JP2020007276A - 新規含フッ素化合物 - Google Patents

新規含フッ素化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2020007276A
JP2020007276A JP2018131080A JP2018131080A JP2020007276A JP 2020007276 A JP2020007276 A JP 2020007276A JP 2018131080 A JP2018131080 A JP 2018131080A JP 2018131080 A JP2018131080 A JP 2018131080A JP 2020007276 A JP2020007276 A JP 2020007276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
fluorinated
fluorine
atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018131080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7148787B2 (ja
Inventor
誠之 岸本
Masayuki Kishimoto
誠之 岸本
真裕 冨田
Masahiro Tomita
真裕 冨田
伊野 忠
Tadashi Ino
忠 伊野
篠木 紀之
Noriyuki Shinoki
紀之 篠木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2018131080A priority Critical patent/JP7148787B2/ja
Publication of JP2020007276A publication Critical patent/JP2020007276A/ja
Priority to JP2022091595A priority patent/JP7339573B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7148787B2 publication Critical patent/JP7148787B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】新規の含フッ素化合物を提供する。【解決手段】下記一般式(1):Rf1−CF2−O−CF=CF−O−CF2−Rf2(1)(式中、Rf1は−F又は炭素数1〜15のフッ素含有有機基であり、Rf2は炭素数1〜15のフッ素含有有機基である。)で示されることを特徴とする含フッ素化合物。【選択図】なし

Description

本開示は、新規含フッ素化合物に関する。
含フッ素化合物には、耐熱性、耐酸化性、耐候性などの特性に優れているという利点があり、種々の含フッ素化合物が提案されている。
例えば、特許文献1には、ラジカル重合反応性を有する含フッ素モノマーに基づく繰り返し単位を含むポリマーからなり、該繰り返し単位は側鎖に下式(α)で表されるイオン性基を有する構造を含むことを特徴とする固体高分子形燃料電池用電解質材料が記載されている。
Figure 2020007276
ただし、式中の記号は以下の意味を示す。Q、Qは、それぞれ独立にエーテル性酸素原子を有していてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基であり、Q、Qの少なくとも一方がエーテル性酸素原子を有する。Rf1は、エーテル性酸素原子を有していてもよいペルフルオロアルキル基であり、Xは酸素原子、窒素原子または炭素原子であって、Xが酸素原子の場合a=0であり、Xが窒素原子の場合a=1であり、Xが炭素原子の場合a=2である。Yは、フッ素原子または1価のペルフルオロ有機基。
また、特許文献2には、下式(3a−11)で表される化合物が記載されている。
Figure 2020007276
式中、aは1を示し、bは1を示し、Qは単結合またはエーテル性酸素原子を含有していてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン基を示す。
特許第5130911号公報 特許第4792972号公報
本開示の目的は、新規の含フッ素化合物を提供することにある。
本開示は、下記一般式(1):
Rf−CF−O−CF=CF−O−CF−Rf (1)
(式中、Rfは−F又は炭素数1〜15のフッ素含有有機基であり、Rfは炭素数1〜15のフッ素含有有機基である。)で示されることを特徴とする含フッ素化合物(以下「本開示の第1の含フッ素化合物」ともいう)を提供する。
上記Rfは−F、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数2〜10のフッ素化アルケニル基、炭素数2〜10のフッ素化アルキニル基であり、Rfは炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数2〜10のフッ素化アルケニル基、炭素数2〜10のフッ素化アルキニル基であることが好ましく、該Rf及びRfにおけるフッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基及びフッ素化アルキニル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記Rfは、−F、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、Rfは炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であることが好ましく、該Rf及びRfにおけるフッ素化アルキル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記Rf及びRfの一方又は両方が、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基))を含有する炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であることが好ましく、該フッ素化アルキル基は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記Rf及びRfの両方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることが好ましい。
上記Rfが、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であり、Rfが、−Rf−SOF(式中、Rfは、エーテル性酸素原子を含む鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることが好ましい。
本開示はまた、下記一般式(2):
Rf−O−CFX−CFY−O−Rf (2)
(式中、Rfは、同一又は異なって、−F又は炭素数1〜16のフッ素含有有機基である。X及びYは、同一又は異なって、−H、−F、−Cl、−Br又は−Iである。但し、X及びYの両方が−H又は−Fである場合を除く。)で示されることを特徴とする含フッ素化合物((以下「本開示の第2の含フッ素化合物」)を提供する。
上記Rfは、同一又は異なって、−F、炭素数1〜11のフッ素化アルキル基、炭素数2〜11のフッ素化アルケニル基又は炭素数2〜11のフッ素化アルキニル基であることが好ましく、該Rfにおけるフッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基及びフッ素化アルキニル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記Rfは、同一又は異なって、−F、又は、炭素数1〜11のフッ素化アルキル基であることが好ましく、該フッ素化アルキル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記2個のRfの一方又は両方が、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基))を含有する炭素数1〜11のフッ素化アルキル基であることが好ましく、該Rfにおけるフッ素化アルキル基は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記2個のRfの両方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることが好ましい。
上記Rfの一方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であり、Rfの他方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、エーテル性酸素原子を含む鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることが好ましい。
上記X及びYの一方が−Fであり、他方が−H、−Cl、−Br又は−Iであることが好ましい。
本開示は、新規の含フッ素化合物を提供する。
以下に、本開示を詳細に説明する。
本開示の第1の含フッ素化合物は、下記一般式(1):
Rf−CF−O−CF=CF−O−CF−Rf (1)
(式中、Rfは−F又は炭素数1〜15のフッ素含有有機基であり、Rfは炭素数1〜15のフッ素含有有機基である。)で示されることを特徴とする化合物である。
上記フッ素含有有機基は、少なくとも1つのフッ素原子を含有する1価の有機基であれば特に限定されない。
ここで、1価の有機基とは、通常、含フッ素脂肪族基であって、飽和または不飽和の、直鎖または分岐状のフッ素含有脂肪族基をいうが、炭素−炭素結合間に酸素原子、窒素原子、スルホニル基、芳香環等が介在していてもよく、炭素原子に結合する官能基を有していてもよい。
上記官能基は特に限定されないが、例えば、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基))であることが好ましい。
上記Xのハロゲン原子としては、−F、−Cl、−Br、−I等が挙げられる。
上記Mにおいて、1価の金属原子としては、Li、Na、K、Rb、Cs、Ag等が挙げられる。
上記Rとしては、鎖状又は分岐状のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
上記Rfは、−F、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数2〜10のフッ素化アルケニル基、炭素数2〜10のフッ素化アルキニル基であることが好ましく、これらは、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記Rfは、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数2〜10のフッ素化アルケニル基、炭素数2〜10のフッ素化アルキニル基であることが好ましく、これらは、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
なお、本明細書において、フッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基及びフッ素化アルキニル基の炭素原子に結合する原子が、炭素原子を含む官能基に置換されている場合、上記フッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基、又は、フッ素化アルケニル基の炭素数として記載した数には、官能基中の炭素数は含まれない。
上記Rf及びRfにおけるフッ素化アルキル基は、直鎖でも分岐状でもよい。上記フッ素化アルキル基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4が更に好ましい。
上記直鎖のフッ素化アルキル基の具体例としては、CF−、CFCH−、CFCF−、CFCHCH−、CFCFCH−、CFCFCF−、CFCHCF−、CFCHCHCH−、CFCFCHCH−、CFCHCFCH−、CFCFCFCH−、CFCFCFCF−、CFCFCHCF−、CFCHCHCHCH−、CFCFCHCHCH−、CFCHCFCHCH−、CFCFCFCHCH−、CFCFCFCFCH−、CFCFCHCFCH−、CFCFCHCHCHCH−、CFCFCFCFCHCH−、CFCFCHCFCHCH−、HCF−、HCFCH−、HCFCF−、HCFCHCH−、HCFCFCH−、HCFCHCF−、HCFCFCHCH−、HCFCHCFCH−、HCFCFCFCF−、HCFCFCHCHCH−、HCFCHCFCHCH−、HCFCFCFCFCH−、HCFCFCFCFCHCH−、FCH−、FCHCH−、FCHCF−、FCHCFCH−、FCHCFCF−、CHCFCH−、CHCFCF−、CHCFCHCF−、CHCFCFCF−、CHCHCFCF−、CHCFCHCFCH−、CHCFCFCFCH−、CHCFCFCHCH−、CHCHCFCFCH−、CHCFCHCFCHCH−、CHCFCHCFCHCH−等が挙げられる。
分岐状のフッ素化アルキル基としては、
Figure 2020007276
Figure 2020007276
等が挙げられる。
上記フッ素化アルキル基としては、化学耐久性の観点からは、パーフルオロアルキル基が好ましく、CF−、CFCF−、CFCFCF−、CFCFCFCF−、CFCF(CF)−、又は、CFC(CF−が好ましい。
上記Rf及びRfの炭素原子に結合する原子が官能基に置換されておらず、エーテル性酸素原子を含まないフッ素化アルキル基である場合、本開示の第1の含フッ素化合物としては、F−CF−O−CF=CF−O−CF−CF、CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF、CFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFCF、CFCFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFCFCF、CFCFCFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFCFCFCF、CFCF(CF)−CF−O−CF=CF−O−CF−CF(CF)CF、CFC(CF−CF−O−CF=CF−O−CF−C(CFCF等が挙げられる。
上記エーテル性酸素原子を含むフッ素化アルキル基としては、CF−O−CH−、CF−O−CF−、CFCH−O−CH−、CF−O−CHCH−、CFCF−O−CH−、CF−O−CFCH−、CFCF−O−CF−、CF−O−CFCF−、CFCH−O−CF−、CF−O−CHCF−等が挙げられる。
上記フッ素化アルキル基としては、パーフルオロアルキル基が好ましく、CF−O−CF−、CFCF−O−CF−、CF−O−CFCF−、又は、CFCF−O−CF(CF)−が好ましい。
上記Rf及びRfの少なくとも一方が、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されておらず、エーテル性酸素原子を含むフッ素化アルキル基である場合、本開示の第1の含フッ素化合物としては、CF−O−CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−O−CF、CFCF−O−CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−O−CFCF、CF−O−CFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFCF−O−CF、CFCF−O−CF(CF)−CF−O−CF=CF−O−CF−CF(CF)−O−CFCF、CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF(CF)−O−CFCF等が挙げられる。
上記フッ素化アルケニル基は、直鎖でも分岐状でもよい。上記フッ素化アルケニル基の炭素数は、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましく、2〜4が更に好ましい。
上記フッ素化アルケニル基としては、CF=CH−、CF=CF−、CFCH=CH−、CF=CHCH−、CFCF=CH−、CF=CFCH−、CFCF=CF−、CF=CFCF−、CFCH=CF−、CF=CHCF−、HCF=CH−、HCF=CF−、HCFCH=CH−、HCF=CHCH−、HCFCF=CH−、HCF=CFCH−、HCFCH=CF−、HCF=CHCF−、CHCF=CH−、CH=CFCF−等が挙げられる。
上記フッ素化アルケニル基としては、パーフルオロアルケニル基が好ましく、CF=CF−、CFCF=CF−、又は、CF=CFCF−が好ましい。
上記Rf及びRfがフッ素化アルケニル基である場合、本開示の第1の含フッ素化合物としては、CF=CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF=CF、CFCF=CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF=CFCF、CF=CFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFCF=CF等が挙げられる。
上記フッ素化アルキニル基は、直鎖でも分岐状でもよい。上記フッ素化アルキニル基の炭素数は、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましく、2〜4が更に好ましい。
上記フッ素化アルキニル基としては、CF≡C−、CFC≡C−、CF≡CCH−、CF≡CCF−、HCFC≡C−、CH≡CCF−等が挙げられる。
上記フッ素化アルキニル基としては、パーフルオロアルキニル基が好ましく、CF≡C−、CFC≡C−、又は、CF≡CCF−が好ましい。
上記Rf及びRfがフッ素化アルキニル基である場合、本開示の第1の含フッ素化合物としては、CF≡C−CF−O−CF=CF−O−CF−C≡CF、CFC≡C−CF−O−CF=CF−O−CF−C≡CCF、CF≡CCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFC≡CF等が挙げられる。
一般式(1)で示される化合物は、Rf及びRfの一方又は両方が、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基))を含有する炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であることが好ましく、上記フッ素化アルキル基は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。上記のような官能基を有することによって、例えば、燃料電池材料(触媒層バインダー、電解質膜)の原料となるポリマーを合成するためのモノマーとして利用できる。
このようなフッ素化アルキル基としては、式:Y−Rf−(Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基であり、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。Yは、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基)である。)で示される基が好ましい。
上記Xのハロゲン原子としては、−F、−Cl、−Br又は−Iが好ましく、−Fがより好ましい。
Xがハロゲン原子の場合、テトラフルオロエチレンなどの含フッ素モノマーとの共重合性が良好であり、高分子量のポリマーを得ることが容易であり好ましい。通常、重合工程の後、アルカリ溶液などと反応させることにより、Xを−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)に変換することが好ましい。
上記Mにおいて、1価の金属原子としては、Li、Na、K、Rb、Cs、Ag等が挙げられる。
Rfにおいて、単位重量当たりの官能基量を増加できることから、フッ素化アルキレン基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4が更に好ましい。
上記Rfとしては、例えば、−CF−※、−CFCF−※、−CFCFCF−※、−CF(CF)−※、−CFCFCFCF−※、−CF(CF)CF−※、−CF−O−CF−※、−CFCF−O−CF−※、−CF−O−CFCF−※、−CFCF−O−CFCF−※、−CFCF−O−CF(CF)CF−※等が挙げられる(上記式中の※は、Yに結合する側であることを示す)。
一般式(1)において、Rf及びRfの両方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることが好ましい態様の一つである。Rf及びRfにおいて、Rfは同一であってもよいし、異なってもよい。上記のように、2個の官能基を有することによって、モノマーとして使用した場合、単位重量当たりの官能基量が多いポリマーを合成することができる。また、単位重量当たりの官能基量が多いポリマーは、電解質材料に用いた場合イオン伝導性を向上することができる。例えば、−SOHとして燃料電池材に用いた場合、電解質膜や触媒層バインダーとして有用である。−SOLiとしてリチウム電池の電解質材料に用いることができる。また、高分子アクチュエータに用いる場合、変位を大きくすることが出来るので有用である。また、塗料に添加する場合は、少量の添加で親水化などの効果が得られるので有用である。
上記Rfとしては、−CF−※、−CFCF−※、−CFCFCF−※、−CF(CF)−※、−CFCFCFCF−※、−CF(CF)CF−※等が挙げられ、Rf及びRfにおける−Rf−は、同一でも異なっていてもよい(上記式中の※は、−SOFに結合する側であることを示す)。
このような含フッ素化合物の好適な具体例としては、FSO−CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFCF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CFCFCF−SOF、FSO−CFCF(CF)−CF−O−CF=CF−O−CF−CF(CF)CF−SOF等が挙げられる。
一般式(1)において、Rfが、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であり、Rfが、−Rf−SOF(式中、Rfは、エーテル性酸素原子を含む鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることも好ましい態様の一つである。
上記Rfにおいて、フッ素化アルキレン基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4が更に好ましい。Rfとしては、−CF−※、−CFCF−※、−CF(CF)−※、−CFCFCF−※、−CF(CF)CF−※、−CFCFCFCF−※等が挙げられる(上記式中の※は、−SOFに結合する側であることを示す)。
上記Rfにおいて、フッ素化アルキレン基の炭素数は、1〜8が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4が更に好ましい。上記Rfとしては、−CF−O−CF−※、−CF−O−CFCF−※、−CF(CF)−O−CF−※、−CF(CF)−O−CFCF−※等が挙げられる(上記式中の※は、−SOFに結合する側であることを示す)。
上記化合物の好適な具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
FSO−CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CF=CF−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF−CF−O−CF=CF−O−CF−CF(CF)−O−CFCF−SOF等が挙げられる。
本開示の第1の含フッ素化合物は、例えば、ポリマーを合成するためのモノマーとして有用である。また、酸触媒、相関移動触媒、イオン性液体、及びこれらを製造するための材料(中間体)等にも使用することができる。
本開示の第2の含フッ素化合物は、下記一般式(2):
Rf−O−CFX−CFY−O−Rf (2)
(式中、Rfは、同一又は異なって、−F又は炭素数1〜16のフッ素含有有機基である。X及びYは、同一又は異なって、−H、−F、−Cl、−Br又は−Iである。但し、X及びYの両方が−H又は−Fである場合を除く。)で示されることを特徴とする化合物である。
上記フッ素含有有機基は、少なくとも1つのフッ素を含有する1価の有機基であれば特に限定されない。
ここで、1価の有機基とは、通常、含フッ素脂肪族基であって、飽和または不飽和の、直鎖または分岐状のフッ素含有脂肪族基をいうが、炭素−炭素結合間に酸素原子、窒素原子、スルホニル基、芳香環等が介在していてもよく、炭素原子に結合する官能基を有していてもよい。
上記官能基は特に限定されないが、例えば、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基)であることが好ましい。
上記Xのハロゲン原子としては、−F、−Cl、−Br、−I等が挙げられる。
上記Mにおいて、1価の金属原子としては、Li、Na、K、Rb、Cs、Ag等が挙げられる。
上記Rとしては、鎖状又は分岐状のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
Rfは、同一又は異なって、−F、炭素数1〜11のフッ素化アルキル基、炭素数2〜11のフッ素化アルケニル基又は炭素数2〜11のフッ素化アルキニル基であることが好ましく、上記フッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基及びフッ素化アルキニル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
上記Rfにおけるフッ素化アルキル基は、直鎖でも分岐状でもよい。上記フッ素化アルキル基の炭素数は、1〜9が好ましく、1〜7がより好ましく、1〜5が更に好ましい。
上記フッ素化アルキル基の具体例としては、上述したRf及びRfで例示したものが挙げられる。
上記Rfにおけるフッ素化アルキル基としては、パーフルオロアルキル基が好ましく、CF−、CFCF−、CFCFCF−、CFCFCFCF−、CFCFCFCFCF−、CFCF(CF)CF−、又は、CFC(CFCF−が好ましい。
また、エーテル性酸素原子を含むフッ素化アルキル基としては、CF−O−CFCF−、CFCF−O−CFCF−、CF−O−CFCFCF−、又は、CFCF−O−CF(CF)CF−が好ましい。
上記Rfが、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されておらず、エーテル性酸素原子を含まないフッ素化アルキル基である場合、本開示の第2の含フッ素化合物としては、CF−O−CF−CFI−O−CF、CFCF−O−CF−CFI−O−CFCF、CFCFCF−O−CF−CFI−O−CFCFCF、CFCFCFCF−O−CF−CFI−O−CFCFCFCF、CFCFCFCFCF−O−CF−CFI−O−CFCFCFCFCF、CFCF(CF)CF−O−CF−CFI−O−CFCF(CF)CF、CFC(CFCF−O−CF−CFI−O−CFC(CFCF、CF−O−CF−CFH−O−CF、CFCF−O−CF−CFH−O−CFCF、CFCFCF−O−CF−CFH−O−CFCFCF、CFCFCFCF−O−CF−CFH−O−CFCFCFCF、CFCFCFCFCF−O−CF−CFH−O−CFCFCFCFCF、CFCF(CF)CF−O−CF−CFH−O−CFCF(CF)CF、CFC(CFCF−O−CF−CFH−O−CFC(CFCF、CF−O−CFCl−CFCl−O−CF、CFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCF、CFCFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCFCF、CFCFCFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCFCFCF、CFCFCFCFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCFCFCFCF、CFCF(CF)CF−O−CFCl−CFCl−O−CFCF(CF)CF、CFC(CFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFC(CFCF等が挙げられる。
上記一般式(2)における2個のRfの少なくとも一方が、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されておらず、エーテル性酸素原子を含むフッ素化アルキル基である場合、本開示の第2の含フッ素化合物としては、CF−O−CFCF−O−CF−CFI−O−CFCF−O−CF、CFCF−O−CFCF−O−CF−CFI−O−CFCF−CFCF、CF−O−CFCFCF−O−CF−CFI−O−CFCFCF−O−CF、CFCF−O−CF(CF)CF−O−CF−CFI−O−CFCF(CF)−O−CFCF、CFCF−O−CF−CFI−O−CFCF(CF)−O−CFCF、CF−O−CFCF−O−CF−CFH−O−CFCF−O−CF、CFCF−O−CFCF−O−CF−CFH−O−CFCF−CFCF、CF−O−CFCFCF−O−CF−CFH−O−CFCFCF−O−CF、CFCF−O−CF(CF)CF−O−CF−CFH−O−CFCF(CF)−O−CFCF、CFCF−O−CF−CFH−O−CFCF(CF)−O−CFCF、CF−O−CFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCF−O−CF、CFCF−O−CFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCF−CFCF、CF−O−CFCFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCFCF−O−CF、CFCF−O−CF(CF)CF−O−CFCl−CFCl−O−CFCF(CF)−O−CFCF、CFCF−O−CFCl−CFCl−O−CFCF(CF)−O−CFCF等が挙げられる。
上記フッ素化アルケニル基は、直鎖でも分岐状でもよい。上記フッ素化アルケニル基の炭素数は、2〜9が好ましく、2〜7がより好ましく、2〜5が更に好ましい。
上記フッ素化アルケニル基としては、CF=CH−CF−、CF=CF−CF−、CFCH=CH−CF−、CF=CHCH−CF−、CFCF=CH−CF−、CF=CFCH−CF−、CFCF=CF−CF−、CF=CFCF−CF−、CFCH=CF−CF−、CF=CHCF−CF−、HCF=CH−CF−、HCF=CF−、HCFCH=CH−CF−、HCF=CHCH−CF−、HCFCF=CH−CF−、HCF=CFCH−CF−、HCFCH=CF−CF−、HCF=CHCF−CF−、CHCF=CH−CF−、CH=CFCF−CF−等が挙げられる。
上記フッ素化アルケニル基としては、パーフルオロアルケニル基が好ましく、CF=CF−CF−、CFCF=CF−CF−、又は、CF=CFCF−CF−が好ましい。
上記Rfがフッ素化アルケニル基である場合、本開示の第2の含フッ素化合物としては、CF=CF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF=CF、CFCF=CF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF=CFCF、CF=CFCF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CFCF=CF、CF=CF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF=CF、CFCF=CF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF=CFCF、CF=CFCF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CFCF=CF、CF=CF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF=CF、CFCF=CF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF=CFCF、CF=CFCF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CFCF=CF等が挙げられる。
上記フッ素化アルキニル基は、直鎖でも分岐状でもよい。上記フッ素化アルキニル基の炭素数は、2〜9が好ましく、2〜7がより好ましく、2〜5が更に好ましい。
上記フッ素化アルキニル基としては、CF≡C−CF−、CFC≡C−CF−、CF≡CCH−CF−、CF≡CCF−CF−、HCFC≡C−CF−、CH≡CCF−CF−等が挙げられる。
上記フッ素化アルキニル基としては、パーフルオロアルキニル基が好ましく、
CF≡C−CF−、CFC≡C−CF−、又は、CF≡CCF−CF−が好ましい。
上記Rfがフッ素化アルキニル基である場合、本開示の第2の含フッ素化合物としては、CF≡C−CF−O−CF−CFI−O−CF−C≡CF、CFC≡C−CF−O−CF−CFI−O−CF−C≡CCF、CF≡CCF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CFC≡CF、CF≡C−CF−O−CF−CFH−O−CF−C≡CF、CFC≡C−CF−O−CF−CFH−O−CF−C≡CCF、CF≡CCF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CFC≡CF、CF≡C−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−C≡CF、CFC≡C−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−C≡CCF、CF≡CCF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CFC≡CF等が挙げられる。
Rfは、同一又は異なって、−F、又は、炭素数1〜11のフッ素化アルキル基であることが好ましく、上記フッ素化アルキル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
一般式(2)における2個のRfの一方又は両方が、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基))を含有する炭素数1〜11のフッ素化アルキル基であることが好ましく、上記フッ素化アルキル基は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。
このようなフッ素化アルキル基としては、式:Y−Rf−(Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基であり、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。Yは、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基)である。)で示される基が好ましい。
上記Xのハロゲン原子としては、−F、−Cl、−Br又は−Iが好ましく、−Fがより好ましい。
上記Mにおいて、1価の金属原子としては、Li、Na、K、Rb、Cs、Ag等が挙げられる。
上記Rfとしては、例えば、−CFCF−※、−CFCFCF−※、−CFCFCFCF−※、−CFCF(CF)−※、−CFCFCFCFCF−※、−CFCF(CF)CF−※、−CFCF−O−CF−※、−CFCFCF−O−CF−※、−CFCF−O−CFCF−※、−CFCFCF−O−CFCF−※、−CFCFCF−O−CF(CF)CF−※等が挙げられる(上記式中の※は、Yに結合する側であることを示す)。
一般式(2)において、2個のRfの両方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることが好ましい態様の一つである。このような化合物の好適な具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
FSO−CF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CFCF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CFCFCF−SOF、FSO−CFCF(CF)−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF(CF)CF−SOF、FSO−CF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CFCF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CFCFCF−SOF、FSO−CFCF(CF)−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF(CF)CF−SOF、FSO−CF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CFCF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CFCFCF−SOF、FSO−CFCF(CF)−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF(CF)CF−SOF等が挙げられる。
一般式(2)において、2個のRfの一方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であり、Rfの他方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、エーテル性酸素原子を含む鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であることも好ましい態様の一つである。
上記Rfとしては、−CFCF−※、−CFCFCF−※、−CFCF(CF)−※、−CFCFCFCF−※、−CFCF(CF)CF−※、−CFCFCFCFCF−※等が挙げられる(上記式中の※は、−SOFに結合する側であることを示す)。
上記Rfとしては、−CFCF−O−CF−※、−CFCF−O−CFCF−※、−CFCF(CF)−O−CF−※、−CFCF(CF)−O−CFCF−※等が挙げられる(上記式中の※は、−SOFに結合する側であることを示す)。
上記化合物の好適な具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
FSO−CF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF(CF)−O−CFCF−SOF、FSO−CF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CF−CFI−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF−CF−O−CF−CFH−O−CF−CF(CF)−O−CFCF−SOF、FSO−CF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CFCFCF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF(CF)−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF−O−CF−SOF、FSO−CF−CF−O−CFCl−CFCl−O−CF−CF(CF)−O−CFCF−SOF等が挙げられる。
一般式(2)におけるX及びYは、同一又は異なって、−H、−F、−Cl、−Br又は−Iである。上記X及びYは、一方が−Fであり、他方が−H、−Cl、−Br又は−Iであることが好ましい。
本開示の第2の含フッ素化合物は、は、上記一般式(1)で示される化合物を製造するための材料(中間体)として有用である。また、酸触媒、相関移動触媒、イオン性液体、及びこれらを製造するための材料(中間体)等にも使用することができる。
本開示の第1及び第2の含フッ素化合物は、下記の方法で製造することができる。まず、本開示の第2の含フッ素化合物の製造方法について説明する。
本開示の第2の含フッ素化合物は、一般式(a1):
RfO−CF=CF
(式中、Rfは上記と同じ。)で示される化合物を、一般式(a2):
RfOM
(Rfは上記と同じ。Mは、Na、K、又はAgである。)で示される化合物と一般式(a3):

(Xは、−Cl、−I、又は、Brである)で示される化合物との存在下で反応させて、一般式(a4):
RfO−CF−CFX−ORf
(式中、Rf及びXは上記と同じ。)で示される化合物を得る工程(1)を含む製造方法により製造することができる。
一般式(a1)で示される化合物としては、第2の含フッ素化合物において例示したRfを有するものであれば限定されないが、例えば、CF=CFOCF、CF=CFOCFCF、CF=CFOCFCFSOF、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFSOF等が挙げられる。
工程(1)において、一般式(a2)で示される化合物は、一般式(a1)で示される化合物1モルに対して、0.8〜1.2モル使用することが好ましく、0.9〜1.1モル使用することがより好ましい。
工程(1)において、一般式(a3)で示される化合物は、一般式(a1)で示される化合物1モルに対して、0.9〜1.6モル使用することが好ましく、1.0〜1.3モル使用することがより好ましい。
工程(1)における温度は特に限定されず、室温程度でよい。反応を効率よく進行させる観点から、0℃以上が好ましく、5℃以上がより好ましい。また、50℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましい。
工程(1)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
工程(1)の反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては特に限定されないが、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、アセトニトリル等の有機溶媒が好ましい。
工程(1)の反応は、具体的には、反応容器中に一般式(a2)で示される化合物、必要に応じて溶媒を添加し、その後、反応容器中に一般式(a1)で示される化合物を滴下すること等により実施することができる。
工程(1)の反応後、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤により反応を停止させてもよい。
上記製造方法は、工程(1)の前に、下記式(α)
Figure 2020007276
(Rf6aは、炭素数1〜16の2価のフッ素含有有機基である。)で示される環状化合物(α)と、ハロゲン化金属とを反応させて、RfOM(Rf及びMは上記と同じ。)で示される化合物を得る工程(1a)を含んでもよい。
Rf6aとしては、Rfとして上述したフッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基、フッ素化アルキニル基等(これらは、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい)から、−H又は−Fが脱離した構造の基が挙げられる(フッ素化アルキル基等が官能基に置換されている場合、官能基中の−H又は−Fが脱離して環構造を形成していてもよい。)。例えば、Rfが−CFである場合にはRf6aが−CF−である。Rfが−CFCFSOFである場合には、Rf6aは−CFCFSO−等が挙げられる。
Rf6aとして具体的には、−CF−、−CFCF−、−CFCFCF−、−CFCFCFCF−、−CFSO−、−CFCFSO−、−CFCF(CF)−O−CFCFSO−等が挙げられる。
上記化合物の具体例としては、テトラフルオロエタン−β−サルトン等が挙げられる。
上記ハロゲン化金属としては、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化銀等が挙げられる。工程(1a)におけるハロゲン化金属の量は、Rf6a−Oで示される化合物1モルに対して、0.9〜1.5モルであることが好ましい。
工程(1a)における温度は、例えば、−20℃〜20℃で実施することができる。工程(1a)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
上記工程(1a)は、例えば、反応容器中にハロゲン化金属、溶媒等を投入し、その反応容器を氷浴等により冷却しながら、反応容器中に上記環状化合物(α)を滴下すること等により実施することができる。上記工程(1a)では、収率を向上させる観点で、反応容器中にハロゲン化金属を投入した段階で、反応容器中の水分を除去することも好ましい。水分を除去する方法としては、真空に引きながらヒートガンでフラスコを加熱する方法等が挙げられるが特に限定されるものではない。
本開示の第2の含フッ素化合物はまた、下記式(a1):
RfO−CF=CF
(式中、Rfは上記と同じ。)で示される化合物を、下記式(a5):
RfOM
(Rfは上記と同じ。Mは、Ag、又は、Cuである。)で示される化合物と酸の存在下で反応させて、
下記式(a6):
RfO−CFH−CFORf
(式中、Rfは上記と同じ。)で示される化合物を得る工程(2)を含む製造方法により製造することができる。
工程(2)において、一般式(a5)で示される化合物は、一般式(a1)で示される化合物1モルに対して、0.9〜3.0モル使用することが好ましく、1.0〜2.0モル使用することがより好ましい。
工程(2)において、酸としては、HSO、HCl、FSOH、ClSOH、CFSOH等が挙げられる。好ましくは、HSO、又は、CFSOHであり、より好ましくは、HSOである。
工程(2)において、酸は、一般式(a1)で示される化合物1モルに対して、1.0〜2.0モル使用することが好ましく、1.2〜1.8モル使用することがより好ましい。
工程(2)における温度は特に限定されず、室温程度でよい。反応を効率よく進行させる観点から、0℃以上が好ましく、5℃以上がより好ましい。また、60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましい。
工程(2)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
工程(2)の反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては特に限定されないが、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒が好ましい。
工程(2)の反応は、具体的には、一般式(a5)で示される化合物、溶媒等を含む反応容器中に、一般式(a1)で示される化合物を滴下し、攪拌することすること等により実施することができる。工程(2)においては、酸の使用によりHFが発生するおそれがある。そのため、反応容器が腐食しないように反応容器の液相部、気相部の両方にフッ素樹脂ライニング処理を施すことによって、反応容器の腐食を抑制することができる。
工程(2)の反応後、水とクロロホルムの入った溶液に反応で得られた溶液を滴下して反応を停止させてもよい。
上記製造方法は、工程(2)の前に、上述した環状化合物(α)とハロゲン化金属とを反応させて、RfOM(Rf及びMは上記と同じ。)で示される化合物を得る工程(2a)を含んでもよい。工程(2a)におけるハロゲン化金属としてはAgF等が挙げられる。
工程(2a)におけるハロゲン化金属の量は、環状化合物(α)1モルに対して、0.9〜3.0モルであることが好ましく、1.0〜2.5モルであることがより好ましい。
工程(2a)は、例えば、−20℃〜20℃で実施することができる。工程(2a)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
本開示の第2の含フッ素化合物は更に、一般式(a7):
CH−CH
(式中、Xは、同一又は異なって、Br、I、又は、OTs(トシル基)である。)で示される化合物と、一般式(a2):
RfOM
(Rfは上記と同じ。Mは、Ag、Na、又は、Kである。)で示される化合物を反応させて、一般式(a8):
RfO−CH−CH−ORf
(式中、Rfは上記と同じ)で示される化合物を得る工程(3)、
上記一般式(a8)で示される化合物と、塩素ガス(Cl
を反応させて、一般式(a9):
RfO−CCl−CCl−ORf
(式中、Rfは上記と同じ)で示される化合物を得る工程(4)、及び、
一般式(a9)で示される化合物をSbF及びSbClの存在下で反応させて、一般式(a10):
RfO−CFCl−CFCl−ORf
(式中、Rfは上記と同じ)で示される化合物を得る工程(5)、
を含む製造方法により製造することができる。
工程(3)において、一般式(a2)で示される化合物は、一般式(a7)で示される化合物1モルに対して、1.6〜2.4モル使用することが好ましく、1.8〜2.2モル使用することがより好ましい。
工程(3)における温度は特に限定されず、室温程度でよい。反応を効率よく進行させる観点から、0℃以上が好ましく、5℃以上がより好ましい。また、50℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましい。
工程(3)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
工程(3)の反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては特に限定されないが、ジグライム、トリグライム、テトラグライム等の有機溶媒が好ましい。
具体的には、一般式(a2)で示される化合物、溶媒等を含む反応容器中に、一般式(a)で示される化合物を滴下すること等により実施することができる。
工程(4)における反応は、一般式(a8)で示される化合物、必要に応じて溶媒を反応容器中に添加し、Clを反応容器中に吹き込むことによって行うことができる。Clの量は、一般式(a8)で示される化合物とClとの反応が十分に進行する量であれば特に限定されない。例えば、一般式(a8)で示される化合物1モルに対して、4モル以上使用することが好ましく、8モル以上使用することがより好ましい。
工程(4)における温度は、反応を効率よく進行させる観点から、50℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましい。また、100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましい。
工程(4)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
工程(4)の反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては、四塩化炭素等のハロゲン化炭素が好ましい。
工程(5)において、SbFの使用量は、一般式(a9)で示される化合物1モルに対して、1.5〜2.5モルであることが好ましく、1.8〜2.2モルであることがより好ましい。
また、SbClの使用量は、一般式(a9)で示される化合物1モルに対して、0.01〜1.0モルであることが好ましく、0.05〜0.5モルであることがより好ましい。
工程(5)における温度は、反応を効率よく進行させる観点から、0℃以上が好ましく、20℃以上がより好ましい。また、80℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。
工程(5)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
工程(5)の反応は、具体的には、工程(4)で得られた一般式(a9)で示される化合物、SbF、及び、SbClを反応容器に添加し、攪拌すること等により実施することができる。
上記製造方法は、工程(3)の前に、上述した環状化合物(α)とハロゲン化金属とを反応させて、RfOM(Rf及びMは上記と同じ。)で示される化合物を得る工程(3a)を含んでもよい。工程(3a)におけるハロゲン化金属としてはAgF等が挙げられる。
工程(3a)におけるハロゲン化金属の量は、環状化合物(α)1モルに対して、0.9〜3.0モルであることが好ましく、1.0〜モルであることがより好ましい。
工程(3a)は、例えば、−200℃〜20℃で実施することができる。工程(2a)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
上記製造方法においては、各工程の後に、洗浄や蒸留などによる精製を行ってよい。
上記のような製造方法によって、本開示の第2の含フッ素化合物を製造することができる。また、本開示の第2の含フッ素化合物の製造は、上記製造方法で使用する化合物、条件等を適宜変更して行うことができる。
次に、本開示の第1の含フッ素化合物の製造方法を説明する。
本開示の第1の含フッ素化合物は、本開示の第2の含フッ素化合物を用いて製造することができる。
本開示の第1の含フッ素化合物は、下記一般式(2):
Rf−O−CFX−CFY−O−Rf (2)
(式中、Rfは、同一又は異なって、−F又は炭素数1〜16のフッ素含有有機基である。X及びYは、同一又は異なって、−H、−F、−Cl、−Br又は−Iである。但し、X及びYの両方が−H又は−Fである場合を除く。)で示される含フッ素化合物を触媒の存在下で反応させて、一般式(1):
Rf−CF−O−CF=CF−O−CF−Rf (1)
(式中、Rfは−F又は炭素数1〜15のフッ素含有有機基であり、Rfは炭素数1〜15のフッ素含有有機基である。)で示される化合物を得る工程(6)を含む製造方法により得ることができる。
この時、一般式(2)におけるRfの一方はRf−CF−であり、他方は、Rf−CF−である。
まず、上記工程(6)において、一般式(2)で示される化合物のX及びYのいずれかが−Hである場合について説明する。
一般式(2)で示される化合物のX及びYのいずれかが−Hである場合、上記触媒としては、例えば、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウム(ビストリメチルシリル)アミド(LHMDS)等のような強塩基を触媒として用いることが好ましい。
上記触媒の量は一般式(2)で示される化合物の種類、触媒の種類によって適宜決定すればよいが、一般式(2)で示される化合物1モルに対して、0.8〜4.0モルであることが好ましく、0.9〜3.0モルであることがより好ましい。
工程(6)における温度は、反応を効率よく進行させる観点から、−40℃以上が好ましく、−30℃以上がより好ましい。また、50℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。
工程(6)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
工程(6)の反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては特に限定されないが、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライム等の有機溶媒を使用できる。
工程(6)の反応は、具体的には、反応容器中に一般式(2)で示される化合物、溶媒等を添加し、反応容器中に触媒の溶液を添加する方法等により実施することができる。
次に、上記工程(6)において、一般式(2)で示される化合物のX及びYのいずれも−Hでない場合について説明する。
一般式(2)で示される化合物のX及びYのいずれも−Hでない場合、触媒としては、Zn、Mg等を用いることが好ましい。
触媒の量としては、一般式(2)で示される化合物1モルに対して、0.5〜6.0モルであることが好ましく、1.0〜5.0モルであることがより好ましい。
工程(6)における温度は、反応を効率よく進行させる観点から、60℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。また、120℃以下が好ましく、110℃以下がより好ましい。
工程(6)における圧力は常圧でよく、特に限定されない。
工程(6)の反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては特に限定されないが、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒を使用できる。
工程(6)の反応は、具体的には、触媒、溶媒等を反応容器中に添加し、反応容器中に一般式(2)で示される化合物を滴下する方法等により実施することができる。
つぎに本開示の新規含フッ素化合物を実施例をあげて説明するが、本開示の新規含フッ素化合物はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1(化合物(1)合成法)
滴下ロートとジムロート冷却器を備えた1L ガラスフラスコに、フッ化カリウム(59g)を加え、真空に引きながらヒートガンでフラスコを加熱して吸湿した水分をとばし、その後、ジグライム(338g)を加えた。撹拌しながら反応容器を氷浴にて冷却し、滴下ロートよりテトラフルオロエタン−β−サルトン(180g)を滴下して、FSOCFCFOKで示される化合物(m1)を含む溶液(A)を得た。
滴下ロートとジムロート型冷却器を備えた2Lガラスフラスコに、ヨウ素(305g)とジグライム(335g)を入れ撹拌し、滴下ロートからCF=CFOCFCFSOF(280g)を滴下した。その後、先に調製した溶液(A)を滴下ロートより滴下した。滴下後、室温で24時間撹拌し、20%チオ硫酸ナトリウム水溶液を滴下ロートより滴下することで反応を停止した。分液操作により得られた有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥及び濾過した後、低沸点成分を留去することで、FSOCFCFOCFCFIOCFCFSOFで表される化合物(1)を380g(ガスクロマトグラフィ(以下、GC)純度96%)得た。
化合物(1) GCMS(EI)
m/e 407、393、321、293、271、249、227、208、183、133、127、119、100、97、69、67
化合物(M1)合成法
滴下ロート、ジムロート冷却器及び攪拌機を備えた1L ガラスフラスコに、亜鉛粉末(98g)とジメチルホルムアミド(275g)を入れ撹拌しながら100℃に昇温した。滴下ロートより化合物(1)(316g)を滴下し、続いて滴下ロートよりジメチルホルムアミド(10g)を加え、100℃で5時間撹拌した。混合液を室温に戻した後、1N塩酸(200g)とペンタン(300g)を加え、濾過及び分液操作により有機層を得た。有機層を1N塩酸(100g)で2回、水(100g)で2回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ペンタンを減圧留去し、得られた混合物を蒸留することで、下記式で表される化合物(M1)をGC純度98%で141g得た。
Figure 2020007276
化合物(M1) GCMS(EI)
m/e 377、183、133、119、100、97、69、67
実施例2(化合物(2)合成法)
滴下ロートを備えた500mLフッ素樹脂ライニングステンレス容器に、フッ化銀(25g)とジグライム(157g)を加えた。撹拌しながら反応容器を氷浴にて冷却し、滴下ロートよりテトラフルオロエタン−β−サルトン(18g)を滴下して、FSOCFCFOAgで示される化合物(m2)を含む溶液を得た。室温に戻して30分撹拌後、滴下ロートよりCF=CFOCFCFSOF(28g)を滴下した。反応容器を氷浴にて冷却し、硫酸15gを滴下ロートより滴下した。室温に戻して120時間撹拌した。反応液を水(100g)とクロロホルム(100g)の入った容器に滴下することで反応を停止した。ろ過後、二層分離した下層を回収し、水(100g)で2回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下でクロロホルムを留去することで、FSOCFCFOCFCFHOCFCFSOFで表される化合物(2)を含む液体を20g(純度73%)を得た。なお、硫酸の滴下後からフッ化水素が発生して反応容器が腐食するおそれがあるため、反応容器には、液相部だけでなく気相部についてもフッ素樹脂ライニングを施している。
化合物(2) GCMS(EI)
m/e 281、231、195、183、167、145、133、119、101、100、97、82、67
化合物(M1)合成法
温度計を備えた50mLガラスフラスコに、上記で合成した液体(化合物(2)の純度73%)(16.4g)とテトラヒドロフラン20gを加えた。反応容器を−20℃に冷却し、撹拌しながら2Mリチウムジイソプロピルアミド(LDA)のTHF溶液(20mL)を滴下した。滴下終了後−20℃で1時間、さらに0℃で1時間撹拌し、1N塩酸(1g)を滴下することで反応を停止した。反応液に水(20g)とクロロホルム(20g)を加えて下層を回収し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、蒸留することにより下記式で表される化合物(M1)をGC純度99%で8.6g得た。
Figure 2020007276
実施例3(化合物(3)合成法)
温度計を備えた200mLガラスフラスコに、フッ化銀(27g)とジグライム(84g)を加えた。撹拌しながら反応容器を氷浴にて冷却し、テトラフルオロエタン−β−サルトン(36g)を滴下して、FSOCFCFOAgで示される化合物(m2)を含む溶液を得た。室温に戻し、1,2−ジブロモエタン(19g)を滴下後、室温で24時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を水(100g)に注いだ。遊離した有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、蒸留によりGC純度95%でFSOCFCFOCFCFOCFCFSOFで表される化合物(3)を67g得た。
化合物(3) GCMS(EI)
m/e 407、227、213、207、183、163、149、143、141、133、127、119、111、100、99、97、95、93、79、67
化合物(4)合成法
温度計とジムロート冷却管を備えた200mLガラスフラスコに、化合物(3)(45g、GC純度95%)と四塩化炭素43gを加え、80℃まで昇温した。冷却管出口を除害塔と接続し、蛍光灯ランプ照射下、塩素ガスを5時間吹き込んだ。塩素ガス導入終了後、さらに80℃を保持したまま5時間撹拌した。室温に戻し、窒素ガスで気相を置換した後、亜硫酸カリウム水溶液(80g)、次いで水(80g)で洗浄した。減圧下で四塩化炭素を留去することで、FSOCFCFOCClCClOCFCFSOFで表される化合物(4)を含む粗体48g(純度70%)を得た。
化合物(5)合成法
60mL PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)共重合体)の容器に、先の実施例で合成した粗体(化合物(4)純度70%)(40g)、三フッ化アンチモン(18g)、及び五塩化アンチモン(0.72mL)を加え、40℃で72時間撹拌した。室温に戻した後、反応スラリーを氷冷した1N塩酸水溶液(50g)中に滴下することで反応を停止した。遊離した下層を水(50g)で3回洗浄した後、蒸留によりGC純度95%でFSOCFCFOCFClCFClOCFCFSOFで表される化合物(5)を24g得た。
化合物(5) GCMS(EI)
m/e 335、333、331、265、183、136、134、133、132、119、100、97、67
化合物(M1)合成法
滴下ロート、ジムロート冷却器を備えた200mL ガラスフラスコに、亜鉛粉末(5.6g)とジメチルホルムアミド(38g)を入れ撹拌しながら100℃に昇温した。滴下ロートよりジメチルホルムアミド(10g)で希釈した化合物(5)(24g)を滴下し、続いて滴下ロートよりジメチルホルムアミド(5g)を加え、100℃で4時間撹拌した。混合液を室温に戻した後、1N塩酸(80g)とペンタン(80g)を加え、ろ過及び分液操作により有機層を得た。有機層を1N塩酸(50g)で2回、水(50g)で2回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。ペンタンを減圧留去し、得られた混合物を蒸留することで、下記式で表される化合物(M1)をGC純度98%で10g得た。
Figure 2020007276

Claims (13)

  1. 下記一般式(1):
    Rf−CF−O−CF=CF−O−CF−Rf (1)
    (式中、Rfは−F又は炭素数1〜15のフッ素含有有機基であり、Rfは炭素数1〜15のフッ素含有有機基である。)で示されることを特徴とする含フッ素化合物。
  2. Rfは−F、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数2〜10のフッ素化アルケニル基、炭素数2〜10のフッ素化アルキニル基であり、Rfは炭素数1〜10のフッ素化アルキル基、炭素数2〜10のフッ素化アルケニル基、炭素数2〜10のフッ素化アルキニル基であり、前記Rf及びRfにおけるフッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基及びフッ素化アルキニル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい請求項1記載の含フッ素化合物。
  3. Rfは、−F、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、Rfは炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、前記Rf及びRfにおけるフッ素化アルキル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい請求項1又は2記載の含フッ素化合物。
  4. Rf及びRfの一方又は両方が、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基))を含有する炭素数1〜10のフッ素化アルキル基であり、前記フッ素化アルキル基は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素化合物。
  5. Rf及びRfの両方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基である請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素化合物。
  6. Rfが、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であり、Rfが、−Rf−SOF(式中、Rfは、エーテル性酸素原子を含む鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のフッ素化アルキレン基である。)で示される基である請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素化合物。
  7. 下記一般式(2):
    Rf−O−CFX−CFY−O−Rf (2)
    (式中、Rfは、同一又は異なって、−F又は炭素数1〜16のフッ素含有有機基である。X及びYは、同一又は異なって、−H、−F、−Cl、−Br又は−Iである。但し、X及びYの両方が−H又は−Fである場合を除く。)で示されることを特徴とする含フッ素化合物。
  8. Rfは、同一又は異なって、−F、炭素数1〜11のフッ素化アルキル基、炭素数2〜11のフッ素化アルケニル基又は炭素数2〜11のフッ素化アルキニル基であり、前記Rfにおけるフッ素化アルキル基、フッ素化アルケニル基及びフッ素化アルキニル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい請求項7記載の含フッ素化合物。
  9. Rfは、同一又は異なって、−F、又は、炭素数1〜11のフッ素化アルキル基であり、前記フッ素化アルキル基は、炭素原子に結合する原子が官能基に置換されていてもよく、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい請求項7又は8記載の含フッ素化合物。
  10. 2個のRfの一方又は両方が、−SOX、−COX、−POX(式中、Xは、ハロゲン原子、−OH、−OM(Mは、1価の金属原子)、−SONHSOR、又は、−SONHR(Rは、炭素数1〜5のアルキル基))を含有する炭素数1〜11のフッ素化アルキル基であり、前記Rfにおけるフッ素化アルキル基は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい請求項7〜9のいずれかに記載の含フッ素化合物。
  11. 2個のRfの両方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基である請求項7〜10のいずれかに記載の含フッ素化合物。
  12. Rfの一方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基であり、Rfの他方が、−Rf−SOF(式中、Rfは、エーテル性酸素原子を含む鎖状又は分岐状の炭素数1〜11のフッ素化アルキレン基である。)で示される基である請求項7〜10のいずれかに記載の含フッ素化合物。
  13. 及びYの一方が−Fであり、他方が−H、−Cl、−Br又は−Iである請求項7〜12のいずれかに記載の含フッ素化合物。
JP2018131080A 2018-07-10 2018-07-10 新規含フッ素化合物 Active JP7148787B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018131080A JP7148787B2 (ja) 2018-07-10 2018-07-10 新規含フッ素化合物
JP2022091595A JP7339573B2 (ja) 2018-07-10 2022-06-06 新規含フッ素化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018131080A JP7148787B2 (ja) 2018-07-10 2018-07-10 新規含フッ素化合物

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022091595A Division JP7339573B2 (ja) 2018-07-10 2022-06-06 新規含フッ素化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020007276A true JP2020007276A (ja) 2020-01-16
JP7148787B2 JP7148787B2 (ja) 2022-10-06

Family

ID=69150699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018131080A Active JP7148787B2 (ja) 2018-07-10 2018-07-10 新規含フッ素化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7148787B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021119861A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119860A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119862A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119863A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119859A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04247049A (ja) * 1991-01-31 1992-09-03 Tokuyama Soda Co Ltd 含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物及びその製造方法
WO1998043952A1 (fr) * 1997-03-31 1998-10-08 Daikin Industries, Ltd. Procede de production de derives d'acide ethersulfonique de perfluorovinyle et copolymere correspondant
JPH11228474A (ja) * 1997-11-05 1999-08-24 E I Du Pont De Nemours & Co パ―フルオロ(アルキルビニルエ―テル)エ―テルの製造法
JP2000063313A (ja) * 1998-07-31 2000-02-29 Ausimont Spa ヒドロ―フルオロアルキルビニルエ―テル類とその製造法
JP2004018454A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Daikin Ind Ltd 含フッ素フルオロスルフォニルアルキルビニルエーテル製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04247049A (ja) * 1991-01-31 1992-09-03 Tokuyama Soda Co Ltd 含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物及びその製造方法
WO1998043952A1 (fr) * 1997-03-31 1998-10-08 Daikin Industries, Ltd. Procede de production de derives d'acide ethersulfonique de perfluorovinyle et copolymere correspondant
JPH11228474A (ja) * 1997-11-05 1999-08-24 E I Du Pont De Nemours & Co パ―フルオロ(アルキルビニルエ―テル)エ―テルの製造法
JP2000063313A (ja) * 1998-07-31 2000-02-29 Ausimont Spa ヒドロ―フルオロアルキルビニルエ―テル類とその製造法
JP2004018454A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Daikin Ind Ltd 含フッ素フルオロスルフォニルアルキルビニルエーテル製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JOURNAL OF FLUORINE CHEMISTRY, vol. 126(3), JPN6022014444, 2005, pages 389 - 399, ISSN: 0004752928 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021119861A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119860A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119862A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119863A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台
JP2021119859A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社大都技研 遊技台

Also Published As

Publication number Publication date
JP7148787B2 (ja) 2022-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020007276A (ja) 新規含フッ素化合物
JP7173019B2 (ja) フルオロスルホニル基含有化合物、フルオロスルホニル基含有モノマー及びそれらの製造方法
JP5149885B2 (ja) ヘキサフルオロイソブチレンおよびそのより高い同族体およびそれらの誘導体のフルオロスルファート
JP7287404B2 (ja) フルオロスルホニル基含有含フッ素ポリマーの製造方法、塩型スルホン酸基含有含フッ素ポリマーの製造方法および酸型スルホン酸基含有含フッ素ポリマーの製造方法
KR101431926B1 (ko) 에테르 구조를 갖는 퍼플루오로술폰산 및 그 유도체의 제조 방법, 그리고 함불소에테르술폰산 화합물 및 그 유도체를 함유하는 계면활성제
JP6337210B2 (ja) ハロゲン化されたフッ素化エーテル含有化合物の製造方法
JP5512541B2 (ja) フルオロアリルフルオロサルフェートへの付加反応
US4474700A (en) β-Substituted polyfluoropropionate salts and derivatives
JP7339573B2 (ja) 新規含フッ素化合物
JP5126936B2 (ja) フルオロ(アルキルビニルエーテル)およびその誘導体の製造方法
CN111333500B (zh) 一种含氟二元酰氟的制备方法
JP2006232704A (ja) 新規なフルオロスルホニル基含有化合物
JPS60156632A (ja) フツ化ビニルエーテルモノマーの製造方法およびその中間体
JPH0367059B2 (ja)
JP2006335699A (ja) モノマー中間体の製造方法
JP5558067B2 (ja) エーテル構造を有するペルフルオロスルホン酸及びその誘導体の製造方法、並びに含フッ素エーテルスルホン酸化合物及びその誘導体を含む界面活性剤
JP4596764B2 (ja) 含フッ素フラレノール誘導体及びその製造方法
JP2005068044A (ja) 含フッ素ジビニル化合物および、その製造方法
JP7258694B2 (ja) スルホン酸基含有モノマーの製造方法
WO2004050649A1 (ja) ペルフルオロ五員環化合物
JP2019014667A (ja) ペルフルオロ(ポリオキシアルキレンアルキルビニルエーテル)の製造方法及び新規なペルフルオロ(ポリオキシエチレンアルキルビニルエーテル)
CN111333498B (zh) 一种由含氟环烯烃制备含氟二元酰氟的方法
JP2020050600A (ja) 新規のパーフルオロ六員環化合物
JP6629529B2 (ja) 含フッ素エーテルの製造方法
JP4967297B2 (ja) 新規エステル及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220905

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7148787

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151