JP2018538274A5 - - Google Patents

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最大でおおよそ60人の対象の試料サイズは、パート1における用量漸増の研究設計、及びパート2の治療アームにおける20人の患者/アームに基づいている。本研究のパート2における各個々のアームは、Simonの二段階設計を進めるであろう。PD−L1発現に対して未選択の、進行した胃癌において単剤療法としてニボルマブの観察された推定応答速度は、12%であり;抗FGFR2抗体に対するORRは、腫瘍で観察されるFGFR2bの発現レベルに応じて異なってもよい。コホート2Aでは、抗FGFR2抗体に対する推定ORRは、0%である。コホート2Bでは、抗FGFR2抗体単剤療法に対する推定ORRは、30%である。したがって、コホート2Aは、最初の20人の患者のうちで応答が観察されるのが<2人である場合、20人の患者拡大を登録しない。コホート2Bでは、登録された最初の20人の患者のうちで客観的奏効を達成するのが<6人の患者である場合、20人の患者拡大は開放されない。
<本発明の更なる実施態様>
[実施態様1]
線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)阻害剤、及び少なくとも1つの免疫刺激剤、例えば、少なくとも1つのプログラム細胞死1(PD−1)/プログラム細胞死リガンド1(PD−L1)阻害剤を対象に投与することを含む、前記対象における癌の治療方法。
[実施態様2]
前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、PD−1/PD−L1阻害剤であり、前記PD−1/PD−L1阻害剤が、抗体である、実施態様1に記載の方法。
[実施態様3]
前記PD−1/PD−L1阻害剤が、抗PD−1抗体である、実施態様2に記載の方法。
[実施態様4]
前記抗PD−1抗体が、ニボルマブ、ピディリズマブ、及びペンブロリズマブから選択される抗体の重鎖及び軽鎖CDRを含む、実施態様3に記載の方法。
[実施態様5]
前記抗PD−1抗体が、ニボルマブ、ピディリズマブ、及びペンブロリズマブから選択される抗体の重鎖及び軽鎖可変領域を含む、実施態様4に記載の方法。
[実施態様6]
前記抗PD−1抗体が、ニボルマブ、ピディリズマブ、及びペンブロリズマブから選択される、実施態様5に記載の方法。
[実施態様7]
前記PD−1/PD−L1阻害剤が、抗PD−L1抗体である、実施態様2に記載の方法。
[実施態様8]
前記抗PD−L1抗体が、BMS−936559、MPDL3280A、MEDI4736、及びMSB0010718Cから選択される抗体の重鎖及び軽鎖CDRを含む、実施態様7に記載の方法。
[実施態様9]
前記抗PD−L1抗体が、BMS−936559、MPDL3280A、MEDI4736、及びMSB0010718Cから選択される抗体の重鎖及び軽鎖可変領域を含む、実施態様8に記載の方法。
[実施態様10]
前記抗PD−L1抗体が、BMS−936559、MPDL3280A、MEDI4736、及びMSB0010718Cから選択される、実施態様9に記載の方法。
[実施態様11]
前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、PD−1/PD−L1阻害剤であり、前記PD−1/PD−L1阻害剤が、PD−1融合分子である、実施態様1に記載の方法。
[実施態様12]
前記融合分子が、AMP−224である、実施態様11に記載の方法。
[実施態様13]
前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、PD−1/PD−L1阻害剤であり、前記PD−1/PD−L1阻害剤が、AUR−012などのPD−1ポリペプチドである、実施態様1に記載の方法。
[実施態様14]
前記FGFR2阻害剤が、FGFR2抗体である、実施態様1〜13のいずれか1に記載の方法。
[実施態様15]
前記FGFR2抗体が、FGFR2−IIIb抗体である、実施態様14に記載の方法。
[実施態様16]
前記FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
a.FGFR2−IIIbに、FGFR2−IIIcよりも高い親和性で結合する、またはFGFR2−IIIcに検出可能に結合しない;
b.FGF2のヒトFGFR2への結合を阻害する;
c.FGF7のヒトFGFR2への結合を阻害する;
d.マウス腫瘍モデルにおけるヒト腫瘍の増殖を阻害する;
e.ADCC活性を誘発する;
f.増強されたADCC活性を有する;
g.非フコシル化される;ならびに
h.対照と比較して、マウス腫瘍モデルにおける腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させることができる、実施態様15に記載の方法。
[実施態様17]
前記FGFR2抗体が、重鎖及び軽鎖可変領域を含み、
前記重鎖可変領域が、
(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−H1;
(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び
(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H3;
を含み、
前記軽鎖可変領域が、
(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L1;
(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び
(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L3
を含む、実施態様15または実施態様16に記載の方法。
[実施態様18]
前記FGFR2抗体の重鎖可変ドメインが、配列番号4のアミノ酸配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、実施態様17に記載の方法。
[実施態様19]
前記FGFR2抗体の軽鎖可変ドメインが、配列番号5のアミノ酸配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、実施態様17または18に記載の方法。
[実施態様20]
前記FGFR2抗体の重鎖可変ドメインが、配列番号4のアミノ酸配列を含む、実施態様17〜19のいずれか1に記載の方法。
[実施態様21]
前記FGFR2抗体の軽鎖可変ドメインが、配列番号5のアミノ酸配列を含む、実施態様17〜20のいずれか1に記載の方法。
[実施態様22]
前記FGFR2抗体の重鎖が、配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、実施態様17に記載の方法。
[実施態様23]
前記FGFR2抗体の軽鎖が、配列番号3のアミノ酸配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、実施態様17または22に記載の方法。
[実施態様24]
前記FGFR2抗体の重鎖が、配列番号2のアミノ酸配列を含む、実施態様17、22または23のいずれか1に記載の方法。
[実施態様25]
前記FGFR2抗体の軽鎖が、配列番号3のアミノ酸配列を含む、実施態様17または22〜24のいずれか1に記載の方法。
[実施態様26]
前記FGFR2抗体が、キメラ、ヒト化、またはヒトである、実施態様15〜25のいずれか1に記載の方法。
[実施態様27]
前記FGFR2抗体が、Fab、Fv、scFv、Fab’、及び(Fab’)2から選択される、実施態様15〜26のいずれか1に記載の方法。
[実施態様28]
前記FGFR2抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
a.Asn297位でフコースを欠いている;
b.κ軽鎖定常領域を含む;
c.IgG1重鎖定常領域を含む;
d.Asn297位でフコシル化されている同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、増強されたADCC活性をインビトロで有する;
e.Asn297位でフコシル化されている同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、FcガンマRIIIAに対して増強された親和性を有する;ならびに
f.対照と比較して、マウス腫瘍モデルにおける腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させることができる、実施態様17〜27のいずれか1に記載の方法。
[実施態様29]
前記FGFR2阻害剤が、FGFR2細胞外ドメイン(ECD)またはFGFR2 ECD融合分子である、実施態様1〜13のいずれか1に記載の方法。
[実施態様30]
前記FGFR2阻害剤が、FGFR2 ECDと、Fcドメイン、アルブミン、及びポリエチレングリコールから選択される少なくとも1つの融合パートナーとを含むFGFR2 ECD融合分子である、実施態様29に記載の方法。
[実施態様31]
前記FGFR2 ECDまたはFGFR2 ECD融合分子が、配列番号13〜33または29〜33のいずれか1つのアミノ酸配列を含む、実施態様30に記載の方法。
[実施態様32]
前記FGFR2阻害剤及び前記免疫刺激剤が、同時または順次に投与される、実施態様1〜31のいずれか1に記載の方法。
[実施態様33]
1つ以上の用量の前記免疫刺激剤をFGFR2阻害剤の投与前に投与する、実施態様32に記載の方法。
[実施態様34]
前記対象が、前記FGFR2阻害剤の投与前に完全な免疫刺激剤療法過程を受けた、実施態様33に記載の方法。
[実施態様35]
前記FGFR2阻害剤が、第2の免疫刺激剤療法過程中に投与される、実施態様34に記載の方法。
[実施態様36]
前記対象が、FGFR2阻害剤の投与前に少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つの用量の前記少なくとも1つの免疫刺激剤を受けた、実施態様33〜35のいずれか1に記載の方法。
[実施態様37]
少なくとも1つの用量の前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、前記FGFR2阻害剤と同時に投与される、実施態様33〜36のいずれか1に記載の方法。
[実施態様38]
1つ以上の用量の前記FGFR2阻害剤を免疫刺激剤の投与前に投与する、実施態様32に記載の方法。
[実施態様39]
前記対象が、前記少なくとも1つの免疫刺激剤の投与前に少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つの用量の前記FGFR2阻害剤を受けた、実施態様38に記載の方法。
[実施態様40]
少なくとも1つの用量の前記FGFR2阻害剤が、免疫刺激剤と同時に投与される、実施態様38または実施態様39に記載の方法。
[実施態様41]
前記FGFR2阻害剤が、少なくとも0.1、0.3、0.5、1、2、3、4、5、6、10、15、20、25、もしくは30mg/kgの用量で、または6〜10mg/kg、10〜15mg/kg、もしくは6〜15mg/kgなどのmg/kg用量のいずれか2つで囲まれた範囲で投与される、実施態様1〜40のいずれか1に記載の方法。
[実施態様42]
前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、PD−1/PD−L1阻害剤を含む、実施態様32〜41のいずれか1に記載の方法。
[実施態様43]
前記PD−1/PD−L1阻害剤が、少なくとも0.1、0.3、0.5、1、2、3、4、5、または10mg/kgの用量で投与される、実施態様42に記載の方法。
[実施態様44]
前記FGFR2阻害剤及び前記免疫刺激剤が、1、2、3、4、または5週間に1回投与される、実施態様1〜43のいずれか1に記載の方法。
[実施態様45]
前記癌が、乳癌、胃癌、非小細胞肺癌、黒色腫、頭頸部の扁平上皮癌、卵巣癌、膵癌、腎細胞癌、肝細胞癌、膀胱癌、胆管癌、食道癌、及び子宮内膜癌から選択される、実施態様1〜44のいずれか1に記載の方法。
[実施態様46]
前記癌が、外科手術、化学療法、放射線療法、またはそれらの組み合わせから選択される治療後の再発または進行である、実施態様1〜45のいずれか1に記載の方法。
[実施態様47]
(a)前記癌が、FGFR2遺伝子増幅の存在下もしくは不在下のいずれかで、FGFR2IIIbを過剰発現することが予め決定されている、または(b)前記方法が、前記癌がFGFR2IIIbを過剰発現するかどうかを決定するさらなる工程を含み、前記FGFR2遺伝子が腫瘍細胞中で増幅されるかどうかを決定するさらなる工程も任意に含む、実施態様1〜46のいずれか1に記載の方法。
[実施態様48]
FGFR2IIIb過剰発現が、免疫組織化学(IHC)によって決定される、実施態様47に記載の方法。
[実施態様49]
前記過剰発現が、少なくとも10%の腫瘍細胞中、例えば、少なくとも20%、30%、40%、または50%の腫瘍細胞中で1+、2+、または3+のIHCシグナルによって決定される、実施態様48に記載の方法。
[実施態様50]
前記FGFR2遺伝子増幅が、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)を用いて、FGFR2対染色体10セントロメア(CEN10)の比によって決定され、FISHによって決定された前記FGFR2/CEN10比が2以上である場合には、前記FGFR2遺伝子が増幅したと見なされる、実施態様47〜49のいずれか1に記載の方法。
[実施態様51]
前記癌が、胃癌または膀胱癌である、実施態様47〜50のいずれか1に記載の方法。
[実施態様52]
a)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し;
b)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅され;
c)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅されず;
d)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+もしくは2+のIHCシグナルを有し;
e)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+のIHCシグナルを有し;
f)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で2+のIHCシグナルを有し;
g)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、20以上のHスコアを有し;
h)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、10〜19のHスコアを有し;または
i)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、<10のHスコアを有する、実施態様48〜50のいずれか1に記載の方法。
[実施態様53]
前記対象が、PD−1/PD−L1阻害剤に不十分なレスポンダーである、実施態様1〜52のいずれか1に記載の方法。
[実施態様54]
前記癌のマウス腫瘍モデルにおける前記FGFR2阻害剤及びPD−1/PD−L1阻害剤の投与が、腫瘍増殖の付加的または相乗的阻害のいずれかをもたらす、実施態様1〜53のいずれか1に記載の方法。
[実施態様55]
前記癌が、乳癌であり、前記マウス腫瘍モデルが、4T1細胞を含む、実施態様54に記載の方法。
[実施態様56]
マウス腫瘍モデルにおける前記FGFR2阻害剤の投与が、対照と比較して、腫瘍組織中のNK細胞の数を増加させる、実施態様1〜55のいずれか1に記載の方法。
[実施態様57]
マウス腫瘍モデルにおける前記FGFR2阻害剤の投与が、対照と比較して、腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞の数を増加させる、実施態様1〜56のいずれか1に記載の方法。
[実施態様58]
マウス腫瘍モデルにおける前記FGFR2阻害剤の投与が、対照と比較して、腫瘍組織中のCD3+、CD8+、及び/またはCD4+T細胞の数を増加させる、実施態様1〜57のいずれか1に記載の方法。
[実施態様59]
マウス腫瘍モデルにおける前記FGFR2阻害剤の投与が、対照と比較して、腫瘍組織中のリンパ系細胞対骨髄系細胞の比を増加させる、実施態様1〜58のいずれか1に記載の方法。
[実施態様60]
実施態様14〜31のいずれか1に記載のFGFR2阻害剤、及び実施態様2〜13のいずれか1に記載の少なくとも1つの免疫刺激剤、例えば、少なくとも1つのPD−1/PD−L1阻害剤を含む、組成物。
[実施態様61]
前記FGFR2阻害剤及び前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、別々の容器または区画内に含まれる、実施態様60に記載の組成物。
[実施態様62]
癌治療で使用するための説明書をさらに含む、実施態様60または61に記載の組成物。
[実施態様63]
癌治療で使用するための、実施態様60〜62のいずれか1に記載の組成物。
[実施態様64]
前記癌が、乳癌、胃癌、非小細胞肺癌、黒色腫、頭頸部の扁平上皮癌、卵巣癌、膵癌、腎細胞癌、肝細胞癌、膀胱癌、胆管癌、食道癌、及び子宮内膜癌から選択される、実施態様63に記載の組成物。
[実施態様65]
前記癌が、FGFR2遺伝子増幅の存在下または不在下のいずれかで、FGFR2IIIbを過剰発現する、実施態様63〜64のいずれか1に記載の組成物。
[実施態様66]
FGFR2IIIb過剰発現が、免疫組織化学(IHC)によって決定される、実施態様65に記載の組成物。
[実施態様67]
前記過剰発現が、少なくとも10%の腫瘍細胞中、例えば、少なくとも20%、30%、40%、または50%の腫瘍細胞中で1+、2+、または3+のIHCシグナルによって決定される、実施態様66に記載の組成物。
[実施態様68]
前記癌が、2以上の、FISHによって決定されたFGFR2/CEN10比を有する、実施態様63〜67のいずれか1に記載の組成物。
[実施態様69]
前記癌が、胃癌または膀胱癌である、実施態様63〜68のいずれか1に記載の組成物。
[実施態様70]
a)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し;
b)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅され;
c)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅されず;
d)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+もしくは2+のIHCシグナルを有し;
e)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+のIHCシグナルを有し;
f)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で2+のIHCシグナルを有し;
g)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、20以上のHスコアを有し;
h)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、10〜19のHスコアを有し;または
i)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、<10のHスコアを有する、実施態様63〜69のいずれか1に記載の組成物。
[実施態様71]
有効量のFGFR2阻害剤を対象に投与することを含む、癌を有する前記対象の腫瘍組織中のNK細胞及び/またはPD−L1陽性細胞の数を増加させる方法。
[実施態様72]
前記FGFR2阻害剤が、実施態様14〜31のいずれか1に記載の阻害剤である、実施態様71に記載の方法。
[実施態様73]
前記方法が、腫瘍増殖を阻害する、または前記対象における少なくとも1つの腫瘍体積を減少させる、実施態様71または72に記載の方法。
[実施態様74]
前記癌が、乳癌、胃癌、非小細胞肺癌、黒色腫、頭頸部の扁平上皮癌、卵巣癌、膵癌、腎細胞癌、肝細胞癌、膀胱癌、胆管癌、食道癌、及び子宮内膜癌から選択される、実施態様73に記載の方法。
[実施態様75]
(a)前記癌が、FGFR2遺伝子増幅の存在下もしくは不在下のいずれかで、FGFR2IIIbを過剰発現することが予め決定されている、または(b)前記方法が、前記癌がFGFR2IIIbを過剰発現するかどうかを決定するさらなる工程を含み、前記FGFR2遺伝子が腫瘍細胞中で増幅されるかどうかを決定するさらなる工程も任意に含む、実施態様71〜74のいずれか1に記載の方法。
[実施態様76]
FGFR2IIIb過剰発現が、免疫組織化学(IHC)によって決定される、実施態様75に記載の方法。
[実施態様77]
前記過剰発現が、少なくとも10%の腫瘍細胞中、例えば、少なくとも20%、30%、40%、または50%の腫瘍細胞中で1+、2+、または3+のIHCシグナルによって決定される、実施態様76に記載の方法。
[実施態様78]
前記FGFR2遺伝子増幅が、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)を用いて、FGFR2対染色体10セントロメア(CEN10)の比によって決定され、FISHによって決定された前記FGFR2/CEN10比が2以上である場合には、前記FGFR2遺伝子が増幅したと見なされる、実施態様75〜77のいずれか1に記載の方法。
[実施態様79]
前記癌が、胃癌または膀胱癌である、実施態様75〜78のいずれか1に記載の方法。
[実施態様80]
a)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し;
b)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅され;
c)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅されず;
d)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+もしくは2+のIHCシグナルを有し;
e)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+のIHCシグナルを有し;
f)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で2+のIHCシグナルを有し;
g)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、20以上のHスコアを有し;
h)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、10〜19のHスコアを有し;または
i)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、<10のHスコアを有する、実施態様75〜79のいずれか1に記載の方法。
[実施態様81]
前記方法が、前記FGFR2抗体の投与後、前記対象から少なくとも1つの腫瘍試料を得て、前記試料中のNK細胞及び/またはPD−L1陽性細胞及び/またはCD8+T細胞の数を決定すること、ならびに、NK細胞及び/またはPD−L1陽性細胞及び/またはCD8+T細胞の数がFGFR2抗体投与前の試料に対して増加している場合、少なくとも1つのPD−1/PD−L1阻害剤などの少なくとも1つの免疫刺激剤を前記対象に投与することをさらに含む、実施態様71〜80のいずれか1に記載の方法。
[実施態様82]
FGFR2阻害剤を対象に投与すること、ならびに、前記対象が、FGFR2抗体投与前の試料に対してNK細胞及び/またはPD−L1陽性細胞及び/またはCD8+T細胞の数が増加していると判断される場合、少なくとも1つのPD−1/PD−L1阻害剤などの少なくとも1つの免疫刺激剤を前記対象に投与することを含む、前記対象における癌の治療方法。
[実施態様83]
前記FGFR2阻害剤が、実施態様14〜31のいずれか1に記載の阻害剤である、実施態様82に記載の方法。
[実施態様84]
前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、実施態様2〜13のいずれか1に記載の少なくとも1つのPD−1/PD−L1阻害剤を含む、実施態様82または83に記載の方法。
[実施態様85]
前記FGFR2阻害剤及び前記少なくとも1つの免疫刺激剤が、実施態様38または39に記載の方法に従って投与される、実施態様82〜84のいずれか1に記載の方法。
[実施態様86]
増強されたADCC活性を有するFGFR2抗体であるFGFR2阻害剤を投与することを含む、癌対象の腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させる方法。
[実施態様87]
前記抗体が、実施態様15〜28のいずれか1に記載の抗体である、実施態様86に記載の方法。
[実施態様88]
マウス腫瘍モデルにおける前記FGFR2抗体の投与により、対照と比較して、腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3+T細胞、CD8+T細胞、CD4+T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させる、及び/または前記腫瘍組織中のリンパ系細胞対骨髄系細胞の比を増加させる、実施態様86または87に記載の方法。
[実施態様89]
前記対象が、乳癌、胃癌、非小細胞肺癌、黒色腫、頭頸部の扁平上皮癌、卵巣癌、膵癌、腎細胞癌、肝細胞癌、膀胱癌、胆管癌、食道癌、または子宮内膜癌を罹患している、実施態様86〜88のいずれか1に記載の方法。
[実施態様90]
(a)前記癌が、FGFR2遺伝子増幅の存在下もしくは不在下のいずれかで、FGFR2IIIbを過剰発現することが予め決定されている、または(b)前記方法が、前記癌がFGFR2IIIbを過剰発現するかどうかを決定するさらなる工程を含み、前記FGFR2遺伝子が腫瘍細胞中で増幅されるかどうかを決定するさらなる工程も任意に含む、実施態様86〜89のいずれか1に記載の方法。
[実施態様91]
FGFR2IIIb過剰発現が、免疫組織化学(IHC)によって決定される、実施態様90に記載の方法。
[実施態様92]
前記過剰発現が、少なくとも10%の腫瘍細胞中、例えば、少なくとも20%、30%、40%、または50%の腫瘍細胞中で1+、2+、または3+のIHCシグナルによって決定される、実施態様91に記載の方法。
[実施態様93]
前記FGFR2遺伝子増幅が、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)を用いて、FGFR2対染色体10セントロメア(CEN10)の比によって決定され、FISHによって決定された前記FGFR2/CEN10比が2以上である場合には、前記FGFR2遺伝子が増幅したと見なされる、実施態様90〜92のいずれか1に記載の方法。
[実施態様94]
対象が、胃癌または膀胱癌を罹患している、実施態様89〜93のいずれか1に記載の方法。
[実施態様95]
a)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し;
b)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅され;
c)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で3+のIHCシグナルを有し、前記FGFR2遺伝子が増幅されず;
d)前記癌が、胃癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+もしくは2+のIHCシグナルを有し;
e)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で1+のIHCシグナルを有し;
f)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、少なくとも10%の腫瘍細胞中で2+のIHCシグナルを有し;
g)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、20以上のHスコアを有し;
h)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、10〜19のHスコアを有し;または
i)前記癌が、膀胱癌であり、前記癌が、<10のHスコアを有する、実施態様90〜94のいずれか1に記載の方法。
[実施態様96]
前記FGFR2抗体が、毎週、2週間毎、3週間毎、または月1回、少なくとも0.1、0.3、0.5、1、2、3、4、5、6、10、15、20、25、もしくは30mg/kgの用量で、または6〜10mg/kg、10〜15mg/kg、もしくは6〜15mg/kgなどのmg/kg用量のいずれか2つで囲まれた範囲で投与される、実施態様86〜95のいずれか1に記載の方法。

Claims (48)

  1. 抗線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)IIIb抗体、及び少なくとも1つのプログラム細胞死1(PD−1)/プログラム細胞死リガンド1(PD−L1)阻害剤が、同時に又は順次に対象に投与される、対象において癌を治療するための医薬。
  2. PD−1/PD−L1阻害剤が、抗PD−1/PD−L1抗体である、請求項1に記載の医薬。
  3. PD−1/PD−L1阻害剤が、ニボルマブ、ピディリズマブ、ペンブロリズマブ、BMS−936559、MPDL3280A、MEDI4736、MSB0010718C、AMP−224、AUR−012、及びニボルマブ、ピディリズマブ、又はペンブロリズマブの重鎖及び軽鎖CDRを含む抗体から選択される、請求項1に記載の医薬。
  4. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.ヒトFGFR2−IIIbに、ヒトFGFR2−IIIcに対するよりも高い親和性で結合する、又はヒトFGFR2−IIIcに検出可能に結合しない;
    b.ヒトFGF2のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    c.ヒトFGF7のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    d.マウス腫瘍モデルにおけるヒト腫瘍の増殖を阻害する;
    e.ADCC活性を誘発する;
    f.増強されたADCC活性を有する;
    g.非フコシル化されている;並びに
    h.対照と比較して、マウス腫瘍モデルにおける腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3陽性T細胞、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させることができる、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の医薬。
  5. 抗FGFR2−IIIb抗体が、
    a.(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む重鎖可変領域;及び(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む軽鎖可変領域;
    b.配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号5のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン;又は
    c.配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号3のアミノ酸配列を含む軽鎖
    を含む、請求項1〜4の何れか一項に記載の医薬。
  6. 抗FGFR2−IIIb抗体が非フコシル化されている、請求項5に記載の医薬。
  7. 抗FGFR2−IIIb抗体がヒト化されている、かつ/又はFab、Fv、scFv、Fab’、及び(Fab’) から選択される抗原結合断片である、請求項5又は6に記載の医薬。
  8. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.Asn297位のフコースを欠いている;
    b.κ軽鎖定常領域を含む;
    c.IgG1重鎖定常領域を含む;
    d.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、インビボでの増強されたADCC(抗体依存性細胞傷害性)活性を有する;並びに
    e.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、増強されたFcガンマRIIIAに対する親和性を有する、
    請求項5〜7の何れか一項に記載の医薬。
  9. 抗FGFR2−IIIb抗体及びPD−1/PD−L1阻害剤が順次に投与される、請求項1〜8の何れか一項に記載の医薬。
  10. 対象が、PD−1/PD−L1に対する不十分なレスポンダーである、請求項9に記載の医薬。
  11. 抗FGFR2−IIIb抗体が、少なくとも0.1、0.3、0.5、1、2、3、4、5、6、10、15、20、25、又は30mg/kgの用量、又は、6〜10mg/kg、10〜15mg/kg、又は6〜15mg/kg等のこれらの用量のいずれか2つで囲まれた範囲の用量で投与される、請求項1〜10の何れか一項に記載の医薬。
  12. PD−1/PD−L1阻害剤が、少なくとも0.1、0.3、0.5、1、2、3、4、5、又は10mg/kgの用量で投与される、請求項1〜11の何れか一項に記載の医薬。
  13. 抗FGFR2−IIIb抗体、及びPD−1/PD−L1阻害剤が、1、2、3、4、又は5週間に1回投与される、請求項1〜12の何れか一項に記載の医薬。
  14. 癌が、乳癌、胃癌、非小細胞肺癌、黒色腫、頭頸部の扁平上皮癌、卵巣癌、膵癌、腎細胞癌、肝細胞癌、膀胱癌、胆管癌、食道癌、及び子宮内膜癌から選択される、請求項1〜13の何れか一項に記載の医薬。
  15. 癌が、胃癌又は膀胱癌である、請求項14に記載の医薬。
  16. 癌が、外科手術、化学療法、放射線療法、またはそれらの組み合わせから選択される治療後の再発又は進行である、請求項1〜15の何れか一項に記載の医薬。
  17. 癌を有する対象の腫瘍組織中のNK細胞、及び/又はPD−L1陽性細胞の数を増加させるための、抗FGFR2−IIIb抗体を含む医薬。
  18. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.ヒトFGFR2−IIIbに、ヒトFGFR2−IIIcに対するよりも高い親和性で結合する、又はヒトFGFR2−IIIcに検出可能に結合しない;
    b.ヒトFGF2のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    c.ヒトFGF7のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    d.マウス腫瘍モデルにおけるヒト腫瘍の増殖を阻害する;
    e.ADCC活性を誘発する;
    f.増強されたADCC活性を有する;
    g.非フコシル化されている;並びに
    h.対照と比較して、マウス腫瘍モデルにおける腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3陽性T細胞、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させることができる、
    請求項17に記載の医薬。
  19. 抗FGFR2−IIIb抗体が、
    a.(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む重鎖可変領域;及び(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む軽鎖可変領域;
    b.配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号5のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン;又は
    c.配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号3のアミノ酸配列を含む軽鎖
    を含む、
    請求項17又は18に記載の医薬。
  20. 抗FGFR2−IIIb抗体が非フコシル化されている、請求項19に記載の医薬。
  21. 抗FGFR2−IIIb抗体がヒト化されている、かつ/又はFab、Fv、scFv、Fab’、及び(Fab’) から選択される抗原結合断片である、請求項19又は20に記載の医薬。
  22. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.Asn297位のフコースを欠いている;
    b.κ軽鎖定常領域を含む;
    c.IgG1重鎖定常領域を含む;
    d.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、インビボでの増強されたADCC活性を有する;並びに
    e.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、増強されたFcガンマRIIIAに対する親和性を有する、
    請求項19〜21の何れか一項に記載の医薬。
  23. 癌を有する対象の腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3陽性T細胞、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させるための医薬であって、フコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、インビボでの増強されたADCC活性を有する非フコシル化抗FGFR2−IIIb抗体を含み、
    抗FGFR2−IIIbが、
    a.(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む重鎖可変領域;及び(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む軽鎖可変領域;
    b.配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号5のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン;又は
    c.配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号3のアミノ酸配列を含む軽鎖
    を含む、
    医薬。
  24. 抗FGFR2−IIIb抗体がヒト化されている、かつ/又はFab、Fv、scFv、Fab’、及び(Fab’) から選択される抗原結合断片である、請求項23に記載の医薬。
  25. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.Asn297位のフコースを欠いている;
    b.κ軽鎖定常領域を含む;
    c.IgG1重鎖定常領域を含む;
    d.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、インビボでの増強されたADCC活性を有する;並びに
    e.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、増強されたFcガンマRIIIAに対する親和性を有する、
    請求項23又は24に記載の医薬。
  26. 抗FGFR2−IIIb抗体を含む、対象における癌を治療するための医薬であって、
    治療が、抗体を対象投与することを含み、対象が抗体の投与前の試料と比較して増加したNK細胞、及び/又はPD−L1陽性細胞、及び/又はCD8陽性T細胞の数を有すると判断された場合に、少なくとも1つのPD−1/PD−L1阻害剤を対象に投与することを更に含む、医薬。
  27. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.ヒトFGFR2−IIIbに、ヒトFGFR2−IIIcに対するよりも高い親和性で結合する、又はヒトFGFR2−IIIcに検出可能に結合しない;
    b.ヒトFGF2のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    c.ヒトFGF7のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    d.マウス腫瘍モデルにおけるヒト腫瘍の増殖を阻害する;
    e.ADCC活性を誘発する;
    f.増強されたADCC活性を有する;
    g.非フコシル化されている;並びに
    h.対照と比較して、マウス腫瘍モデルにおける腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3陽性T細胞、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させることができる、
    請求項26に記載の医薬。
  28. 抗FGFR2−IIIbが、
    a.(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む重鎖可変領域;及び(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む軽鎖可変領域;
    b.配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号5のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン;又は
    c.配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号3のアミノ酸配列を含む軽鎖
    を含む、
    請求項26又は27に記載の医薬。
  29. 抗FGFR2−IIIb抗体が非フコシル化されている、請求項28に記載の医薬。
  30. 抗FGFR2−IIIb抗体がヒト化されている、かつ/又はFab、Fv、scFv、Fab’、及び(Fab’) から選択される抗原結合断片である、請求項28又は29に記載の医薬。
  31. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.Asn297位のフコースを欠いている;
    b.κ軽鎖定常領域を含む;
    c.IgG1重鎖定常領域を含む;
    d.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、インビボでの増強されたADCC活性を有する;並びに
    e.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、増強されたFcガンマRIIIAに対する親和性を有する、
    請求項28〜30の何れか一項に記載の医薬。
  32. 癌が、FGFR2遺伝子増幅の存在下または不在下のいずれかで、FGFR2IIIbを過剰発現すると予め判断されている、請求項1〜31の何れか一項に記載の医薬。
  33. 治療又は方法が、癌がFGFR2−IIIbを過剰発現するかどうか判断することを含み、かつ任意選択的に、抗FGFR2抗体の投与前にFGFR2遺伝子が対象からの腫瘍細胞において増幅されているかどうか判断することを更に含む、請求項1〜32の何れか一項に記載の医薬。
  34. FGFR2−IIIb過剰発現が免疫組織化学(IHC)によって決定される、請求項32又は33に記載の医薬。
  35. a)癌が胃癌であって、かつ少なくとも10%の腫瘍細胞において2+、または3+のIHCシグナルを有する;
    b)癌が胃癌であって、かつ少なくとも10%の腫瘍細胞において3+のIHCシグナルを有する;
    c)癌が胃癌であって、少なくも10%の腫瘍細胞において3+のIHCシグナルを有し、かつFGFR2遺伝子が増幅されている;
    d)癌が胃癌であって、少なくも10%の腫瘍細胞において3+のIHCシグナルを有し、かつFGFR2遺伝子が増幅されていない;
    e)癌が胃癌であって、かつ少なくも10%の腫瘍細胞において1+又は2+のIHCシグナルを有する;
    f)癌が膀胱癌であって、かつ少なくも10%の腫瘍細胞において1+のIHCシグナルを有する;
    g)癌が膀胱癌であって、かつ少なくも10%の腫瘍細胞において2+のIHCシグナルを有する;
    h)癌が膀胱癌であって、癌が20又はそれ以上のHスコアを有する;
    i)癌が膀胱癌であって、癌が10〜19のHスコアを有する;又は
    j)癌が膀胱癌であって、癌が<10のHスコアを有する、
    請求項1〜34の何れか一項に記載の医薬。
  36. 抗FGFR2−IIIb抗体、及び少なくとも1つのPD−1/PD−L1阻害剤を含む組成物であって、
    抗体が、
    a.(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む重鎖可変領域;及び(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む軽鎖可変領域;
    b.配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号5のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン;又は
    c.配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号3のアミノ酸配列を含む軽鎖
    を含む、
    組成物。
  37. 抗FGFR2−IIIb抗体が非フコシル化されている、請求項36に記載の組成物。
  38. 患者からの腫瘍組織において、胃癌又は膀胱癌がFGFR2−IIIbを過剰発現するかどうかを決定することによって、胃癌又は膀胱癌患者が抗FGFR2−IIIb抗体を用いた治療に対し応答するかどうかを決定するための方法であって、
    過剰発現が、癌の少なくとも10%の腫瘍細胞、例えば少なくとも20%、30%、40%、又は50%の腫瘍細胞における1+、2+、又は3+のIHCシグナルにより決定される、方法。
  39. 試料において、FGFR2遺伝子が増幅されているかどうかを決定することを更に含む、請求項38に記載の方法。
  40. a)癌が胃癌であって、かつ少なくとも10%の腫瘍細胞において2+、または3+のIHCシグナルを有する;
    b)癌が胃癌であって、かつ少なくとも10%の腫瘍細胞において3+のIHCシグナルを有する;
    c)癌が胃癌であって、少なくも10%の腫瘍細胞において3+のIHCシグナルを有し、かつFGFR2遺伝子が増幅されている;
    d)癌が胃癌であって、少なくも10%の腫瘍細胞において3+のIHCシグナルを有し、かつFGFR2遺伝子が増幅されていない;
    e)癌が胃癌であって、かつ少なくも10%の腫瘍細胞において1+又は2+のIHCシグナルを有する;
    f)癌が膀胱癌であって、かつ少なくも10%の腫瘍細胞において1+のIHCシグナルを有する;
    g)癌が膀胱癌であって、かつ少なくも10%の腫瘍細胞において2+のIHCシグナルを有する;
    h)癌が膀胱癌であって、癌が20又はそれ以上のHスコアを有する;
    i)癌が膀胱癌であって、癌が10〜19のHスコアを有する;又は
    j)癌が膀胱癌であって、癌が<10のHスコアを有する場合に、患者が抗FGFR2−IIIb抗体治療に応答すると決定される、請求項38又は39に記載の方法。
  41. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.ヒトFGFR2−IIIbに、ヒトFGFR2−IIIcに対するよりも高い親和性で結合する、又はヒトFGFR2−IIIcに検出可能に結合しない;
    b.ヒトFGF2のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    c.ヒトFGF7のヒトFGFR2に対する結合を阻害する;
    d.マウス腫瘍モデルにおけるヒト腫瘍の増殖を阻害する;
    e.ADCC活性を誘発する;
    f.増強されたADCC活性を有する;
    g.非フコシル化されている;並びに
    h.対照と比較して、マウス腫瘍モデルにおける腫瘍組織中のPD−L1陽性細胞、NK細胞、CD3陽性T細胞、CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、及びマクロファージの1つ以上の数を増加させることができる、
    請求項38〜40の何れか一項に記載の方法。
  42. 抗FGFR2−IIIb抗体が、
    a.(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR−H1;(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR−H2;及び(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR−H3を含む重鎖可変領域;及び(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR−L1;(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR−L2;及び(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR−L3を含む軽鎖可変領域;
    b.配列番号4のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、及び配列番号5のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン;又は
    c.配列番号2のアミノ酸配列を含む重鎖、及び配列番号3のアミノ酸配列を含む軽鎖
    を含む、
    請求項38〜41の何れか一項に記載の方法。
  43. 抗FGFR2−IIIb抗体が非フコシル化されている、請求項42に記載の方法。
  44. 抗FGFR2−IIIb抗体がヒト化されている、かつ/又はFab、Fv、scFv、Fab’、及び(Fab’) から選択される抗原結合断片である、請求項42又は43に記載の方法。
  45. 抗FGFR2−IIIb抗体が、以下の特性の1つ以上を有する:
    a.Asn297位のフコースを欠いている;
    b.κ軽鎖定常領域を含む;
    c.IgG1重鎖定常領域を含む;
    d.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、インビボでの増強されたADCC(抗体依存性細胞傷害性)活性を有する;並びに
    e.Asn297位でフコシル化された同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、増強されたFcガンマRIIIAに対する親和性を有する、
    請求項42〜44の何れか一項に記載の方法。
  46. 治療が、抗FGFR2−IIIb抗体を、少なくとも0.1、0.3、0.5、1、2、3、4、5、6、10、15、20、25、又は30mg/kgの用量、又は、6〜10mg/kg、10〜15mg/kg、又は6〜15mg/kg等のこれらの用量のいずれか2つで囲まれた範囲の用量で投与するこをと含む、請求項38〜45の何れか一項に記載の方法。
  47. 治療が、少なくとも1つのPD−1/PD−L1阻害剤を投与することを更に含む、請求項38〜46の何れか一項に記載の方法。
  48. 治療が、請求項1〜35の何れか一項に記載の医薬、又は請求項36又は37に記載の組成物を投与することを含む、請求項47に記載の方法。
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