JP2018162128A - 乗客コンベア - Google Patents
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Abstract
【課題】大規模地震に対応した乗客コンベアを提供する。【解決手段】乗客コンベアは、トラスの長手方向端部に設けられ、建築構造物の支持梁に掛けられるトラス支持アングルと、トラスに取り付けられ、トラスからトラスの長手方向に沿って、先端部分が建築構造物の床に延びる腕部と、建築構造物の床に設けられ、腕部の先端部分に対向した位置に配置される傾斜台と、先端部分に対向して、傾斜台の上面に設けられ、床側よりトラス側が高く傾斜した傾斜面と、腕部と傾斜台とを覆う防護カバーと、を備えている。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、エスカレータあるいは移動歩道のような乗客コンベアに関する。
乗客コンベアの一例であるエスカレータは、その枠体(トラス)の長手方向端部に固定されているトラス支持アングルを、建築構造物の上階側と下階側とに設けられた支持梁にかけて設置されている。近年、乗客コンベアは、従来想定されている規模より大きな規模の地震に対処することが求められている。そのための一つに、トラス支持アングルのかかり代を長くすることが考えられている。
しかし、既設のエスカレータにおいて、かかり代の長いトラス支持アングルを取り換えることは、トラス自体を建築構造物から外したり、支持梁を改修する必要があり、作業に大きな手間とコストとを必要とする。
一方、トラスと床との間に延設部材を設け、トラス支持アングルが支持梁から外れたとき延設部材でトラスを支持することが考えられている。しかし、支持梁とのかかりが外れた後、トラス支持アングルが揺れ戻しで支持梁に戻るとき、トラス支持アングルが支持梁に衝突してしまうことが考えられる。すると、トラスに大きな圧縮力が加えられ、トラスが破損してしまうおそれがある。又、トラスが床から離れるとトラスと建築構造物との間に隙間が発生し、その隙間に乗客が挟まるおそれが考えられる。
本発明の実施形態は、大規模地震に対応でき、揺れ戻しの際トラス支持アングルが支持梁に円滑に戻り、かつ、発生した隙間に乗客が挟まれることのない乗客コンベアを提供することを目的とする。
一実施形態の乗客コンベアは、トラスの長手方向端部に設けられ、建築構造物の支持梁に掛けられるトラス支持アングルと、トラスに取り付けられ、トラスからトラスの長手方向に沿って、先端部分が建築構造物の床に延びる腕部と、建築構造物の床に設けられ、腕部の先端部分に対向した位置に配置される傾斜台と、先端部分に対向して傾斜台の上面に設けられ、床側よりトラス側が高く傾斜した傾斜面と、腕部と傾斜台とを覆う防護カバーと、を備えて構成した。
図1に、乗客コンベアの一例であるエスカレータ10を示す。エスカレータ10は、例えば、商業施設や交通機関のターミナルのような建築構造物12の上階と下階との間に据え付けられている。エスカレータ10は、枠体としてのトラス14を備えている。
トラス14は、建築構造物12の上階のフロアを構成する第1の床16と、下階のフロアを構成する第2の床18との間に架け渡されている。トラス14は、上側主弦部20、下側主弦部22及び複数の縦桟24をボルトや溶接で結合した骨組み構造である。トラス14は、上側階水平部26、下側階水平部28、及び上側階水平部26と下側階水平部28との間に設けられた傾斜部30とを備えている。
上側階水平部26は、第1の床16に連続するようにトラス14の長手方向に沿って傾斜部30の一方の端部に設けられている。下側階水平部28は、第2の床18に連続するようにトラス14の長手方向に沿って傾斜部30の他方の端部に設けられている。
上側階水平部26には、駆動機構34が設けられている。駆動機構34は、駆動装置36、駆動スプロケット38、駆動チェーン40を備えている。駆動装置36が出力するトルクは、駆動チェーン40を介して駆動スプロケット42に伝達される。
下側階水平部28には、従動スプロケット44が設けられている。駆動スプロケット42と従動スプロケット44との間に踏段チェーン46が巻き掛けられている。踏段チェーン46は、駆動装置36により駆動スプロケット42が回転したとき、トラス14の内部を無端状に周回する。
踏段チェーン46には、複数の踏段48が等間隔で連結されている。踏段48は、乗客が乗り込む要素であり、踏段チェーン46と一緒に周回する。これにより、踏段48に乗り込んだ乗客が、上階の第1の床16から下階の第2の床18、又は、下階の第2の床18から上階の第1の床16に搬送される。トラス14の右側及び左側には、欄干50が設けられている。
欄干50は、トラス14の上面に立ち上げられている、欄干50は、トラス14の全長に亘り設けられている。欄干50の外周部には、手摺ベルト52が装着されている。手摺ベルト52は、踏段48に乗り込んだ乗客が手で捕まる要素であり、踏段48の周回に同期して欄干50の外周を周回する。
上側階水平部26の長手方向の先端部には、第1トラス支持アングル60が取り付けられている。下側階水平部28の先端部には、第2トラス支持アングル66が取り付けられている。
第1トラス支持アングル60は、水平片62と垂直片64とを有する断面逆L字状の形状を有している。垂直片64が、上側階水平部26の短辺側端部に固定され、水平片62が上側階水平部26の短辺側端部からトラス14の長手方向に沿って突出している。
第2トラス支持アングル66は、水平片68と垂直片70とを有する断面逆L字状の形状を有している。垂直片70が、下側階水平部28の短辺側端部に固定され、水平片68が下側階水平部28の短辺側端部からトラス14の長手方向に沿って突出している。
第1トラス支持アングル60は、水平片62が第1の床16の第1支持梁72に掛けられ、第2トラス支持アングル66は、水平片68が第2の床18の第2支持梁74に掛けられている。
第1の床16には、第1支持梁72と仕上床76が設けられている。第1支持梁72は、仕上床76より若干下がった位置に設けられている。第1支持梁72には、アンカープレート80が設けられている。
第2の床18には、第2支持梁74と仕上床82が設けられている。第2支持梁74は、仕上床82より若干下がった位置に設けられている。第2支持梁74には、アンカープレート84が設けられている。
アンカープレート80、84は、トラス14の長手方向に沿って所定の奥行を有している。アンカープレート80の上面には、第1トラス支持アングル60の水平片62が、アンカープレート84の上面には、第2トラス支持アングル66の水平片68が高さ調整材69を介して載置されている。
トラス14の上側階水平部26と第1の床16の第1支持梁72との間には、L1の間隔が形成されている。トラス14の下側階水平部28と第2の床18の第2支持梁74との間にも同等の間隔が形成されている。
次に、第1の床16及び第2の床18について図2から図5を用いて説明する。図2は、図4のF2−F2で破断した断面図、図3は、図4のF3−F3で破断した断面図である。図4は、平面図である。図5に、分解斜視図を示す。尚、図2から図5は、第1の床16について示すが、第2の床18も第1の床16と基本的に同等の構成である。
トラス14の上側階水平部26には、第1上弦材延長アーム90が設けられている。第1上弦材延長アーム90は、トラス14の左右に一対設けられている。左右の第1上弦材延長アーム90は、基本的に同一の構成を有している。ここでは、右側の第1上弦材延長アーム90について説明する。又、下側階水平部28にも、上側階水平部26の第1上弦材延長アーム90と同様な第2上弦材延長アームが設けられている。
第1上弦材延長アーム90は、図3等に示すように、腕部94と固定部96とを備えている。固定部96は、断面コノ字状で、左右の上側主弦部20の上面に固定されている。腕部94は、固定部96のコノ字の内側上面に固定されている。腕部94は、トラス14の長手方向に沿って第1の床16に延びている。腕部94の先方は、下側に屈曲し、屈曲した先端部分95が、傾斜台としてのスロープ板98に対向している。
スロープ板98は、第1の床16に設けられている。スロープ板98は、一対の腕部94に対応して、左右一対設けられている。スロープ板98は、上面に傾斜面100が設けられている。傾斜面100は、第1の床16側よりトラス14側が高くなるように、トラス14の長手方向に沿って傾斜している。
腕部94の先端部分95は、トラス14側から見てスロープ板98の先方、つまり低い側の端部に位置している。腕部94の先端部分95は、スロープ板98との間に少し間隙がある状態か、スロープ板98に負荷がほとんど掛からない状態で接している。
固定部96は、コノ字状の開放面を互いに対向させてトラス14に取り付けられている。固定部96は、腕部94の下部よりトラス14内側に所定の大きさの空間を有している。固定部96の下部に形成された空間には、第1乗降板102が組み付けられる。第1乗降板102は、左右の固定部96のコノ字状の空間の内部に収まる長さを有している。第1乗降板102は、トラス14(上側階水平部26)の長手方向先端から固定部96の後端までの間に組み付けられる。各第1乗降板102は、点検時等には適宜固定部96から取り外すことかできる。第1乗降板102の後方には、コム104が設けられる。コム104は、従来のものと同等のものである。第1乗降板102の先方には、薄板106が設けられる。
薄板106は、板状部材で、トラス14側の端部に取付部108を有している。薄板106は、左右のスロープ板98の内側の間隔と同等の横幅を有している。取付部108は、クランク状に屈曲し、トラス14の上側主弦部20に取り付けられる。取付部108がトラス14に取り付けられると、薄板106はスロープ板98の間に、移動可能に挟まれるとともに、第1の床16の上に十分な長さ重複する。第1上弦材延長アーム90には、防護カバー110が設けられている。
防護カバー110は、衝立部112とスカート部114とを備えている。衝立部112は、複数のパイプ状部材116と各パイプ状部材116間の隙間を塞ぐ板材118とを備えている。衝立部112は、トラス14の長手方向に沿って設けられている。衝立部112は、スカート部114の上面に取り付けられている。
スカート部114は、上面と前後左右の4面とを覆い、下面を開放させた、ほぼ直方体の箱型形状を有している。スカート部114は、第1上弦材延長アーム90の全体を覆うに必要で、かつ無駄な空間がなく形成されている。スカート部114は、主スカート部120と副スカート部122とを備えている。
主スカート部120は、図5に示すように第1上弦材延長アーム90の腕部94の全長とほぼ等しい長さを有し、トラス14から遠い側に位置する面が開放されている。副スカート部122は、主スカート部120の内側に摺動自在に組み付く形状を有し、トラス14に近い側に位置する面が開放されている。主スカート部120と副スカート部122とは、所定長さ重複した部分を有して、組み合わされている。
主スカート部120は、第1上弦材延長アーム90の固定部96に固定されている。副スカート部122は、第1の床16に固定されている。仮に、トラス14と第1の床16との間隔が開くなど、それらの間隔L1に変動が生じると、スカート部114は、主スカート部120と副スカート部122とが適宜摺動移動し、第1上弦材延長アーム90を覆った状態でトラス14と第1の床16との間隔の変動に対応する。
以上、第1の床16について説明したが、第2の床18にも、第1上弦材延長アーム90と同等の第2上弦材延長アーム、第1乗降板102、防護カバー110が設けられている。
次に、エスカレータ10が有する作用効果について説明する。エスカレータ10は、建築構造物12の第1の床16(上階)と第2の床18(下階)の間に据え付けられている。エスカレータ10のトラス14は、第1トラス支持アングル60の水平片62を第1の床16の第1支持梁72にかけ、第2トラス支持アングル66の水平片68を第2の床18の第2支持梁74にかけ、建築構造物12に据え付けられている。
以下、第1の床16における作用効果について説明する。尚、第2の床18において生ずる作用効果は、第1の床16で生ずる作用効果とほとんど同一である。
第1上弦材延長アーム90がトラス14の上側主弦部20に一対取り付けられている。スロープ板98が、第1の床16に左右一対設けられている。腕部94の先端部分95がスロープ板98に対向している。第1上弦材延長アーム90の周囲に防護カバー110が取り付けられている。防護カバー110は、主スカート部120が固定部96に固定され、副スカート部122が第1の床16に固定されている。
トラス14の上に、コム104と第1乗降板102が取り付けられている。第1乗降板102は、左右の第1上弦材延長アーム90の間に取り付けられる。トラス14の長手方向先方に薄板106が取り付けられている。薄板106は、トラス14から左右のスロープ板98の間を通り、第1の床16の上に延びている。
通常の状態では、踏段48の走行により搬送されてくる乗客は、踏段48から降り、コム104、第1乗降板102、薄板106の上を歩いて第1の床16に到着する。乗客は、左右の防護カバー110の間を通り、第1の床16上に進む。第1上弦材延長アーム90は、防護カバー110のスカート部114で完全に覆われているので、何ら問題を生じさせない。又、衝立部112は、パイプ状部材116の間に板材118とを備えているので、乗客が挟まることもない。
規模の大きな地震が発生すると、第1トラス支持アングル60の水平片62が第1支持梁72から離れる場合がある。すると、腕部94がスロープ板98の上に掛かり、トラス14を支える。したがって、第1トラス支持アングル60が第1の床16から離れても、第1上弦材延長アーム90により上側階水平部26が支持され、トラス14が第1の床16から落下することはない。又、薄板106が左右のスロープ板98間に挟まれているので、トラス14は左右に振られることなく、トラス14の長手方向に沿って移動する。
トラス14は、薄板106が左右のスロープ板98に案内されつつ、スロープ板98の上を腕部94が滑りながら移動する。第1の床16からトラス14が離れると、腕部94の先端部分95、つまりトラス14は、スロープ板98の傾斜面100により第1の床16から高い位置に上げられる。
そして、第1の床16から離れたトラス14が、揺れ戻しにより第1の床16に戻るとする。トラス14のトラス支持アングル60が、腕部94により、第1支持梁72のアンカープレート80より高い位置に位置しているため、第1トラス支持アングル60の水平片62が、第1支持梁72のアンカープレート80上に復帰する。したがって、トラス支持アングル60が第1支持梁72のトラス側の壁面に衝突することなく、トラス14が第1の床16に戻ることができる。
又、エスカレータ10は、薄板106が第1の床16と十分な長さを重なっているので、トラス14と第1の床16とが相対的に移動してもトラス14と第1の床16との間隔が薄板106で覆われ、それら間に隙間が露出することはない。
更に、トラス14が第1の床16から離れたとしても、主スカート部120と副スカート部122とが互いに重なった状態で摺動するので、第1上弦材延長アーム90が防護カバー110で覆われた状態を保持できる。これにより、トラス14と第1の床16との間が広がったときでも、第1上弦材延長アーム90による乗客の受傷を防止できる。
次に、既設のエスカレータを本実施形態のエスカレータ10と同等の構成に変更する手順の一例について説明する。既設のエスカレータとは、第1トラス支持アングル60等の長さが、従来の長さのままで、大規模地震への対応がなされていないエスカレータのことである。
建築構造物に設置されている既設のエスカレータから、コム104と乗降板とを取り外す。露出されたトラス14の上側主弦部20に、第1上弦材延長アーム90の固定部96をねじ止め、あるいは溶接等により固定する。第1上弦材延長アーム90の腕部94の先端部分95の位置に対応させて、スロープ板98を第1の床16に固定する。スロープ板98を固定する第1の床16は、強化コンクリート等により補強することが好ましい。
第1上弦材延長アーム90がトラス14に固定されたら、コム104と第1乗降板102とを取り付ける。コム104は、既設のものを用いる。第1乗降板102は、第1上弦材延長アーム90の左右の固定部96の間隔に適合させた、長さの短い乗降板である。
主スカート部120を第1上弦材延長アーム90の固定部96に取り付け、副スカート部122を主スカート部120に重ねた状態で第1の床16に固定し、第1上弦材延長アーム90に防護カバー110を取り付ける。
そして、薄板106を左右のスロープ板98の間に配置し、取付部108をねじ等によりトラス14に固定する。これにより、第1トラス支持アングル60等を第1の床16等から外すことなく、既設のエスカレータを本実施形態のエスカレータ10と同等の、耐震構造のエスカレータに改良できる。
本実施形態のエスカレータ10によれば、トラス14と第1の床16等との間隔が、従来の第1トラス支持アングル60で対応可能な範囲を超えて拡がった場合でも、第1上弦材延長アーム90によりトラス14を支持し、第1の床16等からのトラス14の落下を防止できる。
エスカレータ10は、スカート部114、及び薄板106により第1上弦材延長アーム90、及びトラス14と第1の床16との間が塞がれるので、隙間による人的被害を防止できる。薄板106がスロープ板98によりガイドされるので、トラス14の横揺れを防止し、トラス14がトラス14の長手方向に移動した場合でもトラス14の挙動を安定させることができる。
既設のエスカレータを本実施形態のエスカレータ10に改良するにあたり、トラス14を建築構造物12から移動させる必要がないので、低いコストと短い期間で工事が行なえる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
スロープ板98の傾斜面100は、平面状でなく湾曲、あるいは段差を有していてもよい。トラス支持アングル60等が第1の床16等から離れる直前において、腕部94が接する傾斜面100に段差を形成し、トラス支持アングル60を大きく上昇させるようにしてもよい。又、傾斜面を腕部94に設けてもよい。
10…エスカレータ、12…建築構造物、14…トラス、16…第1の床、18…第2の床、20…上側主弦部、22…下側主弦部、24…縦桟、26…上側階水平部、28…下側階水平部、30…傾斜部、34…駆動機構、36…駆動装置、38…駆動スプロケット、40…駆動チェーン、42…駆動スプロケット、44…従動スプロケット、46…踏段チェーン、48…踏段、50…欄干、52…手摺ベルト、60…第1トラス支持アングル、62…水平片、64…垂直片、66…第2トラス支持アングル、68…水平片、70…垂直片、72…第1支持梁、74…第2支持梁、76…仕上床、80…アンカープレート、82…仕上床、84…アンカープレート、90…第1上弦材延長アーム、94…腕部、95…先端部分、96…固定部、98…スロープ板、100…傾斜面、102…第1乗降板、104…コム、106…薄板、108…取付部、110…防護カバー、112…衝立部、114…スカート部、116…パイプ状部材、118…板材、120…主スカート部、122…副スカート部。
本発明の実施形態は、大規模地震に対応でき、揺れ戻しの際にトラス支持アングルが支持梁の上に円滑に戻る乗客コンベアを提供することを目的とする。
一実施形態の乗客コンベアは、建築構造物が有する床に連続する水平部を有するトラスと、前記トラスの前記水平部の先端部に固定され、前記建築構造物の支持梁の上に掛けられるトラス支持アングルと、前記トラスの前記水平部に固定され、先端部分が前記トラスの長手方向に沿って前記建築構造物の前記床に延びる腕部と、前記建築構造物の前記床に設けられ、前記腕部の前記先端部分が掛かるとともに前記床側より前記トラスの側が高くなるように傾斜した傾斜面を有し、前記トラス支持アングルが前記支持梁から前記トラスの長手方向に離れる場合に、前記腕部の前記先端部分が前記傾斜面の上を滑りながら移動することで、前記トラス支持アングルを前記支持梁より高い位置に押し上げる傾斜台と、前記腕部および前記傾斜台を覆う防護カバーと、を備えて構成した。
欄干50は、トラス14の上面に立ち上げられている。欄干50は、トラス14の全長に亘り設けられている。欄干50の外周部には、手摺ベルト52が装着されている。手摺ベルト52は、踏段48に乗り込んだ乗客が手でつかまる要素であり、踏段48の周回に同期して欄干50の外周を周回する。
Claims (4)
- トラスの長手方向端部に設けられ、建築構造物の支持梁に掛けられるトラス支持アングルと、
前記トラスに取り付けられ、前記トラスから前記トラスの長手方向に沿って、先端部分が前記建築構造物の床に延びる腕部と、
前記建築構造物の床に設けられ、前記腕部の前記先端部分に対向した位置に配置される傾斜台と、
前記先端部分に対向して、前記傾斜台の上面に設けられ、前記床側より前記トラス側が高く傾斜した傾斜面と、
前記腕部と前記傾斜台とを覆う防護カバーと、を備えた乗客コンベア。 - 前記腕部は、前記トラスの幅方向両端に設けられた左右一対の固定部に固定され、
前記固定部の間に乗降板が組み付けられる請求項1に記載の乗客コンベア。 - 前記防護カバーは、前記トラスの長手方向に沿って伸縮自在に設けられた、前記腕部及び前記傾斜台を覆うスカート部と、前記スカート部に取り付けられ、前記乗降板の両側に立てられた衝立部とを備えている請求項2に記載の乗客コンベア。
- 前記トラスの長手方向端部には、前記傾斜台間に挟まれ、前記床上に延びる薄板が設けられている請求項3に記載の乗客コンベア。
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