JP2023531644A - ロボットグリッパ - Google Patents

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ファット ロウ,ジン
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Abstract

本開示は、概ね、本体(120)と;複数の変位機構(240)と;本体(120)に取り外し可能に連結された又は連結可能な複数のフィンガモジュール(200)と;を備えたロボットグリッパ(100)に関する。各フィンガモジュール(120)がそれぞれの変位機構(240)と係合する。各フィンガモジュール(200)は、対象物(110)を把持するために他のフィンガアクチュエータ(220)と協働するフィンガアクチュエータ(220)を含む。各変位機構(240)は、それぞれのフィンガモジュール(200)を移動させてそのフィンガモジュールの本体(120)上の配置を調整するように構成されている。それによって、対象物(110)を把持するためのロボットグリッパ(100)を構成する。【選択図】図1A

Description

関連出願への相互参照
本開示は、2020年6月17日に出願されたシンガポール特許出願第10202005767V号および2021年1月15日に出願されたシンガポール特許出願第10202100438Y号の利益を主張し、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、概ね、ロボットグリッパに関する。より詳しくは、本開示は、ロボットグリッパの様々な実施形態、および、ロボットグリッパのフィンガアクチュエータを説明する。
ロボット工学の分野は、多くの製造業における効率性と生産性の向上に対する要求の高まりに対応するため、進歩してきた。多くの企業が、製造やオートメーションにおいて様々な用途で使用されるロボットグリッパを製造している。例えば、食品製造業では、自動化工程における食品のピッキングやパッケージングに、伝統的な剛性グリッパや真空パッケージングシステムが使用されている。しかし、伝統的なグリッパは、力を適切に制御しないと、グリッパの剛性がデリケートな食品を損傷する可能性があり、真空パッケージングシステムは、きれいな平滑面を持つものしか持ち上げることができないため、こうした作業をうまく行うことが困難である。このため、食品分野でのそのような剛性グリッパと真空システムの応用には限界がある。特に、食品は様々な形状、サイズ、手触り、および向き(ピッキングのためのベルトコンベア上などで)で来るので、伝統的なグリッパがそれらの品物を取り扱うのは困難である。
食品分野では、自動化工程におけるデリケートな食品の多様性に対応するため、ソフトロボットグリッパが開発されている。エラストマアクチュエータや布製アクチュエータなど、これらのソフトロボットグリッパは、外部からの反力に応じて変形やモーフィングが可能で、多様な壊れやすい品物に対応することができるようになっている。しかし、アクチュエータがソフトであるため、特に狭い場所でのピックアンドプレース作業では、器用さとグリップ性能に限界がある。また、グリッパのグリップ構造の器用さが低いため、複雑なハンドリングプロセス、特に、食品の位置や物理的形態に関してグリップ構造や向きをより複雑に計画する必要がある食品ハンドリングプロセスへの適用が制限される。
したがって、前述の問題および/若しくは欠点の少なくとも1つに対処し、またはそれを軽減するために、改良されたロボットグリッパを提供することが必要とされている。
本開示の第1の局面では、ロボットグリッパであって、
本体と、
複数の変位機構と、
上記本体に取り外し可能に連結された又は連結可能な複数のフィンガモジュールとを備え、各フィンガモジュールがそれぞれの変位機構と係合しており、
各フィンガモジュールは、対象物を把持するために他のフィンガアクチュエータと協働するフィンガアクチュエータを含み、
各変位機構は、それぞれのフィンガモジュールを移動させてそのフィンガモジュールの上記本体上の配置を調整するように構成され、それによって、上記対象物を把持するためのロボットグリッパを構成する
ことを特徴とするものがある。
本開示の第2の局面では、
ロボットグリッパを構成するための方法であって、
上記方法は、
複数のフィンガモジュールと複数の変位機構とを備えるロボットグリッパを操作することを含み、上記フィンガモジュールは、上記ロボットグリッパの本体に取り外し可能に連結されており、
各フィンガモジュールをそれぞれの変位機構に係合させることと、
対象物を把持するために上記フィンガモジュールを配置することを含み、各フィンガモジュールは、上記対象物を把持するために他のフィンガアクチュエータと協働するフィンガアクチュエータを含み、
それぞれの変位機構を用いて、1つ以上のフィンガモジュールを移動させて、上記フィンガモジュールの上記本体上の配置を調整し、それによって、上記対象物を把持するための上記ロボットグリッパを構成すること
を含む方法がある。
本開示の第3の局面では、
ロボットグリッパで対象物をハンドリングするための方法であって、
上記方法は、
撮像装置を用いて、第1の位置に配置された対象物の視覚データを取り込むことを含み、上記視覚データはカラー画像データおよび点群データを含み、
上記カラー画像データおよび学習された画像分類器に基づいて、上記対象物を検出することと、
上記点群データに基づいて、上記ロボットグリッパによってハンドリングされるべき1つ以上の検出された対象物を選択することと、
各選択された対象物について、上記ロボットグリッパが上記選択された対象物をハンドリングするためのグリップ構造を決定することと、
上記ロボットグリッパが上記第1の位置と第2の位置との間を移動するための軌道を計算することと、
上記選択された対象物を、上記ロボットグリッパとそれぞれのグリップ構造を用いて、上記計算された軌道に沿って上記第1の位置から上記第2の位置へ転送することを含み、
上記対象物の選択と対象物の転送は、マルチスレッド化されたコンピュータプロセスで並行して処理される
ことを特徴とする方法がある。
本開示の第4の局面では、
フィンガアクチュエータであって、
上記フィンガアクチュエータを硬くするための弾性要素と、
上記フィンガアクチュエータの近位セクションに配置されたカバープレートおよび膨張可能なチャネルとを含み、上記弾性要素は上記カバープレートと膨張可能なチャネルとの間に配置され、
上記チャネルが膨張すると、上記膨張したチャネルが上記弾性要素を上記カバープレートに対して押し付け、それによって、上記フィンガアクチュエータを硬くし、
上記フィンガアクチュエータが作動し曲がると、上記弾性要素が上記フィンガアクチュエータの遠位セクションに向かって移動し、上記膨張したチャネルが上記弾性要素の戻りを防止し、それによって、曲がったフィンガアクチュエータがロックされる
ことを特徴とするフィンガアクチュエータがある。
本開示の第5の局面では、
フィンガアクチュエータの曲げプロファイルをロックするための方法であって、
上記方法は、
上記フィンガアクチュエータの流体チャネルの近位の部分を膨張させることを含み、上記近位の流体チャネル部分は上記フィンガアクチュエータの近位セクションに配置され、
上記近位の流体チャネル部分が膨張すると、上記近位セクションに配置されたカバープレートに対して弾性要素を押し付けることを含み、上記弾性要素は上記カバープレートと上記近位の流体チャネル部分との間に配置され、
上記カバープレートに対して上記弾性要素が押し付けられると、上記フィンガアクチュエータを硬くすることを含み、
上記流体チャネルの遠位の部分を膨張させて上記フィンガアクチュエータを作動させることを含み、上記遠位の流体チャネル部分は上記フィンガアクチュエータの遠位セクションに配置され、
上記フィンガアクチュエータが作動すると、上記フィンガアクチュエータを曲げ、上記遠位セクションに向かって上記弾性要素を移動させることを含み、
上記膨張した近位の流体チャネル部分が上記弾性要素の戻りを防止し、それによって、曲がったフィンガアクチュエータをロックすること
を含む方法がある。
本開示によるロボットグリッパが本明細書に開示される。本開示の様々な特徴、態様、及び利点は、添付の図面と共に、非限定的な例のみによって、本開示の実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになるだろう。
本開示の実施形態によるロボットグリッパを示す図である。 本開示の実施形態によるロボットグリッパを示す図である。 本開示の実施形態によるロボットグリッパを示す図である。 様々なグリップ構造にある上記ロボットグリッパを示す図である。 様々なグリップ構造にある上記ロボットグリッパを示す図である。 様々なグリップ構造にある上記ロボットグリッパを示す図である。 上記ロボットグリッパのフィンガアクチュエータを示す図である。 上記ロボットグリッパのフィンガアクチュエータを示す図である。 上記ロボットグリッパのフィンガアクチュエータを示す図である。 上記フィンガアクチュエータについて行われた試験を示す図である。 上記フィンガアクチュエータについて行われた試験を示す図である。 上記ロボットグリッパの触覚センサを示す図である。 上記触覚センサについて行われた試験の結果を示す図である。 上記触覚センサについて行われた試験の結果を示す図である。 上記触覚センサについて行われた試験の結果を示す図である。 上記ロボットグリッパのフィンガモジュールと触覚センサについて行われた試験の結果を示す図である。 上記ロボットグリッパのフィンガモジュールと触覚センサについて行われた試験の結果を示す図である。 上記ロボットグリッパのフィンガモジュールと触覚センサについて行われた試験の結果を示す図である。 食品をハンドリングする上記ロボットグリッパを示す図である。 食品をハンドリングする上記ロボットグリッパを示す図である。 食品をハンドリングする上記ロボットグリッパを示す図である。 食品をハンドリングする上記ロボットグリッパを示す図である。 食品をハンドリングする上記ロボットグリッパを示す図である。 食品をハンドリングする上記ロボットグリッパを示す図である。 食品をハンドリングする上記ロボットグリッパを示す図である。 視覚システムと協働する上記ロボットグリッパを示す図である。 視覚システムと協働する上記ロボットグリッパを示す図である。 上記ロボットグリッパで対象物をハンドリングするための方法を示す図である。 上記ロボットグリッパを調整するための方法を示す図である。 上記ロボットグリッパに結合された回転可能なジョイント機構を示す図である。 上記ロボットグリッパに結合された回転可能なジョイント機構を示す図である。 弾性要素を有するフィンガアクチュエータを示す図である。 弾性要素を有するフィンガアクチュエータを示す図である。 弾性要素を有するフィンガアクチュエータを示す図である。 上記弾性要素を有する上記フィンガアクチュエータの曲げプロファイルをロックするための方法を示す図である。 上記ロボットグリッパおよび伝統的なグリッパについて行われた試験の結果を示す図である。
簡潔かつ明瞭にするために、本開示の実施形態の説明は、図面に従って、ロボットグリッパに向けられている。本開示の態様は、本明細書で提供される実施形態と関連して説明されるが、それらは、本開示をこれらの実施形態に限定することを意図しないことが理解されるだろう。それとは反対に、本開示は、本明細書に記載された実施形態の代替物、変形物及び等価物を対象とすることを意図しており、これらは、添付の特許請求の範囲によって規定されるように本開示の範囲に含まれるものである。さらに、以下の詳細な説明において、本開示の完全な理解を提供するために、特定の細部が規定される。しかしながら、本開示は、特定の細部なしで、および/または特定の実施形態の局面の組み合わせから生じる複数の細部で実施され得ることは、当技術分野における通常の技術を有する者、すなわち、当業者によって認識されるだろう。多くの例において、周知のシステム、方法、手順、及び構成要素は、本開示の実施形態の態様を不必要に不明瞭にしないように、詳細には説明されていない。
本開示の実施形態において、特定の図における所定の要素の描写または特定の要素番号の考慮または使用、または対応する説明資料におけるその参照は、別の図またはそれに関連する説明資料において特定される同一、同等、または類似の要素または要素番号を包含することが可能である。
「一実施形態/例(an embodiment / example)」、「別の実施形態/例(another embodiment / example)」、「幾つかの実施形態/例(some embodiments / examples)」、「幾つかの他の実施形態/例(some other embodiments / examples)」等への言及は、そのように説明された実施形態(複数可)/例(複数可)が特定の特徴、構造、特性、要素、又は限定を含み得るが、全ての実施形態/例が必ずしもその特定の特徴(feature)、構造、特徴(characteristic)、特性、要素又は限定を含まないということを表している。さらに、「一実施形態/例では(in an embodiment / example)」または「別の実施形態/例では(in another embodiment / example)」というフレーズの繰り返しの使用は、必ずしも同じ実施形態/例を指すとは限らない。
用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」などは、実施形態に記載されたもの以外の特徴/要素/ステップの存在を排除するものではない。相互に異なる実施形態における特定の特徴/要素/ステップの記載は、これらの特徴/要素/ステップの組み合わせが実施形態において使用され得ないことを示すものではありません。
本明細書で使用される場合、用語「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、1つ又は複数として定義される。図または関連するテキストにおける「/」の使用は、別途指示されない限り、「および/または」を意味すると理解される。用語「組(set)」は、既知の数学的定義に従って、少なくとも1の基数を数学的に示す、要素の空でない有限組織として定義される(例えば、本明細書で定義される組(set)は、ユニット(unit)、シングレット(singlet)、または単一要素セット、または複数要素セットに対応することができる)。本明細書における特定の数値または値範囲の記載は、近似的な数値または値範囲の記載を含むか、または近似的な数値または値範囲の記載であると理解される。
(ロボットグリッパ)
本開示の代表的又は例示的な実施形態では、図1A~図1Cに示されるようなロボットグリッパ100がある。ロボットグリッパ100は、自動化されたピックアンドプレース作業などの様々なプロセスのために、食料品などの対象物110を把持する(grip)または掴む(grasp)ために使用され得る。ロボットグリッパ100は、本体120と、本体120に取り外し可能に連結された又は連結可能な複数のフィンガモジュール200とを含む。各フィンガモジュール200は、対象物110を把持するために他のフィンガアクチュエータ220と協働するフィンガアクチュエータ220を有する。ロボットグリッパ100は、複数の変位機構240を含み、それによって、フィンガモジュール(複数)200が本体120に連結されるとき、各フィンガモジュール200が変位機構(複数)240のそれぞれの1つと係合する。一例として、本体120はベース122を有し、フィンガモジュール(複数)200はベース122に連結され、ベース122を介して変位機構(複数)240と係合する。フィンガモジュール(複数)200は本体120に取り外し可能に連結され、それによって、フィンガモジュール(複数)200は、フィンガモジュール(複数)200、変位機構(複数)240、および/またはロボットグリッパ100の他の部品(複数)に大きな損傷を与えることなく、ロボットグリッパ100のユーザによって容易に取り外され得る。
各変位機構240は、フィンガモジュール(複数)200のそれぞれの1つと係合可能であり、本体120上のフィンガモジュールの配置を調整するためにそれぞれのフィンガモジュール200を移動させるように構成されている。例えば、1つの変位機構240は、本体120に対してそれぞれのフィンガモジュール200を線形変位および/または回転変位させるように構成されている。したがって、本体120上のフィンガモジュール(複数)200の配置は、変位機構(複数)240によって調整され、それによって、対象物110を把持するためにロボットグリッパ100を構成することができる。例えば、上記配置は、より大きな対象物110を把持するためにフィンガモジュール(複数)200がより広く離れているように調整され得る。
したがって、ロボットグリッパ100は、様々な形状、サイズ、質感、及び向きの多様な対象物110の把持のために繰り返し再構成され得る。本体120の寸法は、約78mm×105mm×39mmであり、ロボットグリッパ100の重量は、約760gである。ロボットグリッパ100のコンパクトなサイズは、小さな対象物110のハンドリング、特に、動きが速く、狭い雑然とした環境における小さな食品のピックアンドプレースに適している。
図1A及び図1Bに示されるような多くの実施形態において、ロボットグリッパ100は、3つのフィンガアクチュエータ220を有する3つのフィンガモジュール200を含む。第1のフィンガモジュール200aは、中央の指または親指に類似していてもよい。第2のフィンガモジュール200bと第3のフィンガモジュール200cは、親指に対してベース122の周りに移動可能な2つの他の指に類似していてもよい。
第1のフィンガモジュール200aは、位置が固定されてもよいし、その位置が第1の変位機構240aによって調整されてもよい。第1の変位機構240aは、第1のフィンガモジュール200aを直線的に変位させるためのリニアアクチュエータ又はリニアステッピングモータを含んでいてもよい。直線変位は、両方向に最大20mmであってもよい。同様に、第2のフィンガモジュール200b及び第3のフィンガモジュール200cのそれぞれは、位置が固定されてもよいし、それらの位置が第2及び第3の変位機構240bcによってそれぞれ調整されてもよい。第2及び第3の変位機構240bcは、それぞれ、第2及び第3のフィンガモジュール200bcの回転変位用のステッピングモータを含んでいてもよい。回転変位は、最大150°に及んでもよい。変位機構(複数)240のいずれも、フィンガモジュール(複数)200の線形変位および/または回転変位のための適切なアクチュエータおよび/またはモータを含んでもよいことが理解されるだろう。
フィンガモジュール(複数)200の配置の調整可能性により、ロボットグリッパ100は、より多様な対象物110を操作可能になる。図2Aから図2Cに示すように、ロボットグリッパ100は、より効率的な方法で異なる対象物110をハンドリングするために様々な把持モード(gripping modes)に構成され得る。図2Aに示すように、ロボットグリッパ100は、ピンチ(pinch;摘む)用に構成され、フィンガモジュール(複数)200は、ピンチ配列に配置される。ピンチ配列において、第1乃至第3のフィンガモジュール200a~200cは、互いに実質的に平行に配置されており、すなわち、第2及び第3のフィンガモジュール200bcは、第1のフィンガモジュール200aに対して0°である。図2Bに示すように、ロボットグリッパ100は、クロー(claw;引っかく)用に構成され、フィンガモジュール(複数)200は、クロー配列に配置される。クロー配列では、第2及び第3のフィンガモジュール200bcは、ピンチ配列に対して30°回転される。第1のフィンガモジュール200aは、ピンチ配列に対して最大直線変位(例えば、20mm)だけ移動してもよい。図2Cに示すように、ロボットグリッパ100は、スクープ(scoop;すくう)用に構成され、フィンガモジュール(複数)200は、スクープ配列に配置される。スクープ配列では、第2及び第3のフィンガモジュール200bcは、ピンチ配列に対して最大角度(例えば150°)に回転され、第1のフィンガモジュール200aに最も近い位置に配置される。第1のフィンガモジュール200aは、ピンチ配列に対して最大直線変位(例えば、20mm)だけ移動されてもよい。
フィンガモジュール(複数)200は、本体120に取り外し可能に連結されており、それによって、フィンガモジュール(複数)は、より広い範囲のグリップ構造に対応するために、容易に取り外され、様々な設計の他のフィンガモジュール(複数)200と交換され得る。フィンガモジュール(複数)200の異なる組み合わせは、異なる形状及びサイズの対象物(複数)110に対処するために、30mmから70mmまでの範囲のような把持幅を達成してもよい。各フィンガモジュール200は、それぞれの変位機構240に取り外し可能に連結されるフィンガコネクタ250をさらに含んでもよく、フィンガアクチュエータ220は、その際、フィンガコネクタ250に取り外し可能に接続される。フィンガコネクタ250は、フィンガモジュール200全体を変更することなく、フィンガアクチュエータ220の変更を容易にすることができる。
多くの実施形態では、各フィンガアクチュエータ220は、膨張可能であるか又は膨張可能なアクチュエータを含み、それによって、膨張すると、フィンガアクチュエータ(複数)220は、対象物110を把持するために互いに協働する。例えば、本体120は、流体、例えば空気と連通して、フィンガアクチュエータ(複数)220を膨張及び収縮させるために構成され、それによって、対象物110を把持するためにフィンガアクチュエータ(複数)220の作動を制御する。図1Cに示すように、本体120は、流体コネクタ(複数)124及び空気圧ライン(複数)126を介して、エアコンプレッサなどの空気圧源に連結されてもよい。エアコンプレッサは、フィンガアクチュエータ(複数)220に圧縮空気を供給し、また、流体コネクタ(複数)124は、それぞれ、フィンガアクチュエータ(複数)220の膨張及び収縮をオン及びオフすることによって制御するように構成された空気圧電磁弁を含んでいてもよく、又はそれに連結されていてもよい。フィンガアクチュエータ220が膨張する際に空気圧を測定するために、空気圧センサがフィンガアクチュエータ220に連結されていてもよい。したがって、対象物110の把持および解放は、電磁弁を作動させることによって制御され得る。エアコンプレッサは、35~40L/minの最大流量で圧縮空気を供給し、最大600kPaまでの空気圧を供給してもよい。
ロボットグリッパ100は、搭載コネクタ128を介して、離れたロボット又はロボットアームに接続されていてもよい。ロボットグリッパ100は、対象物110を把持するためにフィンガアクチュエータ220の作動を制御するための制御モジュール130を含んでいてもよい。例えば、制御モジュール130は、フィンガアクチュエータ220を膨張及び収縮させるための電磁弁を制御するように構成される。さらに、制御モジュール130は、変位機構240を制御して本体120上でフィンガモジュール200を移動させ、フィンガモジュール200の配置を調整するように構成される。例えば、制御モジュール130は、フィンガモジュール200の回転角度および/または直線運動の距離の正確な制御をユーザに提供することができる。制御モジュール130は、制御モジュール130と通信可能なソフトウェアユーザインタフェースによってなど、ユーザによる選択のための予め定められたグリップ構造をさらに提供してもよい。
図3Aに、フィンガアクチュエータ220の一例が示されている。フィンガアクチュエータ220は、様々な適切な材料を用いて、付加製造(additive manufacturing)又は3D印刷によって形成されていてもよい。例えば、フィンガアクチュエータ220は、NinjaFlexフィラメントのような熱可塑性エラストマ材料で作られる。多くの既存のソフトグリッパは、約0.125MPaのヤング率を有するEcoflex(登録商標)00-30のようなエラストマ材料を有する。NinjaFlexフィラメント材料は、約12MPaという、より高いヤング率を有しており、この硬さの増加により、材料の柔軟性を維持したままフィンガアクチュエータ220の剛性を高めることができる。硬さと柔軟性のこのバランスにより、フィンガアクチュエータ(複数)220は、デリケートな対象物110(非加熱の豆腐など)を優しく握り、なおかつより良い把持安定性を達成し、ロボットグリッパ100が高速移動条件下で対象物110のピックアンドプレース作業を行うことができるようにすることができる。
図3Aに示すように、フィンガアクチュエータ220は、一連の蛇腹状セクション222と、流体チャネル224と、流体入口226とを有している。流体チャネル224及び流体入口226は、蛇腹状セクション222の膨張及び収縮のために、電磁弁を介して空気圧源に流体的に接続されている。内部の流体チャネル224は、空気接続を変更することなく、フィンガモジュール200を容易に交換することを可能にする。
フィンガアクチュエータ220は、近位部分に幾つか(例えば3つ)の幅狭の蛇腹状セクション222を有し、遠位部分に蛇腹状セクション(例えば2つ)の幅広の蛇腹状セクション222を有している。フィンガアクチュエータ220が対象物110(ジャガイモ)を把持した場合のシミュレーションが、図3Bに示されている。このように蛇腹状セクション222を構成することは、過屈曲を抑え、より大きな把持力(約200kPa)を発生させる。これにより、グリップ性能が向上し、把持の器用さや繊細さを維持したまま、フィンガアクチュエータ220が小さなデリケートな食品のような対象物110の把持に使用されることを可能にする。
図3Cに示すように、フィンガモジュール200は、食品安全および火災安全のような利点を実現するために、フィンガアクチュエータ220、具体的には蛇腹状セクション222の上に被るためのスリーブ228を含んでいてもよい。スリーブ228は、シリコーン、布などのソフトな材料で作られていてもよい。例えば、スリーブ228は、フィンガアクチュエータ220が食品を汚染することなく安全に把持するために使用され得るように、食品安全のための食品安全または食品グレードの材料で作られる。そのような材料の1つは、米国消費者製品安全性向上法(CPSIA)に基づき認定された食品安全性の高い防水ポリウレタンラミネート布である。スリーブ228は、フィンガアクチュエータ220、特に蛇腹状セクション222のプロファイルに合わせてカスタマイズされ、フィンガアクチュエータ220のグリップ性能を向上させるために、溝パターンおよび/または形状適合性パターン(conformable surfaces)の表面を含んでいてもよい。蛇腹状セクション222の把持面は、グリップ性能を向上させるために、溝及び/又は滑り止めパターン(anti-slip patterns)を含んでいてもよい。スリーブ228の把持面には、滑りを最小限に抑えるための滑り止め特性を有する高摩擦材料など、様々な機能性を提供するために適切な材料が形成されていてもよい。
図4A及び図4Bを参照すると、曲げ力、曲げプロファイル、及び耐久性を含むフィンガアクチュエータ220の様々なパラメータを調査するための実験が行われた。曲げ力および曲げプロファイルのパラメータは、0kPaから300kPaまで25kPa刻みで空気圧を印加することによって調査された。実験には3つのフィンガアクチュエータ220が用いられ、そして、結果データは各空気圧において各パラメータについて平均された。
曲げ力は、ロードセル230によって直接測定された。食品安全スリーブ228無し、空気圧300kPaで、フィンガアクチュエータ220によって発生された平均曲げ力は2.36±0.1Nであった。食品安全スリーブ228有り、空気圧300kPaで、フィンガアクチュエータ220によって発生された平均曲げ力は2.6±0.02Nであった。膨張したフィンガアクチュエータ220の曲げ角度(θ)は、画像解析ソフトウェアを用いて、鉛直軸とフィンガアクチュエータ220の遠位セクションを通る接線との間の角度によって測定された。食品安全スリーブ228無し、空気圧300kPaで、フィンガアクチュエータ220の平均曲げ角度は、56.15±0.97°であった。食品安全スリーブ228有り、空気圧300kPaで、フィンガアクチュエータ220の平均曲げ角度は、46.07±1.91°であった。スリーブ228は、フィンガアクチュエータ220の曲げプロファイルを抑制するのを助け、その結果、より高い空気圧の下でフィンガアクチュエータ220は曲がり過ぎなかった。より高い空気圧は、フィンガアクチュエータ220を曲げる代わりに、より強いグリップ力を発生するために使用され、その結果、より良いグリップ性能を達成することができるだろう。
耐久性試験では、フィンガアクチュエータ220を300kPaの空気圧で把持するサイクルを25000回まで試験した。各サイクルにおいて、電磁弁を5秒間オンにしてフィンガアクチュエータ220を300kPaの空気圧に膨張させ、続いて、電磁弁を5秒間オフにしてフィンガアクチュエータ220を収縮させた。この耐久試験により、25000サイクル後のフィンガアクチュエータ220の曲げ力および曲げプロファイルパラメータに大きな変化がないことが確認された。このことから、フィンガアクチュエータ220は、少なくとも25000回のピックアンドプレース作業に耐え得る耐久性を有していることがわかる。例えば、ロボットグリッパ100は、機内食を準備するために使用され得る。機内食は、典型的には、5つの食品アイテムを有し、準備に約15秒(食品アイテムあたり約3秒)を必要とする。ロボットグリッパ100は、その性能を損なうことなく、1日以内に少なくとも5000食の機内食を準備することができ、より効率的である。
図1Cに示すように幾つかの実施形態では、フィンガモジュール200は、フィンガアクチュエータ220の遠位セクションに取り外し可能に取り付け可能なフィンガエンダ(finger ender)260を更に含んでいる。フィンガエンダ260は、対象物110の把持に関連するデータの測定のための1つ又は複数のセンサを含んでいてもよい。これらのセンサは、温度センサ、力(force)センサ、圧力センサ、及び触覚センサを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
(触覚センサ)
図1Aに示すような一実施形態では、各フィンガモジュール200は、触覚センサ270を含んでいる。触覚センサは、直接的な物理的接触を介して様々な特性を感知するように設計されたデータ取得デバイスである。触覚センサ270は、フィンガアクチュエータ220の遠位セクション上に直接配置されてもよく、またはフィンガアクチュエータ220に取り付けられたフィンガエンダ260上に配置されてもよい。さらに図5に示すように、触覚センサ270は、基板272と、基板272上に配置された感知タクセル(sensing taxel)274とを含む。感知タクセル274は、1つ以上のピエゾ抵抗性、導電性のゴム、及び金属容量性感知素子276を含んでいてもよい。
ピエゾ抵抗検出素子276を有する触覚センサ270について、その性能を評価するための実験が行われた。まず、力(force)ゲージが組み付けられた電動Z軸ステージを用いて、触覚センサ270が較正された。5N(140kPaの圧力に相当)の力が5μm/sの載荷速度(loading rate)でセンサに加えられ、その間、触覚センサ270の抵抗値がソースメータ(source meter)で記録された。より高い載荷速度(500μm/s)で同じ力を加えることによって、周期的な載荷(loading)の際の触覚センサ270の信頼性が評価された。ピックアンドプレース作業中の把持サイクルを模擬するため、2つのサイクルの間に約5秒の時間間隔が設定された。また、触覚センサ270の応答時間は、粘着ゴム(Blu-Tack)を用いて、約100Paの圧力に相当する小さな荷重を加えることで評価された。応答時間は、除荷(unloading)の間の抵抗値変化の立ち下がり時間であると定義された。
実験の結果が図6Aから図6Cに示されている。図6Aは、140kPaまで荷重をかけた結果、触覚センサ270の抵抗値変化の結果280を示している。圧力が0から140kPaまで増加したとき、触覚センサ270の抵抗値は、108Ωから102Ωまで減少した。触覚センサ270は、広い圧力範囲にわたって大きな抵抗値変化を示している。載荷曲線と除荷曲線との間にはヒステリシス効果があり、これはPDMSおよびPEDOT:PSSポリマの超弾性に起因する。しかしながら、このヒステリシス効果は、周期的なローディングの間、触覚センサ270の信頼性に影響を与えない。図6Bは、140kPaの周期的荷重を12回かけたときの抵抗値変化の結果282を示している。同じ荷重を繰り返し加えた場合、触覚センサ270は、図6Bに示すように同様の抵抗値変化を生じ、信頼性が高く安定したセンサ性能を示すことが分かった。図6Cは、触覚センサ270の載荷及び除荷中の応答時間を調べた結果284を示している。触覚センサ270は、圧力に対して抵抗値を変化させることで応答し、圧力が加えられたときに立ち上がり時間、圧力が取り除かれたときに立ち下がり時間がそれぞれ存在した。載荷速度の影響を低減または除去するために、立ち下がり時間をセンサ応答時間とした。挿入図286に示されているように、触覚センサ270は、27ms以内に圧力に応答することができる。実験結果は、触覚センサ270が約100Paの優しいタッチを確実に感知でき、140kPaの高圧でも機能を維持できることを示している。触覚センサ270は、広い感度範囲を有し、壊れやすい対象物110(プリンなど)でも剛性の対象物110(タンジェリンなど)でも、接触力を感知することが可能である。
高感度、広い圧力範囲、および信頼性の高い性能を有する可撓な触覚センサ270は、ロボットグリッパ100が触覚フィードバックおよび接触力の計測を実現することを可能にする。微細構造設計は、低圧力範囲での感度を大幅に向上させ、触覚センサ270が小さな圧力変化を感知することを可能にする。また、触覚センサ270は、100Paから140kPaまでの広い圧力範囲で圧力に応答する。さらに、微細構造設計は、ヒステリシス効果を相対的に低減し、サイクル(複数)に対するセンサの信頼性を向上させる。
(フィードバックシステム)
触覚センサ270は、広い感度範囲と滑らかな圧力応答が得られることから、閉ループのフィードバック制御システムが開発され得る。食品アイテムは様々な形状、サイズ、および向きで来るので、フィードバック制御システムは、食品パッケージング環境におけるグリップ構造を制御するのに有用である。各食品アイテムに最適なグリップ構造は、その食品アイテムの物理的特性だけでなく、その食品アイテムのレイアウトや周辺環境にも依存するだろう。
様々なグリップ構造を評価し、特にグリップ構造の変化に関して接触力がどのように変化するかを調査するために、グリップ構造探索実験が行われた。ロボットグリッパ100は、3つのフィンガモジュール200の各々に触覚センサ270を組み込むことによってセンサ化された。図1A中に示すような与えられた食品アイテム110(不規則な形状のジャガイモ)を把持するために、3つのグリップ構造が使用された。第1のフィンガモジュール200aは、3つのグリップ構造のすべてにおいて同じ位置に留まった。第1のグリップ構造では、第2及び第3のフィンガモジュール200bcは、0°に回転された。第2のグリップ構造では、第2及び第3のフィンガモジュール200bcは、30°に回転された。第3のグリップ構造では、第2及び第3のフィンガモジュール200bcは、45゜に回転された。
実験中、フィンガモジュール(複数)200は、各グリップ構造に向きを変えられ、食品アイテム110を5秒間保持した後、解放した。食品アイテム110は、把持されたが、持ち上げられなかった。ロボットグリッパ100は、3つのグリップ構造のすべてについてこの手順を繰り返した。力センサが50Hzで力の読取値を測定し、各グリップ構造の安定性が分析された。
この分析では、期間(m)にわたる力読取値の共分散行列が再帰的に構築された。この行列は、3つのフィンガモジュール200の力センサの読取値の時間にわたる相対的な変化を観察したものである。上記行列から、1つのフィンガモジュール200の他のフィンガモジュール200に対する力読取値の共分散(cov)(cov(1,2)、cov(1,3)、cov(2,3))、および、1つのモジュール200の自身に対する力読取値の分散(var)(var(1,1)、var(2,2)、var(3,3))が導き出された。この表記において、「1」は第1のフィンガモジュール200aを指し、「2」は第2のフィンガモジュール200bを指し、「3」は第3のフィンガモジュール200cを指す。接触力の相対的な変化の大きさおよび方向を追跡することによって、食品アイテム110がフィンガモジュール200によってどのように把持されるかをより良く理解することができた。
時間ステップ(t)におけるセンサの記録は次のように表される。
Figure 2023531644000002
ここで、ロボットグリッパ100における3つのフィンガモジュール200、ひいては3つの触覚センサ270の存在により、n=3である。
周期(m)時刻における力の読取値は、次のように行列F(t)に格納される。
Figure 2023531644000003
続いて、時間ステップ(t)におけるセンサの読取値についての共分散行列は、次のように数式化される。
Figure 2023531644000004
ここで、μ=E[F]である。
安定した把持の間、フィンガモジュール200の各々によって加えられる力は、定常であると仮定された。したがって、共分散行列(KFF)は、n×n対角行列であり、それによって対角は定数またはゼロのいずれかになるだろう。前進して、把持開始段階は、フィンガモジュール200が所定の圧力閾値に達するまで撓み始める遷移段階と称されるだろう。把持段階は、フィンガモジュール200が食品アイテム110を保持するために所定の圧力閾値に維持される段階と称されるだろう。
図7Aから図7Cは、フィンガモジュール(複数)200および対応する触覚センサ(複数)270の異なる対の間での、分散と共分散の変化を示している。第1のグリップ構造について図7Aのグラフ290に示すように、共分散の推移(cov(1,2)、cov(1,3)、cov(2,3))は、非同期の変動を示した。同様に、第2のグリップ構造について図7Bのグラフ292に示すように、共分散の推移(cov(1,2)、cov(1,3)、cov(2,3))も、非同期的の変動を示した。これらの変動は、把持開始段階の間、食品アイテム110がフィンガモジュール(複数)200の間を行き来するとき、その位置が不安定になり、接触力が変動することによって引き起こされた。さらに、把持段階の間、第1および第2のグリップ構造が使用されたときも、一貫性のない分散および共分散の推移が観察された。しかしながら、図7Cのグラフ294に示されるように、第3のグリップ構造が使用されたとき、共分散のスパイク(spike)は著しく減少し、これは、フィンガモジュール200が食品アイテム110に対するより安定した把持を維持できることを示した。したがって、第3のグリップ構造は、不規則な形状のジャガイモを把持するための最適なグリップ構造だろう。
このようにして、グリップ構造探索実験に基づいて閉ループのフィードバック制御システムが構築された。このフィードバックシステムは、対象物110をピックアップする前に、ロボットグリッパ100が安定したグリップ構造を探索することを可能にした。ロボットグリッパ100は、異なるグリップ構造(複数)を用いて対象物110を1秒間保持することを試みるだろう。対応する力の読取値が記録され、実験から開発されたグリップ構造コンパレータを使用してランク付けされた。そのコンパレータは、分散および共分散の推移における変動の強度に基づいて、グリップ構造の安定性をランク付けした。そのランク付けに基づいて、把持開始段階での共分散のスパイクの発生が最も少ないであろう最も安定したグリップ構造が、対象物110をピックアップするために選択された。
ロボットグリッパ100に不規則な形状のジャガイモをピックアップするタスクを与えることによって、フィードバックシステムが検証された。具体的には、ジャガイモは5つのランダムな向きに配置され、ロボットグリッパ100は、各向きで3回ジャガイモをピックアップするタスクを与えられた。これは2回行われ、ロボットグリッパ100には、各回に150kPaと175kPaの圧力が供給された。その結果、150kPaの圧力が供給されたとき、コンパレータによる安定したグリップ構造の選択の一致度は73.33%であった。また、175kPaの圧力が供給されたときには、一致度は93.33%に増加した。フィードバックシステムの成功率は、ロボットグリッパ100が選択されたグリップ構造を用いてジャガイモを正常にピックアップできたかどうかに基づいて決定された。成功率は、150kPaと175kPaの圧力で、それぞれ93.33%と100%であることが観察された。ジャガイモの表面構造が不揃いであることが原因で、各タスクの開始時にジャガイモの向きにわずかな違いがあった場合、接触力プロファイルは変化する。この差は、低い圧力では、フィンガモジュール200がジャガイモをしっかりと把持することができないため、より顕著になった。これはまた、ジャガイモをピックアップする際に、ジャガイモを落とすリスクを増加させた。したがって、150kPaの圧力が供給された場合には、選択の一致度と成功率が低くなることが確認された。一方、175kPaの圧力は、ジャガイモをうまくピックアップするのに十分であることが証明された。かくして、触覚センサ270を通して把持の成功を確実にするための最良のグリップ構造を特定することによって、ロボットグリッパ100は、そのロボットグリッパの個々のフィンガモジュール200を再調整して、対象物110を成功裏に把持することができる。
(ロボットアーム)
ロボットグリッパ100は、様々なグリップ作業を行うために、搭載コネクタ128を介して、UR5e協働ロボットアームなどのロボットアーム300に取り付けられ、様々なグリップ構造で対象物110を操作(manipulate)すること、特に食品加工及びパッケージングにおいて食品アイテム(複数)110を操作することができる。食品アイテム(複数)110の形状及びサイズに基づいて、異なるグリップ構造(複数)が採用された。図8A~図8Gは、ロボットアーム300に取り付けられたロボットグリッパ100によって実行されるグリップ作業を示している。フィンガモジュール200は、幅15mmで、30mmから50mmまでの対応する幅範囲を有した。
図8Aに示すように、ロボットグリッパ100は、麺の山をすくい上げるために、フィンガモジュール200がスクープ配列にあるグリップ構造を採用した。スクープ配列は、ピンチ配列またはクロー配列のように個別にピックアップするのとは対照的に、ピーナッツのような複数の緩い(loose)対象物110を把持するためにも好ましい。
図8Bに示すように、ロボットグリッパ100は、ブロッコリの小花をピッキングするために、フィンガモジュール200がクロー配列にあるグリップ構造を採用した。同様に、図8Cに示すように、フィンガモジュール200は、タンジェリン(tangerine)をピッキングするために、クロー配列にあった。図8Dに示すように、ラズベリのように20mmより小さい直径を有するもののような、小さな対象物110に対しては、フィンガモジュール200は、クロー配列にあった。しかし、第1のフィンガモジュール200a(親指)は、親指がそのホームポジションから20mm内側に移動して把持幅を減少させた内向き親指であった。調整可能なフィンガモジュール200は、フィンガモジュール200全体を交換することなく、様々な寸法の対象物110をハンドリングする際に明らかに有利である。
図8Eに示すように、ロボットグリッパ100は、ソーセージ、ヒラタケ、または長豆などの長い対象物110をピッキングするために、フィンガモジュール200がピンチ配列であるグリップ構造を採用した(図8Eに示すように)。その理由は、クロー配列では長い対象物110が安定して操作され得ないからである。また、ピンチ配列は、プリンや生豆腐などの壊れやすい対象物110を操作する場合にも用いられ得る(図8Fに示すように)。
ロボットグリッパ100は、対象物110の高速パッケージングのための対象物検出を有する視覚システム400と協働する、ABB IRB 360 FlexPickerのようなデルタロボット310に取付けられ得る。クローとピンチという2つの異なるグリップ構造を用いて、様々な形状やサイズの食品アイテム110を高速でピックアンドプレースするパッケージングプロセスが実施された。
図8Gに示すように、食品アイテム110は、ジャガイモ、オムレツ、ブロッコリ、及びソーセージを含み、第1のコンベヤシステム312によって搬送された。食品準備プロセスに起因して、食品アイテム110の形状及びサイズの不均一性が観察された。適切なグリップ構造は、ロボットグリッパ100が相互作用する必要がある食品アイテム110の物理的特性に依存し、また、第1のコンベヤシステム312上の食品アイテム110の配置および向きに依存するだろう。例えば、ジャガイモ片はクローによって安定的にグリップされ得るが、ソーセージのような長手形状の食品アイテムはピンチによってより安定的にグリップされる。
ロボットグリッパ100によって5つの食品アイテム110がピッキングされ、各食品容器314に入れられた。食品容器314は、第2のコンベヤシステム316によって搬送されてもよい。これらの食品アイテム110は、2つのポテト、1つのオムレツ、1つのブロッコリ、および1つのソーセージを含み、これらは機内食として一般的である。ロボットグリッパ100は、約15秒で食品アイテム110を食品容器314に着実に詰め込むこと(pack)ができた。フィンガアクチュエータ220の材料(例えばNinjaFlexフィラメント)が既存のソフトグリッパと比較して剛性を高め、食品安全スリーブ228が過度の曲げを抑制したため、ロボットグリッパ100は、把持の安定性を維持しながら高速で食品アイテム110を把持することができた。
(視覚システム)
上述したように、そして図9A及び図9Bを参照すると、ロボットグリッパ100は、第1のコンベヤシステム312によって搬送される複数の食品アイテム110のピックアンドプレースのためにデルタロボット310及び視覚システム400と協働する。視覚システム400は、食品アイテム110及び各食品アイテム110の向きを認識するために開発されたが、視覚システム400は、他の対象物110を認識するために変更できることが理解されるだろう。視覚システム400は、食品アイテム110の視覚データを捕捉するための撮像装置410と、その視覚データを処理するための視覚処理モジュール420とを含んでいる。撮像装置410は、ZEDステレオカメラであってもよい。
さらに図10を参照すると、ロボットグリッパ100で対象物または食品アイテム110を取り扱うための方法500がある。視覚システム400は、方法500の様々なステップを実行するためのプロセッサを含んでいる。例えば、プロセッサは、撮像装置410及び視覚処理モジュール420のような、視覚システム400の様々なモジュール/コンポーネントと協働する。
方法500は、撮像装置410を用いて、第1の位置に配置されている食品アイテム110の視覚データを捕捉するステップ502を含んでいる。第1の位置は、食品アイテム110を供給する第1のコンベヤシステム312を指してもよい。視覚データは、食品アイテム110のカラー画像データ及び点群データを含む。視覚処理モジュール420は、撮像装置410を較正及び制御し、カラー画像データ及び点群データのストリームを含む視覚データを提供するための撮像モジュール422を含んでいる。カラー画像データは、食品アイテム110のRGB(赤緑青)データを含み、また、点群データは、食品アイテム110の座標データ、特に高さ又は深度を含む。点群データは、1mの距離で±2.5mmの精度を有していてもよい。
方法500は、カラー画像データ及びトレーニングされた画像分類器に基づいて、食品アイテム110を検出するステップ504を含んでいる。視覚処理モジュール420は、食品アイテム110を検出し、認識し、分類するための対象物検出モジュール424を含んでいる。コンピュータビジョンでは、検出の目的は、撮像装置410の視野内、具体的には撮像装置410によって捕捉された画像又はビデオフレーム内の食品アイテム110の存在に気付く、又は発見することである。対象物の認識は、画像又はビデオフレーム内の食品アイテム110の性質を特定又は知るためのプロセスである。認識は、食品アイテム110を分類することを目的とした、マッチング、学習、又はパターン認識アルゴリズムに基づくことができる。
様々なアルゴリズムが、食品アイテム110を検出、認識、及び分類するために、対象物検出モジュール424において使用され得る。画像分類器は、対象物認識を向上させるために、機械学習アルゴリズム及び訓練データでトレーニングされ得る。多くの実施形態において、YOLOv3アルゴリズムは、その高速検出速度及び高精度ゆえに使用される。食品アイテム110のデータセットが画像分類器をトレーニングするために構築され、事前トレーニングされた重みファイルが、データセット上のCNN特徴量抽出器として使用された。データセットは5つのカテゴリからなり、学習・検証用の画像は6110枚、テスト用の画像は346枚である。各食品アイテム110は、クラス、向きの範囲、中心点、ボックスの大きさを有するバウンディングボックスによって注釈が付けられた。データセットの反復回数が56000回に達するまで、少なくとも56時間のトレーニング期間が完了した。画像分類器のトレーニングが成功した後、最終的な重みファイルは、カラー画像データストリームを受信し、YOLOv3アルゴリズムを実行するために、対象物検出モジュール424で使用された。対象物検出モジュール424は、第1のコンベヤシステム312上の検出された食品アイテム110の向きの範囲とバウンディングボックスを出力する。
方法500は、点群データに基づいて、ロボットグリッパ100によってハンドリングされるべき1つ以上の検出された食品アイテム110を選択するステップ506を含んでいる。視覚処理モジュール420は、点群データから食品アイテム110の深度情報を決定するための深度モジュール426を含んでいる。具体的には、深度情報(z値)は、食品アイテム110が搬送される第1のコンベヤシステム312に平行であるxy平面に対して決定される。z値は、積み重ねの構造的特性により、食品アイテム110の選択を決定するために使用された。その理由は、積み重ねの一番上の食品アイテム110を選択することが、他の食品アイテム110に損傷を与えるリスクが最も低いからである。
方法500は、各選択された食品アイテム110の3D表現又は姿勢を構築するステップ508を含んでいる。視覚処理モジュール420は、対象物検出モジュール424及び深度モジュール426からの情報に基づいて、選択された食品アイテム110の3D表現を決定するための対象物構築モジュール428を含んでいる。方法500は、各選択された食品アイテム110をハンドリングするためのグリップ構造を決定するために、3D表現をロボットグリッパ100へ伝達するステップ510を含む。具体的には、対象物構築モジュール428は、ピッキングされるべき選択された食品アイテム110の3D表現を構築し、この情報をロボットコントローラ430及びロボットグリッパコントローラ130へ送信する。ロボットコントローラ430は、デルタロボット310を正しい向きに位置決めし、デルタロボット310を、ピッキングされるべきそれぞれの食品アイテム110へ移動させる。ロボットグリッパコントローラ130は、ロボットグリッパ100のグリップ構造を、食品アイテム110をハンドリングするために適したグリップ構造に調整する。特に、最も高い位置にある食品アイテム110は、最も関心が高く、好適なグリップ構造を決定するために選択された。
方法500は、ロボットグリッパ100が第1の位置と第2の位置との間を移動するための軌道を計算するステップ512を含んでいる。幾つかの実施形態では、第2の位置は、固定された座標を有する静止した位置である。幾つかの実施形態では、第2の位置は移動している。例えば、移動する第2の位置は、第2のコンベヤシステム316を指し、より具体的には、第2のコンベヤシステム316によって搬送される食品容器314を指す。方法500は、第2の位置の位置データ及び速度データを受信すること、および、第2の位置の位置データ及び/又は速度データに基づいて第2の位置を特定することをさらに含んでもよい。ここで、上記軌道は、特定された第2の位置に基づいて計算される。
視覚システム420は、選択された食品アイテム110及び関連するグリップ構造及び軌道に関する情報を、通信インターフェース440を介して、ロボットグリッパ100の制御モジュール130及びデルタロボット310のロボットコントローラ430へ伝達する。方法500は、ロボットグリッパ100及びそれぞれのグリップ構造を用いて、選択された食品アイテム110を、計算された軌道に沿って第1の位置から第2の位置へ転送するステップ514を含んでいる。
方法500によって実行されるパッケージングプロセスにおいて、ピッキング動作の間、ロボットグリッパ100は、ピッキングシーケンスを管理し、視覚システム420によって決定された関連するグリップ構造及び軌道で、選択された食品アイテム110へ移動した。プレース動作のために、食品アイテム(複数)110は、或る順序で食品容器(複数)314の列に入れられた。コンベヤシステム312から異なる食品アイテム(複数)110をピッキングし、それらを食品容器314にプレースするこの作業は、ロボットグリッパ100が、コンベヤシステム312と食品容器314の間を効率的な運動軌道で繰り返し移動することを要求する。それゆえ、視覚処理と運動処理との間の相互作用時間を短縮するために、適応的(adaptive)なピックアンドプレース動作戦略が採用された。
具体的には、食品アイテム110の選択と食品アイテム110の転送は、マルチスレッド化されたコンピュータプロセスで並行して処理される。例えば、マルチスレッド化されたコンピュータプロセスは、視覚と運動の独立した処理を可能にするために実行されるデュアルスレッドプロセスである。それらは、ロボットグリッパ100が食品アイテム110をそれぞれの食品容器314に入れる際に、ロボットグリッパ100が撮像装置410の視野を遮らないように、互いに通信を行うのである。このように、視覚処理は、ピックアンドプレース動作を高速化するために、運動処理と共通の期間を分け合うことができる。
コンピュータアーキテクチャにおいて、マルチスレッドは、プロセッサが複数のスレッドを並行して実行する能力のことである。マルチスレッドにより、複数のスレッドが1つのプロセスのリソースを分け合い、独立して実行することができる。このため、異なる機能(複数)がそれぞれのスレッドで同時に実行され得、全体的な処理の高速化、効率化が図られる。パッケージングプロセスにおいて、ロボットグリッパ100は、視覚システム400が食品アイテム(複数)110を検出及び選択しながら、同時に食品アイテム(複数)110を連続的に転送することができる。ロボットグリッパ100は、選択された食品アイテム110の転送を開始する前に、視覚システム400が1つの食品アイテム110を選択するのを一時休止する必要がない。
パッケージングプロセスの結果、対象物分類の精度は平均平均適合率(mAP)約67.06%を達成し、対象物の分類からグリップ構造の決定までの各推論サークルの平均継続時間は約92.7msであった。さらに、最上層の食品アイテム110は、すべて正常に検出され、食品の種類に応じて分類された。また、食品の選択とそれらの向きも、検出と一緒に生成された。このように、視覚システム400および方法500は、ロボットグリッパ100およびデルタロボット310とともに、また同様に他のロボットシステムとともに、リアルタイムの自動食品ハンドリングおよびパッケージングのために使用され得る。
視覚システム400及び方法500は、有限要素法(FEM)を取り入れることによって強化されてもよい。具体的には、不規則な形状及びサイズを有する対象物110を効率的にハンドリングするための最良のグリップ構造の決定を改善するように、様々な対象物110についてFEMモデルが構築されてもよい。視覚システム400及び方法500はまた、第2の位置における対象物検出を組み込むことによって強化されてもよい。この対象物検出は、対象物110が第2の場所に正常に転送されたかどうかを検証することができる。対象物110が正常に転送されなかった場合、ロボットグリッパ100は、このタスクを再試行し、同じ対象物110を第2の場所に転送するように構成されてもよい。
図11を参考として多くの実施形態において、ロボットグリッパ100を調整するための方法600がある。方法600は、フィンガモジュール200及び変位機構240を含むロボットグリッパを操作するステップ602を含む。フィンガモジュール200は、ロボットグリッパ100の本体120に取り外し可能に連結されている。方法600は、各フィンガモジュール200をそれぞれの変位機構240と係合させるステップ604を含む。方法600は、対象物110を把持するためにフィンガモジュール200を配置するステップ606を含む。各フィンガモジュール200は、対象物110を把持するために他のフィンガアクチュエータ220と協働可能なフィンガアクチュエータ220を有する。方法600は、それぞれの変位機構240を用いて、1つ以上のフィンガモジュール200を移動させて、本体120上のそれらの配置を調整するステップ608を含む。それによって、対象物110を把持するためのロボットグリッパ100を構成する。フィンガモジュール200の移動は、本体120に対するそれぞれのフィンガモジュール200の線形変位および/または回転変位を含んでもよい。
したがって、ロボットグリッパ100は、フィンガモジュール200及びグリップ構造を再構成することによって、様々な対象物110をハンドリングするための様々な用途で使用され得る。フィンガモジュール200の各々は交換可能であり、その位置は調整可能であるため、ロボットグリッパ100は、多様な範囲の対象物110に対してより容易に適応することができる。このことは、異なる対象物(複数)に対して異なるグリッパ(複数)を使用するコストを削減し、対象物110の種類に基づいて適切なグリップ構造を提供するために必要な時間および労働を削減する。ロボットグリッパ100は、複雑な把持シナリオで対象物110をハンドリングし、対象物110をより効率的かつ正確にピックアップするのに適するだろう。グリップ構造は、対象物110の形状及びサイズに基づいて調整され得、したがって、ロボットグリッパ100は、食品組立自動化を必要とし得る食品製造などの多くの用途及び産業におけるプロセッシング及びパッケージングライン用のフリーサイズなグリッパ(one-size-fits-all gripper)となる。視覚システム400を備えたロボットグリッパ100を使用して、機内食の食品アイテム110をハンドリングするためのパッケージングタスクが成功裏に実施された。これらのタスクは高速で成功裏に完了し、ロボットグリッパ100および視覚システム400は、食品および食料品のサプライチェーンに適したソリューションとなった。
(回転可能なジョイント機構)
図12A及び12Bに示されるような幾つかの実施形態では、ロボットグリッパ100をロボットアーム300又はデルタロボット310のロボットアームなどのロボットアームに結合するために構成された回転可能なジョイント機構320が存在する。回転可能なジョイント機構320は、ロボットグリッパ100の一部であってもよく、および/または、ロボットグリッパ100の本体120に連結されてもよい。幾つかのロボットアームは、(手に似たロボットグリッパ100で)手首領域に曲げジョイントを有していないので、回転可能なジョイント機構320は、スクープ/フック動作を容易にするためにロボットグリッパ100に追加の自由度を提供し得る。この運動は、麺類、米などの食品アイテム110のスクープを実行するのに有用であるが、これらに限定されるものではない。回転可能なジョイント機構320は、ステッパモータ322及びリンク構造324を含んでいる。ステッパモータは、回転度を制御するようにプログラムされ得、ユーザが回転角度を修正できるように、ソフトウェアユーザインタフェースが提供されてもよい。
(弾性要素を有するフィンガアクチュエータ)
多くの実施形態において、各フィンガアクチュエータ220は、付加製造又は3D印刷によって作製されてもよい。図13A及び図13Bに示すように、幾つかの実施形態では、フィンガアクチュエータ220は、曲げ可能であり、フィンガアクチュエータ220を硬くするための弾性要素223と、カバープレート225とを含んでいる。弾性要素223は、ばね鋼などの金属材料で作られた細長いストリップの形態であってよく、厚さが0.1mmであってよい。フィンガアクチュエータ220は、フィンガアクチュエータ220の近位セクション及び遠位セクションに対応して配置された近位部分224a及び遠位部分224bに分けられた流体チャネル224を更に含んでいる。遠位流体チャネル部分224bは、曲げ可能なフィンガアクチュエータ220を曲げるために膨張可能であり、また、近位流体チャネル部分224aは、弾性要素223をロックするために構成されている。より具体的には、近位流体チャネル部分224aは、膨張時に弾性要素223が後方に移動するのをブロックし防止するために膨張可能である。このことは、フィンガアクチュエータ220の曲げプロファイルを所定の位置にロックすることになる。フィンガアクチュエータ220の曲げプロファイルはロックされ得、この特徴は、狭い雑然とした環境において対象物110を把持するために極めて重要である。
図13Bに示されるように、弾性要素223は、カバープレート225と近位流体チャネル部分224aとの間に配置される。弾性要素223は、近位流体チャネル部分224aが膨張していないとき、カバープレート225と近位流体チャネル部分224aとの間の空間内で自由に動くことができる。膨張すると、膨張した近位流体チャネル部分224aは、弾性要素223をカバープレート225に対して押し付け、フィンガアクチュエータ220の剛性を増加させることになる。フィンガアクチュエータ220が作動されると(すなわち、遠位流体チャネル部分224bに空気を伝えることによって)、弾性要素223は、撓んだフィンガアクチュエータ220と一緒に移動し、弾性要素223は、フィンガアクチュエータ220の遠位部分に向かって移動する。近位流体チャネル部分224aが膨張すると、膨張した近位流体チャネル部分224aは、カバープレート225で形成された空間を完全に塞ぐことになる。このシナリオでは、膨張した近位流体チャネル部分224aは、弾性要素223の戻りを防止する、すなわち、弾性要素223は戻ることができなくなる。曲げられたフィンガアクチュエータ220の曲げプロファイルは、ロックされることになる。このように、弾性要素223は、曲がったフィンガアクチュエータ220を硬くすることができ、フィンガアクチュエータ220の曲げプロファイルをロックすることができる。
曲げプロファイルをロックすることによって、フィンガアクチュエータ220は、1つ以上の他のフィンガアクチュエータ220(同様にそれぞれの弾性要素223によってロックされた曲げプロファイルを有する)と協働して、より確実に対象物110を把持することが可能である。例えば図13Cに示すように、弾性要素223は、各フィンガアクチュエータ220の対象物110との接触領域が実質的に直線となるように、フィンガアクチュエータ220を曲げるように制御され得る。このことは、フィンガアクチュエータ220の実質的に真っ直ぐな側面と対象物110との間の総接触領域を増加させ、フィンガアクチュエータ220が平行把持を達成することを可能にする。この平行なグリップ構造を有するロボットグリッパ100は、円筒形のような直線状の側面を有する対象物110を、より優れた把持安定性及び性能で把持することができる。
ロボットグリッパ100の異なるフィンガアクチュエータ(複数)220は、異なる曲げプロファイル(複数)を有するように構成されてもよい。フィンガアクチュエータ220は、別のフィンガアクチュエータ220とは数及び/又は大きさが異なるなど、異なる一連の蛇腹状セクション(複数)222を有していてもよい。例えば、フィンガアクチュエータ220の遠位部分における蛇腹状セクション222を除去することによって、フィンガアクチュエータ220は、依然として或る程度まで曲がることができるが、上述の平行な曲げプロファイルを達成できなくなるだろう。弾性要素223は、フィンガアクチュエータ220を硬くし、平行な曲げプロファイルを達成するのに役立ち得る。より多くの蛇腹状セクション222を除去して、弾性要素223の助けを借りて異なる曲げプロファイル(複数)を達成し、フィンガアクチュエータ220を硬くし得ることが理解されるだろう。こうして、異なる蛇腹状セクション(複数)222は、膨張の際にフィンガアクチュエータ220が異なる曲げプロファイルに曲がることを可能にする。さらに、弾性要素223は、曲げられたフィンガアクチュエータ220を硬くし、その固有の曲げプロファイルにロックする。このように、異なるフィンガアクチュエータ(複数)220は、異なる曲げプロファイル(複数)を達成することができ、ロボットグリッパ100が、上述の平行グリップ構造に限定されない異なるグリップ構造(複数)を達成することを可能にする。
図14を参照した幾つかの実施形態では、弾性要素223を有するフィンガアクチュエータ220の曲げプロファイルをロックするための方法700がある。方法700は、フィンガアクチュエータ220の近位流体チャネル部分224aを膨張させるステップ702を含む。近位流体チャネル部分224aは、曲げ可能なフィンガアクチュエータ220の近位セクションに配置されている。方法700は、近位流体チャネル部分224aが膨張すると、近位セクションに配置されたカバープレート225に対して弾性要素223を押し付けるステップ704を含む。弾性要素223は、カバープレート225と近位流体チャネル部分224aとの間に配置されている。方法700は、カバープレート225に対して弾性要素223が押し付けられると、フィンガアクチュエータ220を硬くするステップ706を含む。方法700は、遠位流体チャネル部分224bを膨張させてフィンガアクチュエータ220を作動させるステップ708を含む。遠位流体チャネル部分224bは、フィンガアクチュエータ220の遠位セクションに配置されている。方法700は、フィンガアクチュエータ220が作動すると、フィンガアクチュエータ220を曲げ、弾性要素223を遠位セクションへ向かって移動させるステップ710を含む。方法700は、膨張した近位流体チャネル部分224aによって弾性要素223の戻りを防止し、それによって、曲がったフィンガアクチュエータ220をロックするステップ712を含む。
2つの剛性フィンガモジュールを有する伝統的なグリッパおよび2つのソフトフィンガモジュールを有する伝統的なグリッパに対して、3つのフィンガモジュール(弾性要素223を有するフィンガアクチュエータ220を含む)を有するロボットグリッパ100の性能を比較するテストが実施された。伝統的なグリッパは対象物110をピンチすることしかできなかったが、ロボットグリッパ100は対象物110をピンチし(挟み)、クローする(引っ掛ける)ことができる。テストでは、5つの食品アイテム110をピッキングし(摘み)、食品容器314にプレースする(入れる)ことを行った。性能の結果は図15に示されている。ロボットグリッパ100は、食品容器314当たりに要した時間が平均27.3秒であったのに対して、伝統的な剛性グリッパおよびソフトグリッパは、それぞれ平均23.2秒、平均31.7秒であった。ロボットグリッパ100は、93.3%の成功率を達成したのに対して、伝統的な剛性グリッパおよびソフトグリッパは、それぞれ70%および60%を達成した。ロボットグリッパ100は、明らかに、対象物110を取り扱うのに、より正確で効果的である。
(付加製造)
ロボットグリッパ100及びその部品(フィンガモジュール200及びフィンガアクチュエータ220を含む)は、様々な製造方法によって製造され得る。幾つかの実施形態では、ロボットグリッパ100若しくはその部品、または、ロボットグリッパ100を含む製品若しくはその部品は、付加製造プロセスを含む製造プロセスによって形成され得る。付加製造の一般的な例は、3次元(3D)印刷である。しかしながら、付加製造の他の方法も利用可能である。ラピッドプロトタイピング又はラピッドマニュファクチャリングもまた、付加製造プロセスを説明するために使用され得る用語である。
本明細書で使用する「付加製造(additive manufacturing)」とは、一般に、材料の連続した層を互いに提供し、3D部品を層ごとに「構築(build-up)」または「付加的に作製(additively fabricate)」する製造工程を指す。これは、材料を順次除去して部品を製造する減法的製造方法(フライス加工やドリル加工など)と比較される。連続した層は、一般的に融合して、様々な一体型サブコンポーネントを持つモノリシックコンポーネントを形成する。特に、この製造プロセスは、本開示の一例が一体的に形成され、以前の製造方法を使用したときには不可能であった様々な特徴を含むことを可能にする。
本明細書に記載される付加製造方法は、以前の製造方法では不可能であったかもしれない様々な特徴を有する任意の適切なサイズおよび形状に製造することを可能にする。付加製造は、いかなる種類の工具、金型、または固定具も使用せずに、かつ廃棄物を殆どまたは全く出さずに、複雑な幾何学的形状を作成することができる。プラスチックや金属の固形物から部品を加工し、その多くを切り取って廃棄する代わりに、付加製造で使用される材料は、部品の形成に必要な材料のみである。
本開示による適切な付加製造技術には、例えば、溶融堆積モデリング(FDM)、選択的レーザ焼結(SLS)、インクジェットやレーザジェットによるような3D印刷、ステレオリソグラフィ(SLA)、直接選択的レーザ焼結法(DSLS)、電子ビーム焼結(EBS)、電子ビーム溶解(EBM)、レーザエンジニアリングネットシェイピング(LENS)、電子ビーム付加製造法(EBAM)、レーザネットシェイプ製造(LNS)、直接金属蒸着(DMD)、デジタル光処理(DLP)、連続デジタル光処理(CDLP)、直接選択的レーザ溶融(DSLM)、選択的レーザ溶融(SLM)、直接金属レーザ溶融(DMLM)、直接金属レーザ焼結(DMLS)、材料噴射(MJ)、ナノ粒子噴射(NPJ)、ドロップオンデマンド(DOD)、バインダジェッティング(BJ)、マルチジェット融合(MJF)、積層オブジェクト製造(LOM)、その他の公知のプロセスが含まれる。
本明細書に記載される付加製造プロセスは、任意の適切な材料を用いて部品を形成するために使用されてもよい。例えば、材料は、固体、液体、粉末、シート材、ワイヤ、若しくは任意の他の適切な形態、又はそれらの組み合わせである金属、プラスチック、ポリマ、複合材料、又は任意の他の適切な材料であってもよい。より具体的には、本開示の例示的な実施形態によれば、本明細書に記載の付加製造された部品は、付加製造プロセスにおける使用に適した材料の一部、全部、又は何らかの組み合わせで形成されてもよく、これらは本明細書に記載の例の作製に適していてもよい。
上述したように、本明細書に開示される付加製造プロセスは、単一の部品が複数の材料から形成されることを可能にする。したがって、本明細書に記載される実施例は、上記材料の任意の適切な混合物から形成されてもよい。例えば、部品は、異なる材料、プロセス、および/または異なる付加製造機で形成される複数の層、セグメント、または部品を含んでもよい。このようにして、任意の特定の用途の要求(複数)を満たすための異なる材料(複数)および材料特性(複数)を有する部品(複数)が構築され得る。さらに、本明細書に記載される部品は、完全に付加製造プロセスによって構築されるが、代わりの実施形態において、これらの部品の全てまたは一部は、鋳造、機械加工、および/または他の任意の適切な製造プロセスを介して形成されてもよいことが理解されるべきである。実際、材料及び製造方法の任意の適切な組み合わせが、これらの部品を形成するために使用されてもよい。
付加製造プロセスは、典型的には、部品の3D情報、例えば、3Dコンピュータモデル(または設計ファイル)に基づいて部品を製造する。したがって、本明細書に記載される例は、本明細書に記載された製品またはコンポーネントだけでなく、付加製造を介してかかる製品またはコンポーネントを製造する方法、および付加製造を介してかかる製品の製造を制御するためのコンピュータソフトウェア、ファームウェアまたはハードウェアも含む。
製品の構造は、デザインファイルの形式でデジタル的に表現されてもよい。デザインファイル、またはCAD(Computer Aided Design)ファイルは、製品の形状の表面または体積の構成のうちの1つ以上を符号化した構成ファイルである。つまり、デザインファイルは、製品の幾何学的な配置または形状を表す。
デザインファイルは、現在知られている、または将来開発されるどのようなファイル形式を取ってもよい。例えば、設計ファイルは、スリーディー・システムズ(3D Systems)社のステレオリソグラフィCADプログラム用に作成されたステレオリソグラフィ若しくは「標準テセレーション言語」(.stl)形式であってもよいし、または、アメリカ機械学会(American Society of Mechanical Engineers)(ASME)標準であるアディティブ・マニュファクチャリング・ファイル(Additive Manufacturing File)(.amf)フォーマットであってもよい。後者は、あらゆるCADソフトウェアが、あらゆる付加製造プリンタで製造されるあらゆる3D対象物の形状と構成を記述できるように設計された、XML(Extensible Markup Language)ベースのフォーマットである。さらなる設計ファイルフォーマットの例としては、オートキャド(AutoCAD)(.dwg)ファイル、ブレンダ(Blender)(.blend)ファイル、パラソリッド(Parasolid)(.x_t)ファイル、3Dマニュファクチャリング・フォーマット(3D Manufacturing Format)(.3mf)ファイル、オートデスク(Autodesk)(3ds)ファイル、コラダ(Collada)(.dae)ファイル、ウェーブフロント(Wavefront)(.obj)ファイルなどを含むが、他にも多くのファイルフォーマットが存在する。
設計ファイルは、モデリング(例えばCADモデリング)ソフトウェアを用いて、および/または製品の表面を走査して製品の表面構造を測定することによって作成され得る。一旦設計ファイルが得られたら、設計ファイルは、コンピュータの実行可能な命令のセットに変換され得る。この命令セットは、一旦プロセッサによって実行されると、プロセッサに付加製造装置を制御させて、設計ファイルで特定された幾何学的配置に従って製品を生産させる。この変換は、設計ファイルを、付加製造装置によって順次形成されるべきスライス(複数)またはレイヤ(複数)に変換することができる。上記命令(別の言い方をすれば、幾何学的コード又は「Gコード」)は、特定の付加製造装置に対して校正され、製造プロセスの各段階において形成されるべき材料の正確な位置及び量を特定し得る。上述したように、この形成は、堆積を通じて、焼結を通じて、又は任意の他の形態の付加製造方法を通じてであってもよい。
上記コードまたは命令は、必要に応じて、異なるフォーマット(複数)間で変換され、データ信号のセットに変換されて送信され、データ信号のセットとして受信され、コードに変換され、保存されるなどしてもよい。上記命令は、付加製造システムへの入力であってよく、部品設計者、知的財産(IP)プロバイダ、設計会社、付加製造システムのオペレータ若しくは所有者、または他のソースから来てもよい。付加製造システムは、本明細書に開示された技術又は方法のいずれかを用いて製品を製造するために命令を実行してもよい。
設計ファイル又はコンピュータ実行可能な命令は、製造される製品を表すコード、又はコンピュータ読取り可能な命令を格納する(一時的又は非一時的)コンピュータ読取り可能な記録媒体(例えば、メモリ、記録システムなど)に格納されてもよい。前述のように、製品を規定するコード又はコンピュータ読取り可能な命令は、付加製造システムによるコード又は命令の実行時に、対象物を物理的に生成するために使用され得る。例えば、命令は、製品の正確に規定された3Dモデルを含むことができ、オートキャド(AutoCAD)(登録商標)、ターボキャド(TurboCAD)(登録商標)、デザインキャド・スリーディー・マックス(DesignCAD 3D Max)などの多種多様な周知のCADソフトウェアシステムのいずれかから生成され得る。それに代えて、製品のモデルまたはプロトタイプをスキャンして、製品の3D情報を決定することもできる。したがって、コンピュータ実行可能な命令に従って付加製造装置を制御することにより、付加製造装置は、製品をプリントアウトするように指示され得る。
以上に鑑みて、実施形態は、付加製造を介して製造する方法を含む。これは、製品を表す設計ファイルを取得するステップと、上記設計ファイルに従って上記製品を製造するように付加製造装置に指示するステップとを含む。上記付加製造装置は、上記設計ファイルを、上記製品の製造を制御するためのコンピュータ実行可能命令に自動的に変換するように構成されたプロセッサを含んでもよい。これらの実施形態において、上記設計ファイル自体は、一旦付加製造装置に入力されると、上記製品の製造を自動的に引き起こすことができる。したがって、本実施形態では、上記設計ファイル自体が、上記付加製造装置に上記製品を製造させるコンピュータ実行可能命令と考えられ得る。それに代えて、上記設計ファイルは、外部のコンピューティングシステムによって命令に変換され、その結果生ずるコンピュータ実行可能命令が上記付加製造装置に提供されてもよい。
本明細書に記載された主題の実施形態は、データ処理装置による実行のため、またはデータ処理装置の動作を制御するために、コンピュータ記憶媒体上で符号化された1つ以上のコンピュータプログラム、すなわちコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールを用いて実現することができる。それに代えて、またはそれに加えて、プログラム命令は、人工的に生成された伝搬信号、例えば、データ処理装置による実行のために適切な受信装置に送信するための情報を符号化するために生成された機械生成による電気、光、または電磁信号上に符号化することが可能である。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ読取り可能な記録装置、コンピュータ読取り可能な記録基板、ランダムまたはシリアルアクセスメモリアレイ若しくは装置、またはそれらの1つ以上の組合せであるか、またはそれらに含まれ得る。さらに、コンピュータ記録媒体は伝搬信号ではないが、コンピュータ記録媒体は、人工的に生成された伝搬信号で符号化されたコンピュータプログラム命令のソースまたは宛先であり得る。また、コンピュータ記憶媒体は、1つ以上の別個の物理的構成要素または媒体(例えば、複数のCD、ディスク、または他の記録装置)であるか、またはそれらに含まれることができる。
付加製造技術は、典型的には垂直方向に、点ごとに、層ごとに物体を構築することによって複雑な物体の製作を可能にするものとして本明細書に記載されているが、他の製作方法が可能であり、本主題事項の範囲内である。例えば、本明細書における議論は、連続する層を形成するための材料の付加に言及するが、当業者は、本明細書に開示される方法及び構造が、任意の付加製造技術又は他の製造技術で実施され得ることを理解するだろう。
前述の詳細な説明において、ロボットグリッパに関連する本開示の実施形態が、提供された図を参照しながら説明される。本明細書における様々な実施形態の説明は、本開示の特定の(specific)または特別の(particular)表現のみを呼び出したり、限定したりすることを意図したものではなく、単に本開示の非限定的な例を説明するためのものである。本開示は、先行技術に関連する言及された問題及び課題の少なくとも1つを解決するのに役立つ。本開示のいくつかの実施形態のみが本明細書に開示されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に対して様々な変更及び/又は修正を行うことができることは、本開示を鑑みると当業者には明らかだろう。したがって、本開示の範囲だけでなく、以下の特許請求の範囲も、本明細書に記載された実施形態に限定されるものではない。

Claims (20)

  1. ロボットグリッパであって、
    本体と、
    複数の変位機構と、
    上記本体に取り外し可能に連結された又は連結可能な複数のフィンガモジュールとを備え、各フィンガモジュールがそれぞれの変位機構と係合しており、
    各フィンガモジュールは、対象物を把持するために他のフィンガアクチュエータと協働するフィンガアクチュエータを含み、
    各変位機構は、それぞれのフィンガモジュールを移動させてそのフィンガモジュールの上記本体上の配置を調整するように構成され、それによって、上記対象物を把持するためのロボットグリッパを構成する
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  2. 請求項1に記載のロボットグリッパにおいて、
    各変位機構が、上記本体に対するそれぞれのフィンガモジュールの線形変位および/または回転変位のために構成されている
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  3. 請求項1または2に記載のロボットグリッパにおいて、
    各フィンガアクチュエータは、
    上記フィンガアクチュエータを硬くするために構成された弾性要素と、
    上記フィンガアクチュエータの近位セクションに配置されたカバープレートおよび膨張可能なチャネルとを含み、上記弾性要素は上記カバープレートと上記膨張可能なチャネルとの間に配置され、
    上記チャネルが膨張すると、その膨張したチャネルが上記弾性要素を上記カバープレートに対して押し付け、それによって、上記フィンガアクチュエータを硬くし、
    上記フィンガアクチュエータが作動し曲がると、上記弾性要素が上記フィンガアクチュエータの遠位セクションに向かって移動し、上記膨張したチャネルが上記弾性要素の戻りを防止し、それによって、曲がったフィンガアクチュエータをロックする
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  4. 請求項1から3までのいずれか一つに記載のロボットグリッパにおいて、
    各フィンガアクチュエータは、
    上記フィンガアクチュエータの近位セクションにある複数の幅狭の蛇腹状セクションと、
    上記フィンガアクチュエータの遠位セクションにある複数の幅広の蛇腹状セクションとを含んでいる
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  5. 請求項1から4までのいずれか一つに記載のロボットグリッパにおいて、
    各フィンガモジュールは、そのフィンガアクチュエータ上に被るためのスリーブを含んでいる
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  6. 請求項1から5までのいずれか一つに記載のロボットグリッパにおいて、
    各フィンガモジュールは触覚センサを含んでいる
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  7. 請求項6に記載のロボットグリッパにおいて、
    上記触覚センサは、上記対象物を把持するためのロボットグリッパのグリップ構造を制御するためのフィードバックを提供するために構成されている
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  8. 請求項7に記載のロボットグリッパにおいて、
    上記グリップ構造は、上記触覚センサによって決定された分散および共分散の推移における変動の強度に基づいて制御される
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  9. 請求項1から8までのいずれか一つに記載のロボットグリッパにおいて、
    上記ロボットグリッパは、上記対象物の検出のために視覚システムと協働する
    ことを特徴とするロボットグリッパ。
  10. ロボットグリッパを構成するための方法であって、
    上記方法は、
    複数のフィンガモジュールと複数の変位機構とを備えるロボットグリッパを操作することを含み、上記フィンガモジュールは、上記ロボットグリッパの本体に取り外し可能に連結されており、
    各フィンガモジュールをそれぞれの変位機構に係合させることと、
    対象物を把持するために上記フィンガモジュールを配置することを含み、各フィンガモジュールは、上記対象物を把持するために他のフィンガアクチュエータと協働するフィンガアクチュエータを含み、
    それぞれの変位機構を用いて、1つ以上のフィンガモジュールを移動させて、上記フィンガモジュールの上記本体上の配置を調整し、それによって、上記対象物を把持するための上記ロボットグリッパを構成すること
    を含む方法。
  11. 請求項10に記載の方法において、
    上記フィンガモジュールを移動させることは、上記本体に対するそれぞれのフィンガモジュールの線形変位および/または回転変位を含む
    ことを特徴とする方法。
  12. コンピュータが実行可能命令を含むコンピュータプログラムであって、
    プロセッサによって実行されると、上記プロセッサに付加製造装置を制御させて、請求項1から9までのいずれか一つに記載のロボットグリッパを含む製品を製造させる、
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. 付加製造を介して製品を製造する方法であって、
    上記方法は、
    製品の幾何学的形状を表す電子ファイルを取得することを含み、上記製品は請求項1から9までのいずれか一つに記載のロボットグリッパを含み、
    付加製造装置を制御して、1つ以上の付加製造ステップにわたって、上記電子ファイルで特定された形状に従って上記製品を製造すること
    を含む方法。
  14. ロボットグリッパで対象物をハンドリングするための方法であって、
    上記方法は、
    撮像装置を用いて、第1の位置に配置された対象物の視覚データを取り込むことを含み、上記視覚データはカラー画像データおよび点群データを含み、
    上記カラー画像データおよび学習された画像分類器に基づいて、上記対象物を検出することと、
    上記点群データに基づいて、上記ロボットグリッパによってハンドリングされるべき1つ以上の検出された対象物を選択することと、
    各選択された対象物について3D表現を構築することと、
    各選択された対象物をハンドリングするためのグリップ構造を決定するために、上記3D表現を上記ロボットグリッパに連絡することと、
    上記ロボットグリッパが上記第1の位置と第2の位置との間を移動するための軌道を計算することと、
    上記選択された対象物を、上記ロボットグリッパとそれぞれのグリップ構造を用いて、上記計算された軌道に沿って上記第1の位置から上記第2の位置へ転送することを含み、
    上記対象物の選択と対象物の転送は、マルチスレッド化されたコンピュータプロセスで並行して処理される
    ことを特徴とする方法。
  15. 請求項14に記載の方法において、さらに、
    上記第2の位置の位置データおよび速度データを受信することと、
    上記第2の位置の位置データおよび/または速度データに基づいて上記第2の位置を位置決めすることとを含み、
    上記軌道は、その位置決めされた第2の位置に基づいて計算される
    ことを特徴とする方法。
  16. フィンガアクチュエータであって、
    上記フィンガアクチュエータを硬くするための弾性要素と、
    上記フィンガアクチュエータの近位セクションに配置されたカバープレートおよび膨張可能なチャネルとを含み、上記弾性要素は上記カバープレートと膨張可能なチャネルとの間に配置され、
    上記チャネルが膨張すると、上記膨張したチャネルが上記弾性要素を上記カバープレートに対して押し付け、それによって、上記フィンガアクチュエータを硬くし、
    上記フィンガアクチュエータが作動し曲がると、上記弾性要素が上記フィンガアクチュエータの遠位セクションに向かって移動し、上記膨張したチャネルが上記弾性要素の戻りを防止し、それによって、曲がったフィンガアクチュエータがロックされる
    ことを特徴とするフィンガアクチュエータ。
  17. 請求項16に記載のフィンガアクチュエータにおいて、
    各フィンガアクチュエータは、
    上記フィンガアクチュエータの近位セクションにある複数の幅狭の蛇腹状セクションと、
    上記フィンガアクチュエータの遠位セクションにある複数の幅広の蛇腹状セクションとを含んでいる
    ことを特徴とするフィンガアクチュエータ。
  18. コンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータプログラムであって、
    上記命令は、プロセッサによって実行されるとき、上記プロセッサに、付加製造装置を制御して、請求項16または17に記載のフィンガアクチュエータを含む製品を製造させる
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  19. 付加製造を介して製品を製造する方法であって、
    上記方法は、
    上記製品の幾何学的形状を表す電子ファイルを取得することを含み、上記製品は請求項16または17に記載のフィンガアクチュエータを含み、
    付加製造装置を制御して、1つ以上の付加製造ステップにわたって、上記電子ファイルで特定された形状に従って上記製品を製造すること
    を含む方法。
  20. フィンガアクチュエータの曲げプロファイルをロックするための方法であって、
    上記方法は、
    上記フィンガアクチュエータの流体チャネルの近位の部分を膨張させることを含み、上記近位の流体チャネル部分は上記フィンガアクチュエータの近位セクションに配置され、
    上記近位の流体チャネル部分が膨張すると、上記近位セクションに配置されたカバープレートに対して弾性要素を押し付けることを含み、上記弾性要素は上記カバープレートと上記近位の流体チャネル部分との間に配置され、
    上記カバープレートに対して上記弾性要素が押し付けられると、上記フィンガアクチュエータを硬くすることを含み、
    上記流体チャネルの遠位の部分を膨張させて上記フィンガアクチュエータを作動させることを含み、上記遠位の流体チャネル部分は上記フィンガアクチュエータの遠位セクションに配置され、
    上記フィンガアクチュエータが作動すると、上記フィンガアクチュエータを曲げ、上記遠位セクションに向かって上記弾性要素を移動させることを含み、
    上記膨張した近位の流体チャネル部分が上記弾性要素の戻りを防止し、それによって、曲がったフィンガアクチュエータをロックすること
    を含む方法。
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