JP2018162316A - 転移を減少させるまたは阻止するための組成物および方法 - Google Patents

転移を減少させるまたは阻止するための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)を含む組成物、およびこれを利用してがん転移の形成を減少させるまたは阻止するための方法を提供すること。【解決手段】本組成物は、局部局所送達用に製剤化してもよい。本組成物はがん抗原を実質的に含まなくてもよい。GLAによる処置は、COX2阻害剤およびベータ−アドレナリン遮断剤による処置と組み合わせることができる。一部の実施形態に従うと、本発明は、GLAの局部局所送達を使用した転移進行の減少または阻止を対象とする。【選択図】なし

Description

関連特許出願との相互参照
本出願は、2013年6月4日に出願された米国仮特許出願第61/830,675号に対する優先権の利益を主張する、2014年4月18日に出願された米国特許出願第14/256,881号に対して優先権の利益を主張し、これら全てはその全体が参考として本明細書に援用される。
発明の分野
本発明は、グルコピラノシル脂質アジュバント(例えば、GLA、または短いSLAなど)を単独でまたはCOX2阻害剤およびベータ−アドレナリン遮断剤と組み合わせて使用した転移進行の減少またはさらに阻止に関する。
発明の背景
がんの早期発見および治療的介入における改善にもかかわらず、全体的ながん生存率はこの10年来著しく改善されてはおらず、大部分の固体悪性腫瘍において転移は依然として死亡の主な原因である。
原発腫瘍摘除術の周術期の期間、すなわち、外科手術直前、外科手術中および外科手術後の期間には、長期的ながん再発に対するいくつかの注意が払われていないリスクファクターが隠されており、したがって、既に存在する微小転移が激増することおよび新しい転移が開始することに対する高いリスクにより特徴付けられることが最近になって認識された。これら周術期のリスクの大部分は、原発腫瘍の外科的除去により誘発される様々な擾乱によるものであり、これは、いくつかの機序を介して、既に存在する微小転移の進展および新しい転移の開始を促進すると考えられており、これらの機序の一部がごく最近になって特定された。
多くの可溶性因子が、(i)原発腫瘍の存在、(ii)生理学的および心理的ストレス、ならびに(iii)外科手技自体およびそれに付随する麻酔、鎮痛、輸血ならびに他の手術中の手技に対する患者の神経内分泌応答およびパラクリン応答の結果、周術期の期間中に全身的に増加する。これら可溶性化合物として、カテコールアミン、プロスタグランジン、グルココルチコイド、オピオイド、および投与された様々な麻酔剤および鎮痛剤が挙げられる。in vitroにおいてこれらの因子の多くは悪性細胞に直接作用し、腫瘍細胞増殖、接着、移動運動、細胞外マトリクス侵入能力、アポトーシスおよびアノイキスへの抵抗性、および血管新生促進因子の分泌を含む、腫瘍の転移活性に対して極めて重要であるいくつかの分子プロセスを活性化することが近年明らかとなった。さらに、in
vitroならびにヒトおよび動物でのin vivoの試験は、これらの可溶性因子の多くが、抗転移性細胞媒介免疫(CMI)の抑制をもたらすことを示しており、実際これは一般的な周術期の現象である。
CMI、特に細胞傷害性Tリンパ球(CTL)およびナチュラルキラー(NK)細胞は、手術前でも抑制され、手術後にはかなり抑制され、その抑制の程度は、外科手術による外傷および組織損傷の程度に対応する。とりわけ、CMIの抑制は、動物モデルにおいて、がん転移の促進を媒介する原因として示されており、臨床研究により、これは転移進行に対する感受性の増加と関連付けられた。
悪性組織を減少させるおよび/またはCMIの抑制を阻止することを目的とする様々な処置の中で、がん患者における免疫療法はこの10年で再び勢いを得た。具体的には、1型Tヘルパー(Th1)および炎症促進性サイトカイン(例えば、IL−2、IL−12、IFN−γ)は、CMIを顕著に増強することが公知であり、これらは、in vivoでの悪性細胞の根絶に重大な役割を果たしている。免疫刺激手法(ISA)では、病原体関連の分子パターン(例えばLPS、CpG)を含有する天然もしくは合成化合物、またはこれらの化合物が誘発する炎症誘発性/Th1サイトカインを含む、確立した生物学的応答調節物質(BRM)が一般的に利用される。
しかし、抗腫瘍ISAを利用した動物試験は前途有望な結果を示したものの、がん患者での臨床研究は、概して、あまり良い結果ではなかった。動物モデルにおいてヒトがんの進行を刺激する上でのいくつかの問題がこの乖離の根底にあることが示唆され、大部分は移植されたがん組織と宿主の生理機能の生物学における差に焦点を合わせ、これには、移植された組織に対する免疫感受性および適合性が含まれた。免疫抑制効果を誘発することが公知であり、がん患者を特徴付ける心理学的および生理学的状態から生じ、動物モデルでは存在しないストレス応答、もまたこの乖離の根底にあることが示唆された。
Neemanら、(2012年)Clin Cancer Res.、18巻(18号):4895〜902頁は、ベータ−アドレナリン作動性遮断およびCOX−2阻害を同時に使用してカテコールアミンおよびプロスタグランジンを周術期の標的とすることによって、術後のがん再発を減少させる手法について記載している。
Avrahamら、(2010年)Brain Behav Immun.、24巻(6号):952〜8頁は、手術後の免疫抑制を阻止して術後の腫瘍進行を減少させる免疫刺激療法と内分泌遮断剤の薬理学的介入との統合について記載している。
周術期の期間の重要性が認識され、ISAを利用した動物試験において前途有望な結果が明らかとなったにもかかわらず、恐らく、手術という状況で命にかかわる感染症の徴候が、ISAの予想される発熱作用および有害作用と区別できないことから、免疫刺激性療法は、周術期の期間中に患者にほとんど利用されていない。本手法を試みた比較的少ない治験では、単一のTh1(例えば、IL−2、IL−12)または炎症促進性(例えば、IFN−α)サイトカインが利用され、白血球減少症、パフォーマンスステータスの悪化、発熱、嘔吐、および精神的抑うつを含む、これらの療法に対する重篤な有害反応が実際に報告された。病原体関連の分子パターン(PAMP)に基づく最近のFDA認可合成薬剤は、有効な、自己制御された、内因性の、複数のサイトカイン応答を誘発するが、有害反応を著しく少なくしか引き起こさないことが示されている。このようなISAとして、グルコピラノシル脂質アジュバントと呼ばれるTLR−4アゴニスト(US8,273,361およびWO2010/141861においてGLAとして開示された)が挙げられ、これはT、B、および樹状細胞を活性化する。
US8,273,361は、実質的に均質な化学物質形態で提供される、合成グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)の有用な免疫学的アジュバント特性の発見に基づき、免疫応答を誘発または向上させるためのワクチンおよび医薬組成物を含む組成物および方法を開示している。GLAならびに1種または複数の抗原、トール様受容体(TLR)アゴニスト、コアジュバントおよび担体、例えば、薬学的担体などを含むワクチンおよび医薬組成物もまた提供される。
WO2010/141861は、化合物、特に、交互の化学構造および特性を有するグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)化合物を開示している。免疫応答を誘発または向上するための医薬組成物、ワクチン組成物、および関連する方法もまた開示されている。
転移の進行に対するより有効な処置の必要性が依然として存在する。
本明細書で引用されたすべての刊行物、特許、および特許出願は、これらの全体がすべての目的のため、参照により本明細書に援用されている。
米国特許第8,273,361号明細書 国際公開第2010/141861号
Neemanら、(2012年)Clin Cancer Res.、18巻(18号):4895〜902頁 Avrahamら、(2010年)Brain Behav Immun.、24巻(6号):952〜8頁
発明の要旨
本発明は、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)を使用してがん転移の形成を減少または阻止するための組成物および方法を提供する。一部の実施形態に従うと、本発明は、GLAの局部局所送達を使用した転移進行の減少または阻止を対象とする。一部の実施形態に従うと、GLAは、がん抗原(規定のペプチド、タンパク質、またはペプチド、タンパク質もしくはフラグメントの混合物としてであろうと、あるいは不活化または改変したがん細胞調製物としてであろうと)の同時投与を行うことなく使用される。一部の実施形態に従うと、GLAはCOX2阻害剤およびベータ−アドレナリン遮断剤と組み合わせる。
本発明は、処置すべき腫瘍に隣接する空間もしくは空洞、あるいは代わりに、処置すべき腫瘍の排出リンパ節に隣接する空間もしくは空洞、または直接的に排出リンパ節へのGLAの局部局所送達を初めて開示する。GLAのこのような局部局所送達はまた、原発腫瘍の除去後に、腫瘤の摘除術後に形成される空間または空隙に実施することもできる。したがって、本発明は、処置転帰を改善するための、より制御された方式でのGLA投与を提供する。有利には、局部局所送達は、活性成分のより持続した効果を提供することができる。さらに、GLAの局部局所送達は、GLAのより低い全身投薬量、およびがんの設定において全身性送達に関連し得る有害な副作用の減少を可能にすることができる。
本発明は、がん抗原、例えば、処置を受ける対象の腫瘍に由来する抗原、処置を受ける対象の腫瘍の種類に関連することが公知の抗原もしくは抗原を含有する抗原組成物、あるいは患者もしくは患者規定の腫瘍の混合物からの腫瘍細胞の投与物または腫瘍細胞の調製物に由来する抗原の調製物などの共投与を行うことなく、がん転移に対してGLAを使用すること(したがって、がんワクチンのための組成物という状況でのGLAの投与とは異なる)をさらに開示している。有利なことに、本発明において、GLAのこのような使用は、がんに特異的な抗原が同定されているがんの種類に限定されない。
一部の実施形態では、GLAは、腫瘍切除手術後の固形腫瘍の転移の阻止のために利用される。手術前および手術後に投与されたGLAが、転移進行の有効な阻害を達成することが現在開示されている。
本発明は、GLA処置を、ベータ−アドレナリン遮断剤および/またはCOX2選択的阻害剤での処置と組み合わせて、転移阻害の転帰をさらに最適化することができることをさらに開示している。任意の特定の理論または作用機序に束縛されることなく、ベータ−アドレナリン遮断剤とCOX2阻害剤の組合せは、がん患者に生じ得るストレス誘発性免疫抑制に対抗し、したがってGLAの効力の改善をもたらすことが企図される。本明細書で開示されている活性成分の組合せは、少なくとも相加的に、好ましくは相乗的に作用する。
一態様では、本発明は、がんを有する対象を処置する方法であって、該方法は、活性成分としてグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含み、該投与は、がんを処置するのに有効である方法を提供する。
1つの態様によると、本発明は、対象における転移進行を減少させるまたは阻止するための方法であって、該方法は、活性成分としてグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を対象に投与するステップを含み、該投与は、転移を減少させるまたは阻止するのに有効である方法を提供する。
本明細書で使用する場合、「転移」、「がんの転移」または「腫瘍の転移」という用語は、交換可能に使用され、1つの器官または組織に位置する原発性がん性腫瘍由来のがん性細胞が、別の、隣接しない器官または組織において成長することを指す。転移はまた微小転移も包含し、微小転移とは、元の原発性がん性腫瘍の器官に直接つながりのない器官または身体の部分における検出不能な量のがん性細胞の存在である。転移はまた、プロセスのうちのいくつかのステップ、例えば、元の腫瘍部位からのがん細胞の離脱、ならびに身体の他の部分へのがん細胞の遊走および/または侵入などとして定義することもできる。
本明細書で使用する場合、「転移進行の減少または阻止」とは、転移の拡散、進行および成長を遅延させるまたはさらに完全に阻害することを指す。この用語はまた、器官または組織内における転移の数を減少させること、ならびに本発明の組成物によって処置すべき既存のがんのサイズ、数または悪性腫瘍状態を減少させることも含み得る。当業者であれば理解しているように、転移進行の減少または阻止は、当技術分野で公知の様々な放射線写真、画像化、循環する腫瘍マーカー、動悸、直接測定または観察技術により測定した場合の腫瘍のサイズまたは数の減少を含む当技術分野で公知の標準的方法により測定することができる。したがって、転移進行の減少または阻止はまた、処置するがんの疾患状態に関連する徴候もしくは症状の減少、あるいは生存の延長または処置するがんの疾患の徴候もしくは症状の苦痛の減少により測定することができる。
一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩は局部局所送達で投与される。
本明細書で使用する場合、「局部局所送達」は、処置すべき腫瘍に隣接する空間もしくは空洞への送達、または処置すべき腫瘍の排出リンパ節に隣接する空間もしくは空洞、または直接的に排出リンパ節への送達を示す。腫瘍切除手術後に投与される場合、局部局所送達は、腫瘤の除去後に形成された空間または空隙への送達を含む。局部局所投与は、単一もしくは複数の局部局所空間への単回注射により、または同時もしくは少なくとも約1分間、数分間、数時間、数日もしくは数週間という期間にわたり与えられる一連の注射として実施することができる。本明細書で使用する場合、局部局所送達は、腫瘍内投与を含まない。さらに、局部局所投与は、医薬組成物が対象の体の外部表面に適用される局所的投与は含まない。
一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩はがん抗原なしで投与される。
一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩を含む、投与される医薬組成物はがん抗原を実質的に含まない。
「実質的に含まない」とは、本明細書で使用する場合、約1%未満、好ましくは約0.1%未満、約0.01%(w/w)未満、約0.001%(w/w)未満を指す。
一部の実施形態では、本方法は、腫瘍切除手術後に、対象における転移進行を減少させるまたは阻止するために使用される。一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩は前記腫瘍切除手術の周術期の期間中に投与される。
「周術期の期間」とは、手術の直前、手術中および手術直後の期間を指す。これは、患者が手術のために準備している手術前の時間(「術前期間」)、これに続いて手術に費やされる時間(「術中期間」)および患者は回復中であり、通常合併症についてモニターされる手術後の時間(「術後期間」)を含む。周術期の期間は、病院、外科センターおよび/またはヘルスケアプロバイダーオフィスにおいて生じ得る。
本明細書で使用する場合、周術期の期間とは典型的には、腫瘍切除手術の2〜10日前に始まり、前記手術の14〜21日後に終わる期間、例えば、手術の4〜5日前に始まり、手術の約14日後に終わる期間、または手術の7日前に始まり、手術の約7日後に終わる期間を指す。
一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩は、手術前に少なくとも1回(例えば2回、3回、4回またはそれ超)投与される。一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩は、手術後に少なくとも1回(例えば2回、3回、4回またはそれ超)投与される。一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩は、手術前と手術後の両方に投与される。
GLAまたは薬学的に許容されるその塩が複数回投与される一部の実施形態では、これは一定の用量で投与される。これらの実施形態にしたがえば、GLAまたは薬学的に許容されるその塩が投与されるたびに、これは同じ用量で投与される。GLAまたは薬学的に許容されるその塩が複数回投与される他の実施形態では、これは変動する用量で投与される。これらの実施形態にしたがえば、GLAまたは薬学的に許容されるその塩の投与される用量は、処置期間全体を通して変動する。
一部の実施形態では、GLAは、以下の構造式(I):
(式中、R、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRはC12〜C20アルキルである)を有する。
一部の実施形態では、R、R、RおよびRは、ウンデシルであり、RおよびRは、トリデシルである。
一部の実施形態では、GLAは、以下の構造式(II):
(式中、
、L、L、L、LおよびLは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、−O−、−NH−または−(CH)−であり、
、L、L、およびL10は、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、存在しないかまたは−C(=O)−であり、
は酸官能基であり、
およびYは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、−OH、−SH、または酸官能基であり、
は、−OHまたは−SHであり、
、R、RおよびRは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、C〜C13アルキルであり、
およびRは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、C〜C11アルキルである)を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書で使用されるGLAアジュバントは、以下の構造式(III):
(式中、
、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C〜C20アルキルである)を有し得る。
より特定の実施形態では、GLAは、R、R、RおよびRが、C1114アルキルであり、RおよびRが、C1215アルキルである、上に記載された式IIIを有する。
より特定の実施形態では、GLAは、R、R、RおよびRが、C11アルキルであり、RおよびRが、C13アルキルである、上に記載された式IIIを有する。
より特定の実施形態では、GLAは、R、R、RおよびRがC11アルキルであり、RおよびRがCアルキルである、上に記載された式IIIを有する。
ある特定の実施形態では、GLAは合成物質であり、以下の構造式(IV):
を有する。
上記GLA構造(式IV)のある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C〜C20アルキルである。ある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11アルキルであり、RおよびRは、Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、GLAは合成物質であり、以下の構造式(V):
を有する。
上記GLA構造(式V)のある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C〜C20アルキルである。ある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11アルキルであり、RおよびRは、Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、GLAは合成物質であり、以下の構造式(VI):
を有する。
上記GLA構造(式VI)のある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C〜C20アルキルである。ある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11アルキルであり、RおよびRは、Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、合成物質GLAは、以下の構造:
を有する。
ある特定の実施形態では、合成物質GLAは、以下の構造:
を有する。
ある特定の実施形態では、合成物質GLAは、以下の構造:
を有する。
一部の実施形態では、本発明の方法は、ベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤の投与は、腫瘍切除手術の周術期の期間中に行う。
一部の典型的な実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤は、別々の医薬組成物中に存在する。
一部の実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤、COX2阻害剤またはこれら両方は、手術前に少なくとも1回(例えば2回、3回、4回またはそれ超)投与される。追加的実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤、COX2阻害剤またはこれらの両方は、手術後少なくとも1回(例えば2回、3回、4回またはそれ超)投与される。一部の実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤、COX2阻害剤またはこれらの両方は、手術前と手術後の両方に投与される。
一部の実施形態では、GLAまたは薬学的に許容されるその塩、ベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤は、周術期の期間中の同じ日に投与される。他の実施形態では、これらは別々の日に投与される。
一部の実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤は、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、エスモロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、ネビボロール、オクスプレノロール(oxyprenolol)、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール、チモロール、または薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される。各可能性は本発明の別々の実施形態を表している。特定の実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤はプロプラノロールまたは薬学的に許容されるその塩である。
一部の実施形態では、COX2阻害剤は、セレコキシブ、シミコキシブ、エトリコキシブ、エトドラク、エオリコキシブ(eoricoxib)、ルミラコキシブ、メロキシカム、パレコキシブ、ロフェコキシブ、チラコキシブ、バルデコキシブ、または薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される。各可能性は本発明の別々の実施形態を表している。特定の実施形態では、COX2阻害剤はエトドラクまたは薬学的に許容されるその塩である。
別の態様によると、本発明は、転移進行の減少または阻止における使用のための、活性成分としてGLAまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、がん抗原を実質的に含まない組成物を提供する。
一部の実施形態では、医薬組成物は、唯一の活性成分としてのGLAまたは薬学的に許容されるその塩からなる。
一部の実施形態では、医薬組成物は、局部局所送達のために製剤化される。
一部の実施形態では、医薬組成物は、腫瘍切除手術の周術期の期間中の使用のためのものである。
一部の実施形態では、医薬組成物は、腫瘍切除手術の周術期の期間中にベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤と共に使用するためのものである。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
対象における転移進行を減少させるまたは阻止するための方法であって、該方法は、活性成分としてグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を該対象に投与するステップを含み、該投与は、転移を減少させるまたは阻止するのに有効である、方法。
(項目2)
前記投与が局部局所送達によるものである、項目1に記載の方法。
(項目3)
GLAまたは薬学的に許容されるその塩を含む前記医薬組成物が、がん抗原を実質的に含まない、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
前記医薬組成物が、腫瘍切除手術後に、前記対象における転移進行を減少させるまたは阻止するために投与される、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記投与が、前記腫瘍切除手術の周術期の期間中に行われる、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記医薬組成物が、前記手術の前(術前)に少なくとも1回投与される、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記医薬組成物が、前記手術の後(術後)に少なくとも1回投与される、項目5に記載の方法。
(項目8)
前記医薬組成物が一定の用量で投与される、項目6から7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記医薬組成物が変動する用量で投与される、項目6から7のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記GLAが、以下の構造式(I):
(式中、
、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C12〜C20アルキルである)
を有する、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
、R、RおよびRが、ウンデシルであり、RおよびRが、トリデシルである、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記GLAが、以下の構造式(II):

(式中:
、L、L、L、LおよびLは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、−O−、−NH−または−(CH)−であり、
、L、L、およびL10は、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、存在しないかまたは−C(=O)−であり、
は酸官能基であり、
およびYは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、−OH、−SH、または酸官能基であり、
は、−OHまたは−SHであり、
、R、RおよびRは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、C〜C13アルキルであり、
およびRは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、C〜C11アルキルである)を有する、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記GLAが、以下の構造:

を有する、項目12に記載の方法。
(項目14)
ベータ−アドレナリン遮断剤および/またはCOX2阻害剤を投与するステップをさらに含む、項目1から13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記投与するステップが、腫瘍切除手術の周術期の期間中に行われる、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記ベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤が、別々の医薬組成物中に存在する、項目14に記載の方法。
(項目17)
前記ベータ−アドレナリン遮断剤、COX2阻害剤または両方が、前記手術前(術前)に少なくとも1回投与される、項目15または16に記載の方法。
(項目18)
ベータ−アドレナリン遮断剤、COX2阻害剤または両方が、前記手術の後(術後)に少なくとも1回投与される、項目15または16に記載の方法。
(項目19)
GLAまたは薬学的に許容されるその塩、ベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤を含む前記医薬組成物が、前記周術期の期間中の同じ日に投与される、項目15または16に記載の方法。
(項目20)
GLAまたは薬学的に許容されるその塩、ベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤を含む前記医薬組成物が、前記周術期の期間中の別々の日に投与される、項目15または16に記載の方法。
(項目21)
前記ベータ−アドレナリン遮断剤が、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、エスモロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、ネビボロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール、チモロール、または薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される、項目14から20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記ベータ−アドレナリン遮断剤が、プロプラノロールまたは薬学的に許容されるその塩である、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記COX2阻害剤が、セレコキシブ、シミコキシブ、エトリコキシブ、エトドラク、エオリコキシブ、ルミラコキシブ、メロキシカム、パレコキシブ、ロフェコキシブ、チラコキシブ、バルデコキシブ、または薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される、項目14から22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記COX2阻害剤が、エトドラクまたは薬学的に許容されるその塩である、項目23に記載の方法。
(項目25)
活性成分としてGLAまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、転移進行の減少または阻止における使用のための、医薬組成物。
(項目26)
がん抗原を実質的に含まない、項目25に記載の医薬組成物。
(項目27)
活性成分としてのGLAまたは薬学的に許容されるその塩からなる、項目25または26に記載の医薬組成物。
(項目28)
局部局所送達のために製剤化されている、項目25から27のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目29)
腫瘍切除手術の周術期の期間中の使用のためのものである、項目25から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目30)
腫瘍切除手術の周術期の期間中にベータ−アドレナリン遮断剤および/またはCOX2阻害剤と共に使用するためのものである、項目25から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目31)
前記GLAが、以下の構造式(I):

(式中、
、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C12〜C20アルキルである)
を有する、項目25から30のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目32)
、R、RおよびRが、ウンデシルであり、RおよびRが、トリデシルである、項目31に記載の医薬組成物。
(項目33)
前記GLAが、以下の構造式(II):
(式中、
、L、L、L、LおよびLは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、−O−、−NH−または−(CH)−であり、
、L、L、およびL10は、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、存在しないかまたは−C(=O)−であり、
は、酸官能基であり、
およびYは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、−OH、−SH、または酸官能基であり、
は、−OHまたは−SHであり、
、R、RおよびRは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、C〜C13アルキルであり、
およびRは、同じであるかまたは異なり、かつ独立して、C〜C11アルキルである)
を有する、項目25から30のいずれか一項に記載の医薬組成物。
(項目34)
前記GLAが、以下の構造:

を有する、項目25に記載の医薬組成物。
本発明のこれらおよびさらなる態様および特徴は、以下に続く図、詳述された記載、実施例および特許請求の範囲から明らかとなる。
図1Aおよび図1Bは、雄のラットにおける、エピネフリンを使用した場合(図1A)またはエピネフリンを使用しなかった場合(図1B)のMADB106 LTRに対するGLAの効果の用量曲線である。図1Aでは、n=38;*PBSとの差、p<0.0001;#アジュバントとの差、p<0.05。図1Bでは、n=37;*PBSとの差、p<0.05;#アジュバントとの差、p<0.05。
図2Aおよび図2Bは、雄のラット(図2A)および雌のラット(図2B)におけるGLA効果の開始および持続時間についての時間経過である。図2Aでは、n=79;*PBSとの差、p<0.05;**PBSとの差、p<0.0001;#アジュバントとの差、p<0.05。図2Bでは、n=93;*PBSとの差、p<0.05;#アジュバントとの差、p<0.05。
図3は、ラットの肺におけるMADB106の転移の進行に対するGLAの効果である。n=86(雌44匹);*PBSとの差、p<0.05;#アジュバントとの差、p<0.01。
図4Aおよび図4Bは、未処置の動物とNK枯渇させた動物と対比した場合(図4A)および未処置の動物のみの場合(図4B)のMADB106 LTRに対するGLAの効果である。図4Aでは、「枯渇なし」について:n=25;*PBSとの差、p<0.01;「枯渇」について:n=27;群間差は明らかではなかった。
発明の詳細な説明
本発明は、転移形成の減少またはさらに阻止を対象とする。本明細書で開示されている手法は、GLAでの免疫刺激に基づく。GLAは、COX2阻害剤およびベータ−アドレナリン遮断剤と任意選択で組み合わせることができる。
医薬組成物
一態様では、本発明の医薬組成物は、少なくとも1種のGLA化合物を、薬学的に許容される担体、添加剤または賦形剤と組み合わせて含むことができる。別の態様では、本発明の医薬組成物は一般的に、少なくとも1種のGLA化合物、ベータ−アドレナリン遮断剤、例えば、プロプラノロールなど、またはCOX2選択的阻害剤、例えば、エトドラクなどを、薬学的に許容される担体、添加剤または賦形剤と組み合わせて含む。本明細書に記載されている活性剤の薬学的に許容される塩もまた本発明の範囲内である。「薬学的に許容される塩」は、このような化合物と、有機酸もしくは無機酸(酸付加塩)または有機塩基もしくは無機塩基(塩基付加塩)との組合せに由来する本明細書に記載されている化合物の塩を指す。本発明の組成物は、遊離塩基または塩の形態のいずれかで使用することができ、両方の形態が本発明の範囲内にあるとみなされる。
グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA):
GLAは、合成のTLR−4アゴニストであり、宿主における免疫応答、特に細胞媒介性免疫応答を導き出すことが可能である。GLAは、完全に合成物質であること、ならびに規定の数、長さ、および位置の炭素鎖を有することにより、LPS、MPLおよび3−DMPLなどの他のTLR−4アゴニストとは異なる。GLAは効率的なTh1活性化を導き出すことが可能である一方、最小のTh2有害作用しか引き起こさない。GLAを含む組成物は、例えば、US8,273,361およびWO2010/141861に記載されている。
本発明の組成物と共に使用するためのGLA分子は、(i)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン1位と、還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間のエーテル結合を介して非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したOホスホリル基と、(iii)6つまでの脂肪族アシル鎖とを含み、脂肪族アシル鎖の1つがエステル結合を介して還元末端グルコサミンの3−ヒドロキシに結合し、脂肪族アシル鎖の1つがアミド結合を介して非還元末端グルコサミンの2−アミノに結合し、エステル結合を介して12個超の炭素原子のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合を介して非還元末端グルコサミンの3−ヒドロキシに結合し、エステル結合を介して12個超の炭素原子のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含む。GLAは典型的には3’−de−O−アシル化されていない。
本明細書で使用する場合、GLAは、以下の構造式(I):
(式中、
、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C12〜C20アルキルである)を有し得る。
ある特定の実施例は、R、R、RおよびRが、ウンデシルであり、RおよびRが、トリデシルであるGLAである。
加えて、GLAは、本明細書で使用する場合、以下の構造式(II):
(式中、
、L、L、L、LおよびLは、同じであるかまたは異なり、かつ、独立して、−O−、−NH−または−(CH)−であり、
、L、L、およびL10は、同じであるかまたは異なり、かつ、独立して、存在しないかまたは−C(=O)−であり、
は酸官能基であり、
およびYは、同じであるかまたは異なり、かつ、独立して、−OH、−SH、または酸官能基であり、
は、−OHまたは−SHであり、
、R、RおよびRは、同じであるかまたは異なり、かつ、独立して、C〜C13アルキルであり、
およびRは、同じであるかまたは異なり、かつ、独立して、C〜C11アルキルである)を有し得る。
使用することができる適切なGLA分子の例は、上記に述べられたWO2010/141861および米国特許第8,722,064号に記載されている。
ある特定の実施形態では、本明細書で使用されているGLAアジュバントは、以下の構造式(III):
(式中、
、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C〜C20アルキルである)を有し得る。
より特定の実施形態では、GLAは、R、R、RおよびRが、C1114アルキルであり、RおよびRが、C1215アルキルである、上に記載された式IIIを有する。
より特定の実施形態では、GLAは、R、R、RおよびRが、C11アルキルであり、RおよびRが、C13アルキルである、上に記載された式IIIを有する。
より特定の実施形態では、GLAは、R、R、RおよびRが、C11アルキルであり、RおよびRが、Cアルキルである、上に記載された式IIIを有する。
ある特定の実施形態では、GLAは合成物質であり、以下の構造式(IV):
を有する。
上記GLA構造(式IV)のある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C〜C20アルキルである。ある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11アルキルであり、RおよびRは、Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、GLAは合成物質であり、以下の構造式(V):
を有する。
上記GLA構造(式V)のある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11〜C20アルキルであり、RおよびRは、C〜C20アルキルである。ある特定の実施形態では、R、R、RおよびRは、C11アルキルであり、RおよびRは、Cアルキルである。
ある特定の実施形態では、GLAは合成物質であり、以下の構造式(VI):
を有する。
上記GLA構造(式VI)のある特定の実施形態では、R、R、RおよびRはC11〜C20アルキルであり、RおよびRはC〜C20アルキルである。ある特定の実施形態では、R、R、RおよびRはC11アルキルであり、RおよびRはCアルキルである。
ある特定の実施形態では、合成GLAは、以下の構造:
を有する。
ある特定の実施形態では、合成GLAは、以下の構造:
を有する。
ある特定の実施形態では、合成GLAは、以下の構造:
を有する。
「アルキル」とは、1〜20個の炭素原子を含有し、ある特定の好ましい実施形態では、11〜20個の炭素原子を含有する、直鎖または分枝の、非環式または環式の、不飽和または飽和の脂肪族炭化水素を意味する。代表的な飽和直鎖アルキルとして、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどが挙げられ、例えば、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシルなどが挙げられる一方で、飽和分枝のアルキルとして、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチルなどが挙げられる。代表的な飽和環式アルキルとして、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる一方で、不飽和の環式アルキルとして、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどが挙げられる。環式アルキルはまた、本明細書で「単素環」または「単素環式環」とも呼ばれる。不飽和アルキルは、隣接する炭素原子間に少なくとも1つの2重または3重結合を含有する(「アルケニル」または「アルキニル」とそれぞれ呼ばれる)。代表的な直鎖および分枝アルケニルとして、エチレニル、プロピレニル、1−ブテニル、2−ブテニル、イソブチレニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニルなどが挙げられる一方で、代表的な直鎖および分枝アルキニルとして、アセチレニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−メチル−1−ブチニルなどが挙げられる。
「酸官能基」とは、水媒体中でプロトンを供与することが可能な官能基を意味する(すなわちブレンステッド−ローリー酸)。プロトンを供与した後、酸官能基は、負に帯電した種(すなわち、酸官能基の共役塩基)となる。酸官能基の例として、これらに限定されないが:−OP(=O)(OH)(ホスフェート)、−OS(=O)(OH)(スルフェート)、−OS(OH)(スルファイト)、−C(=O)OH(カルボキシレート)、−OC(=O)CH(NH)CH2C(=O)OH(アスパルテート)、−OC(=O)CHCHC(=O)OH(スクシネート)、および−OC(=O)CHOP(=O)(OH)(カルボキシメチルホスフェート)が挙げられる。
GLAは商業的に得られる。GLAの合成のための方法は、例えば、上記に述べられたWO2010/141861および米国特許第8,722,064号に提供されている。
GLA製剤は、実質的に均質な形態で調製することができ、この均質な形態とは、GLA分子について、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、さらにより好ましくは少なくとも96%、97%、98%または99%の純度のGLA調製物を指す。所与のGLA調製物の純度の程度の決定は、適当な分析化学的方法、例えば、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、質量分析および/または核磁気共鳴分析などを用いて、当業者により容易に行われ得る。
本発明のGLAを含む医薬組成物は、好ましくはがんに特異的な抗原を実質的に含まず、免疫応答、例えば、非特異的免疫応答を刺激するために対象に投与される。
「実質的に含まない」とは、本明細書で使用する場合、約1%未満、好ましくは約0.1%未満、約0.01%未満(w/w)、約0.001%未満(w/w)を指す。
「約」という用語は、測定可能な値、例えば量などについて言及している場合、特定された値から+/−10%、より好ましくは+/−5%、さらにより好ましくは+/−1%、なおより好ましくは+/−0.1%のばらつきを包含するように本明細書で使用されており、よってばらつきは意図した目的を達成するのに適当である。
GLAは、好ましくは安定エマルジョンに製剤化することができる。一つの特定の実施形態では、例えば、がん抗原を実質的に含まない安定エマルジョン内にGLAを含む組成物が提供される。エマルジョン系として、当技術分野で公知のような単相または多相のエマルジョン系が挙げられる。
一部の実施形態では、組成物は、水中油型エマルジョンの形態である。他の実施形態では、組成物は油中水型エマルジョンの形態である。さらに他の実施形態において、組成物は微小粒子の形態である。
特定の実施形態では、本発明の組成物は水中油型のエマルジョンを含み、GLAは油相内に組み込まれている。
任意の水中油型組成物がヒト投与に適切なものとなるためには、エマルジョン系の油相が代謝可能な油を含むことが好ましい。代謝可能な油という用語の意味は当技術分野では周知である。代謝可能とは、「代謝により変換することが可能である」と定義することができる。油は、任意の植物油、魚油、動物性油脂または合成油であってよく、レシピエントに対して毒性がなく、代謝により変換可能なものである。ナッツ(例えば、ピーナッツ油など)、種子、および穀粒が植物油の一般的な原料である。合成油もまた本発明の一部であり、市販の油、例えば、NEOBEE(登録商標)およびその他を含むことができる。適切な油の非限定的例はスクアレン(2,6,10,15,19,23−ヘキサメチル−2,6,10,14,18,22−テトラコサヘキサエン)である。
本発明の油エマルジョン調製物は、抗酸化剤、例えば、油のα−トコフェロール(ビタミンE、EP0382271B1)を含み得る。
WO95/17210およびWO99/11241は、スクアレン、α−トコフェロール、およびTWEEN(登録商標)80に基づくエマルジョンアジュバント組成物を開示している。WO99/12565は、ステロールを油相に添加することによる、これらのスクアレンエマルジョンに対する改良を開示している。さらに、トリグリセリド、例えば、トリカプリリン(C2750)などを、エマルジョンを安定化させるために油相に添加することができる(WO98/56414)。
安定した水中油エマルジョン内に見出される油滴のサイズは、フォトン相関関係分光法で測定した場合、好ましくは約1ミクロン未満であり、約30〜600nm、好ましくは約30〜500nmほどの直径、そして最も好ましくは約150〜500nmの直径の範囲、特に約150nmの直径であってよい。この関連で、好ましくは、数で約80%の油滴が好ましい範囲内にあるべきであり、より好ましくは約90%超、最も好ましくは約95%超の油滴(数)が規定のサイズ範囲内にあるべきである。本発明の油エマルジョン中に存在する構成部分の量は慣例的に約2〜10%の範囲の油、例えば、スクアレンなど;存在する場合、約2〜10%のアルファトコフェロール;約0.3〜3%の界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどである。好ましくは、油:アルファトコフェロールの比は、より安定したエマルジョンが得られるので、1と等しいかまたはそれ未満である。Span85もまた約1%のレベルで存在してもよい。ある場合には、本発明のGLA組成物が安定剤をさらに含有するのが有利であり得る。
水中油型エマルジョンを生成する方法は当業者には周知である。一般的に、この方法は、油相を、界面活性剤、例えば、PBS/TWEEN80(登録商標)溶液などと混合するステップ、これに続いてホモジナイザーを使用してホモジナイズするステップを含む。例えば、混合物をシリンジ針に1回、2回またはそれ超、通すステップを含む方法は、少容量の液体をホモジナイズするのに適切である。同等に、マイクロフルダイザーにおける乳化プロセス(M110Sマイクロフルイディクス機器、最大50通路、6バールの最大圧力インプットで2分間(約850バールの出力圧力))は、より少量またはより大量のエマルジョンを生成するように適応させることができた。この適応は、必要とされる直径の油滴を有する調製物が達成されるまで、生成したエマルジョンを測定することを含むルーチン実験により達成することができた。
GLAの例示的用量は、約0.01μg/kg〜約100mg/kg(体重)、例えば、約1μg/kg〜約1mg/kg、または約1μg/kg〜約60μg/kg、または約5μg/kg〜約200μg/kgの範囲であり得る。
一部の実施形態では、本発明のGLAを含む医薬組成物は、局部局所送達用に製剤化する。投与の適切な経路の例として、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内が挙げられる。投与の回数および頻度は、宿主の応答に依存することは当業者には明らかである。
ベータ−アドレナリン遮断剤(アンタゴニスト)−例えば、プロプラノロール:
プロプラノロールは、CAS登録番号525−66−6により特定することができる。プロプラノロールは市販されており、当技術分野で公知の方法で合成することもできる。医薬組成物のためには、塩酸プロプラノロールが典型的には使用される。適切な製剤として、例えば、約10〜80mgの塩酸プロプラノロールを含有する固体経口投与剤形、約20〜40mg/5mlの塩酸プロプラノロールを含有する液体経口投与剤形、約60〜160mgの塩酸プロプラノロールを含有する持続放出性経口投与剤形、および約1mg/mlの塩酸プロプラノロールを含有する静脈内注射用液体剤形が挙げられる。
COX2選択的阻害剤−例えば、エトドラク:
エトドラクは、CAS登録番号41340−25−4により特定することができる。エトドラクは市販されており、当技術分野で公知の方法で合成することもできる。適切な製剤として、例えば、約200〜500mgを含有する固体経口投与剤形、約400〜600mgを含有する持続放出性経口投与剤形が挙げられる。
ある特定の状態の処置に有効となる本発明の組成物中の化合物の量は、状態の性質に依存し、標準的臨床技術により決定することができる。例えば、Goodman and Gilman;The Physician’s Desk Reference、Medical Economics Company, Inc.、Oradell、N.J.、1995年;およびDrug Facts and Comparisons、Facts and Comparisons, Inc.、St. Louis、Mo.、1993年を参照されたい。
製剤に利用するべき正確な用量はまた、投与経路、および疾患の重症度に依存し、医師の判断および各患者の状況により決定されるべきである。
方法および使用
本発明の態様に従うと、本発明は、対象における転移進行を減少させるまたは阻止するための方法を提供する。
一部の実施形態では、本方法は、活性成分として、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を投与するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、活性成分としてグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物を、さらにベータ−アドレナリン遮断剤および/またはCOX2阻害剤の対象への投与と組み合わせて、対象に投与するステップを含む。
一部の実施形態では、GLAを、単独でまたはベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤と組み合わせて、対象に、局部局所に投与することによって、対象における転移進行を減少させるまたは阻止するための方法が提供される。一部の実施形態では、腫瘍切除することなく、GLAを、単独でまたはベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤と組み合わせて、対象に、局部局所に投与することによって、対象における転移進行を減少させるまたは阻止するための方法が提供される。
一部の実施形態では、腫瘍切除手術の周術期の期間中、GLAを、単独でまたはベータ−アドレナリン遮断剤およびCOX2阻害剤と組み合わせて、対象に投与し、これにより手術後の転移進行を減少させるまたは阻止することにより、腫瘍切除手術後、対象における転移進行を減少させるまたは阻止するための方法が提供される。
一部の実施形態では、GLAは手術前(術前)および手術後(術後)に投与される。一部の実施形態では、ベータ−アドレナリン遮断剤、COX2阻害剤または両方は、手術前(術前)および手術後(術後)に投与される。
当技術分野で公知のいずれの投与方法も使用することができる。一部の実施形態では、GLAの投与は典型的には、局部局所送達により実施される。ある特定の状況下、例えば、周術期の期間中、全身投与が使用される。全身投与は、本明細書で使用する場合、静脈内投与を含まない。
GLA投与は、単回の注射または複数回の注射として実施することができる。
典型的には、本発明の方法は、がん抗原なしでGLAを投与するステップを含む。投与されるGLAの医薬組成物は好ましくはがん抗原を実質的に含まない。
一部の実施形態では、本発明の方法は、周術期の期間中のベータ−アドレナリン遮断剤とCOX2阻害剤の共投与をさらに含む。
一部の実施形態では、GLAは、術前に投与され、その一方でベータ−アドレナリン遮断剤および/またはCOX2阻害剤は術前および術後に投与される。
一部の実施形態では、すべての3種の活性成分は手術前と手術後の両方に投与される。
活性成分のそれぞれの特定の用量、ならびに摘除手術に関するこれらの具体的な投与日は、腫瘍の種類、重症度および患者の全体的状況に基づき医師により決定されるべきである。
本発明の方法により処置される対象は、固形および非固形腫瘍を含む、がんに悩まされている哺乳動物、典型的にはヒトである。各可能性は本発明の別々の実施形態を表している。一部の実施形態では、対象は、まさに腫瘍摘除術を受けようとしている原発性の固形腫瘍に悩まされているヒトである。対象は、任意の種類の固形悪性腫瘍、例えば、癌、例えば、呼吸器系癌、消化器系癌、尿生殖器系癌、精巣癌、乳癌、前立腺癌、内分泌系癌、および黒色腫などに悩まされていることもある。例示的癌として、子宮頸部、肺、前立腺、乳房、頭部および頸部、結腸ならびに卵巣の組織から形成するもの、さらに癌肉腫(例えば、癌性および肉腫組織で構成される悪性腫瘍が挙げられる)および腺癌(腺組織由来のものまたは腫瘍細胞が認識可能な腺構造を形成するもの)が挙げられる。本明細書で開示されている方法で処置すべき悪性腫瘍の追加の例として、肉腫、すなわち支持的組織または結合組織、例えば骨または軟骨の悪性腫瘍、およびリンパ腫、すなわち、リンパ組織の腫瘍が挙げられる。ある特定の実施形態では、がんの例として、これらに限定されないが、腺癌、リンパ腫、胞胚、黒色腫、および肉腫を含めたがんが挙げられる。このようながんのより具体例として、扁平上皮細胞がん、肺がん(例えば、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、肺腺癌、肺扁平上皮細胞癌など)、消化器がん、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫、膵臓がん、グリア芽細胞腫、子宮頸がん、陰影、卵巣がん、肝臓がん(例えば、肝臓癌および血腫など)、膀胱がん、乳がん、大腸がん、直腸結腸がん、子宮内膜または子宮の癌、唾液腺癌、腎臓がん(例えば、腎臓細胞癌およびウィルムス腫瘍など)、基底細胞癌、黒色腫、前立腺がん、甲状腺がん、精巣がん、食道がん、ならびに様々な種類の頭部および頸部がんが挙げられる。
腫瘍摘除術後の転移の形成は、画像化技術、生検、血液試験などを含む当技術分野で公知の方法を使用して、対象において経過観察することができる。
以下の実施例は、本発明のある特定の実施形態をより完全に例示するために提示されている。しかし、これらは、本発明の広い範囲を制限するものであると決して解釈されるべきではない。当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく本明細書で開示されている原理の多くの変化形および改変を容易に考案することができる。
材料および方法
1.動物
Tel Aviv Universityの動物施設内で、月齢4〜8カ月(実験間で年齢は変動した)の雄および雌のFischer344(F344)ラットを、1ケージ当たり3〜4匹ずつ飼育し、12:12明暗サイクル、22±1℃で、食物および水は自由に入手できる状態にした。動物は、実験前、最低4回取り扱うことによって、潜在的な手順上のストレスを減少させた。体重、性別、および薬物投与は、すべての実験手順を通して釣り合いを取った。飼育の状態は、Tel Aviv UniversityのInstitutional Animal Care and Use Committeeによりモニターされ、この委員会はまた本明細書に記載されているすべての試験を承認した。
2.薬物
1.GLAおよびその投与
安定エマルジョン(SE)(2000μg/ml)に溶解させたGLA(IDRI、Seattle、WA)を、3μg/ml〜200μg/mlの最終濃度(関連する実験による)となるようにPBSで希釈した。MADB106腫瘍細胞接種の直前、4h、12h、24h、48h、または96h前(関連する実験による)に、選択された濃度からの100μlを各動物(0.3μg〜20μg/動物)に皮下注射(s.c.)した。
2.安定エマルジョン(SE)/アジュバントエマルジョン
SE(安定エマルジョン;IDRI、Seattle、WA)を希釈し、GLAのように正確な方式で投与した。
3.抗NKR−P1
抗NKR−P1は、ラットにおいて、新鮮なIL−2−活性化したナチュラルキラー(NK)細胞上に、またずっと低い程度ではあるが、多形核球(PMN)細胞上に発現するNKR−P1表面抗原に結合するIGgモノクローナル抗体(mAb)(元はmAb3.2.3と呼ばれる)である。抗NKR−P1を用いたラットのin vivoでの処置は、NK細胞を選択的に枯渇させ、NK依存性および抗体依存性非MHC拘束性細胞傷害を排除する。T細胞機能およびT細胞のパーセンテージ、末梢血単核細胞(PBMC)、およびPMNは影響を受けない。この抗体は(アイソタイプ対照抗体ではそうではない)、投与すると直ちにin vivoでNK細胞を無効にし、1日のうちにNK細胞を選択的に枯渇させることが以前に示されている。抗体は、軽いイソフルラン麻酔下で、MADB106腫瘍細胞接種と同時にi.v.注射した。
3.腫瘍細胞株
1.MADB106
MADB106は、F344ラットにおいて化学的に誘発させた乳房の腺癌(MADB100)の肺への転移から得た選択された変異細胞株である。MADB106腫瘍細胞は肺にしか転移せず、このモデルにおいて、肺腫瘍保持(LTR)(これは、数週間後に進行する転移の数を高度に示唆する)はNK細胞に依存する。さらに、MADB106の転移プロセスは、主に接種後最初の24hの間NK活性に対して感受性があるので、LTRは、実際の転移数よりもin vivoのNK活性レベルをより反映する。湿度100%、37℃、5%COにおいて、MADB106細胞株を、完全培地(10%加熱不活性ウシ胎児血清(FCS)、50μg/mLのゲンタマイシン、2mMのl−グルタミン、0.1mMの非必須アミノ酸、および1mMのピルビン酸ナトリウムを補充したRPMI−1640培地)(Biological Industries、Kibbutz Biet Haemek、Israel)中の単層培養物中に維持した。トリプシン溶液(PBS中0.25%)により培養物フラスコから細胞を取り出し、完全培地で洗浄した。この細胞株を、肺腫瘍保持のin vivoでの評価と、NK細胞傷害性のin vitroでの試験の両方に使用した。
2.YAC−1
YAC−1リンパ腫は、in vitroでのげっ歯類のNK細胞傷害性の評価のために使用される標準的な標的細胞株である。湿度100%、37℃、5%COにおいて、細胞株を完全培地中の懸濁培養物内で維持した。
4.MADB106腫瘍細胞の放射標識および肺腫瘍保持率の評価
0.5μCi/mlの125ヨウ化デオキシウリジン(125IDUR、Danyel Biotech、Rehovot、Israel)を細胞培養物に24h添加することによって、LTRの評価のための腫瘍細胞のDNA放射標識を達成した。腫瘍細胞注射のため、ラットをイソフルランで軽く麻酔し、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有する2ml/kgPBS中の4×10/kgのMADB106腫瘍細胞をこれらの尾静脈に注射した。一部の実験ではまた、肺におけるMADB106保持の増幅のために、徐放性エマルジョン(4部のPBS、3部の鉱油(Sigma、Rehovot、Israel)、および1部のマンナイド−モノオレエート(非特異的表面活性乳化剤、Sigma、Rehovot、Israel))中に溶解したエピネフリン(雌には1.8mg/kgおよび雄には0.6mg/kg)の追加の0.5mlのs.c.注射を利用し、より優れた群識別を可能にした。LTRの評価のために、動物をCOで屠殺し、125IDUR−標識した腫瘍細胞の接種の24h後にこれらの肺を取り出し、γ−カウンターに配置して、この器官内に保持される放射能のパーセントを評価した。以下の式を使用してLTRを計算した:(肺の放射能カウント−バックグラウンド放射能)×100/(注射した全細胞懸濁液の放射能カウント−バックグラウンド放射能)。
5.NK細胞傷害性のEX vivo評価
1.NK細胞傷害性の評価のための循環白血球、肺の辺縁(MP)白血球、および肝臓の辺縁(MH)白血球の収集および調製
ラットを過量のイソフルランで屠殺し、腹腔および胸腔を開放した。5〜8mlの血液(それぞれ雌および雄)を心臓の右心室からヘパリン処置したシリンジに採取した。1mlの血液を3mlのPBSで1回(400gで10min)そして3mlの完全培地で2回洗浄し、その元の体積へ再構成した。心臓に30U/mlのヘパリン処置したPBSを潅流させることでMP白血球を収集した。PBSを右心室に注射し、潅流液を左心室から採取した。血液が混入した最初の3mlの潅流液は廃棄し、その後の25mlを採取し、1mlに濃縮した。これは、潅流液を遠心分離し(400gで10min)、上清を廃棄し、ペレットを3mlの完全培地中に懸濁させ、潅流液を再び遠心分離し(400gで10min)、潅流液を1mlに濃縮することによって達成した。肝臓に30U/mlのヘパリン処置したPBSを潅流させることによって、MH白血球を同様に収集した。PBSを肝門脈に注射し、潅流液を大静脈から採取した。血液が混入した最初の5mlの潅流液を廃棄し、その後の25mlを採取し、MP白血球について記載したものと同じ方法で濃縮した。
2.NK細胞傷害性の評価
標準的全血51Cr放出アッセイを使用した。この手順では、試験する白血球集団(末梢血単核細胞、MPまたはMH白血球)を事前に精製することなく、1mlのエフェクター細胞当たりの抗腫瘍NK細胞の細胞傷害性(NKCC)を評価する。この手順を使用して測定した細胞傷害性は、NK細胞の選択的枯渇がすべての標的細胞の死滅を廃絶することから、他の細胞型または可溶性因子ではなく、NK細胞に起因することが以前の試験で示された。この手順の利点として、持続時間がより短いこと、エフェクター細胞の干渉がより少ないこと、および細胞組成物の元のin vivoでの環境がより良好に代表されることが挙げられる。
6種の異なるエフェクター対標的(E:T)比を、150μlアリコートのエフェクター細胞調製物をマイクロタイタープレート内で連続希釈することによって形成した。次いで、100μlの完全培地中の5000個の放射標識した標的細胞(MADB106またはYAC−1)を各ウェルのエフェクター細胞調製物の上に添加した。100μlの生理食塩水、100μlのFCS、および50μlの完全培地中で、100μCiの51Cr(Rotem Taassiot、Dimona、Israel)と共に1hインキュベートすることによって、標的細胞の放射標識を行った。このインキュベーション後、標的細胞を完全培地内で3回洗浄し(300gで10min)、これらの濃度を5×10/mlに調節した。エフェクター細胞を完全培地またはTriton−X100(Sigma、Rehovot、Israel)と置換することによって、放射能の自然および最大放出をそれぞれ決定した。4hのインキュベーション期間(湿度100%、37℃、5%CO)の前および後に、プレートを遠心分離した(400gで10min、それぞれ25および4℃)。これによって、赤血球の表面上に白血球および腫瘍細胞の「バフィーコート」を作製し、効率的なエフェクターと標的の相互作用を可能にした。最後に、γ−カウンターでの放射能の評価のために100μlの上清の試料を回収した。具体的な死滅を、100×[(試料の放出×HCF−自然放出)/(最大放出−自然放出)]として計算した。ヘマトクリット値補正率(HCF)は、異なるE:T比に対してヘマトクリット値−上清体積における変化を補正する。放出された放射性分子が分散する無細胞培地の体積の変化を考慮するようにこの補正率が含まれている。
6.フローサイトメトリー
標準的手順を使用して、フローサイトメトリー解析のための細胞を調製した。両方の血液、肺潅流液および肝臓潅流液の中のNK細胞をCD161bright細胞としてAPC−コンジュゲート抗CD161mAb(Biolegend、San Diego、CA)により同定した。この判定基準は、NK活性を示す細胞の95%超を排他的に同定することが示されている。PE−コンジュゲート抗CD5mAb(eBioscience、San Diego)を使用してT細胞を同定し、NKT細胞をCD161+CD5+リンパ球として同定した。NK活性化マーカーを、FITC−コンジュゲートNKp46(BiossUSA、Woburn、MA)およびCy7−コンジュゲートLAMP−1(BiossUSA、Woburn、MA)で同定した。顆粒球およびリンパ球を前方散乱および側方散乱に基づき同定した。FACScan(Becton Dickinson)を使用してフローサイトメトリー分析を行った。試料1μl当たりの細胞の絶対数(または具体的な細胞サブタイプ)を評価するために、試料1μl当たり300個のポリスチレンマイクロビーズ(20μm、Duke Scientific、Palo Alto)を各試料に添加し、以下の式を使用した:(試料中の細胞数/試料中のマイクロビーズ数)×300。
7.統計解析
0.05を所定の有意レベルとして、一元または二元配置分散分析(ANOVA)を行った。有意な群間差が認められた場合、フィッシャーの制約つき最小有意差(フィッシャーのPLSD)対比を実施して、先天的仮定に基づき、群の特定の対を比較した。
(実施例1)
雄のラットにおけるMADB106 LTRに対するGLAの効果の用量曲線
将来の実験のためのGLA投与についての強力な投薬量を確立するために実験を行った。
手順:
75匹の月齢3カ月のF344雄のラットを、7つの実験群のうちの1つにランダムに分け、PBS、SE、またはGLAを、0.3μg、0.7μg、2.5μg、10μg、および20μgの用量/動物で投与した。群の割り当てに従って、各動物に100μlの薬物をs.c.注射し、24h後、MADB106細胞を播種した(上記セクション4に詳述する通り)。これら7つの群のそれぞれを2つの別々の群にさらに細分化した。1つの群には腫瘍接種中にエピネフリン注射し、第2の群にはビヒクルを注射した。24時間後、動物を屠殺し、肺をLTR評価のために取り出した(セクション4に詳述する通り)。
結果:
LTRに対する処置(SE、およびGLA用量)の有意な主要な効果は、エピネフリン群(F(6,31)=14.375、p<0.0001)およびビヒクル群(F(6,30)=3.354、p<0.05)の両方で明らかであった。これは、肺からがん細胞を排除する宿主の能力の改善(LTRの低減)を示している。図1Aおよび1Bを参照されたい。
エピネフリン群におけるフィッシャーのPLSD事後比較では、PBSに対するSE(p<0.001)について、およびPBSに対するすべてのGLA用量(p<0.0001)について有意な改善が示された。SEに対するGLAの相加効果について調査すると(GLAはもともとSE中に溶解し、SEは部分的にその効果に関与しているという事実のため)、有意な改善が0.7μg、2.5μg、10μg、および20μgの用量について発見された(それぞれ、p<0.05、p<0.01、p<0.01、およびp<0.001)。
ビヒクル群内では、フィッシャーのPLSD事後比較で、SE単独については効果が生じず、PBSに対するGLAについては、0.7μg、2.5μg、10μg、および20μgの用量(それぞれ、p<0.05、p<0.01、p<0.05、およびp<0.01)において有意な改善が生じた。
これらの結果は、LTRに対するGLAの有利な効果においてSE構成物質が果たす部分的関与、および動物1匹当たり0.7μgと等しいまたはそれ超の投薬量について、SE効果に対するGLAの相加効果を示す。この実験後、動物1匹当たり2μgのGLAの作業投薬量が決定されたが、これは、SE−関連効果を超えるGLA−関連効果に基づいた最小であり、しかも有効な薬物用量を可能にする。
また、すでに以前に報告された通り、MADB106細胞接種と共にエピネフリンを投与することは、宿主に対してより過酷な条件を導き、LTRレベルを増加させることによって、群間のより優れた識別を可能にする。エピネフリンを与えたPBS動物と、ビヒクルを与えた動物との間の差を分析することによって、LTRに対する特異的なエピネフリン効果、およびエピネフリン群内においてGLAにより引き起こされる関連減少効果(これはその投薬量と正の相関を示す)を計算することが可能であった。
(実施例2)
GLA効果の開始および持続時間についての時間経過
GLA投与について効果の持続時間を決定するため、およびその使用について最適な時点を評価するために実験を行った。
手順:
最初の実験では、75匹の月齢6カ月のF344雄のラットを、腫瘍接種前の5つの注射時点−0h、4h、12h、24h、および48hのうちの1つにランダムに分けた。各群を3つの実験薬物群、PBS、SE、および2μgのGLAのうちの1つにさらに細分化した。各動物には、その関連する薬物群に従い、その指定された時点で、100μlをs.c.注射した。0hの時間において、MADB106細胞をエピネフリンと共に注射した(セクション4に詳述する通り)。4匹の追加の雄のF344ラットをPBS群に加え、エピネフリンの効果を確立するためのアンカーとしての役目を果たすためにこれらにはエピネフリンを注射しなかった(ビヒクルを与えた)。24時間後、動物を屠殺し、LTR評価のため肺を取り出した(セクション4に詳述された通り)。
第2の実験では、雌のラットにおいて同様の実験を行った。89匹の月齢6カ月の雌のF344ラットを6つの注射時点−0h、4h、12h、24h、48h、および96hのうちの1つにランダムに分けた。各群を3つの実験薬物群、PBS、SE、および2μgのGLAのうちの1つにさらに細分化した。他のすべての手順は、上記の雄の通りであった。
結果:
両方の実験で、PBSおよびSE群内の異なる時点は、一貫したまたは有意な差を示さなかったので、これらの条件に十分な動物を蓄積するようにこれらを合わせた。
最初の実験(雄)では、処置のLTRに対する有意な主要効果が明らかであり(F(7,71)=5.990、p<0.0001)、宿主の抵抗性を改善した。図2Aを参照されたい。フィッシャーのPLSD事後比較は、SE単独については効果を示さず、時点4h、12h、24h、および48hにおけるGLAとPBSとの間で有意な差を示した(4hに対してp<0.05、他はp<0.0001)。
第2の実験(雌)では、処置のLTRに対する有意な主要効果が明らかであった(F(8,84)=3.229、p<0.01)。図2Bを参照されたい。フィッシャーのPLSD事後比較は、SE単独について効果を示さず、時点24hおよび48hにおけるGLAとPBSとの間で有意な差を示した(両方ともp<0.05)。
これらの結果は、雄および雌の両方において、GLAの単一の低用量の注射について急速かつ長期持続の効果を示しているが、この用量での処置に対して雄においてより良好な応答を示唆している。
(実施例3)
肺におけるMADB106転移の実際の進行に対するGLA効果の評価のための3週間の試験
この実験は、LTRというより短い指標に焦点を合わせるよりもむしろ、肺におけるがん転移の実際の進行に対するGLAのin vivoでの効果を評価するために行った。手順:
86匹の月齢6カ月のF344ラット(雌44匹)を3つの実験群に分けた(2μgのGLA、SE、およびPBS)。群の割り当てに従い、各動物に100μlをs.c.注射した。24hr後、動物をイソフルランで軽く麻酔し、0.5mlのPBS(0.1%BSAを補充)中の10個のMADB106腫瘍細胞(およそ4×10/kg)をこれらの尾静脈に注射した。3週間後、ラットを屠殺し、これらの肺を取り出し、ブアン液(72%ピクリン酸飽和溶液、23%ホルムアルデヒド(37%溶液)および5%氷酢酸)中に24h置いた。エタノールで洗浄した後、目視可能な表面の転移を、各肺の起源を知らされていない研究者がカウントした。
結果:
処置の転移の数に対する有意な主要効果は明らかであった(F(2,83)=5.405、p<0.01)。図3を参照されたい。
フィッシャーのPLSD事後比較は、SE単独について効果を示さず、GLAとPBSとの間(p<0.05)およびGLAとSEとの間で(p<0.01)有意な差、すなわちGLAは転移の数を減少させたことを示した。明らかな有意な性別差はなかった。
(実施例4)
未処置およびNK枯渇した動物におけるMADB106のLTRに対するGLAの効果
この実験は、LTRに対するGLA投与の有利な影響の媒介におけるNK細胞の役割を評価するために行った。
手順:
54匹の月齢4カ月のF344雄のラットを2つの群(抗NKR−P1 mAbの投与によるNK枯渇、またはビヒクル投与)に分け、各群を3つ(2μgのGLA、SE、およびPBS)にさらに細分化した。その薬物条件の割当に従い、各動物に100μlをs.c.注射し、24h後にMADB106細胞を、抗NKR−P1 mAbまたはビヒクルのいずれかと同時に投与した。24時間後、動物を屠殺し、肺をLTR評価のために取り出した(セクション4に詳述する通り)。
結果:
2×3ANOVA(枯渇×薬物注射)により、枯渇について有意な効果を明らかになり(F(1,46)=712.065、p<0.0001)、NK枯渇した動物におけるおよそ20倍高いレベルのLTR、したがって、肺からのMADB106の排除におけるNK細胞の突出した役割が示された。図4Aを参照されたい。
枯渇群および非枯渇群を別々に調査した場合、明らかな枯渇群間の差はなかった。このことは、この条件下でGLAまたはSEのいずれについても効果がないことを示すが、その一方で枯渇なしの条件下では群についての有意な効果が見出された(F(2,22)=6.447、p<0.01)。枯渇なしの条件についてのフィッシャーのPLSD事後比較は、SE単独について効果を示さず、GLAとPBSとの間で有意な差を示した(p<0.01)。図4Bを参照されたい。これらの発見は、GLAの有利な効果は、NK細胞により顕著に媒介されることを示している。
この実験手法を利用した以前の研究でもまた、他の操作がNK枯渇した動物においてLTRを増加または低減させることが示された。このことは、この実験手法における潜在的、方法論的障害、例えば、天井効果または床効果を否定している。
(実施例5)
手術後の自然転移のマウスモデルにおけるGLA、β遮断剤およびCOX2阻害剤の試験
C57BL/6Jマウスに、同系B16F10.9−黒色腫またはLewis肺癌を足蹠内播種し、進行した腫瘍が100mlを上回った時点で足を切断する。GLA、ベータ−アドレナリン作動性アンタゴニストプロプラノロール、および/またはシクロオキシゲナーゼ−2阻害剤エトドラクを切断術前に1回(またはそれ超)投与し、再発のない生存をモニターする。GLAが切断術前に1回投与され、プロプラノロールとエトドラクとが切断術後1回投与される、さらなる実験を行う。
C57BL/6J雄および雌のマウスを週齢6週間で購入し、動物施設内で1ケージ当たり3〜4匹を飼育し、12:12明/暗のサイクル、22 6 1℃で食物および水は自由に入手できるようにしておく。10〜14週間の週齢で動物を使用し、各実験においてすべての群を通して週齢を一致させる。腫瘍投与および薬物投与の順序は、すべての実験群を通して釣り合いを取り、対照動物にはビヒクルを注射する。
PBS、鉱油、およびArlacel(8:7:1)のエマルジョン中のプロプラノロールをs.c.注射(5mg/kg、10ml/kg)する。エトドラクをコーン油に溶解し、s.c.注射する(50mg/kg、10ml/kg)。0.1μ〜50μgの範囲の用量/動物でGLAをs.c.注射する。
各マウスに、5×10個のB16F10.9黒色腫細胞またはd122 Lewis肺癌(0.1%BSAを含有する20mlのPBS中)を足蹠内注射し、腫瘍は目視により毎日検査する。腫瘍が100〜150mlの体積に到達したら、マウスを2%イソフルランで麻酔し、特定の薬物処置を施し、腫瘍を足切断術により切除する。指定された腫瘍体積を達成したマウスは、事前に決定した釣り合いをとる順序に基づき特定の薬物処置群に割り当て、したがって異なる薬物群間で、切除時点において腫瘍サイズおよび腫瘍年齢の等しい分布を確実にする。切断術を行う実験者は、薬物処置群について知らされていない。マウスは、その後、80dの期間の間(かつ最後の病的状態の出現から2wk以上)毎日病的状態の徴候についてモニターする。病気の挙動、または明らかながん再発を示すマウスにはイソフルランを過量投与し、解剖して悪性の病巣を決定する。病気の挙動は、遅い身体運動、環境刺激への無反応性、顕著な体重減少、または振戦により定義される。
特定の実施形態の前述の記載は、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするので、現在の知識を適用することによって、過度な実験を行うことなく、一般的概念から逸脱することなく、様々な用途のために、このような特定の実施形態を他者は容易に改変および/または適応させることができ、そのためこのような適応および改変は、開示された実施形態の同等物の意味および範囲内で理解されるべきであり、理解されることを意図する。本明細書で利用されている語法または用語は、記載目的のためであり、制限する目的ではないことを理解されるべきである。様々な開示された機能を実行するための手段、材料、およびステップは、本発明から逸脱することなく様々な代替の形態を取ることができる。

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  1. 本明細書に記載の発明。
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