JP2020057740A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本明細書は、樹脂製のパッケージを成形する際にボイドの発生を抑える製造方法を提供する。【解決手段】本明細書が開示する製造方法は、金属板と半導体チップが接合されたアセンブリを金型のキャビティに入れて当該キャビティに溶融樹脂を注入する工程を備える。半導体装置は、第1、第2半導体チップを内蔵しているパッケージと、パッケージの一方の幅広面に露出している第1、第3金属板と、他方の幅広面に露出している第2、第4金属板を備える。金型は、第1、第2半導体チップの並び方向に対して交差するキャビティ面に溶融樹脂を注入するゲートを備える。キャビティは、所定方向からみたときに、第1、第3金属板の間を通り、ゲートから、ゲートから最も遠い金属板角部まで、第1、第3金属板の縁に沿ったクランク形状の部分の所定方向の厚みが、クランク形状以外の部分の厚みよりも大きくなるように形成されている。【選択図】図4

Description

本明細書が開示する技術は、半導体装置の製造方法に関する。特に、2個の半導体チップを封止する樹脂製のパッケージの一方の面に矩形の第1、第3金属板が露出しているとともに反対側の面に矩形の第2、第4金属板が露出しており、第1、第2金属板の間に第1半導体チップが挟まれており、第3、第4金属板の間に第2半導体チップが挟まれている半導体装置の製造方法に関する。
上記した半導体装置の製造方法では、金属板と半導体素子のアセンブリを金型のキャビティに入れ、キャビティに溶融樹脂を流し込んでパッケージを形成する(例えば特許文献1)。溶融樹脂は、金型に設けられたゲートからキャビティへ注入される。溶融樹脂は、半導体チップの両側を回り込んでいき、合流する。半導体チップの両側は金属板で挟まれているため、合流地点で空気(気泡)が停滞すると、形成されたパッケージの内部にボイド(気泡)が残る場合がある。
特許文献1に開示された技術では、アセンブリを入れた金型において、第1、第3金属板の法線方向からみて、第1、第3金属板の間を通る直線と交差するようにゲート(溶融樹脂の注入口)を設けるとともに、キャビティ形状を工夫することでボイドの発生を抑制する。
特許第6001473号公報
矩形の半導体チップの場合、半導体チップの両側を回り込んだ溶融樹脂の合流点が半導体チップの角部に近いと、合流後の溶融樹脂は半導体チップから離れる方向にスムーズに流れる。合流点が角部から離れるにつれて、角部付近に溶融樹脂の滞留が生じ、気泡が角部付近にとどまる。特許文献1の技術のように、第1、第3金属板の間を通る直線と交差するようにゲートが設けられていると、金属板の法線方向からみて、上記直線に対して線対称に溶融樹脂が流れる。すなわち、2個の半導体チップに対して同じように溶融樹脂が流れる。一方の半導体チップの角部が溶融樹脂の合流点となる場合、他方の半導体チップの角部も合流点となり、ボイドの発生が抑えられる。
他方、いくつかの理由により、第1、第3金属板の並び方向と交差するキャビティ面にゲートを設けることが要求される場合がある。そのような場合、ゲートに近い半導体チップの周りを溶融樹脂が流れ、次に、ゲートから遠い側の半導体チップの周りを溶融樹脂が流れる。一方の半導体チップを周り込む溶融樹脂の合流点と、他方の半導体チップを周り込む溶融樹脂の合流点を別々に調整する必要がある。例えば、ゲートの位置を調整することで、ゲートに近い半導体チップの合流点はチップの角部に調整できたとしても、ゲートから遠い半導体チップの合流点は、必ずしもチップの角部になるとは限らない。
本明細書は、半導体チップの並び方向に交差するキャビティ面にゲートを設けた場合にボイドの発生を抑制する技術を提供する。特に、ゲートに近い側の半導体チップを回り込む樹脂流の合流点と、ゲートから遠い側の半導体チップを回り込む合流点の両方を、矩形の半導体チップの角部に近づけることのできる製造方法を提供する。
本明細書が開示する製造方法によって製造される半導体装置は、次の形状を有している。その半導体装置は、所定方向からみたときに矩形の第1、第2半導体チップと、矩形の第1−第4金属板と、樹脂製のパッケージを備えている。第1、第2半導体チップはパッケージに封止されている。第1半導体チップは第1、第2金属板に挟まれており、第2半導体チップは第3、第4金属板に挟まれている。金属板と半導体チップの間にはスペーサが介在してもよい。半導体チップと金属板は、対応する辺が平行となるように配置されている。第1、第3金属板は、それぞれの一辺同士が対向かつ平行になるようにパッケージの一方の側面(第1側面)に露出しているとともに第2、第4金属板がそれぞれの一辺同士が対向かつ平行になるようにパッケージの反対側の側面(第2側面)に露出している。
本明細書が開示する製造方法は、金属板と半導体チップが接合されたアセンブリを金型のキャビティに入れて当該キャビティに溶融樹脂を流し込む工程を備えている。金型は、第1、第2チップの並び方向に対して交差するキャビティ面に溶融樹脂を注入するゲートを備えている。金型のキャビティは、第1側面の法線方向からみたときに、第1、第3金属板の間を通り、ゲートから、ゲートから最も遠い金属板角部まで、第1、第3金属板の縁に沿ったクランク形状の部分の厚み(パッケージの上記法線方向の厚み)が、第1、第3金属板を囲んでいる部分であってクランク形状以外の部分の厚みよりも大きくなるように形成されている。溶融樹脂を注入したとき、厚みの大きいクランク形状の経路における溶融樹脂の流速が速くなる。その結果、第1半導体チップの両側を回り込む樹脂流が第1半導体チップの角部で合流するとともに、第2半導体チップの両側を回り込む樹脂流が第2半導体チップの角部で合流するようになる。第1(第2)半導体チップの角部で樹脂流が合流すると、合流後の樹脂流は半導体チップから離れる方向へスムーズに流れ、溶融樹樹脂の滞留がなくなり、ボイドが生じ難くなる。
さらに、以下の構造を採用すると、樹脂流の合流点がゲートから遠い側の半導体チップの角部により一層近づくようになる。ゲートが設けられているキャビティ面に対向するキャビティ面に、パッケージを形成するためのキャビティから突出しており、溶融樹脂の一部を溜めるサブキャビティを設ける。溶融樹脂の一部がサブキャビティに流れ込むことで、サブキャビティに近い側で溶融樹脂の流速が遅くなり、合流点が半導体チップの角部に近づく。サブキャビティ内で固化した樹脂は、パッケージを金型から取り出した後に除去される。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の製造方法で製造される半導体装置の斜視図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 半導体チップと金属板のアセンブリを入れた金型の平面図である。 図4のV−V線に沿った断面図である。 図4のVI−VI線に沿った断面図である。 金型の平面図である(溶融樹脂の流れを矢印で模式的に表した図)。 余剰部除去前の半導体装置の斜視図である。 変形例の半導体装置の平面図である。
実施例の製造方法を説明するのに先立って、実施例の製造方法で製造される半導体装置2を説明する。図1に、半導体装置2の斜視図を示す。半導体装置2は、樹脂製のパッケージ3に2個の半導体チップ(第1半導体チップ4a、第2半導体チップ4b)が封止されたデバイスである。以下では、第1半導体チップ4aと第2半導体チップ4bをあわせて半導体チップ4と総称する場合がある。
半導体チップ4はトランジスタである。2個の半導体チップ4はパッケージ3の内部で直列に接続されている。パッケージ3のひとつの側面から3個のパワー端子9a、9b、9cが延びている。2個の半導体チップ4(トランジスタ)の直列接続の正極側、負極側、中点がそれぞれパワー端子9a、9c、9bと導通している。パッケージ3の別の側面からは制御端子8a、8bが延びている。制御端子8aは、第1半導体チップ4aと導通している。複数の制御端子8aのそれぞれは、第1半導体チップ4aのゲート電極、センスエミッタ電極、第1半導体チップ4aに内蔵されている温度センサなどに接続されている。複数の制御端子8bは、第2半導体チップ4bと導通しており、それぞれ、第2半導体チップ4bのゲート電極、センスエミッタ電極、第2半導体チップ4bに内蔵されている温度センサなどに接続されている。
パッケージ3は扁平であり、2個の幅広い側面(幅広面3a、3b)を備えている。一方の幅広面3aに金属板(第1金属板11、第3金属板13)が露出している。図1では見えないが、他方の幅広面3bにも金属板(第2金属板12、第4金属板14)が露出している。第1金属板11と第3金属板13は、ともに矩形であり、それぞれの一辺同士が対向かつ平行となるように幅広面3aに配置されている。図1では見えないが、第2金属板12と第4金属板14も同様に矩形であり、それぞれの一辺同士が対向かつ平行となるように幅広面3bに露出している。第1金属板11と第2金属板12が対向しており、それらの間に第1半導体チップ4aが挟まれている。第3金属板13と第4金属板14も対向しており、それらの間に第2半導体チップ4bが挟まれている。第1半導体チップ4aも図中の座標系のX方向からみて矩形であり、それぞれの辺が第1金属板11の対応するそれぞれの辺と平行になるように配置されている。第2半導体チップ4bもX方向からみて矩形であり、それぞれの辺が第3金属板13の対応するそれぞれの辺と平行になるように配置されている。図中のX方向は、幅広面3aの法線方向に相当し、第1、第3金属板11、13の法線方向にも相当する。第1−第4金属板11−14は、導電性を有しているとともに熱伝導率の高い金属で作られている。第1−第4金属板11−14は、典型的には銅で作られている。
図1のII−II線に沿った半導体装置2の断面を図2に示す。図1のIII−III線に沿った半導体装置2の断面を図3に示す。図2、図3を参照してパッケージ3の内部の構造を説明する。
第1金属板11と第2金属板12が対向しており、それらの間に第1半導体チップ4aとスペーサ5aが挟まれている。第1半導体チップ4aの一方の幅広面にコレクタ電極が設けられており、コレクタ電極は第1金属板11と電気的に接続されている。第1半導体チップ4aの他方の幅広面にエミッタ電極が設けられており、エミッタ電極はスペーサ5aを介して第2金属板12に電気的に接続されている。第2半導体チップ4bについても同様であり、そのコレクタ電極が第3金属板13に電気的に接続されており、エミッタ電極がスペーサ5bを介して第4金属板14に電気的に接続されている。
第2金属板12の縁から継手12aが延びており、第3金属板13の縁から継手13aが延びている。継手12aと継手13aはパッケージ3の内部で接続されており、第2金属板12と第3金属板13は導通している。すなわち、第2金属板12と第3金属板13を通じて第1半導体チップ4aと第2半導体チップ4bが直列に接続される。第1金属板11の縁にパワー端子9aが接続されている。第1金属板11は、第1半導体チップ4aのコレクタ電極と導通している。すなわち、パワー端子9aが2個の半導体チップ4の直列接続の正極側と導通している。図示は省略するが、第3金属板13、第4金属板14のそれぞれと、図1に示したパワー端子9b、9cが導通している。第1−第4金属板11−14は、半導体チップ4の熱を外に放出する放熱板として機能するとともに、半導体チップ4の主電極(エミッタ電極とコレクタ電極)をパワー端子9a−9cと導通させる導電部材としても機能する。
第1半導体チップ4aの表面にはゲート電極なども設けられており、ゲート電極はボンディングワイヤ6で制御端子8aと電気的に接続される(図2)。図示は省略しているが、第2半導体チップ4bの表面にもゲート電極などが設けられており、ゲート電極などはボンディングワイヤで制御端子8bと電気的に接続される。
半導体装置2の構造をまとめると以下の通りである。半導体装置2は、2個の半導体チップ4が樹脂製のパッケージ3に埋設されたデバイスである。パッケージ3は扁平であり、その幅広面3aの法線方向(図中のX方向)からみたときに、矩形の第1半導体チップ4aが矩形の第1、第2金属板11、12に挟まれているとともに、矩形の第2半導体チップ4bが矩形の第3、第4金属板13、14に挟まれている。第1、第3金属板11、13は、それぞれの一辺同士が対向し、かつ平行になるようにパッケージ3の第1の幅広面3aに露出している。第2、第4金属板12、14は、それぞれの一辺同士が対向し、かつ平行になるようにパッケージ3の反対側の第2の幅広面3bに露出している。第1半導体チップ4a(第2半導体チップ4b)も矩形であり、幅広面3aの法線方向(図中のX方向)からみたときに、第1金属板11(第3金属板13)の輪郭の内側に位置するとともに、各辺が第1金属板11(第3金属板13)の各辺と平行になるように配置されている。
半導体装置2の製造方法、すなわち、実施例の製造方法を説明する。半導体装置2の製造方法は、接合工程、パッケージ成形工程、余剰部除去工程を含んでいる。
(接合工程)第1−第4金属板11−14、半導体チップ4、スペーサ5a、5bはハンダで接合される。接合工程は公知の技術で実施されるので説明は省略する。第1−第4金属板11−14、半導体チップ4、スペーサ5a、5bをハンダで接合した構造体をアセンブリ2aと称する。アセンブリ2aは、パッケージ3を形成する前の半導体装置2に相当する。
(パッケージ成形工程)パッケージ成形工程では、アセンブリ2aを金型に入れて溶融樹脂を注入し、パッケージ3を形成する。図4に、アセンブリ2aを入れた金型20の平面図を示す。図4の平面図は、図1における座標系のX方向(すなわち、パッケージ3の幅広面3a(第1金属板11)の法線方向)から金型20を見た図に相当する。第1金属板11の紙面奥側には第2金属板12が位置しており、第3金属板13の紙面奥側には第4金属板14が位置している。なお、符号13aが示す破線の矩形は、第3金属板13の縁から延びる継手を示しており、継手13aはパワー端子9bと接続している。
図4では、理解を助けるため、溶融樹脂の通路、すなわち、金型20のキャビティ23と、ゲート25、および、サブキャビティ26をグレーで示してある。キャビティ23は、パッケージ3を作るための空間であり、パッケージ3と同じ形状を有している(ただし、後述する溝24の形状は除く)。ゲート25は溶融樹脂をキャビティ23に導くための流路である。図示は省略しているが、ゲート25に溶融樹脂の供給装置が接続される。
サブキャビティ26は、キャビティ23と連通している空間であるが、サブキャビティ26で形成された樹脂部分は後に除去される。サブキャビティ26の効果については後述する。
後述するが、金型20は上型21と下型22に分割されている。パワー端子9a−9cと制御端子8a、8bが上型21と下型22に挟まれ、アセンブリ2aが金型20に対して固定される。溶融樹脂を注入するゲート25は、キャビティ23に配置されたアセンブリ2aの2個の半導体チップ4の並び方向(図中のY方向)と交差するキャビティ面31に設けられている。サブキャビティ26はキャビティ面31の反対側のキャビティ面32に設けられている。
図1、図3に示したように、パッケージ3の幅広面3aは第1金属板11、第3金属板13の表面と面一であり、幅広面3bは第2金属板12、第4金属板14の表面と面一である。しかしながら、パッケージ3の幅広面3a、3bに対向するキャビティ面には溝24が設けられており、パッケージ3の形成直後の幅広面3a、3bには、厚みが他の部分より厚い部分が形成される。
以下、パッケージ3の幅広面3a(第1金属板11)の法線方向(図中のX方向)からみたときの溝24の形状について説明する。溝24は、第1金属板11と第3金属板13の間を通り、ゲート25から、ゲート25から最も遠い金属板角部Pmまで、第1、第3金属板11、13の縁に沿ってクランク形状に形成される。別言すると、溝24は、法線方向からみたときに次の形状を有している。以下、2個の半導体チップ4の並び方向(図中のY方向)をチップ並び方向と称する。溝24は、連続的に連なっている第1溝24aと第2溝24bと第3溝24cで構成されている。第1溝24aは、ゲート25に近い第1金属板11のチップ並び方向に平行な2辺のうち、ゲート25に近い辺11eに沿って延びている。第2溝24bは、第1金属板11と第3金属板13の間を通っている。第3溝24cは、ゲート25から遠い側の第3金属板13のチップ並び方向に平行な2辺のうち、ゲート25から遠い側の辺13eに沿って延びている。
溝24によって、パッケージ3において、第1、第3金属板11、13の間を通り、ゲート25から、ゲート25から最も遠い金属板角部Pmまで、第1、第3金属板11、13の縁に沿ったクランク形状の部分の厚み(X方向の厚み)が、第1、第3金属板11、13を囲んでいる部分であって上記クランク形状以外の部分の厚みよりも大きくなる。キャビティ面の反対側の面(第2、第4金属板12、14が露出している面に対応するキャビティ面)にも同様の溝が形成されている。
図4のV−V線に沿った断面を図5に示し、VI−VI線に沿った断面を図6に示す。図5に示すように、第1金属板11に対向するキャビティ面33に、第1金属板11の辺11e(図4も参照のこと)に沿った第1溝24aが設けられている(図5参照)。キャビティ面33の反対側のキャビティ面34にも、第1溝24aと対向するように第1溝124aが設けられている。図6に示すように、キャビティ面33には、第1金属板11と第3金属板13の間に延びる第2溝24bが設けられている。キャビティ面33の反対側のキャビティ面34にも、第2溝24bに対向するように第2溝124bが設けられている。図5、図6には現れていないが、キャビティ面33には、第3金属板13の辺13eに沿って第3溝24cが設けられており、キャビティ面34には、第3溝24cと対向するように第3溝124cが設けられている。キャビティ面33の第1−第3溝24a−24cは、X方向からみてクランク状の溝24を形成する。反対側のキャビティ面34の第1−第3溝124a−124cも、X方向からみてクランク状の溝124を形成する。
溝24は、パッケージ3を形成する際にボイド(気泡)の発生を抑制する。特に、矩形の第1半導体チップ4aの角部付近におけるボイド発生を抑制するとともに、矩形の第2半導体チップ4bの角部付近におけるボイド発生を抑制する。
溝24の効果を説明するのに先立って、ボイド発生のメカニズムを説明する。図7に、図4と同じ平面図を示す。図7には、ゲート25から注入される溶融樹脂の流れを太矢印線と太矢印点線で模式的に示してある。符号41−44は、図中のX方向(第1金属板11の法線方向)からみたときの第1半導体チップ4aの四辺のそれぞれを指しており、符号51−54は、第2半導体チップ4bの四辺のそれぞれを指している。
ゲート25から注入された溶融樹脂は、第1半導体チップ4aの両側を回り込む。溶融樹脂は、第1半導体チップ4aの第1辺41と第2辺42を通るルートと、第4辺44と第3辺43を通るルートに分かれる。第1半導体チップ4aの両側を回り込んだ2通りの流れは、ゲート25から最も遠いチップ角部Paの付近で合流する。同様に、溶融樹脂は、第2半導体チップ4bを回り込み、第2半導体チップ4bの第1辺51と第2辺52を通るルートと、第4辺54と第3辺53を通るルートに分かれる。第2半導体チップ4bの両側を回り込んだ2通りの流れは、ゲート25から最も遠いチップ角部Pbの付近で合流する。合流点がチップ角部Pa、Pbに近いほど、合流後の溶融樹脂の流れは半導体チップから離れる方向へスムーズに流れる。溶融樹脂の流れとともに気泡もチップ角部Pa、Pbから離れていく。溶融樹脂の流れがスムーズであると、ボイドが発生し難い。
合流点が半導体チップの辺に沿ってチップ角部Pa、Pbから離れると、チップ角部Pa、Pbの付近に溶融樹脂の淀みが生じ、キャビティ23の空気が気泡となってとどまる可能性が高くなる。気泡がとどまったまま溶融樹脂が固化すると、気泡がボイドとなってパッケージ3の内部に残る。従って、溶融樹脂の合流点をチップ角部Pa、Pbに近づけることが、ボイド発生の抑制につながる。
図7において、濃いグレーで示した部分が溝24の部分である。溝24において、キャビティの厚み(X方向の幅)が、第1、第3金属板11、13を囲む他の部分の厚みよりも大きくなる。キャビティの厚みが大きくなることで、溶融樹脂が大量にスムーズに流れるようになる。溝24を設けない場合、第1半導体チップ4aを周りこむ樹脂の流れは、チップ角部Paよりも、第2辺42の+Z方向にシフトする。溝24は、第1半導体チップ4aの第1辺41、第2辺42に近い部位を通過しており、溝24における樹脂の流速が速くなることで、第1辺41、第2辺42に沿った樹脂の流れも速くなる。その結果、合流点がチップ角部Paに近づく。
溝24を設けない場合、第2半導体チップ4bを周りこむ樹脂の流れは、チップ角部Pbよりも、第3辺53の−Y方向にシフトする。溝24は、第2半導体チップ4bの第4辺54、第3辺53に近い部位を通過しており、溝24における樹脂の流速が速くなることで、第4辺54、第3辺53に沿った樹脂の流れも速くなる。その結果、合流点がチップ角部Pbに近づく。
第2半導体チップ4bの第1辺51、第2辺52を周り込む溶融樹脂の一部は、サブキャビティ26に流れ込む(図7、太矢印点線を参照)。その結果、第1辺51、第2辺52を周り込んでチップ角部Pbに到達する溶融樹脂の流れが遅くなる。第4辺54、第3辺53に沿った樹脂の流れが速くなるとともに、第1辺51、第2辺52に沿った樹脂の流れが遅くなることで、合流点はさらにチップ角部Pbに近づく。
金型20に溝24、サブキャビティ26を設けることで、2個の半導体チップ4のそれぞれを周り込む溶融樹脂の流れの合流点がチップ角部Pa、Pbに近づく。溶融樹脂の流れの合流点がチップ角部Pa、Pbに近づくことにより、ボイド発生が抑制される。
(余剰部除去工程)図8に、溶融樹脂が固化した後に金型20から取り出した半導体装置2bの斜視図を示す。図8の半導体装置2bは、余剰部(溝24とサブキャビティ26で形成された部分)を除去する前の状態である。パッケージ3の幅広面3aには、溝24によって形成されたクランク形状の突条91aが形成されている。また、図8では見えないが、反対側の幅広面3bにも、クランク形状の突条91bが形成されている。
また、幅広面3a、3bに挟まれた幅狭面には、サブキャビティ26で形成された突部92が形成されている。クランク形状の突条91a、91bと、突部92は、完成品の半導体装置2では不要な余剰部に相当する。突部92は、カッタで切り落とされる。突条91a、91bは、研磨により除去される。突条91aを研磨による除去する工程で、幅広面3aが第1、第3金属板11、13と面一に仕上げられ、突条91bを研磨により除去する工程で、幅広面3bが第2、第4金属板12、14と面一に仕上げられる。以上の工程を通じて半導体装置2が製造される。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。第1−第4金属板11−14は、法線方向からみたときに概略形状が矩形であればよい。例えば、第1−第4金属板の一部あるいは全部の角が切り落とされていてもよい。図9に、変形例の半導体装置102の平面図を示す。第1金属板111と第3金属板113は、法線方向からみたときに一部の角が切り落とされた矩形形状をなしている。図8にてグレーで示された範囲が、キャビティに設けられた溝により形成される突条191を示している。図9では、金型のゲート25が仮想線で描かれている。突条191は、略矩形の第1、第3金属板111、113の縁に沿って、ゲート25から第1、第3金属板111、113の間を通り、ゲート25から最も遠い金属板角部Pmまで、クランク状に形成される。図9の形状であっても、実施例の製造方法で製造することによって、ボイド発生を抑制することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2、2b、102:半導体装置
2a:アセンブリ
3:パッケージ
3a、3b:幅広面
4、4a、4b:半導体チップ
5a、5b:スペーサ
8a、8b:制御端子
9a−9c:パワー端子
11−14、111、113:金属板
20:金型
21:上型
22:下型
23:キャビティ
24:溝
25:ゲート
26:サブキャビティ
31、32、33、34:キャビティ面
91a、91b、191:突条
92:突部

Claims (2)

  1. 所定方向からみたときに矩形の第1半導体チップが矩形の第1、第2金属板に挟まれているとともに、矩形の第2半導体チップが矩形の第3、第4金属板に挟まれており、前記第1、第2半導体チップが樹脂製のパッケージに封止されており、前記第1、第3金属板がそれぞれの一辺同士が対向かつ平行になるように前記パッケージの第1側面に露出しているとともに第2、第4金属板がそれぞれの一辺同士が対向かつ平行になるように前記パッケージの反対側の第2側面に露出している半導体装置の製造方法であり、
    前記金属板と前記半導体チップが接合されたアセンブリを金型のキャビティに入れて当該キャビティに溶融樹脂を注入する工程を備えており、
    前記金型は、前記第1、第2半導体チップの並び方向に対して交差するキャビティ面に溶融樹脂を注入するゲートを備えており、
    前記キャビティは、前記所定方向からみたときに、前記第1、第3金属板の間を通り、前記ゲートから、前記ゲートから最も遠い金属板角部まで、前記第1、第3金属板の縁に沿ったクランク形状の部分の前記所定方向の厚みが、前記第1、第3金属板を囲んでいる部分であって前記クランク形状以外の部分の厚みよりも大きくなるように形成されている、半導体装置の製造方法。
  2. 前記金型は、前記ゲートが設けられているキャビティ面に対して反対側のキャビティ面に、前記パッケージを形成するための前記キャビティから突出しており、前記溶融樹脂の一部を溜めるサブキャビティを備えており、
    前記サブキャビティ内で固化した樹脂を除去する除去工程を備えている、請求項1に記載の製造方法。
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