JP2018167490A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印加エネルギーの量を精度良く補正し得る印刷装置を提供する。【解決手段】印刷装置1は、本体部10とサーマルヘッド23とリボン巻取部7Bとプラテンローラ8と第一サーミスタ51と第二サーミスタ52とを備える。リボン巻取部7Bはリボン搬送経路L1に沿ってインクリボン61を搬送する。プラテンローラ8はテープ搬送経路L2に沿って印刷テープ91を搬送する。第一サーミスタ51は、本体部10内部の空間4のうちリボン搬送経路L1に対してサーマルヘッド23側に設けられる。第二サーミスタ52は、空間4のうちリボン搬送経路L1とテープ搬送経路L2との間に設けられる。印刷装置1のCPUは、第一サーミスタ51の検出温度と第二サーミスタ52の検出温度とに基づいて、サーマルヘッド23の複数の発熱体24に印加するエネルギーの量を補正する。CPUは、補正された量のエネルギーを複数の発熱体24に対して選択的に印加する。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置に関する。
サーマルヘッドの発熱体にエネルギーを印加し、発熱した発熱体が印刷媒体に熱を与えることで、印刷を行う印刷装置が知られている(例えば、特許文献1)。このタイプの印刷装置では、発熱体に印加するエネルギー(以下、「印加エネルギー」という。)の量が小さ過ぎる場合、印刷するキャラクタが掠れる可能性がある。印加エネルギーの量が大き過ぎる場合、印刷するキャラクタが潰れる可能性がある。このように、印加エネルギーの量が不適切の場合、印刷不良が生じる可能性がある。
サーマルヘッドの温度と、印刷時に発熱体が熱を与える印刷媒体の温度とが特定されると、印加エネルギーの量を精度良く補正できることが知られている。実際には、印刷媒体は、印刷中に搬送されるので、印刷媒体の温度を直接検出することは困難である。例えば、特許文献1に記載のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドに、サーマルヘッド温度センサが設けられる。サーマルヘッド温度センサは、サーマルヘッドの温度を検出する。本体ケースの内部に、周囲温度センサが設けられる。周囲温度センサは、印刷媒体の温度に代えて、本体ケース内部の温度を検出する。サーマルプリンタは、サーマルヘッドの温度と本体ケース内部の温度とに基づいて、印加エネルギーの量を補正する。
特開2001−315374号公報
上記サーマルプリンタでは、周囲温度センサが印刷媒体に対してサーマルヘッド側に設けられているので、周囲温度センサが受けるサーマルヘッドからの熱の影響が大きくなる。この場合、周囲温度センサによって検出される温度の温度変化と印刷媒体の温度変化とに乖離が生じて、印加エネルギーの量を補正する精度が悪化する可能性がある。
本発明の目的は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る印刷装置を提供することである。
本発明に係る印刷装置は、内部に空間を有する本体部と、前記空間に設けられた基板に配置され、所定の配列方向に沿って並んだ複数の発熱体を有するサーマルヘッドと、前記配列方向と直交する第一搬送経路に沿ってインクリボンを搬送する第一搬送手段と、前記配列方向と直交し、前記第一搬送経路に対して前記サーマルヘッドとは反対側を通る第二搬送経路に沿って印刷対象物を搬送する第二搬送手段と、前記空間のうち前記第一搬送経路に対して前記サーマルヘッド側の第一空間に設けられ、温度を検出する第一温度センサと、前記空間のうち前記第一搬送経路と前記第二搬送経路との間の第二空間に設けられ、温度を検出する第二温度センサと、前記第一温度センサによって検出された温度である第一温度と、前記第二温度センサによって検出された温度である第二温度とに基づいて、前記複数の発熱体に印加するエネルギーである印加エネルギーの量を補正する補正手段と、前記補正手段によって補正された量の前記印加エネルギーを前記複数の発熱体に対して選択的に印加して発熱させることで、発熱した前記発熱体を用いて、前記インクリボンからインクを前記印刷対象物に転写して印刷を行う印刷制御手段とを備える。
上記印刷装置によれば、第一温度と第二温度とに基づいて、印加エネルギーの量が補正される。本体部の内部の空間のうち第一搬送経路に対してサーマルヘッド側の第一空間に、第一温度センサが設けられるので、第一温度センサが受けるサーマルヘッドからの熱の影響は大きくなる。よって、第一温度の温度変化とサーマルヘッドの温度変化との乖離が小さくなる。本体部の内部の空間のうち第一搬送経路と第二搬送経路との間の第二空間に、第二温度センサが設けられるので、第二温度センサが受けるサーマルヘッドからの熱の影響は小さくなる。よって、第二温度の温度変化とインクリボンの温度変化との乖離が小さくなる。従って、印刷装置は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
本発明に係る印刷装置は、前記第二空間に設けられ、未使用の前記インクリボンが巻回されたロールを支持する第一支持部を備えてもよい。この場合、第一支持部が第二空間に設けられるので、第一支持部が第一空間に設けられたときと比べて、ロールが受けるサーマルヘッドからの熱の影響が小さくなる。従って、第二温度の温度変化とインクリボンの温度変化との乖離が小さくなるので、印刷装置は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
本発明に係る印刷装置において、前記第二温度センサは、前記複数の発熱体よりも前記第一搬送経路および前記第二搬送経路の上流側に設けられてもよい。例えば、インクリボンは印刷に使用されると、サーマルヘッドから熱の影響を受ける。印刷装置では、第二空間のうち未使用のインクリボンがある位置に第二温度センサが設けられるので、第二温度の温度変化と未使用のインクリボンの温度変化との乖離が小さくなる。従って、印刷装置は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
本発明に係る印刷装置において、前記第二温度センサは、前記配列方向において、前記サーマルヘッドの幅内に設けられてもよい。この場合、発熱体から放出された輻射熱の少なくとも一部は、第一搬送経路上にあるインクリボンによって遮られるので、第二温度センサが受けるサーマルヘッドからの熱の影響が小さくなる。従って、第二温度の温度変化とインクリボンの温度変化との乖離が小さくなるので、印刷装置は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
本発明に係る印刷装置は、前記基板に設けられ、前記印刷制御手段による前記印加エネルギーの印加によって発熱した前記発熱体の熱を放出する放熱部を備え、前記第一温度センサは、前記基板または前記放熱部に設けられてもよい。この場合、第一温度センサは、基板に設けられた場合には、基板の温度を精度良く検出できる。第一温度センサは、放熱部に設けられた場合には、放熱部の温度を精度良く検出できる。サーマルヘッドは基板に配置されているので、第一温度の温度変化とサーマルヘッドの温度変化との乖離が小さくなる。従って、印刷装置は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
本発明に係る印刷装置は、前記第二空間に設けられ、連続して繋がった状態の前記印刷対象物によって構成される前記印刷対象物の供給源を支持する第二支持部を備えてもよい。この場合、第二支持部が第二空間に設けられるので、第二支持部が第一空間に設けられたときと比べて、印刷対象物の供給源が受けるサーマルヘッドからの熱の影響が小さくなる。従って、第二温度の温度変化と印刷対象物の温度変化との乖離が小さくなるので、印刷装置は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
印刷装置1を上下方向の中央で切った断面図である。 印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。 メイン処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。印刷装置1は、USB(登録商標)ケーブルを介して外部端末(図示略)に接続可能である。印刷装置1は、外部端末から受信した印刷データに基づいて、インクリボン61を介して印刷対象物に文字、図形等のキャラクタを印刷できる。外部端末は汎用のパーソナルコンピュータ(PC)である。印刷対象物は印刷テープ91である。印刷装置1は、電池駆動が可能である。図1の左側、右側、上側、下側、紙面手前側、および紙面裏側を、それぞれ、印刷装置1の左側、右側、後側、前側、上側、および下側と定義する。
図1を参照し、印刷装置1の機械的構成を説明する。印刷装置1は本体部10を備える。本体部10は、略直方体の箱状に形成され、内部に空間4を有する。詳細には、本体部10は、第一カバー2と第二カバー(図示略)とを備える。第一カバー2は、前壁部2A、後壁部2B、下壁部2C、右壁部2D、および左壁部2Eからなる。前壁部2A、後壁部2B、下壁部2C、右壁部2D、および左壁部2Eは、それぞれ、略矩形板状である。
第二カバーは、第一カバー2の上側(図1の紙面手前側)に配置され、第一カバー2に対して開閉可能である。第二カバーが第一カバー2に対して閉じられた状態(以下、「閉状態」という。)にあるとき、第二カバーは第一カバー2を上方から覆い、空間4を形成する。第二カバーが第一カバー2に対して開かれた状態(以下、「開状態」という。)にあるとき、空間4は上方に開放される(図示略)。
左壁部2Eの前後方向略中央部には、排出口26が設けられる。排出口26は上下方向に延びる開口である。排出口26は、印刷装置1の内部(空間4)で印刷された印刷テープ91を印刷装置1の外部に排出する。排出口26には切断刃(図示略)が設けられる。切断刃は、印刷テープ91のうち印刷された部分を切り離すことができる。
空間4には、リボン支持部7A、リボン巻取部7B、テープ支持部7C等が設けられる。リボン支持部7Aは、本体部10の左右方向略中央部において、前後方向中央部よりも後側に設けられる。リボン支持部7Aは、下壁部2Cから上方に延びる軸部である。リボン支持部7Aは、リボンロール6を回転可能に支持する。リボンロール6は、インクリボン61の供給源であり、連続して繋がった状態のインクリボン61が筒状の芯に巻回されて構成される。本実施形態では、リボンロール6は、インクリボン61の終端から先端(終端とは反対側の端部)にかけて、平面視で反時計回り方向に巻回される。リボンロール6は、リボン支持部7Aに支持された状態で、空間4に収容される。
リボン巻取部7Bは、リボン支持部7Aの左側に設けられる。リボン巻取部7Bは、上下方向に延びる軸部であり、下壁部2Cによって回転可能に支持される。リボン巻取部7Bには、使用済みのインクリボン61が巻き取られて巻回される。
テープ支持部7Cは、リボン支持部7Aの右側斜め前方に設けられる。テープ支持部7Cは、下壁部2Cから上方に延びる軸部である。テープ支持部7Cは、テープロール9を回転可能に支持する。テープロール9は、印刷テープ91の供給源であり、連続して繋がった状態の印刷テープ91が筒状の芯に巻回されて構成される。本実施形態では、テープロール9は、印刷テープ91の終端から先端(終端とは反対側の端部)にかけて、平面視で時計回り方向に巻回される。印刷テープ91は、テープ支持部7Cに支持された状態で、空間4に収容される。
空間4において、排出口26の右側近傍には、プラテンローラ8が設けられる。プラテンローラ8は、上下方向に延び、下壁部2Cによって回転可能に支持される。プラテンローラ8の回転軸は上下方向に延びる。
空間4において、排出口26の右側近傍且つプラテンローラ8の後側には、基板22が設けられる。基板22の前面の左端部近傍には、サーマルヘッド23が配置される。サーマルヘッド23は、上下方向に延びる。サーマルヘッド23の上下方向の長さは、空間4に収容可能なリボンロール6(インクリボン61)の最大幅(上下方向の長さ)と略等しい。サーマルヘッド23は、上下方向に沿って並んだ複数の発熱体24を有する。発熱体24は、エネルギーが印加されることで発熱する。基板22の後面には、ヒートシンク25が設けられる。ヒートシンク25は、発熱した発熱体24の熱を放出する。詳細には、発熱体24の熱は、基板22を介してヒートシンク25に伝わる。ヒートシンク25は、基板22を介して伝わった熱を、印刷装置1の外部(外気)へと放出する。
上記構成において、ユーザは第二カバーを開状態にした状態で、空間4に対してリボンロール6およびテープロール9を着脱する。空間4にリボンロール6およびテープロール9が収容された状態で、リボンロール6(インクリボン61)およびテープロール9(印刷テープ91)のそれぞれの幅方向は上下方向を向く。第二カバーが閉状態にあるとき、サーマルヘッド23とプラテンローラ8とは互いに近接する。プラテンローラ8は、サーマルヘッド23との間にインクリボン61および印刷テープ91が配置された場合、サーマルヘッド23に向けてインクリボン61および印刷テープ91を前後方向に重ねて押し付ける。このとき、インクリボン61は印刷テープ91の後側(サーマルヘッド23側)に配置される。リボン巻取部7Bは、搬送モータ88(図2参照)の駆動により回転することで、使用済みのインクリボン61を巻き取ると共に、リボンロール6から未使用のインクリボン61を繰り出して搬送する。プラテンローラ8は、搬送モータ88(図2参照)の駆動により回転することで、テープロール9から印刷テープ91を繰り出し、サーマルヘッド23にインクリボン61と印刷テープ91とを押し付けながら搬送する。サーマルヘッド23は、発熱体24が選択的に発熱することによりインクリボン61からインクを印刷テープ91に転写してキャラクタをライン単位で印刷する。
以下、リボンロール6からインクリボン61が繰り出される点を、「リボン繰出点P1」と定義する。テープロール9から印刷テープ91が繰り出される点を、「テープ繰出点P2」と定義する。リボン巻取部7Bによって搬送されるインクリボン61の搬送方向に沿った経路を、「リボン搬送経路L1」と定義する。プラテンローラ8によって搬送される印刷テープ91の搬送方向に沿った経路を、「テープ搬送経路L2」と定義する。本実施形態では、リボン繰出点P1は、リボンロール6の左側にある。テープ繰出点P2は、テープロール9の左側斜め前方にある。リボン搬送経路L1およびテープ搬送経路L2は、それぞれ、複数の発熱体24が並ぶ方向(すなわち、上下方向)に直交する。リボン搬送経路L1は、リボン繰出点P1からサーマルヘッド23に向かって平面視で前側斜め左方に傾斜して延び、サーマルヘッド23からリボン巻取部7Bに向かって略後方に延びる。テープ搬送経路L2は、テープ繰出点P2からサーマルヘッド23に向かって平面視で左側斜め後方にやや傾斜して延び、サーマルヘッド23から排出口26に向かって左方に延びる。テープ搬送経路L2は、リボン搬送経路L1に対してサーマルヘッド23とは反対側(すなわち、前側)を通る。
以下、空間4のうちリボン搬送経路L1に対してサーマルヘッド23側(すなわち、後側)を、「第一空間41」と定義する。空間4のうちリボン搬送経路L1とテープ搬送経路L2との間を、「第二空間42」と定義する。空間4のうちテープ搬送経路L2に対してリボン搬送経路L1とは反対側(すなわち、前側)を、「第三空間43」と定義する。リボン繰出点P1からリボン搬送経路L1が延びる方向とは逆方向にリボン搬送経路L1を延長し、かつ延長したリボン搬送経路L1をインクリボン61の幅方向(上下方向)に延ばした仮想平面を、「第一仮想平面Q1」と定義する。テープ繰出点P2からテープ搬送経路L2が延びる方向とは逆方向にテープ搬送経路L2を延長し、かつ延長したテープ搬送経路L2を印刷テープ91の幅方向(上下方向)に延ばした仮想平面を、「第二仮想平面Q2」と定義する。第一空間41および第二空間42は、第一仮想平面Q1によって区切られる。第二空間42および第三空間43は、第二仮想平面Q2によって区切られる。
第一空間41には、第一サーミスタ51が設けられる。本実施形態では、第一サーミスタ51は、基板22の前面の中央部(すなわち、サーマルヘッド23の右側)に設けられる。第一サーミスタ51は、温度を検出可能な温度センサである。詳細には、第一サーミスタ51は、基板22およびヒートシンク25の温度を検出する。本実施形態では、基板22の温度とヒートシンク25の温度とは同等であるとして取り扱う。
第二空間42には、第二サーミスタ52が設けられる。本実施形態では、第二サーミスタ52は、複数の発熱体24(印刷位置)よりもリボン搬送経路L1およびテープ搬送経路L2の上流側に設けられる。すなわち、第二サーミスタ52は、複数の発熱体24を通り、前後方向に延びる仮想平面よりも右側に設けられる。詳細には、第二サーミスタ52は、プラテンローラ8とリボン支持部7Aとを結んだ線分の中央部において、リボン搬送経路L1の前側近傍に設けられる。第二サーミスタ52は、空間4に収容可能な最大幅を有するリボンロール6(インクリボン61)が空間4に収容された状態で、インクリボン61の幅よりも上下方向内側に設けられる。第二サーミスタ52は、上下方向において、サーマルヘッド23の幅内に設けられる。第二サーミスタ52は、第二空間42の左右方向の中央部よりも左側に設けられ、基板22の前面と前後方向に対向しない位置にある。第二サーミスタ52は、温度を検出可能な温度センサである。
リボン支持部7Aおよびテープ支持部7Cは、それぞれ、第二空間42に配置される。すなわち、リボン支持部7Aに支持された状態で空間4に収容されたリボンロール6は、第二空間42に配置される。テープ支持部7Cに支持された状態で空間4に収容されたテープロール9は、第二空間42に配置される。
図2を参照し、印刷装置1の電気的構成を説明する。印刷装置1は、CPU81を備える。印刷装置1を統括制御する。CPU81は、ROM82、CGROM83、RAM84、フラッシュメモリ85、入力部5、駆動回路86、87、第一サーミスタ51、および第二サーミスタ52と接続する。
ROM82は、CPU81が各種プログラムを実行するときに必要な各種パラメータを記憶する。ROM82には、例えばテスト印刷をするための印刷データ(以下、「テスト印刷データ」という。)、後述の設計パラメータが記憶される。本実施形態では、後述の媒体パラメータを特定するため、通常の印刷が行われる前にテスト印刷が行われる。テスト印刷データは、媒体パラメータを特定可能な印刷を行うため、例えば予め定められた複数のパターンの印刷データを含む。CGROM83は、キャラクタを印刷するための印刷用ドットパターンデータを記憶する。RAM84は、テキストメモリ、印刷バッファ等、複数の記憶領域を備える。フラッシュメモリ85は、CPU81が印刷装置1を制御するために実行する各種プログラムを記憶する。フラッシュメモリ85には、例えば外部端末から取得された印刷データが記憶される。入力部5は、印刷装置1に各種情報を入力するスイッチであり、印刷装置1を起動する電源スイッチを含む。駆動回路86は、サーマルヘッド23を駆動するための電子回路である。駆動回路87は、搬送モータ88を駆動するための電子回路である。
本実施形態では、CPU81は、印刷データに基づいて、複数の発熱体24に対して選択的にエネルギーを印加する。CPU81は、複数の発熱体24に印加するエネルギー(以下、「印加エネルギー」という。)の量を補正する。これにより、印刷装置1は例えば印刷不良を抑制している。印加エネルギーの量を補正する場合、複数の発熱体24の温度の情報および発熱体24が熱を直接与えるインクリボン61の温度の情報が必要となる。本実施形態の印刷装置1は、以下説明するように、印加エネルギーの補正に必要な情報を取得する。
n個(nは自然数)の要素を含む系で成立する状態方程式を説明する。以下の説明で使用する凡例を説明する。tは、変数であり、時間を示す。T(t)は、n個の実数からなるベクトルであり、tの関数である。T(t)は、k番目(k=1,2,3・・・n)の要素の温度を示す。T(0)は、温度の初期値を示す。Aは、n行n列の実数からなる行列であり、各要素の熱の流れの関係性を示す。詳細には、Aは、各要素の熱容量、熱伝達係数等で表現され、各要素への熱の蓄積量、熱の移動経路、および熱の移動量を示す。Bは、n行m列の実数からなる行列であり、式を補正する。u(t)は、m個の実数からなるベクトルであり、tの関数である。u(t)は、系内に入力するエネルギーの量を示す。TairZは、系外の雰囲気の温度を示し、一定とする。
u(t)のエネルギーが系内に入力されると、各要素の間、および各要素と系外の雰囲気との間で熱の移動が生じる。この場合、現代制御理論に基づいて連立微分方程式で表現される式(1)が成立する。
Figure 2018167490
式(1)を解くことで、式(2)が得られる。
Figure 2018167490
式(2)において、Aが既知数であると仮定する。すなわち、eAtおよび右辺の第二項が既知数であると仮定する。この場合、未知数は各要素の初期温度(T(0))およびtの時の温度(T(t))の2n個ある。式(2)は、n個の方程式からなる連立方程式なので、2n個の未知のパラメータのうち、n個の未知のパラメータが特定されれば、全ての未知のパラメータが定まる。
例えば1個の温度センサが特定の1個の要素に配置されると、1個の要素の初期温度とtのときの温度の2つの未知のパラメータが特定される。よって、互いに異なる要素(位置)に2個の温度センサが配置されると、4つの未知のパラメータが特定される。この場合、残り(n−4)つの未知のパラメータが特定されれば、全ての未知のパラメータが定まる。
式(2)を本実施形態の空間4を含む系に適用する。本実施形態の空間4を含む系は、例えば5個の要素を含む(すなわち、n=5)。具体的には、5個の要素は、サーマルヘッド23、ヒートシンク25、第一空間41の雰囲気、第二空間42の雰囲気、およびインクリボン61である。この系では、印加エネルギーが発熱体24に印加されると、発熱体24の熱の一部は、ヒートシンク25およびインクリボン61に流れる。インクリボン61に流れた熱は系外に流れる。ヒートシンク25に流れた熱の一部は、系外および第一空間41に流れる。第一空間41に流れた熱の一部は、第二空間42に流れる。以下の説明で使用する式では、サーマルヘッド23をh、ヒートシンク25をhs、第一空間41の雰囲気をairA、第二空間42の雰囲気をairB、インクリボン61(メディア)をmで表現する。例えば、T(0)は、サーマルヘッド23の初期温度を示す。TairZは、系外の雰囲気(外気)の温度を示し、例えば第二空間42の雰囲気の初期温度と等しい。u(τ)は、t=τの時の印加エネルギーを示す。この場合、式(2)に基づいて式(3)が成立する。
Figure 2018167490
式(3)において、Aには、設計パラメータと媒体パラメータとが含まれる。設計パラメータは、印刷装置1の設計事項により予め定まる既知数である。設計パラメータは、例えば、サーマルヘッド23、ヒートシンク25、第一空間41の雰囲気、第二空間42の雰囲気のそれぞれの熱容量、およびそれぞれの間に熱の移動がある場合のそれぞれの間の熱伝達係数である。設計パラメータとしての熱伝達係数は、サーマルヘッド23とヒートシンク25との間の熱伝達係数、ヒートシンク25と第一空間41の雰囲気との間の熱伝達係数、およびヒートシンク25と系外の雰囲気との間の熱伝達係数である。
媒体パラメータは、インクリボン61の種類(インクリボン61の材質、幅、厚み等)に依存する未知数である。媒体パラメータは、例えば、インクリボン61の熱容量、インクリボン61とサーマルヘッド23との間の熱伝達係数、および第一仮想平面Q1によって区切られる第一空間41の雰囲気と第二空間42の雰囲気との間の熱伝達係数である。本実施形態では、媒体パラメータは、テスト印刷により特定される。これにより、式(3)において、Aが特定されるので、eAtおよび右辺の第二項は、それぞれ、tで表現できる既知数となる。よって、テスト印刷により、式(3)では、未知のパラメータが各要素の初期温度とtの時の温度のみとなる。従って、式(3)が5個の方程式からなる連立方程式なので、未知のパラメータが5つ以下であれば、印刷装置1は、全てのパラメータ(全ての要素の初期温度およびtの時の温度)を算出できる。
本実施形態では、印刷装置1は、印加エネルギーの補正に用いる温度センサとして、第一サーミスタ51および第二サーミスタ52の2個のみを備える。印刷装置1は、先述したように、第一サーミスタ51および第二サーミスタ52を特定の位置に配置することで、2個の要素の温度(初期温度とtの時の温度)を特定できることに加えて、インクリボン61の初期温度を近似的に特定できる。具体的には、第一サーミスタ51によって検出された温度(以下、「第一温度」という。)により、Ths(t)およびThs(0)が特定される。第二サーミスタ52によって検出された温度(以下、「第二温度」という。)により、TairB(t)およびTairB(0)が特定されることに加え、T(0)が近似的に特定される。先述したように、TairZは、TairB(0)と等しい。これにより、式(3)において、未知のパラメータは、T(t)、T(0)、TairA(t)、TairA(0)、およびT(t)の5つとなる。以下、この5つの未知のパラメータを総称して「特定パラメータ」という。特定パラメータは、インクリボン61の種類に依存しない未知数のうち、第一温度のみに基づいて特定できず、かつ第二温度のみに基づいて特定できない変数である。特定パラメータが5つであり、式(3)が5つの方程式からなる連立方程式なので、印刷装置1は、2個のサーミスタ(第一サーミスタ51および第二サーミスタ52)によって検出された温度を用いて、式(3)に基づいて、全てのパラメータを算出できる。従って、印刷装置1は、サーミスタの個数の増加を抑制しつつ、算出したパラメータに基づいて、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
図3を参照し、メイン処理を説明する。ユーザは、入力部5の電源スイッチを操作して、印刷装置1を起動する。印刷装置1が起動した場合、CPU81は、ROM82に記憶されたプログラムを実行することで、メイン処理を開始する。
本実施形態では、先述したように、通常の印刷の前にテスト印刷が行われる。ユーザは、入力部5を操作して、テスト印刷指示をCPU81に入力する。CPU81は、ユーザによって入力されたテスト印刷指示を取得する(S11)。CPU81は、ROM82からテスト印刷データを読み出し、テスト印刷データに基づいて、テスト印刷を実行する(S12)。CPU81は、第一サーミスタ51から第一温度を取得する(S13)。CPU81は、第二サーミスタ52から第二温度を取得する(S14)。CPU81は、S13およびS14で取得された第一温度および第二温度に基づいて、媒体パラメータを近似的に特定する(S15)。これにより、式(3)のAが特定される。S15で近似的に特定された媒体パラメータの値はRAM84に記憶される。CPU81はS12〜S14を複数回繰り返すことで、媒体パラメータの値の特定精度を高めてもよい。
テスト印刷が終了すると、ユーザは、入力部5を操作して、通常印刷指示をCPU81に入力する。CPU81は、ユーザによって入力された通常印刷指示を取得する(S21)。通常印刷指示は、印刷データを含む。CPU81は、RAM84のタイマカウンタにより、時間の計測を開始する(S22)。CPU81は、RAM84のタイマカウンタを参照し、現在の時刻を取得する(S23)。現在の時刻は、式(3)のtを示し、初期状態で0(すなわち、t=0)である。S23で取得された現在の時刻は、RAM84に記憶される。
CPU81は、第一サーミスタ51から第一温度を取得する(S24)。CPU81は、第二サーミスタ52から第二温度を取得する(S25)。S24およびS25で取得された各温度は、RAM84に記憶される。CPU81は、予めROM82に記憶されている設計パラメータ、S15でRAM84に記憶された媒体パラメータ、S23でRAM84に記憶した現在の時刻(t)、およびS24、S25でRAM84に記憶された第一温度および第二温度を用いて、式(3)に基づいて、特定パラメータを算出する(S26)。S26で算出された特定パラメータの値はRAM84に記憶される。
CPU81は、公知の方法により、S26で算出されたTとTとに基づいて、印加エネルギーの量を補正する(S27)。S27で補正された印加エネルギーの量はRAM84に記憶される。CPU81は、S27で補正された印加エネルギーの量に基づいて、所定数の印刷ラインを印刷する(S28)。詳細には、搬送モータ88が制御されて、所定数の印刷ライン分、印刷テープ91およびインクリボン61が搬送される。所定数の印刷ライン分、印刷テープ91およびインクリボン61の搬送に同期して、S27で補正された量の印加エネルギーが、印刷ライン毎に複数の発熱体24に印加される。このとき、CPU81は、印刷データに基づいて、補正された量の印加エネルギーを複数の発熱体24に対して選択的に印加して発熱させる。発熱した発熱体24を用いて、インクリボン61のインクを印刷テープ91に転写して印刷が行われる。よって、印刷装置1は、印加エネルギーに起因する印刷不良を抑制できる。
CPU81は、印刷を終了するかを判断する(S29)。印刷データにまだ印刷されていない印刷ラインのデータが残っている場合、CPU81は、印刷を終了しないと判断する(S29:NO)。CPU81は処理をS23に戻す。すなわち、所定数の印刷ラインの印刷毎に印加エネルギーの量の補正(S27)が行われる。従って、所定数が少ない程、印加エネルギーの量の補正精度が向上する。所定数が多い程、CPU81の制御負担が軽減される。印刷データにまだ印刷されていない印刷ラインのデータが残っていない場合、CPU81は、印刷を終了すると判断する(S29:YES)。CPU81はメイン処理を終了する。
以上説明したように、第一温度と第二温度とに基づいて、印加エネルギーの量が補正される(S27)。サーマルヘッド23の温度と、印刷時に発熱体24が熱を与えるインクリボン61の温度とが特定されると、印加エネルギーの量を精度良く補正できることが知られている。本体部10の内部の空間4のうちリボン搬送経路L1に対してサーマルヘッド23側の第一空間41に、第一サーミスタ51が設けられるので、第一サーミスタ51が受けるサーマルヘッド23からの熱の影響は大きくなる。よって、第一温度の温度変化とサーマルヘッド23の温度変化との乖離が小さくなる。第一空間41から第二空間42に流れる熱の少なくとも一部はリボン搬送経路L1上にあるインクリボン61によって遮られるので、第一空間41が受けるサーマルヘッド23からの熱の影響よりも第二空間42が受けるサーマルヘッド23からの熱の影響の方が小さい。本体部10の内部の空間4のうちリボン搬送経路L1とテープ搬送経路L2との間の第二空間42に、第二サーミスタ52が設けられるので、第二サーミスタ52が受けるサーマルヘッド23からの熱の影響は小さくなる。よって、第二温度の温度変化とインクリボン61の温度変化との乖離が小さくなる。従って、印刷装置1は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。補正された印加エネルギーの量に基づいて印刷される(S28)。よって、印刷装置1は、印加エネルギーに起因する印刷不良を抑制できる。
リボン支持部7Aが第二空間42に設けられるので、リボン支持部7Aが第一空間41に設けられたときと比べて、リボンロール6が受けるサーマルヘッド23からの熱の影響が小さくなる。従って、第二温度の温度変化とインクリボン61の温度変化との乖離が小さくなるので、印刷装置1は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
例えば、インクリボン61は印刷に使用されると、サーマルヘッド23から熱の影響を受ける。印刷装置1では、第二空間42のうち未使用のインクリボン61がある位置に第二サーミスタ52が設けられるので、第二温度の温度変化と未使用のインクリボン61の温度変化との乖離が小さくなる。従って、印刷装置1は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
第二サーミスタ52は、上下方向において、サーマルヘッド23の幅内に設けられている。このため、発熱体24から放出された輻射熱の少なくとも一部は、リボン搬送経路L1上にあるインクリボン61によって遮られるので、第二サーミスタ52が受けるサーマルヘッド23からの熱の影響が小さくなる。従って、第二温度の温度変化とインクリボン61の温度変化との乖離が小さくなるので、印刷装置1は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
第一サーミスタ51は、基板22に設けられているので、基板22の温度を精度良く検出できる。サーマルヘッド23は基板22に配置されているので、第一温度の温度変化とサーマルヘッド23の温度変化との乖離が小さくなる。従って、印刷装置1は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
例えば印刷が行われると、未使用のインクリボン61の量が減少し(すなわち、リボンロール6の径が小さくなる)、印刷テープ91の量が減少する(すなわち、テープロール9の径が小さくなる)。これにより、空間4のうち空気が占める割合と未使用のインクリボン61が占める割合との比率が変化する。この場合においても印刷装置1は、所定数の印刷ラインの印刷毎にS23〜S27を実行するので、上記効果を奏することができる。
本実施形態において、印刷装置1の上下方向が本発明の「配列方向」に相当する。リボン搬送経路L1が本発明の「第一搬送経路」に相当する。リボン巻取部7Bが本発明の「第一搬送手段」に相当する。テープ搬送経路L2が本発明の「第二搬送経路」に相当する。プラテンローラ8が本発明の「第二搬送手段」に相当する。第一サーミスタ51が本発明の「第一温度センサ」に相当する。第二サーミスタ52が本発明の「第二温度センサ」に相当する。図3のS27の処理を実行するCPU81が本発明の「補正手段」に相当する。図3のS28の処理を実行するCPU81が本発明の「印刷制御手段」に相当する。ヒートシンク25が本発明の「放熱部」に相当する。リボンロール6が本発明の「ロール」に相当する。リボン支持部7Aが本発明の「第一支持部」に相当する。テープロール9が本発明の「供給源」に相当する。テープ支持部7Cが本発明の「第二支持部」に相当する。
本発明は上記実施形態から種々変更できる。例えば上記実施形態では、n個の要素として、サーマルヘッド23、ヒートシンク25、第一空間41の雰囲気、第二空間42の雰囲気、およびインクリボン61の5個の要素を考慮して、式(2)を適用した。要素の個数は、5個に限定せず、6個以上でもよい。例えば、上記実施形態の5個の要素に1個の要素を追加した場合、式(2)に基づいて、式(4)が成立する。なお、追加した要素をadd1で表現する。
Figure 2018167490
式(4)において、第一温度により、Ths(t)およびThs(0)が特定される。第二温度により、TairB(t)およびTairB(0)が特定されることに加え、T(0)が近似的に特定される。すなわち、5つのパラメータが特定されるので、未知のパラメータは7つである。よって、式(4)が6つの方程式からなる連立方程式なので、未知のパラメータを後1つ特定できれば、印刷装置1は、全てのパラメータを算出できる。従って、Ths(t)、Ths(0)、TairB(t)、TairB(0)、T(0)に加え、第一温度または第二温度によりTadd1(t)およびTadd1(0)の少なくとも一方を近似的に特定できる位置に、第一サーミスタ51または第二サーミスタ52が設けられれば、印刷装置1は、全てのパラメータを算出できる。
具体的には、発熱体24がインクリボン61を介して熱を与える印刷テープ91を要素として追加することが考えられる。この場合、印刷装置1は、第二温度により、印刷テープ91の初期温度を近似的に特定してもよい。これにより、未知のパラメータが6つになり、式(4)が6つの方程式からなる連立方程式なので、印刷装置1は、2個のサーミスタ(第一サーミスタ51および第二サーミスタ52)によって検出された温度を用いて、式(4)に基づいて、全てのパラメータを算出できる。従って、印刷装置1は、サーミスタの個数の増加を抑制しつつ、算出したパラメータに基づいて、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。
例えば、テープロール9は、印刷テープ91の終端から先端にかけて、平面視で反時計回り方向に巻回されてもよい。すなわち、上記実施形態では、テープ支持部7Cは第二空間42に設けられるが、第三空間43に設けられてもよい。しかし、テープ支持部7Cが第三空間43に設けられたときと比べて、テープ支持部7Cが第二空間42に設けられたときの方が、第二サーミスタ52とテープロール9との距離が近くなるので、第二温度による印刷テープ91の初期温度の近似精度が向上する。テープ支持部7Cが第二空間42に設けられるので、テープ支持部7Cが第一空間41に設けられたときと比べて、テープロール9が受けるサーマルヘッド23からの熱の影響が小さくなる。従って、テープ支持部7Cが第二空間42に設けられると、第二温度の温度変化と印刷テープ91の温度変化との乖離が小さくなるので、印刷装置1は、印加エネルギーの量を精度良く補正し得る。サーミスタの個数は2つに限定せず、印刷装置1は、例えば追加された要素に第三サーミスタを設けてもよい。
上記実施形態では、CPU81は、テスト印刷により、第一温度および第二温度に基づいて媒体パラメータを特定するが、媒体パラメータの特定方法は、これに限定されない。例えば、インクリボン61の種類と媒体パラメータとを対応付けたテーブルがROM82に記憶されていてもよい。この場合、CPU81は、少なくともS25の処理の前にインクリボン61の種類を取得してもよい。CPU81は、例えばユーザが入力部5を操作して入力したインクリボン61の種類を取得してもよい。リボンロール6がインクリボン61の種類を識別可能な識別部(ICタグ等)を備えてもよい。印刷装置1は読取部を備えてもよい。CPU81はリボンロール6が空間4に収容された場合、読取部を介してリボンロール6の識別部を読み取ることで、インクリボン61の種類を取得してもよい。CPU81は、取得したインクリボン61の種類に対応する媒体パラメータをテーブルから取得してもよい。この場合、印刷装置1は、S11〜S15の処理を省略でき、テスト印刷の手間を省くことができる。
第一サーミスタ51が設けられる位置は、上記実施形態に限定されない。第一サーミスタ51は、例えばヒートシンク25に設けられてもよいし、サーマルヘッド23に設けられてもよいし、第一空間41にある他の部材に設けられてもよい。第一サーミスタ51が設けられる位置がサーマルヘッド23に近い程、CPU81は、S26でサーマルヘッド23の温度を精度良く算出できる。
第二サーミスタ52が設けられる位置は、上記実施形態に限定されない。第二サーミスタ52は、例えばリボン支持部7Aに設けられてもよいし、プラテンローラ8に設けられてもよいし、第二空間42にある他の部材に設けられてもよい。第二サーミスタ52は、上下方向において、インクリボン61の幅の外に設けられてもよいし、複数の発熱体24よりもリボン搬送経路L1の下流側に設けられてもよい。第二サーミスタ52が設けられる位置がサーマルヘッド23から遠く、かつインクリボン61に近い程、印刷装置1は、インクリボン61の温度を精度良く近似的に特定できる。
印刷装置1は、第一サーミスタ51および第二サーミスタ52の代わりに他の温度センサ(例えば熱電対)を採用してもよい。上記実施形態では、印刷対象物(印刷テープ91)の供給源はテープロール9であるが、印刷対象物の供給源は、連続して繋がった印刷紙が交互に畳まれたいわゆるファンフォールド紙でもよい。この場合、印刷装置1はテープ支持部7Cに代えてファンフォールド紙を下側から支持する支持台を備えてもよい。図1において、リボンロール6は、インクリボン61の終端から先端にかけて、平面視で時計回り方向に巻回されてもよい。すなわち、上記実施形態では、リボン支持部7Aは第二空間42に設けられるが、第一空間41に設けられてもよい。
上記実施形態において、設計パラメータおよび媒体パラメータの区分は、単なる一例である。印刷装置1は、例えば媒体パラメータの一部または全部を既知数として予めROM82に記憶してもよい。印刷装置1は、設計パラメータの一部または全部を未知数として取り扱い、例えばテスト印刷により設計パラメータを特定してもよい。
なお、CPU81の代わりに、マイクロコンピュータ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が、プロセッサとして用いられてもよい。メイン処理等は、複数のプロセッサによって分散処理されてもよい。ROM82およびフラッシュメモリ85は、一時的な記憶媒体(例えば、伝送される信号)を含まなくてもよい。プログラムは、例えば、ネットワークに接続されたサーバからダウンロードされて(すなわち、伝送信号として送信され)、フラッシュメモリ85に記憶されてもよい。この場合、プログラムは、サーバに備えられたHDD等の非一時的な記憶媒体に保存されていればよい。
1 印刷装置
4 空間
6 リボンロール
7A リボン支持部
7B リボン巻取部
7C テープ支持部
8 プラテンローラ
9 テープロール
10 本体部
22 基板
23 サーマルヘッド
24 発熱体
25 ヒートシンク
41 第一空間
42 第二空間
51 第一サーミスタ
52 第二サーミスタ
61 インクリボン
81 CPU
82 ROM
84 RAM
85 フラッシュメモリ
91 印刷テープ

Claims (6)

  1. 内部に空間を有する本体部と、
    前記空間に設けられた基板に配置され、所定の配列方向に沿って並んだ複数の発熱体を有するサーマルヘッドと、
    前記配列方向と直交する第一搬送経路に沿ってインクリボンを搬送する第一搬送手段と、
    前記配列方向と直交し、前記第一搬送経路に対して前記サーマルヘッドとは反対側を通る第二搬送経路に沿って印刷対象物を搬送する第二搬送手段と、
    前記空間のうち前記第一搬送経路に対して前記サーマルヘッド側の第一空間に設けられ、温度を検出する第一温度センサと、
    前記空間のうち前記第一搬送経路と前記第二搬送経路との間の第二空間に設けられ、温度を検出する第二温度センサと、
    前記第一温度センサによって検出された温度である第一温度と、前記第二温度センサによって検出された温度である第二温度とに基づいて、前記複数の発熱体に印加するエネルギーである印加エネルギーの量を補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された量の前記印加エネルギーを前記複数の発熱体に対して選択的に印加して発熱させることで、発熱した前記発熱体を用いて、前記インクリボンからインクを前記印刷対象物に転写して印刷を行う印刷制御手段と
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記第二空間に設けられ、未使用の前記インクリボンが巻回されたロールを支持する第一支持部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記第二温度センサは、前記複数の発熱体よりも前記第一搬送経路および前記第二搬送経路の上流側に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記第二温度センサは、前記配列方向において、前記サーマルヘッドの幅内に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 前記基板に設けられ、前記印刷制御手段による前記印加エネルギーの印加によって発熱した前記発熱体の熱を放出する放熱部を備え、
    前記第一温度センサは、前記基板または前記放熱部に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の印刷装置。
  6. 前記第二空間に設けられ、連続して繋がった状態の前記印刷対象物によって構成される前記印刷対象物の供給源を支持する第二支持部を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
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