JP6251539B2 - 安定化ジルコニアの製造方法 - Google Patents

安定化ジルコニアの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6251539B2
JP6251539B2 JP2013215793A JP2013215793A JP6251539B2 JP 6251539 B2 JP6251539 B2 JP 6251539B2 JP 2013215793 A JP2013215793 A JP 2013215793A JP 2013215793 A JP2013215793 A JP 2013215793A JP 6251539 B2 JP6251539 B2 JP 6251539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stabilized zirconia
stabilizer
alkali metal
compound
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013215793A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015078091A (ja
Inventor
知宏 三津井
知宏 三津井
隆喜 水野
隆喜 水野
中島 昭
昭 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Original Assignee
JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JGC Catalysts and Chemicals Ltd filed Critical JGC Catalysts and Chemicals Ltd
Priority to JP2013215793A priority Critical patent/JP6251539B2/ja
Publication of JP2015078091A publication Critical patent/JP2015078091A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6251539B2 publication Critical patent/JP6251539B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の電極や電解質等として使用される安定化ジルコニアの製造方法に関する。
ジルコニアは融点が高く(2850℃程度)、耐火材料や酸化発熱体などとして工業的に重要である。しかし、純粋なジルコニアは、1000〜2000℃で可逆的に相転移し、その際に数%の膨張・収縮を生じる。このような異常な体積変化は工業材料として好ましくないため、種々の安定化剤が検討され、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、および酸化イットリウム(Y)などが実用化されている。
このような安定化ジルコニアは、高結晶性であり、固体酸化物形燃料電池の電極や電解質等として、長期安定性に優れ、コスト面でも有利である。
安定化ジルコニアの製造方法としては、ジルコニアと安定化剤を共沈法により混合して焼成前駆体を製造した後に1200〜1600℃で焼成する方法(特許文献1参照)や、ジルコニアと安定化剤の混合粉末を湿式粉砕した後に1100〜1400℃で焼成する方法(特許文献2参照)が提案されている。これらの方法においては、安定化剤としてイットリウム化合物が好ましく用いられている。
特開平03−080153号公報 特開2004−323261号公報
ジルコニアと安定化剤を混合して焼成する際には高温を必要とするが、高温焼成は使用装置の制約を受けるだけでなく製造コストも高いものとなる。特許文献2は、原料を湿式粉砕することにより焼成(焼結)温度の低下を図ったものであるが、それでも1100℃を超える焼結温度を必要とし、好ましい焼結温度としては1250℃以上との記載もある。
一方、特許文献1、2を含め、従来知られた安定化ジルコニアの製造方法において、焼成温度を単純に下げたのでは、高結晶性の安定化ジルコニアを得ることは困難である。
本発明は、低温で焼成しても高結晶性の安定化ジルコニアを得ることができる安定化ジルコニアの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、安定化ジルコニア前駆体にアルカリ金属のハロゲン化物を混合して焼成することにより、焼成温度が低くても高結晶性の安定化ジルコニアを得ることができることを見出し、この知見をもとに本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、以下のような安定化ジルコニアの製造方法を提供するものである。
(1)下記(A)成分、(B)成分および(C)成分から選ばれる少なくとも1種の安定化ジルコニア前駆体と、アルカリ金属のハロゲン化物とを混合する混合工程と、前記混合工程で得られた焼成前駆体を焼成する焼成工程とを備えることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
(A)ジルコニウム化合物と安定化剤との混合物
(B)ジルコニウム化合物と安定化剤との反応生成物
(C)前記(A)成分と前記(B)成分との混合物
(2)上述の(1)に記載の安定化ジルコニアの製造方法において、前記焼成工程における焼成温度が1100℃以下であることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
(3)上述の(1)または(2)に記載の安定化ジルコニアの製造方法において、前記(A)成分および前記(B)成分のうち少なくともいずれかは、下記(D)から(F)までのいずれかであることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
(D)安定化剤を含んだ水溶液にジルコニウム化合物を溶解し、得られた水溶液を乾燥してなる乾固物
(E)安定化剤を含んだ水溶液にジルコニウム化合物を溶解し、得られた水溶液をアンモニア水溶液に滴下して生成した沈殿物
(F)ジルコニウム化合物、安定化剤、および水を混合してなるスラリー
(4)上述の(1)から(3)までのいずれか1つに記載の安定化ジルコニアの製造方法において、前記安定化剤が、イットリウム化合物、スカンジウム化合物、マグネシウム化合物およびカルシウム化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする安定化ジルコニウム化合物の製造方法。
(5)上述の(1)から(4)までのいずれか1つに記載の安定化ジルコニアの製造方法において、前記アルカリ金属のハロゲン化物がアルカリ金属の塩化物であることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
(6)上述の(1)から(5)までのいずれか1つに記載の安定化ジルコニアの製造方法において、前記アルカリ金属がナトリウムまたはカリウムであることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
本発明の製造方法によれば、低温で焼成しても高結晶性の安定化ジルコニアを得ることができる。それ故、焼成時に使用装置の制約をほとんど受けることがなく、安定化ジルコニアの製造コストの低減が可能となる。
本発明の安定化ジルコニアの製造方法は、所定の安定化ジルコニア前駆体とアルカリ金属のハロゲン化物とを混合する混合工程と、前記混合工程で得られた焼成前駆体を焼成する焼成工程とを備えることを特徴とする。以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる安定化ジルコニア前駆体は下記(A)成分、(B)成分および(C)成分から選ばれる少なくとも1種である。
(A)ジルコニウム化合物と安定化剤との混合物
(B)ジルコニウム化合物と安定化剤との反応生成物
(C)前記(A)成分と前記(B)成分との混合物
ここで、(A)成分は、ジルコニウム化合物と安定化剤との混合物である。ジルコニウム化合物としては、例えば、酸化ジルコニウム(ジルコニア)や水酸化ジルコニウム(Zr(OH))、硝酸ジルコニウム(ZrO(NO)、および硫酸ジルコニウム(ZrOSO)オキシ塩化ジルコニウム(ZrClO)などが挙げられる。
安定化剤としては、イットリウム化合物、スカンジウム化合物、マグネシウム化合物およびカルシウム化合物などが好ましい。イットリウム化合物としては、例えば、酸化イットリウム(Y)や硝酸イットリウム(Y(NO)などが挙げられる。スカンジウム化合物としては、例えば酸化スカンジウム(Sc)や硝酸スカンジウム(Sc(NO)などが挙げられる。マグネシウム化合物としては、例えば、酸化マグネシウム(MgO)や硝酸マグネシウム(Mg(NO)などが挙げられる。カルシウム化合物としては、例えば酸化カルシウム(CaO)や硝酸カルシウム(Ca(NO)などが挙げられる。これらの安定化剤の中では、発明の効果の観点よりイットリウム化合物が特に好ましい。
(A)成分は、上記したジルコニウム化合物と安定化剤とを混合したものである。混合割合としては、ジルコニウム化合物100質量部に対し、安定化剤を0.1質量部〜30質量部の範囲で混合することが好ましく、1質量部〜20質量部の範囲がより好ましい。
混合方法は特に問わないが、例えば、以下に示す(D)〜(F)などの方法で混合物を調製することが好ましい。
(D)安定化剤を含んだ水溶液にジルコニウム化合物を溶解し、得られた水溶液を乾燥してなる乾固物
(E)安定化剤を含んだ水溶液にジルコニウム化合物を溶解し、得られた水溶液をアンモニア水溶液に滴下して生成した沈殿物
(F)ジルコニウム化合物、安定化剤、および水を混合してなるスラリー
(B)成分は、ジルコニウム化合物と安定化剤との反応生成物である。(B)成分を得る際に用いられるジルコニウム化合物や安定化剤は、(A)成分で用いられたものと同じものが好適に用いられる。また、ジルコニウム化合物と安定化剤の好ましい混合割合も(A)成分と同様である。
(B)成分を得る際の反応としては特に問わないが、例えば、上記した(D)〜(F)などの方法で化学反応を生じて得られたものを安定化ジルコニア前駆体とすればよい。
(C)成分は、上述した(A)成分と(B)成分との混合物である。すなわち、ジルコニウム化合物と安定化剤とが物理的に混合されていても、互いに反応していてもよい。
本発明では、上述した方法により得られた安定化ジルコニア前駆体と、アルカリ金属のハロゲン化物とを混合して焼成前駆体を得る混合工程を実施する。
ここで、上述のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、およびルビジウムなどが挙げられるが、発明の効果の観点より、ナトリウムまたはカリウムが好ましく、特にナトリウムが好ましい。
また、上述のハロゲン化物としては、塩素、臭素、およびヨウ素が挙げられるが、発明の効果の観点より塩素が好ましい。
発明の効果の観点からは、アルカリ金属のハロゲン化物としては、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムが好ましい。
本発明において、アルカリ金属のハロゲン化物は、安定化ジルコニア前駆体100質量部に対して0.0001質量部〜0.5質量部の範囲で混合して用いることが好ましく、0.001質量部〜0.2質量部の範囲がより好ましい。アルカリ金属のハロゲン化物の割合が0.0001質量部未満では本発明の効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、アルカリ金属のハロゲン化物の割合が0.5質量部を超えても本発明の効果にはそれほど寄与せず、むしろ異結晶が生成する可能性がある。
本発明では、前記した混合工程で得られた焼成前駆体を焼成する焼成工程を実施する。この焼成工程では、焼成温度が1100℃以下であることが好ましく、1050℃以下であることがより好ましい。焼成温度が1100℃以下であると、使用装置の制約をほとんど受けることないので、製造コストを大幅に下げることができる。また、本発明の製造方法では、このような低温でも、十分に高結晶性の安定化ジルコニアを得ることができる。
本発明の製造方法においては、Al(アルミナ)を混合工程で配合することが好ましい。Alを配合することで、得られる安定化ジルコニアの強度、靱性および硬度をより向上させることができる。Alの配合量としては、安定化ジルコニア前駆体100質量部に対し、0.01質量部〜1質量部程度が好ましい。
なお、焼成後に、必要に応じてアルカリ金属のハロゲン化物を安定化ジルコニア(粉末)から除去してもよい。例えば、水(25℃程度の常温水あるいは30〜80℃程度の温水)で安定化ジルコニア粉末を洗浄することによりアルカリ金属のハロゲン化物を効果的に除去できる。
上記した本発明の製造方法によれば、低温で焼成しても高結晶性の安定化ジルコニアを得ることができる。それ故、焼成時に使用装置の制約をほとんど受けず、製造コストを下げることが可能となる。また、得られた安定化ジルコニアは、固体酸化物形燃料電池の電極や電解質等として、長期安定性に優れ、コスト面でも有利である。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。しかし、本発明は、これらの実施例に記載された範囲に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(含浸法/塩化ナトリウム使用)
硝酸イットリウム20.2gを水30gに完全に溶解させた。この水溶液を酸化ジルコニウム44.0gに含浸させた後、含浸物を60℃のホットプレート上で乾燥し、安定化ジルコニア前駆体(1)を得た。
次に、安定化ジルコニア前駆体(1)15gに塩化ナトリウム0.0075gを加え、メノウ乳鉢で十分に混合した。混合粉を200℃/時で1000℃まで昇温し、1000℃で2時間焼成した後、室内にて放冷することで室温まで冷却し、安定化ジルコニア粉末(1)を得た。
得られた安定化ジルコニア粉末(1)について、以下の方法でX線回折の測定および比表面積の測定を行った。結果を表1に示す。
(X線回折の測定方法)
RIGAKU(株)製X線回折装置(MiniFlex600)にて行った。具体的には、試料を粉砕・成形した後、装置にセットし、管電圧30.0kV、管電流130.0mA、対陰極Cu、測定範囲:開始角度〜終了角度(2θ)10.000°〜70.000°、スキャンスピード2.000°/min、発散スリット 1deg、散乱スリット 1deg、受光スリット 0.15mmにて測定した。
(比表面積の測定方法)
比表面積計(マウンテック製M−1220)を用いてBET比表面積を測定した。
〔実施例2〕
(共沈法/塩化ナトリウム使用)
硝酸イットリウム13.6gを水372gに完全に溶解させた。この水溶液に硝酸ジルコニウム100gを混合した後、アンモニア水に滴下し、室温で1時間撹梓した。得られた沈殿物を濾過分離し、十分に掛け水して洗浄した後、130℃で24時間乾燥し、安定化ジルコニア前駆体(2)を得た。
次に、安定化ジルコニア前駆体(2)15gに塩化ナトリウム0.0075gを加え、メノウ乳鉢で混合した。混合粉を200℃/時で1000℃まで昇温し、1000℃で2時間焼成した後、室内にて放冷することで室温まで冷却し、安定化ジルコニア粉末(2)を得た。
得られた安定化ジルコニア粉末(2)について、実施例1と同様の方法でX線回折測定および比表面積測定を行った。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
(乾式法/塩化ナトリウム使用)
硝酸イットリウム6.0gと酸化ジルコニウム44.0gとを混合し、ボールミルを用いて粉砕し、安定化ジルコニア前駆体(3)を得た。
次に、安定化ジルコニア前駆体(3)15gに塩化ナトリウム0.0075gを加え、メノウ乳鉢で十分に混合した。混合粉を200℃/時で1000℃まで昇温し、1000℃で2時間焼成した後、室内にて放冷することで室温まで冷却し、安定化ジルコニア粉末(3)を得た。
得られた安定化ジルコニア粉末(3)について、実施例1と同様の方法でX線回折測定および比表面積測定を行った。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
(湿式粉砕法/塩化ナトリウム使用)
酸化イットリウム13.8gと酸化ジルコニウム86.2gを混合し、ここへ固形分濃度が33.3質量%となるように純水を加えた後、湿式粉砕機(アシザワファインテック社製:スターミルラボスターLMZ−06)を用いて粉砕し、スラリーを得た。そして、スラリー中の固形分の平均粒子径(メジアン径)0.20μm以下になるまで粉砕した。粉砕は、600mLのベッセルを用いて行った。
なお、上記した平均粒子径は以下のようにして測定した。
(平均粒子径の測定方法)
堀場製作所(株)製レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(LA−300)にて、光線透過率が70〜95%の範囲となるように試料を溶媒(水)に投入し、循環速度:2.8L/min、超音波:3min、反復回数:30で測定した。測定値は、メジアン径による表記である。
次に、粉砕後のスラリーについて、ディスク型スプレードライヤー(大川原化工機社製:L−8型スプレードライヤー)を用いて噴霧乾燥を行った。ここで乾燥ガスとして空気を用いた。また、バグフィルター差圧が0.15kPaとなるよう調整し、乾燥ガスの入口温度は200℃に調整した。スラリー流量は2kg/時とし、スラリー/空気を突出する二流体ノズルは、空気圧が0.05MPaとなるようにした。このような噴霧乾燥を行うことで、安定化ジルコニア前駆体(4)を得た。
次に、安定化ジルコニア前駆体(4)15gに塩化ナトリウム0.0075gを加え、メノウ乳鉢で十分に混合した。混合粉を200℃/時で1000℃まで昇温し、1000℃で2時間焼成した後、室内にて故冷することで室温まで冷却し、安定化ジルコニア粉末(4)を得た。
得られた安定化ジルコニア粉末(4)について、実施例1と同様の方法でX線回折測定および比表面積測定を行った。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
(含浸法/塩化カリウム使用)
実施例1と同様の方法により調製した安定化ジルコニア前駆体(1)15gに塩化カリウム0.0075gを加え、メノウ乳鉢で混合した。混合粉を200℃/時で1000℃まで昇温し、1000℃で2時間焼成した後、室内にて放冷することで室温まで冷却し、安定化ジルコニア粉末(5)を得た。
得られた安定化ジルコニア粉末(5)について、実施例1と同様の方法でX線回折測定および比表面積測定を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1と同様の方法で得られた安定化ジルコニア前駆体を200℃/時で1000℃まで昇温し、1000℃で2時間焼成し、室内にて放冷することで室温まで冷却して、安定化ジルコニア粉末を得た。得られた安定化ジルコニア粉末を用いて実施例1と同様の方法でX線回折測定および比表面積測定を行った。
Figure 0006251539
〔評価結果〕
表1の結果より、実施例1〜5では、1000℃という低温で焼成したにもかかわらず、十分に高結晶性の安定化ジルコニアが得られていることがわかる。
一方、安定化ジルコニア前駆体にアルカリ金属のハロゲン化物を混合しないで焼成した比較例1では、実施例と同じ焼成温度では、十分に高結晶性の安定化ジルコニアを得ることができない。
それ故、安定化ジルコニア前駆体の低温焼成にはアルカリ金属のハロゲン化物の存在が極めて効果的であることが理解できる。

Claims (5)

  1. ジルコニウム化合物と安定化剤との反応生成物(B)である安定化ジルコニア前駆体と、アルカリ金属のハロゲン化物とを混合する混合工程と、
    前記混合工程で得られた焼成前駆体を焼成する焼成工程とを備える安定化ジルコニアの製造方法であって、
    前記(B)成分は、下記(E)成分であることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
    (E)安定化剤を含んだ水溶液にジルコニウム化合物を溶解し、得られた水溶液をアンモニア水溶液に滴下して生成した沈殿物
  2. 請求項1に記載の安定化ジルコニアの製造方法において、
    前記焼成工程における焼成温度が1100℃以下であることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の安定化ジルコニアの製造方法において、
    前記安定化剤が、イットリウム化合物、スカンジウム化合物、マグネシウム化合物およびカルシウム化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の安定化ジルコニアの製造方法において、
    前記アルカリ金属のハロゲン化物がアルカリ金属の塩化物であることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の安定化ジルコニアの製造方法において、
    前記アルカリ金属がナトリウムまたはカリウムであることを特徴とする安定化ジルコニアの製造方法。
JP2013215793A 2013-10-16 2013-10-16 安定化ジルコニアの製造方法 Expired - Fee Related JP6251539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013215793A JP6251539B2 (ja) 2013-10-16 2013-10-16 安定化ジルコニアの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013215793A JP6251539B2 (ja) 2013-10-16 2013-10-16 安定化ジルコニアの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015078091A JP2015078091A (ja) 2015-04-23
JP6251539B2 true JP6251539B2 (ja) 2017-12-20

Family

ID=53009894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013215793A Expired - Fee Related JP6251539B2 (ja) 2013-10-16 2013-10-16 安定化ジルコニアの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6251539B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101954075B1 (ko) * 2017-09-28 2019-03-06 주식회사 비씨텍 자전연소합성법을 이용한 안정화 지르코니아 제조방법 및 이 방법으로 제조된 안정화 지르코니아

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08133835A (ja) * 1994-11-04 1996-05-28 Ube Ind Ltd 柱状粒子およびその製造方法
JP2000327416A (ja) * 1999-05-18 2000-11-28 Toray Ind Inc 酸化ジルコニウム原料粉末およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015078091A (ja) 2015-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4060791B2 (ja) チタン酸バリウム系粉末の製造方法
JP2010500957A (ja) 酸化ジルコニウム及びその製造方法
JP6299871B2 (ja) チタン酸リチウム系複合生成物の前駆体及びその製造方法
TW201446656A (zh) 用於製備鋰鈦尖晶石之方法及其用途
JP6744193B2 (ja) ガーネット型のリチウム−ランタン−ジルコニウム複合酸化物およびその製造方法
JPS62230610A (ja) ジルコニウムゾル及びゲルの製造方法並びにこれらを用いるジルコニアの製造方法
JP6456241B2 (ja) リチウム含有複合酸化物粉末の製造方法
JP5388742B2 (ja) 酸化ニッケル−安定化ジルコニア複合酸化物の製造方法
JP2017128462A (ja) チタンニオブ酸化物の製造方法、及びこれから得られるチタンニオブ酸化物を用いたチタンニオブ酸化物負極活物質の製造方法
JP6251539B2 (ja) 安定化ジルコニアの製造方法
CN108529672A (zh) 化学共沉淀法生产热喷涂用钇稳定氧化锆球形粉生产工艺
JP6091881B2 (ja) BaTi2O5系複合酸化物の製造方法
WO2020195721A1 (ja) スピネル粉末
JP2016030700A (ja) α−アルミン酸リチウムの製造方法
JP5873117B2 (ja) α−アルミン酸リチウムの製造方法
KR101747901B1 (ko) 이트리아 안정화 지르코니아의 제조방법
KR102120035B1 (ko) 안정화 지르코니아 분말 및 이의 전구체의 제조방법
JP7533032B2 (ja) セリウム系複合酸化物粒子の製造方法
CN109574659A (zh) 一种陶瓷手机壳用白色氧化锆粉体及其制备方法
WO2021125344A1 (ja) 非晶質リチウムイオン伝導酸化物粉末およびその製造方法、並びに、nasicon型結晶構造を有するリチウムイオン伝導酸化物粉末の製造方法
CN100572281C (zh) 一种红色氧化铝粉体的制备方法
JP7461341B2 (ja) ブラウンミラライト系多結晶溶融生成物
CN104528824B (zh) 一种同时生产氧化锆粉体和铵盐的方法及产品
JPS63248719A (ja) 多成分セラミツクスの原料粉末の製法
CN104229890B (zh) 一种钽镁酸镧粉体的制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6251539

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees