JP2019135982A - コンバイン - Google Patents

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Abstract

【課題】作動状態切替え装置を簡素に構成することが可能なコンバインが要望されている。【解決手段】クラッチ切替え装置70は、同一の揺動軸心X2周りで揺動可能である共に揺動軸心X2方向に並ぶ状態で設けられる第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cと、揺動軸心X2と平行な同一の回転軸心X3周りで回転可能であると共に第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cの夫々に対応するように回転軸心X3方向に並ぶ状態で設けられる第一、第二、第三カム108A、108B、108Cと、第一、第二、第三カム108A、108B、108Cを回転駆動する電動モータMと、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cの夫々と複数の作動装置の夫々とを連係すると共に第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cの夫々から同じ方向に向けて延出する第一、第二、第三ケーブルワイヤ109A、109B、109Cと、を有している。【選択図】図16

Description

本発明は、複数の作動装置の作動状態を適切なタイミングで切り替える作動状態切替え装置が備えられているコンバインに関する。
上記のようなコンバインとして、例えば、特許文献1に記載のコンバインが知られている。特許文献1には、複数の作動装置の作動状態を適切なタイミングで切り替える作動状態切替え装置(文献では「クラッチ操作装置〔A〕」)が備えられているコンバインが開示されている。
特許文献1の作動状態切替え装置には、第一の揺動軸心(文献では「枢支軸〔78〕の軸心」)周りで揺動可能である共に第一の揺動軸心方向に並ぶ状態で設けられる複数のアーム(文献では「カムフォロワ〔85〕等)と、第二の揺動軸心(文献では「枢支軸〔77〕の軸心」)周りで揺動可能である共に第二の揺動軸心方向に並ぶ状態で設けられる複数のアーム(文献では「カムフォロワ〔84〕等)と、第一及び第二の揺動軸心と平行な同一の回転軸心(文献では「カム軸〔80〕の軸心」)周りで回転可能であると共に回転軸心方向に並ぶ状態で設けられる複数のカム(文献では「第1〜第3カム板〔81〕、〔82〕、〔83〕」)と、複数のカムを回転駆動する駆動アクチュエータ(文献では「電動モータ〔70〕」)と、第一の揺動軸心側のアームと作動装置とを連係すると共に第一の揺動軸心側のアームの夫々から延出する複数のケーブルワイヤ(文献では「操作ワイヤー〔40a〕等」)と、第二の揺動軸心側のアームと作動装置とを連係すると共に第二の揺動軸心側のアームの夫々から延出する複数のケーブルワイヤ(文献では「操作ワイヤー〔5a〕等」)と、が備えられている。
特開2009−268365号公報
特許文献1の作動状態切替え装置は、第一の揺動軸心側の複数のアームと、第二の揺動軸心側の複数のアームと、を備える上に、第一の揺動軸心側の複数のアームの夫々からケーブルワイヤが延出し、かつ、第二の揺動軸心側の複数のアームの夫々からケーブルワイヤが延出している。このため、作動状態切替え装置を構成する部品点数が多くなってしまう。また、第一の揺動軸心側の複数のケーブルワイヤ及び第二の揺動軸心側の複数のケーブルワイヤが錯綜することになる。
上記状況に鑑み、作動状態切替え装置を簡素に構成することが可能なコンバインが要望されている。
本発明の特徴は、
複数の作動装置の作動状態を適切なタイミングで切り替える作動状態切替え装置が備えられているコンバインであって、
前記作動状態切替え装置は、同一の揺動軸心周りで揺動可能である共に前記揺動軸心方向に並ぶ状態で設けられる複数のアームと、前記揺動軸心と平行な同一の回転軸心周りで回転可能であると共に前記複数のアームの夫々に対応するように前記回転軸心方向に並ぶ状態で設けられる複数のカムと、前記複数のカムを回転駆動する駆動アクチュエータと、前記複数のアームの夫々と前記複数の作動装置の夫々とを連係すると共に前記複数のアームの夫々から同じ方向に向けて延出する複数のケーブルワイヤと、を有し、
前記複数のカムが前記駆動アクチュエータによって回転駆動されることにより、前記複数のアームの夫々が前記カムの作用によって前記揺動軸心周りで同じ側に揺動されて、前記複数のアームの夫々が前記複数のケーブルワイヤの夫々を引っ張ることにより、前記複数の作動装置の作動状態が適切なタイミングで切り替えられるように構成されていることにある。
本特徴構成によれば、複数のアームが同一の揺動軸心周りで揺動可能であり、かつ、複数のアームがカムの作用によって揺動軸心周りで同じ側に揺動される。このため、例えば、第一の揺動軸心周りで揺動可能な複数のアームと、第二の揺動軸心周りで揺動可能な複数のアームと、を備える構成に比べて作動状態切替え装置を構成する部品点数が少なくなる。また、複数のケーブルワイヤが複数のアームの夫々から同じ方向に向けて延出しているため、複数のケーブルワイヤを錯綜しないように配置し易くなる。すなわち、本特徴構成によれば、作動状態切替え装置を簡素に構成することが可能なコンバインを実現することができる。
さらに、本発明において、
前記作動状態切替え装置は、前記複数のアーム及び前記複数のカムを収容するケースを有し、
前記複数のアームは、これらの上端部が前記ケースから上方に突出し、かつ、各前記アームの上端部に、各前記ケーブルワイヤが連結され、
前記複数のケーブルワイヤは、前記カムの上方を通過する状態で水平方向に延びていると好適である。
本特徴構成によれば、複数のケーブルワイヤがカムの上方に集中配置されることになり、複数のケーブルワイヤを錯綜しないように一層配置し易くなる。
さらに、本発明において、
前記ケースのうち前記カムに対して前記アームが位置する側とは反対側の側部に、前記ケーブルワイヤを支持する支持部が設けられていると好適である。
本特徴構成によれば、ケーブルワイヤのうちアームから離れた部分が支持部に支持されることになり、ケーブルワイヤが弛まないようにすることができる。
さらに、本発明において、
前記ケースは、底部と、前記複数のアーム及び前記複数のカムを前方、後方、左方及び右方から覆う側壁と、を有し、かつ、上方に開口し、
前記ケースのうち上方に開口する部分を開閉する上蓋が備えられていると好適である。
本特徴構成によれば、外部の塵埃がケースのうち上方に開口する部分からケースの内部に侵入しないようにすることができる。また、上蓋を取り外すことにより、ケース内部の清掃等を容易に行うことができる。
さらに、本発明において、
前記底部のうち前記カムに対して前記アームが位置する側とは反対側の部分に、掃除口が形成され、
前記掃除口を開閉する底蓋が備えられていると好適である。
本特徴構成によれば、底蓋を取り外すことにより、ケース内部の塵を掃除口から外部に容易に排出することができる。また、掃除口から塵を外部に排出する際に、アームが邪魔になり難い。
さらに、本発明において、
前記側壁のうち前記揺動軸心方向で互いに対向する壁部に亘って、前記複数のアームを前記揺動軸心周りで揺動可能に支持する支軸が設けられ、
前記複数のアームのうち前記ケーブルワイヤを引っ張る際に作用する力が大きいアームほど、前記支軸のうち前記壁部に近い部分に支持されていると好適である。
本特徴構成によれば、ケーブルワイヤを引っ張る際にアームに大きな力が作用したとしても、当該アームが支軸のうち壁部に近い部分(根元側)に支持されているため、支軸が変形し難くなる。
さらに、本発明において、
前記側壁のうち前記ケーブルワイヤの延出方向側の壁部に、前記駆動アクチュエータ用のリレーが支持されていると好適である。
本特徴構成によれば、リレーを支持する部材として側壁を利用することができる。また、駆動用アクチュエータを側壁のうち回転軸心方向の壁部に支持させる場合に、リレーが駆動用アクチュエータの邪魔になり難くなる。
さらに、本発明において、
前記側壁のうち前記リレーが支持されている壁部とは異なる壁部に、前記作動状態切替え装置とは別の装置用の制御装置が支持されていると好適である。
本特徴構成によれば、制御装置を支持する部材として側壁を利用することができる。また、側壁のうち複数の壁部を有効的に利用する点からも好都合である。
さらに、本発明において、
前記カムの回転角度を検出する回転角度検出センサが備えられ、
前記側壁のうち前記回転軸心方向の一方側の壁部に、前記駆動アクチュエータが支持され、かつ、前記側壁のうち前記回転軸心方向の他方側の壁部に、前記回転角度検出センサが支持されていると好適である。
本特徴構成によれば、駆動アクチュエータ及び回転角度検出センサを支持する部材として、側壁を利用することができる。また、駆動アクチュエータ及び回転角度検出センサが回転軸心方向に位置することになり、駆動アクチュエータによる回転駆動や角度検出センサによる回転角度検出に適した配置となる。
さらに、本発明において、
前記ケースの外側部に、前記ケースを機体に取り付ける取付け部が設けられていると好適である。
本特徴構成によれば、ケースの機体への取り付けがケースの外部で行われることになり、ケースの機体への取り付けが行い易くなる。
さらに、本発明において、
植立穀稈を刈り取る刈取り部と、
刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、
脱穀処理後の穀粒を貯留する穀粒貯留タンクと、
前記穀粒貯留タンク内の穀粒を排出する穀粒排出装置と、
前記作動装置として、前記刈取り部への動力伝達を入切する刈取りクラッチと、前記脱穀装置への動力伝達を入切する脱穀クラッチと、前記穀粒排出装置への動力伝達を入切する穀粒排出クラッチと、が備えられ、
前記複数のカムのうち前記刈取りクラッチに対応するカム及び前記脱穀クラッチに対応するカムは、前記回転軸心周りで一方側に回転駆動され、かつ、前記複数のカムのうち前記穀粒排出クラッチに対応するカムは、前記回転軸心周りで他方側に回転駆動されると好適である。
本特徴構成によれば、刈取りクラッチに対応するカム及び脱穀クラッチに対応するカムが回転軸心周りで一方側に回転駆動されることにより、刈取り部と脱穀装置とを同時に駆動する作業形態上、好都合である。また、穀粒排出クラッチに対応するカムが回転軸心周りで他方側に回転駆動されることにより、穀粒排出装置を刈取り部及び脱穀装置とは別に駆動する作業形態上、好都合である。
さらに、本発明において、
前記作動状態切替え装置は、前記複数のアーム及び前記複数のカムを収容するケースを有し、
前記ケースは、底部と、前記複数のアーム及び前記複数のカムを前方、後方、左方及び右方から覆う側壁と、を有し、
前記側壁のうち前記揺動軸心方向で互いに対向する壁部に亘って、前記複数のアームを前記揺動軸心周りで揺動可能に支持する支軸が設けられ、
前記複数のアームは、前記複数のアームのうち前記刈取りクラッチに対応するアーム及び前記脱穀クラッチに対応するアームが、前記複数のアームのうち前記穀粒排出クラッチに対応するアームを、前記揺動軸心方向の両側から挟む状態で前記支軸に支持されていると好適である。
通常、刈取りクラッチに対応するアームがケーブルワイヤを引っ張る際に当該アームに作用する力、及び脱穀クラッチに対応するアームがケーブルワイヤを引っ張る際に当該アームに作用する力は、穀粒排出クラッチに対応するアームがケーブルワイヤを引っ張る際に当該アームに作用する力よりも大きい。本特徴構成によれば、ケーブルワイヤを引っ張る際に、刈取りクラッチに対応するアームや脱穀クラッチに対応するアームに大きな力が作用したとしても、これらのアームが支軸のうち壁部に近い部分(根元側)に支持されているため、支軸が変形し難くなる。
普通型コンバインを示す右側面図である。 普通型コンバインを示す平面図である。 脱穀装置を示す左側面断面図である。 本コンバインの動力伝達経路を示す図である。 運転キャビンを示す左側面図である。 運転キャビンを示す平面断面図である。 運転キャビン及びエンジンルームを示す背面断面図である。 運転キャビン及びエンジンルームを示す右側面断面図である。 クラッチ切替えレバーを示す左側面断面図である。 クラッチ切替えレバーを示す平面図である。 クラッチ切替えレバーを示す背面断面図である。 クラッチ切替え装置及びクラッチ切替え装置の周辺構造を示す右側面図である。 クラッチ切替え装置及びクラッチ切替え装置の周辺構造を示す平面図である。 クラッチ切替え装置及びクラッチ切替え装置の周辺構造を示す背面図である。 クラッチ切替え装置を示す分解斜視図である。 クラッチ切替え装置を示す右側面断面図である。 クラッチ切替え装置を示す平面断面図である。 制御ブロックを示す図である。 第一、第二、第三カムの回転位置を示す図である。 第一、第二、第三カムの回転位置と刈取りクラッチ、穀粒排出クラッチ及び脱穀クラッチの状態との対応関係を示す図である。 別実施形態に係る運転部を示す平面図である。 別実施形態に係る運転部を示す左側面図である。 別実施形態に係るクラッチ切替えレバーを示す左側面断面図である。 別実施形態に係るクラッチ切替えレバーを示す背面断面図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。なお、以下の説明では、矢印Fの方向を「機体前側」(図1及び図2参照)、矢印Bの方向を「機体後側」(図1及び図2参照)、矢印Lの方向を「機体左側」(図2参照)、矢印Rの方向を「機体右側」(図2参照)とする。
〔コンバインの全体構成〕
図1及び図2には、普通型コンバインを示している。本コンバインには、機体フレーム1と、クローラ走行装置2と、が備えられている。走行機体の前方には、植立穀稈を刈り取る刈取り部3が設けられている。刈取り部3には、植立穀稈を掻き込む掻込みリール4と、植立穀稈を切断する刈刃5と、刈取穀稈を掻き込む掻込みオーガ6と、が備えられている。
走行機体の前部における右側には、運転キャビン7が設けられている。運転キャビン7には、運転者が搭乗する運転部8と、運転部8を覆うキャビン9と、が備えられている。運転部8の下方には、エンジンルームERが設けられている。エンジンルームERには、エンジンEや排気浄化装置10、冷却ファン11、ラジエータ12が収容されている(図7参照)。刈取り部3の後方には、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置13が設けられている。刈取り部3と脱穀装置13とに亘って、刈取穀稈を脱穀装置13に向けて搬送するフィーダ14が設けられている。脱穀処理後の穀粒を貯留する穀粒貯留タンク15が脱穀装置13と横並びに設けられている。穀粒貯留タンク15は、作業位置とメンテナンス位置とに亘って、上下方向に延びる軸心Z1周りで揺動開閉可能に構成されている。脱穀装置13の後部と穀粒貯留タンク15の後部との間には、燃料タンク16が設けられている。
穀粒貯留タンク15内の穀粒を外部に排出する穀粒排出装置17が設けられている。穀粒排出装置17には、穀粒貯留タンク15内の穀粒を上方に向けて搬送する縦搬送部18と、縦搬送部18からの穀粒を機体外側に向けて搬送する横搬送部19と、が備えられている。穀粒排出装置17は、縦搬送部18の軸心Z1周りで旋回可能に構成されている。縦搬送部18の下端部は、穀粒貯留タンク15の底部に連通接続されている。横搬送部19のうち縦搬送部18側の端部は、縦搬送部18の上端部に連通接続され、かつ、上下揺動可能に支持されている。
エンジンEからの動力を変速するトランスミッションTが設けられている。トランスミッションTには、主変速装置としての油圧式無段変速装置(HST)20と、ミッションケース21と、が備えられている(図4参照)。ミッションケース21には、ギヤ式の副変速装置等が収容されている。
〔脱穀装置〕
図3に示すように、脱穀装置13の上部には、扱室22が形成されている。扱室22には、扱胴23が機体前後方向に延びる回転軸心Y1周りで回転可能に設けられている。扱胴23の下方には、受網24が設けられている。脱穀装置13の下部には、選別対象物を揺動選別する揺動選別装置25や、揺動選別装置25に選別風を送風する唐箕26、一番物の穀粒(単粒化穀粒等)を回収する一番回収部27、二番物の穀粒(枝梗付き穀粒等)を回収する二番回収部28が設けられている。一番回収部27には、一番物の穀粒を右方に搬送する一番スクリュ29が設けられている。二番回収部28には、二番物の穀粒を右方に搬送する二番スクリュ30が設けられている。一番スクリュ29と二番スクリュ30とは、機体前後方向に間隔をあけて設けられている。一番スクリュ29及び二番スクリュ30を脱穀装置13の右側部から取り外し可能に構成されており、穀粒貯留タンク15をメンテナンス位置に位置させた状態で、一番スクリュ29及び二番スクリュ30を脱穀装置13の右側部から引き抜くことができる。脱穀装置13の右側部には、一番スクリュ29からの一番物の穀粒を穀粒貯留タンク15に向けて上方に搬送する縦搬送装置31、及び二番スクリュ30からの二番物の穀粒を揺動選別装置25の前部に還元する二番還元装置32が設けられている。
〔動力伝達経路〕
図4に示すように、エンジンEの駆動力を伝動ベルトを介してHST20に伝達する走行伝動機構34が設けられている。エンジンEの駆動力がHST20及び前記副変速装置によって変速された後、クローラ走行装置2に伝達される。
エンジンEの駆動力を伝動ベルト35を介して穀粒排出装置17に伝達する穀粒排出伝動機構36が設けられている。穀粒排出伝動機構36による穀粒排出装置17への動力伝達を入切する穀粒排出クラッチ37が設けられている。穀粒排出クラッチ37は、ベルトテンションクラッチによって構成されている。
エンジンEの駆動力を伝動ベルト38を介して唐箕26に伝達する脱穀伝動機構39が設けられている。脱穀伝動機構39による唐箕26への動力伝達を入切する脱穀クラッチ40が設けられている。脱穀クラッチ40は、ベルトテンションクラッチによって構成されている。
唐箕26の動力を一番スクリュ29及び二番スクリュ30に伝達するベルト伝動機構41が設けられている。一番スクリュ29の動力を縦搬送装置31に伝達するベベルギヤ伝動機構42が設けられている。二番スクリュ30の動力を二番還元装置32に伝達するチェーン伝動機構43及びベベルギヤ伝動機構44が設けられている。
唐箕26の動力を中継軸45に伝達するベルト伝動機構46が設けられている。中継軸45の動力を扱胴23及び中継軸47に伝達するベベルギヤ伝動機構48が設けられている。中継軸45の動力を伝動ベルト49を介してフィーダ14に伝達する刈取り伝動機構50が設けられている。刈取り伝動機構50によるフィーダ14への動力伝達を入切する刈取りクラッチ51が設けられている。刈取りクラッチ51は、ベルトテンションクラッチによって構成されている。
〔運転キャビン〕
図5から図8に示すように、キャビン9には、ルーフ部52と、フロントガラス53と、サイドガラス54と、リヤガラス55と、乗降ドア56と、が備えられている。運転部8には、運転座席57と、フロントパネル58と、サイドパネル59と、穀粒排出操作部60と、が備えられている。フロントパネル58には、操向レバー61やメータパネル62が設けられている。操向レバー61は、走行機体の操向操作や刈取り部3の昇降操作等の操作を行うものである。
運転部8の前部には、フロントカバー63が設けられている。運転部8の左側部における前部には、前支柱64が設けられている。運転部8の左側部における後部には、後支柱65が設けられている。前支柱64と後支柱65とに亘って、機体前後方向に延びる下フレーム66が設けられている。下フレーム66の前端部は、前支柱64に支持され、かつ、下フレーム66の後端部は、後支柱65に支持されている。下フレーム66は、排気浄化装置10よりも下側に位置している。
穀粒排出操作部60は、運転座席57の右後方に設けられている。穀粒排出操作部60には、穀粒排出クラッチ37を入状態と切状態とに切替え操作するクラッチ切替え操作部や、穀粒排出装置17を旋回操作する旋回操作部、穀粒排出装置17(横搬送部19)を昇降操作する昇降操作部が設けられている。
〔排気浄化装置〕
排気浄化装置10は、エンジンEの排気をDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)によって浄化処理するものである。排気浄化装置10は、その長手方向が機体前後方向に沿う姿勢で、サイドパネル59の下方かつエンジンEの上方に設けられている。排気浄化装置10は、サイドパネル59の下方において、サイドパネル59の左端59aよりも左側に突出する状態で設けられている。排気浄化装置10は、排気浄化装置10のうち突出する部分のみならず全体的に天板67によって上方から覆われている。排気浄化装置10は、エンジンEの上部に載置支持されている。排気浄化装置10は、前側及び後側のステー68を介してエンジンEと連結されている。
〔排気管〕
図12から図14に示すように、排気浄化装置10による浄化処理後の排気を排出する排気管69が設けられている。排気管69は、排気浄化装置10の外周部のうち左側面の後部から左側に引き出されて、後上方に向けて延出している。排気管69は、脱穀装置13と穀粒貯留タンク15との間において、詳しくは後述するクラッチ切替え装置70、及び燃料タンク16の上方を通るように設けられている。排気管69において、排気浄化装置10に連通接続される排気上流側端部71と、排気上流側端部71よりも排気下流側の部分72との間等には、排気温度を低減するべく、排気管69の内部に外気を導入する外気導入部76が形成されている。運転キャビン7及び穀粒貯留タンク15と脱穀装置13との間において、排気管69の上方には、前側ステップ77及び後側ステップ78が設けられている。
〔サイドパネル〕
図5から図8に示すように、サイドパネル59は、運転座席57に対して左側に設けられている。サイドパネル59には、主変速レバー79や副変速レバー80、クラッチ切替えレバー81が設けられている。サイドパネル59の下方でかつ排気浄化装置10の上方に、クラッチ切替えレバー81の操作位置を検出する位置検出センサ82が設けられている。
主変速レバー79は、前後揺動操作式のレバーであり、HST20を変速操作するものである。副変速レバー80は、前後揺動操作式のレバーであり、前記副変速装置を変速操作するものである。主変速レバー79及び副変速レバー80は、主変速レバー79が左側に位置し、かつ、副変速レバー80が右側に位置するように、横並びに設けられている。すなわち、主変速レバー79は、副変速レバー80に対して機体左右方向で運転座席57とは反対側に位置している。ここで、主変速レバー79のうちサイドパネル59の上面から突出する部分の突出長さをL1、副変速レバー80のうちサイドパネル59の上面から突出する部分の突出長さをL2とすると、主変速レバー79は、突出長さL1が突出長さL2よりも長くなるように構成されている。
サイドパネル59を支持する上フレーム83が設けられている。上フレーム83には、天板67が備えられている。天板67は、排気浄化装置10と位置検出センサ82との間に設けられ、排気浄化装置10と位置検出センサ82との間を上下に仕切ると共に、排気浄化装置10を、排気浄化装置10のうち突出する部分のみならず全体的に上方から覆っている。天板67は、サイドパネル59における前端部と後端部とに亘り、かつ、サイドパネル59のうち左側部と右側部とに亘っている。
サイドパネル59の下方空間において、排気浄化装置10に対して前側から覆う前カバー135が設けられている。サイドパネル59の下方空間は、前カバー135によって、前側空間と後側空間(排気浄化装置10が位置する側の空間)とに仕切られている。前カバー135の上端部は、ステー136を介して天板67に支持されている。
〔カバー〕
サイドパネル59の下方空間を、排気浄化装置10に対して左側から覆うカバー84が設けられている。カバー84は、カバー84の前端がサイドパネル59の前端よりも前側に位置し、かつ、カバー84の後端がサイドパネル59の後端よりも後側に位置するように、機体前後方向に延びている。カバー84の後部には、排気管69のうち排気上流側端部71と干渉しないように、切欠き部84aが形成されている。カバー84には、その他の部分よりも左側に膨出する膨出部84bが形成されている。すなわち、平面視において、カバー84のうち排気浄化装置10の横隣りに位置する部分(膨出部84b)は、その他の部分よりも左側に膨出している。
カバー84は、上フレーム83及び下フレーム66に支持されており、上フレーム83及び下フレーム66に対して着脱可能に構成されている。上フレーム83のうち膨出部84bに対応する部分は、その他の部分よりも左側に張り出している。下フレーム66のうち膨出部84bに対応する部分は、その他の部分よりも左側に張り出している。カバー84の上部は、上フレーム83のうち縦壁部83aにボルト85によって着脱可能に固定されている。下フレーム66には、下フレーム66から上方に向けて延出するステー86が設けられている。カバー84の下部は、ステー86にボルト87によって着脱可能に固定されている。
〔縦フレーム〕
上フレーム83と下フレーム66とに亘って、上下方向に延びる縦フレーム88が設けられている。縦フレーム88は、カバー84に対して左側に位置し、かつ、側面視でカバー84と重複する状態で設けられている。すなわち、縦フレーム88は、排気浄化装置10に対して左側に位置し、かつ、側面視で排気浄化装置10と重複する状態で設けられている。縦フレーム88は、上フレーム83及び下フレーム66に支持されており、上フレーム83及び下フレーム66に対して着脱可能に構成されている。縦フレーム88の上端部は、カバー84の上部と共に上フレーム83のうち縦壁部83aにボルト85によって着脱可能に固定されている。下フレーム66には、下フレーム66から下方に向けて延出するステー89が設けられている。縦フレーム88の下端部は、下フレーム66の下端よりも下側に突出し、かつ、ステー89にボルト90によって着脱可能に固定されている。
〔クラッチ切替えレバー〕
図9から図11に示すように、クラッチ切替えレバー81は、前後揺動操作式のレバーであり、刈取りクラッチ51及び脱穀クラッチ40の両方を入状態と切状態とに切替え操作する単一のものである。クラッチ切替えレバー81は、第一操作位置O1と、第二操作位置O2と、第三操作位置O3とに位置変更可能に構成されている。第一操作位置O1は、刈取りクラッチ51及び脱穀クラッチ40の両方が入状態となる操作位置である。第二操作位置O2は、刈取りクラッチ51が切状態となりかつ脱穀クラッチ40が入状態となる操作位置である。第三操作位置O3は、刈取りクラッチ51及び脱穀クラッチ40の両方が切状態となる操作位置である。クラッチ切替えレバー81は、主変速レバー79の後方に設けられている。
クラッチ切替えレバー81は、機体左右方向に延びる揺動軸心X1周りで前後揺動可能に構成されている。クラッチ切替えレバー81には、グリップ91と、グリップ側レバー体92と、支軸側レバー体93と、レバー支軸94と、が備えられている。グリップ側レバー体92は、バネ(図示省略)付きの蝶番95によって、支軸側レバー体93に左右揺動可能に連結されている。前記バネは、グリップ側レバー体92を左側に揺動付勢している。グリップ側レバー体92には、支軸側レバー体93に当接してグリップ側レバー体92の左側への揺動を制限するストッパ92aが設けられている。
〔揺動支持部〕
クラッチ切替えレバー81を揺動軸心X1周りで揺動可能に支持する揺動支持部96が設けられている。揺動支持部96には、位置検出センサ82も支持されている。揺動支持部96は、サイドパネル59の内部において、天板67の上面部に載置支持されている。揺動支持部96は、略L字形状の板材によって構成されている。揺動支持部96には、天板67に沿う基部97と、天板67に対して垂直又は略垂直な縦壁部98と、が備えられている。基部97は、天板67にボルト99によって固定されている。縦壁部98には、レバー支軸94が挿通されるボス部100が設けられている。縦壁部98の左側部には、位置検出センサ82が取り付けられる取付け部101が設けられている。
〔ガイド部〕
クラッチ切替えレバー81を案内するガイド部102を有するレバーガイド103が設けられている。レバーガイド103は、揺動支持部96を左右に跨ぐ状態で設けられている。レバーガイド103の左右両端部には、夫々、脚部103aが形成されている。脚部103aは、天板67にボルト104によって固定されている。ガイド部102は、レバーガイド103のうち揺動支持部96の上方に位置する部分に設けられている。
ガイド部102には、直線部102aと、入り込み部102bと、が備えられている。直線部102aは、クラッチ切替えレバー81の揺動操作方向(前後方向)に直線状に延びている。直線部102aにおいて、第二操作位置O2と第三操作位置O3とに亘る区間の幅B1に対して、当該区間よりも第一操作位置O1側の区間の幅B2が狭くなっている。
入り込み部102bは、直線部102aと連なる状態でクラッチ切替えレバー81の揺動操作方向と交差する方向(左方)に入り込む形状である。入り込み部102bは、第一操作位置O1に対応する位置と、第二操作位置O2に対応する位置と、第三操作位置O3に対応する位置とに夫々設けられている。グリップ側レバー体92が入り込み部102bに入り込んだ状態で前記バネによって入り込み部102bに入り込む側に揺動付勢されることにより、クラッチ切替えレバー81が各操作位置に位置保持されることになる。
クラッチ切替えレバー81は、上述のように前後揺動操作式のレバーであるところ、予備操作が行われてから直線部102aに沿って前後揺動操作可能となるように構成されている。具体的には、クラッチ切替えレバー81は、前記予備操作として、グリップ側レバー体92を前記バネの付勢力に抗して入り込み部102bから脱出させる操作が行われてから、直線部102aに沿って前後揺動操作可能となるように構成されている。これにより、クラッチ切替えレバー81が各操作位置に位置保持されている状態では、クラッチ切替えレバー81を直線部102aに沿って前後揺動操作することができないが、グリップ側レバー体92を前記バネの付勢力に抗して右側に揺動操作して入り込み部102bから脱出させることにより、クラッチ切替えレバー81を直線部102aに沿って前後揺動操作することができる。
ここで、グリップ側レバー体92を右側に揺動操作した状態で、クラッチ切替えレバー81を、第三操作位置O3側から第一操作位置O1に切り替えようとすると、グリップ側レバー体92がガイド部102のうち端部102cに当接してクラッチ切替えレバー81の前側への揺動が阻止されることになる。このため、ガイド部102のうち端部102cとの当接を解除するために、グリップ側レバー体92を若干左側に揺動操作してから、クラッチ切替えレバー81を前側に揺動操作する必要がある。
〔クラッチ切替え装置〕
図12から図17に示すように、刈取りクラッチ51、脱穀クラッチ40及び穀粒排出クラッチ37を入状態と切状態とに適切なタイミングで切り替えるクラッチ切替え装置70が設けられている。クラッチ切替え装置70は、脱穀装置13と穀粒貯留タンク15との間において、縦搬送装置31よりも後側に設けられている。クラッチ切替え装置70は、機体前後方向において、一番スクリュ29と二番スクリュ30との間に設けられている。クラッチ切替え装置70は、穀粒貯留タンク15のうち下窄まり形状部分15aの下方に設けられている。言い換えると、クラッチ切替え装置70は、平面視で穀粒貯留タンク15と重複する状態で設けられている。クラッチ切替え装置70は、側面視で二番還元装置32の基部と重複する状態で設けられている。脱穀装置13と穀粒貯留タンク15との間において、クラッチ切替え装置70の後方に、燃料タンク16が設けられている。
機体フレーム1には、機体前後方向に延びる主フレーム1Aと、主フレーム1Aと交差する状態で機体左右方向に延びる横フレーム1Bと、が備えられている。クラッチ切替え装置70は、主フレーム1Aと横フレーム1Bとが交差する交差部に支持されている。前記交差部に、台板105が設けられ、クラッチ切替え装置70は、台板105に着脱可能に載置支持されている。
クラッチ切替え装置70には、ケース106と、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cと、第一、第二、第三カム108A、108B、108Cと、電動モータMと、第一、第二、第三ケーブルワイヤ109A、109B、109Cと、上蓋110と、が備えられている。第一アーム107A、第一カム108A及び第一ケーブルワイヤ109Aは、刈取りクラッチ51に対応している。第二アーム107B、第二カム108B及び第二ケーブルワイヤ109Bは、穀粒排出クラッチ37に対応している。第三アーム107C、第三カム108C及び第三ケーブルワイヤ109Cは、脱穀クラッチ40に対応している。
ケース106は、第一、第二、第三アーム107A、107B、107C及び第一、第二、第三カム108A、108B、108Cを収容するものであり、上方に開口する角箱状の部材によって構成されている。ケース106には、底部111と、側壁112と、が備えられている。
底部111のうち第一、第二、第三カム108A、108B、108Cに対して第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cが位置する側とは反対側の部分(底部111の前部)には、掃除口111aが形成されている。掃除口111aは、丸形の開口である。掃除口111aを開閉する底蓋113が設けられている。台板105のうち底蓋113に対応する部分には、底蓋113と干渉しないように、切欠き部105aが形成されている。
側壁112には、前壁部114と、後壁部115と、左側壁部116と、右側壁部117と、が備えられている。左側壁部116の横外側部及び右側壁部117の横外側部には、夫々、ケース106を台板105に取り付ける取付け部118が設けられている。取付け部118は、台板105にボルト119によって着脱可能に固定されている。台板105の裏面には、ボルト119用のナット120(溶接ナット)が設けられている。
第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cは、機体左右方向に延びる同一の揺動軸心X2周りで揺動可能であり、揺動軸心X2方向に並ぶ状態で設けられている。第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cは、アーム支軸121に相対回転可能に支持されている。アーム支軸121は、側壁112のうち揺動軸心X2方向で互いに対向する壁部(左側壁部116と右側壁部117と)に亘って設けられている。アーム支軸121には、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cの各下端部が連結されている。アーム支軸121には、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cを、夫々、初期位置(ワイヤ引き始め位置)に位置決めするストッパ122が設けられている。アーム支軸121とストッパ122とは、ステー123を介して連結されている。側面視(図16参照)において、ワイヤ引き始め位置における第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cは、若干前倒れの傾斜姿勢であり、これにより、ワイヤ引き始め位置とワイヤ引き終わり位置とに亘るストロークSを大きくして多種の機械に兼用可能となるようにしている。
第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cは、何れも、断面形状が略U字形状の部材によって構成されている。第一、第二、第三アーム107Cの各上端部は、ケース106から上方に突出している。第一アーム107Aの上下中間部には、第一カム108Aと接触可能な第一ローラ123Aが設けられている。第二アーム107Bの上下中間部には、第二カム108Bと接触可能な第二ローラ123Bが設けられている。第三アーム107Cの上下中間部には、第三カム108Cと接触可能な第三ローラ123Cが設けられている。
第一アーム107Aの上端部には、第一ケーブルワイヤ109Aのうちインナワイヤの第一アーム107A側の端部が連結されている。第一ケーブルワイヤ109Aのうちインナワイヤの刈取りクラッチ51側の端部には、調整バネ(図示省略)が設けられているが、第一アーム107Aの上端部と、第一ケーブルワイヤ109Aのうちインナワイヤの第一アーム107A側の端部との間には、調整バネが設けられていない。第二アーム107Bの上端部には、第二ケーブルワイヤ109Bのうちインナワイヤの第二アーム107B側の端部が連結されている。第二ケーブルワイヤ109Bのうちインナワイヤの穀粒排出クラッチ37側の端部には、調整バネ(図示省略)が設けられているが、第二アーム107Bの上端部と、第二ケーブルワイヤ109Bのうちインナワイヤの第二アーム107B側の端部との間には、調整バネが設けられていない。第三アーム107Cの上端部には、第三ケーブルワイヤ109Cのうちインナワイヤの第三アーム107C側の端部が連結されている。第三ケーブルワイヤ109Cのうちインナワイヤの脱穀クラッチ40側の端部には、調整バネ(図示省略)が設けられているが、第三アーム107Cの上端部と、第三ケーブルワイヤ109Cのうちインナワイヤの第三アーム107C側の端部との間には、調整バネが設けられていない。
第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cは、刈取りクラッチ51に対応する第一アーム107A及び脱穀クラッチ40に対応する第三アーム107Cが、穀粒排出クラッチ37に対応する第二アーム107Bを、揺動軸心X2方向の両側から挟む状態でアーム支軸121に支持されている。すなわち、第一アーム107Aは、第二アーム107Bよりもアーム支軸121のうち左側壁部116に近い部分に支持され、かつ、第三アーム107Cは、第二アーム107Bよりもアーム支軸121のうち右側壁部117に近い部分に支持されている。
ここで、通常、刈取りクラッチ51に対応する第一アーム107Aが第一ケーブルワイヤ109Aを引っ張る際に第一アーム107Aに作用する力、及び脱穀クラッチ40に対応する第三アーム107Cが第三ケーブルワイヤ109Cを引っ張る際に第三アーム107Cに作用する力は、穀粒排出クラッチ37に対応する第二アーム107Bが第二ケーブルワイヤ109Bを引っ張る際に第二アーム107Bに作用する力よりも大きい。すなわち、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cのうち第一、第二、第三ケーブルワイヤ109A、109B、109Cを引っ張る際に作用する力が大きいアームほど、アーム支軸121のうち左側壁部116又は右側壁部117に近い部分に支持されている。
第一、第二、第三カム108A、108B、108Cは、揺動軸心X2と平行な機体左右方向に延びる同一の回転軸心X3周りで回転可能であり、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cと対応するように回転軸心X3方向に並ぶ状態で設けられている。第一、第二、第三カム108A、108B、108Cは、カム支軸124に相対回転不能に支持されている。カム支軸124は、左側壁部116と右側壁部117とに亘って設けられている。左側壁部116及び右側壁部117には、夫々、カム支軸124を回転可能に支持するベアリング125が設けられている。第一、第二、第三カム108A、108B、108Cは、キー126を介してカム支軸124に連結されている。第一カム108Aの外周部には、ギヤ部が形成されている。
第一、第二、第三カム108A、108B、108Cには、夫々、孔108Aa、108Ba、108Caが形成されている。孔108Aa、108Ba、108Caの回転軸心X3周りの位置が合うように(言い換えると、孔108Aa、108Ba、108Caが回転軸心X3方向視で重複するように)、第一、第二、第三カム108A、108B、108Cをカム支軸124に取り付けることにより、カム支軸124に対する第一、第二、第三カム108A、108B、108Cの誤組みを防止することができる。
第一、第二、第三カム108A、108B、108Cの回転角度を検出する回転角度検出センサ127が設けられている。カム支軸124の右端部には、回転角度検出センサ127が取り付けられる取付け溝124aが形成されている。回転角度検出センサ127は、右側壁部117に支持されている。右側壁部117には、回転角度検出センサ127が取り付けられる取付け部128が設けられている。
ここで、上述のように、取付け部128が右側壁部117に設けられているところ、カム支軸124を取付け溝124aが右側に位置する状態でケース106に取り付ける必要がある。誤って、カム支軸124を取付け溝124aが左側に位置する状態でケース106に取り付けてしまうと、回転角度検出センサ127をカム支軸124に取り付けることができず、これにより、カム支軸124が左右逆向きに取り付けられていることに気付くことになる。
第一ケーブルワイヤ109Aは、第一アーム107Aと刈取りクラッチ51とを連係するものであり、第一アーム107Aと刈取りクラッチ51とに亘って設けられている。第一ケーブルワイヤ109Aは、第一アーム107Aの上端部から前方に向けて延出し、かつ、第一カム108Aの上方を通過する状態で前方に向かって水平方向に延びている。第二ケーブルワイヤ109Bは、第二アーム107Bと穀粒排出クラッチ37とを連係するものであり、第二アーム107Bと穀粒排出クラッチ37とに亘って設けられている。第二ケーブルワイヤ109Bは、第二アーム107Bの上端部から前方に向けて延出し、かつ、第二カム108Bの上方を通過する状態で前方に向かって水平方向に延びている。第三ケーブルワイヤ109Cは、第三アーム107Cと脱穀クラッチ40とを連係するものであり、第三アーム107Cと脱穀クラッチ40とに亘って設けられている。第三ケーブルワイヤ109Cは、第三アーム107Cの上端部から前方に向けて延出し、かつ、第三カム108Cの上方を通過する状態で前方に向かって水平方向に延びている。
第一、第二、第三ケーブルワイヤ109A、109B、109Cを支持する支持部129が設けられている。支持部129には、第一ケーブルワイヤ109Aのうちアウタワイヤの第一アーム107A側の端部、第二ケーブルワイヤ109Bのうちアウタワイヤの第二アーム107B側の端部、及び第三ケーブルワイヤ109Cのうちアウタワイヤの第三アーム107C側の端部が支持されている。支持部129は、ケース106のうち第一、第二、第三カム108A、108B、108Cに対して第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cが位置する側とは反対側の側部(側壁112の前部)における上面に設けられている。支持部129は、略L字形状の板材によって構成されている。
上蓋110は、ケース106のうち上方に開口する部分を開閉するものであり、下方及び前方に開口する角箱状の部材によって構成されている。上蓋110のうち前方に開口する部分を、第一、第二、第三ケーブルワイヤ109A、109B、109Cが通されている。上蓋110のうち前方に開口する部分は、支持部129によって前方から塞がれている。上蓋110の後下部における左右両側部は、夫々、左側壁部116及び右側壁部117にボルト130によって固定されている。上蓋110の前下部における左右両側部には、夫々、支持部129の角部に係合する係合突起部110aが形成されている。
電動モータMは、第一、第二、第三カム108A、108B、108Cを回転駆動するものである。電動モータMの出力軸Maには、第一カム108Aのギヤ部と噛み合うピニオンギヤ131が設けられている。電動モータMの回転動力が出力軸Maからピニオンギヤ131を介して第一カム108Aのギヤ部に伝達され、これにより、第一、第二、第三カム108A、108B、108Cが回転駆動されることになる。
電動モータMは、左側壁部116に支持されている。電動モータMは、左側壁部116にボルト固定されている。電動モータM用のリレー132が、側壁112のうち第一、第二、第三ケーブルワイヤ109A、109B、109Cの延出方向側の壁部(前壁部114)に支持されている。リレー132は、前壁部114にボルト固定されている。冷却ファン11用の制御装置133が、側壁112のうちリレー132が支持されている壁部とは異なる壁部(右側壁部117)に支持されている。制御装置133は、右側壁部117にボルト固定されている。
図18に示すように、制御ブロックには、電動モータMを駆動制御する制御装置134が備えられている。制御装置134には、位置検出センサ82や穀粒排出操作部60、回転角度検出センサ127、電動モータMが接続されている。制御装置134には、位置検出センサ82の検出値や、穀粒排出操作部60のクラッチ切替え操作指令、回転角度検出センサ127の検出値が入力される。制御装置134は、位置検出センサ82の検出値及び穀粒排出操作部60のクラッチ切替え操作指令に応じて、電動モータMを駆動制御する。
図19には、第一、第二、第三カム108A、108B、108Cの回転位置(中立位置N、第一回転位置R1、第二回転位置R2、第三回転位置R3)を示している。刈取りクラッチ51に対応する第一カム108A及び脱穀クラッチ40に対応する第三カム108Cは、中立位置Nから回転軸心X3周りで一方側(前側)に回転駆動され、かつ、穀粒排出クラッチ37に対応する第二カム108Bは、中立位置Nから回転軸心X3周りで他方側(後側)に回転駆動される。第一、第二、第三カム108A、108B、108Cが電動モータMによって回転駆動されることにより、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cの夫々が第一、第二、第三カム108A、108B、108Cの作用(第一、第二、第三ローラ123A、123B、123Cへのカム作用)によって揺動軸心X2周りで後側に揺動されて、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cの夫々が第一、第二、第三ケーブルワイヤ109A、109B、109Cの夫々を引っ張ることにより、刈取りクラッチ51、脱穀クラッチ40及び穀粒排出クラッチ37を入状態と切状態とに適切なタイミングで切り替えられる。
詳述すると、図20に示すように、中立位置Nにおいて、第一、第二、第三カム108A、108B、108Cは、夫々、第一、第二、第三アーム107A、107B、107Cにカム作用しない。したがって、刈取りクラッチ51、穀粒排出クラッチ37及び脱穀クラッチ40は、切状態となる。
第一回転位置R1において、第三カム108Cは、第三アーム107Cにカム作用し、かつ、第一、第二カム108A、108Bは、夫々、第一、第二アーム107A、107Bにカム作用しない。したがって、脱穀クラッチ40は、入状態となり、かつ、刈取りクラッチ51及び穀粒排出クラッチ37は、切状態となる。
第二回転位置R2において、第一、第三カム108A、108Cは、夫々、第一、第三アーム107A、107Cにカム作用し、かつ、第二カム108Bは、第二アーム107Bにカム作用しない。したがって、刈取りクラッチ51及び脱穀クラッチ40は、入状態となり、かつ、穀粒排出クラッチ37は、切状態となる。
第三回転位置R3において、第二カム108Bは、第二アーム107Bにカム作用し、かつ、第一、第三カム108A、108Cは、夫々、第一、第三アーム107A、107Cにカム作用しない。したがって、穀粒排出クラッチ37は、入状態となり、かつ、刈取りクラッチ51及び脱穀クラッチ40は、切状態となる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、排気管69が排気浄化装置10の外周部のうち左側面の後部から左側に引き出されて、後上方に向けて延出している。しかし、排気管69は、排気浄化装置10の外周部のうち右側面、上面、下面、前面、後面から引き出されて、上方に向けて延出していてもよい。例えば、図21及び図22に示すように、排気管69は、排気浄化装置10の外周部のうち上面の後部から上側に引き出されて、後上方に向けて延出していてもよい。
(2)上記実施形態では、天板67の上面部に、揺動支持部96が載置支持されている。しかし、図21から図24に示すように、サイドパネル59の上面部の下面に、揺動支持部96が吊り下げ支持されていてもよい。ガイド部102は、サイドパネル59の上面部に形成されている。揺動支持部96には、第一支持板材137と、第二支持板材138と、が備えられている。第一支持板材137及び第二支持板材138は、略L字形状の板材によって構成されている。第一支持板材137は、サイドパネル59の上面部の下面に固定されている。第二支持板材138は、第一支持板材137に対して左側から重ね合わされた状態で、第二支持板材138に対して左側からボルト139によって固定されている。第二支持板材138の左側部には、位置検出センサ82が取り付けられる取付け部101が設けられている。
排気浄化装置10は、位置検出センサ82に対して後下方に位置している。排気浄化装置10と位置検出センサ82との間には、排気浄化装置10と位置検出センサ82との間を上下に仕切る隔壁140が設けられている。隔壁140は、サイドパネル59のうち左側部と右側部とに亘っている。隔壁140には、位置検出センサ82を下方から覆う底部141と、位置検出センサ82を後方から覆う後壁部142と、が備えられている。サイドパネル59の前部を支持する上前支柱143及び下前支柱144が設けられている。底部141は、上前支柱143と後壁部142の下端部とに亘って設けられている。上前支柱143には、底部141の前端部がボルト固定されるステー145が設けられている。底部141の後端部は、後壁部142の下端部にボルト固定されている。後壁部142は、サイドパネル59の上面部の下面に吊り下げ支持されている。
(3)上記実施形態では、排気浄化装置10は、サイドパネル59の左端59aよりも左側に突出する状態で設けられている。しかし、排気浄化装置10は、サイドパネル59の左端59aよりも左側に突出しない状態で設けられていてもよい。この場合、カバー84に、膨出部84bが形成されていなくてもよい。
(4)上記実施形態では、カバー84が着脱可能に構成されている。しかし、カバー84は、着脱不能に構成されていてもよい。
(5)上記実施形態では、クラッチ切替えレバー81が主変速レバー79の後方に設けられている。しかし、クラッチ切替えレバー81は、副変速レバー80の後方に設けられていてもよい。
(6)上記実施形態では、クラッチ切替えレバー81は、前記予備操作として、グリップ側レバー体92を前記バネの付勢力に抗して入り込み部102bから脱出させる操作が行われてから、直線部102aに沿って前後揺動操作可能となるように構成されている。しかし、クラッチ切替えレバー81の把持部に、押し操作式のスイッチ(図示省略)が設けられ、クラッチ切替えレバー81は、前記予備操作として、前記スイッチの押し操作が行われてから揺動操作可能となるように構成されていてもよい。また、クラッチ切替えレバー81は、前記予備操作が行われなくても、揺動操作可能であるように構成されていてもよい。
(7)上記実施形態では、クラッチ切替え装置70が機体前後方向において、一番スクリュ29と二番スクリュ30との間に設けられている。しかし、クラッチ切替え装置70は、二番スクリュ30よりも後側に設けられていてもよい。
(8)上記実施形態では、クラッチ切替え装置70が穀粒貯留タンク15のうち下窄まり形状部分15aの下方に(言い換えると、平面視で穀粒貯留タンク15と重複する状態で)設けられている。しかし、クラッチ切替え装置70は、平面視で穀粒貯留タンク15と重複しない状態で設けられていてもよい。
(9)上記実施形態では、脱穀装置13と穀粒貯留タンク15との間において、クラッチ切替え装置70の後方に、燃料タンク16が設けられている。しかし、脱穀装置13と穀粒貯留タンク15との間において、クラッチ切替え装置70の前方に、燃料タンク16が設けられていてもよい。
(10)上記実施形態では、主フレーム1Aと横フレーム1Bとが交差する交差部に、台板105が設けられ、クラッチ切替え装置70は、台板105に着脱可能に載置支持されている。しかし、台板105が設けられずに、クラッチ切替え装置70が前記交差部に支持されていてもよい。また、クラッチ切替え装置70は、主フレーム1Aのみに支持されていてもよい。
(11)上記実施形態では、ケース106が上方に開口し、ケース106のうち上方に開口する部分を開閉する上蓋110が設けられている。しかし、ケース106が上方に開口せずに、上蓋110が設けられていなくてもよい。
(12)上記実施形態では、第一アーム107Aが第二アーム107Bよりもアーム支軸121のうち左側壁部116に近い部分に支持され、かつ、第三アーム107Cが第二アーム107Bよりもアーム支軸121のうち右側壁部117に近い部分に支持されている。しかし、第一アーム107A及び第三アーム107Cの左右位置が逆であってもよい。また、第二アーム107Bがアーム支軸121のうち左側壁部116又は右側壁部117に近い部分に支持されていてもよい。
(13)上記実施形態では、電動モータM用のリレー132が側壁112のうち前壁部114に支持されている。しかし、リレー132が側壁112のうち前壁部114以外の壁部に支持されていてもよい。また、リレー132が側壁112に支持されていなくてもよい。
(14)上記実施形態では、冷却ファン11用の制御装置133が側壁112のうち右側壁部117に支持されている。しかし、制御装置133が側壁112のうち右側壁部117以外の壁部に支持されていてもよい。また、制御装置133が側壁112に支持されていなくてもよい。
(15)上記実施形態では、側壁112のうち左側壁部116に電動モータMが支持され、かつ、側壁112のうち右側壁部117に回転角度検出センサ127が支持されている。しかし、側壁112のうち右側壁部117に電動モータMが支持され、かつ、側壁112のうち左側壁部116に回転角度検出センサ127が支持されていてもよい。
(16)上記実施形態では、クラッチ切替え装置70の制御対象が刈取りクラッチ51、脱穀クラッチ40及び穀粒排出クラッチ37である。しかし、クラッチ切替え装置70の制御対象は、上記実施形態に係る制御対象に限定されるものではない。例えば、クラッチ切替え装置70の制御対象を増やす場合、ケース106の左右幅に余裕があるため、カムを回転軸心X3方向に増やすことができる。また、クラッチ切替え装置70は、複数の作動装置(上記実施形態では、刈取りクラッチ51、脱穀クラッチ40及び穀粒排出クラッチ37)の作動状態を適切なタイミングで切り替える作動状態切替え装置であるが、作動状態切替え装置の制御対象は、上記実施形態に係るクラッチ以外のクラッチや、変速装置であってもよい。
本発明は、普通型コンバインの他、自脱型コンバインにも利用可能である。
3 刈取り部
13 脱穀装置
15 穀粒貯留タンク
17 穀粒排出装置
37 穀粒排出クラッチ
40 脱穀クラッチ
51 刈取りクラッチ
70 クラッチ切替え装置(作動状態切替え装置)
106 ケース
107A 第一アーム
107B 第二アーム
107C 第三アーム
108A 第一カム
108B 第二カム
108C 第三カム
109A 第一ケーブルワイヤ
109B 第二ケーブルワイヤ
109C 第三ケーブルワイヤ
110 上蓋
111 底部
111a 掃除口
112 側壁
113 底蓋
118 取付け部
121 アーム支軸(支軸)
127 回転角度検出センサ
129 支持部
132 リレー
133 制御装置
M 電動モータ(駆動アクチュエータ)
X2 揺動軸心
X3 回転軸心

Claims (12)

  1. 複数の作動装置の作動状態を適切なタイミングで切り替える作動状態切替え装置が備えられているコンバインであって、
    前記作動状態切替え装置は、同一の揺動軸心周りで揺動可能である共に前記揺動軸心方向に並ぶ状態で設けられる複数のアームと、前記揺動軸心と平行な同一の回転軸心周りで回転可能であると共に前記複数のアームの夫々に対応するように前記回転軸心方向に並ぶ状態で設けられる複数のカムと、前記複数のカムを回転駆動する駆動アクチュエータと、前記複数のアームの夫々と前記複数の作動装置の夫々とを連係すると共に前記複数のアームの夫々から同じ方向に向けて延出する複数のケーブルワイヤと、を有し、
    前記複数のカムが前記駆動アクチュエータによって回転駆動されることにより、前記複数のアームの夫々が前記カムの作用によって前記揺動軸心周りで同じ側に揺動されて、前記複数のアームの夫々が前記複数のケーブルワイヤの夫々を引っ張ることにより、前記複数の作動装置の作動状態が適切なタイミングで切り替えられるように構成されているコンバイン。
  2. 前記作動状態切替え装置は、前記複数のアーム及び前記複数のカムを収容するケースを有し、
    前記複数のアームは、これらの上端部が前記ケースから上方に突出し、かつ、各前記アームの上端部に、各前記ケーブルワイヤが連結され、
    前記複数のケーブルワイヤは、前記カムの上方を通過する状態で水平方向に延びている請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記ケースのうち前記カムに対して前記アームが位置する側とは反対側の側部に、前記ケーブルワイヤを支持する支持部が設けられている請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記ケースは、底部と、前記複数のアーム及び前記複数のカムを前方、後方、左方及び右方から覆う側壁と、を有し、かつ、上方に開口し、
    前記ケースのうち上方に開口する部分を開閉する上蓋が備えられている請求項2又は3に記載のコンバイン。
  5. 前記底部のうち前記カムに対して前記アームが位置する側とは反対側の部分に、掃除口が形成され、
    前記掃除口を開閉する底蓋が備えられている請求項4に記載のコンバイン。
  6. 前記側壁のうち前記揺動軸心方向で互いに対向する壁部に亘って、前記複数のアームを前記揺動軸心周りで揺動可能に支持する支軸が設けられ、
    前記複数のアームのうち前記ケーブルワイヤを引っ張る際に作用する力が大きいアームほど、前記支軸のうち前記壁部に近い部分に支持されている請求項4又は5に記載のコンバイン。
  7. 前記側壁のうち前記ケーブルワイヤの延出方向側の壁部に、前記駆動アクチュエータ用のリレーが支持されている請求項4から6の何れか一項に記載のコンバイン。
  8. 前記側壁のうち前記リレーが支持されている壁部とは異なる壁部に、前記作動状態切替え装置とは別の装置用の制御装置が支持されている請求項7に記載のコンバイン。
  9. 前記カムの回転角度を検出する回転角度検出センサが備えられ、
    前記側壁のうち前記回転軸心方向の一方側の壁部に、前記駆動アクチュエータが支持され、かつ、前記側壁のうち前記回転軸心方向の他方側の壁部に、前記回転角度検出センサが支持されている請求項4から8の何れか一項に記載のコンバイン。
  10. 前記ケースの外側部に、前記ケースを機体に取り付ける取付け部が設けられている請求項4から9の何れか一項に記載のコンバイン。
  11. 植立穀稈を刈り取る刈取り部と、
    刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、
    脱穀処理後の穀粒を貯留する穀粒貯留タンクと、
    前記穀粒貯留タンク内の穀粒を排出する穀粒排出装置と、
    前記作動装置として、前記刈取り部への動力伝達を入切する刈取りクラッチと、前記脱穀装置への動力伝達を入切する脱穀クラッチと、前記穀粒排出装置への動力伝達を入切する穀粒排出クラッチと、が備えられ、
    前記複数のカムのうち前記刈取りクラッチに対応するカム及び前記脱穀クラッチに対応するカムは、前記回転軸心周りで一方側に回転駆動され、かつ、前記複数のカムのうち前記穀粒排出クラッチに対応するカムは、前記回転軸心周りで他方側に回転駆動される請求項1から10の何れか一項に記載のコンバイン。
  12. 前記作動状態切替え装置は、前記複数のアーム及び前記複数のカムを収容するケースを有し、
    前記ケースは、底部と、前記複数のアーム及び前記複数のカムを前方、後方、左方及び右方から覆う側壁と、を有し、
    前記側壁のうち前記揺動軸心方向で互いに対向する壁部に亘って、前記複数のアームを前記揺動軸心周りで揺動可能に支持する支軸が設けられ、
    前記複数のアームは、前記複数のアームのうち前記刈取りクラッチに対応するアーム及び前記脱穀クラッチに対応するアームが、前記複数のアームのうち前記穀粒排出クラッチに対応するアームを、前記揺動軸心方向の両側から挟む状態で前記支軸に支持されている請求項11に記載のコンバイン。
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