JP2019043479A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが車両を用いて実現したいことに対応する制御をユーザの手間を極力かけずに車載装備にて実行することが可能な車両制御装置を提供すること。【解決手段】ユーザとの対話などの手法によって、ユーザから得た情報に基づき、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定する(S100)。その推定したユーザの実現したいことを、車両側にて提供可能な提供価値である移動価値及び空間価値を通じて、各車載装備の制御目的に置き換える(S110、S120)。そして、各車載装備の制御部に対して、決定された制御目的に従った制御を行うよう指示する(S150)。【選択図】図5

Description

本発明は、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定し、その推定結果に基づき車両に搭載された車載装備を制御する車両制御装置に関する。
例えば、特許文献1には、ユーザが、ユーザ入力部を介して、車載装置に目的地及び公共交通機関利用予定を入力した場合に、公共交通機関に関する情報の量及び提供タイミングを適切なものとする車両用情報提供システムが開示されている。
公共交通機関利用予定とは、いずれかの駅又は空港から、何時何分発の列車/便に乗車/搭乗する予定であるかを示す、ユーザの公共交通機関による移動スケジュールを示すユーザ情報である。さらに、特許文献1の車両用情報提供システムでは、公共交通機関利用予定の重要度を、公共交通機関利用予定に含まれる1つのパラメータとして、ユーザにより入力、設定させるようにしている。
そして、特許文献1のシステムは、逐次、交通状況に基づき、さらに駅/空港における駐車から乗車/搭乗までの平均移動時間及びユーザによって設定される余裕時間を加味して、ユーザが利用予定の便に乗車/搭乗するのに間に合うように駅/空港に到着できるか否かを判定する。この判定において、利用予定の便に間に合うように駅/空港に到着できないと判定した場合、システムは、公共交通機関利用予定の重要度が所定レベル以上であるか否かを判定する。重要度が所定レベル以上であって、ユーザは予定した便に必ず乗らなければならない場合、システムは、駅/空港での余裕時間を減らせば、予定された便の出発時刻に間に合うか否かを判定する。余裕時間を減らせば、予定された便の出発時刻に間に合うと判定すると、システムは、余裕時間の修正をユーザに提案する。余裕時間の修正がなされなかった場合、システムは、他の利用可能な公共交通機関を検索し、存在すれば、その公共交通機関をユーザに提案する。
このように、特許文献1のシステムでは、ユーザにより入力された公共交通機関利用予定がスケジュールに余裕がない変更不可能なものであれば、間に合わないと判断された時点で当該予定に関する情報提供は放棄され、他の交通手段の案内のみが行われる。
特許第4737011号
上述した特許文献1のシステムのように、従来は、システムに所望の動作(特許文献1のシステムにおける公共交通機関に関する情報提供など)を行わせるために、ユーザ自らが、必要なデータを入力したり、必要な機能を選択したりすることが必要であった。このような操作は煩雑となりやすく、ユーザは必要なデータの入力や機能の選択に手間がかかったり、操作に不慣れなユーザは、最終的に所望の動作を行わせることができなかったりする可能性がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、ユーザが車両を用いて実現したいことに対応する制御をユーザの手間を極力かけずに車載装備にて実行することが可能な車両制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両制御装置は、
車両を利用するユーザが、車両を用いて実現したいことを推定する推定部(S100)と、
推定部によって推定されたユーザの実現したいことに基づき、その実現したいことに対応するように、車載装備を制御する際の指針となる制御目的を設定する制御目的設定部(S110、S120)と、
制御目的設定部によって設定された制御目的に従った制御内容にて、車載装備を制御する制御部(10〜22)と、を備えるように構成される。
上記のように、本発明に係る車両制御装置は、推定部によって推定されたユーザの実現したいことに基づき、その実現したいことに対応するように、車載装備を制御する際の指針となる制御目的を設定する制御目的設定部を有する。制御部は、制御目的設定部によって設定された制御目的に従った制御内容にて車載装備を制御する。このため、ユーザはなんら操作を要することなく、もしくは必要最低限の操作にて、車載装備に、車両を用いて実現したいことに対応した制御を行わせることが可能になる。
上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の、特許請求の範囲の各請求項に記載した技術的特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
車両に搭載された各種の車載装備を制御するために、車両制御装置が有する各種機能の一例を示した機能ブロック図である。 ユーザが車両を用いて実現したいことと、車両側にて提供可能な提供価値である移動価値と空間価値との対応付けの一例を示す図である。 個々の移動価値と、各移動価値を実現するための各車載装備の制御目標との関連付けの一例を示す図である。 個々の空間価値と、各空間価値を実現するための各車載装備の制御目標との関連付けの一例を示す図である。 統合制御部において実行される、ユーザの実現したいことを、車側にて提供可能な提供価値を通じて、各車載装備の制御目的に変換して、その制御目的を、該当する制御部に指示する処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る車両制御装置の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下に説明する実施形態では、通常の手動運転機能に加えて、高度運転支援機能、さらには、自動運転機能を実行可能な、車両に搭載される各種の車載装備を制御対象とする車両制御装置に対して、本発明を適用した例について説明する。しかしながら、本発明による車両制御装置は、手動運転機能と高度運転支援機能だけを実行可能な車両制御装置や、手動運転機能と自動運転機能だけを実行可能な車両制御装置に対して適用しても良い。
図1は、上述した車両における各種の車載装備23〜31を制御するために、車両制御装置100が有する各種機能の一例を機能ブロック図として表したものである。ただし、図1には、車両制御装置100が有する機能の全てが示されている訳ではない。これは、説明の便宜のため、図1には、本実施形態に係る車両制御装置100の特徴を説明するために必要な構成の一例しか示していないためである。
図1の例に示すように、車両制御装置100は、制御機能に応じて予め複数の論理ブロック(機能ブロック)10〜22に区分けされ、それら複数の論理ブロック10〜22間の連結関係を規定することによって構成されている。すなわち、車両制御装置100は、各種の車載装備23〜31を制御するための論理構造が、論理ブロック10〜22と、論理ブロック10〜22間の連結関係によって規定されている。そして、車両制御装置100は、複数の論理ブロック10〜22が、規定された連結関係に従って連携して動作することにより、各種の車載装備23〜31を制御する。
なお、図1には示していないが、各論理ブロック10〜22は、少なくとも1つ、通常は多数の制御ブロックを有している。各論理ブロック10〜22は、それら多数の制御ブロックにおける演算処理を適宜組み合わせることにより、それぞれの機能(役割)を発揮する。
例えば、論理ブロックとしてのエンジン制御部14は、エンジン23の運転状態を検出すべく、各種のセンサからのセンサ信号を入力して、エンジン制御部14内で取り扱うことができる信号に変換する制御ブロックを有する。また、センサ信号から把握されるエンジンの運転状態から現状の発生トルクを算出するとともに、上位の論理ブロック(パワートレイン制御部11)から指示された指令トルクと差異がある場合に、その差異をなくすための目標とするエンジン運転状態を算出する制御ブロックを有する。さらに、目標エンジン運転状態を達成するための燃料噴射量と燃料噴射時期、及び点火時期を算出する制御ブロックを有する。その他にも、例えば、エンジン23の発熱温度に応じて、エンジン23の温度調節を実行する制御ブロックなども有する。ただし、これらは単なる例示であって、エンジン制御部14は、その機能を発揮するために必要な、その他の演算処理を行う制御ブロックを有する場合もあり得る。また、例示された制御ブロックを含め、エンジン制御部14内の制御ブロックは、適宜、統合されたり、逆に、細分化されたりすることが可能なものである。
車両制御装置100は、実際には、各論理ブロック10〜22を、プログラムやデータベースとして、電子制御装置(ECU)に実装することにより具現化される。この際、論理ブロック間の連結関係が維持できる限り、各論理ブロック10〜22を実装する電子制御装置の数は任意である。すなわち、複数の論理ブロック10〜22の一部もしくは全部を共通の電子制御装置に実装しても良い。一方、各論理ブロック10〜22を複数の電子制御装置に振り分けて実装する場合には、それら複数の電子制御装置は、論理ブロック10〜22の連結関係を維持できるように、個別の通信線を介して接続されたり、各電子制御装置が共通のネットワークに接続され、連結関係に従う所望の電子制御装置同士が通信可能に構成されたりする必要がある。
次に、図1に例示した車両制御装置100が制御対象とする各種の車載装備23〜31、及び、それらの車載装備23〜31を制御するために、車両制御装置100が有する各種の機能としての論理ブロック10〜22と各論理ブロック10〜22の連結関係とについて詳しく説明する。
図1に示すように、車両は、走行駆動源として、エンジン23を有する。エンジン23は、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのいずれであっても良い。エンジン23によって発生された駆動トルクは、トランスミッション24を介して駆動輪に伝達される。トランスミッション24は、複数の変速段を有し、車両の走行速度や走行負荷に応じた変速段に自動的に切り替えられる。サスペンション25は、車両の各車輪と車体との間に設けられ、減衰力を複数段に切替可能なものである。ブレーキ26は、例えば液圧や電動モータを用いて、運転者によるブレーキペダルの操作に係らず、制動力を発生可能なものである。電動パワーステアリング(EPS)27は、運転者がステアリングホイールを操舵する際の操舵力を、電動モータによってアシストするとともに、運転者による操舵操作に係わらず、ステアリングシャフトを回転駆動することにより車両の操舵輪の操舵角を制御可能なものである。
ナビゲーション28は、図示しない現在位置検出部が検出する車両の現在位置と格納された地図データベースとに基づき、地図上における車両の位置をディスプレイに表示するとともに、目的地が設定された場合に目的地までの走行ルートを設定して案内するものである。エアコン29は、公知の冷凍サイクルとエンジン23の冷却水を利用したヒータとを用いて、車室内の空調を行うものである。シート空調30は、シート表面に設けられた複数の通風孔から冷風を吹出したり、シート内部に埋設されたヒータで加熱したりすることにより、シートに着座したユーザに対し直接的に冷暖房効果を提供するものである。AV機器31は、CD、DVD、音楽プレーヤ、TV、ラジオなどである。
車両制御装置100は、上述した車載装備23〜31を制御するための論理ブロック10〜22の一つとして、統合制御部10を有する。統合制御部10は、例えば、アクセルセンサ、ブレーキセンサ、ステアリングセンサなど、運転者による運転操作に関する情報を検出する各種の操作センサからの信号を入力する。操作センサには、ナビゲーション28やエアコン29などを操作するための操作スイッチも含まれ、統合制御部10は、それらの操作スイッチからの信号も入力する。
さらに、統合制御部10は、例えば、ユーザの音声を入力するマイクを備えている。その他にも、統合制御部10は、車両が置かれた外部環境に関する情報を取得する環境センサ(例えば、先行車両や障害物などを検出するレーダ装置や、車両の周囲の画像を取得するカメラなど)からの信号を入力するとともに、地図データベースから車両が属するエリアの地図を入力する。
統合制御部10は、マイクから入力されたユーザの音声に基づき、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定する。例えば、統合制御部10は、スピーカから幾つかの質問をユーザに投げかけ、質問に対するユーザの返答をマイクで検出するといった、ユーザとの対話を通じて、ユーザから種々の情報を得ることができる。そして、統合制御部10は、得られた情報に基づいて、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定することができる。あるいは、統合制御部10は、単にユーザが発話する音声をマイクにて検出し、マイクに入力された音声に含まれるキーワードから、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定するようにしても良い。
ユーザが車を用いて実現したいこととしては、例えば図2に示すように、「運転を楽しみたい」、「予定通りに目的地に到着したい」、「安全に走行したい」、「できるだけ早く到着したい」、「リラックスしたい」、「同乗者との会話を楽しみたい」、「景色を楽しみたい」などが考えられる。なお、ユーザが車を用いて実現したいことは、図2に示す例に限定されるものではない。
ユーザが車を用いて実現したいことの候補は、予め、統合制御部10の記憶部に記憶されている。統合制御部10は、その候補の中から、対話を通じてユーザから得られた情報や、ユーザの音声に含まれるキーワードなどに基づき、最も確からしいユーザの実現したいことを推定することができる。あるいは、統合制御部10が、ディスプレイ上にユーザの実現したいことの候補をメニューとして提示し、提示されたメニューから、いずれかの候補がユーザに選択された場合に、その選択された候補をユーザが車両を用いて実現したいことと推定しても良い。
統合制御部10は、ユーザの実現したいことを、車側にて提供可能な提供価値に置き換えるために、上述したユーザの実現したいことの各候補に対応付けて、置換すべき提供価値も記憶している。車側にて提供可能な提供価値には、移動価値と空間価値との少なくとも一方が含まれる。
例えば、図2に示す例では、「運転を楽しみたい」とのユーザのニーズに対して、移動価値として、「意のままの走り」及び「走って楽しいルート案内」が対応付けて記憶され、空間価値として、「エキゾーストノートの聴取」が対応付けて記憶される。また、「予定通りに目的地に到着したい」とのユーザのニーズに対しては、「計画通りの運行」及び「柔軟なルート修正」との移動価値が対応付けて記憶され、「快適な室内環境」との空間価値が対応付けて記憶される。「安全に走行したい」とのユーザのニーズに対しては、「安全性優先」との移動価値が対応付けて記憶され、「快適な室内環境」との空間価値が対応付けて記憶される。「できるだけ早く到着したい」とのユーザのニーズに対しては、「俊敏な走り」及び「時間優先ルート案内」との移動価値が対応付けて記憶され、「快適な室内環境」との空間価値が対応付けて記憶される。「リラックスしたい」とのユーザのニーズに対しては、「乗り心地優先」との移動価値が対応付けて記憶され、「体感温度を快適に保つ」及び「新鮮な外気を取り入れ」との空間価値が対応付けて記憶される。「同乗者との会話を楽しみたい」とのユーザのニーズに対しては、「自動運転」との移動価値が対応付けて記憶され、「快適かつ静かな室内環境」との空間価値が対応付けて記憶される。「景色を楽しみたい」とのユーザのニーズに対しては、「景色の良いルート案内」との移動価値が対応付けて記憶され、「快適な室内環境」との空間価値が対応付けて記憶される。
このように、車側にて提供可能な提供価値は抽象的であるため、ユーザのニーズが抽象的であっても、その抽象的なユーザのニーズを、車側で実現できる範囲の抽象的な提供価値に置き換えることができる。
さらに、車側で提供可能な提供価値は、移動価値と空間価値別に、それら移動価値又は空間価値を実現するための各車載装備の制御目的に変換される。すなわち、統合制御部10の記憶部には、図3に示すように、個々の移動価値を実現するための各車載装備の制御目標が、個々の移動価値に関連づけて記憶されている。
なお、本実施形態では、個別の車載装備に加え、複数の車載装備によって実現される機能も1つの車載装備と位置付けている。具体的には、運転支援機能や自動運転機能も、それぞれ1つの車載装備と位置付けている。運転支援機能は、例えば、少なくともエンジン23、ブレーキ26、及びEPS27と、それらの制御部によって実現される。例えば、運転支援機能は、環境センサによって検出される前方車両との距離及び相対速度に基づき、前方車両と衝突する危険が生じたと判断した場合に、エンジン23の出力を低下させるとともにブレーキ26を作動させて前方車両との衝突の回避を支援する。また、運転支援機能は、環境センサとしてのカメラによって車両と白線との相対的な位置関係を把握し、車両が走行している車線をはみ出さないようにEPS27を作動させる。さらに、運転支援機能は、いわゆるABS、TRC、VDCなどの機能を含んでも良い。自動運転機能は、例えば、少なくとも車両の走行に係る車載装備である、エンジン23、トランスミッション24、サスペンション25、ブレーキ26及びEPS27に加えて、ナビゲーション28と、それらの制御部によって実現される。例えば、自動運転機能は、環境センサによって検出される周囲の交通環境や地図データベースから取得される地図データに基づいて、設定された目的地に到達するルートを、他車両やガードレールとの接触を避けつつ、適切な速度にて車両を自動で走行させる。
次に、それぞれの移動価値に関連付けて記憶される各車載装備の制御目標の例について、図3を参照して説明する。図3に示す例では、「意のままの走り」及び「走って楽しいルート案内」との移動価値に対して、ナビゲーション28の制御目的として「高速及びワインディングを含むルート提案・案内」が関連付けて記憶されている。従って、ユーザは、ナビゲーション28が上記制御目的の下で動作することにより、目的地やルートの探索をナビゲーション28に指示した場合に、走りを楽しむのに適したルート案内の提供を受けることができる。また、エンジン23の制御目的として「アクセル操作に対する高応答性」が記憶されている。従って、エンジン23が上記制御目的の下で制御されることにより、ユーザのアクセル操作に対してエンジン回転数の変化の応答性が向上する。その結果、ユーザは、思い通りに車両の走行速度を変化させることができる。さらに、トランスミッション24の制御目的として「増速時のエンジン回転数上昇」及び「シフトシェンジ時間短縮」が記憶されている。従って、トランスミッション24が上記制御目的の下で制御されることにより、加速時には、より高回転までエンジンを回すことが可能となるとともに、シフトチェンジの際の時間が相対的に短縮される。その結果、ユーザは、より強い加速度を体感することができる。また、サスペンション25の制御目的として「減衰力硬め」が記憶されている。従って、サスペンション25が上記制御目的の下で制御されることにより、サスペンション25の減衰力が相対的に硬めに制御される。その結果、ユーザが車両の速度変化を繰り返しても、車両の姿勢を安定化させることができる。さらに、運転支援機能の制御目的として「介入タイミング遅め」が記憶され、自動運転機能の制御目的として「停止」が記憶されている。従って、運転支援機能が上記制御目的の下で制御されることにより、ユーザが意図しない操作が行われにくくなる。これにより、ユーザは、自らの運転操作通りに車両を走行させることができる。
以上のような、個々の車載装備の動作や制御により、ユーザは、車両の運転を十分に楽しむことが可能となる。なお、図3には示していないが、さらに、EPS27の制御目的として、操舵補助力減少や、操舵角に対するタイヤの切れ角増加を定めても良い。
また、図3に示す例では、「計画通りの運行」及び「柔軟なルート修正」との移動価値に対し、ナビゲーション28の制御目的として「目的地への運行スケジュール提示」及び「渋滞発生に応じルート修正」が関連付けて記憶されている。従って、ナビゲーション28が、上記制御目的の下で動作した場合、目的地への到達予定時間に加え、ルート上の主要な通過地点の通過予定時間を含む運行スケジュールをユーザに提示することができる。このため、ユーザは、車両が予定通りに目的地に向かって進行していることを確認することができ、ユーザに安心感を与えることができる。さらに、ルート上に渋滞が発生した場合には、ナビゲーション28は、柔軟にルート修正を行うため、極力、予定した運行スケジュールから遅延することを抑制することができる。また、自動運転機能の制御目的として「作動OR停止(ユーザ選択)が記憶されている。従って、ユーザは、手動運転と自動運転とのいずれも選択することができる。
また、図3に示す例では、「安全性優先」との移動価値に対し、ナビゲーション28の制御目的として「幹線道路を通るルート提案・案内」が関連付けて記憶されている。このため、ナビゲーション28によるルート案内機能を使用するとき、ユーザは、狭小道路や住宅密集地の道路を含むルートが案内されることがないため、事故の発生の可能性の低いルートを走行することができる。そして、エンジン23の制御目的として「アクセル操作に対する低応答性」が関連付けて記憶され、トランスミッション24の制御目的として「増速時のエンジン回転数低下」が記憶されている。従って、ユーザのアクセル操作に対して過敏に反応してエンジン回転数が変化したり、エンジン回転数が大きく上昇したりすることを抑制することができるので、車両走行時の安全性の向上を図ることができる。さらに、自動運転システムの制御目的として「作動OR停止(ユーザ選択)が記憶されている。従って、ユーザは、自動運転を選択することも可能である。
また、図3に示す例では、「俊敏な走り」及び「時間優先ルート案内」との移動価値に対し、ナビゲーション28の制御目的として「時間優先ルート提案・案内」が関連付けて記憶されている。このため、ユーザは、最も短い時間で目的地に到達可能なルートの提案及びその案内を受けられる。そして、エンジン23の制御目的として「アクセル操作に対する高応答性」が記憶され、トランスミッション24の制御目的として「増速時のエンジン回転数上昇」及び「シフトシェンジ時間短縮」が記憶され、サスペンション25の制御目的として「減衰力硬め」が記憶されている。従って、ユーザは、車両の速度を機敏に増速させることができ、そのような場合でも、車両の姿勢の安定化を図ることができる。
また、図3に示す例では、「乗り心地優先」との移動価値に対し、ナビゲーション28の制御目的として「カーブの少ないルート提案・案内」が関連付けて記憶されている。従って、ユーザは案内されたルートに従って走行することにより、車両の横揺れを抑制することができる。そして、エンジン23の制御目的として「アクセル操作に対する低応答性」が記憶され、トランスミッション24の制御目的として「増速時のエンジン回転数低下」が記憶され、サスペンション25の制御目的として「減衰力柔らかめ」が記憶されている。従って、車両の速度変化が抑制されるとともに、路面の凹凸による振動が車体に伝わりにくくすることができる。
また、図3に示す例では、「自動運転」との移動価値に対し、自動運転機能の制御目的として「作動」が関連付けて記憶されている。このため、ユーザは、車の運転を自動運転機能に任せ、同乗者との会話を心置きなく楽しむことができる。
さらに、図3に示す例では、「景色の良いルート案内」との移動価値に対し、ナビゲーション28の制御目的として「景色の良いルート提案・案内」が関連付けて記憶されている。このため、ユーザは、景色の良いルートの提案及びその案内を受けることができる。さらに、自動運転システムの制御目的として「作動OR停止(ユーザ選択)が記憶されている。従って、ユーザは、自動運転を選択することも可能である。
次に、それぞれの空間価値に関連付けて記憶される各車載装備の制御目標の例について、図4を参照して説明する。図4に示す例では、「エキゾーストノート聴取」との空間価値に対し、エアコン29の制御目的として「風量抑制」が関連付けて記憶され、シート空調30の制御目的として「通風抑制」が関連付けて記憶され、AV機器31の制御目的として「停止」が関連付けて記憶されている。従って、ユーザは、エンジン回転数の変化に伴う排気音(エグゾーストノート)の変化を聴き取りやすくなる。
また、図4に示す例では、「快適な室内環境」との空間価値に対し、エアコン29の制御目的として「通常」が関連付けて記憶され、シート空調30の制御目的として「通常」が関連付けて記憶されている。従って、例えば、車室内の温度が設定した目標温度となるように、エアコン29などが制御され、車室内は快適な環境に保たれる。さらに、AV機器31の制御目的として「作動OR停止(ユーザ選択)が記憶されている。従って、ユーザは、好みに応じてAV機器を作動させたり、停止させたりすることができる。
また、図4に示す例では、「体感温度を快適に保つ」及び「新鮮な外気を取り入れ」との空間価値に対し、エアコン29の制御目的として「ユーザ表面温度に基づく空調制御」及び「外気導入優先」が関連付けて記憶されている。従って、ユーザは、日光の照射などの外部環境要因によらず、リラックス可能な室内環境の提供を受けることができる。さらに、清浄な外気を取り入れられる環境である場合には、室内に外気が導入されるので、ユーザは新鮮な空気の提供を受けることができる。
さらに、図4に示す例では、「快適かつ静かな室内環境」との空間価値に対し、エアコン29の制御目的として「各ユーザの表面温度に基づく個別空調制御」及び「風量抑制」が関連付けて記憶され、シート空調30の制御目的として「通風抑制」が関連付けて記憶されている。従って、車両に複数人が乗車しても、各ユーザは、外部環境要因によらず、それぞれ快適な室内環境の提供を受けることができる。また、エアコン29の風量が抑制され、かつシート空調30の通風も抑制されるので、相対的に静かな室内環境が得られる。さらに、AV機器31の制御目的として「停止OR音量低下」が関連付けて記憶されているので、より静かな室内環境の実現に寄与することができる。
なお、図3および図4に示した移動価値および空間価値に関連付けられる各車載装備の制御目的は、単なる一例に過ぎず、それぞれの価値の実現に貢献するものであれば、他の制御目的を関連づけても良い。
統合制御部10は、上述したような手法で、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定し、その推定したユーザの実現したいことを、車側にて提供可能な提供価値を通じて、各車載装備の制御目的に置き換える。統合制御部10によって設定された各車載装備の制御目的は、該当する車載装備の制御を統括するパワートレイン制御部11、シャシ制御部12、車室内制御部13のいずれかに出力される。
さらに、統合制御部10は、車両が手動運転される場合、操作センサからの入力信号によって把握される運転者による運転操作に基づいて、目標とする車両挙動を算出し、その目標車両挙動に基づいて、前後方向の目標加速度(減速度)を算出するとともに、左右方向の目標加速度を算出する。算出された前後方向の目標加速度(減速度)はパワートレイン制御部11およびシャシ制御部12に出力され、左右方向の目標加速度はシャシ制御部12に出力される。
なお、統合制御部10が目標とする車両挙動を算出する際、アクセル操作に対する応答性を高めたり、低めたりする制御目的を設定した場合には、例えば、アクセルペダルの開度を検出するセンサの検出信号のサンプリング間隔を変化させたり、アクセルペダルの開度の変化加速度から、アクセルペダル開度を予測したりすれば良い。また、増速時のエンジン回転数上昇との制御目的やシフトチェンジ時間短縮との制御目的を設定した場合には、その旨をパワートレイン制御部11へ伝えれば良い。さらに、統合制御部10は、パワートレイン制御部11及びシャシ制御部12に対して手動運転の指示とともに、操作センサからのセンサ信号を出力し、パワートレイン制御部11及びシャシ制御部12が、目標とする車両挙動の算出、及び、その目標車両挙動に基づく前後方向の目標加速度と左右方向の目標加速度との算出を行うようにしても良い。また、運転者による運転操作に基づいて目標車両挙動を算出する際に、運転者による運転操作をそのまま反映させると車両の挙動が不安定化することが予測される場合には、車両の挙動が安定する範囲で、目標車両挙動を算出するようにしても良い。
運転支援機能については、統合制御部10において、環境センサによる検出結果に基づき実行の要否が判断される。この際、運転支援機能について、介入タイミングが遅めもしくは早めとの制御目的が設定されていると、統合制御部10は、その介入タイミングに応じて、運転支援機能の実行の要否の判断基準を変更する。統合制御部10が、運転支援機能の実行が必要と判断した場合、パワートレイン制御部11およびシャシ制御部12に対して、必要な運転支援機能が発揮されるように指示する。
また、自動運転機能についても、統合制御部10において、その作動もしくは停止を判断する。統合制御部10が自動運転機能の作動が必要と判断すると、統合制御部10は、環境センサからの外部環境に関する情報と、地図データベースからの地図情報とに基づいて、目標とする走行ラインを定めるとともに、その走行ラインを走行する際の目標速度などの自動運転のための制御目標を定める。そして、自動運転のための制御目標に基づいて、前後方向の目標加速度(減速度)を算出するとともに、左右方向の目標加速度及び目標操舵角を算出する。このようして定めた前後方向の目標加速度、左右方向の目標加速度、及び目標操舵角が、パワートレイン制御部11及びシャシ制御部12に出力される。
さらに、統合制御部10は、操作スイッチからの信号に基づいて、目標車室内温度などの制御目標を定め、車室内制御部13へ出力する。また、統合制御部10は、上述した運転支援機能や自動運転機能を作動させる場合、その制御状況をディスプレイに表示するための表示データを車室内制御部13へ出力しても良い。
パワートレイン制御部11は、前後方向の目標加速度として正の加速度が与えられた場合、エンジン制御部14に対して目標エンジントルクを算出して出力するとともに、トランスミッション制御部15に対して車両の走行速度および走行負荷に見合った目標変速段を算出して出力する。一方、パワートレイン制御部11は、前後方向の目標加速度として負の加速度(すなわち、減速度)が与えられた場合、エンジン制御部14に対して燃料カットを指示したり、トランスミッション制御部15に対してより低速側の変速段への切り替えを指示したりする。
エンジン制御部14は、エンジン回転数などの情報に基づき、エンジン23が目標エンジントルクを発生するように、スロットルバルブ開度や燃料供給量などを調節してエンジン23の運転状態を制御する。トランスミッション制御部15は、指示された目標変速段となるように、トランスミッション24を制御する。なお、トランスミッション制御部15は、シフトチャンジ時間を短縮するように指示された場合、通常よりも短い時間でシフトチェンジが完了するように、トランスミッション24を制御する。
シャシ制御部12は、サスペンション制御部16に対して、目標とする減衰力の硬さを指示する。この際、シャシ制御部12は、統合制御部10から与えられたサスペンション25の制御目的に従い、サスペンション制御部16に対して、減衰力の調整範囲を指示しても良い。
シャシ制御部12は、さらに、前後方向の目標加速度として負の加速度が与えられると、その負の加速度を実現するための目標ブレーキ制動トルクを算出して、ブレーキ制御部17に出力する。また、シャシ制御部12は、左右方向の目標加速度が与えられると、その左右方向の目標加速度に応じた目標アシストトルクを算出して、EPS制御部18に与える。また、シャシ制御部12は、自動運転を実行する場合には、左右方向の目標加速度に応じた目標操舵角にステアリングの操舵角を一致させるための目標トルクを算出して、EPS制御部18に与える。
サスペンション制御部16は、目標とする減衰力の硬さが指示された場合、サスペンション25の減衰力の硬さを、指示された硬さに制御する。また、サスペンション制御部16は、減衰力の調整範囲を指示された場合、車両に作用する前後方向加速度や左右方向加速度、さらには、上下方向加速度に応じて、指示された調整範囲で、サスペンション25の減衰力を制御する。
ブレーキ制御部17は、4輪の各車輪速や4輪の各ブレーキの液圧などの情報に基づき、ブレーキ26が目標ブレーキ制動トルクを発生するように、ブレーキ液圧を制御する。EPS制御部18は、電動モータの駆動電流などの情報に基づき、EPS27が発生するトルクが目標アシストトルク又は目標トルクとなるようにEPS27を制御する。
車室内制御部13は、統合制御部10などから与えたれた目的地をナビゲーション制御部19に出力する。この際、探索するルートを特徴づける制御目的などが設定されている場合、その制御目的も併せてナビゲーション制御部19に出力する。また、車室内制御部13は、統合制御部10から与えられた目標車室内温度などの制御目標と、各種のセンサによって検出される実際の車室内の環境(例えば、乗員検出信号、車室内外の温度検出信号、日射量の検出信号、各ユーザの表面温度を検出する赤外線センサの検出信号などによって検出される環境)とをエアコン制御部20及びシート空調制御部21に出力する。この際、風量抑制等の制御目的が設定されている場合には、その制御目的も、該当する制御部20、21に出力される。さらに、車室内制御部13は、統合制御部10から与えられた、ユーザによるAV機器31の操作信号をAV機器制御部22へ出力する。この際、停止や音量低下などの制御目的が設定されている場合には、その制御目的が、AV機器制御部22へ出力される。
ナビゲーション制御部19は、与えられた目的地及び制御目的に従い、適切なルートを探索して、ディスプレイに表示する。ユーザによって案内開始が指示されると、その探索したルートに基づく経路案内を開始する。また、ナビゲーション制御部19は、外部から渋滞情報を取得すると、必要に応じて、ルートの再設定を行う。
エアコン制御部20は、目標車室内温度などの制御目標と、各種のセンサによって検出される実際の車室内の環境とに基づき、車室内環境を制御目標に一致させるべく、エアコン29のファンの回転数や、エアミックスドアの開度を制御することにより、目標状態に近づくように車室内の温度や湿度を制御する。制御目的が与えられている場合には、その制御目的に従って、風量の抑制を行ったり、ユーザの表面温度に基づく空調制御を実行したりする。同様に、シート空調制御部21も、目標車室内温度などの制御目標と、車室内環境とに基づき、車室内環境を制御目標に一致させるべく、通風量やヒータによる加熱量を制御する。制御目的が与えられている場合には、シート空調制御部21は、その制御目的に従い、通風量を抑制したりする。
AV機器制御部22は、入力された操作信号に応じて、ソースの切り替え、チャンネルの切り替え、音量調節、音質調節などを実行する。停止や音量の低下などの制御目的が設定されている場合には、AV機器制御部22は、その制御目的に従い、AV機器の作動を停止したり、音量を低下させたりする。
次に、統合制御部10において実行される、ユーザの実現したいことを、車側にて提供可能な提供価値を通じて、各車載装備の制御目的に変換して、その制御目的を、該当する制御部に指示する処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、最初のステップS100において、統合制御部10は、ユーザとの対話などの手法によって、ユーザから得た情報に基づき、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定する。上述したように、ユーザの実現したいことの候補は、予め統合制御部10の記憶部に記憶されている。統合制御部10は、ユーザから得た情報に基づき、記憶された候補の中から最も確からしい候補を推定する。
ステップS110では、推定されたユーザの実現したいことを、車両側で提供可能な移動価値及び空間価値に置き換える。上述したように、統合制御部10の記憶部に、ユーザが実現したいことの各候補に対応付けて、置換すべき移動価値及び空間価値が記憶されている。ステップS110では、推定されたユーザの実現したいことに対応付けられた移動価値及び空間価値を記憶部から読み出すことにより、移動価値及び空間価値への置き換えを行う。
ステップS120では、置き換えられた移動価値及び空間価値に基づき、それら移動価値及び空間価値を提供するための、各車載装備の制御目的を決定する。この各車載装備の制御目的も、上述したように、統合制御部10の記憶部に、各移動価値及び各空間価値に関連付けられて記憶されている。従って、置き換えられた移動価値及び空間価値に関連付けて記憶部に記憶されている各車載装備の制御目的を抽出することで、各車載装備の制御目的を決定することができる。
続くステップS130では、ステップS110にて置き換えられた、車両側にて提供する予定の移動価値及び空間価値をユーザに報知する。このとき、移動価値及び空間価値の報知に加えて、もしくは代えて、各車載装備の制御目的をユーザに報知しても良い。その報知に対して、ステップS140においてユーザの同意がえられたと判定すると、ステップS150の処理に進む。ステップS150では、決定された制御目的に従って、各車載装備が制御されるように、統合制御部10は、該当する制御部へ指示する。このように、本実施形態では、ユーザの実現したいことの推定結果に基づき決定される、各車載装備の制御目的に従った制御を実行する前に、ユーザに確認を行っているので、ユーザのニーズに合致しない各車載装備の制御が行われることを予防することができる。
一方、ステップS140においてユーザの同意が得られなかったと判定すると、ステップS100からの処理をやり直す。この場合には、ステップS100において、ユーザが実現したいこととして、以前の候補とは異なる候補が推定されるようにする。また、所定回数繰り返してもユーザの同意が得られなかった場合には、ユーザが実現したいことの推定を中止し、すべての車載装備を通常通りに制御するようにしても良い。
ステップS160では、例えばステップS100と同様の手法によってユーザから種々の情報を取得し、その取得した情報に基づいて、ユーザの実現したいことが変化したか否かを判定する。ユーザの実現したいことが変化していないと判定した場合には、ステップS150の処理に戻る。一方、ユーザの実現したいことが変化したと判定した場合には、ステップS100からの処理を再度実行する。
上述した実施形態は本発明の好ましい実施形態ではあるが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した実施形態では、ユーザが実現したいことを推定し、その推定結果を移動価値及び空間価値に置き換え、さらに、置き換えた移動価値、空間価値を提供するための各車載装備の制御目的を決定する、との手順で、各車載装備の制御目的を決定するものであった。しかしながら、移動価値及び空間価値は、単に、ユーザが実現したいことから各車載装備の制御目的を決定する上で、その間に介在するものに過ぎないため、省略しても良い。すなわち、統合制御部10の記憶部には、ユーザの実現したいことの各候補に関連付けて、各車載装備の制御目的を記憶するようにしても良い。
また、上述した実施形態では、車両側にて提供可能な提供価値として、移動価値と空間価値とを用いる例について説明した。しかしながら、車両側にて提供可能な提供価値として、移動価値と空間価値とのいずれか一方のみを用いても良い。
さらに、上述した実施形態では、ユーザとの対話等の手法により、ユーザから種々の情報を取得して、ユーザが実現したいことを推定した。その他の手法として、例えば、統合制御部10が、ユーザの保持する携帯端末と通信する通信部を有し、通信部が取得した携帯端末に格納された情報(スケジュール情報など)に基づいて、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定することも可能である。
10:統合制御部、11:パワートレイン制御部、12:シャシ制御部、13:車室内制御部、14:エンジン制御部、15:トランスミッション制御部、16:サスペンション制御部、17:ブレーキ制御部、18:EPS制御部、19:ナビゲーション制御部、20:エアコン制御部、21:シート空調制御部、22:AV機器制御部、23:エンジン、24:トランスミッション、25:サスペンション、26:ブレーキ、27:電動パワーステアリング、28:ナビゲーション、29:エアコン、30:シート空調、31:AV機器、100:車両制御装置

Claims (8)

  1. 車両を利用するユーザが、車両を用いて実現したいことを推定する推定部(S100)と、
    前記推定部によって推定されたユーザの実現したいことに基づき、その実現したいことに対応するように、車載装備を制御する際の指針となる制御目的を設定する制御目的設定部(S110、S120)と、
    前記制御目的設定部によって設定された制御目的に従った制御内容にて、前記車載装備を制御する制御部(10〜22)と、を備える車両制御装置。
  2. 前記制御目的設定部は、前記推定部によって推定されたユーザの実現したいことを、車側にて提供可能な提供価値に置き換え、その置き換えた提供価値に応じた制御目的を設定する請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記提供価値は、移動価値と空間価値との少なくとも一方を含む請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記提供価値及び/又は制御目的をユーザに報知する報知部(S130)を備え、
    前記報知部によって報知された提供価値及び/又は制御目的に対して、ユーザからの同意が得られた場合に、前記装備制御部は、前記制御目的に従った制御内容にて、前記車載装備の制御を開始する請求項2又は3に記載の車両制御装置。
  5. 前記推定部は、ユーザの音声を入力する入力部を有し、前記入力部に入力された音声に含まれるキーワードから、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定する請求項1乃至4のいずれかに記載の車両制御装置。
  6. 前記推定部は、ユーザに対して、ユーザの実現したいことの候補をメニューとして提示する提示部を有し、前記提示部によって提示されたメニューから、いずれかの候補がユーザに選択された場合に、その選択された候補をユーザが車両を用いて実現したいことと推定する請求項1乃至4のいずれかに記載の車両制御装置。
  7. 前記推定部は、ユーザと対話を行う対話部を有し、ユーザとの対話を通じてユーザから得られた情報に基づいて、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定する請求項1乃至4のいずれかに記載の車両制御装置。
  8. 前記推定部は、ユーザが保持する携帯端末と通信する通信部を有し、前記通信部が取得した前記携帯端末に格納された情報に基づいて、ユーザが車両を用いて実現したいことを推定する請求項1乃至4のいずれかに記載の車両制御装置。
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