い作業者にとっても使用しやすい下敷きテープの開発が望まれている。
特開2004−197396号公報 特開2008−121249号公報 特開2009−248250号公報 特開2015−036486号公報 実用新案登録第3192127号公報 特開2004−019411号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、施工者が切断作業を行う際に力を入れ過ぎるのを防止でき、また、耐切創性に極めて優れた下敷きテープを提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、2つのフィルムの間に、ネット状シートを挟み、両端部のみを接着した複層型の下敷きテープにおいて、該ネット状シートの緯糸(切断の際に刃物の刃先に引っ掛かる糸)を特定の素材で構成することにより、作業者が切断を行う際に感じる緯糸の抵抗感がより明瞭となり力の入れ過ぎを防止でき、また、このようにすることにより、複層型下敷きテープの耐切創性も向上することを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下地材の表面に壁紙を貼付するに当たり、隣接する壁紙の端部同士を重ね合わせた状態で、壁紙重ね合わせ部を切断する際に、該下地材と該壁紙重ね合わせ部との間に一時的に設置し、下地材を保護するための複層型下敷きテープであって、
設置の際に該壁紙重ね合わせ部の側に位置する上層フィルムと、設置の際に該下地材の側に位置する下層フィルムとの間に、ネット状シートが挟まれた状態で、該上層フィルムと該下層フィルムとが、両端部のみにおいて、該ネット状シートとともに接着されており、
該ネット状シートが、該複層型下敷きテープの長手方向に略平行な経糸と、該経糸と略直交し該複層型下敷きテープを幅方向に横断する緯糸とで構成されており、
該緯糸が、引張初期弾性率290cN/dtex以上の素材で構成されていることを特徴とする複層型下敷きテープを提供するものである。
本発明の複層型下敷きテープは、耐切創性に極めて優れている。また、本発明の複層型下敷きテープは、作業者が切断を行う際に緯糸の抵抗感を強く感じるので、力の入れ過ぎを防止でき、熟練度の浅い作業者が壁紙の切断作業を行う場合であっても、下地材に傷をつけにくくなり、施工不良が防止できる。更に、本発明では、刃物が複層型下敷きテープに達していることが分かりやすいので、下地材10に傷をつけないよう慎重になり過ぎることによる作業効率の低下が発生しにくい。
本発明の複層型下敷きテープを構成する各部材を示す図である。 本発明の複層型下敷きテープを示す図である。 本発明の複層型下敷きテープをロール状に巻いた状態を示す図である。 本発明の複層型下敷きテープの使用方法を示す図である。 実施例において使用した耐切創性測定装置を示す模式図である。 (a)刃物の刃先を被切創体(複層型下敷きテープ)に突き刺していない状態 (b)刃物の刃先を被切創体(複層型下敷きテープ)に突き刺し被切創体の切断を開始する前の状態 (c)被切創体(複層型下敷きテープ)の切断を完了した後の状態
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
図4に本発明の複層型下敷きテープの使用方法を示す。本発明の複層型下敷きテープ1は、下地材10の表面に壁紙11を貼付するに当たり、隣接する壁紙11の端部同士を重ね合わせた状態で、壁紙重ね合わせ部11Aを切断する際に、下地材10と壁紙重ね合わせ部11Aとの間に一時的に設置し、下地材10を保護するために使用されるものである(図4(a))。切断作業完了後、複層型下敷きテープ1は、除去される。
上記のように、壁紙11の貼付作業の際に、壁紙重ね合わせ部11Aを刃物で切断する作業を行う際に、下地材10(石膏ボード等)まで切断してしまうおそれがあるが、本発明の複層型下敷きテープ1を使用することで、下地材10に連続した傷がつきにくくなる。
本発明の複層型下敷きテープ1は、図1に示した、上層フィルム2、下層フィルム3及びネット状シート4という3つの部材から構成されている。本発明の複層型下敷きテープ1は、図2に示すように、上層フィルム2と下層フィルム3との間に、ネット状シート4が挟まれた状態で、上層フィルム2と下層フィルム3とが、両端部1Aのみにおいて、ネット状シート4とともに接着固定されている。
本発明の複層型下敷きテープ1の中央部は、接着固定されていない非固定部分となっており、壁紙を切断する際には、中央部に刃物が接触することになる。中央部においては、ネット状シート4は、両側のフィルム(上層フィルム2と下層フィルム3)に固定されていないため、緯糸4Aは、自由に動ける状態となっている。このため、緯糸4Aは、刃物が接触した際に、刃先の移動方向に引っ張られることになり、施工者にその感触が伝わり、力を入れ過ぎて下地材10まで傷をつけることを防止することができる。また、仮に下地材10に傷がついたとしても、その傷は、連続した線状の傷ではなく、点状の傷であり、壁紙11が剥がれるといった問題を生じにくい。
本発明の複層型下敷きテープ1の幅は、20mm以上であることが好ましく、25mm以上であることがより好ましく、30mm以上であることが特に好ましい。また、100mm以下であることが好ましく、80mm以下であることがより好ましく、50mm以下であることが特に好ましい。
幅が上記下限以上であると、複層型下敷きテープの設置に際し、壁紙10同士の縦方向の位置が横にずれた場合も突合わせ部12が複層型下敷きテープの幅内に収まる余裕があることはもちろん、中央部(非固定部分)の幅を十分に確保することができ緯糸4Aが引っ張られやすくなり、上記効果を奏しやすい。幅が上記上限以下であると、コスト的に有利である;壁紙10の糊の掻取量を少なくできる;突合わせ部12の付近が歪みにくくなる;等のメリットがある。
複層型下敷きテープ1の中央部(非固定部分)の厚さは、100μm以上であることが好ましく、150μm以上であることが特に好ましい。また、500μm以下であることが好ましく、350μm以下であることが特に好ましい。
厚さが上記上限以下であると、突合わせ部12に歪みが生じにくくなり、施工不良(突合わせ部12付近の盛り上がり)が発生しにくくなる。また、各部材の強度を十分に保ったり、糊の掻取量を減少させるべくエンボス加工したりすると、厚さは上記下限以上となる場合が多い。
複層型下敷きテープ1の両端部1Aにおいては、接着剤によって、上層フィルム2と下層フィルム3とが、ネット状シート4とともに接着固定されている。両端部1Aの接着固定に使用される接着剤としては、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、フッ素系接着剤、シリコーン系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、エチレン酢酸ビニル系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤等が例示できる。
両端部1Aを接着固定するために使用される接着剤の量は、「複層型下敷きテープ1」1mあたり、5g以上が好ましく、10g以上が特に好ましい。また、30g以下が好ましく、25g以下が特に好ましい。
上記下限以上であると、両端部1Aをしっかりと固定でき、刃物で切断する際に、緯糸4Aが動きやすくなる。上記上限以下であると、コスト的に有利であり、また、上記上限を超えて接着剤を使用しても、複層型下敷きテープ1の耐切創性等の性能は向上しない。
複層型下敷きテープ1の両端部(固定部分)1Aの幅は、1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましく、3mm以上であることが特に好ましい。また、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、7mm以下であることが特に好ましい。
上記範囲内であると、両端部1Aをしっかりと固定することができ、また、中央部の幅を十分に確保することができるので、緯糸4Aの動きを施工者が感じやすくなり、下地材10に傷(特に、連続した線状の傷)がつきにくくなる。
本発明の複層型下敷きテープ1は、図3に示すように、長尺品をロール状に巻き、コンパクトな状態で保存し、施工現場で必要な長さに切り出して使用するようにするのが望ましい。
上層フィルム2は、複層型下敷きテープ1の使用の際に、壁紙重ね合わせ部11Aの側に位置するフィルムである。すなわち、上層フィルム2は、壁紙重ね合わせ部11Aの下側の壁紙11の裏面(すなわち、糊が付いた面)と接触するフィルムであるため、上層フィルム2は、糊が移行しにくい(糊を掻き取りにくい)ように構成するのが望ましい。
本発明の複層型下敷きテープ1において、上層フィルム2の素材としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;アクリル樹脂;ポリ塩化ビニル系合成樹脂等が例示できる。
このうち、後述のように、柔軟性と加工のしやすさの兼ね合いから、無延伸ポリプロピレン(CPP)を上層フィルム2として使用するのが最適である。
上層フィルム2は、糊が移行しにくいようにするために、凹凸構造を有しているのが好ましい。凹凸構造を有していることにより、壁紙11の裏面の糊の掻取量を低減することができる。
上層フィルム2に凹凸構造を設ける方法には特に限定は無く、例えば、公知のエンボス加工技術により凹凸構造を設けることができる。
上層フィルム2を、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)のような柔軟性の高い素材で形成することで、複層型下敷きテープ1が柔軟になり、使用後に複層型下敷きテープ1を除去しやすくなり、一応は糊の掻取量を低減しやすくなる。
しかし、これらの素材は、エンボス加工を施すのが困難であり、エンボス加工を施すことによる糊の掻取量低減の効果が発揮されにくい。
一方、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)は、柔軟性が低く、複層型下敷きテープ1を除去する際に、大量に糊を掻き取ってしまい、しかも、その掻取量は、エンボス加工を施した程度では十分に低減できないほどである。
これに対して、無延伸ポリプロピレン(CPP)は、柔軟性は低いものの、エンボス加工により凹凸を形成しやすく、上層フィルム2を無延伸ポリプロピレン(CPP)で形成することにより、壁紙11の糊が上層フィルム2に更に付着しにくくなる。上層フィルム2の素材として無延伸ポリプロピレン(CPP)を使用し、エンボス加工を施すことにより、糊の掻取量を最も低減することができ、この結果、作業性が良好となり、作業後の施工状態も良好となる。
上層フィルム2の平均厚さ(エンボス加工を施していない状態の平均厚さ)は、10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることが特に好ましい。また、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることが特に好ましい。
厚さが上記下限以上であると、エンボス加工を施しやすい。厚さが上記上限以下であると、複層型下敷きテープ1を十分薄くでき、突合わせ部12に歪みが生じにくくなり、また、糊の掻取量が少なくなる。なお、上記上限を超えて上層フィルム2を厚くしても、エンボス加工の施しやすさは変わらない。
上層フィルム2のエンボス加工には、公知のエンボス加工機を適宜使用することができる。上層フィルムのエンボス部2Aの形状に特に限定は無く、例えば、図1等に示す矩形のエンボス部が挙げられる。
エンボス部2Aは、上層フィルム2の裏面(複層型下敷きテープ1においてネット状シート4に向いている面)の側に向かって突き出ていると、糊掻取量を低減することができるため望ましい。
上層フィルム2にエンボス加工を施すことにより、上層フィルム2の見掛け厚さ(後述の実施例に示すように、ダイヤルシックネスゲージによって測定した厚さ)は大幅に増加するが、上層フィルム2、ネット状シート4、下層フィルム3という三層構造である、複層型下敷きテープ1においては、上層フィルム2のエンボス部2Aがネット状シート4に食い込むので、複層型下敷きテープ1としての厚さ(総厚)は、大幅に増加しない。よって、エンボス部2Aを設けることにより、突合わせ部12の施工不良が発生しやすくなるということはほとんどない。
エンボス加工後の上層フィルム2の平均見掛け厚さは、50μm以上であることが好ましく、100μm以上であることが特に好ましい。また、200μm以下であることが好ましく、150μm以下であることが特に好ましい。
エンボス加工後の見掛け厚さが上記下限以上であると、エンボス部2Aを設けたことによる糊掻取量の低減効果が発揮されやすい。上記上限以下であると、複層型下敷きテープ1を十分薄くでき、突合わせ部12に歪みが生じにくくなり、また、複層型下敷きテープ1を長尺巻しやすくなる。
下層フィルム3は、設置の際に下地材10の側に位置するフィルムである。下層フィルム3は、壁紙11の裏面とは接触しないので、糊の付着しやすさを考慮して下層フィルム3を選択する必要は無い。また、下層フィルム3は、壁紙の裏面とは接触しないので、特に加工のなされていない平坦なフィルムであるのが望ましい。
下層フィルム3の素材としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;アクリル樹脂;ポリ塩化ビニル系合成樹脂等が例示できる。
このうち、柔軟なことから、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましく、低密度ポリエチレン(LDPE)が特に好ましい。
下層フィルム3には、糊が付着しないが、下層フィルム3の素材として柔軟な素材を使用することにより、複層型下敷きテープ1に柔軟性が付与され、切断後に複層型下敷きテープ1を除去しやすくなる。すなわち、複層型下敷きテープ1の柔軟性が高くなる結果、壁紙の糊の掻取量を低減しやすくなる。
下層フィルム3の素材は、上層フィルム2の素材と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記のように、上層フィルム2は、糊の付着し難さ(柔軟性と、エンボス加工の施しやすさの両方)の観点から選択されるのに対し、下層フィルム3は、フィルム自体の柔軟性の観点から選択される結果、両フィルムの素材は異なっている方が好ましい。
下層フィルム3の平均厚さは、10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることが特に好ましい。また、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることが特に好ましい。
厚さが上記上限以下であると、突合わせ部12に歪みが生じにくくなり、施工不良(突合わせ部12付近の盛り上がり)が発生しにくくなる。また、十分な強度のフィルムを得るためには、厚さは上記下限以下となる場合が多い。
ネット状シート4は、複層型下敷きテープ1の長手方向に略平行な経糸4Bと、経糸4Bと略直交し複層型下敷きテープ1を幅方向に横断する緯糸4Aとで構成されている。
複層型下敷きテープ1を敷いた状態で、壁紙11を切断すると、刃物の刃先は、複層型下敷きテープ1の中央部(非固定部分)の緯糸4Aに接触し、中央部において、緯糸4Aは両側のフィルムには拘束されていないので、刃先の移動方向に引っ張られ、施工者に抵抗感を伝える。
本発明の複層型下敷きテープ1においては、ネット状シート4の緯糸4Aが、特定の素材となっていることにより、上記効果が特に顕著になる。
ネット状シート4は、経糸4Bと特定の素材の緯糸4Aとから構成されていれば、その態様に特に限定は無い。例えば、平織やからみ織の織物であってもよいし、経糸4Bと緯糸4Aとを織ることなく接着したものであってもよい。
ネット状シート4が織物の場合、経糸4Bと緯糸4Aの交点4Cは、目止め加工されていなくてもよいし、目止め加工されていてもよい。目止め加工に使用される目止め剤(接着剤)としては、アクリル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、エチレン酢酸ビニル系接着剤、ポリビニルアルコール接着剤等が例示できる。
本発明の複層型下敷きテープ1においては、ネット状シート4の緯糸4Aが、引張初期弾性率290cN/dtex以上の素材で構成されている。緯糸4Aの引張初期弾性率は、700cN/dtex以上であることが好ましい。
緯糸4Aの破断強度は、15cN/dtex以上であることが好ましく、19cN/dtex以上であることが特に好ましい。
なお、上記の「引張初期弾性率」及び「破断強度」は、後述の実施例の測定方法で測定された値である。
前記のような引張初期弾性率、破断強度、破断伸度を示す素材の具体例としては、イザナス(登録商標、東洋紡(株)製)やツヌーガ(登録商標、東洋紡(株)製)等のポリエチレン繊維;ケブラー(登録商標、デュポン社製)、トワロン(登録商標、帝人(株)製)、テクノーラ(登録商標、帝人(株)製)等のアラミド繊維;ベクトラン(登録商標、(株)クラレ製)等のポリアリレート繊維;ザイロン(登録商標、東洋紡(株)製)等のポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維;パワロン(登録商標、(株)クラレ製)等のビニロン繊維;等が挙げられる。
本発明の複層型下敷きテープ1においては、ネット状シート4の緯糸4Aが前記のような条件を満たす素材で構成されていることにより、壁紙11の切断の際に、緯糸4Aが動きやすくなり、刃物の刃先が緯糸4Aに当たっている感じが極めて明瞭となる。このため、本発明の複層型下敷きテープ1を使用して壁紙11の切断作業を行うと、力を入れ過ぎることにより下地材10に傷がつくことを防止しやすくなる。
また、本発明の複層型下敷きテープ1は、従来の下敷きテープと比べて、緯糸4Aが切断されることなく刃先が緯糸4Aに引っ掛かった状態で滑りやすくなるため、耐切創性が向上しやすい。
緯糸4Aは、紡績糸、モノフィラメント糸、マルチフィラメント糸の何れでもよいが、強度の観点から、モノフィラメント糸又はマルチフィラメント糸が好ましい。
紡績糸を使用する場合は、繊維長の短い繊維(概ね平均繊維長60mm以下)からなる通常の綿紡式紡績糸より繊維長の長い繊維(概ね平均繊維長100mm以上)からなる牽切(パーロック)紡績糸を使用することが耐切創性の点から好ましい。
ネット状シート4の経糸4Bは、切断作業の際に、刃物の刃先に引っ掛かるわけではないので、経糸4Bは、抵抗感や耐切創性にはほとんど影響しない。このため、経糸4Bは、緯糸4Aのように引張初期弾性率の高い素材で構成されている必要は無く、一般的な糸を構成する公知の素材を使用することができる。具体的には、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、アラミド、ポリアリレート等が例示でき、コスト等の観点から、ナイロン、ポリエステル等が好ましい。
前記のように、緯糸4Aは、強度(引張初期弾性率等)の観点から素材を選択するのが好ましく、経糸4Bはコスト等の観点から素材を選択するのが好ましい。このため、ネット状シート4において、経糸4Bと緯糸4Aは異なる素材で構成されているのが望ましい。
経糸4Bは、紡績糸、モノフィラメント糸、マルチフィラメント糸の何れでもよい。上記のように、経糸4Bは切断の際の抵抗感や耐切創性にはほとんど影響しないので、コスト等の観点から適宜選択することができる。
ネット状シート4を構成する糸(緯糸4A、経糸4B)の太さは、フィラメント糸の場合、50デニール以上が好ましく、150デニール以上が特に好ましい。また、700デニール以下が好ましく、500デニール以下が特に好ましい。
紡績糸の場合、綿番手で7番手以上が好ましく、10番手以上が特に好ましい。また、100番手以下が好ましく、50番手以下が特に好ましい。
緯糸4Aと経糸4Bの太さは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
緯糸4Aの太さが上記範囲内であると、耐切創性が十分となりやすい。また、複層型下敷きテープ1の厚さを十分に薄くすることができ、良好に施工しやすくなる。更に、切断の際に施工者に抵抗感が伝わりやすくなる。
ネット状シート4において、隣接する糸同士の間隔(経糸4B同士の間隔、緯糸4A同士の間隔)は、1mm以上が好ましく、2mm以上が特に好ましい。また、10mm以下が好ましく、7mm以下が特に好ましい。
上記範囲内であると、緯糸の動きを施工者が感じやすくなり、下地材10に傷(特に、連続した線状の傷)がつきにくくなり耐切創性が向上しやすい。また、複層型下敷きテープ1の厚さが十分に薄くなる。更に、材料コストを抑えることができ経済的である。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
[複層型下敷きテープの作製]
以下に示すようにして、複層型下敷きテープ(以下、単に「テープ」という場合がある。)を作製した。
<例1>
経糸としてポリエステル紡績糸(Ne30/1)、緯糸としてパワロン(登録商標、(株)クラレ製、高強力ビニロン)のパーロック式牽切紡績糸(Ne10/1)を使用して、ネット状シートを作製した。経糸は3mm間隔(8本/インチ)、緯糸は3mm間隔(8本/インチ)で設置し、経糸と緯糸の交点は、アクリル系目止め剤(アクリル系接着剤)によって接着した。
上層フィルムとして、厚さ20μm・幅35mmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムをエンボス加工したもの、下層フィルムとして、厚さ20μm・幅35mmの低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム(エンボス加工なし)をそれぞれ使用し、前記ネット状シートを、上層フィルムと下層フィルムで挟んだ状態で、両フィルムの両端部のそれぞれ4mmを、アクリル系接着剤により接着することにより、テープT1を作製した。
<例2>
例1において、緯糸としてパワロンのパーロック式牽切紡績糸(Ne10/1)に代えて、パワロンの紡績糸(Ne10/1)を使用した以外は、例1と同様にしてテープT2を作製した。
<例3>
例1において、緯糸としてパワロンのパーロック式牽切紡績糸(Ne10/1)に代えて、ナイロンの紡績糸(Ne22/2)を使用した以外は、例1と同様にしてテープT3を作製した。
<例4>
例1において、緯糸としてパワロンのパーロック式牽切紡績糸(Ne10/1)に代えて、ビニロンの紡績糸(Ne10/1)を使用した以外は、例1と同様にしてテープT4を作製した。
<例5>
例1において、緯糸としてパワロンのパーロック式牽切紡績糸(Ne10/1)に代えて、ケブラーの紡績糸(Ne20/2)を使用した以外は、例1と同様にしてテープT5を作製した。
<例6>
例1において、緯糸としてパワロンのパーロック式牽切紡績糸(Ne10/1)に代えて、イザナスのフィラメント糸(440dtex(Ne12/1に相当))を使用した以外は、例1と同様にしてテープT6を作製した。
[緯糸の物性の測定]
各テープの緯糸について、テンシロン型引張試験機を使用してJIS L 1013:2010に従って引張試験を行い、破断強度(引張強さ)、破断伸度(引張伸び率)、引張初期弾性率(初期引張抵抗度)を算出した。
[耐切創性の測定]
(1)測定装置
図5に示す耐切創性測定装置(特願2017−085002に記載の「態様2」の耐切創性測定装置)を使用して、各テープの耐切創性を測定した。
図5に示す耐切創性測定装置T1は、シート状物である被切創体Sを、基板T10に水平に固定する被切創体固定手段T11を有する。被切創体固定手段T11により、基板T10に水平に固定された被切創体Sに刃物Bが当てられた状態で、刃物Bを水平方向に移動させることにより、被切創体Sの耐切創性を試験する。
耐切創性測定装置T1は、被切創体Sを切断するための刃物Bを保持する刃物保持体12を有する。刃物保持体T12は、刃物Bを保持するための保持部T16を具える。
耐切創性測定装置T1は、刃物Bの刃先B1を被切創体Sに接触させながら刃物保持体T12を水平方向に移動させる刃物保持体移動手段T15を有する。刃物Bの刃先B1が被切創体Sと接触した状態で、刃物保持体T12(刃先B1)を水平方向に移動させることにより、被切創体Sの耐切創性を試験する。
耐切創性測定装置T1は、ホルダー部T14aを有する棒状の錘保持手段T14を有しており、錘の数を変更することで刃物Bの刃先B1が被切創体Sに与える荷重の調整を行うことができる(なお、図5には錘を図示していない)。
図5(a)は、耐切創性の測定を開始する前の状態を示す。水平に配置された基板T10の上に、シート状物である被切創体Sが、被切創体固定手段T11によって固定された状態となっている。
刃物Bの刃先B1は被切創体Sの上方に位置するような状態で刃物保持体T12に保持されている。
測定を開始する際には、刃物保持体移動手段T15により、刃物保持体T12を、鉛直方向に降下させる。これにより、図5(b)に示すように、刃物Bの刃先B1が、被切創体Sに突き刺さった状態となる。
次いで、刃物保持体移動手段T15により、刃物保持体T12を、右方向に水平移動させる。これにより、刃物Bは、刃物保持体T12とともに、水平移動する(水平移動後の状態を図5(c)に示す)。
この動作により、被切創体Sは、刃先B1から一定の荷重を受けることにより、刃先B1と接触した部分が切断される。
(2)測定条件
基板T10としては、石膏ボードを使用した。
被切創体Sは、下地紙、各テープ、壁紙(1層目)、壁紙(2層目)の順序で積層したものを使用した。また、壁紙(2層目)において、刃先B1が触れる部分の付近は、定規によって固定した。すなわち、下地紙を使用した以外は、実際の壁紙重ね合わせ部の切断(図4(a))と同様の状況で測定した(なお、下地紙は、石膏ボードが切断されているかどうかを可視化しやすくするために挟んだものであり、ごく薄いので耐切創性にほとんど影響を与えない)。
刃物Bは、オルファ株式会社製のロング型カッター用替刃(品番:BBL50K、刃厚0.30mm)であり、刃物Bと被切創体Sとがなす角度は、30°となるようにした。
また、刃先B1にかかる荷重(電子天秤により測定)が、629gfとなるように調整した。
切断の際の刃物保持体T12(及びそれに保持されているカッターナイフ)の水平方向の移動距離は14cm、移動速度は3m/minとなるようにした。
(3)評価
切断後の各テープについて、貫通部分の長さを測定し、貫通長さL[cm]を、以下のようにして算出した。
水平移動開始直後は、装置のがたつき等による影響を受けやすいため、初期の4cmを評価の対象外とした。また、点状の傷は、施工の際に問題とならないため、緯糸の間隔である3mm以下の貫通については、貫通長さL[cm]の算出から除外した。すなわち、初期の4cmを除外した10cmの部分を対象として、3mmを超える貫通部分の長さを合計した値を、貫通長さL[cm]とした。
また、(L/10)×100を、貫通率[%]とし、以下の基準で評価した。
5点:貫通率が0%
4点:貫通率が0%を超え25%未満
3点:貫通率が25%以上50%未満
2点:貫通率が50%以上75%未満
1点:貫通率が75%以上100%未満
0点:貫通率が100%
各テープ(テープT1〜T6)を使用した場合について、同一の刃物で10回測定して平均値を算出した。10回測定後、刃物を新品に交換して同様に10回測定し平均値を算出した。これを計5回繰り返して測定し、最大値と最小値を除いた3回分の平均値を算出し、表1に示す評点とした。
[切創感覚]
下地である石膏ボード上に各テープを設置し、その上に厚さ0.6mmの壁紙を2枚重ね、その壁紙の上から定規を当て、その定規に沿ってカッターナイフで刃先荷重が250〜450gfとなるようにして壁紙を20cm切断する試験を実施した。この際に、カッターナイフを経由しての、テープの緯糸が切れているかどうかの手に伝わる感触を、以下の基準で評価した。
○:刃先に横糸が当たっている感じが明瞭
×:刃先に横糸が当たっている感じが不明瞭
(評価結果)
各テープに関して、評価結果を表1に示す。
Figure 2020084585
引張初期弾性率が290cN/dtex以上の素材で緯糸を構成したテープは、そうでないテープよりも耐切創性に優れていた。また、緯糸に牽切(パーロック)紡績糸を使用したテープT1は、通常の紡績糸を使用したテープT2よりも耐切創性に優れていた。
また、試験後の緯糸の切断状況を観察すると、テープT3とテープT4の緯糸は、糸が刃先に対して直角方向に引っ張られる距離が小さい段階で切断していたが、テープT1、テープT2、テープT5、テープT6の緯糸は、刃先に対して直角方向に引っ張られる距離が大きくなってから切断する傾向が見られた。
すなわち、高初期弾性率繊維から成る緯糸は、カッターナイフの刃先と接触して動く距離が長いことになり、刃先の荷重に対しての抵抗が大きいことがわかった。
以上から、高初期弾性率繊維は一定距離を動いた時点での応力が大きいため耐切創性に優れると推定される。
また、切創感覚も、高初期弾性率繊維の場合、緯糸が動いている距離が長いため刃先が横糸に当たっている感じが明瞭になると推定される。
本発明の複層型下敷きテープは、耐切創性に極めて優れて、また、切断の際の力の入れ過ぎに起因する施工不良が防止できるので、内装工事等に利用されるものである。
1 複層型下敷きテープ
1A 両端部
2 上層フィルム
2A エンボス部
3 下層フィルム
4 ネット状シート
4A 緯糸
4B 経糸
4C 交点
10 下地材
11 壁紙(クロス)
11A 壁紙重ね合わせ部
11B 切断部
12 突合わせ部

Claims (5)

  1. 下地材の表面に壁紙を貼付するに当たり、隣接する壁紙の端部同士を重ね合わせた状態で、壁紙重ね合わせ部を切断する際に、該下地材と該壁紙重ね合わせ部との間に一時的に設置し、下地材を保護するための複層型下敷きテープであって、
    設置の際に該壁紙重ね合わせ部の側に位置する上層フィルムと、設置の際に該下地材の側に位置する下層フィルムとの間に、ネット状シートが挟まれた状態で、該上層フィルムと該下層フィルムとが、両端部のみにおいて、該ネット状シートとともに接着されており、
    該ネット状シートが、該複層型下敷きテープの長手方向に略平行な経糸と、該経糸と略直交し該複層型下敷きテープを幅方向に横断する緯糸とで構成されており、
    該緯糸が、引張初期弾性率290cN/dtex以上の素材で構成されていることを特徴とする複層型下敷きテープ。
  2. 上記緯糸が、ポリエチレン繊維、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維、及び、ビニロン繊維からなる群より選ばれた1種以上の繊維で構成されている請求項1に記載の複層型下敷きテープ。
  3. 上記緯糸が牽切紡績糸である請求項1又は請求項2に記載の複層型下敷きテープ。
  4. 上記経糸と上記緯糸が異なる素材で構成されている請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の複層型下敷きテープ。
  5. 上記ネット状シートの経糸が、紡績糸又はフィラメント糸である請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の複層型下敷きテープ。
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