JP2019024031A - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 結合係数が改善された磁気結合型コイル部品を提供する。【解決手段】 本発明の一実施形態に係るコイル部品は、絶縁体本体と、コイル軸の周りに巻回され、前記絶縁体本体に埋設された第1のコイル導体と、前記コイル軸の周りに巻回され、前記絶縁体本体に埋設された前記第2のコイル導体と、を備える。当該第1のコイル導体は、その一方のコイル面である第1コイル面が前記第2のコイル導体の一方のコイル面である第2コイル面と対向するように設けられている。前記絶縁体本体は、前記第1コイル面と前記第2コイル面との間に配された中間部と、前記第1のコイル導体及び前記第2のコイル導体の内側に配されたコア部と、前記第1のコイル導体及び前記第2のコイル導体の外側に配された外周部と、を有する。前記中間部は、その前記コイル軸に垂直な方向における透磁率が前記コア部及び前記外周部の前記コイル軸に平行な方向の透磁率よりも小さくなるように形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、コイル部品に関し、より具体的には、互いと磁気結合する一組のコイル導体を有する磁気結合型コイル部品に関する。
磁気結合型コイル部品は、互いに磁気結合する一組のコイル導体を有する。互いに磁気結合する一組のコイル導体を有する磁気結合型コイル部品として、コモンモードチョークコイル、トランス及びカップルドインダクタがある。このような磁気結合型コイル部品においては、多くの場合、一組のコイル導体間の結合係数が高いことが望ましい。
従来から、組立型のカップルドインダクタが知られている。組立型のカップルドインダクタは、例えば、特開2005−129590号公報(特許文献1)及び特開2009−117676号公報(特許文献2)に開示されている。これらの文献に記載されているように、組立型のカップルドインダクタは、板状に形成された2つの導電体と、当該2つの導電体を挟み込む一組の磁性体(下部磁性体及び上部磁性体)と、を備える。特許文献1及び特許文献2においては、2つの導体間の結合係数を高めるために、2つの導体間に磁気ギャップを設けることが提案されている。これらのカップルドインダクタにおいては、2つの導体間に磁気ギャップが存在することにより、当該2つの導体間における漏れインダクタンスを減少させている。
しかしながら、組立型のカップルドインダクタにおいては、2つの導体及び磁性体の加工精度及びこれらを組み立てる際の組み立て精度に限界があるので、一定の寸法及び配置で磁気ギャップを設けることが難しい。したがって、組立型のカップルドインダクタにおいては、一定の結合係数が得られにくい。
また、組立型の磁気結合型コイル部品は、積層プロセスを用いて作製される積層コイル部品や薄膜プロセスを用いて作製される薄膜コイル部品に比べて、小型化することが難しい。
積層プロセスによって作製される磁気結合型コイル部品が特開2016−131208号公報(特許文献3)に記載されている。この結合型コイル部品は、絶縁体に埋め込まれた複数の積層型のコイルユニットを有している。この複数のコイルユニットは、各ユニットのコイル導体の巻回軸が略一致し、当該コイルユニット同士が密着するように構成されており、これにより当該コイル導体間の結合が高められるとされている。
特開2005−129590号公報 特開2009−117676号公報 特開2016−131208号公報
特許文献3に示されているような従来の磁気結合型コイル部品においては、2つのコイル導体間を通過する漏れ磁束が存在するため、この漏れ磁束によって漏れインダクタンスが生じてしまう。この漏れインダクタンスは、磁気結合型コイル部品における結合係数を悪化させる。
上述したように、磁気結合型コイル部品においては、2つのコイル導体間の結合を高めることが求められている。また、磁気結合型コイル部品においては小型化のニーズも高い。
本発明の目的は、磁気結合型コイル部品における改善を提供することである。本発明の具体的な目的の一つは、結合係数が改善された磁気結合型コイル部品を提供することである。本発明の具体的な他の目的は、結合係数が改善された小型の磁気結合型コイル部品を提供することである。本発明のこれら以外の目的は、明細書全体の記載を通じて明らかにされる。
本発明の一実施形態に係るコイル部品は、絶縁体本体と、コイル軸の周りに巻回され、前記絶縁体本体に埋設された第1のコイル導体と、前記コイル軸の周りに巻回され、前記絶縁体本体に埋設された前記第2のコイル導体と、を備える。当該第1のコイル導体は、その一方のコイル面である第1コイル面が前記第2のコイル導体の一方のコイル面である第2コイル面と対向するように設けられている。前記絶縁体本体は、前記第1コイル面と前記第2コイル面との間に配された中間部と、前記第1のコイル導体及び前記第2のコイル導体の内側に配されたコア部と、前記第1のコイル導体及び前記第2のコイル導体の外側に配された外周部と、を有する。前記中間部は、その前記コイル軸に垂直な方向における透磁率が前記コア部及び前記外周部の前記コイル軸に平行な方向の透磁率よりも小さくなるように形成されている。前記中間部の前記コイル軸に垂直な方向における透磁率は、前記コイル軸を中心として当該コイル軸と垂直に伸びる任意の方向において、前記コア部及び前記外周部の前記コイル軸に平行な方向における透磁率よりも小さくてもよく、また、前記中間部の前記コイル軸に垂直な方向における透磁率の平均が、前記コア部の前記コイル軸に平行な方向の透磁率の平均及び前記外周部の前記コイル軸に平行な方向の透磁率の平均よりも小さくてもよい。前記中間部の前記コイル軸に垂直な方向における透磁率の平均は、前記コイル軸に垂直な第1の方向における透磁率と前記コイル軸に垂直な第2の方向における透磁率との平均であってもよい。この第1の方向と第2の方向とは互いに垂直であってもよい。本発明の一実施形態において、当該中間部は、非磁性体から成る。本発明の一実施形態において、前記中間部は、前記コイル軸に平行な方向に磁化容易方向を持つ異方性磁性材料から成る。
上記実施形態によれば、第1のコイル導体から発生した磁束は、当該第1のコイル導体と第2のコイル導体との間にある中間部を通らずに、第2コイル導体とも鎖交する閉磁路を通るので、第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に漏れ磁束が発生しにくい。したがって、上記実施形態によるコイル部品においては、従来の磁気結合型コイル部品と比較して結合係数を改善することができる。
本発明の一実施形態において、前記中間部は、前記コア部よりも大きな抵抗値を有するように形成される。本発明の一実施形態において、前記中間部は、前記外周部よりも大きな抵抗値を有するように形成される。
上記実施形態によれば、中間部を薄くしても第1のコイル導体と第2のコイル導体との間の電気的絶縁を確保することができる。よって、コイル部品を小型化(低背化)することができる。
本発明の他の実施形態に係るコイル部品は、絶縁体本体と、前記絶縁体本体に埋設された絶縁基板と、前記絶縁基板の一方の面に形成され、コイル軸の周りに巻回されている第1のコイル導体と、前記絶縁基板の他方の面に形成され、前記コイル軸の周りに巻回されている第2のコイル導体と、を備える。当該絶縁基板は、前記コイル軸に垂直な方向における透磁率が前記コイル軸に平行な方向の透磁率よりも小さくなるように形成されている。
上記実施形態によれば、第1のコイル導体から発生した磁束は、絶縁基板内をコイル軸に垂直な方向ではなくコイル軸に平行な方向に進むので、第1のコイル導体と第2のコイル導体との間に漏れ磁束が発生しにくい。したがって、上記実施形態によるコイル部品においては、従来の磁気結合型コイル部品と比較して結合係数を改善することができる。
本発明の一実施形態によれば、結合係数が改善された磁気結合型コイル部品が得られる。
本発明の一実施形態に係るコイル部品の斜視図である。 図1のコイル部品に含まれる2つのコイルユニットのうち一方の分解斜視図である。 図1のコイル部品に含まれる2つのコイルユニットのうち他方の分解斜視図である。 図1のコイル部品をI−I線で切断した断面を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態に係るコイル部品の断面を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態に係るコイル部品の斜視図である。 図6のコイル部品をII−II線で切断した断面を模式的に示す図である。
以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
図1から図3を参照して本発明の一実施形態に係るコイル部品1について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るコイル部品1の斜視図であり、図2は、図1のコイル部品1に含まれるコイルユニット1aの分解斜視図であり、図3は、図1のコイル部品1に含まれるコイルユニット1bの分解斜視図である。
これらの図には、コイル部品1の一例として、差動信号を伝送する差動伝送回路からコモンモードノイズを除去するためのコモンモードチョークコイルが示されている。コモンモードチョークコイルは、本発明を適用可能な磁気結合型コイル部品の一例である。コモンモードチョークコイルは、後述するように積層プロセス又は薄膜プロセスによって作製される。本発明は、コモンモードチョークコイル以外にも、トランス、カップルドインダクタ及びこれら以外の様々なコイル部品に適用することができる。
図示のように、本発明の一実施形態におけるコイル部品1は、コイルユニット1aとコイルユニット1bとを備える。
コイルユニット1aは、絶縁性に優れた磁性材料から成る絶縁体本体11aと、この絶縁体本体11aに埋設されたコイル導体25aと、当該コイル導体25aの一端と電気的に接続された外部電極21と、当該コイル導体25aの他端と電気的に接続された外部電極22と、を備える。絶縁体本体11aは、直方体形状を有する。
コイルユニット1bは、コイルユニット1aと同様に構成される。具体的には、コイルユニット1bは、磁性材料から成る絶縁体本体11bと、この絶縁体本体11bに埋設されたコイル導体25bと、当該コイル導体25bの一端と電気的に接続された外部電極23と、当該コイル導体25bの他端と電気的に接続された外部電極24と、を備える。絶縁体本体11bは、直方体形状を有する。
絶縁体本体11aは、その下面において絶縁体本体11bの上面と接合されている。絶縁体本体11a及び絶縁体本体11bは、互いに接合されることにより、絶縁体本体10を構成する。よって、絶縁体本体10は、絶縁体本体11aと、この絶縁体本体11aに接合された絶縁体本体11bと、を有する。
絶縁体本体10は、第1の主面10a、第2の主面10b、第1の端面10c、第2の端面10d、第1の側面10e、及び第2の側面10fを有する。絶縁体本体10は、これらの6つの面によってその外面が画定される。第1の主面10aと第2の主面10bとは互いに対向し、第1の端面10cと第2の端面10dとは互いに対向し、第1の側面10eと第2の側面10fとは互いに対向している。
図1において第1の主面10aは絶縁体本体10の上側にあるため、第1の主面10aを「上面」と呼ぶことがある。同様に、第2の主面10bを「下面」と呼ぶことがある。コイル部品1は、第2の主面10bが回路基板(不図示)と対向するように配置されるので、第2の主面10bを「実装面」と呼ぶこともある。また、コイル部品1の上下方向に言及する際には、図1の上下方向を基準とする。
本明細書においては、文脈上別に解される場合を除き、コイル部品1の「長さ」方向、「幅」方向、及び「厚さ」方向はそれぞれ、図1の「L」方向、「W」方向、及び「T」方向とする。
外部電極21及び外部電極23は、絶縁体本体10の第1の端面10cに設けられる。外部電極22及び外部電極24は、絶縁体本体10の第2の端面10dに設けられる。各外部電極は、図示のように、絶縁体本体10の上面及び下面まで延伸する。
図2に示すように、絶縁体本体11aは、絶縁体部20a、この絶縁体部20aの上面に設けられた上部カバー層18a、及びこの絶縁体部20aの下面に設けられた下部カバー層19aを備える。
絶縁体部20aは、積層された絶縁体層20a1〜20a7を備える。絶縁体本体11aにおいては、T軸方向の正方向側から負方向側に向かって、上部カバー層18a、絶縁体層20a1、絶縁体層20a2、絶縁体層20a3、絶縁体層20a4、絶縁体層20a5、絶縁体層20a6、絶縁体層20a7、下部カバー層19aの順に積層されている。
絶縁体層20a1〜20a7は、樹脂及び多数のフィラー粒子を含む。このフィラー粒子は、当該樹脂に分散されている。絶縁体層20a1〜20a7は、フィラー粒子を含まなくともよい。
本発明の一実施形態において、絶縁体層20a1〜20a7は、扁平形状のフィラー粒子を有していてもよい。この扁平形状のフィラー粒子は、その最長軸方向がT軸(後述するコイル軸CLと一致する。)に平行な方向を向き、その短軸がコイル軸CLに垂直な方向を向く姿勢を取るように、各絶縁体層に含められる。磁性材料から成るフィラー粒子がこのような姿勢を取ることにより、絶縁体層20a1〜20a7を構成する各絶縁体層のT軸に平行な方向の透磁率は、T軸に垂直な方向の透磁率よりも大きくなる。これにより、絶縁体層20a1〜20a7においては、T軸に平行な方向が磁化容易方向となり、T軸に垂直な方向が磁化困難方向となる。絶縁体層20a1〜20a7においてT軸に平行な方向が磁化容易方向となりT軸に垂直な方向が磁化困難方向となるためには、絶縁体層20a1〜20a7に含まれるフィラー粒子の全てについて、その最長軸方向がT軸に対して正確に垂直な方向を向いている必要はない。
絶縁体層20a1〜20a7の各々の上面には、導体パターン25a1〜25a7が形成される。導体パターン25a1〜25a7は、導電性に優れた金属又は合金から成る導電ペーストを、スクリーン印刷法により印刷することにより形成される。この導電ペーストの材料としては、Ag、Pd、Cu、Al又はこれらの合金を用いることができる。導体パターン25a1〜25a7は、これ以外の材料及び方法により形成されてもよい。
絶縁体層20a1〜絶縁体層20a6の所定の位置には、ビアVa1〜Va6がそれぞれ形成される。ビアVa1〜Va6は、絶縁体層20a1〜絶縁体層20a6の所定の位置に、絶縁体層20a1〜絶縁体層20a6をT軸方向に貫く貫通孔を形成し、当該貫通孔に導電ペーストを埋め込むことにより形成される。
導体パターン25a1〜25a7の各々は、隣接する導体パターンとビアVa1〜Va6を介して電気的に接続される。このようにして接続された導体パターン25a1〜25a7が、スパイラル状のコイル導体25aを形成する。すなわち、コイル導体25aは、導体パターン25a1〜25a7及びビアVa1〜Va6を有する。
導体パターン25a1のビアVa1に接続されている端部と反対側の端部は、外部電極22に接続される。導体パターン25a7のビアVa6に接続されている端部と反対側の端部は、外部電極21に接続される。
上部カバー層18aは、複数枚の絶縁体層が積層された積層体である。同様に、下部カバー層19aは、複数枚の絶縁体層が積層された積層体である。上部カバー層18a及び下部カバー層19aを構成する各絶縁体層は、多数のフィラー粒子を分散させた樹脂から成る。これらの絶縁体層は、フィラー粒子を含まなくともよい。
本発明の一実施形態において、下部カバー層19aは、平面視で円環形状の環状部19a1を有する。環状部19a1は、平面視において、コイル導体25aの平面視形状と一致する形状を有する。例えば、コイル導体25aは、ビアVa1〜Va6を介して導体パターン25a1〜25a7が接続されたスパイラル形状を有しており、平面視においてはほぼ楕円形となる。この場合、環状部19a1は、平面視においてコイル導体25aの平面視形状と一致する楕円形に形成される。環状部19a1は、平面視において、コイル導体25aの平面視形状の外縁よりも内側に配される。例えば、環状部19a1は、コイル導体25aの外縁を画する楕円よりも長軸方向及び短軸方向が若干短い楕円形状に形成される。
本発明の一実施形態において、環状部19a1は、非磁性体材料から形成される。環状部19a1用の非磁性体材料としては、ガラス、Znフェライト、及びこれら以外の公知の非磁性材料を用いることができる。環状部19a1用の非磁性体材料は、シリカ粒子、ジルコニア粒子、アルミナ粒子などの金属酸化物の粒子を含んでも良い。
本発明の一実施形態において、環状部19a1は、コイル軸CLと平行な方向に磁化容易方向を持つ異方性磁性材料から成る。この異方性磁性材料は、例えば、樹脂及び扁平形状のフィラー粒子を含む複合磁性材料である。このフィラー粒子は、その最長軸方向がT軸に平行な方向を向き、その短軸がコイル軸CLに垂直な方向を向く姿勢を取るように、樹脂中で配向される。フィラー粒子がこのような姿勢を取ることにより、環状部19a1のT軸に平行な方向の透磁率は、T軸に垂直な方向の透磁率よりも大きくなる。これにより、環状部19a1においては、T軸に平行な方向が磁化容易方向となり、T軸に垂直な方向が磁化困難方向となる。
環状部19a1においてT軸に平行な方向が磁化容易方向となりT軸に垂直な方向が磁化困難方向となるためには、環状部19a1に含まれるフィラー粒子の全てについて、その最長軸方向がT軸に対して正確に垂直な方向を向いている必要はない。
環状部19a1は、上記の非磁性材料又は異方性磁性材料がシート状に形成されたシートを複数準備し、これらの複数のシートの各々を平面視においてコイル導体25aと同じ形状(図示の実施形態では円環形状)となるようにカットし、これらのカットされたシートを重ねることにより形成される。このようにして形成された環状部19a1の周囲に、フィラー粒子を含む樹脂を印刷することにより、下部カバー層19aが形成される。
絶縁体層20a1〜20a7、上部カバー層18aを構成する各絶縁体層、下部カバー層19aを構成する各絶縁体層、及び環状部19a1に含まれる樹脂は、絶縁性に優れた熱硬化性樹脂であり、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリフッ化ビニルデン(PVDF)樹脂、フェノール(Phenolic)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、又はポリベンゾオキサゾール(PBO)樹脂である。各シートに含まれる樹脂は、他のシートに含まれる樹脂と同種であってもよく異種であってもよい。
絶縁体層20a1〜20a7、上部カバー層18aを構成する各絶縁体層、下部カバー層19a、及び環状部19a1に含まれるフィラー粒子は、フェライト材料の粒子、金属磁性粒子、SiO2やAl23などの無機材料粒子、ガラス系粒子である。本発明に適用可能なフェライト材料の粒子は、例えば、Ni−Znフェライトの粒子またはNi−Zn−Cuフェライトの粒子である。本発明に適用可能な金属磁性粒子は、酸化されていない金属部分において磁性が発現する材料であり、例えば、酸化されていない金属粒子や合金粒子を含む粒子である。本発明に適用可能な金属磁性粒子には、例えば、合金系のFe−Si−Cr、Fe−Si−Al、もしくはFe−Ni、非晶質のFe―Si−Cr−B−C、もしくはFe−Si−B−Cr、Fe、またはこれらの混合材料の粒子が含まれる。本発明に適用可能な金属磁性粒子には、さらにFe−Si−Al、FeSi−Al−Crの粒子が含まれる。これらの粒子から得られる圧粉体も本発明の金属磁性粒子として用いることができる。さらに、これらの粒子または圧粉体の表面に熱処理して酸化膜を形成したものも本発明の金属磁性粒子として利用することができる。本発明に適用可能な金属磁性粒子は、例えばアトマイズ法で製造される。また、本発明に適用可能な金属磁性粒子は、公知の方法を用いて製造することができる。また、本発明には、市販されている金属磁性粒子を用いることもできる。市販の金属磁性粒子として、例えば、エプソンアトミックス(株)社製PF−20F、日本アトマイズ加工(株)社製SFR−FeSiAlがある。
絶縁体層20a1〜20a7及び環状部19a1に含まれる扁平形状のフィラー粒子は、例えば、そのアスペクト比(扁平率)が1.5以上、2以上、3以上、4以上、又は5以上とされる。フィラー粒子のアスペクト比は、当該粒子の最短軸方向の長さに対する最長軸方向の長さの比(最長軸の方向の長さ/最短軸方向の長さ)を意味する。
上述のように、環状部19a1は、非磁性体又はT軸(コイル軸CL)に平行な方向に磁化容易方向を持つ異方性磁性材料から成る。本発明の一実施形態において、環状部19a1は、そのT軸に垂直な方向における透磁率が、絶縁体部20aのT軸(コイル軸CL)に平行な方向における透磁率及び下部カバー層19aのT軸(コイル軸CL)に平行な方向における透磁率よりも小さくなるように構成される。環状部19a1のT軸に垂直な方向における透磁率は、T軸中心としてT軸と垂直に伸びる任意の方向において、絶縁体部20aのT軸に平行な方向における透磁率及び下部カバー層19aのT軸に平行な方向における透磁率よりも小さくてもよい。また、環状部19a1のT軸に垂直な方向における透磁率に異方性がある場合には、環状部19a1のT軸に垂直な方向における透磁率の平均が、絶縁体部20aのT軸に平行な方向における透磁率の平均及び下部カバー層19aのT軸に平行な方向における透磁率の平均よりも小さければよい。環状部19a1のT軸に垂直な方向における透磁率の平均は、T軸に垂直な第1の方向における透磁率とT軸に垂直な第2の方向における透磁率との平均であってもよい。この第1の方向と第2の方向とは互いに垂直であってもよい。この第1の方向は例えばW軸方向であり、第2の方向は例えばL軸方向である。
本発明の一実施形態において、環状部19a1は、絶縁体部20a及び下部カバー層19aよりも大きな抵抗値を有するように構成される。
上述したように、コイルユニット1bは、コイルユニット1aと同様に構成される。具体的には、絶縁体本体11bは、絶縁体部20b、この絶縁体部20bの上面に設けられた上部カバー層18b、及びこの絶縁体部20bの下面に設けられた下部カバー層19bを備える。絶縁体部20bは、絶縁体部20aと同様に構成される。すなわち、絶縁体部20bは、積層された絶縁体層20b1〜20b7を備えており、この絶縁体層20b1〜20b7は、対応する絶縁体層20a1〜20a7と同様に構成される。
コイル導体25bもコイル導体25aと同様に構成される。すなわち、コイル導体25bは、導体パターン25b1〜25b7を有している。これらの導体パターン25b1〜25b7は、絶縁体層20a1〜20a7のうち対応するものの上面にそれぞれ形成されている。導体パターン25b1〜25b7の各々は、隣接する導体パターンとビアVb1〜Vb6を介して電気的に接続されている。導体パターン25b1のビアVb1に接続されている端部と反対側の端部は、外部電極24に接続される。導体パターン25b7のビアVb6に接続されている端部と反対側の端部は、外部電極23に接続される。
下部カバー層19bは、上部カバー層18aと同様に構成される。すなわち、下部カバー層19bは、複数枚の絶縁体層が積層された積層体である。
上部カバー層18bは、下部カバー層19aと同様に構成される。すなわち、上部カバー層18bは、複数枚の絶縁体層が積層された積層体である。本発明の一実施形態において、下部カバー層19bは、平面視で円環形状の環状部18b1を有する。環状部18b1は、平面視において、コイル導体25bの平面視形状と一致する形状を有する。本発明の一実施形態において、コイル導体25bは、コイル導体25aと同一の平面視形状を有するように構成される。この場合、環状部18b1は、環状部19a1と同一の平面視形状を有するように構成される。環状部18b1は、平面視において、コイル導体25bの平面視形状の外縁よりも内側に配される。例えば、環状部18b1は、コイル導体25bの外縁を画する楕円よりも長軸方向及び短軸方向が若干短い楕円形状に形成される。
環状部18b1は、環状部19a1と同様の素材から同様の方法で形成することができる。
本発明の一実施形態において、環状部18b1は、非磁性体又はT軸(コイル軸CL)に平行な方向に磁化容易方向を持つ異方性磁性材料から成る。本発明の一実施形態において、環状部18b1は、そのT軸に垂直な方向における透磁率が、絶縁体部20b及び上部カバー層18bのT軸(コイル軸CL)に平行な方向における透磁率よりも小さくなるように構成される。環状部18b1のT軸に垂直な方向における透磁率は、T軸中心としてT軸と垂直に伸びる任意の方向において、絶縁体部20bのT軸に平行な方向における透磁率及び下部カバー層18bのT軸に平行な方向における透磁率よりも小さくてもよい。また、環状部18b1のT軸に垂直な方向における透磁率に異方性がある場合には、環状部18b1のT軸に垂直な方向における透磁率の平均が絶縁体部20bのT軸に平行な方向における透磁率及び下部カバー層18bのT軸に平行な方向における透磁率よりも小さければよい。環状部18b1のT軸に垂直な方向における透磁率の平均は、T軸に垂直な第1の方向における透磁率とT軸に垂直な第2の方向における透磁率との平均であってもよい。この第1の方向と第2の方向とは互いに垂直であってもよい。この第1の方向は例えばW軸方向であり、第2の方向は例えばL軸方向である。
本発明の一実施形態において、環状部18b1は、絶縁体部20b及び上部カバー層18bよりも大きな抵抗値を有するように構成される。
コイルユニット1bの各構成部材の材料及び製法は、コイルユニット1aの対応する構成部材の材料及び製法と同様である。よって、当業者は、コイルユニット1aの各構成部材に関する説明を参照することにより、コイルユニット1bの各構成部材の材料及び製法について理解することができる。
以上のように構成されたコイルユニット1a及びコイルユニット1bを接合することにより、コイル部品1が得られる。このコイル部品1は、外部電極21と外部電極22との間の第1のコイル(コイル導体25a)と、外部電極23と外部電極24との間の第2のコイル(コイル導体25b)と、を有する。この2つのコイルの各々は、例えば、差動伝送回路における2本の信号線とそれぞれ接続される。このようにして、コイル部品1は、コモンモードチョークコイルとして動作することができる。
コイル部品1は、第3のコイル(不図示)を含むことができる。第3のコイルを備えるコイル部品1は、コイルユニット1aと同様に構成されたもう1つのコイルユニットを追加的に備える。当該追加のコイルユニットには、コイルユニット1a及びコイルユニット1bと同様にコイル導体が設けられ、当該コイル導体が追加的な外部電極と接続される。このような3つのコイルを含むコイル部品は、例えば、3本の信号線を有する差動伝送回路用のコモンモードチョークコイルとして用いられる。
次に、コイル部品1の製造方法の一例を説明する。コイル部品1は、例えば積層プロセスによって製造することができる。まず、コイルユニット1a及びコイルユニット1bをそれぞれ作成する。コイルユニット1aとコイルユニット1bとは同様の方法で作成され得るので、コイルユニット1aの作成方法について説明する。
コイルユニット1aは、具体的には、以下の工程により製造される。まず、絶縁体層20a1〜絶縁体層20a7、上部カバー層18aを構成する各絶縁体層、及び下部カバー層19aを構成する各絶縁体層を作成する。
具体的には、これらの各絶縁体層の作成のために、フィラー粒子を分散させた熱硬化性の樹脂(例えばエポキシ樹脂)へ溶剤を加えてスラリーを作成する。このフィラー粒子は、球形又は扁平形状を有する。このスラリーをプラスチック製のベースフィルムの表面に塗布して乾燥させ、この乾燥後のスラリーを所定サイズに切断することで絶縁体層20a1〜絶縁体層20a7、上部カバー層18aを構成する各絶縁体層、及び下部カバー層19aを構成する各絶縁体層となる磁性体シートがそれぞれ得られる。フィラー粒子が扁平形状を有する場合には、当該フィラー粒子は、その最長軸方向がT軸(コイル軸CL)に平行な方向を向くように配向される。フィラー粒子は、磁気配向等の任意の公知の手法を用いて配向される。磁気配向を用いる場合には、スラリー中の樹脂が流動性を有している間に、一定形状に形成されたスラリーに対して磁場を一定方向に印加することにより、フィラー粒子を所定方向に配向させることができる。
次に、下部カバー層19aとなる各絶縁体層に、環状部19a1を形成する。環状部19a1は、非磁性材料製又は異方性磁性材料製のシートを複数準備し、これらの複数のシートの各々を平面視においてコイル導体25aに相当する形状(図示の実施形態では円環形状)となるようにカットし、これらのカットされたシートを重ねることにより形成される。
異方性磁性材料シートは、例えば、最長軸が厚さ方向に向くように配向されたフィラー粒子を有する。この場合、所定形状にカットされた複数の異方性磁性材料シートの切片を積層させることにより、厚さ方向に平行な方向が磁化容易方向となり厚さ方向に垂直な方向が磁化困難方向となる環状部19a1を得ることができる。
環状部19a1は、短軸が厚さ方向に向くように配向されたフィラー粒子を有する異方性磁性材料シートから作成することもできる。当該異方性磁性材料シートにおいては、フィラー粒子の長軸は、面方向(厚さ方向と垂直な方向)を向いている。この場合、まず、当該異方性磁性材料シートを複数枚積層して積層体を得る。次に、当該積層体を積層方向とは垂直な方向にシート状に切断することでシート体を得る。このシート体においては、フィラー粒子の短軸が当該シート体の面方向を向いている。このシート体をコイル導体25aに相当する形状にカットし、このカットされたシート体の切片を積層させることにより、環状部19a1を得ることができる。このようにして得られた環状部19a1においては、フィラー粒子の短軸がT軸と垂直な方向を向いているため、厚さ方向に平行な方向が磁化容易方向となり厚さ方向に垂直な方向が磁化困難方向となる。したがって、環状部19a1のT軸に垂直な方向における透磁率の平均は、環状部19a1のT軸に平行な方向における透磁率の平均よりも小さくなる。
環状部19a1は、上記以外の方法でも作成できる。例えば、短軸が厚さ方向に向くように配向されたフィラー粒子を有する異方性磁性材料シートを所定の巻回軸の周りに巻回してロール体を形成し、当該ロール体を当該巻回軸に垂直な方向に切断して多数の切断片を形成し、当該切断片を円環形状に配置することにより環状部19a1を作成することができる。
上記のように形成された環状部19a1の周囲に、フィラー粒子を含む樹脂を印刷することにより、下部カバー層19aが形成される。
次に、絶縁体層20a1〜絶縁体層20a7となる各磁性体シートの所定の位置に、各磁性体シートをT軸方向に貫く貫通孔を形成する。
次に、絶縁体層20a1〜絶縁体層20a7となる各磁性体シートの上面に金属材料(例えばAg)から成る導体ペーストをスクリーン印刷法により印刷するとともに、当該各磁性体シートに形成された貫通孔に当該金属ペーストを埋め込む。このようにして貫通孔に埋め込まれた金属がビアVa1〜Va6となる。
次に、絶縁体層20a1〜絶縁体層20a7となる各磁性体シートを積層して、絶縁体部20aとなるコイル積層体を得る。絶縁体層20a1〜絶縁体層20a7となる各磁性体シートは、当該各磁性体シートに形成されている導体パターン25a1〜25a7の各々が隣接する導体パターンとビアVa1〜Va16を介して電気的に接続されるように積層される。
次に、上部カバー層18a用の各磁性体シートを積層して、上部カバー層18aに相当する上部カバー層積層体を形成し、下部カバー層19a用の各磁性体シートを積層して、下部カバー層19aに相当する下部カバー層積層体を形成する。
同様にして、絶縁体部20bとなるコイル積層体、上部カバー層18bに相当する上部カバー層積層体、及び下部カバー層19bに相当する下部カバー層積層体を形成する。
次に、下部カバー層19bとなる下部カバー層積層体、絶縁体部20bとなるコイル積層体、上部カバー層18bとなる上部カバー層積層体、下部カバー層19aとなる下部カバー層積層体、絶縁体部20aとなるコイル積層体、及び上部カバー層18aとなる上部カバー層積層体をこの順序で積層して、プレス機を用いて熱圧着することで本体積層体を得る。
次に、ダイシング機やレーザ加工機等の切断機を用いて当該本体積層体を所望のサイズに個片化することで、絶縁体本体11aに相当するチップ積層体が得られる。次に、このチップ積層体を脱脂し、脱脂されたチップ積層体を加熱処理する。
次に、加熱処理されたチップ積層体の両端部に導体ペーストを塗布することにより、外部電極21、外部電極22、外部電極23、及び外部電極24を形成する。以上により、コイル部品1が得られる。
次に、図4を参照して、コイル部品1において発生する磁束について説明する。図4は、図1のコイル部品をI−I線で切断した断面を模式的に示す図である。図4においては、コイル導体から発生する磁束(磁力線)が矢印で記載されている。また、図4においては、説明の便宜のために、個別の絶縁体層間の境界は省略されている。また、外部電極21〜外部電極24の図示も省略されている。
図示のように、コイル導体25aは、コイル軸CLの周りに巻回されている。コイル軸CLは、図1のT軸と平行に延伸している仮想的な軸線である。同様に、コイル導体25bもコイル軸CLの周りに巻回されている。コイル導体25aは、コイル軸CL方向の一方の端部である上面26aと、コイル軸CL方向の他方の端部である下面27aと、を有する。コイル導体25bは、コイル軸CL方向の一方の端部である上面26bと、コイル軸CL方向の他方の端部である下面27bと、を有する。コイル導体25aは、その下面27aがコイル導体25bの上面26bと対向するように設けられている。
絶縁体本体11aは、コイル導体25aの内側にあるコア部30aと、コイル導体25aの外側にある外周部40aと、コイル導体25aの下面27aとコイル導体25bの上面26bとの間にある中間部50aと、有する。コア部30a及び外周部40aは、絶縁体部20a及び下部カバー層19aの環状部19a1以外の部分で構成される。中間部50aは、環状部19a1から構成される。
絶縁体本体11bは、コイル導体25bの内側にあるコア部30bと、コイル導体25bの外側にある外周部40bと、コイル導体25bの上面26bとコイル導体25aの下面27aとの間にある中間部50bと、有する。コア部30b及び外周部40bは、絶縁体部20b及び上部カバー層18bの環状部18b1以外の部分で構成される。中間部50bは、環状部19b1から構成される。
上述のように、環状部19a1は、そのT軸に垂直な方向における透磁率が、絶縁体部20a及び下部カバー層19aのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さくなるように構成されるので、中間部50aのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率は、コア部30a及び外周部40aのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さい。中間部50aのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率は、当該コイル軸CLを中心として当該コイル軸CLと垂直に伸びる任意の方向において、コア部30a及び外周部40aのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さくてもよく、また、中間部50aのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率の平均が、コア部及30aのコイル軸CLに平行な方向の透磁率の平均び外周部40aのコイル軸CLに平行な方向の透磁率の平均より小さくてもよい。中間部50aのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率の平均は、コイル軸CLに垂直な第1の方向における透磁率とコイル軸CLに垂直な第2の方向における透磁率との平均であってもよい。この第1の方向と第2の方向とは互いに垂直であってもよい。この第1の方向は例えばW軸方向であり、第2の方向は例えばL軸方向である。
同様に、環状部18b1は、そのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率が、絶縁体部20b及び上部カバー層18bのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さくなるように構成されるので、中間部50bのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率は、コア部30b及び外周部40bのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さい。中間部50bのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率は、当該コイル軸CLを中心として当該コイル軸CLと垂直に伸びる任意の方向において、コア部30b及び外周部40bのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さくてもよく、また、中間部50bのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率の平均が、コア部及30bのコイル軸CLに平行な方向の透磁率の平均び外周部40bのコイル軸CLに平行な方向の透磁率の平均より小さくてもよい。中間部50bのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率の平均は、コイル軸CLに垂直な第1の方向における透磁率とコイル軸CLに垂直な第2の方向における透磁率との平均であってもよい。この第1の方向と第2の方向とは互いに垂直であってもよい。この第1の方向は例えばW軸方向であり、第2の方向は例えばL軸方向である。
このコイル部品1では、コイル導体25aを流れる電流から発生した磁束は、コイルユニット1aのコア部30a、上部カバー層18a、及び外周部40aを通ってコイルユニット1bの外周部40bに入る。この磁束は、コイルユニット1bにおいて、外周部40b、下部カバー層19b、コア部30bを通って、コイルユニット1aのコア部30aに戻る。このように、コイル導体25aを流れる電流から発生した磁束は、コア部30a、上部カバー層18a、外周部40a、外周部40b、下部カバー層19b、及びコア部30bを通ってコア部30aに戻る閉磁路を通る。このとき、中間部50a及び中間部50bのコイル軸に垂直な方向における透磁率は、外周部40a及び外周部40bのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さいので、外周部40aを通る磁束は、中間部50a又は中間部50bを通ってコア部30aに戻る経路ではなく、外周部40aをコイル軸CLと平行に外周部40bまで進む経路を通過する。また、コイル導体25bを流れる電流から発生した磁束も、同様の閉磁路を通過する。よって、コイル部品1においては、コイル導体25aとコイル導体25bとの間に漏れ磁束が発生しにくい。したがって、コイル部品1においては、コイル導体間に漏れ磁束が発生する従来の磁気結合型コイル部品と比較して結合係数を改善することができる。
本発明の一実施形態において、環状部19a1は、絶縁体部20a及び下部カバー層19aよりも大きな抵抗値を有するので、中間部50aは、コア部20a及び外周部40aよりも大きな抵抗値を有する。また、環状部18b1は、絶縁体部20b及び上部カバー層18bよりも大きな抵抗値を有するので、中間部50bは、コア部20b及び外周部40bよりも大きな抵抗値を有する。これにより、中間部50a及び中間部50bを薄くしても、コイル導体25aとコイル導体25bとの間の電気的絶縁を確保することができる。
コイル部品1は、積層プロセスによって形成されるので、従来の組立型のカップルドインダクタよりも小型化が容易である。
上部カバー層18a、絶縁体部20a、下部カバー層19a、上部カバー層18b、絶縁体部20b、及び下部カバー層19aに含まれるフィラー粒子を金属磁性粒子とすることにより、フィラー粒子としてフェライト材料から成る粒子を用いる場合と比較して、コア部30a、上部カバー層18a、外周部40a、外周部40b、下部カバー層19b、コア部30bを通る閉磁路において磁気飽和が起こりにくい。よって、この閉磁路の途中に磁気ギャップを設ける必要がない。このため、磁束漏れを小さくできる。
続いて、図5を参照して、本発明の他の実施形態に係るコイル部品101について説明する。図5に示されているコイル部品101は、コイル部品1の中間部50aに代えて中間部51aを備え、中間部50bに代えて中間部51bを備えている。
図5の実施形態において、中間部51aは、下部カバー層19aから構成され、中間部51bは、上部カバー層18bから構成される。この場合、下部カバー層19a及び上部カバー層18bは、コイル軸CLと平行な方向に磁化容易方向を有する異方性磁性材料から成る。中間部51a及び中間部51bは、そのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率が外周部40a及び外周部40bのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さくなるように構成される。
かかる異方性磁性材料から成る下部カバー層19a及び上部カバー層18bを他の層と積層することにより、図5に示すコイル部品101が得られる。すなわち、コイル部品101は、下部カバー層19b、絶縁体部20b、上部カバー層18b、下部カバー層19a、絶縁体部20a、及び上部カバー層18aをこの順に積層して、所定の加熱処理を行うことにより作製される。
このコイル部品101では、コイル導体25aを流れる電流から発生した磁束は、コイルユニット1aのコア部30a、上部カバー層18a、外周部40a、及び中間部51aを通ってコイルユニット1bの中間部51bに入る。この磁束は、コイルユニット1bにおいて、中間部51b、外周部40b、下部カバー層19b、コア部30b、中間部51bを通って、コイルユニット1aの中間部51a及びコア部30aに戻る。中間部51a及び中間部51bのコイル軸CLに垂直な方向における透磁率は外周部40a及び外周部40bのコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さいので、外周部40aを通る磁束は、中間部51a又は中間部51bを通ってコア部30aに戻る経路ではなく、外周部40aをコイル軸CLと平行に外周部40bまで進む経路を通過する。したがって、コイル部品101においても、コイル導体25aとコイル導体25bとの間に漏れ磁束が発生しにくい。また、中間部51a及び中間部51bが閉磁路の途中に介在しているが、中間部51a及び中間部51bの磁化容易方向は、磁束の向きと同じ方向を向いているので、コイル部品101の実効透磁率が中間部51a及び中間部51bによって劣化することはない。
続いて、図6を参照して、本発明の他の実施形態によるコイル部品110について説明する。コイル部品110は、コイルが薄膜プロセスにより平面コイルとして形成されている点で、コイルが積層プロセスによりスパイラル形状に形成されているコイル部品1と異なっている。
図示のように、本発明の一実施形態におけるコイル部品110は、絶縁体本体120と、絶縁基板150と、この絶縁基板150の上面に形成されたコイル導体125aと、この絶縁基板150の下面に形成されたコイル導体125bと、当該コイル導体125aの一端と電気的に接続された外部電極121と、当該コイル導体125aの他端と電気的に接続された外部電極122と、当該コイル導体125bの一端と電気的に接続された外部電極123と、当該コイル導体125bの他端と電気的に接続された外部電極124と、を備える。
絶縁基板150は、コイル軸CLと平行な方向に磁化容易方向を有する異方性磁性材料から成る。この異方性磁性材料は、例えば、樹脂及び扁平形状のフィラー粒子を含む複合磁性材料である。この樹脂は、絶縁性に優れた熱硬化性樹脂である。絶縁基板150に含まれる樹脂は、具体的には、絶縁体層20a1〜20a7と同じものを用いることができるので、詳しい説明は省略する。
絶縁基板150に含まれるフィラー粒子は、その最長軸方向がコイル軸CLに平行な方向を向き、その短軸がコイル軸CLに垂直な方向を向く姿勢を取るように、樹脂中に含められている。フィラー粒子がこのような姿勢を取ることにより、絶縁基板150のコイル軸CLに平行な方向の透磁率は、コイル軸CLに垂直な方向の透磁率よりも大きくなる。これにより、絶縁基板150においては、コイル軸CLに平行な方向が磁化容易方向となり、コイル軸CLに垂直な方向が磁化困難方向となる。絶縁基板150においてコイル軸CLに平行な方向が磁化容易方向となりコイル軸CLに垂直な方向が磁化困難方向となるためには、絶縁基板150に含まれるフィラー粒子の全てについて、その最長軸方向がT軸に対して正確に垂直な方向を向いている必要はない。絶縁基板150に含まれるフィラー粒子は、絶縁体層20a1〜20a7に含まれているフィラー粒子と同じものを用いることができるので、詳しい説明は省略する。
本発明の一実施形態において、絶縁基板150は、絶縁体本体120よりも大きな抵抗値を有するように構成される。これにより、絶縁基板150を薄くしても、コイル導体125aとコイル導体125bとの間の電気的絶縁を確保することができる。
コイル導体125aは、絶縁基板150の上面に、所定のパターンを有するように形成される。図示の実施形態では、コイル導体125aは、コイル軸CLの周りに巻回された複数ターンの周回部を有するように形成される。
同様に、コイル導体125bは、絶縁基板150の下面に、所定のパターンを有するように形成される。図示の実施形態では、コイル導体125bは、コイル軸CLの周りに巻回された複数ターンの周回部を有するように形成される。本発明の一実施形態において、コイル導体125bは、その周回部の上面がコイル導体125aの周回部の下面と対向するように形成される。
コイル導体125aの一方の端部には、引出導体126aが設けられ、他方の端部には、引出導体127aが設けられている。コイル導体125aは、この引出導体126aを介して外部電極121と電気的に接続され、引出導体127aを介して外部電極122と電気的に接続される。同様に、コイル導体125bの一方の端部には、引出導体126bが設けられ、他方の端部には、引出導体127bが設けられている。コイル導体125bは、この引出導体126bを介して外部電極123と電気的に接続され、引出導体127bを介して外部電極124と電気的に接続される。
コイル導体125a及びコイル導体125bは、パターニングされたレジストを絶縁基板150の表面に形成し、このレジストの開口部をめっき処理により導電性金属で充填することで形成される。
本発明の一実施形態において絶縁体本体120は、第1の主面120a、第2の主面120b、第1の端面120c、第2の端面120d、第1の側面120e、及び第2の側面120fを有する。絶縁体本体120は、これらの6つの面によってその外面が画定される。
本発明の一実施形態において、絶縁体本体120は、多数のフィラー粒子を分散させた樹脂から成る。本発明の他の実施形態において、絶縁体本体120は、フィラー粒子を含まない樹脂から成る。本発明の一実施形態において、絶縁体本体120に含まれる樹脂は、絶縁性に優れた熱硬化性の樹脂である。
絶縁体本体120用の熱硬化性樹脂として、ベンゾシクロブテン(BCB)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイミド樹脂(PI)、ポリフェニレンエーテルオキサイド樹脂(PPO)、ビスマレイミドトリアジンシアネートエステル樹脂、フマレート樹脂、ポリブタジエン樹脂、又はポリビニルベンジルエーテル樹脂が用いられる。
本発明の一実施形態において、絶縁体本体120に用いられるフィラー粒子として、絶縁体層20a1〜20a7に含まれているフィラー粒子と同じものを用いることができる。
外部電極121及び外部電極123は、絶縁体本体120の第1の端面120cに設けられる。外部電極122及び外部電極124は、絶縁体本体120の第2の端面120dに設けられる。各外部電極は、図示のように、絶縁体本体120の上面120a及び下面120cまで延伸する。
次に、コイル部品110の製造方法の一例を説明する。コイル部品1は、例えば薄膜プロセスによって製造することができる。まず、絶縁基板150を準備する。次に、絶縁基板150の上面及び下面にフォトレジストを塗布する。次に、絶縁基板150の上面に、フォトマスクによってコイル導体125aの導体パターンを露光・転写し、現像処理を行う。これにより、絶縁基板150の上面にコイル導体125aを形成するための開口パターンを有するレジストが形成される。絶縁基板150の下面にも、同様にしてコイル導体125bを形成するための開口パターンを有するレジストを形成する。次に、めっき処理により、当該開口パターンの各々を導電性金属で充填する。次に、エッチングによりレジストを除去することで、絶縁基板150の上面にコイル導体125aが形成され、絶縁基板150の下面にコイル導体125bが形成される。
次に、コイル導体125a及びコイル導体125bが形成された絶縁基板150の両面に、絶縁体本体120を形成する。絶縁体本体120は、フィラーを含有する樹脂を用いてラミネート法やプレス法などで形成される。
次に、ダイシング機やレーザ加工機等の切断機を用いて当該本体積層体を所望のサイズに個片化することで、絶縁体本体120に相当する単位部品の大きさの積層体が得られる。次に、個片化された積層体に外部電極121〜124を形成する。各外部電極は、絶縁体本体120の表面に導電性ペーストを塗布して下地電極を形成し、この下地電極の表面にめっき層を形成することにより形成される。めっき層は、例えば、ニッケルを含むニッケルめっき層と、スズを含むスズめっき層の2層構造とされる。
以上の工程により、本発明の一実施形態に係るコイル部品1が得られる。上述したコイル部品1の製造方法は一例に過ぎず、コイル部品1の製造方法は上述したものに限られない。
次に、図7を参照して、コイル部品110において発生する磁束について説明する。図7は、図6のコイル部品をII−II線で切断した断面を模式的に示す図である。図7においては、コイル導体から発生する磁束(磁力線)が矢印で記載されている。また、図7においては、説明の便宜のために、各外部電極の図示は省略されている。
図示のように、コイル導体125aは、コイル軸CL方向の一方の端部である上面128aと、コイル軸CL方向の他方の端部である下面129aと、を有する。コイル導体125bは、コイル軸CL方向の一方の端部である上面128bと、コイル軸CL方向の他方の端部である下面129bと、を有する。図示のように、コイル導体125aは、その下面129aがコイル導体125bの上面128bと対向するように設けられている。
絶縁体本体120は、コイル導体125aの内側にあるコア部130aと、コイル導体125aの外側にある外周部140aと、コイル導体125bの内側にあるコア部130bと、コイル導体125bの外側にある外周部140bと、を有する。
このコイル部品110では、コイル導体125aを流れる電流から発生した磁束は、図7中に矢印で示されているように、コア部130a、外周部140a、絶縁基板150(のうちコイル導体125a及びコイル導体125bの外側にある部分)、外周部140b、コア部130b、絶縁基板150(のうちコイル導体125a及びコイル導体125bの内側にある部分)を通ってコア部130aに戻る閉磁路を通る。このとき、絶縁基板150のコイル軸CLに垂直な方向における透磁率は、外周部140a、外周部140b、及び絶縁基板150のコイル軸CLに平行な方向における透磁率よりも小さいので、外周部140aを通る磁束は、絶縁基板150をコイル軸CLに垂直な方向に進んでコア部130aに戻る経路ではなく、絶縁基板150をコイル軸CLと平行な方向に進み外周部140bbまで進む経路を通過する。コイル導体125bを流れる電流から発生した磁束も、同様の閉磁路を通過する。よって、コイル部品110においては、コイル導体125aとコイル導体125bとの間に漏れ磁束が発生しにくい。したがって、コイル部品110においても、コイル導体間に漏れ磁束が発生する従来の磁気結合型コイル部品と比較して結合係数を改善することができる。
コイル部品110は、薄膜プロセスによって形成されるので、組立型のカップルドインダクタよりも小型化が容易である。
本明細書で説明された各構成要素の寸法、材料、及び配置は、実施形態中で明示的に説明されたものに限定されず、この各構成要素は、本発明の範囲に含まれうる任意の寸法、材料、及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、説明した実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
1、101、110 コイル部品
10、120 絶縁体本体
25a、25b、125a、125b コイル導体
50a、50b 中間部
150 絶縁基板

Claims (10)

  1. 絶縁体本体と、
    前記絶縁体本体に埋設され、コイル軸の周りに巻回されている第1のコイル導体と、
    前記絶縁体本体に埋設され、前記コイル軸の周りに巻回されている第2のコイル導体と、
    を備え、
    前記第1のコイル導体は、その一方のコイル面である第1コイル面が前記第2のコイル導体の一方のコイル面である第2コイル面と対向するように設けられており、
    前記絶縁体本体は、
    前記第1コイル面と前記第2コイル面との間に配された中間部と、
    前記第1のコイル導体及び前記第2のコイル導体の内側に配されたコア部と、
    前記第1のコイル導体及び前記第2のコイル導体の外側に配された外周部と、
    を有し、
    前記中間部は、その前記コイル軸に垂直な方向における透磁率が前記コア部及び前記外周部の前記コイル軸に平行な方向の透磁率よりも小さくなるように形成されている、コイル部品。
  2. 前記中間部は、非磁性体から成る、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記中間部は、前記コイル軸に平行な方向に磁化容易方向を持つ異方性磁性材料から成る、請求項1に記載のコイル部品。
  4. 前記中間部は、前記コア部よりも大きな抵抗値を有するように形成される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコイル部品。
  5. 前記中間部は、前記外周部よりも大きな抵抗値を有するように形成される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコイル部品。
  6. 前記第1のコイル導体と前記第2のコイル導体との間に設けられ、前記コイル軸に平行な方向に磁化容易方向を持つ異方性磁性材料から成る中間層をさらに備え、
    前記コア部は、前記第1のコイル導体の内側に配された第1のコア部と、前記第2のコイル導体の内側に配された第2のコア部と、を有し、
    前記外周部は、前記第1のコイル導体の外側に配された第1の外周部と、前記第2のコイル導体の外側に配された第2の外周部と、を有する、請求項1に記載のコイル部品。
  7. 絶縁体本体と、
    前記絶縁体本体に埋設された絶縁基板と、
    前記絶縁基板の一方の面に形成され、コイル軸の周りに巻回されている第1のコイル導体と、
    前記絶縁基板の他方の面に形成され、前記コイル軸の周りに巻回されている第2のコイル導体と、
    を備え、
    前記絶縁基板は、前記コイル軸に垂直な方向における透磁率が前記コイル軸に平行な方向の透磁率よりも小さくなるように形成されている、コイル部品。
  8. 前記絶縁基板は、非磁性体から成る、請求項7に記載のコイル部品。
  9. 前記絶縁基板は、前記コイル軸に平行な方向に磁化容易方向を持つ異方性磁性材料から成る、請求項7に記載のコイル部品。
  10. 前記絶縁基板は、前記絶縁体本体よりも大きな抵抗値を有するように形成される、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のコイル部品。
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