JP2019023712A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ部品を配置しないローラの位置におけるジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定する。【解決手段】画像形成装置は、シートの搬送路における互いに異なる位置に配置されてシートを搬送する複数のローラと、複数のローラうちの少なくとも1つを回転駆動するモータと、モータに電流を流して当該モータを駆動する駆動部と、複数のローラのうちのモータにより回転駆動される対象ローラ15をシートが通過する予定の期間Tmにおけるモータに流れる電流Iqの変化に基づいて、ジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定するジャム判定部と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機、複合機などの画像形成装置は、シート(記録用紙)を収納部から取り出して搬送し、搬送中のシートに所定の位置で画像を印刷する。画像形成装置の内部の搬送路には、シートの長さよりも短い間隔で複数のローラが配置されており、画像形成装置は、搬送路上の各位置をシートが所定のタイミングで通過するようにローラの回転駆動を制御する。
搬送路内で用紙が停滞するジャムが発生することがある。一般に、ジャムの発生を検知するために、シートの有無を光学的に検出するシートセンサが搬送路内の複数箇所に配置される。その配置位置にシートが到着するタイミングが過ぎてもシートが検出されなかったり、その配置位置をシートが通過し終えるタイミングが過ぎてもシートが検出されたままであったりしたときに、ジャムが発生したと判定される。
ジャムの発生を検知すると、画像形成装置は、直ちにシートの搬送を停止し、印刷ジョブの実行を中断する。そして、搬送路内に残留しているシートを取り除くようユーザに促すメッセージを操作パネルのディスプレイにより表示する。
特許文献1には、巻付きジャムの発生を2つのシートセンサを用いて検知し、巻付きジャムが発生したときには他のジャムが発生したときよりも停止能力の高い方法でモータを停止させることが開示されている。
シートセンサによらずにジャムを検知するための先行技術として、特許文献2、3に記載の技術がある。
特許文献2には、電子写真式の画像形成装置において、定着器内のローラとそれを駆動するモータとの間にトルクセンサを設け、モータの回転トルクが基準トルクを超えたときにジャムが発生したと判定することが開示されている。
特許文献3には、ローラを駆動するモータに入力される駆動電圧からモータの駆動トルクを算出する手段と、シートがローラを通過する時間を推定する手段とを設け、推定した時間における算出した駆動トルクに基づいて、ジャムを検出することが開示されている。
特開2007−298964号公報 特開平9−236958号公報 特開2013−209220号公報
搬送路上の複数箇所のいずれかでジャムが発生したときに画像形成装置が行う処理を、発生したジャムの種類に応じて切り替えることが考えられる。例えば、残留しているシートを取り除く作業の便宜として、ジャムの発生箇所とともにジャムの種類をユーザに報知する。
また、発生したジャムの種類を発生箇所とともに記録しておき、画像形成装置のコンディションの診断、サービスパーソンによるメンテナンス、および今後の製品開発などにその記録を役立てることが考えられる。
特許文献2、3の技術は、ジャムの発生の有無を検知するものであり、ジャムの種類に応じた処理を行うことを想定したものではない。特に、特許文献2の技術は、トルクセンサを用いるので、部品コストの低減が難しい。
特許文献1の技術は、定着器におけるジャムが巻付きジャムであるか他のジャムであるかによって処理を切り替えるものである。しかし、巻付きジャムと他のジャムとの判定に2つのシートセンサを用いる。このため、部品コストの低減が難しい。また、定着器内のローラ以外を含む複数のローラのいずれでジャムが発生したかを特定しようとする場合には、ローラごとに2つずつシートセンサを設けなければならず、センサ部品の個数が大幅に増加してしまう。
近年、画像形成装置の小型化およびコストダウンを図るため、センサ部品についてもその個数の低減が求められている。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、センサ部品を配置しないローラの位置におけるジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定し、装置の小型化およびコストダウンを図ることを目的としている。
本発明の実施形態に係る画像形成装置は、シートを搬送して当該シートに画像を形成する画像形成装置であって、前記シートの搬送路における互いに異なる位置に配置されて前記シートを搬送する複数のローラと、前記複数のローラうちの少なくとも1つを回転駆動するモータと、前記モータに電流を流して当該モータを駆動する駆動部と、前記複数のローラのうちの前記モータにより回転駆動される対象ローラを前記シートが通過する予定の期間における前記モータに流れる電流の変化に基づいて、ジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定するジャム判定部と、を有する。
好ましくは、前記モータは、永久磁石同期モータであり、前記モータの駆動をベクトル制御するモータ制御部を有し、前記ジャム判定部は、ベクトル制御における前記モータに回転トルクを生じさせる電流成分である有効電流を前記モータに流れる電流とし、その変化に基づいてジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定する。
本発明によると、センサ部品を配置しないローラの位置におけるジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定し、装置の小型化およびコストダウンを図ることができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略の構成を示す図である。 シートを搬送するローラ群とその駆動源とを示す図である。 ジャムの例を示す図である。 モータの構成例およびモータのd−q軸モデルを示す図である。 画像形成装置におけるモータの駆動および制御に関わる要部の機能的構成を示す図である。 ベクトル制御部の構成例を示す図である。 正常搬送時におけるモータの回転トルクの推移の例を示す図である。 ジャムの発生の有無および種類の判定の例を示す図である。 ジャムの発生の有無および種類の判定の例を示す図である。 連続回転におけるトルク計算の誤差を示す図である。 搬送中に速度を調整する場合におけるモータの電流を測定する期間を示す図である。 画像形成装置におけるジャム判定処理の流れを示す図である。
図1には本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の概略の構成が、図2にはシート5を搬送するローラ群とその駆動源とが、図3にはジャムの例が、それぞれ示されている。
図1において、画像形成装置1は、電子写真式のプリンタエンジン2を備えたカラープリンタである。プリンタエンジン2は、水平方向に配列された4個のイメージングステーション10y,10m,10c,10kを有している。イメージングステーション10y〜10kのそれぞれは、筒状の感光体、帯電チャージャ、現像器、クリーナ、および露光用の光源などを有している。
カラー印刷モードにおいて、4個のイメージングステーション10y〜10kは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の4色のトナー像を並行して形成する。4色のトナー像は、回転中の中間転写ベルト18に順次に一次転写される。最初にYのトナー像が転写され、それに重なるようMのトナー像、Cのトナー像、およびKのトナー像が順次に転写される。
一次転写されたトナー像は、二次転写ローラ14と対向するとき、下方の収納カセット6から取り出されて搬送されてきたシート(記録用紙)5に二次転写される。そして、二次転写の後、定着器17の内部を通って上部の排紙トレイ19へ送り出される。定着器9を通過するとき、加熱および加圧によってトナー像がシート5に定着する。
図2を参照して、画像形成装置1の内部におけるシート5の通路である搬送路4には、上流側から順に、ピックアップローラ11、給紙ローラ12、レジストローラ13、二次転写ローラ14、定着ローラ15、第1排紙ローラ16、および第2排紙ローラ17が配置されている。これらのローラ11〜17の回転により、シート5が搬送される。
ピックアップローラ11は、収納カセット6からそれに積層されているシート群のうちの最上のシート5を取り出す。給紙ローラ12は、取り出されたシート5をレジストローラ13へ送る。給紙ローラ12は、複数枚のシート5が重なって取り出されたときに1枚のみを通過させる捌き機能を有している。
レジストローラ13は、シート5と画像との位置合わせ(レジスト)、およびシート5のスキュー補正のためのローラである。レジストローラ13は、シート5が到着するときには停止しており、中間転写ベルト18に一次転写されたトナー像とシート5とを位置合わせするタイミングで起動されてシート5を二次転写ローラ14へ送り出す。
停止状態のレジストローラ13にシート5が到着してから若干の間、給紙ローラ12による搬送が続けられる。これにより、シート5がレジストローラ13に押し当てられ、その先端縁がレジストローラ13の回転軸と平行になる。すなわちスキューが補正される。
レジストローラ13の上流側の近傍に、シート5の有無を検出するレジストセンサ61が配置されている。レジストセンサ61がシート5を検出したタイミングに基づいて、給紙ローラ12の停止タイミングおよびレジストローラ13の起動タイミングがそれぞれ調整される。
二次転写ローラ14は、シート5を中間転写ベルト18に密着させる。定着ローラ15は、定着器9に設けられた一対のローラであり、シート5に熱および圧力を加える。第1排紙ローラ16および第2排紙ローラ17は、定着処理後のシート5を排紙トレイ19へ送る。
第1排紙ローラ16と第2排紙ローラ17との間に、シート5の有無を検出する排紙センサ62が配置されている。排紙センサ62の出力は、例えば排紙枚数をカウントするためのシート5の通過の検知に用いられる。
なお、レジストセンサ61および排紙センサ62として、接触型のセンサを使用することができる。接触型としては、シート5に押されて変位し、押されなくなると戻るアクチュエータと、その変位を検出するインタラプタとから構成されるものがある。一般に、接触型は、反射型フォトセンサなどの非接触型と比べて安価である。
図2に示す通り、ピックアップローラ11、給紙ローラ12、レジストローラ13、二次転写ローラ14、および中間転写ベルト18は、これらに共通の駆動源であるメインモータ3aにより回転駆動される。ピックアップローラ11および給紙ローラ12にはクラッチ51を介して、レジストローラ13にはクラッチ52を介して、それぞれメインモータ3aの回転駆動力が伝達される。クラッチ51,52のオンオフにより、これらのローラの回転/停止の制御が、中間転写ベルト18の制御とは独立して行われる。
また、定着ローラ15、第1排紙ローラ16、および第2排紙ローラ17は、これらに共通の駆動源とされた定着モータ3bにより回転駆動される。
以下において、メインモータ3aと定着モータ3bとを区別することなく、これらの両方または片方を「モータ3」と記すことがある。
さて、画像形成装置1においては、二次転写ローラ14の近傍および定着ローラ15の近傍にシートセンサは配置されていない。しかし、図3に示すように、シート5の状態などによってはこれらのローラの位置でジャムが発生することがあり得る。
図3(A)では、定着ローラ15のニップ部にシート5が進入せずにニップ部の手前で停滞する蛇腹ジャムが発生している。図3(B)では、シート5の先端が定着ローラ15のニップ部から抜け出た後、シート5がカールなどの要因により定着ローラ15に巻き付く巻付きジャムが発生している。また、図3(C)では、二次転写ローラ14の手前でシート5が停滞する蛇腹ジャムが発生しており、図3(D)では、二次転写位置を抜けたシート5が中間転写ベルト18に巻き付く巻付きジャムが発生している。二次転写ローラ14に巻き付くこともあり得る。
画像形成装置1は、搬送路4のうちのシートセンサの配置が省略された区間におけるジャムの発生の有無、発生箇所、およびジャムの種類を、当該区間の搬送に関わるモータ3の状態に基づいて判定する機能を有している。以下、この機能を中心に画像形成装置1の構成および動作を説明する。
図4にはモータ3の構成例およびモータ3のd−q軸モデルが示されている。
モータ3は、センサレス型の永久磁石同期モータ(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)である。モータ3は、回転磁界を発生させる電機子としての固定子31と、永久磁石を用いた回転子32とを備えている。固定子31は、電気角120度間隔で配置されたU相、V相、W相のコア36,37,38、およびY結線された3つの捲線(コイル)33,34,35を有している。U相、V相およびW相の3相交流電流を捲線33〜35に流してコア36,37,38を順に励磁することによって回転磁界が生じる。回転子32は、この回転磁界に同期して回転する。
図4(A)に示す例では、回転子32の磁極数は2である。ただし、回転子32の磁極数は2に限らず、4、6またはそれ以上であってもよい。回転子32は、アウター式でもよく、インナー式でもよい。また、固定子31のスロット数は3に限らない。いずれにしても、モータ3に対して、d−q座標系を基本とした制御モデルを用いて磁極位置および回転速度の推定を行うベクトル制御(センサレスベクトル制御)が、後に述べるベクトル制御部25により行われる。
なお、以下において、回転子32のS極およびN極のうちの黒丸で示すN極の回転角度位置を、回転子32の「磁極位置PS」と記すことがある。
モータ3のベクトル制御では、モータ3の捲線33〜35に流れる3相の交流電流を、回転子32である永久磁石と同期して回転している2相の捲線に流す直流電流に変換して制御を簡単化する。
図4(B)に示すように、永久磁石の磁束方向(N極の方向)をd軸とし、d軸から電気角でπ/2[rad](90°)進んだ方向をq軸とする。d軸およびq軸はモデル軸である。U相の捲線33を基準とし、これに対するd軸の進み角をθと定義する。この角度θは、U相の捲線33に対する磁極の角度位置(磁極位置PS)を示す。d−q座標系は、U相の捲線33を基準としてこれより角度θだけ進んだ位置にある。
モータ3は回転子32の角度位置(磁極位置)を検出する位置センサを有していないので、ベクトル制御部25は、回転子32の磁極位置PS、すなわち角度θを推定し、その推定した角度θである推定角度θmを用いて回転子32の回転を制御する。
図5には画像形成装置1におけるモータ3の駆動および制御に関わる要部の機能的構成が、図6にはベクトル制御部25の構成例が、それぞれ示されている。
図5において、画像形成装置1は、モータ駆動部26a,26b、ベクトル制御部25a,25b、上位制御部20、クラッチ駆動部50、操作パネル7、および通信インタフェース8などを有する。
モータ駆動部26aは、メインモータ3aに電流を流して当該メインモータ3aを駆動し、モータ駆動部26bは、定着モータ3bに電流を流して当該定着モータ3bを駆動する。ベクトル制御部25aは、モータ駆動部26aをベクトル制御し、ベクトル制御部25bは、モータ駆動部26bをベクトル制御する。以下において、モータ駆動部26a,26bを区別せずにこれらのそれぞれを「モータ駆動部26」と記し、ベクトル制御部25a,25bを区別せずにこれらのそれぞれを「ベクトル制御部25」と記すことがある。
上位制御部20は、画像形成装置1の全体の制御を受け持つコントローラである。上位制御部20は、搬送制御部201、ジャム判定部202、報知処理部203、および記録部204などを有している。これらの機能は、CPU(Central Processing Unit) およびその周辺デバイスを含む上位制御部20のハードウェア構成により、および制御プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。
搬送制御部201は、印刷ジョブにおいて、シート5の搬送を制御する。搬送制御部201は、モータ3の運転パターンに応じた目標速度ω*をベクトル制御部25に与える。また、搬送制御部201は、レジストセンサ61および排紙センサ62からの信号に基づいて搬送の進行状況を監視し、適切なタイミングでクラッチ駆動部50に対して、クラッチ51,52のそれぞれの連結/解放を指令する。
ジャム判定部202は、二次転写ローラ14をシート5が通過する予定の期間におけるメインモータ3aに流れる電流の変化に基づいて、二次転写ローラ14の位置におけるジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定する。また、ジャム判定部202は、定着ローラ15をシート5が通過する予定の期間における定着モータ3bに流れる電流の変化に基づいて、定着ローラ15の位置におけるジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定する。二次転写ローラ14および定着ローラ15は、対象ローラの例である。
ジャム判定部202は、モータ3のベクトル制御におけるモータ3に回転トルクを生じさせる電流成分である有効電流(すなわちq軸電流)をモータ3に流れる電流とし、その変化に基づいてジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定する。ジャム判定部202には、各ベクトル制御部25から有効電流の大きさを示すq軸電流値Iqが入力される。
ジャム判定部202は、ジャムが発生したと判定すると、直ちに判定結果を搬送制御部201に通知する。通知を受けると、搬送制御部201は、搬送を停止させる。また、ジャムが発生したと判定したとき、ジャム判定部202は、ジャムの発生箇所Jpおよびジャムの種類Jkを報知処理部203および記録部204に通知する。本実施形態において、通知される発生箇所Jpは、二次転写ローラ14の位置または定着ローラ15の位置であり、通知されるジャムの種類Jkは、蛇腹ジャムまたは巻付きジャムである。
報知処理部203は、ジャム判定部202からの通知を受けると、搬送路4に残留しているシート5を取り除くようユーザに促すメッセージを操作パネル7のディスプレイに表示させる。このとき、通知された発生箇所Jpに対応する位置または区間をシート5が残留している場所として表示させるとともに、通知されたジャムの種類Jkを表示させる。なお、巻付きジャムが発生したときにはサービスパーソンにシート5の除去を依頼するようユーザに促すメッセージを表示するようにしてもよい。
記録部204は、通知された発生箇所Jpおよびジャムの種類Jkを、ジャムの発生日時とともに動作の履歴として記録する。サービスパーソンは、記録されたデータをメンテナンス用の端末装置に通信インタフェース8を介して取り込むことができる。記録部204が、蓄積した記録データを適時にサービスセンターへ送信するようにしてもよい。
図6において、ベクトル制御部25は、電流検出部27による検出値に基づいて、モータ駆動部26に与える制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−を生成する。
モータ駆動部26は、モータ3の捲線33〜35に電流を流して回転子を駆動するためのインバータ回路である。モータ駆動部26は、ベクトル制御部25からの制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−に従って複数のトランジスタをオンオフすることにより、直流電源ライン260から接地ラインへ捲線33〜35を介して流れる電流を制御する。詳しくは、捲線33を流れる電流Iuを制御信号U+,U−に従って制御し、捲線34を流れる電流Ivを制御信号V+,V−に従って制御し、捲線35を流れる電流Iwを制御信号W+,W−に従って制御する。
電流検出部27は、捲線33,34に流れる電流Iu,Ivを検出する。Iu+Iv+Iw=0であるので、検出した電流Iu,Ivの値から計算によって電流Iwを求めることができる。なお、W相電流検出部を有してもよい。
電流検出部27は、電流Iu,Ivの流路に挿入されているシャント抵抗による電圧降下を増幅してA/D変換し、電流Iu,Ivの検出値として出力する。すなわち、2シャント方式の検出を行う。シャント抵抗の抵抗値は1/10Ωオーダーの小さい値である。
ベクトル制御部25には、上位制御部20から目標速度(速度指令値)ω*を示す速度指令S1が入力される。
ベクトル制御部25は、速度制御部41、電流制御部42、出力座標変換部43、PWM変換部44、入力座標変換部45、および速度・位置推定部46を有する。
速度制御部41は、上位制御部20からの目標速度ω*と速度・位置推定部46からの推定速度ωmとの差を零に近づける比例積分制御(PI制御)のための演算を行い、d−q座標系の電流指令値Id*,Iq*を決定する。推定速度ωmは周期的に入力される。速度制御部41は、推定速度ωmが入力されるごとに電流指令値Id*,Iq*を決定する。
電流制御部42は、電流指令値Id*と入力座標変換部45からの推定電流値(d軸電流値)Idとの差、および電流指令値Iq*と同じく入力座標変換部45からの推定電流値(q軸電流値)Iqとの差を零に近づける比例積分制御のための演算を行う。そして、d−q座標系の電圧指令値Vd*,Vq*を決定する。
なお、電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとの誤差は漸近的に零に近づくので、モータ3に回転トルクを生じさせる電流成分として、q軸電流値Iqに代えて電流指令値Iq*を用いてもよい。つまり、モータ3のトルクを示す有効電流として、q軸電流値Iqまたは電流指令値Iq*のいずれでも用いることができる。換言すれば、q軸電流値Iqまたは電流指令値Iq*は、モータ3のトルクと等価であり、その変化に基づいてジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定することができる。また、モータ3のトルクと等価であれば、q軸電流値Iq、電流指令値Iq*以外の値を用いることが可能である。
出力座標変換部43は、速度・位置推定部46からの推定角度θmに基づいて、電圧指令値Vd*,Vq*をU相、V相、およびW相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換する。つまり、電圧について2相から3相への変換を行う。
PWM変換部44は、電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいて制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−のパターンを生成し、モータ駆動部26へ出力する。制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−は、モータ3に供給する3相交流電力の周波数および振幅をパルス幅変調(PWM: Pulse Width Modulation )により制御するための信号である。
入力座標変換部45は、電流検出部27により検出されたU相の電流IuおよびV相の電流Ivの各値からW相の電流Iwの値を算出する。そして、速度・位置推定部46からの推定角度θmと3相の電流Iu,Iv,Iwの値とに基づいて、d−q軸座標系の推定電流値であるd軸電流値Idおよびq軸電流値Iqを算出する。つまり、電流について3相から2相への変換を行う。d軸電流値Idおよびq軸電流値Iqは、電流制御部42および速度・位置推定部46に入力される。そして、q軸電流値Iqは、上位制御部20のジャム判定部202にも入力される。
速度・位置推定部46は、入力座標変換部45からの推定電流値(Id,Iq)と電流制御部52からの電圧指令値Vd*,Vq*とに基づいて、いわゆる電圧電流方程式に従って速度推定値ωmおよび推定角度θmを求める。求められた速度推定値ωmは、速度制御部41に入力される。
なお、上に示したベクトル制御部25および上位制御部20などの構成は一例であり、ベクトル制御を行うために他の種々の構成を採用することが可能である。
図7には正常搬送時におけるモータ3の回転トルクMTの推移の例が、図8および図9にはジャムの発生の有無および種類の判定の例が、それぞれ示されている。モータ3の回転トルクMTの推移は、q軸電流値Iqの推移に対応する。
シート5が正常に搬送されるとき、モータ3の回転トルクMTは、搬送の進行に伴って図7に示すように推移する。詳しくは次の通りである。
図7おいて、シート5がレジストセンサ61の検出位置に到着すると(t10)、レジストセンサ61がオフからオンに切り替わる。このとき、シート5は、給紙ローラ12により搬送されており、メインモータ3aの回転トルクMTは、給紙ローラ12以外の駆動対象(中間転写ベルト18など)を駆動する分と給紙ローラ12を駆動する分との和となっている。この後、レジストセンサ61は、シート5が検出位置を通過し終えると、オフに戻る。
シート5を静止状態にレジストローラ13に適度に押し当てて給紙ローラ12が停止すると、すなわちクラッチ51がオフになると、メインモータ3aの回転トルクMTは、いったん下がる。クラッチ52がオンとされてレジストローラ13の駆動が始まると、メインモータ3aの回転トルクMTは上がり、シート5が二次転写ローラ15に到着すると(t14)、さらに上がる。その後、メインモータ3aの回転トルクMTは、シート5がレジストローラ13を通過し終えると下がり、二次転写ローラ15を通過し終えるとさらに下がる。
他方、定着モータ3bの回転トルクMTは、シート5が定着ローラ15に到着すると上がり(t15)、第1排紙ローラ16に到着するとさらに上がる(t16)。その後は、シート5が第2排紙ローラ17に到着したときに上がり、シート5が定着ローラ15、第1排紙ローラ16、および第2排紙ローラ17を順に通過し終えるごとに段階的に下がる。
図8の例では、定着ローラ15の位置でジャムが発生する場合が想定されている。つまり、図8の例において、対象ローラは図中に斜線を付した定着ローラ15であり、定着ローラ15を回転駆動する定着モータ3bのq軸電流値Iqの変化に基づいて、ジャムの発生の有無およびジャムの種類Jkが判定される。
q軸電流値Iqの変化の監視は、シート5が定着ローラ15を通過する予定の期間(通過予定期間)に行われ、この通過予定期間は、定着ローラ15よりも上流の基準位置にシート5が到着した基準タイミングからの経過時間により特定される。図8において、基準位置は、レジストセンサ61の配置位置(検出位置)とされており、基準タイミングは、レジストセンサ61がオンに切り替わるタイミングt10とされている。そして、タイミングt10から設定時間T15が経過したタイミングt15が通過予定期間の開始タイミングとされている。
設定時間T15は、レジストセンサ61の配置位置から定着ローラ15までの距離をシート5が搬送により移動するのに要する時間であり、搬送の速度に基づいてそのばらつきを考慮して定められている。設定時間T15は、制御データの一部として記憶されている。
ジャム判定部202は、定着ローラ15にシート5の先端が到着するタイミングt15を過ぎても、q軸電流値Iqの変化の変化量Δが所定のしきい値th15以下である場合に、定着ローラ15の手前で蛇腹ジャム(図3(A)参照)が発生したと判定する。変化量Δは、タイミングt15の以前(例えば直前)のq軸電流値Iqとタイミングt15の以後のq軸電流値Iqとの差である。タイミングt15の以後の所定のモニタ期間Tmにおいて周期的に変化量Δを求め、モニタ期間Tm中の最大値または平均値としきい値th15とを比較することにより、ジャムの判定を行う。
しきい値th15は、例えば、各種のシートを定着ローラ15のニップ部に進入させてメインモータ3aに加わる負荷トルクの変化量を測定する実験を行い、得られた正常搬送時における負荷トルクの変化量の最小値をq軸電流値Iqに換算した値とされる。
蛇腹ジャムが発生したと判定するタイミングt150は、排紙センサ62がオンに切り替わる予定のタイミングt20よりも早い。つまり、排紙センサ62の出力に基づいてジャムの発生の有無を判定する場合よりも早く、ジャムが発生したと判定することができる。早期に搬送を停止してジャムの進行を止めることができる。
また、ジャム判定部202は、タイミングt15でq軸電流値Iqがしきい値th15を超える変化となるよう増大し、かつその後に定着ローラ15が1回転する時間T151が経過したタイミングからq軸電流値Iqが変動し出した場合に、巻付きジャム(図3(B)参照)が発生したと判定する。
この場合においても、巻付きジャムが発生したと判定するタイミングt151は、排紙センサ62がオンに切り替わる予定のタイミングt20よりも早い。したがって、排紙センサ62の出力に基づいてジャムの発生の有無を判定する場合よりも早く搬送を停止することができる。
なお、このようにジャムの種類を判定することにより、ジャムの発生箇所を従来よりも厳密に特定することができる。すなわち、蛇腹ジャムと判定することにより、定着ローラ15の手前、より詳しくは定着ローラ15のニップ部の上流側の近傍がジャムの発生箇所として特定され、巻付きジャムと判定することにより、定着ローラ15の周面がジャムの発生箇所として特定される。従来においては、このような厳密な発生箇所を特定することができなかった。
図9の例では、二次転写ローラ14の位置でジャムが発生する場合が想定されている。図9の例において、対象ローラは図中に斜線を付した二次転写ローラ14であり、二次転写ローラ14を回転駆動するメインモータ3aのq軸電流値Iqの変化に基づいて、ジャムの発生の有無およびジャムの種類Jkが判定される。
q軸電流値Iqの変化の監視は、シート5が二次転写ローラ14を通過する予定の期間(通過予定期間)に行われる。通過予定期間は、二次転写ローラ14よりも上流の基準位置にシート5が到着した基準タイミングからの経過時間により特定される。基準位置は、図8の例と同様にレジストセンサ61によるシート5の検出位置とされており、基準タイミングは、レジストセンサ61がオンに切り替わるタイミングt10とされている。そして、タイミングt10から設定時間T14が経過したタイミングt14が通過予定期間の開始タイミングとされている。
設定時間T14は、レジストセンサ61によるシート5の検出位置から二次転写ローラ14までの距離をシート5が搬送により移動するのに要する時間であり、スキュー補正およびレジストのためにレジストローラ13の手前で待機させる時間を含んでいる。設定時間T14も上に述べた設定時間T15と同様に定められてあらかじめ記憶されている。
ジャム判定部202は、二次転写ローラ14にシート5の先端が到着するタイミングt14を過ぎても、q軸電流値Iqの変化の変化量Δが所定のしきい値th14以下である場合に、二次転写ローラ14の手前で蛇腹ジャム(図3(C)参照)が発生したと判定する。タイミングt14の以後の所定のモニタ期間Tmにおいて周期的に変化量Δを求め、モニタ期間Tm中の最大値または平均値としきい値th14とを比較することにより、ジャムの判定を行う。しきい値th14は、上に述べたしきい値th15と同様の実験に基づいて定められる。
蛇腹ジャムが発生したと判定するタイミングt140は、レジストセンサ61がオンからオフに切り替わる予定のタイミングt100よりも早い。つまり、レジストセンサ61の出力に基づいて、タイミングt100を過ぎてもシート5がレジストセンサ61を通過し終えないときにジャムが発生したと判定する場合とよりも早く、ジャムが発生したと判定することができる。
また、ジャム判定部202は、タイミングt14でq軸電流値Iqがしきい値th14を超える変化となるよう増大し、かつその後に二次転写ローラ14が1回転する時間T142が経過したタイミングからq軸電流値Iqが変動し出した場合に、二次転写ローラ14に巻き付く巻付きジャムが発生したと判定する。
または、タイミングt14でq軸電流値Iqがしきい値th14を超える変化となるよう増大し、かつその後に時間T142が経過する以前にq軸電流値Iqが変動し出した場合には、中間転写ベルト18に巻き付く巻付きジャム(図3(D)参照)が発生したと判定する。
なお、例えば中間転写ベルト18に巻き付いたにもかかわらず図9(B)に示すようにq軸電流値Iqがほとんど変動せずに正常搬送時と同様に推移したとしても、タイミングt150において、二次転写ローラ14の位置でジャムが発生したと判定することができる。すなわち、しきい値th15より小さいしきい値th150を設けておき、タイミングt15を過ぎた後の定着モータ3bのq軸電流値Iqの変化の変化量Δがしきい値th150以下である場合に、二次転写ローラ14の位置で巻付きジャムが発生したと判定する。
図10には連続回転に伴うトルク計算の誤差が示されている。
上に述べた通り、ジャムの有無などの判定は、q軸電流値Iqの変化に基づいて行われる。そして、判定に用いるしきい値th14,th15は、モータ3の回転トルクMTを次式を用いてq軸電流値Iqに換算して定められたものである。
MT=K・Iq (K:定数)
この式中の定数Kは、温度に依存するパラメータである鎖交磁束φを含んでいる。捲線33〜35の温度は、モータ3の連続回転時間が長くなるにつれて上昇する。このため、図10に示すように、q軸電流値Iqに基づいて計算により求まる回転トルクMTと実際の回転トルクMTとにずれ(誤差)が生じる。
q軸電流値Iqの変化をモータ3に加わる負荷の変化としてより正確に判定するには、モータ3の温度に応じてq軸電流値Iqまたはしきい値th14,th15を補正するのが望ましい。
そこで、ジャム判定部202は、変化量Δおよびしきい値th14,th15の一方または両方を、q軸電流値Iqの変化がモータ3の回転軸上のトルクの変化に合致するようモータ3の温度に応じて補正する。その際、モータ3の温度とモータ3の連続時間との対応を示すデータを参照し、モータ3の連続時間に基づいて温度を特定する。
図11には搬送中に速度を調整する場合におけるモータ3に流れる電流を測定する期間が示されている。
定着ローラ15の周速度は、温度調整に伴うローラ径の伸縮などにより変動する。二次転写位置と定着位置とにおいて搬送速度を一致させるため、定着モータ3bの回転速度を搬送中に調整する場合がある。つまり、搬送制御部201は、ベクトル制御部25bに与える目標速度ω*を適宜変更する。
目標速度ω*が変更されたとき、ベクトル制御における応答の過不足によるq軸電流値Iqの変動が生じる。この変動は定着モータ3bの負荷を変化を示すものではない。したがって、ジャム判定部202は、定着モータ3bの回転速度が一定に保たれる定速期間T7において定着モータ3bのq軸電流値Iqの変化に基づいて、ジャムの発生の有無およびジャムの種類Jkを判定する。
図12には画像形成装置1におけるジャム判定処理の流れが示されている。
シート5が基準位置に到着すると、到着した時刻に設定時間T14,T15を加算することによりシート5が対象ローラに到着するタイミングt14,t15を算出する(#401)。
タイミングt14,t15が到来すると(#402でYES)、q軸電流値Iqに基づいて回転トルクMTの変化量が所定値以下であるか否かを判定する(#403)。回転トルクMTの変化量が所定値以下であれば(#403でYES)、対象ローラの位置で蛇腹ジャムが発生したと判定する(#404)。
回転トルクMTの変化量が所定値以下でなければ(#403でNO)、モータ3と対象ローラとの間の減速比およびモータ3の回転速度に基づいて、対象ローラが1回転するタイミングを算出する(#405)。
そのタイミングを過ぎた後に(#406でYES)、回転トルクMTが変動した場合は(#407でYES)、対象ローラの位置で巻付きジャムが発生したと判定する(#408)。回転トルクMTが変動しなかった場合は(#407でNO)、ジャムは発生していないと判定する(#409)。
以上の実施形態によると、シート5の有無を検出するセンサ部品を配置しないローラの位置におけるジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定することができる。
q軸電流値Iqは、直流電源ライン260からモータ3に流れる電流(モータ電流)のうち、モータ3に加わる負荷トルクの変化に応じて、モータ3の回転速度を目標速度(ω*)に保つよう回転トルクMTを増減させるq軸電流成分の大きさを表わす。モータ電流からd軸電流成分を除いた成分であるq軸電流成分によると、d軸電流成分を含むモータ電流による場合とよりも正確に、モータ3の負荷トルクの変化を検知することができる。したがって、ジャムの種類を実用に適する精度で判定することができる。
上に述べた実施形態にによると、定着ローラ15の近傍に耐熱性のシートセンサを設ける必要がなく、二次転写ローラ14の近傍にシート5にストレスをかけずにその有無を検出する非接触型(反射型)のシートセンサを設ける必要がない。これにより画像形成装置1の部品コストを低減することができる。
上に述べた実施形態において、定着ローラ15の位置でのジャムの発生の有無を判定する場合の基準タイミングは、定着ローラ15の上流に配置される上流側ローラ(11〜14)を回転駆動するメインモータ3aのq軸電流値Iqの変化に基づいて検知されるタイミングであってよい。その場合、基準位置は、上流側ローラが配置された位置である。
上に述べた実施形態において、タイミングt14でq軸電流値Iqがしきい値th14を超える変化となるよう増大し、かつその後に排紙センサ62の配置位置にシート5が到着する予定のタイミングt20を過ぎても排紙センサ62によりシート5が検出されない場合に、二次転写ローラ14または中間転写ベルト18に巻き付く巻付きジャムが発生したと判定してもよい。
その他、画像形成装置1の全体または各部の構成、処理の内容、順序、またはタイミング、モータ3の構成、しきい値th14,th15などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 画像形成装置
3 モータ
3a メインモータ(モータ)
3b 定着モータ(モータ)
5 シート
12 給紙ローラ(ローラ)
13 レジストローラ(ローラ)
14 二次転写ローラ(ローラ、対象ローラ)
15 定着ローラ(ローラ、対象ローラ)
16 第1排紙ローラ(ローラ)
17 第2排紙ローラ(ローラ)
25,25a,25b ベクトル制御部(モータ制御部)
26,26a,26b モータ駆動部(駆動部)
61 レジストセンサ(センサ)
62 排紙センサ(センサ)
202 ジャム判定部
Iq q軸電流値(有効電流)
Iq* 電流指令値(有効電流)
Iu,Iv,Iw 電流
Jk ジャムの種類
t14,t15 タイミング(シートの先端が到着するタイミング)
th14,th15 しきい値(所定値)
T14,T15 設定時間(経過時間)
T142,T151 時間
Tm モニタ期間(通過する予定の期間)
Δ 変化量

Claims (11)

  1. シートを搬送して当該シートに画像を形成する画像形成装置であって、
    前記シートの搬送路における互いに異なる位置に配置されて前記シートを搬送する複数のローラと、
    前記複数のローラうちの少なくとも1つを回転駆動するモータと、
    前記モータに電流を流して当該モータを駆動する駆動部と、
    前記複数のローラのうちの前記モータにより回転駆動される対象ローラを前記シートが通過する予定の期間における前記モータに流れる電流の変化に基づいて、ジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定するジャム判定部と、を有する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記モータは、永久磁石同期モータであり、
    前記モータの駆動をベクトル制御するモータ制御部を有し、
    前記ジャム判定部は、ベクトル制御における前記モータに回転トルクを生じさせる電流成分である有効電流を前記モータに流れる電流とし、その変化に基づいてジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定する、
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. ジャム判定部は、前記対象ローラに前記シートの先端が到着するタイミングを過ぎても、前記電流の変化の変化量が所定値以下である場合に、当該対象ローラの手前で蛇腹ジャムが発生したと判定する、
    請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. ジャム判定部は、前記タイミングで前記電流が前記所定値を超える変化となるよう増大し、かつその後に前記対象ローラが1回転する時間が経過したタイミングから前記電流が変動し出した場合に、前記対象ローラに巻き付く巻付きジャムが発生したと判定する、
    請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記対象ローラの下流側に前記シートの有無を検出するセンサが配置されており、
    ジャム判定部は、前記タイミングで前記電流が前記所定値を超える変化となるよう増大し、かつその後に前記センサの配置位置に前記シートが到着する予定のタイミングを過ぎても前記センサにより前記シートが検出されない場合に、前記対象ローラに巻き付く巻付きジャムが発生したと判定する、
    請求項3記載の画像形成装置。
  6. 前記予定の期間は、前記対象ローラよりも上流の基準位置に前記シートが到着した基準タイミングからの経過時間により特定される、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記基準タイミングは、前記基準位置における前記シートの有無を検出するセンサにより前記シートが検出されたタイミングである、
    請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記基準タイミングは、前記基準位置に配置された上流側ローラを回転駆動するモータを流れる電流の変化に基づいて検知される、
    請求項6記載の画像形成装置。
  9. 前記変化量および前記所定値の一方または両方は、前記モータに流れる電流の変化が前記モータの回転軸上のトルクの変化に合致するよう前記モータの温度に応じて補正される、
    請求項3ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記ジャム判定部は、前記シートの搬送中に前記モータの回転速度を調整する速度制御が行われる場合には、当該回転速度が一定に保たれる定速期間において前記モータに流れる電流の変化に基づいて、ジャムの発生の有無およびジャムの種類を判定する、
    請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記モータは、前記複数のローラに共通の駆動源であり、
    前記ジャム判定部は、前記複数のローラのそれぞれについて定められた判定のためのしきい値を用いて、ジャムの発生の有無、ジャムの種類、およびジャムの発生箇所を判定する、
    請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置。
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