JP2008168669A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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隆一 前田
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Abstract

【課題】過熱保護および温度補償を適切に行うことで、温度が上昇しても電動パワーステアリング装置を故障することなく良好に動作させ、その性能を十分に発揮させる。
【解決手段】温度算出部112は、モータ駆動回路152内のスイッチング素子に内蔵された温度検出ダイオード153の電圧降下を示す信号Svfに基づき素子温度検出値TSを出力し、温度推定演算部113は素子温度検出値TSと電流検出値id,iqからモータ温度推定値TMを求める。トルク補償演算部115はトルク補償電流値icをモータ温度推定値TMに基づき算出する。制限器119は、過熱保護演算部118によりモータ温度推定値TMに基づき決定された目標電流上限値Imaxに応じて、トルク補償電流値icの加算された電流目標値Itcに制限を加える。トルクリップル補償演算部116は、トルクリップル抑制のための電流補償値をモータ温度推定値TMに基づき補正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関し、特に、電動パワーステアリング装置内の電動モータまたはモータ駆動回路の過熱保護および温度補償に関する。
従来より、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じてモータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が用いられている。この電動パワーステアリング装置では、操舵のための操作手段であるハンドルに加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサが設けられており、そのトルクセンサで検出される操舵トルクに基づきモータに流すべき電流の目標値が設定される。そして、その目標値に基づいてモータの駆動手段に与えるべき指令値が生成され、その指令値に応じた電圧がモータに印加される。この電圧印加によってモータに電流が供給される。
上述の動作において、モータやモータ駆動回路に電流が流れることによって当該モータやモータ駆動回路に発熱が生じる。その発熱の結果、当該モータやモータ駆動回路を構成する各部品の温度が次第に上昇し、所定の温度以上になると部品が破損するおそれが生じる。このような過熱に起因する部品の破損を防止するため、従来より、モータを駆動するための電流値に上限が定められている。すなわち、電動パワーステアリング装置における各部を過熱から保護するためにモータの駆動電流または電流目標値に対して上限値が設定され、この過熱保護のための上限値を超える電流がモータに流れないように構成されている。
例えば、過熱によるモータの故障を防止するために、そのモータ巻線の上昇温度を推定し、その推定上昇温度に基づいてそのモータ巻線の推定温度を算出している。また、そのモータ巻線の推定温度とモータに供給可能な電流値とが対応づけられている。そして、そのモータ巻線の推定温度に基づいてモータに供給する電流値に制限を加えることにより、過熱によるモータ故障を防止している。
また、電動パワーステアリング装置の制御装置(ECU)内のモータ駆動回路を構成するスイッチング素子の過熱による故障を防止するために、スイッチング素子が取り付けられる放熱ブロックに温度センサを設け、その温度センサにより得られる温度検出値に基づき、当該スイッチング素子に流れる電流を制限している。
なお、本発明に関連する技術として、特許第3609637号明細書では、扇風機の電源供給制御装置につき、電源の出力電圧を負荷に供給する経路にシャント抵抗およびサーマルFETが直列に接続された構成が説明されており、そこで使用されるスイッチング素子としてのサーマルFETは、温度センサを内蔵してサーマルFETが規定以上の温度まで上昇した場合に内蔵のゲート遮断回路によってサーマルFETを強制的にオフ制御する過熱遮断機能を備えている(段落0006)。また、特許第3261974号明細書では、電気負荷駆動用のスイッチング素子として使用される所謂パワートランジスタであって電流検出用の抵抗器や通過電流による発熱を検出する温度センサを内蔵したものに言及されている(段落0079)。
特許第3609637号明細書 特許第3261974号明細書
ところで、モータ巻線の温度上昇等の相対的な温度変化は電流値等に基づき精度よく推定することができるが、電動パワーステアリング装置を搭載した車両のエンジンの始動時等の初期状態における正確な温度の検出が困難であることから、モータの絶対的な温度を高い精度で推定することができなかった。また、スイッチング素子が取り付けられる放熱ブロックに温度センサを設けた場合、スイッチング素子から放熱ブロックまでの熱の伝達に遅延が生じることや、放熱ブロックによって熱伝導特性が異なることから、スイッチング素子の温度を正確に検出することができなかった。
このように保護対象の温度を正確に求められない場合には、過熱保護のための電流制限を行う設定限界温度に余裕を持たせることが必要となる。その結果、温度が上昇すると電動パワーステアリング装置としての性能を十分に発揮できないことがある。
また、電動パワーステアリング装置に搭載されたモータの温度が上昇すると、モータの特性が変化して、適切な操舵補助力を発生できなくなったり、操舵フィーリングの悪化を招いたりすることがある。
そこで本発明は、過熱保護および温度補償を適切に行うことにより、温度が上昇しても故障することなく良好に動作し性能を十分に発揮できる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、車両操舵のための操作に応じて電動モータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
温度検出手段を内蔵したスイッチング素子を含み、前記電動モータを駆動する駆動回路と、
前記車両操舵のための操作に応じて前記電動モータに流すべき電流の目標値を決定する目標値決定手段と、
前記温度検出手段により得られる温度検出値に基づき前記目標値を補正する目標値補正手段と、
前記電動モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記目標値補正手段による補正後の目標値と前記電流検出手段により得られる電流検出値との偏差に基づき前記駆動回路を制御する制御手段と、
前記温度検出値に基づき前記補正後の目標値に制限を加える電流制限手段と
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記温度検出値および前記電流検出値に基づき前記電動モータの温度の推定値を求める温度推定手段を更に備え、
前記駆動回路は、前記電動モータに近接するように配置され、
前記目標値補正手段は、前記温度推定手段により得られるモータ温度推定値に基づき前記目標値を補正することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、
前記電流制限手段は、前記モータ温度推定値に基づき前記補正後の目標値に制限を加えることを特徴とする。
第4の発明は、第2の発明において、
前記目標値補正手段は、前記モータ温度推定値に基づき、前記電動モータのトルクの温度特性が補償されるように前記目標値を補正することを特徴とする。
第5の発明は、第2の発明において、
前記電動モータにおけるトルクリップルを抑制するためのトルクリップル補償手段を更に備え、
前記トルクリップル補償手段は、前記トルクリップルの温度特性が補償されるように前記モータ温度推定値に基づき前記トルクリップルの抑制のための補償量を補正する補償量補正手段を含むことを特徴とする。
上記第1の発明によれば、モータの駆動回路内のスイッチング素子に内蔵された温度検出手段により、放熱ブロックを介さずに当該スイッチング素子の温度が検出されるので、当該スイッチング素子につき精度の高い温度検出値が得られる。そして、この温度検出値に基づきモータの電流目標値を補正することにより、電動パワーステアリング装置における構成要素(例えばモータ等)の温度特性を精度よく補償することができる。また、この温度検出値に基づき補正後の電流目標値に制限が加えられるので、過熱保護のための電流制限を行う設定限界温度に必要な余裕を小さくすることができる。したがって、温度が上昇しても、過熱による故障を回避しつつ電動パワーステアリング装置を良好に動作させ且つその性能を十分に発揮させることができる。
上記第2の発明によれば、モータに近接するように配置された駆動回路内のスイッチング素子に内蔵された温度検出手段による温度検出値とそのモータに流れる電流の検出値であるモータ電流検出値とからモータ温度推定値が求められるので、そのモータ温度推定値は精度の高いものとなる。そして、このモータ温度推定値に基づきモータの電流目標値を補正することにより、そのモータの温度特性を精度よく補償することができる。これにより、温度が上昇しても良好に操舵補助を行うことができる。
上記第3の発明によれば、精度の高いモータ温度推定値に基づき、モータに流すべき電流の目標値が制限されるので、大きな余裕を持たせることなくモータを過熱から保護することができる。これにより、モータの温度が上昇しても過熱による故障を回避しつつ電動パワーステアリング装置の性能を十分に発揮させることができる。
上記第4の発明によれば、精度の高いモータ温度推定値に基づきモータのトルクの温度特性が補償されるので、モータの温度が上昇してもトルク不足を招くことなく適切な操舵補助力を発生させることができる。
上記第5の発明によれば、精度の高いモータ温度推定値に基づき、モータのトルクリップルの温度特性が補償されるようにトルクリップルの抑制のための補償量が補正されるので、温度が上昇してもトルクリップルの増大を招くことなく良好な操舵フィーリングを維持することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、ハンドル操作(操舵操作)における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させるブラシレスモータ6と、その操舵補助力をラック軸に伝達するボールねじ駆動部61と、ブラシレスモータ6のロータの回転位置を検出するレゾルバ等の位置検出センサ62と、車載バッテリ8からイグニションスイッチ9を介して電源の供給を受け、トルクセンサ3や車速センサ4、位置検出センサ62からのセンサ信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。
このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、トルクセンサ3は、その操作による操舵トルクを検出し、操舵トルクを示す操舵トルク信号Tsを出力する。一方、車速センサ4は、車両の速度(車速)を検出し、車速を示す車速信号Vsを出力する。制御装置としてのECU5は、それら操舵トルク信号Tsおよび車速信号Vsと、位置検出センサ62によって検出されるロータの回転位置とに基づいて、モータ6を駆動する。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力がボールねじ駆動部61を介してラック軸に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクによる操舵力とモータ6の発生するトルクによる操舵補助力との和によって、ラック軸が往復運動を行う。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
<1.2 制御装置の構成>
本実施形態では、電動パワーステアリング装置における制御装置であるECU5において、操舵トルクおよび車速に応じた適切な操舵補助力が発生するようにモータ6に対するフィードバック制御が行われる。このモータ6は、永久磁石からなる界磁としてのロータ(以下「回転界磁」ともいう)と、u相、v相およびw相の3相コイルからなるステータとから構成されるブラシレスモータである。以下に述べるように、このモータ6に印加すべき電圧の指令値は、後述のように決定される電流目標値とモータ電流の検出値との偏差に基づく制御演算によって算出されるが、位相遅れを低減するために、この制御演算ではd−q座標で電流指令値が表現され、d軸およびq軸電流指令値に基づき電圧指令値が算出される。ここで、d−q座標は、永久磁石からなるロータと同期して回転する回転座標系であって、回転界磁の磁束方向をd軸とし、d軸と直交する方向をq軸とする。
図2は、本実施形態におけるECU5の構成を示すブロック図である。このECU5は、位相補償器110と、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)10と、モータ駆動部とから構成される。マイコン10は、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、電流目標値決定部111と、温度算出部112と、温度推定演算部113と、トルク補償演算部115と、トルクリップル補償演算部116と、過熱保護演算部118と、制限器119と、加算器120,121,122と、減算器123,124と、d軸電流PI制御部126と、q軸電流PI制御部128と、d−q/3相交流座標変換部132と、3相交流/d−q座標変換部138と、正弦波ROMテーブル140とからなるモータ制御部として機能する。モータ駆動部は、モータ制御部としてのマイコン10から出力される電圧指令値に基づき、u相、v相およびw相からなる3相のブラシレスモータ6を駆動するハードウェア(回路)であって、3相PWM変調部150と、モータ駆動回路152と、u相電流検出器154と、v相電流検出器156と、ロータ角度位置検出器162とから構成される。なお、本実施形態では、後述のモータ温度の推定を考慮して、モータ駆動回路152はモータ6に近接するように配置されている。
本実施形態では、トルクセンサ3から出力される操舵トルク信号Tsが上記構成のECU5に入力されると共に、車速センサ4から出力される車速信号VsもECU5に入力される。ECU5では、入力された操舵トルク信号Tsに対して位相補償器110により位相補償が施され、その位相補償後の信号は、電流目標値決定部111に入力される。また、車速センサ4からの車速信号VsもECU5における電流目標値決定部111に入力される。さらに、モータ6に取り付けられた位置検出センサ62から出力されるセンサ信号Srが、ECU5におけるロータ角度位置検出器162に入力され、ロータ角度位置検出器162は、モータ6のロータの回転位置すなわち電気角θreを示す信号を出力する。この電気角θreを示す信号は、正弦波ROMテーブル140に入力される。
電流目標値決定部111は、上記操舵トルク信号Tsと上記車速信号Vsとに基づき、モータ6に供給すべき電流の値である電流目標値Itを決定する。具体的には、適切な操舵補助力を発生させるためにモータ6に供給すべき電流の目標値と操舵トルクとの関係を車速をパラメータとして示すテーブルがアシストマップとして電流目標値決定部111内に予め保持されており、電流目標値決定部111は、このアシストマップを参照して電流目標値Itを決定する。
加算器120は、モータ6の発生するトルクであるモータトルクの温度特性を補償するために後述のようにして生成されるトルク補償電流値icを上記電流目標値Itに加算し、その加算結果It+icを補正後電流目標値Itcとして出力する。制限器119は、モータ6を過熱から保護すべく後述のようにして決定される目標電流上限値Imaxに基づき補正後電流目標値Itcに制限を加える。このような制限を加えられた後の補正後電流目標値Itcは、q軸基本電流指令値iq0 *として制限器119から出力される。
このq軸基本電流指令値iq0 *は、操舵補助のためにモータ6が発生すべきトルクに対応する電流の指令値であり、加算器122に入力される。一方、d軸電流はトルクに関与しないので、d軸電流指令値の基本となるd軸基本電流指令値id0 *は、id0 *=0として加算器121に入力される。
トルクリップル補償演算部116は、モータ6における誘導起電力波形の歪みに起因するトルクリップルの発生を抑制するためにモータ6に流すべき補償電流の指令値を決定するものであり、具体的には、モータ6におけるロータの電気角θre、q軸基本電流指令値iq0 *、および後述のモータ温度推定値TMに基づき、当該補償電流の指令値としてd軸電流補償値Δidおよびq軸電流補償値Δiqを求める(詳細は後述)。これらの電流補償値Δid,Δiqは、加算器121,122にそれぞれ入力される。加算器121は、そのd軸電流補償値Δidを上記のd軸基本電流指令値id0 *に加算することによりd軸電流指令値id *を求め、加算器122は、そのq軸電流補償値Δiqを上記のq軸基本電流指令値iq0 *に加算することによりq軸電流指令値iq *を求める。
u相電流検出器154とv相電流検出器156は、モータ駆動回路152からモータ6に供給される電流のうちu相電流とv相電流をそれぞれ検出し、u相電流検出値iuとv相電流検出値ivをそれぞれ出力する。正弦波ROMテーブル140は、角度θの各種の値とsinθの各種の値とを互いに対応付けて格納しており、ロータ角度位置検出器162からの信号の示す電気角θreに対応する正弦波値sinθreを出力する。3相交流/d−q座標変換部138は、この正弦波値sinθreを用いて、次式により、上記のu相電流検出値iuおよびv相電流検出値ivを、d−q座標上の値すなわちd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqに変換する。
d=√2{ivsinθre−iusin(θre−2π/3)}
q=√2{ivcosθre−iucos(θre−2π/3)}
このようにして得られたd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqは、減算器123および減算器124にそれぞれ入力される。
減算器123は、加算器121からのd軸電流指令値id *と3相交流/d−q座標変換部138からのd軸電流検出値idとの偏差であるd軸電流偏差ed=id *−idを算出し、d軸電流PI制御部126は、このd軸電流偏差edに対する比例積分制御演算によってd軸電圧指令値vd *を求める。一方、減算器124は、加算器122からのq軸電流指令値iq *と3相交流/d−q座標変換部138からのq軸電流検出値iqとの偏差であるq軸電流偏差eq=iq *−iqを算出し、q軸電流PI制御部128は、このq軸電流偏差eqに対する比例積分制御演算によってq軸電圧指令値vq *を求める。
d−q/3相交流座標変換部132は、上記のd軸電圧指令値vd *およびq軸電圧指令値vq *を3相交流座標上の値であるu相電圧指令値vu *、v相電圧指令値vv *およびw相電圧指令値vw *に変換する。
3相PWM変調部150は、上記のようにして算出された各相電圧指令値vu *、vv *、vw *にそれぞれ応じたデューティ比のPWM信号Su、Sv、Swを生成する。
モータ駆動回路152は、例えば電力用MOSトランジスタ等のスイッチング素子を用いて構成されるPWM電圧形インバータであって、各スイッチング素子を上記PWM信号Su、Sv、Swによってオン/オフさせることにより、ブラシレスモータ6に印加すべき各相電圧vu、vv、vwを生成する。これらの各相電圧vu、vv、vwは、ECU5から出力されてモータ6に印加される。この電圧印加に応じてモータ6の各相u、v、wのコイル(不図示)に電流が流れ、モータ6はその電流に応じて操舵補助のためのトルクTmを発生させる。
上記のように本実施形態では、操舵トルクや車速に応じて適切な操舵補助が行われるようにモータ電流の目標値が決定され、その目標値がトルクおよびトルクリップルの補償のために補正されると共に過熱保護のために制限を加えられ、このような補正および制限を加えられた後の目標値(d軸電流指令値id *およびq軸電流指令値iq *)の電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる。ECU5のうちこのような電流制御を行う部分(以下「電流制御部」という)200は、図2において点線で囲まれた部分に相当する。本実施形態では、この電流制御部200のうち、モータ駆動部に相当する部分はハードウェア的に実現されており、モータ駆動部に相当する部分以外は、既述のように、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されている。
<1.3 過熱保護および温度補償のための構成および動作>
上述のように本実施形態におけるECU5は、モータ6を過熱から保護するための過熱保護機能、ならびに、モータトルクの発生およびトルクリップル補償に対する温度の影響を抑制するための温度補償機能を有している。以下、これらの過熱保護機能および温度補償機能を実現するための構成および動作について説明する。
本実施形態では、モータ駆動回路152において使用される電力用MOSトランジスタ等のスイッチング素子は温度検出手段としてのダイオード(以下「温度検出ダイオード」という)153を内蔵しており、この温度検出ダイオード153に所定電流が流され、その温度検出ダイオード153での電圧降下を示す信号Svfがモータ駆動回路152から出力される。この信号Svfは、マイコン10に入力されデジタル信号に変換される(以下では、この信号Svfをデジタル信号かアナログ信号かを区別せずに「温度検出信号Svf」と呼ぶものとする)。
図2に示す温度算出部112、温度推定演算部113、トルク補償演算部115、トルクリップル補償演算部116、過熱保護演算部118、制限器119、および加算器120〜122は、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されており、これらの構成要素112〜122が温度検出信号Svf等に基づき以下のように動作することにより、モータ6についての過熱保護および温度補償が行われる。なお、以下の説明からわかるように、トルク補償演算部115と加算器120はトルクの温度補償のために電流目標値Itを補正する目標値補正手段を構成し、過熱保護演算部118と制限器119はモータを過熱から保護するための電流制限手段を構成し、トルクリップル補償演算部116と加算器121,122はモータ6におけるトルクリップルを抑制するためのトルクリップル補償手段を構成する。
温度算出部112は、温度検出信号Svfの値を温度値に変換するためのテーブルを保持しており、そのテーブルを参照することにより温度検出信号Svfの値に対応する温度値を求め、これをモータ駆動回路152内のスイッチング素子の温度を示す値(以下「素子温度検出値」という)TSとして出力する。ところで、モータ6における発熱量は、モータ(のコイル)に流れる電流から推定することができる。例えばブラシレスモータの場合、そのd軸電流とq軸電流の2乗和の積算値から精度よく推定することができる。そこで、本実施形態における温度推定手段としての温度推定演算部113は、温度算出部112から出力される素子温度検出値TSと、3相交流/d−q座標変換部138から出力されるd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqとから、モータ6の温度の推定値を算出し、これをモータ温度推定値TMとして出力する。このようにモータ駆動回路152のスイッチング素子に内蔵された温度検出ダイオード153に基づき検出される素子温度検出値TSとモータ6の電流検出値(d軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iq)とに基づきモータ温度推定値TMが算出され、しかも、モータ駆動回路152はモータ6に近接して配置されている。したがって、この温度推定演算部113により、絶対温度としてのモータ温度を従来に比べて精度よく推定することができる。
一般に、モータの温度が上昇すると、その内部の永久磁石が減磁することからモータトルクが低下する。そこで、トルク補償演算部115は、モータトルクに対する温度の影響を抑制するためのトルク補償電流値icを上記のモータ温度推定値TMに基づき算出する。すなわち、トルク補償演算部115は、モータ6の発生するトルクの温度特性を補償するために電流目標値Itに加算すべきトルク補償電流値とモータ6の温度との関係を示すテーブルとして図3に示すような温度補償マップを保持しており、この温度補償マップを参照してモータ温度推定値TMに対応するトルク補償電流値icを求める。このトルク補償電流値icは、加算器120により電流目標値Itに加算され、その加算結果It+icは、補正後電流目標値Itcとして制限器119に入力される。
過熱保護演算部118は、モータ6を過熱から保護すべく駆動電流に制限を加えるための目標電流上限値とモータ6の温度との関係を示すテーブルとして、図4(a)に示すような電流制限マップを保持しており、この電流制限マップを参照してモータ温度推定値TMに対応する目標電流上限値Imaxを求める。図4(a)に示した例では、モータ温度推定値TMが所定の閾値TthM以下であれば所定の上限値ImaxMが目標電流上限値となり、モータ温度推定値TMが当該閾値TthMよりも高ければ、モータ温度推定値TMが高くなるにしたがって目標電流上限値Imaxが小さくなる。
制限器119は、このような目標電流上限値Imaxに基づき補正後電流目標値Itcに制限を加える。すなわち、制限器119は、補正後電流目標値Itcが目標電流上限値Imax以下であれば、その補正後電流目標値Itcをq軸基本電流指令値iq0 *として出力し、補正後電流目標値Itcが目標電流上限値Imaxよりも大きければ、その目標電流上限値Imaxをq軸基本電流指令値iq0 *として出力する。
トルクリップル補償演算部116は、トルクリップルの発生を抑制するためにモータ6に流すべき補償電流の指令値としてd軸電流補償値Δidおよびq軸電流補償値Δiqを、ロータ角度位置検出器162により得られる電気角θre、温度推定演算部113により得られるモータ温度推定値TM、および制限器119から出力されるq軸基本電流指令値iq0 *に基づき決定する。
図5は、このトルクリップル補償演算部116の機能的構成を示すブロック図である。このトルクリップル補償演算部116は、補償電流決定部20と、温度補償係数決定部22と、乗算器26,28とを備えており、補償電流決定部20には、電気角θreおよびq軸基本電流指令値iq0 *が入力され、温度補償係数決定部22には、モータ温度推定値TMが入力される。なお、以下の説明からわかるように、このトルクリップル補償演算部116における温度補償係数決定部22および乗算器26,28は、トルクリップルの温度特性を補償するようにトルクリップル補償用の電流補償値を補正するための補償量補正手段を構成する。
補償電流決定部20は、電気角とd軸およびq軸電流補償値との関係を示すテーブルすなわち図6に示すような関係を示すテーブルを補償電流マップ20aとして保持しており、この補償電流マップ20aを参照することにより、上記電気角θreに対応するd軸電流補償値Δid0およびq軸電流補償値Δiq0を求める。これらのd軸電流補償値Δid0およびq軸電流補償値Δiq0は、d軸電流基本補償値Δid0およびq軸電流基本補償値Δiq0として、乗算器26,28にそれぞれ入力される。
温度補償係数決定部22は、トルクリップルの温度特性を補償するためのd軸電流温度補償係数およびq軸電流温度補償係数とモータ6の温度との関係を示すテーブルとして、図7(a)(b)に示すような温度補償マップ22aを保持しており、トルクリップル補償に対する温度の影響を抑制するために当該温度補償マップ22aを参照してモータ温度推定値TMに対応するd軸電流温度補償係数KdTおよびq軸電流温度補償係数KqTを求める。これらのd軸電流温度補償係数KdTおよびq軸電流温度補償係数KqTは、乗算器26,28にそれぞれ入力される。そして、乗算器26によりd軸電流温度補償係数KdTがd軸電流基本補償値Δid0に乗算され、その乗算結果KdT×Δid0がd軸電流補償値Δidとして出力されると共に、乗算器28によりq軸電流温度補償係数KqTがq軸電流基本補償値Δiq0に乗算され、その乗算結果KqT×Δiq0がq軸電流補償値Δiqとして出力される。これらのd軸電流補償値Δidおよびq軸電流補償値Δiqは、トルクリップルの温度特性を補償するための補正後の補償量に相当する。
既述のように、これらのd軸電流補償値Δidおよびq軸電流補償値Δiqがd軸基本電流指令値id0 *およびq軸基本電流指令値iq0 *にそれぞれ加算されることにより、d軸電流指令値id *およびq軸電流指令値iq *が算出される。そして電流制御部200により、これらのd軸電流指令値id *およびq軸電流指令値iq *に相当する電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる。
一般に、モータの温度が上昇すると、その内部の永久磁石が減磁することから、図8(c)に示すようにモータトルクのみならずトルクリップルも小さくなるが、トルクリップルに関する上記のような温度補償が行われない従来の電動パワーステアリング装置では、電流補償値Δid,Δiqに基づくトルクリップル補償量は、図8(c)に示すようにモータの温度が上昇しても変化しない。その結果、常温時には図8(a)(b)に示すように、トルクリップル補償によってトルクリップルを解消できたしても、高温時には図8(c)(d)に示すように、トルクリップル補償量が過剰となりトルクリップルを十分に低減できない。
これに対し本実施形態では、上記のように、モータ温度推定値TMに応じて決定されるd軸電流温度補償係数KdTおよびq軸電流温度補償係数KqTがd軸電流基本補償値Δid0およびq軸電流基本補償値Δiq0にそれぞれ乗算されることにより、トルクリップルの温度特性が補償される。その結果、トルクリップル抑制のための電流補償値Δid,Δiqに基づくトルクリップル補償量は、図9(c)に示すように、モータの温度が上昇するとトルクリップルと同様に小さくなり、図9(b)(d)に示すように、常温時のみならず高温時においてもトルクリップル補償によってトルクリップルを解消または十分に低減することができる。
<1.4 効果>
以上のように本実施形態によれば、モータ駆動回路152のスイッチング素子に内蔵された温度検出ダイオード153を使用することにより、放熱ブロックを介さずに当該スイッチング素子の温度が検出されるので、温度検出に時間遅れがなく、かつ正確に素子温度を検出することができる。そして、このようにして得られる高精度の素子温度検出値TSとモータ6の電流検出値(d軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iq)とに基づきモータ温度推定値TMが算出される。また、モータ駆動回路152はモータ6に近接して配置されている。したがって、絶対温度としてのモータ温度を従来に比べて精度よく推定することができる。なお、モータ温度推定値TMの精度を上げるには、モータ駆動回路152をできるだけモータ6に近接して配置することが好ましく、モータ6の直近に位置するように配置するのがよい。
本実施形態によれば、上記のように高精度のモータ温度推定値TMが得られ、そのモータ温度推定値TMに応じて決定される目標電流上限値Imaxに基づいてモータ6の駆動電流(補正後電流目標値)が制限されるので(図4(a))、駆動電流の制限を行う設定限界温度(上限値)に持たせるべき余裕を小さくすることができる。その結果、モータ6の温度が上昇しても、モータ6の能力を十分に利用して操舵補助を行うことができる。
また本実施形態によれば、高精度のモータ温度推定値TMに基づいてモータトルクの温度補償が行われるので、モータ6の温度上昇によるトルク不足(操舵補助力の不足)を確実に解消し、温度が上昇しても適切な操舵補助力を発生させることができる。さらに、トルクリップル補償においても、トルクリップルの温度特性が補償されるように精度の高いモータ温度推定値TMに基づいて電流補償値Δid,Δiqが補正されるので(図5、図7)、モータ6の温度が上昇してもトルクリップルを十分に低減または解消することができる(図9)。したがって、モータ6の温度が上昇しても操舵フィーリングを良好な状態に維持することができる。
このようにして本実施形態によれば、精度の高い温度推定値に基づき過熱保護および温度補償が適切に行われるので、温度が上昇しても、過熱による故障を回避しつつ電動パワーステアリング装置を良好に動作させ且つその性能を十分に発揮させることができる。
なお本実施形態では、モータ温度推定値TMに基づきモータ6が過熱から保護されるが、モータ6よりもモータ駆動回路152内のスイッチング素子の方が過熱によって破損し易い場合には、素子温度検出値TSに基づき補正後電流目標値Itcに制限を加えるのが好ましい。この場合、図2に示す過熱保護演算部118は、モータ駆動回路152内のスイッチング素子を過熱から保護すべく駆動電流に制限を加えるための目標電流上限値と当該スイッチング素子の温度との関係を示すテーブルとして、図4(b)に示すような電流制限マップを保持しており、この電流制限マップを参照して素子温度検出値TSに対応する目標電流上限値Imaxを求めることになる。この構成によれば、モータ駆動回路152内のスイッチング素子に内蔵された温度検出ダイオードにより当該スイッチング素子の温度が時間遅れ無く正確に検出されることから、過熱保護のために駆動電流の制限を行う設定限界温度に持たせるべき余裕が小さくてよいので、モータ駆動回路152の能力を十分に利用することができる。
<2.第2の実施形態>
上記第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置ではブラシレスモータが使用されているが、本発明は、ブラシ付きモータを使用した電動パワーステアリング装置にも適用可能である。図10は、ブラシ付きモータ6bを使用した電動パワーステアリング装置に本発明を適用した場合におけるECU5の機能的構成を示すブロック図である。以下、このような構成を有する電動パワーステアリング装置を第2の実施形態として説明する。なお以下では、この第2の実施形態における構成のうち上記第1の実施形態と同一または対応する部分には同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。また、第2の実施形態では、ブラシ付きモータ6bよりもモータ駆動回路17内のスイッチング素子の方が過熱によって破損し易いものとする。
図10に示すように、第2の実施形態では、ブラシ付きモータ6bを駆動するモータ駆動回路17は、電力用MOSトランジスタ等のスイッチング素子を用いて構成され、そこで使用されるスイッチング素子は温度検出手段としてのダイオード(温度検出ダイオード)173を内蔵しており、上記第1の実施形態と同様の温度検出信号Svfを出力する。ブラシ付きモータ6bの電流制御部200は、このようなモータ駆動回路17に加えて、減算器14、PI制御部15、PWM変調部16、および電流検出器19を備えている。電流目標値決定部111からの電流目標値Itにトルク補償電流値icを加算して得られる補正後電流目標値Itcは、目標電流上限値Imaxに基づき制限を加えられた後、電流指令値Irとして減算器14に入力される。上記電流制御部200は、この電流指令値Irに等しい電流がブラシ付きモータ6bに流れるようにフィードバック制御を行う。
このような第2の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様、温度算出部112は、温度検出信号Svfに基づいて素子温度検出値TSを出力し、温度推定演算部113は、この素子温度検出値TSと電流検出器19による電流検出値Isに基づきモータ温度推定値TMを算出する。そしてトルク補償演算部115は、モータ温度推定値TMに基づきトルク補償電流値icを求め、このトルク補償電流値icは加算器120に入力される。しかし、この第2の実施形態では、モータ6bよりもモータ駆動回路17内のスイッチング素子の方が過熱によって破損し易い。このため、過熱保護演算部118は、モータ駆動回路17内のスイッチング素子を過熱から保護すべく駆動電流に制限を加えるための目標電流上限値と当該スイッチング素子の温度との関係を示すテーブルとして、図4(b)に示すような電流制限マップを保持しており、この電流制限マップを参照して素子温度検出値TSに対応する目標電流上限値Imaxを求める。この目標電流上限値Imaxは、制限器119において補正後電流目標値Itcの制限に使用される。
ブラシ付きモータ6bを使用する上記第2の実施形態(図10)によっても、ブラシレスモータ6を使用する第1の実施形態(図2)と同様の効果が得られる。なお、ブラシ付きモータを使用する場合には、通常、そのロータの回転位置は検出されないので、トルクリップル補償は行われないが、ロータ位置の検出手段を設ければ、第1の実施形態(図2)と同様にトルクリップルの補償を行い、そのトルクリップル補償においてトルクリップルの温度特性を補償するための補償量補正をモータ温度推定値TMに基づき行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。 上記第1の実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御装置であるECUの構成を示すブロック図である。 上記第1の実施形態においてモータが発生するトルクの温度特性を補償するために電流目標値に加算すべきトルク補償電流値とモータの温度との関係を示す温度補償マップの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において過熱から保護すべきモータの温度とモータの目標電流上限値との関係を示す電流制限マップの一例を示す図(a)、および、過熱から保護すべきスイッチング素子の温度とモータの目標電流上限値との関係を示す電流制限マップの一例を示す図(b)である。 上記第1の実施形態におけるトルクリップル補償演算部の機能的構成を示すブロック図である。 上記第1の実施形態においてトルクリップル補償のためにモータに流すべき補償電流を示す電流波形図である。 上記第1の実施形態においてトルクリップルの温度特性を補償するためのd軸電流温度補償係数およびq軸電流温度補償係数とモータの温度との関係を示す温度補償マップの一例を示す図である。 従来の電動パワーステアリング装置におけるトルクリップル補償に対する温度の影響を説明するための図である。 上記第1の実施形態においてトルクリップル補償に対する温度の影響を抑制するための温度補償の効果を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る電動パワーステアリング装置におけるECUの構成を示すブロック図である。
符号の説明
5…電子制御ユニット(ECU)、6…ブラシレスモータ、6b…ブラシ付きモータ、10…マイクロコンピュータ、15…PI制御部(制御手段)、17…モータ駆動回路、19…電流検出器、20…補償電流決定部、20a…補償電流マップ、22…温度補償係数決定部、22a…温度補償マップ、26,28…乗算器、111…電流目標値決定部、112…温度算出部、113…温度推定演算部、115…トルク補償演算部、116…トルクリップル補償演算部、118…過熱保護演算部、119…制限器、120〜122…加算器、123,124 …減算器、126…d軸電流PI制御部(制御手段)、128…q軸電流PI制御部(制御手段)、152…(ブラシレスモータの)モータ駆動回路、153,173…温度検出ダイオード、154…u相電流検出器、156…v相電流検出器、200…電流制御部、It…電流目標値、Itc…補正後電流目標値、Ir…電流指令値、ic…トルク補償電流値、Imax…目標電流上限値、id0 *…d軸基本電流指令値、iq0 *…q軸基本電流指令値、Δid…d軸電流補償値、Δiq…q軸電流補償値、id *…d軸電流指令値、iq *…q軸電流指令値、id…d軸電流検出値、iq…q軸電流検出値、KdT…d軸電流温度補償係数、KqT…q軸電流温度補償係数、TM…モータ温度推定値、TS…素子温度検出値、θre…電気角。

Claims (5)

  1. 車両操舵のための操作に応じて電動モータを駆動することにより当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    温度検出手段を内蔵したスイッチング素子を含み、前記電動モータを駆動する駆動回路と、
    前記車両操舵のための操作に応じて前記電動モータに流すべき電流の目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記温度検出手段により得られる温度検出値に基づき前記目標値を補正する目標値補正手段と、
    前記電動モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記目標値補正手段による補正後の目標値と前記電流検出手段により得られる電流検出値との偏差に基づき前記駆動回路を制御する制御手段と、
    前記温度検出値に基づき前記補正後の目標値に制限を加える電流制限手段と
    を備えることを特徴とする、電動パワーステアリング装置。
  2. 前記温度検出値および前記電流検出値に基づき前記電動モータの温度の推定値を求める温度推定手段を更に備え、
    前記駆動回路は、前記電動モータに近接するように配置され、
    前記目標値補正手段は、前記温度推定手段により得られるモータ温度推定値に基づき前記目標値を補正することを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記電流制限手段は、前記モータ温度推定値に基づき前記補正後の目標値に制限を加えることを特徴とする、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記目標値補正手段は、前記モータ温度推定値に基づき、前記電動モータのトルクの温度特性が補償されるように前記目標値を補正することを特徴とする、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記電動モータにおけるトルクリップルを抑制するためのトルクリップル補償手段を更に備え、
    前記トルクリップル補償手段は、前記トルクリップルの温度特性が補償されるように前記モータ温度推定値に基づき前記トルクリップルの抑制のための補償量を補正する補償量補正手段を含むことを特徴とする、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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