JP2000314062A - ラミネートテープ用基布 - Google Patents
ラミネートテープ用基布Info
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Abstract
ネートテープ用基布を提供すること。 【解決手段】 ラミネートテープに使用され、たて編地
で形成された基布であって、前記たて編地が経糸12で
形成された多数の並列した独立鎖編み(ウェール)14
の全幅にわたって横入れ糸16が挿入された横入れ組織
である基布18。経糸12がマルチフィラメントで形成
され、横入れ糸16がフラットヤーンで形成されてい
る。
Description
用基布に関する。特に、粘着テープの如く、任意位置で
の手切れ性とともに、長手方向での所定の強さ及び被貼
着品に対する追従性が要求されるラミネートテープに好
適な発明である。
ープを例にとり説明するが、これに限られるものではな
く、両面テープ、装飾リボン等にも本発明は適用可能で
ある。ここで、ラミネート(積層体)とは、貼り合わせ
の場合ばかりでなく、基布が接着剤層中に埋設されて明
確な層を形成しない場合も含む。
業等において、ロープや紐類による梱包に代わって、そ
の簡便性ゆえに、粘着テープが多用されるようになって
きている。
織成(通常、平織り)した基布にPE(ポリエチレン)
フィルムで片面ラミネートした後、ラミネートが行なわ
れていない他方の面に感圧接着剤を塗布して形成したも
のがある。
(長手方向)の強度を維持しながら、横方向(幅方向)
の手切れ性を確保するため、ラミネートした場合に、横
方向の引き裂き強度を低く、且つ、縦方向(長手方向)
の強度を確保しやすい、織布(平織り)がほとんどであ
った。
は、レーヨンスフ糸(rayon staplefiber) 、マルチフ
ィラメント糸、フラットヤーン(スリットヤーン又はス
プリットヤーンとも称される。)等を用いていた。
平1−41189号公報、特許第2623947・26
35795・2843043号公報、実開平4−694
82号公報等がある。
布は、可及的に薄いもの軽量なものが要求されるように
なって来ている。しかし、織物(織地)では、特にスフ
糸を用いたものにおいては、限界があった。そこで、空
隙率が大きく編物(編地)を用いたものは、本発明者が
知る限りにおいては、公知ではない。
方向の引き裂き強度を低くして、且つ、長手方向の強度
を確保し難いとされているためと推定される。
しない新規な粘着テープ等のラミネートテープ用基布を
提供することを目的とする。
解決するために、鋭意開発に努力をした結果、下記構成
にすれば、織地と同様、横方向の引き裂き強度を低くし
て、且つ、長手方向の強度を確保できることを見出し、
下記構成のラミネートテープ用基布に想到した。
形成された基布であって、前記たて編地が経糸で形成さ
れた多数の並列した独立鎖編み(ウェール)の全幅にわ
たって横入れ糸が挿入された横入れ組織であり、経糸が
マルチフィラメントで形成され、前記横入れ糸がフラッ
トヤーンで形成されていることを特徴とする。
強度が、フラットヤーンの引張強度より小さくすること
が、手切れ性を確保しやすく、且つ、幅方向の強度を確
保し易くて望ましい。
し、前記フラットヤーンを非極性フィルム製とすること
により、上記構成を容易に達成できるとともに、粘着テ
ープへの適用が容易となる。
し、非極性フィルムをポリオレフィンフィルムとする。
に説明をする。ここでは、ラミネートテープとして、粘
着テープに適用する場合を例にとり説明する。
図1・2に示す如く、たて編地で形成された基布であっ
て、たて編地が経糸12で形成された多数の並列した独
立鎖編み(ウェール)14の全幅にわたって横入れ糸1
6が挿入された横入れ組織である。
状態の導糸針に整経された経糸を導き、これを編針にて
絡ませて編成運動を行なうものである。針に対して糸の
絡ませ方で、開き目、閉じ目ができる。一本の針に常に
一本の糸を絡ませるとき、ウェール方向にループの連鎖
がひも状となってできる。これを鎖編みという。そし
て、通常は、各針で鎖編みが作られるならば、それぞれ
が独立して布状とならないため、おさを適時コースごと
に左右のいずれかの針へ糸がからむように移動すること
が必要であり、一般にたて編みでは、一つのウェール
は、同一の経糸によるループで出来ていない。(日本繊
維工業教育研究会編「繊維工学II編組」実教出版株式会
社発行、p.14〜15参照) しかし、本発明では、任意位置での手切れ性を確保する
見地から、一つのウェール14が同一の経糸によるルー
プ14aとされている独立鎖編みとされている。ここ
で、ループ14aの長さ(長径)は、1〜6mm、また、
各ウェールの密度は、8〜28本/inch(望ましくは1
2〜28本/inch)とする。また、ループ密度は、4〜
25個/inch(望ましくは8〜25本/inch)とする。
ウェール・ループ密度のいずれが粗すぎても、基布強度
が得難く、逆に、ウェール・ループ密度が高いと、基布
強度は得られるが、ウェール・ループの打ち込み数が増
大して生産性低下につながる。
ラメントで形成され、横入れ糸16がフラットヤーンで
形成されている。ここで、フラットヤーンの幅は、独立
したウェールのループずれ防止作用を奏すればよく、常
態のループ14aの内側長径の50%以上、望ましくは
70%以上、さらに望ましくは85%以上とする。
14aに占める比率が小さすぎると、独立したウェール
のループずれ防止作用を奏しがたくなり(ウェールのル
ープの整列度が低下する。)、幅方向における強度バラ
ツキにつながり、手切れ性等の悪影響を与える。上限は
ループ14aに抵抗なく横入れ作業ができる幅(通常、
ループ内側長径の99〜98%以下)とする。それ以上
になると、横入れ作業が困難となるとともに、横入れ糸
16であるフラットヤーンに折れや撓みが発生したり、
横入れ作業地にフラットヤーンの縁でループ14a内側
が傷つきやすく、品質不良品が発生し易くなる。
如く、全ループ14aに入れるが、図2に示す如く、ル
ープずれ防止作用を奏する限り、一つおき、二つおき、
三つおき等に任意である。横入れ糸12を全ループ14
aに入れないものを、図5に示すような両面テープに適
用した場合は、上・下接着剤層18a、18bの連結面
積が増大して接着剤層保持力が増大する。なお、図5に
おいて、30は剥離テープである。
(モノフィラメント)を多数本寄せ集めたもので、取扱
性に優れ、且つ、強度を確保しやすい。
ーン及びスリットヤーンを含むものである。
レーション式製膜機で製造したフィルムを適当幅にスリ
ットしテープ状にした後、延伸により分子配向を十分に
一方向に行なわせることにより裂け易い状態にし、物理
的・機械的力によって繊維状に細かく解裂させ微細な糸
状にしたものをいう。また、スリットヤーンは、フィル
ムをスリット後延伸したものをいう。(繊維学会編「繊
維便覧」(昭43−11−30)丸善、p.892〜8
94参照) ここで、経糸としてマルチフィラメントを使用するの
は、ステープルファイバー(スフ)糸に比して細い糸で
同一強度が得易いためであり、基布を薄くできるととも
に、モノフィラメントに比して引き裂き性が良好で、手
切れ性を確保し易いためである。
のは、上記のループの整列性確保のためであるが、下記
のような副次的な効果も奏する。
め、基布を薄く且つ平滑にすることが可能であり、感圧
性接着剤層の平滑度(均一度)が増大できて、結果的に
接着剤使用量も削減できる。
メント糸に比して、横入れ糸の打ち込み数が少なくて済
み、生産性の向上につながる。
が、フラットヤーンの引張強度よりも小さいことが、手
切れ性が確保する見地から望ましい。
としてポリエステル繊維を使用する場合、通常、それぞ
れの引張強度(JIS L 1095)は、前者40〜400gf
(0.392〜3.92N)、望ましくは82〜300gf(0.80 〜
2.94N)、さらに望ましくは125〜250gf(1.225〜
2.45N)、後者800〜2300gf(7.84 〜22.54
N)、望ましくは1000〜2100gf( 9.81〜20.6
N)とする。
としてポリエステル繊維を使用する場合のデニール数
は、10〜100d(望ましくは20〜75d、さらに
望ましくは30〜55d)となる。また、フラットヤー
ン(横入れ糸)としてPEスリットヤーンを使用する場
合のデニール数は200〜400d(望ましくは230
〜370d、さらにに望ましくは250〜350d)と
なる。
とすることが、相対的に細い糸で強度を発現しやすく基
布を薄くでき、且つ、粘着テープ用基布とするとき感圧
接着剤との接着性を確保し易くなる。
とすることが、耐水性を確保しやすく、且つ、粘着テー
プ用基布とするときラミネートフィルム(通常、PEフ
ィルム)との接着性を確保し易く、さらには、基布の軽
量化に寄与する。
リエチレンテレフタレート繊維)、ポリアミド繊維(6
−ナイロン、66−ナイロン)、ビスコースレーヨン、
アセテート繊維、ポリビニルコール系合成繊維(ビニロ
ン)、ポリウレタン繊維等を使用できるが、ポリエステ
ル繊維が、ポリアミド繊維等に比して耐水性に優れて他
の物性もバランスがとれているために望ましい。
ムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリブチレンフィルム、それらの共重合体フィ
ルム等のポリオレフィンフィルムを使用できるが、ポリ
エチレンフィルムが、伸び(伸びが大きいと手切れ性に
悪影響を与える。)及び柔軟性のバランスの見地から望
ましい。
ルチフィラメント(経糸)12及びフラットヤーン(横
入れ糸)16を用いて、編成する。
布18の両面からPEフィルムを押出加工してラミネー
ト層20を形成して、両面ラミネートテープ22を調製
する。なお、図4に示す如く、ラミネート層20を片面
だけに形成した片面ラミネート24としてもよい。
た両面ラミネートテープにおいては、いずれかの一面に
感圧接着剤を塗布して接着剤層24を形成して粘着テー
プを製造する。
片面ラミネートテープにおいては、ラミネート層20形
成面の反対側面に感圧接着剤を塗布して接着剤層24を
形成して粘着テープを製造する。
フィラメント及びフラットヤーンの強度及び伸度を示
す。
にして、ラミネートテープ用基布を調製した。
すポリエステル30dマルチフィラメント及びポリエチ
レン300dフラットヤーンをそれぞれ使用し、ウェー
ル密度:24本/inch、ループ密度:17個/inchで、
図1に示す構成の基布を調製した。
に押出加工してラミネートテープを形成した。
確認したが、良好であった。また、引張強度(JIS L 10
96 A法)は、9 kgf(88.2N)/25mmで十分なも
のであることが確認できた。
テープの縦断面図
の縦断面図
Claims (10)
- 【請求項1】 ラミネートテープに使用され、たて編地
で形成された基布であって、前記たて編地が経糸で形成
された多数の並列した独立鎖編み(ウェール)の全幅に
わたって横入れ糸が挿入された横入れ組織であり、 前記経糸がマルチフィラメントで形成され、前記横入れ
糸がフラットヤーンで形成されていることを特徴とする
ラミネートテープ用基布。 - 【請求項2】 前記フラットヤーンが前記独立鎖編みの
リンク内側長径の50%以上を占有する幅を備えている
ことを特徴とする請求項1記載のラミネートテープ用基
布。 - 【請求項3】 前記マルチフィラメントの引張強度が、
前記フラットヤーンの引張強度よりも小さいことを特徴
とする請求項2記載のラミネートテープ用基布。 - 【請求項4】 前記マルチフィラメントが極性繊維製で
あり、前記フラットヤーンが非極性フィルム製であるこ
とを特徴とする請求項3記載のラミネートテープ用基
布。 - 【請求項5】 前記極性繊維がポリエステル繊維であ
り、前記非極性フィルムがポリオレフィンフィルムであ
ることを特徴とする請求項4記載のラミネートテープ用
基布。 - 【請求項6】 前記ラミネートテープが粘着テープであ
ることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の
ラミネートテープ用基布。、 - 【請求項7】 経糸で形成された多数の並列した独立鎖
編みの全幅にわたって横入れ糸が挿入された横入れ組織
のたて編み地であって、 前記経糸がマルチフィラメントで形成され、横入れ糸が
フラットヤーンで形成されていることを特徴とする編
地。 - 【請求項8】 前記マルチフィラメントの引張強度が、
前記フラットヤーンの引張強度よりも小さいことを特徴
とする請求項7記載の編地。 - 【請求項9】 前記マルチフィラメントが極性繊維製で
あり、前記フラットヤーンが非極性フィルム製であるこ
とを特徴とする請求項8記載の編地。 - 【請求項10】 前記極性繊維がポリエステル繊維であ
り、前記非極性フィルムがポリオレフィンフィルムであ
ることを特徴とする請求項9記載の編地。
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2000
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