JP2018165241A - 六方晶窒化ホウ素粉末、その製造方法、及び化粧料 - Google Patents

六方晶窒化ホウ素粉末、その製造方法、及び化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】「外原規2006」の溶出ホウ素に関する規定を満たすことを前提とした上で、さらにそれを含む化粧料の滑り性を向上させ、またざらつき感を低減させることができる、六方晶窒化ホウ素粉末を提供することを目的とした。【解決手段】六方晶窒化ホウ素粉末を、平均粒子径が3μm以上20μm以下かつ最大粒子径が250μm以下であり、比表面積が1m2/g以上10m2/g以下、一次粒子の粉末X線回折法による黒鉛化指数が2.0以下であり、さらに平均摩擦係数が0.90以下、前記平均摩擦係数の変動値が0.015以下である六方晶窒化ホウ素粉末である。【選択図】なし

Description

本発明は六方晶窒化ホウ素粉末に関する。また、本発明は前記六方晶窒化ホウ素粉末を含む化粧料に関する。
六方晶窒化ホウ素は黒鉛類似の層状構造を有し、潤滑性、熱伝導性、絶縁性、化学的安定性、耐熱衝撃性などの特性に優れ、これらの特性を活かして化粧料(化粧品ともいう)原料、固体潤滑剤や離型剤、樹脂やゴムの充填材、耐熱性を有する絶縁性焼結体などに応用されている。
特に化粧料原料用の六方晶窒化ホウ素については、安全性、衛生性の観点から医薬部外品原料規格2006(以下、「外原規2006」という)にその規格が定められており、この中で、所定の手順で六方晶窒化ホウ素を水に接触させた際に、水に溶出しても許容できるホウ素は、濃度基準で20ppm以下までと規定されている。水に溶出するホウ素(以下、水溶性ホウ素化合物という)を、前記規定を超えて含む六方晶窒化ホウ素は、これを原料として配合した化粧料の、肌への刺激性を高める可能性があるため不適とされている。
なお六方晶窒化ホウ素においては、その製造過程中に水溶性ホウ素化合物が副生する傾向があるため、「外原規2006」の規格から逸脱する可能性があるが、水溶性ホウ素化合物を低減する手段として、特許文献1には、六方晶窒化ホウ素を低級アルコールやアセトン等の水可溶性有機溶媒、又はその水溶液、又は界面活性剤水溶液中で攪拌洗浄し、低温かつ低酸素雰囲気下で乾燥する方法が、特許文献2には、六方晶窒化ホウ素を水または熱水に分散させて水溶性ホウ素化合物を洗浄除去し、乾燥させた後、アルコールを添加し、若しくはアルコール中に浸漬し、然る後再度乾燥させる方法が、さらに特許文献3には、六方晶窒化ホウ素を、酸水溶液で洗浄し、乾燥した後、炭素と接触させないようにして、1800〜1950℃の窒素雰囲気下において、1〜5時間熱処理する方法が開示されている。
なお化粧料に六方晶窒化ホウ素粉末を配合する目的としては、化粧料への滑り性、伸び性、隠ぺい性、光沢性の付与等がある。六方晶窒化ホウ素は主にファンデーションに用いられており、その塗り伸び性、肌のカバー力(隠ぺい力)が特に求められる特性である。これらの特性には六方晶窒化ホウ素の粒子形態、具体的には平均粒子径やアスペクト比(長径/厚さ)が影響し、一例として特許文献4が挙げられる。
特開昭63−33312号公報 特開平1−157409号公報 特開2004−35273号公報 特開2014−94878号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示される六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法では、洗浄処理で用いる界面活性剤や有機溶剤が六方晶窒化ホウ素粉末に微量残留する場合があり、肌への刺激性が発現する可能性を否定できない。また、六方晶窒化ホウ素を、日本国内にて医薬品部外原料として用いる場合には、「外原規2006」の溶出ホウ素に関する規定を満たす必要がある。また、特許文献3に示される方法は、高温での再焼成が必要になるため製造工程が複雑になり、六方晶窒化ホウ素粉末が高額になる問題があった。一方で、今日の化粧料用六方晶窒化ホウ素粉末への要求は高まっており、例えばファンデーションの高い塗り伸び性や肌のカバー力、及び塗り伸ばす際の触感、とくにざらつき感がないことが求められている。これらを満たす視点に立った場合、特許文献4に示される六方晶窒化ホウ素粉末では、依然不十分であった。
そのため本発明では、例えばファンデーション等の塗り伸び性や肌のカバー力に関わる、滑り性を向上させ、またざらつき感を低減させることができる、六方晶窒化ホウ素粉末を、好ましくは「外原規2006」の規定を満たす化粧料原料用の六方晶窒化ホウ素粉末を提供することを目的とした。
即ち本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)平均粒子径が3μm以上20μm以下かつ最大粒子径が250μm以下であり、比表面積が1m/g以上10m/g以下、一次粒子の粉末X線回折法による黒鉛化指数が2.0以下であり、さらに平均摩擦係数が0.90以下、前記平均摩擦係数の変動値が0.015以下、さらに医薬部外品原料規格2006に準拠して測定される溶出ホウ素濃度が20ppm以下である六方晶窒化ホウ素粉末。
(2)比表面積が1m/g以上2.5m/g以下、さらに医薬部外品原料規格2006に準拠して測定される溶出ホウ素濃度が10ppm以下である、(1)記載の六方晶窒化ホウ素粉末。
(3)化粧料原料用である、(1)または(2)記載の六方晶窒化ホウ素粉末。
(4)(3)記載の六方晶窒化ホウ素粉末を含む化粧料。
(5)第一焼成条件としてホウ素を含む化合物の粉末及び窒素を含む化合物の粉末の混合粉末を、不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で600〜1300℃で焼成して低結晶性六方晶窒化ホウ素となし、得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素の粉末100質量部と、0.9質量部以上20質量部以下の焼結助剤粉末を含む混合粉末を第二焼成条件として最高温度1600〜2200℃、焼成時間2時間以上の焼成条件で焼成することにより粗六方晶窒化ホウ素を得る工程と、得られた粗六方晶窒化ホウ素を洗浄、乾燥し、篩により粗大粒子を除く工程を含む、(1)または(2)に記載の六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法。
(6)第一焼成条件としてホウ素を含む化合物の粉末及び窒素を含む化合物の粉末の混合粉末を、不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で600〜1300℃で焼成して低結晶性六方晶窒化ホウ素となし、得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素の粉末100質量部と、2.0質量部以上20質量部以下の焼結助剤粉末を含む混合粉末を第二焼成条件として最高温度1680〜2200℃、焼成時間3時間以上の焼成条件で焼成することにより粗六方晶窒化ホウ素を得る工程と、得られた前記六方晶窒化ホウ素を洗浄、乾燥し、篩により粗大粒子を除く工程を含む、(2)に記載の六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法。
本発明により、例えばファンデーションの滑り性を向上させ、またざらつき感を低減させることができ、溶出ホウ素が少なく化粧料原料用として好ましい特性を有する六方晶窒化ホウ素粉末を得ることができる。
<六方晶窒化ホウ素粉末>
本発明の一側面に係る六方晶窒化ホウ素粉末は、平均粒子径が3μm以上20μm以下かつ最大粒子径が250μm以下であり、比表面積が1m/g以上10m/g以下、一次粒子の粉末X線回折法による黒鉛化指数が2.0以下であり、さらに平均摩擦係数が0.90以下、前記平均摩擦係数の変動値が0.015以下である六方晶窒化ホウ素粉末である。
以下に、本発明の六方晶窒化ホウ素粉末についてさらに詳しい説明を記載する。
<平均粒子径>
本発明の六方晶窒化ホウ素の平均粒子径は3μm以上20μm以下であり、好ましくは6μm以上15μm以下である。平均粒子径が3μm未満では、六方晶窒化ホウ素の特性が活かされず、これを原料に用いた化粧料の滑り性は不十分となる。但し平均粒子径が20μmを超えると、滑り性には問題がないが、外観上のぎらつきが強くなったりするため、化粧料原料としては好ましくなくなる。なお本発明における平均粒子径は、レーザー回折散乱法による粒度分布測定において、体積基準の累積流動分布の累積値50%の粒子径である。一般に平均粒子径は測定条件により変わる可能性があり、本発明では、六方晶窒化ホウ素粉末60mgを、15gの0.2質量%ヘキサメタリン酸水溶液に加え、ホモジナイザーにより300Wの出力で180秒間分散処理させた後の分散液を用いて、粒度分布測定機により計測した値である。
<最大粒子径>
本発明の六方晶窒化ホウ素粉末の最大粒子径は250μm以下である。最大粒子径が250μmを超えるような粗大粒子が僅かでも存在すると、その粗大粒子により、例えばファンデーションを塗り伸ばす際にざらつき感を感じるようになり、化粧料の原料用として好ましくない。なお本発明における最大粒子径は、レーザー回折散乱法による粒度分布測定において、体積基準の累積流動分布の累積値100%に相当する粒子径である。なお最大粒子は一次粒子の凝集体であることもあるため、平均粒子径の測定条件、すなわちホモジナイザーによる分散処理を行うとこの凝集体が崩壊し、正しい結果が反映されない。そこで本発明において最大粒子径を測定する場合は、六方晶窒化ホウ素粉末60mgを、15gの0.2質量%ヘキサメタリン酸水溶液に加え、攪拌棒で1分間手混合したスラリーを、粒度分布測定機より計測した値とした。
<比表面積>
本発明の六方晶窒化ホウ素の比表面積は1m/g以上10m/g以下であり、好ましくは1m/g以上5m/g以下、より好ましくは1m/g以上2.5m/g以下である。前記比表面積が1m/g未満では、粒子径が大きくなることを意味し、滑り性には問題ないが、外観上のぎらつきが強くなったりするため、化粧料の原料用としては好ましくなくなる。比表面積が10m/gを超えると、滑り性が不十分になる上に、「外原規2006」で規定される溶出ホウ素濃度が20ppmを超えてしまう。また比表面積が2.5m/gを超えると、「外原規2006」で規定される溶出ホウ素濃度が10ppmを超えてしまう傾向がある。なおここで言う比表面積は、ガス吸着現象を利用した、一般に市販されている測定装置を用い、BET1点法により算出された値を用いることができる。
<六方晶窒化ホウ素の黒鉛化指数>
本発明に係る六方晶窒化ホウ素の黒鉛化指数は、2.0以下である。黒鉛化指数はGI(GGraphitization Indexの略)値とも呼ばれ、ここでは六方晶窒化ホウ素の結晶化の程度を示す指数であり、数値が小さいほど結晶化が進んでいることを示す。黒鉛化指数が2.0を超えてしまうと、六方晶窒化ホウ素粉末表面の水可容性ホウ素化合物を除去しても、溶出ホウ素の測定中に六方晶窒化ホウ素粉末が加水分解し、新たに水可容性ホウ素化合物が生成してしまい溶出ホウ素が20ppmを超えてしまう。黒鉛化指数が1.1を超えてしまうと溶出ホウ素が10ppmを超えてしまう。黒鉛化指数は、粗六方晶窒化ホウ素合成時の焼結助剤の配合量、及び焼成温度によって制御することができるが、これについては後に記載する。焼結助剤が少ないと六方晶窒化ホウ素の結晶化が進まないため、溶出ホウ素量の増加を招き、また焼結助剤が多すぎると六方晶窒化ホウ素粉末の粒成長が進みすぎ、例えばこれを用いた化粧料の、肌への触感にざらつきが発生したり、外観上のぎらつきが強くなるため化粧料原料として好ましくない。なお溶出ホウ素濃度が20ppmを超えた六方晶窒化ホウ素粉末は、保管中に溶出ホウ素が減少することはなく、「外原規2006」の規定値を超えてしまい、これを原料として配合した化粧料の、肌への刺激性を高める可能性がある。
以下に黒鉛化指数の測定方法を記す。六方晶窒化ホウ素粉末は、黒鉛と類似の結晶構造を有しており、粉末X線回折法を利用し、黒鉛と同様の方法で、その黒鉛化指数を算出することができる。即ち、黒鉛化指数は、X線回折スペクトルの(100)面に由来するピークの面積S、(101)面に由来するピークの面積S、及び(102)面に由来するピークの面積Sの各値を、(式1)に代入することによって算出することができることが示され(J.Thomas,et.al,J.Am.Chem.Soc.84,4619(1962))ており、これを六方晶窒化ホウ素に適用したものである。
黒鉛化指数=(S+S)/S(式1)
ここで(式1)におけるSは、六方晶窒化ホウ素の(100)面のX線回折スペクトルに相当するピークの面積(積分強度比)であり、具体的には2θ=40度以上42.5度以下のピークの面積である。同様にSは六方晶窒化ホウ素の(101)面のX線回折スペクトルに相当するピークの面積(積分強度比)であり、具体的には2θ=43度以上45度以下のピークの面積である。Sは六方晶窒化ホウ素の(102)面のX線回折スペクトルに相当するピークの面積(積分強度比)であり、具体的には2θ=48度以上52度以下のピークの面積である。なお、各ピークの面積を求めるにあたり、2θ=38度及び54度における各値を直線で結んでベースラインを作成し、ベースラインを基準として各ピーク面積を算出した。
黒鉛化指数は六方晶窒化ホウ素の結晶性の指標となり、高結晶性でかつ粒子が十分に成長した場合には、粒子が配向しやすくなるため、六方晶窒化ホウ素粉末の黒鉛化指数は小さくなる傾向がある。化粧料として用いた場合の塗り伸び性に影響する。本発明の六方晶窒化ホウ素の黒鉛化指数は2.0以下であり、好ましくは1.6以下、更に好ましくは1.1以下である。黒鉛化指数が2.0を超えると、六方晶窒化ホウ素の結晶化が不十分となり、滑り性が不十分となる。
<平均摩擦係数、平均摩擦係数の変動値>
本発明の六方晶窒化ホウ素粉末の平均摩擦係数(以降MIUと称す)は0.90以下、好ましくは0.80以下である。また平均摩擦係数の変動値(以降MMDと称す)は0.015以下、好ましくは0.010以下である。MIUが0.90を超えると、滑り性が不十分となる。またMMDが0.015を超えると、ざらつき感を強く感じるようになり化粧料として好ましくない。なお本発明でいうMIU及びMMDは、摩擦感テスター(KES−SE、カトーテックス社製)を用いて測定した値である。その測定は、肌に見立てた人工皮革(サプラーレ、出光テクノファイン社製)上に六方晶窒化ホウ素粉末を0.2g乗せて、その上に前記摩擦感テスターのセンサー部(10mm角シリコン)を当て、摩擦感テスターの測定条件として、感度:H、試験台移動速度:1mm/sec、静荷重:25gfを設定してMIU及びMMDを計測する方法を採用した。なお計測は5回測定を行い、得られた測定結果の平均値をMIU、MMDとした。
<溶出ホウ素>
六方晶窒化ホウ素から溶出するホウ素は、肌への刺激性を示すため、所定量以下に低減する必要がある。溶出ホウ素は「外原規2006」に準拠した方法で行い、その値は20ppm以下である必要がある。溶出ホウ素濃度の値は小さいほど好ましいが、実際には好ましい値は16ppm以下、さらに好ましくは10ppm以下である。溶出ホウ素濃度が20ppmを超えると、肌への刺激性を示す恐れがある。
<六方晶窒化ホウ素の製造方法>
本発明の六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法の例としては、ホウ素を含む化合物の粉末及び窒素を含む化合物の粉末(以下、ホウ素を含む化合物と窒素を含む化合物とを併せて出発原料ということもある)と、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属などの焼成時における出発原料の六方晶窒化ホウ素への変換を促進する焼結助剤の粉末と、本発明の目的を逸脱しない範囲において、必要に応じて出発原料や焼結助剤以外の、単体や化合物を含む混合粉末を、第一焼成条件として窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で600〜1300℃で焼成して低結晶性六方晶窒化ホウ素となし、これを更に第二焼成条件として窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で1600〜2200℃で焼成して粗六方晶窒化ホウ素となし、これを洗浄液で洗浄することによる不純物除去処理を加えてから乾燥し、分級する工程を含む製造方法が挙げられる。ここで、焼結助剤の配合は、出発原料に配合して第一焼成条件で焼成しても良いし、低結晶性六方晶窒化ホウ素に配合し第二焼成条件で焼成しても良いが、好ましくは、第一焼成条件で焼成し得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素に焼結助剤を配合し、第二焼成条件で焼成する。
前記ホウ素を含む化合物としては、ホウ酸、酸化ホウ素、ホウ砂などを好ましく、特にホウ酸を好ましく用いることができる。また、前記窒素を含む化合物としては、シアンジアミド、メラミン、尿素などを好ましく、特にメラミンを好ましく選択することができる。さらに焼結助剤の好ましい具体例としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩を挙げることができる。また、出発原料や焼結助剤以外に添加できる単体や化合物の例としては、炭素などの還元性物質を挙げることができる。なお、粗六方晶窒化ホウ素を製造するための出発原料や焼結助剤として用いる各種化合物等は一種類に限定する必要はなく、複数種類の化合物等を同時に使用することもできる。また、出発原料中に含まれるホウ素原子と窒素原子のモル比率は、必ずしも5:5に固定する必要はなく、反応性や収率に応じて、ホウ素原子と窒素原子のモル比率を、好ましくは2:8〜8:2の範囲で、さらに好ましくは3:7〜7:3の範囲で適宜変えることが可能である。
さらに黒鉛化指数、すなわち六方晶窒化ホウ素の結晶性は、第二焼成条件における粗六方晶窒化ホウ素粉末合成時の焼結助剤の配合量、及び焼成温度によって変化する。焼結助剤の種類としては炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどを好ましく用いることができる。原料の100質量部に対する焼結助剤の配合割合は少なくとも0.9質量部以上、好ましくは1.0質量部以上、さらに好ましくは2.0質量部以上であることが望ましい。また、化粧料への適用を考慮すると、出発原料の100質量部に対する焼結助剤の配合割合は多くとも20質量部以下、好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは12質量部以下であることが望ましい。焼結助剤の配合割合が0.9質量部未満であると、焼結に伴って進行するべき出発原料から六方晶窒化ホウ素への変換反応が進まずに、黒鉛化指数が2.0を超える値となりやすく、化粧料としての滑り性が不十分となる。逆に、焼結助剤の配合割合が20質量部を超えると六方晶窒化ホウ素の結晶成長が進みすぎて微粉砕が困難になり、六方晶窒化ホウ素粉末の平均粒子径が20μmを超える可能性が高く、このような六方晶窒化ホウ素粉末を原料として用いた化粧料では、外観上のぎらつきが強くなり、化粧料用原料として相応しくない。
第二焼成条件での焼成において、前記混合粉末を焼成するときの最高温度としては、1600℃以上2200℃以下の範囲の温度が好ましく、1680℃以上2200℃以下の範囲の温度がより好ましく設定される。焼成温度の最高値が1600℃未満であると六方晶窒化ホウ素への変換が進み難くなるため黒鉛化指数が2.0を超える値となりやすく、化粧料としての滑り性が不十分となるため好ましくない。焼成温度の最高値が2200℃を超えると、六方晶窒化ホウ素の結晶成長が進みすぎるため微粉砕が困難になり、化粧料用原材料として実用上好ましくない。
第二焼成条件での焼成において、焼成温度は一定に保持しても、連続的または不連続的に変化させても良く、昇温冷却時の速度にも制限はないが、焼成時間が短すぎると焼成が不十分となり、黒鉛化指数が2.0を超える可能性があるため、2時間以上が好ましく、3時間以上がより好ましい。また、前記粉末混合物を焼成する装置類については特に制限はないが、前記粉末混合物を収納する容器には、例えば六方晶窒化ホウ素製の容器を用いることができ、加熱装置には、例えば電気ヒータを用いた焼成炉を用いることができる。
また、出発原料を混合して粉末混合物となしてから焼成が終了するまでの間に、本発明の目的を逸脱しない範囲内で、さらに加熱、冷却、加湿、乾燥、及び洗浄の操作を加えることも可能である。
第二焼成条件による焼成が終了して得られた粗六方晶窒化ホウ素を粉砕する装置に特に規定はないが、粉砕条件によっては得られた六方晶窒化ホウ素の比表面積が上昇し、滑り性が不十分となる上に、溶出ホウ素量が20ppmを超えてしまう恐れがある。
粉砕した粗六方晶窒化ホウ素粉末中には、六方晶窒化ホウ素以外の不純物や水溶性ホウ素化合物(以降、まとめて不純物等という)が含まれている可能性があるため、洗浄液を用いた洗浄により不純物等を除去してから固液分離して乾燥し、最終的に本発明の六方晶窒化ホウ素粉末を得ることができる。ここでいう洗浄液とは、水、酸性物質を含む水溶液、有機溶媒、有機溶媒と水との混合液のいずれかであることが望ましい。水は、例えば5〜95℃の冷水、温水または熱水を用いることができ、この場合、不純物の二次的な混入を避ける観点から、電気伝導度が1mS/m以下の水を使用することができる。酸性物質としては、例えば塩酸、硝酸等の無機酸を挙げることができる。有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコールやアセトン等の水溶性の有機溶媒を好ましく使用することができる。粗六方晶窒化ホウ素粉末と洗浄液とを接触させる方法にも特に制限はないが、粗六方晶窒化ホウ素粉末を、洗浄液中に浸漬して撹拌したり、粗六方晶窒化ホウ素粉末に、洗浄液をスプレーしたりして洗浄する方法等がある。
洗浄終了後、固液分離してから乾燥する場合、固液分離の方法にも特に限定はなく、例えばデカンテーション、吸引ろ過機、加圧ろ過機、回転式ろ過機、沈降分離機またはそれらの組み合わせた装置を用いることができる。
さらに固液分離後の粗六方晶窒化ホウ素粉末の乾燥方法にも特に制限はないが、使用できる乾燥装置の一例を示せば、棚式乾燥機、流動層乾燥機、噴霧乾燥機、回転型乾燥機、ベルト式乾燥機またはそれらの組み合わせであり、乾燥機の設定温度は30℃以上250℃以下、好ましくは200℃以下、乾燥機内の圧力は10−6kPaA以上101.3kPaA以下、好ましくは5kPaA以下である。
洗浄、固液分離、乾燥はそれぞれ1回でも良いし、同じ方法または異なる方法を組み合わせて複数回実施しても構わない。
さらに粗大粒子(主に一次粒子の凝集により生成)を除去するために、乾燥後の粗六方晶窒化ホウ素粉末を分級することが望ましい。分級の方法は篩が好ましく、ミルや風力分級では六方晶窒化ホウ素粉末に割れや欠けが発生し、溶出ホウ素が増加する。つまり篩で分級を行えば、篩後に洗浄を行わなくても良い。篩の目開きは最大粒子径以下、すなわち250μm以下を用いることが望ましい。なお250μmより更に小さい篩目開きを用いることで、最大粒子径を更に低減できる。
以上、製造条件についてまとめる。すなわち、第一焼成条件としてホウ素を含む化合物の粉末及び窒素を含む化合物の粉末の混合粉末を、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で600〜1300℃で焼成して低結晶性六方晶窒化ホウ素となし、得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素の粉末100質量部と、0.9質量部以上20質量部以下の焼結助剤粉末を含む混合粉末を第二焼成条件として最高温度1600〜2200℃、焼成時間2時間以上の焼成条件で焼成することにより粗六方晶窒化ホウ素を得る工程と、得られた粗六方晶窒化ホウ素を洗浄、乾燥し、篩により粗大粒子を除く工程を含む、製造方法により、平均粒子径が3μm以上20μm以下かつ最大粒子径が250μm以下であり、比表面積が1m/g以上10m/g以下、一次粒子の粉末X線回折法による黒鉛化指数が2.0以下であり、さらに平均摩擦係数が0.90以下、前記平均摩擦係数の変動値が0.015以下、さらに医薬部外品原料規格2006に準拠して測定される溶出ホウ素濃度が20ppm以下である六方晶窒化ホウ素粉末を製造することができる。
さらに、第一焼成条件としてホウ素を含む化合物の粉末及び窒素を含む化合物の粉末の混合粉末を、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で600〜1300℃で焼成して低結晶性六方晶窒化ホウ素となし、得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素の粉末100質量部と、2.0質量部以上20質量部以下の焼結助剤粉末を含む混合粉末を第二焼成条件として最高温度1680〜2200℃、焼成時間3時間以上の焼成条件で焼成することにより粗六方晶窒化ホウ素を得る工程と、得られた前記六方晶窒化ホウ素を洗浄、乾燥し、篩により粗大粒子を除く工程を含む製造方法により、平均粒子径が3μm以上20μm以下、かつ最大粒子径が250μm以下であり、一次粒子の粉末X線回折法による黒鉛化指数が2.0以下であり、さらに平均摩擦係数が0.90以下、前記平均摩擦係数の変動値が0.015以下を満足し、さらに好ましい比表面積が1m/g以上2.5m/g以下、さらに医薬部外品原料規格2006に準拠して測定される溶出ホウ素濃度が10ppm以下である六方晶窒化ホウ素粉末を得ることができる。
<本発明の六方晶窒化ホウ素粉末を用いた化粧料>
本発明は別の一側面において、本発明の六方晶窒化ホウ素粉末を含む化粧料である。化粧料の一例を示せば、ファンデーション(パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、クリームファンデーション)、フェイスパウダー、ポイントメイク、アイシャドー、アイライナー、マニュキュア、口紅、頬紅、マスカラであるが、中でもファンデーション、アイシャドーに本発明の六方晶窒化ホウ素粉末が特に良く適合する。本発明の六方晶窒化ホウ素粉末の化粧料への好適な添加量は0.1質量%以上70質量%以下である。
以下、本発明を実施例、比較例をあげて更に具体的に説明する。
<実施例1>
ホウ酸粉末(純度99.8質量%以上、関東化学社製)100.0g、及びメラミン粉末(純度99.0質量%以上、和光純薬社製)90.0gの各出発原料をそれぞれ秤量し、アルミナ製乳鉢を用いて10分間混合した。作製した粉末混合物を恒温恒湿機(AGX−225、ADVANTEC社製)に入れ、80℃、相対湿度95%で1時間加湿し、その後、120℃で1時間乾燥した。これを六方晶窒化ホウ素製の容器(容積約500cm)に入れ、炉室内容積が約16000cmの電気炉(TV−200、東海高熱工業社製)内に配し、炉室内への窒素ガス流量を16L(25℃における体積)/分として、10℃/分の割合で室温から昇温し、1回目の焼成温度の最高値である1000℃で2時間保持したのち、加熱を止めて自然冷却させ、温度が100℃以下まで下がった時点で電気炉を開放した。
得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素100.0質量部(この場合100.0g)に、炭酸ナトリウム(純度99.5質量%以上、和光純薬社製)を3.0質量部(この場合3.0g)を秤量して添加し、アルミナ製乳鉢を用いて10分間混合した。さらに上述の電気炉内に配し、炉室内への窒素ガス流量を16L(25℃における体積)/分として、10℃/分の割合で昇温し、焼成温度の最高値である1700℃まで到達させてから4時間温度を保持して2回目の焼成を実施した。その後、加熱を止めて自然冷却させ、温度が100℃以下まで下がった時点で電気炉を開放して、粗六方晶窒化ホウ素(粉砕前)を回収した。これをアルミナ製乳鉢で3分間粉砕し、粗六方晶窒化ホウ素の粉末となした。なお、1回目及び2回目の焼成に関する条件を表1に記載した。
さらに前記の粗六方晶窒化ホウ素の粉末中に含まれる不純物を除くため、5質量%希硝酸500gあたり30gの割合で、前記粗六方晶窒化ホウ素の粉末を投入し、室温で60分攪拌した後、吸引ろ過により固液分離し、ろ液が中性になるまで水(電気伝導度1mS/m)を入れ替えて洗浄した。洗浄後の粉末は乾燥機で120℃で3時間一旦乾燥した後、得られた粉末を、超音波振動篩(KFS−1000、興和工業所社製)を用いて、目開き250μmで篩い、実施例1の六方晶窒化ホウ素粉末を得た。なお、ここで使用した篩の目開きの数値も表1に記載した。
<平均粒子径、最大粒子径>
実施例1で作製した六方晶窒化ホウ素粉末の分散液を用い、粒度分布測定機(MT3300EX型、日機装社製)で六方晶窒化ホウ素粉末の平均粒子径及び最大粒子径を測定した。水の屈折率は1.33とし、六方晶窒化ホウ素粉末の屈折率は1.80として、一回当たりの測定時間は30秒とした。この結果は表3に記載した。
<比表面積>
実施例1で作製した六方晶窒化ホウ素粉末の比表面積を、比表面積測定装置(カンターソーブ、ユアサアイオニクス社製)を用いて、BET1点法により測定した。なお測定に際しては、試料1gを300℃、15分間乾燥脱気してから測定に供した。この結果は表3に記載した。
<黒鉛化指数>
実施例1で作製した六方晶窒化ホウ素粉末の黒鉛化指数を、高出力粉末X線回折装置(D8ADVANCE Super Speed、ブルカー・エイエックスエス社製)を用いて測定した。このとき六方晶窒化ホウ素粉末を100kNでプレス成形し、10×15×3mmのサンプルを被検体とし、X線源はCuKα線を用い、管電圧は45kV、管電流は360mAの条件とした。この結果は表3に記載した。
<平均摩擦係数(MIU)、平均摩擦係数の変動値(MMD)>
実施例1で作製した六方晶窒化ホウ素粉末0.2gを人工皮革(サプラーレ、出光テクノファイン製)に乗せ、摩擦感テスター(カトーテックス製、KES−SE)を用いて、感度:H、試験台移動速度:1mm/sec、センサー:10mm□シリコン、静荷重:25gfの条件で測定した。5回測定を行い、得られた測定結果の平均値を算出した。この結果は表3に記載した。
<溶出ホウ素濃度>
実施例1で作製した六方晶窒化ホウ素粉末の、製造直後、及び長期保管後の水に溶出するホウ素の量は、基本的に「外原規2006」に基づく方法で抽出し、ICP発光分光分析装置で測定した。 即ち、製造直後の六方晶窒化ホウ素粉末2.5gをフッ素系樹脂製ビーカーにとり、エタノール10mlを加えてよくかき混ぜ、更に水40mlを加えてよくかき混ぜた後、フッ素系樹脂製時計皿をのせ、50℃で1時間加温した。冷却後、前記ビーカーの内容物をろ過したろ液と、少量の水による残留物の洗液とを合わせた回収液を採取した。この回収液を、孔径0.22μmのメンブレンフィルターでろ過して「石英」製ビーカーにとり、この中に硫酸(47.5質量%)2ml を加えた。さらにホットプレート上で10分間煮沸し、冷却後、この液をポリエチレン製メスフラスコに入れ、更にビーカーを少量の水で洗い、この水洗液も前記ポリエチレン製メスフラスコに移し、さらに水を追加して正確に100mlとし、これを試料溶液とした。試料溶液のホウ素量をICP発光分光分析装置 (ICPE−9000、島津製作所製)で測定した。この結果は表3に記載した。
<滑り性、ざらつき感評価>
実施例1で作製した六方晶窒化ホウ素粉末35質量%に、タルク(EX−15、ヤマグチマイカ社製)8質量%、顔料(LY−S、ヤマグチマイカ社製)8質量%、マイカ(セリサイトFSN、三信鉱工社製)35質量%、流動パラフィン(ハイコールM−352、カネダ社製)14質量%を混合し、化粧料(ファンデーション)を作製した。この結果は表3に記載した。
前記ファンデーションについて10名の被験者に1ヶ月間使用してもらい、化粧料としての使い心地を次の評価基準にて評価した。
(滑り性)
効果あり:滑り性に優れ、ファンデーションがスムーズに塗れる(3点)
従来同等:滑り性は普通で、ファンデーションの塗り心地も普通(2点)
改善なし:滑り性が悪く、ファンデーションが塗りづらい(1点)
(ざらつき感)
効果あり:塗った際にざらつき感を感じない(3点)
従来同等:塗った際にざらつき感をやや感じる(2点)
改善なし:塗った際にざらつき感を感じる(1点)
全被験者の評価結果の平均値を求め、表3に記載した。また使用した被験者が気になった点があれば表3のその他の欄に記載した。なお気になった点がなかった場合は横線(−)とした。ファンデーションとして実際に使い心地の良い方が、評価点は高くなるが、滑り性、ざらつき感については共に平均点が2.0以上になれば本発明について効果ありと判定した。
<実施例2>
実施例1のふるい目開きを106μmに変更した以外は、実施例1と同じ条件で製造を行い、実施例2の六方晶窒化ホウ素粉末を作製した。なお、1回目及び2回目の焼成に関する条件、及び使用した篩の目開きの数値を表1に記載した。また評価結果については表3に記載した。
<実施例3〜7、比較例1〜5>
実施例1の焼結助剤の低結晶性六方晶窒化ホウ素に対する質量割合、焼成温度の最高値、焼成時間を変更して、実施例3〜7、比較例1〜5の六方晶窒化ホウ素粉末を作製した。これらの評価は実施例1と同じ項目及び条件で行った。なお、1回目及び2回目の焼成に関する条件、及び使用した篩の目開きの数値は、実施例3〜7については表1に、比較例1〜5については表2に記載した。またこれらの評価結果に関し、実施例3〜7については表3に、比較例1〜5については表4に記載した。
<実施例8>
焼結助剤に炭酸カルシウム(純度99.5質量%以上、関東化学社製)を用いた以外は、実施例1と同じ条件で、実施例8の六方晶窒化ホウ素粉末を作製し、評価した。なお、1回目及び2回目の焼成に関する条件、及び使用した篩の目開きの数値は表1に記載した。また評価結果は表3に記載した。
<比較例6>
焼結助剤を添加しなかった以外は、実施例1と同じ条件で、比較例6の六方晶窒化ホウ素粉末を作製し、評価した。なお、1回目及び2回目の焼成に関する条件、及び使用した篩の目開きの数値は表2に記載した。また評価結果は表4に記載した。
<比較例7>
実施例1にて篩を実施しなかった以外は、実施例1と同じ条件で、比較例7の六方晶窒化ホウ素粉末を作製し、評価した。なお、1回目及び2回目の焼成に関する条件、及び使用した篩の目開きの数値は表2に記載した。また評価結果は表4に記載した。
<比較例8>
実施例1にて分級方法を篩ではなく風力分級にした以外は、実施例1と同じ条件で、比較例8の六方晶窒化ホウ素粉末を作製し、評価した。なお、1回目及び2回目の焼成に関する条件、及び使用した篩の目開きの数値は表2に記載した。また評価結果は表4に記載した。
Figure 2018165241
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Figure 2018165241
Figure 2018165241
表3、4に示される評価結果から、本発明の六方晶窒化ホウ素を含むファンデーションは、滑り性が向上しまたざらつき感が低減されており、本発明の六方晶窒化ホウ素粉末は、ファンデーション、アイシャドー等の化粧料原料用の窒化ホウ素粉末として好ましく用いられることが示された。

Claims (6)

  1. 平均粒子径が3μm以上20μm以下かつ最大粒子径が250μm以下であり、比表面積が1m/g以上10m/g以下、一次粒子の粉末X線回折法による黒鉛化指数が2.0以下であり、さらに平均摩擦係数が0.90以下、前記平均摩擦係数の変動値が0.015以下、さらに医薬部外品原料規格2006に準拠して測定される溶出ホウ素濃度が20ppm以下である六方晶窒化ホウ素粉末。
  2. 比表面積が1m/g以上2.5m/g以下、さらに医薬部外品原料規格2006に準拠して測定される溶出ホウ素濃度が10ppm以下である、請求項1記載の六方晶窒化ホウ素粉末。
  3. 化粧料原料用である、請求項1または2記載の六方晶窒化ホウ素粉末。
  4. 請求項3記載の六方晶窒化ホウ素粉末を含む化粧料。
  5. 第一焼成条件としてホウ素を含む化合物の粉末及び窒素を含む化合物の粉末の混合粉末を、不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で600〜1300℃で焼成して低結晶性六方晶窒化ホウ素となし、得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素の粉末100質量部と、0.9質量部以上20質量部以下の焼結助剤粉末を含む混合粉末を第二焼成条件として最高温度1600〜2200℃、焼成時間2時間以上の焼成条件で焼成することにより粗六方晶窒化ホウ素を得る工程と、得られた粗六方晶窒化ホウ素を洗浄、乾燥し、篩により粗大粒子を除く工程を含む、請求項1または2に記載の六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法。
  6. 第一焼成条件としてホウ素を含む化合物の粉末及び窒素を含む化合物の粉末の混合粉末を、不活性雰囲気下、及び又はアンモニア雰囲気下で600〜1300℃で焼成して低結晶性六方晶窒化ホウ素となし、得られた低結晶性六方晶窒化ホウ素の粉末100質量部と、2.0質量部以上20質量部以下の焼結助剤粉末を含む混合粉末を第二焼成条件として最高温度1680〜2200℃、焼成時間3時間以上の焼成条件で焼成することにより粗六方晶窒化ホウ素を得る工程と、得られた前記六方晶窒化ホウ素を洗浄、乾燥し、篩により粗大粒子を除く工程を含む、請求項2に記載の六方晶窒化ホウ素粉末の製造方法。

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