JP3958360B2 - 免疫治療剤として役立つポリペプチド及びポリペプチド調製の方法 - Google Patents
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Description
本発明は、HPVポリペプチド調製物及びその慢性HPV感染の予防又は治療における使用に関する。蛋白質精製技術、及び異種細胞、特に大腸菌細胞における特定の蛋白質の高レベルの発現を増強し、達成するための組換えDNA技術による核酸配列の操作を含むこれらの組み合わせを調製する方法は、一般に、蛋白質生産の分野において適用可能であり、本発明の更なる態様を形成する。
発明の背景及び先行技術
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、ヒトの皮膚及び粘膜表面において増殖するいくつかの良性及び悪性障害の原因物である。それらは、上皮組織に感染し、特定範囲の異なるヒトの病気を引きおこし得るDNAウイルスの遺伝的に異なる群である。60を越えるタイプのHPVが、それらのゲノム間の交差ハイブリダイゼーションの程度に基づいて区別されており、これらの中で、異なるサブグループが異なるタイプの病気に主に関連している。例えば、タイプ1,2等のHPVは手及び足の皮膚のいぼに関連する。HPV5及び8はまれな病気の表皮異形成性のいぼに関連する。
約20のHPVタイプが生殖器粘膜に感染し、それらが関連する病気の激しさに基づいて2つのサブセットに分けることができる。第1の群は、生殖器のいぼを含む主要な良性コンジローム(いぼ)に関連するHPV−6及びHPV−11のようなウイルスを含む。第2の群は、子宮頸の偏平ないぼに関連し、子宮頸の癌を導く悪性変換に関連する(Zur Hausen,Cancer Res,49(1989)pp 4670〜4681)。
HPVに関連する病気は、一般にウイルス感染により直接引きおこされる上皮組織の良性の増殖(いぼ)を特徴とする。ウイルスは、上皮の基底非ケラチン化細胞に感染するが、これらの細胞においてその複製サイクルを完了することができない。実際、ウイルス遺伝子発現は感染した細胞の増殖を導くことができる早期蛋白質のゼットに限定され、特徴的ないぼを生じさせる。しかしながら、いぼの上側の層において、感染した細胞はそれらの最終的なケラチン化状態に向かって末端分化を開始し、この分化は、ウイルスがウイルス蛋白質及び最終的には新しいウイルス粒子の生産と共に、その複製サイクルを完了するのを許容するのに十分である。
これらの障害は、増殖性ではあるが、悪性転換の危険は低く、ほとんどの場合、いぼは良性であり続ける。しかしながら、いくつかの場合において、何年にもわたって、HPV配列を有する細胞が腫瘍原となり得る。この場合、ウイルスゲノムのバルクが損失し、通常ウイルスE6及びE7遺伝子を含むそのゲノムの残りの部分がゲノム内に一体化されるに至るようである。しかしながら、この悪性癌への進行は、主に、限定された範囲のHPVタイプ、即ちHPV16,18,31,33,35,45に、並びに子宮頸及び陰茎のような特定の組織に関連する。
免疫系はHPV感染を抑制するのに役割を果たすことができることが知られている。HPV誘導性の皮膚のいぼ及びHPV関連の病気が免疫抑制治療を受けた人において増加することが公知であり、それは、多くの場合、ウイルス感染が免疫学的メカニズムによる制御下に維持されることを示唆する。一般的な観察結果は、生殖器のいぼを有する特定の個体において、そのいぼが突然、消滅することである。このような退縮するいぼは組織学的に研究されており、その障害におけるTリンパ球の実質的な流入を示す。退縮は免疫系により媒介されると信じられている。
HPV感染に対する有効な免疫応答は、病気がHPVに対する血清抗体を有する個体において持続されることから、主に細胞媒介性であると考えられる。更に、いぼの同時の退縮が、影響を受けた領域のリンパ球の浸潤、かゆみ及び赤色化並びに細胞媒介性免疫反応の特徴である他の症状をしばしば伴うことが知られている。HPV感染は、ウイルス性の病気の持続が乏しい免疫サーベイランスを示す場合の損なわれた細胞免疫性を有する患者において一般的でもある。
ワクチン接種された動物モデルにおけるパピローマウイルス関連の病気の退縮の研究は、病気と戦うことにおける免疫エフェクターの概念も支持する。例えば、ウシパピローマウイルス(BPV)に対してワクチン接種されたウシが産生する抗体は中和しないことが報告されており、更にBPV L2の配列及び非HPV配列を含む融合蛋白質(βガラクトシダーゼ)でのワクチン接種は、これらの動物において予防及び治療的応答を形成することが示されている(WO93/00436,Cancer Research Campaign Technology Limited:Jarrettら及びJarrettら、Virology,184(1991)pp 33〜42を参照のこと)。
ワクチンの調製におけるL1,L2のようなHPV蛋白質の使用は、例えばWO93/02184(Univ of Queensland & CLS Ltd:I Frazerら:パピローマウイルスワクチン)から知られている。他のHPV蛋白質は、例えばWO91/18294(Medscand AB:J Dillnerら:診断イムノアッセイのための種々のヒトパピローマウイルスの合成ペプチド);及びEP 0 375 555(Medgenix:G De Martynoffら:ペプチド、それに対する抗体、並びにパピローマウイルスの検出及び投与のための方法)において、免疫診断における使用について記載されている。
EP 0 456 197(1991)(Behringwerke:C Bleulら)は、HPV18蛋白質E1,E6、及びE7からの規定された配列の1以上の血清反応性エピトープを有するペプチドを開示する。EP 0 451 550(1991)(Behringwerke:M Muellerら)は、HPV16蛋白質E4,E6,E7、又はL1からの規定された配列の1以上の血清反応性エピトープを有するペプチドを開示する。
WO93/00436(Cancer Research Campaign Technology:WFH Jarrettら)は、パピローマウイルス腫瘍の予防及び治療のためのL2蛋白質に関連するパピローマウイルス蛋白質及びフラグメントを開示し、E7蛋白質の調製にも言及する。
WO92/16636(Immunology Ltd:MEG Boursnellら)は、生きたウイルスベクターの投与後に抗原の生体内発現を引きおこす組換えワクシニアウイルスベクター内に挿入された融合遺伝子としてのHPV16及びHPV18 E6及びE7の遺伝子配列を開示する。
WO92/05248(Bristol−Myers Squibb:EK Thomasら)は、E6及び/又はE7遺伝子産物の領域に実質的に対応するペプチド又はHPV蛋白質の1以上の領域のキメラペプチド化合物をコードする遺伝子を含む(ウイルスベクターを含む)組換え細胞に言及する、ヒトパピローマウイルス感染及び細胞形質転換を阻害及び治療するための材料を提案する。
CP Crumら(Virology 178(1990)pp 238〜246)は、HPV16 L1及びE4の融合部分配列の発現、並びに診断又は他のテスト目的のための抗血清を作るためにウサギを免疫化するためのフロイントの完全アジュバントと一緒の蛋白質の使用を記載する。
発明の概要及び記載
本発明は、以下により詳しく記載されるようなパピローマウイルス由来の抗原を有する融合ポリペプチド及びポリペプチドの凝集体及びその組成物、並びにパピローマウイルス特異的免疫応答を誘発することにおける免疫原及びワクチンの目的のためのそれらの使用を提供する。
以下に記載されるように、上述のポリペプチド及び組成物を生産、処理及び精製する方法も提供する。
本発明によれば、溶液又は分散液の場合に滅菌フィルターを通過し得る凝集した形態又はアモルファス凝集形態におけるパピローマウイルス蛋白質の抗原決定基を含むポリペプチド及びポリペプチド組成物を提供する。
本発明は、例えば(a)少くともパピローマウイルスL2蛋白質の抗原決定基、並びに少くともE1,E2,E4,E5,E6及びE7パピローマウイルス蛋白質並びに(a)と異なるパピローマウイルス型のL2パピローマウイルス蛋白質から選択される抗原決定基を含む、例えば少くとも2つの異なるパピローマウイルスの各々からの、パピローマウイルス由来抗原を組み合わせる融合ポリペプチドも提供する。本発明により供される更なる融合ポリペプチドは、例えばその蛋白質が異なるパピローマウイルス型からのものであるE1,E2,E4,E5,E6及びE7パピローマウイルス蛋白質から選択される少くとも2つのパピローマウイルス蛋白質からの抗原決定基を含む。
特に好ましいポリペプチド及びその組成物は、例えばHPV型6,11,16,18の、ヒトパピローマウイルス蛋白質の抗原決定基を含む。他のHPV型からの蛋白質及び非ヒト動物パピローマウイルスの蛋白質の抗原決定基も作製して用いることができる。
更に詳しくは、本発明は、例えば、少くとも2つの異なるHPV蛋白質の各々からの抗原決定基を含むポリペプチドを提供する。パピローマウイルス蛋白質を抗原決定基は、例えば、関連パピローマウイルス蛋白質の全配列、又は必要に応じてそのサブ配列、例えば関連する蛋白質の全配列の少くとも25%、例えば少くとも50%もしくは75%を含む配列フラグメント、例えばN末端もしくはC末端配列のいずれかにより本発明に関連して供され得る。配列は、臨床のパピローマ単離物又は発表されている配列もしくはその変異体から得ることができる。
その抗原決定基が上述の融合ポリペプチドの一部を形成することができるHPV蛋白質は、例えばL1,L2,E1,E2,E4,E5,E6及びE7蛋白質から選択することができる。例えば(ヒト)パピローマウイルス型HPV6,11,16及び18の蛋白質並びに他のヒト又は動物パピローマウイルス型からの蛋白質を用いることができる。これにより、少くとも2つのパピローマウイルス蛋白質の抗原決定基は、例えばL2及び他のもの、及び/又はE7及び他のものであり得る。
特定の例において、そのポリペプチドは、少くとも2つの異なるパピローマウイルス蛋白質の各々からの、及び同じ又は異なるパピローマウイルス型からの抗原決定基を少くとも含むことができる。例えば、その蛋白質の少くとも1つは、L1又はL2から選択することができ、及び/又はその蛋白質の少くとも1つはE1,E2,E4,E5,E6及びE7から選択することができる。
特定の例において、本発明は、例えばHPVの実質的に全長のL2及び/又はE7蛋白質を適切に含む、HPV L2蛋白質の抗原決定基及びHPV E7蛋白質の抗原決定基を含むポリペプチド又はそれらの抗原性フラグメントもしくは変異体を提供する。
HPVのL2及びE7蛋白質を含む融合蛋白質は、L2蛋白質及びE7蛋白質の各々の全配列の少くとも50%の配列フラグメント、例えば必要に応じてL1蛋白質の配列を更に含むL2及びE7の実質的に全長の配列を含むことができる。
そのポリペプチドは、L1もしくは他のメンバー又はパピローマウイルスによりコードされる蛋白質のLもしくはEシリーズのメンバーのような、他のHPV蛋白質の抗原決定基を更に含むことができ、又は上述のような他のHPV蛋白質もしくは蛋白質フラグメントとの混合物もしくは凝集物であり得る。
そのポリペプチドは、L2及びE7の融合体又はL2,E7及びL1の融合体からなる単一蛋白質を含むことができる。あるいは、そのポリペプチドは、予防もしくは治療への適用のためのL1蛋白質と組み合わされたL2−E7融合体を含むことができる。
そのポリペプチドは、融合分子を含むことができ、又は結合又は一緒に凝集した個々のポリペプチドから得ることができる。そのポリペプチドの可溶性又は可溶化された形態は本発明の範囲内にある。
特定の実施形態において、そのポリペプチドは、それ自体周知の方法で、例えば露出したチロシン残基に、又はリシン残基のε−アミノ基もしくはアスパラギン酸及びグルタシン酸残基のカルボキシル基に対する共有結合に関する普通の技術により、化学架橋により結合することができる。しかしながら好ましい実施形態は、その一部分が第1のパピローマウイルス蛋白質のアミノ酸配列の一部又は全部をコードしそして他の部分が第2のパピローマウイルス蛋白質のアミノ酸配列の一部又は全部をコードするポリペプチド配列の組換え宿主細胞中の発現から各々生ずる融合蛋白質である。
特に、本発明は、例えば、溶液又は分散液の場合に滅菌フィルター、例えば0.16〜0.22ミクロンの範囲、例えば0.2ミクロンの孔サイズを有するフィルターを通過することができる凝集形態における少くとも2つの異なるパピローマウイルス蛋白質の各々からの抗原決定基を含むポリペプチドを提供する。
本発明は、例えば、溶液又は分散液の場合に滅菌フィルター、例えば0.16〜0.22ミクロンの範囲、例えば0.2ミクロンの孔サイズを有するフィルターを通過することができる凝集形態において、少くとも2つの異なるパピローマウイルス蛋白質、例えばL2又はL1と、L1,L2,E1,E2,E4,E6及びE7の少くとも1つの他のものの各々からの抗原決定基を含有ポリペプチドを提供する。
調製物の適切な形態は、例えば組換え宿主細胞内の含有体の形態で発現される融合蛋白質又は他のパピローマウイルス蛋白質、例えば単一パピローマウイルス蛋白質であり得るペプチドの例えば変性、又は還元での変性、後の再凝集での変性により生じ得る。
そのポリペプチドの他の凝集調製物は、それらを滅菌するためにろ過することができる必要がなく、無菌技術により調製し、精製することができる。
本明細書に記載されるような凝集又は再凝集したポリペプチドは、例えば約100,000、例えば160,000〜10,000,000ダルトンの範囲の分子量を有することができる。その凝集物は、例えば約4〜50nm、例えば10〜15nmの範囲の電子顕微鏡で直径を有することができる。
例えば以下に詳説されるような本発明により供されるポリペプチドの例は、凝集物当り約7〜10、例えば約8のL2E7融合ポリペプチド鎖を有し、電子顕微鏡で直径約10〜15又は15〜20nmの約500,000ダルトンの凝集物を含む再凝集したL2E7融合ポリペプチドを含む。更に一般的には、その産物は、凝集粒子当り約2〜200、例えば5〜50の鎖を有することができ、凝集物の調製物は、その組成物中に特定範囲の粒径を有する粒子を含むことができる。
適切な凝集は、例えば尿素(例えば約8Mの尿素)及びチオール還元剤、例えば約10mMジチオトレイトール(好ましくは約0.1mM以下まで低下されたもの、例えば凝集産物中約0.04mM以下)中の融合ポリペプチドの変性及び還元調製物からの尿素及びチオール還元剤(しばしば例えばジチオトレイトール、又はグルタチオンのような他の許容されるチオール還元剤)のゆっくりとした又は逐次的除去の結果として得ることができる。このような逐次的除去は、例えば以下に詳説されるカラムクロマトグラフィー手順から生じ得る。融合ポリペプチドの変性及び還元調製物は、例えば尿素及びチオール還元剤中に大腸菌T7システム中のポリペプチドの発現により生産されるような最初に不溶性の含有体を可溶化することにより、得ることができる。
このような凝集した可溶性又は分散した産物は、しばしばアモルファス状であり、L1蛋白質を欠くことができ、そしてさもなければ例えば昆虫細胞又はイースト細胞中の組換えバキュロウイルスのような系中の(L1を含む)HPV遺伝子の発現から生ずることが報告されるように、パピローマL1蛋白質に基づく(そして時々、他のパピローマウイルス蛋白質を含む)ウイルス様粒子から区別される。例えば、ウイルス様粒子は、可溶化変性及びチオール還元後の再凝集が行われるものとして開示されていない。
上述のポリペプチドは、適切には、組換えDNA技術を用いて調製することができる。これにより、本発明は、上述のポリペプチドをコードする核酸、それら及びそれらの一部を組み込むクローニング及び発現ベクター、並びに上述の核酸を組み込み、それらを蛋白質として発現することができる移入及び形質導入された宿主細胞も提供する。好ましい例において、その核酸は、例えば生殖器のいぼの臨床的試料から得られたHPV−6の単離物から単離された例えばL2及びE7遺伝子を含む融合遺伝子を含む。
好ましくは、上述のポリペプチドは、組換えDNA技術を用いて原核又は真核宿主におけるその核酸の発現により調製される。
特に、要求されるポリペプチドをコードする核酸は、選択されたシステムにおけるその発現のために正確ないずれかの補助配列と共に、適切なオープンリーディングフレームとして適切なベクター系内に組み込まれる。宿主細胞は、ベクターで形質転換される。次に形質転換された宿主細胞を培養し、要求されるポリペプチドは、以下に供される実施例のように上清又は細胞のいずれかからの培養物から単離される。上述のベクター及び形質転換された宿主細胞は本発明の更なる態様を形成する。
本発明により供されるポリペプチドの例は、HPV由来遺伝子の発現を許容することが以前に報告されているイースト及びバキュロウイルス発現系において検査されている。両方の場合、全長の分子の発現を得ることが可能であるが、発現レベルは時に低いことが見い出された。2つのテストされた真核生物系(イースト又はバキュロウイルス)より原核生物宿主発現系(特に大腸菌T7系)を用いることが発現レベルを最適化するために好ましい。
本明細書により供される免疫原性ポリペプチド及びワクチン組成物は、例えばパピローマウイルス関連条件の予防又は治療のためのワクチンとして、HPV特異的免疫応答を誘発するのに役立つ。免疫原、例えばHPV関連の病気の予防又は治療に用いるための免疫治療又は診断ワクチンは、免疫応答、例えば感染した被検体における、(特にその産物及び感染がタイプ6及び/又は11のHPVに基づく)生殖器のいぼを含む慢性HPV感染の退縮を媒介することができる細胞免疫性、又は(特にその産物及び感染がタイプ16及び/又は18のHPVに基づく)子宮頸の上皮内新形成に関連する応答を発生させるのに用いることができる。このような免疫応答は、適切なアジュバントを用いることにより、T細胞、例えばCD4+細胞に対して標的づけされ得る。
これにより、本発明は、関連するHPV感染又は障害を防ぐ又は治療するための方法であって、該方法が、本明細書に記載されるような有効な量のポリペプチドを被検体に投与することを含むことを特徴とする方法を更に提供する。
本発明により供される実施形態は、ヒトの生殖器のいぼ及び子宮の上皮内新形成の予防及び治療に用いるための、特異性により、パピローマウイルス、特に例えばタイプHPV6及び11並びにタイプ16及び18のパピローマウイルスに対する免疫応答を誘発するのに用いることが意図される本明細書に言及されるポリペプチドに基づくワクチン調製物を含む。
異なるタイプのHPV間の交差反応性が観察されており、そしてその観察可能な交差反応性に従って、本明細書により生産されたポリペプチド及びワクチンは、それらが得られるタイプ以外のパピローマウイルスタイプに対する役立つ免疫応答を誘発するのに用いることができる。
本発明は、免疫学的アジュバントのような担体を含む注入による投与に適した上述のポリペプチドの免疫原性組成物を提供する。特定の好ましい例において、そのアジュバントは、以下に更に詳説されるような水酸化アルミニウム及び/又はモノホスホリル脂質Aを含む。
例えばヒト又は非ヒト動物における治療又は予防用ワクチンとしての使用のための上述の組成物は、それ上に吸着された上述のように得ることができるポリペプチドを有する“アルム”(即ちワクチンアジュバントとして便利に用いられるような水酸化アルミニウム、通常Alhydrogel(TM)又はRehydrogel(TM))を含む吸収複合体を含むことができる。その吸収複合体は、アルム及びポリペプチドからなる2つからなる複合体であり得、又は例えばMPL、アルム及びポリペプチドの3つからなる複合体を作る、以下に記載される更なる構成物、例えばMPLが存在し得る。
可溶性又は凝集性のいずれかのポリペプチドが直接ワクチンとして用いることができ、又は医薬として許容されるビヒクル、緩衝液、アジュバント又は他の許容される材料も含む医薬組成物として投与することができる。従って、本発明は、適切な担体又は賦形剤と組み合わせて上述のようなポリペプチドを含むワクチン又は医薬組成物を更に提供する。
そのポリペプチドは、可溶性モノマー、例えばL2E7、又はポリペプチド凝集物のいずれかであり得る。好ましくは、ポリペプチド、例えばL2E7融合蛋白質は、治療用抗原としてのその効果を増強し、そして受容被検体における好ましいタイプの免疫応答を刺激するために、アジュバント又は免疫刺激分子のような他の補助物質と組み合わせることにより製剤化される。役立つアジュバントは、これらに限定されないが、水酸化アルミニウム(“アルム”)、例えばAlhydrogel(TM)又はRehydrogel(TM)の形態のもの;例えばUS 4,912,094又は明細書WO94/21292(Smithkline Beecham:P Hauserら:3−o−脱アシル化モノホスホリル脂質Aを含むワクチン組成物)に記載されるように適用することができる例えばUS 4,912,094(Ribi Immunochem Research:KR Myers and AT Truchot:修飾リポポリサッカリド、デ−3−o−アシルモノホスホリル脂質Aに基づくアジュバントを記載)に記載されるような3D−MPL(3−脱アシル化モノホスホリル脂質A)を含む。アルムとMPLとの両方が用いられる場合、その蛋白質は、最初にアルムに吸着され、次にMPLが添加される。また、有用なものは、トレハロースジマイコレートのようなトレハロースジエステル;例えば明細書WO88/09336(Cambridge Bloscience:CA Kensilら:Saponinアジュバント)及びWO93/05789(Cambridge Biotech:CA Kensilら:Saponin抗原コンジュゲート)に記載されるようなサポニン及びQuilA又はQS−21のようなそれらの誘導体:例えば明細書WO90/03184(B Moreinら:脂質及び必要に応じてアジュバントも含む免疫調節活性を有するIscomマトリックス)及びWO92/21331(Kabi Pharmacia AB:B Moreinら:ステロール及びサポニンを含む医薬担体)に記載されるようなISCOMS又はISCOMマトリックス;又はムラミルジペプチド、もしくはクレラ毒素Bである。本節で役立つ更なる補助又は免疫刺激分子は、これらに限定されないが、GM−CSF,IL−3,IL−2,IL−12及びIL−7を含むインターロイキンのようなサイトカインを含む。
本明細書により供されるワクチンのような医薬組成物は、例えば、これらに限定されないが、スタアレンもしくは明細書WO91/00106及びWO91/00107(SEPPIC:B Brancqら:注入可能多相エマルション及び連続油相を有するエマルションベクター)に記載されるような生分解性無機油中に乳化され得;又は例えば生分解性微粒子又はリポソームもしくは非イオン性界面活性剤ベシクル中に被包することにより被包され得る。これらの技術については、各々、例えば明細書WO94/27718(DTO’Hagenら:捕獲された抗原を含む微粒子及び免疫化におけるそれらの使用)及びWO93/19781(PCT/GB93/00716)(Proteus Molecular Design:J Alexanderら:捕獲された抗原と共に非イオン性界面活性剤ベシクルを含むワクチン)。
そのポリペプチドは、治療又は予防目的で供され得る。投与の経路及び手順は、これらに限定されないが、普通の筋内、皮下、皮内、静脈内、経口又は直腸経路及び手順を含む。
投与されるポリペプチドの量は、製剤及び治療される条件によって選択することができる。一般に、投与量は1〜2000μg、好ましくは10〜300μg、例えば10〜250μgの間の蛋白質であろうことが予想される。最適な量は、被検体において直ちに決定することができる。ワクチンの1以上の投与が間隔をあけて投与され得る(例えば実施例13を参照のこと)。この管理は、被検体において直ちに最適にすることができる。
あるいは、前記ポリペプチドをコードする核酸は、核酸がその場でポリペプチドを生じさせることができるように、適切な組換えウイルスベクター内に組み込まれてヒトのようなホスト生物に導入することができる。この方法において組換えウイルスベクターを基礎として用いるのに適したウイルスの例は、例えば、WO92/05263(Immunology Ltd:SC Iglisら)及びWO92/16636(Immunology Ltd:MEG Boursnellら)に記載されるようなウイルスである。
本明細書に記載されるようなHPV関連ポリペプチドを含むワクチンは、広範囲のHPV特異的免疫応答を活性化することができる。このような免疫応答は、HPV6及びHPV11中和性抗体を含む特異的抗体、HPV6及びHPV11特異的リンパ増殖性応答を含む細胞媒介性免疫性、遅延型超感受性応答、細胞障害性T細胞、及びサイトカイン産物を含み得る。
本発明のポリペプチドの発現のための適切なベクターを調製するために、出願人は、異種細胞、特に大腸菌細胞における特定のポリペプチドの高レベルの発現を増強し、達成することができる技術をアレンジする。
これにより、更なる態様において、本発明は、組換えポリペプチドを調製するための方法であって、該方法が、要求されるポリペプチドをコードするが、転写又は翻訳の時期尚早の終了を引きおこすコドン又はコドンの群が縮退コドンで置換されるように変異されている核酸配列をバクテリア細胞内で発現させることを含むことを特徴とする方法を提供する。
特に、出願人は、大腸菌のT7発現系において、転写又は翻訳の時期尚早の終了が、〔TTT〕n(式中、nは2以上である)のような少くとも1つのポリT配列の除去により有効に防止又は削減され得ることを見い出した。これは例えば、このような配列を、許容される代わりのもの、例えば高収率の要求されるポリペプチドを導く同じアミノ酸をコードする〔TTC〕n配列で置換することによる。
T7系のようなバクテリアの発現系において、組換えポリペプチドは、細胞内の不溶性凝集物又は‘封入体’(IBs)において見い出される。本出願人は、前記組換えポリペプチドの回収のための改良技術をアレンジした。
これにより本発明の更なる態様において、原核生物宿主細胞内の封入体から組換えポリペプチドを回収する方法であって、該方法が、不要な材料、例えば破壊された細胞デブリスと共に前記封入体を含む懸濁液を横断流動ろ過にかけ、そしてそれから分離した封入体から組換えポリペプチドを回収することを含むことを特徴とする方法を提供する。この技術は、他の細胞デブリスからのホモジネート中に存在する封入体分離し、同時にそれらを洗浄する組み合わされた効果を有し、これにより有用な程度の精製を供する。
この方法の好ましい実施形態において、分離された封入体は次にその場で可溶化され、そのポリペプチドはその溶液から回収される。可溶性調薬の例は、尿素及び尿素の混合物並びにジチオトレイトール又は他のスルフィドリル還元剤を例えば約8M〜10M濃度で含む。
封入体の形態における要求される発現されたポリペプチドを含む宿主細胞の破壊から生ずる粗懸濁液の横断流動ろ過を行うことが特に便利であり得る。これは、同じろ過装置内で2段階で行われ、それは、要求される封入体が保持され、非可溶化条件下でフィルター保持物内で洗浄される第1段階と、前記封入体が可溶化液と接触され、(例えばジチオトレイトールのようなフルフィドリル還元剤を任意に含む8〜10M尿素中の)前記液中のろ液で収集する第2段階と、である。可溶化剤及び再凝集物の除去が後に有用に行うことができる。
本発明の蛋白質調製物の特定の例は、HPV−6に基づくL2E7蛋白質を含む融合蛋白質を含む。その蛋白質は、大腸菌内で適切に発現され、均一になるまで精製され、次にアジュバント、例えばアルムで製剤化される。その調製物は、生殖器のいぼを治療するのに用いられ、受容被検体への非経口注入による投与に適した形態となるように製剤化されよう。
本発明は、添付の図面を引用して実施例により以下に更に記載される。
図1は、本発明の実施形態によるHPV L2E7融合蛋白質を発現するベクターについてのヌクレオチド配列を示す。
図1a及び1bは、図1の配列における開始コドンの先及び停止コドンの後のベクターの配列を示す。
図2は、対応するアミノ酸配列を示す。
図3は、図1及び図2のL2E7融合蛋白質を精製することにおいて本発明の実施形態に従って用いるための蛋白質精製手順を示す。
本出願人は、特定のHPV遺伝子、特にL1,L2及びE7遺伝子をHPV−6ウイルスから単離した。その遺伝子配列は、原核生物及び真核生物系における高レベルのHPV−6蛋白質の発現のための遺伝子融合体を作製するために、本明細書に記載されるように用いた。
この目的のために、大腸菌内で単一の融合蛋白質としてのHPV−6,L2及びE7のような上述のポリペプチドの発現のためのプラスミドベクターを作製した。
HPV−6ウイルスからの遺伝子を、HPV−6が感染したいぼ組織の単一の臨床単離物から調製されたウイルスのDNAサンプルからポリメラーゼ鎖反応(PCR)により増幅した。単離された遺伝子を、異種系におけるHPV−6由来蛋白質の発現のための遺伝子融合カセットを作製するのに用いた。
生産方法を改良するために、遺伝子構成物にいくつかの改良を加えた。特に役立つ改良は次の通りであった:
1.(ペリプラズムへの発現ではない)大腸菌細胞において蛋白質の発現を増強するために、コードされた蛋白質配列のN末端におけるリーダー配列(“pelBリーダー”)の導入。
2.金属キレートのクロマトグラフィーによる蛋白質の精製を許容するためのコードされた蛋白質配列のC末端における配列(“His−Tag”)の導入。
3.融合遺伝子の転写の時期尚早の終了に関連する配列をなくすためのチミジン残基のストレッチの変異。その変異は、コドン中の縮退した第3の位置の変異に関連するので、遺伝子構成物のDNA配列のみに影響を与え、コードされた蛋白質の配列に影響を与えない。
構成物を、試験管内で蛋白質オープンリーディングフレームの転写及び翻訳によりアッセイした。全長の蛋白質(80kD)及び端が切り取られた蛋白質産物(70kD)の両方のHPV−6 L2E7融合蛋白質が、試験管内で発現されたHPV−6 L2E7遺伝子融合構成物を用いる場合に観察され、そしてこのパターンは生体内で再現された。標的蛋白質の端が切り取られた形態の出現は、チミジン(T)残基の長く走る配列のHPV−6 L2配列における存在に関連する。6のチミジン残基を含む第2のTリッチな領域も同定された。これらの領域を、HPV−6 L2蛋白質のDNA配列を変えるがアミノ酸配列を変えないオリゴヌクレオチドを用いて、試験管内で変異誘発した。その変異されたHPV−6 L2E7遺伝子融合体を、バクテリオファージT7プロモーターからのクローンされた配列の発現を誘発するプラスミド発現ベクター内にサブクローンした(pET発現系、Navagen)。HPV−6 L2E7発現について選択されたpGW53と命名された得られたプラスミド構成物は、上流リーダー配列、pelB,HPV−6 L2E7 ORF'sでHPV−6融合蛋白質のC末端に“フレーム内(in frame)”に6のヒスチジン残基(His Tag)をコードする下流の配列をコードしていた。
図1−2:
図1及び2の配列データは、限定なしに、上流のリーダー及び下流のtag配列を含む本明細書に記載された技術により生産されたL2E7融合蛋白質の好ましい例のヌクレオチド及びコードされたアミノ酸配列を示す。そのリーダー配列及びtag配列(aa 591〜601)は必要に応じて省略することができる図1a及び1bは、図1における開始コドンに先んずる、及び停止コドンに続く好ましいT7発現ベクターにおける非コーディング配列を示す。
図2は、L2及びE7の好ましい融合蛋白質の配列を示す。1827塩基対のDNA配列において、(停止コドンを含む)位置7〜1812は、L2E7融合蛋白質及びtagをコードする。図1〜2におけるL2及びE7に対応する配列領域は、L2及びE7の発表されている別個のアミノ酸配列と比較して少しの差異があることが見い出された。その差は次の通りである(本明細書の図1〜2の配列の番号中のアミノ酸を最初に、そして発表されている配列の対応する位置における(異なる)アミノ酸を次に示す):
105Glyは発表されている配列においてGlnであり:215IleはValであり;230IleはValであり;373GluはAspであり;381LysはGluであり;386AspはGlyであり;422IleはLeuであり;544TyrはPheであった。
更に、いくつかの“小さな(silent)”差、即ち翻訳されたアミノ酸配列にいずれの差も導かない差がポリヌクレオチド配列中に見られた。これらは、本発明に重大ではないと信じられる。本明細書に議論されるような理由のために作られたTTTTTTからTTCTTCへの2つの小さな変異は、アミノ酸位置83−4及び438−4に位置する。
発表されている配列に正確に対応して発現され、本明細書に議論されるような組成物中に組み込まれる融合蛋白質は、図1及び図2に示される好ましいL2E7融合蛋白質と高度に交差反応するであろうし、均等に同様の又は高度の交差反応性免疫応答を誘発するだろう。
また、機能的類似体は、HPVの他の臨床用単離物の配列由来のL2E7融合蛋白質であろう:臨床的環境からの単離物は、本明細書に供される配列と比較しておそらく不一致となり得ようが、これらは本発明の能力に重大でないと予想される。必要に応じて、特定の臨床単離物中で見い出されたいずれの不一致も、例えばそれから調製された対応するクローニングベクターの部位特異的変異誘発により直ちに除去され得よう。
本明細書に記載されるように得られた遺伝子構成物を大腸菌細胞中の異種蛋白質の高レベル発現のために最適化された発現システム内に挿入した。この発現系は、大腸菌細胞の大きな密度への増殖、次の遺伝子構成物の高レベル転写を導く細胞内のT7ポリメラーゼの誘導に基づいた。
次に蛋白質産物を発現させ、そして大腸菌細胞内の封入体内に蓄積させた。細胞を収集した後、その蛋白質をバクテリア蛋白質から精製し、そして可溶化された蛋白質抽出液として調製した。この蛋白質抽出液は、水溶液中に溶ける蛋白質分子の高分子量凝集物を含む。
これにより得られた精製された蛋白質は、特に生殖器のいぼの治療のための治療用抗原産物の基礎を形成するのに用いることができる。
以下の実施例及び本明細書に供される配列データは、本発明を詳説するが、本開示の範囲を限定することを意図しない。
実施例1:HPV−6遺伝子の増幅及びクローニング
感染した組織中のHPVタイプのウイルスDNAを、HPV−6のための標準的プライマーでのSnijdersら(1990,Journal of General Virology,71:pp 173〜191)の方法の改良に基づく方法を用いて、PCRによりもとから導き出した。
HPV−6 L1,L2及びE7遺伝子を遺伝子の単離物の容易さに基づく治療物の開発に基づいて選択された単一の臨床単離物(H26)から調製されたウイルスDNAサンプルから、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)により増幅した。その臨床単離物の同定は重要ではなく、HPV−6のいずれの臨床単離物も同一でない場合でさえも同様に行われよう。最初のPCRは、Taq DNAポリメラーゼを用いて行った。PCR反応に用いられるオリゴヌクレオチドプライマーは、関心の遺伝子配列に正確に相同な24のヌクレオチド及びこれらが制限酵素部位をコードする更なるヌクレオチドをコードし、又は結果として生ずる遺伝子融合体間の読み枠を維持し、もしくは最後の発現構成物において終止コドンを導入するために添加される。用いられるオリゴヌクレオチドの例は次の通りである:
HPV7 E7遺伝子の増幅のための非コーディング鎖オリゴヌクレオチドプライマー及び方向性クローニングのためのSal1部位
L1,L2及びE7遺伝子の増幅反応からの単一PCR生成物を、3つの遺伝子の各々のための共通配列を形成するためのシーケンシング反応におけるテンプレートDNAとして用いた。その共通DNA配列は、多くの個々のテンプレート分子から作られた配列であるので、ウイルスDNA抽出液中の実際のDNA配列の正確な反映であると仮定した。
HPV−6 L2遺伝子を、約1400bpの単一生成物としてHPV−6ウイルスDNAからPCRにより増幅した。その生成物をアガロースから精製し、DNA配列分析のためのテンプレートとして用い、そして増幅されたL2遺伝子の共通配列をオリゴヌクレオチドプライマーを用いて形成した。
精製されたL2生成物をプラスミドpGW12を形成するためにベクターpGEM−T内に直接サブクローンした。サブクローンしたL2遺伝子の全DNA配列を、共通配列についてと同じオリゴヌクレオチドプライマーを用いてpGW12テンプレートDNAから生成した。クローンされたL2遺伝子のDNA配列は共通のものと同一であることが示された。
HPV−6 E7遺伝子を、約300bpの単一生成物としてHPV−6ウイルスDNAからPCRにより増幅した。これをアガロースから精製し、そしてDNA配列分析のためのテンプレートとして用い、そしてその増幅された遺伝子についての共通配列をオリゴヌクレオチドプライマーを用いて生成した。
精製されたE7 PCR生成物をプラスミドpGW04を形成するためにベクターpGEM−T内に直接サブクローンした。サブクローンしたE7遺伝子の全DNA配列を、共通配列についてと同じオリゴヌクレオチドプライマーを用いてpGW04テンプレートから生成した。クローンされたE7遺伝子の配列は共通のそれと同一であることが示された。
HPV−6 L1遺伝子を、約1500bpの単一生成物としてHPV−6ウイルスDNAからPCRにより増幅した。これをアガロースから精製し、DNA配列分析のためのテンプレートとして用い、そして増幅された遺伝子の共通配列をオリゴヌクレオチドプライマーを用いて形成した。
精製されたL1 PCR生成物をプラスミドpGW−Aを形成するためにベクターpGEM−T内に直接サブクローンした。サブクローンしたL1遺伝子の全DNA配列を、共通配列についてと同じオリゴヌクレオチドプライマーを用いてpGW−AテンプレートDNAから生成した。クローンされたE7遺伝子の配列は共通のものと同一であることが示された。
PCR生成物をシリカマトリックスへの結合によりアガロースゲルから精製し、pGEM−TベクターDNAに連結した。これらの連結反応の生成物を大腸菌DH5a細胞を形質転換するのに用いた。組換えクローンを単離して、PCRに基づく方法を用いて正確なHPV−6遺伝子挿入物について更にスクリーニングした。
クローンされたHPV−6 L2及びE7遺伝子のDNA配列を得て、もとのPCR生成物から直接生成された共通配列と比較した。その配列が共通配列と一致するクローンを組換え蛋白質発現カセットの作製のために用いた。
実施例2:EMBLデータベースとのHPV−6配列の比較
共通配列を、増幅された遺伝子がHPV−6タイプウイルスからのものであることを確実にするために、HPV−11,HPV−16及びHPV−18並びにEwropean Molecular Biology Laboratory(EMBL)DNAデータベースからのHPV−6bの発表された配列を含む密接に関連するHPVタイプのそれと比較した。
比較は、EditSeq,SeqMan,Megalign及びProteanプログラムを用いるLasergene Navigatorソフトウェアー(DNA Stra Inc.)により行った。比較は、DNAレベルで、3つの遺伝子の予測されるアミノ酸配列から行った。
この分析は、増幅されたL2,L1及びE7遺伝子がHPV−6タイプウイルス由来であることを示した。その結果は、遺伝子配列は高度に保存されているが、予測される配列からのいくつかの変換が観察されることを示した。
従って、本発明に用いるための適切な構成物は、野生型臨床HPV単離物からのDNAに基づいて作ることができると考えられる。
実施例3:発現カセットの作製
L2及びE7についての個々の遺伝子を集めて、次のように融合分子を形成した:L2及びE7遺伝子の両方を、蛋白質配列の一体性を維持しながら、新規のN−及びC−末端制限酵素部位を導入するためにPCR増幅によりクローンした。次にこれらの遺伝子配列を、その2つの配列のオープンリーディングフレームが維持されるように、L2E7融合遺伝子を形成するために、標準的組換えDNA技術を用いてクローニングベクター内に一緒に連結した。L2E7融合遺伝子は次のように作製した。
HPV−6 L2遺伝子を最初に、BamHI及びNcoI部位に隣接した1.1kb PCRフラグメントとして形成した。このPCRフラグメントをgGEM−Tクローニングベクター内にサブクローンした。要求される挿入物を有するクローンを、L2遺伝子を遊離させるために2つの酵素で消化し、次にそれをアガロースゲルでの分離、次にガラスミルク上への抽出により精製した。同様に、HPV−6 E7遺伝子を300bp NcoI−SalIフラグメントとして生成し、pGEM−T内にサブクローンした。これらの2つの遺伝子フラグメントを、L2E7融合蛋白質をコードする1.4kb BamHI−SalI DNAフラグメントを作るために一緒に連結した。
次に結果として生ずるBamHI−SalI DNAフラグメントをpET16bの誘導体、カナマイシン耐性を有する非発現性クローニングベクターに連結した。結果として生ずる構成物をpGW48と命名した。次にL2E7遺伝子融合体を、大腸菌内での蛋白質の発現を分析するために、発現pETベクターに移した。
大腸菌における融合遺伝子の発現の分析の後、遺伝子の変異をT残基のストレッチを除去するために記載されるように行った。それは転写の時期尚早の終了を引きおこすことが確信された。
次にL2E7融合遺伝子を、5’末端においてフレーム内にpelBリーダー配列及び3末端にフレーム内にHis Tagを含む発現ベクター内への遺伝子カセットの挿入を許容することができるBamHI及びNotI末端を形成するために、PCRにより修飾した。そのPCRフラグメントをpGEM−Tベクターを通してクローンし、最後にpET22b由来のpETベクターに移した。この最終的な構成物をpGW53と命名した。
アセンブリーの後、その融合構成物をpETベクターとして知られる一連の原核生物発現ベクターに移した。これらの公知のベクターは、強力なバクテリオファージT7転写及び転写シグナルを含む。次に、誘導可能lacUV5プロモーターの制御下で、宿主細胞中にT7 RNAポリメラーゼのソースを供することにより、発現を誘導することができる。次のインデューサーIPTGの添加により、細胞の資源の標的遺伝子発現への転換を生じる。潜在的に要求される産物は、全細胞蛋白質50%超を含むことができる。更に、その系は誘導可能であるので、宿主細胞に潜在的に毒性である遺伝子配列の発現を許容する、誘導の前に転写的に活動していない状態において標的遺伝子配列を維持することができる。
それゆえ標的遺伝子を含むpETベクターで形質転換された細胞の迅速に増殖する培養物へのIPTGの添加は、ポリメラーゼ酵素の誘導及びクローンされた遺伝子の同時の発現を導く。その蛋白質産物は、分泌されるか、又はこれらのHPV遺伝子産物の場合に封入体内に送られるかのいずれかであり得る。
クローニングステップを、次のオリゴヌクレオチド:
(pETベクター内へのHPV6 L2E7のPCRクローニングのためのオリゴヌクレオチド。HPV6 L2のN末端へのBgIII部位の導入。pETリーダー配列(pelB)内への融合についてメチオニンコドンは要求されない。)
を用いて、PCR変異誘発による遺伝子フラグメントの各々の端におけるBalII制限酵素部位の導入により行った。
DNA配列決定を行った。次にL2E7融合遺伝子を、それらのN末端及びC末端配列の性質において異なる次のベクター:pET11b,pET12b,pET16b及びpET22bに連結した。次に組換えプラスミドを、T7ポリメラーゼのための遺伝子を含む適切な宿主細胞、HMS174を形質転換するのに用いた。基底発現を抑制するそれらのストリンジェンシーにおいて異なる他の宿主細胞が利用でき、この方法において上手く用いられている。
実施例4:大腸菌におけるL2E7構成物の発現
個々のバクテリアコロニーを形質転換プレートから取り、2YT培地の2mlアリコートに接種するのに用いた。これらのアリコートを2時間、増殖させ、次に600nmの光学密度の測定値により決定されるバクテリアの一貫した数を供するために接種の量を調節しながら、暖められた培地の12ml培養物に接種するのに用いた。光学密度が0.6に達するまでこれらの培養物を増殖させ、その時点で2つの5.0mlアリコートに分けた。1.0mMの推奬濃度におけるIPTGを1つの培養物に加え、そして両方の培養物を3時間、同一条件下でインキュベートした。
この期間の終りにおいて、バクテリアを氷に移し、そして光学密度を測定した。4,000rpmで10分間、15ml Falconチューブでの遠心により収集した。その上清を除去して、そのバクテリアを0.5mlの最終容量でTE中に再懸濁した。
SDS−PAGEによる分析を次の通り行った:
サンプルを等量の還元性電気泳動サンプル緩衝液に加えて10分間、100℃に加熱した。次に50μlのサンプルを5〜15%ポリアクリルアミドゲル上に充填し、そして12時間、10mAで電気泳動した。その蛋白質バンドを、30分間、10%酢酸中のクーマシーブリリアントブルー、10%メタノール中で染色し、次に脱染色した。全長のL2E7蛋白質に相当する分子量90kDの主要な蛋白質バンドが、蛋白質分解デグラデーション又は転写もしくは翻訳の時期尚早の終了のいずれかの産物に相当する少くとも1つの80kDの他のバンドに加えて、クーマシーでゲルを染色することにより検出され得た。
例えば実施例6に記載されるような部位特異的変異誘発による遺伝子配列の改変の後、クーマシーブルーによる染色の後に80kDバンドがもはや検出できなかったことは、転写又は翻訳の時期尚早の終了の仮説が正しいことを示唆する。
周知の標準とのゲル上に存在する蛋白質の量の比較は、バクテリア内の発現のレベルの評価を許容した。そのレベルは、10〜30mg/Lの範囲内で一貫していることが明らかになった。
発現された蛋白質産物のより詳細なキャラクタリゼーションのために、そのゲルをWestern転移にかけ、次に大腸菌由来L2融合蛋白質でのヒツジの免疫化により生じた抗L2抗血清でプロービングした。ウェスタンブロッティングは、全長の種のそれより低い分子量の大数のバンドの視覚化を許容し、おそらくその全ては蛋白質分解デグラデーション又は転写もしくは翻訳の時期尚早の終了により再び生じたものであろう。
最初のSDS−PAGE分析は、全長のL2E7遺伝子産物について予想されるものに相当する大きさのクーマシー染色蛋白質バンドの存在を示した。更に、L2E7の蛋白質分解フラグメント又は時期尚早の終了の産物のいずれかに相当し得るいくつかの目に見える他のバンドが存在した。
これを、抗L2又は抗E7抗血清を用いるウェスタンブロッティングにより研究した。その結果は、主要産物がL2E7であることを確認し、小さなバンドがC末端領域を欠くことを示唆した。
更なるキャラクタリゼーションを、2つの主要なバンドが未開裂のpelBリーダー配列を含む完全なN末端配列を含むのを確認する蛋白質配列決定により行った。
実施例5:試験管内転写及び翻訳
更に産物をキャラクタライズするために、その遺伝子を一連の連動した試験管内転写及び翻訳実験において分析した。このシステムは、後に合成蛋白質産物を形成するために試験管内で翻訳された発現ベクター中のクローンされた遺伝子からのmRNA転写物を発生させるための導入されたT7ポリメラーゼ酵素を用いる。その蛋白質産物に放射能標識を組み込むために、その合成は、SDS−PAGE分析を、用いて監視することができる。
試験管内転写及び翻訳は、大腸菌異種系に見い出されるそれと同様の蛋白質合成のパターンを示した。そのL2E7融合蛋白質は80kDと70kDとの2つの主要なバンドからなり、他方、L1産物は、60kDの予測される全長の産物に加えて、30及び32kDの2つの主要なバンドを含んでいた。
DNA配列分析は、L1及びL2についての両方の配列において、L1及びL2E7分子の両方の時期尚早に終了したフラグメントの位置に一致するようである7〜9の間のT残基からなるポリTのストレッチが存在することを示した。これらの領域は転写又は翻訳の時期尚早の終了、最もおそらく前駆体を引きおこすことを示唆した。この確信は、T7ポリメラーゼについてのターミネーター配列におけるポリT域の観察により支持された。
実施例6:DNA配列の変異誘発
潜在的な末端人工物を除去するために、T−リッチ領域の2つのストレッチを変異することを決定した。代わりのコドン(TTC)が存在するためのコドンTTTはアミノ酸フェニルアラニン(Phe)をコードする。それゆえ、配列TTCを形成するための変異によりTTTコドンを置換し、これにより読み枠及び天然の蛋白質配列を維持した。これは、例えば産物の特性において、影響を残さないように、免疫治療剤の蛋白質配列を変化させないことにより選択した。しかしながら、その変異は、転写又は翻訳の時期尚早の終了のため人工物のレベルを最小化することにより、発現された蛋白質産物の収率を増加させるはずである。
天然のDNA配列が関連する領域において変異配列により置換される、以下に定義されるオリゴヌクレオチドJCT61,JPC81を用いる遺伝子オーバーラップ伸長のPCR技術により変異を行った。
次のオリゴヌクレオチドを変異誘発に用いた。
(DNA配列位置159〜162(TTTTTT〜TTCTTC)におけるHPV6 L2の変異誘発のための非コーディング鎖オリゴヌクレオチドプライマー)
(位置159〜162において配列TTTTTT〜TTCTTCの変異誘発を組み込むHPV6 L2のためのコーディング鎖オリゴヌクレオチドプライマー。そのオリゴヌクレオチドはSsp1部位AATATTをコードする。)
次のオリゴヌクレオチドを用いる部位特異的変異誘発により、第2の部位も変異させた。
(位置1359及び1362において配列の試験管内変異誘発を組み込むHPV6 L2のためのコーディング鎖オリゴヌクレオチドプライマー)
次にpGW53としてデザインされた最終的な発現ベクターを形成するために、最終的な遺伝子産物を挿入し、試験管内及び生体内発現について分析した。
実施例7:変異された配列の発現
L2E7構成物の変異誘発の後、その効果を試験管内及び生体内発現により監視し、次にSDS−PAGEを行い、必要に応じてウェスタンブロット分析を行った。
変異されたL2E7及びL1遺伝子の両方の試験管内転写及び翻訳産物を分析するために、最初の実験を行った。
変異されたL2E7及びL1遺伝子の生体内発現を上述のように検査した。個々のコロニーを選択し、IPTGが半分の培養物を誘導するのに用いられる点である0.6の光学密度まで増殖させた:誘導後3時間に、細胞を収集し、SDS−PAGEによる分析のためにアリコートを調製した。その発現カセットは、満足いくまで翻訳されることが見い出された。
試験管内及び生体内実験の両方は、ポリT領域の変異誘発がL2E7及びL1の時期尚早の終了したフラグメントの収率の減少並びに全長の産物の収率の増加を導くことを確認した。正味の結果は、L2E7の発現からの70kD産物の収率の減少及びL1の発現からの30〜32kDフラグメントの損失であった。
それゆえ、ポリ−T領域の変異がこの発現系における全長の種の発現の増加を導くことが明らかになる。この結果は、T7ポリメラーゼベースの発現系について以前には記載されておらず、他の領域の発現における広い適用を有し得る。
実施例8:蛋白質生産及び精製手順
pGW53プラスミドを含み、本明細書に記載されるように得られた大腸菌HMS174細胞の提供された原物及び研究細胞バンクを−80℃に保存した。生産するために、研究細胞バンクからのアンプルを解凍し、発酵槽接種のための適切な容量まで2YT培地中で培養した。発槽スケールは1.3L〜50Lの範囲であり得、そして更なるスケールアップが考えられ得る。細胞密度が予め決められた点(典型的にはリッター当り0.3g)に達するまで細胞を培養した。この時点で、その培養物をIPTGで誘導し、その後その細胞を約2時間後に収集した。乾燥重量の細胞当り24〜50mgのL2E7の収率が、標準的発酵条件を用いた場合に得られた。次に、細胞破壊及び蛋白質精製を、以下及び添付の図面の図3に示されるように行う。
細胞破壊は、細胞内封入体(IB's)として保存された不溶性L2E7を遊離するために行う。これは、5000psiの圧力下でせまい孔を通して細胞を通過させることにより、細胞溶解を引きおこす水力圧を用いて行う。約95%の効能の溶解が、普通の方法によって達成され、3回の通過の後に事実上完了する。
封入体の形態における不溶性L2E7を含む大腸菌ライゼートを遠心する。封入体及び細胞デブリスを含む沈降したペレットをTriton X−100界面活性剤を含む緩衝液中に再懸濁した。市販の“Filtron”(TM)装置内で行われるそれ自体普通の技術である上述のタンジェント(tangential)横断流動ろ過において、限外ろ過又はろ過されるべき液体又は懸濁液の流れは、ろ液が膜を通過するのを促進するのに十分な膜貫通圧下で限外ろ過又はろ過膜を横切って通過する。本実施形態において、タンジェント横断流動ろ過は、0.16μmフィルターに対して封入体懸濁液を濃縮するのに用いられる。封入体は保持液中で濃縮され、汚染物はろ液中で除去される。次に濃縮物をTriton X−100濃縮を削減するために希釈し、再び濃縮する。次に尿素及びDTT(ジチオトレイトール)を、L2E7を可溶化する各々8M及び10mMの最終濃度まで加える。次に変性され、還元されたL2E7蛋白質を0.16μmフィルターを通して収集される更なるろ液とする。
変性され、還元され、ろ過された形態におけるL2E7を、次にイオン交換クロマトグラフィーを用いて精製する。8.0M尿素で可溶化されたL2E7蛋白質を、図3に示される条件を用いる陰イオン交換クロマトグラフィーにより最初に精製する。典型的には、1〜2gの産物が250〜350mlカラム上で精製される。尿素で可溶化されたL2E7を陰イオン交換樹脂上に充填し、50mM NaClを含む尿素DTTトリス−緩衝液(pH8.0)の4カラム容量での溶出により弱く結合した汚染物を除去する。最後に、350mMの塩を含む尿素DTTトリス緩衝液(pH8.0)の最大で5カラム容量を用いて、L2E7蛋白質をカラムから溶出する。ステップ全体を通しての流速は約5ml cm2/分である。
陰イオン交換クロマトグラフィーのピーク生成物を陽イオン交換体上に充填する。典型的には、1〜2gの生成物が約250mlのカラム材料上で精製する。その産物を2.5ml・分・cm-1で樹脂上に充填し、次に210mM塩化ナトリウムを含む8.0M尿素DTTホスフェート(pH6.2)の4カラム容量で洗浄し、次に500mM塩化ナトリウムを含む洗浄緩衝液でのL2E7ピーク溶出で約1.5カラム容量にする。
陽イオン交換体ピーク産物を、75mM塩化ナトリウムを含む25mMトリスpH8.0のランニング緩衝液を用いて(図3に示されるような)サイズ排除マトリックス上に充填した。典型的には、200〜400mgのL2E7を含む100mlを100cmのベッド高でマトリックス6.5L上に(0.2ml cm-2/分)で充填する。主要産物及び少量のN末端が切り取られたフラグメントに対応するピークを、約0.46カラム容量の溶出容量でピークカットした。
その方法のこの段階におけるサイズ排除クロマトグラフィーピークは、約0.25〜0.5mg ml-1の濃度の希釈液である。その産物(1〜2L)を、0.5ml cm-2/分の流速において、少量の陽イオン交換マトリックス(約75ml)上に充填することにより、濃縮する。その産物を1.0M塩化ナトリウムを含む尿素DTTリン酸緩衝液pH8.0を用いて溶出する。
濃縮されたQ陰イオンカートリッジピークを5mM DTTを含む48.9mMのトリスpH8.0における最終製剤緩衝液に緩衝液交換した。そのカラムマトリックスは約2.5リッターの容量のSepharose媒体G25である。産物容量に等しい8M尿素を含む緩衝液の‘スラグ’をカラム上に予め充填する。次にその産物を約100〜150ml充填量で充填する。製剤化された緩衝液交換された産物ピークを、典型的には0.06ml cm-2/分の流速を用いて、0.5カラム容量で溶出する。次にその最終産物のバルクを−80℃で保存する。
この方法で得ることができる産物L2E7蛋白質の溶液又は分散液は凝集された(再凝集された)形態であるが、滅菌フィルター、例えば0.16〜0.22ミクロンの範囲、例えば0.2ミクロンのゲージのフィルターを通過することができる。
実施例9:イースト−サッカロマイセス・セレビシアエ(Saccharo myces cerevisiae)中のHPV−6遺伝子のクローニング及び発現
高レベルのHPV−6遺伝子を発現させるための他の異種系の能力を検査するために、L2E7融合構成物のため及びL1のための遺伝子を、一般に利用できるS.セレビシアエ(S.cerevisiae)自己複製性発現ベクター内にクローンした。2μプラスミドの要素に基づくこのベクターは、GAL7プロモーターにより誘発される異種フレーム内遺伝子の発現を許容する。そのベクターは、イースト細胞内の複製数の増加の選択のためのLEU−2dマーカーと、大腸菌内の選択を可能にするカナマイシン耐性遺伝子も含む。発現のために用いられるサッカロマイセス(Saccharomyces)宿主株はS150−2B(遺伝子型:a,Leu2−3,112,Δhis 3,trp1−289,ura3−52)であった。
イーストを、HPV−6 L2−E2構成物で形質転換し、GAL7プロモーターからの転写を抑制するために、唯一の炭素源として2%グルコースを含む培地中で増殖させた。唯一の炭素源として培地中の2%グルコースの存在下で遺伝子発現を誘導した。
細胞抽出液を、ガラスビーズの存在下での細胞膜の破砕により形成した。抽出緩衝液はトリスベースであり、広範囲のプロテアーゼインヒビター:PMSF、ペプスタチン、ロイペプチン、アンチパイン及びキモスタチンを含む。細胞抽出液をSDS PAGEにより処理し、そしてその分解された蛋白質をHPV−6 L2及びHPV−6 E7に対してヒツジにおいて発生させたポリクローナル抗血清を用いてウェスタンブロットを行った。
この方法においてサッカロマイセス・セレビシアエから作られたHPV−6 L2−E7融合蛋白質の収率を、特定の実施形態において培養物のリッター当り10μgと評価した。
実施例10
イーストーピキア・バストリス(Pichia pastoris)におけるHPV−6遺伝子のクローニング及び発現
L2E7融合分子(先の実施例3を参照のこと)は、BamHI−NotI DNAフラグメントとして作ることができ、そしてPhillips Petroleumからの許可で得られる)ピキア(Pichia)発現ベクターpPIC3Kのような適切な発現ベクターにクローンすることができる。その遺伝子は、高レベルの融合蛋白質の発現を許容するために、アルコールオキシダーゼプロモーター、AOXIの制御下におくことができる。発現構成物の直鎖化した後、そのDNAは、スフェロプラスト融合によりイースト細胞内に移入することができる。
形質転換体は、増殖培地中のヒスチジンの要求性を保持する未形質転換細胞でないようなヒスチジンの欠損下で最小培地中で増殖するそれらの能力により選択することができる。メタノール基質上のゆっくりとした増殖に基づく2回のスクリーニングが、正確な遺伝子座で一体化されたL2E7遺伝子を含むこれらのクローンについて選択するために行うことができる。
実施例11:バキュロウイルスにおけるHPV−6遺伝子のクローニング及び発現
バキュロウイルス中のL2E7融合遺伝子の発現を研究するために、各々HisTag尾を有するもの又はそれを有さないもののいずれかであるHPV−6 L2E7融合蛋白質をコードする2つの構成物を作った。いずれの構成物も、細胞内発現のレベルを検査することを意図するので、リーダー配列を含んでいない。
2つの構成物を、末端BglII部位を導入したPCR増幅によりpGEM−Tベクターをクローンした。次にL2E7遺伝子をBglII−BglIIフラグメントとして単離し、転移ベクターpBacPAK1(Clontech)のBamHIクローニング部位内にサブクローンした。次に挿入物の方向をPCR分析により決定し、正確な方向を含むクローンからDNAを調製した。
いずれものL2E7を含むpBac PAK1転移ベクターからのDNAを、標準的リポフェクチン媒介手順を用いて、Bsu361 cut PBac PAK1ウイルスDNA(Clontech)と共に、スポドプテナ・フルジペルダ(Spodoptera frugiperda)(タイプSf9)細胞内に移入した。次に、プラスミドとウイルスDNAとの間の生体内相同組換えをウイルスDNAを救出するために行い、そしてその過程において、その標的遺伝子をウイルスゲノム内に移す。
次に、同時移入上清中で作られた子孫ウイルスを新鮮な細胞に感染させることにより増幅した。
感染した細胞の画分を収集し、ゲノムDNAを調製した。先のプライマーを用いるPCR増幅は、組換えウイルスが細胞中に存在することを示した。
次に、一継代ウイルスストックを、蛋白質生産の経過時間を決定することにより遺伝子発現をキャラクタライズするために、高い多重度の感染で細胞に更に感染させるのに用いた:6ウェル皿中の集密的Sf9細胞を感染の高い多重度で、細胞に感染させ、そして上清を感染後24時間、48時間及び72時間、収集した。蛋白質の合成を検出するために、その実験の結果をSDS−PAGE分析及びウェスタンブロットにより観察した。
組換え蛋白質は、クーマシー染色されたSDS/PAGEゲル上で観察されなかったが、ウェスタンブロッティングによる低いレベルで検出された。予想された通り、蛋白質はリーダー配列の欠損のため分泌されなかった。増幅された遺伝子を全て配列決定し、プラスミドベクター内にサブクローンした。その遺伝子配列を、原核生物及び真核生物系における高レベルのHPV−6の発現のために遺伝子融合体を作製するために用いた。
実施例12:マウスにおけるL2E7の免疫原性
L2E7の凝集物の免疫原性をマウスにおいて検査した。水酸化アルミニウム(‘アルム’)上に吸着されたL2E7の凝集物をB6CBAマウスL2E7に注入した場合に特異的免疫性が誘発されたことが見い出された。このL2E7特異的免疫性は、イムノグロブリンG(IgG)クラス及びイムノグロブリンG1サブクラス(IgG1)の血清抗体を含んでいた。試験管内でのL2E7特異的遅延型超感受性応答及びリンパ増殖性応答も見い出された。
アルム上に吸着されたL2E7の免疫原性をB6CBAマウスで検査した。マウスに14日あけて180μgのL2E7/アルム14の2回の皮下注入を供した。
2日目のL2E7/アルムの注入した後、7,14及び56日に血清を収集した。血清抗L2E7抗体レベルをL2E7特異的酵素結合イムノソルベントアッセイで検査した。血清抗L2E7応答は、L2E7の2回目の注入後14日にピークとなり(中点タイター4.572 log 10)、56日目まで維持した(中点タイター4.127 log 10)。
L2E7への生体内遅延型超感受性応答(DTH)を上述のように免疫化されたマウスの第2の群で測定した。L2E7/アルムの2日目の注入後7日目に、マウスをその右耳に1.8μgのL2E7で攻撃し、等量の緩衝液で左耳を処理した。耳の厚さにおけるL2E7特異的増加を、耳の攻撃後24,48及び72時間に技術者マイクロメーターで測定した。L2E7/アルムで免疫化されたマウスは生体内DTH応答を形成した。
試験管内リンパ増殖応答を、(上述のような)L2E7/アルム産物でのそれらの第2の注入の後7日目に、第3の群のマウスからとったリンパ節細胞(腋窩リンパ節細胞)をろ過することで測定した単一のリンパ節細胞懸濁液を作り、2×106の生存可能なリンパ球/mlを、1%の通常のウイルス血清、グルタミン、β−メルカプトエタノール及び抗生物質が補給された培地(Iscove's modified Dulbecco's medium)中にプレートした。L2E7をその培養物中に滴定し(91マイクログラム/mlから)、そして72時間の培養の最後の24時間に、トリチウム化チミジンの組み込みにより細胞増殖を評価した。マウスからのリンパ節をL2E7に応答して試験管内で増殖されたL2E7/アルムで免疫化した(42000cpm、刺激インデックス50)。
実施例13:ヒトにおける免疫応答
上述のようなワクチン、上述のように調製されたL2E7の水酸化アルミニウムゲル複合体は、健康な男性の有志者において適切な投与量に関連した免疫応答を誘導することを示した。36のワクチン接種された有志者の全てからの細胞は、産物に対する免疫応答を示すL2E7−特異的試験管内リンパ増殖応答(CD4+T細胞)を示した。有志者に、0日目に開始投与量3,30又は300μgの投与量並びに7日目及び28日目に繰返しの投与量での筋内注入(加速スケジュール)によりその産物を供した。(他に、0,28及び56日目におけるワクチン接種についてのゆっくりとしたスケジュールも試みたが、それほど好ましくはなかった。)リンパ増殖応答が最も低い投与量、3μgを含む投与レベルで7日目から見られた。L2E7特異的抗体応答も、有志者からの32のアクセス可能なサンプルの29で示された(抗体テストにおける3つの非応答が最も低い投与量で供された)。抗体生産で一貫しているIL−5の試験管内生産の増加も見られた。2つのより高い投与量は、最も低い投与量よりよぐにT細胞増殖を誘発した。最も高い投与量、300μgは、より低い投与量よりIFN−γ生産を刺激した。迅速なT細胞増殖及び関連したIFN−γの生産の得られた観察結果は、生殖器のいぼのための治療用ワクチンとしての産物の意図された使用と、適切に一貫している。
その細胞がリンパ増殖反応を示すものの1つであるヒトパピローマウイルスのためであると考えられる長期に確立されたヒト足底のいぼの退縮が、3マイクログラムの投与量でのその産物の受容体で見られた。退縮が7日目に観察され得、そして14日目にいぼが消滅した。
本明細書に記載される発明及び開示は、本開示の範囲内で当業者に明らかかつ直ちに行うことができる多くの改良及び変化を行うことができ:そしてその開示は、本明細書に言及及び/又は記載される特徴の適合、組み合わせ及びサブコンビネーションに広がる。本明細書に言及される文献は、引用により本明細書に組み込まれる。
Claims (11)
- ポリペプチド凝集物であって、約100,000〜10,000,000ダルトンの範囲の凝集物当りの分子量を有し、そして
L2及びE7の少なくとも2つのパピローマウィルスポリペプチドの抗原決定基を含み、かつ組換え宿主細胞内の封入体の形態で発現された当該パピローマウィルスポリペプチドの変性、還元、及びその後の再凝集により得られうる、ポリペプチド凝集物。 - 前記少なくとも2つのパピローマウィルスポリペプチドの抗原決定基が融合ポリペプチドを含む、請求項1記載のポリペプチド凝集物。
- 少なくとも1種類のパピローマウイルスL2蛋白質の抗原決定基と、少なくとも1種類のパピローマウイルスE7蛋白質の抗原決定基と、を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリペプチド凝集物。
- HPVのL2及びE7蛋白質の抗原決定基を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチド凝集物。
- 前記抗原決定基が、HPVタイプ6、11、16、18のパピローマウイルス蛋白質のもの又は非ヒト動物パピローマウイルスのものである、請求項1〜4のいずれかに記載のポリペプチド凝集物。
- 約4〜50nmの範囲の電子顕微鏡での直径を有する凝集粒子を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のポリペプチド凝集物。
- 凝集物当り2〜200本のポリペプチド鎖を有する凝集粒子を含む、請求項1〜6のいずれかに記載のポリペプチド凝集物。
- 免疫学的アジュバントと一緒に請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプチド凝集物を含む、注入による投与に適した免疫原性溶液又は分散物。
- 前記アジュバントが、水酸化アルミニウム及び/又はモノホスホリル脂質Aを含む、請求項8に記載の免疫原性溶液又は分散物。
- ヒトの治療のための使用を除く、免疫原としての、請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプチド凝集物又は請求項8もしくは9に記載の免疫原性溶液もしくは分散物の使用。
- パピローマウイルス関連状態の予防又は治療のためのワクチンの製造のための、請求項1〜7のいずれかに記載のポリペプチド凝集物又は請求項8もしくは9に記載の免疫原性溶液もしくは分散物の使用。
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