JP2019187342A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、釣り用リールのトルク制限装置、及び釣り用リールのトルク制限装置を有するスピニングリールに、関する。
釣り用リールには、回転伝達経路にトルクリミッタ(トルク制限装置)を備えたものがある(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。このトルク制限装置は、たとえばハンドル軸(第1回転部材)と、ハンドル軸の径方向外側に回転可能に配置される第1ギア(第2回転部材)と、ハンドル軸に配置されるピン部材(係合部材)と、第1ギアの係止凹部(凹部)に向けてピン部材を付勢する付勢部材とを、備える。この場合、ピン部材は、付勢部材によって、径方向(第1ギアがハンドル軸に対して回転する回転方向と直交する方向)に付勢される。このようなトルク制限装置では、高荷重や衝撃によって回転伝達経路の部材や釣り糸が損傷するのを防ぐことができる。
特許文献2の釣り用リールも含めて、従来のトルク制限装置では、径方向に付勢された係合部材が接当する凹部の傾斜具合によって制限トルクを増減している。例えば、凹部の傾斜が緩やかであれば従来のトルク制限装置は滑らかに回転するので、トルク制限装置の制限トルクは低下する。一方で、凹部の傾斜が周方向に対して垂直に近ければ、トルク制限装置の制限トルクは高くなる。
このようなトルク制限装置では、装置の大型化を招くことなく、制限トルクを底上げすることが期待されている。しかしながら、従来の方法では、制限トルクを底上げするために、凹部の傾斜を垂直にすると、係合部材に作用するせん断力が大きくなる。
このせん断力を考慮した設計を行おうとすると、係合部材を太くする等の工夫や、他に制限トルクを大きくするために採りえる手段、たとえば凹部の径を大きくすることや、付勢手段(コイルばね)の線径や圧縮量を大きくすることなどが考えられる。しかし、これらの方法では、トルク制限装置が大型化してしまう。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、大型化を招くことなく、制限トルクを底上げできるトルク制限装置を、提供することにある。
本発明の一側面に係る釣り用リールのトルク制限装置は、第1回転部材と、第2回転部材と、係合部材と、付勢部材とを、備える。第1回転部材は、リール本体に対して回転可能に配置される。第2回転部材は、第1回転部材より径方向外側において第1回転部材に対して回転可能に配置される。第2回転部材は、内周部に凹部を有する。
係合部材は、第1回転部材に配置される。係合部材は、凹部に係合することによって第2回転部材を第1回転部材と一体的に回転させる。付勢部材は、第1回転部材から第2回転部材に向けて、係合部材を付勢する。ここで、付勢部材は、第1回転部材の径方向に対して傾斜する方向に、係合部材を付勢する。
本トルク制限装置では、付勢部材が、第1回転部材の径方向に対して傾斜する方向に、係合部材を付勢するように構成されているので、大型化を招くことなく、制限トルクを底上げすることができる。
本発明の別の側面に係る釣り用リールのトルク制限装置では、第1回転部材及び第2回転部材のいずれか一方が釣り糸巻き取り方向に回転し、第1回転部材及び第2回転部材のいずれか他方が上記の第1回転部材及び第2回転部材のいずれか一方の回転を制限する場合、付勢部材は、制限トルクを増加させるように径方向に対して傾斜して、係合部材を付勢することが好ましい。
この構成では、付勢部材が、制限トルクを生み出すように第1回転部材の径方向に対して傾斜して、係合部材を付勢するので、大型化を招くことなく、制限トルクを好適に底上げすることができる。
本発明の別の側面に係る釣り用リールのトルク制限装置では、凹部は、押圧面と、摺動面とを、有することが好ましい。押圧面は、第1回転部材及び第2回転部材が一体的に回転する場合に係合部材によって押圧される面である。摺動面は、第1回転部材及び第2回転部材が互いに相対回転する場合に係合部材が摺動する面である。
この構成によって、第1回転部材及び第2回転部材が相対回転する場合の制限トルクを、より好適に底上げすることができる。また、第1回転部材及び第2回転部材をスムーズに相対回転させることができる。
本発明の一側面に係るスピニングリールは、ハンドルが回転可能に設けられるリール本体と、ハンドルの回転によって、釣り糸が巻き付けられるスプールと、スプールに釣り糸を均一に巻き付けるためにスプールをスプール軸方向に往復移動させるためのスライダを有する往復移動機構と、ハンドル及びスライダの間に配置される上記のトルク制限装置とを、備える。
本スピニングリールでは、例えば、釣り人がスピニングリールを落下させてしまい、スプールに衝撃力が入力されると、衝撃力によるトルクが、スライダを介してスプール側からハンドル側に伝達されるおそれがある。
しかし、本スピニングリールでは、トルク制限装置がハンドル及びスライダの間に配置されているので、スライダからハンドル側へのトルクの伝達を、トルク制限装置によって抑制することができる。
また、スプールからの衝撃が釣糸巻取方向と逆方向の回転となってハンドル側に伝達された場合、前述の構成が加わることで逆転防止機構に過重な衝撃が作用することを抑制することもできる。
また、本スピニングリールでは、上述したように、トルク制限装置の制限トルクが底上げされているので、ハンドルの巻き上げ時に、釣り人が所望するトルクでトルク制限装置を作動させることができる。
本発明の別の側面に係るスピニングリールでは、トルク制限装置の第1回転部材は、スライダに係合する係合部を、有することが好ましい。この場合、トルク制限装置の第2回転部材は、駆動軸からのトルクが伝達されるギア部を、有する。
この構成によって、スライダから駆動軸へのトルクの伝達を、トルク制限装置によって抑制することができる。また、ハンドルの巻き上げ時に、釣り人が所望するトルクでトルク制限装置を作動させることができる。
本発明では、装置の大型化を招くことなく、トルク制限装置の制限トルクを底上げすることができる。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリール1は、図1及び図2に示すように、リール本体3と、ハンドル5と、スプール7と、往復移動機構9と、摺動ギア11(トルク制限装置の一例)とを、備える。
詳細には、スピニングリール1は、リール本体3と、ハンドル5と、スプール7と、ピニオンギア13と、ロータ15と、スプール軸17と、駆動機構19と、往復移動機構9と、摺動ギア11とを、備える。
(リール本体)
図1に示すように、リール本体3は、筐体部3aと、蓋部材3bと、ガード部材3cとを、有する。筐体部3aは、内部空間S(図2を参照)を、有する。筐体部3aは、部分的に開口している。筐体部3aの内部空間Sには、往復移動機構9及び駆動機構19等が、収納される。
図1に示すように、リール本体3は、筐体部3aと、蓋部材3bと、ガード部材3cとを、有する。筐体部3aは、内部空間S(図2を参照)を、有する。筐体部3aは、部分的に開口している。筐体部3aの内部空間Sには、往復移動機構9及び駆動機構19等が、収納される。
図2に示すように、筐体部3aは、摺動ギア11を回転可能に支持する。筐体部3aには、摺動ギア11を回転可能に支持する支持軸3dが、設けられている。支持軸3dは、筐体部3aの内周面から突出している。支持軸3dの軸心は、摺動ギア11の回転軸心DXと同心であり、駆動軸21の軸心KXと平行である(図3を参照)。
図1に示すように、蓋部材3bは、筐体部3aの開口を覆うように、筐体部3aに取り付けられる。ガード部材3cは、リール本体3の後方を覆うように、筐体部3aに取り付けられる。
(ハンドル)
図1に示すように、ハンドル5は、リール本体3に回転可能に設けられる。例えば、ハンドル5は、リール本体3に対して回転可能なように、リール本体3の側方例えば筐体部3aの側方に、配置される。ハンドル5は、ハンドル軸6(図3を参照)に一体回転可能に取り付けられる。なお、ハンドル5は、リール本体3に対して回転可能なように、蓋部材3bの側方に配置されてもよい。
図1に示すように、ハンドル5は、リール本体3に回転可能に設けられる。例えば、ハンドル5は、リール本体3に対して回転可能なように、リール本体3の側方例えば筐体部3aの側方に、配置される。ハンドル5は、ハンドル軸6(図3を参照)に一体回転可能に取り付けられる。なお、ハンドル5は、リール本体3に対して回転可能なように、蓋部材3bの側方に配置されてもよい。
(スプール)
スプール7には、釣り糸が巻きつけられる。図2に示すように、スプール7は、スプール軸17に取り付けられる。詳細には、スプール7は、スプール軸17の先端に螺合するつまみ部材を介して、スプール軸17に取り付けられる。スプール7は、往復移動機構9によって、スプール軸17とともにスプール軸方向に往復移動する。スプール軸方向は、スプール軸17の軸心SXが延びる方向である。
スプール7には、釣り糸が巻きつけられる。図2に示すように、スプール7は、スプール軸17に取り付けられる。詳細には、スプール7は、スプール軸17の先端に螺合するつまみ部材を介して、スプール軸17に取り付けられる。スプール7は、往復移動機構9によって、スプール軸17とともにスプール軸方向に往復移動する。スプール軸方向は、スプール軸17の軸心SXが延びる方向である。
(ピニオンギア)
図2に示すように、ピニオンギア13は、リール本体3例えば筐体部3aに、設けられる。ピニオンギア13は、軸受14a,14bを介して、リール本体3の筐体部3aに回転自在に支持される。ピニオンギア13は、実質的に筒状に形成される。ピニオンギア13の内周部には、スプール軸17が挿通される。ピニオンギア13は、駆動ギア23(後述する)と筐体部3aとの間に配置される。
図2に示すように、ピニオンギア13は、リール本体3例えば筐体部3aに、設けられる。ピニオンギア13は、軸受14a,14bを介して、リール本体3の筐体部3aに回転自在に支持される。ピニオンギア13は、実質的に筒状に形成される。ピニオンギア13の内周部には、スプール軸17が挿通される。ピニオンギア13は、駆動ギア23(後述する)と筐体部3aとの間に配置される。
(ロータ)
ロータ15は、スプール7に釣糸を巻きつけるために用いられる。図2に示すように、ロータ15は、ピニオンギア13に設けられる。詳細には、ロータ15は、ピニオンギア13と一体回転可能なように、ピニオンギア13に取り付けられる。
ロータ15は、スプール7に釣糸を巻きつけるために用いられる。図2に示すように、ロータ15は、ピニオンギア13に設けられる。詳細には、ロータ15は、ピニオンギア13と一体回転可能なように、ピニオンギア13に取り付けられる。
(スプール軸)
図2に示すように、スプール軸17は、リール本体3例えば筐体部3aの内部において、駆動ギア23と筐体部3aとの間に配置される。スプール軸17は、スプール軸方向においてリール本体3の筐体部3aに対して往復移動可能なように、リール本体3の筐体部3aに支持される。
図2に示すように、スプール軸17は、リール本体3例えば筐体部3aの内部において、駆動ギア23と筐体部3aとの間に配置される。スプール軸17は、スプール軸方向においてリール本体3の筐体部3aに対して往復移動可能なように、リール本体3の筐体部3aに支持される。
例えば、スプール軸17は、ピニオンギア13の内周部に挿通される。スプール軸17は、往復移動機構9によってリール本体3の筐体部3aに対して往復移動可能なように、リール本体3の筐体部3aに支持される。
スプール軸17の一端部は、スプール7に取り付けられる。スプール軸17の他端部は、往復移動機構9のスライダ27(後述する)に固定される。これにより、スプール軸17が往復移動機構9によってスプール軸方向に往復移動すると、スプール7が、スプール軸17とともにスプール軸方向に往復移動する。
(駆動機構)
図3に示すように、駆動機構19は、駆動軸21と、駆動ギア23とを、有する。駆動軸21は、リール本体3に回転可能に支持される。詳細には、駆動軸21は、図示しない軸受を介して、筐体部3a及び蓋部材3bに回転可能に支持される。なお、駆動軸21は、図示しない逆転防止機構によって、逆転が防止されている。
図3に示すように、駆動機構19は、駆動軸21と、駆動ギア23とを、有する。駆動軸21は、リール本体3に回転可能に支持される。詳細には、駆動軸21は、図示しない軸受を介して、筐体部3a及び蓋部材3bに回転可能に支持される。なお、駆動軸21は、図示しない逆転防止機構によって、逆転が防止されている。
駆動軸21は、筒部21aと、環状部21bと、第1ギア部21cとを、有する。筒部21aは、実質的に筒状に形成される。筒部21aには、ハンドル軸6が一体回転可能に装着される。
例えば、筒部21aの内周部には、ハンドル軸6が挿通される。筒部21aの内周面及びハンドル軸6の外周面は、非円形係合する。これにより、駆動軸21は、ハンドル軸6と一体回転する。
環状部21bは、筒部21aと一体に形成される。環状部21bは、筒部21aから径方向外側に突出し、実質的に環状に形成される。環状部21bには、駆動ギア23が一体回転可能に取り付けられる。
第1ギア部21cは、筒部21aと一体に形成される。第1ギア部21cは、駆動軸21の軸心KXが延びる駆動軸方向において、環状部21bと間隔を隔てて形成される。ここで、第1ギア部21cは、摺動ギア11に噛み合う。第1ギア部21cが回転すると、摺動ギア11を介して、往復移動機構9が作動する。
なお、以下では、駆動軸方向は、駆動軸21の軸心が延びる軸心方向と、この軸心方向と平行な軸方向とを含んだ意味として、用いられる。
駆動ギア23は、駆動軸21と一体回転可能なように、駆動軸21に設けられる。ここでは、駆動ギア23は、駆動軸21の環状部21bと第1ギア部21cとの間に配置され、駆動軸21の環状部21bに固定される。ここで、駆動ギア23は、フェースギアであり、ピニオンギア13と噛み合う。駆動ギア23が回転すると、ピニオンギア13を介してロータ15が回転する。
(往復移動機構)
往復移動機構9は、ハンドル5の回転によってスプール軸17をリール本体3に対してスプール軸方向に往復移動させる機構である。図2及び図3に示すように、往復移動機構9は、ガイド軸25と、スライダ27とを、有する。
往復移動機構9は、ハンドル5の回転によってスプール軸17をリール本体3に対してスプール軸方向に往復移動させる機構である。図2及び図3に示すように、往復移動機構9は、ガイド軸25と、スライダ27とを、有する。
ガイド軸25は、スライダ27をスプール軸方向に案内する。ガイド軸25は、スプール軸17に対して平行に配置される。ここでは、ガイド軸25は、スプール軸17の上方に配置される。ガイド軸25は、リール本体3例えば筐体部3aに、固定される。
スライダ27は、駆動軸方向において、駆動ギア23と筐体部3aとの間に配置される。詳細には、スライダ27は、駆動軸方向において、駆動ギア23と摺動ギア11との間に配置される。
スライダ27は、駆動軸方向に交差する方向、例えば上下方向において、ガイド軸25とスプール軸17との間に配置される。スライダ27は、摺動ギア11に係合する。
図2に示すように、スライダ27は、スライダ本体27aと、ガイド孔27bと、取付部27cと、案内溝27dとを、有する。スライダ本体27aは、ガイド軸25とスプール軸17とを連結する。
ガイド孔27bは、ガイド軸25に係合する。例えば、ガイド孔27bは、スライダ本体27aに設けられる。ガイド孔27bには、ガイド軸25が挿通される。これにより、スライダ27は、ガイド軸25に沿って移動可能となる。
取付部27cは、スプール軸17に取り付けられる。例えば、取付部27cは、スライダ本体27aに設けられ、スプール軸17に固定される。これにより、スライダ27がガイド軸25に沿って移動すると、スプール軸17がスプール軸方向に移動する。
案内溝27dは、スライダ本体27aに設けられる。案内溝27dは、ガイド軸25及びスプール軸17の間において湾曲して延びる長溝である。例えば、スライダ27を蓋部材3b側から見て、案内溝27dは実質的にS字状に形成された長溝である。案内溝27dには、摺動ギア11のボス部31c(後述する)が配置される。
(摺動ギア)
摺動ギア11は、ハンドル5及びスライダ27の間に配置され、ハンドル5からのトルクを往復移動機構9に伝達する。また、摺動ギア11は、トルクリミッタとして機能する。ここでは、摺動ギア11は、駆動軸21(例えば第1ギア部21c)及び往復移動機構9との間で、トルクの伝達を制限する。
摺動ギア11は、ハンドル5及びスライダ27の間に配置され、ハンドル5からのトルクを往復移動機構9に伝達する。また、摺動ギア11は、トルクリミッタとして機能する。ここでは、摺動ギア11は、駆動軸21(例えば第1ギア部21c)及び往復移動機構9との間で、トルクの伝達を制限する。
図3に示すように、摺動ギア11は、回転軸心DXを有する。ここでは、回転軸心DXは、支持軸3d(図2及び図4を参照)の軸心と同芯である。摺動ギア11は、回転軸心DXが延びる駆動軸方向において、スライダ27及び筐体部3aの間に配置される。詳細には、摺動ギア11は、スライダ27及び筐体部3aによって、駆動軸方向に位置決めされている。
図2に示すように、摺動ギア11は、スライダ27に係合する。図3に示すように、摺動ギア11は、駆動軸21の第1ギア部21cに噛み合う。
図4及び図7に示すように、摺動ギア11は、本体部31(第1回転部材の一例)と、第2ギア部33(第2回転部材の一例)と、ピン部材35(係合部材の一例)と、付勢部材37とを、備える。
図4及び図5に示すように、本体部31は、筐体部3aに対して回転可能に配置される。例えば、本体部31は、筐体部3aの支持軸3dによって回転可能に支持される。本体部31は、円筒部31aと、鍔部31bと、ボス部31c(係合部の一例)とを、有する。
円筒部31aは、実質的に円筒状に形成される。円筒部31aの内周部には、筐体部3aの支持軸3dが挿通される。すなわち、円筒部31aは、支持軸3dまわりに回転可能に配置される。
図5及び図7に示すように、円筒部31aの外周部には、収納凹部31dが形成される。収納凹部31dは、穴部である。収納凹部31dは、円筒部31aの外周面(例えば、図7における開口の周方向中点)から回転軸心DXに向かう径方向とは異なる方向に、延びる。収納凹部31dには、後述するピン部材35が、配置される。
図4及び図5に示すように、鍔部31bは、実質的に円環状に形成され、円筒部31aから径方向に突出する。図7に示すように、鍔部31bは、第2ギア部33の側面に対向して配置される。例えば、鍔部31bは、係合凹部34(後述する)を覆うように、第2ギア部33の側面に対向して配置される。
図4及び図5に示すように、ボス部31cは、円筒部31a及び鍔部31bの少なくともいずれか一方に設けられる。本実施形態では、ボス部31cは、円筒部31a及び鍔部31bに跨がって設けられる。ボス部31cは、円筒部31a及び鍔部31bから駆動軸方向に突出する。ボス部31cは、スライダ27の案内溝27dに係合する(図2を参照)。この状態において本体部31が回転すると、ボス部31cは、案内溝27dとの係合によって、スライダ27を前後に移動させる。
第2ギア部33には、駆動軸21からのトルクが伝達される。図3に示すように、第2ギア部33は、第1ギア部21cに噛み合う。第2ギア部33は、本体部31の径方向外側において本体部31に対して回転可能に配置される。
なお、以下では、図7に示すように、釣り糸の巻き上げ時に駆動軸21(第1ギア部21c)からのトルクが第2ギア部33に伝達された場合に第2ギア部33が回転する回転方向を、“第1回転方向R1”と記し、“第1回転方向R1”とは反対の回転方向
を、“第2回転方向R2”と記す。本実施形態では、第1回転方向R1が、釣り糸巻き取り方向に対応する。
を、“第2回転方向R2”と記す。本実施形態では、第1回転方向R1が、釣り糸巻き取り方向に対応する。
図4、図6、及び図7に示すように、第2ギア部33は、実質的に環状に形成される。第2ギア部33は、回転軸心DXから離れる径方向において、円筒部31aの外側に配置される。すなわち、第2ギア部33の内周面は、回転軸心DXから離れる径方向において、円筒部31aの外周面に対向して配置される。
図6及び図7に示すように、第2ギア部33は、少なくとも1つ係合凹部34を、有する。本実施形態では、第2ギア部33は、複数の係合凹部34を有する。複数の係合凹部34は、第2ギア部33の内周部に形成される。例えば、各係合凹部34は、回転軸心DXまわりの周方向において、所定の間隔を隔てて、配置される。各係合凹部34は、第2ギア部33の内周面に凹状に形成される。
図7に示すように、係合凹部34は、駆動軸方向に第2ギア部33を見た場合に、非対称に形成される。詳細には、駆動軸方向に第2ギア部33を見た場合に、回転軸心DXと係合凹部34の底部とを結ぶ直線Lを基準として、係合凹部34は非対称に形成される。ここでは、この直線Lは、回転軸心DXと、回転軸心DXから最も離れた係合凹部34の底部上の点とによって、定義される。
係合凹部34は、押圧面34aと、摺動面34b,34cとを、有する。押圧面34aは、本体部31及び第2ギア部33が一体的に回転する場合にピン部材35によって押圧される面である。言い換えると、押圧面34aは、本体部31及び第2ギア部33が一体的に回転する場合にピン部材35の頭部が係合凹部34に接触する面である。
摺動面34b,34cは、本体部31及び第2ギア部33が互いに相対回転する場合にピン部材35が摺動する面である。言い換えると、摺動面34b,34cは、各係合凹部34において押圧面34aを除いた面である。
摺動面34bは、各係合凹部34において第1回転方向R1の下流側に、設けられる。ピン部材35が係合凹部34に係合した状態において、摺動面34bは、ピン部材35における軸心PXに沿うように、形成される。摺動面34cは、各係合凹部34において第1回転方向R1の上流側に、設けられる。摺動面34b及び摺動面34cの周方向間には、押圧面34aが設けられる。
図6及び図7に示すように、第2ギア部33は、駆動軸方向へのピン部材35の抜け出しを規制するための壁部36を、さらに有する。壁部36は、実質的に環状に形成されている。壁部36は、第2ギア部33の内周部(係合凹部34を含む)から径方向内側に突出し、本体部31の鍔部31bと軸方向に間隔を隔てて配置される。壁部36及び鍔部31bの間には、係合凹部34が配置される。すなわち、壁部36及び鍔部31bの間には、ピン部材35が配置される。
図7及び図8に示すように、ピン部材35は、本体部31及び第2ギア部33の間に配置される。例えば、ピン部材35は、本体部31の収納凹部31dに配置される。ピン部材35は、本体部31の収納凹部31dに配置された付勢部材37によって、第2ギア部33に向けて付勢される。
ピン部材35は、第2ギア部33の係合凹部34に係合することによって、第2ギア部33を本体部31と一体的に回転させる。図8に示すように、ピン部材35の軸心PXは、本体部31の径方向r1に対して傾斜する方向(後述する付勢方向D)に向けて、延びる。
ピン部材35の頭部は、複数の係合凹部34のいずれか1つに係合する。ピン部材35の軸部は、頭部と一体に形成され、収納凹部31dに配置される。ピン部材35の軸部は、頭部より小径である。
図7及び図8に示すように、付勢部材37は、例えばコイルバネである。付勢部材37は、圧縮状態で係合凹部34に配置される。付勢部材37は、ピン部材35の軸部及び収納凹部31dの間に配置される。付勢部材37の一端部はピン部材35の頭部に当接し、付勢部材37の他端部は係合凹部34の底部に当接する。これにより、ピン部材35は、付勢部材37によって付勢される。
図8に示すように、付勢部材37は、本体部31から第2ギア部33に向けて、ピン部材35を付勢する。詳細には、付勢部材37は、本体部31の径方向r1に対して傾斜する方向、例えば付勢方向Dに、ピン部材35を付勢する。
例えば、第2ギア部33が第1回転方向R1に回転し、本体部31が第2ギア部33の回転を制限する場合、付勢部材37は、後述するトルクTqを生み出すように本体部31の径方向r1に対して傾斜して、ピン部材35を付勢する。すなわち、この場合、付勢部材37は、トルクTqによって制限トルクを増加させるように、本体部31の径方向r1に対して傾斜して、ピン部材35を付勢する。
ここでは、付勢部材37がピン部材35を付勢方向Dに付勢することによって、係合凹部34の押圧面34aが、ピン部材35によって押圧される。この状態では、押圧面34aには、付勢力Fdが、付勢方向Dに作用する。
付勢力Fdは、径方向の力成分Fr(径方向力)と、第2回転方向R2に向けた接線方向の力成分Fφ(接線方向力)とに、分解される。すなわち、押圧面34aには、径方向力Frと、接線方向力Fφとが、作用する。
この接線方向力Fφを、接線方向力Fφの作用点P及び回転軸心DXの間の距離に、乗じることによって、トルクTqは求められる。このトルクTqによって、摺動ギア11がトルクリミッタとして機能する場合の制限トルクが、底上げされる。
<摺動ギアの動作>
(摺動ギアがギアとして機能する場合)
ハンドル5の回転によって駆動軸21が回転すると、トルクが、駆動軸21の第1ギア部21cから摺動ギア11の第2ギアへと伝達される。ここで、第1ギア部21cから第2ギア部33へと伝達されるトルクが、所定値未満である場合、摺動ギア11は、次のように動作する。
(摺動ギアがギアとして機能する場合)
ハンドル5の回転によって駆動軸21が回転すると、トルクが、駆動軸21の第1ギア部21cから摺動ギア11の第2ギアへと伝達される。ここで、第1ギア部21cから第2ギア部33へと伝達されるトルクが、所定値未満である場合、摺動ギア11は、次のように動作する。
まず、トルクが、第1ギア部21cから第2ギア部33へと伝達される。次に、ピン部材35が第2ギア部33の係合凹部34に係合した状態で、本体部31及び第2ギア部33は、第1回転方向R1に一体回転する。この場合、トルクが、摺動ギア11(第2ギア部33及び本体部31)を介して、駆動軸21からスライダ27へと伝達される。すなわち、摺動ギア11は、トルクを伝達するギアとして機能する。
ここで、本実施形態では、上述したように、ピン部材35を付勢方向Dに付勢することによって接線方向力Fφが生じ、この接線方向力Fφによって摺動ギア11にはトルクTqが生じる。このトルクTqによって、摺動ギア11のトルクリミッタとしての制限トルクが、底上げされる。
なお、トルクが駆動軸21の第1ギア部21cから摺動ギア11へと伝達され、摺動ギア11が回転すると、摺動ギア11のボス部31c及びスライダ27の案内溝27dの係合によって、スライダ27が、スプール軸17すなわちスプール7を、前後に移動させる。
(摺動ギアがトルクリミッタとして機能する場合)
まず、トルクが、第1ギア部21cから第2ギア部33へと伝達される。このとき、第2ギア部33に対して制限トルク以上のトルクが作用すると、第2ギア部33の係合凹部34とピン部材35との係合が解除され、第2ギア部33のみが本体部31に対して第1回転方向R1に回転する。このように、摺動ギア11は、トルクリミッタとして機能する。
まず、トルクが、第1ギア部21cから第2ギア部33へと伝達される。このとき、第2ギア部33に対して制限トルク以上のトルクが作用すると、第2ギア部33の係合凹部34とピン部材35との係合が解除され、第2ギア部33のみが本体部31に対して第1回転方向R1に回転する。このように、摺動ギア11は、トルクリミッタとして機能する。
この場合、本体部31の収納凹部31dに配置されたピン部材35は、第2ギア部33の回転に伴って、係合凹部34の押圧面34aから、第1回転方向R1の上流側の摺動面34c、周方向に隣接する係合凹部34間の内周面(係合凹部34間の凸部)、第1回転方向R1の下流側の摺動面34bの順に押圧する。
(摺動ギアがトルク伝達経路を反対に伝達されるトルクの抑制機構として機能する場合)
例えば、釣り人がスピニングリール1を落下させてしまい、スプール7に衝撃力が入力されると、衝撃力が、スプール7、スプール軸17、スライダ27の順に伝達される。すると、衝撃力によって、スライダ27の案内溝27dが、本体部31のボス部31cを押圧し、トルクがハンドル側に伝達されるおそれがある。
例えば、釣り人がスピニングリール1を落下させてしまい、スプール7に衝撃力が入力されると、衝撃力が、スプール7、スプール軸17、スライダ27の順に伝達される。すると、衝撃力によって、スライダ27の案内溝27dが、本体部31のボス部31cを押圧し、トルクがハンドル側に伝達されるおそれがある。
ここで、ハンドル5の回転によって第1ギア部21cが回転すると、第1ギア部21cに噛合する第2ギア部33が、第1回転方向R1に回転する。一方で、第1ギア部21cの逆転は、逆転防止機構によって防止されている。また、第2ギア部33は第1ギア部21cに噛合しているので、第2ギア部33の逆転(第2回転方向R2への回転)は、第1ギア部21cを介して、逆転防止機構によって規制されている。
この状態において、上記の衝撃力によって本体部31が第2回転方向R2側に回転すると、トルクリミッタとして機能しない従来の摺動ギアでは、第2ギア部33、及び第2ギア部33に噛合する第1ギア部21cが、逆転しようとする。
このため、従来の摺動ギアでは、ボス部31c、第1ギア部21c、第2ギア部33、及び逆転防止機構の少なくともいずれか1つが、破損するおそれがある。しかし、本実施形態では、上記の衝撃力によって本体部31が第2回転方向R2側に回転しても、摺動ギア11がトルクリミッタとして機能するので、上述した衝撃による破損を防止することができる。
一方で、衝撃力によって本体部31が第1回転方向R1側に回転すると、第2ギア部33が第1回転方向R1側に追随して回転しようとする。しかし、本実施形態では、ピン部材35が上記の付勢方向Dに付勢され、且つ係合凹部34が上述したように非対称(第1回転方向R1の下流側の摺動面34bの傾斜が緩やか)に形成されているので、ピン部材35は押圧面34aから、第1回転方向R1の下流側の摺動面34bへと、移動しやすい。
すなわち、本体部31が第2ギア部33に対して第2回転方向R2に回転する場合と比較して、本体部31が第2ギア部33に対して第1回転方向R1に回転する場合の方が、本体部31は第2ギア部33に対して回転しやすい。
この状態で、スライダ27の案内溝27dが所定の押圧力以上で本体部31のボス部31cを押圧すると、本体部31は、第2ギア部33に対して第1回転方向R1に回転する。このように、衝撃力がスプール7からスライダ27へと伝達されたとしても、本体部31が第2ギア部33に対して回転するので、スライダ27から駆動軸21への衝撃力に起因するトルクの伝達が、抑制される。これにより、ボス部31c、第1ギア部21c、及び第2ギア部33の少なくともいずれか1つが、衝撃で破損するのを防ぐことができる。
<まとめ>
上記の構成を有するスピニングリール1では、摺動ギア11において、付勢部材37が、本体部31の径方向r1に対して傾斜する方向(付勢方向D)に、ピン部材35を付勢する。これにより、本体部31及び第2ギア部33が一体的に回転する場合の制限トルクを、底上げすることができる。また、スピニングリール1では、摺動ギア11において、係合凹部34が非対称に形成されているので、本体部31を第2ギア部33に対してスムーズに相対回転させることができる。
上記の構成を有するスピニングリール1では、摺動ギア11において、付勢部材37が、本体部31の径方向r1に対して傾斜する方向(付勢方向D)に、ピン部材35を付勢する。これにより、本体部31及び第2ギア部33が一体的に回転する場合の制限トルクを、底上げすることができる。また、スピニングリール1では、摺動ギア11において、係合凹部34が非対称に形成されているので、本体部31を第2ギア部33に対してスムーズに相対回転させることができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態は必要に応じて任意に組合せ可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)前記実施形態では、摺動ギア11が、駆動軸21及び往復移動機構9の間に配置される場合の例を、示した。これに代えて、摺動ギア11は、前記実施形態とは異なる他の2つの構成の間に配置し、トルクリミッタとして用いてもよい。
(b)前記実施形態では、摺動ギア11において、主たるトルクが第2ギア部33から本体部31へと伝達されたり、第2ギア部33から本体部31への主たるトルクの伝達が制限されたりする場合の例を、示した。
これに代えて、主たるトルクが本体部31から第2ギア部33へと伝達されたり、本体部31から第2ギア部33への主たるトルクの伝達が制限されたりするような、構成や機構に対して、摺動ギア11を適用してもよい。
この場合、例えば、図9に示すように、摺動ギア111は構成される。なお、摺動ギア111の構成は、前記実施形態の構成と実質的に同じである。このため、前記実施形態の構成と異なる構成についてのみ、説明を行う。また、前記実施形態の構成と同じ構成については、説明を省略し、前記実施形態と同じ符号を付す。
摺動ギア111では、主たるトルクが本体部31に入力される。例えば、トルクの入力軸としての軸部31eが、本体部31(円筒部31a)の内周部に一体回転可能に設けられる。なお、本体部31には、ボス部31cは設けられていない。
この場合、図8を参照して説明すると、第2回転方向R2が、糸巻き取り方向に対応する。付勢部材37は、前記実施形態と同様に、本体部31の径方向r1に対して傾斜する方向(付勢方向D)に、ピン部材35を付勢する。
例えば、トルクが本体部31(軸部31e)に入力され、本体部31及び第2ギア部33が第2回転方向R2に一体回転する場合、付勢部材37は、トルクTqを生み出すように本体部31の径方向r1に対して傾斜して、ピン部材35を付勢する。
この場合、ピン部材35は係合凹部34に係合し、トルクは、本体部31から第2ギア部33に伝達される。すなわち、摺動ギア111は、トルクを伝達するギアとして機能する。
また、トルクが本体部31(軸部31e)に入力され、本体部31が第2ギア部33に対して第2回転方向R2に回転する場合、ピン部材35及び係合凹部34との係合が解除される。これにより、摺動ギア111は、トルクリミッタとして機能する。
さらに、トルクが第2ギア部33に入力され、第2ギア部33が本体部31に対して第1回転方向R1に回転する場合、ピン部材35及び係合凹部34との係合が解除され、摺動ギア111が、トルク伝達経路を反対に伝達されるトルクを、抑制する。
(c)前記実施形態では、スピニングリール1の往復移動機構9に本発明を用いた例を示したが、両軸受リールのトラバースカム軸及び/又は伝達ギアに対して、本発明のトルク制限装置を用いてもよい。また、本発明のトルク制限装置は、スピニングリールあるいは両軸受リールのドラグ装置として、用いてもよい。
1 スピニングリール
3 リール本体
5 ハンドル
7 スプール
9 往復移動機構
11 摺動ギア
17 スプール軸
31 本体部
31d 収納凹部
33 第2ギア部
34 係合凹部
35 ピン部材
37 付勢部材
D 付勢方向
R1 第1回転方向
R2 第2回転方向
Fr 径方向の力成分(径方向力)
Fφ 接線方向の力成分(接線方向力)
Tq 制限トルク
3 リール本体
5 ハンドル
7 スプール
9 往復移動機構
11 摺動ギア
17 スプール軸
31 本体部
31d 収納凹部
33 第2ギア部
34 係合凹部
35 ピン部材
37 付勢部材
D 付勢方向
R1 第1回転方向
R2 第2回転方向
Fr 径方向の力成分(径方向力)
Fφ 接線方向の力成分(接線方向力)
Tq 制限トルク
Claims (5)
- リール本体に対して回転可能に配置される第1回転部材と、
前記第1回転部材より径方向外側において前記第1回転部材に対して回転可能に配置され、内周部に凹部を有する第2回転部材と、
前記第1回転部材に配置され、前記凹部に係合することによって前記第2回転部材を前記第1回転部材と一体的に回転させる係合部材と、
前記第1回転部材から前記第2回転部材に向けて前記係合部材を付勢する付勢部材と、
を備え、
前記付勢部材は、前記第1回転部材の径方向に対して傾斜する方向に、前記係合部材を付勢する、
釣り用リールのトルク制限装置。 - 前記第1回転部材及び第2回転部材のいずれか一方が釣り糸巻き取り方向に回転し、前記第1回転部材及び第2回転部材のいずれか他方が前記いずれか一方の回転を制限する場合、前記付勢部材は、制限トルクを増加させるように前記径方向に対して傾斜して、前記係合部材を付勢する、
請求項1に記載の釣り用リールのトルク制限装置。 - 前記凹部は、前記第1回転部材及び前記第2回転部材が一体的に回転する場合に前記係合部材によって押圧される押圧面と、前記第1回転部材及び前記第2回転部材が互いに相対回転する場合に前記係合部材が摺動する摺動面とを、有する、
請求項1または2に記載の釣り用リールのトルク制限装置。 - ハンドルが回転可能に設けられるリール本体と、
前記ハンドルの回転によって、釣り糸が巻き付けられるスプールと、
前記スプールに前記釣り糸を均一に巻き付けるために前記スプールをスプール軸方向に往復移動させるためのスライダを有する往復移動機構と、
前記ハンドル及び前記スライダの間に配置される請求項1から3のいずれか1項に記載のトルク制限装置と、
を備えるスピニングリール。 - 前記トルク制限装置では、
前記第1回転部材は、前記スライダに係合する係合部を、有し、
前記第2回転部材は、駆動軸からのトルクが伝達されるギア部を、有する、
請求項4に記載のスピニングリール。
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