JP2003261835A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JP2003261835A
JP2003261835A JP2002002676A JP2002002676A JP2003261835A JP 2003261835 A JP2003261835 A JP 2003261835A JP 2002002676 A JP2002002676 A JP 2002002676A JP 2002002676 A JP2002002676 A JP 2002002676A JP 2003261835 A JP2003261835 A JP 2003261835A
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JP2002002676A
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Hiroyasu Koizumi
博康 小泉
Kanemi Kasano
錦美 笠野
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Unitika Glass Fiber Co Ltd
Original Assignee
Unitika Glass Fiber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 建材の施工ならびにリサイクルが簡単か
つ容易な建材用粘着テープを提供する。 【解決手段】 空隙率30〜95%、好ましくは40〜
90%を有するガラス繊維又は合成繊維布帛、特に織物
の両面にゴム系粘着剤層を有し、さらに少なくとも一方
の粘着剤面に剥離シートを被覆してなる建材粘着テー
プ。布帛は好ましくはタテ糸とヨコ糸の少なくとも一方
がガラスロービングを含むガラスクロス、特にからみ織
物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建材の簡易施工なら
びに廃棄建材のリサイクル(再生処理と再利用)を可能
にする建材用粘着テープ、特に合成樹脂(例えばポリオ
レフィン塩化ビニル系樹脂等)の建材に使用される粘着
テープ(接着テープ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】循環型社会をめざして今や産業界があら
ゆる分野において、環境に優しく、リサイクル可能な製
品、方法、システムの再構築のために活動している観の
ある現況において、建材分野においても漸次、可能な部
分からリサイクル可能な方法、手段が試みられている。
例えば木材以外の合成床材の中では大部分を占める合成
樹脂(例えばポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂など)を含む床材の場合、経済性、
デザイン、性能等の総合的観点からくる優位性の故に、
たとえ合成樹脂がポリ塩化ビニルであっても、優れた特
性を有する塩化ビニル樹脂自体は他の材料で代替するこ
とをせずむしろリサイクルして何度も再利用するととも
に、例えば床材が敷設されるコンクリート、モルタル等
の床下地材もリサイクルする方法が追究されている。こ
のリサイクル作業に当たっては、解体時、例えば床材を
先ずコンクリートから引き剥がすことができなければな
らず、しかも剥離時、互いの部分が相手に付着すること
なく綺麗に分離されることが不可欠である。
【0003】しかるに従来の塩化ビニル樹脂等合成樹脂
を含む例えば床材などの建材は施工時、接着剤を塗布し
てコンクリート等の下地材に堅固に接着されているの
で、リサイクルに当たりコンクリートから引き剥がそう
とすると床材にコンクリートの一部がくっついてきた
り、またコンクリートの方には接着剤や床材の一部が付
着してきて、両方ともきれいに分離できないので、リサ
イクルには適さず廃棄のやむなきに至るという問題があ
った。このように、如何なる床材であれ床材表面と下地
材とを接着剤溶液の塗布により敷設施工する湿式接着方
法では、接着力が過剰に不必要に強力であり、リサイク
ルの第1関門でつまづきがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は建材の
リサイクルを容易にする施工法を鋭意研究した結果、床
材の施工に際し、粘着剤を塗布した布帛を剥離紙又はシ
ートで保護した粘着テープによって施工するいわば乾式
接着方法がリサイクルの観点からも極めて有効であるこ
とを見出し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。す
なわち本発明の目的は例えば床材等の建材の簡易施工を
可能にするとともに同じく廃棄される古い床材のリサイ
クルをも可能にする建材用粘着テープを提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に鋭意検討した結果、空隙率30〜95%を有する粘着
テープによって上記課題が一挙に解決できることを知見
した。従って本発明のテープはこのような空隙率を有す
ることを最大の特長とする。好ましい本発明の態様は、
ガラス繊維又は合成繊維糸条から作製された、空隙率3
0〜95%を有する布帛の両面に粘着剤コート層を付与
するとともに、両粘着剤コート層の少なくとも片面に剥
離シートを被覆してなる建材粘着テープである。
【0006】すなわち、本発明は(1) ガラス繊維又
は合成繊維糸条から作製された、空隙率30〜95%を
有する布帛の両面に粘着剤コート層を有し、所望により
さらに両粘着剤コート層の少なくとも片面に剥離シート
を被覆してなる粘着テープ、(2) 布帛の空隙率が4
0〜90%である前記(1)に記載の粘着テープ、
(3) テープこわさが、経緯方向とも30〜200g
f・cmである前記(1)又は(2)に記載の粘着テー
プ、(4) JIS Z 0237に記載の方法で測定
した平均厚さが、0.1〜0.6mmである前記(1)
〜(3)に記載の粘着テープ、(5) 厚さの最大値と
最小値の差が、0.5mm以下であることを特徴とする
フラット性を持つ前記(4)に記載の粘着テープ、
(6) 厚さが、0.1〜0.6mmである前記(1)
〜(3)に記載の粘着テープ、(7) 布帛が、からみ
織、平織もしくは摸紗織から選ばれた組織を有する織物
又は直交積層ネットである前記(1)〜(6)に記載の
粘着テープ、(8) 布帛がガラス織物であり、そのタ
テ糸及びヨコ糸の少なくとも一方がガラスロービングを
含むことを特徴とする前記(1)〜(7)に記載の粘着
テープ、(9) ガラス織物が、Aガラスからなること
を特徴とする前記(8)記載の粘着テープ、(10)
粘着剤が、アクリルエマルジョン系粘着剤又はポリスチ
レン−ゴム状ポリマーブロック共重合体からなる粘着剤
である前記(1)〜(9)に記載の粘着テープ、(1
1) 合成樹脂を含有する床材の裏面に対し、前記
(1)〜(10)に記載の粘着テープの粘着剤コート層
が貼着されてなる簡易施工型の合成樹脂を含有する建材
であって、テープの他方の粘着剤コート層上の剥離シー
トが前記建材の裏面をなすことを特徴とする簡易施工型
合成樹脂系建材、(12) ガラス繊維又は合成繊維糸
条から作製された布帛の両面に粘着剤コート層を有し所
望によりさらに粘着剤コート層の少なくとも片面に剥離
シートを被覆してなり、筒状物に巻き取られていること
を特徴とする粘着テープ、に関する。
【0007】本発明において、好適な実施態様は次の通
りである。 (a)布帛の空隙率が好ましくは40〜90%である。 (b)布帛が織物、特にからみ織、平織もしくは摸紗織
のいずれかの組織を有する織物、又は直交積層ネットで
ある。 (c)布帛がガラス織物、又は直交積層ネットであり、
そのタテ糸及びヨコ糸の少なくとも一方がガラスロービ
ングからなる。 (d)粘着剤がアクリル系粘着剤又はポリスチレン−ゴ
ム状ポリマーブロック共重合体からなるゴム系粘着剤で
ある。
【0008】本発明に係る粘着テープは、上記(a)〜
(d)の実施態様に加えて、さらに、(e)テープこわ
さが縦緯方向とも約30〜200gf・cm程度である
という性質を有することが好ましい。ここで、テープこ
わさは、粘着テープの剛性の指標であり、数値が大きい
ほど剛性が高いことを示す。本発明にかかる粘着テープ
が、上記範囲のテープこわさを有すれば、粘着テープの
製造時又は施工時に粘着テープにしわが生じにくく、切
断しやすく、さらに施工面に凹凸があった場合でも施工
面になじみ易いので、好ましい。
【0009】また、本発明に係る粘着テープは、上記
(a)〜(d)の実施態様に加えて、(f)JIS Z
0237(2000)「粘着テープ、粘着シート試験
方法5厚さ」に記載の方法で測定した平均厚さが、約
0.1〜0.6mm程度であるという性質を有すること
が好ましい。本発明に係る粘着テープがかかる範囲の厚
さであれば、しわが寄りにくいなどの点から施工しやす
く、また、使用している時間の経過によって本発明に係
る粘着テープの目が床の表面に浮き出てくることが実質
的にないことから、好ましい。本発明に係る粘着テープ
は、上記(f)の実施態様に代えて、(g)厚さが約
0.1〜0.6mm程度の範囲内にあることも、また好
ましい態様として挙げられる。なお、厚さの測定は、J
IS B 7503に規定するダイヤルゲージを用い
る。この場合、ダイヤルゲージの接触面は平面とし、そ
の径は5mmとする。また、測定力は、0.8Nとす
る。
【0010】さらに、本発明に係る粘着テープは、上記
(a)〜(d)の実施態様に加えて、(h)本発明に係
る粘着テープの厚さの最大値と最小値の差が、約0.5
mm以下であるという性質を有することが好ましい。厚
さの最大値と最小値の差が小さいほど、本発明に係る粘
着テープのフラット性が優れていることとなる。本発明
に係る粘着テープの厚さの最大値と最小値の差が上記範
囲内にあると、歩行率の高い場所の床や、薄い床材が施
工されている床においても、使用している間に本発明に
係る粘着テープの目が床の表面に浮き出てくることが実
質的にないことから、好ましい。なお、本発明に係る粘
着テープは、上述の(e)、(f)又は(g)、及び
(h)の性質を、2つ以上兼ね備えていても良い。
【0011】また本発明は、例えば標準タイプの塩化ビ
ニル樹脂系床材の裏面に対し、請求項1〜5のいずれか
1項記載の建材用粘着テープの粘着剤コート層が貼着さ
れてなる簡易施工型塩化ビニル樹脂系建材であって、テ
ープの他面の剥離シート側が前記建材の裏面をなすこと
を特徴とする簡易施工型塩化ビニル樹脂系建材をも提供
する。上記において、“剥離シート”とは紙、フィル
ム、シート等、要するに薄い平面状物の表面に、例えば
シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の離型剤を塗布したもの
を意味する。また、空隙率とは布帛の糸条面積を除いた
空隙面積を布帛面積で除した商を百分率で表わした数値
の謂である。本発明において建材とは、例えば床材、壁
材、防水シート、天井材などであって、本発明は建材一
般に広く適用可能であることを特長とする。
【0012】本発明の建材用粘着テープは空隙率が30
〜95%の範囲であるような、“目あき”の透間のある
粗らで薄い織物、例えばからみ織、平織、摸紗織等の織
物、又は直交積層ネットから構成することによって、柔
軟性と逃げ代を与えることになるので、コンクリート等
の床下地材の凹凸表面に容易に密着させることができ、
しわやたるみも入り難いので接着力を最大化できる。さ
らにガラス繊維織物、特にタテ糸とヨコ糸の少なくとも
1つにガラスロービングを入れることによって、織物の
平滑性が得られるので、下地材との密着性、従って接着
性を一層高めることができる。また、ガラス布帛の平滑
性の改善は、ガラス布帛を製織後、粘着剤で処理する前
に、ガラス布帛を例えばバイブロウォッシャー又はウォ
ータージェット処理することによって行われうる。前記
処理は、公知の方法(例えば、特許第2854591号
又は特開平4−241164号)に従って行われてよ
い。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の建材用粘着テープを構成
する布帛は、テープ状の空隙率30〜95%、好ましく
は40〜90%を有するものであれば、織物、直交積層
ネット(交叉点を接着剤で結合したもの)、編物等でも
よいが、好ましくは目ずれの生じ難い織物が好ましい。
中でもからみ織(別名綟り織)、平織、摸紗織などの透
間を有する織物が好ましい。また、直交積層ネットを用
いることも好ましい。また、織物等に製織時あるいは製
織後、目ずれ防止のための目止め剤、例えばアクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、SBR、天然ゴ
ム、ブタジエンゴム等の溶液で慣用方法により処理して
もよい。
【0014】テープ状布帛を構成する繊維はガラス繊維
又は汎用合成繊維、例えばナイロン、ポリエステル、ア
クリル等から適宜選択される。ガラス繊維の場合、その
糸条はモノマルチフィラメント、マルチフィラメント、
モノフィラメントから構成されている。特に、タテ糸と
ヨコ糸の少なくとも一方がガラスロービングであるガラ
ス織物、或いは一方がガラスロービング、他方がガラス
ヤーンから構成されたガラス織物が好ましい。その方
が、凹凸感が少なくなるのみならず、床材や下地とテー
プとの接触度合いが高まり、これは無視することができ
ないメリットである。タテ、ヨコ糸の一方のみがガラス
ロービングからなる場合、他方がポリエステル、ナイロ
ンヤーン等からなる織物であってもよい。さらにガラス
の種類は特に問わず慣用のガラス(A、E、C、EC
R、Sガラス等)を利用できる。これに関連して付言し
たいのは、特にコンクリートがまだ水分を含んでいる時
の施工時において、Aガラスを使用するとガラス繊維の
劣化を防ぐことが可能となる。ガラスクロスの利点は施
工時所定の寸法に切断するときカッターナイフの刃先が
逃げず、切断がシャープに簡単に行えることであり、こ
れは他の合成繊維との相違点である。
【0015】布帛テープの両面に塗布或いは含浸される
粘着剤としてはゴム系粘着剤、特にハードセグメントと
してのポリスチレンならびにソフトセグメントとしての
アクリルエマルジョン系粘着剤、アクリル溶剤型粘着
剤、ゴム状ポリマーからなるブロック共重合体粘着剤が
好ましく、例えばポリスチレン−ポリイソプレンブロッ
ク共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共
重合体、ポリスチレン−エチレン−ブチレンコポリマー
ブロック共重合体、ポリスチレン−水素添加ポリイソプ
レンブロック共重合体、ポリスチレン−水素添加ポリブ
タジエンブロック共重合体、天然ゴム等が挙げられる。
とりわけアクリルエマルジョン系粘着剤やポリスチレ
ン:ゴムが2:1(重量比)の3ブロック構造のブロッ
ク共重合体粘着剤が適している。さらに合成樹脂粘着剤
を使用する場合、例えばアクリル系粘着剤を使用する場
合、塩ビ樹脂建材の場合はその中に含まれる可塑剤がア
クリル樹脂を侵す場合があるので、なるべく塩ビ樹脂以
外の建材に使用することが望ましい。建材の裏面と本発
明のテープとの間の粘着力が、本発明テープの他面と下
地材(たとえばコンクリート)間の粘着力のほうが大き
くなるよう、建材裏面の材質や下地材の種類に応じて、
本発明のテープの両面に塗布又は含浸する粘着剤の種類
を異なるものとしてもよい。
【0016】布帛テープ両面上に適用された粘着剤コー
ト層に対しては、その片面又は両面に、例えばシリコー
ン樹脂、フッ素樹脂等の離型剤を塗布した同寸法のテー
プ状剥離シート、例えば剥離紙、ポリエチレン剥離シー
ト等が被覆されて、最終的に粘着テープがロール形状に
巻き上げられて製品として供される。本発明の建材用粘
着テープは、該粘着テープの両面に剥離シートがある場
合、例えば床材の施工時、例えばコンクリート下地表面
上に粘着テープロールを巻き出すと同時にコンクリート
下地表面側の剥離シートを順次剥がしていき、粘着テー
プを所定面積の下地コンクリートに敷き延べて、他方の
剥離シート面の上からローラー等の適宜手段により本発
明の粘着テープをコンクリート下地に圧着させた後、床
材をロールから巻き出すと同時に、床材裏面と接触する
該粘着テープの他方の剥離シートを剥がしながらその上
に床材を敷き延べて同様に圧着するという単純操作によ
るだけで床材とコンクリートとを適度の接着力で接着さ
せることができる。従って従来方式によるそれなりの熟
練を要する凹凸表面への接着剤塗布作業が不要であり、
施工操作が簡単かつ施工時間が短縮できるので、日曜大
工(ドゥ・イット・ユアセルフ)で素人でも施工が可能
である。
【0017】また本発明の建材用粘着テープは上記のよ
うに、粘着テープのみで供給される場合の外に、例えば
長尺塩化ビニル樹脂床材ロールなどのロールの裏面に粘
着テープの片面の粘着剤コート層が貼着されてなる粘着
テープ付き簡易施工タイプの建材ロールとして(その場
合他方の片面が剥離シート側となる)供することもでき
る。この場合は床材などの建材の施工が一層簡単になる
利点がある。床材としての塩化ビニル系樹脂は汎用の軟
質塩化ビニル樹脂であって、塩化ビニル単独重合体又は
共重合体或いはブレンド物も含まれる。もちろんこの場
合、例えばポリプロピレン樹脂など塩化ビニル以外の合
成樹脂であってもよい。
【0018】このように、床材は本発明の粘着テープを
介してモルタルコンクリートなどの下地に敷設される。
この場合において、本発明の粘着テープが床材の面と下
地の面との全部にわたって介在する必要がなく、一部分
で充分であり、その方が経済的である。すなわち、本発
明に係る粘着テープは、床材裏面と下地表面の間の全部
に存在する必要がなく、一部に存在してよい。本発明に
係る粘着テープの粘着面積(施工面積)は、床材又は下
地面積の0.5〜50%程度、好ましくは1〜15%程
度で、充分である。例えば、床材が複数枚からなる場合
に、それぞれの床材の境界線もしくは目地に沿って、本
発明に係る粘着テープを床材裏面に貼着させ、床材を下
地表面に敷設するのが好ましい。このように施工するこ
とによって、複数枚の床材は、床材に固定されるのにな
らず、床材同士が連絡し固定される。また、用済み後、
床材を再度回収し、再利用することが容易となる。例え
ば、メッセ又は博覧会会場において、床材を敷設、撤
去、運搬、再敷設のサイクルを容易に行うことができ
る。さらに床材についていえば、本発明の粘着テープは
床材以外の類似用途、例えば階段の踏み面先端部に貼る
階段滑り止め等にも使用できる。
【0019】本発明の建材用粘着テープを使用して敷設
された例えば床材は解体リサイクルに際して、床材の端
を少し切断し露出させた粘着テープを端から引き剥がす
のみで簡単に床材とコンクリート等の下地材とを綺麗に
分離することができるので、両材料とも再生使用するこ
とが可能である。なお本発明に巻き取り芯として使用さ
れる筒状物は、棒状物、円筒物、円柱状等であって、本
発明の精神に反しない限りどのような形状のものであっ
てもよい。ここにおいて、円は真円であっても楕円であ
ってもよい。これらは所望により、両端につばを有する
でもよい。材質は紙、プラスチック、木材、金属等巻き
取り機能を持つ限りどのようなものでもよい。またさら
に部分的に穴又は凹凸を有してよい。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0021】〔実施例1〕ヨコ糸としてガラスロービン
グERS−290(日本電気ガラス株式会社製)5/2
5ミリメートル、タテ糸としてガラスヤーンG−37
(ユニチカグラスファイバー株式会社製)6×2/25
mmを使用して、空隙率80%のガラスクロスからみ織
物を製織して長尺ロールに巻き取った。この織物ロール
を粘着剤としてポリスチレン−ポリイソプレンブロック
共重合体(クラレプラスチック株式会社製セプトンSC
シリーズ)を含む溶液に浸漬、乾燥してピックアップ3
0%(重量%)で織物両面に粘着剤コート層を付与し
た。次いで粘着剤コート層の片面又は両面にシリコーン
樹脂離型剤を塗布したポリエチレン剥離シートテープを
被覆して粘着テープを得た。
【0022】この粘着テープを用いて試験的に塩化ビニ
ル樹脂床材片1平米分をコンクリートブロックの上に接
合した。比較のため、市販のアクリル系粘着剤を付着さ
せたポリエステル繊維クロスの両面テープを使用して、
同様に塩ビ樹脂床材片を同じコンクリートブロック上に
前記床材片と並べて接合し、両方を半年間放置した。そ
れから両方の床材片を手で剥がそうと試みたところ、本
発明の粘着テープを使用したものは簡単に綺麗に剥がれ
たのに対して、比較品は綺麗に剥がれないで、塩ビ樹脂
がコンクリートにくっ付いた状態で剥がれた。
【0023】〔実施例2〕ガラスクロス L33F10
4(目付け40g/m;ユニチカグラスファイバー
(株)社製)に、アクリルエマルジョン トークリルW
S BINDEROS(東洋インキ株式会社製)をディ
ッピングした後、マングルで絞り、140℃で3分間乾
燥し、樹脂付着率が5%になるように調整した。処理さ
れたガラスクロスの両面にアクリル粘着剤 ボンコート
R−510(大日本インキ化学工業株式会社製)を30
μmずつコーターでコーティングし、粘着テープを得
た。
【0024】〔実施例3〕実施例2のガラスクロスをL
125F104(目付け144g/m;ユニチカグラ
スファイバー株式会社製)に変更したこと以外は、実施
例2と同様にして粘着テープを得た。
【0025】〔比較例1〕実施例2のガラスクロスをH
320F107(目付け314g/m;ユニチカグラ
スファイバー株式会社製)に変更したこと以外は、実施
例2と同様にして粘着テープを得た。
【0026】実施例2、実施例3及び比較例1の粘着テ
ープについて、テープこわさ、コンクリート床へのなじ
み性、厚さ、床材の仕上がり状態及び空隙率を測定し
た。結果を表1にまとめた。なお、テープこわさは、J
IS P8125に記載の方法に従って測定した。ま
た、コンクリート床へのなじみ性は、3mmの凹凸があ
り、ほこりのついていないモルタル仕上げのコンクリー
トの表面に床材を、実施例と比較例で得られた各粘着テ
ープで貼り、10分後の状態での床材が浮いていないか
を確認した結果を、○と×で示した。さらに厚さは、J
IS Z0237に記載の方法に従って測定し、床材の
仕上がり状態は目視により観察した結果を示した。空隙
率は、コピー機にて粘着テープをコピーし、ガラスクロ
ス糸条部の面積と空白部面積とに分別し、上記記載のよ
うに、式;{(布帛面積−ガラスクロス糸条部の面積)
/布帛面積}×100に従って算出した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の建材用粘着テープは高空隙率の
織物又は積層ネット、例えばからみ織物のガラス繊維布
帛に、例えばゴム系粘着剤、特にアクリルエマルジョン
系粘着剤ポリスチレンとゴムとのブロック共重合体粘着
剤を両面塗布し、さらに剥離シートを被覆して構成され
ており、接合面が“目あき”の織物となるので、ミクロ
的には凹凸面である下地材と密着しやすく施工性に極め
て優れている。その上、強力過ぎず、適度の強さの接着
力を得ることが可能である。従って例えば床材の建築構
造物たとえばコンクリートやモルタル等の床下地材への
敷設において簡易施工が可能であるとともに、廃材とな
った例えば床材を解体する際もテープを剥がすことによ
り両者を容易に分離することができるので、従って床材
のリサイクルも容易である。織物がガラスクロスの場合
は寸法通りに切断が容易であり、ガラスロービングは凹
凸面にも添いやすくて、しわやたるみなどなく、施工が
一層簡単である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維又は合成繊維糸条から作製さ
    れた、空隙率30〜95%を有する布帛の両面に粘着剤
    コート層を有し、所望によりさらに両粘着剤コート層の
    少なくとも片面に剥離シートを被覆してなる粘着テー
    プ。
  2. 【請求項2】 布帛の空隙率が40〜90%である請求
    項1に記載の粘着テープ。
  3. 【請求項3】 テープこわさが、経緯方向とも30〜2
    00gf・cmである請求項1又は2に記載の粘着テー
    プ。
  4. 【請求項4】 JIS Z 0237に記載の方法で測
    定した平均厚さが、0.1〜0.6mmである請求項1
    〜3に記載の粘着テープ。
  5. 【請求項5】 厚さの最大値と最小値の差が、0.5m
    m以下であることを特徴とするフラット性を持つ請求項
    4に記載の粘着テープ。
  6. 【請求項6】 厚さが、0.1〜0.6mmである請求
    項1〜3に記載の粘着テープ。
  7. 【請求項7】 布帛が、からみ織、平織もしくは摸紗織
    から選ばれた組織を有する織物又は直交積層ネットであ
    る請求項1〜6に記載の粘着テープ。
  8. 【請求項8】 布帛がガラス織物であり、そのタテ糸及
    びヨコ糸の少なくとも一方がガラスロービングを含むこ
    とを特徴とする請求項1〜7に記載の粘着テープ。
  9. 【請求項9】 ガラス織物が、Aガラスからなることを
    特徴とする請求項8記載の粘着テープ。
  10. 【請求項10】 粘着剤が、アクリルエマルジョン系粘
    着剤又はポリスチレン−ゴム状ポリマーブロック共重合
    体からなる粘着剤である請求項1〜9に記載の粘着テー
    プ。
  11. 【請求項11】 合成樹脂を含有する床材の裏面に対
    し、請求項1〜10に記載の粘着テープの粘着剤コート
    層が貼着されてなる簡易施工型の合成樹脂を含有する建
    材であって、テープの他方の粘着剤コート層上の剥離シ
    ートが前記建材の裏面をなすことを特徴とする簡易施工
    型合成樹脂系建材。
  12. 【請求項12】 ガラス繊維又は合成繊維糸条から作製
    された布帛の両面に粘着剤コート層を有し所望によりさ
    らに粘着剤コート層の少なくとも片面に剥離シートを被
    覆してなり、筒状物に巻き取られていることを特徴とす
    る粘着テープ。
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