JP2019118986A - 把持用ハンド - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力制御流体の供給および排出により変形する柔軟指を用いて、様々な種類の把持対象物を把持することが可能な把持用ハンドを提供する。【解決手段】この把持用ハンドは、ベース部材50と、ベース部材50を通過する軸線CL周りに配置された複数の指20とを有し、各指20が、可撓性を有する柔軟指部22と、柔軟指部の基端側を支持する指ベース部材21とを有し、ベース部材50に支持されると共に、複数の指ベース部材21をそれぞれ支持する複数のリンク機構30を備え、各リンク機構30が、支持している指ベース部材21の姿勢がベース部材50に対し実質的に変化しないように、支持している指ベース部材21のベース部材50に対する移動を許容するものである。【選択図】図1

Description

本発明は把持用ハンドに関する。
従来、8本のリンク部材が直列に連結されて成り、正八角形形状に変形することが可能であると共に、長方形にも変形可能なベース部材と、ベース部材の8本のリンク部材のいずれかに各々支持された複数の指とを備え、各指が複数の関節を有するものであり、把持対象物の形状に応じてベース部材の形状を変更する把持用ハンドが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、4本のリンク部材が所定方向に並ぶように接続されて成るベース部材と、ベース部材の前記所定方向の一方および他方に支持された複数の指とを備え、各指は複数の関節を有するものであり、大きい把持対象物を把持する時は4本のリンク部材が1直線上に並ぶようにベース部材を変形し、小さい把持対象物を把持する時は、前記所定方向の一端および他端のリンク部材が互いに近づくように、前記所定方向の中央のリンク部材を折りたたむ把持用ハンドが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
また、ベース部材と、ベース部材にそれぞれ旋回可能に取付けられた複数の指とを備え、各指が複数の関節を有するものであり、各指の関節を曲げることにより把持対象物の把持を行う把持用ハンドが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2010−076050号公報 特開2008−178939号公報 特開2015−533669号公報
特許文献1および特許文献2の把持用ハンドは、把持対象物の大きさに応じてベース部材の形状を変えることができるが、各指の根元の位置をベース部材に対し変更することができない。このため、各指の根元の位置をベース部材に対し変更することができない分だけ、把持可能な把持対象物の種類に制約が生ずる。
また、前記各把持用ハンドは、複数の関節を有する指を備え、各指の関節を曲げることにより把持対象物の把持が行われる。近年では食品等の不定形且つデリケートな把持対象物の把持も要求されてきているので、各指の関節を曲げることによる把持では食品等のデリケートな把持対象物の把持を適切に行えない場合がある。
食品等のデリケートな把持対象物のために、圧力制御流体の供給および排出により変形する柔軟指を用いることも考えられるが、柔軟指は複数の関節を有する指に対し有効可動範囲が狭く、正確な制御も難しい。このため、前記各把持用ハンドにおいて圧力制御流体の供給および排出により変形する柔軟指を用いても、様々な種類の把持対象物に対応することはできない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、圧力制御流体の供給および排出により変形する柔軟指を用いて、様々な種類の把持対象物を把持することが可能な把持用ハンドの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の第1の態様は、ベース部材と、該ベース部材を通過又は挿通する軸線周りに配置された複数の指とを有する把持用ハンドであって、前記各指が、可撓性を有する柔軟指部と、該柔軟指部の基端側を支持する指ベース部材とを有し、前記ベース部材又は該ベース部材に取付けられた部材に支持されると共に、前記複数の指ベース部材をそれぞれ支持する複数のリンク機構を備え、該各リンク機構が、支持している前記指ベース部材の姿勢が前記ベース部材に対し実質的に変化しないように、支持している前記指ベース部材の前記ベース部材に対する移動を許容するものである。
第1の態様では、各指の指ベース部材がそれぞれリンク機構を介してベース部材又はベース部材に取付けられた部材に支持され、各リンク機構は、支持している指ベース部材の姿勢がベース部材に対し実質的に変化しないように、支持している各指ベース部材のベース部材に対する移動を許容するものである。つまり、各指の根元部分の姿勢がベース部材に対し実質的に変化しないように、各指の互いに対する位置を変更できるようになっている。
例えば、小さい把持対象物を把持する場合は、各指の根元部分の姿勢がベース部材に対し実質的に変化しないように、複数の指を互いに近づくように移動し、これにより実質的にベース部材が狭くなったように把持用ハンドが振る舞い、大きい把持対象物を把持する場合は、各指の根元部分の姿勢がベース部材に対し実質的に変化しないように、複数の指を互いに離れるように移動し、これにより実質的にベース部材が広くなったように把持用ハンドが振る舞うことができる。
このため、仮に各指の可動範囲が小さい又は殆ど無い場合でも、把持対象物を把持することが可能となる。また、各指が柔軟指部を備えているので、食品等の不定形且つデリケートな把持対象物であっても好適に把持することができる。
上記態様において、好ましくは、前記ベース部材に支持された部材が、前記軸線周りに配置された複数の旋回部材であり、前記各旋回部材が、前記軸線に実質的に沿った方向に延びる旋回軸線周りに旋回可能に前記ベース部材に取付けられ、前記複数のリンク機構が、前記複数の旋回部材にそれぞれ支持されている。
当該構成では、複数の指がリンク機構を介して複数の旋回部材にそれぞれ支持され、各旋回部材がベース部材に対し旋回可能である。このため、リンク機構によって各指の根元部分の姿勢がベース部材に対し実質的に変化しないように複数の指の互いに対する位置を調整できると共に、各指の旋回軸周りの姿勢を調整することができる。これは、把持対象物の適用範囲を広げる上で有利である。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、前記各旋回部材を前記旋回軸線周りに駆動する旋回駆動装置をさらに備えている。
この構成では、各旋回部材を旋回駆動装置により旋回させることができるので、各指の旋回軸周りの姿勢の調整作業の軽減や調整時間の短縮を行う上で有利である。
上記態様において、好ましくは、前記リンク機構が平行リンクから成る。
このように構成すると、指ベース部材の姿勢がベース部材に対し変化しないように、複数の指の互いに対する位置の変更をすることが可能となる。このため、ベース部材に対する各柔軟指部の姿勢を推定し易くなり、柔軟指部を用いる把持用ハンドの制御を正確に行う上で有利である。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、前記各リンク機構の可動範囲内で前記指ベース部材を前記ベース部材又は前記旋回部材に対して移動させる駆動機構を備えている。
この構成では、各指ベース部材を駆動機構により移動することができるので、各指の位置の調整作業の軽減や調整時間の短縮を行う上で有利である。
上記態様において、好ましくは、前記駆動機構が、前記ベース部材に対し前記軸線に沿った方向に移動する軸方向移動部材と、該軸方向移動部材と前記指ベース部材又は前記リンク機構の前記指ベース部材側とを連結する少なくとも1つの駆動リンク部材とを備えている。
軸線周りに複数の指が配置されているので、軸線に沿った方向に移動する軸方向移動部材を設けることは、例えば軸線に直交する方向に移動する移動部材を設ける場合と比較し、把持用ハンドの軸線に直交する方向の寸法を小さくする上で有利である。
上記態様において、好ましくは、前記駆動機構が、前記複数の指ベース部材をそれぞれ独立して前記ベース部材又は前記旋回部材に対して移動させるものである。
このように構成すると、駆動機構により複数の指ベース部材のベース部材又は旋回部材に対する位置をそれぞれ独立して調整することができるので、把持対象物の適用範囲を広げる上で有利である。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、前記駆動機構を制御する制御部を備え、該制御部が、把持対象物の種類に応じた位置に前記各指ベース部材が配置されるように前記駆動機構を制御する。
このように構成すると、把持対象物の種類に応じて各指の位置が自動的に変更されるので、柔軟指部を用いる把持用ハンドによる把持品質を向上する上で有利である。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、前記駆動機構を制御する制御部と、前記各柔軟指部の内部に対し圧力制御流体を給排する流体給排装置と、該流体給排装置により給排される前記圧力制御流体の量および圧力と、前記各柔軟指部の挙動および物性の変化との対応関係情報を保存している記憶装置とを備え、前記制御部が、前記流体給排装置が前記各柔軟指部に対し給排する前記圧力制御流体の量および圧力と、前記対応関係情報とを少なくとも用いて、前記駆動機構によって前記各指ベース部材を移動すべき位置を決定する。
柔軟指部の変形量等の挙動およびバネ定数等の物性は、その内部に供給および排出される圧力制御流体の量および圧力に応じて変化し、例えば供給する圧力制御流体の量が増えると各柔軟指部のハンド内側への変形量が大きくなると共に、各柔軟指部のバネ定数が大きくなる。このため、複数の指ベース部材の互いに対する位置が固定されていると、大きさが様々な把持対象物を把持する場合等に、大きい把持対象物に加わる把持力と小さい把持対象物に加わる把持力の間に大きな差が生じる。
これに対し、上記構成によれば、流体給排装置が各柔軟指部に対し給排する圧力制御流体の量および圧力と、対応関係情報とを少なくとも用いて、駆動機構によって各指ベース部材を移動すべき位置が決定される。このため、大きさが様々な把持対象物に加わる把持力を適切に調整することが可能となる。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、前記各柔軟指部の内部に対し圧力制御流体を給排する流体給排装置と、該流体給排装置により給排される前記圧力制御流体の量および圧力と、前記各柔軟指部の挙動および物性の変化との対応関係情報を保存している記憶装置と、前記各柔軟指部によって把持対象物を把持する時に、前記流体給排装置が前記各柔軟指部に対し給排する前記圧力制御流体の量および圧力と、前記対応関係情報とを少なくとも用いて、前記各柔軟指部において前記把持対象物を把持している把持位置の推定を行う制御部とを備えている。
このように構成すると、各柔軟指部において把持対象物を把持している位置、範囲等である把持位置を推定することにより、把持対象物の把持の際に把持位置の制御が可能となり、把持品質を向上する上で有利である。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、流体給排装置と、該流体給排装置と前記各柔軟指部とを接続する管とを備え、前記ベース部材と前記各柔軟指部との間の前記管の一部が、前記旋回部材の前記旋回軸線に沿った方向に延び、且つ、該旋回軸線の近傍に配置されている。
このように構成すると、ベース部材と各柔軟指部との間の管が把持用ハンドの可動部を駆動する時に邪魔にならず、管の破損、外れ等の防止にも繋がる。
上記態様において、好ましくは、前記各柔軟指部が前記各指ベース部材に着脱自在に連結されている。
柔軟指部は可撓性を有するので、金属製部材に比べ頻繁に交換やメンテナンスを行う必要がある。このため、上記のように柔軟指部が指ベース部材に着脱自在に連結された構造は、交換作業やメンテナンス作業に要する時間を短縮する上で有利である。
上記態様において、好ましくは、前記各柔軟指部の基端には、前記各柔軟指部よりも高剛性であり、前記各柔軟指部の中空部に連通する筒状部が設けられ、前記各指ベース部材には、前記各柔軟指部に対し圧力制御流体を給排するための流路を有するカプラが設けられ、前記各柔軟指部の前記筒状部が前記各指ベース部材の前記カプラに着脱自在に連結されている。
このように構成すると、柔軟指部の基端の筒状部を指ベース部材のカプラに着脱することにより柔軟指部の着脱を行うことができ、交換作業やメンテナンス作業に要する時間を短縮することができる。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、流体給排装置と、該流体給排装置と前記複数の柔軟指部とをそれぞれ接続する複数の流体流路と、前記複数の流体流路の途中にそれぞれ設けられた複数の流量調整弁とを備え、前記複数の柔軟指部にそれぞれ対応する前記複数の流量調整弁が、対応する前記柔軟指部の前記旋回部材の旋回に応じて弁開度が変化するものである。
このように構成すると、各指の柔軟指部に対し圧力制御流体を給排する流路の弁開度調整が各指の旋回位置に応じて機械的になされるので、電磁弁等に制御信号を送る制御処理を省くことができ、また、制御信号により各流量調整弁を制御するというステップを省くことにより弁開度調整機構の信頼性を向上することが可能となる。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、前記駆動機構を制御する制御部と、視覚センサとを備え、前記制御部が、前記視覚センサにより得られる視覚データを用いて、前記駆動機構によって前記各指ベース部材を移動すべき位置を決定する。
例えば、制御部が視覚データ中の把持対象物の姿勢に基づいて、各指ベース部材の前記軸線に交差する方向の位置を調整することができる。把持対象物が円柱形状を有する場合は、把持対象物を軸方向から把持する場合の各指ベース部材の位置と径方向から把持する場合の各指ベース部材の位置を変えることで、把持品質を向上することが可能となる。
上記態様の把持用ハンドは、好ましくは、前記各柔軟指部の内部に対し圧力制御流体を給排する流体給排装置と、該流体給排装置により給排される前記圧力制御流体の量および圧力と前記各柔軟指部の変形量との対応関係情報を保存している記憶装置と、把持対象物を把持した時に、前記流体給排装置が前記各柔軟指部に対し給排する前記圧力制御流体の量および圧力と、前記対応関係情報とを少なくとも用いて、前記各柔軟指部において前記把持対象物を把持している位置又は範囲を推定する制御部とを備える。
このように構成されていると、仮に各柔軟指部と把持対象物との接触状態を目視、視覚センサ等によりモニタしていなくても、各柔軟指部に対し給排する圧力制御流体の量および圧力を用いて、各柔軟指部において把持対象物を把持している位置又は範囲を推定することができるので、把持品質の向上、確認等を行う上で有利である。また、推定した把持位置又は範囲を把持品質の履歴として保存し、その履歴を後で活用することも可能となる。
本発明によれば、圧力制御流体の供給および排出により変形する柔軟指を用いて、様々な種類の把持対象物を把持することができる。
本発明の第1実施形態のハンドの斜視図である。 第1実施形態のハンドの側面図である。 第1実施形態のハンドの正面図である。 第1実施形態のハンドの概略構成図である。 第1実施形態のハンドの動作説明図である。 第1実施形態のハンドの動作説明図である。 第1実施形態のハンドの動作説明図である。 第1実施形態のハンドの動作説明図である。 第1実施形態のハンドの制御装置のブロック図である。 ハンドによる把持モデルを示す図である。 第1実施形態のハンドの把持モデルを示す図である。 第1実施形態のハンドの把持状態を示す図であり、(a)は柔軟指部が把持対象物に面しない回転位置に配置された状態であり、(b)は柔軟指部が把持対象物に面する回転位置に配置された状態を示す。 第1実施形態のハンドの把持状態を示す図であり、(a)は柔軟指部が把持対象物に面しない回転位置に配置された状態であり、(b)は柔軟指部が把持対象物に面する回転位置に配置された状態を示す。 第1実施形態のハンドの動作説明図であり、(a)は把持対象物の上端に柔軟指部が接触した状態を示し、(b)は隙間位置まで柔軟指部が移動触した状態を示し、(c)は把持位置まで柔軟指部が移動触した状態を示す。 第1実施形態のハンドの配管例を示すモデル図である。 第1実施形態のハンドの他の配管例を示すモデル図である。 本発明の第2実施形態のハンドのモデル図である。 第2実施形態のハンドの動作説明図である。 第2実施形態のハンドの動作説明図である。 第2実施形態のハンドの動作説明図である。 第2実施形態のハンドの第1の変形例を示すモデル図である。 第2実施形態のハンドの第2の変形例を示すモデル図である。 第1実施形態のハンドの第1の変形例を示すモデル図である。 第1実施形態のハンドの第2の変形例を示すモデル図である。 第1実施形態のハンドの第3の変形例を示すモデル図である。 第1実施形態のハンドの第4の変形例を示すモデル図である。 本発明の第3実施形態の指を示す図である。 第3実施形態の指の操作説明図である。 第3実施形態の指の操作説明図である。 第3実施形態の柔軟指ユニットの第1の変形例を示す図である。 第3実施形態の柔軟指ユニットの第2の変形例を示す図である。 本発明の第4実施形態のハンドのベース部材近傍を示す図である。 第4実施形態のハンドのベース部材近傍を示す図である。 第4実施形態のハンドの動作説明図である。 第4実施形態のハンドの動作説明図である。 第4実施形態のハンドの流量調整弁の概略構造を示す図である。
本発明の第1実施形態に係る把持用ハンドを図面を参照して以下に説明する。本実施形態の把持用ハンドは、例えばロボット(図示せず)の先端に取付けられて用いられるものである。
この把持用ハンドは、図1〜図3に示すように、3本の指20を有する。指20の数は3本に限られることはなく、2本であってもよいし、4本以上であってもよい。
3本の指20の各々は、平行リンク(リンク機構)30および旋回部材40を介してベース部材50に支持されている。3つの旋回部材40の一端はそれぞれの旋回軸線40a周りに旋回可能にベース部材50に支持されており、ベース部材50には3つの旋回部材40を各々の旋回軸線40a周りに回転させる3つの第1アクチュエータ(旋回駆動装置)61が取付けられている。各第1アクチュエータ61は例えば回転モータから成り、その出力軸の回転位置を検出するためのエンコーダ等の回転位置センサを備えていると共に、その駆動電流を検出する駆動電流センサを備えている。
本実施形態では、3つの旋回軸線40aは、ハンド中心軸線CLと平行に配置され、ハンド中心軸線CLからの距離が同一であり、ハンド中心軸線CL周りに等角度間隔に配置されている。また、本実施形態ではハンド中心軸線CLはベース部材50の中心軸線と一致している。以下の説明では、ハンド中心軸線CLと平行な方向をハンド軸方向と称し、ハンド中心軸線CLを通過しハンド中心軸線CLと直交する方向をハンド径方向と称する場合がある。さらに、以下の説明では、旋回軸線40aを通過し旋回軸線40aと直交する方向を指径方向と称する場合がある。
各旋回部材40の他端には、第1リンク部材31の一端が回動軸線31a周りに回動可能に連結され、第2リンク部材32の一端が回動軸線32a周りに回動可能に連結されている。また、第1リンク部材31の他端は回動軸線31b周りに回動可能に指20の指ベース部材21に連結され、第2リンク部材32の他端は回動軸線32b周りに回動可能に指ベース部材21に連結されている。回動軸線31a,回動軸線31b,回動軸線32aおよび回動軸線32bは互いに平行である。
回動軸線31aおよび回動軸線32aは旋回軸線40aからの距離が互いに異なり、回動軸線31bおよび回動軸線32bも旋回軸線40aからの距離が互いに異なる。本実施形態では、回動軸線32aは回動軸線31aよりも旋回軸線40aから遠く、回動軸線32bは回動軸線31bよりも旋回軸線40aから遠い。
このように、第1リンク部材31および第2リンク部材32の一端が旋回部材40の他端に回動可能に連結され、第1リンク部材31および第2リンク部材32の他端が指20の指ベース部材21に回動可能に連結されることにより、平行リンク30が構成されている。平行リンク30により、指ベース部材21は旋回部材40に対し姿勢が変化することなく各リンク部材31,32の回動方向に移動することができる。
例えば、第1アクチュエータ61によって回動軸線31aと回動軸線32aとがハンド径方向に並ぶように旋回部材40が位置決めされた状態で、第1リンク部材31および第2リンク部材32が回動すると、指ベース部材21はハンド径方向に移動するが、指ベース部材21の旋回部材40に対する姿勢は変化しない。換言すると、回動軸線31aと回動軸線32aとをハンド径方向(指径方向)に通過する仮想線と、回動軸線31bと回動軸線32bとをハンド径方向(指径方向)に通過する仮想線との平行が維持されたまま、指ベース部材21がハンド径方向(指径方向)に移動する。
この把持用ハンドは、図1および図3に示すように、ベース部材50とハンド軸方向に間隔をおいて配置された軸方向移動部材(駆動機構)70と、軸方向移動部材70に支持された3つの第1駆動リンク部材(駆動機構)71と、3つの第1駆動リンク部材71にそれぞれ連結された3つの第2駆動リンク部材(駆動機構)72とを有する。
各第1駆動リンク部材71の一端は、旋回軸線40aと平行な旋回軸線71a周りに旋回可能に軸方向移動部材70に支持されている(図1参照)。
本実施形態では、3つの第1駆動リンク部材71の旋回軸線71aは、それぞれ3つの旋回部材40の旋回軸線40aと一致している。また、第2駆動リンク部材72の一端は第1駆動リンク部材71の他端に回動軸線31aおよび回動軸線32aと平行な回動軸線72a周りに回動可能に連結され、第2駆動リンク部材72の他端は、指ベース部材21、第1リンク部材31の他端側、又は第2リンク部材32の他端側に、回動軸線31bおよび回動軸線32bと平行な回動軸線72b周りに回動可能に連結されている。
本実施形態では、一例として、回動軸線72aと回動軸線32bは一致しており、第1駆動リンク部材71の他端側又は第2駆動リンク部材72の一端側が旋回部材40の他端側に形成された切欠き40b内に配置され、これらと旋回部材40の他端側が指径方向に並ぶように構成されているが、これに限られない。
上記のように構成されているので、ベース部材50に対して旋回部材40を第1アクチュエータ61によって旋回軸線40a周りに旋回させると、第1駆動リンク部材71も旋回部材40に追随して旋回する。
第2駆動リンク部材72は、その一端が第1駆動リンク部材71の他端に回動軸線72a周りに回動可能に連結され、旋回軸線40aに対し傾斜可能である。また、ベース部材50には回転モータから成る第2アクチュエータ(駆動機構)62が取付けられ、第2アクチュエータ62の出力軸62aが台形ねじ、ボールねじ等のねじ部を介して軸方向移動部材(駆動機構)70に係合している。このため、第2アクチュエータ62の出力軸62aを回転させると、軸方向移動部材70をハンド中心軸線CLに沿った方向(ハンド軸方向)に移動させることができる。上記構造により、第2アクチュエータ62による軸方向移動部材70のハンド中心軸線CLに沿った移動に応じて、第1リンク部材31および第2リンク部材32が指径方向に回動し、指ベース部材21が指径方向に移動する。第2アクチュエータ62は、その出力軸62aの回転位置を検出するためのエンコーダ等の回転位置センサを備えていると共に、その駆動電流を検出する駆動電流センサを備えている。
各指ベース部材21の一方の面には、可撓性を有する材料、例えばゴム状弾性を有する材料から成ると共に流体(空気)を供給可能な中空部を内部に有する柔軟指部22の基端が取付けられている。柔軟指部22の中空部は柔軟指部22の基端において指ベース部材21の前記一方の面によって閉鎖されている。また、指ベース部材21における前記一方の面と反対側に平行リンク30の第1リンク部材31および第2リンク部材32の他端側が連結されている。
柔軟指部22のハンド中心軸線CL側に配置される側は、伸長し難い把持用壁22aとなっており、柔軟指部22において把持用壁22aよりもハンド中心軸線CLから離れた位置に配置される側は、伸長し易い伸長壁22bとなっている。伸長壁22bは、例えば浪打形状(コルゲート形状)となっている。
このため、中空部の気圧が外部の気圧と同じ状態で、各柔軟指部22の把持用壁22aが延びる方向はハンド中心軸線CLが延びる方向と略一致しているが、中空部内の気圧が外部の気圧よりも高くなると、柔軟指部22の伸長壁22bが伸長し、柔軟指部22の先端側がハンド中心軸線CL側に向かって屈曲する。
各指20の柔軟指部22の中空部はコンプレッサ等の圧縮機(流体給排装置)100に接続されている。図4に示すように、各指ベース部材21における前記反対側にはカプラ21aが固定され、カプラ21aには管(流体流路)21bの一端が接続されている。カプラ21aは管21bの端を着脱可能な周知の構造を有するものであればよい。各指ベース部材21内にはカプラ21a内と柔軟指部22の中空部とを接続する通路21cが形成されている。各管21bの他端はハブ21dおよび管21eを介して圧縮機100に接続されている。
この把持用ハンドは制御装置200を備えており、制御装置200は、図9に示すように、例えば、CPU、RAM等を有する制御部201と、表示装置202と、不揮発性ストレージ、ROM等を有する記憶装置203と、制御装置200に接続されると共に操作者が持ち運び可能な操作盤204とを有する。操作盤204は制御装置200と無線通信するように構成されていてもよい。
制御装置200は、第1アクチュエータ61、第2アクチュエータ62、および圧縮機100のコントローラ110に接続され、これらを制御する。圧縮機100は各柔軟指部22に対し給排した圧力制御流体の圧力および給排した流量を検出可能であり、当該検出圧力および検出流量はコントローラ110を介して制御装置200に送信される。なお、各柔軟指部22内、各指ベース部材21等に設けられたセンサにより各柔軟指部22に対し給排される圧力制御流体の圧力および流量が検出され、当該検出圧力および検出流量が制御装置200に送信されるように構成してもよい。
このように構成された把持用ハンドの基本的な動作を以下説明する。なお、この場合、制御装置200の記憶装置203には、把持対象物Wの種類と各指ベース部材21のハンド軸方向に交差する方向の位置とを対応付けるとともに、把持対象物Wの種類と各指ベース部材21の旋回方向の姿勢とを対応付ける指配置データが格納されている。
図5に示すように、外形の大きな把持対象物Wの把持作業を開始する場合、制御部201は、先ず、把持作業を行う把持対象物Wの種類の情報を受付けると共に、第2アクチュエータ62により軸方向移動部材70を柔軟指部22の先端側、つまりハンド先端側に向かって移動し、これにより各指20の指ベース部材21をハンド径方向(指径方向)の外側に移動させ、把持作業前の各指ベース部材21の位置調整を行う。
続いて、第2アクチュエータ62により軸方向移動部材70をベース部材50側、つまりハンド基端側に向かって移動させ、これにより各指20の指ベース部材21をハンド径方向(指径方向)の内側に移動させると共に、圧縮機100により各柔軟指部22内に圧力制御流体(圧縮空気)を供給する把持動作を行う。
これにより、各柔軟指部22の先端側がハンド径方向(指径方向)の内側に屈曲し、これにより、各柔軟指部22によって把持対象物Wが把持される。なお、第2アクチュエータ62により各指ベース部材21をハンド径方向(指径方向)の内側に移動させずに、圧縮機100により各柔軟指部22の内部に対し圧力制御流体を給排することだけで、把持動作を行うことも可能である。
一方、図6に示すように、外形の小さな把持対象物Wを把持する場合、制御部201は、先ず、把持作業を行う把持対象物Wの種類の情報を受付けると共に、第2アクチュエータ62により軸方向移動部材70をベース部材50、つまりハンド基端側に向かって移動し、これにより各指20の指ベース部材21をハンド径方向(指径方向)の内側に移動させ、把持作業前の各指ベース部材21の位置調整を行う。把持動作は外形の大きな把持対象物Wを把持する場合と同様である。
また、図7に示すように、例えばハンド中心軸線CLの延在方向から見て円形状である把持対象物Wを把持する場合、制御部201は、先ず、把持作業を行う把持対象物Wの種類の情報を受付けると共に、各第1アクチュエータ61によって、各柔軟指部22の把持用壁22aがハンド中心軸線CL側を向くように各旋回部材40を回転させ、把持作業前の各指ベース部材21の姿勢調整を行う。このようにすると、第2アクチュエータ62により軸方向移動部材70を移動させると各指ベース部材21がハンド径方向に移動し、圧縮機100により圧力制御流体を供給すると各柔軟指部22の先端側がハンド径方向の内側に屈曲するようになる。把持動作は外形の大きな把持対象物Wを把持する場合と同様である。
また、図8に示すように、例えばハンド中心軸線CLと直交する方向に長手を有する把持対象物Wを把持する場合、制御部201は、先ず、各第1アクチュエータ61によって、一部(本実施形態では1つ)の柔軟指部22の把持用壁22aと他の(本実施形態では2つ)の柔軟指部22の把持用壁22aとが互いに反対方向を向くように、各旋回部材40を回転させ、把持作業前の各指ベース部材21の位置調整を行う。換言すると、一部(本実施形態では1つ)の指20の第1リンク部材31と第2リンク部材32とが並ぶ方向と、他の(本実施形態では2つ)の指20の第1リンク部材31と第2リンク部材32とが並ぶ方向とが平行となる。また、各指20の第1リンク部材31が第2リンク部材32よりもハンド径方向の内側に配置される。把持動作は外形の大きな把持対象物Wを把持する場合と同様である。
記憶装置203には、把持用ハンドの制御の基本機能を担うシステムプログラム203a、把持用ハンドにより把持対象物Wに対し所定の作業を行うための動作プログラム203b、例えば把持対象物Wの搬送のための把持およびその解除を行う場合の一連の動作プログラム203bが格納されている。また、記憶装置203には、把持対象物Wの把持の調整を行う把持調整プログラム203cも格納されている。
例えば、制御部201は、システムプログラム203aにより作動し、把持対象物Wに対し所定の作業を行う際には動作プログラム203bに基づき第1アクチュエータ61、第2アクチュエータ62、および圧縮機100を制御し、動作プログラム203bにより各指20が把持対象物Wに接触する際に把持調整プログラム203cに基づき各第1アクチュエータ61、第2アクチュエータ62、圧縮機100等を制御する。把持対象物Wの形状や把持方向が一定でない場合に上記の把持調整は特に有効である。把持調整の過程で、把持調整プログラム203cは後述のように把持位置および把持力の推定又は計算も行うものである。
各指20の柔軟指部22によって把持対象物Wを把持している際に、制御装置200は、各第1アクチュエータ61および第2アクチュエータ62の回転位置センサの検出値、各第1アクチュエータ61および第2アクチュエータ62の駆動電流センサの検出値(各アクチュエータに加わるトルク)、各柔軟指部22に対し給排される圧力制御流体の圧力および流量の検出値等を制御装置200が受付ける。また、制御装置200の制御部201は、これら検出値に基づき、指ベース部材21の位置および姿勢と、柔軟指部22の位置および姿勢との少なくとも1つを含む指位置の計算又は推定、各柔軟指部22において把持対象物Wを把持している位置、範囲等である把持位置の推定、各柔軟指部22により把持対象物Wを把持する把持力の計算又は推定等を行う。これら位置および力が各々の目標値に近付くように制御部201が上記把持調整を行うことは、把持対象物Wの把持品質を向上する上で有利である。
前記各々の目標値は、あらかじめ複数の把持対象物Wを用い、指位置、把持位置、および把持力の少なくとも1つを変化させながら把持テストを行い、当該把持テストの結果に基づきデータベースを作成し、当該データベースに基づき設定することができる。また、把持用ハンドおよび複数の把持対象物Wのモデルをシミュレーション装置上で作成し、シミュレーション装置上で上記テストと同様にシミュレーションを行い、当該シミュレーションの結果に基づき前記データベースを作成することも可能である。さらに、把持用ハンドおよび把持対象物Wのモデルをシミュレーション装置上で作成し、制御装置200が受付ける前記検出値をシミュレーション装置に入力することにより把持状態を推定し、当該推定に基づき前記各々の目標値を設定することも可能である。
前記目標値は、上記のようにデータベースを作成する方法の他に、把持対象物Wを把持している最中に、各柔軟指部22および把持対象物Wのモデルを用いた物理シミュレーションを行い逐次求めることも可能であり、深層学習等により推定することも可能である。実機、シミュレーションのどちらにおいても、各アクチュエータ61,62および圧縮機100の検出値や、視覚データなどの情報を学習用データとして深層学習プログラムにあらかじめ学習させておくか、または把持最中にも常に学習するように構成することができる。これにより、把持最中の各種検出値の情報を基に、深層学習プログラムが目標値を推定することができる。深層学習を用いることで、データベースに完全に一致するケースが無くても、ある程度対応可能となる。
前記指位置のうち、各指ベース部材21の位置および姿勢については、制御装置200が把持用ハンドのモデルのデータ等に基づき、各第1アクチュエータ61および第2アクチュエータ62の回転位置センサの検出値を用いて計算することができる。
前記指位置のうち、各柔軟指部22の把持用壁22aの長手方向の所定位置(中間位置、先端位置等)の把持対象物Wを把持していない状態(無負荷状態)における位置および姿勢については、あらかじめ様々な圧力および量の圧力制御流体を供給又は排出する柔軟指テストを行い、当該柔軟指テストの結果に基づきデータベースを作成しておくと、当該データベースに基づき計算することができる。
前記把持位置の推定又は計算方法を、先ず図10に示す簡易モデルを用いて説明する。なお、ここに示す簡易モデルは一例であり、他のモデルを用いることも当然可能である。把持調整プログラム203cが、前記把持調整の過程で、後述のように把持位置および把持力の推定又は計算も行うように構成されていてもよい。図10では、圧力制御流体を供給しない状態での各柔軟指部22の把持用壁22aの先端の位置を中立位置xRとする。一例では、xRは指ベース部材21の所定部分のハンド径方向位置と同じ位置である。また、流体圧力Pと流体流量Qを印加した状態で、把持対象物Wが無い状態における把持用壁22aの先端の位置をxR+L、把持対象物Wが有る状態における把持用壁22aの先端の位置を把持位置xWとする。Lは前記無負荷状態における把持用壁22aの位置および姿勢のテスト等により求められる。
簡易的に考え、把持対象物Wを把持している時に、柔軟指部22の把持用壁22aの先端がΔxの距離だけ把持対象物Wによって押し戻されているとすると、Δxは下記式(1)から求められる。
Δx=L−(xW−xR) ・・・(1)
また、柔軟指部22の把持用壁22aの先端におけるバネ定数(柔軟指部22の物性)Kは流体圧力P、流体流量Q、およびΔxで変化する関数であり、下記式(2)であらわされる。
K=f(P,Q,Δx) ・・・(2)
従って、把持力Fは下記式(3)の関数で定義される。
F=K・Δx=f(P,Q,Δx)・Δx=f(P,Q,xR,xW) ・・・(3)
流体圧力P、流体流量Q、中立位置xRは制御部201によって制御する変数であり、把持力Fは制御部201にて計算又は推定される。このため、把持位置xWは下記式(4)の関数で推定できる。
xW=f(P,Q,xR,F) ・・・(4)
各アクチュエータ61,62の駆動電流に基づき制御部201が把持力Fを推定するように構成すると、他にセンサ等を設けずに把持力Fを推定することができ、ハンドの小型化、製造コスト低減等を行う上で有利である。
上記のモデルは対向する指20にも適用でき、本実施形態の把持用ハンドに適用する場合は、図11に示すようにバネとして機能する各指20の柔軟指部22により把持対象物Wが把持されるモデルとみなせる。
流体圧力P、流体流量Qを変えることにより、また、各アクチュエータ61,62により各指ベース部材21の中立位置xRを変えることにより、把持位置と把持力を制御部201によって制御することができる。例えば上記のようにモデル化して把持位置および把持力を制御することにより、把持品質を向上することが可能となる。
柔軟指部22の形状、特性により、流体圧力Pおよび流体流量Qに対する柔軟指部22の変形量(柔軟指部22の変形量)Lおよび柔軟指部22のバネ定数Kが変化する。このため、柔軟指部22の種類ごとに流体圧力Pおよび流体流量Qに対する変形量Lおよびバネ定数Kの対応関係情報を記憶装置203に保存しておくと、上記把持位置を正確に推定又は計算することができる。
一方、把持調整プログラム203cが、前記把持調整の過程で、後述のように各柔軟指部22が片当たりしているか否かを検出し、片当たりを補正するように構成されていてもよい。
例えば、図12(a)および図13(a)に示すように、柔軟指部22の把持用壁22aが把持対象物Wの接触面に対向していない場合、その柔軟指部22は接触面に片当たりすることになる。そして、この状態で把持を行うと、旋回部材40に旋回軸線40a周りの回転反力が発生することになるので、その回転反力を制御部201が第1アクチュエータ61の駆動電流に基づいて検出することができる。なお、旋回軸線40a周りの回転反力を検出するためのトルクセンサを別途設けてもよい。
旋回軸線40a周りの回転反力が大きい場合、例えば回転反力が所定値を超える場合に、その柔軟指部22が好適な方向に力を加えられない状態になっていることがわかるので、それを補正するように、制御部201が把持調整プログラム203cに基づき各第1アクチュエータ61を制御する。例えば、図12(a)の状態から図12(b)の状態になるように制御を行い、図13(a)の状態から図13(b)の状態になるように制御を行う。
また、把持調整プログラム203cが、前述の片当たり以外にも、各柔軟指部22が被接触部材と接触する際にその接触状態を検出し、検出結果に応じて各第1アクチュエータ61、第2アクチュエータ62、圧縮機100等を制御するように構成されていてもよい。
第1アクチュエータ61の駆動電流に基づいて柔軟指部22に働く旋回軸線40a周りの回転反力を検出するのと同様に、制御部201は、第2アクチュエータ62の駆動電流に基づいて各柔軟指部22に働くハンド軸方向の反力(軸方向反力)を検出することができる。なお、各指20に柔軟指部22に加わる軸方向反力を検出するための力センサを設けることも可能である。
例えば、図14(c)に示すように、所定方向に並べられた複数の把持対象物Wの隙間Gに各柔軟指部22を挿入して把持対象物Wの把持を行う場合に、制御部201が各柔軟指部22に加わる軸方向反力を検出し、これにより把持対象物Wに対する各柔軟指部22の状態を推定することが可能となる。
例えば、把持対象物Wを把持するために、各柔軟指部22を把持対象物Wに対しハンド軸方向の所定位置まで移動させる途中で、図14(a)に示すように各柔軟指部22の先端が把持対象物Wにハンド軸方向に接触すると、その接触が軸方向反力として制御部201により検出される。この時、制御部201は把持調整プログラム203cに基づき、各アクチュエータ61,62の制御を行うか、把持用ハンドが取付けられたロボットの制御装置に指令を送る。
これにより各柔軟指部22が把持対象物Wに対してハンド径方向(ハンド中心軸線CLと交差する方向)に移動する。この時、各柔軟指部22の先端は把持対象物Wの上面を滑るように移動することになる。そして、各柔軟指部22の先端が把持対象物Wの隙間Gに到達すると、図14(b)のように各柔軟指部22の先端が隙間Gに入り込み、この時に各柔軟指部22の軸方向反力が小さくなったこと(軸方向反力の変化)が制御部201により検出される。
各柔軟指部22が可撓性を有するものであることから、前述のように把持対象物Wに接触させることにより各柔軟指部22を少し変形させ、この状態で把持対象物Wに対し各柔軟指部22を相対移動させ、その際の軸方向反力の変化を検出することにより、各柔軟指部22と把持対象物Wとの相対位置関係を推定することが可能となる。
上記のように、各柔軟指部22の可撓性を利用して、複数の把持対象物Wの間に各柔軟指部22を滑り込ませることができると、ばら積み状態の複数の把持対象物Wの把持作業、密に配置された複数の把持対象物Wの取出し作業等の容易化が可能となる。
なお、本実施形態において、一例として、各柔軟指部22に対し圧力制御流体を給排する図4の管21bを図15に示すように配置することが可能である。即ち、指ベース部材21から延びる管21bが第2リンク部材32および旋回部材40に沿って延びてベース部材50に到達するように配置することが可能である。第2リンク部材32および旋回部材40に沿わせるために、管21bを管保持部材21fにより第2リンク部材32および旋回部材40にそれぞれ保持させることも可能である。
このように構成すると、旋回部材40に沿う部分からベース部材50までの間の管21bの少なくとも一部がハンド軸方向に延び、且つ、旋回軸線40aの近傍に配置されるので、管21bが把持用ハンドの可動部を駆動する時に邪魔にならず、管21bの破損、外れ等の防止にも繋がる。
さらに、図16に示すように、旋回部材40に沿う部分からベース部材50までの間の管21bの一部がロータリージョイント21gにより構成されていてもよい。この場合、ロータリージョイント21gの固定部がハンド軸方向に延びるように旋回軸線40aの近傍に固定される。また、ロータリージョイント21gの可動部は前記固定部に対し旋回軸線40aに沿った軸線周りに回動可能である。そして、可動部が柔軟指部22側の管に接続され、固定部が圧縮機100側の管に接続される。
このように構成すると、旋回部材40の旋回時や平行リンク30の駆動時に管21bに意図しない引張力が加わることがより効果的に防止され、管21bが振り回されることもより効果的に防止され、管21bの破損、外れ等の防止を行う上で有利である。
本発明の第2実施形態に係る把持用ハンドを図面を参照して以下に説明する。第2実施形態は、第1実施形態では単一の軸方向移動部材70および第2アクチュエータ62を設けていたところ、複数の指20にそれぞれ軸方向移動部材80および第2アクチュエータ63を設けるようにした点で異なる。第2実施形態において第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態の把持用ハンドは、図17に示すように、複数の指20にそれぞれ第2アクチュエータ63が設けられると共に、複数の指20にそれぞれ軸方向移動部材80が設けられている。複数の軸方向移動部材80はそれぞれ対応する第2アクチュエータ63によりハンド軸方向に移動するように構成されている。各第2アクチュエータ63はベース部材50に取付けられ、各第2アクチュエータ63の出力軸が台形ねじ、ボールねじ等のねじ部を介して軸方向移動部材80に係合している。各第2アクチュエータ63は、その出力軸の回転位置を検出するためのエンコーダ等の回転位置センサを備えていると共に、その駆動電流を検出する駆動電流センサを備えている。
上記構成により、第2アクチュエータ63の出力軸を回転させると、軸方向移動部材80をハンド中心軸線CLに沿った方向(ハンド軸方向)に移動させることができる。
第1実施形態では、複数の第1駆動リンク部材71の一端が軸方向移動部材70に支持されていたが、第2実施形態では複数の第1駆動リンク部材71の一端がそれぞれ対応する軸方向移動部材80により支持されている。
このように構成されているので、第1実施形態では第2アクチュエータ62を駆動させると全ての平行リンク30が同時に動作したが、第2実施形態では各第2アクチュエータ63により各々の平行リンク30を独立して動作させることができる。つまり、複数の指20の指ベース部材21のハンド径方向の位置をそれぞれ調整することができる。
このように、複数の指20の指ベース部材21のハンド径方向の位置をそれぞれ調整することができるので、様々な把持対象物Wに対し各柔軟指部22の好適な把持状態を実現することができる。また、各柔軟指部22により把持対象物Wを把持したまま複数の指20の指ベース部材21のハンド軸方向と交差する方向の位置をそれぞれ調整することもでき、これは、把持対象物Wを把持した状態における把持用ハンドに対する把持対象物Wの姿勢の変更(In−Handマニピュレーション)の容易化、多様化に資するものである。
例えば、図18に示すように把持対象物Wを支持した状態から図19に示すように、複数の指ベース部材21のうち少なくとも一部の位置をハンド軸方向と交差する方向に移動することにより、各柔軟指部22と把持対象物Wとの接触位置が変化し、把持対象物Wが回転する。
一方、図18に示すように把持対象物Wを支持した状態で図20に示すように複数の指ベース部材21の位置をハンド軸方向と交差する同一方向に移動することにより、ベース部材50に対する把持対象物Wのハンド径方向の位置を変更することができる。
また、複数の指20の柔軟指部22により把持対象物Wを把持している状態において、例えば第1アクチュエータ61により一対の指20の柔軟指部22を対向するように配置すると共に、他の指20を把持対象物Wから退避させることも可能となる。これは、複数の指20により把持対象物Wの持ち替え(把持用ハンドに対する把持対象物Wの姿勢の変更)の容易化、多様化に資するものである。
第1実施形態および第2実施形態において、第2アクチュエータ62,63を旋回部材40上に取付けることも可能である。
例えば、第2実施形態において、図21に示すように各第2アクチュエータ63を対応する旋回部材40に取付けることが可能である。この場合、第1駆動リンク部材71が省かれ、第2駆動リンク部材72の一端が軸方向移動部材80に回動軸線72a周りに回動可能に連結される。このように第2アクチュエータ63を旋回部材40上に取付けることは、部品数の低減、構造の簡素化、設計の自由度の向上等に資するものである。
また、図22に示すように、複数の旋回部材40の旋回軸線40aを同軸状に配置することも可能である。この場合、旋回軸線40aの特異点が1箇所に統一されるので、旋回軸線40aの特異点が統一されている方が把持し易い把持対象物Wに対し有利である。
また、第1実施形態、第2実施形態、および上記変形例において、第1駆動リンク部材71および第2駆動リンク部材72の代わりに、各指20の指ベース部材21を所定の方向に向かって付勢する付勢機構と、該付勢機構による付勢に抗して指ベース部材21を移動させる駆動リンク部材とを設けることも可能である。
例えば、第1実施形態において前記付勢機構および前記駆動リンク部材を設けた例を図23に示す。図23に示すように、各平行リンク30には、付勢機構として、第1リンク部材31と第2リンク部材32とを接続するコイルスプリング等の付勢部材33が設けられ、付勢部材33の一端は第1リンク部材31の他端側に接続され、付勢部材33の他端は第2リンク部材32の一端側に接続されている。また、付勢部材33は第1リンク部材31の他端側と第2リンク部材32の一端側とを近付ける方向に付勢力を発生させるものである。
付勢部材33により、各平行リンク30は、第1リンク部材31の他端側と第2リンク部材32の一端側とが近づくように付勢され、これにより指ベース部材21がハンド径方向の外側に移動する。
一方、図23に示すように、各平行リンク30における指ベース部材21、第1リンク部材31の他端側、又は第2リンク部材32の他端側にはワイヤ(駆動リンク部材)34の一端が接続され、ワイヤ34の他端は軸方向移動部材70に接続されている。この場合、駆動リンク部材は引張力を伝達できるものであればよく、長手方向に弾性変形するものであってもよく、ワイヤ34のように可撓性を有さない棒であってもよい。
上記の構成では、第2アクチュエータ62により軸方向移動部材70を移動させることにより、各指ベース部材21の位置を変更することができる。この構成は、第1駆動リンク部材71および第2駆動リンク部材72を省きながら各指ベース部材21の移動を可能にするので、省スペース化、構造の簡素化、設計の自由度の向上等に資するものである。
なお、付勢部材33が、第1リンク部材31の他端側と第2リンク部材32の一端側とが離れるように付勢力を発生するものであってもよい。この場合、ワイヤ34の代わりに棒を用いることにより、各指ベース部材21の移動を実現することができる。
また、付勢部材33は第1リンク部材31の一端側と第2リンク部材32の他端側とを接続するものであってもよい。
なお、第2実施形態において前記付勢部材33およびワイヤ34を設ける場合は、付勢部材33を前述のように設けると共に、ワイヤ34の他端を対応する軸方向移動部材80に接続することになる。
また、第1実施形態、第2実施形態、および上記様々な変形例において、指ベース部材21と旋回部材40の他端とを、第1リンク部材31および第2リンク部材32ではなく、図24に示すように複数の可撓性部材35により接続することも可能である。この場合、各旋回部材40が所定の旋回位置に配置された時に、複数の可撓性部材35がハンド径方向に並ぶように配置される。
各可撓性部材35は、例えばプラスチック、金属等から成る細長い部材から成る。各可撓性部材35は、一端が旋回部材40の他端又はそれに固定された部材に固定され、他端が指ベース部材21又はそれに固定された部材に固定されることにより、指ベース部材21と旋回部材40の他端とに支持されている。つまり、各可撓性部材35は、指ベース部材21と旋回部材40の他端とに両端部が固定され、実質的に両端固定梁として機能する。
このため、各可撓性部材35は、図24に示すように長手方向の伸縮量が比較的小さい状態で長手方向と交差する方向に撓み、これにより、第1および第2実施形態と同様に、指ベース部材21をその旋回部材40に対する姿勢を変更することなく移動することが可能となる。即ち、旋回部材40に対して指ベース部材21をその姿勢を変更することなくハンド軸方向と交差する方向に変位可能に支持するリンク機構が各可撓性部材35により構成されている。
なお、図24では、各平行リンク30に一対の可撓性部材35が設けられ、一対の可撓性部材35の一端同士が基端側部材35aにより接続され、一対の可撓性部材35の他端同士が先端側部材35bにより接続されている。つまり、図24では、一対の可撓性部材35、基端側部材35a、および先端側部材35bにより成る矩形状の一体部品が用いられている。また、図24では、基端側部材35aが旋回部材40の他端側に固定され、先端側部材35bが指ベース部材21に固定されている。
なお、図24の基端側部材35aおよび先端側部材35bを設けずに、各可撓性部材35の一端を旋回部材40の他端側に直接固定し、各可撓性部材35の他端を指ベース部材21に直接固定することにより、各可撓性部材35を上記のように機能させることも可能である。
また、第1実施形態、第2実施形態、および上記様々な変形例において、指ベース部材21と旋回部材40の他端とを、第1リンク部材31および第2リンク部材32ではなく、図25(a)に示すように、一端が旋回部材40の他端側に連結され他端が指ベース部材21に連結されたリンク部材36と、旋回部材40の他端側に固定された第1プーリ36cと、指ベース部材21に固定された第2プーリ36dと、第1プーリ36cと第2プーリ36dとに巻掛けられたチェーン、ベルト等の巻掛部材36eとを設けることも可能である。巻掛部材36eは第1プーリ36cおよび第2プーリ36dに対し滑らないように巻掛けられている。第1プーリ36cおよび第2プーリ36dは歯車であってもよい。
この場合、リンク部材36の一端は回動軸線36g周りに回動可能に旋回部材40の他端に連結され、リンク部材36の他端は回動軸線36h周りに回動可能に指ベース部材21に連結されている。第1プーリ36cは回動軸線36gと同軸であり、第2プーリ36dは回動軸線36hと同軸である。また、第1プーリ36cの外径と第2プーリ36dの外径は同一である。
上記構成において、指ベース部材21と軸方向移動部材70,80とをシャフト(駆動リンク部材)73等で連結すると、図25(b)に示すように、第2アクチュエータ62,63によって指ベース部材21をその姿勢を実質的に変更することなくハンド軸方向と交差する方向に変位させることができる。つまり、旋回部材40に対して指ベース部材21をその姿勢を実質的に変更することなくハンド軸方向と交差する方向に変位可能に支持するリンク機構が、リンク部材36、第1プーリ36c、第2プーリ36d、および巻掛部材36eにより構成されている。
また、図26(a)に示すように、巻掛部材36eの代わりに奇数個の歯車36fを設けることも可能である。この場合、第1プーリ36cおよび第2プーリ36dも歯車である。奇数個の歯車36fは直列に並ぶようにリンク部材36に回転可能に支持され、歯車36fは互いに噛み合っている。また、歯車アレイの一方の歯車36fが第1プーリ36cと噛み合い、歯車アレイの他方の歯車36fが第2プーリ36dと噛み合っている。
この場合でも、図26(b)に示すように、第2アクチュエータ62,63によって指ベース部材21をその姿勢を実質的に変更することなくハンド軸方向と交差する方向に変位させることができる。つまり、旋回部材40に対して指ベース部材21をその姿勢を実質的に変更することなくハンド軸方向と交差する方向に変位可能に支持するリンク機構が、リンク部材36、第1プーリ36c、第2プーリ36d、および奇数個の歯車36fにより構成されている。歯車36fは1個でもよく、5個以上であってもよい。
本発明の第3実施形態に係る把持用ハンドを図面を参照して以下に説明する。第1実施形態、第2実施形態、および上記様々な変形例では、各柔軟指部22は図4に示すように指ベース部材21にボルトを用いて固定されている。これに対し、第3実施形態は、図27〜図29に示すように、各指20を、柔軟指部22および基端部材23を有する柔軟指モジュールFMと、柔軟指モジュールFMが着脱自在に取付けられる指ベース部材21とから構成するものである。基端部材23はプラスチック、金属等から成り、柔軟指部22よりも高剛性の部材である。以下の説明では、指20において柔軟指部22の先端側を指先端側と称し、指20において指ベース部材21のカプラ21aが設けられた側を指基端側と称する。
図27〜図29の例では、基端部材23には、柔軟指部22の基端の外形が大きくなったフランジ状の部分部をハンド軸方向に挟む第1部材23aおよび第2部材23bが設けられている。第1部材23aと第2部材23bとはボルトにより締結されており、第1部材23aよりも指基端側に配置された第2部材23bには、指基端側に向かって延びる筒状部23cが設けられている。
一方、指ベース部材21の指先端側にはプラスチックから成るカプラ24が固定されている。カプラ24は、筒状のカプラ本体24aと、カプラ本体24aの指先端側の内周面に取付けられた筒状の係止部材25とを有する。カプラ本体24aの内孔は各指ベース部材21内の通路21cと連通している。
カプラ本体24aの内孔の指基端側は、筒状部23cの外形と同等又は僅かに大きい内形を有する基端側孔24bとなっており、カプラ本体24aの内孔の指先端側は基端側孔24bよりも大きい内形を有する先端側孔24cとなっている。先端側孔24cの指基端側にはOリング等のシール部材24eが取付けられ、シール部材24eの内形は筒状部23cの外形よりも小さい。また、先端側孔24cにおける指先端側は徐々に内形が小さくなる傾斜面24dとなっている。
係止部材25の指基端側は先端側孔24c内に配置されている。係止部材25の指基端側には拡縮部25aが設けられ、係止部材25の指先端側にはフランジ部25bが設けられている。フランジ部25bの外形はカプラ本体24aの指先端側の開口の内形よりも大きい。また、拡縮部25aの外形は先端側孔24cの指基端側の外形よりも小さいが、カプラ本体24aの指先端側の開口の内形よりも大きい。このため、係止部材25が指先端側に移動すると拡縮部25aが傾斜面24dに接触し、その状態で係止部材25をさらに指先端側に移動すると、拡縮部25aの内形が小さくなる。
係止部材25の拡縮部25aは、傾斜面24dに接触していない状態で、筒状部23cの外形と同等の内形を有する。
柔軟指モジュールFMを指ベース部材21に取付ける時は、図27及び図28に示すように、筒状部23cがカプラ本体24aの基端側孔24b内に配置されるまで、柔軟指モジュールFMの筒状部23cを指ベース部材21のカプラ24の係止部材25の内孔に挿入する。この状態で柔軟指モジュールFMに指先端側に向かう力が加わると、係止部材25が筒状部23cと共に指先端側に移動し、係止部材25の拡縮部25aが筒状部23cに抱き付くので、柔軟指モジュールFMは指ベース部材21から外れない。
なお、カプラ24が高い剛性を有する場合は、柔軟指モジュールFMに加わる力をカプラ24のみによって受けても良い。これに対し、指ベース部材21に柔軟指モジュールFMを支持するための支持部材を設け、当該支持部材およびカプラ24によって柔軟指モジュールFMに加わる力を受けても良い。
一方、図29に示すように、係止部材25を指基端側に向かって押しながら、筒状部23cをカプラ24から引き抜くことにより、柔軟指モジュールFMを指ベース部材21から取外すことができる。
柔軟指部22は例えばゴム状弾性を有するエラストマー材料から成るので、金属製部材に比べ頻繁に交換やメンテナンスを行う必要がある。このため、上記のように柔軟指モジュールFMを指ベース部材21に容易に着脱できる構造は、交換作業やメンテナンス作業に要する時間を短縮する上で有利である。
なお、第3実施形態において、柔軟指モジュールFMを図30に示すように構成することもできる。図30の柔軟指モジュールFMは、その指基端側にプラスチック製又は金属製の筒状部26を有する。具体的には、柔軟指部22の指基端側が筒状に形成され、当該筒状に形成された部分の外周面にプラスチック製又は金属製の筒状部材が接着等により固定されている。このように構成されている場合も、柔軟指モジュールFMの筒状部26が指ベース部材21のカプラ24に着脱自在に取付けられる。
さらに、第3実施形態において、柔軟指モジュールFMを図31に示すように構成することもできる。図31の柔軟指モジュールFMは、柔軟指部22の指基端側の筒状部27の内部にらせん状に配置されたワイヤ、補強用の繊維、その他の補強部材が入れられ、筒状部27の剛性が柔軟指部22の他の部分の剛性よりも高くなっている。このように構成されている場合も、柔軟指モジュールFMの筒状部27が指ベース部材21のカプラ24に着脱自在に取付けられる。
本発明の第4実施形態に係る把持用ハンドを図面を参照して以下に説明する。第4実施形態は、第1〜第3実施形態および上記様々な変形例において、複数の柔軟指部22のそれぞれに対し圧力制御流体を給排する管21bの途中に流量調整弁51を設けるものである。
図32〜図36に示すように、各流量調整弁51は、弁ケース52と、弁ケース52内に収容された第1弁体53および第2弁体54とを有する。弁ケース52の一端側は管21bを介して圧縮機100側に連通していると共に、弁ケース52の他端側は管21bを介して指ベース部材21に接続されている。
本実施形態では、第1弁体53と第2弁体54とは回動軸線51a周りに相対的に回動可能であり、第1弁体53および第2弁体54の少なくとも一方を回動させる弁回動機構を有する。本実施形態では第1弁体53はベース部材50に固定されており、第2弁体54が弁回動機構により回動軸線50a周りに回動する。本実施形態では、図36に示されるように、回動軸線51aに対し直交する方向に第2弁体54から突出する突出部54bが弁回動機構を構成している。
第2弁体54は旋回部材40の旋回と連動して回動軸線51a周りに回動する。例えば、3つの指20が図34の状態から図35の状態となるように旋回部材40のうち2つが旋回軸線40a周りに略30°旋回した時に、対応する2つの流量調整弁51の第2弁体54が図33の状態から図32の状態まで回動軸線51a周りに回動する。図32および図33では、第1弁体53の流路53aと第2弁体54の流路54aとが重なる範囲(弁開度に相当)が斜線で示されている。本実施形態では各回動軸線51aと各旋回軸線40aとが同軸状に配置されているが、各回動軸線51aと各旋回軸線40aとが同軸状に配置されている必要はない。
本実施形態では、各突出部54bは対応する旋回部材40に接続されている。これにより、旋回部材40の旋回と第2弁体54の回動が連動する。一方、第2弁体54の外周面に歯車となっており、当該歯車に少なくとも1つの他の歯車が噛み合い、当該他の歯車が第1アクチュエータ61又は旋回部材40に設けられた歯車に噛み合うように構成することにより、旋回部材40の旋回と第2弁体54の回動とを連動させることも可能である。この場合、各回動軸線51aと各旋回軸線40aとが同軸状に配置されている必要はない。
このように、旋回部材40の旋回に応じて第1弁体53と第2弁体54とが相対的に回動するように構成すると、図32および図33に示すように、各旋回部材40の旋回に応じて各流量調整弁51の弁開度が変化する。
例えば、図34のように3つの指20の柔軟指部22の把持用壁22aがハンド中心軸線CLに向かう状態では、図33のように全ての流量調整弁51の弁開度が等しいが、図35のように2つの指20の旋回部材40が略30°旋回して当該2つの指20の柔軟指部22の把持用壁22aが旋回しなかった1つの指20の柔軟指部22の把持用壁22aと反対方向を向くようになると、旋回した2つの指20に対応する2つの流量調整弁51の弁開度が小さくなる。弁開度が大きい指20は弁開度が小さい指20よりも柔軟指部22の内部に対し給排される圧力制御流体の量が多くなるので、弁開度に応じて指20の柔軟指部22が発生する把持力が変化する。
そして、例えば図35のように、全ての指20の把持力が等しくなるよりも、旋回した2つの指20の各々の把持力が旋回しなかった1つの指20の把持力よりも小さくなる方が、安定した把持が実現できる場合がある。各指20の柔軟指部22に対し圧力制御流体を給排する管21bの弁開度調整が各指20の旋回位置に応じて機械的になされるので、電磁弁等に制御信号を送る制御処理を省くことができ、また、制御信号により各流量調整弁51を制御するというステップを省くことにより弁開度調整機構の信頼性を向上することができる。
なお、第1〜第4実施形態および上記様々な変形例において、指ベース部材21、平行リンク30、旋回部材40、ベース部材50、第1および第2アクチュエータ61,62,63、および軸方向移動部材70,80を覆うカバーを設けることも可能である。カバーはゴム状弾性を有する材料から形成されていてもよく、プラスチックから形成されていてもよい。
カバーを設けることにより、把持用ハンドが把持対象物W、他の部材、人等に意図せず接触する際に把持対象物W、他の部材、人等に与えるダメージを低減する又は無くすことができると共に、把持用ハンドが受けるダメージも低減又は無くすことができる。
なお、第1〜第4実施形態および上記様々な変形例において、把持用ハンドをカメラ等の視覚センサと共に用いるハンドシステム又はロボットシステムを構成することも可能である。この場合、視覚センサは把持用ハンドとは別の場所に設けられていてもよいし、把持用ハンドに取付けられていてもよい。さらに、視覚センサが把持用ハンドの指20の柔軟指部22の中空部内に配置されていてもよい。
この場合、視覚センサで得られた視覚データが制御装置200に送られ、制御装置200の制御部201が視覚データに基づき把持用ハンドの制御を行う。例えば、制御装置200の記憶装置203に把持する把持対象物Wのモデルを格納しておき、制御部201がモデルに基づき視覚データ中の把持対象物Wの位置および姿勢を判定し、当該判定の結果を用いて制御部201が第1アクチュエータ61、第2アクチュエータ62、圧縮機100等を制御する。
また、把持する把持対象物Wの種類に応じた各指20の指ベース部材21のハンド軸方向に交差する方向の位置および旋回方向の位置のデータである指配置データを記憶装置203に格納しておき、制御装置200が把持する把持対象物Wの種類を受付けると、制御部201が指配置データを参照して、当該把持対象物Wの種類に応じて各指ベース部材21のハンド軸方向に交差する方向の位置および旋回方向の姿勢を調整することもできる。
さらに、制御部201がモデルに基づき視覚データ中の把持対象物Wの位置および姿勢を判定し、判定した把持対象物Wの姿勢に基づいて各指ベース部材21のハンド軸方向に交差する方向の位置および旋回方向の姿勢を調整することもできる。例えば、柱状の把持対象物Wをその軸方向から把持する場合は図34のように各指ベース部材21を配置し、当該柱状の把持対象物Wをその径方向から把持する場合は図35のように各指ベース部材21を配置する。このように把持対象物Wの位置、姿勢等に応じて各指ベース部材21の位置および姿勢を調整することは、把持対象物Wの把持作業の自由度を向上する上で有利である。
また、図34や図35のように各柔軟指部22の把持用壁22aが把持対象物Wの面と対向するように、各指ベース部材21の旋回軸線40a周りの姿勢を制御することにより、各柔軟指部22が受ける把持反力を好適な方向に集中させることが可能となる。また、各柔軟指部22が不利な方向に屈曲し難くなり、各柔軟指部22の耐久性を向上する上で有利である。
さらに言えば、各柔軟指部22の把持用壁22aを好適な方向に向けることが可能となるので、各柔軟指部22の把持用壁22aを好適な方向に向けない場合と比較し、各柔軟指部22が発揮しなければならない力を軽減することができる。これは、各柔軟指部22の把持能力が向上していることを意味する。
さらに、制御部201が視覚データ中の把持する把持対象物W以外の把持対象物W、障害物等の位置、姿勢、および形状の少なくとも1つを判定し、当該判定の結果を用いて制御部201が各指ベース部材21の位置および姿勢を調整するように構成することも可能である。
上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、ベース部材50と、ベース部材50を通過するハンド中心軸線CL周りに配置された複数の指20とを有し、各指20が、可撓性を有する柔軟指部22と、柔軟指部22の基端側を支持する指ベース部材21とを有し、ベース部材50に取付けられた複数の旋回部材40にそれぞれ支持され、複数の指ベース部材21をそれぞれ支持する複数のリンク機構(平行リンク30;複数の可撓性部材35を用いた上記リンク機構;リンク部材36、第1プーリ36c、第2プーリ36d、および巻掛部材を用いた上記リンク機構;リンク部材36、第1プーリ36c、第2プーリ36d、および奇数個の歯車36fを用いた上記リンク機構)を備えている。
また、複数の前記リンク機構の各々が、支持している指ベース部材21の姿勢がベース部材50に対し実質的に変化しないように、支持している指ベース部材21のベース部材50に対する移動を許容するものである。この移動の方向は本実施形態ではハンド軸方向に交差する方向である。
このように構成されているので、各指20の根元部分の姿勢がベース部材50に対し実質的に変化しないように、各指20の互いに対する位置を変更できる。
例えば、小さい把持対象物Wを把持する場合は、各指20の根元部分の姿勢がベース部材50に対し実質的に変化しないように、複数の指20を互いに近づくように移動し、これにより実質的にベース部材50が狭くなったように把持用ハンドが振る舞い、大きい把持対象物Wを把持する場合は、各指20の根元部分の姿勢がベース部材50に対し実質的に変化しないように、複数の指20を互いに離れるように移動し、これにより実質的にベース部材50が広くなったように把持用ハンドが振る舞うことができる。
このため、仮に各指20の可動範囲が小さい又は殆ど無い場合でも、前記リンク機構により複数の指20を互いに近づくように移動することにより、把持対象物Wを把持することも可能である。また、各指20が柔軟指部22を備えているので、食品等の不定形且つデリケートな把持対象物Wであっても好適に把持することができる。
また、各指ベース部材21を移動させるためにスライドレールを用いないので、把持用ハンドをコンパクトに構成する上で有利である。
ここで、可撓性を有する柔軟指部22を用いて把持対象物Wの把持を行うので、柔軟指部22が把持対象物Wの形状に応じて柔軟に変形する。これは把持対象物Wと柔軟指部22との接触面積の増大に繋がり、把持対象物Wの安定把持を実現する上で有利である。
また、各指ベース部材21の位置を前記リンク機構でハンド中心軸線CLと交差する方向に調整できるので、このような指ベース部材21の位置の調整ができない場合と比較し、同じ把持対象物Wを保持する際の圧力流体の圧力を低減することができる。
また、可撓性を有する柔軟指部22を用いて把持対象物Wの把持を行うので、各指20の先端側が把持対象物Wや障害物に意図せず衝突した際でも、各指20を支持する機構に与える負荷が軽減され、把持用ハンドの故障のリスクを低減することができる。
なお、本実施形態では、柔軟指部22において把持用壁22aよりもハンド中心軸線CLから離れた位置に配置される壁(伸長壁22b)を浪打形状とすることにより、圧力制御流体を供給した際に柔軟指部22の先端側がハンド中心軸線CL側に向かって屈曲するように構成されている。
これに対し、柔軟指部22の把持用壁22a内に柔軟指部22の長手方向に延びるように複数の補強用繊維を設けることも可能である。この場合、伸長壁22bを浪打形状にしなくても、圧力制御流体を供給した際に柔軟指部22の先端側がハンド中心軸線CL側に向かって屈曲する。逆に、伸長壁22bに浪打形状を設けずに把持用壁22aに浪打形状を設けることも可能である。この場合、圧力制御流体を排出した際に柔軟指部22の先端側がハンド中心軸線CL側に向かって屈曲する。その他の周知な方法で、圧力制御流体を供給又は排出した際に柔軟指部22の先端側がハンド中心軸線CL側に向かって屈曲するように構成してもよい。
また、本実施形態では、ハンド中心軸線CL周りに3つの指20が設けられたものを示したが、ハンド中心軸線CL周りに4つ以上の指20が設けられてもよい。
さらに、本実施形態では、円板状のベース部材50のハンド中心軸線CL周りに複数の指20が設けられたものを示したが、ベース部材50はブロック状、その他の複雑な形状等であってもよく、その場合でもベース部材50を通過するハンド中心軸線CL周りに複数の指20を設けることができる。なお、ベース部材50がドーナツ状の円板等の中央近傍に孔を有する部材である場合、ハンド中心軸線CLがベース部材50を挿通することになる。
また、ハンド中心軸線CLは様々に決めることができるが、本実施形態では、例えば、把持用ハンドに設けられた複数の柔軟指部22がそれぞれ所定位置に配置された状態で、複数の柔軟指部22の各々の基端面を通過する仮想面を定義し、該仮想面に垂直であり、且つ、前記各々の基端面からの距離が等しい位置を通過する線とすることができる。
前記所定位置は、例えば、複数の柔軟指部22が互いに最も離れるように前記各リンク機構が動かされた時の各柔軟指部22の位置、複数の柔軟指部22が互いに最も近づくように前記各リンク機構が動かされた時の各柔軟指部22の位置等とすることができる。
なお、本実施形態では、ベース部材50の中心軸線周りに複数の指20が設けられている。このように、ベース部材50の中心軸線や、ベース部材50を通過又は挿通するその他の軸線周りに複数の指20が設けられていても、前述と同様の作用効果を達成可能である。
なお、本実施形態では、前記複数のリンク機構は、ベース部材50に取付けられた複数の旋回部材40にそれぞれ支持されると共に、複数の指ベース部材21をそれぞれ支持するものである。
これに対し、旋回部材40を設けずに、複数のリンク機構がそれぞれベース部材50に支持されると共に、複数の指20がそれぞれリンク機構により支持されるように把持用ハンドを構成してもよい。
例えば、第1実施形態において、各平行リンク30の第1リンク部材31および第2リンク部材32の一端をベース部材50に回動可能に連結することができる。この場合でも、各指20の根元部分の姿勢がベース部材50に対し実質的に変化しないように、各指20の互いに対する位置を変更することができ、前述と同様の作用効果を奏する。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドでは、ハンド中心軸線CL周りに配置された複数の旋回部材40が設けられ、各旋回部材40は、ハンド中心軸線CLに実質的に沿った方向に延びる旋回軸線40a周りに旋回可能にベース部材50に取付けられ、前記複数のリンク機構が旋回部材40にそれぞれ支持されている。
このため、前記リンク機構によって各指20の根元部分の姿勢がベース部材50に対し実質的に変化しないように複数の指20の互いに対する位置を調整できると共に、各指20の旋回軸線40a周りの姿勢を調整することができる。これは、把持可能な把持対象物Wの種類を増やす上で有利である。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、各旋回部材40を第1アクチュエータ61により旋回させることができるので、各指20の旋回軸線40a周りの姿勢の調整作業の軽減や調整時間の短縮を行う上で有利である。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、リンク機構が平行リンク30から成る。このように構成すると、指ベース部材21の姿勢がベース部材50に対し全く又は殆ど変化しないように、複数の指20の互いに対する位置の変更をすることが可能となる。このため、ベース部材50に対する各柔軟指部22の姿勢を推定し易くなり、柔軟指部を用いる把持用ハンドの制御を正確に行う上で有利である。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、各指ベース部材21を第2アクチュエータ62,63により移動することができるので、各指20の位置の調整作業の軽減や調整時間の短縮を行う上で有利である。
さらに、本実施形態では、第2アクチュエータ62,63によってベース部材50に対してハンド中心軸線CLに沿った方向に移動する軸方向移動部材70,80と、軸方向移動部材70,80と指ベース部材21又は前記リンク機構の指ベース部材21側とを連結する駆動リンク部材34,71,72,73とを備えている。
ハンド中心軸線CL周りに複数の指20が配置されているので、ハンド中心軸線CLに沿った方向に移動する軸方向移動部材70,80を設けることは、ハンド中心軸線CLに直交する方向に移動する移動部材を設ける場合と比較し、把持用ハンドのハンド中心軸線CLに直交する方向の寸法を小さくする上で有利である。
また、前述のように、複数の指ベース部材21をそれぞれ独立してベース部材50又は旋回部材40に対して移動させるように構成すると、各第2アクチュエータ63により複数の指ベース部材21のベース部材50又は旋回部材40に対する位置をそれぞれ独立して調整することができるので、把持対象物Wの適用範囲を広げる上で有利である。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、各第2アクチュエータ62,63を制御する制御部201を備え、制御部201が、把持対象物Wの種類に応じた位置に各指ベース部材21が配置されるように各第2アクチュエータ62,63を制御する。
このように構成すると、把持対象物Wの種類に応じて各指20の位置が自動的に変更されるので、柔軟指部22を用いる把持用ハンドによる把持品質を向上する上で有利である。
また、把持対象物Wの種類に応じて各指20を適切な位置に配置できるので、把持対象物Wに沿って変形する各柔軟指部22をより把持対象物Wに沿わせることが可能となる。これは、1つの把持用ハンドで多くの種類の把持対象物Wを安定して把持することを可能とするものであり、把持品質の向上と把持作業のスピードアップの両立を可能にするものである。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、各第2アクチュエータ62,63を制御する制御部201と、各柔軟指部22の内部に対し圧力制御流体を給排する圧縮機100と、圧縮機100により給排される圧力制御流体の量および圧力と、各柔軟指部22の挙動および物性の変化との対応関係情報を保存している記憶装置203とを備え、制御部201が、圧縮機100が各柔軟指部22に対し給排する圧力制御流体の量および圧力と、対応関係情報とを少なくとも用いて、各第2アクチュエータ62,63によって各指ベース部材を移動すべき位置を決定する。
柔軟指部22の変形量等の挙動およびバネ定数等の物性は、供給および排出される圧力制御流体の量および圧力に応じて変化し、例えば供給する圧力制御流体の量が増えると各柔軟指部22のハンド内側への変形量が大きくなると共に、各柔軟指部22のバネ定数が大きくなる。このため、複数の指ベース部材21の互いに対する位置が固定されていると、大きさが様々な把持対象物Wを把持する場合等に、大きい把持対象物Wに加わる把持力と小さい把持対象物Wに加わる把持力の間に大きな差が生じる。
これに対し、上記構成によれば、圧縮機100が各柔軟指部22に対し給排する圧力制御流体の量および圧力と、対応関係情報とを少なくとも用いて、各第2アクチュエータ62,63によって各指ベース部材21を移動すべき位置が決定される。このため、大きさが様々な把持対象物Wに加わる把持力を適切に調整することが可能となる。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、各柔軟指部22の内部に対し圧力制御流体を給排する圧縮機100と、圧縮機100により給排される圧力制御流体の量および圧力と、各柔軟指部22の挙動および物性の変化との対応関係情報を保存している記憶装置203と、各柔軟指部22によって把持対象物Wを把持する時に、圧縮機100が各柔軟指部22に対し給排する圧力制御流体の量および圧力と、対応関係情報とを少なくとも用いて、各柔軟指部22において把持対象物Wを把持している把持位置の推定を行う制御部201とを備えている。
このように構成されているので、各柔軟指部22において把持対象物Wを把持している位置、範囲等である把持位置を推定することにより、把持対象物Wの把持の際に把持位置の制御が可能となり、把持品質を向上する上で有利である。
また、上記第1〜第4実施形態および上記様々な変形例の把持用ハンドは、圧縮機100と、圧縮機100と各柔軟指部22とを接続するための管21bとを備え、ベース部材50と各柔軟指部22との間の管21bの一部が、旋回部材40の旋回軸線40aに沿った方向に延び、且つ、旋回軸線40aの近傍に配置されている。このため、ベース部材50と各柔軟指部22との間の管21bが把持用ハンドの可動部を駆動する時に邪魔にならず、管21bの破損、外れ等の防止にも繋がる。
上記第3実施形態およびその変形例の把持用ハンドでは、各柔軟指部22が各指ベース部材21に着脱自在に連結されている。
柔軟指部22は可撓性を有するので、金属製部材に比べ頻繁に交換やメンテナンスを行う必要がある。このため、上記のように柔軟指部22が指ベース部材21に着脱自在に連結された構造は、交換作業やメンテナンス作業に要する時間を短縮する上で有利である。
具体的に、各柔軟指部22の基端には、各柔軟指部22よりも高剛性であり、各柔軟指部の中空部に連通する筒状部23c,26,27が設けられ、前記各指ベース部材には、各柔軟指部22に対し圧力制御流体を給排するための流路を有するカプラ24が設けられ、各柔軟指部22の筒状部23c,26,27が各指ベース部材21のカプラ24に着脱自在に連結される。
このように構成すると、柔軟指部22の基端の筒状部23c,26,27を指ベース部材21のカプラ24に着脱することにより柔軟指部22の着脱を行うことができ、交換作業やメンテナンス作業に要する時間を短縮することができる。
上記第4実施形態およびその変形例の把持用ハンドは、圧縮機100と、圧縮機100と前記複数の柔軟指部22とをそれぞれ接続する複数の管21bと、複数の管21bの途中にそれぞれ設けられた複数の流量調整弁51とを備え、複数の柔軟指部22にそれぞれ対応する複数の流量調整弁51は、対応する柔軟指部22の旋回部材40の旋回に応じて弁開度が変化するものである。
このように構成すると、各指20の柔軟指部22に対し圧力制御流体を給排する管21bの弁開度調整が各指20の旋回位置に応じて機械的になされるので、電磁弁等に制御信号を送る制御処理を省くことができ、また、制御信号により各流量調整弁51を制御するというステップを省くことにより弁開度調整機構の信頼性を向上することが可能となる。
また、制御部201が、視覚センサにより得られる視覚データを用いて、各第2アクチュエータ62,63によって各指ベース部材を移動すべき位置を決定することができ、例えば、制御部201が視覚データ中の把持対象物Wの姿勢に基づいて、各指ベース部材21のハンド中心軸線CLに交差する方向の位置を調整することができる。把持対象物Wが円柱形状を有する場合は、把持対象物Wを軸方向から把持する場合の各指ベース部材21の位置と径方向から把持する場合の各指ベース部材21の位置を変えることで、把持品質を向上することが可能となる。
20 指
21 指ベース部材
21a カプラ
21b 管
21c 通路
21d ハブ
21e 管
21f 管保持部材
21g ロータリージョイント
22 柔軟指部
22a 把持用壁
22b 伸長壁
23 基端部材
23a 第1部材
23b 第2部材
23c 筒状部
24 カプラ
24a カプラ本体
24b 基端側孔
24c 先端側孔
24d 傾斜面
24e シール部材
25 係止部材
25a 拡縮部
25b フランジ部
26,27 筒状部
30 平行リンク
31 第1リンク部材
31a,31b 回動軸線
32 第2リンク部材
32a,32b 回動軸線
33 付勢部材
34 ワイヤ(駆動リンク部材)
35 可撓性部材
35a 基端側部材
35b 先端側部材
36 リンク部材
36c 第1プーリ
36d 第2プーリ
36e 巻掛部材
36f 歯車
36g,36h 回動軸線
40 旋回部材
40a 旋回軸線
40b 切欠き
50 ベース部材
51 流量調整弁
51a 回動軸線
52 弁ケース
53 第1弁体
53a 流路
54 第2弁体
54a 流路
54b 突出部
61 第1アクチュエータ
62,63 第2アクチュエータ
62a 出力軸
70,80 軸方向移動部材
71 第1駆動リンク部材
71a 旋回軸線
72 第2駆動リンク部材
72a,72b 回動軸線
73 シャフト(駆動リンク部材)
100 圧縮機(流体給排装置)
110 コントローラ
200 制御装置
201 制御部
202 表示装置
203 記憶装置
203a システムプログラム
203b 動作プログラム
203c 把持調整プログラム
204 操作盤
CL ハンド中心軸線
W 把持対象物
G 隙間

Claims (16)

  1. ベース部材と、該ベース部材を通過又は挿通する軸線周りに配置された複数の指とを有する把持用ハンドであって、
    前記各指が、可撓性を有する柔軟指部と、該柔軟指部の基端側を支持する指ベース部材とを有し、
    前記ベース部材又は該ベース部材に取付けられた部材に支持されると共に、前記複数の指ベース部材をそれぞれ支持する複数のリンク機構を備え、
    該各リンク機構が、支持している前記指ベース部材の姿勢が前記ベース部材に対し実質的に変化しないように、支持している前記指ベース部材の前記ベース部材に対する移動を許容するものである把持用ハンド。
  2. 前記ベース部材に支持された部材が、前記軸線周りに配置された複数の旋回部材であり、
    前記各旋回部材が、前記軸線に実質的に沿った方向に延びる旋回軸線周りに旋回可能に前記ベース部材に取付けられ、
    前記複数のリンク機構が、前記複数の旋回部材にそれぞれ支持されている請求項1に記載の把持用ハンド。
  3. 前記各旋回部材を前記旋回軸線周りに駆動する旋回駆動装置を備える請求項1又は2に記載の把持用ハンド。
  4. 前記リンク機構が平行リンクから成る請求項1〜3の何れかに記載の把持用ハンド。
  5. 前記各リンク機構の可動範囲内で前記指ベース部材を前記ベース部材又は前記旋回部材に対して移動させる駆動機構を備える請求項1〜4の何れかに記載の把持用ハンド。
  6. 前記駆動機構が、前記ベース部材に対し前記軸線に沿った方向に移動する軸方向移動部材と、該軸方向移動部材と前記指ベース部材又は前記リンク機構の前記指ベース部材側とを連結する少なくとも1つの駆動リンク部材とを備える請求項5に記載の把持用ハンド。
  7. 前記駆動機構が、前記複数の指ベース部材をそれぞれ独立して前記ベース部材又は前記旋回部材に対して移動させるものである請求項5又は6に記載の把持用ハンド。
  8. 前記駆動機構を制御する制御部を備え、
    該制御部が、把持対象物の種類に応じた位置に前記各指ベース部材が配置されるように前記駆動機構を制御する請求項5〜7の何れかに記載の把持用ハンド。
  9. 前記駆動機構を制御する制御部と、
    前記各柔軟指部の内部に対し圧力制御流体を給排する流体給排装置と、
    該流体給排装置により給排される前記圧力制御流体の量および圧力と、前記各柔軟指部の挙動および物性の変化との対応関係情報を保存している記憶装置とを備え、
    前記制御部が、前記流体給排装置が前記各柔軟指部に対し給排する前記圧力制御流体の量および圧力と、前記対応関係情報とを少なくとも用いて、前記駆動機構によって前記各指ベース部材を移動すべき位置を決定する請求項5〜7に記載の把持用ハンド。
  10. 前記各柔軟指部の内部に対し圧力制御流体を給排する流体給排装置と、
    該流体給排装置により給排される前記圧力制御流体の量および圧力と、前記各柔軟指部の挙動および物性の変化との対応関係情報を保存している記憶装置と、
    前記各柔軟指部によって把持対象物を把持する時に、前記流体給排装置が前記各柔軟指部に対し給排する前記圧力制御流体の量および圧力と、前記対応関係情報とを少なくとも用いて、前記各柔軟指部において前記把持対象物を把持している把持位置の推定を行う制御部とを備える請求項1〜7の何れかに記載の把持用ハンド。
  11. 流体給排装置と、
    該流体給排装置と前記各柔軟指部とを接続する管とを備え、
    前記ベース部材と前記各柔軟指部との間の前記管の一部が、前記旋回部材の前記旋回軸線に沿った方向に延び、且つ、該旋回軸線の近傍に配置されている請求項2又は3に記載の把持用ハンド。
  12. 前記各柔軟指部が前記各指ベース部材に着脱自在に連結されている請求項1〜11の何れかに記載の把持用ハンド。
  13. 前記各柔軟指部の基端には、前記各柔軟指部よりも高剛性であり、前記各柔軟指部の中空部に連通する筒状部が設けられ、
    前記各指ベース部材には、前記各柔軟指部に対し圧力制御流体を給排するための流路を有するカプラが設けられ、
    前記各柔軟指部の前記筒状部が前記各指ベース部材の前記カプラに着脱自在に連結されている請求項12に記載の把持用ハンド。
  14. 流体給排装置と、
    該流体給排装置と前記複数の柔軟指部とをそれぞれ接続する複数の流体流路と、
    前記複数の流体流路の途中にそれぞれ設けられた複数の流量調整弁とを備え、
    前記複数の柔軟指部にそれぞれ対応する前記複数の流量調整弁が、対応する前記柔軟指部の前記旋回部材の旋回に応じて弁開度が変化するものである請求項2又は3に記載の把持用ハンド。
  15. 前記駆動機構を制御する制御部と、
    視覚センサとを備え、
    前記制御部が、前記視覚センサにより得られる視覚データを用いて、前記駆動機構によって前記各指ベース部材を移動すべき位置を決定する請求項5〜7に記載の把持用ハンド。
  16. 前記各柔軟指部の内部に対し圧力制御流体を給排する流体給排装置と、
    該流体給排装置により給排される前記圧力制御流体の量および圧力と前記各柔軟指部の変形量との対応関係情報を保存している記憶装置と、
    把持対象物を把持した時に、前記流体給排装置が前記各柔軟指部に対し給排する前記圧力制御流体の量および圧力と、前記対応関係情報とを少なくとも用いて、前記各柔軟指部において前記把持対象物を把持している位置又は範囲を推定する制御部とを備える請求項1〜15の何れかに記載の把持用ハンド。
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