JP2019001962A - 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019001962A
JP2019001962A JP2017119916A JP2017119916A JP2019001962A JP 2019001962 A JP2019001962 A JP 2019001962A JP 2017119916 A JP2017119916 A JP 2017119916A JP 2017119916 A JP2017119916 A JP 2017119916A JP 2019001962 A JP2019001962 A JP 2019001962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
active energy
energy ray
ink composition
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017119916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6445624B1 (ja
Inventor
森田 浩司
Koji Morita
浩司 森田
克己 渡部
Katsumi Watabe
克己 渡部
公淳 宇▲高▼
Kojun Udaka
公淳 宇▲高▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DNP Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
DNP Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DNP Fine Chemicals Co Ltd filed Critical DNP Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP2017119916A priority Critical patent/JP6445624B1/ja
Priority to PCT/JP2018/023005 priority patent/WO2018235748A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6445624B1 publication Critical patent/JP6445624B1/ja
Publication of JP2019001962A publication Critical patent/JP2019001962A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/30Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising vinyl (co)polymers; comprising acrylic (co)polymers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】主に所定以下の濡れ張力である基材の表面に活性エネルギー線硬化型インク組成物を塗布した場合であっても、基材との密着性に優れる活性エネルギー線硬化型インク組成物を提供すること。【解決手段】活性エネルギー線重合性成分として、A成分):一般式(1)で表される二官能成分R4−CH=CR1−COOR2−O−CH=CH−R3・・・(1)(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数2以上20以下の2価の有機残基を示し、R3は水素原子又は炭素数1以上11以下の1価の有機残基を示し、R4は水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。)B成分):アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレート成分C成分):A成分)と、B成分)と、を含まない、二官能成分D成分):B成分)を含まない、単官能成分と、のうち、A成分)と、B成分)と、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法に関する。
従来より、紫外線、電子線その他の活性エネルギー線によって硬化する活性エネルギー線硬化型インク組成物の開発が進められている。活性エネルギー線硬化型インク組成物は速乾性があるため、プラスチック、ガラス、コート紙等、インクを吸収しない又は殆ど吸収しない基材に印字する場合であっても、インクの滲みを防止できる。活性エネルギー線硬化型インク組成物は、活性エネルギー線重合性成分、色材その他の添加剤等から構成されている。
例えば、分子中にビニル基及び(メタ)アクリル基を共に有する化合物とその他の特定構造を有する重合性化合物とが、それぞれ所定量含まれた活性エネルギー線硬化型インク組成物が開示されている(特許文献1)。
特許文献1によれば、特許文献1に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、低粘度でありながら高反応性となる活性エネルギー線硬化型インク組成物であって、更に、所定の官能基数の脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートを含有することにより、インク硬化膜層に柔軟性を付与することができる活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
特許第6011600号
被記録媒体として用いられる基材の表面に、活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜であるインク硬化膜層を形成するためには、基材と活性エネルギー線硬化型インク組成物との密着性が要求される。
本発明者らの見解によれば、基材の表面状態によっては、活性エネルギー線硬化型インク組成物との密着性が低下する場合があることが見出された。具体的には、所定以下の濡れ張力である基材の表面に活性エネルギー線硬化型インク組成物を塗布すると、活性エネルギー線硬化型インク組成物と基材との密着性が低下する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、主に所定以下の濡れ張力である基材の表面に活性エネルギー線硬化型インク組成物を塗布した場合であっても、基材との密着性に優れる活性エネルギー線硬化型インク組成物を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねたところ、活性エネルギー線硬化型インク組成物に含有される所定の活性エネルギー線重合性成分の含有量を最適化することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 活性エネルギー線重合性成分として、
A成分):下記一般式(1)で表される二官能成分と、
B成分):アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレート成分と、
C成分):前記A成分)と、前記B成分)と、を含まない、二官能成分と、
D成分):前記B成分)を含まない、単官能成分と、
のうち少なくともA成分)と、B成分)と、を含有し、
前記活性エネルギー線重合性成分の全量における、
前記A成分)と、前記C成分)と、の合計含有量が88.0質量%以上であり、
前記B成分)の含有量が1.0質量%以上9.0質量%以下であり、
前記D成分)の含有量が9.0質量%以下である、活性エネルギー線硬化型インク組成物。
−CH=CR−COOR−O−CH=CH−R ・・・(1)
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2以上20以下の2価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上11以下の1価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。)
(2)JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される濡れ張力が45.0mN/m以下の基材表面に用いられる、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(3)前記A成分)と、前記C成分)と、の全量における、前記A成分)の含有量が70.0質量%以上である、(1)又は(2)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(4)インクジェット用インクとして用いられる、(1)から(3)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(5)前記B成分)の前記アルカンジオールの炭素数が1以上6以下である、(1)から(4)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(6)DIN EN ISO 12058−1に基づいて、40℃で測定した粘度が7mPa・s以下である、(1)から(5)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
(7)基材表面に、(1)から(6)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜であるインク硬化膜層が形成された、積層体。
(8)JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される前記基材表面の濡れ張力が45.0mN/m以下である、(7)に記載の積層体。
(9)(1)から(6)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を使用して、基材表面に、画像及び/又は凹凸像を形成する、像形成方法。
(10)JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される前記基材表面の濡れ張力が45.0mN/m以下である、(9)に記載の像形成方法。
(11)(1)から(6)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を使用して、基材表面に、画像及び/又は凹凸像を形成する、印刷物の製造方法。
(12)JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される前記基材表面の濡れ張力が45.0mN/m以下である、(11)に記載の印刷物の製造方法。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、所定以下の濡れ張力である基材の表面に活性エネルギー線硬化型インク組成物を塗布した場合であっても、基材との密着性に優れる活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<活性エネルギー線硬化型インク組成物>
本発明の一実施形態の活性エネルギー線硬化型インク組成物(以下単に、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物と表記する。)は、少なくとも下記一般式(1)で表される二官能成分であるA成分)と、ウレタン(メタ)アクリレートであるB成分)と、を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物である。尚、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとの両方を意味する。又、本明細書において、「二官能成分」とは、活性エネルギー線重合性成分であって、2個のエチレン性不飽和基を有するモノマー(分子量によっては、オリゴマー又はプレポリマーとも称される成分を含む。)を意味する。
−CH=CR−COOR−O−CH=CH−R ・・・(1)
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2以上20以下の2価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上11以下の1価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。)
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、A成分)と、B成分)と、を含まない、二官能成分であるC成分)を含んでも良い。更に、B成分)を含まない単官能成分であるD成分)を含んでも良い。そして、A成分)と、C成分)と、の合計含有量が活性エネルギー線重合性成分の全量中88.0質量%以上である。更に、B成分)の含有量が活性エネルギー線重合性成分の全量中1.0質量%以上9.0質量%以下である。尚、A成分)の含有量がA成分)と、C成分)と、の全量中70.0質量%以上であることが好ましい。又、本明細書において、「単官能成分」とは、活性エネルギー線重合性成分であって、1個のエチレン性不飽和基を有するモノマー(分子量によっては、オリゴマー又はプレポリマーとも称される成分を含む。)を意味する。
尚、B成分)は、単官能成分である場合も、二官能成分である場合も、三官能以上の成分である場合もある。C成分)における「A成分)と、B成分)と、を含まない、二官能成分」とは、B成分)が二官能成分であった場合には、C成分)は「A成分)と、B成分)以外の二官能成分」であることを意味する。B成分)が二官能成分でない場合には、C成分)は「A成分)以外の二官能成分」であることを意味する。同様に、D成分)における「B成分)を含まない単官能成分」とは、B成分)が単官能成分であった場合には、D成分は、「B成分)を含まない単官能成分」であることを意味する。B成分)が単官能成分でない場合には、D成分は、「単官能成分」であることを意味する。
A成分)のような二官能成分は、低臭且つ低粘度であるため、活性エネルギー線重合性成分として、A成分)を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物であれば、低臭且つ低粘度な活性エネルギー線硬化型インク組成物とすることができる。
しかしながら、本発明者らの見解によれば、所定以下の濡れ張力である基材の表面に、A成分)及びウレタンアクリレートを含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物を塗布すると、活性エネルギー線硬化型インク組成物と基材との密着性が低下することがあることが見出された。
そこで、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、A成分)と、C成分)の合計含有量と、B成分)の含有量と、D成分)の含有量と、A成分)の含有量と、をそれぞれ特定している。従来にも、A成分)のような一般式(1)で表される二官能成分と、ウレタンアクリレートと、を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物はあったが、表面が所定以下の濡れ張力である基材の表面との密着性を向上させることを目的として、活性エネルギー線重合性成分の種類及び含有量を最適化した本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は新規の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
具体的には、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される濡れ張力が45.0mN/m以下の基材表面に用いられることが好ましく、40.0mN/m以下の基材表面に用いられることがより好ましく、37.0mN/m以下の基材表面に用いられることが更に好ましい。
なお、JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される濡れ張力とは、例えば和光純薬工業株式会社製の濡れ張力試験用混合液を用いることにより測定することができる。
又、一般式(1)で表される二官能成分は臭気が小さく、且つ、粘度が低い。そのため、一般式(1)で表される二官能成分を含んだ本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は臭気が小さく、粘度が低く且つ粘度安定性が高い点においても優れている。そのため、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、ノズルの仕様等によって、活性エネルギー線硬化型インク組成物の粘度を厳密に調整する必要のあるインクジェット用インクとして用いられることが好ましい。
本明細書において活性エネルギー線硬化型インク組成物の臭気が小さいとは、活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜であるインク硬化膜層が形成された、積層体の臭いの低さを意味するものであり、臭気が小さい積層体であれば、活性エネルギー線硬化型インク組成物を使用して基材上に像を形成する際、又は活性エネルギー線硬化型インク組成物を使用して印刷物を製造する際に、作業員が臭気を気にすることなく作業に集中することが可能となり、又、鼻が敏感な作業者であってもマスク無しで作業することが可能となるというメリットがある。
尚、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の40℃の測定温度による粘度は、印刷装置やノズルの仕様等によって異なるが、20mPa・s以下であることが好ましく、10mPa・s以下であることがより好ましく、7mPa・s以下であることが更に好ましい。粘度は、20mPa・s以下であることにより、インクジェットにおける吐出安定性が向上する。尚、粘度は、例えば、DIN EN ISO 12058−1に基づいて、落球粘度計によって測定することができる。
以下、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物に含有される活性エネルギー線重合性成分について説明する。
[A成分):一般式(1)で表される二官能成分]
A成分)とは、下記一般式(1)で表される二官能成分である。A成分)が含有されることにより、活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化性を向上させることができる。
−CH=CR−COOR−O−CH=CH−R ・・・(1)
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2以上20以下の2価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上11以下の1価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。)
一般式(1)において、Rで表される2価の有機残基としては、炭素数2以上20以下の直鎖状、分枝状又は環状の置換されていても良いアルキレン基、構造中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも一方による酸素原子を有する置換されていても良い炭素数2以上20以下のアルキレン基、炭素数6以上11以下の置換されていても良い2価の芳香族基が好適である。これらの中でも、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、及びブチレン基などの炭素数2以上6以下のアルキレン基、オキシエチレン基、オキシn−プロピレン基、オキシイソプロピレン基、及びオキシブチレン基などの構造中にエーテル結合による酸素原子を有する炭素数2以上9以下のアルキレン基が好適に用いられる。
一般式(1)において、Rで表される炭素数1以上11以下の1価の有機残基としては、炭素数1以上10以下の直鎖状、分枝状又は環状の置換されていても良いアルキル基、炭素数6以上11以下の置換されていても良い芳香族基が好適である。これらの中でも、メチル基又はエチル基である炭素数1以上2以下のアルキル基、フェニル基及びベンジル基などの炭素数6以上8以下の芳香族基が好適に用いられる。
一般式(1)において、各有機残基が置換されていても良い基である場合、その置換基は、炭素原子を含む基及び炭素原子を含まない基に分けられる。まず、上記置換基が炭素原子を含む基である場合、当該炭素原子は有機残基の炭素数にカウントされる。炭素原子を含む基として、以下に限定されないが、例えばカルボキシル基、アルコキシ基が挙げられる。次に、炭素原子を含まない基として、以下に限定されないが、例えば水酸基、ハロ基が挙げられる。
一般式(1)において、Rで表される水素原子又は炭素数1以上4以下の1価の有機残基としては、水素原子又は炭素数1以上4以下の直鎖状、分枝状又は環状の置換されていても良いアルキル基が好適である。これらの中でも、水素原子が好適に用いられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、A成分)と、C成分)と、の合計含有量が活性エネルギー線重合性成分の全量中88.0質量%以上であり、90.0質量%以上であることが好ましく、92.0質量%以上であることが最も好ましい。A成分)と、C成分)と、の合計含有量が活性エネルギー線重合性成分の全量中88.0質量%未満であると、所定以下の濡れ張力である基材の表面との密着性が低下する。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、A成分)の含有量がA成分)と、C成分)と、の全量中70.0質量%以上であることが好ましい。A成分)の含有量がA成分)と、C成分)と、の全量中70.0質量%以上であることにより、活性エネルギー線硬化型インク組成物の粘度を低粘度にすることができる。尚、A成分)の含有量がA成分)と、C成分)と、の全量中80.0質量%以上であることが好ましく、90.0質量%以上であることがより好ましく、95.0質量%以上であることが更に好ましい。
一般式(1)で表されるA成分)の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、及び(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニルエーテルが挙げられる。尚、これらの(メタ)アクリレートを活性エネルギー線重合性成分として含有する場合、これらの(メタ)アクリレートの含有量は、A成分)全量中90.0質量%以上であることが好ましく、95.0質量%以上であることがより好ましく、99.0質量%以上であることが更に好ましい。
上記したものの中でも、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチルが好ましい。
これらの中でも、低粘度で、引火点が高く、且つ、活性エネルギー線重合性成分の硬化性に優れるため、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルが好ましく、更に、臭気が小さく、且つ、反応性及び密着性に優れるため、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルがより好ましい。
(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及び(メタ)アクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられ、アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチルとしては、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル及びアクリル酸2−(1−ビニロキシエトキシ)エチルが挙げられる。A成分)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
[B成分):アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレート成分]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、更にアルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレート成分を含有する。ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリオールとポリイソシアネートとの付加反応により得られるウレタン基(ウレタン結合)を複数有する主骨格(上記の複数のウレタン基とそれらより連結された部分)を有し、更に、末端及びあるいは側鎖に(メタ)アクリル基が導入された化合物である。
そして、このウレタン(メタ)アクリレートは、アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレートである。アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレートとは、上述の「ポリオール」が「アルカンジオール」となったウレタン(メタ)アクリレートであることを意味する。すなわち、アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレートとは、アルカンジオールに由来する分子鎖を含有するウレタン(メタ)アクリレートであることを意味する。
このアルカンジオールは、線状の構造であっても、その構造の一部に脂環式アルキル基を含むものでも良いが、環状構造を有さない線状の構造であることが好ましい。又、その線状の構造は、その炭素元素の配列が、直線状又は分岐を有するものであることが好ましく、直線状であることがより好ましい。
尚、このアルカンジオールは、炭素数が1以上6以下のアルカンジオールであることが好ましく、炭素数が4であるブタンジオールであることがより好ましく、直鎖状の1,4−ブタンジオールであることが更に好ましい。
このウレタン(メタ)アクリレートにおけるポリイソシアネートは、特に限定はされないが、例えば、その構造の一部に脂環式アルキル基を含むものであることが好ましい。そのようなポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等を挙げることができる。
又、B成分)は、活性エネルギー線重合性成分であって、エチレン性不飽和基を有するモノマー(分子量によっては、オリゴマー又はプレポリマーとも称される成分を含む。)である。B成分)の官能基数は特に限定はされないが、2以下であることが好ましい。又、B成分)は、モノマーであっても良いし、分子量によっては、オリゴマー又はプレポリマーと称される成分であっても良いが、分子量が1000以上のオリゴマー又はプレポリマーと称される成分であることが好ましい。
アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、構成成分として、イソホロンジイソシアネート(IPDI)/ブタンジオール/ヒドロキシエチルアクリレートを有するウレタン(メタ)アクリレートを挙げることができる。尚、これらのウレタン(メタ)アクリレートを活性エネルギー線重合性成分として含有する場合、これらのウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、B成分)全量中90.0質量%以上であることが好ましく、95.0質量%以上であることがより好ましく、99.0質量%以上であることが更に好ましい。
B成分)の含有量は、活性エネルギー線重合性成分の全量中、1.0質量%以上9.0質量%以下である。この含有量であると基材との密着性に優れる活性エネルギー線硬化型インク組成物とすることができる。1.0質量%に満たない場合、基材との密着性が低下する。又、8.0質量%を超えると基材との密着性が低下する他、活性エネルギー線硬化型インク組成物の粘度が上昇するため好ましくない。B成分)の含有量は、活性エネルギー線重合性成分の全量中、2.0質量%以上であることが好ましく、3.0質量%以上であることがより好ましい。B成分)の含有量は、活性エネルギー線重合性成分の全量中、8.5質量%以下であることが好ましく8.0質量%以下であることがより好ましい。
[C成分):A成分)と、B成分)と、を含まない、二官能成分]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、本発明の目的を達成できる範囲で、任意成分として、A成分)と、B成分)と、を含まない、二官能成分であるC成分)を含有していても良い。又、C成分)は、A成分)とC成分)との全量における、A成分)と、C成分)と、の全量中70.0質量%以上となるように、C成分)を含有することが好ましい。A成分)と、C成分)と、の全量中70.0質量%以上となるように、C成分)を含有することにより、活性エネルギー線硬化型インク組成物の粘度を低粘度にすることができる。
C成分)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、長鎖脂肪族ジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、アクリル化イソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジ(メタ)アクリレート、リン酸ジ(メタ)アクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルコキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。尚、これらの二官能(メタ)アクリレートを活性エネルギー線重合性成分として含有する場合、これらの二官能(メタ)アクリレートの含有量は、C成分)全量中90.0質量%以上であることが好ましく、95.0質量%以上であることがより好ましく、99.0質量%以上であることが更に好ましい。
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルコキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートからなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
[D成分):B成分)を含まない単官能成分]
発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、本発明の目的を達成できる範囲で、任意成分として、B成分)を含まない、単官能成分であるD成分)を含有していても良い。しかしながら、D成分)は、活性エネルギー線重合性成分の全量における、単官能成分の含有量が9.0質量%以下となるように、D成分)を含有する。D成分)の含有量が9.0質量%を超えて含有された場合には、所定以下の濡れ張力である基材の表面との密着性が低下するため好ましくない。尚、D成分)の含有量は、活性エネルギー線重合性成分の全量中、8.0質量%以下であることが好ましく7.5質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以下であることが更に好ましく、0.0質量%であることが最も好ましい。
単官能成分の例として、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、(2―メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2,2’−オキシビス(メチレン)ビス−2−プロペノエート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、2,2,2−とリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。尚、これらの単官能(メタ)アクリレートを活性エネルギー線重合性成分として含有する場合、これらの単官能(メタ)アクリレートの含有量は、D成分)全量中90.0質量%以上であることが好ましく、95.0質量%以上であることがより好ましく、99.0質量%以上であることが更に好ましい。
中でも、活性エネルギー線硬化型インク組成物と基材との密着性の観点から、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
[三官能以上の成分]
尚、活性エネルギー線重合性成分として、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で三官能以上の成分は含有していても良いが、含有量は、活性エネルギー線重合性成分の全量中3.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。又、本明細書において、「三官能以上の成分」とは、活性エネルギー線重合性成分であって、3個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマー(分子量によっては、オリゴマー又はプレポリマーとも称される成分を含む。)を意味する。
三官能以上の成分の例として、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリントリアクリレート、及びこれらの変性数違い、変性種違い、構造違いの(メタ)アクリレートを挙げることができる。尚、これらの(メタ)アクリレートを活性エネルギー線重合性成分として含有する場合、これらの(メタ)アクリレートの含有量は、三官能以上の成分全量中90.0質量%以上であることが好ましく、95.0質量%以上であることがより好ましく、99.0質量%以上であることが更に好ましい。
[活性エネルギー線重合開始剤]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、必要に応じて活性エネルギー線重合開始剤(以下、単に重合開始剤と表記することがある。)を含有しても良い。活性エネルギー線は、ラジカル、カチオン、アニオン等の重合反応を契機し得るエネルギー線であれば、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波や、電子線、プロトン線、中性子線等のいずれであっても良いが、硬化速度、照射装置の入手容易さ、価格等の観点において、紫外線照射による硬化が好ましい。重合開始剤としては、活性エネルギー線の照射により活性エネルギー線硬化型インク組成物中の活性エネルギー線重合性モノマーの重合反応を促進するものであれば特に限定されず、従来公知の重合開始剤を用いることができる。重合開始剤の具体例として、例えば、チオキサントン等を含む芳香族ケトン類、α−アミノアルキルフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、アシルフォスフィンオキサイド類、芳香族オニウム塩類、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物等が挙げられる。
本発明に関する重合開始剤の量は、活性エネルギー線重合性モノマーの重合反応を適切に開始できる量であれば良く、活性エネルギー線硬化型インク組成物全体に対して1.0質量%以上であることが好ましく、3.0質量%以上であることがより好ましい。又、活性エネルギー線硬化型インク組成物全体に対して20.0質量%以下であることが好ましい。なお、本発明においては、重合開始剤は必ずしも必須でなく、例えば活性エネルギー線として電子線を用いる場合には重合開始剤は用いなくても良い。
[重合禁止剤]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、必要に応じて重合禁止剤を含有しても良い。重合禁止剤は、フェノチアジン類重合禁止剤及びニトロソアミン類重合禁止剤を用いることが好ましい。重合禁止剤としてフェノチアジン類重合禁止剤及びニトロソアミン類重合禁止剤を組み合わせて用いることにより、無酸素雰囲気下、及び酸素存在下のいずれの場合においても長期間安定で、且つ、硬化性に優れた、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物が得られる。
[色材]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、必要に応じて色材を含有しても良い。色材を含有することで、硬化膜を加飾用の硬化膜として好ましく用いることができる。色材は、従来のインク組成物に通常用いられている無機顔料又は有機顔料であればどのようなものであっても良く、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化チタン、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ジケトピロロピロール、アンスラキノン、ベンズイミダゾロン、アンスラピリミジン、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、アルミペースト、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、沈降性硫酸バリウム、パール顔料等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物において顔料の好ましい分散粒径は、レーザー散乱法による体積平均粒径で10nm以上であることが好ましい。又、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物において顔料の好ましい分散粒径は、レーザー散乱法による体積平均粒径で300nm以下であることが好ましい。体積平均粒径を10nm以上、300nm以下、又は10nm以上300nm以下にすることで、耐光性を維持することが可能となることや、分散の安定化が可能となり顔料の沈降やインクジェット記録装置でインクジェットインクを吐出する際でのヘッド詰まりや吐出曲がりが発生する可能性を軽減することが可能となるため、より好ましい活性エネルギー線硬化型インク組成物とすることができる。
本発明において、顔料を用いる場合、その含有量は適宜調整されれば良い。顔料の種類によっても異なるが、活性エネルギー線硬化型インク組成物全量における、顔料の含有量は、分散性と着色力を両立する点から、有機顔料の場合、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましい。又、分散性と着色力を両立する点から、有機顔料の場合、20.0質量%以下が好ましく、10.0質量%以下がより好ましい。又、分散性と着色力を両立する点から、無機顔料の場合、1.0質量%以上が好ましく、5.0質量%以上がより好ましい。又、無機顔料の場合、40.0質量%以下が好ましく、20.0質量%以下がより好ましい。
[分散剤]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、必要に応じて分散剤を含有しても良い。分散剤としては例えば高分子分散剤が挙げられる。この高分子分散剤の主鎖はポリエステル系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリアミン系、ポリカプロラクトン系等からなり、高分子分散剤は、側鎖としてアミノ基、カルボキシル基、スルホン基、ヒドロキシル基等の極性基やこれらの塩を有するのが好ましい。
高分子分散剤としては、ビックケミー社製「DISPERBYK−168」、「DISPERBYK−2013」、「DISPERBYK−2055」、「DISPERBYK−2096」、「DISPERBYK−2152」、「DISPERBYK−2155」、「DISPERBYK−2200」、「BYK−9076」、「BYK−9077」、「BYKJET−9142」、「BYKJET−9150」、「BYKJET−9151」、「BYKJET−9152」;ビーエーエスエフ社製「Dispex Ultra FA 4420」、「Dispex Ultra FA 4425」、「Efka PX 4701」、「Efka PX 4731」、「Efka PX 4732」、「Efka PX 4733」;ルーブリゾール社製「ソルスパース(SOLSPERSE)3000」、ソルスパース5000」、「ソルスパース9000」、「ソルスパース12000」、「ソルスパース13240」、「ソルスパース13940」、「ソルスパース17000」、「ソルスパース22000」、「ソルスパース24000」、「ソルスパース26000」、「ソルスパース28000」、「ソルスパース32000」、「ソルスパース33000」、「ソルスパース36000」、「ソルスパース39000」、「ソルスパース41000」、「ソルスパース71000」;楠本化成社製「ディスパロン DA−325」、「ディスパロン DA−375」、「ディスパロン DA−234」、「ディスパロン DA−550」;味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821」、「アジスパーPB822」、「アジスパーPB824」、「アジスパーPB881」;共栄社化学社製、「フローレンG−700」、「フローレンKDG−2400」、「フローレンGW−1500」;エボニックデグサジャパン社製「TEGO Dispers685」、「TEGO Dispers690」等が挙げられる。
[表面調整剤]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、更に表面調整剤を含有していても良い。表面調整剤としては特に限定されないが、具体例としては、ジメチルポリシロキサンを有するビックケミー社製「BYK−307」、「BYK−333」、「BYK−354」、「BYK−361N」、「BYK−377」、「BYK−378」、「BYK−3455」、「BYK−UV3500」、「BYK−UV3505」、「BYK−UV3510」、「BYK−UV3535」、「BYK−UV3570」;エボニックデグサジャパン社製「TEGO Flow425」、「TEGO Glide100」、「TEGO Glide110」、「TEGO Glide130」、「TEGO Glide432」、「TEGO Glide435」、「TEGO Glide440」、「TEGO Glide450」、「TEGO GlideZG400」、「TEGO Twin4000」、「TEGO Twin4200」、「TEGO Wet270」、「TEGO Rad2010」、「TEGO Rad2010」「TEGO Rad2100」、「TEGO Rad2200N」、「TEGO Rad2250」「TEGO Rad2300」、「TEGO Rad2500」、「TEGO Rad2700」;共栄社化学社製「ポリフローKL−401」、「ポリフローKL−402」、「ポリフローKL−403」、「ポリフローKL−404」;アクリルポリマー系では、共栄社化学社製「ポリフローNo.75」、「ポリフローNo.77」、「ポリフローNo.90」、「ポリフローNo.95」、「ポリフローNo.99C」;エボニックデグサジャパン社製「TEGO Wet500」等が挙げられる。
表面調整剤の含有量は、インク組成物全量中0.1質量%以上であることが好ましい。又、表面調整剤の含有量は、インク組成物全量中5.0質量%以下であることが好ましい。0.1質量%以上、又は、5.0質量%以下とすることで、インク組成物が熱可塑性樹脂基材等に対し好ましい濡れ性を有することとなり、基材上に記録する(像を形成する)際に活性エネルギー線硬化型インク組成物がハジキを生じることなく濡れ広がることが可能となるため、特に好ましい活性エネルギー線硬化型インク組成物とすることができる。
[艶消し剤]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、必要に応じて、艶消し剤を含有しても良い。艶消し剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウムなどの各種粉粒体を使用することができる。艶消し剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用しても良い。
[その他の添加剤]
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、その他の添加剤として、可塑剤、光安定化剤、酸化防止剤等、種々の添加剤を含有していても良い。溶剤は本願の目的を達成する範囲内で添加することもできる。
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の表面張力は、インクジェットの吐出性、吐出安定性の点から、40℃での表面張力が20mN/m以上であることが好ましい。又、40℃での表面張力が40mN/m以下であることが好ましい。
<印刷物の製造方法>
本発明において印刷物(積層体)の製造は、上記活性エネルギー線硬化型インク組成物を、基材上へ好ましくはインクジェット方式で印刷した後、活性エネルギー線で硬化膜であるインク硬化膜(インク硬化膜層)を形成することによって行われる。又、インクジェット方式で印刷する際にインクジェットヘッドを加熱した状態で印刷しても良いし、室温のまま印刷しても良い。
尚、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を使用して基材に画像を形成することができる。例えば、様々な色合いの色材をそれぞれ含有させた活性エネルギー線硬化型インク組成物のインクセットを用意し、インクジェット方式により印刷後、インク組成物を硬化することによって、基材に様々な画像を形成することができる。このような硬化膜を形成する活性エネルギー線硬化型インク組成物や基材上に画像を形成する像形成方法も本発明の範囲である。尚、本明細書において「画像」とは、単色又は複数の色からなる文字、図表、図形、記号、写真等を含む視覚を通じて認識することができる装飾的な像を意味し、例えば、木目、石目、布目、砂目、幾何学模様、文字などからなる絵柄等も含まれる。
[基材]
基材は特に限定されず、例えば塗工紙、非塗工紙、布帛等の吸収体、非吸収性基材のいずれも使用することができる。具体的には、非塗工紙としては、更紙、中質紙、上質紙、塗工紙としては、コート紙、アート紙、キャスト紙、軽量コート紙、微塗工紙、布帛等の吸収体としては、綿、化繊織物、絹、麻、布帛、不織布、皮革等を例示でき、非吸収性基材としては、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系合成紙、塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、金属、金属箔コート紙、ガラス、合成ゴム、天然ゴム等を例示できる。
その中でも、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、主に所定以下の濡れ張力である基材表面に対して密着性を向上するように所定の活性エネルギー線重合性成分の含有量が最適化された活性エネルギー線硬化型インク組成物であるため、濡れ張力が所定以下の基材表面に用いられることが好適な使用方法であるといえる。
具体的には、好適な基材とは、その表面におけるJIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される濡れ張力が45.0mN/m以下であることが好ましく、40.0mN/m以下であることがより好ましく、37.0mN/m以下あることがより好ましい。
又、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、従来の活性エネルギー線硬化型インク組成物では密着性を維持することが困難であった、所定量のフッ素原子を含有するような基材に対しても好適に使用することができる。例えば、フッ素系添加剤を含有する樹脂組成物により形成された基材や、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂の表面に更にフッ素系添加剤を含むコーティング液によりコーティング又はラミネートした樹脂シート等を挙げることができる。この場合、所定量のフッ素原子を含有するような基材とは、0.01原子質量%以上、0.05原子質量%以上、又は、0.10原子質量%以上のフッ素原子を含有する基材を例示することができる。又、フッ素原子の含有量は、5.0原子質量%以下であることが好ましく、3.0原子質量%以下であることが好ましく、1.0原子質量%以下であることが更に好ましい。フッ素原子の含有量が5.0原子質量%以下であることにより、基材と、活性エネルギー線硬化型インク組成物との密着性を維持することができる。尚、基材中のフッ素原子の含有量は、例えば蛍光X線(XRF)を用いて基材表面を測定し、検出された原子全体を100としたときのフッ素原子の量を含有量として算出することができる。蛍光X線(XRF)とは、ある原子(フッ素原子)を含む試料に1次X線を照射し、原子(フッ素原子)の蛍光X線を発生させ、原子(フッ素原子)に関する蛍光X線の強度を測定することにより、試料に含まれる原子(フッ素原子)の定量分析を行う方法である。
[活性エネルギー線による硬化]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を硬化させた硬化膜(以下、「硬化膜」と表記することがある。)を形成するための活性エネルギー線は、200nm以上における波長域の光が好ましく、250nm以上における波長域の光がより好ましい。硬化膜を形成するための活性エネルギー線は、450nm以下における波長域の光が好ましく、430nm以下における波長域の光がより好ましい。光源は、特に限定されるものではなく、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、太陽光、LEDランプ等が挙げられる。これらの光源を用い、積算光量が100mJ/cm以上、好ましくは200mJ/cm以上になるように活性エネルギー線を照射することにより、インク組成物を瞬時に硬化させることができる。
硬化膜の厚さは、1μm以上であることが好ましい。又、硬化膜の厚さは、100μm以下であることが好ましい。1μm以上にすることで、色材を含有する硬化膜の色濃度が薄くなることなく、意匠性や装飾性の低下や密着性、伸長性等の物性が向上するため、より好ましい。100μm以下にすることで、インク組成物に対して活性エネルギー線を照射した際に、インク組成物をより短時間で充分に硬化することができるようになるため、より好ましい。
硬化膜における厚さの測定方法は、作製した硬化膜と同様の塗布条件でPETフィルム(東洋紡績社製、A4300)に本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を塗布し、得られた硬化膜の厚さをマイクロメーターにより測定することができる。尚、本明細書において、硬化膜の厚さとは1サンプルにつき10箇所行い、これらの平均値を厚さ(平均厚さとする)。後述の保護層及びプライマーについても同様のものとする。
[硬化膜]
この硬化膜は、前述したように色材等を含有していれば加飾層として用いることができる。更に、色材を添加せずに加飾層上に吐出することにより、本硬化膜は、硬化膜を保護するオーバーコート層として利用することもできる。更に、基材表面と硬化膜との間に形成することで両者の密着性を向上させるためのプライマー層としても利用することができる。このような硬化膜を形成する活性エネルギー線硬化型インク組成物も本発明の範囲である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物により形成される硬化膜のみで加飾層、オーバーコート層又はプライマー層をそれぞれ単独で形成することもできるし、又はこれらの層を複数組み合わせて形成することもできる。例えば本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物に色材等を加え加飾層を形成し、その加飾層上に色材等を加えていない本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を吐出することでオーバーコート層を形成することもできる。又、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物により形成される硬化膜を、従来公知のインク組成物により形成される加飾層、オーバーコート層又はプライマー層と組み合わせて使用することもできる。例えば本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を加飾層として利用した場合に、その加飾層上に従来公知のオーバーコート組成物を用いてオーバーコート層を形成することもできる。
基材にオーバーコート層やプライマー層を形成する場合、これらの層を形成する方法としてはどのような方法であっても良く、例えば、スプレー塗布、タオル、スポンジ、不織布、ティッシュ等を用いた塗布、ディスペンサー、刷毛塗り、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット、熱転写方式等のいずれであっても良い。尚、色材等を加えていない本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を吐出することでオーバーコート層を形成する場合には、インクジェットによってこれらの層を形成することが好ましい。
[オーバーコート層]
積層体の耐久性をより向上させることを目的に、本発明のインク組成物における硬化膜の表面に、従来公知のオーバーコート剤からなるオーバーコート層又は本発明のインク組成物をオーバーコート剤として用いて形成されるオーバーコート層が更に形成されていても良い。なお、オーバーコート層は、インク組成物の硬化膜からなる層の表面に形成される場合に限らず、基材の表面に直接形成されていても良いし、基材の表面に形成された、後述するプライマー層の表面に形成されていても良い。
オーバーコート剤としては、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を好ましく用いることができる。本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を用いることで、優れた硬化性と延伸性とを実現することができる。更に、例えば本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を用いた硬化膜に本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を用いたオーバーコート剤によりオーバーコート層を形成した場合には、当該硬化膜と当該オーバーコート層は同様の組成であるため、これらの密着性は極めて高い。そのため、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物における硬化膜用のオーバーコート剤として本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を用いることが特に好ましい。
オーバーコート層の厚さは、1μm以上であることが好ましい。1μm以上とすることで、硬化膜を適切に保護することができるため好ましい。又、オーバーコート層の厚さは、100μm以下であることが好ましい。100μm以下とすることで、オーバーコート層を形成するために乾燥時間が短縮され、生産性に優れたものとすることができるため好ましい。
又、オーバーコート層を形成する際にインク組成物の吐出量やインク組成物を吐出してから活性エネルギー線照射までにおける時間等の条件を調節することで、オーバーコート層に意匠性を付与することもできる。例えば、表面を艶消し調やグロス調にすることや、表面の膜厚をあえて不均一にすることで凹凸が付けられた立体的で意匠性の高いオーバーコート層を形成することもできる。具体的には、インク組成物を吐出後、所定時間経過後に活性エネルギー線を照射することで表面をグロス調にすることができ、又吐出後、速やかに活性エネルギー線を照射することで表面を艶消し調とすることができる。又1回の吐出量を吐出箇所によって増減させることで凹凸を付与することもできるし、又同一箇所でインク組成物の吐出と活性エネルギー線の照射とを繰り返すことで他箇所との凹凸差を付与することもできる。このような硬化膜を形成する活性エネルギー線硬化型インク組成物や凹凸像を形成する像形成方法も本発明の範囲である。なお、そのようなオーバーコート層は条件調整が容易である点からインクジェット方式で形成することが望ましい。凹凸像とは、必ずしも視覚を通じて認識されるものには限定されず、例えば無色の硬化膜であっても単色又は複数の色を有する硬化膜であっても、凹凸を有する形状であれば含まれる。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<インク組成物の調製(実施例、比較例)>
実施例、及び比較例における、インク組成物全量中におけるインク組成物の活性エネルギー線重合性モノマー、重合禁止剤、重合開始剤、界面活性剤、顔料分散液の質量部を表1〜3に示す。
〔インク組成物の調製〕
各材料を表1〜3に示す割合になるように混合し、室温(20〜25℃)にて1時間撹拌した。その後、溶け残りがないことを確認した。その後、メンブレンフィルターを用いて濾過を行い、実施例、及び比較例の活性エネルギー線硬化型インク組成物を調製した。尚表1〜3中の数字は、活性エネルギー線硬化型インク組成物全量における各成分の数値である。尚、表4、5には、表1〜3に示す活性エネルギー線硬化型インク組成物全量における各成分の数値をもとに、「活性エネルギー線重合性成分の全量」における、「A成分)と、C成分)と、の合計含有量」と、「B成分)の含有量」と、「D成分)の含有量」並びに、「A成分)と、C成分)と、の全量」における「A成分)の含有量」をそれぞれ記載した。
Figure 2019001962
Figure 2019001962
Figure 2019001962
表1〜3中、テトラヒドロフルフリルアクリレートは、大阪有機化学工業社製、ビスコート♯150であり、単官能成分(D成分)に相当)である。
表1〜3中、フェノキシエチルアクリレートは、サートマー社製のSR339Aであり、単官能成分(D成分)に相当)である。
表1〜3中、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルは、日本触媒社製、VEEA−AIであり、二官能成分(A成分)に相当)である。
表1〜3中、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートは、共栄社化学社製 1,6HX−Aであり、二官能成分(C成分)に相当)である。
表1〜3中、1,9−ノナンジオールジアクリレートは、共栄社化学社製 1,9−ND−Aであり、二官能成分(C成分)に相当)である。
表1〜3中、ネオペンチルグリコールジアクリレートは、共栄社化学社製 ND−Aであり、二官能成分(C成分)に相当)である。
表1〜3中、ジペンタエリスリトールポリアクリレートは、日本化薬社製 KAYARAD DPHAであり、三官能以上の成分である。
表1〜3中、トリメチルプロパントリアクリレートは、大阪有機化学工業社製 ビスコート#295であり、三官能以上の成分である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートAとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:13000)であり、構成成分として、イソホロンジイソシアネート(IPDI)/ブタンジオール/ヒドロキシエチルアクリレートを有するウレタン(メタ)アクリレートである。すなわち、アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレート成分(B成分)に相当)である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートBとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:1800、5300の2成分)であり、構成成分として、2成分ともにイソホロンジイソシアネート(IPDI)/ブタンジオール/ヒドロキシエチルアクリレートを有するウレタン(メタ)アクリレートである。すなわち、アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレート成分(B成分)に相当)である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートCとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:2000)であり、構成成分として、イソホロンジイソシアネート(IPDI)/ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)多官能アクリレート(官能基数は10)である。すなわち、B成分)に相当しないアルカンジオール由来の構造を有しないウレタン(メタ)アクリレート成分である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートDとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:3000)であり、構成成分として、水添MDI/ヒドロキシエチルアクリレート(官能基数は2)である。すなわち、B成分)に相当しないアルカンジオール由来の構造を有しないウレタン(メタ)アクリレート成分である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートEとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:3500)であり、構成成分として、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)/カプロラクトン/ヒドロキシエチルアクリレート(官能基数は2)である。すなわち、B成分)に相当しないアルカンジオール由来の構造を有しないウレタン(メタ)アクリレート成分である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートFとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:1100)であり、構成成分として、IPDI/PETA系ウレタンアクリレート(官能基数は6)である。すなわち、B成分)に相当しないアルカンジオール由来の構造を有しないウレタン(メタ)アクリレート成分である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートGとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:5300)であり、構成成分として、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)/カプロラクトン/ヒドロキシエチルアクリレート(官能基数は3)である。すなわち、B成分)に相当しないアルカンジオール由来の構造を有しないウレタン(メタ)アクリレート成分である。
表1〜3中、ウレタン(メタ)アクリレートHとは、ウレタンアクリレートオリゴマー(質量平均分子量:1000)であり、構成成分として、ビスフェノールAエポキシアクリレート(官能基数は2)である。すなわち、B成分)に相当しないアルカンジオール由来の構造を有しないウレタン(メタ)アクリレート成分である。
表1〜3中、APOとは、大同化成工業社製のDAIDO UV−CURE APO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)であって重合開始剤である。
表1〜3中、BYKUV3570とは、ビックケミー・ジャパン社製のBYKUV3570(ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン溶液(有効成分70%))であって界面活性剤である。
表1〜3中、MEHQとは、ヒドロキノンモノメチルエーテルであって、重合禁止剤である。
表1〜3中、TDPとは、川口化学工業社製のアンテージTDP(フェノチアジン)であって重合禁止剤である。
表1〜3中、JR407とは、酸化チタンであって、テイカ(株)社製、TITANIX JR407である。
表1〜3中、TEGO685とは、分散剤であって、エボニックテグザジャパン社製、TEGO Dispers685である。
〔積層体の製造〕
フィルム基材(LINTEC社製のFNSツヤ50 PAT1 10μm)を基材として積層体を製造した。基材の表面に、表1〜3に示す実施例及び比較例の活性エネルギー線硬化型インク組成物をインクジェット法にて各サンプルを作製した。そして、メタルハライドランプを用いて積算光量が420mJ/cm、ピーク照度が3300mW/cmの条件(いずれもUV−A波長領域(320〜390nm)の測定値)でインク組成物を硬化した。積算光量及びピーク照度の測定は、紫外線光量計UV Power Puck 2(EIT社製)を用いて行った。これにより、インク硬化膜層(膜厚:約10μm)が形成された積層体を製造した。尚、フィルム基材の表面のJIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される濡れ張力は、35mN/mであった。又、フィルム基材の表面について、蛍光X線(XRF)にて元素分析を行ったところ、フッ素元素(0.4原子質量%)が検出された。
<密着性確認試験>
上記硬化後の積層体について、密着性を確認した。具体的には、積層体におけるインク硬化膜層にセロハン粘着テープを貼り付け、インク硬化膜層とセロハン粘着テープと充分に密着した後、セロハン粘着テープを90度で剥離したときのインク硬化膜層の基材への密着性を以下の評価基準に基づき評価した。評価結果を表4、5に示す。
[評価基準]
◎:インク硬化膜層の剥離は見られなかった。
○:インク硬化膜層の一部が剥離したが実用上問題の無いレベルであった。
×:インク硬化膜層の一部が剥離し、実用上問題の生じるレベルであった。
<硬化性確認試験>
上記硬化後の積層体について、硬化性を確認した。具体的には、積層体におけるインク硬化膜層を指で触れ、硬化速度及びインクの付着を確認した。そして、以下の評価基準に基づき硬化性を評価した。評価結果を表4、5に示す
[評価基準]
◎:インクが指に全く付着せず、粘着性を感じることもなかった。
○:インクが指に付着することはなかったが、若干粘着性を感じた。
×:インクが指に付着した。
<臭気確認試験>
上記硬化後の積層体について、臭気を確認した。具体的には、積層体から1.0cmの距離からの臭いを嗅いだ。そして、以下の評価基準に基づき硬化性を評価した。評価結果を表4、5に示す。
[評価基準]
◎:不快な臭いが一切なかった。
○:不快な臭いがほぼなく、低臭であった。
×:不快な臭い(特異臭、刺激臭)があった。
<粘度確認試験>
実施例及び比較例の活性エネルギー線硬化型インク組成物について、粘度を測定した。具体的には、実施例及び比較例の活性エネルギー線硬化型インク組成物について、DIN EN ISO 12058−1に基づいて、落球粘度計を用いて40℃で粘度を測定した。そして、以下の評価基準に基づき硬化性を評価した。評価結果を表4、5に示す
[評価基準]
◎:粘度が7mPa・s以下であった。
○:粘度が7mPa・s超20mPa・s以下であった。
×:粘度が20mPa・s超であった。
Figure 2019001962
Figure 2019001962
表4、5より、所定の活性エネルギー線重合性成分の含有量が最適化された実施例の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、「密着性」、「硬化性」、「臭気」、及び「粘度」において良好な評価結果となっている。
一方、活性エネルギー線重合性成分の全量における、D成分)(B成分)を含まない単官能成分)含有量が8.2質量%を超え、且つ、活性エネルギー線重合性成分の全量における、A成分)とC成分)の合計含有量が88.0質量%未満の比較例1、2の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、「密着性」、「硬化性」、及び「臭気」において実施例の活性エネルギー線硬化型インク組成物に比べ悪化した評価結果となっている。
又、活性エネルギー線重合性成分の全量における、A成分)と、C成分)と、の合計含有量が90.0質量未満である比較例3、5の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、「密着性」において実施例の活性エネルギー線硬化型インク組成物に比べ悪化した評価結果となっている。
更に、B成分)を含有していない比較例4、及び、B成分)の代わりに、各由来の構造を有しないウレタン(メタ)アクリレート成分を含有した比較例6〜12の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、「密着性」において実施例の活性エネルギー線硬化型インク組成物に比べ悪化した評価結果となっている。
以上から、所定の活性エネルギー線重合性成分の含有量を最適化された本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、所定以下の濡れ張力である基材の表面に活性エネルギー線硬化型インク組成物を塗布した場合であっても、基材との密着性に優れる活性エネルギー線硬化型インク組成物であって、且つ、「硬化性」、「臭気」、及び「粘度」においても良好な活性エネルギー線硬化型インク組成物であることが確認された。

Claims (12)

  1. 活性エネルギー線重合性成分として、
    A成分):下記一般式(1)で表される二官能成分と、
    B成分):アルカンジオール由来の構造を有するウレタン(メタ)アクリレート成分と、
    C成分):前記A成分)と、前記B成分)と、を含まない、二官能成分と、
    D成分):前記B成分)を含まない、単官能成分と、
    のうち少なくともA成分)と、B成分)と、を含有し、
    前記活性エネルギー線重合性成分の全量における、
    前記A成分)と、前記C成分)と、の合計含有量が88.0質量%以上であり、
    前記B成分)の含有量が1.0質量%以上9.0質量%以下であり、
    前記D成分)の含有量が9.0質量%以下である、活性エネルギー線硬化型インク組成物。
    −CH=CR−COOR−O−CH=CH−R ・・・(1)
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは炭素数2以上20以下の2価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上11以下の1価の有機残基を示し、Rは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。)
  2. JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される濡れ張力が45.0mN/m以下の基材表面に用いられる、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  3. 前記A成分)と、前記C成分)と、の全量における、前記A成分)の含有量が70.0質量%以上である、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  4. インクジェット用インクとして用いられる、請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  5. 前記B成分)の前記アルカンジオールの炭素数が1以上6以下である、請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  6. DIN EN ISO 12058−1に基づいて、40℃で測定した粘度が7mPa・s以下である、請求項1から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
  7. 基材表面に、請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜であるインク硬化膜層が形成された、積層体。
  8. JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される前記基材表面の濡れ張力が45.0mN/m以下である、請求項7に記載の積層体。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を使用して、基材表面に、画像及び/又は凹凸像を形成する、像形成方法。
  10. JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される前記基材表面の濡れ張力が45.0mN/m以下である、請求項9に記載の像形成方法。
  11. 請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を使用して、基材表面に、画像及び/又は凹凸像を形成する、印刷物の製造方法。
  12. JIS K 6768 : 1999に準拠した試験方法により測定される前記基材表面の濡れ張力が45.0mN/m以下である、請求項11に記載の印刷物の製造方法。
JP2017119916A 2017-06-19 2017-06-19 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法 Active JP6445624B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017119916A JP6445624B1 (ja) 2017-06-19 2017-06-19 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法
PCT/JP2018/023005 WO2018235748A1 (ja) 2017-06-19 2018-06-15 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017119916A JP6445624B1 (ja) 2017-06-19 2017-06-19 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6445624B1 JP6445624B1 (ja) 2018-12-26
JP2019001962A true JP2019001962A (ja) 2019-01-10

Family

ID=64736999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017119916A Active JP6445624B1 (ja) 2017-06-19 2017-06-19 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6445624B1 (ja)
WO (1) WO2018235748A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7264219B1 (ja) 2021-12-09 2023-04-25 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インキ組成物および印刷物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021079646A (ja) * 2019-11-20 2021-05-27 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 低光沢な外観を呈する無機ナノ粒子含有表面層を含む積層体及び無機ナノ粒子含有放射線硬化型インク

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3461501B1 (ja) * 2002-06-10 2003-10-27 株式会社日本触媒 活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク
JP2011144251A (ja) * 2010-01-14 2011-07-28 Fujifilm Corp インクジェットインク組成物、及び、インクジェット記録方法
JP2011206955A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Seiko Epson Corp インクジェット記録物及びインクジェット記録方法
JP2012162688A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Seiko Epson Corp 光硬化インクジェットインク組成物
JP2013023630A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Nippon Shokubai Co Ltd 活性エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP2014111791A (ja) * 2014-03-10 2014-06-19 Daiso Co Ltd アリル系重合体およびその硬化性樹脂組成物とその用途
JP2015030796A (ja) * 2013-08-02 2015-02-16 富士フイルム株式会社 硬化性組成物及びインク組成物
JP2016196135A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 セイコーエプソン株式会社 放射線硬化型結着剤及び立体造形物の製造方法
JP2017066302A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 太陽インキ製造株式会社 インクジェット用硬化性組成物、これを用いた硬化塗膜およびプリント配線板

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3461501B1 (ja) * 2002-06-10 2003-10-27 株式会社日本触媒 活性エネルギー線硬化型インクジェット印刷用インク
JP2011144251A (ja) * 2010-01-14 2011-07-28 Fujifilm Corp インクジェットインク組成物、及び、インクジェット記録方法
JP2011206955A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Seiko Epson Corp インクジェット記録物及びインクジェット記録方法
JP2012162688A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Seiko Epson Corp 光硬化インクジェットインク組成物
JP2013023630A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Nippon Shokubai Co Ltd 活性エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP2015030796A (ja) * 2013-08-02 2015-02-16 富士フイルム株式会社 硬化性組成物及びインク組成物
JP2014111791A (ja) * 2014-03-10 2014-06-19 Daiso Co Ltd アリル系重合体およびその硬化性樹脂組成物とその用途
JP2016196135A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 セイコーエプソン株式会社 放射線硬化型結着剤及び立体造形物の製造方法
JP2017066302A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 太陽インキ製造株式会社 インクジェット用硬化性組成物、これを用いた硬化塗膜およびプリント配線板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7264219B1 (ja) 2021-12-09 2023-04-25 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インキ組成物および印刷物
JP2023085694A (ja) * 2021-12-09 2023-06-21 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インキ組成物および印刷物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6445624B1 (ja) 2018-12-26
WO2018235748A1 (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6266073B1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、基材上に像を形成する像形成方法及び印刷物の製造方法
JP5481499B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物及びこのインク組成物を用いた印刷体
JP6790097B2 (ja) 密着性に優れた鉄鋼素材用インク組成物、それを用いたプリント鋼板の製造方法、及びそれにより製造されたプリント鋼板
JP6784621B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、基材上に像を形成する像形成方法及び印刷物の製造方法
JP6058891B2 (ja) 加飾タイヤ及びその製造方法
EP2074162A2 (en) Radiation curable and jettable ink compositions
JP2017149811A (ja) 放射線硬化型インクジェット組成物およびインクジェット記録方法
JP5800968B1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法
JP5910799B2 (ja) 床材用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化方法、及びその硬化方法を用いた硬化装置
JP2018024810A (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、基材上に像を形成する像形成方法及び印刷物の製造方法
JP6445624B1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法、及び印刷物の製造方法
JP5800967B1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法
JP2014148673A (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物及びこのインク組成物を用いた印刷体
JP6910939B2 (ja) インクセット、インクセットを使用して形成された積層体、インクセットを使用して像を形成する像形成方法及び積層体の製造方法
US10934444B2 (en) Radiation-curable ink jet composition and ink jet recording method
JP7465704B2 (ja) インク組成物、それに用いられる分散液、その硬化膜であるインク硬化膜層が形成された積層体、像形成方法、及び印刷物の製造方法
WO2019189443A1 (ja) 印刷物
JP6789204B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、基材上に像を形成する像形成方法及び印刷物の製造方法
WO2018030527A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、基材上に像を形成する像形成方法及び印刷物の製造方法
JP6657973B2 (ja) 建材用インクジェットインク白色受理層用活性エネルギー線硬化性組成物
JP2021161160A (ja) インク組成物、それに用いられる分散液、その硬化膜であるインク硬化膜層が形成された積層体、像形成方法、及び印刷物の製造方法
JP6020103B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物
JP2013227453A (ja) 紫外線硬化型インクジェット用組成物および記録物
WO2019013097A1 (ja) 活性エネルギー線硬化型インク組成物、及び活性エネルギー線硬化型インク組成物の製造方法、並びに、このインク組成物を用いた積層体、及び基材上に像を形成する像形成方法及び印刷物の製造方法
JP2022097872A (ja) 積層体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181024

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181024

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20181024

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20181029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6445624

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250