JP2019112267A - タンタル酸リチウム基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
チョクラルスキー法で育成したタンタル酸リチウム結晶を用いてタンタル酸リチウム基板を製造する方法であって、容器内に充填されたアルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉末との混合粉中に基板の状態に加工されたタンタル酸リチウム結晶を埋め込み、かつ、上記容器を加熱炉内に配置した後、タンタル酸リチウム結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理してタンタル酸リチウム基板を製造する方法において、
上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を20重量%未満に設定すると共に、大気圧雰囲気下の上記加熱炉内に酸素分圧が1×10-10atm以下である不活性ガスを連続的に給排することを特徴とするものである。
第1の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を10重量%に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-15atmを超え1×10-10atm以下である不活性ガスを上記加熱炉内に連続的に給排して体積抵抗率が1×109Ω・cm以下のタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とし、
第3の発明は、
第1の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を5重量%〜10重量%の範囲に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-20atmを超え1×10-15atm以下である不活性ガスを上記加熱炉内に連続的に給排して体積抵抗率が1×109Ω・cm以下のタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とし、
第4の発明は、
第1の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を1重量%〜10重量%の範囲に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-20atm以下である不活性ガスを上記加熱炉内に連続的に給排して体積抵抗率が1×109Ω・cm以下のタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とするものである。
第1の発明〜第4の発明のいずれかに記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記加熱炉の給気口に接続された脱酸素炉から上記不活性ガスが供給されることを特徴とし、
第6の発明は、
第5の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記脱酸素炉に充填する脱酸素剤が、Mg、Al、Tiから成る群より選択された金属元素であることを特徴とし、
また、第7の発明は、
第1の発明〜第6の発明のいずれかに記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記不活性ガスがアルゴンガスで、かつ、加熱炉内に連続的に給排されるアルゴンガスの流量が0.5〜5L/minであることを特徴とするものである。
実施例と比較例で用いられる加熱炉には給気口と排気口が設けられ、かつ、加熱炉の前段には加熱炉の給気口に接続された脱酸素炉が設置されていると共に、脱酸素炉を構成する管状炉内にはリボン状のアルミニウム(脱酸素剤)が充填されている。また、加熱炉内に配置されるアルミニウム製容器にはアルミニウム粉末(Al粉)と酸化アルミニウム粉末(Al2O3粉)との混合粉が充填され、かつ、上記脱酸素炉から酸素分圧を調整したアルゴンガス(不活性ガス)が給気口を介し加熱炉内に連続的に供給されると共に、排気口を介してアルゴンガス(不活性ガス)が加熱炉外へ連続的に排気されて、加熱炉内は大気圧雰囲気下(アルゴンガスの封止条件下にはなっていない)に調整されている。尚、加熱炉内に給排されるアルゴンガスの流量は1L/minに設定されている。
コングルエント組成の原料を用い、チョクラルスキー法により、直径が4インチであるLT単結晶の育成を行った。育成雰囲気は、酸素濃度が約3%の窒素−酸素混合ガスである。得られたLT結晶のインゴットは、透明な淡黄色であった。
アルミニウム製容器に充填された10重量%のアルミニウム粉末(Al粉)と90重量%の酸化アルミニウム粉末(Al2O3粉)との混合粉中に、基板の状態に加工されたLT結晶を埋め込み、かつ、LT結晶が埋め込まれたアルミニウム製容器を上記加熱炉内に配置した後、給気口に接続された脱酸素炉からアルゴンガスを加熱炉内に供給した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-15atmとし、かつ、Al粉とAl2O3粉との混合粉中におけるAl粉比率を5重量%とした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-15atmとした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-20atmとし、かつ、Al粉とAl2O3粉との混合粉中におけるAl粉比率を1重量%とした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-20atmとし、かつ、Al粉とAl2O3粉との混合粉中におけるAl粉比率を5重量%とした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-20atmとした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-6atmとし、かつ、Al粉とAl2O3粉との混合粉中におけるAl粉比率を5重量%とした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-6atmとした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-6atmとし、かつ、Al粉とAl2O3粉との混合粉中におけるAl粉比率を20重量%とした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
Al粉とAl2O3粉との混合粉中におけるAl粉比率を5重量%とした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
アルゴンガスの酸素分圧を1×10-15atmとし、かつ、Al粉とAl2O3粉との混合粉中におけるAl粉比率を1重量%とした以外は実施例1と同様に行い、体積抵抗率の測定と色ムラの発生率を調査した。
(1)混合粉中におけるAl粉比率が20重量%未満に設定された比較例1〜2および比較例4〜5では、色ムラ(還元ムラ)の発生率が1〜5%と低く抑制されている反面、LT基板の体積抵抗率は1.0×109(Ω・cm)を超えており導電性が十分に向上していないことが確認される。
(7-1)混合粉中のAl粉比率を10重量%に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-15atmを超え1×10-10atm以下である不活性ガスを加熱炉内に給排する。
(7-2)混合粉中のAl粉比率を5重量%〜10重量%の範囲に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-20atmを超え1×10-15atm以下である不活性ガスを加熱炉内に給排する。
(7-3)混合粉中のAl粉比率を1重量%〜10重量%の範囲に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-20atm以下である不活性ガスを加熱炉内に給排する。
2 混合粉
3 基板の状態に加工されたタンタル酸リチウム結晶
4 大型容器
Claims (7)
- チョクラルスキー法で育成したタンタル酸リチウム結晶を用いてタンタル酸リチウム基板を製造する方法であって、容器内に充填されたアルミニウム粉末と酸化アルミニウム粉末との混合粉中に基板の状態に加工されたタンタル酸リチウム結晶を埋め込み、かつ、上記容器を加熱炉内に配置した後、タンタル酸リチウム結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理してタンタル酸リチウム基板を製造する方法において、
上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を20重量%未満に設定すると共に、大気圧雰囲気下の上記加熱炉内に酸素分圧が1×10-10atm以下である不活性ガスを連続的に給排することを特徴とするタンタル酸リチウム基板の製造方法。 - 上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を10重量%に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-15atmを超え1×10-10atm以下である不活性ガスを上記加熱炉内に連続的に給排して体積抵抗率が1×109Ω・cm以下のタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とする請求項1に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
- 上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を5重量%〜10重量%の範囲に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-20atmを超え1×10-15atm以下である不活性ガスを上記加熱炉内に連続的に給排して体積抵抗率が1×109Ω・cm以下のタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とする請求項1に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
- 上記混合粉中におけるアルミニウム粉末の比率を1重量%〜10重量%の範囲に設定し、かつ、酸素分圧が1×10-20atm以下である不活性ガスを上記加熱炉内に連続的に給排して体積抵抗率が1×109Ω・cm以下のタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とする請求項1に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
- 上記加熱炉の給気口に接続された脱酸素炉から上記不活性ガスが供給されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
- 上記脱酸素炉に充填する脱酸素剤が、Mg、Al、Tiから成る群より選択された金属元素であることを特徴とする請求項5に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
- 上記不活性ガスがアルゴンガスで、かつ、加熱炉内に連続的に給排されるアルゴンガスの流量が0.5〜5L/minであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
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