JP6221222B2 - シート搬送装置、画像形成装置、シート厚さ検出システム及びシート厚さ検出プログラム - Google Patents

シート搬送装置、画像形成装置、シート厚さ検出システム及びシート厚さ検出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、シート搬送装置、画像形成装置、シート厚さ検出システム及びシート厚さ検出プログラムに関する。
プリンタ、複写機等の画像形成装置では、記録媒体であるシートを搬送し、シート表面に画像を形成する。この様な画像形成装置では、複数枚のシートが重ねて搬送される重送状態を検出したり、シートの厚さに応じて画像形成条件を最適化するために、シートの搬送時に厚さを検出する技術が採用されている。
シートの厚さを検出することで、例えば電子写真方式の画像形成装置では、シートの厚さに応じて転写条件や定着条件が最適化される様に制御し、画像品質を向上させることが可能である。
シートの厚さを検出する技術として、例えば特許文献1には、媒体の搬送路に配置され且つ回転駆動する駆動部材と、前記駆動部材に対向して配置されて搬送される媒体に接触可能、且つ、接触時に前記媒体の厚さに応じて媒体の厚さ方向に移動可能な接触回転体と、前記接触回転体の前記厚さ方向の移動量を検出する移動量検出手段と、を有し、前記接触回転体が媒体に接触している場合と接触していない場合の移動量に基づいて、媒体厚さを検知することで、媒体の厚さを検出する期間が短い場合でも高精度に厚さを検出できる媒体厚検出装置が提案されている。
しかしながら、特許文献1の媒体厚検出装置では、接触回転体、当該接触回転体を媒体の厚さ方向に移動可能にする機構及び接触回転体の移動量を検知するセンサを、媒体を搬送するための機構とは別に設ける必要があり、構成が複雑化する可能性がある。
そこで本発明では、シートの搬送機構を用いた簡易な構成でシートの厚さを検出することが可能なシート搬送装置、画像形成装置、シート厚さ検出システム及びシート厚さ検出プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題に鑑み、シートの搬送経路が屈曲する部分の内周側に設けられる搬送ローラと、前記シートを前記搬送ローラとの間で掛け渡して搬送する搬送手段と、前記搬送ローラの回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記シートの搬送速度を検出する搬送速度検出手段と、前記シートの厚さを検出するシート厚さ検出手段と、を備え、前記搬送手段又は前記搬送ローラのどちらか一方を回転駆動し、前記搬送ローラ及び前記搬送手段に掛け渡されて搬送されている前記シートによって他方を従動回転させた状態で、前記シート厚さ検出手段は、前記搬送速度検出手段により検出される前記シートの搬送速度、前記搬送ローラの半径及び前記回転速度検出手段により検出される前記搬送ローラの回転速度に基づき、前記シートの厚さを検出するとを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、シートの搬送機構を用いた簡易な構成でシート厚さを検出することができる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置の要部の概略構成例を示す図である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置の機能ブロック図の一例である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置のハードウェア構成例を示す図である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置におけるシート厚さ検出方法について説明する図である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置におけるモータ回転速度の検出例を示す図である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置のタイミングチャートの一例を示す図である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置のシート厚さ検出処理のフローチャートの例を示す図である。 第1の実施形態に係るシート搬送装置のモータAの制御ブロック図の一例である。 ボード線図の一例を示す図である。 時間と速度偏差の関係の一例を示す図である。 コントローラ2の比例定数をコントローラ1の比例定数の1/2にした場合のボード線図の一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例に係るシート搬送装置のモータAの制御ブロック図の一例である。 第1の実施形態の変形例に係るシート搬送装置のモータAの制御ブロック図の一例である。 第2の実施形態に係るシート搬送装置の要部の概略構成例を示す図である。 第2の実施形態に係るシート搬送装置の機能ブロック図の一例である。 第2の実施形態に係るシート搬送装置のタイミングチャートの一例を示す図である。 第3の実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す外観図である。 第3の実施形態に係る画像形成装置及びサーバ装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施形態]
<画像形成装置の構成>
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置100の概略構成例を示す図である。
画像形成装置100は、自動原稿送り装置(ADF)140と、画像読み取り部130、書き込み部110、画像形成部120及びシート搬送装置300等を有する。
ADF140は、原稿給紙台上に載置された原稿を1枚ずつ画像読み取り部130のコンタクトガラス11上に搬送し、原稿の画像データを読み取った後に排紙トレイ上に排出する。
画像読み取り部130は、原稿を載置するためのコンタクトガラス11と、光学走査系を有し、光学走査系は、露光ランプ41、第1ミラー42、第2ミラー43、第3ミラー44、レンズ45及びフルカラーCCD46を備える。
露光ランプ41及び第1ミラー42は第1キャリッジに装備され、第1キャリッジは、原稿を読み取る際にステッピングモータによって一定速度で副走査方向に移動する。第2ミラー43及び第3ミラー44は第2キャリッジに装備され、第2キャリッジは、原稿を読み取る際に、ステッピングモータによって第1キャリッジの約2分の1の速度で移動する。この様に、第1キャリッジ及び第2キャリッジが移動することで、原稿の画像面が光学的に走査され、読み取られたデータがレンズによってフルカラーCCD46の受光面に結像され、光電変換される。
フルカラーCCD(又はフルカラーラインCCD)46によって、赤(R)、緑(G)及び青(B)の各色に光電変換された画像データは、不図示の画像処理回路でA/D変換された後に画像処理回路によって各種の画像処理(γ補正、色変換、画像分離、階調補正等)が施される。
画像処理が施された画像データに基づいて、書き込み部110が色ごとに感光体ドラム27に静電潜像を形成する。画像形成装置100では、4つの感光体ユニット13(イエロー用の13y、マゼンダ用の13m、シアン用の13c、ブラック用の13k)が、中間転写ベルト14の搬送方向に沿って並設されている。
各色の感光体ユニット13には、像担持体であるドラム状の感光体ドラム27と、感光体ドラム27を帯電させる帯電装置48と、帯電された感光体ドラム27を露光して潜像を形成する露光装置47と、潜像をトナー像として可視像化する現像装置16及びクリーニング装置49がそれぞれ設けられている。
露光装置47は、例えば、図1の例では感光体ドラム27の軸方向(主走査方向)に配置された発光ダイオード(LED)アレイとレンズアレイからなるLED書き込み方式によって露光を行う。露光装置47は、色ごとに光電変換されて画像処理が施された画像データに基づいてLEDを発光して感光体ドラム27上に静電潜像を形成する。
現像装置16は、現像剤を担持して回転する現像ローラが、感光体ドラム27上に形成された静電潜像をトナー像として可視像化する。
感光体ドラム27に形成されたトナー像は、感光体ドラム27と中間転写ベルト14とが接する位置で、中間転写ベルト14上に転写される。感光体ドラム27には、中間転写ベルト14を介して中間転写ローラ26がそれぞれ対向する様に配置されている。
中間転写ローラ26は、それぞれ中間転写ベルト14の内周面に当接し、中間転写ベルト14を各感光体ドラム27の表面に接触させる。中間転写ローラ26には、それぞれ電圧が印加されることで、感光体ドラム27の表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト14に転写されるための中間転写電界が発生する。この中間転写電界の作用により、中間転写ベルト14上に各色のトナー画像が重ねて転写され、フルカラートナー像が形成される。
全ての色の現像と転写が終了すると、中間転写ベルト14とタイミングを合わせてトレイ22からシートSが搬送され、二次転写部50で中間転写ベルト14からシートSにフルカラートナー像が二次転写される。
第1トレイ22a、第2トレイ22b、第3トレイ22c、第4トレイ22dには、サイズの異なるシートSが収納されており、何れかのサイズのシートSが選択されて搬送される。各トレイ22a〜22dは、内部に収容されたシートSを一番上から順次送り出す供給ローラ28、シートSが複数枚重ねて搬送される重送を防ぐための分離ローラ31を備えている。この様な構成により、トレイ22からシートSが順次搬送経路23に向けて搬送開始される。
なお、シートSとしては普通紙が一般的だが、光沢紙、厚紙、ハガキ等の紙類、OHP、フィルム等、シート状のものを用いることができる。また、シートの長さ及び幅は問わず、いわゆる連続紙であっても良い。
トレイ22から供給されるシートSは、搬送経路23の途中に複数の搬送ローラ30を備えるシート搬送装置300によって二次転写部50まで搬送される。搬送ローラ30は、駆動手段としてのモータによって回転駆動されることで、トレイ22から供給されたシートSを搬送して後段の搬送ローラ30に受け渡し、シートSを二次転写部50まで導く。
搬送経路23に搬送されたシートSは、その先端がレジストセンサ51によって検出された後、二次転写部50の手前で一旦停止する。その後、中間転写ベルト14上のトナー像が二次転写部50に到達するタイミングに合わせて、シートSは再度搬送が開始されて二次転写部50まで搬送される。
シートSは、中間転写ベルト14から不図示の分離器により分離された後に、搬送ベルト24によって定着装置19まで搬送される。定着装置19は、加熱ローラ25及び加圧ローラ12を有し、シートSに転写されたフルカラートナー像を加熱及び加圧してシート表面に定着させる。表面にトナー画像が形成されたシートSは、排出トレイ21上に排出される。
なお、本実施形態では、シート搬送装置300を備える画像形成装置100として、電子写真方式のものを用いたが、インクジェット方式等、他の方式による画像形成装置であっても良い。
<シート搬送装置の構成>
図2に、第1の実施形態に係るシート搬送装置300の要部の概略構成例を示す。図2(a)は要部の断面概略図であり、図2(b)は要部の概略構成を示す斜視図である。
シート搬送装置300では、シート搬送時にシートS厚さの検出を行う。シート搬送装置300が検出するシートSの厚さに基づいて、画像形成装置100が二次転写部50の転写電圧、定着装置19の定着温度等を適宜設定することで、高品質画像を出力できる。
シート搬送装置300におけるシートS厚さの検出は、図2(a)に示す様に、シートSの搬送経路が屈曲する部分に設けられる搬送ローラ311と、シートSの搬送方向下流側に設けられる搬送手段としての搬送ローラ321とで、シートSを搬送する際に行う。シートSは、図2(a)に示す様に、搬送ローラ311と搬送ローラ321との間に掛け渡されて、搬送ローラ311及び搬送ローラ321の両方で搬送される状態を経由した後に、搬送経路に沿って下流側の搬送手段等に搬送される。
搬送ローラ311,321は、それぞれ対向するローラ対で構成されており、一方の搬送ローラ311a,321aが駆動手段としてのモータに接続して回転駆動し、他方の搬送ローラ311b、321bが従動回転することでシートSを挟持搬送する。
また、図2(b)に示す様に、搬送ローラ311aは、駆動手段としてのモータ313に接続して回転駆動し、エンコーダ312により回転速度が検知される。モータ313に接続された駆動制御手段としてのモータ制御部314は、エンコーダ312の出力と、目標速度とに基づいてモータ313の駆動を制御することで、搬送ローラ311aの回転速度を制御する。
搬送ローラ311のシートS搬送方向下流側に設けられる搬送手段としての搬送ローラ321aは、同様に駆動手段としてのモータ323に接続して回転駆動してシートSを搬送する。搬送ローラ321aは搬送速度検出手段としてのエンコーダ322によって、シートSの搬送速度が検知される。また、モータ323に接続するモータ制御部324は、エンコーダ322の出力と、目標速度とに基づいてモータ323の駆動を制御することで、搬送ローラ321aの回転速度を制御する。
本実施形態では、トレイ22からシートSが供給されて搬送経路23に至る搬送経路が屈曲する部分にそれぞれ搬送ローラ30が設けられている。また、トレイ22の直後の搬送ローラ30が図2(a)に示す上流側の搬送ローラ311として機能し、シートSの搬送方向下流側の他の搬送ローラ30が図2(a)に示す搬送ローラ321として機能することとなる。
なお、シート厚さの検出は、二次転写条件や定着条件等に反映させるため、シートSの搬送経路において可能な範囲で上流側に設けることが好ましいが、例えば、二次転写ローラ18が下流側の搬送ローラ321を兼ねる構成とすることも可能である。また、例えば、下流側の搬送ローラ321に代えて、搬送ベルト等の他の搬送手段を用いて構成することも可能である。
図3に、第1の実施形態に係るシート搬送装置300の機能ブロック図の一例を示す。
シート搬送装置300は、上記した搬送ローラ311、モータ313、エンコーダ312及びモータ制御部314を備えるシート搬送部310と、搬送ローラ321、モータ323、エンコーダ322及びモータ制御部324を備えるシート搬送部320とを有する。また、モータ制御部314の制御を切り換えるモータ制御切り換え部330、回転速度格納部332、回転速度検出部333、シート厚さ検出部334を有する。
モータ制御切り換え部330は、シートSが搬送ローラ311から下流の搬送ローラ321に受け渡される際に、搬送ローラ311が搬送ローラ321によって搬送されるシートSに従動して回転する様に制御を切り換える信号をモータ制御部314に発信する。
回転速度格納部332は、エンコーダ312,322によって検知される搬送ローラ311,321の回転速度を一時的に記憶する。
回転速度検出部333は、回転速度格納部332が記憶する搬送ローラ311a,321aの一定期間の回転速度に基づいて、搬送ローラ311aの回転速度や搬送ローラ321aによるシートSの搬送速度を検出する。
シート厚さ検出部334は、シートSの搬送速度、搬送ローラ311aの半径及び搬送ローラ311aの回転速度に基づいて、後述する方法によりシートSの厚さを検出し、検出結果を出力する。
図4は、シート搬送装置300のハードウェア構成例を示す図である。
シート搬送装置300は、CPU(Central processing Unit)341、HDD(Hard Disk Drive)342、シート搬送部A、シート搬送部B、ROM(Read Only Memory)345、RAM(Random Access Memory)346、ネットワークI/F部347及び記録媒体I/F部348等を備え、それぞれがバスで相互に接続されている。
CPU341は、コンピュータの中で制御やデータの演算、加工を行い、ROM345及びRAM346等に記憶されたプログラムを実行する演算装置である。また、CPU341は、プログラムを実行することで装置全体を制御し、上記したモータ制御切り換え部330、回転速度検出部333、シート厚さ検出部334等として機能する。
HDD342は、各種プログラム及びデータを格納する不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラム及びデータとしては、例えば、OS(Operating System))や各種機能を提供するアプリケーション等がある。
ROM345は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。また、RAM346は、プログラムやデータ等を一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)であり、搬送ローラ311及び搬送ローラ321の回転速度が一時的に記憶される。
ネットワークI/F部347は、有線及び/又は無線回線等のデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続される通信機能を有する周辺機器とのインターフェースである。
記録媒体I/F部348は、USB(Universal Serial Bus)等のデータ伝送路を介して接続される例えばフラッシュメモリや、CD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体349とのインターフェースである。
記録媒体349には、所定のプログラムを格納し、この記録媒体349に格納されたプログラムは記録媒体I/F部348を介してシート搬送装置300にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはCPU341により実行可能となる。
<シート厚さ検出方法について>
次に、図5に本実施形態に係るシート搬送装置300の要部拡大図を示し、シート厚さ検出方法について説明する。
シートSは、回転する搬送ローラ311aに一定の角度で接触して巻き付く様に搬送される。搬送経路の屈曲部では、シートSの搬送経路の屈曲部の内周側で、搬送ローラ311aに接する面は、シートSの搬送方向に縮んだ状態で搬送されることとなる。また、シートSの搬送経路の屈曲部の外周側で、搬送ローラ311bに接する面は、シートSの搬送方向に伸びた状態で搬送される。
したがって、例えば下流側の搬送ローラ321を駆動させて一定の速度でシートSを搬送し、搬送ローラ311a,311bをシートSに従動して回転させた場合には、搬送ローラ311a,311bはシートSの接触面の伸縮により、それぞれ異なる回転速度で回転することとなる。
この時、シートSの搬送速度をVsとすると、シートSの搬送経路の内周側の表面は、搬送方向に縮んでいるため、表面が移動する速度はVsよりも小さく、シートSの搬送経路の外周側の表面は、搬送方向に伸びているため、表面が移動する速度はVsよりも大きくなる。これに対して、シートSの厚さ方向の中心部は、伸縮が生じていないため搬送速度Vsで搬送される。
このとき、シートSの搬送経路の屈曲部での厚さ方向の中心部の搬送速度は、シートSの搬送経路の屈曲部の内周側の搬送ローラ311aの半径と、シートSの中心までの距離を足した長さを半径とする円が回転する時の表面速度と等しくなる。
そこで、搬送ローラ311aの半径をra、搬送ローラ311aの回転速度をVa、シートSの厚さをtとすると、シートSの搬送速度Vsは下式で表すことができる。
Figure 0006221222
Vs:シートSの搬送速度
Va:搬送ローラ311aの回転速度
ra:搬送ローラ311aの半径
t:シートSの厚さ
上式(1)から、シートSの厚さtを下式(2)により求めることができる。
Figure 0006221222
この様に、シートSが搬送経路の屈曲部において伸縮することによって、厚さ方向で生じる搬送速度の差異を用いて、シートSの搬送速度及びシートSに従動する搬送ローラ311の回転速度に基づいて、シートSの厚さを求めることが可能である。
ここで、シートSの搬送速度として、シート搬送装置300に予め設定されるシートSの搬送速度を用いることが可能であり、エンコーダ322が検知する下流側の搬送ローラ321aの回転速度をシートSの搬送速度とすることも可能である。
また、エンコーダ312,322が検知する搬送ローラ311a,321aの回転速度を検出する際には、図6に示す様に、搬送ローラが1回転以上する間のエンコーダ312,322の出力を平均化して検出することが好ましい。搬送ローラ311a,321aは偏心や、搬送するシートSの厚さの搬送方向におけるばらつきの影響を受けて回転速度が変化するためである。
本実施形態に係るシート搬送装置300では、図3に示す様に、エンコーダ312,322が検知する搬送ローラ311a,321aの回転速度は、回転速度格納部332に一時的に記憶される。回転速度格納部332に記憶された回転速度は、回転速度検出部333が平均化することで、回転速度の検出を行う。回転速度が検出されると、シート厚さ検出部334が上式(2)を用いてシート厚さを検出し、シート厚さ検出結果を出力する。
<モータの駆動制御について>
図7に、第1の実施形態に係るシート搬送装置300のタイミングチャートの一例を示す。
まず、時間T1にてモータ313(以下、モータAという)が駆動して上流側の搬送ローラ311a(以下、搬送ローラAという)が回転してシートSの搬送が開始される。また、搬送ローラAが回転することによって、エンコーダ312(以下、エンコーダAという)から出力が始まる。
搬送ローラAによってシートSが搬送され、下流側の搬送ローラ321aに受け渡される前の時間T2にて、モータ323(以下、モータBという)が駆動して搬送ローラ321a(以下、搬送ローラBという)が回転する。搬送ローラBが回転することによって、エンコーダ322(以下、エンコーダBという)が出力を開始する。
モータBが駆動を開始する時間T2から、シートSが搬送ローラBに到達する時間T3までは、モータBの予備駆動期間であり、この予備駆動期間を設けることで、シートSを搬送ローラAから搬送ローラBに滞りなく受け渡して搬送することが可能になる。
時間T3にてシートSが搬送ローラBに到達すると、モータAの駆動が停止され、搬送ローラAはシートSに従動回転する状態になる。搬送ローラAが従動回転する間にも、エンコーダAからの出力は継続される。
時間T4にてシートSの後端部が搬送ローラAを通過すると、搬送ローラAの回転が停止し、エンコーダAの出力も停止する。
シートSが搬送ローラAを通過した後も、下流側の搬送ローラBがシートSの搬送を行い、さらに下流側の搬送ローラ等にシートSを受け渡した時間T5にてモータBの駆動が停止し、搬送ローラBの回転及びエンコーダBの出力が停止する。
搬送ローラBがシートSを搬送し、搬送ローラAがシートSによって従動回転する時間T3からT4までの間の搬送ローラAの回転速度を検出し、上式(2)によりシート厚さの検出を行う。
図8に、第1の実施形態に係るシート搬送装置300のシート厚さ検出処理のフローチャートの例を示す。
まず、ステップS1にて、モータAを駆動してシートSの搬送を開始する。続いて、ステップS2にてモータBの予備駆動期間に入った場合には、ステップS3にてモータBの駆動を開始する。
次にステップS4にてモータBの予備駆動期間が終了し、シートSが搬送ローラBに到達すると、ステップS5にてモータ制御切り換え部330がモータAの駆動制御を後述する従動制御に切り換える。
ステップS6にて、搬送ローラAがシートSに一定時間以上従動回転したと判断されると、ステップS7にて回転速度検出部333が搬送ローラAの回転速度を平均化して求める。搬送ローラAの回転速度が検出されると、ステップS8にてシート厚さ検出部334が上式(2)に基づいてシート厚さを検出して処理を終了する。
以上の処理により、シート搬送装置300では搬送ローラAの回転速度を検出し、シートSの厚さを求めることができる。
<モータAの従動制御について>
図9に、第1の実施形態に係るシート搬送装置300のモータAの制御ブロック図の一例を示す。図9には、モータAの回転速度を制御するフィードバックループが示されている。
モータAの制御系は、モータ制御切り換え部330、比較器350、モータ制御部314(以下、モータ制御部Aという)、モータA、エンコーダ312(以下、エンコーダAという)を有する。モータ制御部Aは、コントローラ351(以下、コントローラ1という)、コントローラ352(以下、コントローラ2という)、切り換え部355、モータドライバ353及び速度演算部354を有する。
比較器350は、エンコーダAが検出して速度演算部354が演算した回転速度と、目標の回転速度(以下、目標速度という)の比較結果をコントローラ1及びコントローラ2に出力する。
コントローラ1及びコントローラ2は、例えばPI制御に準じた演算を行い、切り換え部355を介してモータドライバ353に指示する速度を決定する。なお、この目標速度は、モータAの回転によりシートSの搬送速度が所定の速度となる様に定められている。なお、コントローラ1及びコントローラ2は、同時刻には何れか一方のみが作動する。
コントローラ1は、搬送ローラAのみがシートSを搬送する場合にモータドライバ353に速度を指示し、コントローラ2は、シートSが搬送ローラA及び下流側の搬送ローラBに掛け渡されて搬送される場合にモータドライバ353に速度を指示する。
コントローラ1とコントローラ2との間の切り換えは、モータ制御切り換え部330が出力する切り換え信号により行われる。切り換え信号は、シートSの搬送ローラBへの突入時にコントローラ1からコントローラ2に切り換える信号と、シートSの搬送ローラAからの通過時にコントローラ2からコントローラ1に切り換える信号が出力される。
搬送ローラA,BへのシートSの突入時及び通過時の検知は、例えば、それぞれのモータ制御部A,Bが有するモータドライバ内の電流センサがドライバに流れる駆動電流を検出することによって行う。また、所定の搬送経路を所定の速度で搬送されるシートSの搬送時間に基づいて、搬送ローラA,Bへの突入及び通過時間を求めることも可能である。
コントローラ1及びコントローラ2は、目標速度と速度演算部354が演算した回転速度との速度偏差にそれぞれ所定のゲインの乗算や所定のフィルタ処理を施し、速度指示値としてモータドライバ353に出力する。
コントローラ1及びコントローラ2は、PI、PID、位相進み、位相遅れ等の古典制御理論や、転写タイミングローラ38の状態量をフィードバックする現代制御理論に基づく状態フィードバック理論、又は、H∞制御に代表されるロバスト制御理論等のいずれの補償方法を採用することができる。
モータドライバ353は、速度指示値に応じたモータ電流を出力する電流制御ドライバ(又は電圧指令値に応じたモータ電圧を出力する電圧制御ドライバ)である。モータAは、速度指示値に応じてモータドライバ353が出力する駆動電流により駆動される。モータAが駆動することによって、伝達機構を介して搬送ローラAが回転駆動する。
モータAは、DCモータ(ブラシ付き、ブラシレス)、ACサーボモータ、ステッピングモータ等を使用できる。
モータAの回転速度は、エンコーダAが検出して速度演算部354が演算することで求められ、目標速度との比較用の値に変換されて比較器350にフィードバックされる。速度演算の方法は、エンコーダパルスのカウンタ値の差分を利用する方式でも、エンコーダパルスのエッジを基準クロックで測定する周期カウンタ方式でも良い。なお、速度演算部354は、エンコーダAに含める様に実装しても良い。
<コントローラ2の速度補償>
シートSが搬送ローラBに突入し、搬送ローラA及び搬送ローラBに掛け渡された時点で、モータ制御切り換え部330によりコントローラ1からコントローラ2にモータAの制御が切り換えられる。コントローラ2では、搬送ローラAが、搬送ローラBが搬送するシートSに従動して回転する様にモータAの制御を行う。
ここで、この場合におけるコントローラ2の速度補償について説明する。速度補償をソフトウェアで行うソフトウェアサーボの場合、コントローラ1とコントローラ2の速度補償は、電流指令値を算出する式を切り換えたり、同じ式を用いてパラメータを変更することでそれぞれ行われる。
例えば、一般的なモータ駆動系に使用される古典制御理論によるPI(比例と積分)フィルタによって、ソフトウェアサーボを実装した場合、電流指令値を算出する式は次式の様に表すことができる。
Figure 0006221222
式(3)では、u(n)が速度偏差、y(n)が速度指示値を示す。サンプリング時間tsは、エンコーダAが回転速度を検出する周期又は速度指示値の演算周期である。ゲインを示すパラメータである比例定数kp、積分定数kiを変更することで、コントローラ1とコントローラ2とを切り換えたことになる。
なお、コントローラ1の比例定数kp、積分定数kiは、予めモータAのみがシートSを搬送する際に適切な速度補償が得られる様に予め定められている。
図10にボード線図の一例を示し、積分定数kiのみを「0(ゼロ)」にした場合の作用について説明する。図10では、コントローラ1のゲインカーブと位相カーブを点線で、コントローラ2のゲインカーブと位相カーブを実線でそれぞれ示した。
コントローラ2のゲインカーブに示される様に、式(3)において、コントローラ2の積分定数kiがゼロに変更されると、積分特性がゼロになるため、低い周波数領域のゲインがコントローラ1のゲインよりも低下する。すなわち、低い周波数領域の応答性が低下している。
低い周波数領域のゲインは、ゆっくりとした速度偏差の変動に対して回転速度をどの程度補償するかを示す。特に、低い周波数領域のゲインは、速度偏差のDC成分に対する補償の程度を示す。したがって、コントローラ2のゲインカーブは、低い周波数領域のゲインの低下とDC成分の補償がなくなることを意味する。
シートSが搬送ローラBに突入した直後、突入負荷により搬送ローラBの回転速度が低下する。ここで、積分定数kiをゼロにして、比例制御のみとすることは定常的な速度偏差(目標速度に対する回転速度の偏差)が生じることを意味する。
比例制御では、制御量が目標値に近づくと、目標値に近い状態で安定してしまうという性質がある。積分定数kiがゼロになっても、比例定数kpの作用により、搬送ローラAはシートSの搬送負荷を補助するが、搬送ローラBの従動ローラの如く振る舞うこととなる。
一方、図10のボード線図から、ゲインカーブは高い周波数領域で、コントローラ1のゲインカーブと同程度の値となるので、モータ制御部Aは、急激な速度変動に追従してモータAの回転速度を制御することができる。
図11に、時間と速度偏差の関係の一例を示し、より詳細に説明する。図11の縦軸の速度偏差は「回転速度−目標速度」であり、マイナスの値は回転速度が目標速度よりも小さいことを意味する。なお、速度偏差の単位は[rad/sec]等、どの様な単位でも良く、パーセント表示でも良い。
図11では、時刻0.01秒で、シートSが搬送ローラBに突入している。コントローラ1では、突入負荷により搬送ローラAの回転速度が急急激に低下するが、時間と共に速度偏差がゼロに近づく。これに対し、積分定数kiをゼロにしたコントローラ2では、高い周波数領域の速度変動に対してコントローラ1と同様に応答できるので、搬送ローラAの回転速度は突入負荷により急激に低下するが、その後速度偏差が一定になる様に制御されている。
この時の速度偏差はマイナスの値なので、搬送ローラAの回転速度の方が搬送ローラBよりも遅く、搬送ローラAはシートSに僅かな張力を与えながら搬送ローラBの従動ローラの様に動作する。この様に、積分定数kiをゼロにする制御は、少なくとも所定の低周波数領域の速度制御に対する応答性を低くする制御となる。
なお、本実施形態ではコントローラ2の積分定数kiをゼロとしたが、コントローラ2の積分定数kiをゼロではなく、コントローラ2の積分定数kiをコントローラ1の積分定数kiに対して十分に小さい値にすることで同等の効果が得られる。
例えば、コントローラ2の積分定数kiをコントローラ1の積分定数kiに対して1/10としても良い。また、コントローラ2の積分定数kiをコントローラ1の積分定数kiに対し1/2としても、一定の効果が得られる。この様に、コントローラ2の積分定数kiは、例えばゼロからコントローラ1の積分定数kiの1/2未満の間で適宜設計することができる。
この様に、シートSが搬送ローラAと搬送ローラBとの両方で搬送されている間、PI制御系の積分定数kiが例えばゼロであるコントローラ2に切り換えてモータAの制御を行う。したがって、搬送ローラAは、搬送ローラBによって搬送されるシートSに従動して回転する様に制御される。
[変形例1]
上記した第1の実施形態では、コントローラ2の積分定数kiをゼロにしたが、比例定数kpのみを小さくするか、又は、比例定数kpと積分定数kiを共に、コントローラ1の比例定数kp及び積分定数kiよりも小さい値に変更しても良い。コントローラ2の比例定数kp及び積分定数kiをこの様にすることでも、搬送ローラAの従動制御を実現できる。
図12は、コントローラ2の比例定数kpをコントローラ1の2分の1にした場合のボード線図の一例である。図12ではコントローラ1のゲインカーブと位相カーブを点線で、コントローラ2のゲインカーブと位相カーブを実線でそれぞれ示した。
図12に示す様に、コントローラ2のゲインカーブは、積分器の傾きとして知られる−20[db/decade]のまま、コントローラ1のゲインカーブよりも低くなっている。
コントローラ1の応答周波数は30[rad/sec]であるが、コントローラ2の応答周波数は15[rad/sec]である。したがって、比例定数kpを小さくした分だけ、応答周波数も小さくなっていることが分かる。
応答周波数が小さくなることは、ゲインが低下することを意味し、搬送ローラAに生じる回転速度の変動(AC成分)に対する補償が小さくなることを示す。すなわち、全周波数領域に渡って応答性が低下する。したがって、搬送ローラBに対する搬送ローラAのトルクの影響を低減することができる。一般的に制御系は過渡応答に対して弱いため、これによって搬送ローラBにシートSが突入した時の過渡応答を改善できる。
図11を用いてより詳細に説明する。図11に示した例では、時刻0.01秒でシートSが搬送ローラBに突入している。コントローラ2(比例定数kpがコントローラ1の比例定数kpの1/2)では、突入負荷により搬送ローラAの回転速度が急に低下した際の速度変動がコントローラ1よりも大きい。
これは、急激な速度変動に対して、搬送ローラBに対する搬送ローラAの影響が小さくなったことを意味する。すなわち、コントローラ1よりもゲインを下げることで、搬送ローラBと搬送ローラAとの間のトルク干渉が小さくなることが分かる。
また、ゲインは速度補償の程度の大きさを示すので、ゲインが小さくなったことは、周波数領域に関わらず、搬送ローラAのトルクが搬送ローラBに与える影響が小さくなったことも意味する。
図11に示す様に、搬送ローラAは、回転速度が目標速度に近づくまでタイムラグがあり、その間、搬送ローラBよりも回転速度が低下するので、コントローラ2の積分定数kiをゼロにする場合に比べて、小さい張力がシートSに作用し、搬送ローラAが従動して回転する様に動作する。
なお、コントローラ2の比例定数kpをコントローラ1の比例定数kpの1/2とした例について説明したが、例えば、コントローラ2の比例定数kpをコントローラ1の比例定数kpの3/4にしても良いし、1/3〜1/5の間にしても良い。この様に、コントローラ2の比例定数kpをコントローラ1の比例定数kpに対してどの程度小さくするかは、適宜設計することができる。
また、コントローラ2の比例定数kpをコントローラ1の比例定数kpよりも小さくし、且つ、コントローラ2の積分定数kiをゼロとすることもできる。この様に設定することで、搬送ローラAがシートSに与える張力をさらに低減し、搬送ローラAが従動制御される様に設計することができる。また、制御系の周波数領域の全域においてゲインを下げるので、全体的に応答性を低くすることができる。
[変形例2]
上記した様に、コントローラ1及びコントローラ2を適宜切り換えることで、搬送ローラAの従動制御を行うことができる。また、コントローラ2の替わりに、一定のトルク指令値をモータドライバ353に与えることでも、搬送ローラAがシートSに従動回転する様に制御できる。
図13は、第1の実施形態の変形例に係るシート搬送装置300のモータAの制御ブロック図の一例である。図13において図9と同一部には同一の符号を付し、その説明は省力する。図13のモータドライバ353は、電流制御ドライバで構成される。
コントローラ1は、第1の実施形態及び変形例1のコントローラ1と同じものである。モータ制御部Aでは、シートSが搬送ローラBに突入した時点で、モータ制御切り換え部330からの切り換え信号により、コントローラ1からトルク指令値による制御に切り換えられる。また、シートSの後端が搬送ローラAを通過したした時点で、トルク指令値による制御から、コントローラ1による制御に切り換えられる。
シートSが搬送ローラAと搬送ローラBに掛け渡された状態では、モータ制御部Aにおいてトルク指令値を電流値に変換し、モータドライバ353の電流指令値とする。モータドライバ353が電流指令値に応じた電流をモータAに供給することで、モータAがトルク指令値に応じた電流値で駆動され、所定のトルクを発生する。
トルク指令値は、搬送ローラAがシートSを介して搬送ローラBを押すことで、搬送ローラBのモータBに負のトルクが発生したり、モータBのモータドライバの非線形領域に入ることがない様に設定される。
例えば、搬送ローラAと搬送ローラBとでシートSを搬送する際に、モータBに発生する負荷トルクよりも、トルク指令値を小さな値とする。これによって、搬送ローラAが搬送ローラBに負荷を与えることなく、搬送ローラAがシートSの搬送を補助することとなる。また、モータBの負荷トルクとモータAのトルク指令値のトルク差分の張力がシートSにかかることとなる。
なお、モータBの負荷トルクは、線速(搬送速度)やシートSの種類によって変化するため、シート搬送装置300では、線速とシートSの種類に対応付けたトルク指令値を予めROM等に記憶している。トルク指令値のテーブルをROMやHDD等に記憶させておくことで、モータ制御部Aは線速やシートSの種類に応じて、トルク指令値を選択して読み出すことができる。
また、トルク指令値を固定にするのではなく、モータ制御部Aがトルク指令値を調整しても良い。搬送ローラAのモータ制御部Aが、下流側の搬送ローラBの負荷電流や負荷トルクを計測して、これらに合わせて、上流側である搬送ローラAが発生するトルク指令値を決定する。モータ制御部Aでは、例えば搬送ローラBの付加電流に対応した負荷トルクよりも、やや小さい値(例えば90〜99%程度)に調整する。
さらに、モータ制御部Aが、搬送ローラBの負荷電流や負荷トルクを直接計測するのではなく、オブザーバを配置して、搬送ローラBの負荷電流や負荷トルクを推定しても良い。オブザーバは、状態xが直接観測できない場合に、出力gと入力fから状態xを推定する状態推定器である。なお、負荷電流や負荷トルクを推定する場合、ローパスフィルタ等の帯域制限手段を、オブザーバの出力後であってモータ制御部Aの入力前に設けることが好ましい。ローパスフィルタ等の帯域制限手段を設けることで、ノイズ等の外乱に対してロバスト性を高めることができる。
この様に、所定のトルク指令値をモータドライバ353に入力することで、搬送ローラAが搬送ローラBに搬送されるシートSに従動して回転する様な従動制御を実現できる。
[変形例3]
図14は、第1の実施形態の変形例に係るシート搬送装置300のモータAの制御ブロック図の一例である。図14において図9と同一部には同一の符号を付し、その説明は省力する。図14のモータドライバ353は、電圧制御ドライバで構成される。
電流制御ドライバは、電流を検出してフィードバックする制御ループを有するため、電流検出センサや演算器等が必要となり、コストアップする虞があると共に、制御ロジック等も複雑化する可能性がある。しかし、モータドライバ353を電圧制御ドライバで構成することで、センサ等が不要であり、簡易な制御ロジックで搬送ローラAの従動制御を実現できる。
コントローラ1は、第1の実施形態、変形例1及び変形例2のコントローラ1と同じものである。モータ制御部Aでは、シートSが搬送ローラBに突入した時点で、モータ制御切り換え部330からの切り換え信号により、コントローラ1から電圧指令値による制御に切り換えられる。また、シートSの後端が搬送ローラAを通過したした時点で、電圧指令値による制御から、コントローラ1による制御に切り換えられる。
モータドライバ353を電圧制御ドライバで構成することで、モータAは電圧駆動され、モータ電圧とモータ回転数に応じたトルクを発生させることとなる。電圧指令値は、搬送ローラAと搬送ローラBとでシートSを搬送する際に、搬送ローラBに生じる負荷トルクよりも搬送ローラAの負荷トルクが小さくなる様に定められる。
この様な構成により、シートSが搬送ローラAと搬送ローラBとの間に掛け渡されて搬送される際に、搬送ローラAがシートSに従動して回転する様な振る舞いをする。このときシートSには、搬送ローラBの負荷トルクと搬送ローラAの負荷トルクの差分の張力がかかることになる。
ここで、電圧指令値と搬送ローラAの負荷トルクの関係について説明する。電圧指令値とモータ回転数に応じたモータトルクTは、下式(4)により表される。
Figure 0006221222
T:モータトルク
Volr:電圧指令値(操作量)
ω:回転角速度
Ke:逆起電圧定数
Kt :トルク定数
L:モータ巻線インダクタンス
R:モータ巻線抵抗
s:ラプラス演算子(領域)
DC成分のモータトルクTを得るため、式(4)においてsをゼロとすると、次式が得られる。
Figure 0006221222
そして、式(5)をモータトルクTに対するモータ電圧の形に変形すると次式が得られる。
Figure 0006221222
式(6)により、図13のトルク指令値と図14の電圧指令値とを同等に扱うことが可能になる。
なお、搬送ローラBの負荷トルクは、線速(搬送速度)やシートSの種類によって変化するため、モータ制御部Aは、線速とシートSの種類に対応付けて電圧指令値を予めROM等に記憶している。電圧指令値のテーブルを作成し、ROMやHDD等に記憶させておくことで、モータ制御部Aは線速やシートSの種類に応じて、ソフトウェア的に電圧指令値を選択して読み出すことができる。
また、電圧指令値を固定にするのではなく、モータ制御部Aが電圧指令値を調整しても良い。搬送ローラAのモータ制御部Aが、下流側の搬送ローラBの負荷電流や負荷トルクを計測して、これらの値に合わせて、上流側である搬送ローラAのモータドライバAに与える電圧指令値を決定する。モータ制御部Aは、搬送ローラBの負荷電流に対応した負荷トルク、又は、搬送ローラBの負荷トルクよりも、やや小さい値(例えば、90〜98%程度)になる様に式(6)を用いて電圧指令値を決定する。
さらに、モータ制御部Aが、搬送ローラBの負荷電流や負荷トルクを直接計測するのではなく、オブザーバを配置して、搬送ローラBの負荷電流や負荷トルクを推定しても良い。なお、負荷電流や負荷トルクを推定する場合、ローパスフィルタ等の帯域制限手段を、オブザーバの出力後であってモータ制御部Aの入力前に設けることが好ましい。ローパスフィルタ等の帯域制限手段を設けることで、ノイズ等の外乱に対してロバスト性を高めることができる。
以上で説明した様に、本実施形態に係るシート搬送装置300では、シートSの搬送経路の屈曲部に搬送ローラAを設け、搬送ローラAと下流側に設けられる搬送ローラBとでシートSを搬送する際に、搬送ローラAがシートSに従動して回転する様に制御し、搬送ローラAが従動回転する際の回転速度等から、シートSの厚さを検出することができる。
また、シート搬送装置300を備える画像形成装置100では、シートSの厚さに応じて転写条件及び定着条件を適宜設定することができるため、画像品質を向上させることができる。
なお、以上で説明した実施形態において、シート搬送装置300は、例えば、ROM等に予め組み込まれて提供されたプログラムを実行することで、上述した本発明に関連する各機能を実現する様に構成できる。シート搬送装置300で実行されるプログラムは、各手段(モータ制御切り換え部330、回転速度検出部333、シート厚さ検出部334等)を実現するためのプログラムを含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしてはCPUが上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部(機能部)を実現するプログラムがロードされ、上記の各手段が実現される。上記各手段として機能するCPUは、シート搬送装置300に搭載されていても良く、シート搬送装置300を備える画像形成装置100に搭載されていても良い。
また、上記した第1の実施形態に係るシート搬送装置300で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上記した第1の実施形態に係るシート搬送装置300で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、第1の実施形態に係るシート搬送装置300で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配信するように構成してもよい。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
図15に、第2の実施形態に係るシート搬送装置300の要部の概略構成例を示す。
図15に示す様に、第2の実施形態に係るシート搬送装置300は、シートSの搬送経路が屈曲する部分に設けられる搬送ローラ311、搬送コロ361、シートSの搬送経路において搬送ローラ311の下流側に設けられる搬送ローラ321を有する。
搬送ローラ311,321は、それぞれ対向する2つのローラを有し、一方の搬送ローラ311a,321aが駆動手段としてのモータに接続して回転駆動し、他方の搬送ローラ311b,321bが従動回転することでシートSを挟持して搬送する。
搬送コロ361は、搬送手段として設けられる回転部材の一例であり、シートSの搬送経路において搬送ローラ311と搬送ローラ321との間に回転可能に設けられている。搬送コロ361は、対向する2つのコロ331a,331bで搬送ローラ311又は/及び搬送ローラ321により搬送されるシートSを挟持すると共にシートSに従動して回転する。また、搬送コロ361a,331bの何れか一方の回転軸には、不図示のエンコーダが設けられており、シートS搬送時の回転速度がエンコーダの出力に基づいて検知される。
シートSは、図15に示す様に、搬送ローラ311と搬送コロ361との間に掛け渡されて、搬送ローラ311及び搬送コロ361の両方で搬送される状態を経由した後に、搬送経路に沿って下流側の搬送ローラ321に搬送される。
図16に、第2の実施形態に係るシート搬送装置300の機能ブロック図の一例を示す。
シート搬送装置300は、搬送ローラ311、モータ313、エンコーダ312及びモータ制御部314を備えるシート搬送部310と、搬送ローラ321、モータ323、エンコーダ322及びモータ制御部324を備えるシート搬送部320と、搬送コロ361及び搬送コロ361に設けられているエンコーダ362とを有する。また、モータ制御部314の制御を切り換えるモータ制御切り換え部330、回転速度格納部332、回転速度検出部333、シート厚さ検出部334を有する。
モータ制御切り換え部330は、シートSが搬送ローラ311から下流の搬送ローラ321に受け渡される際に、搬送ローラ311が搬送ローラ321によって搬送されるシートSに従動して回転する様に制御を切り換える信号をモータ制御部314に発信する。なお、搬送ローラ311から搬送ローラ321にシートSを受け渡す際に、搬送ローラ311を従動回転する様に制御せず、モータ313を継続して駆動させて搬送ローラ311を回転させても良い。
回転速度格納部332は、エンコーダ312,362によって検知される搬送ローラ311及び搬送コロ361の回転速度を一時的に記憶する。
回転速度検出部333は、回転速度格納部332に記憶される一定期間の搬送ローラ311a及び搬送コロ361の回転速度に基づいて、搬送ローラ311aの回転速度やシートSの搬送速度を検出する。
シート厚さ検出部334は、回転速度検出部333によって検出される搬送ローラ311aの回転速度及びシートSの搬送速度を用いて、上記した式(2)に基づいて搬送されるシートSの厚さを検出する。
図17に、第2の実施形態に係るシート搬送装置300のタイミングチャートの一例を示す。
まず、時間T1にてモータ313(以下、モータAという)が駆動して上流側の搬送ローラ311a(以下、搬送ローラAという)が回転してシートSの搬送が開始される。また、搬送ローラAが回転することによって、エンコーダ312(以下、エンコーダAという)が出力を開始する。
搬送ローラAによってシートSが搬送され、時間T2で搬送ローラAの下流側に設けられている搬送コロ361にシートSが突入する。シートSが搬送コロ361に到達すると、シートSに従動して搬送コロ361が回転することにより、搬送コロ361に設けられているエンコーダ362(以下、エンコーダCという)が出力を開始する。
シートSが搬送ローラBに到達する前の時間T3にモータ323(以下、モータBという)が駆動し、搬送ローラ321(以下、搬送ローラBという)が回転する。モータBが駆動を開始する時間T3から、シートSが搬送ローラBに到達する時間T4までは、モータBの予備駆動期間である。この予備駆動期間を設けることで、シートSを搬送ローラAから搬送ローラBに滞りなく受け渡して搬送することが可能になる。
時間T4でシートSの先端が搬送ローラBに到達した時に、モータ制御切り換え部330によって、モータAの駆動が停止され、シートSの後端部が通過する時間T5まで搬送ローラAはシートSに従動して回転する。なお、シートSが搬送ローラBに到達した後も、モータAを継続して駆動させても良い。
シートSは搬送ローラBによって引き続き搬送され、時間T6でシートSの後端部が搬送コロ361を通過し、搬送コロ361が回転を停止すると共にエンコーダCは出力を停止する。シートSは、時間T7でモータBの駆動が停止し、搬送ローラBの回転が停止する前に、さらに下流側に設けられている搬送手段等に受け渡されて搬送される。
ここで、シート厚さ検出部334は、シートSが搬送ローラ311及び搬送コロ361に掛け渡された状態で搬送されている時間T2から時間T4までの間の、搬送コロ361の回転速度から求められるシートSの搬送速度Vs、搬送ローラ311aの回転速度に基づいて、シートSの厚さを検出する。
時間T2から時間T4までの間は、搬送コロ361がシートSに従動して回転しているため、この間のエンコーダCの出力に基づいて求められる搬送コロ361の回転速度から、シートSの搬送速度Vsを求めることができる。また、時間T2から時間T4までの搬送ローラ311aの回転速度は、この間のエンコーダAの出力から求めることができる。したがって、シート厚さ検出部334は、時間T2から時間T4において求められる搬送速度Vs,搬送ローラ311aの回転速度から上記した式(2)に基づいて、シートSの厚さを求めることができる。
以上で説明した様に、本実施形態に係るシート搬送装置300によれば、シートSの搬送経路の屈曲部に搬送ローラAを設け、搬送ローラA及び搬送コロ361で掛け渡して搬送する間の搬送コロ361の回転速度から求められるシートSの搬送速度Vs、搬送ローラAの回転速度等に基づいて、シートSの厚さを検出することができる。
また、シート搬送装置300を備える画像形成装置100では、シートSの厚さに応じて転写条件及び定着条件を適宜設定することができるため、常に安定した画像を出力することが可能になる。
なお、第2の実施形態として、搬送コロ361を搬送ローラAの下流側に設けた例について説明したが、搬送コロ361は搬送ローラAの上流側に設けても良い。何れの構成においても、シートSが搬送ローラA及び搬送コロ361に架け渡されて搬送されている間に、搬送コロ361の回転速度から求められる搬送速度Vs及び搬送ローラAの回転速度Vaに基づいてシート厚さを検出することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について図面を用いて説明する。なお、上記した各実施形態と同一の構成については説明を省略する。
図18は、第3の実施形態に係る画像形成システム1の構成例を示す外観図である。
本実施形態に係る画像形成システム1は、いわゆるプロダクションプリンティングシステムであり、画像形成装置101に、給紙、折り、ステープル、裁断等の機能を持った周辺器が用途に合わせて組み合わされて使用される。本実施形態では、画像形成装置101に、大容量給紙ユニット102、サーバ装置200、インサータ103、折りユニット104、ステープルやパンチ等を行うフィニッシャー105、断裁機106が接続されている。
画像形成装置101は、図1に示す第1の実施形態に係る画像形成装置100と同じ構成であり、シートSを搬送する搬送ローラ30を有するシート搬送装置301を備えている。
図19は、画像形成装置100及びサーバ装置200のハードウェア構成例を示す図である。
サーバ装置200は、ネットワークI/F部201、CPU202、I/F部203、HDD204、ROM205、RAM206を有し、それぞれがバスで相互に接続されている。また、サーバ装置200は、専用線501を介して画像形成装置101に接続する。
CPU202は、コンピュータの中で制御やデータの演算、加工を行い、ROM205及びRAM206等に記憶されたプログラムを実行する演算装置である。また、CPU202は、プログラムを実行することで装置全体を制御する。
HDD204は、各種プログラム及びデータを格納する不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラム及びデータとしては、例えば、OS(Operating System))や各種機能を提供するアプリケーション等がある。
ROM205は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。また、RAM206は、プログラムやデータ等を一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)であり、搬送ローラA及び搬送ローラBの回転速度が一時的に記憶される。
ネットワークI/F部201は、有線及び/又は無線回線等のデータ伝送路により構築されたLAN、WAN等のネットワーク500を介して接続される通信機能を有する例えばPC400等の周辺機器とのインターフェースである。
I/F部203は、サーバ装置200が画像形成装置101に接続するための手段であり、専用線501により画像形成装置101のI/F部111に接続される。
サーバ装置200に専用線501を介して接続する画像形成装置101は、I/F部111、表示部112、操作部113、画像形成部114、シート搬送装置301、その他I/F部115を有し、それぞれがバスで相互に接続されている。
I/F部111は、サーバ装置200に接続するための手段であり、専用線501によりサーバ装置200のI/F部203に接続される。
表示部112及び操作部113は、例えばキースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)で構成される。表示部112及び操作部113は、画像形成装置101が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
画像形成部114は、感光体ユニット、定着装置等を有し、シートSの表面に画像データに基づいて画像を形成する。
シート搬送装置301は、第1の実施形態又は第2の実施形態において説明したシート搬送装置300と同様の構成を有する。
この様な構成を有する画像形成システム1において、CPU202が上記した各実施形態において説明した様に、例えばモータ制御部Aを従動制御に切り換える制御切り換え手段、搬送ローラA等の回転速度に基づいてシートSの厚さを検出するシート厚さ検出手段等として機能させるためのモジュール構成を有するプログラムをROM205から読み出して実行することで、サーバ装置200をシート厚さ検出装置として機能させることができる。
したがって、画像形成装置101が備えるシート搬送装置301と、シート厚さ検出装置として機能するサーバ装置200とで、シート厚さ検出システムを構成し、シート搬送装置301で搬送されるシートSの厚さをサーバ装置200で検出し、検出した結果を画像形成装置101の画像形成部にフィードバックすることができる。この様な構成により、シートSの厚さに適した画像形成条件で印刷を行うことが可能になり、画像形成システム1が出力する画像品質を向上させることができる。
なお、シート搬送装置301を備える画像形成装置101と、シート厚さ検出装置として機能するサーバ装置200とを専用線501で接続する構成が、シート厚さを検出する速度を担保できるため好ましい。また、シート厚さを検出し、画像形成装置101に検出結果をフィードバックする速度を担保可能であれば、シート厚さ検出装置は、例えばネットワークを介して接続するサーバ装置等に搭載されていても良く、複数の装置に分散して搭載されていても良い。
第3の実施形態のサーバ装置200で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上記した第3の実施形態に係るサーバ装置200で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、第3の実施形態に係るサーバ装置200で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配信する様にすることもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
1 シート厚さ検出システム
100 画像形成装置
300 シート搬送装置
311a 搬送ローラA
312 エンコーダA(回転速度検出手段)
313 モータA(駆動手段)
314 モータ制御部A(駆動制御手段)
321 搬送ローラB(搬送手段)
322 エンコーダB(搬送速度検出手段)
330 モータ制御切り換え部(制御切り換え手段)
333 回転速度検出部
334 シート厚さ検出部
361 搬送コロ(搬送手段)
362 エンコーダC(搬送速度検出手段)
S シート
特開2011−37585号公報

Claims (13)

  1. シートの搬送経路が屈曲する部分の内周側に設けられる搬送ローラと、
    前記シートを前記搬送ローラとの間で掛け渡して搬送する搬送手段と、
    前記搬送ローラの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記シートの搬送速度を検出する搬送速度検出手段と、
    前記シートの厚さを検出するシート厚さ検出手段と、
    を備え、
    前記搬送手段又は前記搬送ローラのどちらか一方を回転駆動し、前記搬送ローラ及び前記搬送手段に掛け渡されて搬送されている前記シートによって他方を従動回転させた状態で、前記シート厚さ検出手段は、前記搬送速度検出手段により検出される前記シートの搬送速度、前記搬送ローラの半径及び前記回転速度検出手段により検出される前記搬送ローラの回転速度に基づき、前記シートの厚さを検出する
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記搬送ローラを回転駆動させる駆動手段と、
    前記駆動手段により前記搬送ローラの回転速度を制御する駆動制御手段と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記搬送手段は、一方が回転駆動して前記シートを挟持搬送するローラ対であり、
    前記搬送速度検出手段は、前記シートが前記搬送ローラ及び前記搬送手段に掛け渡されている間の前記ローラ対の一方の回転速度を検出して前記シートの搬送速度を求める
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記シートが前記搬送ローラ及び前記搬送手段に掛け渡されて搬送されている間は、前記搬送手段を回転駆動させて前記搬送ローラが前記シートに従動して回転する様に、切り換える制御切り換え手段を備え、
    前記回転速度検出手段は、前記シートによって従動して回転している前記搬送ローラの回転速度を検出する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート搬送装置。
  5. 前記駆動制御手段は、前記シートによって前記搬送ローラを従動回転させる際、制御系の周波数領域の一部又は全てにおいて、前記搬送ローラの速度変動への応答性が低くなる様に前記駆動手段を制御する
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート搬送装置。
  6. 前記駆動制御手段は、前記シートによって前記搬送ローラを従動回転させる際、前記搬送ローラの回転速度と目標速度とが一定の偏差を有する様に前記駆動手段を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置。
  7. 前記駆動制御手段は、前記シートによって前記搬送ローラを従動回転させる際、前記搬送ローラの回転速度が所定の定常トルク値に応じた回転速度になる様に前記駆動手段の制御を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート搬送装置。
  8. 前記駆動制御手段は、前記シートによって前記搬送ローラを従動回転させる際、前記搬送ローラの回転速度が所定の電圧値に応じた回転速度になる様に前記駆動手段の制御を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート搬送装置。
  9. 前記搬送手段は、前記搬送ローラにより搬送される前記シートに当接して従動回転する回転部材を備え、
    前記搬送速度検出手段は、前記シートが前記搬送ローラ及び前記回転部材に掛け渡されている間の、前記シートによって従動して回転している前記回転部材の回転速度にさらに基づいて前記シートの搬送速度を検出する
    ことを特徴とする請求項1又2に記載のシート搬送装置。
  10. 前記回転速度検出手段は、前記搬送ローラが前記シートに従動して1回転以上する間の回転速度を平均して、前記搬送ローラの回転速度として検出する
    ことを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載のシート搬送装置。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載のシート搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  12. シート搬送装置を備えるシート厚さ検出システムであって、
    前記シート搬送装置は、
    シートの搬送経路が屈曲する部分の内周側に設けられる搬送ローラと、
    前記シートを前記搬送ローラとの間で掛け渡して搬送する搬送手段と、
    前記搬送ローラの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記シートの搬送速度を検出する搬送速度検出手段と、を備え、
    前記シート厚さ検出システムは、さらに、前記シートの厚さを検出するシート厚さ検出手段を備え、
    前記搬送手段又は前記搬送ローラのどちらか一方を回転駆動し、前記搬送ローラ及び前記搬送手段に掛け渡されて搬送されている前記シートによって他方を従動回転させた状態で、前記シート厚さ検出手段は、前記搬送速度検出手段により検出される前記シートの搬送速度、前記搬送ローラの半径及び前記回転速度検出手段により検出される前記搬送ローラの回転速度に基づき、前記シートの厚さを検出する
    ことを特徴とするシート厚さ検出システム。
  13. シートの搬送経路が屈曲する部分の内周側に設けられる搬送ローラと、
    前記シートを前記搬送ローラとの間で掛け渡して搬送する搬送手段と、
    前記搬送ローラの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記シートの搬送速度を検出する搬送速度検出手段と、
    を備えるシート厚さ検出システムにおけるコンピュータに、
    前記搬送手段又は前記搬送ローラのどちらか一方を回転駆動し、前記搬送ローラ及び前記搬送手段に掛け渡されて搬送されている前記シートによって他方を従動回転させた状態で、前記搬送速度検出手段により検出される前記シートの搬送速度、前記搬送ローラの半径及び前記回転速度検出手段により検出される前記搬送ローラの回転速度に基づき、前記シートの厚さを検出するシート厚さ検出手段として機能させる
    ことを特徴とするシート厚さ検出プログラム。
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