JP2008155683A - 電気式動力舵取装置 - Google Patents

電気式動力舵取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008155683A
JP2008155683A JP2006343975A JP2006343975A JP2008155683A JP 2008155683 A JP2008155683 A JP 2008155683A JP 2006343975 A JP2006343975 A JP 2006343975A JP 2006343975 A JP2006343975 A JP 2006343975A JP 2008155683 A JP2008155683 A JP 2008155683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
temperature
current
permanent magnet
axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006343975A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Yamamoto
真人 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2006343975A priority Critical patent/JP2008155683A/ja
Publication of JP2008155683A publication Critical patent/JP2008155683A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

【課題】 永久磁石型モータの温度によらず一定の操舵フィーリングを実現できる電気式動力舵取装置を提供する。
【解決手段】 弱め界磁補償部120により、DCブラシレスモータMが高回転の際にd軸電流を流し、弱め界磁制御を行う。ここで、温度センサ38によりDCブラシレスモータMの温度を検出し、高温時には弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げる。このため、永久磁石型モータが高温の際にも目標回転よりも回転が高くなることがなく、一定の操舵フィーリングを実現できると共に、永久磁石型モータの温度上昇及び損失の増大を防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えばDCブラシレスモータ等の永久磁石型モータをd軸、q軸制御して操舵を補助する電気式動力舵取装置に関するものである。
電気式動力舵取装置は、一般に、ステアリングホイールによる操舵を補助可能なアシスト力を出力するモータと、ステアリングホイールによる操舵トルクを検出するトルクセンサとを備える。そして、トルクセンサで検出した操舵トルクに基づいてモータの目標電流値を設定し、目標電流値とモータに流れるモータ電流との偏差に、PI(比例・積分)又はPID(比例・積分・微分)補償を施して指令電流値を求め、モータに電圧を印加してアシスト力の発生を制御するものが知られている。
電気式動力舵取装置のモータとして永久磁石型モータを制御して操舵を補助する場合は、高回転を実現するため、界磁の磁力を低下させる弱め界磁制御が行われている。図6は、モータトルクとモータ回転数との関係を示している。ここで、モータを電力制御して所定回転数N1まで同一のトルクを得ても、N1を超える高回転時には、弱め界磁を行わない場合には、モータトルクTが急激に減少する。ここで、要求されるトルクが得られないときには、図中点線(常温時)で示す弱め界磁を行って高回転を可能にし、当該高回転時に必要なトルクを得ている。ここで、特許文献1に、温度センサによりモータの温度を検出して弱め界磁制御を行うモータ制御装置が開示されている。
特開2000−184766号公報
しかしながら、図中点線で示す常温時に比べて、高温時に、永久磁石の磁力が弱まるため、弱め界磁制御が過剰に掛かり、図中破線(高温時)に示すように、トルクが過剰となり回転が高くなり過ぎる。このため、電気式動力舵取装置において、操舵補助力がモータ常温時より高まり、操舵フィリングを一定にできないという課題がある。特許文献1には、温度センサによりモータの温度を検出して弱め界磁制御を行うことが開示されているが、特許文献1では、モータに要求される要求トルクに応じて弱め界磁電流の値を算出するため、高温時にトルクが過剰になることを避け難かった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、永久磁石型モータの温度によらず一定の操舵フィーリングを実現できる電気式動力舵取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、操舵補助力を発生する永久磁石型モータMをd軸、q軸制御して操舵をアシストする電気式動力舵取装置20であって、
ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段24と、
前記永久磁石型モータMに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段154,156と、
少なくとも前記操舵トルク検出手段からの操舵トルク検出値に基づき設定される目標電流値と前記モータ電流との偏差に基づいて、前記永久磁石型モータMのフィードバック制御のためのd軸、q軸制御用指令電流値を演算する電流演算手段200と、
前記永久磁石型モータの回転数が高い際にd軸電流を流し、弱め界磁制御を行うための弱め界磁制御手段120と、
前記永久磁石型モータの温度を検出する温度検出手段38と、を備え、
前記弱め界磁制御手段120が、前記温度検出手段38により前記永久磁石型モータMの高温が検出された場合に、弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げることを技術的特徴とする。
請求項1の電気式動力舵取装置では、永久磁石型モータの弱め界磁制御時のd軸電流の値を高温時には下げるため、永久磁石型モータが高温の際にも目標回転よりも回転が高くなることがなく、一定の操舵フィーリングを実現できると共に、永久磁石型モータの温度上昇及び損失の増大を防止できる。
請求項2では、永久磁石型モータの温度に応じて弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げ、一定のトルク−回転数特性を得るため、永久磁石型モータが如何なる温度においても常に一定の操舵フィーリングを実現できる。
請求項3では、温度に対するゲインを規定するマップを用いて永久磁石型モータの温度に応じて弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げ、一定のトルク−回転数特性を得るため、永久磁石型モータが如何なる温度においても常に一定の操舵フィーリングを実現できる。
請求項4では、温度に対するゲインを規定する関数式を用いて永久磁石型モータの温度に応じて弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げ、一定のトルク−回転数特性を得るため、永久磁石型モータが如何なる温度においても常に一定の操舵フィーリングを実現できる。
[第1実施形態]
<1 全体構成>
以下、本発明の電気式動力舵取装置に係る第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。まず本実施形態の電気式動力舵取装置20のハードウェア構成を図1を参照して説明する。
電気式動力舵取装置20は、自動車等の車両の操舵を操舵力の面から補助する装置で、主に、ステアリングホイール21、ステアリング軸22、ピニオン入力軸23、トルクセンサ24、減速機27、ラックアンドピニオン28、ロッド29、DCブラシレスモータM、ECU30、モータ位置検出センサ33、DCブラシレスモータMの温度Tmotを検出する温度センサ38等から構成されている。
ステアリングホイール21には、ステアリング軸22の一端側が接続されており、このステアリング軸22の他端側にはトルクセンサ24の入力側が接続されている。またこのトルクセンサ24の出力側には、ラックアンドピニオン28のピニオン入力軸23の一端側が接続されている。トルクセンサ24は、図略のトーションバーとこのトーションバーを挟むようにトーションバーの両端に取り付けられた2つのレゾルバとからなり、トーションバーの一端側を入力、他端側を出力とする入出力間で生じるトーションバーの捻れ量等を当該2つのレゾルバにより検出することで、ステアリングホイール21による操舵トルクTsや操舵角θHを検出し得るように構成されている。
トルクセンサ24の出力側に接続されるピニオン入力軸23の途中には、減速機27が連結されており、モータMから出力されるアシスト力をこの減速機27を介してピニオン入力軸23に伝達し得るように構成されている。モータMには、モータMの回転位置信号(センサ信号Sr)を検出可能なモータ位置検出センサ33が取り付けられており、このセンサ信号Srやトルクセンサ24による操舵トルクTs、操舵角θH、及び車速センサ36からの車速Vs等に基づいてECU30によるモータMの駆動制御が行われている。
一方、このピニオン入力軸23の他端側には、ラックアンドピニオン28を構成する図略のラック軸のラック溝に噛合可能なピニオンギヤが形成されている。このラックアンドピニオン28では、ピニオン入力軸23の回転運動をラック軸の直線運動に変換可能にしており、またこのラック軸の両端にはロッド29が連結され、さらにこのロッド29の端部には図略のナックル等を介して操舵輪FR、FLが連結されている。これにより、ピニオン入力軸23が回転すると、ラックアンドピニオン28、ロッド29等を介して操舵輪FR、FLの実舵角を変化させることができるので、ピニオン入力軸23の回転量および回転方向に従った操舵輪FR、FLの操舵を可能にしている。
<2 モータ制御の概要>
本実施形態におけるモータMは、永久磁石からなる界磁としてのロータ(以下「回転界磁」ともいう)と、U相、V相およびW相の3相コイルからなるステータとから構成される正弦波駆動のDCブラシレスモータである。このモータMに適切な操舵補助力を発生させるためにU相、V相およびW相のコイルに流すべき電流の目標値すなわち各相の電流指令値として、u相電流指令値iu、v相電流指令値iv、w相電流指令値iwが設定される。
通常、ブラシレスモータに印加すべき電圧の指令値は、電流目標値とモータ電流の検出値との偏差に基づく制御演算によって算出されるが、位相遅れを低減するために、この制御演算ではd−q座標で電流指令値が表現され、d軸およびq軸電流指令値に基づき電圧指令値が算出される。ここで、d−q座標は、永久磁石からなる回転界磁(ロータ)と同期して回転する回転座標系であって、回転界磁の磁束方向をd軸とし、d軸と直交する方向をq軸とする。上記各相の電流指令値iu、iv、iwは交流であるが、このd−q座標によれば電流指令値(d軸電流指令値id及びq軸電流指令値iq)が直流となる。
一方、モータ電流については、電流検出器でu相電流およびv相電流が検出されると、その検出結果からd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqがu相電流検出値iu、v相電流検出値iv及び電気角θre(ロータ角度位置検出器162の出力)から求められる。
本実施形態では、上記のd軸電流における指令値idと検出値idとの偏差ed=id−id、および、上記のq軸電流における指令値iqと検出値iqとの偏差eq=iq−iqが打ち消されるように、後述の電流制御部200によってモータMに対するフィードバック制御が行われる。
<3 制御装置の構成>
本実施形態では、電気式動力舵取装置における制御装置であるECU30において、モータMに対する上記のようなフィードバック制御が行われる。図2は、このECU30の構成を示すブロック図である。このECU30は、位相補償器112と、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)10と、モータ駆動部とから構成される。マイコン10は、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、目標電流演算部114と、弱め界磁補償部120と、加算器121と、減算器123,124と、d軸電流PI制御部126と、q軸電流PI制御部128と、d−q/3相交流座標変換部132と、符号反転加算器134と、3相交流/d−q座標変換部138とからなるモータ制御部として機能する。モータ駆動部は、モータ制御部としてのマイコン10から出力される電圧指令値に基づき、u相、v相およびw相からなる3相のブラシレスモータMを駆動するハードウェア(回路)であって、3相PWM変調部150と、モータ駆動回路152と、u相電流検出器156と、v相電流検出器154とから構成される。
本実施形態では、ステアリングホイール21の操作によってステアリング軸22に加えられる操舵トルクがトルクセンサ24によって検出され、トルクセンサ24から出力される操舵トルク信号Tsが上記構成のECU30に入力されると共に、車速が車速センサ36によって検出され、車速センサ36から出力される車速信号VsもECU30に入力される。ECU30では、入力された操舵トルク信号Tsに対して位相補償器112により位相補償が施され、その位相補償後の信号は、目標電流演算部114に入力される。また、モータMに取り付けられた位置検出センサ33から出力されるセンサ信号Srが、ECU30におけるロータ角度位置検出器162に入力され、ロータ角度位置検出器162は、モータMのロータである回転界磁(永久磁石)の回転位置すなわち電気角θreを示す信号を出力する。
目標電流演算部114は、上記操舵トルク信号Tsと上記車速信号Vsとに基づき、モータMに供給すべき電流の値である電流目標値iq0を算出する。具体的には、適切な操舵補助力を発生させるためにモータMに供給すべき電流の目標値と操舵トルクとの関係を車速をパラメータとして示すテーブル(「アシストマップ」と呼ばれる)が目標電流演算部114内に予め保持されており、目標電流演算部114は、このアシストマップを参照してq軸基本電流指令値iq0を設定する。このq軸基本電流指令値iq0は、操舵補助のためにモータMが発生すべきトルクに対応する電流の指令値であり、加算器124に入力される。一方、d軸電流はトルクに関与しないので、d軸電流指令値の基本となるd軸基本電流指令値id0は、id0=0として加算器121に入力される。
弱め界磁補償部120は、モータMが高回転の際に弱め界磁制御を行うようにd軸電流を流すためのΔidを生成し、加算器121に入力する。
u相電流検出器156とv相電流検出器154は、モータ駆動回路152からモータMに供給される電流のうちu相電流とv相電流をそれぞれ検出し、u相電流検出値iuとv相電流検出値ivをそれぞれ出力する。3相交流/d−q座標変換部138は、電気角θreを用いて上記のu相電流検出値iuおよびv相電流検出値ivを、d−q座標上の値すなわちd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqに変換する。このようにして得られたd軸電流検出値idおよびq軸電流検出値iqは、減算器123および減算器124にそれぞれ入力される。
減算器123は、加算器121からのd軸電流指令値idと3相交流/d−q座標変換部138からのd軸電流検出値idとの偏差であるd軸電流偏差ed=id−idを算出し、d軸電流PI制御部126は、このd軸電流偏差edに対する比例積分制御演算によってd軸電圧指令値v*dを求める。一方、減算器124は、目標電流演算部114からのq軸電流指令値iqと3相交流/d−q座標変換部138からのq軸電流検出値iqとの偏差であるq軸電流偏差eq=iq−iqを算出し、q軸電流PI制御部128は、このq軸電流偏差eqに対する比例積分制御演算によってq軸電圧指令値vqを求める。
d−q/3相交流座標変換部132は、上記のd軸電圧指令値vdおよびq軸電圧指令値v*qを3相交流座標上の値であるu相電圧指令値vuおよびv相電圧指令値vvに変換する。そして、符号反転加算器134は、それらの相電圧指令値vuおよびvvからw相電圧指令値vwを算出する。
3相PWM変調部150は、上記のようにして算出された各相電圧指令値vu、vv、vwにそれぞれ応じたデューティ比のPWM信号Su、Sv、Swを生成する。
モータ駆動回路152は、例えば電力用MOSトランジスタ等のスイッチング素子を用いて構成されるPWM電圧形インバータであって、各スイッチング素子を上記PWM信号Su、Sv、Swによってオン/オフさせることにより、ブラシレスモータMに印加すべき各相電圧vu、vv、vwを生成する。これらの各相電圧vu、vv、vwは、ECU30から出力されてモータMに印加される。この電圧印加に応じてモータMの各相u、v、wのコイル(不図示)に電流が流れ、モータMはその電流に応じて操舵補助のためのトルクTmを発生させる。
モータMに流れる電流のうちu相電流iuとv相電流ivは、既述のようにu相電流検出器156とv相電流検出器154によってそれぞれ検出され、3相交流/d−q座標変換部138によってd−q座標上の電流値id、iqに変換される。これらd−q座標上の電流値id、iqのうちd軸電流検出値idは減算器123に、q軸電流検出値iqは減算器124に、それぞれ入力される。これにより、所望の操舵補助力をモータMによって発生させるべく、d軸電流検出値idがd軸電流指令値idに、q軸電流検出値iqがq軸電流指令値iqにそれぞれ等しくなるように、フィードバック制御が行われる(この制御は「電流制御」と呼ばれる)。
<4 電流制御系>
上記のように本実施形態では、操舵トルクや車速に応じて適切な操舵補助が行われるようにモータ電流の目標値が設定され、その目標値が弱め界磁制御等のために補正され、この補正後の目標値(d軸電流指令値idおよびq軸電流指令値iq)の電流がモータMに流れるようにフィードバック制御が行われる。ECU30のうちこのような電流制御を行う部分(以下「電流制御部」という)200は、図2において点線で囲まれた部分に相当する。本実施形態では、モータMの制御手段であるこの電流制御部200のうち、モータ駆動部に相当する部分はハードウェア的に実現されており、モータ駆動部に相当する部分以外は、既述のように、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されている。そして、この電流制御部200とモータMおよび位置検出センサ33とにより、フィードバックループを有する電流制御系が構成される。
<5 弱め界磁補償部の構成および動作>
図3は、上述したモータMが高回転の際に弱め界磁制御を行うようにd軸電流を流す弱め界磁補償部120の構成を示すブロック図である。図4は、弱め界磁補償部の制御内容を示すグラフであって、図4(A)はモータ回転数−D軸電流の関係を示すグラフであり、図4(B)はモータ回転数−モータトルクの関係を示すグラフであり、図4(C)はモータ温度とゲインとの関係を示すグラフである。
図3に示すように、ロータ角度位置検出器162からの電気角θreが微分器42に入力され、モータのロータ角速度ωre即ち、モータMの回転角速度に相当する値を演算する。このロータ角速度ωreから、N検算部44が、モータの回転数Nを演算し、弱め界磁演算部46を出力する。弱め界磁演算部36では、図4(A)のマップにより実線(G乗算前)で示すように、所定回転N1から、D軸電流Idを流し始め、回転数N2までD軸電流Idを徐々に上げ、回転数N2以上は一定のD軸電流Idを流すため、D軸電流Idを乗算器48へ出力する。
即ち、図4(B)中で一点鎖線で「弱め界磁無し」として示すように、要求トルク及び要求モータ回転数が弱め界磁を行わないと得られない場合には、図中実線で「常温における弱め界磁制御時」として示すように、弱め界磁制御を行うことで、モータ回転数を高め、要求仕様を満たす。しかしながら、DCブラシレスモータMのマグネットの温度が高まると、図中破線で「高温時」として示すように、DCブラシレスモータMの回転数が上昇し、操舵フィリングの劣化を招く。
このため、本実施形態では、図3中に示すように、温度センサ38の検出したDCブラシレスモータMの温度Tmotが、温度補償器50に入力され、温度補償器50は、図4(C)に示すように温度上昇に伴いゲイン値が低下するゲインGを乗算器48へ出力する。乗算器48では、ゲインGを弱め界磁演算部36からのD軸電流Idに乗算することによりd軸電流補償値Δidを求める。図4(A)の点線(G乗算後)で示すように、高温時には弱め界磁用のd軸電流補償値Δidが下げられる。図2中を参照して上述したように、トルクに関与しないd軸電流指令値の基本となるd軸基本電流指令値id0=0が加算器121に入力されており、この加算器121で弱め界磁補償部120からのd軸電流補償値Δidが加算されて、d軸電流指令値idとして出力され、このd軸電流指令値idに基づき弱め界磁制御が実行される。これにより、図4(B)中で実線で「温度補償後の弱め界磁制御時」で示すように、DCブラシレスモータMの高温時にも「常温における弱め界磁制御時」と同一の特性となり、操舵感が変化せず、良好なフィリングが得られる。
第1実施形態の電気式動力舵取装置では、DCブラシレスモータMの弱め界磁制御時のd軸電流の値を高温時には下げるため、DCブラシレスモータMが高温の際にも目標回転よりも回転が高くなることがなく、一定の操舵フィーリングを実現できると共に、DCブラシレスモータの温度上昇及び損失の増大を防止できる。
更に、第1実施形態では、温度に対するゲインを規定するマップを用いてDCブラシレスモータの温度に応じて弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げ、一定のトルク−回転数特性を得るため、DCブラシレスモータが如何なる温度においても常に一定の操舵フィーリングを実現できる。
[第2実施形態]
図5を参照して本発明の第2実施形態に係る電気式動力舵取装置について説明する。
図5は、モータMが高回転の際に弱め界磁制御を行うようにd軸電流を流す弱め界磁補償部120の構成を示すブロック図である。図3を参照して上述した第1実施形態では、温度補償器がマップを用いて温度補償を行った。これに対して、第2実施形態では、温度補償器148が、G=K−aTmat(K:定数、a:温度係数)の関数式によりゲインGを求める。
第2実施形態では、温度に対するゲインを規定する関数式を用いてDCブラシレスモータの温度に応じて弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げ、一定のトルク−回転数特性を得るため、電気式動力舵取装置が如何なる温度においても常に一定の操舵フィーリングを実現できる。
上述した例では、永久磁石型モータの制御として、DCブラシレスモータを用いる電気式動力舵取装置を例示したが、本発明の構成は、様々な永久磁石型モータの制御用に応用可能である。また、永久磁石型モータとして、DCブラシレスモータを例示したが、本発明の構成は種々の永久磁石型同期モータに適用可能であることは言うまでもない。
本発明の第1実施形態に係る電気式動力舵取装置の全体構成例を示す構成図である。 第1実施形態に係る電気式動力舵取装置における制御装置であるECUの構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るECU中の弱め界磁補償部の構成を示すブロック図である。 弱め界磁補償部の制御内容を示すグラフであり、図4(A)はモータ回転数−D軸電流の関係を示すグラフであり、図4(B)はモータ回転数−モータトルクの関係を示すグラフであり、図4(C)はモータ温度とゲインとの関係を示すグラフである。 第2実施形態に係るECU中の弱め界磁補償部の構成を示すブロック図である。 従来技術に係る弱め界磁制御の内容を示すグラフである。
符号の説明
10 …マイクロコンピュータ(モータ制御部)
20…電気式動力舵取装置
21…ステアリングホイール
24…トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
30…ECU
38…温度センサ
114 …目標電流演算部(電流演算手段)
120 …弱め界磁補償部(弱め界磁制御手段)
126 …d軸電流PI制御部
128 …q軸電流PI制御部
150 …3相PWM変調部
152 …モータ駆動回路
154…v相電流検出器(モータ電流検出手段)
156…u相電流検出器(モータ電流検出手段)
162 …ロータ角度位置検出器
200 …電流制御部(電流演算手段)
Ts …操舵トルク信号
M…DCブラシレスモータ

Claims (4)

  1. 操舵補助力を発生する永久磁石型モータをd軸、q軸制御して操舵をアシストする電気式動力舵取装置であって、
    ステアリング系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記永久磁石型モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、
    少なくとも前記操舵トルク検出手段からの操舵トルク検出値に基づき設定される目標電流値と前記モータ電流との偏差に基づいて、前記永久磁石型モータのフィードバック制御のためのd軸、q軸制御用指令電流値を演算する電流演算手段と、
    前記永久磁石型モータの回転数が高い際にd軸電流を流し、弱め界磁制御を行うための弱め界磁制御手段と、
    前記永久磁石型モータの温度を検出する温度検出手段と、を備え、
    前記弱め界磁制御手段が、前記温度検出手段により前記永久磁石型モータの高温が検出された場合に、弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げることを特徴とする電気式動力舵取装置。
  2. 前記弱め界磁制御手段が、前記永久磁石型モータの温度に応じて弱め界磁制御時のd軸電流の値を下げ、一定のトルク−回転数特性を得ることを特徴とする請求項1の電気式動力舵取装置。
  3. 前記弱め界磁制御手段は、温度に対するゲインを規定するマップを用いて一定のトルク−回転数特性を得ることを特徴とする請求項2の電気式動力舵取装置。
  4. 前記弱め界磁制御手段は、温度に対するゲインを規定する関数式を用いて一定のトルク−回転数特性を得ることを特徴とする請求項2の電気式動力舵取装置。
JP2006343975A 2006-12-21 2006-12-21 電気式動力舵取装置 Pending JP2008155683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006343975A JP2008155683A (ja) 2006-12-21 2006-12-21 電気式動力舵取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006343975A JP2008155683A (ja) 2006-12-21 2006-12-21 電気式動力舵取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008155683A true JP2008155683A (ja) 2008-07-10

Family

ID=39657102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006343975A Pending JP2008155683A (ja) 2006-12-21 2006-12-21 電気式動力舵取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008155683A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010241165A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Toyota Motor Corp 電動パワーステアリング装置
WO2019096497A1 (de) * 2017-11-20 2019-05-23 Robert Bosch Gmbh Verfahren und vorrichtung zum betreiben einer elektrischen maschine zur abgabe eines vorgegebenen drehmomentes und einer vorgegebenen drehzahl
CN109818540A (zh) * 2017-11-21 2019-05-28 杭州三花研究院有限公司 电机的弱磁控制方法及电机

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0951700A (ja) * 1995-05-31 1997-02-18 Meidensha Corp 回転電機の制御装置
JP2000184766A (ja) * 1998-12-14 2000-06-30 Toyota Motor Corp モータ制御装置
JP2000184773A (ja) * 1998-12-15 2000-06-30 Toyoda Mach Works Ltd モータ制御装置
JP2002095300A (ja) * 2000-09-19 2002-03-29 Meidensha Corp 永久磁石同期電動機の制御方法
JP2004040883A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2006327301A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Jtekt Corp 電気式動力舵取装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0951700A (ja) * 1995-05-31 1997-02-18 Meidensha Corp 回転電機の制御装置
JP2000184766A (ja) * 1998-12-14 2000-06-30 Toyota Motor Corp モータ制御装置
JP2000184773A (ja) * 1998-12-15 2000-06-30 Toyoda Mach Works Ltd モータ制御装置
JP2002095300A (ja) * 2000-09-19 2002-03-29 Meidensha Corp 永久磁石同期電動機の制御方法
JP2004040883A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2006327301A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Jtekt Corp 電気式動力舵取装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010241165A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Toyota Motor Corp 電動パワーステアリング装置
WO2019096497A1 (de) * 2017-11-20 2019-05-23 Robert Bosch Gmbh Verfahren und vorrichtung zum betreiben einer elektrischen maschine zur abgabe eines vorgegebenen drehmomentes und einer vorgegebenen drehzahl
CN111344942A (zh) * 2017-11-20 2020-06-26 罗伯特·博世有限公司 用于运行电机以输出预先给定的转矩和预先给定的转速的方法和设备
US11558003B2 (en) 2017-11-20 2023-01-17 Robert Bosch Gmbh Method and device for operating an electric machine for outputting a predefined torque and a predefined rotational speed
CN109818540A (zh) * 2017-11-21 2019-05-28 杭州三花研究院有限公司 电机的弱磁控制方法及电机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5200628B2 (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP5168448B2 (ja) モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置
US8150580B2 (en) Motor controller and electric power steering system
JP5263090B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2009123107A1 (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP3674919B2 (ja) 電動パワーステアリング装置とその制御方法
WO2009087991A1 (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
US20140265954A1 (en) Rotating electric machine control device and electric power steering apparatus
JP5351002B2 (ja) モータ制御装置
JP2008220155A (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP4628833B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009171726A (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP5406226B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009136034A (ja) モータ制御装置
JP5719177B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5397664B2 (ja) モータ制御装置
JP6394885B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008155683A (ja) 電気式動力舵取装置
JP5595436B2 (ja) モータ制御装置
JP2020005388A (ja) モータ制御方法およびモータ制御装置
JP2014139039A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2011230531A (ja) モータ制御装置
JP5444697B2 (ja) モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP5056176B2 (ja) モータ制御装置及び電気式動力舵取装置
JP5595437B2 (ja) モータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120522