JP2019011159A - 高所作業車用カバー - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、作業台を使用している状態の囲い部を容易にカバーできるようにすることを目的とする。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、高所作業車100の作業台120で作業をしているときに作業床121および囲い部122に汚れが付着するのを防止することを主な目的とする高所作業車用カバー10について説明する。なお、高所作業車用カバー10は、作業台120から物品が落下するのを防止する場合にも用いることができる。
高所作業車100は、昇降装置110と、作業台120とを有する。
昇降装置110は作業台120を上下に昇降させる装置である。ここでは、昇降装置110はいわゆるブーム型であるが垂直昇降型であってもよい。
作業床121は、作業者や荷物を載せるための床である。作業床121は、前後方向に長い略矩形状である。囲い部122は、作業台120から作業者や物品が落下しないように、作業台120の周囲に設けられる。本実施形態の囲い部122は、例えばパイプ等の棒状部材を曲げて形成した複数の手摺部を有する。具体的に、囲い部122は、作業床121の外周縁に沿って立設された、前側手摺部123a、後側手摺部123b、右側手摺部123cおよび左側手摺部123dを有する。これらの手摺部のうち、後側手摺部123bの中央は、扉124として機能する。扉124は、作業床121の内側に向かって開くことができ、作業者が作業台120の内側と外側との間を行き来することができる。操作盤125は、作業者が作業台120の昇降等を操作する装置である。操作盤125は、作業床121の4隅の一つ、ここでは前側かつ右側の隅に設置される。なお、操作盤125と囲い部122とは離れており、両者との間に隙間を有している。
まず、囲い部カバー11について説明する。
囲い部カバー11は、作業台120の内側から、少なくとも囲い部122の上側から下側に亘って囲い部122をカバーする。すなわち、囲い部カバー11は、少なくとも囲い部122の内側をカバーする。
具体的に、囲い部カバー11は、前側部12a、後側部12b、右側部12cおよび左側部12dを有する。囲い部カバー11は、前側部12a、後側部12b、右側部12cおよび左側部12dの隣り合う部位同士を接続したり、一体で成形したりすることで構成される。なお、後側部12bは、一部が上下方向に沿った分割線13によって分断されている。この分割線13は、扉124が開く位置に対応している。
また、前側部12a、後側部12b、右側部12cおよび左側部12dは、それぞれ前側手摺部123a、後側手摺部123b、右側手摺部123cおよび左側手摺部123dを作業台120の内側からカバーできる寸法に予め設定されている。また、前側部12a、後側部12b、右側部12cおよび左側部12dの高さ寸法Hcは、前側手摺部123a、後側手摺部123b、右側手摺部123cおよび左側手摺部123dの高さ寸法Hhよりも大きく、高さ寸法Hhの略2倍の寸法に設定されている。
なお、囲い部カバー11の下側が囲い部122の内側をカバーし、囲い部カバー11の上側が囲い部122の外側をカバーしたときに、折り曲がっている線を折曲線とすることができる。なお、作業者が識別できるように囲い部カバー11に折曲線14を表示してもよい。この場合、折曲線14は囲い部カバー11の色とは異なる色に着色等することで折曲線14を容易に認識することができる。
具体的に、前側部12aは、それぞれ下端であって幅方向の中央に1組の紐部15を有する。また、図1には、前側部12aを一例として幅方向をWaで示している。また、右側部12c、左側部12dには、それぞれ下端であって幅方向に間隔を空けて2組の紐部15を有する。なお、図1では左側部12dの紐部15のみが現れている。また、図1には、右側部12cを一例として幅方向をWcで示している。更に、囲い部カバー11の4つの角の下端それぞれに1組の紐部15を有する。なお、図1では3つの角の紐部15のみが現れている。本実施形態では、紐部15は2本の紐から構成されているが、1本あるいは3本以上の紐で構成してもよい。
また、後側部12bには、上下方向に沿った分割線13に沿って留部材としての複数の紐部16を有する。本実施形態では、紐部16は1本の紐から構成されているが、2本以上の紐で構成してもよい。
なお、紐部15および紐部16の数や位置は、高所作業車用カバー10を取り付ける作業台120の大きさおよび仕様等に応じて適宜、変更することができる。
具体的には、前側部12a、後側部12bには、それぞれ上端であって、幅方向の中央に1組の通し孔部17を有する。また、右側部12c、左側部12dには、それぞれ上端であって、幅方向の中央で離れた位置に2組の通し孔部17を有する。更に、囲い部カバー11の4つの角の上端それぞれに1組の通し孔部17を有する。通し孔部17は、例えばハトメを用いて形成することができる。本実施形態では、通し孔部17は2つの孔から構成されているが、1つあるいは3つ以上の孔で構成してもよい。
なお、通し孔部17の数および位置は、紐部15の位置や、高所作業車用カバー10を取り付ける作業台120の大きさおよび仕様等に応じて適宜、変更することができる。
具体的には、前側部12a、後側部12bには、それぞれ幅方向の中央に1組の挿通孔部18を有する。挿通孔部18は、2つの孔が折曲線14を挟んだ上下に位置する。挿通孔部18の2つの孔は、折曲線14に対して上下対称である。また、右側部12c、左側部12dには、それぞれ幅方向に間隔を空けて4組の挿通孔部18を有する。同様に、挿通孔部18は、2つの孔が折曲線14を挟んだ上下に位置する。挿通孔部18の2つの孔は、折曲線14に対して上下対称である。
なお、挿通孔部18の数、位置および形状は、高所作業車用カバー10を取り付ける作業台120の大きさおよび仕様等に応じて適宜、変更することができる。
作業床カバー21は、作業台120の内側から作業床121を上側からカバーする。すなわち、作業床カバー21は、作業床121を上側からカバーできる寸法に予め設定されている。
また、作業床カバー21は、囲い部カバー11の下端から連続している。具体的には、作業床カバー21は、囲い部カバー11の前側部12a、後側部12b、右側部12cおよび左側部12dのそれぞれの下端で接続したり、一体で成形したりして構成される。ただし、作業床カバー21は、後側部12bの幅方向における中央の一定の範囲、具体的には扉124の下端に対応する位置では後側部12bの下端とは連続せずに離間している。更に、作業床カバー21は、扉124の下端に対応する位置から、下側に向かって垂れ下がる垂下部22を有する。垂下部22は、扉124を開いたときに扉124の下端が作業床カバー21を作業台120の内側に向かって巻き込むことを防止する。
まず、作業者は、高所作業車用カバー10の作業床カバー21の開口部23を通じて操作盤125を挿通させる。このとき、開口部23の開口縁24は、開口縁24以外の部位とは異なる色が付されていることから、作業者は開口部23を容易に識別することができる。また、開口縁24は開口縁24以外の部位よりも硬いために、開口部23の形状を維持させ易く、作業者は開口部23に操作盤125を容易に挿通させることができる。
次に、作業者は、作業床カバー21を作業床121の全面に亘って広げることで、作業床カバー21を作業床121の上側からカバーすることができる。作業床カバー21は作業床121に応じた寸法に予め設定されていることから、過不足なく作業床121をカバーすることができる。
具体的に、前側手摺部123aは囲い部カバー11の前側部12aによってカバーされ、後側手摺部123bは囲い部カバー11の後側部12bによってカバーされ、右側手摺部123cは囲い部カバー11の右側部12cによってカバーされ、左側手摺部123dは囲い部カバー11の左側部12dによってカバーされる。ここで、後側部12bは、扉124が開く位置に対応して、上下方向に沿った分割線13によって分断されていることから、後側手摺部123bの扉124は後側部12bによってカバーされた状態であっても開閉することができる。なお、作業者は、作業床カバー21の垂下部22を扉124の下端に対応する位置で作業床121から外側に向かって垂れ下げておくことで、扉124を開いたときに扉124の下端が作業床カバー21を作業台120の内側に巻き込むことを防止する。
また、囲い部カバー11の挿通孔部18は囲い部122の上端に近接した位置、具体的には上端よりも下側に位置する。挿通孔部18の2つの孔は、上述したように折曲線14を挟んだ上下対称に位置することから、折曲線14で折り曲げたときに囲い部122の内側と外側とに対向するように位置する。すなわち、各挿通孔部18の2つの孔は、囲い部122を挟んで連通している。
図3は、高所作業車用カバー10を作業台120に取り付けた状態の一例を示す拡大図である。図3に示すように、作業者は紐部15の各紐を、通し孔部17の各孔に挿通させた上で互いに結んで留める。したがって、囲い部カバー11の内側と外側とが囲い部122を間に挟むような状態で、高所作業車用カバー10を作業台120に取り付けることができる。また、作業者は囲い部カバー11の内側の紐部16と外側の紐部16とを互いに結んで留める。なお、作業者は、必要に応じて紐部15および紐部16の紐を囲い部122にも結束することで、更に離脱しないように高所作業車用カバー10を作業台120に取り付けることができる。
また、図3に示すように、作業者は任意の挿通孔部18に安全帯のフックFを挿通させることができる。具体的に、挿通孔部18は、囲い部122の上端に近接しており、挿通孔部18の2つの孔が囲い部122を挟んで連通していることから、フックFを挿通孔部18に挿通させて、囲い部122の上端の手摺に引っ掛けることができる。なお、挿通孔部18の孔は囲い部カバー11を切込むことで形成されていることから、切込みの内側が孔を閉塞するための蓋19として機能する。すなわち、安全帯のフックFを挿通孔部18に挿通させない場合には挿通孔部18の孔は蓋19によって閉塞される。したがって、挿通孔部18の孔を通して汚れが囲い部122に付着してしまうことを蓋19によって防止することができる。
第2の実施形態では、高所作業車100の作業台120で作業をしているときに作業台120から物品が落下するのを防止することを主な目的とする高所作業車用カバー30について説明する。なお、高所作業車用カバー30は、作業台120の一部の汚れを防止する場合にも用いることができる。第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の構成は、同一符号を付して説明を適宜省略する。
高所作業車用カバー30は、囲い部カバー31を有する。囲い部カバー31は、柔軟性があるシート状あるいはフィルム状の素材であって、例えば、防水布、帆布、樹脂、繊維、ターポリンなどを用いることができる。また、囲い部カバー31は通気性のあるメッシュ状の素材にすることができる。囲い部カバー31が通気性を有することで、作業台120が風から受ける影響を低減することができる。
囲い部カバー31は、作業台120の内側から、少なくとも囲い部122の上側から下側に亘って囲い部122をカバーする。すなわち、囲い部カバー31は、囲い部122の内側をカバーする。
また、前側部32a、後側部32b、右側部32cおよび左側部32dは、それぞれ前側手摺部123a、後側手摺部123b、右側手摺部123cおよび左側手摺部123dを作業台120の内側からカバーできる寸法に予め設定されている。また、前側部32a、後側部32b、右側部32cおよび左側部32dの高さ寸法Hcは、前側手摺部123a、後側手摺部123b、右側手摺部123cおよび左側手摺部123dの高さ寸法Hhよりも大きく、折曲線14で折り曲げたときに上側が重なり合う寸法に設定されている。
具合的に、前側部32a、後側部32bは、それぞれ下端に近接して、幅方向の中央に2組の面ファスナー部35を有する。なお、図4では後側部32bの面ファスナー部35のみが現れている。また、右側部32c、左側部32dには、それぞれ下端に近接して幅方向に離れた位置に3組の面ファスナー部35を有する。なお、図4では左側部32cの面ファスナー部35のみが現れている。
なお、面ファスナー部35の数および位置は、高所作業車用カバー30を取り付ける作業台120の大きさおよび仕様等に応じて適宜、変更することができる。
具体的には、前側部32a、後側部32bは、それぞれ幅方向に離れた位置に、一方側面ファスナー36および他方側面ファスナー37を有する。なお、図4では他方側面ファスナー37が後側部32bのみに現れている。また、右側部32c、左側部32dは、それぞれ幅方向に離れた位置に、一方側面ファスナー36および他方側面ファスナー37を有する。なお、図4では他方側面ファスナー37が左側部32cのみに現れている。
一方側面ファスナー36および他方側面ファスナー37の数や位置は、高所作業車用カバー30を取り付ける作業台120の大きさおよび仕様等に応じて適宜、変更することができる。
具体的に、前側部32a、後側部32bは、それぞれ幅方向に離れた位置に2組の紐部38を有する。なお、図4では前側部32aの紐部38のみが現れている。また、右側部32c、左側部32dは、それぞれ幅方向に離れた位置に3組の紐部38を有する。なお、図4では右側部32cの紐部38のみが現れている。本実施形態では、紐部38は2本の紐から構成されているが、1本あるいは3本以上の紐から構成してもよい。
なお、紐部38の数や位置は、高所作業車用カバー30を取り付ける作業台120の大きさおよび仕様等に応じて適宜、変更することができる。
また、囲い部カバー31は、折曲線14に近接して挿通孔部18を有する。挿通孔部18は、第1の実施形態と同様の構成である。
まず、作業者は、囲い部カバー31の下側が囲い部122の内側をカバーするようにしつつ、囲い部カバー31の上側が囲い部122の外側の一部をカバーするように、囲い部カバー11の高さ寸法の上側に偏った位置で、すなわち折曲線14に沿って折り曲がる。したがって、囲い部122の内側と、外側のうち上側とが囲い部カバー31によってカバーされる。このとき、囲い部カバー31の下端は作業床121に接触しており、囲い部カバー31と作業床121との間に隙間が生じない。囲い部カバー31は囲い部122に応じた寸法に予め設定されていることから、過不足なく囲い部122をカバーすることができる。
具体的に、前側手摺部123aは囲い部カバー31の前側部32aによってカバーされ、後側手摺部123bは囲い部カバー31の後側部32bによってカバーされ、右側手摺部123cは囲い部カバー31の右側部32cによってカバーされ、左側手摺部123dは囲い部カバー31の左側部32dによってカバーされる。ここで、後側部32bは、扉124が開く位置に対応して、上下方向に沿った分割線33によって分断されていることから、後側手摺部123bの扉124は後側部32bによってカバーされた状態であっても開閉することができる。
図6は、高所作業車用カバー30を作業台120に取り付けた状態の一例を示す拡大図である。図6に示すように、作業者は、面ファスナー部35のうち一方側面ファスナーを手摺部に巻き付けた上で、他方側面ファスナーに留める。また、図6に示すように、作業者は、外側に位置する囲い部カバー11の一方側面ファスナー36を他方側面ファスナー37に留める。したがって、囲い部カバー31の内側と外側とが囲い部122の上端を間に挟むような状態で、高所作業車用カバー30を作業台120に取り付けることができる。
このように、囲い部カバー31を纏めて囲い部122の上端に結束することで、作業台120を使用しないときに高所作業車用カバー30を完全に取り外す必要がなく、風の影響を抑制することができる。したがって、次に作業台120を使用する場合に、作業者は紐部38の結束を解除することで、囲い部122を囲い部カバー31でカバーすることができ、迅速に作業を開始することができる。
上述した実施形態では、作業台120がいわゆるプラットホーム型である場合について説明したが、この場合に限られず、バスケット型あるいはバケット型であってもよい。
上述した第2の実施形態では、留部材として面ファスナー部35等を用いる場合について説明したが、この場合に限られず、留部材として紐部やホックなどを用いて、高所作業車用カバー30が離脱しないように留めてもよい。
上述した第2の実施形態では、囲い部カバー31は前側部32a、後側部32b、右側部32cおよび左側部32dの高さ寸法Hcが、前側手摺部123a、後側手摺部123b、右側手摺部123cおよび左側手摺部123dの高さ寸法Hhよりも大きい場合について説明したが、高さ寸法Hcが高さ寸法Hhと略同一あるいは高さ寸法Hhよりも低くてもよい。この場合には、囲い部カバー31は折曲線14が設定されず、囲い部122の内側であって上端よりも低い位置から下端までをカバーする。また、この場合には、囲い部カバー31は上端に留部材としての帯状部材あるいは紐状部材を有する。帯状部材あるいは紐状部材を囲い部122の上端に留めることで、囲い部カバー31は囲い部122の上端から吊り下がるようにして取り付けられる。
Claims (7)
- 高所作業車の作業台の周囲に設けられた囲い部をカバーする高所作業車用カバーであって、
前記作業台に応じた大きさに設定され、前記作業台の内側から前記囲い部の上側から下側に亘って前記囲い部をカバーする囲い部カバーを有することを特徴とする高所作業車用カバー。 - 前記囲い部カバーは、前記囲い部の上端に近接した位置に安全帯のフックを挿通するための孔を有することを特徴とする請求項1に記載の高所作業車用カバー。
- 前記囲い部カバーは、前記囲い部の扉に対応した位置で分断されていることを特徴とする請求項1または2に記載の高所作業車用カバー。
- 前記囲い部カバーの下端に設けられ、前記作業台の作業床を上側からカバーする作業床カバーを有することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の高所作業車用カバー。
- 前記作業床カバーは、前記作業台に設置された操作盤を挿通するための開口部を有することを特徴とする請求項4に記載の高所作業車用カバー。
- 前記作業床カバーは、前記囲い部の扉の下端に対応した位置に、前記作業床から外側に向かって垂れ下がる垂下部を有することを特徴とする請求項4または5に記載の高所作業車用カバー。
- 前記囲い部カバーは、前記囲い部の上端で前記囲い部カバーを纏めた状態に結束する結束部材を有することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の高所作業車用カバー。
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