JP2019039170A - 自走式鉄筋結束機 - Google Patents
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Abstract
Description
鉄筋の結束は、作業員が結束用の工具を用いて、交差部分に結束線(ワイヤ)を巻き締めることにより行うのが一般的であるが、手作業による鉄筋の結束は手間がかかる。そのため、作業員の負担を軽減することを目的として、機械的に鉄筋同士を結束する携帯式の鉄筋結束機が多数開発されている(例えば、特許文献1参照)。
そのため、特許文献2には、台車と、鉄筋の交差部分を検知するセンサーと、鉄筋の交差部分にクリップを取り付ける結束具とを備える自動鉄筋結束機が開示されている。自動鉄筋結束機は、交差する鉄筋のうちの一方の鉄筋に沿って台車が移動し、センサーにより鉄筋の交差部分を検知すると台車を停止させて、結束具により当該交差部分にクリップを係止するものである。
このような観点から、本発明は、作業員の負担を軽減し、かつ、比較的安価に配筋作業を行うことを可能とする自走式鉄筋結束機を提案することを課題とする。
かかる自走式鉄筋結束機によれば、自動的に鉄筋を結束するため、作業員の負担を軽減することができる。また、鉄筋同士の結束材にワイヤを使用しているため、ワイヤリールに巻きつけておくことで、結束材を比較的多く搭載することができる。そのため、結束材
(ワイヤ)の補充の頻度を減らし、ひいては、結束材の補充に要する手間を低減することができる。また、ワイヤは比較的安価なため、経済的である。
また、結束機本体が、グリップと、前記先端結束手段の駆動を制御するトリガーとを備えていて、かつ、前記ワイヤリールが前記結束機本体に設けられている場合には、前記アームは、前記グリップを把持する把持手段と、前記トリガーを操作する操作手段とを備えているのが望ましい。かかる自走式鉄筋結束機によれば、市販の結束機本体を着脱自在に保持することが可能となる。そのため、結束機本体に不具合が生じた場合や、鉄筋径に応じて結束機本体を交換する必要がある場合等において、結束機本体の交換作業を簡易に行うことができる。
また、前記自走式ロボットは、鉄筋上を走行可能であるのが望ましい。
さらに、前記ワイヤリールのワイヤの残量を検知する残量検知手段を有しているのが望ましい。
本実施形態では、平行に配設された複数本の鉄筋R(縦断鉄筋R1)と、これらの鉄筋Rと直交する複数本の鉄筋R(横断鉄筋R2)とにより格子状に配筋された鉄筋R同士の交差部を結束線(ワイヤ)によって結束する自走式鉄筋結束機1について説明する。
本実施形態の自走式鉄筋結束機1は、図1および図2に示すように、自走式ロボット2と、結束機本体3と、ワイヤリール(図示せず)と、バッテリー4とを備えている。本実施形態では、左右一対の結束機本体3,3を有している。なお、結束機本体3の数は限定されるものではなく、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。
本実施形態の自走式ロボット2は、走行台車21と、結束機保持手段22と、鉄筋検知センサ23(鉄筋検知手段)とを備えている。
わち、自走式ロボット2は、モーターMを制御して車輪24を回転させることにより前後に移動する。
本実施形態の車輪24は、縦断鉄筋R1をレールとして走行する。
本実施形態のアーム221は、アクチュエータ(例えば、油圧シリンダ、空圧シリンダ、電動シリンダ等)の部材からなり、上下方向に伸縮可能に構成されている。すなわち、アーム221は、結束機本体3を上下動可能に保持している。
アーム221の先端には、結束機本体3のグリップ32を把持する把持手段223と、結束機本体3のトリガー33を操作する操作手段224とが設けられている。把持手段223は、アーム221の軸心を中心に回動可能に構成されている。すなわち、アーム221は、結束機本体3を回動可能に保持している。
ワイヤを、鉄筋R同士の交差部分に巻き付けた後、当該ワイヤの両端をねじることにより鉄筋R同士を固定(結束)する。
操作手段224は、上下に移動可能であり、操作手段224を上方に移動させると、トリガー33が上方に押し込まれ、先端結束手段31が駆動する。
本実施形態では、ワイヤリールのワイヤの残量を検知するワイヤ残量検知手段(図示せず)を備えている。ワイヤ残量検知手段は、有線または無線により制御手段に接続されている。ワイヤ残量検知手段がワイヤリールの残量が少ないこと(基準値を下回ったこと)を検知すると、制御手段に信号を送信する。制御手段がワイヤ残量検知手段から信号を受信すると、結束作業を停止する。なお、ワイヤ残量検知手段は、ワイヤリールの回転数によりワイヤ残量を検知してもよいし、ワイヤリールに巻き付けられたワイヤの量(厚み等)により、ワイヤ残量を検知してもよい。
鉄筋検知センサ23は、走行台車21が前進している最中に、走行台車21の進行方向と交差する鉄筋R(横断鉄筋R2)を検知する。鉄筋検知センサ23が横断鉄筋R2を検知すると、鉄筋R同士の交差位置が制御手段に送信される。制御手段が信号を受信すると
、交差位置の上方に結束機本体3が位置するまで走行台車21を移動させ、その後、走行台車21を停止させる。次に、左右の結束機本体3,3をそれぞれ下降させることで、先端結束手段31を鉄筋Rの交差部分に配置する。このとき、把持手段223を回転させることで、結束機本体3の先端結束手段31の左右の位置の微調整を行う。先端結束手段31を所定の位置に配置したら、操作手段224によりトリガー33を引く(上方に押し込む)。トリガー33が引かれると、先端結束手段31が起動して、鉄筋R同士の交差部分を、ワイヤリールから供給されたワイヤにより結束する。本実施形態では、左右の結束機本体3を利用して、車輪24が上載された左右の縦断鉄筋R1と横断鉄筋R2との交差部をそれぞれ結束する。左右の縦断鉄筋R1に対してワイヤによる結束が終了したら、結束機本体3を上昇させ、再び走行台車21を前進させる。鉄筋Rを結束する際には、左右の結束機本体3を同時に作動させてもよいし、結束機本体3を順番に作動させてもよい。
なお、自走式鉄筋結束機1による作業中に、ワイヤ残量が少なくなった場合や、バッテリー4の残量が少なくなった場合には、作業を停止し、結束機本体3を交換すればよい。結束機本体3の交換は、把持手段223から既設の結束機本体3を取り外した後、別の結束機本体3を取り付けることにより行う。なお、結束機本体3を交換することなく、ワイヤリールまたはバッテリー4のみを交換してもよい。
結束機本体3として、市販の携帯式結束機を使用することが可能なため、結束機本体3に不具合が生じた場合等、結束機本体3を交換するのみで作業を再開することができる。また、鉄筋径に応じて結束機本体3を調整する必要がある場合であっても、結束機本体3を交換するのみで完了するため、作業性に優れている。
また、鉄筋R同士の結束材にワイヤを使用しているため、ワイヤをワイヤリールに巻きつけておくことで、結束材を比較的多く搭載することができる。そのため、結束材(ワイヤ)の補充の頻度を減らし、ひいては、結束材の補充に要する手間を低減することができる。また、ワイヤは比較的安価なため、経済的である。
本実施形態の自走式鉄筋結束機1は、図3〜図5に示すように、自走式ロボット2と、結束機本体3と、ワイヤリールと、バッテリー4とを備えている。本実施形態では、左右一対の結束機本体3,3を有している。なお、結束機本体3の数は限定されるものではなく、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。
結束機本体3、ワイヤリールおよびバッテリー4の詳細は、第一実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
走行台車21は、左右一対の車輪24,24を有する車輪ユニット25が前後に4組(
第一車輪ユニット251〜第四車輪ユニット254)配設されている。左右一対の車輪24,24は、自走式ロボット2の進行方向と平行に配筋された2本の縦断鉄筋R1を挟んで対向している。なお、車輪24の数および配置は限定されるものではない。同様に車輪ユニット25の数も限定されるものではない。
車輪昇降部材26は、横伸縮部材27を介して自走式ロボット2に取り付けられている。横伸縮部材27は、車輪昇降部材26を自走式ロボット2に対して横方向(走行台車21の進行方法に対して直交する方向)に進退可能に保持している。
本実施形態の自走式ロボット2は、走行台車21の進行方向に沿った縦断鉄筋R1と係合するガイド28を有している。ガイド28は、自走式ロボット2の移動時の左右のブレを抑制する。
本実施形態のアーム221は、取付部材227を介して第一車輪ユニット251に固定されている。すなわち、第二実施形態の第一車輪ユニット251は、アーム支持部222としての機能も有している。
,3をそれぞれ下降させることで、先端結束手段31を鉄筋Rの交差部分に配置する。このとき、把持手段223を回転させることで、結束機本体3の先端結束手段31の左右の位置の微調整を行う。先端結束手段31を所定の位置に配置したら、操作手段224によりトリガー33を引く(上方に押し込む)。トリガー33が引かれると、先端結束手段31が起動して、鉄筋R同士の交差部分を、ワイヤリールから供給されたワイヤにより結束する。本実施形態では、左右の結束機本体3を利用して、車輪24が上載された左右の縦断鉄筋R1と横断鉄筋R2との交差部をそれぞれ結束する。左右の縦断鉄筋R1に対してワイヤによる結束が終了したら、結束機本体3を上昇させ、再び走行台車21を前進させる。鉄筋Rを結束する際には、左右の結束機本体3を同時に作動させてもよいし、結束機本体3を順番に作動させてもよい。
図7(a)および(b)に示すように、まず、縦断鉄筋R1(走行台車21の進行方向と平行な縦断鉄筋R1)に近接するように、自走式ロボット2(自走式鉄筋結束機1)の位置を横方向にずらす。次に、図7(c)に示すように、4つの車輪ユニット25のうちの二つの車輪ユニット25(例えば、第二車輪ユニット252および第四車輪ユニット254)の車輪24を鉄筋Rよりも高い位置に上昇させるとともに横移動させる。次に、図7(d)に示すように、横移動させた車輪ユニット25(第二車輪ユニット252および第四車輪ユニット254)の車輪24を下降させて床面に載置する。続いて、図7(e)に示すように、残りの車輪ユニット25(第一車輪ユニット251および第三車輪ユニット253)の車輪24を鉄筋Rよりも高い位置に上昇させるとともおに横移動させる。次に、横移動させた車輪ユニット25を下降させて、床面に載置する。そして、図7(f)に示すように、自走式鉄筋結束機1の位置の微調整を行う。
この他の第二実施形態の自走式鉄筋結束機1の作用効果は、第一実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
例えば、走行台車21の構成は、前記各実施形態で示したものに限定されるものではない。
アーム221は、自走式ロボット2(走行台車21)に対して回転可能に取り付けられていてもよい。
前記実施形態では、走行台車21の前部分にアーム221が取り付けられていたが、アーム221の位置は限定されるものではなく、走行台車21の中央部や、後部であってもよい。
前記各実施形態では、走行手段として車輪24を採用したが、走行手段は車輪24に限定されるものではない。
2 自走式ロボット
21 走行台車
22 結束機保持手段
221 アーム
223 把持手段
224 操作手段
23 鉄筋検知センサ(鉄筋検知手段)
24 車輪
3 結束機本体
31 先端結束手段
32 グリップ32
33 トリガー33
4 バッテリー
R 鉄筋
Claims (5)
- 自走式ロボットと、
前記自走式ロボットに搭載された結束機本体と、
前記結束機本体にワイヤを供給するワイヤリールと、を備える自走式鉄筋結束機であって、
前記自走式ロボットは、鉄筋同士が交差した部分を検知する鉄筋検知手段を有しており、
前記結束機本体は、前記鉄筋同士の交差部分に所定長さの前記ワイヤを巻き付けるとともに当該ワイヤをねじる先端結束手段を有していることを特徴とする、自走式鉄筋結束機。 - 前記結束機本体が、前記自走式ロボットに設けられたアームを介して、前記自走式ロボットに対して上下左右に移動可能であることを特徴とする、請求項1に記載の自走式鉄筋結束機。
- 前記ワイヤリールは、前記結束機本体に設けられていて、
前記結束機本体は、グリップと、前記先端結束手段の駆動を制御するトリガーと、を備えており、
前記アームは、前記グリップを把持する把持手段と、前記トリガーを操作する操作手段と、を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の自走式鉄筋結束機。 - 前記自走式ロボットは、鉄筋上を走行可能であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の自走式鉄筋結束機。
- 前記ワイヤリールのワイヤの残量を検知する残量検知手段を備えていることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自走式鉄筋結束機。
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