JP2013244741A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱収縮性のテープに、テープの収縮後も正確な読取りが可能なバーコードを印刷することができる印刷装置を提供する。
【解決手段】サーマルプリンタにおいて、検出部によって検出されたテープカセットの種類が、印字媒体として熱収縮テープを収容した熱収縮タイプであることを示し(S5:YES)、印刷対象がバーコードであって、発熱素子が形成する1ドットをテープ長手方向に拡大するドット拡大設定がなされている場合(S22:YES)、熱収縮テープのテープ長手方向における収縮率に応じて予め算出されたドット拡大率が特定され(S23)、テープの搬送速度または1ドットあたりの印刷時間が調整される(S31)。調整されたテープの搬送速度または1ドットあたりの印刷時間に基づいて印刷処理が行われることで、各ドットのテープ長手方向における長さが通常の印刷動作実行時よりもドット拡大率に応じて増加される。
【選択図】図7

Description

本発明は、サーマルヘッドを用いてテープ状の印刷媒体に印刷を行う印刷装置に関する。
熱収縮性を有するテープ(熱収縮テープ)に印刷を行う印刷装置が知られている。かかる印刷装置には、平たく潰された状態で巻回された筒状の熱収縮性テープを収容するカートリッジが装着され、カートリッジから引き出され搬送されるテープに対して、サーマルヘッドによってキャラクタの印刷が行われる。熱収縮テープは、加熱されて収縮することで、熱収縮テープに挿通された対象物に固定される。よって、通常のフォントを用いてキャラクタが印刷された場合、熱収縮テープの収縮に伴い、印刷されたキャラクタは変形してしまう。そこで、印刷装置に予め記憶されている、熱収縮テープの収縮率に対応する変形フォントに基づいて、入力されたキャラクタを熱収縮テープに印刷する印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−301797号公報
特許文献1に記載の印刷装置で使用される変形フォントは、熱収縮テープの収縮率に応じて予め通常のフォントから拡大されたものである。印刷用のドットパターンでは、ドットの配置位置は決まっている。よって、例えば変形フォントの拡大率が整数倍でない場合には、通常のフォントに対応した正確な位置に変形フォント印刷のためのドットが配置できない場合がある。かかる場合、変形フォントに基づいて印刷されたキャラクタが収縮しても、厳密には通常のキャラクタの等倍とはならない。従って、バーとスペースの比率が規格されているバーコードを特許文献1に記載の方法で印刷した場合、バーとスペースの比率がずれてしまい、バーコードの正確な読み取りができなくなる場合がある。
本発明は、熱収縮性のテープに、テープの収縮後も正確な読取りが可能なバーコードを印刷することができる印刷装置を提供することを目的とする。
本発明に係る印刷装置は、印刷媒体である長尺状のテープを搬送する搬送手段と、前記テープの搬送方向に直交する方向に配列された複数の発熱素子を含み、前記複数の発熱素子が選択的に通電されてドットを形成することで、前記搬送手段によって搬送される前記テープに印刷を行う印刷手段と、前記テープに印刷される印刷対象のデータを取得する印刷対象取得手段と、前記テープの種類を示す情報を取得するテープ情報取得手段と、前記印刷対象取得手段によって取得された前記印刷対象のデータに基づいて、前記搬送手段の駆動および前記複数の発熱素子への通電を制御する印刷制御手段とを備え、前記印刷制御手段は、前記テープの前記種類を示す前記情報が、前記テープは加熱することで少なくとも長手方向に収縮する筒状の熱収縮テープであることを示し、且つ、前記印刷対象が、各バーが前記長手方向に直交するバーコードを含む場合に、少なくとも前記テープの前記長手方向における収縮率に基づいて、前記搬送手段による前記テープの搬送速度および前記複数の発熱素子への通電時間の少なくとも一方を調整することで、少なくとも、前記バーコードを印刷するためのドットの前記長手方向の長さである第一ドット長を、予め設定された通常のドットの前記長手方向の長さである第二ドット長よりも増加させる制御を行うことを特徴とする。
本発明に係る印刷装置によれば、熱収縮テープの長手方向における縮小率に基づいて、テープの搬送速度および発熱素子の通電時間を調整することで、バーコード部分の各ドットの長手方向の長さが通常より増加される。つまり、バーコード部分の各ドットが、少なくともテープの長手方向に拡大される。よって、印刷用ドットパターンの特定の位置にドットを配置することでバーコードを拡大する場合とは異なり、ドット毎に、整数倍でない拡大にも対応できる。従って、印刷後にテープが加熱され、長手方向に収縮したとしても、収縮後のバーコードのバーとスペースは、規定通りの位置に再現される。よって、テープの収縮後も、バーコードの正確な読み取りが可能となる。
サーマルプリンタ1の斜視図である。 テープカセット30の斜視図である。 上ケース311が取り外された状態でテープカセット30がカセット装着部8に装着された状態を示す平面図である。 検出部200の構成を説明する為のローラホルダ12の縦断面図である。 サーマルプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。 テープ種類テーブルの一例の説明図である。 印刷制御処理のフローチャートである。 実施形態の印刷制御処理によってバーコードを印刷した場合の印刷結果の説明図である。 テープ種類テーブルの別の一例の説明図である。 変形例に係る印刷制御処理のフローチャートである。
本発明を具体化した実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
まず、図1、図3、図4を参照して、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタ1(以下、単にプリンタ1という)の物理的構成について説明する。図1の上、下、左下、右上、左上、右下方向は、夫々、プリンタ1の上、下、前、後ろ、左、右方向である。プリンタ1には、様々な種類のテープカセット30(図2、図3参照)が装着可能である。プリンタ1は、テープカセット30から引き出され、搬送されるテープ状の印字媒体(以下、単にテープという)に対して、テープ幅方向に1列毎にドットを形成することで、印刷を行うことが可能なプリンタである。
図1に示すように、プリンタ1の上面には、テープに印刷される印刷対象のデータを入力するためのキーボード3が設けられている。なお、プリンタ1では、文字、数字、記号等の各種キャラクタの他、バーコードの印刷が可能である。キーボード3の後側には、電源キー、書式設定キー、印刷キー等を含む機能キー群4が設けられている。以下の説明では、機能キー群4とキーボード3とを総称する場合、操作部2という。機能キー群4の後側には、入力された印刷対象を表示するディスプレイ5が設けられている。プリンタ1の上面の後部には、開閉可能なカバー6が設けられている。カバー6の下方、つまりプリンタ1本体内部には、カセット装着部8(図3参照)が設けられている。カセット装着部8は、後述するテープカセット30が装着可能な空間である。プリンタ1の左後角には、切断された印字済みのテープを受けるトレイ(図示外)が設けられている。
図3に示すように、カセット装着部8の前部には、正面視で略矩形状のヘッドホルダ74が立設されている。ヘッドホルダ74の前面には、テープに印刷を行うサーマルヘッド10が取り付けられている。サーマルヘッド10の前面には、複数(例えば、128個)の発熱素子が、テープの搬送方向に直交する方向である上下方向に一列に並んで配設されている。ヘッドホルダ74の右後方には、リボン巻取軸95が立設されている。ヘッドホルダ74の左方には、ローラ駆動軸100が立設されている。なお、リボン巻取軸95およびローラ駆動軸100は、図示しないギヤ群を介して、テープ送りモータ23(図5参照)によって回転駆動される。カセット装着部8の前側には、可動搬送ローラ14とプラテンローラ15とを備えたローラホルダ12が配設されている。ローラホルダ12は、ホルダ軸121を中心に回動可能に軸支されている。
カバー6が下方に閉じられると、ローラホルダ12は後方に回動し、図3に示す印字位置に移動する。印字位置では、プラテンローラ15がサーマルヘッド10に圧接され、且つ、可動搬送ローラ14がテープ駆動ローラ46に圧接される。ローラホルダ12が印字位置にある場合、プリンタ1は、カセット装着部8に装着されたテープカセット30を用いた印字動作が可能となる。カバー6が上方に開かれると、ローラホルダ12は前方に回動し、サーマルヘッド10及びテープ駆動ローラ46から離間する。この場合、テープカセット30はカセット装着部8に着脱可能である。
ローラホルダ12の後側面122、つまり、サーマルヘッド10と対向する側の面には、その長手方向の中間位置からやや右側に、検出部200が設けられている。検出部200は、5つの検出スイッチ210を含む。5つの検出スイッチ210は、後側面122を背面視した場合、上下方向に3列にジグザグ配置されている。各検出スイッチ210のスイッチ端子222は、後側面122からカセット装着部8に向けて略水平に突出している。テープカセット30がカセット装着部8に装着されている場合、各検出スイッチ端子222は、カセット装着部8内に存在するテープカセット30の前面壁(より詳細には、後述するアーム前面壁35)と対向するように突出する。
図4に示すように、検出スイッチ210は、ローラホルダ12の内部に設置された略円筒状の本体部221と、本体部221の一端側から軸線方向に進退可能な棒状のスイッチ端子222とを備えている。各検出スイッチ210の本体部221は、その他端側がスイッチ支持板220に取り付けられてローラホルダ12の内部に設置されている。また、各本体部221の一端側では、ローラホルダ12の後側面122に形成された5つの貫通孔123を介して、スイッチ端子222が進退可能である。
各スイッチ端子222は、常には本体部221の内部に設けられたバネ部材(図示せず)によって、本体部221から伸出した状態に保持される。つまり、スイッチ端子222は、押圧されていないときは本体部221から伸出した状態(オフ状態)とされ、押圧されているときに本体部221内に押し込まれた状態(オン状態)となる。プリンタ1では、5つの検出スイッチ210のオン・オフの組合せに基づいて、カセット装着部8に装着されたテープカセット30の種類の検出が行われる。
また、図3、図4に示すように、後側面122には、左右方向に延びる板状の突起部である係止片225が設けられている。係止片225は、上下方向においては全ての検出スイッチ210よりも上方、左右方向においては検出スイッチ210のうち1つと重なる位置にある。係止片225は、検出スイッチ210のスイッチ端子222と同様、後側面122からカセット装着部8に向けて略水平に突出している。
図3に示すように、カセット装着部8の左側の、印刷済みのテープの搬送経路上には、印刷済みのテープを所定位置で切断するカット機構17が設けられている。カット機構17は、固定刃18と、固定刃18に対して移動可能に支持された移動刃19を備える。なお、移動刃19は、カッターモータ24(図5参照)によって前後方向に移動される。
図5を参照して、プリンタ1の電気的構成について説明する。図5に示すように、プリンタ1は、制御基板上に形成される制御回路部400を備えている。制御回路部400は、各機器を制御するCPU401、CPU401にデータバス410を介して接続されたROM402、CGROM403、RAM404、フラッシュメモリ409および入出力インターフェース411等を含む。
ROM402には、プリンタ1の制御上必要な各種のプログラム等が記憶されている。CPU401は、これらのプログラムに基づいて各種演算を行う。CGROM403には、各種キャラクタやバーコードを印刷するための印刷用ドットパターンデータが、書体やサイズ毎に分類され、コードデータに対応させて記憶されている。RAM404には、テキストメモリ、プリントバッファ等、複数の記憶エリアが設けられている。テキストメモリには、キーボード3から入力された印刷対象のデータが格納される。プリントバッファには、印刷対象の印刷用ドットパターンが格納される。その他記憶エリアには、各種演算データ等が記憶される。
フラッシュメモリ409には、テープ種類テーブル、各種設定値等が記憶されている。テープ種類テーブルについては後述する。フラッシュメモリ409に記憶される設定値として、例えば、通常の印刷動作実行時に使用される、テープの搬送速度(テープ送りモータ23の回転速度)およびテープへの印刷時間(サーマルヘッド10の発熱素子への通電時間)等がある。
入出力インターフェース411には、検出スイッチ210、操作部2、ディスプレイ5に表示データを出力するためのビデオRAM(図示外)を有する液晶駆動回路(LCDC)405、サーマルヘッド10の発熱素子を通電させるための駆動回路406、テープ送りモータ23を駆動するための駆動回路407、カッターモータ24を駆動するための駆動回路408等が接続されている。
図6を参照して、テープ種類テーブルについて説明する。テープ種類テーブルは、検出部200の5つの検出スイッチ210のオン・オフの組合せに対応して予め定められたテープIDに対応付けて、テープカセット30の種類とドット拡大率とが定義されたテーブルである。図6に示すように、テープ種類テーブルには、例えば、複数のテープIDの各々に対応づけて、テープカセット30の種類であるテープ幅、テープ種類、背景色、印刷色と、ドット拡大率とが定義されている。なお、本実施形態では、説明の便宜上、テープIDは、検出スイッチ210がオンの場合を1、オフの場合を0とした場合の、5つの検出スイッチ210のオン・オフの組合せに対応する数字が使用されているが、別途、検出スイッチ210のオン・オフの組合せとテープIDとの対応が定められていてもよい。
テープ幅は、印字媒体であるテープの幅(長手方向に直交する方向の長さ)である。テープ種類は、テープの素材および態様を示す。「ラミネート」は、樹脂製の透明フィルムテープに印刷がなされた後、印刷面に両面粘着テープが貼り合わせられる態様を示す。「レセプタ」は、樹脂製の片面粘着テープに印刷が行われる態様を示す。「熱収縮」は、加熱することで長手方向および径方向に熱収縮する素材で形成された筒状のテープに印刷が行われる態様を示す。「布」は、感熱性の接着剤が一面に塗布された布テープに印刷が行われる態様を示す。背景色は、印刷済みテープの基材色を示す。印刷色は、印刷に用いられるインクの色を示す。
ドット拡大率は、予め設定された通常のドットのテープ長手方向の長さに対する拡大率(%)である。詳細は後述するが、本実施形態では、テープ種類が「熱収縮」である場合に、テープの長手方向における熱収縮率に応じて、サーマルヘッド10の各発熱素子により形成される1ドットのテープ長手方向の長さが増加される。例えば、熱収縮テープ57の長手方向の収縮率が20%であるとすると、熱収縮テープ57は熱収縮の結果、収縮前に比べ80%の長さになる。よって、熱収縮後の1ドットの長手方向の長さを通常通りとする為には、1ドットを、通常のドットに比べて長手方向に125%(=100/80×100%)の長さに拡大して印刷すればよい。同様にして、各種の熱収縮テープ57について、予め熱収縮率に応じたドット拡大率が算出され、テープ種類テーブルに設定される。
図2および図3を参照して、テープカセット30の構成について説明する。図2に示すように、テープカセット30は、上ケース311と下ケース312とで形成される箱型のカセットケース31を備える。カセットケース31には、夫々上下一対の支持孔65、66、67、68が設けられている。支持孔65、66、67、68は、夫々、後述する第一テープスプール40(図3参照)、第二テープスプール(図示略)、リボンスプール42(図3参照)およびリボン巻取スプール44(図3参照)を回転可能に支持する。
カセットケース31の内部に収納されるテープの種類、および、インクリボンの有無などを適宜変更することによって、様々な種類(例えば、ラミネートタイプ、レセプタタイプ、熱収縮タイプ、布タイプ、等)のテープカセット30が構成可能である。本実施形態では、熱収縮タイプのテープカセット30を例示する。
図3に示すように、熱収縮タイプのテープカセット30のカセットケース31内の左後部には、支持孔65(図2参照)に回転可能に支持された第一テープスプール40に、印字媒体である長尺状の熱収縮テープ57が巻回され、収容されている。熱収縮テープ57は、加熱することで長手方向および径方向に熱収縮する素材で形成された筒状の長尺状のテープである。熱収縮テープ57は、カセットケース31内に扁平状に押しつぶされた状態で収容されている。印刷後にテープカセット30から排出され、切断された熱収縮テープ57は、筒状に展開され、装着対象物が挿通された状態でドライヤー等によって加熱される。これにより、熱収縮テープ57が熱収縮し、装着対象物に固定される。
また、カセットケース31内の右前部には、支持孔67(図2参照)に回転可能に支持されたリボンスプール42に、未使用のインクリボン60が巻回され、収容されている。第一テープスプール40とリボンスプール42との間には、リボン巻取スプール44が収容されている。テープカセット30がプリンタ1に装着された場合、リボン巻取スプール44にはリボン巻取軸95が挿入される。リボン巻取スプール44は、リボン巻取軸95の駆動に伴い回転することで、未使用のインクリボン60をリボンスプール42から引き出し、印刷に使用された後のインクリボン60を巻き取る。
カセットケース31の前部のうち、テープカセット30右側から左方に延びる部位をアーム部34という。より詳細には、アーム部34は、テープカセット30の前面壁の一部であるアーム前面壁35と、アーム前面壁35から後方に離間して設けられたアーム背面壁37によって規定される部位である。アーム前面壁35およびアーム背面壁37の左端の間には、上下方向に延びる隙間である排出口341が形成されている。
熱収縮タイプのテープカセット30では、第一テープスプール40から引き出された熱収縮テープ57は、アーム前面壁35と略平行に延びる搬送経路に沿ってアーム部34内を案内され、排出口341でアーム部34から排出される。また、リボンスプール42から引き出されたインクリボン60は、熱収縮テープ57とは異なる搬送経路に沿ってアーム部34内を案内され、排出口341で熱収縮テープ57と重なった状態でアーム部34から排出される。
アーム前面壁35には、係止孔820と指標部800とが設けられている。係止孔820は、アーム前面壁35の右端部近傍に設けられた左右方向に長い略矩形状の貫通孔である。テープカセット30がカセット装着部8の適正位置に装着されると、ローラホルダ12に設けられた係止片225が係止孔820に挿入され、テープカセット30は適正位置に装着された状態で維持される。
指標部800は、テープカセット30の種類を示す部位であって、テープの種類に応じて規定のパターンで設けられた少なくとも1つの孔部801を含む。各孔部801は、ローラホルダ12に設けられた検出スイッチ210(図4参照)のうち何れかに対応する位置に設けられる。よって、図3に示すように、プリンタ1にテープカセット30が装着され、ローラホルダ12が印字位置に向けて移動すると、検出スイッチ210は、指標部800によって選択的に押圧される。詳細には、孔部801に対向した検出スイッチ210は、スイッチ端子222が孔部801に挿入されるのでオフ状態となる。アーム前面壁35の孔部801が設けられていない部位に対向した検出スイッチ210は、押圧されてオン状態となる。プリンタ1では、このときの検出スイッチ210のオン・オフの組合せに基づいて、テープカセット30の種類が検出される。
アーム部34の後方に設けられた、テープカセット30を上下方向に貫通する平面視略長方形状の空間は、ヘッド挿入部39である。ヘッド挿入部39は、テープカセット30がプリンタ1に装着された時、サーマルヘッド10を支持するヘッドホルダ74が挿入される部位である。
テープの搬送方向において、ヘッド挿入部39の下流側には、排出口341から排出され、一面がテープカセット30の前面に露出されたテープ(図2、図3では熱収縮テープ57)を案内する上下一対の規制部材361、362(図2参照)が設けられている。つまり、テープは、アーム部34の排出口341と規制部材361、362との間の部位(以下、露出部という)で露出される。排出口341から排出されたテープには、露出部において、インクリボン60を用いてサーマルヘッド10による印刷が行われる。具体的には、サーマルヘッド10の前面に上下1列に配列された複数の発熱素子が、駆動回路406(図5参照)によって選択的かつ間欠的に通電(パルス印加)されて、インクリボン60に塗布されているインクを溶融或いは昇華させる。これにより、インクリボン60に形成されたインク層のインクは、テープにドット単位で転写される。
規制部材361、362は、印刷後のテープを、サーマルヘッド10の下流側でテープ排出部49に向かって案内する。印刷に使用されたインクリボン60は、規制部材361、362の上流側に設けられた分離壁47でテープとは分離され、別の搬送経路に沿って搬送され、リボン巻取スプール44に巻き取られる。
規制部材361、362の下流側には、支持孔64(図2参照)が設けられ、支持孔64の内側にテープ駆動ローラ46が回転可能に軸支されている。テープカセット30がプリンタ1に装着された場合、テープ駆動ローラ46にはローラ駆動軸100が挿入される。テープ駆動ローラ46は、ローラ駆動軸100の駆動に伴って回転する。熱収縮タイプのテープカセット30がカセット装着部8に装着されている場合、回転するテープ駆動ローラ46が、対向する可動搬送ローラ14との協働により、第一テープスプール40から熱収縮テープ57を引き出し、カセットケース31内の搬送経路に沿って、テープ排出部49に向けて搬送する。テープ排出部49を通過したテープは、カセットケース31から排出された後、カット機構17により切断される。
図7を参照して、本実施形態においてプリンタ1で実行される印刷制御処理について説明する。図7に示す処理は、プリンタ1において、電源がオンにされ、操作部2を介して印刷対象のデータが入力されると開始され、ROM402に記憶されたプログラムに従って、CPU401によって実行される。
まず、印刷対象のデータの入力が受け付けられる(S1)。プリンタ1のユーザは、キーボード3を用いて、所望のキャラクタのデータを入力可能である。また、ユーザは、機能キー群4に含まれるバーコードキーを操作してバーコードを印刷対象として指定し、キーボード3を操作してバーコードの内容を入力することで、バーコードのデータを入力することができる。なお、プリンタ1では、バーコードは、バーとスペースの各々が、テープの幅方向(テープの長手方向に直交する方向)に延びる向きで印刷される。CPU401は、受け付けた印刷対象のデータを、RAM404のテキストメモリに記憶させる。
続いて、印刷対象の書式設定が受け付けられる(S2)。ユーザは、機能キー群4に含まれる書式設定キーとキーボード3を操作することで、キャラクタの書体、サイズ、装飾等や、バーコードの規格やサイズ等を設定することができる。なお、本実施形態では、印刷対象が、複数のキャラクタ列を含む場合、複数のバーコードを含む場合、キャラクタとバーコードを含む場合のように、複数の印刷対象を含み、テープ短手方向に重なることなく、テープ長手方向に配列する場合、各印刷対象が1つの印刷処理単位として扱われる。よって、書式設定は、印刷処理単位毎に行われる。本実施形態では、バーコードが熱収縮テープ57に印刷される場合、発熱素子が形成する各ドットのテープ長手方向の長さを増加することが可能である。よって、各バーコードに対して、各ドットのテープ長手方向の長さを増加するか否かを示す設定(以下、ドット拡大設定という)も行われる。CPU401は、受け付けた書式設定のデータを、RAM404の所定の記憶エリアに記憶させる。
検出部200の5つの検出スイッチ210から出力される信号が示す検出スイッチ210のオン・オフの組合せに基づき、プリンタ1に装着されているテープカセット30の種類が特定される(S3)。具体的には、フラッシュメモリ409に記憶されたテープ種類テーブル(図6参照)が参照され、検出スイッチ210のオン・オフの組合せに対応するテープIDから、テープ幅、テープ種類、背景色、印刷色が特定される。
例えば、5つの検出スイッチ210のうち1番目のみがオン、他の4つが全てオフの場合、テープIDは「10000」なので、図6のテープ種類テーブルによれば、テープカセット30は、テープ幅が6mm、背景色が白、印刷色が黒のラミネートタイプであることが特定できる。1番目、4番目、5番目の検出スイッチ210のみがオンの場合、テープIDは「10011」なので、テープカセット30は、テープ幅が6mm、背景色が白、印刷色が黒の熱収縮タイプであることが特定できる。
印刷対象の印刷を実行する為に印刷キーが押下されると、特定されたテープカセット30が熱収縮タイプか否かが判断される(S5)。テープカセット30が熱収縮タイプの場合(S5:YES)、印刷対象のうち未処理の印刷処理単位のデータ(以下、単位データという)がRAM404の所定の記憶エリアに取得される(S21)。具体的には、S1でテキストメモリに記憶された印刷対象のデータと、S2でRAM404に記憶された書式設定のデータのうち、未処理の印刷処理単位のデータが夫々取得される。
単位データに基づき、処理対象の印刷処理単位がバーコードであって、ドット拡大設定がなされているか否かが判断される(S22)。処理対象の印刷処理単位がバーコードであって、ドット拡大設定がなされている場合(S22:YES)、テープ種類テーブル(図6参照)が参照され、この印刷処理単位のテープIDに対応するドット拡大率が特定される(S23)。更に、特定されたドット拡大率に応じて、熱収縮テープ57の搬送速度(テープ送りモータ23の回転速度)、または、1ドットあたりの印刷時間(サーマルヘッド10の各発熱素子への通電時間)が調整される(S31)。搬送速度および印刷時間のうち何れを調整するかは、ユーザによって指定されてもよいし、プリンタ1の出荷時に予め一律で設定されていてもよい。調整された搬送速度または印刷時間は、RAM404の所定の記憶エリアに記憶される。
印刷時間は変更せずに熱収縮テープ57の搬送速度を調整して1ドットの長手方向の長さを増加するには、搬送速度を通常より早くすればよい。具体的には、フラッシュメモリ409に記憶されている、通常の印刷動作実行時のテープの搬送速度(テープ送りモータ23の回転速度)に、S23で特定されたドット拡大率を乗ずることで、搬送速度が増加されればよい。一方、熱収縮テープ57の搬送速度は変更せずに印刷時間を調整して1ドットの長手方向の長さを増加するには、印刷時間を通常より長くすればよい。具体的には、フラッシュメモリ409に記憶されている、通常の印刷動作実行時のテープへの印刷時間(サーマルヘッド10の発熱素子への通電時間)に、S23で特定されたドット拡大率を乗ずることで、印刷時間が増加されればよい。
例えば、前述のテープIDが「10011」の熱収縮タイプのテープカセット30の場合、ドット拡大率は125%なので、搬送速度または印刷時間は、S31で通常の搬送速度または印刷時間の1.25倍に増加されることになる。なお、ドット拡大率に応じて熱収縮テープ57の搬送速度および印刷時間の両方を調整することも可能である。
続いて、印刷処理が行われる(S32)。具体的には、S21で取得された単位データに基づいて、CGROM403から、その印刷処理単位に対応する印刷用ドットパターンが読み出され、RAM404のプリントバッファに展開される。そして、CPU401は、S31で決定された搬送速度または印刷時間と、プリントバッファに記憶された印刷用ドットパターンとに基づき、駆動回路406と駆動回路407を制御する。これにより、テープ送りモータ23が駆動され、ローラ駆動軸100およびリボン巻取軸95を回転させることで熱収縮テープ57およびインクリボン60が引き出されて搬送される。これと同期して、サーマルヘッド10の発熱素子が選択的且つ間欠的に通電されることで、熱収縮テープ57にバーコードが印刷される。印刷後のバーコードのバーおよびスペースは、各ドットが拡大されたことにより、ドット拡大率に応じて熱収縮テープの長手方向に引き伸ばされた状態となる。
S21で単位データが取得された処理対象の印刷処理単位に対してドット拡大設定がなされていない場合(S22:NO)、つまり、この印刷処理単位がバーコードでないか、またはバーコードであるがドット拡大設定がなされていない場合には、熱収縮テープ57の搬送速度も1ドットあたりの印刷時間も変更されない。よって、CPU401は、S32の印刷処理では、単位データに基づいて、CGROM403から、印刷用ドットパターンを読み出してRAM404のプリントバッファに展開する。そして、フラッシュメモリ409に記憶されている、通常の印刷動作実行時の搬送速度および印刷時間と、プリントバッファに記憶された印刷用ドットパターンとに基づき、駆動回路406と駆動回路407を制御する。その結果、この印刷処理単位は、テープの長手方向に引き伸ばされることなく熱収縮テープ57に印刷される。
処理対象の印刷処理単位について、印刷処理が終了すると(S32)、未処理の単位データが残っているか否か、すなわち、印刷対象のうち未処理の印刷処理単位が残っているか否かが判断される(S33)。印刷対象が複数の印刷処理単位を含み、未処理の単位データが残っている場合には(S33:YES)、CPU401はS21の処理に戻り、次の単位データを取得する。そして、前述のように、ドット拡大設定の有無に応じて、適切な印刷処理が行われる。未処理の単位データがなくなると(S33:NO)、図7の印刷制御処理は終了する。
一方、テープカセット30が熱収縮タイプでない場合(S5:NO)、単位データがRAM404の所定の記憶エリアに取得される(S11)。そして、前述のドット拡大設定がない場合の印刷処理(S22:NO→S32)と同様、取得された単位データに基づいて生成される印刷用ドットパターンと、通常の印刷動作実行時の搬送速度および印刷時間とに基づき、印刷処理が行われる(S12)。未処理の単位データがあれば(S13:YES)、次の単位データが取得され、印刷処理が繰り返される(S11〜S13)。未処理の単位データがなくなると(S13:NO)、図7の印刷制御処理は終了する。
図8を参照して、本実施形態の印刷制御処理により印刷が行われた場合の印刷結果の例について説明する。図8において、バーコードB1は、所定のバーコードを印刷対象として、ドット拡大率が125%の熱収縮タイプのテープカセット30を用いて通常の処理(S12)で印刷した結果である。バーコードB2は、同じバーコードを印刷対象として、ドット拡大率が125%の熱収縮タイプのテープカセット30を用いてS23〜S32の処理で印刷した結果である。バーコードB3は、同じバーコードについて、ドットのサイズは変更せず、ドット拡大率125%に応じて生成された印刷用ドットパターンを用いて通常の処理(S12)で印刷した結果である。なお、図8中、ドットが形成されないスペース部分には、便宜上、対応する白ドットが図示されている。また、バーコードB1〜B3は単なる説明例であるため、ドットの数は実際の印刷結果とは対応しない。
バーコードB1に含まれるバーK11は、テープ幅方向に並ぶ5つのドットを1列として、テープの搬送方向(長手方向)に連続して3つのドット列が形成されることで印刷されている。バーK11のテープ長手方向における長さD1は、各ドットのテープ長手方向における長さの3倍である。
これに対し、バーコードB2では、テープの搬送速度または発熱素子への通電時間が1.25倍されることで、各ドットのテープ長手方向における長さが1.25倍に増加されて印刷が行われる。よって、バーK11に対応するバーK21のテープ長手方向における長さD2は、バーK11の長さD1の1.25倍となる。バーコードB2のスペースW21、バーK22、スペースW22のテープ長手方向の長さについても、同様に、夫々、対応するバーコードB1のスペースW11、バーK12、スペースW12の1.25倍となる。従って、印刷後に熱収縮テープ57が加熱され、長手方向に20%熱収縮したとしても、収縮後のバーコードB2におけるバーK21、K22とスペースW21、W22の配置関係(比率)は、バーコードB1のバーK11、K12とスペースW11、W12と同じように規格通りに再現される。よって、熱収縮テープ57の収縮後も、バーコードB2の正確な読み取りが可能となる。
一方、バーコードB3のように、各ドットのサイズは変更せずにドットパターンを生成する場合、各ドットを配置可能な位置は決まっている。従って、「125%(1.25倍)」のように、拡大率が整数倍でない場合、全てのドットを正確に対応する位置に配置できるわけではない。従って、バーコードB3では、例えばバーコードB1のバーK11に対応するバーB31のテープ長手方向の長さD3は、各ドットのテープ長手方向における長さの4倍となり、バーK11の長さD1の1.33(=4/3)倍となる。バーコードB3のスペースW31、バーK32、スペースW32のテープ長手方向の長さについても、同様である。従って、印刷後に熱収縮テープ57が長手方向に20%熱収縮すると、バーコードB3におけるバーK31、K32とスペースW31、W32の配置関係(比率)は、バーコードB1のバーK11、K12とスペースW11、W12と同じように規格通りに再現することができない。よって、熱収縮テープ57の収縮後に、バーコードB3の正確な読み取りができない。
以上に説明したように、本実施形態のプリンタ1は、長尺状の印字媒体であるテープに、テープの搬送方向に直交する方向に配列された複数の発熱素子によって、長手方向に搬送されるテープに1列ずつドットを形成して印刷を行う。テープが、加熱されると熱収縮する熱収縮テープ57であり、且つ、印刷対象のバーコードに対してドット拡大設定がなされている場合、テープ種類テーブルに予め設定されたドット拡大率に基づいて、熱収縮テープ57の搬送速度または1ドットあたりの印刷時間が調整されることで、バーコード部分の各ドットのテープ長手方向の長さが、ドット拡大率に基づいて通常より増加される。これにより、印刷後に熱収縮テープ57が加熱され、長手方向に収縮したとしても、収縮後のバーコードのバーとスペースは、規定通りの位置に再現される。よって、テープの収縮後も、バーコードの正確な読み取りが可能となる。
また、本実施形態では、テープ種類テーブルに、複数種類の熱収縮テープ57に夫々対応付けて、その長手方向における収縮率に基づいて予め算出されたドット拡大率が記憶されている。よって、テープ種類テーブルを参照することで、効率的に、各ドットをその時使用される熱収縮テープ57に適した倍率でテープ長手方向に拡大することができる。
また、検出部200により、プリンタ1に装着されたテープカセット30が熱収縮タイプであるか否かを自動的に検出できるので、ユーザがテープカセット30の種類を指定する手間が不要である。更に、検出されたテープカセット30の種類が熱収縮タイプであるか否かに応じて、自動的に、ドットをテープ長手方向に拡大する印刷処理と通常の印刷処理とが切り替えられるので、同じプリンタ1で、熱収縮テープ57とその他のテープとを用いた印刷が可能である。また、印刷対象が複数の印刷処理単位を含む場合、印刷処理単位毎に、各ドットをテープ長手方向に拡大するか否かが設定できるので、各印刷処理単位の種類に応じて適切な印刷処理を行うことが可能である。
本実施形態では、テープ送りモータ23およびローラ駆動軸100は、本発明の「搬送手段」に相当する。複数の発熱素子を含むサーマルヘッド10は、「印刷手段」に相当する。図7のS1において、印刷対象のデータの入力を受け付けるCPU401は、「印刷対象取得手段」に相当する。テープカセット30の種類を検出する検出部200は、「テープ情報取得手段」および「種類検出手段」に相当する。図7のS12の印刷処理と、S31〜S32において、テープの搬送速度または印刷時間を調整して印刷処理を行うCPU401は、「印刷制御手段」に相当する。図6のテープ種類テーブルを記憶するフラッシュメモリ409は、「第一記憶手段」に相当する。図7のS21において単位データを取得するCPU401は、「設定情報取得手段」に相当する。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、各ドットをテープ長手方向に拡大する際の拡大率が、熱収縮テープ57の収縮率に応じて予め算出され、テープ種類テーブルに記憶されている。しかしながら、テープ種類テーブルには、熱収縮テープの種類に応じて予め特定された収縮率が記憶されていてもよい。この場合、図7のS31において、熱収縮テープ57の収縮率に基づいて、テープの搬送速度または1ドットあたりの印刷時間が調整されればよい。例えば収縮率がパーセントで表される場合、搬送速度または印刷時間を、100/(100−収縮率)倍することで、各ドットをテープ長手方向に拡大すればよい。
また、上記実施形態では、熱収縮テープ57のテープ長手方向における収縮率のみが考慮されているが、筒状の熱収縮テープ57の径方向における収縮率と、熱収縮テープ57が装着される装着対象物の直径も考慮して、各ドットをテープ長手方向に拡大する処理が行われてもよい。かかる変形例の印刷制御処理について、図9および図10を参照して説明する。なお、以下の変形例の説明では、上記実施形態と同じ処理内容については同じステップ番号を付して説明を省略する。
図9に示すように、変形例で使用されるテープ種類テーブルには、上記実施形態のドット拡大率に代えて、熱収縮テープ57の長手方向における収縮率(%)および径方向における収縮率(%)が記憶されている。また、変形例では、テープ種類テーブルには、熱収縮テープ57に対応する「テープ幅」として、扁平状に押しつぶされたテープの幅ではなく、筒状の熱収縮テープ57の直径が記憶されるものとする。但し、テープ種類テーブルには扁平状に押しつぶされたテープの幅を記憶しておき、後述の処理では、その幅から直径を求めてもよい。図10に示すように、変形例に係る印刷制御処理では、検出部200によって検出されたテープカセット30の種類が熱収縮タイプである場合(S5:YES)、装着対象物の直径の入力が受け付けられる(S20)。具体的には、ユーザがキーボード3を操作して入力した数値のデータが、装着対象物の直径を示す情報としてRAM404の所定の記憶エリアに記憶される。
そして、処理対象の単位データが取得され(S21)、ドット拡大設定がなされている場合には(S22:YES)、図9に示すテープ種類テーブルが参照され、熱収縮テープ57の長手方向および径方向における収縮率が特定される(S24)。S3で特定されたテープカセット30の種類を示すデータに含まれるテープ幅(つまり、筒状の熱圧縮テープ57の直径)と、S20で入力された装着対象物の直径に基づき、径方向の予想収縮率が算出される(S25)。例えば、テープ幅が10mm、装着対象物の直径が8mmの場合、テープ幅に対する装着対象物の直径の比率は80%である。よって、熱収縮テープ57が装着対象物に装着された後加熱された場合に予想される径方向の収縮率、つまり予想収縮率は、20%(=100−80%)である。
算出された径方向の予想収縮率と、S24で特定された熱収縮テープ57の径方向の収縮率と長手方向の収縮率に基づき、長手方向の予想収縮率が算出される(S26)。具体的には、まず、径方向の予想収縮率が本来の径方向の収縮率に占める比率が算出され、長手方向の収縮率にこの比率が乗じられることで、長手方向の予想収縮率が算出される。例えば前述の例で、径方向と長手方向の収縮率が、夫々40%と20%であるとする。この場合、径方向の予想収縮率20%が本来の収縮率40%に占める比率は50%である。つまり、直径8mmの装着対象物に固定される場合、熱収縮テープ57は、径方向に本来の50%までしか収縮できないことを意味する。従って、長手方向についても同じ比率までしか収縮できないと考えられるので、予想される長手方向の収縮率、つまり予想収縮率は、10%(=20×50%)である。
続くS31では、算出された長手方向における予想収縮率に基づいて、熱収縮テープ57の搬送速度または発熱素子への通電時間が調整される。例えば長手方向における予想収縮率が10%の場合、搬送速度または印刷時間が1.11(=100/(100−10))倍される。これにより、各ドットがテープ長手方向に1.11倍ずつ拡大される。従って、本変形例の処理でも、印刷後に熱収縮テープ57が加熱され、長手方向に収縮したとしても、収縮後のバーコードのバーとスペースは、規定通りの位置に再現される。よって、テープの収縮後も、バーコードの正確な読み取りが可能となる。
このように、装着対象物の直径によって熱収縮テープ57が実際に収縮可能な度合いが変わる場合、装着対象物の直径、熱収縮テープ57のテープ幅(直径)および径方向における収縮率も考慮することで、各ドットを実際に収縮可能な度合いに応じた倍率でテープ長手方向に拡大することができる。また、上記実施形態と同様、テープ種類テーブルを参照することで、効率的に、各ドットをその時使用される熱収縮テープ57に適した倍率でテープ長手方向に拡大することができる。
本変形例では、図10のS3でテープ幅を特定する処理を行うCPU401は、本発明の「第一特定手段」に相当し、S20で装着対象物の直径の入力を受け付ける処理を行うCPU401は、「第二特定手段」に相当する。図9のテープ種類テーブルを記憶するフラッシュメモリ409は、「第二記憶手段」に相当する。図10のS12の印刷処理と、S25〜S32において、テープの搬送速度または印刷時間を調整して印刷処理を行うCPU401は、「印刷制御手段」に相当する。
熱収縮テープ57にバーコードが印刷される場合に、少なくともテープ長手方向における縮小率に基づいて、少なくとも、各ドットのテープ長手方向における長さが通常の長さよりも増加される限り、上記変形例以外にも種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、テープカセット30の種類として、熱収縮タイプか否かのみがプリンタ1で認識可能であればよい。従って、例えば、テープ種類テーブル(図6参照)には、テープIDと、テープ種類として熱収縮タイプか否かを示す情報のみが定義されていてもよい。また、テーブルを使用せず、ユーザが、キーボード3から熱収縮タイプか否かを示す数値を入力し、CPU401は受け付けた数値に基づいてテープ種類を特定してもよい。
上記実施形態では、印刷対象のデータ、書式設定のデータ、テープカセット30の種類は、プリンタ1の操作部2を介して入力される例であるが、プリンタ1が有線または無線で直接又はネットワークを介して外部機器に接続可能な構成を有する場合、これらのデータの全部または一部は、外部機器から取得されてもよい。
上記実施形態では、印刷対象が複数の印刷処理対象を含む場合、印刷処理単位毎に書式設定が行われ、バーコード毎にドット拡大設定がなされる例であるが、必ずしも印刷処理単位毎にこれらの設定を行わず、印刷対象全体に対して設定が行われてもよい。また、印刷対象がバーコードの場合、一律で自動的に各ドットをテープ長手方向に拡大する処理が行われてもよい。
上記実施形態は、印刷時に各ドットの径方向(テープ幅方向)における長さは変更されない例であるが、熱収縮テープ57の径方向(テープ幅方向)における収縮率に応じて、各ドットを径方向へも拡大してもよい。この場合、ドットパターンにおけるドットの配置が変更されることで、各ドットの径方向の長さが変更されればよい。
1 サーマルプリンタ
10 サーマルヘッド
23 テープ送りモータ
100 ローラ駆動軸
200 検出部
401 CPU
409 フラッシュメモリ

Claims (7)

  1. 印刷媒体である長尺状のテープを搬送する搬送手段と、
    前記テープの搬送方向に直交する方向に配列された複数の発熱素子を含み、前記複数の発熱素子が選択的に通電されてドットを形成することで、前記搬送手段によって搬送される前記テープに印刷を行う印刷手段と、
    前記テープに印刷される印刷対象のデータを取得する印刷対象取得手段と、
    前記テープの種類を示す情報を取得するテープ情報取得手段と、
    前記印刷対象取得手段によって取得された前記印刷対象のデータに基づいて、前記搬送手段の駆動および前記複数の発熱素子への通電を制御する印刷制御手段とを備え、
    前記印刷制御手段は、前記テープの前記種類を示す前記情報が、前記テープは加熱することで少なくとも長手方向に収縮する筒状の熱収縮テープであることを示し、且つ、前記印刷対象が、各バーが前記長手方向に直交するバーコードを含む場合に、少なくとも前記テープの前記長手方向における収縮率に基づいて、前記搬送手段による前記テープの搬送速度および前記複数の発熱素子への通電時間の少なくとも一方を調整することで、少なくとも、前記バーコードを印刷するためのドットの前記長手方向の長さである第一ドット長を、予め設定された通常のドットの前記長手方向の長さである第二ドット長よりも増加させる制御を行うことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記印刷装置で使用可能な複数種類の熱収縮テープに夫々対応付けて、前記複数種類の熱収縮テープの長手方向における収縮率または前記収縮率に基づいて算出された前記長手方向におけるドットの拡大率を記憶する第一記憶手段を更に備え、
    前記印刷制御手段は、前記第一記憶手段に記憶された前記複数種類の熱収縮テープに対応する前記収縮率または前記拡大率のうち、前記テープ情報取得手段によって取得された前記情報が示す前記種類に対応する収縮率または拡大率に基づいて、前記第一ドット長を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記テープの直径を特定する第一特定手段と、
    印刷後に前記テープが装着される装着対象物の直径を特定する第二特定手段とを更に備え、
    前記印刷制御手段は、前記第一特定手段によって特定された前記テープの前記直径と前記第二特定手段によって特定された前記装着対象物の前記直径の比率、前記テープの前記長手方向における前記収縮率、および前記テープの径方向における収縮率に基づいて、前記第一ドット長を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記印刷装置で使用可能な複数種類の熱収縮テープに夫々対応付けて、前記複数種類の熱収縮テープの長手方向における収縮率、および、前記複数種類の熱収縮テープの径方向における収縮率を記憶する第二記憶手段と、
    前記印刷制御手段は、前記比率、ならびに、前記第二記憶手段に記憶された前記複数種類に対応する熱収縮テープの前記長手方向における前記収縮率および前記径方向における前記縮小率のうち、前記テープ情報取得手段によって取得された前記情報が示す前記種類に対応する前記長手方向における収縮率および前記径方向における縮小率に基づいて、前記第一ドット長を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記印刷制御手段は、前記テープの前記種類が熱収縮テープでない場合、前記印刷対象を印刷するためのドットを全て前記第二ドット長で形成する制御を行うことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の印刷装置。
  6. 前記テープ情報取得手段は、前記テープの種類を検出する種類検出手段であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の印刷装置。
  7. 前記印刷対象が複数の印刷処理単位を含む場合、前記複数の印刷処理単位が夫々バーコードであるか否かを示す設定情報を取得する設定情報取得手段を更に備え、
    前記印刷制御手段は、前記設定情報取得手段によって取得された前記設定情報に基づいて、前記複数の印刷処理単位のうち、バーコードである印刷処理単位についてのみ、前記第一ドット長を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の印刷装置。
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