JP2001190147A - コンバインの伝動構造 - Google Patents

コンバインの伝動構造

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JP2001190147A
JP2001190147A JP2000001554A JP2000001554A JP2001190147A JP 2001190147 A JP2001190147 A JP 2001190147A JP 2000001554 A JP2000001554 A JP 2000001554A JP 2000001554 A JP2000001554 A JP 2000001554A JP 2001190147 A JP2001190147 A JP 2001190147A
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transmission
glen tank
bevel gear
shaft
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Takayuki Ono
隆行 大野
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンから底スクリューに亘る伝動系から
の動力で流下案内板を揺動駆動するものでありながら、
グレンタンクの姿勢切り換え操作を簡単に行えるように
する。 【解決手段】 走行機体に搭載されたエンジンから底ス
クリュー8に亘る伝動系16を左右向きの軸伝動構造に
構成するとともに、この軸伝動構造中に、グレンタンク
7の姿勢切り換えに連動して断続されるクラッチ17C
を介在し、クラッチ17Cよりも伝動方向下手側の伝動
軸17Bと底スクリュー8とをベベルギヤ式伝動機構1
9で連動連結し、グレンタンク7の前部壁7Aに連結さ
れる底スクリュー8支持用の軸支部25とベベルギヤ式
伝動機構19との間に、底スクリュー8の駆動に伴って
流下案内板を前後軸心周りに揺動駆動するカム機構26
を介装した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体にグレン
タンクをその後部に設定した縦軸心周りで前記走行機体
の上方に位置する作用姿勢と前記走行機体の上方から外
れたメンテナンス姿勢とに姿勢切り換え可能に搭載し、
前記グレンタンクの内底部に、穀粒排出用の底スクリュ
ーと穀粒詰まり防止用の流下案内板とを、前記グレンタ
ンクの前後に亘る状態で配設してあるコンバインの伝動
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のようなコンバインの伝動構
造としては、例えば特開平7−8108号公報で開示さ
れているように、走行機体に搭載されたエンジンから底
スクリューに亘る伝動系をベルト伝動構造に構成すると
ともに、その伝動系の伝動ベルトと流下案内板とに亘っ
て、底スクリューの駆動に伴って流下案内板を前後軸心
周りに揺動駆動するカム機構を架設するようにしたもの
などがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術によると、グレンタンクを作用姿勢からメンテ
ナンス姿勢に切り換える際には、手作業によって、エン
ジン側の出力プーリから底スクリュー側の入力プーリに
亘る伝動ベルトを底スクリュー側の入力プーリから取り
外すとともに、カム機構による伝動ベルトと流下案内板
との連係を解除する手間を要するようになり、逆に、グ
レンタンクをメンテナンス姿勢から作用姿勢に切り換え
る際には、手作業によって、伝動ベルトを底スクリュー
側の入力プーリに掛け渡すとともに、伝動ベルトと流下
案内板とをカム機構で連係する手間を要するようになる
ことから、グレンタンクの姿勢切り換え操作が煩わしい
ものになっていた。
【0004】本発明の目的は、エンジンから底スクリュ
ーに亘る伝動系からの動力で流下案内板を揺動駆動する
ものでありながら、グレンタンクの姿勢切り換え操作を
簡単に行えるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記目的を達成
するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走
行機体にグレンタンクをその後部に設定した縦軸心周り
で前記走行機体の上方に位置する作用姿勢と前記走行機
体の上方から外れたメンテナンス姿勢とに姿勢切り換え
可能に搭載し、前記グレンタンクの内底部に、穀粒排出
用の底スクリューと穀粒詰まり防止用の流下案内板と
を、前記グレンタンクの前後に亘る状態で配設してある
コンバインの伝動構造において、前記走行機体に搭載さ
れたエンジンから前記底スクリューに亘る伝動系を左右
向きの軸伝動構造に構成するとともに、この軸伝動構造
中に、前記グレンタンクの姿勢切り換えに連動して断続
されるクラッチを介在し、前記クラッチよりも伝動方向
下手側の伝動軸と前記底スクリューとをベベルギヤ式伝
動機構で連動連結し、前記グレンタンクの前部壁に連結
される前記底スクリュー支持用の軸支部と前記ベベルギ
ヤ式伝動機構との間に、前記底スクリューの駆動に伴っ
て前記流下案内板を前後軸心周りに揺動駆動するカム機
構を介装した。
【0006】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、エンジンから底スクリューに亘る伝動系は、グレン
タンクを作用姿勢からメンテナンス姿勢に切り換える
と、その操作に連動して、エンジン側であるクラッチよ
りも伝動方向上手側の軸伝動部と底スクリュー側である
クラッチよりも伝動方向下手側の軸伝動部とに自動的に
分離されるようになり、逆に、グレンタンクをメンテナ
ンス姿勢から作用姿勢に切り換えると、その操作に連動
して、分離されていたクラッチよりも伝動方向上手側の
軸伝動部とクラッチよりも伝動方向下手側の軸伝動部と
が自動的に接続されるようになる。
【0007】又、底スクリューの駆動に伴って流下案内
板を前後軸心周りに揺動駆動するカム機構をクラッチよ
りも伝動方向下手側に介装していることから、グレンタ
ンクの姿勢を切り換えるごとにカム機構による伝動系と
流下案内板との連係を手作業で切り換える面倒がない。
【0008】更に、グレンタンクの前部壁に連結される
底スクリュー支持用の軸支部とベベルギヤ式伝動機構と
の間にカム機構を介装することによって、軸支部とベベ
ルギヤ式伝動機構とでカム機構を挟み持たせることがで
きるので、カム機構の支持構造を簡単にすることができ
るようになる。
【0009】〔効果〕従って、エンジンから底スクリュ
ーに亘る伝動系からの動力で流下案内板を揺動駆動する
ものでありながら、グレンタンクの姿勢切り換え操作の
容易化、並びに、カム機構支持構造の簡素化を図れるよ
うになった。
【0010】〔構成〕本発明のうちの請求項2記載の発
明では、上記請求項1記載の発明において、前記ベベル
ギヤ式伝動機構を、前記底スクリューを正転させる状態
と逆転させる状態とに伝動切り換え可能に構成した。
【0011】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、底スクリューを正転させてグレンタンク内の穀粒を
底スクリューに接続された縦送りスクリューコンベヤや
排出オーガを介して機外に排出した後、縦送りスクリュ
ーコンベヤの下端部に開閉可能に形成された掃除口を開
放し、底スクリューを逆転させることによって、手や器
具を差し入れることのできない縦送りスクリューコンベ
ヤや排出オーガの内部に残った穀粒や塵埃を掃除口から
簡単に排出させることができるようになる。又、これに
よって、異なる品種の穀粒を収穫する際に、縦送りスク
リューコンベヤや排出オーガの内部に残った前回の穀粒
が次回の穀粒に混ざる不都合を容易に回避することがで
きるようになる。
【0012】〔効果〕従って、縦送りスクリューコンベ
ヤや排出オーガの掃除を容易に行えるとともに、異なる
品種の穀粒を収穫する上での作業性の向上を図れるよう
になった。
【0013】〔構成〕本発明のうちの請求項3記載の発
明では、上記請求項2記載の発明において、前記グレン
タンクの底部に配備された第1穀粒センサと、前記底ス
クリューにて搬送された穀粒を機外に排出する排出オー
ガに配備された第2穀粒センサの双方が、穀粒を検出し
ていない場合にのみ、前記底スクリューの逆転駆動を可
能にする逆転規制機構を設けた。
【0014】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、グレンタンク内に穀粒が貯留されている貯留状態で
は第1穀粒センサが穀粒を検出し、又、底スクリューを
正転駆動させてグレンタンク内の穀粒を底スクリューに
接続された縦送りスクリューコンベヤや排出オーガを介
して機外に排出している排出途中状態では第2穀粒セン
サもしくは第1穀粒センサと第2穀粒センサの双方が穀
粒を検出するようになることから、逆転規制機構によっ
て底スクリューの逆転駆動が阻止されるようになる。
【0015】つまり、グレンタンク内に穀粒が貯留され
ている状態において底スクリューが逆転駆動されると、
グレンタンク内底部の穀粒がグレンタンクの前部壁に向
けて流動することで、グレンタンク内底部の穀粒や底ス
クリューが受ける圧力が増大することに起因した穀粒の
損傷や底スクリューの破損を招く虞があり、又、底スク
リューを正転駆動させてグレンタンク内の穀粒を機外に
排出している途中状態において底スクリューが逆転駆動
されると、グレンタンク内底部の穀粒がグレンタンクの
前部壁に向けて流動するとともに、縦送りスクリューコ
ンベヤや排出オーガ内の穀粒が穀粒を貯留しているグレ
ンタンクに向けて逆流することで、グレンタンク内底部
や縦送りスクリューコンベヤ及び排出オーガ内の穀粒、
底スクリュー、縦送りスクリューコンベヤ、並びに排出
オーガが受ける圧力が増大することに起因した穀粒の損
傷や、底スクリュー、縦送りスクリューコンベヤ、及
び、排出オーガの破損を招く虞があるが、前述したよう
に、上記請求項3記載の発明によると、グレンタンク内
に穀粒が貯留されている状態やグレンタンク内の穀粒を
機外に排出している途中状態では底スクリューの逆転駆
動が逆転規制機構によって阻止されることから、それら
の状態で底スクリューが逆転駆動されることに起因した
穀粒の損傷や底スクリューなどの破損を回避できるよう
になる。
【0016】〔効果〕従って、グレンタンクからの穀粒
排出作業後に底スクリューを逆転させることで、縦送り
スクリューコンベヤや排出オーガの掃除を容易に行える
とともに、異なる品種の穀粒を収穫する上での作業性の
向上を図れるものでありながら、グレンタンクの穀粒貯
留状態や穀粒排出途中状態で底スクリューを逆転させる
ことに起因した穀粒の損傷や底スクリューなどの破損を
回避できるようになった。
【0017】
【発明の実施の形態】図1にはコンバインの全体側面が
示されており、このコンバインは、左右一対のクローラ
式走行装置1を備えた走行機体2、走行機体2の前部に
昇降揺動可能に連結された刈取前処理部3、走行機体2
の左半部に搭載された脱穀装置4、脱穀装置4の後部に
連結された排ワラ処理部5、走行機体2の右半部前側に
形成された搭乗運転部6、及び、走行機体2の右半部後
側に搭載されたグレンタンク7、などによって構成され
ており、刈取前処理部3において植立穀稈を刈り取ると
ともに刈り取り後の穀稈を脱穀装置4に向けて搬送し、
脱穀装置4において刈取穀稈の穂先側に対して脱穀処理
を施すとともに脱穀処理で得られた処理物に対して選別
処理を施し、その選別処理で得られた穀粒をグレンタン
ク7に貯留する一方で脱穀処理後の排ワラを排ワラ処理
部5にて機外に排出するようになっている。
【0018】図2に示すように、グレンタンク7は、走
行機体2の上方に位置して脱穀装置4からの穀粒を貯留
する作用姿勢と、走行機体2の上方から右外側方に外れ
て脱穀装置4から離間するメンテナンス姿勢とに、その
後部に設定された縦軸心P1周りに姿勢切り換え可能な
状態で走行機体2に搭載されるとともに、作用姿勢にお
いては図外のロック機構によって固定できるようになっ
ている。
【0019】図1〜3に示すように、グレンタンク7の
内底部には、底スクリュー8とその上方を覆うことで底
スクリュー8に掛かる穀粒荷重を軽減しながら穀粒を流
下案内する断面形状山形の流下案内板9とが、グレンタ
ンク7の前部壁7Aと後部壁7Bとに亘る状態で配設さ
れている。底スクリュー8の後端部には、縦軸心P1に
沿って立設された縦送りスクリューコンベヤ10におけ
る縦送りスクリュー10Aの下端部が連動連結され、グ
レンタンク7の後部壁7Bには、縦送りスクリューコン
ベヤ10における縦送りケース10Bの下端部が連通接
続されている。縦送りスクリューコンベヤ10の上端部
からは、縦送りスクリュー10Aに連動連結される横送
りスクリュー11Aと縦送りケース10Bに連通接続さ
れる横送りケース11Bとを備えた排出オーガ11が、
縦送りスクリューコンベヤ10に対して縦軸心P1周り
に旋回揺動可能かつ横軸心P2周りに起伏揺動可能な状
態に延設されている。尚、図1に示す符号12は排出オ
ーガ11を縦軸心P1周りに旋回揺動駆動する電動モー
タであり、図1に示す符号13は排出オーガ11を横軸
心P2周りに起伏揺動駆動する油圧シリンダである。
【0020】図1〜4に示すように、搭乗運転部6にお
ける運転座席14の下方にはエンジン15が搭載されて
おり、このエンジン15からの動力が、図外の伝動系を
介して左右のクローラ式走行装置1、刈取前処理部3、
脱穀装置4、及び排ワラ処理部5に伝達されるととも
に、エンジン15から底スクリュー8に亘る伝動系16
を介して底スクリュー8に伝達されるようになってい
る。伝動系16は、左右向きの伝動軸17を有する左右
向きの軸伝動構造に構成されており、エンジン15の出
力軸15aから伝動軸17の左端部に亘って前後向きに
架設されたベルトテンション式の排出クラッチ18や、
伝動軸17の右端部を底スクリュー8の前端部に連動連
結するベベルギヤ式伝動機構19などを備えて構成され
ている。
【0021】図2、図4及び図5に示すように、伝動軸
17は、排出クラッチ18に連動連結される伝動方向上
手側の左伝動軸17Aと、ベベルギヤ式伝動機構19に
連動連結される伝動方向下手側の右伝動軸17Bとに、
左伝動軸17Aと右伝動軸17Bとの間に介装されるク
ラッチ17Cによって分離可能に構成されている。クラ
ッチ17Cは、左伝動軸17Aに一体回転するように連
結されるとともに左伝動軸17Aの延出方向に沿う一対
の係合凹部aが形成された筒状体17aと、右伝動軸1
7Bからその延出方向と直交する方向に両端部が突出す
る状態となるように右伝動軸17Bに装着された係合ピ
ン17bとから、グレンタンク7の縦軸心P1周りでの
姿勢切り換えに連動して断続される噛み合い式に構成さ
れている。尚、図4及び図5に示す符号bは、グレンタ
ンク7をメンテナンス姿勢から作業姿勢に切り換える際
の筒状体17aに対する右伝動軸17Bの挿通を容易に
するように右伝動軸17Bに形成されたテーパー面であ
り、又、符号cは、グレンタンク7をメンテナンス姿勢
から作業姿勢に切り換えるのに伴って、クラッチ17C
における係合ピン17bの両端部が対応する係合凹部a
に向けて案内されるように筒状体17aに形成した案内
面である。
【0022】図2、図4及び図6に示すように、ベベル
ギヤ式伝動機構19は、グレンタンク7の前部壁7Aに
ボルト連結される伝動ケース19A内に、右伝動軸17
Bに遊嵌される正転ベベルギヤ19Bと逆転ベベルギヤ
19C、右伝動軸17Bに摺動操作可能な状態で一体回
転するようにスプライン嵌合されたシフト部材19D、
及び、底スクリュー8にスプライン嵌合されるとともに
正転ベベルギヤ19Bと逆転ベベルギヤ19Cとに噛合
された従動ベベルギヤ19E、などが備えられ、電動シ
リンダ20によるシフトフォーク21を介したシフト部
材19Dの摺動操作によって、シフト部材19Dを正転
ベベルギヤ19Bに噛合させて底スクリュー8を正転さ
せる正転伝動状態と、シフト部材19Dを逆転ベベルギ
ヤ19Cに噛合させて底スクリュー8を逆転させる逆転
伝動状態とに、底スクリュー8に対する伝動状態が切り
換えられるようになっている。電動シリンダ20は、搭
乗運転部6に配設された正逆転切り換え用の切換スイッ
チ23の操作に基づく制御装置24の制御作動で出退操
作されるようになっている。
【0023】図2〜4に示すように、グレンタンク7の
前部壁7Aには、ベベルギヤ式伝動機構19の伝動ケー
ス19Aとともに底スクリュー8の前端部を支持する軸
支部25が共締め連結されており、この軸支部25とベ
ベルギヤ式伝動機構19との間には、底スクリュー8の
駆動に伴って流下案内板9を前後軸心P3周りに揺動駆
動するカム機構26が介装されている。カム機構26
は、その偏芯カム26Aが、ベベルギヤ式伝動機構19
の従動ベベルギヤ19Eと軸支部25のベアリング25
Aとで挟み持たれた状態で底スクリュー8にスプライン
嵌合されるようになっており、これによって、偏芯カム
26Aに対する専用の固定金具を設けなくても底スクリ
ュー8に対する偏芯カム26Aの前後摺動を阻止できる
ことから、カム機構26の支持構造を簡単にすることが
できるようになっている。
【0024】以上の構成から、ベベルギヤ式伝動機構1
9を正転伝動状態に切り換えて排出クラッチ18の入り
状態を現出すると、伝動系16を介して伝達されるエン
ジン15からの動力によって、底スクリュー8、縦送り
スクリューコンベヤ10、及び排出オーガ11が正転駆
動されるとともに、流下案内板9が前後軸心P3周りに
揺動駆動されるようになっており、これによって、グレ
ンタンク7に貯留された穀粒を、流下案内板9とグレン
タンク7における左右両下部の傾斜壁7Cとの間で穀粒
詰まりを発生させることなく、排出オーガ11の遊端に
形成された排出部11C(図1参照)から機外に排出す
ることができるようになっている。又、その穀粒排出作
業後に、縦送りスクリューコンベヤ10の下端部に開閉
可能に形成された掃除口10C(図1参照)を開放し、
ベベルギヤ式伝動機構19を逆転伝動状態に切り換えて
排出クラッチ18の入り状態を現出すると、手や器具を
差し入れることのできない縦送りスクリューコンベヤ1
0や排出オーガ11の内部に残った穀粒や塵埃を掃除口
10Cから簡単に排出させることができるようになって
いる。そして、これによって、異なる品種の穀粒を収穫
する際に、縦送りスクリューコンベヤ10や排出オーガ
11の内部に残留した前回の穀粒が次回の穀粒に混ざる
不都合を容易に回避できるようになっている。
【0025】しかも、グレンタンク7を作用姿勢からメ
ンテナンス姿勢に切り換えると、その操作に連動して、
クラッチ17Cが切断操作されて、エンジン15から底
スクリュー8に亘る伝動系16が、クラッチ17Cより
も伝動方向上手側の左伝動軸17A及び排出クラッチ1
8を備えるエンジン15側の軸伝動部16Aと、クラッ
チ17Cよりも伝動方向下手側の右伝動軸17Bやベベ
ルギヤ式伝動機構19及びカム機構26を備える底スク
リュー8側の軸伝動部16Bとに自動的に分離されるよ
うになり、逆に、グレンタンク7をメンテナンス姿勢か
ら作用姿勢に切り換えると、その操作に連動して、クラ
ッチ17Cが接続操作されて、分離されていたエンジン
15側の軸伝動部16Aと底スクリュー8側の軸伝動部
16Bとが自動的に接続されるようになることから、工
具を用いてエンジン15から底スクリュー8に亘る伝動
系16を断続させる、などの手間を要することなく、グ
レンタンク7の姿勢切り換え操作を行えるようになって
いる。
【0026】図1及び図6に示すように、グレンタンク
7の底部にはグレンタンク7に貯留された穀粒を検出す
る第1穀粒センサS1が、排出オーガ11の遊端には排
出オーガ11にて搬送された穀粒を検出する第2穀粒セ
ンサS2が配備され、それらの穀粒センサS1,S2は
検出情報を制御装置24に出力するようになっている。
一方、制御装置24には、両穀粒センサS1,S2のい
ずれか一方又は双方が穀粒を検出している場合には、切
換スイッチ23の操作にかかわらず、ベベルギヤ式伝動
機構19の逆転伝動状態が現出されないように電動シリ
ンダ20の作動を制御することで底スクリュー8の逆転
駆動を不能にし、かつ、両穀粒センサS1,S2の双方
が穀粒を検出していない場合には、切換スイッチ23の
操作に基づいて電動シリンダ20の作動を制御すること
で底スクリュー8の逆転駆動を可能にする逆転規制手段
24Aが制御プログラムとして備えられている。つま
り、第1穀粒センサS1、第2穀粒センサS2、及び制
御装置24によって、逆転規制機構Aが構成されてい
る。
【0027】この構成から、グレンタンク7内に穀粒が
貯留されている状態において底スクリュー8が逆転駆動
された場合に招く虞のある、グレンタンク7における内
底部の穀粒がグレンタンク7の前部壁7Aに向けて流動
して、グレンタンク7における内底部の穀粒や底スクリ
ュー8が受ける圧力が増大することに起因した穀粒の損
傷や底スクリュー8の破損を回避できるようになり、
又、底スクリュー8を正転駆動させてグレンタンク7内
の穀粒を機外に排出している途中状態において底スクリ
ュー8が逆転駆動された場合に招く虞のある、グレンタ
ンク7における内底部の穀粒がグレンタンク7の前部壁
7Aに向けて流動し、かつ、縦送りスクリューコンベヤ
10や排出オーガ11内の穀粒がグレンタンク7に向け
て逆流することで、グレンタンク7の内底部や縦送りス
クリューコンベヤ10及び排出オーガ11内の穀粒、並
びに、底スクリュー8、縦送りスクリューコンベヤ1
0、排出オーガ11が受ける圧力が増大することに起因
した穀粒の損傷や、底スクリュー8、縦送りスクリュー
コンベヤ10、及び、排出オーガ11の破損を回避でき
るようになっている。
【0028】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 クラッチ17Cとして爪クラッチを採用するように
してもよい。 ベベルギヤ式伝動機構19を、シフト部材19Dを
正転ベベルギヤ19Bに噛合させて底スクリュー8を正
転させる正転伝動状態と、シフト部材19Dを逆転ベベ
ルギヤ19Cに噛合させて底スクリュー8を逆転させる
逆転伝動状態と、シフト部材19Dを正転ベベルギヤ1
9Bと逆転ベベルギヤ19Cのいずれにも噛合させない
非伝動状態とに切り換え可能に構成して、ベベルギヤ式
伝動機構19に排出クラッチ18の機能を備えさせるよ
うにしてもよい。 ベベルギヤ式伝動機構19としては、シフト部材1
9Dにシフトフォーク21などを介して連係された操作
レバーの手動操作で伝動状態が切り換え操作されるよう
に構成されたものであってもよい。尚、この構成におい
ては、上記実施形態で例示した逆転規制機構Aに、第1
穀粒センサS1と第2穀粒センサS2のいずれか一方又
は双方が穀粒を検出している場合には、その検出に基づ
く制御装置24の制御作動によって、ベベルギヤ式伝動
機構19の逆転伝動状態を現出する方向への操作レバー
の手動操作を阻止する状態に切り換え操作される牽制機
構を設けるようにすれば、グレンタンク7内に穀粒が貯
留されている状態や、底スクリュー8を正転駆動させて
グレンタンク7内の穀粒を機外に排出している途中状態
において、底スクリュー8が逆転駆動される不都合を回
避できるようになる。 ベベルギヤ式伝動機構19としては逆転伝動不能に
構成されたものであってもよい。 逆転規制機構Aを、グレンタンク7の底部に配備さ
れた穀粒検出用の第1穀粒センサS1、排出オーガ11
の遊端に配備された穀粒検出用の第2穀粒センサS2、
ベベルギヤ式伝動機構19の伝動状態を検出する伝動状
態検出センサ、排出クラッチ18を切り換え操作するア
クチュエータ、及び、第1穀粒センサS1と第2穀粒セ
ンサS2と伝動状態検出センサからの検出に基づいてア
クチュエータの作動を制御する逆転規制手段24Aを備
えた制御装置24によって、制御装置24が、伝動状態
検出センサによりベベルギヤ式伝動機構19が逆転伝動
状態であることが検出されている状態では、第1穀粒セ
ンサS1と第2穀粒センサS2の双方が穀粒を検出して
いない場合にのみ、排出クラッチ18が伝動状態に切り
換えられるようにアクチュエータの作動を制御するよう
に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】エンジンから底スクリューに亘る伝動系の構成
を示す要部の概略平面図
【図3】カム機構の構成を示す要部の正面図
【図4】エンジンから底スクリューに亘る伝動系の構成
を示す要部の横断平面図
【図5】クラッチの構成を示す要部の正面図
【図6】制御構成を示すブロック図
【符号の説明】
2 走行機体 7 グレンタンク 7A 前部壁 8 底スクリュー 9 流下案内板 11 排出オーガ 15 エンジン 16 伝動系 17C クラッチ 17B 伝動軸 19 ベベルギヤ式伝動機構 25 軸支部 26 カム機構 A 逆転規制機構 P1 縦軸心 P3 前後軸心 S1 第1穀粒センサ S2 第2穀粒センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B092 AA01 AB04 CA18 CA52 CA62 2B396 JA04 JC07 KA02 KA04 KC05 KC07 KE03 KE04 KE06 LA23 LE02 LE03 LE18 LP03 LP08 LP12 LP17 LR02 LR08 LR13 LR19 MA05 MA07 MC02 MC07 MC13 ME04 ME26 MJ14 ML01 ML07 PA14 PA27 PA30 PA43 PE06 QA02 QE01 QE23 QE25 QG05 RA08 RA10 RA22 RA28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体にグレンタンクをその後部に設
    定した縦軸心周りで前記走行機体の上方に位置する作用
    姿勢と前記走行機体の上方から外れたメンテナンス姿勢
    とに姿勢切り換え可能に搭載し、前記グレンタンクの内
    底部に、穀粒排出用の底スクリューと穀粒詰まり防止用
    の流下案内板とを、前記グレンタンクの前後に亘る状態
    で配設してあるコンバインの伝動構造であって、 前記走行機体に搭載されたエンジンから前記底スクリュ
    ーに亘る伝動系を左右向きの軸伝動構造に構成するとと
    もに、この軸伝動構造中に、前記グレンタンクの姿勢切
    り換えに連動して断続されるクラッチを介在し、前記ク
    ラッチよりも伝動方向下手側の伝動軸と前記底スクリュ
    ーとをベベルギヤ式伝動機構で連動連結し、前記グレン
    タンクの前部壁に連結される前記底スクリュー支持用の
    軸支部と前記ベベルギヤ式伝動機構との間に、前記底ス
    クリューの駆動に伴って前記流下案内板を前後軸心周り
    に揺動駆動するカム機構を介装してあるコンバインの伝
    動構造。
  2. 【請求項2】 前記ベベルギヤ式伝動機構を、前記底ス
    クリューを正転させる状態と逆転させる状態とに伝動切
    り換え可能に構成してある請求項1記載のコンバインの
    伝動構造。
  3. 【請求項3】 前記グレンタンクの底部に配備された第
    1穀粒センサと、前記底スクリューにて搬送された穀粒
    を機外に排出する排出オーガに配備された第2穀粒セン
    サの双方が、穀粒を検出していない場合にのみ、前記底
    スクリューの逆転駆動を可能にする逆転規制機構を設け
    てある請求項2記載のコンバインの伝動構造。
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