JP2018537410A5 - - Google Patents

Claims (18)

1. 五量体を形成する5つのIgMもしくはIgG/IgM抗体単量体または二量体を形成する2つのIgAもしくはIgG/IgA単量体と、改変J鎖とを含む抗体であって、各抗体単量体が2つの抗原結合部位を含み、かつ該改変J鎖が、T細胞阻害シグナル伝達経路をアンタゴナイズする結合部分を含む、抗体。
2. 前記改変J鎖上の前記結合部分が、CTLA4、PD-1、TIM3、LAG3、BTLA、VISTA、およびTIGITからなる群より選択される細胞表面タンパク質に結合する、請求項1に記載の抗体。
3. 前記抗体単量体上の前記抗原結合部位が、PD-1、PD-L1、TIM3、およびLAG3からなる群より選択される標的に結合しかつそれをアンタゴナイズする、請求項1または請求項2に記載の抗体。
4. 前記抗体単量体上の前記抗原結合部位が、CD137、OX40、CD40、GITR、CD27、およびHVEMからなる群より選択される標的に結合しかつそれをアンタゴナイズする、請求項1または請求項2に記載の抗体。
5. 前記抗体単量体上の前記抗原結合部位が、EGFR、HER2、HER3、EpCAM、CEACAM、Gp100、MAGE1、およびPD-L1からなる群より選択される低レベル発現標的に結合する、請求項1または請求項2に記載の抗体。
6. 低レベル発現標的が上皮がん細胞上の細胞表面タンパク質である、請求項5に記載の抗体。
7. 前記抗体単量体上の前記抗原結合部位が、NY-ESO-1、シアリルルイスX抗原、およびTn抗原からなる群より選択される低親和性標的に結合する、請求項1または請求項2に記載の抗体。
8. 低親和性標的が上皮がん細胞上の細胞表面タンパク質である、請求項7に記載の抗体。
9. 前記抗体単量体上の前記抗原結合部位が、CD19、CD20、CD22、CD33、CD38、CD52、およびCD70からなる群より選択される血液がん細胞上の細胞表面タンパク質に結合する、請求項1または請求項2に記載の抗体。
10. 前記改変J鎖が、SEQ ID NO: 1の天然ヒトJ鎖配列を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗体。
11. 前記改変J鎖上の前記結合部分が、ペプチドリンカーを介した間接融合によってSEQ ID NO: 1へと導入されている、請求項10に記載の抗体。
12. 前記改変J鎖上の前記結合部分が、SEQ ID NO: 1の天然ヒトJ鎖配列のN末端もしくはC末端においてまたはそのN末端もしくはC末端から約10アミノ酸残基以内において、SEQ ID NO: 1のシステイン残基92と101との間において、および/あるいはSEQ ID NO: 1中のグリコシル化部位においてまたはその近くにおいて融合されている、請求項11に記載の抗体。
13. 前記改変J鎖上の前記結合部分が、化学的または化学酵素的誘導体化によってSEQ ID NO: 1の天然ヒトJ鎖配列へと導入されている、請求項10に記載の抗体。
14. 前記改変J鎖上の前記結合部分が、切断可能または切断不可能な化学リンカーによってSEQ ID NO: 1の天然ヒトJ鎖配列へと導入されており、該切断可能なリンカーが化学的不安定性のリンカーもしくは酵素不安定性のリンカーであるか、または該リンカーが、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート（SPDP）、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート（SMCC）、N-スクシンイミジル-4-(2-ピリジルチオ)ペンタノエート（SPP）、イミノチオラン（IT）、イミドエステルの二官能性誘導体、活性エステル、アルデヒド、ビス-アジド化合物、ビス-ジアゾニウム誘導体、ジイソシアネート、およびビス活性フッ素化合物からなる群より選択される、請求項13に記載の抗体。
15. 前記改変J鎖が、酵素認識部位の挿入によって、およびペプチドまたは非ペプチドリンカーを介して結合部分を該酵素認識部位に翻訳後結合することによって改変されている、請求項13に記載の抗体。
16. 前記改変J鎖上の前記結合部分が、抗体、抗体の抗原結合フラグメント、抗体−薬物コンジュゲート、抗体様分子、抗体様分子の抗原結合フラグメント、リガンド、および受容体からなる群より選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の抗体。
17. 前記改変J鎖上の前記結合部分が、F(ab')₂、F(ab)₂、Fab'、Fab、Fv、scFv、および単一ドメイン抗体からなる群より選択される抗原結合フラグメントである、請求項16に記載の抗体。
18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の抗体の有効量および薬学的に許容される担体を含む、がんの処置のための薬学的組成物。