JP2019020672A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
+70V≦V01−V02≦+90V ・・・(1)
+5V≦VL2−VL1≦+14V ・・・(2)
本実施形態は電子写真感光体(以下、感光体と記載する)に関する。本実施形態の感光体は、形成画像においてゴースト画像の発生を抑制することができる。ゴースト画像としては、例えば、露光メモリーに起因するゴースト画像、及び転写メモリーに起因するゴースト画像が挙げられる。
感光体を5周回転させながら、第1周目において所定帯電条件で感光体を帯電し、第2周目、第3周目及び第4周目において所定露光条件で感光体を露光し、第5周目において所定帯電条件で感光体を帯電した場合に、第1周目における感光体の帯電電位V01と第5周目における感光体の帯電電位V02との差V01−V02は、下記数式(1)を満たす。なお、所定帯電条件及び所定露光条件については、後述する。
+70V≦V01−V02≦+90V ・・・(1)
+5V≦VL2−VL1≦+14V ・・・(2)
以下、図2〜図4を参照して、帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1の測定方法を説明する。
帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1は、図2に示す測定装置20を用いて測定される。測定装置20は、スコロトロン帯電装置21と、露光装置22と、電位測定プローブ23とを備える。スコロトロン帯電装置21は、感光体1の表面1aを帯電する。露光装置22は、感光体1の表面1aを露光する。電位測定プローブ23は、感光体1の表面1aの電位(例えば、帯電電位V01、帯電電位V02、露光後電位VL1、及び露光後電位VL2)を測定する。感光体1は、測定装置20内に、感光体1の回転軸1sを中心として回転可能に備えられる。スコロトロン帯電装置21と、露光装置22と、電位測定プローブ23とは、感光体1の回転方向の上流側から記載された順に、感光体1の周囲に配置される。
帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1は、所定帯電条件及び所定露光条件で測定される。所定帯電条件とは、ワイヤー電流が+180μAの直流電流であり、グリッドバイアスが+540Vである条件である。ワイヤー電流は、スコロトロン帯電装置21のワイヤー211に流れる電流である。グリッドバイアスは、スコロトロン帯電装置21のグリッド216に印加されるバイアスである。所定露光条件とは、露光光の波長が780nmであり、露光光の光量が1.2μJ/cm2である条件である。露光光は、露光装置22が感光体1の表面1aに照射する光である。
帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1は、所定帯電条件及び所定露光条件に加えて、以下に示す測定条件で測定される。測定環境は、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境である。感光体1の周速は、109rpmである。スコロトロン帯電装置21のワイヤー211から感光体1の表面1aまでの距離D211は、8.0mmである。スコロトロン帯電装置21のグリッド216から感光体1の表面1aまでの間の距離D216は、1.0mmである。感光体1の表面1aの特定領域(例えば、表面1a上の1つの点)が、帯電位置Aを通過してから露光位置Bに到達するまでの時間は、0.115秒である。感光体1の表面1aの特定領域(例えば、表面1a上の1つの点)が、露光位置Bを通過してから電位測定位置Cに到達するまでの時間は、0.092秒である。帯電位置Aは、感光体1の回転軸1s及びスコロトロン帯電装置21のワイヤー211を通る線(回転軸1s及びワイヤー211の各々と直交する線)と、感光体1の表面1aとが交わる位置を示す。露光位置Bは、露光装置22が感光体1の表面1aに露光光を照射する位置を示す。電位測定位置Cは、電位測定プローブ23が感光体1の表面1aの電位を測定する位置を示す。
帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1は、図4に示す電位差測定手順により測定される。図4は、帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1の測定手順を示すフローチャートである。帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1は、下記工程(1)〜(11)を行うことにより測定される。
工程(1):感光体1を4周回転させながら、所定帯電条件でスコロトロン帯電装置21が感光体1の表面1aを予備帯電する予備帯電工程(S301)、
工程(2):感光体1の第1周目において、所定帯電条件でスコロトロン帯電装置21が感光体1の表面1aを帯電する第1帯電工程(S302)、
工程(3):感光体1の第1周目において、電位測定プローブ23が感光体1の表面1aの帯電電位V01を測定する帯電電位V01測定工程(S303)、
工程(4):感光体1の第2周目において、所定露光条件で露光装置22が感光体1の表面1aを露光する第1露光工程(S304)、
工程(5):感光体1の第2周目において、電位測定プローブ23が感光体1の表面1aの露光後電位VL1を測定する露光後電位VL1測定工程(S305)、
工程(6):感光体1の第3周目において、所定露光条件で露光装置22が感光体1の表面1aを露光する第2露光工程(S306)、
工程(7):感光体1の第4周目において、所定露光条件で露光装置22が感光体1の表面1aを露光する第3露光工程(S307)、
工程(8):感光体1の第4周目において、電位測定プローブ23が感光体1の表面1aの露光後電位VL2を測定する露光後電位VL2測定工程(S308)、
工程(9):感光体1の第5周目において、所定帯電条件でスコロトロン帯電装置21が感光体1の表面1aを帯電する第2帯電工程(S309)、
工程(10):感光体1の第5周目において、電位測定プローブ23が感光体1の表面1aの帯電電位V02を測定する帯電電位V02測定工程(S310)、及び
工程(11):測定した帯電電位V01、帯電電位V02、露光後電位VL1、及び露光後電位VL2から、帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1を算出する算出工程(S311)。
感光層は、電荷発生剤と正孔輸送剤と電子輸送剤とバインダー樹脂とを含有する。感光層は、必要に応じて、添加剤を含有してもよい。
電子輸送剤の質量METMに対する正孔輸送剤の質量MHTMの比率MHTM/METMは、2.0以上である。比率MHTM/METMが2.0以上であると、特に、高温高湿環境下及び低温低湿環境下で形成画像にゴースト画像が発生することを抑制できる。
バインダー樹脂の質量MResinに対する、正孔輸送剤及び電子輸送剤の合計質量(MHTM+METM)の比率(MHTM+METM)/MResinは、0.80以上1.20以下である。比率(MHTM+METM)/MResinが0.80以上であると、高温高湿環境下及び低温低湿環境下で形成画像にゴースト画像が発生することを抑制できる。比率(MHTM+METM)/MResinが1.20以下であると、高温高湿環境下及び低温低湿環境下で形成画像にゴースト画像が発生することを抑制できる。
正孔輸送剤としては、例えば、トリフェニルアミン誘導体、ジアミン誘導体(例えば、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体又はジ(アミノフェニルエテニル)ベンゼン誘導体)、オキサジアゾール系化合物(例えば、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)、スチリル系化合物(例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン)、カルバゾール系化合物(例えば、ポリビニルカルバゾール)、有機ポリシラン化合物、ピラゾリン系化合物(例えば、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン)、ヒドラゾン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物及びトリアゾール系化合物が挙げられる。感光層は、正孔輸送剤の1種のみを含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
電子輸送剤の例としては、キノン化合物、ジイミド化合物、ヒドラゾン化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸及びジブロモ無水マレイン酸が挙げられる。キノン系化合物としては、例えば、ジフェノキノン系化合物、アゾキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、ニトロアントラキノン系化合物及びジニトロアントラキノン系化合物が挙げられる。感光層は、電子輸送剤の1種のみを含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
バインダー樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル酸重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂及びポリエーテル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂及びメラミン樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ化合物のアクリル酸付加物及びウレタン化合物のアクリル酸付加物が挙げられる。感光層は、バインダー樹脂の1種のみを含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、無機光導電材料(例えば、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム又はアモルファスシリコン)の粉末、ピリリウム顔料、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料及びキナクリドン系顔料が挙げられる。感光層は、電荷発生剤の1種のみを含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
形成画像におけるゴースト画像の発生を抑制するためには、バインダー樹脂、電子輸送剤及び正孔輸送剤が、次に示す組み合わせの何れかであることが好ましい。また、バインダー樹脂、電子輸送剤及び正孔輸送剤が次に示す組み合わせの何れかであり、電荷発生剤がX型無金属フタロシアニンであることがより好ましい。
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;又は
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−1)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)である。
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;又は
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−2)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)である。
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;又は
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−3)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)である。
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−1)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−2)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−1)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−2)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−3)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−4)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−5)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−6)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−7)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−8)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−9)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−10)であるか;
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−11)であるか;又は
バインダー樹脂がポリアリレート樹脂(PA−4)であり、電子輸送剤が化合物(E−3)であり、正孔輸送剤が化合物(H−12)である。
添加剤としては、例えば、劣化防止剤(例えば、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、1重項消光剤又は紫外線吸収剤)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー、界面活性剤、可塑剤、増感剤及びレベリング剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール(例えば、ジ(tert−ブチル)p−クレゾール)、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びこれらの誘導体、有機硫黄化合物並びに有機燐化合物が挙げられる。
導電性基体は、感光体の導電性基体として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体は、少なくとも表面部が導電性を有する材料で形成されていればよい。導電性基体の一例としては、導電性を有する材料で形成される導電性基体が挙げられる。導電性基体の別の例としては、導電性を有する材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼及び真鍮が挙げられる。これらの導電性を有する材料を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて(例えば、合金として)用いてもよい。これらの導電性を有する材料のなかでも、感光層から導電性基体への電荷の移動が良好であることから、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
中間層(下引き層)は、例えば、無機粒子及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層が存在することにより、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、抵抗の上昇が抑えられると考えられる。
感光体は、例えば、以下のように製造される。感光体は、感光層用塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥することによって製造される。感光層用塗布液は、電荷発生剤、電子輸送剤、バインダー樹脂、正孔輸送剤及び必要に応じて添加される成分(例えば、添加剤)を、溶剤に溶解又は分散させることにより製造される。
以下、本実施形態の感光体を備える画像形成装置について説明する。以下、本実施形態の感光体を備える画像形成装置の一態様として、タンデム方式のカラー画像形成装置を例に挙げて、図5を参照しながら説明する。
条件(a):接触現像方式を採用し、感光体1と現像部46との間に周速(回転速度)差が設けられる。
条件(b):感光体1の表面電位と、現像バイアスの電位とが以下の数式(b−1)及び数式(b−2)を満たす。
0(V)<現像バイアスの電位(V)<感光体1の未露光領域の表面電位(V)・・・(b−1)
現像バイアスの電位(V)>感光体1の露光領域の表面電位(V)>0(V)・・・(b−2)
次に、図5を引き続き参照して、本実施形態の感光体1を備えるプロセスカートリッジの一例について説明する。プロセスカートリッジは、画像形成用のカートリッジである。プロセスカートリッジは、画像形成ユニット40a〜40dの各々に相当する。プロセスカートリッジは、像担持体30である感光体1を備える。プロセスカートリッジは、感光体1に加えて、帯電部42、露光部44、現像部46及び転写部48からなる群より選択される少なくとも1つを更に備えていてもよい。プロセスカートリッジには、クリーニング部(不図示)及び除電部(不図示)の一方又は両方が更に備えられてもよい。プロセスカートリッジは、画像形成装置100に対して着脱自在に設計される。そのため、プロセスカートリッジは取り扱いが容易であり、感光体1の感度特性等が劣化した場合に、感光体1を含めて容易かつ迅速に交換することができる。以上、図5を参照して、本実施形態の感光体1を備えるプロセスカートリッジについて説明した。
感光体の感光層を形成するための材料として、以下の電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤及びバインダー樹脂を準備した。
電荷発生剤として、X型無金属フタロシアニンを準備した。
正孔輸送剤として、実施形態で述べた化合物(H−1)〜(H−12)を準備した。また、比較例で使用する正孔輸送剤として、化学式(H−a)〜(H−d)で表される化合物(以下、それぞれを化合物(H−a)〜(H−d)と記載することがある)も準備した。
電子輸送剤として、実施形態で述べた化合物(E−1)〜(E−3)を準備した。また、比較例で使用する電子輸送剤として、化学式(E−a)〜(E−b)で表される化合物(以下、それぞれを化合物(E−a)〜(E−b)と記載することがある)も準備した。
バインダー樹脂として、下記化学式(R−1)〜(R−4)で表されるポリアリレート樹脂(以下、それぞれを、ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)と記載することがある)を、以下に示す方法で合成した。ポリアリレート樹脂(R−1)、(R−2)、(R−3)及び(R−4)は、各々、実施形態で述べたポリアリレート樹脂(PA−1)、(PA−2)、(PA−3)及び(PA−4)の具体例である。なお、各繰り返し単位の右下に付された数字は、繰り返し単位の総数に対する各繰り返し単位の数の百分率を示す。
温度計、三方コック、及び滴下ロートを備えた容量1Lの三口フラスコを反応容器として用いた。反応容器に化合物(BP−30A)12.2g(41.3ミリモル)と、末端停止剤としてのtert−ブチルフェノール1.65g(0.25ミリモル)と、水酸化ナトリウム3.9g(98ミリモル)と、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド0.12g(0.38ミリモル)とを投入した。次いで、反応容器内の空気をアルゴンガスで置換した。次いで、反応容器に水600mLを投入した。反応容器の内温を20℃に維持し、反応容器の内容物を1時間攪拌した。次いで、反応容器の内容物を冷却し、反応容器の内温を10℃まで降温させた。このようにしてアルカリ性水溶液を調製した。
化合物(DC−32B)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)を化合物(DC−32A)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)に変更した以外は、ポリアリレート樹脂(R−1)と同じ方法で、ポリアリレート樹脂(R−2)を得た。ポリアリレート樹脂(R−2)の粘度平均分子量は、32,400であった。
化合物(BP−30A)41.3ミリモルを化合物(BP−30A)20.7ミリモル及び(BP−30B)20.7ミリモルに変更した以外は、ポリアリレート樹脂(R−1)と同じ方法で、ポリアリレート樹脂(R−3)を得た。ポリアリレート樹脂(R−3)の粘度平均分子量は、31,600であった。
化合物(BP−30A)41.3ミリモルを化合物(BP−30A)20.7ミリモル及び(BP−30B)20.7ミリモルに変更したこと、並びに化合物(DC−32B)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)を化合物(DC−32A)のジカルボン酸ジクロライド(16.2ミリモル)に変更したこと以外は、ポリアリレート樹脂(R−1)と同じ方法で、ポリアリレート樹脂(R−4)を得た。ポリアリレート樹脂(R−4)の粘度平均分子量は、31,900であった。
感光層を形成するための材料を用いて、感光体(A−1)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)を製造した。
容器内に、電荷発生剤3.0質量部、正孔輸送剤としての化合物(H−1)65.0質量部、電子輸送剤としての化合物(E−1)25.0質量部、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−1)100.0質量部、及び溶剤としてのテトラヒドロフラン800.0質量部を投入した。容器の内容物を、ボールミルを用いて50時間混合して、溶剤に材料を分散させた。これにより、感光層用塗布液を得た。次に、導電性基体(アルミニウム製のドラム状支持体)の上に、ディップコート法を用いて、調製した感光層用塗布液を塗布した。これにより、導電性基体上に塗布膜を形成した。塗布膜が形成された導電性基体を130℃で60分間乾燥させて、塗布膜からテトラヒドロフランを除去した。これにより、導電性基体の上に、単層の感光層(膜厚25μm)が形成された。その結果、感光体(A−1)が得られた。
次の点を変更した以外は、感光体(A−1)の製造と同じ方法で、感光体(A−2)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)の各々を製造した。感光体(A−1)の製造においては正孔輸送剤として65.0質量部の化合物(H−1)を使用したが、感光体(A−2)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)の各々の製造においては表1〜表3に示す種類及び量の正孔輸送剤を使用した。感光体(A−1)の製造においては電子輸送剤として25.0質量部の化合物(E−1)を使用したが、感光体(A−2)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)の各々の製造においては表1〜表3に示す種類及び量の電子輸送剤を使用した。感光体(A−1)の製造においてはバインダー樹脂として100.0質量部のポリカーボネート樹脂(R−1)を使用したが、感光体(A−2)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)の各々の製造においては表1〜表3に示す種類のバインダー樹脂を100.0質量部使用した。
実施形態で述べた帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1の測定方法と同じ方法で、感光体(A−1)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)の各々の帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1を測定した。測定装置として、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を使用した。電位測定プローブとして、Monroe Electronics社製「MODEL1017AS」を使用した。測定された帯電電位差V01−V02及び露光後電位差VL2−VL1を、表1〜表3に示す。
感光体(A−1)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)の各々に対して、ゴースト画像の発生が抑制されているか否かを評価した。ゴースト画像の評価は、温度32.5℃及び相対湿度80%RHの環境(高温高湿環境、以下、HH環境と記載する)下、及び温度10.0℃及び相対湿度10%RHの環境(低温低湿環境、以下、LL環境と記載する)下の各々で行った。
評価A:ゴースト画像G1、G2、G3及びG4が何れも観察されなかった。
評価B:ゴースト画像G1及びG2の一方又は両方がわずかに観察された。しかし、ゴースト画像G3及びG4は何れも観察されなかった。
評価C:ゴースト画像G1及びG2の一方又は両方が明確に観察された。しかし、ゴースト画像G3及びG4は何れも観察されなかった。
評価D:ゴースト画像G1及びG2の一方又は両方が明確に観察された。更に、ゴースト画像G3及びG4の一方又は両方が観察された。
感光体(A−1)〜(A−21)及び(B−1)〜(B−10)の各々に対して、感度特性の評価を行った。感度特性の評価は、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下で行った。まず、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、感光体の表面を+620Vに帯電させた。次いで、バンドパスフィルターを用いて、ハロゲンランプの白色光から単色光(波長780nm、半値幅20nm、光エネルギー1.3μJ/cm2)を取り出した。取り出された単色光を、感光体の表面に照射した。照射開始から0.08秒経過した時の感光体の表面電位を測定した。測定された表面電位を、感度特性の露光後電位(VLS、単位:+V)とした。測定された感度特性の露光後電位(VLS)を、表1〜表3に示す。
1a 感光体の表面
2 導電性基体
3 感光層
30 像担持体
42 帯電部
44 露光部
46 現像部
48 転写部
100 画像形成装置
P 記録媒体
Claims (11)
- 導電性基体と感光層とを備える、電子写真感光体であって、
前記感光層は単層であり、前記感光層は電荷発生剤と正孔輸送剤と電子輸送剤とバインダー樹脂とを含有し、
前記電子輸送剤の質量に対する前記正孔輸送剤の質量の比率は、2.0以上であり、
前記バインダー樹脂の質量に対する前記正孔輸送剤及び前記電子輸送剤の合計質量の比率は、0.80以上1.20以下であり、
前記電子写真感光体を5周回転させながら、第1周目において所定帯電条件で帯電し、第2周目、第3周目及び第4周目において所定露光条件で露光し、第5周目において前記所定帯電条件で帯電し、前記所定帯電条件は、ワイヤー電流が+180μAの直流電流でありグリッドバイアスが+540Vである条件であり、前記所定露光条件は、露光光の波長が780nmであり露光光の光量が1.2μJ/cm2である条件である場合に、第1周目における帯電電位V01と第5周目における帯電電位V02との差V01−V02が下記数式(1)を満たし、第2周目における露光後電位VL1と第4周目における露光後電位VL2との差VL2−VL1が下記数式(2)を満たす、電子写真感光体。
+70V≦V01−V02≦+90V ・・・(1)
+5V≦VL2−VL1≦+14V ・・・(2) - 前記正孔輸送剤は、一般式(10)、(11)、(12)、(13)又は(14)で表される化合物を含む、請求項1に記載の電子写真感光体。
R1及びR2は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表し、
a1及びa2は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、
R3及びR4は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基若しくは炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を有してもよいフェニル基、又は−CR5=CR6R7を表し、
R5、R6及びR7は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基若しくは炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を有してもよいフェニル基、又は水素原子を表し、
Wは、単結合又はp−フェニレン基を表す。)
R11、R12、R13及びR14は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表し、
b1、b2、b3及びb4は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。)
R21、R22及びR23は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表し、
e1、e2及びe3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、
R24及びR25は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基若しくは炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を有してもよいフェニル基、又は水素原子を表す。)
R31、R32、R33、R34及びR35は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表し、
f1、f2、f3、f4及びf5は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。)
R41、R42及びR43は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基又は炭素原子数1以上6以下のアルコキシ基を表し、
g1、g2及びg3は、各々独立に、0以上5以下の整数を表す。) - 前記電子輸送剤は、一般式(20)、(21)又は(22)で表される化合物を含む、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜6の何れか一項に記載の電子写真感光体を備える、プロセスカートリッジ。
- 像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電させる帯電部と、
帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する露光部と、
前記静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
前記トナー像を前記像担持体から記録媒体へ転写する転写部と
を備える画像形成装置であって、
前記帯電部の帯電極性は、正極性であり、
前記転写部は、前記像担持体の前記表面と前記記録媒体とを接触させながら前記トナー像を前記像担持体から前記記録媒体へ転写し、
前記像担持体は、請求項1〜6の何れか一項に記載の電子写真感光体である、画像形成装置。 - 前記帯電部は、帯電ローラーである、請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記現像部は、前記像担持体の前記表面と接触しながら、前記静電潜像を前記トナー像として現像する、請求項8又は9に記載の画像形成装置。
- 前記現像部は、前記像担持体の前記表面を清掃する、請求項8〜10の何れか一項に記載の画像形成装置。
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